JP2002254902A - クッションタイヤ - Google Patents

クッションタイヤ

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JP2002254902A
JP2002254902A JP2001392327A JP2001392327A JP2002254902A JP 2002254902 A JP2002254902 A JP 2002254902A JP 2001392327 A JP2001392327 A JP 2001392327A JP 2001392327 A JP2001392327 A JP 2001392327A JP 2002254902 A JP2002254902 A JP 2002254902A
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啓隆 尾崎
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信夫 藤田
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤを装着するホイールの直径を大きく
し、ホイールの内周空間部を拡大することで、この内周
空間部に大きなブレーキ等を配置可能としつつ、左右の
両側面に形成した孔によりバネ定数を低くすることがで
き、クッション性を高くして、走行時の乗り心地を非常
に良好にする。 【解決手段】 内部に空気層を有することなくゴム材に
よって形成するクッションタイヤにおいて、タイヤ幅に
対するタイヤ断面高さの割合である扁平率を15〜80
%とすると共に、左右の両側面に孔7を円周方向にわた
って多数形成し、この孔7の数を外周面に形成するトレ
ッド溝5と同数とすると共に、隣り合うトレッド溝5の
間に配置したクッションタイヤである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】フォークリフトトラック等の
産業車両において、パンクのおそれがない内部に空気層
を有することなくゴム材によって形成するクッションタ
イヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フォークリフトトラック等の産業
車両では、低速での走行時に大荷重を受けるため、近
年、パンクのおそれがない内部に空気層を有することな
くゴム材によって形成するクッションタイヤが多く用い
られるようになってきた。
【0003】このクッションタイヤとしてはニューマチ
ック形のクッションタイヤとプレスオン式のクッション
タイヤとが知られており、ニューマチック形のクッショ
ンタイヤは、図15のタイヤ断面図に示すように、外周
側に配置したトレッドゴム層1を備えると共に、内周側
に配置したベースゴム層2を備えた二層構造で、タイヤ
幅に対するタイヤ断面高さの割合である扁平率を95〜
120%とし、その外形を空気入りタイヤと略同じ形状
として、走行時の乗り心地を良くしつつ大荷重にも耐え
るようにしていた。
【0004】また、プレスオン式のクッションタイヤ
は、図16のタイヤ断面図に示すように、外周側に配置
するトレッドゴム層1を備えると共に、内周側に配置す
る鋼製のベースバンド12を備えた構造で、トレッドゴ
ム層1をベースバンド12に固着するようにしたもの
で、前記ニューマチック形のクッションタイヤよりもタ
イヤ幅に対するタイヤ断面高さの割合である扁平率を低
くしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者のニューマチック
形のクッションタイヤにあっては、トレッドゴム層とベ
ースゴム層を備えた二層構造で、タイヤ幅に対するタイ
ヤ断面高さの割合である扁平率を95〜120%として
いたため、このニューマチック形のクッションタイヤを
装着するホイールにあっては、その直径が小径なものと
なり、これによりホイールの内周空間部も小さくなるこ
とで、この内周空間部に小型のブレーキしか配置するこ
とができず、産業車両におけるブレーキ性能が低くなる
といった問題があった。
【0006】一方、後者のプレスオン式のクッションタ
イヤにあっては、タイヤ幅に対するタイヤ断面高さの割
合である扁平率が前者のニューマチック形のクッション
タイヤよりも低いため、プレスオン式のクッションタイ
ヤを装着するホイールの内周空間部を大きくすることが
でき、内周空間部に配置するブレーキを大型にしてブレ
ーキ性能を高めることができるものの、扁平率が低いた
めバネ定数が高くなり、走行面の凹凸が運転者にストレ
ートに伝わり、走行時の乗り心地が非常に悪くなるとい
った問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】第一の発明は、内部に空気層を有すること
なくゴム材によって形成するクッションタイヤにおい
て、タイヤ幅に対するタイヤ断面高さの割合である扁平
率を15〜80%とすると共に、左右の両側面に孔を円
周方向にわたって多数形成したクッションタイヤであ
る。
【0009】第二の発明は、第一の発明において、前記
孔の数を外周面に形成するトレッド溝と同数とすると共
に、孔を隣り合うトレッド溝の間に配置したクッション
タイヤである。
【0010】第三の発明は、第二の発明において、外周
面における隣り合うトレッド溝の間にトレッド溝より小
さな形状となる小溝をそれぞれ形成したクッションタイ
ヤである。
【0011】第四の発明は、第一又は第二又は第三の発
明において、左右の両側面の内周側の側方に突き出して
ホイールのリムフランジに当接する突起部を備えたクッ
ションタイヤである。
【0012】第五の発明は、第一又は第二又は第三又は
第四の発明において、内周面にタイヤ幅方向に向かう溝
を円周方向にわたって多数形成したクッションタイヤで
ある。
【0013】
【作 用】第一の発明によれば、扁平率を15〜80%
としたことで、タイヤを装着するホイールの直径を大き
くすることができ、フォークリフトトラック等の産業車
両においては、ホイールの内周空間部を拡大することが
でき、この内周空間部に大きなブレーキ等を配置するこ
とができ、しかも、左右の両側面に孔を多数形成したこ
とで、この孔によりバネ定数を低くすることができ、ク
ッション性を高くして、走行時の乗り心地を非常に良好
にする。
【0014】第二の発明によれば、孔の数をトレッド溝
と同数とし、かつ孔を隣り合うトレッド溝の間に配置し
たことで、円周方向において、トレッド溝と孔とを均一
に配置することができ、円周方向におけるそれぞれの位
置でのバネ定数の差を小さくし、走行時のそれぞれの位
置でのバネ定数の差による振動の発生を無くして、乗り
心地を極めて良好にする。
【0015】第三の発明によれば、外周面における隣り
合うトレッド溝の間に小溝をそれぞれ形成したことで、
長期間の使用により走行距離が増して、外周面に片減り
現象が発生したとしても、この片減り現象による大きな
磨耗を防ぐことができ、できるだけ磨耗を小さくするこ
とで、乗り心地が悪化するのを抑える。
【0016】第四の発明によれば、左右の両側面の内周
側に突起部を多数備えたことで、この突起部をホイール
のリムフランジに当接して、リムに横方向より嵌合する
ことにより、タイヤをホイールのリムへ装着する際のリ
ムへの嵌合力を高める。
【0017】第五の発明によれば、内周面に溝を多数形
成したことで、ホイールのリムへ装着する際、タイヤを
ホイールの製作誤差によるリム寸法のバラツキがあって
も、内周面に形成した溝が圧縮されたゴム材の逃げ部と
なり、リム寸法のバラツキを吸収して、ホイールのリム
へ装着する際、リムへの嵌合力を高める。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明によるクッションタイヤの
第一の実施形態について説明する。クッションタイヤ
は、図1のタイヤ断面図に示すように、地面に接地する
外周側に配置するトレッドゴム層1を備えると共に、ホ
イール3のリム4に嵌合する内周側に配置するベースゴ
ム層2を備えた二層構造として、内部に空気層を有する
ことなくゴム材によって形成する。そして、図2の全体
正面図に示すように、地面に接地する外周面にトレッド
溝5を形成し、このトレッド溝5はタイヤ幅方向の左右
において半ピッチずれるように配置し、左右のトレッド
溝5は細い接続溝6でつながっている。そして、タイヤ
幅(W)に対するタイヤ断面高さ(H)の割合である扁
平率(H/W)を15〜80%とし、この扁平率(H/
W)を従来のプレスオン式のクッションタイヤと略同等
の低い値とする。
【0019】そして、内周側に配置するベースゴム層2
においては、タイヤ断面高さ(H)に対するベースゴム
層2の高さ(BH)の割合(BH/H)を10〜30%
と少なくすることにより、外周側に配置するトレッドゴ
ム層1を従来と同様の高さ(厚さ)としつつ、タイヤ幅
(W)に対するタイヤ断面高さ(H)の割合である扁平
率(H/W)を15〜80%とすることができる。
【0020】そして、図3の全体側面図に示すように、
外周側に配置するトレッドゴム層1における左右の両側
面に孔7を円周方向にわたって所定の間隔で多数形成す
る。この孔7は、タイヤ断面高さ方向に長くなる楕円形
状で、両側面よりタイヤ幅方向においてタイヤ幅の略1
/4凹んだものとすると共に、この孔7の数を外周面に
形成するトレッド溝5と同数とする。具体的にはトレッ
ド溝5を片側14個とすると、この孔7も片側14個と
同数にする。そして、この孔7を隣り合うトレッド溝5
の間、すなわちトレッド溝5を形成していない箇所にそ
れぞれ配置する。なお、この孔7の形は楕円形状に限定
されるものではなく、円形状でも良い。ただし、この孔
7の形状については、楕円形状とする孔7の方が円形状
とする孔に比べて乗り心地や耐久性が向上する。また、
孔7の数も14個に限定されるものではなく、トレッド
溝5の数と同数とすれば良く、クッションタイヤの直径
にあわせてトレッド溝5の数を設定することで、孔7の
数もこのトレッドの数にあわせて同数とする。通常はト
レッド溝5及び孔7の数は10個から25個程度であ
り、25個より多いと、トレッド溝5が小さくなりすぎ
て、実用的ではない。
【0021】さらに、図1のタイヤ断面図に示すよう
に、前記ベースゴム層2の内部に周方向に向かう補強用
芯材8を埋設し、この補強用芯材8としてはワイヤー材
であり、これをタイヤ幅方向の左右に等間隔に複数埋設
する。この複数の補強用芯材8は密に配置するのが良
く、具体的には10mm以下が良く、さらに7mm以下
だと最適である。そして、この補強用芯材8は接着剤、
及び補強用芯材8に施したメッキによりベースゴム層2
に接着するのが良い。なお、この補強用芯材8はワイヤ
ー材以外に線材や鋼製の板材等でも良い。このように補
強用芯材8を埋設したことで、ベースゴム層2を薄くし
ても、この補強用芯材8により剛性を保つことができ、
タイヤをホイール3のリム4へ装着する際のリム4への
嵌合力を高めることができ、また、補強用芯材8の界面
にタイヤ荷重が作用しても、接着剤等によって、ここで
のずれの発生を抑えて、補強用芯材8を常にベースゴム
層2に密接させることができる。
【0022】また、外周側に配置するトレッドゴム層1
においては、ゴム硬度を高くして、ゴム硬度が低いやわ
らかいものは使用しないようにする。これは、ゴム硬度
が低いやわらかいものにすると、バネ定数が低くなるこ
とで、クッション性が高くなり、乗り心地は良くなるも
のの、その反面、高負荷時においてゴム材が変質して、
内部発熱が発生し、蓄熱現象が起こる。そこで、ゴム硬
度を高くして、高負荷時においてゴム材が変質して発生
する内部発熱を抑え、蓄熱現象を無くすことで、蓄熱現
象によるバーストを防止する。
【0023】以上のように、タイヤ幅(W)に対するタ
イヤ断面高さ(H)の割合である扁平率(H/W)を1
5〜80%としたことで、タイヤを装着するホイール3
の直径を大きくすることができ、これにより、フォーク
リフトトラック等の産業車両においては、ホイール3の
内周空間部を拡大することができ、この内周空間部に大
きなブレーキ等を配置することができる。また、大きな
ブレーキ等を配置可能とすることで、タイヤの外形寸法
が拡大するのを抑えることもできる。しかも、トレッド
ゴム層1における左右の両側面に孔7を円周方向にわた
って多数形成したことで、タイヤ幅(W)に対するタイ
ヤ断面高さ(H)の割合である扁平率(H/W)を低く
しても、孔7によりバネ定数を低くすることで、クッシ
ョン性を高くすることができ、走行面の凹凸が運転者に
ストレートに伝わるのを低減して、走行時の乗り心地を
非常に良好にすることができる。さらに、トレッドゴム
層1における左右の両側面に孔7を形成することで、こ
こでの放熱性を高めることができ、高負荷時においてゴ
ムが変質して発生する内部発熱を効率良く外部に放熱す
ることができる。
【0024】また、トレッドゴム層1における左右の両
側面に形成する孔7の数を外周面に形成するトレッド溝
5と同数とし、かつ孔7を隣り合うトレッド溝5の間に
配置したことで、円周方向において、トレッド溝5と孔
7とを均一に配置することができ、トレッド溝5と孔7
とが重なり合うといったことを無くして、円周方向にお
けるそれぞれの位置でのバネ定数の差を小さくし、走行
時のそれぞれの位置でのバネ定数の差による振動の発生
を無くすことができ、乗り心地を極めて良好にすること
ができる。しかも、隣り合うトレッド溝5の間に孔7を
配置したことで、孔7とトレッド溝5とが接近するのを
無くして、ここでの亀裂や損傷が発生するのを抑えるこ
とができる。
【0025】また、第一の実施形態のクッションタイヤ
の変形例について説明すると、前述した第一の実施形態
のクッションタイヤにおいて、図4の全体側面図、図5
の全体正面図、図6のタイヤ断面図に示すように、外周
面における隣り合うトレッド溝5の間、具体的には側面
に形成した孔7に相対する箇所の外周面に小溝13をそ
れぞれ形成する。この小溝13はその溝形状を断面半円
形にしている。また、この小溝13にあっては、その溝
深さをトレッド溝5の溝深さよりも浅く、例えば半分以
下にすると共に、外周面に形成する部分もタイヤ幅方向
の左右両端側のみに、すなわち左右中央まで形成しない
ようにして、前記トレッド溝5よりも小さな形状のもの
にする。
【0026】このように外周面における隣り合うトレッ
ド溝5の間に小溝13をそれぞれ形成したことで、タイ
ヤの外周面にあっては、長期間の使用により走行距離が
増すと、トレッド溝5における走行方向に向く角部が磨
耗する片減り現象が発生する。このため、外周面にトレ
ッド溝5のみを形成した場合、図7(a)に示すよう
に、この片減り現象により隣り合うトレッド溝5間全体
にわたって大きな磨耗箇所(図中に斜線で示す)が発生
し、これにより乗り心地が悪くなるおそれがあったが、
外周面における隣り合うトレッド溝5の間に小溝13を
形成することで、図7(b)に示すように、このトレッ
ド溝5と小溝13とにより外周面を細かく分断すること
ができ、前述の片減り現象により発生する磨耗箇所をト
レッド溝5から小溝までの小さなもの(図中に斜線で示
す)にすることができ、長期間の使用により走行距離が
増しても、乗り心地が悪化するのを抑えることができ
る。
【0027】しかも、この小溝13にあっては、トレッ
ド溝5に対してかなり小さな形状のものにしていること
で、側面に形成した孔7と小溝13とが同位置になって
いても、ここに亀裂や損傷が発生するのを防止すること
ができる。
【0028】なお、小溝13は前述したものに限定され
るものではなく、その溝形状をV字形等にしても良く、
また、その大きさももっと小さくあるいは若干大きくす
るようにしても良い。
【0029】次に、第二の実施形態について説明する
と、基本的には前述した第一の実施形態と略同様、外周
側のトレッドゴム層1と内周側のベースゴム層2とを備
えた二層構造で、内部に空気層を有することなくゴム材
によって形成すると共に、タイヤ幅(W)に対するタイ
ヤ断面高さ(H)の割合である扁平率(H/W)を15
〜80%とし、トレッドゴム層1における左右の両側面
に孔7を円周方向にわたって所定の間隔で多数形成した
ものであるが、このようになるものにおいて、図8のタ
イヤ断面図、図9の一部概略側面図に示すように、トレ
ッドゴム層1における左右の両側面の内周側の側方に突
き出した突起部9を円周方向にわたって所定の間隔で多
数備え、この突起部9はホイール3のリムフランジ10
に当接し、リム4に横方向より嵌合するようになる。こ
の突起部9は左右の両側面に形成する孔7と同数とし、
例えば、この孔7の中にそれぞれ形成するようにする。
なお、この突起部9の高さはホイール3のリムフランジ
10と同じ高さにするのが良い。また、突起部9の幅は
広いほうが良いが、孔7の幅の1/4から1/2程度に
することで、リム4に良好に嵌合しつつ、ゴム材の使用
量を抑えて材料を節約することができる。
【0030】以上のように、トレッドゴム層1における
左右の両側面の内周側に突起部9を円周方向にわたって
多数備えたことで、この突起部9をホイール3のリムフ
ランジ10に当接して、リム4に横方向より嵌合するこ
とにより、タイヤをホイール3のリム4へ装着する際の
リム4への嵌合力を高めることができる。
【0031】また、前記突起部9においては、トレッド
ゴム層1における左右の両側面に形成する孔7の中にそ
れぞれ形成していたが、これに限定されるものではな
く、例えば、図10のタイヤ断面図、図11の一部概略
側面図に示すように、トレッドゴム層1における左右の
両側面に形成した孔7の間に形成するようにしても良
い。さらに、図12のタイヤ断面図、図13の一部概略
側面図に示すように、突起部9の高さをホイール3のリ
ムフランジ10の高さより高くするようにしても良い。
【0032】次に、第三の実施形態について説明する
と、基本的には前述した第一又は第二の実施形態と略同
様、外周側のトレッドゴム層1と内周側のベースゴム層
2とを備えた二層構造で、内部に空気層を有することな
くゴム材によって形成すると共に、タイヤ幅(W)に対
するタイヤ断面高さ(H)の割合である扁平率(H/
W)を15〜80%とし、トレッドゴム層1における左
右の両側面に孔7を円周方向にわたって所定の間隔で多
数形成したものであるが、このようになるものにおい
て、図14の一部概略側面図に示すように、ホイール3
のリム4に当接し嵌合するようになるベースゴム層2に
おける内周面にタイヤ幅方向の左右に向かう溝11を円
周方向にわたって所定の間隔で多数形成する。この円周
方向にわたって形成する溝11にあっては、その全体の
体積をリム4に嵌合する際のリム4とベースゴム層2に
おける補強用芯材8間のゴム材の圧縮されて減少する体
積減の0.5倍から2倍程度とする。
【0033】以上のように、ベースゴム層2における内
周面にタイヤ幅方向の左右に向かう溝11を円周方向に
わたって多数形成したことで、タイヤをホイール3のリ
ム4へ装着する際、ホイール3の製作誤差によるリム4
寸法のバラツキがあっても、内周面に形成した溝11内
にベースゴム層2が逃げるようになり、ベースゴム層2
内に埋設した補強用芯材8に大きな力が作用するのを無
くして、補強用芯材8の破損を防止すると共に、タイヤ
をホイール3のリム4へ装着する際のリム4への嵌合力
を高めることもできる。
【0034】なお、前述した各実施形態にあっては、外
周側に配置するトレッドゴム層1を備えると共に、内周
側に配置するベースゴム層2を備えた二層構造としたニ
ューマチック形のクッションタイヤであったが、これに
限定されるものではなく、例えば、中間層としてクッシ
ョン層を入れた構造でも良く、また、外周側に配置する
トレッドゴム層1を備えると共に、内周側に配置する鋼
製のベースバンドを備えた構造となるプレスオン式のク
ッションタイヤでも良い。
【0035】また、前述した各実施形態にあっては、左
右の両側面に形成する孔7の数をトレッド溝5と同数と
しているが、これに限定されるものではなく、例えば、
孔7をタイヤ断面高さ方向において2列に配置して、孔
7の数をトレッド溝5の2倍の数にするようにしても良
い。
【0036】
【発明の効果】本発明は、扁平率を15〜80%とした
ことで、タイヤを装着するホイールの直径を大きくする
ことができ、ホイールの内周空間部を拡大することがで
き、この内周空間部に大きなブレーキ等を配置すること
ができると共に、大きなブレーキ等を配置可能とするこ
とで、タイヤの外形寸法が拡大するのを抑えることもで
き、車体のコンパクト化を図ることができる。しかも、
左右の両側面に孔を多数形成したことで、この孔により
バネ定数を低くすることができ、クッション性を高くし
て、走行時の乗り心地を非常に良好にすることができ
る。
【0037】また、本発明は、孔の数をトレッド溝と同
数し、かつ孔を隣り合うトレッド溝の間に配置したこと
で、円周方向において、トレッド溝と孔とを均一に配置
することができ、円周方向におけるそれぞれの位置での
バネ定数の差を小さくし、走行時のそれぞれの位置での
バネ定数の差による振動の発生を無くして、乗り心地を
極めて良好にすることができる。
【0038】また、本発明は、外周面における隣り合う
トレッド溝の間に小溝をそれぞれ形成したことで、長期
間の使用により走行距離が増して、外周面に片減り現象
が発生したとしても、この片減り現象による大きな磨耗
を防ぐことができ、できるだけ磨耗を小さくすること
で、乗り心地が悪化するのを抑えることができる。
【0039】また、本発明は、左右の両側面の内周側に
突起部を多数備えたことで、この突起部をホイールのリ
ムフランジに当接して、リムに横方向より嵌合すること
により、タイヤをホイールのリムへ装着する際のリムへ
の嵌合力を高めることができる。
【0040】また、本発明は、内周面に溝を多数形成し
たことで、タイヤをホイールのリムへ装着する際、ホイ
ールの製作誤差によるリム寸法のバラツキがあっても、
内周面に形成した溝が圧縮されたゴム材の逃げ部とな
り、リム寸法のバラツキを吸収して、タイヤをホイール
のリムへ装着する際、リムへの嵌合力を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第一の実施形態のタイヤ断面図で
ある。
【図2】本発明による第一の実施形態の全体正面図であ
る。
【図3】本発明による第一の実施形態の全体側面図であ
る。
【図4】本発明による第一の実施形態の変形例の全体側
面図である。
【図5】本発明による第一の実施形態の変形例の全体正
面図である。
【図6】本発明による第一の実施形態の変形例のタイヤ
断面図である。
【図7】(a)外周面に形成するトレッド溝の状態説明
図である。(b)外周面に形成するトレッド溝の状態説
明図である。
【図8】本発明による第二の実施形態のタイヤ断面図で
ある。
【図9】本発明による第二の実施形態の一部概略側面図
である。
【図10】本発明による第二の実施形態の他のタイヤ断
面図である。
【図11】本発明による第二の実施形態の他の一部概略
側面図である。
【図12】本発明による第二の実施形態の他のタイヤ断
面図である。
【図13】本発明による第二の実施形態の他の一部概略
側面図である。
【図14】本発明による第三の実施形態の一部概略側面
図である。
【図15】従来のタイヤ断面図である。
【図16】従来のタイヤ断面図である。
【符号の説明】
1…トレッドゴム層、2…ベースゴム層、3…ホイー
ル、4…リム、5…トレッド溝、6…接続溝、7…孔、
8…補強用芯材、9…突起部、10…リムフランジ、1
1…溝、12…ベースバンド、13…小溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000184643 小松フォークリフト株式会社 東京都港区赤坂2丁目3番4号 (72)発明者 加藤 祐作 広島県福山市松浜町3丁目1番63号 福山 ゴム工業株式会社内 (72)発明者 小田 悟 広島県福山市松浜町3丁目1番63号 福山 ゴム工業株式会社内 (72)発明者 尾崎 啓隆 広島県福山市松浜町3丁目1番63号 福山 ゴム工業株式会社内 (72)発明者 藤田 信夫 東京都港区赤坂2丁目3番4号 小松フォ ークリフト 株式会社内 (72)発明者 池杉 文雄 東京都港区赤坂2丁目3番4号 小松フォ ークリフト 株式会社内 (72)発明者 川島 一夫 栃木県小山市横倉新田110 小松フォーク リフト 株式会社内 (72)発明者 青柳 輝樹 栃木県小山市横倉新田110 小松フォーク リフト 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空気層を有することなくゴム材に
    よって形成するクッションタイヤにおいて、 タイヤ幅に対するタイヤ断面高さの割合である扁平率を
    15〜80%とすると共に、左右の両側面に孔7を円周
    方向にわたって多数形成したことを特徴とするクッショ
    ンタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記孔7の数を外周面に形成するトレッ
    ド溝5と同数とすると共に、孔7を隣り合うトレッド溝
    5の間に配置したことを特徴とする請求項1記載のクッ
    ションタイヤ。
  3. 【請求項3】 外周面における隣り合うトレッド溝5の
    間にトレッド溝5より小さな形状となる小溝13をそれ
    ぞれ形成したことを特徴とする請求項2記載のクッショ
    ンタイヤ。
  4. 【請求項4】 左右の両側面の内周側の側方に突き出し
    てホイール3のリムフランジ10に当接する突起部9を
    備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載又は
    請求項3記載のクッションタイヤ。
  5. 【請求項5】 内周面にタイヤ幅方向に向かう溝11を
    円周方向にわたって多数形成したことを特徴とする請求
    項1又は請求項2又は請求項3記載又は請求項4記載の
    クッションタイヤ。
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