JP3426528B2 - 暗渠の継手 - Google Patents

暗渠の継手

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JP3426528B2
JP3426528B2 JP08373199A JP8373199A JP3426528B2 JP 3426528 B2 JP3426528 B2 JP 3426528B2 JP 08373199 A JP08373199 A JP 08373199A JP 8373199 A JP8373199 A JP 8373199A JP 3426528 B2 JP3426528 B2 JP 3426528B2
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吉則 浅沼
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JR East Consultants Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上・下水道、農業
用水道、共同溝、地下道、トンネル、沈埋函等の暗渠の
止水接続用の継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上・下水道等の暗渠の止水接続用
の継手として、実公平2−4302号公報に示されるよ
うに、隣接する暗渠の相対向する端部壁面の一方にアン
カーボルト等の締結具により固定された環状に連続した
板状の取付部と、該取付部の外周部から対向する暗渠側
に傾斜して外周側に延長する外周シール部と、該外周シ
ール部の内周側において該外周シール部と一体的に接続
し、対向する暗渠側に傾斜して内周側に延長する内周シ
ール部とを備え、暗渠の端部壁面と各シールの圧着時に
各シール部が変形しうる空間を該外周シール部と該内周
シール部との接続基部の内周側よりも外周側において大
きくしたゴム・合成樹脂等の弾性体からなる継手が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の暗渠用継手
は暗渠間の目地間隔が50mm〜80mm程度の比較的
に広い目地に使用する場合は良好な止水性を維持するこ
とができるが、目地間隔が50mm以下の狭い目地に用
いる場合には止水を受持つ主たる部材である外周シール
部の対向暗渠壁面との接触面積が増大することにより単
位面積あたりの面圧が低下し、その結果止水性が低下す
るという問題点があった。
【0004】本発明は、上記従来の継手の問題点にかん
がみなされたものであって、目地間隔が50mm以下の
狭い目地においても良好な止水性を維持することができ
る暗渠の継手を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1記載の暗渠の継手は、隣接する暗渠の相対向する端
部壁面の一方に形成された取付溝に嵌合する基部と、該
基部と一体的に接続し、該基部の外周部から対向する暗
渠側に外周側に傾斜して延長する板状の第1次シール部
と、該第1次シール部の内周側において該基部および該
第1次シール部と一体的に接続し、対向する暗渠側に突
出するほぼ山形の断面形状を有する凸部からなり、該取
付溝に嵌合した状態で対向する暗渠の壁面に接触してい
ないときの基板底面からの高さが該1次シール部の先端
の高さよりも小さい第2次シール部とを備え、該基部の
内周側と該取付溝内周壁との間には周方向に延長するよ
うにして取付金具が挿入されており、暗渠間の目地間隔
が所定値を超えるときは該第1次シール部が対向する暗
渠の壁面に圧着することによりシールを行い、目地間隔
が該所定値以下のときは、該第1次シール部に加えて該
第2次シール部が対向する暗渠の壁面に圧着することに
より止水を行うことを特徴とするゴム・合成樹脂等の弾
性体からなる継手である。
【0006】請求項2記載の暗渠の継手は、該基部に
は、該基部を該取付溝に嵌込む際に該基部の変形を許容
するとともに該第2次シール部が対向する暗渠の壁面に
圧着するとき該第2次シール部の変形を許容する空間部
が形成されていることを特徴とする。
【0007】請求項3記載の暗渠の継手は、該基部に
は、該基部を該取付溝に嵌込む際に該基部の変形を許容
するが、該第2次シール部が対向する暗渠の壁面に圧着
するとき基部が実質的に圧縮変形することを許容しない
空間部が形成されていることを特徴とする。
【0008】請求項4記載の暗渠の継手は、該第2次シ
ール部の中央部には、該第2次シール部が対向する暗渠
の壁面に圧着するとき該第2次シール部の変形を許容す
る空間部が形成されていることを特徴とする。
【0009】請求項5記載の暗渠の継手は、該基部の外
周側には、周方向に延長する少くとも1本の止水リップ
が突設されていることを特徴とする。
【0010】請求項6記載の暗渠の継手は、該基部の内
周側と該取付溝内周壁との間に周方向に延長する取付け
金具を挿入したことを特徴とする。
【0011】請求項記載の暗渠の継手は、該取付溝は
暗渠の端部壁面の全周にわたって環状に形成されてお
り、該継手はその基部が該取付溝の全周にわたって嵌合
する環状に連続する継手であることを特徴とする。
【0012】請求項記載の暗渠の継手は、該取付溝は
底部を除く暗渠の端部壁面に連続に形成されており、該
継手はその基部が該取付溝の全長にわたって嵌合する継
手であることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、暗渠間の目地間
隔が所定値(たとえば50mm)を超えるときは第1次
シール部が対向する暗渠の壁面に圧着することによりシ
ールを行い、目地間隔が該所定値以下のときは第1次シ
ール部に加えて第2次シール部が対向する暗渠の壁面に
圧着することによって止水を行うので、目地間隔が所定
値を超えるときは第1次シール部のみにより充分な止水
性を維持することができ、目地間隔が所定値以下のとき
は、第1次シール部の対向暗渠壁面との接触面積増大に
伴う単位面積当り面圧の低下を第2次シール部のシール
作用により補うことができ、全体として良好な止水性を
維持することができる。
【0014】また請求項2記載の発明によれば、基部を
たとえば開脚状に形成する等基部の幅が取付溝の幅より
もやや大きくなるように基部を形成しておいて基部を取
付溝に押込むことにより基部の変形が空間部の存在によ
って可能となり、取付金具等を使用しないで継手を暗渠
に取付けることができるので、施工が簡単であり取付け
コストも低減することができる。
【0015】また極めて狭い目地間隔(たとえば20m
m)において第2次シール部が対向暗渠壁面に圧着した
状態となるときは基部の空間部が第2次シール部の変形
を許容し第2次シール部を形成する弾性体の逃げ場を与
えるので、第2次シール部の山形断面形状の先端部の対
向暗渠壁面との接触面積の増大をその分防止することが
でき、第2次シール部の止水性の減少を防止することが
できるとともに暗渠の取付溝の破損を防止することがで
きる。
【0016】また請求項3記載の発明によれば、基部を
たとえば比較的肉厚の大きい開脚状に形成にすることに
より基部の幅が取付溝の幅よりもやや大きくなるよう
に、かつ基部を取付溝に押込むことにより開脚状の基部
の先端部が閉じて両脚部が相互に接触するように基部を
形成しておいて、基部を取付溝に押込に押込むことによ
り基部の変形が空間部の存在によって可能となり、取付
金具等を使用しないで継手を暗渠に取付けることがで
き、施工が簡単であり取付けコストも低減することがで
きる。
【0017】また第2次シール部が対向暗渠壁面に圧着
した状態となるとき、基部は上記の例で言えば両脚部が
相互に接触しておりこれ以上圧縮変形する余地がないの
で、第2次シール部が壁面に圧着しても実質的に基部が
圧縮変形することがない。したがって、基部が圧縮変形
することにより生じうる基部における止水性の低下を防
止することができる。
【0018】また請求項4記載の発明によれば、第2次
シール部が対向する暗渠の壁面に圧着するとき第2次シ
ール部の空間部が第2次シール部の変形を許容し第2次
シール部を形成する弾性体の逃げ場を与えるので、第2
次シール部の山形断面形状の先端部の対向暗渠壁面との
接触面積の増大をその分防止することができ、第2次シ
ール部の止水性の低下を防止することができるとともに
暗渠の取付溝の破損を防止することができる。
【0019】また請求項5記載の発明によれば、基部の
外周側に突設した止水リップにより基部のその部分のシ
ール状態を面止水から線止水に変えることができ、基部
における止水性を一層向上させることができる。また止
水部がリップ形状であるので取付溝に基部を押込む際に
挿入し易いという利点がある。
【0020】また基部の外周側に止水リップを設けるこ
とにより、基部の内周側と取付溝内周壁との間に取付け
金具を挿入すれば、基部が取付溝から離脱することを防
止するという取付け金具の通常の効果に加えて止水リッ
プをさらに圧縮することにより基部の止水性を一層向上
させるという効果を奏することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施の形態について説明する。図1〜図6は本発明の継
手の1実施形態を断面四角形の筒状の暗渠について使用
した例を示し、図1はその正面図、図2は斜視図、図3
は図1におけるA−A線断面図、図4は図3と同一断面
における継手の設置前の状態を示す断面図、図5は対向
する暗渠との間の目地間隔の大小に応じた継手各シール
部によるシールの状態を示す図3と同一断面における断
面図、図6は第1次シール部に外圧がかかった状態を示
す図3と同一断面における断面図である。
【0022】継手AはNR、CR、SBR、IIR等の
ゴムまたは軟質プラスチック等の合成樹脂等からなり、
本実施態様においては暗渠Bの端部壁面の形状に合致す
るおおむね四角形の環状に形成されている。継手Aは、
一方の暗渠Bの端部壁面の全周にわたって形成された環
状の取付溝5に嵌合する環状に連続する基部1と、基部
1と一体的に接続し、基部1の外周部から対向する暗渠
側に外周側に傾斜して延長する板状の第1次シール部2
と、第1次シール部2の内周側において基部1および第
1次シール部2と一体的に接続し、対向する暗渠側に突
出するほぼ山形の断面形状を有する凸部からなり、取付
溝5に嵌合した状態で対向する暗渠の壁面に接触してい
ないときの基部1の底面からの高さH2(図3)が1次
シール部2の先端の高さH1よりも小さい第2次シール
部3とを備えている。
【0023】継手Aを暗渠Bに取付ける前の状態(図
4)において、第1次シール部2と第2次シール部3の
中心面との間の角度αは約30°であり、有効使用角度
はα=約45°以上である。αが約70°以上になると
第1次シール部の止水性が低下することが実験的に確認
されたので、α=約70°のとき第2次シール部3の先
端部3aが対向する暗渠の壁面に当接するように第2次
シール部の高さを設計することが好ましい。このような
関係に設定することにより、図6に示すように目地間隔
で使用した場合に土圧、水圧等の強力な外圧Cが外周側
から第1次シール部2にかかったとき第2次シール部3
が第1次シール部2を内周側から支持することにより第
1次シール部2の反転による止水性の喪失を防止し、基
部1が取付溝5から抜出すことを防止するうえで、第2
次シール部3の高さは、第1次シール部2の厚みtの
0.5〜1.5倍以内になる高さに設定することが好ま
しい。また第1次シール部2の耐外圧抵抗力(ゴムの曲
げ抵抗力)および必要とされる止水性1kgf/cm2
(先端部の線圧)を考慮して、第1次シール部2の長さ
L(図4)はその厚さtの6倍以下であることが好まし
い。第1次シール部2の先端部2aは密着時の圧接の度
合いを大きくし水密性を向上させるために断面を図示の
ように鋭角に形成することが好ましい。
【0024】基部1には、基部1を取付溝5に嵌込む際
に基部1の変形を許容するとともに第2次シール部3が
対向する暗渠の壁面に圧着するとき第2次シール部の変
形を許容する空間部4が形成されている。本実施形態に
おいては、空間部4は下方が開放したU字溝の形状に形
成されており、基部1は取付け前の状態で基部底面に向
けてしだいに開脚するように形成された外周側脚部1a
および内周側脚部1bを備えている。内周側脚部1bの
内周側には抜止め金具装填用の凹部1cが形成されてい
る。
【0025】継手Aを暗渠Bに取付けるには、図3に示
すように、基部1の脚部1a、1bが開脚状態から平行
な状態になるように圧縮した状態で取付溝5内に押込
み、内周側脚部1bの凹部1cに周方向に延長する取付
け金具6を装填する。なお取付け金具は使用しない設計
にすることも可能である。
【0026】次に、図5に示すように対向する暗渠B′
を設置し、暗渠B、B′間の目地を継手Aによりシール
する。1例として、継手Aの第1次シール部の高さH1
が136mm、第2次シール部の高さH2が90mm、
取付溝5に取付けたときの継手の幅を54mm、外周側
脚部1aの幅が15mm、内周側脚部1bの幅が20m
m、第1次シール部2の厚みtが18mmである継手A
を取付溝5に取付けた場合の暗渠B、B′間の目地間隔
が80mmの場合の継手Aの状態を実線で示し、目地間
隔が50mmの場合の第1次シール部2の状態を1点鎖
線Dで示し、目地間隔が20mmの場合の第1次シール
部2および第2次シール部3の状態を2点鎖線Eでそれ
ぞれ示す。
【0027】次に図5を参照して上記実施形態の継手A
の動作について説明する。目地間隔が80mmの場合
は、図示のように第1次シール部2が対向する暗渠B′
の壁面に圧着することによりシールが行われる。目地間
隔が50mmの場合は1点鎖線Dで示すように第1次シ
ール部2の暗渠B′の壁面との接触面積が増大し、単位
面積あたりの面圧が低下し止水性がある程度低下する
が、第2次シール部3の先端部3aが暗渠B′の壁面に
当接し圧着されることによってシール機能を発揮し第1
次シール部2における止水性の低下を補う。目地間隔が
20mmの場合は、2点鎖線Eで示すように第1次シー
ル部2はほとんど横に倒れた状態となり暗渠B′の壁面
にほぼ全面が圧着した状態となるが、第2次シール部3
は基部1の空間部4が第2次シール部3を形成する弾性
体の逃げ場を与えることによって第次2シール部3の変
形を許容するので、第2次シール部3の先端部3aの暗
渠B′の壁面との接触面積の増大をその分防止すること
ができ第2次シール部3の止水性の減少を防止すること
ができるとともに暗渠取付溝の破損を防止し、安定した
止水性を確保できる。
【0028】図7および8を参照して本発明の他の実施
形態について説明する。この実施形態において図1〜図
6の実施形態と同一の構成要素は図1〜図6の実施形態
と同一符号で示し詳細な説明を省略する。
【0029】図7は図1におけるA−A線断面図におけ
る継手の設置前の状態を示す断面図、図8は対向する暗
渠との目地間隔が80mmの場合のシール状態を示す断
面図である。この実施形態においても、継手A″の基部
1は一方の暗渠Bの端壁面の全周にわたって形成された
取付溝に嵌合する。取付溝5に嵌合した状態で対向する
暗渠の壁面に接触していないとき第2次シール部3の基
部1の底面からの高さは第1次シール部2の先端(図8
中点線で示す)の高さよりも小さい。
【0030】基部1には基部1を取付溝5に嵌込む際に
基部1の変形を許容するが、第2次シール部3が対向す
る暗渠の壁面B′の壁面に圧着するとき基部1が実質的
に圧縮変形することを許容しない空間部10が形成され
ている。本実施形態においては、空間部10は継手の設
置前の状態において、図7に示すように、基部1の底面
に向けてしだいに広がり基部1の底面において開放する
逆V字形の断面形状を有し周方向に延長する逆V字形空
間部11と、基部1のほぼ中央において周方向に延長し
逆V字形空間部11の最狭部と連通する円形の断面形状
を有する中央空間部12からなる。基部1を取付溝5に
押込むとき脚部1d、1eが閉じることを容易にするた
め、中央空間部12の直径は逆V字形空間部11の最狭
部の幅よりも大きくなるように形成されている。
【0031】この開口部10により、基部1は取付け前
の状態で基部底面に向けてしだいに開脚する比較的厚肉
の外周側脚部1dと内周側脚部1eを備えており、取付
け前の状態で基部の幅が取付溝5の幅よりもやや大きく
なるようにその寸法が設定されている。
【0032】また基部1の外周側には、周方向に平行に
延長する2本の止水リップ13が突設されている。
【0033】また第2次シール部3の中央部には、第2
次シール部が対向する暗渠B′の壁面に圧着するとき変
形して第2次シール部の変形を許容する断面円形の空間
部14が周方向に延長するようにして形成されている。
【0034】継手A′を暗渠Bに取付けるには、図8に
示すように、基部1の脚部1d、1eが開脚状態から平
行な状態になるように圧縮した状態で取付溝5内に押込
み、基部1の内周面と取付溝5の内周面との間に抜止め
金具6を装填する。
【0035】継手A″の第1次シール部2と第2次シー
ル部3の動作は継手Aのこれらのシール部の動作と基本
的に同一であるが、次の点で異る。
【0036】すなわち、基部1を取付溝5に押込むこと
により厚肉の脚部1d、1eが閉じてその先端部が相互
に接触し空間部10の逆V字型開口部11は図8に示す
ようにほとんど閉じた状態となる。したがって、第2次
シール部3が対向暗渠B′の壁面に圧着した状態となる
とき、基部1はこれ以上圧縮変形する余地がないので、
第2次シール部3が壁面に圧着しても実質的に基部1が
圧縮変形することがない。したがって、基部1が圧縮変
形することにより生じうる基部1における止水性の低下
を防止することができる。
【0037】また、本実施形態においては、第2次シー
ル部3が対向する暗渠B′の壁面に圧着するとき第2次
シール部3の空間部14がつぶれて第2次シール部3を
形成する弾性体の逃げ場を与えるので、第2次シール部
3の山形断面形状の先端部の対向暗渠壁面との接触面積
の増大をその分防止することができ、第2次シール部3
の止水性の低下を防止することができる。したがって、
この第2次シール部3の空間部14と基部1の上記構成
の組合せにより、基部1と第2次シール部3の止水性の
低下をともに防止することができる。
【0038】また基部1の外周側に突設した止水リップ
13により基部のその部分のシール状態を面止水から線
止水に変えることができ、基部1における止水性を一層
向上させることができる。また止水部がリップ形状であ
るので取付溝5に基部1を押込む際に挿入し易いという
利点がある。また基部1の外周側に止水リップ13を設
けることにより、基部1の内周側と取付溝内周壁との間
に周方向に延長する取付け金具6を挿入することによ
り、基部1が取付溝5から離脱することを防止すること
ができる上に止水リップ13をさらに圧縮することによ
り基部1の止水性を一層向上させることができる。
【0039】第2次シール部の山形断面形状は上記各実
施形態の形状に限らず、たとえば図9(a)に示す先端
部に2つのピークが形成された山形断面形状、図10に
示す頂面が平坦な山形断面形状、図11に示す段差を設
けかつ頂面が平坦な山形断面形状等適宜の形状とするこ
とができる。図9(a)の断面形状の場合は、対向する
暗渠の壁面に圧着した場合2つのピークは図9(b)に
示す形状となり2点における接触により高い面圧が得ら
れる。
【0040】また図1〜図6の実施形態において基部1
の空間部4は上記実施形態に示すように下方が開放した
U字溝形状のものに限らず、たとえば図12に示す空間
部4′のように、基部1の両脚部1aと1bの各先端部
を比較的薄肉の連結部7により連結することによって下
方が閉じた空間部とする等他の形状でもよい。
【0041】上記の各実施形態においては暗渠として断
面四角形の筒状体の暗渠を示したが、これに限らず断面
形状が円形、四角形以外の多角形、馬蹄形、楕円形等の
暗渠であってもよい。また暗渠は一体の筒状体でも多数
のセグメントからなる組立式の筒状体でもよい。
【0042】また、上記各実施形態のように環状の取付
溝5に環状に連続する継手AまたはA″を取り付けるか
わりに、図13および図14に示すように、断面形状が
四角形または楕円形等の暗渠B′の底部8を除く暗渠の
端部壁面に取付溝5′を連続して形成し、上記実施形態
の継手と同一断面形状の継手A′をその基部が取付溝
5′の全長にわたって嵌合するように取り付けることも
できる。この場合、暗渠の底部においては止水は行わ
ず、両暗渠の間にスポンジ等の目地材を介在させておく
ことにより、暗渠外からの土砂の侵入を防ぎ、外水のみ
を暗渠の底部と側壁との境界において暗渠の軸方向に形
成した導水溝9に導入した上で、排水ポンプ等適当な手
段により暗渠外に排水する。このような構造をとること
により暗渠の外水圧の増加を防止することができ、暗渠
外の地下水が一点に集中して溜まり、暗渠の弱い個所ま
たは接続部等に高水圧による水の噴出が生じることによ
って暗渠内外に損害が生じることを防止することができ
る。また、このように外水圧が増加しない構造をとるこ
とにより、継手部材を小さくすることができ、取付溝の
規模も小さくできるので、施行コストの削減と施行性の
向上に寄与することができる。
【0043】本発明の継手は上・下水道、農業用水道、
共同溝、地下道、トンネル、沈埋函等の暗渠でコンクリ
ート製、鋼製、またはその組合せからなるものの止水接
続用に用いることができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、暗渠間の目地間隔が所定値(たとえば50m
m)を超えるときは第1次シール部が対向する暗渠の壁
面に圧着することによりシールを行い、目地間隔が該所
定値以下のときは第1次シール部に加えて第2次シール
部が対向する暗渠の壁面に圧着することによって止水を
行うので、目地間隔が所定値を超えるときは第1次シー
ル部のみにより充分な止水性を維持することができ、目
地間隔が所定値以下のときは、第1次シール部の対向暗
渠壁面との接触面積増大に伴う単位面積当り面圧の低下
を第2次シール部のシール作用により補うことができ、
全体として良好な止水性を維持することができる。
【0045】また請求項2記載の発明によれば、基部を
たとえば開脚状に形成する等基部の幅が取付溝の幅より
もやや大きくなるように基部を形成しておいて基部を取
付溝に押込むこにより基部の変形が空間部の存在によっ
て可能となり、取付金具等を使用しないで継手を暗渠に
取付けることができるので、施工が簡単であり取付けコ
ストも低減することができる。
【0046】また極めて狭い目地間隔(たとえば20m
m)において第2次シール部が対向暗渠壁面に圧着した
状態となるときは基部の空間部が第2次シール部の変形
を許容し第2次シール部を形成する弾性体の逃げ場を与
えるので、第2次シール部の山形断面形状の先端部の対
向暗渠壁面との接触面積の増大をその分防止することが
でき、第2次シール部の止水性の減少を防止することが
できるとともに暗渠取付溝の破損を防止することができ
る。
【0047】また請求項3記載の発明によれば、基部を
たとえば比較的肉厚の大きい開脚状に形成にすることに
より基部の幅が取付溝の幅よりもやや大きくなるよう
に、かつ基部を取付溝に押込むことにより開脚状の基部
の先端部が閉じて両脚部が相互に接触するように基部を
形成しておいて、基部を取付溝に押込に押込むことによ
り基部の変形が空間部の存在によって可能となり、取付
金具等を使用しないで継手を暗渠に取付けることがで
き、施工が簡単であり取付けコストも低減することがで
きる。
【0048】また第2次シール部が対向暗渠壁面に圧着
した状態となるとき、基部は上記の例で言えば両脚部が
相互に接触しておりこれ以上圧縮変形する余地がないの
で、第2次シール部が壁面に圧着しても実質的に基部が
圧縮変形することがない。したがって、基部が圧縮変形
することにより生じうる基部における止水性の低下を防
止することができる。
【0049】また請求項4記載の発明によれば、第2次
シール部が対向する暗渠の壁面に圧着するとき第2次シ
ール部の空間部が第2次シール部の変形を許容し第2次
シール部を形成する弾性体の逃げ場を与えるので、第2
次シール部の山形断面形状の先端部の対向暗渠壁面との
接触面積の増大をその分防止することができ、第2次シ
ール部の止水性の低下を防止することができるとともに
暗渠の取付溝の破損を防止することができる。
【0050】また請求項5記載の発明によれば、基部の
外周側に突設した止水リップにより基部のその部分のシ
ール状態を面止水から線止水に変えることができ、基部
における止水性を一層向上させることができる。また止
水部がリップ形状であるので取付溝に基部を押込む際に
挿入し易いという利点がある。
【0051】また基部の外周側に止水リップを設けるこ
とにより、基部の内周側と取付溝内周壁との間に取付け
金具を挿入すれば、基部が取付溝から離脱することを防
止するという取付け金具の通常の効果に加えて止水リッ
プをさらに圧縮することにより基部の止水性を一層向上
させるという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる暗渠の継手の1実施形態の1部
を切断して示す正面図である。
【図2】同実施態様の斜視図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】設置前の継手の断面図である。
【図5】対向する暗渠の壁面に圧着した状態における継
手の断面図である。
【図6】外圧が加わったときの第1次シール部の状態を
示す継手の断面図である。
【図7】本発明にかかる暗渠の継手の他の実施形態の設
置前の状態を示す斜視図である。
【図8】対向する暗渠の壁面に圧着した状態における同
実施形態の継手の断面図である。
【図9】第2次シール部の先端部の形状の他の例を示す
断面図である。
【図10】第2次シール部の先端部の形状の他の例を示
す断面図である。
【図11】第2次シール部の先端部の形状の他の例を示
す断面図である。
【図12】基部に形成された中間部の他の例を示す断面
図である。
【図13】本発明にかかる暗渠の継手の他の実施形態を
示す斜視図である。
【図14】本発明にかかる暗渠の継手の他の実施形態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基部 2 第1次シール部 3 第2次シール部 4,10 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沼 敬士 千葉県松戸市金ヶ作298−94 (72)発明者 丸田 新市 東京都国分寺市日吉町2丁目30番7 植 村技研工業株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−105609(JP,U) 実開 平1−111778(JP,U) 実開 昭61−6541(JP,U) 実開 昭61−35905(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03F 3/04 F16L 21/02 E02B 7/54 E02B 3/16 E21D 11/38 E04B 1/68

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する暗渠の相対向する端部壁面の一
    方に形成された取付溝に嵌合する基部と、該基部と一体
    的に接続し、該基部の外周部から対向する暗渠側に外周
    側に傾斜して延長する板状の第1次シール部と、該第1
    次シール部の内周側において該基部および該第1次シー
    ル部と一体的に接続し、対向する暗渠側に突出するほぼ
    山形の断面形状を有する凸部からなり、該取付溝に嵌合
    した状態で対向する暗渠の壁面に接触していないときの
    基板底面からの高さが該1次シール部の先端の高さより
    も小さい第2次シール部とを備え、該基部の内周側と該
    取付溝内周壁との間には周方向に延長するようにして取
    付金具が挿入されており、暗渠間の目地間隔が所定値を
    超えるときは該第1次シール部が対向する暗渠の壁面に
    圧着することによりシールを行い、目地間隔が該所定値
    以下のときは、該第1次シール部に加えて該第2次シー
    ル部が対向する暗渠の壁面に圧着することにより止水を
    行うことを特徴とするゴム・合成樹脂等の弾性体からな
    る暗渠の継手。
  2. 【請求項2】 該基部には、該基部を該取付溝に嵌込む
    際に該基部の変形を許容するとともに該第2次シール部
    が対向する暗渠の壁面に圧着するとき該第2次シール部
    の変形を許容する空間部が形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の暗渠の継手。
  3. 【請求項3】 該基部には、該基部を該取付溝に嵌込む
    際に該基部の変形を許容するが、該第2次シール部が対
    向する暗渠の壁面に圧着するとき基部が実質的に圧縮変
    形することを許容しない空間部が形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の暗渠の継手。
  4. 【請求項4】 該第2次シール部の中央部には、該第2
    次シール部が対向する暗渠の壁面に圧着するとき該第2
    次シール部の変形を許容する空間部が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1または3記載の暗渠の継手。
  5. 【請求項5】 該基部の外周側には、周方向に延長する
    少くとも1本の止水リップが突設されていることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の暗渠の継手。
  6. 【請求項6】 該取付溝は暗渠の端部壁面の全周にわた
    って環状に形成されており、該継手はその基部が該取付
    溝の全周にわたって嵌合する環状に連続する継手である
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の暗渠
    の継手。
  7. 【請求項7】 該取付溝は底部を除く暗渠の端部壁面に
    連続に形成されており、該継手はその基部が該取付溝の
    全長にわたって嵌合する継手であることを特徴とする請
    求項1〜のいずれかに記載の暗渠の継手。
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