JP2004353175A - トンネル用排水流路と排水システムとその造築工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トンネルの内壁部4において発生するクラック13に間隙を形成して覆設される平板状の流路部12と、前記クラック13を挟んで前記内壁部4に削成される一対の溝部14a,14bに押入可能に前記流路部12の端部よりも内側に垂設される一対の差込部9a,9bと、前記一対の溝部14a,14bに挟まれる内壁部4と前記流路部12に間挿される保持部11bと、前記流路部に垂設された一対の差込部9a,9bよりも外側の流路部12を前記内壁部4に固定する固定部6と、前記一対の溝部14a,14bと前記一対の差込部9a,9bの間に形成される封水部15とを有するものである。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内に発生する漏水を排水するための排水流路と排水システムとその造築工法に係わり、特に、設置が簡単で工期が早く確実に排水できる排水流路と排水システムとその造築工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、トンネルの内壁はコンクリートで覆われているが、経時とともにコンクリートが脆化することもあって所々にクラックを生じる。そして、このクラックの隙間から雨水等が漏水し、走行中の車体に滴下してドライバーの視界を妨げたり、特に、冬期には、路面を凍結させる原因にもなり危険性が指摘されている。また、打継部と呼ばれる主にトンネルの長手方向に存在するコンクリートの境界においても同様に漏水が起こるので、これらの漏水を排水する構造や工法が考えられている。
【0003】例えば、特許文献1には、トンネル内壁面に設けられた断面がコの字形の排水溝に、断面がコの字形のシール部材を開放面を奥側にして排水溝の前面開放面を遮蔽するように取付け、また、このシール部材の側壁を排水溝の両内側壁に密着させたトンネル内漏水の排水構造が開示されている。
この特許文献1に開示された発明では、コの字形の排水構造を、トンネルに削成したコの字形の排水溝に開放面を奥側にして嵌合させることにより、トンネル内で生じる漏水をこの排水構造を流路として確実に排出させることができる。また、この排水構造には断熱性の高いシール部材が用いられているので、冬期でも水を凍結させることなく流下させることができる。
【0004】また、特許文献2には、トンネル内の側壁や側壁近傍の床面にトンネルの長手方向に沿ってカッターで切り溝を設け、この切り溝に軟質材料の導水部材の下端基部を接着剤を介して嵌め込んで、トンネル側壁に排水用受け溝やトンネル側壁と導水部材間に排水用導水溝を形成するトンネル内の導水工法が開示されている。
この特許文献2に開示された発明では、トンネルの床面や側壁にカッターにより切り溝を設け、この切り溝に導水部材を嵌め込む方式なので、施工が簡単で低コストを実現し、トンネル内壁からの漏水を容易に一定方向に導水し排水できる。また、導水部材の基部が接着剤によって強固に固定されているので、止水効率がよく、さらに、導水部材が軟質成形品からなるので、緩衝効果を有し、歩行者等が導水部材に接触しても安全であり、その他外力がかかっても容易に復元する。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−340200号公報
【特許文献2】
特開平8−135399号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、トンネルのコンクリート内壁に矩形断面の溝を削成する必要があり、この削成には手間と時間がかかるという課題があった。また、排水構造を接着剤によって固定しているが、特に水が介在する環境なので、接着力が低下しやすく、固定が十分でないという課題があった。
また、特許文献2では、導水部材に軟質成形品を用いており、確かに、ある程度の外力がかかっても復元するが、塑性変形してしまうと復元は困難であり、排水用受け溝や排水用導水溝は流路を確保できず、排水できないという課題があった。また、特許文献1と同様に、接着剤を用いて固定しているので、漏水に曝されながら経時とともに接着剤が脆化し、固定が十分でないという課題があった。
【0007】本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、設置が簡単で工期が早く、耐久性を備えてなおかつ確実に排水できる排水流路と排水システムとその造築工法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である排水流路は、トンネルの内壁部において発生するクラックに間隙を形成して覆設される平板状の流路部と、クラックを挟んで内壁部に削成される一対の溝部に押入可能に流路部の端部よりも内側に垂設される一対の差込部と、一対の溝部に挟まれる内壁部と流路部に間挿される保持部と、流路部に垂設された一対の差込部よりも外側の流路部を内壁部に固定する固定部と、一対の溝部と一対の差込部の間に形成される封水部とを有するものである。
上記構成の排水流路は、流路部がトンネルの内壁部のクラックを覆い、このクラックからの漏水を保持部によって形成される流路で受け止めて導水するという作用を有する。また、封水部によって一対の溝部と一対の差込部の間が封水され、固定部は一対の差込部よりも外側の流路部で漏水に曝されることなく流路部と内壁部を固定するという作用を有する。
【0009】また、請求項2に記載の発明である排水流路は、一対の差込部は、複数の切込みが設けられるものである。
上記構成の排水流路は、請求項1に記載の発明の作用に加えて、一対の差込部に複数の切込みがあるので、平板状の流路部は長手方向に湾曲しやすいという作用を有する。
【0010】そして、請求項3の発明である排水流路は、トンネルの内壁部の長手方向に形成される打継部に間隙を形成して覆設される平板状の流路部と、打継部の下側に打継部と略平行に削成される溝部に押入可能に流路部の下端部よりも上側に垂設される差込部と、内壁部と流路部に間挿される保持部と、流路部を内壁部に固定する固定部と、溝部と差込部の間に形成される封水部とを有するものである。
上記構成の排水流路は、流路部がトンネルの内壁部の打継部を覆い、この打継部からの漏水を保持部によって形成される流路で受け止めて導水するという作用を有する。また、封水部によって溝部と差込部の間が封水されるという作用を有する。
【0011】請求項4に記載の発明である排水システムは、トンネルの内壁部において、トンネル長手方向に対して略垂直に請求項1又は請求項2に記載のトンネル用排水流路を第1の排水流路として設置し、この第1の排水流路の下端部に、トンネル長手方向に対して略水平に請求項3に記載のトンネル用排水流路を第2の排水流路として接続し、この第2の排水流路の一部に排水口を設けて排水するものである。
上記構成の排水システムは、略垂直に設ける第1の排水流路と略水平に設ける第2の排水流路を自在に接続し、トンネル内に発生するクラックからの漏水を第1の排水流路によって導水し、打継部からの漏水を第2の排水流路によって導水し、第2の排水流路の排水口より排水するという作用を有する。
【0012】最後に、請求項5に記載の発明である排水システムの造築工法は、トンネルの内壁に略平行に一対の溝部を削成する工程と、一対の溝部に封水材を注入する工程と、この封水材が注入された一対の溝部に、一対の差込部を端部よりも内側に垂設する流路部を押入する工程と、流路部に垂設された一対の差込部よりも外側の流路部を内壁部に固定する工程とを有するものである。
上記構成の排水システムの造築工法は、トンネルの内壁に略平行に一対の溝部を削成し、この一対の溝部に封水材を注入して一対の差込部を端部よりも内側に垂設する流路部を押入することによって一対の差込部よりも外側の流路部を封水し、さらに、一対の差込部よりも外側の流路部を固定することによって固定手段を防水するという作用を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る排水流路及び排水システムの実施の形態を図1乃至図5に基づき説明する。(請求項1乃至請求項4に対応)
図1(a)は本実施の形態に係る排水システムの概念図であり、(b)は図1中の矢印Aで示される方向からみた排水システムの側面を示す概念図である。
図1(a)において、排水システム1は、垂直部用排水流路2a,2bと平行部用排水流路3を組合わせて連結したものである。
垂直部用排水流路2aは、トンネルの天井等の内壁部4に生じるクラックを覆い、このクラックからの漏水を垂直部用排水流路2a内に具備する流路で受け止めて導水するものであり、トンネルの長手方向に対して垂直方向に設置され、平行部用排水流路3に接続されている。
一方、平行部用排水流路3は、トンネルのアーチ状の天井部分と垂直な壁部分のコンクリートの境界となる打継部5を覆い、この打継部5からの漏水を平行部用排水流路3内の流路で受け止めて導水するものであり、トンネルの長手方向に対して平行方向に設置されている。
そして、垂直部用排水流路2bは、垂直部用排水流路2aと同様に、トンネルの長手方向に対して垂直に配置されて平行部用排水流路3の下方に連結され、図示していないが、トンネル内に設置される排水溝に接続されている。垂直部用排水流路2bは、垂直部用排水流路2a及び平行部用排水流路3からの流水を排水溝へ導水し排水するとともに、平行部用排水流路3の下方に発生するクラックを覆ってこのクラックからの漏水を導水し排水する。
なお、図1(a)中では垂直部用排水流路2a,2bはトンネルの長手方向に等間隔に配置されているが、等間隔でなくてもよく、不特定な位置に発生するクラックを覆って設置することができ、また、トンネルの長手方向に対して垂直方向だけでなく、斜めに設置することも可能であり、垂直部用排水流路2a,2bはずらして設置することも可能である。
また、符号6は、垂直部用排水流路2a,2b及び平行部用排水流路3を内壁部4へ固定するためのアンカーボルトであり、複数設置される。
【0014】次に、図1(b)において、排水システム1では、垂直部用排水流路2aはトンネル内壁部4の天井の曲面7に沿って設置され、続いて、この垂直部用排水流路2aの下端を覆って平行部用排水流路3が打継部5を挟んで設置され、そして、この平行部用排水流路3の下部を覆って垂直部用排水流路2bが設置され、図示していないが、トンネル内の排水溝へ接続されている。
なお、後述するが、垂直部用排水流路2aは、複数の切込み8を有した差込板9によって天井の曲面に沿わせて設置することができる。
【0015】ここで、図2を用いて、垂直部用排水流路と平行部用排水流路の接続について説明する。
図2は、図1中の符号Bで囲まれた部分の拡大図である。
図2において、垂直部用排水流路2aは、その下端を平行部用排水流路3に覆われるようにして平行部用排水流路3に接続されている。なお、この接続は平行部用排水流路3のアンカーボルト6が打込まれていない開放された部分において行われるので、流路10aは閉塞されない。そして、平行部用排水流路3は、後述する差込板9とスペーサ11の一部が切欠きされた部分に、垂直部用排水流路2bの流路10bが合致するように、垂直部用排水流路2bの上端が平行部用排水流路3を覆うように接続されている。そして、これらの境界は、後述の樹脂によって漏水しないように封水されている。なお、この封水には、排水流路の材料であるFRP等の強化プラスチックを用いてもよいし、耐水性の接着剤等を用いてもよい。
【0016】したがって、このように構成された排水システム1では、トンネル内壁部4のクラックからの漏水は垂直部用排水流路2aを通り、平行部用排水流路3を経由して、垂直部用排水流路2bへ導水され、途中でトンネル内に漏れることなく排水溝へ確実に排水される。また、同じく、打継部5からの漏水もトンネル内に漏れることなく平行部用排水流路3を通り、垂直部用排水流路2bへ導水され、排水溝へ排水されるのである。
【0017】次に、垂直部用排水流路について図3を参照しながら詳細に説明する。
図3は、図1中の矢印Cで示される方向からみた垂直部用排水流路の矢視断面図である。
図3において、垂直部用排水流路2aは、平板状の流路板12の両端に設けられた一対の差込板9a、9bがトンネルの内壁部4に発生したクラック13を挟んで削成された一対の溝14a、14bに嵌入されて設置されている。
そして、流路板12と内壁部4の間で、一対の差込板9a、9bの外側に一対のスペーサ11a、内側に一対のスペーサ11bが挿入されており、この外側の一対のスペーサ11aを各々貫通してアンカーボルト6が流路板12と内壁部4を固定している。
また、一対の差込板9a、9bと一対の溝14a、14bとの間には各々樹脂15が狭入されている。
【0018】流路板12及び一対の差込板9a、9bに用いる材料は、FRP(Fiber Reinforced Plastics)等の強化プラスチックが好ましく、特に、FRPを用いると、耐久性があり、さらに、弾力があるので、トンネルの内壁部4のコンクリート表面が変位してもある程度追随することができる。また、流路板12の内面に発泡材等の保温材を取付けると、冬期における水の凍結を防止することができる。そして、流路板12の外面はトンネルの内壁部4と同系色に塗装等によって着色することが可能である。なお、流路板12及び一対の差込板9a、9bは一体成形によって作製する方がよい。
【0019】二対のスペーサ11a、11bは流路板12と内壁部4との間に空間をつくるもので、特にスペーサ11bに挟まれる空間が流路10aとなる。
また、本実施の形態ではスペーサ11a、11bはゴム製であり、外部から衝撃がかかった場合にその衝撃を吸収し、流路板12の損傷を防ぐことができる。なお、使用する材料はゴムに限定されるものではない。そして、設置数についても二対に限定されるものではなく、流路板12と内壁部4に空間を保持できれば1個でも構わない。
【0020】樹脂15は、一対の差込板9a、9bと一対の溝14a、14bの間に隙間なく狭入されるので、一対の差込板9a、9bよりも外側は封水され、流路10aからの漏水を防止することができる。
また、樹脂15は固化する液状のものであるが、耐久性があればゴム等でもよく、好ましくは、一対の差込板9a、9bと内壁部4が接着可能な接着剤を選定すると、封水効果に加えて接着効果も得られる。
なお、この樹脂15は、一対の差込板9a、9bと一対の溝14a、14bの間だけでなく、内側の一対のスペーサ11b,11bの周囲に狭入するか、或いは、内側と外側と両方のスペーサ11a、11bの周囲に狭入するとさらに封水性が向上し、なおかつ、スペーサ11a、11b自体の耐久性も向上する。あるいは、外側の一対のスペーサ11a,11aに代えて流路板12と内壁部4の間に狭入するようにしてもよい。
【0021】そして、アンカーボルト6は、樹脂15によって封水された一対の差込板9a、9bの外側に設置されているので、浸水による腐食が防止され、垂直部用排水流路2aと内壁部4との固定を長期間にわたって維持することができる。
また、アンカーボルト6は、スペーサ11aを貫通することによって、前述のように、打込み時の衝撃がゴム製のスペーサ11aに吸収され垂直部用排水流路2aへの損傷を低減できる。しかも、スペーサ11aに覆われるので防錆等の腐食も低減できる。なお、スペーサ11aに代えて樹脂15を用いた場合でも同様の効果がある。
【0022】このように構成された垂直部用排水流路2aでは、トンネルの内壁部4からの漏水は、スペーサ11a、11bによって保持される流路10aを流下するが、この際、樹脂15によって、一対の差込板9a、9bよりも外側が完全に封水されているので、トンネル内へ漏水することがない。
そして、アンカーボルト6は、樹脂によって封水される一対の差込板9a、9bの外側に設置されるので、水による腐食がなく、流路板12と内壁部4を長期間にわたって固定し、垂直部用排水流路2aの耐久性を高めることができる。
なお、説明は省略するが、垂直部用排水流路2bについても垂直部用排水流路2aと同様の構造と作用、効果を有している。
【0023】続いて、平行部用排水流路について図4を参照しながら説明する。
図4(a)は、図1中の矢印Dで示される方向からみた平行部用排水流路の矢視断面図であり、(b)は同じく、図1中の矢印Eで示される方向からみた平行部用排水流路の矢視断面図である。
図4(a)において、平行部用排水流路3は、トンネルの内壁部4のコンクリートの打継部5に覆設されており、詳しくは、平板状の流路板12の下端に設けられた差込板9が、打継部5の下方に削成された溝14に嵌入されて設置されている。
そして、流路板12と内壁部4の間で、流路板12の上部にスペーサ11c、差込板9の外側にスペーサ11dが挿入されており、これらのスペーサ11c、11dを各々貫通してアンカーボルト6が流路板12と内壁部4を固定している。
また、差込板9と溝14の間には樹脂15が狭入されている。
スペーサ11c、11dによって流路板12と内壁部4との間には空間がつくられ、この空間が流路10となる。なお、スペーサ11cは、流路板12に対して不連続に複数設けられるものであり、流路10の上方は開放される。また、差込板9の内側にもスペーサを設けてもよい。さらに、図に示すとおり打継部5の上下でコンクリートの段差がある場合でも、スペーサ11c、11dの大きさと溝14の切込み深さを変えることで平行部用排水流路3を設置することができる。
樹脂15は、差込板9と溝14の間に隙間なく狭入されるので、差込板9の下側は完全に封水され、流路10を流れる水が漏水することはない。
そして、図4(a)中では、平行部用排水流路3と内壁部4の固定を上下二箇所のアンカーボルト6で行っているが、漏水量が少なく、平行部用排水流路3から水が溢れることがない場合は、上側のアンカーボルト6のみの固定でもよい。この場合、上側のアンカーボルト6は浸水する可能性が低く、仮に水が撥ねることがあってもスペーサ11cに覆われているので腐食しにくい。逆に、漏水量が多い場合は、樹脂15によって封水される下側のアンカーボルト6を用いて固定すると、下側のアンカーボルト6は、水による腐食がないので、平行部用排水流路3と内壁部4を長期間にわたって固定することができる。もちろん、漏水量が少ない場合に、下側のアンカーボルト6によってのみ固定してもよいことは言うまでもない。
なお、流路板10、差込板9、スペーサ11c、11d及び樹脂15は、垂直部用排水流路2aと同じ材料が用いられ、その効果についても同様である。
【0024】次に、図4(b)において、平行部用排水流路3を上方からみると、平行部用排水流路3は、流路板12と内壁部4の間にスペーサ11cが間挿され、このスペーサ11cを貫通するアンカーボルト6によって内壁部4に固定されている。そして、流路板12の上方は開放されているので、下方に接続されている垂直部用排水流路2bの流路10bが見えている。
【0025】このように構成された平行部用排水流路3では、トンネルの打継部5からの漏水は、樹脂15によって差込板9よりも下側が完全に封水されているので、トンネル内に漏水することがなく、スペーサ11c、11dによって保持される流路10を流れるのである。
また、アンカーボルト6は、浸水しない上部と、樹脂15によって封水される差込板9の下側に設置されるので、水による腐食がなく、流路板12と内壁部4を長期間にわたって固定し、平行部用排水流路3の耐久性を高めることができる。
【0026】次に、図5を用いて垂直部用排水流路の切込みについて説明する。
図5(a)は、本実施の形態に係る垂直部用排水流路の外形図であり、(b)は同じく垂直部用排水流路を天井の曲面部に設置した場合の概念図である。
図5(a)において、垂直部用排水流路2は、流路板12と一対の差込板9を有しており、そして、この差込板9には、長手方向に対して垂直に複数の切込み8が設けられている。
これらの切込み8によって流路板12は湾曲しやすくなるので、図5(b)に示すように、曲面を有する天井に容易に垂直部用排水流路2を設置することが可能となる。なお、予め、設置するトンネルの天井の形状に合わせて垂直部用排水流路2を形取っておくとさらに簡単に設置できる。また、切込みによって生じる差込板の隙間には前述の樹脂を狭入するので、流路からの漏水はない。
【0027】このように、差込板9に複数の切込み8を設けると、流路板12は湾曲しやすく、設置作業が容易になる上に、無理に曲げる場合に比べて応力が分散され易いので、応力集中による材料破壊はなく、耐用寿命が長くなる。
【0028】最後に、本発明に係る排水システムの造築工法の実施の形態について図6を参照しながら説明する。(請求項5に対応)
図6は、本実施の形態に係る排水システムの造築工法の工程を示す概念図である。
図6において、ステップS1は、トンネル内壁部に溝を削成する工程を示している。このステップS1では、トンネル内壁部に発生するクラックを挟んで一対の溝を平行にカッターを用いて削成する。この溝には、垂直部用排水流路に設けられる凸状の差込板が内壁部に対して垂直に押入されるので、溝の形状は幅狭でよく、したがって、短時間で削成できる。また、削成する体積が小さいので、トンネルの強度を低下させない。なお、防塵対策として水をかけながら行うとよい。
【0029】次にステップS2は、溝に樹脂を注入する工程を示している。このステップS2では、ステップS1において削成された溝に樹脂を注入する。なお、このステップS2の工程を行う前に、溝にプライマーを塗布しておくと、樹脂の溝への接着力が強化される。
【0030】ステップS3は、垂直部用排水流路を押入する工程を示している。このステップS3では、ステップS2において樹脂が注入された溝に、垂直部用排水流路を押入する。この垂直部用排水流路の押入は流路板に垂設される一対の差込板を樹脂が注入された溝に嵌入することによって行われるので、作業が簡単で短時間に行われる。
また、溝に注入された樹脂は差込板によって溝の奥側へ移動するので、ステップS3において垂直部用排水流路を押入した後、再度、樹脂を注入し、その後、はみ出した部分を除去する。そうすると、樹脂によって一対の差込板から外側が完全に封水されるので、垂直部用排水流路からの漏水が防止される。
なお、ステップS2と同様に、一対の差込板の各々の外面にプライマーを塗布しておくと、樹脂と差込板との接着力が強化される。さらに、一対の差込板に両面テープ等の接着手段を施しておくと、樹脂が固化されるまでの接着力が確保される。
【0031】最後にステップS4はアンカーボルトを打込む工程を示している。このステップS4においては、押入された垂直部用排水流路にアンカーボルトを打込み、垂直部用排水流路をトンネルの内壁部に固定する。アンカーボルトは樹脂によって封水された差込板の外側に打込まれるので、浸水による腐食が防止され、垂直部用排水流路と内壁部を長期間にわたって固定することができる。
なお、平行部用排水流路を設置する場合においてもほぼ同様の工程で行うことができる。
【0032】このように構成された排水システムの造築工法においては、溝の形状が幅狭でかつ体積が小さいので、短時間で削成することができ、そして、トンネルの強度を低下させずに排水システムを造築することができる。また、垂直部用排水流路の押入も容易であるので、工期が短縮され、その結果、施工コストを低減できる。
そして、排水システムでは樹脂によって流路の周囲を完全に封水するので、垂直部用排水流路からのトンネル内の漏水がなく、トンネル内では、車両が安全に走行することができる。
また、垂直部用排水流路と内壁部を固定するためのアンカーボルトを樹脂によって封水される部分に打込むので、アンカーボルトの浸水による腐食が防止され、垂直部用排水流路と内壁部を長期間にわたって固定し、排水システムの耐久性を向上させる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1又は請求項2に記載の排水流路は、トンネルの内壁部に発生するクラックからの漏水を、内壁部と流路部の間に保持部によって保持される空間を流路として流下させることができる。また、封水部によって流路の外側が封水されるので、排水流路からトンネル内へ漏水することがなく、さらに、封水される部分に固定部を設けるので、固定部の浸水による腐食が防止され、長期間にわたって流路部を内壁部に固定することができる。
【0034】また、本発明の請求項2に記載の排水流路においては、差込部に設けられる複数の切込みよって流路部は湾曲しやすく、トンネルの天井等の曲面への設置が容易となる。
【0035】本発明の請求項3に記載の排水流路においては、トンネルの打継部からの漏水を、内壁部と流路部の間に保持部によって保持される空間を流路として導水させることができる。また、封水部によって流路の下側が封水されるので、排水流路からトンネル内へ漏水することはない。
【0036】本発明の請求項4に記載の排水システムにおいては、トンネル長手方向に対して垂直に設置される第1の排水流路によってトンネルの内壁部において発生するクラックからの漏水が導水され、そして、この第1の排水流路の下端部に連結されるトンネル長手方向に対して水平に設置される第2の排水流路によってトンネルの打継部からの漏水が導水され、第2の排水流路の一部に設けられる排水口からこれらの漏水を確実に排水することができる。
【0037】そして、本発明の請求項5に記載の排水システムの造築工法においては、溝の削成や排水流路の設置が容易であるので、工期が短く、施工コストを低減できる。
また、流路の外側を封水材によって完全に封水するので、トンネル内では、流路部からの漏水がなく、車両が安全に走行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の本実施の形態に係る排水システムの概念図であり、(b)は図1中の矢印Aで示される方向からみた排水システムの側面を示す概念図である。
【図2】図1中の符号Bで囲まれた部分の拡大図である。
【図3】図1中の矢印Cで示される方向からみた垂直部用排水流路の矢視断面図である。
【図4】(a)は、図1中の矢印Dで示される方向からみた平行部用排水流路の矢視断面図であり、(b)は同じく、図1中の矢印Eで示される方向からみた平行部用排水流路の矢視断面図である。
【図5】(a)は、本実施の形態に係る垂直部用排水流路の外形図であり、(b)は同じく垂直部用排水流路を天井の曲面部に設置した場合の概念図である。
【図6】本発明の本実施の形態に係る排水システムの造築工法の工程を示す概念図である。
【符号の説明】
1…排水システム 2,2a,2b…垂直部用排水流路 3…平行部用排水流路 4…内壁部 5…打継部 6…アンカーボルト 7…天井の曲面 8…切込み 9,9a,9b…差込板 10,10a,10b…流路 11,11a,11b,11c,11d…スペーサ 12…流路板 13…クラック 14,14a,14b…溝 15…樹脂
Claims (5)
- トンネルの内壁部において発生するクラックに間隙を形成して覆設される平板状の流路部と、前記クラックを挟んで前記内壁部に削成される一対の溝部に押入可能に前記流路部の端部よりも内側に垂設される一対の差込部と、前記一対の溝部に挟まれる内壁部と前記流路部に間挿される保持部と、前記流路部に垂設された一対の差込部よりも外側の流路部を前記内壁部に固定する固定部と、前記一対の溝部と前記一対の差込部の間に形成される封水部とを有することを特徴とするトンネル用排水流路。
- 前記一対の差込部は、複数の切込みが設けられることを特徴とする請求項1記載のトンネル用排水流路。
- トンネルの内壁部の長手方向に形成される打継部に間隙を形成して覆設される平板状の流路部と、前記打継部の下側に打継部と略平行に削成される溝部に押入可能に前記流路部の下端部よりも上側に垂設される差込部と、前記内壁部と前記流路部に間挿される保持部と、前記流路部を前記内壁部に固定する固定部と、前記溝部と前記差込部の間に形成される封水部とを有することを特徴とするトンネル用排水流路。
- トンネルの内壁部において、トンネル長手方向に対して略垂直に請求項1又は請求項2に記載のトンネル用排水流路を第1の排水流路として設置し、この第1の排水流路の下端部に、トンネル長手方向に対して略水平に請求項3に記載のトンネル用排水流路を第2の排水流路として接続し、この第2の排水流路の一部に排水口を設けて排水することを特徴とするトンネル用排水システム。
- トンネルの内壁に略平行に一対の溝部を削成する工程と、前記一対の溝部に封水材を注入する工程と、この封水材が注入された一対の溝部に、一対の差込部を端部よりも内側に垂設する流路部を押入する工程と、前記流路部に垂設された一対の差込部よりも外側の流路部を前記内壁部に固定する工程とを有することを特徴とするトンネル用排水システムの造築工法。
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