JP2002070475A - 坑口止水装置及び坑口止水工法 - Google Patents

坑口止水装置及び坑口止水工法

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JP2002070475A JP2000264339A JP2000264339A JP2002070475A JP 2002070475 A JP2002070475 A JP 2002070475A JP 2000264339 A JP2000264339 A JP 2000264339A JP 2000264339 A JP2000264339 A JP 2000264339A JP 2002070475 A JP2002070475 A JP 2002070475A
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Koushirou Saiki
公嗣良 斎木
Koji Sakai
孝治 酒井
Takeshi Asakura
猛 朝倉
Hideo Fujimori
英男 藤森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド掘進機の外周面に突起物があっても
シールド掘進機と弾性パッキンとの間に良好な止水性を
確保することができる坑口止水装置及び坑口止水工法を
提供する。 【解決手段】 止水工法に用いる坑口止水装置は外周部
が立坑10の坑口11に取り付けられる弾性パッキン1
2を有する。該弾性パッキンの内周部はシールド掘進機
1が坑口を通過する際にシールド掘進機により押し広げ
られるように形成される。弾性パッキンの片側に、シー
ルド掘進機の通過時にシールド掘進機の外周部と弾性パ
ッキンとの間に介在するように、ブラシ16を設け、該
ブラシの線材間に適度の粘性を有する止水材17を塗付
しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は立坑の坑口に取り付
けられる止水装置及びこれを用いた坑口止水工法に関
し、更に詳しくは、坑口内周とシールド掘進機及びそれ
に続くセグメント等の管路形成体との間を効果的に耐圧
シールすることができる坑口止水装置及び止水工法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、立坑の坑口には坑口内周とシール
ド掘進機及びそれに続くセグメント等の管路形成体との
間を外部の土水圧(土圧及び水圧)に抗してシールする
止水装置が用いられている。一般に、この種の坑口止水
装置は、外周部が坑口に取り付けられる弾性パッキン
と、坑口の内周に沿って弾性パッキンの背面側に配設さ
れる裏当て板とを有しており、シールド掘進機が坑口を
通過する際又はシールド掘進機に続くセグメント等の管
路形成体が坑口内に配置される際に、弾性パッキンの内
周部がシールド掘進機や管路形成体の外周により押し広
げられるとともに、裏当て板が斜めに傾斜した姿勢でシ
ールド掘進機や管路形成体の外周に当接することによ
り、弾性パッキンの背面側を立坑外部の土水圧に抗して
支えることができるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シール
ド掘進機のスキンプレート外周面には各種の突起物が存
在している。例えば、同時裏込め注入装置がシールド掘
進機の長さ方向に沿って突出リブ状に延びており、その
前方に先行ビットが突設されたり、或いは先行カッター
がスキンプレート外周から突出し得るように組み込まれ
たりしている。また、シールド掘進機を吊り下げて運搬
する時に使用される吊りピースはシールド掘進機が立坑
内に設置された後、スキンプレートの外周面からガスバ
ーナ等で切り取られるが、吊りピースの付け根部がスキ
ンプレートの外周面上に残り突起物となることがある。
また、スキンプレートの継ぎ目には溶接ビードがリブ状
に突出していることがある。
【0004】したがって、シールド掘進機が弾性パッキ
ンの内周部を拡開させて通過する際、弾性パッキンの内
周部が必ずしもシールド掘進機の外周面に密着せず、突
起物の両側において弾性パッキンとシールド掘進機の外
周面との間に隙間が生じるため、止水性が低下する原因
となっている。
【0005】さらに、矩形の坑口を通過するシールド掘
進機及びそれに続くセグメント等の管路形成体は、断面
略矩形の外周壁を有しているので、これらシールド掘進
機や管路形成体の外周壁の各角隅部が弾性パッキンに当
接するとき、各角隅部の両側壁面部分と弾性パッキンと
の密着性が低下し止水性が低下し易い。同様に、断面ひ
ょうたん形の坑口を通過するシールド掘進機及びそれに
続くセグメント等の管路形成体は、断面ひょうたん形の
外周壁を有しているので、当該外周壁のくびれ部におい
て弾性パッキンとの密着性が低下し止水性が低下し易
い。
【0006】したがって、本発明の目的はシールド掘進
機及びそれに続くセグメント等の管路形成体と弾性パッ
キンとの間に良好な止水性を確保することができる坑口
止水装置及び坑口止水工法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、立坑の坑口に取り付けられる弾性パッキ
ンを備え、当該弾性パッキンの内周部はシールド掘進機
が坑口を通過する際にシールド掘進機の外周部により押
し広げられるように形成されている坑口止水装置におい
て、前記弾性パッキンの片側に、シールド掘進機の通過
時に当該シールド掘進機の外周と前記弾性パッキンとの
間に介在されるブラシを設け、当該ブラシの線材間に適
度の粘性を有する止水材を付着保持したことを特徴とす
る坑口止水装置を提供する。
【0008】上記構成の坑口止水装置においては、シー
ルド掘進機の外周面に突起物や凹みがあると、シールド
掘進機が弾性パッキンの内周部を押し広げて通過する際
に、突起物の両側或いは凹みの箇所においてシールド掘
進機の外周面と弾性パッキンとの間に隙間が生じ得る
が、線材間に止水材を付着保持したブラシがシールド掘
進機の外周面と弾性パッキンとの間に介在しその隙間を
埋めることができるので、シールド掘進機と弾性パッキ
ンとの間の止水性を良好に保つことができる。また、シ
ールド掘進機及びそれに続く管路形成体の外周部が坑口
断面形状に対応して、例えば矩形断面形状、ひょうたん
形断面形状等の凹凸形状を有する場合においても、これ
らシールド掘進機及びそれに続く管路形成体の外周部と
弾性パッキンとの間に生じ得る隙間を線材間に止水材を
付着保持したブラシによって効果的に止水することがで
きる。
【0009】また、上記課題を解決するために、本発明
は、シールド掘進機が立坑の坑口を通過する際に当該坑
口に取り付けた弾性パッキンの内周部を当該シールド掘
進機の外周部に密着させて止水する坑口止水工法におい
て、前記弾性パッキンの片側に、線材間に適度の粘性を
有する止水材を付着保持させたブラシを配置し、シール
ド掘進機の通過時に当該シールド掘進機の外周部と前記
弾性パッキンとの間に形成される隙間に前記ブラシを介
在させて当該隙間を止水することを特徴とする坑口止水
工法を提供する。係る構成の止水工法によれば、シール
ド掘進機の外周面に突起物や凹みがあると、シールド掘
進機が弾性パッキンの内周部を押し広げて通過する際
に、突起物の両側或いは凹みの箇所においてシールド掘
進機の外周面と弾性パッキンとの間に隙間が生じ得る
が、線材間に止水材を付着保持したブラシがシールド掘
進機の外周面と弾性パッキンとの間に介在しその隙間を
埋めることができるので、シールド掘進機と弾性パッキ
ンとの間の止水性を良好に保つことができる。また、シ
ールド掘進機及びそれに続く管路形成体の外周部が坑口
断面形状に対応して、例えば矩形断面形状、ひょうたん
形断面形状等の凹凸形状を有する場合においても、これ
らシールド掘進機及びそれに続く管路形成体の外周部と
弾性パッキンとの間に生じ得る隙間を線材間に止水材を
付着保持したブラシによって効果的に止水することがで
きる。
【0010】上記構成の坑口止水装置又は坑口止水工法
において、ブラシは弾性パッキンの内周に沿ってその全
周にわたり配設してもよいが、必要箇所すなわちシール
ド掘進機の外周面に突起物や凹みのある箇所に合わせて
ブラシを局部的に配置してもよい。また、ブラシの線材
は弾性パッキンの片面に沿ってその内周に向かうように
配置されることが好ましく、これにより、弾性パッキン
の内周部がシールド掘進機により押し広げられるときに
ブラシの線材が弾性パッキンとシールド掘進機の外周面
との間に介在してシールド掘進機の長さ方向に延びるの
で、突起物の両側に発生する隙間に一層馴染みやすいも
のとなる。
【0011】また、上記構成の坑口止水装置又は坑口止
水工法において、好ましくは、坑口の内周に沿って前記
弾性パッキンの片側に配設される裏当て板を備え、前記
ブラシが前記裏当て板に取り付けられる。係る構成によ
れば、シールド掘進機の通過時に坑口とシールド掘進機
との間で弾性パッキンの片面を裏当て板により支えるこ
とができるので耐圧シール性が向上するとともに、ブラ
シを容易に弾性パッキンの片面側に配置することができ
る。
【0012】また好ましくは、前記止水材はグリス又は
短繊維を混入したグリスからなる。係る構成によれば、
ブラシの線材間の隙間をグリス又は短繊維を混入したグ
リスにより封じ良好な止水性を確保することができる。
【0013】また好ましくは、前記シールド掘進機がそ
の外周部上に突起物又は凹部を有し、前記ブラシは少な
くともこの突起物又は凹部の位置に対応して前記弾性パ
ッキンの片側に配設される。係る構成によれば、シール
ド掘進機の外周部上の突起物の周囲又は凹部の箇所にお
いてシールド掘進機の外周部と弾性パッキンとの間の止
水性低下をブラシにより効果的に防止することができ
る。
【0014】また好ましくは、前記シールド掘進機の外
周部が略矩形の断面形状を有し、前記ブラシは少なくと
も前記シールド掘進機の外周部の各角隅部に対応して前
記弾性パッキンの片側に配設される。係る構成によれ
ば、シールド掘進機の外周部の各角隅部の箇所において
シールド掘進機の外周部と弾性パッキンとの間の止水性
低下をブラシにより効果的に防止することができる。
【0015】また好ましくは、前記シールド掘進機の外
周部が略ひょうたん形の断面形状を有し、前記ブラシは
少なくとも前記シールド掘進機の外周部のくびれ部に対
応して前記弾性パッキンの片側に配設される。係る構成
によれば、シールド掘進機のくびれ部の箇所においてシ
ールド掘進機の外周部と弾性パッキンとの間の止水性低
下をブラシにより効果的に防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明する。
【0017】
【実施例】図1から図4までは本発明による坑口止水装
置及び坑口止水工法を立坑の発進坑口に適用した場合の
一実施例を示すものであり、図1は坑口止水装置及びシ
ールド掘進機の一部縦断面図側面図、図2はシールド掘
進機のスキンプレートの概略端面図、図3は図1に示す
坑口止水装置の要部拡大縦断面図、図4(a)、
(b)、(c)はそれぞれ図1に示す坑口止水装置の図
3中4a−4a線、4b−4b線及び4c−4c線に沿
った断面図、図5(a)、(b)、(c)及び(d)は
それぞれブラシ取り付け構造の変形例を示す図である。
【0018】はじめに図1及び図2を参照すると、立坑
10にはシールド掘進機1及びそれに続くセグメント2
等の管路形成体を立坑外部に向けて通過させるための発
進坑口11が設けられている。この実施例ではシールド
掘進機1が略円筒形のスキンプレート3を有しているの
で、坑口11の内周はスキンプレート3よりも大径の円
形断面形状を有している。シールド掘進機1のスキンプ
レート3の外周面には、各種の突起物が存在している。
例えば、同時裏込め注入装置4がシールド掘進機1の長
さ方向に沿って突出リブ状に延びており、その前方に先
行ビット5が突設されている。また、先行ビット5に代
えて先行カッター(図示省略)がスキンプレート3の外
周面から突出し得るように組み込まれ場合もある。さら
に、シールド掘進機1を吊り下げて運搬する際に使用さ
れる吊りピース6はシールド掘進機1が立坑10内に設
置された後、スキンプレート3の外周面からガスバーナ
等で切り取られるが、吊りピース6の付け根部がスキン
プレートの外周面上に残り突起物となることがある。ま
た、スキンプレート3の継ぎ目には溶接ビード7がリブ
状に突出していることがある。さらに、図示は省略する
が、スキンプレート3の外表面には各種用途の穴、凹み
等が形成され得る。
【0019】図3に詳細に示すように、この実施例の坑
口止水装置は、外周部が立坑10の坑口11に取り付け
られる弾性パッキン12と、坑口11の内周に沿って弾
性パッキン12の片側に略放射状に配設される裏当て板
13とを備えている。弾性パッキン12の内周部はシー
ルド掘進機1や管路形成体2が坑口11を通過する際に
シールド掘進機1や管路形成体2により押し広げられ得
るように形成されている。裏当て板13は坑口11の端
面に弾性パッキン12と共にアンカーボルト14とナッ
ト15で固定される取付板13aと、取付板13aの先
端にヒンジピン13bを介して揺動自在に連結された揺
動板13cとからなっており、シールド掘進機1や管路
形成体2が坑口11を通過する際にシールド掘進機1や
管路形成体2の外周面に斜め姿勢で当接し、これにより
弾性パッキン12を立坑外部のからの土水圧に抗して耐
圧支持することができるものとなっている。
【0020】さらに、弾性パッキン12の片側には、シ
ールド掘進機1の通過時にシールド掘進機1の外周部と
弾性パッキン12との間に介在するように、ブラシ16
が設けられており、ブラシ16の線材間には適度の粘性
を有する止水材としてグリス17又は植物性短繊維を混
入したグリスが塗付されている(図4(a)、(b)参
照)。
【0021】更に詳しくは、この実施例では、ブラシ1
6は裏当て板13に取り付けられており、ブラシ16の
線材は束になって裏当て板13の先端から突出して延び
ている。この場合、図3に示すように、ブラシ16の線
材は弾性パッキン12の内周から突出しない長さにして
もよいが、図5(a)に示すように、ブラシ16の線材
を弾性パッキン12の内周からさらに突出するように長
く設定してもよい。また、図3の実施例では、ブラシ1
6が裏当て板13に対し弾性パッキン12とは反対側の
面に取り付けられているが、図5(b)に示すように、
ブラシ16を裏当て板13に対し弾性パッキン12の側
の面に取り付けてもよく、また、図5(c)に示すよう
に、ブラシ16を裏当て板13に対し弾性パッキン12
の側の面及び弾性パッキン12とは反対側の面にそれぞ
れ取り付けてもよい。さらに、図5(d)に示すよう
に、ブラシ16の根元部を裏当て板13の先端に形成し
た取付穴13eに埋め込んで取り付けてもよい。さら
に、図5(e)に示すように、裏当て板13は揺動板1
3cを複数の短冊板13dで構成したものであってもよ
く、この場合、ブラシ16を各短冊板13dの先端に取
り付けることが望ましい。なお、ブラシ16は弾性パッ
キン12の内周に沿ってその全周にわたり配設してもよ
いが、必要箇所すなわちシールド掘進機1の外周面に突
起物4〜7や、穴、凹み等の箇所に合わせてブラシ16
を局部的に配置してもよい。
【0022】上記ブラシ16に用いられる線材は耐久性
の点からスチール等の金属製ワイヤが望ましいが、樹脂
製の線材であってもよい。また、ブラシ16の線材は直
線状のものであってもよいが、線材間に止水材17を保
有しやすくするために、線材としては外表面に多数のひ
げ状突起を有するものや、縮れたものや、カールしたも
のを用いることができる。
【0023】上記構成の坑口止水装置においては、シー
ルド掘進機1のスキンプレート3の外周面に突起物4〜
7や凹みがあると、シールド掘進機1が弾性パッキン1
2の内周部を押し広げて通過する際に、突起物4〜7の
両側或いは凹みの箇所においてシールド掘進機1のスキ
ンプレート3の外周面と弾性パッキン12との間に隙間
が生じ得るが、止水材であるグリス17を塗布したブラ
シ16がシールド掘進機1のスキンプレート3の外周面
と弾性パッキン12との間に介在しその隙間を埋めるこ
とができるので、シールド掘進機1と弾性パッキン12
との間の止水性を良好に保つことができる。
【0024】また、ブラシ16の線材は弾性パッキン1
2の片面に沿ってその内周に向かうように配置されてい
るので、弾性パッキン12の内周部がシールド掘進機1
により押し広げられるときにブラシ16の線材が弾性パ
ッキン12とシールド掘進機1のスキンプレート3の外
周面との間に介在してシールド掘進機1の長さ方向に延
びるので、突起物4〜7の両側に発生する隙間に一層馴
染みやすいものとなる。
【0025】さらに、上記実施例の坑口止水装置におい
ては、ブラシ16が坑口11の内周に沿って弾性パッキ
ン12の片側に配設される裏当て板13に取り付けられ
ているので、シールド掘進機1の通過時に坑口11とシ
ールド掘進機1との間で弾性パッキン12の片面を裏当
て板13により支え弾性パッキン12の耐圧シール性を
高めることができるとともに、ブラシ16を容易に弾性
パッキン12の片面側に配置することができる。
【0026】図6(a)は本発明による坑口止水装置及
び坑口止水工法を矩形断面形状の立坑坑口に適用した場
合の一実施例における弾性パッキンの形状とブラシの配
置状態を示す正面図であり、図6(b)は図6(a)に
示す弾性パッキンの内周部がシールド掘進機により押し
広げられた状態を示す要部拡大断面図である。同図にお
いて符号1はシールド掘進機の外部輪郭形状を概略的に
示しており、符号12は弾性パッキンを示している。ま
た、符号16はブラシを示している。
【0027】図6(a)、(b)を参照すると、この種
の矩形断面形状を有するシールド掘進機1はその外周壁
の各角隅部が弾性パッキン12に当接するとき、各角隅
部の両側の壁面部分と弾性パッキン12との間に隙間が
生じやすく止水性が低下し易い。同様に、シールド掘進
機1に続くセグメント等の管路形成体(図示省略)が弾
性パッキン12の内周部を押し広げるようにして坑口内
に配設されるときも、シールド掘進機1の外周角隅部外
周部の両側の壁面部分と弾性パッキン12との間に隙間
が生じやすく止水性が低下し易い。しかしながら、弾性
パッキン12の内周角隅部の領域において当該弾性パッ
キン12の片側にはブラシ16が設けられており、当該
ブラシ16の線材間に適度の粘性を有する止水材17が
付着保持されているので、シールド掘進機1又はそれに
続く管路形成体の外周部と弾性パッキンとの間に生じ得
る隙間がブラシ16とその線材間に付着保持された止水
材17とによって効果的に埋めることができ、十分な止
水性を確保することができる。
【0028】なお、図6(a)の例では弾性パッキン1
2の内周角隅部の領域のみにブラシ16が配設されてい
るが、シールド掘進機1の外壁面上に突起物等が存在す
るときは、その位置に対応して弾性パッキン12片面側
に同様にブラシを配設することにより、その箇所の止水
性低下を防止することができる。
【0029】図7(a)は本発明による坑口止水装置及
び坑口止水工法をひょうたん形断面形状の立坑坑口に適
用した場合の一実施例における弾性パッキンの形状とブ
ラシ配置形態を示す正面図であり、図7(b)は図7
(a)に示す弾性パッキンの内周部がシールド掘進機に
より押し広げられた状態を示す要部拡大断面図である。
同図において符号1はシールド掘進機の外部輪郭形状を
概略的に示しており、符号12は弾性パッキンを示して
いる。また、符号16はブラシを示している。
【0030】図7(a)、(b)を参照すると、この種
のひょうたん形断面形状を有するシールド掘進機1はそ
の外周壁が弾性パッキン12に当接するとき、シールド
掘進機1の外周くびれ部と弾性パッキン12との間に隙
間が生じやすく止水性が低下し易い。同様に、シールド
掘進機1に続くセグメント等の管路形成体(図示省略)
が弾性パッキン12の内周部を押し広げるようにして坑
口内に配設されるときも、シールド掘進機1の外周くび
れ部と弾性パッキン12との間に隙間が生じやすく止水
性が低下し易い。しかしながら、このくびれ部に対応し
た弾性パッキン12の内周突出部の領域において当該弾
性パッキン12の片側にはブラシ16が設けられてお
り、当該ブラシ16の線材間に適度の粘性を有する止水
材17が付着保持されているので、シールド掘進機1又
はそれに続く管路形成体の外周くびれ部と弾性パッキン
との間に生じ得る隙間がブラシ16とその線材間に付着
保持された止水材17とによって効果的に埋めることが
でき、十分な止水性を確保することができる。
【0031】なお、図7(a)の例ではシールド掘進機
1の外周くびれ部に対応した弾性パッキン12の内周突
出部の領域のみにブラシ16が配設されているが、シー
ルド掘進機1の外壁面上に突起物等が存在するときは、
その位置に対応して弾性パッキン12片面側に同様にブ
ラシを配設することにより、その箇所の止水性低下を防
止することができる。
【0032】以上、図示実施例につき説明したが、本発
明は上記実施例の態様のみに限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載した発明の範囲内においてその構
成要素に種々の変更を加えることができる。例えば、各
裏当て板13は弾性屈曲により揺動可能な1枚の板から
なるものであってもよい。また、ブラシ16は弾性パッ
キン12の片側に直接取り付けてもよく、裏当て板13
を省略してもよい。さらに、坑口11、シールド掘進機
1及び弾性パッキン12の断面形状は上記図示形状に限
られず、必要に応じて適宜に設定することができる。さ
らに、本発明の坑口止水装置は発進坑口の他、到達坑口
にも適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、シールド掘進機の外周面に突起物や凹凸形状
があってもシールド掘進機と弾性パッキンとの間に良好
な止水性を確保することができる坑口止水装置及び止水
工法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による坑口止水装置及び坑口止水工法を
立坑の発進坑口に適用した場合の一実施例を示す坑口止
水装置及びシールド掘進機の一部縦断面図側面図であ
る。
【図2】シールド掘進機のスキンプレートの概略端面図
である。
【図3】図1に示す坑口止水装置の要部拡大縦断面図で
ある。
【図4】(a)、(b)、(c)はそれぞれ図1に示す
坑口止水装置の図3中4a−4a線、4b−4b線及び
4c−4c線に沿った断面図である。
【図5】(a)、(b)、(c)及び(d)はそれぞれ
ブラシ取り付け構造の変形例を示す図である。
【図6】(a)、(b)は本発明による坑口止水装置及
び坑口止水工法を矩形断面形状の立坑坑口に適用した場
合の一実施例における弾性パッキン形状とブラシの配置
形態を示す図である。
【図7】(a)、(b)は本発明による坑口止水装置及
び坑口止水工法をひょうたん形断面形状の立坑坑口に適
用した場合の一実施例における弾性パッキン形状とブラ
シの配置形態を示す図である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機 2 セグメント(管路形成体) 3 スキンプレート 4 同時裏込め注入装置(突起物) 10 立坑 11 坑口 12 弾性パッキン 13 裏当て板 16 ブラシ 17 グリス(止水材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 孝治 東京都中央区日本橋本町4丁目12番20号、 佐藤工業株式会社内 (72)発明者 朝倉 猛 東京都中央区日本橋本町4丁目12番20号、 佐藤工業株式会社内 (72)発明者 藤森 英男 東京都品川区西五反田7丁目7番9号、株 式会社金澤製作所内 Fターム(参考) 2D054 AC01 EA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立坑の坑口に取り付けられる弾性パッキ
    ンを備え、当該弾性パッキンの内周部はシールド掘進機
    が坑口を通過する際にシールド掘進機の外周部により押
    し広げられるように形成されている坑口止水装置におい
    て、前記弾性パッキンの片側に、シールド掘進機の通過
    時に当該シールド掘進機の外周と前記弾性パッキンとの
    間に介在されるブラシを設け、当該ブラシの線材間に適
    度の粘性を有する止水材を付着保持したことを特徴とす
    る坑口止水装置。
  2. 【請求項2】 坑口の内周に沿って前記弾性パッキンの
    片側に配設される裏当て板を備え、前記ブラシが前記裏
    当て板に取り付けられていることを特徴とする請求項1
    記載の坑口止水装置。
  3. 【請求項3】 前記止水材がグリス又は短繊維を混入し
    たグリスであることを特徴とする請求項1又は2記載の
    坑口止水装置。
  4. 【請求項4】 前記シールド掘進機がその外周部上に突
    出物又は凹部を有し、前記ブラシは少なくともこの突出
    部又は凹部の位置に対応して前記弾性パッキンの片側に
    配設されることを特徴とする請求項1から3までのいず
    れか1つに記載の坑口止水装置。
  5. 【請求項5】 前記シールド掘進機の外周部が略矩形の
    断面形状を有し、前記ブラシは少なくとも前記シールド
    掘進機の外周部の各角隅部に対応して前記弾性パッキン
    の片側に配設されることを特徴とする請求項1から4ま
    でのいずれか1つに記載の坑口止水装置。
  6. 【請求項6】 前記シールド掘進機の外周部が略ひょう
    たん形の断面形状を有し、前記ブラシは少なくとも前記
    シールド掘進機の外周部のくびれ部に対応して前記弾性
    パッキンの片側に配設されることを特徴とする請求項1
    から4までのいずれか1つに記載の坑口止水装置。
  7. 【請求項7】 シールド掘進機が立坑の坑口を通過する
    際に当該坑口に取り付けた弾性パッキンの内周部を当該
    シールド掘進機の外周部に密着させて止水する坑口止水
    工法において、前記弾性パッキンの片側に、線材間に適
    度の粘性を有する止水材を付着保持させたブラシを配置
    し、シールド掘進機の通過時に当該シールド掘進機の外
    周部と前記弾性パッキンとの間に形成される隙間に前記
    ブラシを介在させて当該隙間を止水することを特徴とす
    る坑口止水工法。
  8. 【請求項8】 前記ブラシを前記弾性パッキンの片側に
    配設した裏当て板に取り付けることを特徴とする請求項
    7記載の坑口止水工法。
  9. 【請求項9】 前記止水材が、グリス又は短繊維を混入
    したグリスであることを特徴とする請求項7又は8記載
    の坑口止水工法。
  10. 【請求項10】 前記シールド掘進機の外周部が略矩形
    の断面形状を有し、前記ブラシを、少なくとも前記シー
    ルド掘進機の外周部の各角隅部に対応して前記弾性パッ
    キンの片側に配設することを特徴とする請求項7から9
    までのいずれか1つに記載の坑口止水工法。
  11. 【請求項11】 前記シールド掘進機の外周部が略ひょ
    うたん形の断面形状を有し、前記ブラシを、少なくとも
    前記シールド掘進機の外周部のくびれ部に対応して前記
    弾性パッキンの片側に配設することを特徴とする請求項
    7から9までのいずれか1つに記載の坑口止水工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011144504A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Taisei Corp 推進工法用エントランスの止水構造
JP2017082514A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 大成建設株式会社 坑口止水構造
CN106703841A (zh) * 2015-11-12 2017-05-24 华南理工大学 一种顶管隧道进洞口止水装置
JP6882817B1 (ja) * 2021-01-14 2021-06-02 六菱ゴム株式会社 シールド工法

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