JP2002225205A - 防汚性シート、防汚性複合シート及びその製造方法、防汚性複合シート構造物 - Google Patents

防汚性シート、防汚性複合シート及びその製造方法、防汚性複合シート構造物

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JP2002225205A JP2001025799A JP2001025799A JP2002225205A JP 2002225205 A JP2002225205 A JP 2002225205A JP 2001025799 A JP2001025799 A JP 2001025799A JP 2001025799 A JP2001025799 A JP 2001025799A JP 2002225205 A JP2002225205 A JP 2002225205A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防汚・防水性及び複合性に優れた防汚性シー
ト、それと他の防汚性シートとを接合する方法、得られ
た防汚性複合シート、その構造物の提供。 【解決手段】 シート基体(繊維布帛/塩化ビニル系樹
脂層)の表面全面上に光触媒層を設け、また裏面全面上
にアクリル樹脂層を設けた防汚性シート。そのアクリル
樹脂層に、接合用防汚性シート(前記と同様のシート基
体とフッ化ビニリデン樹脂層との積層シート)のフッ化
ビニリデン樹脂層を重ね合わせ熱融着して形成される複
合シート。この複合シートを用いて、テント倉庫、トラ
ック幌、日除けテントなどの構造物を構成するとき、そ
の天井部分を、接合用防汚性シートにより、そのフッ化
ビニリデン樹脂層が最外面をなすように形成し、その側
面部を、防汚性シートにより、その光触媒層が最外面を
なすように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防汚性シート、防汚
性複合シート及びその製造方法、並びに防汚性複合シー
ト構造物に関するものである。さらに詳しく述べるなら
ば、本発明は、塩化ビニル系樹脂層含有シート基体の最
外表面を光触媒層により全面被覆し、その最外裏面をア
クリル樹脂で全面被覆している防汚性シート、この防汚
性シートと、塩化ビニル系樹脂層含有シート基体の少な
くとも1表面に形成されたフッ化ビニリデン樹脂層を有
する接合用防汚シートとを含む防汚性複合シート、この
防汚性複合シートの製造方法、及びこの防汚性複合シー
トを用いて構成された防汚性複合シート構造物に係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、産業資材用途の塩化ビニル系樹脂
膜材は、例えば、ポリエステルなどの長繊維織物に塩化
ビニル系樹脂層が被覆されて造られており、柔軟で使用
勝手が良いためテント倉庫やトラック用の幌、看板用バ
ックリットなど幅広い用途において使用されている。こ
のような膜材は、加工性、経済性、防炎性等の点におい
て優れているが、屋外で長期間使用した場合には、太陽
光により次第に樹脂分解、及び劣化が起こり、膜材に含
まれている可塑剤、安定剤等が膜材表面に移行するた
め、次第に表面が粘着性を示すようになり、防汚性が低
下するという問題があった。
【0003】この欠点を改善する方法として、一般的に
は塩化ビニル系樹脂層の表面にフッ素樹脂被膜をコーテ
ィングにより形成させたり、フッ素樹脂をフィルム化し
て塩化ビニル系樹脂層の表面にラミネートし、防汚被覆
層を設けた防汚性シートが提案されている。このよう
に、塩化ビニル系樹脂層の表面にフッ素樹脂をコーティ
ングにより防汚層を形成させたり、フッ素樹脂をフィル
ム化したものを塩化ビニル系樹脂層の表面にラミネート
して防汚層を設けた場合には、塩化ビニル系樹脂層に含
まれる可塑剤、安定剤等が膜材表面へ移行するのを抑え
るため防汚性が向上し、耐候性の向上も認められる。し
かし、これらの防汚性シートをテント倉庫などの構造物
に使用した場合は、垂直部(側面部)には雨筋汚れが目
立ちやすく、雨筋汚れを取り除くためには洗浄作業を施
して汚れを洗い流す必要がある。しかし、テント倉庫等
の大型膜構造物では洗浄作業が現実的に難しく、美観を
損う場合がある。また、最近では、塩化ビニル系樹脂層
の表面に酸化チタンをコーティングして光触媒層を形成
し、光触媒作用を利用して防汚性を付与する方法も提案
されている(特開平10−237769)。この方法
は、光触媒層の光触媒作用により防汚性は格段に向上
し、この防汚性シートを使用した構造物の垂直部(側面
部)には雨筋汚れも殆どなく、優れた防汚性を示すが、
構造物の天井部分には、紫外線照射が強く、光触媒層の
光触媒作用により基材樹脂が劣化し、光触媒層が脱落し
たり、塩化ビニル系樹脂層が耐候劣化を受け、構造物の
垂直部分(側面部)に比べ、天井部分の耐候性及び防汚
性が劣る場合があった。また、この光触媒層を有する防
汚性シートは、光触媒層自体が熱融着性を殆ど示さず、
通常の熱融着(熱風融着、熱鏝融着、熱板融着、高周波
ウエルダー融着)では接合は難しいといった問題があっ
た。
【0004】上記のような防汚性シートの接合には、通
常は接合予定部分の光触媒層を予め除去し接合する方法
が実施されている。この接合方法では光触媒層のみを精
度良く除去する作業は煩雑で難しく、光触媒層の除去が
足りなかった場合には、融着性が悪く、融着しても除去
されずに残った光触媒層の光触媒作用により接合部の強
度が経時的に低下することがあり、また、光触媒層の除
去が過剰な場合には、基材となる塩化ビニル系樹脂層も
削り取られてしまうため、接合部の初期強度低下の原因
となる。その他、接合部分を重ね合わせずに、裏面に当
て布をして融着又は接着するという接合方法も考えられ
るが、作業が煩雑で難しく、任意の形状の接合には対応
しにくいという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、防汚性と、
防水性を有し、かつ接合方法が容易な防汚性シート及び
防汚性複合シート、この防汚性複合シートの製造方法、
及び前記防汚性複合シートを用いた構造物を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の防汚性シート
は、繊維布帛及びその少なくとも1面上に塗布、貼着又
は含浸された塩化ビニル系樹脂層を有するシート基体
と、このシート基体の前記塩化ビニル系樹脂層の表面の
全面上に最外層として形成され、かつ、光触媒粒子を含
む光触媒層と、前記シート基体の最外裏面の全面上に最
外層として形成され、かつ、アクリル系樹脂を含むアク
リル樹脂層とを有することを特徴とするものである。本
発明の防汚性シートにおいて、前記シート基体の前記塩
化ビニル系樹脂層と、前記光触媒層との間に、接着性樹
脂材料を含む接着保護層がさらに形成されていることが
好ましい。本発明の防汚性シートにおいて、前記接着保
護層に含まれる接着性樹脂材料が、ポリシロキサン樹脂
とアクリルシリコーン樹脂との混合物を含むことが好ま
しい。本発明の防汚性シートにおいて、前記光触媒層の
上に、保護層がさらに形成されていてもよい。本発明の
防汚性複合シートは、前記本発明の防汚性シート(1)
と、繊維布帛及び、その少なくとも1面上に塗布、貼着
又は含浸された塩化ビニル系樹脂層を含むシート基体、
並びに前記シート基体の塩化ビニル系樹脂層の表面の全
面上に最外層として形成され、かつフッ化ビニリデン系
樹脂を含むフッ化ビニリデン樹脂層を有する接合用防汚
性シート(2)とを含み、前記防汚性シート(1)の前
記アクリル樹脂層の少なくとも1部分と、前記接合用防
汚性シート(2)の前記フッ化ビニリデン樹脂層の少な
くとも1部分とが互に接触するように重ね合わされ、熱
融着されていることを特徴とするものである。本発明の
防汚性複合シートにおいて、前記接合用防汚性シート
(2)の前記シート基体の塩化ビニル系樹脂層と、前記
フッ化ビニリデン樹脂層との間に、アクリル樹脂を含む
接着層が形成されていることが好ましい。本発明の防汚
性複合シートの製造方法は、前記本発明の防汚性シート
(1)に、繊維布帛及びその少なくとも1面上に塗布、
貼着又は含浸された塩化ビニル系樹脂層とを含むシート
基体、並びに前記シート基体の塩化ビニル系樹脂層の表
面の全面上に最外層として形成され、かつフッ化ビニリ
デン系樹脂を含むフッ化ビニリデン樹脂層を有する接合
用防汚性シート(2)を接合するに際し、前記防汚性シ
ート(1)の前記アクリル樹脂層の少なくとも1部分
と、前記接合用防汚性シート(2)の前記フッ化ビニリ
デン樹脂層の少なくとも1部分とを、互いに接触するよ
うに重ね合わせ、かつ熱融着することを特徴とするもの
である。本発明の防汚性複合シートの製造方法におい
て、前記接合用防汚性シート(2)の前記シート基体の
塩化ビニル系樹脂層と、前記フッ化ビニリデン樹脂層と
の間に、アクリル樹脂を含む接着層が形成されているこ
とが好ましい。本発明の防汚性複合シート構造物は、天
井部分と、この天井部分の縁端の少なくとも1部分に連
結され、かつ下向きに伸び出ている側面部分とを有する
構造体であって、前記天井部分が、繊維布帛及びその少
なくとも1面上に塗布、貼着又は含浸された塩化ビニル
系樹脂層を含むシート基体、並びに前記シート基体の塩
化ビニル系樹脂層の最外表面の全面上に最外層として形
成され、かつフッ化ビニリデン系樹脂を含むフッ化ビニ
リデン樹脂層を有する接合用防汚性シート(2)によっ
て、前記フッ化ビニリデン樹脂層が、前記天井部分の外
表面を形成するように形成され、前記側面部分が、本発
明の前記防汚性シート(1)によって、その光触媒層
が、前記側面部分の外表面を形成するように形成されて
おり、前記天井部分と前記側面部分との連結部分におい
て、前記接合用防汚性シート(2)の前記フッ化ビニリ
デン樹脂層に、前記防汚性シート(1)の前記アクリル
樹脂層が互いに接触するように重ね合わされ、かつ熱融
着されている、ことを特徴とする本発明の防汚性複合シ
ート構造物において、前記接合用防汚性シート(2)の
前記シート基体の塩化ビニル系樹脂層と、前記フッ化ビ
ニリデン樹脂層との間に、アクリル樹脂を含む接着層が
形成されていることが好ましい。本発明の防汚性複合シ
ート構造物において、前記天井部分の少なくとも1部分
が水平面に対して傾斜していてもよい。本発明の防汚性
複合シート構造物において、前記側面部分の少なくとも
1部分が、垂直面に対して傾斜していてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の防汚性シ
ート(1)の一例の断面の構造が図示説明されている。
図1において、防汚性シート1は、シート基体2と、シ
ート基体2の表面の全面に、必要により接着保護層5を
介して、光触媒層3が形成されており、シート基体2の
裏面の全面に、アクリル樹脂層4が形成されている。
【0008】図2には、本発明の防汚性複合シートに用
いられる接合用防汚性シート(2)の一例の断面構造が
図示説明されている。図2において、接合用防汚性シー
ト6は、シート基体7の表面の全面上に、必要により接
着層9を介して、フッ化ビニリデン樹脂層8が形成され
ており、シート基体の裏面側は被覆されていなくてもよ
いが、必要により防水剤及び/又は防汚剤などを含む裏
面層10が形成されていてもよい。
【0009】前記防汚性シート(1)及び接合用防汚性
シート(2)の各々のシート基体は、繊維布帛と、その
少なくとも1面上に塗布、貼着又は含浸された塩化ビニ
ル系樹脂とを有するものである。
【0010】本発明の防汚性シート(1)及び接合用防
汚性シート(2)の各々に使用されるシート基体用繊維
布帛としては、天然繊維、例えば、木綿、麻など、無機
繊維、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維な
ど、再生繊維、例えば、ビスコースレーヨン、キュプラ
など、半合成繊維、例えば、ジーおよびトリーアセテー
ト繊維など、および合成繊維、例えば、ポリアミド(ナ
イロン6、ナイロン66等)繊維、ポリエステル(ポリ
エチレンテレフタレート等)繊維、芳香族ポリアミド繊
維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリオレフィ
ン繊維など、から選ばれる少なくとも1種類からなるも
のが用いられる。繊維布帛中の繊維は、短繊維紡績糸
条、長繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなど
のいずれの形状のものであってもよく、また布帛の組織
は、織物、編物、不織布又はこれらの複合布のいずれで
あってもよい。繊維布帛の重量には格別の制限はない
が、一般に50〜400g/m2 であることが好まし
く、より好ましくは100〜300g/m2 である。
【0011】本発明の防汚性シート(1)及び接合用防
汚性シート(2)の各々のシート基体に使用される塩化
ビニル系樹脂としては、塩化ビニル重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体など
を用いることができ、これらを単独あるいは2種以上を
混合したものに可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤、顔料な
どや必要に応じて防炎剤などの機能付与剤を加えて混合
して用いてもよい。
【0012】本発明の防汚性シート(1)及び接合用防
汚性シート(2)の各々のシート基体に含まれる塩化ビ
ニル系樹脂において、それに含有される可塑剤として
は、汎用のフタル酸エステル系可塑剤を使用することが
できる。前記フタル酸エステル系可塑剤としては、ジブ
チルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレ
ート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オ
クチルフタレート、ジノリルフタレート、ジイソデシル
フタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジル
フタレートなどが使用される。また、本発明の防汚性シ
ート(1)及び接合用防汚性シート(2)の防汚性を更
に向上させるには、可塑剤として特定の液状可塑剤及び
/又は高分子量可塑剤が用いられることが好ましい。前
記液状可塑剤は、ポリエステル系可塑剤、トリメリット
酸エステル系可塑剤及びピロメリット酸エステル系可塑
剤から選ばれた少なくとも1種類からなるものであるこ
とが好ましい。また前記高分子量可塑剤としては、エチ
レン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体、及びエチ
レン−アクリル酸エステル−一酸化炭素三元共重合から
選ばれた少なくとも1種類からなるものであることが好
ましい。
【0013】本発明の防汚性シート(1)及び接合用防
汚性シート(2)の各々に用いられるシート基体におい
て、塩化ビニル系樹脂層は、塗布法、トッピング法、フ
ィルム貼着法、含浸法などにより形成することができ
る。
【0014】本発明の防汚性シート(1)において、シ
ート基体の表面側の全面上に光触媒層を形成するには、
光触媒性無機粒子と必要により結着剤とを含む塗布剤を
塗布し固化すればよい。このとき、必要により塩化ビニ
ル系樹脂層と光触媒層との間に、接着保護層を形成して
もよく、この接着保護層は、ポリシロキサン樹脂とアク
リルシリコン樹脂との混合物を含むことが好ましい。ま
た、この接着保護層に圧着又は加熱圧着操作を施しても
よい。
【0015】光触媒層は、例えば、光触媒性無機粒子、
例えばシリカゾル1〜10重量%と有機珪素化合物成
分、例えば、モノアルキルトリメトキシシラン又はその
加水分解生成物1〜10重量%と、及び、酸化チタンゾ
ル1〜10重量%とを含む混合液を、前記塩化ビニル樹
脂層上に、又は前記接着保護層上に塗布し、乾燥して形
成される。モノアルキルトリメトキシシランとしては、
例えばメチルトリメトキシシラン、及び/又はメチルト
リエトキシシランなどを用いることができる。シリカゾ
ルと、モノアルキルトリメトキシシラン又はその加水分
解生成物との混合比率は、重量比で100/0〜60/
40であることが好ましく、90/10〜50/50で
あることがより好ましい。光触媒性無機粒子ゾルと、前
記有機珪素化合物成分との配合において、光触媒性無機
材料/有機珪素化合物の重量比が5/95〜75/25
であることが好ましく、10/90〜65/35である
ことがより好ましい。有機珪素化合物の配合比率が95
%を超えると、得られる光触媒層の光触媒活性が不十分
となることがあり、またそれが25%未満では塩化ビニ
ル樹脂層又は接着保護層への接着性が不十分となること
がある。
【0016】光触媒層中の光触媒性無機粒子としては、
TiO2,TiO3nH2O,ZnO, SrTiO3,C
dS,GaP,InP,GaAs,BaTiO3,K2
bO 3,Fe23,Ta25,WO3,SnO2,Bi2
3,NiO,Cu2O,SiC,SiO2,MoS2,In
Pb,RuO2,CeO2などの粒子を例示することがで
き、またこれらの光触媒性無機粒子に Pt,Rh,R
uO2,Nb,Cu,Sn,NiOなどの金属及び金属
酸化物を光触媒活性促進剤として添加してもよい。光触
媒層中の光触媒性無機粒子の含有量は、多くなるほど触
媒無活性が高くなるが、それに伴って接着性が低下する
ので、光触媒層の合計重量に対し、25〜75重量%で
あることが好ましく、40〜60重量%であることがよ
り好ましい。光触媒層の重量は、0.1〜5g/m2
あることが好ましく、より好ましくは0.5〜3g/m
2である。この塗布重量が0.1g/m2未満の場合に
は、得られる光触媒層の光触媒活性が不十分になること
があり、またそれが5g/m2をこえると、光触媒活性
がほとんど変らず、透光性、膜密着性が低下するなどの
不都合を生ずることがある。
【0017】また、必要によりシート基体の塩化ビニル
系樹脂層と光触媒層との間、又は塩化ビニル系樹脂層と
接着保護層との間に、塩化ビニル系樹脂に含まれる可塑
剤の移行を防止する可塑剤移行防止層を形成してもよ
い。可塑剤移行防止層を形成することにより、光触媒層
に対する塩化ビニル系樹脂層の可塑剤の影響を抑制する
ことができ、このため、光触媒層の表面親水化効果及び
汚れ分解効果の低下を防止することができ、光触媒層の
本来の防汚効果を確保することができる。
【0018】本発明の防汚性シート(1)において、前
記可塑剤移行防止層を形成するために使用される樹脂と
しては、合成樹脂、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、シリ
コーン樹脂、フッ素含有重合体樹脂、および塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体など、あるいは天然ゴム又は合成
ゴム、例えば、ネオプレン、ハイパロン、ポリニトリル
ゴム、SBR、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、ポ
リブタジエンゴム、EPT、アクリルゴム、ポリウレタ
ンゴム、フッ素含有ゴム、シリコーンゴムなどから選ば
れた少なくとも1種類の樹脂を使用することが好まし
い。
【0019】本発明の防汚性シート(1)において、ア
クリル樹脂層に用いられるアクリル系樹脂としては、ア
クリル酸もしくはメタクリル酸のC1〜C4アルコールの
エステルを主構成モノマーとする重合体もしくは共重合
体を主成分とする樹脂が好ましい。このようなアクリル
酸エステル系樹脂の主構成モノマーは具体的にはメチル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、プロピルアクリレート、
プロピルメタアクリレート、ブチルアクリレート及びブ
チルメタアクリレートが好ましい。また、これらの主構
成モノマーと共重合させるコモノマーとしては、例え
ば、アクリル酸もしくはメタクリル酸のC 1〜C12 アル
コールのエステル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブタジエンな
どのモノマーがある。これらの共重合体は、ランダム共
重合体に限定されるものではなく、グラフト共重合体で
あってもよい。例えば、メチルメタクリレート重合体に
フッ化ビニリデンを添加後、これをグラフト重合させた
重合体などを使用することもできる。また、アミノ基、
イミノ基、エチレンイミン残基、アルキレンジアミン残
基を含むアクリレートを用いることもでき、これらをエ
ポキシ樹脂と組み合わせて用いることもできる。また、
このアクリル樹脂層の中には、必要に応じて、良好な相
溶性を有する樹脂や安定剤、加工助剤、紫外線吸収剤な
どを含有させてもよい。本発明の防汚性シート(1)に
おいて、その光触媒層の上に保護層をさらに設けてもよ
い。この保護層は、前記接着保護層、アクリル樹脂層及
び可塑剤移行防止層の形成に用いられる高分子材料の1
種以上を用いて形成されることが好ましい。また、この
保護層は不均一(不連続)又は均一(連続)に形成され
てもよい。
【0020】本発明の防汚性シート(1)と熱融着する
ための、最外表面にフッ化ビニリデン樹脂層を有する接
合用防汚性シート(2)の構成は図2に示されている。
本発明に用いられる接合用防汚性シート(2)におい
て、それに含まれるフッ化ビニリデン樹脂層に用いられ
るフッ化ビニリデン系樹脂は、フッ化ビニリデン単独重
合体の他、フッ化ビニリデンを好ましくは50%以上、
より好ましくは70%以上含有し、これと共重合可能な
単量体、例えば4フッ化エチレン、3フッ化エチレン、
フッ化ビニル、3フッ化塩化エチレン、フロロクロロビ
ニリデン、6フッ化ビニリデンなどから選ばれる1種類
以上の単量体を共重合させて得られる共重合体を包含す
る。また、少なくとも1種の含フッ素単量体を含む1種
以上の単量体と、分子内に二重結合とペルオキシ結合を
共に有する単量体とを共重合した含フッ素弾性共重合体
(幹ポリマー)にフッ化ビリニデン単量体をグラフト重
合したフッ化ビリニデン系軟質フッ素樹脂も包含され
る。また、このフッ化ビニリデン樹脂層の中には、必要
に応じて、フッ化ビニリデン系樹脂に対して良好な相溶
性を有するアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリ
アミド樹脂などの追加樹脂成分、安定剤、加工助剤、及
び/又は紫外線吸収剤などを含有させてもよい。
【0021】本発明に用いられる接合用防汚性シート
(2)において、フッ化ビニリデン樹脂層をコーティン
グ法により形成させてた場合には、シート基体の塩化ビ
ニル系樹脂層とフッ化ビニリデン樹脂層との間に、両間
の接着強度を向上させるための接着層として、前述の本
発明の防汚性シート(1)のアクリル樹脂層に使用され
るアクリル系樹脂を塩化ビニル系樹脂層の表面の全面上
に被覆して接着層を形成することが好ましい。また、フ
ッ化ビニリデン系樹脂をフィルム化して塩化ビニル系樹
脂層の上にラミネートする場合にも、塩化ビニル系樹脂
層とフッ化ビニリデン樹脂フィルムとの接着強度を向上
させるための接着層として、本発明に有用な前述のアク
リル系樹脂及び塩化ビニル系樹脂を積層構成したフィル
ムを用いてもよい。
【0022】本発明の防汚性シート(1)及び接合用防
汚性シート(2)の各々において、シート基体の繊維布
帛の重量は、50〜400g/m2 であることが好まし
く、より好ましくは100〜300g/m2 である。繊
維布帛を被覆する塩化ビニル系樹脂層の合計重量は、5
0〜500g/m2 であることが好ましく、より好まし
くは100〜300g/m2 である。防汚性シート
(1)の接着保護層5の塗布重量は0.1〜5g/m2
であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3g/
2 である。光触媒層3の塗布重量は0.1〜5g/m
2 であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3g
/m2 である。防汚性シート(1)のアクリル樹脂層4
の塗布重量は、1〜50g/m2 であることが好まし
く、より好ましくは5〜15g/m2 である。接合用防
汚性シート(2)のフッ化ビニリデン樹脂層がコーティ
ングにより形成させる場合、フッ化ビニリデン樹脂層8
およびアクリル樹脂含有接着層9の塗布重量は、いずれ
も1〜50g/m2 であることが好ましく、より好まし
くは5〜30g/m2 である。また、フッ化ビニリデン
樹脂層をアクリル樹脂層及び/又は塩化ビニル系樹脂層
と積層して、フィルム化したものを用いる場合、このフ
ィルムの厚みは5〜100μmであることが好ましく、
より好ましくは10〜50μmである。
【0023】本発明の防汚性複合シートの構成及びその
製造方法は図3に示されている。本発明の防汚性複合シ
ートは、本発明の防汚性シート(1)と、接合用防汚性
シート(2)とを、シート同士の面の向きを揃え、それ
らが隣接する部分で防汚性シート1の最外裏面アクリル
樹脂層4と、接合用防汚性シート6の最外表面フッ化ビ
ニリデン樹脂層8とを、所定の幅(A)で互に接触する
ように重ね合わせ、通常の熱融着(熱風溶着法、熱鏝溶
着法、熱板溶着法、高周波ウエルダー溶着法)して、接
合する。
【0024】本発明の防汚性複合シート構造物は、前記
本発明の防汚性複合シートを使用して構成する。防汚性
複合シート構造物には、それが本発明の防汚性複合シー
トを利用している限り格別の制限はないが、例えば図4
に示すようなテント倉庫11、図5に示すようなトラッ
ク幌15、及び図6に示すような日除けテント16など
を包含する。これらの防汚性複合シート構造物は、本発
明の防汚性複合シートを使用することにより、最外上面
に光触媒層が形成されている防汚性シートを使用してい
るにも拘わらず、接合予定部分の光触媒層を予め除去す
る必要がなく、通常の熱融着接合方法(熱風融着、熱鏝
融着、熱板融着、高周波ウエルダー融着)で容易に接合
することが可能である。また、これらの防汚性複合シー
ト構造物11,15,16は、その天井部分(屋根部)
12が接合用防汚性シート(2)により形成され、その
フッ化ビニリデン樹脂層が天井部分の最外面を形成して
いる。また、防汚性複合シート構造物の側面部分(垂れ
部)13は、本発明の防汚性シート(1)により形成さ
れ、その光触媒層が側面部分の最外面を形成している。
天井部分12及び側面部分13はともに防汚性に優れ、
特に側面部分13は雨筋汚れの形成もなく良好な防汚性
を示す。また天井部分12は、日光照射に対して優れた
耐候性を示す。防汚性複合シート構造物の連結部分14
においては、天井部分を形成する接合用防汚性シート
(2)のフッ化ビニリデン樹脂層と、側面部分を形成す
る防汚性シート(1)のアクリル樹脂層とが、互に重な
り合わされ、熱融着されている。
【0025】本発明の接合方法において、本発明の防汚
性シート(1)のアクリル樹脂層と、接合用防汚性シー
ト(2)のフッ化ビニリデン樹脂層とが互いに接触する
ように重ね合わされ、熱融着される。熱融着縫製方法と
しては通常の熱風融着、熱鏝融着、熱板融着、高周波ウ
エルダー融着などが使用される。
【0026】本発明者らは、最外上面に光触媒層が形成
されている本発明の防汚性シート(1)は、その最外裏
面にアクリル樹脂層を形成することにより、その最外表
面に光触媒層が形成されているにも拘わらず、最外表面
にフッ化ビニリデン樹脂層が形成されている接合用防汚
性シート(2)との接合が、通常の熱融着縫製方法(熱
風融着、熱鏝融着、熱板融着、高周波ウエルダー融着)
で容易に可能であることを見出した。
【0027】また、この接合方法により得られた本発明
の防汚性複合シートを防汚性複合シート構造物に使用
し、その際に、防汚性複合シート構造物の天井部(屋根
部)には接合用防汚性シート(2)をそのフッ化ビニリ
デン樹脂層が最外面を形成するように使用し、その側面
部分(垂れ部)には本発明の防汚性シート(1)を、そ
の光触媒層が最外面を形成するように使用する。上記の
ように構成された本発明の防汚性複合シート構造物は、
その天井部分及び側面部分ともに優れた防汚性を示し、
その天井部分は日光照射に対するきわめて高い耐候性を
有し、また、その側面部分は優れた雨筋汚れ防止性を有
する。
【0028】
【実施例】本発明を下記実施例により更に説明する。下
記実施例1,2及び比較例1,2の製品に対して用いら
れた試験方法は下記の通りである。 (1)接合部引張強さ 作製した防汚性複合シート試料の接合部分を中央に位置
させた状態で、JISL1096 ストリップ法の引張
試験に供して接合部の引張強さを測定し、本体の引張強
さに対する保持率(%)を計算し、縫製部性能を下記の
ように3段階に評価した。
【0029】A 防汚性シート 実施例1 (1)シート基体(繊維布帛及び塩化ビニル系樹脂層の
形成) 繊維布帛として、下記組織のポリエステルフィラメント
平織物を用いた。 1111dtex×1111dtex ─────────── 22/25.4mm × 25/25.4mm 目付:215g/m2
【0030】この繊維布帛を、塩化ビニル樹脂ペースト
を含む下記配合(1)の樹脂組成物の溶剤希釈液中に浸
漬して、繊維布帛に樹脂液を含浸し、絞り、150℃で
1分間乾燥後、185℃で1分間熱処理し、繊維布帛に
対し前記樹脂を145g/m 2 付着させて、下塗り層を
形成した。次に、ストレート塩化ビニル樹脂を含む、下
記配合(2)の樹脂組成物からなるフィルム(0.16
mm厚)をカレンダーを用いて作製し、これを前記下塗り
層含浸基布の両面に貼着して、片面当り200g/m2
の塩化ビニル系樹脂層を形成し、合計重量760g/m
2 のシート基体を作製した。
【0031】配合(1) ペースト塩化ビニル樹脂 100重量部 DOP(可塑剤) 70重量部 エポキシ化大豆油 4重量部 Ba−Zn系安定剤 2重量部 トルエン(溶剤) 20重量部配合(2) ストレート塩化ビニル樹脂 100重量部 DOP(可塑剤) 55重量部 エポキシ化大豆油 4重量部 Ba−Zn系安定剤 2重量部 顔料(TiO2) 5重量部
【0032】(2)光触媒層の形成 前記基体シートの表面上に、下記配合(3)に示された
組成の接着保護層処理液をグラビヤコーターで15g/
2 の塗布量で塗布し、100℃で1分間乾燥後冷却し
て、1.5g/m2 の接着保護層を形成し、その上に、
更に下記配合(4)に示された組成の光触媒層形成用塗
布液をグラビヤコーターで 15g/m2の塗布量で塗布
し、100℃で1分間乾燥後冷却して、1.5g/m2
の光触媒層を形成した。配合(3)接着保護層処理液組成 シリコン含有量3mol %のアクリルシリコン樹脂8重量%(固形分) を含有するエタノール−酢酸エチル(50/50重量比)溶液 100重量部 ポリシロキサンとして、メチルシリケートMS51 (商標:コルコート(株))の20%エタノール溶液 8重量部 シランカップリング剤として γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 1重量部 配合(4)光触媒層処理液組成 酸化チタン含有量10重量%に相当する硝酸酸性酸化チタンゾルを 分散させた水−エタノール(50/50重量比)溶液 50重量部 酸化珪素含有量10重量%に相当する硝酸酸性シリカゾルを 分散させた水−エタノール(50/50重量比)溶液 50重量部
【0033】(3)アクリル樹脂層の形成 前記基体シートの裏面上に、下記配合(5)に示された
組成のアクリル樹脂層処理液をグラビヤコーターで30
g/m2 の塗布量で塗布し、100℃で1分間乾燥後冷
却して、6.0g/m2 のアクリル樹脂層を形成し、防
汚性シート(1)を作製した。配合(5) アクリプレン(登録商標)ペレットHBS001 (三菱レイヨン(株)製) 20重量部 トルエン−MEK(50/50重量比)(溶剤) 80重量部
【0034】B 防汚性複合シート (a)最外上面にフッ化ビニリデン樹脂層を有する接合
用防汚性シート(2)の作製 前記(1)と同様にして基体シートを作製した。この基
体シート上に、前記配合(5)に示された組成のアクリ
ル樹脂層処理液をグラビヤコーターで30g/m2の塗
布量で塗布し、100℃で1分間乾燥後冷却して、6.
0g/m2の接着層を形成し、その上に、更に下記配合
(6)に示された組成のフッ化ビニリデン樹脂層処理液
をグラビヤコーターで30g/m2 の塗布量で塗布し、
100℃で1分間乾燥後冷却して、6.0g/m2 のフ
ッ化ビニリデン樹脂層を形成し、最外上面にフッ化ビニ
リデン樹脂層を有する接合用防汚性シート(2)を作製
した。配合(6) フッ化ビニリデン樹脂(商標:KYNAR710、 エルフ・アトケム・ジャパン(株)製) 20重量部 MEK−トルエン−DMF (40/30/30重量比)(溶剤) 80重量部
【0035】(b)防汚性複合シートの作製 前記接合用防汚性シート(2)の最外上面フッ化ビニリ
デン樹脂層と、前記(3)で作製した防汚シート(1)
の下面アクリル樹脂層とを、それらの対向する側縁部分
(4cm幅)において図3に示すように接触させて重ね合
わせ、これに40mm×300mmのキザ刃を具備している
高周波ウエルダー(山本ビニター(株)製型番YF−7
000)を用いて熱融着を施し、防汚性複合シートを作
製した。この防汚性複合シートを前記試験に供した。試
験結果を図7に示す。尚、光触媒層の上に、前記配合
(3)の処法液を5g/m2 の塗布量で塗布し、乾燥し
て、乾燥塗布量0.5g/m2 の表面保護層を形成し
た。この表面保護層には不連続部があって、この部分に
おいて光触媒層が、露出していた。このようにして得ら
れた防汚性シートは、表面保護層を有していない前記防
汚性シートと同様の性能を有していた。
【0036】実施例2 実施例1と同様にして防汚性複合シートを作製した。但
し、実施例1、B.−(a)に記載の接合用防汚性シー
ト(2)の作製を下記のように変更した。前記実施例
1、(1)と同様にして基体シートを作製し、この基体
シートの塩化ビニル樹脂層面上に、KFCフィルムST
−50Y(呉羽化学工業(株)製、フッ化ビニリデン樹
脂層/アクリル樹脂層/塩化ビニル樹脂層=4μ/4μ
/42μ)を160℃で加熱貼着して、基体シートの塩
化ビニル樹脂層と、KFCフィルムの塩化ビニル樹脂層
とを接合させて接合用防汚性シート(2)を作製した。
得られた防汚性複合シートを前記試験に供した。試験結
果を図7に示す。
【0037】図7に示されているように、実施例1,2
で得られた防汚性複合シートは、高周波ウエルダーによ
り熱融着された接合部の引張強さ試験において、本体破
壊を示した。このことにより、従来の熱融着方法による
熱融着部において、両シートは互に完全に接合している
ことが確認された。
【0038】比較例1 実施例1と同様にして防汚性複合シートを作製した。但
し、防汚性シート(1)の代りに、最外上面に光触媒層
を有しているが、下面にアクリル樹脂層を有していない
比較防汚性シートを使用し、比較防汚性複合シートを作
製した。この比較防汚性複合シートを前記接合部引張強
さ試験に供した。試験結果を図8に示す。
【0039】比較例2 実施例1と同様にして防汚性複合シートを作製した、但
し、防汚性複合シートの作製において、最外表面にフッ
化ビニリデン樹脂層が形成されている接合用防汚性シー
ト(2)の裏面の塩化ビニル系樹脂層に、前記実施例1
のA−(1),(2)及び(3)に記載の方法で作製し
た防汚性シート(1)の最外表面光触媒層が、接触する
ように重ね合わせて熱融着し、比較防汚性複合シートを
作製した。この比較防汚性複合シートを前記接合部引張
強さ試験に供した。試験結果を図8に示す。
【0040】図8に示されているように、比較例1,2
で得られた比較防汚性複合シートは、高周波ウエルダー
により熱融着した接合部の引張強さ試験では接合部にお
いて層間剥離を示し、本体強力に対する保持率も非常に
低く、従来の熱融着方法では容易に接合できないことが
確認された。
【0041】実施例3 実施例1で作製した防汚性複合シートを使用して、図4
に示す構造を有するテント倉庫を作製した。このテント
倉庫は、天井部分に実施例1で作製した防汚性複合シー
トの最外上面にフッ化ビニリデン樹脂層が形成されてい
る接合用防汚性シート(2)部分により形成され、側面
部分は本発明の防汚性複合シートの最外上面に光触媒層
が形成されている防汚性シート(1)部分により形成し
た。このテント倉庫の縫製の容易性と施工6ヶ月後の防
汚性(耐候性を含む)を評価した。評価結果を表1に示
す。
【0042】実施例4 実施例1で作製した防汚性複合シートを使用し、図5に
示すようなトラック幌を作製した。このトラック幌にお
いて、その天井部分は、実施例1で作製した防汚性複合
シートの、最外表面にフッ化ビニリデン樹脂層が形成さ
れた接合用防汚性シート(2)部分により形成され、そ
の側面部分は、防汚性複合シートの最外表面に光触媒層
が形成されている防汚性シート(1)部分により形成さ
れた。このトラック幌の縫製の容易性と走行6ヶ月後の
防汚性(耐候性を含む)を評価した。評価結果を表1に
示す。
【0043】実施例5 実施例1で作製した防汚性複合シートを使用し、図6に
示すような日除けテントを作製した。この日除けテント
において、その屋根部分は実施例1で作製した防汚性複
合シートの最外上面にフッ化ビニリデン樹脂層が形成さ
れた接合用防汚性シート(2)部分により形成され、そ
の垂れ部分は、防汚性複合シートの最外上面に光触媒層
が形成されている防汚性シート(1)の部分により形成
された。この日除けテントの縫製の容易性と施工6ヶ月
後の防汚性(耐候性を含む)を評価した。評価結果を表
1に示す。
【0044】表1から明らかなように、実施例3〜5で
得られた防汚性複合シート構造物は、通常の熱融着縫製
方法(熱風融着、熱鏝融着、熱板融着、高周波ウエルダ
ー融着)で容易に縫製可能であり、また天井部分及び側
面部分とも防汚性に優れ、特に側面部分には雨筋汚れの
形成もなく良好であった。また天井部分は良好な耐候性
を示した。
【0045】比較例3 実施例3と同様に図4に示す構成を有するテント倉庫を
作製した。但し、このテント倉庫の天井部分も側面部分
も全て最外表面に光触媒層が形成されている防汚性シー
ト(1)を使用し、これらを接合部分において熱融着し
て形成した。このテント倉庫の縫製の容易性と施工6ヶ
月後の防汚性(耐候性を含む)を評価した。評価結果を
表1に示す。
【0046】比較例3で得られたテント倉庫は、表1に
示されているように、その側面部分においては、実施例
3と同様に優れた防汚性を示した。しかし、このテント
倉庫の作製に通常の熱融着縫製方法(熱風融着、熱鏝融
着、熱板融着、高周波ウエルダー融着)を用いるとき
は、縫製予定部分(重ね合せ部分)の光触媒層を予め精
度良く除去する必要があり、作業が非常に難しく煩雑で
あった。また上記熱融着に際し、光触媒層を除去しない
と、接合部において層間剥離を生じた、また天井部分は
日光照射により劣化し、その防汚性は側面部分の防汚性
より劣っていた。
【0047】比較例4 実施例3と同様に図4に示すようなテント倉庫を作製し
た。但し、このテント倉庫において、天井部分も側面部
分も全て最外表面にフッ化ビニリデン樹脂層を形成し、
最外裏面にアクリル樹脂層が形成された比較防汚性シー
トを用い、これらを接合部分で熱融着して作成した。こ
のテント倉庫の縫製の容易性と施工6ヶ月後の防汚性
(耐候性を含む)を評価した。評価結果を表2に示す。
【0048】比較例4で得られたテント倉庫は、実施例
3と同様に通常の熱融着縫製方法(熱風融着、熱鏝融
着、熱板融着、高周波ウエルダー融着)で容易に縫製可
能であり、その天井部分の防汚性は良好であったが、側
面部分において雨筋汚れが目立った。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の防汚性シートは、防汚、防水性
にすぐれ、特に雨筋汚れの発生を防止できるものであ
り、それと、接合用防汚性シートとを接合する本発明方
法により得られた防汚性複合シートは、良好な熱融着強
度、易熱融着作業性を有し、かつ良好な防汚性、防水
性、耐候性を示し、この防汚性複合シートをテント倉
庫、トラック用幌、日除けテントなどの構造物用途に用
いたとき、その天井部分は良好な耐候性、防汚性を示
し、側面部分は良好な雨筋汚れ防止性を示し、従って、
本発明の防汚性シート及び接合用防汚性シートのそれぞ
れの特長を相互に発揮することができ、実用上きわめて
有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防汚性シートの一例の断面説明図。
【図2】本発明の防汚性複合シートに用いられる接合用
防汚性シートの一例の断面説明図。
【図3】本発明の防汚性複合シートの一例及びその製造
方法を説明するための断面説明図。
【図4】本発明の防汚性複合シート構造物の一例として
テント倉庫の一例の構成を示す斜視説明図。
【図5】本発明の防汚性複合シート構造物の一例として
トラック用幌の一例の構成を示す斜視説明図。
【図6】本発明の防汚性複合シート構造物の一例とし
て、日除けテントの一例の構成を示す斜視説明図。
【図7】図7は、実施例1及び2の防汚性複合シートの
接合部の構成と、接合部引張強さ(保持率)を示す説明
図。
【図8】図8は比較例1及び2の比較防汚性複合シート
の接合部の構成と接合部引張強さ(保持率)を示す説明
図。
【符号の説明】
1…防汚性シート 2,7…シート基体 3…光触媒層 4…アクリル樹脂層 5…接着保護層 6…接合用防汚性シート 8…フッ化ビニリデン樹脂層 9…接着層 10…裏面層 A…接合幅 11…テント倉庫 12…天井部分 13…側面部分 14…接合部分 15…トラック幌 16…日除けテント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 27:12 B29K 27:12 33:00 33:00 B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F100 AK01D AK15A AK19C AK25C AK52D AL05D BA03 BA04 BA07 BA10B BA10C DE01B DG11A DH01A EH46A EJ82A GB90 JD05 JL06 JL08B JL11D 4F211 AA16 AA21 AD05 AD20 AG03 AH46 TA01 TC04 TC09 TC13 TC14 TD11 TN02 TQ01 4G069 AA03 BA02B BA04B BA22A BA48A CA01 CA07 CA10 CA11 EA08 EA09 FB09 FB23

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維布帛及びその少なくとも1面上に塗
    布、貼着又は含浸された塩化ビニル系樹脂層を有するシ
    ート基体と、このシート基体の前記塩化ビニル系樹脂層
    の表面の全面上に最外層として形成され、かつ、光触媒
    粒子を含む光触媒層と、前記シート基体の裏面の全面上
    に最外層として形成され、かつ、アクリル系樹脂を含む
    アクリル樹脂層とを有することを特徴とする防汚性シー
    ト。
  2. 【請求項2】 前記シート基体の前記塩化ビニル系樹脂
    層と、前記光触媒層との間に形成され、かつ接着性樹脂
    材料を含む接着保護層をさらに有する、請求項1に記載
    の防汚性シート。
  3. 【請求項3】 前記接着保護層に含まれる接着性樹脂材
    料が、ポリシロキサン樹脂とアクリルシリコーン樹脂と
    の混合物を含む、請求項2に記載の防汚性シート。
  4. 【請求項4】 前記光触媒層の上に形成された保護層を
    さらに有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の防
    汚性シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の防
    汚性シート(1)と、繊維布帛、及びその少なくとも1
    面上に塗布、貼着又は含浸された塩化ビニル系樹脂層と
    を含むシート基体、並びに前記シート基体の塩化ビニル
    系樹脂層の表面の全面上に最外層として形成され、かつ
    フッ化ビニリデン系樹脂を含むフッ化ビニリデン樹脂層
    を有する接合用防汚性シート(2)とを含み、 前記防汚性シート(1)の前記アクリル樹脂層の少なく
    とも1部分と、前記接合用防汚性シート(2)の前記フ
    ッ化ビニリデン樹脂層の少なくとも1部分とが互に接触
    するように重ね合わされ、熱融着されていることを特徴
    とする、防汚性複合シート。
  6. 【請求項6】 前記接合用防汚性シート(2)の前記シ
    ート基体の塩化ビニル系樹脂層と、前記フッ化ビニリデ
    ン樹脂層との間に、アクリル樹脂を含む接着層が形成さ
    れている、請求項5に記載の防汚性複合シート。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の防
    汚性シート(1)に、繊維布帛及びその少なくとも1面
    上に塗布、貼着又は含浸された塩化ビニル系樹脂層とを
    含むシート基体、並びに前記シート基体の塩化ビニル系
    樹脂層の表面の全面上に最外層として形成され、かつフ
    ッ化ビニリデン系樹脂を含むフッ化ビニリデン樹脂層を
    有する接合用防汚性シート(2)を接合するに際し、 前記防汚性シート(1)の前記アクリル樹脂層の少なく
    とも1部分と、前記接合用防汚性シート(2)の前記フ
    ッ化ビニリデン樹脂層の少なくとも1部分とを、互いに
    接触するように重ね合わせ、かつ熱融着することを特徴
    とする防汚性複合シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記接合用防汚性シート(2)の前記シ
    ート基体の塩化ビニル系樹脂層と、前記フッ化ビニリデ
    ン樹脂層との間に、アクリル樹脂を含む接着層が形成さ
    れている、請求項7に記載の防汚性複合シートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 天井部分と、この天井部分の縁端の少な
    くとも1部分に連結され、かつ下向きに伸び出ている側
    面部分とを有する構造体において、 前記天井部分が、繊維布帛と、その少なくとも1面上に
    塗布、貼着又は含浸された塩化ビニル系樹脂層とを含む
    シート基体、及び前記シート基体の塩化ビニル系樹脂層
    の表面の全面上に最外層として形成され、かつフッ化ビ
    ニリデン系樹脂を含むフッ化ビニリデン樹脂層を有する
    接合用防汚性シート(2)によって、前記フッ化ビニリ
    デン樹脂層が、前記天井部分の外表面を形成するように
    形成され、 前記側面部分が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    防汚性シート(1)によって、その光触媒層が、前記側
    面部分の外表面を形成するように形成されており、 前記天井部分と前記側面部分との連結部分において、前
    記接合用防汚性シート(2)の前記フッ化ビニリデン樹
    脂層に、前記防汚性シート(1)の前記アクリル樹脂層
    が互いに接触するように重ね合わされ、かつ熱融着され
    ている、ことを特徴とする防汚性複合シート構造物。
  10. 【請求項10】 前記接合用防汚性シート(2)の前記
    シート基体の塩化ビニル系樹脂層と、前記フッ化ビニリ
    デン樹脂層との間に、アクリル樹脂を含む接着層が形成
    されている、請求項9に記載の防汚性複合シート構造
    物。
  11. 【請求項11】 前記天井部分の少なくとも1部分が水
    平面に対して傾斜している、請求項9又は10に記載の
    防汚性複合シート構造物。
  12. 【請求項12】 前記側面部分の少なくとも1部分が、
    垂直面に対して傾斜している、請求項9,10又は11
    に記載の防汚性複合シート構造物。
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