JP4591995B2 - トンネルの漏水処理構造 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネルの内壁面からトンネル内に突出しないか殆ど突出しない状態で構成されるトンネルの漏水処理構造に関するものである。
コンクリートでライニングされたトンネルの内壁面に外圧によって亀裂が入ることにより、或いは、ライニングの施工目地部分の施工が不十分であったりコンクリートの伸縮によって該施工目地部分に隙間が発生すること等により、トンネルの内壁面から漏水することがある。このような漏水を導水処理する手段の一つとして、例えば実公平4−38000号公報が開示するように、トンネルの内壁面に樋状物を形成して漏水を導水処理する漏水処理構造が提案されている。
該漏水処理構造は、図37、38に示すように、トンネルaの内壁面bに所要間隔を置いて平行状態に固定される連結部材cと、その幅方向の両側に設けられた挿入溝dに端縁部分eが挿入される漏水受板fとを具えており、該連結部材cは、その長手中央部分において、前記内壁面bに打ち込まれたアンカーボルトhとこれに螺合するナットjとを用いて該内壁面bに固定されていた。そして、隣り合う連結部材c,cの対向する挿入溝d,dに、前記漏水受板fの両端縁部分e,eを挿入し、該漏水受板fと内壁面bとの間で樋状部kを形成する如く構成されていた。
しかしながら、かかる漏水処理構造によるときは、漏水を処理するための樋状部kがトンネルの内壁面bに、最低でも30〜50mm程度と大きく突出する構成のものであり、特に寒冷地においては、漏水受板fの内面mに断熱板が付設される関係上、80〜100mm程度と非常に大きく突出する場合もあった。そのため、荷台が箱型に形成された大型トラックなど(以下箱型車という)が、トンネルの側壁p(図38)に近寄って走行した場合、箱形荷台の上端角部分が前記樋状部kに接触して樋状部kを破壊する場合が生じた。このような事故は、路側帯が設けられていない古いタイプのトンネルでは生じやすかった。
このような問題点を解決するものとしては、特開昭58−160499号公報が開示するトンネルの漏水処理構造が提案されている。
該漏水処理構造は図39に示すように、トンネルの内壁面bの漏水部qを挟んだ両側で、コンクリートカッターを用いて所要深さに切り込みを設け、該切り込み間を斫り取ることによって導水溝rを形成すると共に、該導水溝rの開口端側の左右部分には、矩形状の張出欠切部s,sを連設する。その後、斫り取った部分を水の噴射によって清掃する。然る後、弾性止水ゴムtを前記導水溝rの開口端側に装着するのであるが、その際、該弾性止水ゴムtを弾性圧縮状態にしてその両側面u,uを前記導水溝rの対向内側面v,vに弾性的な圧接状態とする。
該弾性止水ゴムtの外面側は、その長手中央部分をなす突条部wの左右部分が矩形状の欠切部x,xとされており、該弾性止水ゴムtが前記のように導水溝rに装着された状態において、前記欠切部xと前記張出欠切部sとが連なるので、突条部wの側面yと張出欠切部の側面zとの間に形成された溝部iに止水性樹脂oを充填していた。
これにより、弾性止水ゴムtの側面uと導水溝rの側面vとの当接部分a1の外面側b1が前記止水性樹脂oで被われて止水強化が図られ、該弾性止水ゴムtの内面側に、導水路c1が形成される如く構成されていた。
しかしながら、かかる漏水処理構造は、前記弾性止水ゴムtを前記導水溝rの底面部d1にボルト固定等の手段で強固に固定するものではなく、該弾性止水ゴムtの弾性圧縮に伴う付勢力によって、その側面uを導水溝rの平滑な側面vに弾性的に圧接させるだけであったため、前記止水性樹脂の硬化物による補強部e1によって該弾性止水ゴムtの脱落が防止されているとはいえど、導水溝rに対する弾性止水ゴムtの装着状態が確実ではなかった。
このようなことから、漏水に含まれていた遊離石灰が塊状に成長した場合に、これが前記弾性止水ゴムtを外側に押し出す現象が生じやすく、その結果、前記補強部e1の破壊を招くと共に該弾性止水ゴムtの側面uと導水溝の側面vとの密着不良が生じ、部分的に漏水を生じさせる問題があった。又、コンクリートの伸縮や地殻変動等によって漏水部qの溝幅が拡がったときに、前記圧接が不十分となって圧接部から漏水する問題もあった。そして、このような問題は、経年変化によって前記弾性止水ゴムtの弾力性が徐々に劣化し、又、前記樹脂補強部e1の補強効果が劣化するに従って深刻化した。
実公平4−38000号公報(第1−2頁、第2図) 特開昭58−160499号(第1−2頁、第3図)
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、トンネルの内壁面から突出しない状態で或いは殆ど突出しない状態で装着できて漏水を確実に導水処理でき、しかも耐久性に優れるトンネルの漏水処理構造の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち、請求項1にかかる本発明のトンネルの漏水処理構造は、トンネルの内壁面の漏水部を挟んだ両側で設けられてなる略同深さの切り込み間を斫り取ることによって形成された導水溝の底面部の両側部分が、止水材の塗布によって、前記両切り込みの先端相互を結んだ仮想面と略平行する平滑面に形成されると共に、前記導水溝に嵌め入れられる漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部が設けられてなる漏水受樋の該両側の弾性止水部の先端が前記平滑面に当接せしめられ、前記弾性止水部及び前記漏水受板を貫通して前記導水溝の底部分に支持されるネジ部材の締め付けによって、該先端が前記平滑面に弾性的に圧接され、該先端と該平滑面との間の止水が図られているトンネルの漏水処理構造であって、前記漏水受樋は、弾力性を有するゴム製又は樹脂製の漏水受板の両側部分に、前記平滑面に弾性的に圧接可能な弾性止水部が突設されており、また前記漏水受板の表面は、漏水受板の長さ方向に所要間隔を置いて設けられた固定口と位置合わせして開口が設けられた平板状の耐火板で被覆されており、前記開口の縁部分を押える押圧片と、前記導水溝の底面側で固定される固定片とを有する固定具を具え、該固定片には、前記ネジ部材を挿通させる挿通孔が設けられ、該ネジ部材の締め付けによって前記固定片が前記導水溝の底面に向けて押圧されることにより、前記押圧片が前記耐火板の前記開口の周縁部分を前記漏水受樋に向けて押圧することを特徴とするものである。
また、請求項2にかかる本発明のトンネルの漏水処理構造は、トンネルの内壁面の漏水部を挟んだ両側で設けられてなる略同深さの切り込み間を斫り取ることによって形成された導水溝の底面部の両側部分が、止水材の塗布によって、前記両切り込みの先端相互を結んだ仮想面と略平行する平滑面に形成されると共に、前記導水溝に嵌め入れられる漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部が設けられてなる漏水受樋の該両側の弾性止水部の先端が前記平滑面に当接せしめられ、前記弾性止水部及び前記漏水受板を貫通して前記導水溝の底部分に支持されるネジ部材の締め付けによって、該先端が前記平滑面に弾性的に圧接され、該先端と該平滑面との間の止水が図られているトンネルの漏水処理構造であって、前記漏水受樋は、弾力性を有するゴム製又は樹脂製の漏水受板の両側部分に、前記平滑面に弾性的に圧接可能な弾性止水部が突設されており、また前記漏水受板の表面は、漏水受板の長さ方向に所要間隔を置いて設けられた固定口と位置合わせして開口が設けられた耐火板で被覆されており、又、前記開口の縁部分を押える押圧片が、前記導水溝の底面側で固定される固定片の外周に周壁が連設された筒体の開放端の外周に突設されてなる固定具を具え、前記固定片には、前記ネジ部材を挿通させる挿通孔が設けられており、該ネジ部材の締め付けによって前記固定片が前記導水溝の底面に向けて押圧されることにより、前記押圧片が前記耐火板の前記開口の周縁部分を前記漏水受樋に向けて押圧することを特徴とするものである。
前記漏水処理構造において、前記漏水受板の表面及び前記ネジ部材の先端を、前記トンネルの内壁面と略面一に構成するのがよい。
前記冒頭の漏水処理構造において、前記導水溝は、漏水部を挟んだ両側で、コンクリートカッターを用いて略同深さに切り込みを設け、該切り込み間を斫り取ることによって形成するのがよい。
前記冒頭の漏水処理構造において、前記漏水受板の両側部分に、該漏水受板の長さ方向に連続する空洞部を設けると共に、該空洞部の外側部分に、該漏水受板の長さ方向に所要間隔を置いて固定口を設け、又、前記空洞部の底面に当接するように、該漏水受樋の長さ方向に連続する帯状押え板を、前記空洞部に挿入状態で配置し、前記固定口が存する部位において、前記導水溝の底部分に支持されたネジ部材を貫通させる挿通孔を、前記空洞部の内側部分と前記弾性止水部と前記帯状押え板とに連通状態に設け、該連通した貫通孔を挿通するネジ部材の締め付けによって、前記弾性止水部の先端を前記平滑面に弾性的に圧接させ、又、前記ネジ部材の先端部分を前記空洞部内に存在させるのがよい。
前記冒頭の漏水処理構造において、前記ネジ部材は、前記導水溝の底部分にねじ込まれるコンクリートネイルとし、該コンクリートネイルの締め付けによって前記弾性止水部の先端が前記平滑面に弾性的に圧接されたものとする態様がある。
又前記冒頭の漏水処理構造において、前記ネジ部材は、前記導水溝の底部分で植設されたアンカーボルトとし、該アンカーボルトの突出したネジ軸にナットを螺合し締め付けることによって前記弾性止水部の先端が前記平滑面に弾性的に圧接されたものとする態様がある。
又前記冒頭の漏水処理構造において、前記ネジ部材は、前記導水溝の底部分に埋設されたインサートに螺合するボルトとし、該ボルトを締め付けることによって前記弾性止水部の先端が前記平滑面に弾性的に圧接されたものとする態様がある。
又前記冒頭の漏水処理構造において、前記漏水受樋は、金属板を用いて形成された漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部を設けたものとし、該金属板の両側部分に、前記ネジ部材の軸部を挿通させることができ、且つ該軸部径よりも径の大なる挿通孔が設けられたものとするのがよい。
又前記冒頭の漏水処理構造において、前記漏水受樋は、金属板を用いて形成された平板状の漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部を設けたものとし、その両側部分に、前記ネジ部材の軸部を挿通させることができ、且つ該軸部径よりも径の大なる挿通孔を設けると共に、前記弾性止水部に該挿通孔と連通させて凹部を設けることによって固定凹部を形成し、該固定凹部の底部分に前記ネジ部材の軸部を挿通せしめ、且つ該ネジ部材の先端部分が該固定凹部に納まるように構成するのがよい。
前記漏水受樋を、金属板を用いて形成された平板状の漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部を設けたものとして構成する場合、前記透孔は円形孔として形成するのがよい。
又、前記漏水受樋を、金属板を用いて形成された平板状の漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部を設けたものとして構成する場合、前記漏水受板は、無機質素材からなる耐火性板の両面にアルミニウム板を張り付けて構成するのがよい。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1)本発明に係る漏水処理構造は、トンネルの内壁面の漏水部を挟んだ両側で設けられた略同深さの切り込み間を斫り取ることによって形成された導水溝の底面部の両側部分が、止水材の塗布によって、前記両切り込みの先端相互を結んだ面と略平行する平滑面に形成されると共に、前記導水溝に嵌め入れられる漏水受板の両側部分に弾性止水部が設けられてなる漏水受樋の該両側の弾性止水部の先端が前記平滑面に当接せしめれ、前記弾性止水部及び前記漏水受板を貫通して前記導水溝の底部分に支持されるネジ部材の締め付けによって、該先端が前記平滑面に弾性的に圧接されている。
従って本発明によるときは、漏水受樋を、トンネルの内壁面から突出しない状態で或いは殆ど突出しない状態で前記導水溝に装着できるため、トンネルを走行するトラックの荷台等によって漏水受樋が破壊される恐れがない。又、漏水受樋がトンネルの内壁面から突出しない状態になし得、或いは殆ど突出しない状態になし得ることから、トンネルの内壁面に化粧板を張り付けたり付属物を設置する際に漏水受樋が障害となる恐れもない。
(2)又本発明に係る漏水処理構造は、ネジ部材の締め付けによって、弾性止水部の先端を、導水溝の底面部の両側部分の平滑面に弾性的に圧接させる構成を採用している。
従って本発明によるときは、斫り取りによって形成された導水溝の底面部が複雑な凹凸を有するにも関わらず、導水溝に対する漏水受樋の装着を、確実な止水を確保して安定的に行うことができる。そして、このように装着できる結果、漏水受樋の両側面を導水溝の平滑な内側面に弾性的に圧接させる前記従来の不安定な漏水処理構造とは異なり、遊離石灰が詰まることによって該漏水受樋が押し出され、圧接不完全によって漏水するといった問題を生じさせることがなく、信頼性の高い漏水処理構造を構成できる。
(3)特に漏水受樋を、弾力性を有するゴム製又は樹脂製の漏水受板を用いて構成した場合は、コンクリートの伸縮や地殻変動等によって漏水部の溝が拡開したときに、この拡開を該漏水受板の弾性変形によって吸収できることになる。又、漏水受板が金属製であるときも、若干の溝幅の拡開は該漏水受板の弾性変形によって吸収できると共に、該漏水受板の両側部分に、前記ネジ部材の軸部を遊挿させ得る径の大なる円形孔や長孔としての挿通孔を設ける(直接的に或いは固定具を介して結果的に設ける)構成を採用したときは、前記拡開を、該挿通孔の径の大きさの余裕によって吸収できる。
(4)又、漏水受板の両側部分に、その長さ方向に連続する帯状押え板を挿入するための空洞部を設け、該空洞部の外側部分に、漏水受板の長さ方向に所要間隔を置いて固定口を設ける構成を採用し、該固定口が存する部位において該帯状押え板を前記導水溝の底面部に向けて押圧する構成を採用したときは、漏水受板の固定部間の部分においても、漏水受板を導水溝の底面部に向けて効果的に押圧でき、弾性止水部の弾性圧接に伴う止水効果を向上させ得る利点がある。しかも、帯状押え板は空洞部に納まるために目立たない。
(5)又、漏水受板の表面を耐火板で被覆する構成を採用したときは、トンネル内で火災が発生した場合に漏水受樋を火災から保護できる。
そして該耐火板を漏水受板に固定する手段として、漏水受板に設けられた固定孔と位置合わせして開口を設けると共に、該開口の縁部分を押さえる押圧片と前記導水溝の底部に固定される固定片とを具える固定具を用い、前記漏水受樋を導水溝の底面側で固定されるネジ部材の締め付けによって該押圧片が該開口の縁部分を押圧する構成を採用することにより、該固定具を介して、漏水受板を導水溝の底部分に固定すると同時に耐火板を漏水受板に固定できることとなり、該耐火板の被覆状態の固定を簡易且つ確実に行うことができる。
図1〜4において本発明に係るトンネルの漏水処理構造(以下漏水処理構造という)1は、コンクリートでライニングされたトンネル2の内壁面3の漏水箇所に形成された導水溝5に漏水受樋6を嵌め入れると共に、該漏水受樋6の両側部分7,7を、前記導水溝5の底面部9に固定されるネジ部材10の締め付けによって、止水を確保して固定し、該漏水受樋6と前記導水溝5の底面部9との間に導水路11を形成し、漏水部12からの漏水を該導水路11で誘導して、例えば図1(B)に示すように、トンネルの側壁下部寄りに敷設した側溝13に排水管14を介して排水するものである。
前記漏水部12は、コンクリートの施工目地部分や内壁面3に発生した亀裂であってそこから漏水している箇所をいう。又前記導水溝5は、図5〜6に示すように、内壁面3の前記漏水部12を挟んだ両側で、70〜200mm程度の間隔を置いて(例えば150mm程度の間隔を置いて)、コンクリートカッターを用いて30〜50mm程度の深さで(例えば40mm程度の深さで)切り込み15,15が設けられて後、該切り込み15,15間を斫り取ることによって断面略矩形状に形成されており、高圧洗浄水の噴射によって溝内面が清掃されている。なお、斫り取りを容易にするため、切り込み15,15の中間においてもコンクリートカッターで切り込みを入れる場合がある。
斫り取りによって導水溝5が形成されることから、その底面部9は複雑な凹凸面に形成されている。そこで、該底面部9の両側部分の、例えば35mm幅部分に、エポキシ系樹脂やモルタル等からなる止水材16を塗布することによって、止水性を有する平滑面17,17が形成されている(図2、図7)。該平滑面17は、前記導水溝5の対向端19,19相互(両端に位置する切り込みの先端相互)を結んだ仮想面20(図7)と略平行状態にある。
又前記漏水受樋6は、図2〜3、図8〜9に示すように、前記導水溝5の開口端側に嵌め入れられる漏水受板21の両側部分22,22の内面に弾性止水部23,23が設けられている。該漏水受板21は、弾力性を有するゴム製又は樹脂製の一体成形品であり、例えばクロロプレン系ゴム等の合成ゴムや軟質塩化ビニル等を用いて形成されており、中間部分の肉厚は例えば6mmに設定されている。そしてその両側部分22,22には、図8〜9に示すように、該漏水受板21の長さ方向に連続する断面横長の空洞部25,25が設けられている。該空洞部25の寸法は、例えば、漏水受板21の厚さ方向に4mmで、左右方向に25mmに設定されている。
又該空洞部25の外側部分26には、前記漏水受板21の長さ方向に30cm程度の間隔を置いて、直径19mmの固定口27が設けられている。
又前記空洞部25には、例えば帯状鋼板や帯状ステンレス板、帯状アルミニウム板等として構成される帯状押え板29が、空洞部25の一端側から挿入されている。該帯状押え板29は、図9に示すように、本実施の形態においては外面両側に補強突条30,30が突設されており、幅寸法が24mm程度、中間肉厚が1.5mm程度、補強突条30の突出が1.5mm程度に設定されている。又、表側の長手中央線に沿ってV字状の浅い位置決め溝31が設けられている。
前記弾性止水部23は、図8に示すように、前記漏水受板21の両側部分22,22の内面に貼着される、比較的硬度の高い独立気泡型の合成ゴム発泡体からなる台座片32の先端に、それよりもクッション性に富む独立気泡型の弾性止水片33が貼着されてなり、全体が例えばクロロプレン系ゴム等の合成ゴムで形成されている。
又前記ネジ部材10は、図2〜3に示すように、本実施の形態においてはねじ込み式コンクリートネイル10aとして構成されている。そのネジ軸部35の外径は約10mmで、その頭部36には座金部37が一体に設けられており、該座金部37の直径は約18mmに設定されている。
図3は、前記構成の漏水受樋6とコンクリートネイル10aとを用いて前記導水溝5に漏水処理構造1を構成した状態を示すものであり、該漏水受樋6の両側の前記弾性止水部23,23の先端部分38,38、即ち前記弾性止水片33を、前記左右の平滑面17,17に当接せしめる。この際、前記空洞部25内には前記帯状押え板29が挿入されている。この状態で、例えば図10に示すように、端部に位置する前記固定孔27を通して電気ドリルのドリル39を挿入し、該固定孔27の中心位置において、前記帯状押え板29の前記位置決め溝31(図9)にドリル先端を当てがって穿孔し、図11に示すような、前記コンクリートネイル10aを挿通させる挿通孔40を設ける。なお漏水受樋6は、例えば、ロール巻きされたものを10m程度の長さに切断して用いる。又前記帯状押え板29は、例えば3〜4mの長さに形成されており、漏水受樋を導水溝に装着する施工工程において、順次継ぎ足して前記空洞部25に挿入する。
その後ハンマードリルを用い、図11に示すように、そのドリル28の先端部を前記挿通孔40に挿通し該挿通孔40をガイドにして、前記弾性止水部23を貫通して前記導水溝5の底部分34に所要深さに穿孔し、該底面部9に、前記コンクリートネイル10aをねじ込むためのネイル支持孔42を形成する。該ネイル支持孔42の内径は約8mmに設定されている。然る後、図3に示すように、前記コンクリートネイル10aのネジ軸部35を、前記固定孔27、挿通孔40、前記空洞部25の内側部分65に設けられた挿通孔44、弾性止水部23に設けられた挿通孔43を通して前記ネイル支持孔42にねじ込んで締め付ける。なお前記ネイル支持孔42の深さは、コンクリートネイル10aを締め付けた状態でおいても深さに若干の余裕があるように設定されている。
この締め付けにより、前記弾性止水片33が大きく弾性圧縮すると共に前記台座片32も若干弾性圧縮し、該弾性止水片の先端部分38,38が前記平滑面17に弾性的に圧接され、平滑面17と弾性止水材の先端部分38,38との間の止水が図られる。
そしてこの締め付け状態において、図3に示すように、前記漏水受板21の外面45が前記内壁面3と面一状態になり且つ前記コンクリートネイルの前記頭部36が前記空洞部25及び前記固定口27に納まって、漏水受板21の表面から突出しない状態になる。
なお、前記導水溝5の溝深さのバラツキ等の施工誤差によって、例えば図12に示すように、前記漏水受板21の外面45が前記内壁面3から5mm前後突出状態になったり、前記コンクリートネイルの頭部36が前記内壁面3から5mm前後突出状態になることもあるが、このような態様も本発明に含まれる。
その後同様にして、各固定孔27において順次、コンクリートネイル10aを締め付け状態にし、これにより漏水受板6を前記導水溝5に固定する。このように漏水受板21を導水溝5に固定することによって、図4に示すように、前記漏水部12の端部46が連通された導水路11が、漏水受板21と導水溝の底面部9との間に形成される。そして、このように構成された導水路11は、図1に示すように、排水管14を介して前記側溝13に連通される。
そして本実施の形態においては、ねじ込まれたコンクリートネイル10a,10a間の部分8においても、図13に示すように、弾性止水部23が前記帯状押え板29によって押圧されるため、該弾性止水部33の先端14が前記平滑面17に効果的に圧接されることになって、該弾性止水部23による止水が漏水受樋6の全長に亘って略均一状態で得られることとなる。
漏水受板21は、本実施の形態においては、弾力性のあるゴム質素材を以って形成されているため屈曲容易である。従って漏水受板21を、図1に示すように、トンネルの内壁面3の湾曲に正確に沿わせて導水溝5に装着できる。又、気温の変化によるコンクリートの伸縮や地殻変動によって前記漏水部12の溝幅が拡大したときにも、漏水受板21がその弾力性によって該拡大に追随できる。なお、コンクリートネイル10aを締め付けて後、前記固定孔27にシリコン系樹脂等の耐水性樹脂を充填して、コンクリートネイル10aの腐食を防止したり、締め付け部分の美観向上を図ることもある。
又、導水路11内に遊離石灰が詰まった場合は、前記コンクリートネイル10aを取り外すことによって、詰まった遊離石灰を除去できる。この際、充填した前記耐水性樹脂は除去容易である。なお、図3、図12に示すように、前記漏水受樋6の側面6aと前記導水溝5の内面5aとの間に隙間Gが生じた場合は、美観向上等の目的で、図3(B)に示すように、該隙間Gに充填材54を充填状態とするのがよい。このような充填状態は、内面5aに充填材を予め塗布しておくことによって容易に行うことができる他、隙間Gに充填材を注入することによって行うこともできる。
図14〜15は、漏水部12が直線状ではなく屈曲している場合の漏水処理構造1を示すものであり、図14に示すように、漏水部12の屈曲状態に合わせて導水溝5が形成されると共に、該導水溝5の底面部9の両側部分に、前記と同様にして平滑面17,17が形成される。そして図15に示すように、直線状の漏水受樋6を、屈曲した導水溝5の直線部47に嵌め入れると共に、両漏水受樋6の端部を斜めにカットして、その端面49,49相互を、エポキシ系樹脂等の耐水性の接着剤を介在させて、突き合わせ接合状態にする。この状態で前記と同様にして、直線状をなす漏水受樋6,6の夫々を、コンクリートネイル10aの締め付けによって導水溝5の底面部9に固定する。そして図15に示すように、直線状をなす漏水受樋6,6の接合部50を表面側から覆うように補強シート51を接着する。該補強シート51は、例えば、クロロプレン系ゴム等の合成ゴム製のものであり、肉厚が1mmで幅が50mm程度である。
図16〜17は、漏水部12が枝分かれ状態にある場合の漏水処理構造1を示すものであり、幹部分を構成する漏水受樋6aと、枝部分を構成する漏水受樋6bとを、相互の導水路11,11を連通させるように接続する。この際、幹部分を構成する漏水受樋6aは、その接合部分において、図18に示すように、前記弾性止水部23が切欠されて連通部48が形成されている。その他、本発明に係る漏水処理構造は、漏水部の現れ方に応じて所要に構成することができる。
図19〜21は、本発明に係る漏水処理構造1の他の態様を示すものであり、前記と同様構成の漏水受樋6を用いて構成されている。実施例1における場合と異なるのは、トンネル内で火災が発生した際における漏水処理構造物の耐火性を向上させるために、ゴム製又は樹脂製の前記漏水受板21の外面45を耐火板52で被覆する点である。なお該漏水受樋6は、漏水受板21の両側部分の内面に弾性止水部23,23が設けられており、その両側に設けられた空洞部25,25に、前記と同様構成の帯状押え板29が挿入される。
該耐火板52は、例えば2mm厚さの帯状の鋼板を以って形成されており、その両側部分53,53には、並設された前記各固定孔27と位置合わせして、該固定孔27と等しい径を有する円形の開口55が設けられている。そして図20〜21に示すように、該固定孔27に挿入される固定具56を介して、該開口55の周縁部57が前記固定孔27の周縁部59に押圧され、該鋼板(耐火板52)が漏水受板21に固定される。この場合、耐火板52は平板状をなすため、漏水受樋6の湾曲に応じて屈曲可能である。
前記固定具56は図22に示すように、本実施の形態においてはステンレス等の耐火性素材を用いて構成され、有底円筒状を呈する。その円形状の底部としての固定片60には、その中央に位置させて、前記と同様構成のコンクリートネイル10aを挿通させる挿通孔61が貫設されると共に、その開放端の外周に、例えば円形鍔状の押圧片62が周設されている。なお該押圧片62は、周方向に所要間隔を置いて独立的に突設されることもある。かかる構成の固定具56は、耐火性を有する素材を以って形成されており、例えば、肉厚が0.5〜1mm程度の金属製とされている。
然して、耐火性の漏水処理構造1を構成するには、図19に示すように、前記と同様にして斫り取りにより形成された導水溝5の底面部9の両側部分に、例えばエポキシ系樹脂やモルタル等からなる止水材を塗布して平滑面17,17を形成する。その後、空洞部25に帯状押え板29が挿入状態とされた前記漏水受樋6の左右の弾性止水部23,23の先端部分38,38を前記平滑面17,17に当接させた状態とする。この状態で、電気ドリルによって該帯状押え板29に挿通孔40を設けると共に、図11に示すと同様に、ハンマードリルによって、該挿通孔40を位置決め孔として用いながら前記導水溝5の底部分34にネイル支持孔42(図19)を穿孔する。然る後、固定孔27と開口55とを位置合わせして、漏水受板21の外面45を前記鋼板(耐火板52)で覆う。
その後、図21に示すように、前記固定具56の円筒状部63を前記固定孔27と開口55に挿入させると共に、前記円形鍔状の押圧片62を前記開口55の周縁部分57に当接させる。この状態において、図21に示すように、その底部をなす前記固定片60が、前記帯状押え板29の表面に略当接した状態となる。この当接状態において、該固定片60に設けられている前記挿通孔61と、前記帯状押え板29に設けられている挿通孔40と、空洞部25の内側部分65及び前記弾性止水部23に設けられている挿通孔43とに前記コンクリートネイル10aのネジ軸部35を挿通せしめ、該ネジ軸部35を前記ネイル支持孔42にねじ込んで該コンクリートネイル10aを締め付ける。
これにより図20〜21に示すように、前記弾性止水部23が弾性圧縮されて該弾性止水部23の先端14が前記平滑面17に弾性的に圧接せしめられる。又該コンクリートネイル10aの締め付けによって、前記座金部37が、前記固定片60を前記帯状押え板29に向けて押圧する(これにより、固定片60が、導水溝5の底面側で固定される)ので、前記押圧片62が前記開口55の縁部分57を固定孔27の周縁部分59に向けて押圧し、これにより、前記鋼板(耐火板52)が漏水受板21に固定されることとなる。
そして本実施の形態においては、ねじ込まれたコンクリートネイル10a,10a間の部分8においても、図23に示すように、弾性止水部23が前記帯状押え板29によって押圧されるため、該弾性止水部23が前記平滑面17に効果的に圧接されることになって、該弾性止水部23による止水が漏水受樋6の全長に亘って略均一状態で得られることとなる。
なお、図20〜21に示すように、前記漏水受板6の側面と導水溝5の内面との間に隙間Gが生じた場合は、図3(B)に示すと同様に、該隙間Gに充填材を充填するのがよい。
図24及び図25は、前記弾性止水部23を前記平滑面17に弾性圧縮状態で圧接させるネジ部材10を、アンカーボルト66とそのネジ軸部67に螺合するナット69とにより構成した漏水処理構造1を示すものであり、その他の構成は実施例1、実施例2における場合と同様である。
図24に示す漏水処理構造1においては、前記導水溝5の底面部9の両側部分(平滑面17が形成されている部分)においてアンカーボルト66が突設されており、該アンカーボルトのネジ軸部分67が、前記弾性止水部23と、前記空洞部25の内側部分65と前記帯状押え板29の各挿通孔43,44,40に挿通せしめられてその先端部分が前記空洞部25と固定孔27内に位置しており、該先端部分に前記ナット69が螺合され締め付けられている。なおアンカーボルト66の先端72は、前記漏水受板の外面45から突出しないようになされている。
又図25に示す漏水処理構造1においては、導水溝5の底面部9の両側部分(平滑面17が形成されている部分)で突設されたアンカーボルト66のネジ軸部67が、弾性止水部23と、前記空洞部25の内側部分65と、前記帯状押え板29と、前記固定具56の固定片60に夫々設けられている挿通孔43,44,40,61を挿通して、固定具56内で突設されている。そしてネジ軸部分67の先端部分に前記ナット69が螺合され締め付けられている。この場合も、アンカーボルト66の先端72は鋼板(耐火板52)の外面73から突出しない。
これらのように構成した場合も、前記と同様にして、弾性止水部23が前記平滑面17に弾性圧縮状態で圧接され、圧接部分(弾性止水部材23と平滑面17との間)の止水が図られている。
なお図24〜25に示すように、前記漏水受板6の側面と導水溝5の内面との間に隙間Gが生じた場合は、図3(B)に示すと同様に、該隙間Gに充填材を充填するのがよい。
図26及び図27は、前記弾性止水部23を前記平滑面17に弾性圧縮状態で圧接させるネジ部材10を、前記導水溝5の底部分34の両側部分(平滑面17が形成されている部分)に埋設されたインサート76と該インサート76に螺合するボルト77とにより構成した漏水処理構造1を示すものであり、その他の構成は実施例1、実施例2における場合と同様である。
図26に示す漏水処理構造1においては、ボルト77のネジ軸部分79が、前記弾性止水部23と、前記空洞部25の内側部分65と、前記帯状押え板29の各挿通孔43,44,40に挿通せしめられて前記インサート76にねじ込まれ、そのボルト頭80が前記空洞部25と固定孔27内に位置している。
又図27に示す漏水処理構造1においては、ボルト77のネジ軸部分79が、弾性止水部23と、空洞部25の下側部分65と、前記帯状押え板29と、前記固定具56の固定片60に夫々設けられている挿通孔43,44,40,61を挿通して前記インサート76にねじ込まれ、そのボルト頭80は前記鋼板(耐火板52)の外面73から突出しない。
これらのように構成した場合も、前記と同様にして、弾性止水部23が前記平滑面17に弾性圧縮状態で圧接され、圧接部分の止水が図られている。
なお図26〜27に示すように、前記漏水受板6の側面と導水溝5の内面との間に隙間Gが生じた場合は、図3(B)に示すと同様に、該隙間Gに充填材を充填するのがよい。
本発明に係る漏水処理構造に用いる漏水受樋6を構成する漏水受板21は、アルミニウム等の金属素材を用いて構成されることもある。
該漏水受板21は、例えば図28に示すように、無機質素材からなる耐火性板81を、0.3〜0.5mm程度の肉厚を有するアルミニウム板等の金属覆い板82,82で挟んでなるサンドイッチ構造を有しており、全体肉厚が3mm程度の平板状をなす。そして、かかる構成を有する漏水受板21の両側部分の内面に、前記と同様構成の弾性止水部23,23が設けられることにより、図29に示す漏水受樋6が構成されている。
又、該漏水受板21の両側部分83,83には、その長さ方向に30cm程度の間隔を置いて透孔85が設けられており、前記弾性止水部23に、該透孔85に連通させて凹部86が設けられることによって固定凹部87が形成されている。
該漏水受樋6は、漏水受板21が前記金属覆い板82を用いて構成されてはいるが、該漏水受板21が平板状を呈するために、トンネルの内壁面3の湾曲に応じて容易に湾曲できる。
かかる構成を有する漏水受樋6を、前記と同様に構成された導水溝5に装着するに際しては、図30に示すように、該導水溝5の底面部9の両側部分を、前記と同様にして止水材の塗布によって平滑面17,17に形成して後、該平滑面17,17に前記弾性止水部23,23の先端部分38,38を当接させ、例えば前記コンクリートネイル10aとしてのネジ部材10の締め付けによって該先端部分38を該平滑面17に弾性的に圧接させるのであるが、そのための手段として、例えば図29に示すような有底円筒状の固定具89を用いる。
該固定具89は、図22に示すものと同様の構成を有しており、円筒状部90の底部としての固定片91の中心に位置させて、前記と同様構成のコンクリートネイル10aを遊挿させ得る挿通孔92が貫設されており、該円筒状部90の開放端の外周に、例えば円形鍔状の押圧片93が周設されている。該固定片91に設ける挿通孔92は、コンクリートネイル10aの外径よりも3mm程度大きい直径に形成されており、例えば13mm程度の直径を有する。
然して、かかる漏水受板21を用いて漏水処理構造1を構成するには、図30に示すように、前記固定具89の円筒状部90を前記固定凹部87に挿入状態として、漏水受樋6の左右の弾性止水部23,23の先端部分38,38を前記平滑面17,17に当接させ、この状態で、ハンマードリルによって、前記挿通孔92を位置決め孔として利用しながら前記導水溝5の底部分34にネイル支持孔42,42を穿孔する。然る後、前記挿通孔92,92(結果的に、漏水受板21の両側部分に設けられた挿通孔92,92)と、前記弾性止水部23,23に設けられている挿通孔43に、前記コンクリートネイル10aのネジ軸部35を挿通せしめ、該ネジ軸部35を前記ネイル支持孔42にねじ込んで該コンクリートネイル10aを締め付ける。
これにより図30に示すように、前記コンクリートネイル10aの座金部37が前記固定片91を押圧するので、前記弾性止水部23の先端部分38,38が前記平滑面17に弾性的に圧接されると共に、前記押圧片93が前記透孔85の周縁部95を導水溝5の底面部9に向けて押圧するので、漏水受板21が導水溝5の底面部9に固定されることになる。
そして、ねじ込まれたコンクリートネイル10a,10a間の部分は、前記漏水受板21の剛性によって押圧されるため、該コンクリートネイル間の部分においても、弾性止水部23が前記平滑面17に効果的に圧接されることとなり、該弾性止水部23による止水が漏水受樋6の全長に亘って略均一状態で得られることとなる。
実施例1においては、漏水受板21が、弾力性を有するゴム製又は樹脂製の一体成形品として構成されているため、帯状押え板29を用いるのが好ましいのであったが、本実施例に係る漏水受板21は金属素材を用いて構成されているため、このような帯状押え板29を用いなくても、漏水受板21の剛性によって、コンクリートネイル間の部分においても、弾性止水部23を前記平滑面17に効果的に圧接できるのである。
かかる構成の漏水受樋構造1においては、前記挿通孔92の直径が前記コンクリートネイル10aの外径よりも3mm程度大きいために、気温の変化によるコンクリートの伸縮や地殻変動によって前記漏水部12の溝幅が拡大したときも、前記挿通孔92の拡大した範囲において、全体として6mm程度の拡大に応じられる。なお該拡大の程度は、漏水部12の予想される溝幅拡大の程度に応じて所要に設定する。かかる溝幅の拡大は、通常、多くても5mm程度であるため、本実施の形態においては片側3mm程度の拡大に設定したものである。
なお図30に示すように、前記漏水受板6の側面と導水溝5の内面との間に隙間Gが生じた場合は、図3(B)に示すと同様に、該隙間Gに充填材を充填するのがよい。
本発明は、前記実施の形態で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1)本発明においてトンネル2とは、覆工コンクリートによるトンネルの他、コンクリート製ボックスカルバートを順次接合一体化して構築されたトンネルであってもよく、人が通行する地下道や、高速道路の下側に設けられる通路も含む。地下道や通路等の内壁面に化粧板を張り付けたり付属物を設置する際に該内壁面に漏水受樋が張り出していると、これが障害となる場合が生ずるので、漏水受樋の張り出しがない方がよい。そのため、地下道や前記通路においても本発明は有効となるのである。
(2)図31は、漏水受樋6の断熱性を向上させて、導水路11内の水の凍結を防止するために、漏水受板21の内面側に、例えばスポンジ製の断熱板95を貼着した場合を示すものである。このように断熱板95を貼着したときも、導水溝5の底面部9と断熱板95との間に所要の導水路11を確保できることが必要であるため、導水溝5をより深く形成する。例えば50mm程度に形成する。
(3)漏水箇所に形成される前記平滑面17は、前記弾性止水部23が弾性圧縮状態で圧接されることによって該圧接部分の止水が図られる程度の平滑状態であればよく、多少の凹凸があってもよい。
(4)漏水受板の両側部分に設けられる弾性止水部23,23は、前記実施の形態においては漏水受板21に接着されているが、漏水受板21が弾性止水部23と一体に製造されることもある。
(5)図32〜33は、ネジ部材10の締め付けによって、漏水受樋6の両側の弾性止水部23の先端部分38を前記平滑面17に圧接状態にした他の態様を示すものであり、漏水受板21の左右の側部分に、ネジ部材の頭部やナットを納めるための溝部96を、漏水受板の長さ方向に連続して設けている。そして、該溝部96の底面部分97に、前記ネジ軸部材10のネジ軸部99を挿通させるための挿通孔100を設けている。該挿通孔100は、図32〜33においては、ネジ軸部99の径よりも3mm程度拡大した円形孔として形成されている。
なおこのように構成した場合は、漏水受板21が金属製であると、その両端部分が溝部96を形成するように屈曲していることから湾曲させにくいが、漏水受板21を導水溝5に直線状に装着する場合には障害なく適用できる。
(6)図34〜35には、耐火板52を固定する固定具56の他の態様が示されており、漏水受板21に設ける固定孔27及び耐火板52に設ける開口55は矩形状に形成されている。該固定具56は、前記コンクリートネイル10aや前記アンカーボルト66、或いは前記ボルト77を挿通させる円形の挿通孔101が設けられてなる矩形板状の固定片102と、その両端で屈曲形成された側片103,103と、その先端で外向きに屈曲形成された押圧片105,105とを具えている。なお該挿通孔101は、ネジ部材10のネジ軸部106の径よりも3mm程度拡大されている。図36は、ネジ部材10の締め付けによって、前記押圧片105,105が前記開口55の縁部分57を漏水受板21に向けて押圧した状態を示している。なお、前記漏水受板21に設ける固定孔27は、円形孔として形成することもできる。
(7)漏水受板21の剛性が高く、ネジ部材の締め付け部間の部分を該ネジ部材の締め付けによって効果的に押さえることができる場合は、前記帯状押え板29は必要でない。
(8)漏水受板21を金属製とする場合、前記漏水部12の溝幅の拡大がない場合やその拡大が若干(例えば1mm程度)である場合は、ネジ部材10のネジ軸部を挿通させる挿通孔61,92,100,101を前記のように拡大させなくてもよい。
(9)前記拡大した挿通孔61,92,100,101は、楕円形状に形成されることもある。
本発明に係る漏水処理構造を説明する斜視図である。 その分解斜視図である。 その断面図である。 その部分斜視図である。 トンネルの内壁面に導水溝を形成するために、漏水部の両側で切り込みを形 成した状態を示す断面図である。 切り込み間を斫り取ることによって導水溝を形成した状態を示す断面図であ る。 漏水溝の底面部の両側部分に平滑面を形成した状態を示す断面図である。 漏水受樋を示す部分斜視図である。 漏水受樋の側部分に設けた空洞部に帯状押え板を挿入する工程を説明する斜 視図である。 帯状押え板に挿通孔を穿孔する工程を示す断面図である。 形成された挿通孔をガイドにしてハンマードリルで穿孔する工程を示す断 面図である。 コンクリートネイルを用いて漏水受樋を導水溝に装着して導水路を形成し た状態を示す断面図である。 漏水受樋をコンクリートネイルで固定することにより弾性止水部を平滑面 に弾性的に圧接した状態を示す縦断面図である。 漏水部が屈曲している場合の導水溝を示す正面図である。 該導水溝に漏水受樋を装着して導水路を形成した状態を示す正面図である 。 漏水部が枝分かれ状態にある場合の導水溝を示す正面図である。 その導水溝に漏水受樋を装着して導水路を形成した状態を示す正面図であ る。 その導水路を構成する漏水受樋を示す斜視図である。 耐火性の漏水処理構造を説明する分解斜視図である。 構成された耐火性漏水処理構造を示す断面図である。 その部分拡大図である。 その漏水処理構造を構成するために用いる固定具をコンクリートネイルと 共に示す斜視図である。 該漏水処理構造の部分縦断面図である。 アンカーボルトとそのネジ軸部に螺合するナットとからなるネジ部材を用 いて構成した漏水処理構造を示す断面図である。 アンカーボルトとそのネジ軸部に螺合するナットとからなるネジ部材を用 いて構成した漏水処理構造の他の態様を示す断面図である。 インサートと該インサートに螺合するボルトからなるネジ部材を用いて構 成した漏水処理構造を示す断面図である。 インサートと該インサートに螺合するボルトからなるネジ部材を用いて構 成した漏水処理構造の他の態様を示す断面図である。 金属素材を用いて構成した漏水受板を示す断面図である。 該漏水受板を用いて構成した漏水受樋を、固定具及びコンクリートネイル と共に示す斜視図である。 その漏水受樋を用いて構成した漏水処理構造を示す断面図である。 漏水受板の内面側に断熱板が貼着された漏水処理構造を示す断面図である 。 金属製の漏水受板を用いる漏水処理構造を示す断面図である。 その漏水受板を示す斜視図である。 耐火性漏水処理構造を構成するために用いる固定具の他の態様を示す斜視 図である。 その耐火性漏水処理構造の構成を説明する分解斜視図である。 その漏水処理構造を示す断面図である。 従来の漏水処理構造を示す部分断面図である。 従来の漏水処理構造の問題点を示す断面図である。 従来の漏水処理構造を示す断面図である。
符号の説明
1 漏水処理構造
2 トンネル
3 内壁面
5 導水溝
6 漏水受樋
9 導水溝の底面部
10 ネジ部材
11 導水路
12 漏水部
15 切り込み
16 止水材
17 平滑面
20 仮想面
23 弾性止水部
25 空洞部
26 空洞部の外側部分
27 固定口
29 帯状押え板
40 挿通孔
42 ネイル支持孔
52 耐火板
55 開口
56 固定具
60 固定片
61 挿通孔
62 押圧片
66 アンカーボルト
69 ナット
76 インサート
77 ボルト
87 固定凹部
89 固定具
91 固定片
92 挿通孔
93 押圧片
100 挿通孔
102 固定片
103 側片
105 押圧片

Claims (2)

  1. トンネルの内壁面の漏水部を挟んだ両側で設けられてなる略同深さの切り込み間を斫り取ることによって形成された導水溝の底面部の両側部分が、止水材の塗布によって、前記両切り込みの先端相互を結んだ仮想面と略平行する平滑面に形成されると共に、前記導水溝に嵌め入れられる漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部が設けられてなる漏水受樋の該両側の弾性止水部の先端が前記平滑面に当接せしめられ、前記弾性止水部及び前記漏水受板を貫通して前記導水溝の底部分に支持されるネジ部材の締め付けによって、該先端が前記平滑面に弾性的に圧接され、該先端と該平滑面との間の止水が図られているトンネルの漏水処理構造であって、前記漏水受樋は、弾力性を有するゴム製又は樹脂製の漏水受板の両側部分に、前記平滑面に弾性的に圧接可能な弾性止水部が突設されており、また前記漏水受板の表面は、漏水受板の長さ方向に所要間隔を置いて設けられた固定口と位置合わせして開口が設けられた平板状の耐火板で被覆されており、前記開口の縁部分を押える押圧片と、前記導水溝の底面側で固定される固定片とを有する固定具を具え、該固定片には、前記ネジ部材を挿通させる挿通孔が設けられ、該ネジ部材の締め付けによって前記固定片が前記導水溝の底面に向けて押圧されることにより、前記押圧片が前記耐火板の前記開口の周縁部分を前記漏水受樋に向けて押圧することを特徴とするトンネルの漏水処理構造。
  2. トンネルの内壁面の漏水部を挟んだ両側で設けられてなる略同深さの切り込み間を斫り取ることによって形成された導水溝の底面部の両側部分が、止水材の塗布によって、前記両切り込みの先端相互を結んだ仮想面と略平行する平滑面に形成されると共に、前記導水溝に嵌め入れられる漏水受板の両側部分の内面に弾性止水部が設けられてなる漏水受樋の該両側の弾性止水部の先端が前記平滑面に当接せしめられ、前記弾性止水部及び前記漏水受板を貫通して前記導水溝の底部分に支持されるネジ部材の締め付けによって、該先端が前記平滑面に弾性的に圧接され、該先端と該平滑面との間の止水が図られているトンネルの漏水処理構造であって、前記漏水受樋は、弾力性を有するゴム製又は樹脂製の漏水受板の両側部分に、前記平滑面に弾性的に圧接可能な弾性止水部が突設されており、また前記漏水受板の表面は、漏水受板の長さ方向に所要間隔を置いて設けられた固定口と位置合わせして開口が設けられた耐火板で被覆されており、又、前記開口の縁部分を押える押圧片が、前記導水溝の底面側で固定される固定片の外周に周壁が連設された筒体の開放端の外周に突設されてなる固定具を具え、前記固定片には、前記ネジ部材を挿通させる挿通孔が設けられており、該ネジ部材の締め付けによって前記固定片が前記導水溝の底面に向けて押圧されることにより、前記押圧片が前記耐火板の前記開口の周縁部分を前記漏水受樋に向けて押圧することを特徴とするトンネルの漏水処理構造。
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JPH1122394A (ja) * 1997-06-27 1999-01-26 Shiyuto Kosoku Doro Kodan トンネルのエクスパンションジョイントの漏止水処理工法
JP2002235498A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Shirataka Kogyo Kk 構造物の漏水部に取り付けられる漏水受樋装置

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