JP2002235498A - 構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置 - Google Patents

構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置

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JP2002235498A JP2001030828A JP2001030828A JP2002235498A JP 2002235498 A JP2002235498 A JP 2002235498A JP 2001030828 A JP2001030828 A JP 2001030828A JP 2001030828 A JP2001030828 A JP 2001030828A JP 2002235498 A JP2002235498 A JP 2002235498A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ずい道の漏水部に漏水受樋を、止水を確実に
して固定する。 【解決手段】 ずい道の壁面3の漏水部5からの漏水を
受ける漏水受樋6と、その両側に設けられて壁面3に固
定される固定筒体7,7と、該固定筒体7に挿着される
固定部材31を具える。固定筒体7は中空状をなし、そ
の裏板12には弾性止水部材17が付設され、表板11
には開口19が並設されている。開口19が設けられて
形成された凹所30には、有底円筒状の固定部材31が
納設される。前記止水部材17と裏板12と固定部材の
固定片32を貫通したアンカーボルトのネジ軸41にナ
ット43を螺合し締め付ける。ナット43の締め付けに
より、固定片32が裏板12に、又押圧片35が表板1
1に、夫々押圧状態となる。これにより、ナットの締め
付けに伴う固定力を、固定筒体7の表板11と裏板12
の双方に及ぼし、固定筒体7を壁面3に強固且つ安定的
に固定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ずい道や地下道等
の構造物の漏水部に取り付けられて良好な導水機能を発
揮する漏水受樋装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートでライニングされたずい道
や地下道等で、外圧によって壁面に亀裂が入ることによ
り、或いは、ライニングの接合箇所の接合が不十分であ
ったり、コンクリートの伸縮によって該接合箇所に隙間
が生ずることにより、ずい道等の壁面から水漏れが生ず
ることがある。このような場合、従来は、亀裂部位や隙
間部位にモルタルの吹き付け施工を施して漏水を阻止し
たり、前記漏水部に漏水受樋を取り付け、壁面の漏水部
からの漏水を受けてこれを導水することが行われてい
た。
【0003】前記導水を行うために用いられていた従来
の漏水受樋装置a1の一例は図35〜36に示す構成の
もので、漏水受板部bの両側に一枚板状の固定片部c,
cを連設してなる例えば塩化ビニル製の漏水受樋dを具
えていた。そして該漏水受樋dを用いて導水構造を構成
するには、図35に示すように、該固定片部cの一面側
に、前記コンクリート壁面eに弾性圧接状態となり得る
止水部材(スポンジ状合成ゴム弾性体等からなる)fを
付設して後、前記漏水受樋dを、構造物の漏水部gを覆
うように前記壁面eに当てがい、該壁面eで例えば50
cm程度の間隔をおいて突設されたアンカーボルトh
を、前記固定片部cに貫設したボルト挿通孔jに挿通せ
しめ、その後、該アンカーボルトhにナットkを螺合し
締め付け、前記止水部材fを弾性圧縮状態にして前記壁
面eに圧接させることにより漏水受樋dを壁面eに固定
し、前記漏水受板部bと壁面eとの間で導水路mを形成
し、壁面の漏水部gからの漏水を該導水路mで導水する
ように構成されていた。
【0004】又、従来の漏水受樋装置a2の他の態様は
図37〜38に示す構成のものであり、漏水受板pの両
側に、筒状を呈する固定部材q,qを、差し込み方式で
設けてなり、該筒状固定部材qの一面側に、前記壁面e
に弾性圧接状態となり得る止水部材(スポンジ状合成ゴ
ム弾性体等からなる)fを付設してなる漏水受樋dを用
いるものであった。そして該漏水受樋dを用いて導水構
造を構成するには、図37に示すように、前記止水部材
f,fが壁面eに圧接せしられた状態で、前記筒状固定
部材qの長手中央部分をなす筒状部rの表板sと裏板t
に同心の透孔を設けることによって形成されたボルト挿
通孔wに、前記壁面eに例えば50cm程度の間隔をお
いて突設されたアンカーボルトhを挿通せしめ、前記筒
状部rの表板sから突出するネジ軸xにナットkを螺合
し締め付けることにより筒状固定部材qを壁面eに固定
し、隣り合う筒状固定部材q,qの挿入溝部y,yに両
側部分z,zが挿入せしめられた前記漏水受板pと壁面
eとの間で導水路mを形成し、壁面の漏水部gからの漏
水を該導水路mで導水するように構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各
漏水受樋装置によるときには次のような問題点があっ
た。即ち、 (1) 固定片部cが一枚板状に形成された図35〜36に
示す漏水受樋装置a1によるときには、固定片部cの剛
性が弱いために、次のような問題があった。即ち、前記
止水部材fを所要の弾性圧縮状態となし得るように前記
ナットkを強く締め付けて固定片部cを壁面eに固定し
たときに、ナットkによる固定部Aにおいては、止水部
材fの壁面eへの弾性的な圧接が強固に行われる。反
面、長手方向に隣り合う固定部A,Aの中間部分B(図
39)においては、前記ナットkの強い締め付けに伴
い、前記止水部材fに大きな弾性的膨らみ変形が生ずる
ため、例えば図39に稍誇張して示すように、剛性の弱
い固定片部cが該弾性的膨らみ変形に負けて撓み変形
(膨らみ変形)する傾向があった。その結果、前記中間
部分Bにおいては、壁面eに対する止水部材fの弾性圧
接が弱くなって、その部分で水漏れが生ずる恐れがあっ
た。
【0006】コンクリートの壁面eは、平滑な面ではな
く不陸があるために、止水部材fによる止水効果を有効
に発揮させるためには、該不陸に順応させて止水部材f
を強く弾性圧接させなければならないのであるが、前記
のように圧接が弱くなると、確実な止水を図り難い問題
を発生させたのであった。特に図40に示すように、コ
ンクリート構造物Dの湾曲する壁面Eに前記漏水受樋d
を取り付ける場合は、前記固定片部cが、湾曲した壁面
Eに正しく沿わないで、例えば同図に稍誇張して示すよ
うに、固定片部cがナットkの締め付け部分Fで折れ曲
がる傾向となりやすく、長さ方向で隣り合う固定片部
c,cの中間部分Bにおいて、止水部材fの壁面eに対
する圧接が弱くなり、所望の止水効果を発揮させ難い問
題を発生させたのであった。
【0007】なお、前記のような中間部分Bにおける固
定片の前記撓み変形(膨らみ変形)や前記固定片の折れ
曲がり傾向を極力防止するために、例えば図35〜3
6、図39〜40に示すように、8cm程度の長さを有
する比較的長い押さえ板Gを介在させてナットkを締め
付けることも行なわれていたが、これだけでは、固定片
cの剛性を補うには不十分であった。
【0008】このように前記従来の漏水受樋装置a1に
よるときは、固定片部の剛性不足によって、ナットkの
締め付けによる固定力を固定部間(中間部分)Bに有効
に伝達できない問題があったのである。
【0009】(2) これに対して、筒状を呈する固定部材
qを具えた前記漏水受樋装置a2によるときは、該固定
部材qが中空を呈することから、一枚板状をなす前記固
定片部cに比してその剛性が大きく、従って、ナットk
を締め付けて前記止水部材fを弾性圧縮状態としたとき
に発生する、中間部分Bが弾性的に膨らもうとする作用
に対して、固定部材qが抵抗しやすい利点があった。し
かしながら該漏水受樋装置a2にあっては、筒状に形成
することによって固定部材の剛性を折角向上させている
にも関わらず、ナットkの締め付けに伴う固定力を、前
記筒状部の表板sにのみ作用させる構成であって、その
固定力は裏板tには直接的に作用していない。詰まりこ
の場合における固定は、表板sと裏板tの強さを有効に
活用した固定ではなく、主として表板sの強さに頼る固
定であると言え、固定部材qの剛性を確保できる構成を
採用しながらも、その剛性を有効に活用して、固定部材
全体としての固定強度を上げるという仕組みにはなって
いなかった。その結果、ナットkの締め付け部分におけ
る固定強度の増大は図ることができても、該ナットkに
よる締め付け力を、中間部分Bの撓み変形(膨らみ変
形)防止のために該中間部分Bに効率的に伝達させ難
く、固定部材qの長さ方向で見て、止水部材fの弾性圧
接による止水が不安定化しやすい問題があったのであ
る。このように筒状の固定部材を用いる場合、前記とは
逆に、図41に示すように裏板tをナットkで締め付け
る固定構造も考えられないではないが、このようにした
ときも、前記表板sのみを固定する場合と同様の問題が
発生してしまう。
【0010】本発明は、筒状の固定部材を具える前記従
来の漏水受樋装置の問題点に鑑み、これを解決し得る漏
水受樋装置の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は以下の手段を採用する。即ち、本発明に係
る漏水受樋装置は、構造物のコンクリート壁面の漏水部
からの漏水を受ける漏水受板と、その両側に設けられ且
つコンクリート壁面に固定される固定筒体と、該固定筒
体に装着される固定部材とを具える。そして前記固定筒
体は、周方向に閉じた中空状をなし、間隔を隔てる表板
と裏板とを有し、該裏板には、前記壁面に弾性圧接状態
となり得る止水部材が付設されるものとなされており、
又前記表板には、固定筒体の長さ方向に所要間隔をおい
て開口が設けられると共に、前記裏板には、該開口が設
けられた部分においてボルト孔が貫設されている。又前
記固定筒体の、前記開口が設けられて形成された凹所に
は、前記固定部材が納設されるものとなされ、該固定部
材は、前記ボルト孔を挿通するアンカーボルトを挿通さ
せる挿通孔が設けられてなる固定片に、前記開口の縁部
分の外面側を押圧し得る押圧片が設けられてなり、前記
壁面で突出された前記アンカーボルトを、前記裏板のボ
ルト孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、該固定片から突
設されたネジ軸にナットを螺合し締め付けることによっ
て、前記固定筒体を前記固定部材と共に前記壁面に固定
可能となされ、該ナットを締め付けることによって、前
記固定片が裏板に押圧状態となり且つ前記押圧片が前記
表板を裏板に向けて押圧するように構成されていること
を特徴とするものである。該固定片の押圧状態や押圧片
の押圧状態には、クッション材を介した押圧状態を含
む。
【0012】前記漏水受樋装置は、前記ナットが締め付
けられることによって、前記固定片が裏板に押圧状態と
なり且つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧する
ように構成されるものであるが、前記ナットが締め付け
られる前における態様には、前記押圧片が開口の縁部分
の外面側に接し、且つ前記固定片が前記裏板に浮いた状
態となる態様や、前記押圧片が開口の縁部分の外面側に
接し、且つ前記固定片が前記裏板に接する態様があり、
前記固定片が前記裏板に浮いた状態となる場合も、クッ
ション材を介在させて前記裏板に浮いた状態となる場合
がある。
【0013】又本発明に係る漏水受樋装置は、構造物の
コンクリート壁面の漏水部からの漏水を受ける漏水受板
と、その両側に設けられ且つコンクリート壁面に固定さ
れる固定筒体と、該固定筒体に装着される固定部材とを
具える。そして前記固定筒体は、周方向に閉じた中空状
をなし、間隔を隔てる表板と裏板とを有し、該裏板に
は、前記壁面に弾性圧接状態となり得る止水部材が付設
されるものとなされており、又前記表板には、固定筒体
の長さ方向に所要間隔をおいて開口が設けられると共
に、前記裏板には、該開口が設けられた部分においてボ
ルト孔が貫設されている。又前記固定筒体の、前記開口
が設けられて形成された凹所には、前記固定部材が納設
されるものとなされ、該固定部材は、前記ボルト孔を挿
通するボルトを挿通させる挿通孔が設けられてなる固定
片に、前記開口の縁部分の外面側を押圧し得る押圧片が
設けられてなり、前記構造物にねじ込まれるボルトを、
前記裏板のボルト孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、締
め付けることによって、前記固定筒体を前記固定部材と
共に前記壁面に固定可能となされ、該ボルトを締め付け
ることによって、前記固定片が裏板に押圧状態となり且
つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧するように
構成されていることを特徴とするものである。該固定片
の押圧状態や押圧片の押圧状態には、クッション材を介
した押圧状態を含む。
【0014】又前記漏水受樋装置は、前記ボルトが締め
付けられることによって、前記固定片が裏板に押圧状態
となり且つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧す
るように構成されるものであるが、前記ボルトが締め付
けられる前における態様には、前記押圧片が開口の縁部
分の外面側に接し、且つ前記固定片が前記裏板に浮いた
状態となる態様や、前記押圧片が開口の縁部分の外面側
に接し、且つ前記固定片が前記裏板に接する態様があ
り、前記固定片が前記裏板に浮いた状態となる場合も、
クッション材を介在させて前記裏板に浮いた状態となる
場合がある。
【0015】前記各漏水受樋装置における前記固定筒体
は、前記漏水受板の側部分に一体に設けられることの
他、前記漏水受板の側部分を挿入させるための挿入溝部
を有するものとして構成することができる。前記各漏水
受樋装置において、前記押圧片は、前記開口の縁部分の
外面側の対向部位を押圧するように構成するのがよい。
【0016】又前記各漏水受樋装置において前記固定筒
体は、前記表板と前記裏板の両側部相互を側板で夫々連
結してなる角筒状を呈したものとし、該表板には、固定
筒体の長さ方向に所要間隔をおいて円形状の開口を設
け、又前記固定部材は、前記裏板に接触状態となり得る
円形の固定片の外周に円形周壁が突設され、且つ該円形
周壁の先端には、前記開口の周縁部分の外面側を押圧し
得る円形鍔状の押圧片が設けられてなる有底円筒状に形
成するのがよい。
【0017】又前記各漏水受樋装置において前記固定筒
体は、前記表板と前記裏板の両側部相互を側板で夫々連
結してなる角筒状を呈したものとし、該表板には、固定
筒体の長さ方向に所要間隔をおいて円形状の開口を設
け、前記固定部材は、前記裏板に接触状態となり得る円
形の固定片の外周に円形周壁が突設され、且つ該円形周
壁の先端には、前記開口の周縁部分の外面側を押圧し得
る円形鍔状の押圧片が設けられてなる有底円筒状に形成
し、該押圧片の先端側が、前記側板の先端部乃至その近
傍部位を押圧するように構成するのがよい。
【0018】又前記各漏水受樋装置において、前記押圧
片と前記開口の縁部分との間、及び/又は、前記固定片
と前記裏板との間に、クッション材を介在させるのがよ
い。
【0019】又前記各漏水受樋装置がナットを締め付け
る態様である場合、前記固定片から突設されたネジ軸及
び該ネジ軸に螺合するナットは、前記凹所に完全に納め
られるように構成するのがよい。
【0020】又前記各漏水受樋装置がボルトを締め付け
る態様である場合、該ボルトの頭部は、前記凹所に完全
に納められるように構成するのがよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜3において、本発明に係る
漏水受樋装置1は、ずい道2aや地下道等のコンクリー
ト構造物2のコンクリート壁面3の漏水部5からの漏水
を受ける漏水受板6の両側に、該壁面3に固定される固
定筒体7,7が設けられた漏水受樋9を具えており、該
漏水受樋9は、全体が例えば塩化ビニルを以って一体に
成形されている。
【0022】前記漏水受樋9は、図1〜7に示すような
平板状を呈する漏水受板6を具え、或いは図8〜9に示
すような稍湾曲した浅い樋状の漏水受板6を具えてお
り、前記壁面3との間で導水路10を形成するものであ
る。なお以下の説明は、平板状をなす漏水受板に代表さ
せて行う。
【0023】前記固定筒体7は角筒状を呈しており、図
5、図7に示すように、表板11と裏板12の両側部相
互が内外の側板13,15で連結され、内側の側板13
の表側縁部で、前記漏水受板6の側端に一連に接合され
ている。そして前記裏板12の外面の内外側には突条1
6,16が突設されることによって、該突条16,16
間に、止水部材17を取り付けるための取付凹部18が
形成されている。又前記表板11には、その長手中心線
上に中心を設定し、例えば50cmの間隔をおいて、直
径の大きい円形の開口19が設けられると共に、前記裏
板12には、該開口19が設けられた部分において、該
開口19と同心に小径のボルト孔20が貫設されてい
る。
【0024】そして図2に示すように、例えば前記表板
11の幅寸法L1は40mmに設定されると共に前記開
口19の直径L2は28mmに設定され、従って、開口
19の内外の縁部21,21と、表板11の内外の縁部
22,22との間に6mmの幅部23,24が残されて
いる。
【0025】前記止水部材17は、前記壁面3に弾性圧
接状態となって有効な止水作用を発揮するものであり、
このような止水作用を発揮するものであれば各種に構成
され得る。本実施の形態においては図2、図7に示すよ
うに、前記取付凹部18に基端側部分25が嵌め入れら
れ且つ接着される、比較的硬質のスポンジ状合成ゴムか
らなる断面矩形の帯状弾性体として形成された台座片2
6の先端面の内外部分に、比較的軟質のスポンジ状合成
ゴム弾性体等からなる断面正方形状の止水突片27,2
7を一体的に設けてなる。
【0026】前記台座片26は、間隔を保持する機能を
有するものであるため、前記のように硬質に形成され
る。これに対して前記止水突片27は、不陸のある前記
壁面3に確実に密接できる必要があるため、弾性変形容
易に形成されているのである。該止水突片27は例え
ば、自由状態で10mm厚さを有するものが、弾性圧接
状態では、例えば図2に示すように2〜3mm程度の厚
さに圧縮されるものである。又前記台座片26には、図
7に示すように、前記裏板12に設けたボルト孔20と
位置合わせしてボルト挿通孔29が貫設されている。
【0027】又前記固定筒体7の、前記開口19が設け
られて形成された凹所30には固定部材31が納設され
る。該固定部材31は、例えば図7、図10に示すよう
に有底円筒状を呈しており、前記裏板12に当接し得る
円板状固定片32の外周縁に沿って円形周壁33を連設
すると共に、該円形周壁33の先端に、前記開口19の
周縁部分の外面側34に当接し得る円形鍔状の押圧片3
5を設けてなる。又前記円板状固定片32の中心部に
は、前記裏板12に設けたボルト孔20と位置合わせし
て、前記壁面3で突設されたアンカーボルト36を挿通
させるための挿通孔37が設けられている。かかる構成
の固定部材31は、本実施の形態においては金属製とさ
れ、その肉厚は1〜1.5mm程度に設定されている。
なお該固定部材31は樹脂製とすることもでき、その場
合は強度上、2〜2.5mm程度と比較的厚肉に形成す
るのがよい。
【0028】かかる構成を有する固定部材31を、前記
凹所30に嵌め入れると、図11に示すように、前記押
圧片35の先側が前記開口19の周縁部分(前記内外の
側板13,15の端部乃至その近傍部位、同図において
は近傍部位)の外面39,39で支持され、前記固定片
32が前記裏板12に浮いた状態となる。例えば0.5
mm程度までの範囲で、好ましくは0.2〜0.3mm
の範囲で、浮いた状態となる。そしてこの状態で、前記
ボルト孔20とボルト挿通孔29と挿通孔37とが位置
合わせされる。
【0029】次に、前記構成を有する漏水受樋9と固定
部材31とを用いて、前記漏水部5からの漏水を受けて
導水する導水構造40を構成する要領を説明する。先ず
図11に示すように、コンクリート構造物(例えばずい
道)2の漏水箇所において、漏水を受けるように前記漏
水受板6を配置し、その際、前記壁面3で打入したアン
カーボルト36のネジ軸41を、両側の固定筒体7,7
の前記ボルト挿通孔29とボルト孔20と挿通孔37に
挿通状態とする。その後図2に示すように、前記固定片
32から突出されたネジ軸41に、座金42を嵌めてナ
ット43を螺合し締め付ける。該ナット43の締め付け
は、不陸のある壁面3に前記止水突片27が密接して該
密接部分の止水が確保されるように、当初は10mm程
度の厚さを有していた前記止水突片27が、例えば2〜
3mm程度の弾性圧縮状態となるように行う。
【0030】前記ナット43が締め付けられる前は、図
11に示すように、固定片32が前記裏板12に浮いた
状態にあるが、図2に示すように該ナット43が締め付
けられることによって、前記固定片32が裏板12に押
圧状態となり且つ前記押圧片35の先側が前記表板(前
記開口19の周縁部分の外面側)11を裏板12に向け
て押圧する。本実施の形態においては、押圧片35の先
側が、内外の側板13,13の端部の近傍部位を押圧す
る。そして、このように締め付けられたナット43及び
アンカーボルトのネジ軸41は、本実施の形態において
は、前記凹所30、即ち、前記有底円筒状をなす固定部
材31の内部45に完全に納まるようになされている。
【0031】前記両側の固定筒体7,7を、前記止水突
片27,27を弾性圧接状態にして前記壁面3に固定す
る他の要領は、図12に示すように、コンクリート構造
物2に埋設されたインサート46にボルト47を螺合し
これを締め付けることにより行なう。その際、該ボルト
47の頭部49を、前記凹所30、即ち、前記有底円筒
状をなす固定部材31の内部45に完全に納める。
【0032】なお必要に応じて、図13に示す如く、前
記有底円筒状の固定部材31の開放端50をキャップ5
1で閉蓋する。該キャップ51は例えば図14に示すよ
うに、合成樹脂製のものであり、前記押圧片35の外面
52に縁部分53が当接し得る円形板状の覆い片55の
内面側に、前記固定部材31の内周面56に圧入され
る、間隔を置いて途切れ部54が設けられたリング状止
着片57を突設した構成を有している。
【0033】然して、かかる導水構造40にあっては、
前記のようにナット43を締め付けることにより、図2
に示すように、前記固定片32が裏板12に押圧状態と
なり且つ前記押圧片35が前記表板11を裏板12に向
けて押圧状態となることから、その締め付け力を、裏板
12だけでなく表板11にも有効に作用させることがで
きる。かかることから、剛性が高められた固定筒体7
を、ナット43による固定部59において壁面3に安定
的に強固に固定できると共に、ナット43の締め付けに
よる固定力を、中間部分(固定部間の部分)60に効率
的に伝達することができる(図3、図15参照)。それ
故、固定筒体7の長さ方向で見た各部において、前記止
水部材17を前記壁面3に強く圧接させることができ、
これにより止水部材17による確実な止水を図ることが
できる。特に本実施の形態においては、押圧片35の先
側が、図2、図12に示すように前記側板13,15の
先端部乃至その近傍部位を押圧するため(図2、図12
においては近傍部位の押圧状態が示されている)、前記
ナット43やボルト47の締め付け力を、表板11の撓
みを極力生じさせることなく、表板11を裏板12に向
けて押圧するために有効に活用できている。
【0034】かかることから図16に示すように、ずい
道2aの湾曲した壁面3に沿って湾曲状態に漏水受樋9
を固定する場合も、前記のように、ナット43やボルト
47の締め付けによる固定力を中間部分60にも効率的
に伝達できることから、該中間部分60においても止水
部材17を壁面3に良好な弾性圧接状態となし得、該止
水部材17による確実な止水を達成できることになる。
【0035】又本実施の形態においては、前記アンカー
ボルトのネジ軸41の端部分及びナット43の全体が、
前記有底円筒状固定部材31の内部(前記凹所30)4
5に完全に納められた状態となるため、又、ボルト47
の頭部49が該内部45に完全に納められた状態となる
ために、前記キャップ51で閉蓋しないときも、これら
が極力目立たない状態となし得る。
【0036】なお前記漏水受板6の断熱性を向上させ
て、導水路10内の水の凍結を防止するために、該漏水
受板6の内面側に、例えば図1に一点鎖線で示すように
スポンジ板62を貼着することもある。
【0037】図17〜21は、本発明に係る漏水受樋装
置1の他の態様を示すものであり、漏水受板6の両側に
設けられる固定筒体7は、角筒状をなす本体58の内側
の側板13の先端側部分に、上下に稍間隔を置いて突出
片63,64を平行に突設し、該上下の突出片間に、例
えば平板状をなす前記漏水受板6の側部分65を挿入さ
せるための挿入溝部66を設けてなる。該挿入溝部66
に前記側部分65を挿入させる際には、挿入部分の止水
を図るために、適宜、パテを介在させる。なお、図17
〜18に示す漏水受樋装置1を構成する漏水受樋9の固
定筒体7にあっては、表板11の外面と下の突出片64
の外面を面一に形成しているが、該固定筒体7は、図2
0に示すように、下の突出片64を、段差67を介して
前記表板11に突設することもある。これらの場合も固
定部材31は、前記と同様、有底円筒状に構成されてお
り、前記実施の形態におけると同様部分には同一の符号
が付されている。
【0038】かかる構成の漏水受樋装置1を用いて導水
構造40を構成するには、図22に示すように、コンク
リート構造物(例えばずい道)2の漏水箇所において、
漏水を受けるように前記漏水受板6を配置し、その際、
前記壁面3で打入したアンカーボルト36のネジ軸41
を、両側の固定筒体7,7の前記ボルト挿通孔29とボ
ルト孔20と挿通孔37に挿通状態とする。その後図1
8に示すように、前記固定片32から突設されたネジ軸
41に、座金42を嵌めてナット43を螺合し締め付け
る。該ナット43の締め付けは、不陸のある壁面3に前
記止水突片27が密接して該密接部分の止水が確保され
るように、当初は10mm程度の厚さを有していた前記
止水突片27が、例えば2〜3mm程度の弾性圧縮状態
となるように行う。
【0039】前記ナット43が締め付けられる前は、図
22に示すように固定片32が前記裏板12に浮いた状
態にあるが、図18に示すように該ナット43を締め付
けることによって、前記固定片32が裏板12に押圧状
態となり且つ前記押圧片35が前記表板(前記開口19
の周縁部分の外面側)11を裏板12に向けて押圧す
る。このように締め付けられたナット43及びアンカー
ボルトのネジ軸41は、本実施の形態においては、前記
凹所30、即ち、前記有底円筒状をなす固定部材31の
内部45に完全に納まるようになされている。
【0040】そしてこの場合も前記と同様に、ナット4
3の締め付けに伴う固定力を、中間部分60にも効率的
に伝達できる。それ故、固定筒体7の長さ方向で見た各
部において、前記止水部材17を前記壁面3に強く圧接
させることができ、これにより止水部材17による確実
な止水を図ることができる。
【0041】前記構成を有する漏水受樋装置1におい
て、漏水受樋の端部相互の接合部分の止水手段として
は、例えば塩化ビニルの溶接棒を用いて溶接を施す手段
の他、施工の簡便性と施工コストの低減を目的として、
断面H形をなす接合部材を用いて行なう手段や、漏水受
板の端部分相互を重ね合わせて接合する手段等が考えら
れる。
【0042】図23は、前記接合部材を用いて漏水受樋
9,9相互を接合する手段を示すものである。該接合部
材70は、図24に示すように、漏水受板6の端部分6
9を嵌入させるための嵌込み溝71,71を逆向きに有
する断面H形を呈しており、前記左右の固定筒体7,7
の、内側の側板13,13の先端側部分を、前記漏水受
板6の端部分69を前記嵌込み溝71,71に嵌入する
際に障害とならないように切除して、漏水受板の裏側で
挿入溝部72,72を形成している。
【0043】そして前記漏水受板6の端部分69を前記
嵌込み溝71に嵌入させるに際しては、該嵌込み溝71
にパテを充填しておき、又長さ方向に隣り合う固定筒体
7,7の端部間73には図示しない止水パッキンを介在
させることによって、漏水受板の接合部分75の止水を
確保している。
【0044】図25は、前記漏水受板6,6の端部分相
互を重ね合わせて漏水受樋9,9相互を接合する手段を
示すものである。この接合手段においては、図26に示
すように、下流側に存する漏水受樋9aに関して、その
固定筒体7を構成する内外の側板13,15及び裏板1
2を、端部から等しい長さ分切除し、この切除によって
形成された漏水受板の突出部分76を、上流側に存する
漏水受樋9bの漏水受板の端部分77の外面78に図2
5、図27に示すように重ね合わせると共に(重ね代
は、例えば20mm程度である)、長さ方向に隣り合う
固定筒体7,7の端部間79(図25)に図示しない止
水パッキンを介在させ、漏水受板の重なり部分にコーキ
ング処理を適宜施すことにより、漏水受樋の端部相互の
接合部分80を止水するものである。このようにして漏
水受板の端部分相互を重ね合わせた場合は、漏水受板の
肉厚分だけ段差が生ずるが、この段差は、図27に示す
ように、前記止水突片27の所要の弾性圧縮によって吸
収される。
【0045】図28は、漏水受板6,6の端部分相互を
重ね合わせて漏水受樋9,9相互を接合する他の手段を
示すものである。この接合手段においては、図29に示
すように、下流側に存する漏水受樋9aに関して、前記
固定筒体7の内側の側板13と裏板12を切除し、漏水
受樋の端部分に凹の斜めカット部81が形成されるよう
に行う一方、上流側に存する漏水受樋9bに関しては、
前記凹の斜めカット部81に嵌め入れられる突の斜めカ
ット部82が形成されるように、前記外側の側板15と
裏板12を切除する。そして、前記凹の斜めカット部8
1に突の斜めカット部82を嵌め合わせ且つ下流側の漏
水受板の端部分83を、上流側の漏水受板の端部分85
の外面86に重ね合わせると共に(重ね代は、例えば2
0mm程度である)、漏水受樋の端部間87に図示しな
い止水パッキンを介在させ且つ漏水受樋の重なり部分に
コーキング処理を適宜施すことにより、漏水受樋の端部
相互の接合部分89を止水するものである。このように
斜めカットする場合は、接合された漏水受樋相互の横ず
れ(図28で示す矢印F方向のずれ)を防止できる利点
がある
【0046】〔その他の実施の形態〕 (1) 前記コンクリート壁面3に固定される固定筒体7
は、前記実施の形態で示したように、角筒状をなす中空
体として構成されることの他、アンカーボルトとナット
とを用い、前記固定筒体に納設した固定部材を介して固
定筒体を前記壁面に所要に固定できる限り、各種の中空
状形態に構成することができる。例えば図38に示すよ
うな、中央の中空部の左右に側部の中空部を具え、例え
ば該中央の中空部の表板に開口19が設けられ且つ裏板
にボルト孔20が設けられた構成とすることもできる。
【0047】(2) 前記固定部材31は、前記実施の形態
で示したように有底円筒状に構成するのが好ましいが、
必ずしもこれには特定されず、固定筒体7の凹所30に
納設されるもので且つ前記アンカーボルト36や前記ボ
ルト47を挿通させる挿通孔37が設けられてなる固定
片35と、前記開口19の縁部分の外面側を押圧し得る
押圧片35とを具えるものであるならば、各種に構成さ
れ得るものであり、例えば図30に示すように構成され
ることもある。同図において該固定部材31は、挿通孔
37が設けられてなる矩形板状の固定片32の両端で、
突出片90,90を同じ側で屈曲形成すると共に、その
先端で押圧片35,35を外向きに屈曲形成してなる。
かかる固定部材31を用いて固定筒体7を壁面3に固定
するには、図31に示すように、前記壁面3で突設され
たアンカーボルト36のネジ軸41を、固定筒体の裏板
12に設けたボルト孔20と前記固定片32に設けた挿
通孔37に挿通状態とする。この状態で、図31に示す
ように、前記押圧片35,35が前記開口19の周縁部
分の外面側92,92に接し、前記固定片32が裏板1
2に浮いた状態にある。その後図32に示すように、前
記固定片32から突出したネジ軸41に、座金42を嵌
めてナット43を螺合し締め付ける。該ナット43の締
め付けは、前記固定筒体7の裏板12に設けた止水部材
17の前記止水突片27が、不陸のある壁面3に密接し
て該密接部分の止水が確保されるように、該止水突片2
7が所要の弾性圧縮状態となるように行なう。そして前
記ナット43が締め付けられる前は、図31に示すよう
に固定片32が前記裏板12に浮いた状態にあるが、該
ナット43を締め付けることによって、前記固定片32
が裏板12に押圧状態になり且つ前記押圧片35が前記
表板11を裏板12に向けて押圧状態となる。
【0048】(3) 図33は、前記固定筒体7の製造誤差
を考慮して、前記押圧片35と前記開口の周縁部分92
との間、及び、前記固定片32と裏板12との間にクッ
ション材93を介在させた場合を示す。このように構成
した場合は、該クッション材93を所要の弾性圧縮状態
にして、これを前記周縁部分92や前記裏板12に確実
な押圧状態にすることができ、前記ナット43の締め付
け力を、固定筒体7の前記壁面3への固定のために有効
に作用させることができる。本実施の形態に係る漏水受
樋装置によるときは、前記クッション材93を介して、
固定片32が裏板12に押圧状態となり、且つ押圧片3
5が表板11を裏板12に向けて押圧した状態となる。
なお前記クッション材93は、前記押圧片35と前記開
口の周縁部分92との間、或いは、前記固定片32と裏
板12との間のみに介在されることもある。
【0049】(4) 本発明に係る漏水受樋装置1は、ナッ
ト43やボルト47が締め付けられることによって、前
記固定片32が裏板12に押圧状態となり且つ前記押圧
片35が前記表板11を裏板12に向けて押圧状態とな
るように構成されるものである限り、ナットやボルトが
締め付けられる前において、例えば図34に示すよう
に、押圧片35が開口19の縁部分の外面側に接すると
共に固定片32も裏板12に接することがある。又、前
記のように固定片32と裏板12との間にクッション材
93を介在させる場合、前記押圧片35が前記開口の縁
部分の外面側に浮いた状態となり、前記ナットやボルト
を締め付けることによって、該クッション材93の圧縮
によって押圧片35が前記表板11を裏板12に向けて
押圧状態となるように構成されることもある。
【0050】(5) 図12に示すボルトの締め付け手段
は、同図に示す場合の他、本発明に係る各実施の形態に
置いて、前記ナット43の締め付け手段に変えて用いる
ことができる。
【0051】(6) 前記固定片32から突出されたネジ軸
41及び該ネジ軸41に螺合するナット43は、前記の
ように、凹所30に完全に納まるように構成するのが美
観上好ましいが、凹所30からその一部が突出状態とな
ることもある。
【0052】
【発明の効果】本発明は以下の如き優れた効果を奏す
る。 (1) 本発明に係る漏水受樋装置によるときには、コンク
リート壁面に対する固定部分が、周方向に閉じた中空状
をなす固定筒体として構成されているため、該固定部分
が一枚板状を呈する前記従来の漏水受樋装置に比して、
その剛性が大きい。従って、ナットやボルトを締め付け
て止水部材を弾性圧縮状態としたときに発生する中間部
分(固定部間の部分)の止水部材が弾性的に膨らもうと
する作用に抵抗しやすい利点がある。
【0053】しかしながら固定筒体の剛性をこのように
高めても、該固定筒体をその表板や裏板等の部分部分で
見た場合にはその強度が弱いものであるため、ナットを
締め付けて固定筒体を固定する際の固定の仕方に工夫を
しないと、固定筒体を前記壁面に強固に固定できず、筒
状の固定部材を用いる前記従来の漏水受樋装置における
如く、ナットによる締め付け力を、中間部分の撓み変形
(膨らみ変形)防止のために該中間部分に効率的に伝達
させ難く、固定部材の長さ方向で見て、止水部材の弾性
圧接による止水が不安定化しやすい問題を招来してしま
う。
【0054】そこで本発明は、前記漏水受樋装置におけ
るような、ナットの締め付けに伴う固定力を、主として
表板の強さや裏板の強さに頼る部分的な固定ではなく、
固定筒体の表板と裏板の双方に固定部材を介して効果的
に作用させるという構成を採用している。その好ましい
態様の一つとしては、ナットが締め付けられる前は、固
定部材の押圧片が前記開口の縁部分の外面に当接する
が、その固定片は裏板に浮いた状態にあり、該ナットを
締め付けることによって、前記固定片が裏板に押圧状態
となり且つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧す
るように構成している。その結果、固定筒体全体として
の剛性を有効に活用して該固定筒体を壁面に強固に固定
することができる。
【0055】このように、ナットの締め付け部分におい
て固定筒体を壁面に強固に固定できる結果、該ナットの
締め付け力を、中間部分(固定部間の部分)が弾性的に
膨らもうとする変形を効果的に抑制して、該中間部分に
効率的に伝達させることができる。これにより、固定筒
体の長さ方向で見て、止水部材の各部を、不陸のある壁
面に効果的に弾性圧接させることができ、固定筒体と壁
面との間の確実な止水を達成できることになる。
【0056】かかることから、例えばずい道の壁面に沿
って湾曲状態に漏水受樋を固定する場合も、前記ナット
の締め付けによる固定力を、中間部分(固定部間の部
分)にも効率的に伝達できることから、前記従来の漏水
受樋装置におけるように、漏水受樋がナットの締め付け
部分で折れ曲がる傾向になるといった不具合を生じさせ
ることなく、漏水受樋を該壁面の湾曲状態に正しく沿わ
せることができ、従って、前記中間部分においても止水
部材を壁面に良好な弾性圧接状態として、該止水部材に
よる確実な止水を達成できることになるのである。
【0057】(2) 特に、固定筒体を前記漏水受板の側部
分に一体に設ける構成を採用するときは、該漏水受板の
剛性によって固定筒体の剛性を一層高めることができ、
前記中間部分の撓み変形(膨らみ変形)を一層確実に抑
制でき、止水の安定性をより一層向上させ得る利点があ
る。
【0058】(3) 固定筒体の前記凹所に納設された固定
部材の押圧片が、前記開口の縁部分の外面側の対向部位
を押圧するように構成することにより、ナットの締め付
けに伴う固定力を表板の押圧のために有効に活用して、
固定筒体を壁面に一層強固に固定できる。
【0059】(4) 前記開口を円形に形成し且つ前記固定
部材を有底円筒体として構成した場合は、ナットの締め
付けに伴う固定力を、開口の周縁部分の略全体に作用さ
せることが可能となり、固定筒体を壁面に一層強固に固
定できることとなる。又、固定筒体に設ける開口を円形
に形成することにより、固定筒体の強度を極力弱くする
ことなく該固定筒体を壁面に強固に固定できる利点があ
【0060】(5) 又、前記開口を円形状に形成し且つ前
記固定部材を有底円筒状に構成した場合、該固定部材の
円形鍔状をなす押圧片の先側が、前記固定筒体の内外の
側板の端部乃至その近傍部位を押圧するように構成した
場合は、ナットの締め付け力を、表板の撓みを極力生じ
させることなく該表板を裏板に向けて強く押圧するため
に有効利用でき、従って、固定筒体を壁面に一層強固に
且つ安定的に固定できることになる。
【0061】(6) 前記固定筒体の凹所に固定部材が納設
された状態において、前記押圧片と前記開口の縁部分と
の間にクッション材を介在させ、或いは前記固定片と前
記裏板との間に同様にクッション材を介在させ、更には
その双方にクッション材を介在させることとし、この状
態でナットを締め付けることにより、前記固定筒体に製
造誤差がある場合も、ナットの締め付け力を、固定筒体
の壁面への固定のために有効活用できる利点がある。
【0062】(7) 前記固定筒体の凹所に固定部材を納設
し且つナットを締め付けた状態において、該固定片で突
設されたネジ軸及び該ネジ軸に螺合するナットを前記凹
所に完全に納めるように構成し、或いは構造物にねじ込
んだボルトの頭部を前記凹所に完全に納めるように構成
した場合は、ボルトやナット、或いはボルトの頭部が、
固定筒体の長さ方向に数多く突出状態に露出して構造物
内部の美観が損傷されるといった不都合を防止できる。
このように完全に納められたネジ軸やナット等は、真正
面から見たときには見えても、斜めから見たときには全
く見えない状態になり得る。又、通行人の被服等が、突
出するボルト先端に引っ掛かる等の危険を防止できる利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る漏水受樋装置を用いて構成された
導水構造を示す断面図である。
【図2】その固定筒体を壁面に固定した状態を示す拡大
断面図である。
【図3】導水装置を示す部分斜視図である。
【図4】漏水受樋を示す部分斜視図である。
【図5】その固定筒体を示す拡大斜視図である。
【図6】漏水受樋を示す部分斜視図である。
【図7】固定筒体を壁面に固定する固定構造を示す分解
斜視図である。
【図8】漏水受樋の他の態様を示す部分斜視図である。
【図9】漏水受樋の他の態様を示す部分斜視図である。
【図10】固定部材を示す斜視図である。
【図11】固定部材を用いて固定筒体を壁面に固定する
前段階を示す断面図である。
【図12】ボルトを用いて固定筒体を壁面に固定した状
態を示す断面図である。
【図13】固定部材の開放端をキャップで閉蓋した状態
を示す断面図である。
【図14】キャップを示す斜視図である。
【図15】固定筒体を壁面に固定した状態を示す導水構
造の縦断面図である。
【図16】ずい道の湾曲した壁面に漏水受樋を固定した
状態を示す断面図である。
【図17】固定筒体の挿入溝部に漏水受板の側部分を挿
入して構成した漏水受樋装置を用いて構成した導水構造
を示す断面図である。
【図18】この固定筒体を壁面に固定した状態を示す断
面図である。
【図19】挿入溝部を具える固定筒体を示す部分斜視図
である。
【図20】挿入溝部を具える固定筒体の他の態様を示す
部分斜視図である。
【図21】挿入溝部を具える固定筒体を壁面に固定する
固定構造を示す分解斜視図である。
【図22】固定部材を用いて固定筒体を壁面に固定する
前段階を示す断面図である。
【図23】断面H形の接合部材を用いて漏水受樋相互を
接合した状態を示す斜視図である。
【図24】その接合手段を説明する分解斜視図である。
【図25】漏水受板の端部分相互を重ね合わせて漏水受
樋相互を接合した状態を示す斜視図である。
【図26】その接合手段を示す分解斜視図である。
【図27】漏水受板の端部分相互を重ね合わせて漏水受
樋相互を接合した状態を示す断面図である。
【図28】漏水受板の端部分相互を重ね合わせて漏水受
樋相互を接合する他の態様を示す斜視図である。
【図29】その接合手段を示す分解斜視図である。
【図30】固定部材の他の態様を、これを用いて固定筒
体を壁面に固定する構造と共に示す分解斜視図である。
【図31】固定部材を用いて固定筒体を壁面に固定する
前段階を示す断面図である。
【図32】その固定部材を用いて固定筒体を壁面に固定
した状態を示す断面図である。
【図33】固定部材を用いて固定筒体を壁面に固定する
他の態様を示す断面図である。
【図34】ナットを締め付ける前に、固定部材の固定片
が裏板に接するように構成された本発明に係る漏水受樋
装置を示す部分断面図である。
【図35】漏水受板部の両側に一枚板状の固定片部を連
設してなる従来の漏水受樋を該固定片部で壁面に固定し
た状態を示す断面図である。
【図36】その漏水受樋の固定片部を壁面に固定する構
造を示す分解斜視図である。
【図37】筒状を呈する固定部材を壁面に固定して構成
する従来の漏水受樋装置を示す断面図である。
【図38】筒状を呈する固定部材を壁面に固定する構造
を示す分解斜視図である。
【図39】一枚板状の固定片部を具える従来の漏水受樋
を壁面に固定した場合の問題点を説明する断面図であ
る。
【図40】湾曲する壁面に漏水受樋を取り付けた場合の
従来における問題点を説明する断面図である。
【図41】筒状を呈する固定部材を裏板で壁面に固定し
た状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 漏水受樋装置 2 コンクリート構造物 3 コンクリート壁面 5 漏水部 6 漏水受板 7 固定筒体 9 漏水受樋 10 導水路 11 表板 12 裏板 13 側板 15 側板 17 止水部材 19 開口 20 ボルト孔 26 台座片 27 止水突片 29 ボルト挿通孔 30 凹所 31 固定部材 32 固定片 33 円形周壁 35 押圧片 36 アンカーボルト 37 挿通孔 40 導水構造 41 ネジ軸 43 ナット 47 ボルト 51 キャップ 66 挿入溝部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物のコンクリート壁面の漏水部から
    の漏水を受ける漏水受板と、その両側に設けられ且つコ
    ンクリート壁面に固定される固定筒体と、該固定筒体に
    装着される固定部材とを具え、 前記固定筒体は、周方向に閉じた中空状をなし、間隔を
    隔てる表板と裏板とを有し、該裏板には、前記壁面に弾
    性圧接状態となり得る止水部材が付設されるものとなさ
    れており、又前記表板には、固定筒体の長さ方向に所要
    間隔をおいて開口が設けられると共に、前記裏板には、
    該開口が設けられた部分においてボルト孔が貫設されて
    おり、 又前記固定筒体の、前記開口が設けられて形成された凹
    所には、前記固定部材が納設されるものとなされ、該固
    定部材は、前記ボルト孔を挿通するアンカーボルトを挿
    通させる挿通孔が設けられてなる固定片に、前記開口の
    縁部分の外面側を押圧し得る押圧片が設けられてなり、 前記壁面で突設された前記アンカーボルトを、前記裏板
    のボルト孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、該固定片か
    ら突出されたネジ軸にナットを螺合し締め付けることに
    よって、前記固定筒体を前記固定部材と共に前記壁面に
    固定可能となされ、該ナットを締め付けることによっ
    て、前記固定片が裏板に押圧状態となり且つ前記押圧片
    が前記表板を裏板に向けて押圧するように構成されてい
    ることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏
    水受樋装置。
  2. 【請求項2】 構造物のコンクリート壁面の漏水部から
    の漏水を受ける漏水受板と、その両側に設けられ且つコ
    ンクリート壁面に固定される固定筒体と、該固定筒体に
    装着される固定部材とを具え、 前記固定筒体は、周方向に閉じた中空状をなし、間隔を
    隔てる表板と裏板とを有し、該裏板には、前記壁面に弾
    性圧接状態となり得る止水部材が付設されるものとなさ
    れており、又前記表板には、固定筒体の長さ方向に所要
    間隔をおいて開口が設けられると共に、前記裏板には、
    該開口が設けられた部分においてボルト孔が貫設されて
    おり、 又前記固定筒体の、前記開口が設けられて形成された凹
    所には、前記固定部材が納設されるものとなされ、該固
    定部材は、前記ボルト孔を挿通するアンカーボルトを挿
    通させる挿通孔が設けられてなる固定片に、前記開口の
    縁部分の外面側を押圧し得る押圧片が設けられてなり、 前記壁面で突設された前記アンカーボルトを、前記裏板
    のボルト孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、該固定片か
    ら突出されたネジ軸にナットを螺合し締め付けることに
    よって、前記固定筒体を前記固定部材と共に前記壁面に
    固定可能となされ、前記ナットが締め付けられる前は、
    前記押圧片が前記開口の縁部分の外面側に接し且つ前記
    固定片が前記裏板に浮いた状態にあり、該ナットを締め
    付けることによって、前記固定片が裏板に押圧状態とな
    り且つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧するよ
    うに構成されていることを特徴とする構造物の漏水部に
    取り付けられる漏水受樋装置。
  3. 【請求項3】 構造物のコンクリート壁面の漏水部から
    の漏水を受ける漏水受板と、その両側に設けられ且つコ
    ンクリート壁面に固定される固定筒体と、該固定筒体に
    装着される固定部材とを具え、 前記固定筒体は、周方向に閉じた中空状をなし、間隔を
    隔てる表板と裏板とを有し、該裏板には、前記壁面に弾
    性圧接状態となり得る止水部材が付設されるものとなさ
    れており、又前記表板には、固定筒体の長さ方向に所要
    間隔をおいて開口が設けられると共に、前記裏板には、
    該開口が設けられた部分においてボルト孔が貫設されて
    おり、 又前記固定筒体の、前記開口が設けられて形成された凹
    所には、前記固定部材が納設されるものとなされ、該固
    定部材は、前記ボルト孔を挿通するアンカーボルトを挿
    通させる挿通孔が設けられてなる固定片に、前記開口の
    縁部分の外面側を押圧し得る押圧片が設けられてなり、 前記壁面で突設された前記アンカーボルトを、前記裏板
    のボルト孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、該固定片か
    ら突出されたネジ軸にナットを螺合し締め付けることに
    よって、前記固定筒体を前記固定部材と共に前記壁面に
    固定可能となされ、前記ナットが締め付けられる前は、
    前記押圧片が前記開口の縁部分の外面側に接し且つ前記
    固定片が前記裏板に接した状態にあり、該ナットを締め
    付けることによって、前記固定片が裏板に押圧状態とな
    り且つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧するよ
    うに構成されていることを特徴とする構造物の漏水部に
    取り付けられる漏水受樋装置。
  4. 【請求項4】 構造物のコンクリート壁面の漏水部から
    の漏水を受ける漏水受板と、その両側に設けられ且つコ
    ンクリート壁面に固定される固定筒体と、該固定筒体に
    装着される固定部材とを具え、 前記固定筒体は、周方向に閉じた中空状をなし、間隔を
    隔てる表板と裏板とを有し、該裏板には、前記壁面に弾
    性圧接状態となり得る止水部材が付設されるものとなさ
    れており、又前記表板には、固定筒体の長さ方向に所要
    間隔をおいて開口が設けられると共に、前記裏板には、
    該開口が設けられた部分においてボルト孔が貫設されて
    おり、 又前記固定筒体の、前記開口が設けられて形成された凹
    所には、前記固定部材が納設されるものとなされ、該固
    定部材は、前記ボルト孔を挿通するボルトを挿通させる
    挿通孔が設けられてなる固定片に、前記開口の縁部分の
    外面側を押圧し得る押圧片が設けられてなり、 前記構造物にねじ込まれるボルトを、前記裏板のボルト
    孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、締め付けることによ
    って、前記固定筒体を前記固定部材と共に前記壁面に固
    定可能となされ、該ボルトを締め付けることによって、
    前記固定片が裏板に押圧状態となり且つ前記押圧片が前
    記表板を裏板に向けて押圧するように構成されているこ
    とを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受
    樋装置。
  5. 【請求項5】 構造物のコンクリート壁面の漏水部から
    の漏水を受ける漏水受板と、その両側に設けられ且つコ
    ンクリート壁面に固定される固定筒体と、該固定筒体に
    装着される固定部材とを具え、 前記固定筒体は、周方向に閉じた中空状をなし、間隔を
    隔てる表板と裏板とを有し、該裏板には、前記壁面に弾
    性圧接状態となり得る止水部材が付設されるものとなさ
    れており、又前記表板には、固定筒体の長さ方向に所要
    間隔をおいて開口が設けられると共に、前記裏板には、
    該開口が設けられた部分においてボルト孔が貫設されて
    おり、 又前記固定筒体の、前記開口が設けられて形成された凹
    所には、前記固定部材が納設されるものとなされ、該固
    定部材は、前記ボルト孔を挿通するボルトを挿通させる
    挿通孔が設けられてなる固定片に、前記開口の縁部分の
    外面側を押圧し得る押圧片が設けられてなり、 前記構造物にねじ込まれるボルトを、前記裏板のボルト
    孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、締め付けることによ
    って、前記固定筒体を前記固定部材と共に前記壁面に固
    定可能となされ、前記ボルトが締め付けられる前は、前
    記押圧片が前記開口の縁部分の外面側に接し且つ前記固
    定片が前記裏板に浮いた状態にあり、該ボルトを締め付
    けることによって、前記固定片が裏板に押圧状態となり
    且つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧するよう
    に構成されていることを特徴とする構造物の漏水部に取
    り付けられる漏水受樋装置。
  6. 【請求項6】 構造物のコンクリート壁面の漏水部から
    の漏水を受ける漏水受板と、その両側に設けられ且つコ
    ンクリート壁面に固定される固定筒体と、該固定筒体に
    装着される固定部材とを具え、 前記固定筒体は、周方向に閉じた中空状をなし、間隔を
    隔てる表板と裏板とを有し、該裏板には、前記壁面に弾
    性圧接状態となり得る止水部材が付設されるものとなさ
    れており、又前記表板には、固定筒体の長さ方向に所要
    間隔をおいて開口が設けられると共に、前記裏板には、
    該開口が設けられた部分においてボルト孔が貫設されて
    おり、 又前記固定筒体の、前記開口が設けられて形成された凹
    所には、前記固定部材が納設されるものとなされ、該固
    定部材は、前記ボルト孔を挿通するアンカーボルトを挿
    通させる挿通孔が設けられてなる固定片に、前記開口の
    縁部分の外面側を押圧し得る押圧片が設けられてなり、 前記構造物にねじ込まれるボルトを、前記裏板のボルト
    孔及び固定片の挿通孔に挿通させ、締め付けることによ
    って、前記固定筒体を前記固定部材と共に前記壁面に固
    定可能となされ、前記ボルトが締め付けられる前は、前
    記押圧片が前記開口の縁部分の外面側に接し且つ前記固
    定片が前記裏板に接した状態にあり、該ボルトを締め付
    けることによって、前記固定片が裏板に押圧状態となり
    且つ前記押圧片が前記表板を裏板に向けて押圧するよう
    に構成されていることを特徴とする構造物の漏水部に取
    り付けられる漏水受樋装置。
  7. 【請求項7】 前記固定筒体は、前記漏水受板の側部分
    に一体に設けられていることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の構造物の漏水部に取り付けられる漏
    水受樋装置。
  8. 【請求項8】 前記固定筒体は、前記漏水受板の側部分
    を挿入させるための挿入溝部を有することを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の構造物の漏水部に取り
    付けられる漏水受樋装置。
  9. 【請求項9】 前記押圧片は、前記開口の縁部分の外面
    側の対向部位を押圧することを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の構造物の漏水部に取り付けられる漏
    水受樋装置。
  10. 【請求項10】 前記固定筒体は、前記表板と前記裏板
    の両側部相互を側板で夫々連結してなる角筒状を呈し、
    該表板には、固定筒体の長さ方向に所要間隔をおいて円
    形状の開口が設けられており、又前記固定部材は、前記
    裏板に接触状態となり得る円形の固定片の外周に円形周
    壁が突設され、且つ該円形周壁の先端には、前記開口の
    周縁部分の外面側を押圧し得る円形鍔状の押圧片が設け
    られてなる有底円筒状に形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載の構造物の漏水部に取
    り付けられる漏水受樋装置。
  11. 【請求項11】 前記固定筒体は、前記表板と前記裏板
    の両側部相互を側板で夫々連結してなる角筒状を呈し、
    該表板には、固定筒体の長さ方向に所要間隔をおいて円
    形状の開口が設けられており、前記固定部材は、前記裏
    板に接触状態となり得る円形の固定片の外周に円形周壁
    が突設され、且つ該円形周壁の先端には、前記開口の周
    縁部分の外面側を押圧し得る円形鍔状の押圧片が設けら
    れてなる有底円筒状に形成されており、該押圧片の先側
    が、前記側板の先端部乃至その近傍部位を押圧するよう
    になされていることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載の構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装
    置。
  12. 【請求項12】 前記押圧片と前記開口の縁部分との
    間、及び/又は、前記固定片と前記裏板との間に、クッ
    ション材が介在されることを特徴とする請求項1〜11
    のいずれかに記載の構造物の漏水部に取り付けられる漏
    水受樋装置。
  13. 【請求項13】 前記固定片から突設されたネジ軸及び
    該ネジ軸に螺合するナットは、前記凹所に完全に納めら
    れることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  14. 【請求項14】 前記構造物にねじ込まれたボルトの頭
    部は、前記凹所に完全に納められることを特徴とする請
    求項4〜6のいずれかに記載の構造物の漏水部に取り付
    けられる漏水受樋装置。
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