JP3820211B2 - 構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置 - Google Patents

構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ずい道や地下道等の構造物における漏水部に取り付けられて漏水を導水処理する漏水受樋装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートその他の材料でライニングされたずい道や地下道等で、外圧によって内壁面に亀裂が入ることにより、或いは、ライニングの接合個所の施工が不十分であったりコンクリートの伸縮によって該接合個所に隙間ができることにより、ずい道等の内面から水漏れが生ずることがある。このような場合、従来は、亀裂部位や隙間部位にモルタルの吹付施工を施し、又は、水漏れ部分の内面に溝を掘り込んで盲排水溝を設けることによって処理し、或いは、内壁面に樋を張りつけて漏水を導水処理する等の方法が採用されている。このような工法は水漏れ部位が明確で、集中して水漏れのある場合は有効であるが、ずい道等の内面に広範囲に亘り水漏れが点在する場合や、全面的に漏水するような場合の、ずい道等の内面からの水漏れ処理には余り有効でない。
【0003】
このような問題点を解決する手段の一つとして、実開昭61−121300号公報が開示する漏水受樋装置が提案されている。
【0004】
該漏水受樋装置は、図53に示すように、構造物の壁面aに所要間隔をおいて平行状態に固定される連結部材bと、その幅方向の両側に設けられた挿入溝cに端縁部分dが挿入される漏水受板eとを具える。該連結部材bは、その長手中央部分において、前記壁面aに打ち込まれたアンカーボルトgとこれに螺合するナットhとを用いて該壁面aに固定される。この際、必要に応じ、該連結部材bの一面の幅方向両端部分に止水片f,fを付設し、前記ナットhの締め付けによって該止水片f,fを壁面に弾性押圧状態とし、その部分の止水を確実化することも行われていた。そして、隣り合う連結部材b,bの対向する挿入溝c,cに、漏水受板eの両端縁部分d,dを挿入し、該漏水受板eと構造物の壁面aとの間で導水路kを形成するものであった。
【0005】
かかる漏水受樋構造においては、前記壁面の亀裂発生状態や剥落状態を点検したり、遊離石灰や壁面の剥落片等による導水路の詰まり状態等を点検する目的で、壁面状態が悪い箇所において、漏水受板の所要部位に点検口を設けることが行われていた。
【0006】
前記点検の結果、遊離石灰等が詰まって導水機能が劣化していることが判明したときや、限られた点検口での点検だけでは不十分であって比較的広い範囲を点検する必要が生じたときは、前記漏水受板eを広範囲で取り外すと共に、植設されていたアンカーボルを除去して所要の補修を行い、その後、復旧工事を必要とした。このような施工は、通常、前記ナットhを取り外して連結部材bや漏水受板eを壁面aから撤去し、所要の補修等を行って後、各連結部材を、所要に位置決めして壁面に固定し、且つ漏水受板の側縁部分を挿入溝に挿入状態としなければならない等、大掛かりなものとなった。
【0007】
【特許文献1】
実開昭61−121300号公報(第2−3頁、第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の漏水受樋装置による場合にその施工が大掛かりとなった大きな原因は、前記点検や補修のために前記連結部材bを完全に取り外さざるを得ず、その後、各連結部材を所要に位置決めして壁面に固定し直さなければならず、その施工に多くの手間と時間を要したからであった。
【0009】
特に、前記連結部材bに止水片f,fを付設するときは、連結部材bを完全に取り外してしまうと、復旧工事に際してこれを再使用せんとしても、前記止水片fは、壁面から分離されたことにより、壁面に対する当接面に剥離物が付着していたり該当接面に凹凸の癖がついていること等によって、止水性能の面で劣化している。そのため該止水片を再使用した場合は、当初の止水性能は期待できず止水が不完全となることから、特別の止水工事を追加する必要が生じた。これを避けるために、取り外した連結部材の止水片を交換することも一部で行われていたが、これは非常に手間の掛かる面倒な作業となり、施工が一層大掛りなものとなった。
【0010】
従来の施工にはかかる大きな問題点があったことから、広範囲に亘る導水路の点検が必要なときも、点検口を開いて行なう部分的な点検や、漏水受板の一部分を取り外して行なう部分的点検に止まらざるを得ず、漏水受樋構造は、十分に点検されないまま放置されることも多く、その結果導水路は、遊離石灰や剥落片等で詰まって導水効率が悪いまま放置されやすかった。
【0011】
本発明は、かかる問題点に鑑みて開発されたものであり、漏水部の点検や補修に伴う施工の能率化と施工コストの低減を達成せしめると共に、メンテナンスの容易化によって確実な漏水処理を永続的に達成せしめる、構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置の提供を課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置(以下漏水受樋装置という)の第1のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、その左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成すると共に、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
該第1のタイプのより具体的な態様は、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、その左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成すると共に、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられ、該取付片部と前記固定片部との間に、前記アンカーボルトに螺合し締め付けられた第1のナットを収容させる収容空間が形成され如くなされており、又前記取付片部を挿通したアンカーボルトに第2のナットが螺合可能となされ、前記第1のナットの締め付けによって前記ベース部材を前記壁面に固定できると共に、前記第2のナットの締め付けによって前記カバー部材を前記ベース部材に固定可能となされていることを特徴とするものである。
【0014】
前記第1のタイプのより具体的な他の態様は、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側の左右に、中空状をなす保持部が設けられ、該保持部間の収容溝の底部をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、前記収容溝に嵌め入れられる中空状をなす取付片部の左右に、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片が設けられ、該中空状をなす取付片部の底部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられ、該底部と前記固定片部との間に、前記アンカーボルトに螺合し締め付けられた第1のナットを収容する収容空間が形成される如くなされている。又前記中空状をなす取付片部には、前記アンカーボルトに螺合する第2のナットを収容するための収容部が設けられ、該取付片部の頂部に設けた開口を通して該第2のナットの螺合及び締め付けを行うことができ、前記第1のナットの締め付けによって前記ベース部材を前記壁面に固定できると共に、前記第2のナットの締め付けによって前記カバー部材を前記ベース部材に固定可能となされていることを特徴とするものである。
【0015】
本発明に係る漏水受樋装置の第2のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
又前記第2のタイプのより具体的な態様は、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられ、該取付片部と前記固定片部との間に、前記アンカーボルトに螺合し締め付けられた第1のナットを収容させる収容空間が形成される如くなされており、又前記取付片部を挿通したアンカーボルトに第2のナットを螺合可能となされ、前記第1のナットの締め付けによって前記ベース部材を前記壁面に固定できると共に、前記第2のナットの締め付けによって前記カバー部材を前記ベース部材に固定可能となされていることを特徴とするものである。
【0017】
本発明に係る漏水受樋装置の第3のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で間隔を置いて突設される第1のアンカーボルト及び第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
本発明に係る漏水受樋装置の第4のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で間隔を置いて突設される第1のアンカーボルト及び第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
本発明に係る漏水受樋装置の第5のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に間隔を置いて埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、ボルト頭を有した第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0020】
本発明に係る漏水受樋装置の第6のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に間隔を置いて埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、ボルト頭を有した第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0021】
本発明に係る漏水受樋装置の第7のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設される第1のアンカーボルト及び、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0022】
本発明に係る漏水受樋装置の第8のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設される第1のアンカーボルト及び、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0023】
本発明に係る漏水受樋装置の第9のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0024】
本発明に係る漏水受樋装置の第10のタイプは、構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されている。又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0025】
取付片部が中空状をなす前記漏水受樋装置において、前記収容溝の内側面と前記中空状をなす取付片部の外側面の間に、前記漏水受板の側縁に突設した係合突部を嵌め入れる係合空所を形成するのがよい。
【0026】
前記各漏水受樋装置において、前記ベース部材に設けられた保持部の先端部分は、該先端部分に当てがわれた漏水受板の側縁部分を該先端部分にビス固定するためのビス保持部を有するものとして構成するのがよい。
【0027】
前記第1タイプ、第2タイプにおいて、前記第2のナットを締め付ける前は、前記カバー部材の取付片部が、螺締状態にある第1のナットから離れた状態となるように構成するのがよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜4において本発明に係る漏水受樋装置1は、コンクリート構造物(例えばずい道2a)2のコンクリート壁面3に設けられて漏水を導水処理するものである。そして、該壁面3との間で導水路4を形成する例えば硬質合成樹脂製の平板状をなし且つその両側縁部分の裏面側に帯状止水ゴム等からなる弾性止水片5(図4)が付設されなる漏水受板6を、前記壁面3に固定されるベース部材7と、該ベース部材7に固定されるカバー部材9との協働によって順次連結して図2〜4に示す漏水受樋構造Aを構成するものである。
【0029】
前記ベース部材7は、図4〜5に示すように、全体が例えば硬質合成樹脂を以って一体に形成されており、ずい道2aの壁面3、例えば、アーチ状面3a(図1)と垂直状面3b(図1)に沿って長く形成され且つ固定具10を用いて該壁面3に固定される、比較的厚肉のベース基板11の表面側の左右に、角筒状の保持部12,12が設けられている。そして該左右の保持部12,12間に、前記カバー部材9に突設されてなる後述の取付片部13を納めるための収容溝15が形成されている。
【0030】
又前記ベース基板11の裏面側の左右には、前記壁面3に弾性押圧状態となる止水部材16を付設するための溝状凹部17,17が、該ベース基板11の両外縁と中央部両側に突設した対向する挾持片19,20、19,20によって形成されている。前記止水部材16は、前記壁面3に弾性押圧状態となって有効な止水作用を発揮するものであれば各種に構成され得るが、本実施の形態においては前記溝状凹部17に嵌着される、比較的硬質のスポンジ状合成ゴムからなる断面矩形の台座片21の先端面に、比較的軟質のスポンジ状合成ゴム弾性体等からなる止水突片22を一体に設けてなる。
【0031】
又前記保持部12,12間をなす固定片部18には、その長手中央線に沿って所要間隔で、例えば50cm間隔で、前記壁面3で突設されたアンカーボルト23を挿通させる挿通孔25が貫設されている。
【0032】
又前記カバー部材9は、図4〜5に示すように、例えば全体が硬質合成樹脂を以って一体に形成されており、前記ベース部材7の幅寸法に略等しい幅寸法を有した平板状をなすカバー基板26の裏面の長手中央線に沿って、前記収容溝15に先側部分13aが嵌め入れられる中空状(本実施の形態においては角筒状)をなす取付片部13が突設されており、該取付片部13の左右に存する部分は、前記左右の保持部12,12との間で前記漏水受板6の側縁部分27,27を嵌入状態となし得る保持溝29,29を形成する保持片30,30とされている。なお該保持溝29の溝幅は、例えば4〜5mm程度に設定される。又該角筒状をなす取付片部13の底部31には、前記アンカーボルト23を挿通させる挿通孔32が貫設されると共に、該取付片部13の頂部33には、前記挿通孔32と同心に、例えば円形状の開口35が設けられている。
【0033】
そして、前記固定片部18と前記底部31との間に、前記ベース部材7を前記壁面3に固定するために前記アンカーボルト23のネジ軸部36に螺合せしめられる第1のナット37を収容させる収容空間34が形成されている。なお該第1のナット37は、前記アンカーボルト23との協働によって前記固定具10を構成する。且つ角筒状をなす前記取付片部13は、内部空間としての収容部38を有し、該収容部38内には、突出したアンカーボルトのネジ軸部分39に螺合する第2のナット40が収容せしめられる。
【0034】
なお本実施の形態においては、該ネジ軸部分39の全体が前記収容部38に納まる。又該第2のナット40の螺合及び締め付けは、前記開口35を通して行い得る。
【0035】
なお、前記ベース部材7やカバー部材9は、その全長が例えば4mに設定されており、施工においては適宜、その端部相互を溶接等の公知手段を用いて接合する。
【0036】
かかる構成を有するベース部材7とカバー部材9とからなる連結具42を用いて漏水受板6を順次連結することにより図2〜3に示す漏水受樋構造Aを構成できる。その要領の一例を、図6〜12によって、端部に位置する第1の連結具42aと、それに隣り合う第2の連結具42bとで第1の漏水受板6aを保持せしめ、該第2の連結具42bとそれに隣り合う第3の連結具42cとで第2の漏水受板6bを保持させる場合について説明すれば次のようである。
【0037】
先ず図6に示すように、第1の連結具42aを構成するベース部材7aと第2の連結具42bを構成するベース部材7bに関し、相互間の間隔をゲージで所要に設定して、両者7a,7bの裏面側を壁面3に当接させ、この状態を作業者が保持する。このように保持しつつ、該ベース部材7a,7bに設けられた挿通孔25を通して壁面3にドリルで削孔し、形成された削孔にアンカーボルト23を挿入しこれを壁面3に打ち込む。その後図7に示すように、前記挿通孔25を挿通して突出状態にあるネジ軸部36に第1のナット37を螺合し締め付けて両ベース部材7a,7bを壁面3に固定する。該第1のナット37の締め付けは、不陸のある壁面3に前記止水突片22が密接して止水が確保されるように、例えば、当初は10mm程度の厚さを有していた前記止水突片22が、例えば2〜3mm程度の弾性圧縮状態となるように行なう。
【0038】
その後図8に示すように、第1の漏水受板6aの左右の側縁部分27,27に付設された弾性止水片5,5を、前記左右のベース部材7a,7bの対向する保持部12,12の先端面43,43に当接させ、且つ前記カバー部材9の取付片部13の先側部分13aを、前記アンカーボルトのネジ軸部36を前記挿通孔25(図5)に挿通せしめて、前記ベース部材7a,7bの夫々の収容溝15に嵌め入れる。この状態で、図9に示すように、前記第1の連結具42aに関しては、前記開口35を通して、該取付片部13内に突出したアンカーボルトのネジ軸部分39に第2のナット40を螺合し締め付ける。これにより側縁部分27は、前記弾性止水片5が弾性圧縮されて前記保持溝29に嵌入状態となされる。
【0039】
なお本実施の形態においては、該第2のナット40を締め付ける前は、図8に示すように、カバー部材9の取付片部13が、螺締状態にある前記第1のナット37から離れた状態とされているため、該第2のナット40を締め付けたときに、カバー部材9の有する保持片30が、保持溝29に嵌入状態にある前記側縁部分27を保持部12に向けて確実に押圧状態となし得、これにより、前記弾性止水片5の弾性圧縮を容易且つ確実とし、該側縁部分27を、水密を確保して保持させやすい。
【0040】
一方、前記第2の連結具42bに関しては、図9の左側に示すように、前記開口35を通して、該取付片部13内に突出したアンカーボルトのネジ軸部分39に第2のナット40を緩く螺合させ、これにより、左側の保持部12と、同じく左側の保持片30との間に、漏水受板の側縁部分27を遊挿させ得る保持溝29を形成する。
【0041】
その後図10に示すように、前記第3の連結具42cを構成するベース部材7cと、前記第2の連結具42bに係るベース部材7bとの間の間隔をゲージで所要に設定し、その裏面側を壁面3に当接させ、この状態を作業者が保持する。このように保持しつつ、ベース部材7cに設けられた挿通孔25を通して壁面3にドリルで削孔し、形成された削孔にアンカーボルト23を挿入しこれを壁面3に打ち込む。その後図10の左側に示すように、前記挿通孔25を挿通して突出状態にあるネジ軸部36に第1のナット37を螺合して締め付け、該ベース部材7cを壁面3に固定する。
【0042】
その後図11の右側に示すように、第2の漏水受板6bの右側の側縁部分27aを前記第2の連結具42bが形成する左側の保持溝29(図9の左側に示す)に遊挿すると共に、その左側の側縁部分27bを前記第3の連結具42cを構成するベース部材7cの右側の保持部12の先端面43に当接させる。
【0043】
然る後図11の左側に示すように、第3の連結具42cに係るカバー部材9の取付片部13の先側部分13aを、前記アンカーボルトのネジ軸部36を前記挿通孔32(図5)に挿通せしめて、前記ベース部材7cの収容溝15に嵌め入れる。この状態で、前記第2の連結具42bに関しては、図12の右側に示すように、前記第2のナット40を締め付ける。これにより前記と同様、右側の側縁部分27aは、前記弾性止水片5が弾性圧縮されて前記保持溝29に嵌入状態となされる。一方、前記第3の連結具42cに関しては、図12の左側に示すように、前記開口35を通して、該取付片部13内に突出したアンカーボルトのネジ軸部分39に第2のナット40を緩く螺合させ、これにより図12の左側に示す保持部12と、同じく左側に示す保持片30との間に、漏水受板の側縁部分27を遊挿させ得る保持溝29を形成する。
【0044】
以下同様の工程を繰り返して、隣り合う連結具で漏水受板を保持させることにより、所要の漏水受樋構造Aを構成できる。
【0045】
かかる構成を有する漏水受樋装置1によるときは、壁部の漏水部38(図3)からの漏水を、左右の側部分が止水された状態にある漏水受板6で受けてこれを導水できる。又前記第2のナット40を取り外して前記カバー部材9をベース部材7と分離させることにより、前記漏水受板6を取り外すことができ(図7に示すと同じ状態になる)、これによって、壁面3の亀裂発生状態や壁面の剥落状態、導水路における遊離石灰、剥落片等の詰まり状態等を点検できる。必要に応じて壁面等を補修し、又遊離石灰や剥落片等を除去した後、前記と同様の手順によって、ネジ軸部分39を前記取付片部13に設けた挿通孔32に挿通させ且つ第2のナット40を螺合し締め付けることにより、漏水受板6が再び取り付けられた状態に復旧できる。
【0046】
この場合、カバー部材9を取り外しても、前記ベース部材7は壁面3に固定されたままであるため、ベース部材7と壁面3との間の止水は確実に保たれている。
【0047】
図13は、本発明に係る漏水受樋装置1の他の態様を示すものであり、固定片部18の剛性を増大させるために、該固定片部18を角筒状に形成し、その表面部45に、前記第1のナット37を締め付け操作するための、例えば円形状の開口46を設けた構成を有している。かかる漏水受樋装置1におけるその他の構成は前記と同様である。
【0048】
又図14〜15は、前記保持部12,12間に形成された収容溝15の側面47と、前記角筒状をなす取付片部13の外側面49との間に、該漏水受板6の裏面側の側縁で突設した、例えば断面矩形状をなす係合突部50を嵌め入れる係合空所51を形成した場合を示すものであり、該係合突部50と係合空所51との係合によって、漏水受板6の側縁部分27の保持状態の安定性向上を図っている。かかる漏水受樋構造におけるその他の構成は前記実施の形態におけると同様である。
【0049】
又図16、図18は、漏水受板6の断熱性を向上させて、導水路5内の水の凍結を防止するために、該漏水受板6の内面側に、例えばスポンジ製の断熱板52を貼着した場合を示すものである。このように断熱板52を貼着したときも、壁面3と断熱板52との間に所要の導水路5を確保できることが必要である。そのための手段としては、前記止水部材16を厚肉に形成することの他、図16〜17に示すように、前記ベース部材7に高さ調節部材53を重ね合わせることとしたり、図18〜19に示すように、ベース部材7を、ベース部材本体7aに高さ調節片7bを重ねたものとして構成してもよい。
【0050】
図16〜17に示す高さ調節部材53は、前記アンカーボルト23を挿通させ得る透孔55が幅方向中央部に並設された板部56の表側の左右側に位置させて、角筒状をなす高さ調節部57,57を設けると共に、前記板部56の裏面側には、前記左右の保持部12,12の内側面59,59に当接し得る規制突片60,60を突設した構成を有している。
【0051】
又図18〜19に示すベース部材7を構成する前記ベース部材本体7aは、基板54の左右に保持部12,12を有しており、又前記高さ調節片7bは、前記基板54の裏面側の左右に夫々重ね合わせて設けられる角筒状をなし、その表側部分は、前記基板54の左右に形成した凹部17に嵌め入れられる突出部61とされると共に、その裏側には、止水部材16を密接に挿入させるための挿入凹部62が設けられている。
【0052】
図20は、本発明に係る漏水受樋装置1のその他の態様を示すものであり、漏水受板6の側縁部分27を保持する保持溝29を一条のみ具える態様に関するものであって、図6〜12に示した端部の第1の連結具42aに代えて使用できるものである。そして、そのベース部材7は、ベース基板11の表面側の一側に、角筒状をなす一つの保持部12が設けられると共に、該ベース基板11の、前記保持部12の裏面側には、止水部材16を取り付けるための溝状凹部17が、対向する挾持片63,63間で形成されている。又ベース基板11の他側をなす固定片部18には、アンカーボルト23を挿通させる挿通孔25が貫設されている。一方前記カバー部材9は、前記保持部12との間で、漏水受板6の側縁部分27を保持する保持溝29を形成する保持片30が、角筒状の取付片部13の一側に突設されており、該取付片部13の底部31には、前記アンカーボルト23を挿通させる挿通孔32が設けられると共に、その頂部33には、第2のナット40を螺合し締め付け操作するための、例えば円形状をなす開口46が、カバー部材の長さ方向に所要間隔で設けられた構成を有している。なお本実施の形態においては、前記ベース部材7の表面側の他側に、前記保持部12よりも小幅の角筒状の取付部65が設けられており、該取付部65の頂部外縁66に、軟質屈曲片67を介して、前記カバー部材9の他側69が連設されており、該カバー部材9が開閉可能とされている。
【0053】
然して、かかる構成を有するベース部材7とカバー部材9とによって、漏水受板6の一方の側縁部分27を保持するには、前記と同様にして、ベース部材7を、その挿通孔25を挿通するアンカーボルト23のネジ軸部36に第1のナット37を螺合し締め付けて壁面3に固定し、その後、前記カバー部材9を閉方向に閉じるに伴って、前記取付片部13に設けられた挿通孔32に前記ネジ軸部36を挿通せしめ、且つ前記保持部12と保持片30との間に形成された保持溝29に、漏水受板6の側縁部分27を嵌入状態として、前記取付片部13内に突出したネジ軸部分39に第2のナット40を螺合し締め付けることにより、漏水受板6の側縁部分27を保持可能となされている。なお、カバー部材9をベース部材7と独立状態に構成することもある。
【0054】
図21〜22は、例えばずい道の天井部分等に、漏水受板6を上向き状態で取り付け施工する場合、第2のナットを除去してカバー部材9を取り外しても漏水受板6が落下しないように、側縁部分27の所要部位を前記保持部の先端部分70にビス71で固定した場合を示すものである。
【0055】
〔その他の実施の形態〕
本発明は、前記実施の形態で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0056】
(1) 前記壁面3に固定されるベース部材7が、前記実施の形態で示したように、その表側の左右或いはその表側の一側に中空状の保持部12を有する場合、該保持部12は、前記実施の形態で示したような断面矩形状をなす角筒状に構成されることの他、ベース部材とこれに固定されるカバー部材の間で漏水受板の側縁部分を保持できる限り、断面台形状を呈する等の中空状に構成されることもある。又該保持部は、中実状に構成されることもある。
【0057】
(2) 前記ベース部材7が、左右の保持部間に収容溝15を具える場合、前記カバー部材9の取付片部13は、前記収容溝15に嵌め入れ可能に構成されることは必ずしも必要ではない。漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部12と協働して形成するための保持片30を具え、且つアンカーボルト23を挿通させる挿通孔32が設けられる限り、例えば図23に示す平板状に構成されることもある。この場合は、該挿通孔32から突出した露出状態のネジ軸部分39に第2のナット40が螺合され締め付けられる。
【0058】
(3) 漏水受板6の側縁部分27を、保持溝29に嵌入状態とした後、該嵌入部分をコーキング処理して止水を図ることもある。
【0059】
(4) 又カバー部材9が、ベース部材7の左右の保持部間の収容溝15に嵌め入れられる取付片部13を具える場合、該取付片部13は、例えば図24に示すように、断面コ字状を呈して開放端72を有する如く構成されることもある。この場合、該開放端72は、ネジ軸部36やこれに螺合する第2のナット40を覆い隠すために、例えば図25や図26に示すように、開放端72がスライド方式の蓋板73で閉蓋されることもある。なお該蓋板は、該開放端72を覆うように押し込まれるものであってもよい。
【0060】
(5) 図27〜28は本発明に係る漏水受樋装置1のその他の態様を示すものであり、前記壁面3に固定されるベース部材7は、左右方向に長い角筒状に形成され且つその内部が左右の仕切り片75,75で仕切られており、角筒状をなす左右の保持部12,12を具えている。又中央の角筒部76の底部は、壁面3への固定片部18とされると共に、該固定片部18には、その長手中央線に沿って所要間隔で、例えば50cm間隔で、アンカーボルト23を挿通させる挿通孔25が貫設されている。又前記中央の角筒部76の頂部77には、該挿通孔25と同心に、例えば円形状の開口79が設けられている。又前記ベース部材7の裏面側には、前記と同様の構成により、止水部材16を嵌着させるための溝状凹部17,17が左右に設けられている。
【0061】
一方前記カバー部材9は、例えば硬質合成樹脂を以って形成された平板状をなすカバー基板26の長手中央線に沿って、前記ベース部材の開口79と位置合わせして、例えば円形状をなす開口80が設けられており、該開口80に、別体形成された取付体81が挿入状態で設けられることによって、取付片部13が形成されている。該取付体81は、例えば図28に示すような有底円筒状を呈しており、その円形状の底部82の中心に位置させて、前記アンカーボルト23を挿通させる挿通孔32が貫設されている。又その開放端83の周縁部分に、例えば円形鍔状の押圧片85が周設されている。なお該押圧片85は、所要間隔を置いて独立的に突設されることもある。
【0062】
かかる構成の取付体81は、本実施の形態においては金属製とされ、その肉厚は1〜1.5mm程度に設定されている。なお該取付体81は樹脂製とすることもでき、その場合は、肉厚を、2〜2.5mm程度と比較的厚く形成するのがよい。そして、前記固定片部18と前記取付体81の底部82との間の収容空間34に、前記ベース部材7を前記壁面3に固定するためのアンカーボルト23のネジ軸部36に螺合される第1のナット37が収容されるものとなされており、該第1のナット37の螺合は、前記頂部77の開口79を通して行ない得るものとなされている。又円筒状をなす前記取付体81内には、その内部86に突出したアンカーボルト23のネジ軸部分39に螺合する第2のナット40が納められるものとなされ、該ネジ軸部分39の全体が取付体81内に納まるようになされている。又該第2のナット40の螺合は、前記取付体81の開放端83を通して行ない得るものとなされている。
【0063】
そして該第2のナット40の締め付けは、前記保持部12と前記保持片30との間に形成された保持溝29に漏水受板6の側縁部分27を嵌入状態として後に行なわれ、該第2のナット40の締め付けによって、前記押圧片85が前記開口80の周縁部分を裏面側に向けて押圧し、これにより、前記保持片30と保持部12との間で前記側縁部分27を、前記側縁部分に付設された前記弾性止水片5を稍弾性圧縮状態にして挾持できる。
【0064】
図29〜30は、前記取付体81の他の態様を示すものであり、アンカーボルト23を挿通させる挿通孔32が設けられてなる矩形板状の取付片87とその両端で屈曲形成された側片89,89とその先端で外向きに屈曲形成された押圧片90,90とを具えている。図30は、かかる取付体81を、前記カバー基板26に設けられた矩形状の開口80に挿入させ、前記押圧片90,90を前記開口80の周縁部分の外面側91に当接状態にすることにより、取付片部13が設けられたカバー部材9を構成することができる。
【0065】
かかる取付片87を用いてカバー部材9を構成する場合においても、前記ベース部材7としては、例えば図5に示すと同様に、表面側の左右に保持部12,12が設けられ且つ保持部間に収容溝15が形成されたものとして構成することもできる。なお、取付体81は、前記カバー基板26と一体に形成されることもある。
【0066】
(6) 図31〜33は本発明に係る漏水受樋装置1の他の態様を示すものであり、前記ベース部材7を固定する第1のアンカーボルト91と、前記カバー部材9を固定する第2のアンカーボルト92とを独立させている。
【0067】
該第1のアンカーボルト91は、図32に示すように、そのネジ軸部93が、ベース部材7の固定片部18とカバー部材9の取付片部13との間の収容空間34に収容されている。そして、該ネジ軸部93に第1のナット37が螺合され締め付けられ、該ナット37も収容空間34に収容されている。又前記第2のアンカーボルト92は、図33に示すように、ベース部材7の固定片部18に設けた挿通孔25と、前記カバー部材9の取付片部13に設けた挿通孔32を挿通して表側に突出しており、該突出したネジ軸部93に第2のナット40が螺合され締め付けられ、前記ベース部材7が壁面3に固定されている。
【0068】
図34〜35、図36〜37、図38〜39は、第1のアンカーボルト91と第2のアンカーボルト92とを用いてベース部材7とカバー部材9とを固定する他の態様を示すものである。図34〜35においては、第1のアンカーボルト91と第2のアンカーボルト92を共に、ボルト頭96,97を有したアンカーボルトとして構成し、壁部44に埋設されたインサート99,100に螺合され締め付けられている。そして該第1のアンカーボルト91が締め付けられた状態で、そのボルト頭96が、固定片部18と取付片部13との間の収容空間34に収容され、該第1のアンカーボルト91の締め付けによって前記ベース部材7を前記壁面3に固定できる共に、前記第2のアンカーボルト92の締め付けによって前記カバー部材9を前記ベース部材7に固定可能となされている。
【0069】
又図36〜37は、第1のアンカーボルト91を、ボルト頭96を有したアンカーボルトとして構成し、第2のアンカーボルト92のネジ軸部93にナット101を螺合させるように構成している。そして、該第1のアンカーボルト91が締め付けられた状態で、そのボルト頭96が、固定片部18と取付片部13との間の収容空間34に収容され、該第1のアンカーボルト91の締め付けによって前記ベース部材7を前記壁面3に固定できると共に、前記ナット101の締め付けによって前記カバー部材9を前記ベース部材7に固定可能となされている。
【0070】
図38〜39は、これとは逆に、第1のアンカーボルト91のネジ軸部93にナット102を螺合可能とすると共に、第2のアンカーボルト92を、ボルト頭97を有したアンカーボルトとして構成している。そして、該ナット102が締め付けられた状態で、該ナット102が、固定片部18と取付片部13との間の収容空間34に納められ、該ナット102の締め付けによって前記ベース部材7を前記壁面3に固定できる共、前記第2のアンカーボルト92の締め付けによって前記カバー部材9を前記ベース部材7に固定可能となされている。
【0071】
本実施の形態に係る発明は、前記のような取付体81を用いて取付片部13を形成する場合にも応用できる。又カバー部材9を、図23に示すような平板状に形成して応用されることもある。
【0072】
(7) 又該ベース部材において、その表側の左右に設けられる保持部は、左右独立したものとして構成されることは必ずしも必要ではなく、カバー部材の保持片との協働により、漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を形成可能に構成されれば、左右の保持部が、例えば図28に示すように連結状態とされることもある。
【0073】
(8) 図40〜41、図42〜43は、前記ベース部材7の保持部12と前記カバー部材9の保持片30との間に形成される保持溝29に、前記漏水受板6の側縁部分27を嵌入状態とする際における、該側縁部分27の位置決めを容易とするために、該側縁部分27の先端103と当接し得る位置決め段部105を前記カバー部材9に設けた態様を示すものである。なお図42〜43は、第1のアンカーボルトと第2のアンカーボルトとを独立させた場合を示すものであり、同図においては、第2のアンカーボルト92が示されている。
【0074】
(9) 前記ベース部材7の裏面側に対する止水部材16の付設は、前記した嵌着手段によることの他(この場合、例えば図4に示すように、止水部材16に食い込む爪片を設けることは必ずしも必要ではない)接着手段等によることもできる。
【0075】
(10)前記各実施の形態においては、ベース部材7が、壁面3に弾性押圧状態となり得る止水部材16の付設が予定されており、該止水部材16が付設されたベース部材7を使用した場合が示されているが、該ベース部材7に、かかる止水部材16の付設が予定されない場合もある。この場合は、該ベース部材7の裏面側が壁面3に直接に当接する。
【0076】
図44〜45は、止水部材16の付設が基本的には予定されない場合の具体的な実施の形態を示すものであり、全体として不燃性の高い漏水受樋装置1として構成され、ベース部材7とカバー部材9と漏水受板6と蓋部材110が金属製、例えばアルミニウム製とされている。
【0077】
該ベース部材7は、図44〜45に示すように、ずい道2aの壁面3に沿って長く形成されており、固定具10を用いて該壁面3に固定されるもので、前記壁面3に向けて解放する断面コ字溝状をなす保持部12,12の内側の側片111,111の先端寄り部位相互が、平板状の固定片部112で連結され、該保持部12,12間に収容溝15が形成されている。又、該固定片部112の両側寄り部位で且つ前記壁面3に対向する側の面(裏面)に、補強用の突条113,113が壁面3に向けて突設されている。そして、左右の保持部12,12の先端115,115、115,115と、前記突条113,113の先端116,116が同一平面上に存し、これらの先端115,116が、図45に示すように前記壁面3に当接可能となされている。又、前記固定片部112の長手中央線に沿って、所要間隔で、例えば50cm程度の間隔で、前記壁面3で突設されたアンカーボルト23を挿通させる挿通孔117が貫設されている。
【0078】
又前記カバー部材9は、図44〜45に示すように、前記ベース部材7の幅寸法に略等しい幅寸法を有した平板状をなすカバー基板119の裏面の長手中央線に沿って、前記左右の保持部12,12間に形成された前記収容溝15に先側部分13aが嵌め入れられる中空状、例えば角筒状をなす取付片部13が突設されており、該取付片部13の左右に存する部分は、前記左右の保持部12,12との間で前記漏水受板6の側縁部分27,27を嵌入状態となし得る保持溝29,29を形成する保持片30,30とされている。又、該角筒状をなす取付片部13の底部120には、前記アンカーボルト23を挿通させる挿通孔121が貫設されると共に、該取付片部13の頂部122には、前記挿通孔121と同心に、例えば円形状の開口123が設けられている。
【0079】
そして、前記固定片部112と前記底部120との間に、突出したアンカーボルト23のネジ軸部36に第1の座金部材125を介在させて螺合せしめられる第1のナット37を収容する収容空間34が形成されている。なお該第1のナット37は、前記アンカーボルト23との協働によって前記固定具10を構成する。又、角筒状をなす前記取付片部13は、内部空間としての収容部38を有し、該収容部38内には、突出したアンカーボルト23のネジ軸部分39に第2の座金部材126を介在させて螺合する第2のナット40が収容される。本実施の形態においては、該ネジ軸部分39の全体が前記収容部38に納まる。又該第2のナット40の螺合及び締め付けは、前記開口123を通して行い得る。
【0080】
なお前記第1の座金部材125は、その裏面側に、前記固定片部112に設けた前記挿通孔117からの水漏れを防止するために、ゴム製等の止水パッキン127が付設されている。
【0081】
本実施の形態において、前記円形状の開口123を、円板状をなすスライド式の前記蓋部材110で閉蓋することとしている。該蓋部材110は、図44〜46に示すように、前記開口123を外側から覆う円板状蓋片129の裏面に、横長で且つ先端が円弧状に形成されたバネ性係止片130を、該円板状蓋片129の中央部において、リベット131を用いて一体化してなり、該バネ性係止片130が前記円板状蓋片129に略重なるようになされている。そして、該バネ性係止片130と円板状蓋片129との間が、前記開口123の縁部分133を挿入させるための挾持溝132とされている。
【0082】
かかる構成を有する漏水受樋装置1を用いて構成された漏水受樋構造Aの施工要領を次に説明する。
【0083】
図45、図47は、前記構成を有するベース部材7とカバー部材9とからなる連結具42を用いて漏水受板6を順次連結することにより構成した漏水受樋構造Aの一部分を示す断面図である。全てのベース部材7は、その裏面側(前記先端115,116)が前記壁面3に当接せしめられ、該壁面3に打ち込まれたアンカーボルト23が、前記固定片部112に設けられた挿通孔117に挿通せしめられると共に、前記第1の座金部材125を介在させて、第1のナット37が前記アンカーボルト23のネジ軸部36に螺合され締め付けられている。これにより前記止水パッキン127が圧縮状態になって、前記挿通孔117からの漏水が防止されている。そして、前記取付片部13の左右に存する保持片30,30と前記左右の保持部12,12との間に形成された保持溝29,29に、漏水受板6の側縁部分27,27が嵌入状態とされており、この状態で、前記収容部38に納まるネジ軸部分39に、前記第2の座金部材126を介して第2のナット40が螺合され締め付けられている。該第2のナット40の螺合及び締め付けは、前記開口123を通して行われる。
【0084】
本実施の形態においては、該第2のナット40の螺合及び締め付けを完了した後、前記開口123を前記蓋部材110で閉蓋する。この閉蓋要領は、図48に示すように、該蓋部材110に設けられた一方の挾持溝132aに前記開口の周縁部分133を挿入状態として後、図48に示す右方向(矢印F1方向)に蓋部材110を移動させ、該挾持溝132aに周縁部分133aが深く挿入された状態とする。これによって、他方の挾持溝132bの先端開口135が、前記開口123の反対側の周縁部分133bと向き合う状態となる。その後、該蓋部材110を図48に示す左方向(矢印F2方向)に移動させて、該反対側の周縁部分133bを、図45に示すように他方の挾持溝132bに挿入状態とする。これにより、両挾持溝132a,132bで、開口123の周縁部分133が弾性挾持された状態となって、蓋部材110が開口123を安定的に閉蓋した状態が得られる。
【0085】
そして、端部に位置するベース部材7aに関しては、図47に示すように、保持部12,12の凹所136に収容した弾性止水材16を、前記第1のナット37の締め付けにより前記壁面3に弾性押圧状態にして、壁面3とベース部材7aとの間を止水し、端部のベース部材7aからの漏水を防止する。或いは図49に示すように、外端に位置する保持部12と壁面3とがなす出隅部分137に、エポキシ系の樹脂等からなる止水材139を配置して、端部のベース部材7aからの漏水を防止する。なお、前記第2のナット40の締め付けを確実に行うために、外端に位置する保持溝29に弾性間隔保持材140を嵌入させるのがよい。
【0086】
このように構成された漏水受樋構造Aによるときは、中間のベース部材7bと壁面3との当接部分141は水が通過できても、端部のベース部材7aと壁面3との間は止水されると共に、前記第1のナット37の裏面に設けた止水パッキン127(図45)によって前記挿通孔117からの漏水が防止される。しかも、漏水受板6の側縁部分に設けられた弾性止水片5の弾性圧縮によって、前記保持溝29における漏水が防止されているため、前記漏水受板6と前記壁面3との間で形成された、導水路4に受けられた壁面からの漏水を、水漏れを生じさせることなく導水処理できる。
【0087】
そして本実施の形態においては、前記ベース部材7とカバー部材9と漏水受板6と蓋部材110がアルミニウム等の金属製であるため、漏水受樋構造の良好な不燃性を確保できる。
【0088】
図50〜51は、不燃性を高めた漏水受樋装置1の他の態様を示すものであり、前記と相違するのは、ベース部材7の左右に存する保持部12,12を角筒状に構成し、該ベース部材7の裏面側の左右部分に突設された突条143,143、143,143の先端を前記壁面3に当接させる点である。
【0089】
この場合、端部に位置するベース部材7aにあっては、図51に示すように、前記両側に位置する突条間に前記止水部材145,145を嵌め入れ、前記第1のナット37の締め付けにより、該止水部材145,145を弾性圧縮状態で前記壁面3に密接させることによって、漏水を防止できる。或いは、図49に示すと同様にして、外端に位置する保持部と壁面とがなす出隅部分に、エポキシ系の樹脂等からなる止水材を配置することとしてもよい。
【0090】
ベース部材7を、止水部材を介在させないで壁面3に直接固定する場合、前記実施の形態においては、不燃性を考慮してベース部材7等を金属製としたが、該ベース部材等を樹脂製とすることもある。
【0091】
図52は、例えばずい道の天井部分等に、漏水受板6を上向き状態で取り付ける場合、第2のナット40を除去してカバー部材9を取り外したときに該漏水受板6が落下しないようにするため、側縁部分27を前記保持部12の先端部分の肉厚部146にビス147で固定した状態を示すものである。
【0092】
【発明の効果】
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明によるときは、ベース部材を取り外すことなく、該ベース部材に固定されているカバー部材の取り外しによって漏水受板を壁面から取り外すことができる。
従って本発明によるときは、構造物のコンクリート壁部の漏水部の亀裂発生状態や剥落状態等の点検、又、漏水受板によって形成された導水路における遊離石灰や剥離片等の詰まり状態を確認する際、又、壁面補修や、導水部内に詰まったものの除去作業等において、部分的な取り外し施工だけで、点検や補修を行なうことができる。又復旧に際しても、ベース部材を所要に位置決めして壁面に固定しなければならなかったり、更に、所要の止水処理を施してベース部材を壁面に固定しなければならないといった、面倒で手間のかかる従来のような部材位置決め固定施工を何ら必要とせず、壁面に固定されているベース部材をそのまま利用してカバー部材を取り付けるという簡単な施工で済むため、漏水受板を壁面に施工能率よく取り付け得る利点がある。
かかることから本発明によるときは、従来に比して施工能率の向上と工期短縮を達成できるだけでなく、壁面に固定されたままのベース部材は元より、カバー部材もそのまま再利用できることから、施工コストの低減を期し得る。
【0093】
(2) 又本発明によるときは、漏水受板の取り外し及び再取り付けを、能率よくコスト低減を図って、然も工期を短縮して行ない得ることから、コンクリート壁部の漏水部の点検を、従来のように点検口における確認だけに止まることなく広い範囲で行なうことも容易であり、補修が必要であれば所要の補修を施すことができる。然も復旧工事も容易となることから、従来に比して点検作業を行ないやすくなり、良好な導水を永続させることができる。
【0094】
(3) 前記ベース部材の収容溝の内側面と前記中空状をなす取付片部の外側面との間に、前記漏水受板の側縁に突設した係合突部を嵌め入れる係合空所を形成するときは、該係合突部と係合空所との係合によって、漏水受板の取り付けの安定性を一層向上させ得る。
【0095】
(4) ベース部材に設けられている保持部の先端部分を、該先端部分に当てがわれた漏水受板の側縁部分を該先端部分にビス固定するためのビス保持部を有するものとして構成するときは、本発明を例えば、ずい道等の構造物の天井部分の施工に応用した場合、カバー部材を取り外しても漏水受板が外れないため、導水路に詰まっていた剥落片や遊離石灰等の固まりが、漏水受板が外れると同時に一挙に落下するといった危険がなく、その後におけるビスの取り外しによって漏水受板を、その端部から順次安全に取り外すことが可能となる。
【0096】
(5) 前記ベース部材に設けられた保持部の先端部分に、該先端部分に当てがわれた漏水受板の側縁部分の端面と当接し得る位置決め段部を設ける構成を採用する場合は、漏水受板の側縁部分を前記保持溝に嵌入状態とする際における該側縁部分の嵌入量の設定が容易となる。
【0097】
(6) 第2のナットを締め付ける前は、カバー部材の取付片部が、螺締状態にある第1のナットから離れた状態とすることにより、該第2のナットを締め付けたときに、カバー部材の有する保持片が、保持溝に嵌入状態にある漏水受板の側縁部分を保持部に向けて押圧する如くなし得る。その結果、該側縁部分に弾性止水片が設けられることにより、該弾性止水片を稍弾性圧縮状態にして、該側縁部分を前記保持溝で強固に且つ水密を確保して固定できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る漏水受樋装置を用いて構成したずい道の漏水受樋構造を示す断面図である。
【図2】 その部分斜視図である。
【図3】 その部分断面図である。
【図4】 その部分拡大断面図である。
【図5】 本発明に係る漏水受樋装置を説明する分解斜視図である。
【図6】 漏水受樋構造を構成するために、第1、第2のベース部材を壁面に位置決めした状態を示す断面図である。
【図7】 両ベース部材を壁面に固定した状態を示す断面図である。
【図8】 漏水受板の側縁部分を、左右の保持溝に仮保持させた状態を示す断面図である。
【図9】 漏水受板の右側の側縁部分を第1の保持溝に所要に保持させた状態を示す断面図である。
【図10】 第3のベース部材を、第2のベース部材と所要間隔をおいて壁面に固定した状態を示す断面図である。
【図11】 第2の漏水受板の左右の側縁部分を、第2、第3の保持溝に仮保持させた状態を示す断面図である。
【図12】 第2の漏水受板の右側の側縁部分を、第2の保持溝に所要に保持させた状態を示す断面図である。
【図13】 固定片部を角筒状に形成してなる漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図14】 漏水受板の側縁に係合突部が突設されてなる漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図15】 その主要構成部材を示す斜視図である。
【図16】 高さ調節部材を介在させて構成した漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図17】 その主要構成部材を示す斜視図である。
【図18】 高さ調節片を重ね合わせて構成したベース部材を具える漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図19】 その主要構成部材を示す斜視図である。
【図20】 1条の保持溝を具える漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図21】 漏水受板の側縁部分を保持部の先端部分にビス固定した状態を示す断面図である。
【図22】 ビス固定後にカバー部材を固定した状態を示す断面図である。
【図23】 カバー部材を平板状に構成した漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図24】 取付片部を断面コ字状に形成してなるカバー部材を具えた漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図25】 断面コ字状を呈する取付片部の開放端を蓋板で閉蓋した状態を示す断面図である。
【図26】 断面コ字状を呈する取付片部の開放端を蓋板で閉蓋した他の態様を示す断面図である。
【図27】 カバー部材の取付片部を別体の取付体を付設して構成した漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図28】 カバー部材の取付片部を別体の取付体を付設して構成した漏水受樋装置を示す分解斜視図である。
【図29】 カバー部材の取付片部を別体の取付体を付設して構成した漏水受樋装置のその他の態様を説明する分解斜視図である。
【図30】 その使用状態を示す断面図である。
【図31】 ベース部材を固定するアンカーボルトとカバー部材を固定するアンカーボルトとを独立的に構成した漏水受樋装置を示す分解斜視図である。
【図32】 その漏水受樋装置の使用状態を第1のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図33】 その漏水受樋装置の使用状態を第2のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図34】 ベース部材を固定するアンカーボルトとカバー部材を固定するアンカーボルトとを独立的に構成した漏水受樋装置の他の態様の使用状態を第1のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図35】 その漏水受樋装置の使用状態を第2のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図36】 ベース部材を固定するアンカーボルトとカバー部材を固定するアンカーボルトとを独立的に構成した漏水受樋装置のその他の態様の使用状態を、第1のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図37】 その漏水受樋装置の使用状態を第2のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図38】 ベース部材を固定するアンカーボルトとカバー部材を固定するアンカーボルトとを独立的に構成した漏水受樋装置のその他の態様の使用状態を、第1のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図39】 その漏水受樋装置の使用状態を第2のアンカーボルトの位置で示す断面図である。
【図40】 漏水受板の側縁部分の端面と当接し得る位置決め段部が設けられたカバー部材を具える漏水受樋装置をその使用状態で示す断面図である。
【図41】 その部分拡大図である。
【図42】 漏水受板の側縁部分の端面と当接し得る位置決め段部が設けられたカバー部材を具える漏水受樋装置の他の態様をその使用状態で示す断面図である。
【図43】 その部分拡大図である。
【図44】 本発明に係る漏水受樋装置のその他の態様を示す分解斜視図である。
【図45】 その使用状態を示す断面図である。
【図46】 蓋部材を示す斜視図である。
【図47】 図44に示す漏水受樋装置を用いて構成された漏水受樋構造を示す断面図である。
【図48】 蓋部材の閉蓋作業工程を説明する断面図である。
【図49】 不燃性が高められた漏水受樋構造の端部に位置するベース部材の漏水処理手段を説明する断面図である。
【図50】 本発明に係る漏水受樋装置の他の態様をその使用状態で示す断面図である。
【図51】 図50に示す漏水受樋装置を用いて構成された漏水受樋構造を示す断面図である。
【図52】 漏水受板を保持部の先端部分にビス固定した状態を示す断面図である。
【図53】 従来の漏水受樋装置の問題点を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 漏水受樋装置
2 構造物
3 壁面
4 導水路
5 弾性止水片
6 漏水受板
7 ベース部材
9 カバー部材
12 保持部
13 取付片部
15 収容溝
16 止水部材
23 アンカーボルト
25 挿通孔
27 漏水受板の側縁部分
29 保持溝
30 保持片
31 取付片部の底部
32 挿通孔
33 取付片部の頂部
35 開口
36 ネジ軸部
37 第1のナット
38 収容部
39 ネジ軸部分
40 第2のナット
42a 第1の連結具
42b 第2の連結具
42c 第3の連結具
50 係合突部
51 係合空所
53 高さ調節部材
91 第1のアンカーボルト
92 第2のアンカーボルト
96 ボルト頭
97 ボルト頭
101 ナット
102 ナット
105 位置決め段部

Claims (16)

  1. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、その左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成すると共に、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  2. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、その左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成すると共に、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられ、該取付片部と前記固定片部との間に、前記アンカーボルトに螺合し締め付けられた第1のナットを収容させる収容空間が形成され如くなされており、又前記取付片部を挿通したアンカーボルトに第2のナットが螺合可能となされ、前記第1のナットの締め付けによって前記ベース部材を前記壁面に固定できると共に、前記第2のナットの締め付けによって前記カバー部材を前記ベース部材に固定可能となされていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  3. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側の左右に、中空状をなす保持部が設けられ、該保持部間の収容溝の底部をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、前記収容溝に嵌め入れられる中空状をなす取付片部の左右に、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片が設けられ、該中空状をなす取付片部の底部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられ、該底部と前記固定片部との間に、前記アンカーボルトに螺合し締め付けられた第1のナットを収容する収容空間が形成される如くなされ、又前記中空状をなす取付片部には、前記アンカーボルトに螺合する第2のナットを収容するための収容部が設けられ、該取付片部の頂部に設けた開口を通して該第2のナットの螺合及び締め付けを行うことができ、前記第1のナットの締め付けによって前記ベース部材を前記壁面に固定できると共に、前記第2のナットの締め付けによって前記カバー部材を前記ベース部材に固定可能となされていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  4. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  5. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設されるアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられ、該取付片部と前記固定片部との間に、前記アンカーボルトに螺合し締め付けられた第1のナットを収容させる収容空間が形成される如くなされており、又前記取付片部を挿通したアンカーボルトに第2のナットを螺合可能となされ、前記第1のナットの締め付けによって前記ベース部材を前記壁面に固定できると共に、前記第2のナットの締め付けによって前記カバー部材を前記ベース部材に固定可能となされていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  6. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で間隔を置いて突設される第1のアンカーボルト及び第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  7. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で間隔を置いて突設される第1のアンカーボルト及び第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  8. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に間隔を置いて埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、ボルト頭を有した第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  9. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に間隔を置いて埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、ボルト頭を有した第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  10. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設される第1のアンカーボルト及び、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  11. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁面で突設される第1のアンカーボルト及び、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  12. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側の左右両側に保持部が設けられると共に該保持部間をなす固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、左右の保持片が、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記左右の保持部との間で形成するものとなされ、該左右の保持片間をなす取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  13. 構造物のコンクリート壁部の漏水部からの漏水を受ける漏水受板と、コンクリート壁面に固定されるベース部材と、該ベース部材に固定され且つ該ベース部材と協働して前記漏水受板の側縁部分を保持するカバー部材とを具え、
    前記ベース部材は、その表面側に一つの保持部が設けられると共に該保持部に連設された固定片部には、その長さ方向に、前記壁部に埋設されたインサートに螺合して前記壁面で突設される、ボルト頭を有した第1のアンカーボルト及び、前記壁面で突設される第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が所要間隔を置いて貫設されており、
    又前記カバー部材は、前記漏水受板の側縁部分を嵌入状態となし得る保持溝を前記保持部との間で形成する保持片を具え、該保持片に設けられた取付片部には、前記第2のアンカーボルトを挿通させる挿通孔が設けられていることを特徴とする構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  14. 前記収容溝の内側面と前記中空状をなす取付片部の外側面の間に、前記漏水受板の側縁に突設した係合突部を嵌め入れる係合空所が形成される如くなされていることを特徴とする請求項3記載の構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  15. 前記ベース部材に設けられた保持部の先端部分は、該先端部分に当てがわれた漏水受板の側縁部分を該先端部分にビス固定するためのビス保持部を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
  16. 前記第2のナットを締め付ける前は、前記カバー部材の取付片部が、螺締状態にある第1のナットから離れた状態となるように構成されていることを特徴とする請求項1〜5記載の構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置。
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