JP6882817B1 - シールド工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工事費用の高騰を抑制するとともに作業の安全性を確保しながら、シール部材への掘削土や掘削片のかみ込みを防止する。【解決手段】シールド工法は、到達側の立坑1の山留壁11の内面において坑口12の形成予定位置に第1筒状枠31を設置する第1工程と、シールドマシン2により地中に横孔5を掘り進めながら、横孔5の内径側にトンネルの外殻となる複数のセグメント4を掘進方向に継ぎ足し設置するとともに、到達側の立坑1に坑口12を形成してから、シールドマシン2を坑口12内に留めるように停止させる第2工程と、坑口12の内周とシールドマシン2の外周面との間の隙間を仮止水してから、坑口12の形成に伴い第1筒状枠31に入り込む掘削土や掘削片6を除去する第3工程と、第1筒状枠31の少なくとも内径が同一でかつ内径側にシール部材35が装着された第2筒状枠32を第1筒状枠31の内側開口端に連結する第4工程と、を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、地中に設けられる二つの立坑の間にシールドマシンによりトンネルを作るシールド工法に関する。
例えば、地中に設けられる二つの立坑の間にシールドマシンによりトンネルを作る場合、予め、到達側の立坑の山留壁の内周面において坑口の形成予定部位にエントランス装置を設置する。
このエントランス装置は、エントランス枠、シール部材などを備えている。前記エントランス枠は、シールドマシンが非接触に進入されるような大きさの円筒形に形成されていて、前記到達側の立坑の山留壁の内周面において前記坑口の形成予定部位に取り付けられる。
前記シール部材は、前記エントランス枠の内周面の所定位置に設置されるものである。このシール部材は、前記シールドマシンが前記立坑の山留壁を掘削して前記エントランス枠内に進入したときに当該シールドマシンの外周面に接触し、さらにシールドマシンが前進して前記シール部材を越えてから前記トンネルの外殻となるセグメントが設置されたときに、当該セグメントの外周面に接触する。
一般に、前記シールドマシンが地中および前記到達側の立坑の山留壁を掘進する過程において、掘削土や掘削片が前記エントランス枠内に入り込むことになるが、この掘削土や掘削片が前記シールドマシンの外周面や前記セグメントの外周面と前記シール部材との間にかみ込むことによって、前記シール部材が正常に機能しなくなる。
なお、土(または土壌とも言う)とは、地球上の陸地の表面を覆っている鉱物、有機物、気体、液体、生物が混合した物のことである。
例えば特許文献1には、「シールド工法によってトンネルを掘削する場合、到達予定の立坑の土留め壁体にトンネル掘削機(前記シールドマシンに相当)によりトンネル到達口を設けてトンネル本体と接続するが、予め、前記トンネル到達口の形成予定位置に当該形成予定位置を囲むに充分な径を有する環状体をアンカーボルトなどにより固着し、この環状体の開放側のフランジにパッキンを介して筒状体のフランジを軸方向から重ね合わせておいてボルトとナットで結合してから、前記トンネル掘削機による地盤や立坑の土留め壁体の掘削に伴い当該トンネル掘削機のシールド筒が前記筒状体内に入り込むと、当該筒状体の内周面に設けている環状シール部材が前記シールド筒の外周面に接触する」ということが記載されている。
また、この特許文献1には、「トンネル掘削機3の前部が土留め壁体1を貫通して環状体2内に進入する。このとき地盤E内の水圧が高いと筒状体5内にも湧水が侵入するので、検知ノズル6aを開いて水圧、水質、水量などを調べ、必要に応じてトンネル到達口付近の止水工事を実施する。」ということが記載されている。
例えば特許文献2には、「予めエントランス室4内に砂からなる充填材5を充填しておいて、シールド掘進機12(前記シールドマシンに相当)を前進させることにより地山11や立坑壁8を掘削させるが、その際、前記砂からなる充填材5に水からなる洗浄液cを噴出させることにより、前記砂と前記水の混合した泥水をエントランス室4とシールド掘進機12との間の内部空間に充満し、比重および粘性の高い泥水圧で地山11の出水圧力に打ち勝って止水する。なお、余剰の泥水dは下部における排泥溝部2cに集められ、蓋部3の下部に設定された遮断弁16の開放で泥水dが排泥口3bから立坑7の内部に放出される。」ということが記載されている。
例えば特許文献3には、「まず、シールド掘削機(前記シールドマシンに相当)の外径よりも大径を有したエントランス室を、到達側の立坑の内壁面に取り付けることによって、前記シールド掘削機が前記立坑の内壁を貫通するときに該立坑の内外を前記エントランス室で液密に隔てるようにしておき、この後、該エントランス室内を加圧手段により加圧した状態で前記シールド掘削機を前進させて該エントランス室内に到達させ、次いで前記エントランス室の内周面とシールド掘削機の外周面との間を塞ぎ、しかる後に、前記エントランス室の内圧を下げ、さらに前記塞いだ部分よりも前記立坑内側の前記エントランス室を解体する」ということが記載されている。
特開平10−102980号公報 特許第4486250号公報 特開平11−229755号公報
上記特許文献1では、前記トンネル到達口の形成予定位置に環状体および筒状体を設置しておいて前記トンネル掘削機により地中や立坑の土留め壁体の掘削を開始するが、掘削土や掘削片に関する記載が全く無い。
上記特許文献2では、「エントランス室4内に充填している砂からなる充填材5に高圧水からなる洗浄液cを噴出することにより、エントランス室4を砂と高圧水からなる泥水で充満させているから、地山11の出水圧力に打ち勝って止水することができる。」と記載されているが、「高圧水からなる洗浄液cを供給するための設備(加圧装置17、配管系統14など)が必要になる」ために、設備コストが嵩むなど、工事費用が高騰することが指摘される。
上記特許文献3では、「エントランス室13内の内圧P2を地下水圧P1と略等しいかあるいは高くしておくことにより、シールド掘削機1の進入に際してエントランス室13内に周囲地山から土砂等が流入するのを防止できる。」と記載されているが、「加圧装置14が必要であるとともに、当該加圧装置14を立坑2の壁部に設置する必要があるために、設備コストが嵩む」など、工事費用が高騰することが指摘される。
このような事情に鑑み、本発明は、地中に設けられる二つの立坑の間にシールドマシンによりトンネルを作るシールド工法において、工事費用の高騰を抑制するとともに作業の安全性を確保しながら、シール部材への掘削土や掘削片のかみ込みを防止することを目的としている。
本発明に係るシールド工法は、地中に設けられる二つの立坑の間にシールドマシンによりトンネルを作るシールド工法であって、前記シールドマシンの到達側の立坑の山留壁の内面において坑口の形成予定位置に、前記シールドマシンが非接触に進入される第1筒状枠を設置する第1工程と、前記シールドマシンにより地中に横孔を掘り進めながら、当該横孔の内径側にトンネルの外殻となる複数のセグメントを掘進方向に継ぎ足し設置するとともに、前記到達側の立坑に坑口を形成してから、前記シールドマシンを前記坑口内に留めるように停止させる第2工程と、前記坑口の内周と前記シールドマシンの外周面との間の隙間を仮止水してから、前記坑口の形成に伴い前記第1筒状枠に入り込む掘削土や掘削片を除去する第3工程と、前記第1筒状枠の少なくとも内径が同一でかつ内径側にシール部材が装着された第2筒状枠を前記第1筒状枠の内側開口端に連結する第4工程と、前記シールドマシンを前記シール部材よりも前に通過させてから、当該シールドマシンの外周面に前記シール部材を圧接させる第5工程と、前記シールドマシンをさらに前進させることにより前記セグメントの外周面が前記シール部材に接触する位置まで到達したときに、前記シール部材を前記セグメントの外周面にさらに強く圧接させる第6工程と、を順次実行し、前記第1工程から前記第2工程に移行する前に、前記第1筒状枠の内側開口端に当該内側開口端を閉塞する仮蓋を設置するとともに、当該仮蓋と前記第1筒状枠と前記山留壁とで囲む空間に充填材を充填する第1補助工程を実行し、前記第2工程から前記第3工程に移行する前に、前記仮蓋を取り外す第2補助工程を実行し、前記第4工程から前記第5工程に移行する前に、前記第2筒状枠の内側開口端に当該内側開口端を閉塞する仮蓋を設置する第3補助工程を実行し、前記第5工程の後で、前記第3補助工程で設置した仮蓋を取り外す第4補助工程を実行することを特徴としている。
この構成によれば、前記第1筒状枠と前記第2筒状枠とを含む比較的簡易な構成のエントランス装置を用いることによって、前記到達側の立坑の山留壁に坑口を安全かつ迅速に形成することができるとともに、前記第2筒状枠のシール部材への掘削土や掘削片のかみ込みを防止することができる。
したがって、工事費用の高騰を抑制するとともに作業の安全性を確保しながら、前記シール部材による所期の止水効果を確保することが可能になる。
また、上記構成によれば、前記第2工程で前記到達側の立坑の山留壁に坑口を形成することに伴い前記第1筒状枠に入り込む掘削土や掘削片を前記第3工程で除去しているから、前記第5工程において前記シールドマシンの外周面に対する前記シール部材の圧接部位に掘削土や掘削片がかみ込むことを確実に防止することが可能になる。さらに、上記構成によれば、前記仮蓋を用いて前記第1筒状枠の内部空間(エントランス空間)を密封して当該エントランス空間内に前記充填材を充填しているから、前記エントランス空間の内圧を地中圧に対して等しいか、あるいは高くすることが可能になる。これにより、前記第2工程で前記到達側の立坑の山留壁に坑口を形成する際に、前記山留壁が大割れすることを抑制または防止することが可能になる。
その他、この構成によれば、前記第5工程の後で地中から湧き水、地下水あるいは泥水などが前記エントランス空間内に入り込むような現象が発生したとしても、前記湧き水、地下水あるいは泥水などが立坑内に漏れ出ることを防止できる。
また、上記シールド工法において、前記シール部材は、前記第2筒状枠の内周に固定され、かつ内径が前記シールドマシンの外径および前記セグメントの外径より小さいテーパ状の弾性シートと、この弾性シートを縮径させるように撓ませることにより、当該弾性シートの内周部分を前記シールドマシンの外周面や前記セグメントの外周面に圧接させる加圧部材と、を含む構成とすることができる。
ここでは、前記シール部材について比較的簡素な構成で十分な密封性能を発揮できる構成に特定している。
この特定によれば、前記第5工程の後で地中から湧き水、地下水あるいは泥水などが前記エントランス空間内に入り込むような現象が発生したとしても、前記湧き水、地下水あるいは泥水などが立坑内に漏れ出ることを防止できる。
また、上記シールド工法において、前記加圧部材は、内部に流体が充填されることに伴い膨張する弾性チューブと、この弾性チューブに前記流体を充填することにより前記弾性シートを縮径させる充填装置と、を含む構成とすることができる。
ここでは、前記加圧部材の構成を特定している。この特定によれば、前記弾性シートの加圧動作が確実に行えるようになる。
また、上記シールド工法において、前記シール部材は、前記第2筒状枠の内側開口端に径方向内向きに延出するように固定され、かつ内径が前記シールドマシンの外径および前記セグメントの外径より小さい円環状の弾性シートと、前記弾性シートにおいて前記坑口から遠い側の面(外面)に装着され、かつ内径側に前記シールドマシンが入り込んできたときに前記弾性シートが撓むことを許容するように拡径可能に緩められる一方、前記弾性シートの内周部分を前記シールドマシンの外周面に圧接させるように締め付けられて縮径されるワイヤと、を含む構成とすることができる。
ここでは、前記シール部材について比較的簡素な構成で十分な密封性能を発揮できる構成に特定している。
この特定によれば、前記第5工程の後で地中から湧き水、地下水あるいは泥水などが前記エントランス空間内に入り込むような現象が発生したとしても、前記湧き水、地下水あるいは泥水などが立坑内に漏れ出ることを防止できる。
本発明によれば、工事費用の高騰を抑制するとともに作業の安全性を確保しながら、シール部材への掘削土や掘削片のかみ込みを防止可能な掘進工法を提供することができる。
本発明に係るシールド工法の一実施形態で、到達側の立坑に第1筒状枠を設置する第1工程を説明するための断面図である。 図1のシールドマシンの概略構成を示す図である。 図1に続いてシールドマシンで立坑の山留壁に坑口を開けた直後の状態を示す断面図である。 図3の状態において掘削土や掘削片を除去した状態を示す断面図である。 図4に続いて第2筒状枠を設置した状態を示す断面図である。 図5に続いてシールドマシンを第2筒状枠内に進入させてシール部材に接触させた状態を示す断面図である。 図6に続いてシールドマシンを前進させてセグメントをシール部材に接触させた状態を示す断面図である。 本発明に係るシールド工法の他の実施形態で、到達側の立坑に第1筒状枠および仮蓋を設置した状態を示す断面図である。 図8に続いてシールドマシンで立坑の山留壁に坑口を開けた直後の状態を示す断面図である。 図9の状態から仮蓋を取り外して充填材、掘削土ならびに掘削片を除去した状態を示す断面図である。 図10に続いて第2筒状枠を設置した状態を示す断面図である。 図11に続いてシールドマシンを第2筒状枠内に進入させてシール部材に接触させた状態を示す断面図である。 図12に続いてシールドマシンを前進させてセグメントをシール部材に接触させた状態を示す断面図である。 図11に続いて第2筒状枠に仮蓋を設置した状態を示す断面図である。 シール部材の他の例を示す図である。 シール部材の他の例を示す図である。 シール部材の他の例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図7に本発明の一実施形態を示している。本発明に係るシールド工法は、地中に設けられる二つの立坑の間にシールドマシンによりトンネルを作る工法であって、特に到達側の立坑の山留壁に坑口を形成する過程に関係している。
このシールド工法の説明に先立ち、シールド工法に用いるシールドマシン2、エントランス装置3について説明する。
シールドマシン2は、この実施形態において、例えば図2に示すように、泥土圧式シールド方式と呼ばれるものとされ、スキンプレートと呼ばれる外筒21、隔壁22、カッタヘッド23、チャンバ24、スクリューコンベア25、エレクタ26、複数の薬注口27、などを少なくとも備えている。
カッタヘッド23は、隔壁22の前方に設けられて地中を掘削するもので、モータ(油圧式または電動式)28および不図示の減速機構を介して回転駆動される。
チャンバ24は、カッタヘッド23と隔壁22との間に設けられかつカッタヘッド23の掘進に伴い発生する掘削土が集められる。
スクリューコンベア25は、チャンバ24内に集められる掘削土を地上の泥水処理プラント(図示省略)に回収するものである。なお、前記チャンバ24内には、前記泥水処理プラントで生成された泥水が高圧で供給され、この泥水と前記掘削土とを前記スクリューコンベア25で回収するようにしている。
エレクタ26は、カッタヘッド23で掘進する横孔5内にセグメント4を順次設置するものである。
薬注口27は、立坑1の山留壁11に坑口12を開けた後で、当該坑口12とシールドマシン2との間の隙間を止水するための適宜の密封材を供給する配管口であって、図示していないが、適宜の薬注供給装置に接続される。
エントランス装置3は、図5に示すように、第1筒状枠31と、第2筒状枠32と、を少なくとも備えた構成である。
第1筒状枠31は、シールドマシン2の到達側の立坑1の山留壁11の内面において坑口12の形成予定位置に設置される。
この第1筒状枠31は、例えば金属で円筒形に形成されていて、内側開口端には径方向内外に延出する環状板31aが設けられている。
この第1筒状枠31は、シールドマシン2が非接触で進入されるような大きさに設定されている。これにより、第1筒状枠31の内径側の空間がシールドマシン2を迎え入れるエントランス空間33となる。第1筒状枠31の外径側には、坑口コンクリート34が設けられている。
第2筒状枠32は、第1筒状枠31の内側開口端に連結される。この第2筒状枠32は、例えば金属で円筒形に形成されていて、第1筒状枠31の内径寸法、外径寸法ならびに外形が同一に形成されている。
この第2筒状枠32において、受け入れ側の開口端には径方向内外に延出する一端側環状板32aが設けられており、また、前記受け入れ側とは反対側の開口端には径方向内外に延出する他端側環状板32bが設けられている。
第2筒状枠32の一端側環状板32aが第1筒状枠31の環状板31aに密封部材(図示省略、例えばパッキンなど)を介して軸方向に重ね合わされた状態で締結部材(図示省略、例えばボルト、ナットなど)により連結される。
第2筒状枠32の内径側には、シール部材35が装着されている。このシール部材35は、図5に拡大して示しているように、弾性シート35aと、弾性チューブ35bと、充填装置(図示省略)と、を組み合わせた構成である。
弾性シート35aは、例えばゴム等の可撓性,伸縮性を有した材料によってテーパ状に形成されている。弾性シート35aの左端部が、第2筒状枠32の内周面における中間領域に押え板37を介して締結部材(図示省略、例えばボルト、ナットなど)により固定されている。
弾性チューブ35bと、前記不図示の充填装置とが、特許請求の範囲に記載している加圧部材を構成している。この加圧部材は、テーパ状の弾性シート35aをさらに径方向斜め内向きに撓ませることにより弾性シート35aの内周部分をシールドマシン2の外周面やセグメント4の外周面に圧接させるものである。
弾性チューブ35bは、内部に流体(例えば水または空気など)が充填されることに伴い膨張するものであって、弾性シート35aの外径側に設けられる。この弾性チューブ35bは、第2筒状枠32の内周面に押え板38を介して締結部材(図示省略、例えばボルト、ナットなど)により固定されている。
前記不図示の充填装置は、タービンポンプ(図示省略)から供給管(図示省略)を介して弾性チューブ35bに流体(例えば水または空気など)を充填することにより弾性シート35aを縮径させるものである。
このシール部材35は、弾性チューブ35b内に流体を供給して膨張させることにより弾性シート35aを径方向斜め内向きに撓ませると、弾性シート35aの内径がシールドマシン2の外径およびトンネルの外殻となるセグメント4の外径より小さくなって、シールドマシン2の外周面やセグメント4の外周面に圧接されるように機能する。
次に、本発明に係るシールド工法の一実施形態を詳細に説明する。
施工前に、トンネルの設置対象となる地盤の改良が必要であるか否か、つまり地中が安定しているのか、あるいは不安定であるのかを調査する。
地盤改良が必要であるか否かの指標としては、一般に、地中の地質、水含有量などを適宜の基準に基づいて規定される。
前記地質は、例えば地盤保持強度で表される。固い砂礫質、岩質などのように崩れにくい硬質地盤の場合、地盤保持強度が高く、地中が安定していると言える。一方、湧き水、地下水量が多くかつ緩い砂質、柔らかい粘土質などのように崩れやすい軟弱地盤の場合、地盤保持強度が低く、地中が不安定であると言える。
なお、トンネル設置場所ならびにその近傍の地上に建築物を設置する場合のように地盤沈下などのリスクを確実に回避する必要がある場合についても、地盤改良が必要であると判定することがある。
(第1のシールド工法)
第1のシールド工法について、図1から図7を参照して説明する。この第1のシールド工法は、地中が安定している場合に適している。ここでは、地盤改良をせずに作業を進める例を挙げているが、適宜の地盤改良(下記する第2のシールド工法での説明を参照)を施すようにしてもよい。
図1に示すように、シールドマシン2の到達側の立坑1の山留壁11の内面において坑口12の形成予定位置に、第1筒状枠31を設置する(第1工程)。ここでは、第1筒状枠31の外径側に坑口コンクリート34を設置している。
そして、図3に示すように、シールドマシン2により地中に横孔5を掘り進めながら、当該横孔5の内径側にトンネルの外殻となる複数のセグメント4を掘進方向に継ぎ足し設置するとともに、図示していないが、横孔5とセグメント4との間の隙間に裏込め材を注入し、さらに到達側の立坑1に坑口12を形成してから、シールドマシン2を坑口12内に留めるように停止させ、その後、図示していないが、坑口12の内周とシールドマシン2の外周面との間の隙間を仮止水する(第2工程)。
なお、横孔5を掘進している場合には、掘削土がシールドマシン2のチャンバ24内に集められてスクリューコンベア25から横孔5の外側に排出される。
この後、図4に示すように、坑口12の形成に伴いエントランス空間33内に入り込む掘削土や掘削片6(図3参照)を除去する(第3工程)。
なお、前記仮止水としては、例えば前記隙間にシールドマシン2の薬注口27から密封材(図示省略、例えば高分子系、水ガラス系、モルタル系等の薬注材)を封入することにより行う形態とすることができる。
次いで、図5に示すように、第2筒状枠32を第1筒状枠31の内側開口端に連結する(第4工程)。ここでは、第1筒状枠31の環状板31aに密封部材(図示省略、例えばパッキンなど)を介して第2筒状枠32の一端側環状板32aを軸方向から重ね合わせて、締結部材(図示省略、例えばボルト、ナットなど)により固定する。
この後、図6に示すように、シールドマシン2をシール部材35よりも前に通過させてから、シール部材35の弾性チューブ35bに前記不図示の充填装置から流体を供給して弾性チューブ35bを膨張させることにより、シール部材35の弾性シート35aをシールドマシン2の外周面に圧接させる(第5工程)。
引き続いて、図7に示すようにシールドマシン2をさらに前進させることによりセグメント4の外周面がシール部材35の弾性シート35aに接触する位置まで到達したときに、弾性チューブ35bに前記不図示の充填装置でもって流体をさらに供給することにより弾性シート35aをセグメント4の外周面にさらに強く圧接させる(第6工程)。
このようにしてから、シールドマシン2を例えば引き抜き架台(図示省略)上に載せて第2筒状枠32から撤去する。
以上説明したように、第1のシールド工法によれば、第1筒状枠31と第2筒状枠32とを含む比較的簡易な構成のエントランス装置3を用いることによって、到達側の立坑1の山留壁11に坑口12を安全かつ迅速に形成することができるとともに、第2筒状枠32のシール部材35への掘削土や掘削片6のかみ込みを防止することができる。
したがって、工事費用の高騰を抑制するとともに作業の安全性を確保しながら、シール部材35による所期の止水効果を確保することが可能になる。
(第2のシールド工法)
第2のシールド工法について、図8から図13を参照して説明する。この第2のシールド工法は、例えば地中が不安定な場合、または万一のリスクを確実に回避したい場合に適している。
ここでは、事前に、適宜の地盤改良を施し、地中に横孔5を掘進する際に確実に崩れないようにしておく。
この地盤改良の方法は、例えば図8に示すように、地中において立坑1の山留壁11に対する坑口形成予定位置の外周所定領域(地盤改良領域とも言う)5Aに、薬液、セメントミルあるいは凍結剤などを注入することにより行う形態が公知である。
なお、前記した地盤改良領域5Aの幅(シールドマシン2の進行方向に沿う寸法)ならびに径方向寸法は、地中の不安定な度合いに応じて、シールドマシン2の全長寸法を基準として適宜に設定することが好ましい。
このようなシールド工法で使用するシールドマシン2としては、上述した構成要素の他に、図8に示すようにエントランス空間33に充填材39(例えば砂、泥水、凍結剤など)を充填するための充填装置(図示省略)を備えた構成とすることが好ましい。
まず、図8に示すように、シールドマシン2の到達側の立坑1の山留壁の内面において坑口形成予定位置に、第1筒状枠31を設置する(第1工程)。ここでは、第1筒状枠31の外径側に坑口コンクリート34を設置している。
引き続いて、第1筒状枠31の内側開口端に仮蓋7を設置することにより、第1筒状枠31の内径側のエントランス空間33を仮蓋7と山留壁11とで閉塞し、このエントランス空間33に前記不図示の充填装置により充填材39を充填する(第1補助工程)。なお、仮蓋7には、バックアンカー(反力支保部材とも言う)8が取り付けられている。
このようにエントランス空間33を密閉して充填材39を充填する場合、エントランス空間33の内圧を地中圧に対して等しいか、あるいは高くすることにより、シールドマシン2が立坑1の山留壁11に坑口12を形成する際に山留壁11が大割れすることを抑制または防止することが可能になる。
なお、エントランス空間33の内圧がシールドマシン2の進入により上昇しようとする場合には、エントランス空間33内の充填材39がシールドマシン2側および前記不図示の充填装置で外部に排出されるので、エントランス空間33の内圧が予め設定した圧力に維持される。
そして、図9に示すように、シールドマシン2により地中に横孔5を掘り進めながら、当該横孔5の内径側にトンネルの外殻となる複数のセグメント4を掘進方向に継ぎ足し設置するとともに、図示していないが、横孔5とセグメント4との間の隙間に裏込め材を注入し、さらに到達側の立坑1に坑口12を形成してから、シールドマシン2を坑口12内に留めるように停止させ、その後、図示していないが、坑口12の内周とシールドマシン2の外周面との間の隙間を仮止水する(第2工程)。
なお、横孔5を掘進している場合には、掘削土がシールドマシン2のチャンバ24内に集められてスクリューコンベア25から横孔5の外側に排出される。
この後、図10に示すように、仮蓋7およびバックアンカー8を取り外す(第2補助工程)。
引き続いて、坑口12の形成に伴いエントランス空間33内に入り込む掘削土や掘削片6(図9参照)を除去する(第3工程)。
なお、前記仮止水としては、例えば前記隙間にシールドマシン2の薬注口27から密封材(図示省略、例えば高分子系、水ガラス系、モルタル系等の薬注材)を封入することにより行う形態とすることができる。
次いで、図11に示すように、第2筒状枠32を第1筒状枠31の内側開口端に連結する(第4工程)。ここでは、第1筒状枠31の環状板31aに密封部材(図示省略、例えばパッキンなど)を介して第2筒状枠32の一端側環状板32aを軸方向から重ね合わせて、締結部材(図示省略、例えばボルト、ナットなど)により固定する。
この後、図12に示すように、シールドマシン2をシール部材35よりも前に通過させてから、シール部材35の弾性チューブ35bに前記不図示の充填装置から流体を供給して弾性チューブ35bを膨張させることにより、シール部材35の弾性シート35aをシールドマシン2の外周面に圧接させる(第5工程)。
引き続いて、図13に示すようにシールドマシン2をさらに前進させることによりセグメント4の外周面がシール部材35の弾性シート35aに接触する位置まで到達したときに、弾性チューブ35bに前記不図示の充填装置でもって流体をさらに供給することにより弾性シート35aをセグメント4の外周面にさらに強く圧接させる(第6工程)。
このようにしてから、シールドマシン2を例えば引き抜き架台(図示省略)上に載せて第2筒状枠32から撤去する。
以上説明したように、第2のシールド工法によれば、第1筒状枠31と第2筒状枠32と仮蓋7とを含む比較的簡易な構成のエントランス装置3を用いることによって、到達側の立坑1の崩壊を回避しながら、この立坑1の山留壁11に坑口12を安全かつ迅速に形成することができるとともに、第2筒状枠32のシール部材35への掘削土や掘削片6のかみ込みを防止することができる。
したがって、工事費用の高騰を抑制するとともに作業の安全性を確保しながら、シール部材35による所期の止水効果を確保することが可能になる。
(第3のシールド工法)
第3のシールド工法は、上記第2のシールド工法をベースとして、第3補助工程および第4補助工程を加えている。この第3のシールド工法は、例えば地中が不安定な場合、または万一のリスクを確実に回避したい場合に適している。
具体的に、第3のシールド工法では、上記第2のシールド工法の第1工程〜第3工程を実行した後、第4工程から第5工程に移行する前に、例えば図14に示すように、第2筒状枠32の内側開口端に例えば円筒形の延長筒状枠36を介して仮蓋9を装着する第3補助工程を行う。
なお、仮蓋9には、バックアンカー(反力支保部材とも言う)10が取り付けられている。仮蓋9およびバックアンカー10は、上記第2のシールド工法の第1補助工程で使用した仮蓋7およびバックアンカー8を再利用することも可能である。
前記第3補助工程では、第2筒状枠32の他端側環状板32bに密封部材(図示省略、例えばパッキンなど)を介して延長筒状枠36の一端側環状板36aを軸方向から重ね合わせて、締結部材(図示省略、例えばボルト、ナットなど)により固定し、延長筒状枠36の他端側環状板36bに仮蓋9を締結部材(図示省略、例えばボルト、ナットなど)により固定し、この仮蓋9にバックアンカー(反力支保部材とも言う)10を装着する。
この第3補助工程では、エントランス空間33内に水または泥水を入れることにより、地中との圧力バランスをとることようにすることができる。
但し、第3補助工程において、エントランス空間33内に前記水または泥水を入れないようにしてもよい。また、シールドマシン2の全長が短い場合には、延長筒状枠36を第2筒状枠32に固定しなくてもよい。
この第3補助工程を行ってから、上記第2のシールド工法で説明した第5工程(図12参照)に移行することにより、シールドマシン2をシール部材35よりも前に通過させてから、シール部材35の弾性チューブ35bに前記不図示の充填装置から流体を供給して弾性チューブ35bを膨張させることにより、シール部材35の弾性シート35aをシールドマシン2の外周面に圧接させる。
この第5工程の後、仮蓋9およびバックアンカー10を取り外す(第4補助工程)。引き続いて、上記第2シールド工法の第6工程と同様にシールドマシン2をさらに前進させることによりセグメント4の外周面がシール部材35の弾性シート35aに接触する位置まで到達したときに(図14の二点鎖線参照)、弾性チューブ35bに前記不図示の充填装置から流体をさらに供給することにより弾性シート35aをセグメント4の外周面にさらに強く圧接させる(第6工程)。
このようにしてから、シールドマシン2を例えば引き抜き架台(図示省略)上に載せて第2筒状枠32から撤去する。
以上説明したように、第3のシールド工法によれば、上記第2シールド工法と同様の作用、効果が得られる他、仮に前記第5工程において地中から湧き水、地下水あるいは泥水などがエントランス空間33内に入り込むようなことが発生したとしても、前記湧き水、地下水あるいは泥水などが立坑1内に漏れ出ることを防止できる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記第2、第3のシールド工法では、地盤改良を施すようにした例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えば図示していないが、前記地盤改良を施さないようにしてもよい。
(2)上記第2、第3のシールド工法では、第1補助工程でエントランス空間33内に充填材39を封入するようにした例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
例えば図示していないが、前記第1補助工程でエントランス空間33内に充填材39を封入しないようにしてもよい。
(3)上記第1〜第3のシールド工法で用いたシール部材35は、例えば図15〜図17に示すような各種のシール部材35に置き換えることが可能である。
図15に示すシール部材35は、弾性シート35aと、弾性チューブ35bと、充填装置(図示省略)と、を備えた構成である。
弾性シート35aは、例えばゴム等の可撓性,伸縮性を有する材料によって第2筒状枠32の内周面に沿うように円筒形に形成されていて、外周面の円周方向の複数ヶ所に金属製の帯状補強板35cが一体に固定されている。
そして、弾性シート35aの左端部が、第2筒状枠32の内周面における中間領域に押え板37を介して締結部材(ボルトなど)51により固定されている。
第2筒状枠32において弾性シート35aの右端部の近傍には、係止部材52が締結部材(例えばボルト、ナットなど、符号省略)により取り付けられている。
この係止部材52は、弾性シート35aを第2筒状枠32の内周面に沿わせた非使用状態で弾性シート35aの右端部が引っ掛けられるものであって、係止部材52に弾性シート35aの右端部を引っ掛けると前記非使用状態が保持されることになり、係止部材52から弾性シート35aの右端部を外すと弾性シート35aが斜め姿勢に傾きうる状態になる。
弾性チューブ35bと、不図示の充填装置とが、加圧部材を構成している。この加圧部材は、二点鎖線で示すようにテーパ状の弾性シート35aをさらに径方向斜め内向きに撓ませることにより弾性シート35aの内周部分をシールドマシン2の外周面やセグメント4の外周面に圧接させるものである。
弾性チューブ35bは、内部に流体(例えば水または空気など)が充填されることに伴い膨張するものであって、弾性シート35aの外径側に設けられる。この弾性チューブ35bは、第2筒状枠32の内周面に押え板38を介して不図示の締結部材(例えばボルト、ナットなど)により固定されている。
前記充填装置は、弾性チューブ35bに図示していないタービンポンプから供給管を介して流体(例えば水または空気など)を充填することにより弾性シート35aを斜め姿勢に傾けて縮径させるものである。
このシール部材35は、弾性チューブ35b内に流体を供給して膨張させることにより弾性シート35aを径方向斜め内向きに撓ませると、弾性シート35aの内径がシールドマシン2の外径およびトンネルの外殻となるセグメント4の外径より小さくなって、シールドマシン2の外周面やセグメント4の外周面に圧接されるように機能する。
図16に示すシール部材35は、図15に示すシール部材35の弾性シート35aの向きを反対向きにしており、その他の構成は、図15に示すシール部材35と基本的に同様である。
具体的に、弾性シート35aの右端部が、第2筒状枠32の内周面における中間領域に押え板37を介して締結部材(ボルトなど)51により固定されている。
図17に示すシール部材35は、弾性シート35a、複数のワイヤ35d、ワイヤ保持部材35eを備えた構成である。
弾性シート35aは、径方向に沿う形状であり、その内径がシールドマシン2の外径および円筒形に組み立てられたセグメント4の外径より小さくされている。
ワイヤ35dは、弾性シート35aの外面つまり坑口12から遠い側の面に径方向所定間隔おきに並べて装着されるようにワイヤ保持部材35eに保持されている。
ワイヤ保持部材35eの外面(接触面とは反対側の面)には、ワイヤ35dと同数の保護管35fが一体に設けられており、この保護管35f内にワイヤ35dが挿入されることにより保持されるようになっている。
このワイヤ35dは、直径(巻き付け径)寸法が変更可能になっていて、例えば図5、図11、図14に示すようにシールドマシン2がシール部材35の手前に位置しているときには不図示の駆動装置により拡径可能に緩められているが、例えば図6、図12に示すようにシールドマシン2の外周面がシール部材35に当接したときには前記不図示の駆動装置により締め付けられて縮径される。
具体的に、図5、図11、図14に示す状態では、前記不図示の駆動装置によりワイヤ35dが拡径可能に緩められているので、当該状態から図6、図12に示すようにシールドマシン2を前進させることにより弾性シート35aの内径側にシールドマシン2が入り込んできたときには弾性シート35aが斜めに撓むことが許容される。
一方、図6、図12に示す状態になった後では、前記不図示の駆動装置によりワイヤ35dを縮径するように締め付けることにより、弾性シート35aの内周部分をシールドマシン2の外周面に圧接させることができる。
(4)上記第1〜第3のシールド工法では、横孔5を掘進しながら横孔5とセグメント4との間の隙間に裏込め材(図示省略)を注入するようにした例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えば図示していないが、前記裏込め材を注入しないようにしてもよい。
(5)上記第1〜第3のシールド工法で使用したシールドマシン2は、図示していないが、他のタイプのシールドマシンを用いることが可能である。
(6)上記第1〜第3のシールド工法において、図6あるいは図12に示すようにシール部材35の弾性シート35aをシールドマシン2の外周面に圧接させた後で、シールドマシン2と第1筒状枠31と第2筒状枠32と弾性シート35aとで囲む環状空間に、図示していないが、例えばモルタルなどの自硬性の硬化材などを注入することが可能である。
前記硬化材の供給設備は、坑口コンクリート34の内部あるいはシールドマシン2の内部に装備することができる。
このようにした場合、シールドマシン2を第2筒状枠32から取り出すまでの過程において、シール部材35による止水効果を向上できる他、当該止水効果を長期にわたって維持するうえで有利になる。
本発明は、地中に設けられる二つの立坑の間にシールドマシンによりトンネルを作るシールド工法に好適に利用することが可能である。
1 到達側の立坑
11 山留壁
12 坑口
2 シールドマシン
21 外殻筒
22 隔壁
23 カッタヘッド
24 チャンバ
25 スクリューコンベア
26 エレクタ
27 薬注口
28 モータ
3 エントランス装置
31 第1筒状枠
31a 環状板
32 第2筒状枠
32a 一端側環状板
32b 他端側環状板
33 エントランス空間
34 坑口コンクリート
35 シール部材
35a 弾性シート
35b 弾性チューブ
36 延長筒状枠
36a 一端側環状板
36b 他端側環状板
37 押え板
38 押え板
39 充填材
4 セグメント
5 横孔
5A 地盤改良領域
6 掘削土、掘削片
7 仮蓋

Claims (4)

  1. 地中に設けられる二つの立坑の間にシールドマシンによりトンネルを作るシールド工法であって、
    前記シールドマシンの到達側の立坑の山留壁の内面において坑口の形成予定位置に、前記シールドマシンが非接触に進入される第1筒状枠を設置する第1工程と、
    前記シールドマシンにより地中に横孔を掘り進めながら、当該横孔の内径側にトンネルの外殻となる複数のセグメントを掘進方向に継ぎ足し設置するとともに、前記到達側の立坑に坑口を形成してから、前記シールドマシンを前記坑口内に留めるように停止させる第2工程と、
    前記坑口の内周と前記シールドマシンの外周面との間の隙間を仮止水してから、前記坑口の形成に伴い前記第1筒状枠に入り込む掘削土や掘削片を除去する第3工程と、
    前記第1筒状枠の少なくとも内径が同一でかつ内径側にシール部材が装着された第2筒状枠を前記第1筒状枠の内側開口端に連結する第4工程と、
    前記シールドマシンを前記シール部材よりも前に通過させてから、当該シールドマシンの外周面に前記シール部材を圧接させる第5工程と、
    前記シールドマシンをさらに前進させることにより前記セグメントの外周面が前記シール部材に接触する位置まで到達したときに、前記シール部材を前記セグメントの外周面にさらに強く圧接させる第6工程と、を順次実行し、
    前記第1工程から前記第2工程に移行する前に、前記第1筒状枠の内側開口端に当該内側開口端を閉塞する仮蓋を設置するとともに、当該仮蓋と前記第1筒状枠と前記山留壁とで囲む空間に充填材を充填する第1補助工程を実行し、
    前記第2工程から前記第3工程に移行する前に、前記仮蓋を取り外す第2補助工程を実行し、
    前記第4工程から前記第5工程に移行する前に、前記第2筒状枠の内側開口端に当該内側開口端を閉塞する仮蓋を設置する第3補助工程を実行し、
    前記第5工程の後で、前記第3補助工程で設置した仮蓋を取り外す第4補助工程を実行することを特徴とするシールド工法。
  2. 請求項1に記載のシールド工法において、
    前記シール部材は、前記第2筒状枠の内周に固定され、かつ内径が前記シールドマシンの外径および前記セグメントの外径より小さいテーパ状の弾性シートと、
    この弾性シートを縮径させるように撓ませることにより、当該弾性シートの内周部分を前記シールドマシンの外周面や前記セグメントの外周面に圧接させる加圧部材と、を含むことを特徴とするシールド工法。
  3. 請求項に記載のシールド工法において、
    前記加圧部材は、内部に流体が充填されることに伴い膨張する弾性チューブと、この弾性チューブに前記流体を充填することにより前記弾性シートを縮径させる充填装置と、を含むことを特徴とするシールド工法。
  4. 請求項に記載のシールド工法において、
    前記シール部材は、前記第2筒状枠の内側開口端に径方向内向きに延出するように固定され、かつ内径が前記シールドマシンの外径および前記セグメントの外径より小さい円環状の弾性シートと、
    前記弾性シートにおいて前記坑口から遠い側の面(外面)に装着され、かつ内径側に前記シールドマシンが入り込んできたときに前記弾性シートが撓むことを許容するように拡径可能に緩められる一方、前記弾性シートの内周部分を前記シールドマシンの外周面に圧接させるように締め付けられて縮径されるワイヤと、を含むことを特徴とするシールド工法。
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