JPH07194175A - リニアソレノイドの駆動装置 - Google Patents

リニアソレノイドの駆動装置

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JPH07194175A
JPH07194175A JP5338162A JP33816293A JPH07194175A JP H07194175 A JPH07194175 A JP H07194175A JP 5338162 A JP5338162 A JP 5338162A JP 33816293 A JP33816293 A JP 33816293A JP H07194175 A JPH07194175 A JP H07194175A
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JP
Japan
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duty ratio
linear solenoid
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energization
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JP5338162A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Tsuzuki
靖広 都築
Yukihide Niimi
新見  幸秀
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動制御を効率的且つ正確に実行出来、又駆
動装置の断線、短絡等の故障を容易に且つ正確に検出し
うるリニアソレノイドの駆動装置を提供する。 【構成】 リニアソレノイドLに流れる電流を検出する
電流検出手段3、電流検出手段3による検出結果と目標
電流との差に基づきリニアソレノイドの通電信号を補正
する通電補正手段4、通電補正手段4により補正された
通電信号に基づきリニアソレノイドを通電制御する通電
制御手段5、通電補正手段4にて補正された通電信号と
予め設定された判定基準とを比較し、比較結果に応じて
リニアソレノイド駆動系の以上を報知する異常状態検出
手段8とから構成されたリニアソレノイドの駆動装置
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニアソレノイドの駆
動装置に関し、更に詳しくは、リニアソレノイドに流れ
る電流をフィードバック制御するリニアソレノイドの駆
動装置にかんするもので有り、又、前記リニアソレノイ
ドを含む駆動装置内の断線或いは短絡等の故障を検出す
ることが可能なリニアソレノイドの駆動装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、リニアソレノイドの駆動装置
では、例えば特開昭60−215174号公報に開示さ
れているように、リニアソレノイドに実際に流れる電流
を、リニアソレノイドに直列に設けた抵抗器の両端電圧
として検出し、その検出電圧が所望の電圧となるよう
に、リニアソレノイドへの通電電流を制御する、所謂フ
ィードバック制御系が採用されている。
【0003】またこの種の装置には、リニアソレノイド
の電流経路に生じた断線や短絡を検出するために、一般
に、例えば図6に示す如く、リニアソレノイドLに直列
に接続された電流検出抵抗Rsの両端電圧を、演算増幅
器OP1と抵抗器R1〜R4とからなる増幅回路30に
て増幅し、更に抵抗器R5とコンデンサC1とからなる
積分回路20にて積分することにより、リニアソレノイ
ドLに流れる平均電流を電圧信号として検出し、マイク
ロコンピュータ4は、この検出電圧をAD変換器10に
より、AD変換値として入力し、このAD変換値と予め
ROM内に設定してある判定基準値と大小比較して故障
を判定する故障診断手段が、設けられていた。
【0004】しかし、この方法では、図7のように電流
検出抵抗Rsと接続されている側のリニアソレノイド端
子がアースと短絡した場合、短絡は必ずしも0Ωではな
く、ワイヤの抵抗や接触抵抗によって0.数Ωの抵抗分
Rgを持って短絡されて、電流検出抵抗Rsと並列的に
接続され、リニアソレノイドLには、抵抗分Rgを介し
て電流が流れる。
【0005】しかしながら、図8に示す時点t1にて、
アース短絡の故障が発生すると、リニアソレノイドLに
は、異常電流が流れ、電流検出抵抗Rsの両端電圧は、
図8(c)に示す如く、時点t1で減少するものの、マ
イクロコンピュータ4による演算によって電流フィード
バックが働き、電流検出抵抗Rsとアース短絡抵抗Rg
の並列抵抗の両端電圧(Rs//Rg)×(Is+Ig)
が本来のRs×Isの電圧と同じ電圧値となるようにデ
ューティ比を大きくして、見かけ上、目標の電流値に制
御されているかのように、フィードバック系が機能す
る。そして、リニアソレノイドLには、異常電流が流れ
続けるが、異常判定はできない状態が続くという問題点
があった。
【0006】更に特開昭63−90642には空燃比補
正用電磁弁を作動させるON・OFFデューティ比が所
定の範囲内に入っているかどうかを検出して異常警告を
出力する方法が示されているが、この方法は単にデュー
ティ比を検出するにとどまり、デューティ比を積極的に
変更させて制御を行う技術を示すものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、係る
従来技術に於ける問題を解決し、リニアソレノイド駆動
装置に於ける駆動制御を効率的に且つ正確に実行させる
と同時に、前記リニアソレノイド駆動装置に於ける断
線、短絡等の故障を簡易な構成からなる検出回路を用い
て正確に検出しうるリニアソレノイドの駆動装置を提供
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。即ち、リニアソレノイド
に流れる電流を検出する電流検出手段、前記電流検出手
段による検出結果と目標電流との差に基づきリニアソレ
ノイドの通電信号を補正する通電補正手段、前記通電補
正手段により補正された通電信号に基づきリニアソレノ
イドを通電制御する通電制御手段とから構成されている
リニアソレノイドの駆動装置であり、又、上記構成のリ
ニアソレノイドの駆動装置は更に、前記通電補正手段に
より補正された通電信号と予め設定された判定基準とを
比較し、前記比較結果に応じて前記リニアソレノイドの
駆動装置の駆動系の異常を報知する異常状態検出手段が
更に設けられているリニアソレノイドの駆動装置であ
る。
【0009】より具体例には、前記通電信号として、前
記リニアソレノイドに流れる電流のデューティ比を使用
するものであって、リニアソレノイドに流れる電流を検
出する電流検出手段、前記電流検出手段により検出され
た電流値に相当するデューティ比を演算するデューティ
比演算手段、複数の異なる目標電流値に対応するそれぞ
れのデューティ比を格納している基準デューティ比値格
納手段、前記基準デューティ比値格納手段の中から、所
定の目標電流値に対応するデューティ比値を選択するデ
ューティ比値選択手段、前記デューティ比演算手段の出
力と前記基準デューティ比値格納手段から、デューティ
比値選択手段によって選択された、一つのデューティ比
値とを比較してその差分を演算する差分演算手段、前記
差分演算手段の出力に応答して、リニアソレノイドに対
する通電を制御する通電制御手段とから構成されている
か、前記通電制御手段に替えて、前記デューティ比演算
手段の出力と前記基準デューティ比値格納手段から、デ
ューティ比値選択手段によって選択された、一つのデュ
ーティ比値とを比較して、前記リニアソレノイド駆動系
に異常があるか否かを判断する判定手段を設け、前記判
定手段の出力に応答して、前記リニアソレノイドの駆動
装置の駆動系の異常を報知する異常状態検出手段を設け
たリニアソレノイドの駆動装置が提供される。
【0010】
【作用】本発明に係るリニアソレノイドの駆動装置は、
上記した様な技術構成を採用しているので、電流検出手
段が、リニアソレノイドに流れる電流を検出し、通電信
号補正手段が、その検出結果と目標電流との差に基づき
リニアソレノイドの通電信号を補正し、通電制御手段が
その生成された通電信号に基づきリニアソレノイドを通
電制御する。つまり、本発明の駆動装置は、リニアソレ
ノイドの通電電流をフィードバック制御する。
【0011】また次に、本発明のリニアソレノイド駆動
装置においては、故障検出手段が、通電信号補正手段に
より生成された通電信号を予め設定された判定基準値と
大小比較することにより、当該駆動装置の故障を検出す
る。即ち、当該駆動装置が正常に作動している場合に
は、目標電流に応じてリニアソレノイドの通電信号が制
御されるため、通電信号は、判定基準値から大きくはず
れることはないのに対し、断線、短絡等の故障が発生し
た場合には、通電信号補正手段にて、通電信号が誤って
補正されるため、通電信号が判定基準値から大きくはず
れていく。そこで本発明では、従来装置の様にリニアソ
レノイドに実際に流れた電流を表す電流検出手段からの
信号ではなく、通電信号補正手段により生成された通電
信号を用い、その通電信号の状態から故障を検出するよ
うにしている。
【0012】更に本発明によれば、抵抗分Rgを持って
アース短絡した場合も確実に故障検出できるようにな
る。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係るリニアソレノイドの駆
動装置の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係るリニアソレノイドの駆動装置1の
一具体例の基本的な構成を示すブロックダイアグラムで
あって、図1は、例えば、内燃機関により駆動される油
圧ポンプから圧送されてきた車両制御用のライン油圧
(例えば、アンチスキッド制御用のブレーキ油圧、自動
変速機制御用のトランスミッッション油圧等)を所定の
作動油圧に制御する油圧制御弁2の駆動用のリニアソレ
ノイドLの通電電流を制御する制御系が示されており、
図中、油圧制御弁2を操作するリニアソレノイドLに流
れる電流を検出する電流検出手段3、前記電流検出手段
3による検出結果と目標電流との差に基づきリニアソレ
ノイドの通電信号を補正する通電補正手段4、前記通電
補正手段4により補正された通電信号に基づきリニアソ
レノイドを通電制御する通電制御手段5とから構成され
たリニアソレノイドの駆動装置1が示されている。
【0014】更に、本具体例に於いては、前記通電補正
手段4には、例えば、所定の設定環境に於ける目標電流
値を予め定め、その値を記憶してある適宜の目標電流値
記憶手段6が接続されており、係る目標電流値記憶手段
6に記憶された目標電流値が、適宜の手段により、前記
通電補正手段4に読み出され、現段階で測定された電流
値と比較する事になる。
【0015】本具体例に於ける前記通電補正手段4は、
例えば、図6と同様に、演算増幅器OP1と抵抗器R1
〜R4とで構成された増幅回路30と抵抗R5とコンデ
ンサC1で構成される積分回路20とを含むもので有っ
ても良い。係る比較操作により、前記電流検出手段3に
よる検出結果と目標電流との差分が演算されると、その
結果が、通電補正手段4から通電制御手段5に出力さ
れ、前記差分値を解消する方向に通電制御手段5から、
所定の通電信号が該リニアソレノイドLに対して出力さ
れ、該リニアソレノイドLの駆動が制御される。
【0016】係る通電制御手段5から、リニアソレノイ
ドLに対する通電信号は、例えば図6に示す従来の回路
構成と同様に、適宜のインバータINVと、抵抗とトラ
ンジスタで構成される増幅手段40を介して、リニアソ
レノイドLに供給されるものである。一方、本発明に係
るリニアソレノイドの駆動装置1は、上記した技術態様
に加えて、前記通電補正手段4により補正された通電信
号と予め設定された判定基準を記憶する判定基準記憶手
段7に記憶されている所定の判定基準値とを比較し、前
記比較結果に応じて前記リニアソレノイドの駆動装置1
の駆動系の異常を報知する異常状態検出手段8が更に設
けられている。
【0017】係る態様に於いては、前記リニアソレノイ
ド駆動装置に於ける断線、短絡等の故障を容易に検出す
る為に、前記断線、短絡等の故障が発生した場合に検出
される電流値を、予め記憶してある適宜の記憶手段7を
別途設けておき、前記異常状態検出手段8に於いて、前
記記憶手段7に記憶されている基準電流値と、前記通電
補正手段4から出力される通電信号とを比較判定して、
前記断線、短絡等の故障等の異常状態を報知する様に構
成されているものである。
【0018】本発明に於ける前記通電信号としては、例
えばデューティ比を使用する事が可能である。図2に示
される、本具体例に係る上記のリニアソレノイドの駆動
装置1に於いて、リニアソレノイドLに流れる電流値
(ソレノイド電流)を検出する為、リニアソレノイドL
に直列に接続された電流検出手段3として、電流検出抵
抗Rsが設けられており、前記ソレノイド電流を、前記
電流検出抵抗Rsの両端電圧として検出する。
【0019】更に、本具体例に係るリニアソレノイドの
駆動装置1に於いては、前記電流検出抵抗Rsの両端電
圧を増幅手段30により増幅し、更に積分手段20によ
り積分する事によって、ソレノイド電流の平均電流を電
圧信号として検出するものである。尚、上記本発明に係
る具体例に於ける、増幅手段30は、例えば演算増幅器
OP1と抵抗器群R1〜R4とから構成されており、
又、上記積分手段20は、例えば抵抗器R5とコンデン
サC1とから構成されているもので有っても良い。
【0020】又、本発明に於ける上記具体例では、前記
した通電補正手段4及び通電制御手段5とは、マイクロ
コンピュ−タ−9内に組み込まれ、上記した全ての操作
が、ソフトウェアを介して実行される様に構成したもの
で有っても良い。その場合には、前記した、目標電流値
記憶手段6、記憶手段7及び異常状態検出手段8も、前
記マイクロコンピュ−タ−9内に設けられるもので有っ
ても良い。
【0021】次に、本発明に係るリニアソレノイドの駆
動装置1に於いて、通電信号としてデューティ比を使用
する場合を一具体例として以下に説明する。即ち、本具
体例に於けるリニアソレノイドの駆動装置1は、リニア
ソレノイドLに流れる電流を検出する電流検出手段3、
前記電流検出手段3により検出された電流値に相当する
デューティ比を演算するデューティ比演算手段11、複
数の異なる目標電流値に対応するそれぞれのデューティ
比を格納している基準デューティ比値格納手段12、前
記基準デューティ比値格納手段12の中から、所定の目
標電流値に対応するデューティ比値を選択するデューテ
ィ比値選択手段13、前記デューティ比演算手段11の
出力と前記基準デューティ比値格納手段12から、デュ
ーティ比値選択手段13によって選択された、一つのデ
ューティ比値とを比較してその差分を演算する差分演算
手段14、前記差分演算手段14の出力に応答して、リ
ニアソレノイドに対する通電を制御する通電制御手段5
とから構成されているものである。
【0022】即ち、本具体例に於ける、デューティ比演
算手段11、基準デューティ比値格納手段12、デュー
ティ比値選択手段13及び差分演算手段14は、前記し
た図1に示す具体例に於ける通電補正手段4に該当する
ものである。前記した様に、本具体例に於いても、上記
したデューティ比演算手段11、基準デューティ比値格
納手段12、デューティ比値選択手段13、差分演算手
段14及び通電制御手段5とは、マイクロコンピュ−タ
−9’内に組み込まれ、上記した全ての操作が、ソフト
ウェアを介して実行される様に構成したもので有っても
良い。
【0023】本具体例に於いては、前記した電流検出手
段3により検出されたリニアソレノイドLに流れる電流
値を図1に示される様な、増幅手段30及び積分手段2
0更には、アナログ/デジタル変換手段(A/D変換手
段)10とを介して、前記デューティ比演算手段11に
入力する様に構成する事も可能である。この場合、マイ
クロコンピュ−タ−9’では、前記積分手段20にて生
成されたソレノイド電流の平均電流値をA/D変換して
出力される電圧信号として検出し、係る電圧信号から、
前記電流検出手段3により検出された電流値に相当する
デューティ比をデューティ比演算手段11に於いて演算
する。
【0024】一方、種々の設定環境に於ける望ましい目
標電流に対応するデューティ比を、予め、実験等に基づ
いてそれぞれ決定しておき、係る複数の異なる目標電流
値に対応するそれぞれのデューティ比を適宜の記憶手段
から構成される基準デューティ比値格納手段12に記憶
させておく。そして、実際にリニアソレノイドLを駆動
させ、その駆動状態を制御する場合には、前記リニアソ
レノイドLの駆動条件に適合する前記の目標電流値に対
応するデューティ比値をデューティ比値選択手段13を
用いて、基準デューティ比値格納手段12の中から選択
し、前記デューティ比演算手段11の出力と前記基準デ
ューティ比値格納手段12から、デューティ比値選択手
段13によって選択された、一つのデューティ比値とを
差分演算手段14に於いて比較演算し、差分を求める。
【0025】その後、前記差分演算手段14の出力であ
る上記差分値から、本発明に於いて定義されるデューテ
ィ比である、デューティ信号の“H”レベルの割合、に
基づく補正デューティ比を決定し、その出力に基づいて
リニアソレノイドLに対する通電を制御する通電制御手
段5を制御するものである。更に、本発明に係るリニア
ソレノイドの駆動装置の他の態様としては、図2に於い
て、図1に示されると同様に、前記基準デューティ比値
格納手段12の中から、所定の目標電流値に対応するデ
ューティ比値を選択するデューティ比値選択手段13、
前記デューティ比演算手段11の出力と前記基準デュー
ティ比値格納手段12から、デューティ比値選択手段1
3によって選択された、一つのデューティ比値とを比較
して、前記リニアソレノイド駆動系に異常があるか否か
を判断する判定手段15、前記判定手段15の出力に応
答して、前記リニアソレノイドの駆動装置の駆動系の異
常を報知する異常状態検出手段16が設けられているリ
ニアソレノイドの駆動装置である。
【0026】前記判定手段15は、例えば、前記基準デ
ューティ比値格納手段12に、所定の目標電流値に対応
するデューティ比値の上限及び下限を設定しておき、前
記デューティ比演算手段11の出力と、係る目標電流値
に対応するデューティ比値の上限DH 及び下限DL とを
それぞれ比較判断し、前記デューティ比演算手段11の
出力が、両方の限界値以内に入っていれば、そのリニア
ソレノイドの駆動装置は、正常に作動していると判断
し、両方の限界値以内に入っていなければ、そのリニア
ソレノイドの駆動装置は、異常状態にあると判断するも
のである。
【0027】本具体例に於いても、前記電流検出操作以
降、リニアソレノイドに対するフィードバック制御まで
の各操作工程を、マイクロコンピュ−タ−9’内でソフ
トウェアを利用して実行されるもので有っても良い。本
発明に於ける上記第1の態様及び第2の態様に於けるマ
イクロコンピュ−タ−9、9’の構成例を示すならば、
図4(A)に示される様な構成となる。
【0028】つまり、前記した、アナログ/デジタル変
換手段10の出力が入力され、リニアソレノイドLに対
して、所定の制御信号を出力する入出力端子(I/O)
91、所定の演算処理データ、プログラム等を記憶して
いるROM93、演算処理過程で、メモリ手段、バッフ
ァ手段として使用されるRAM92及び演算処理を実行
する中央演算処理手段(CPU)94とから構成されて
いる。
【0029】以下に、本発明に於けるリニアソレノイド
の駆動装置の異常検出方法の具体的手順を図5のフロー
チャートを参照しながら詳細に説明する。まず、本具体
例のリニアソレノイド駆動装置1においては、リニアソ
レノイドLに流れる電流を電流検出抵抗Rsにより検出
して、その電流が目標値と一致するように制御する、所
謂フィードバック制御系が構成されている。このため、
リニアソレノイドLの電流経路に断線、短絡等の故障が
なければ、上記各部の信号は、図8に示す時点t1以前
の状態となり、AD変換値と目標値との偏差が、0とな
るよう制御される。この時の目標電流値に対応したデュ
ーティ信号のデューティ比は一定の領域内にあり、その
特性例を図3に示す。
【0030】図3のグラフは、縦軸がマイクロコンピュ
ータ9が出力するデューティ信号のデューティ比を示
し、例えば1周期3.3msでデューティ比=100%と
してである。横軸は、目標電流を示し、本具体例では、
0.2Aから1Aまでを制御範囲としている。このグラ
フの斜線範囲は、断線、短絡等の故障がない場合の目標
電流値に対応したデューティ比の範囲、即ち正常範囲を
示すものであって、斜線範囲の上側の線cは、例えばリ
ニアソレノイドLの使用温度が高い場合に、リニアソレ
ノイドLの抵抗が増加してデューティ比を大きくする方
向にフィードバックが働いて、目標電流を流す線であ
る。また、斜線範囲の下側の線dは、リニアソレノイド
Lの使用温度が低い場合にリニアソレノイドLの抵抗が
減少してデューティ比を小さくする方向にフィードバッ
クが働いて目標電流を流す線である。
【0031】ところが、図8に示す時点t1にて、リニ
アソレノイドL或いは駆動装置内で、アース短絡の故障
が発生すると、リニアソレノイドLには、異常電流が流
れ、電流検出抵抗Rsの両端電圧は、図8(c)に示す
如く、時点t1で減少するものの、マイクロコンピュー
タ9による演算によって電流フィードバックが働き、電
流検出抵抗Rsとアース短絡抵抗Rgの並列抵抗の両端
電圧(Rs//Rg)×(Is+Ig)が本来のRs×I
sの電圧と同じ電圧値となるようにデューティ比を大き
くして、見かけ上、目標の電流値に制御されているかの
ように、フィードバック系が機能する。ところがこの
時、デューティ信号のデューティ比は、前記正常範囲外
の値となる。図3に示す破線eは、アース短絡(例えば
Rg=0.2Ω)時にマイクロコンピュータ9が出力す
るデューティ信号のデューティ比である。また、電源と
の短絡時には、デューティ比=0%へと収束し、断線時
には、デューティ比=100%へと収束する。したがっ
て、前記正常範囲の上側の線とアース短絡時の破線eと
の間に、例えば図3に示す一点鎖線aの判定レベルを設
定し、前記正常範囲の下側の線と0%の間に、例えば図
3に示す一点鎖線bの判定レベルを設定すれば、リニア
ソレノイドLを含む駆動装置の異常を簡単且つ確実に検
出できる。
【0032】図5は、マイクロコンピュータ9内の異常
判定処理の概略フローチャートである。本具体例では、
異常判定処理は、デューティ信号の出力周期に同期して
実行される。ステップ101でデューティ比演算手段1
1においてデューティ比を算出し、出力を設定する。ス
テップ102で現在の目標電流値に対応する基準デュー
ティ比値即ち判定値DH を予め基準デューティ比値格納
手段12に相当するROM内93に設定してある判定値
テーブルから読み出して1たんRAM92に格納してお
く。本例での判定値テーブルの例を図4(B)に示す。
本具体例では、目標電流値と電源電圧をパラメータとし
て、判定値を決定する。ステップ103において、ステ
ップ101で出力したデューティ比値とステップ102
でRAM92に書き込んだ上限判定値DH との大小比較
して、デューティ比値が小さければ、ステップ104で
第1のカウンタであるRAM1のカウント値を0とす
る。又デューティ比値がDH より大きければ、ステップ
105にて、前記第1のカウンターであるRAM1のカ
ウントを1だけカウントアップする。次でステップ10
6において、第1のカウンタであるRAM1の値を予め
ROM93内に設定してある定数n1と比較し、第1の
カウンターRAM1の値がn1より大くなった場合、ス
テップ107にて異常が発生したと判定する。次にステ
ップ108において、ステップ101で出力したデュー
ティ比値と予めROM92内に設定してある下限判定値
L とを上記したと同様の方法で大小比較して、もしデ
ューティ比値がDL より大きければ、ステップ109に
て第2のカウンタであるRAM2のカウント値を0とす
る。又デューティ比値がDL より小さければ、ステップ
110にて、第2カウンタであるRAM2のカウント値
を1だけカウントアップする。ステップ111にて、第
2カウンタであるRAM2の値を予めROM93内に設
定してある定数n2と比較し、第2カウンタRAM2の
値がn2より大きくなった場合、ステップ112にて、
異常が発生したと判定する。ステップ106,111の
処理は、リニアソレノイドLの電流応答性による遅れの
ため、異常を誤検出するのを防ぐためにあり、異常状態
が、それぞれn1,n2回連続した時に異常と判定する
ものである。
【0033】
【発明の効果】本発明に係るリニアソレノイドの駆動装
置に於いては、上記した様な技術構成を採用しているの
で、リニアソレノイド駆動装置に於ける駆動制御を効率
的に且つ正確に実行させると同時に、前記リニアソレノ
イド駆動装置に於ける断線、短絡等の故障を簡易な構成
からなる検出回路を用いて正確に検出しうるリニアソレ
ノイドの駆動装置が提供されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るリニアソレノイドの駆動
装置の一具体例の構成例を示すブロックダイアグラムで
ある。
【図2】図2は、本発明に係るリニアソレノイドの駆動
装置の他の具体例の構成例を示すブロックダイアグラム
である。
【図3】図3は、本発明に於けるリニアソレノイドの駆
動装置の制御に使用される目標電流とデューティ比との
関係を示すグラフである。
【図4】図4(A)は、本発明に於けるリニアソレノイ
ドの駆動装置に於いて使用されるマイクロコンピュ−タ
−の構成例を示すブロックダイアグラムであり、図4
(B)は、本発明に於いて使用されるデューティ比テー
ブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、本発明に係るリニアソレノイドの駆動
装置の制御に於いて、異常の有無を判断する操作の手順
を説明するフローチャートである。
【図6】図6は、従来に於けるリニアソレノイドの駆動
装置の構成例を示すブロックダイアグラムである。
【図7】図7は、従来に於けるリニアソレノイドの駆動
装置に於ける制御方法で生ずる問題点を説明する図であ
る。
【図8】図8は、従来に於けるリニアソレノイドの駆動
装置に於ける制御方法で生ずる問題点を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…リニアソレノイドの駆動装置 2…制御弁装置 3…電流検出手段 4…通電補正手段 5…通電制御手段 6…目標電流値記憶手段 7…記憶手段 8…異常状態検出手段 9、9’…マイクロコンピュ−タ− 10…A/D変換手段 11…デューティ比演算手段 12…基準デューティ比値格納手段 13…デューティ比値選択手段 14…差分演算手段 15…判定手段 16…異常状態検出手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニアソレノイドに流れる電流を検出す
    る電流検出手段、前記電流検出手段による検出結果と目
    標電流との差に基づきリニアソレノイドの通電信号を補
    正する通電補正手段、前記通電補正手段により補正され
    た通電信号に基づきリニアソレノイドを通電制御する通
    電制御手段及び前記通電補正手段により補正された通電
    信号と予め設定された判定基準とを比較し、前記比較結
    果に応じて前記リニアソレノイドの駆動装置の駆動系の
    異常を報知する異常状態検出手段を備えた事を特徴とす
    るリニアソレノイドの駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記通電信号が、前記リニアソレノイド
    に流れる電流のデューティ比である事を特徴とする請求
    項1記載のリニアソレノイドの駆動装置。
  3. 【請求項3】 リニアソレノイドに流れる電流を検出す
    る電流検出手段、前記電流検出手段により検出された電
    流値に相当するデューティ比を演算するデューティ比演
    算手段、複数の異なる目標電流値に対応するそれぞれの
    デューティ比を格納している基準デューティ比値格納手
    段、前記基準デューティ比値格納手段の中から、所定の
    目標電流値に対応するデューティ比値を選択するデュー
    ティ比値選択手段、前記デューティ比演算手段の出力と
    前記基準デューティ比値格納手段から、デューティ比値
    選択手段によって選択された、一つのデューティ比値と
    を比較してその差分を演算する差分演算手段、前記差分
    演算手段の出力に応答して、リニアソレノイドに対する
    通電を制御する通電制御手段とから構成されている事を
    特徴とするリニアソレノイドの駆動装置。
  4. 【請求項4】 リニアソレノイドに流れる電流を検出す
    る電流検出手段、前記電流検出手段により検出された電
    流値に相当するデューティ比を演算するデューティ比演
    算手段、複数の異なる目標電流値に対応するそれぞれの
    デューティ比を格納している基準デューティ比値格納手
    段、前記基準デューティ比値格納手段の中から、所定の
    目標電流値に対応するデューティ比値を選択するデュー
    ティ比値選択手段、前記デューティ比演算手段の出力と
    前記基準デューティ比値格納手段から、デューティ比値
    選択手段によって選択された、一つのデューティ比値と
    を比較して、前記リニアソレノイド駆動系に異常がある
    か否かを判断する判定手段、前記判定手段の出力に応答
    して、前記リニアソレノイドの駆動装置の駆動系の異常
    を報知する異常状態検出手段が設けられている事を特徴
    とするリニアソレノイドの駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記電流検出手段により検出された電流
    値は、電圧値に変換され、所定の積分手段を介して平均
    電圧値として出力される様に構成されている事を特徴と
    する請求項3乃至4記載のリニアソレノイドの駆動装
    置。
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