JP2002216095A - カード基体、icカード及びその製造方法 - Google Patents

カード基体、icカード及びその製造方法

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JP2002216095A
JP2002216095A JP2001008743A JP2001008743A JP2002216095A JP 2002216095 A JP2002216095 A JP 2002216095A JP 2001008743 A JP2001008743 A JP 2001008743A JP 2001008743 A JP2001008743 A JP 2001008743A JP 2002216095 A JP2002216095 A JP 2002216095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産コストがかからず、通信安定性のよく、
歩留まりを向上することが可能なICカードを提供す
る。 【解決手段】 ICモジュールの曲げ応力を吸収する溝
部44を深く切削した場合の位置である切削予定線44
pで切断することにより、アンテナ50のL値を調整す
ることが可能な3本の切断用パターン52−1,52−
2,52−3を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カード基体、IC
カード及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の非接触型ICカードは、アンテナ
コイルを有するアンテナ基板にコンデンサを形成して、
共振周波数を所定の値に調整することが行われている。
例えば、コンデンサのキャパシタンスの値(以下、C値
とする)により共振周波数を調整する場合には、選択的
パターンを有するコンデンサ(絶縁層及びその両側の導
電層の3層構造)を形成しておき、ラミネート後にパタ
ーンを切断することによりC値を調整していた(特開2
000−235635号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のI
Cカードでは、3層からなるC値調整用のコンデンサを
形成しなければならず、工程が増え、コストもかかって
いた。この問題を解決するために、アンテナコイルのイ
ンダクタンスの値(以下、L値とする)により共振周波
数を調整することが考えられる。この場合には、選択的
パターンを有するアンテナコイルを内蔵させ、LSIの
種別(主にC値の違い)によりパターンを切断すること
によりL値を調整した後、ラミネートすることになる。
しかし、パターンをカットする工程が増える、LSIと
アンテナに対して一対一の対応が難しい等の別の問題が
発生する。
【0004】本発明の課題は、生産コストがかからず、
通信安定性のよい、歩留まりを向上することが可能なカ
ード基体、ICカード及びその製造方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1の発明は、選択的に切断して、インダク
タンスを調整するための複数の切断用パターン(55−
1,55−2,55−3)を含むアンテナ(50)が形
成されたアンテナ基材(21)と、前記アンテナ基材の
少なくとも一方の面に積層された少なくとも1枚のカー
ド基材(22,23−2)とを備えるカード基体(2
0)である。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のカー
ド基体(20)において、前記アンテナ基材は、平面状
導電性プレート(63)、複数の直線状導電性パターン
(61)及びその間にある絶縁層(62)を含む、キャ
パシタンスを調整するための調整用コンデンサ部(6
0)を備えることを特徴とするカード基体(20A)で
ある。
【0007】請求項3の発明は、前記切断用パターンを
1又は2以上切断した請求項1又は請求項2に記載のカ
ード基体(20,20A)と、前記カード基体に設けら
れたICモジュール(30)とを備えるICカード(1
0,10A)である。
【0008】請求項4の発明は、請求項3に記載のIC
カード(10,10A)において、前記切断用パターン
は、前記ICモジュールを装着するためのICモジュー
ル装着部(40)を前記カード基体に形成したときに切
断されたことを特徴とするICカード(10,10A)
である。
【0009】請求項5の発明は、請求項3又は請求項4
に記載のICカード(10,10A)において、前記切
断用パターンは、前記ICモジュールにかかる曲げ応力
を吸収する溝部(44)を形成したときに切断されたこ
とを特徴とするICカード(10,10A)である。
【0010】請求項6の発明は、請求項3から請求項5
までのいずれか1項に記載のICカード(10,10
A)において、前記ICモジュールは、外部のリーダラ
イタと接触するための外部接触端子部(32)を備える
ことを特徴とするICカード(10,10A)である。
【0011】請求項7の発明は、請求項3から請求項6
までのいずれか1項に記載のICカード(10,10
A)において、前記切断用パターンは、前記カード基体
の形成後に切断されたことを特徴とするICカード(1
0,10A)である。
【0012】請求項8の発明は、請求項1又は請求項2
に記載のカード基体(20,20A)を形成するカード
基体形成工程と、前記カード基体形成工程で形成された
カード基体の前記切断用パターンを1又は2以上切断す
ることにより、インダクタンスを調整するインダクタン
ス調整工程とを備えるICカード(10,10A)の製
造方法である。
【0013】請求項9の発明は、請求項8に記載のIC
カード(10,10A)の製造方法において、前記イン
ダクタンス調整工程は、ICモジュールを装着するため
のICモジュール装着部(40)を前記カード基体に形
成する装着部形成工程に含まれることを特徴とするIC
カード(10,10A)の製造方法である。
【0014】請求項10の発明は、請求項8又は請求項
9に記載のICカード(10,10A)の製造方法にお
いて、前記インダクタンス調整工程は、ICモジュール
にかかる曲げ応力を吸収する溝部(44)を形成する溝
部形成工程に含まれることを特徴とするICカード(1
0,10A)の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照しながら、本
発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。 (第1実施形態)図1(a)は、本発明によるカード基
体の第1実施形態を示す断面図である。カード基体20
は、センターコア21に、厚み調整コア22、印刷用コ
ア23−1,23−2及びオーバーシート24−1,2
4−2等、複数の層が積層されている。本実施形態で
は、6層構成とした。
【0016】センターコア21は、エッチング、導電イ
ンクによる印刷、箔転写等により、その表面にアンテナ
コイル部50〔後述する図1(b)参照〕が形成されて
いる。本実施形態では、ポリ塩化ビニル(以下、PVC
とする)を素材とする層厚180μmのコアにエッチン
グによりアンテナコイル部50を形成した。
【0017】厚み調整コア22は、センターコア21と
ICモジュール30の位置を合わせるために、厚みを調
整する層である。本実施形態では、PVCを素材とする
層厚180μmのコアを用いた。
【0018】印刷用コア23−1,23−2は、装飾の
模様や必要な表示等の印刷がセンターコア21の反対側
(以下、外側とする)に施された層である。また、印刷
用コア23−1の外側には、ICモジュール装着部40
(後述する図3参照)を切削する位置を表示する見当マ
ーク及びカード打ち抜き位置を示す当たり罫が設けられ
ている。本実施形態では、PVCを素材とする層厚18
0μmのコアを用いた。印刷用コア23−1,23−2
の材料を従来の磁気カードと同様に塩化ビニルにするこ
とにより、色彩可変インクを使用して、見る角度により
色が変わる特殊印刷、蓄光作用を有し、暗所で発光する
インクを使用した特殊印刷、一定の角度からの光を反射
する特殊な透明インクを使用した特殊印刷等を施すこと
もできる。
【0019】オーバーシート24−1,24−2は、印
刷用コア23−1,23−2に施された印刷を保護する
ためにカードの最表面に設けられる透明なシートであ
る。また、オーバーシート24−1は、磁気ストライプ
を有している。本実施形態では、PVCを素材とする層
厚50μmのシートを用いた。
【0020】センターコア21、厚み調整用コア22、
印刷用コア23−1,23−2及びオーバーシート24
−1,24−2には、互いの位置合わせをするための見
当マークが印刷されている。
【0021】図1(b)は、図1(a)のP−P面のア
ンテナコイル部50を示す表面図である。アンテナコイ
ル部50は、外部のリーダライタと通信を行う通信部で
あり、ベースとなるコイル状のアンテナコイル51と、
アンテナパターン部52と、アンテナ端子部55−1,
55−2とを備えている。アンテナ端子部55−1,5
5−2には、アンテナコイル51とアンテナパターン部
52が接続されている。
【0022】アンテナパターン部52は、インダクタン
スを調整するために選択的に切断される複数の切断用パ
ターンを備えている。本実施形態では、アンテナパター
ン部52は、第1パターン52−1、第2パターン52
−2及び第3パターン52−3の3本の切断用パターン
からなり、これらの切断用パターン52−1,52−
2,52−3は、アンテナアンテナコイル51から分岐
し、アンテナ端子55−2に接続されている。アンテナ
パターン部52は、ICカード10において外周溝44
を深く切削した場合〔後述する図3(b)参照〕の位置
である切削予定線44pに交差するように形成されてい
る。
【0023】図2は、本実施形態におけるアンテナコイ
ル部50の設計を示した表面図である。本実施形態で
は、3本の異なる切断用パターン52−1,52−2,
52−3から2本を切断することによりアンテナコイル
部50のL値を調整するため、アンテナコイル部50に
3通りのL値を設定した。 (a)第2パターン52−2及び第3パターン52−3
を切削予定線44pと交差する位置44p2,44p3
で切断した場合には、アンテナコイル部50のL値が
3.0μHとなるように第1パターン52−1を形成し
た。 (b)第1パターン52−1及び第3パターン52−3
を切削予定線44pと交差する位置44p1,44p3
で切断した場合には、アンテナコイル部50のL値が
2.7μHとなるように第2パターン52−2を形成し
た。 (c)第1パターン52−1及び第2パターン52−2
を切削予定線44pと交差する位置44p1,44p2
で切断した場合には、アンテナコイル部50のL値が
2.3μHとなるように第3パターン52−3を形成し
た。
【0024】ここで、カード基体20の製造過程を説明
する。上記各層を見当マークを目安として位置合わせ
し、所定の順番に重ね合わせる。これらを重ね合わせた
状態で熱圧して融着し(接着層を設けて貼り合わせても
よい)、総厚820μmのプレスシートを作製する。
尚、隠蔽印刷、全面に透過型ホログラムを設けた特殊印
刷等を行う場合には、それらが印刷された材料を転写す
る。次に、積層されたプレスシートを、カード形状に打
ち抜き、カード基体20を得る。本実施形態では、JI
S:X6303に規定されているサイズとした。
【0025】図3(a)は、本発明によるICカードの
第1実施形態を示す断面図である。図3(b)は、IC
モジュール30装着前のカード基体20を示す断面図で
ある。ICカード10は、カード基体20と、カード基
体20に埋設されたICモジュール30とを備えてい
る。ICモジュール30は、導電性接着剤26及び絶縁
性接着シート27によってカード基体20に固定されて
いる。本実施形態では、導電性接着剤26に半田ペース
ト、絶縁性接着シート27にホットメルト型の接着シー
トを用いた。
【0026】ICモジュール30は、ICカード10が
リーダライタと非接触により通信を行う場合の入出力端
子31、リーダライタと接触により通信を行う外部接触
端子部32及びICモジュール30の凸形状の部分であ
るモールド部33を備えている。
【0027】カード基体20には、ICモジュール装着
部40が設けられている。ICモジュール装着部40
は、ICモジュール30を保持等する孔であり、第1凹
部41、第2凹部42、第3凹部43、外周溝44を備
えている。
【0028】第1凹部41は、ICモジュール30を接
着する面(接着部)であり、カード基材表面28からの
深さが200μmである。第2凹部42は、ICモジュ
ール30のモールド部33が埋設される部分であり、干
渉しないように、モールド部33よりもわずかに大き
い。本実施形態では、第2凹部42は、8×8mmのサ
イズであり、深さは、600μmである。第3凹部43
は、アンテナコイル部50のアンテナ端子部55が露出
する部分であり、導電性接着剤26が充填される半径1
mm、深さ420μmの小径の導通孔である。第3凹部
43は、アンテナ端子部55−1,55−2及び入出力
端子31を導通させるために2ヶ所設けられている。外
周溝44は、ICモジュール装着部40の最外周に設け
られた深さ350μm,幅0.5mmの溝であり、切断
溝45が設けられている。外周溝44は、ICカード1
0が不用意に曲げられた場合であっても、ICモジュー
ル30にかかる応力を少なくする役割と、接着シート2
7の接着剤の逃げスペースの役割を果たす。切断溝45
は、アンテナパターン部52の切断時に外周溝44に設
けられた、サイズが2mm×0.5mm、深さが500
μmの溝である。本実施形態では、切断溝45は、2本
の切断用パターン52−2,52−3をインダクタンス
調整のために切断(後述)したため、2箇所に設けられ
ている。
【0029】図4は、本発明によるICカードの製造方
法を示す断面図である。カード基材20〔図4(A)参
照〕に、切削により第1凹部41,第2凹部42,第3
凹部43,外周溝44の形状のザグリを行う。第3凹部
43は、アンテナ端子部55−1,55−2まで確実に
達するように加工する。本実施形態では、外周溝44を
切削するときに、切断溝45を形成し、L値調整を行う
〔図4(B)参照〕。
【0030】L値調整は、アンテナパターン部52の選
択及びアンテナパターン部52の切断により行う。アン
テナパターン部52の選択は、カード基材20に埋設す
るICモジュール30のC値、アンテナパターン部のC
値等を測定し、ICカード10の並列共振回路の共振周
波数をリーダライタの電磁波の周波数に一致させるのに
最適なアンテナコイル部50のL値が設定された切断用
パターンを選択することにより行う。アンテナパターン
部52の切断は、選択された切断用パターン以外の切断
用パターンが切削予定線44pと交差する位置で外周溝
44を深く切削し、切断溝45を形成することにより行
う。本実施形態では、第1パターン52−1を選択した
場合(第2パターン52−2及び第3パターン52−3
を切断した場合)のアンテナコイル部50のL値(3.
0μH)が最適であったため、位置44p2,44p3
で第2パターン52−2及び第3パターン52−3を切
断した〔図2(a)参照〕。
【0031】第3凹部43に、導電手段として半田ペー
ストである導電性接着剤26を充填し、絶縁性接着シー
ト(ホットメルト型)27を第1凹部41に仮置きす
る。絶縁性接着シート27は、導通のため第1凹部41
及び外周溝44を覆う形状に型抜きされている〔図4
(C)参照〕。第3凹部43に充填された導電性接着剤
26にICモジュール30の入出力端子31が接するよ
うにICモジュール30をICモジュール装着部40に
仮置きし、モジュールシールを行う。モジュールシール
は、以下の2段の工程に分けて行う。最初に、第3凹部
43に充填された導電性接着剤26を加熱して、入出力
端子31及びアンテナ端子部55−1,55−2を接続
する。本実施形態では、2点ピンポイント状の加熱部を
有するヒーターブロックを使用して、200°C、10
sec、2kgf/cm2 の比較的高い温度条件で熱プ
レスを行なった〔図4(D)参照〕。続いて、絶縁性接
着シート27を加熱してICモジュール30をカード基
体20に接着する。本実施形態では、モジュール基板サ
イズのヒーターブロックを使用し、150°C、5se
c、2kgf/cm2 の比較低い温度条件で熱プレスを
行なった〔図4(E)参照〕。これら2工程は、いずれ
が先であってもよい。最後に基板サイズよりは大きい面
積の冷却プレスを使用して冷却を行う。以上によりIC
カード10が完成する〔図4(F)参照〕。
【0032】このように、本実施形態によれば、L値の
調整は、カード基体20の作製後のICモジュール装着
部40(特に外周溝44)を設ける工程において、IC
モジュール30のC値等を測定し、アンテナパターン部
52の選択及び切断により行われる。従って、工程が増
えず、カード基体20を作製した後に共振周波数のばら
つきに対応でき、ICモジュール30及びアンテナコイ
ル部50に対して一対一の対応が可能なため、生産コス
トをかけずに、ICカード10の通信安定性及び歩留ま
りを向上させることが可能となった。一方、カード基体
20を先行して作製しストックすることができるため、
一層の生産コストの削減が可能となった。
【0033】(第2実施形態)図5は、本発明によるカ
ード基体の第2実施形態を示した図である。図5(a)
は、カード基体20Aを示す断面図であり、図5(b)
は、図5(a)のP−P面のアンテナコイル部50及び
調整用コンデンサ部60を示す表面図である。なお、以
下に示す各実施形態では、前述した第1実施形態と同様
の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複す
る説明を適宜省略する。第2実施形態のカード基体20
Aは、調整用コンデンサ部60が表面に形成されたセン
ターコア21を備えている。
【0034】図6は、本発明によるカード基体の第2実
施形態における調整用コンデンサ部60を示した図であ
る。図6(a)は、図5(b)におけるコンデンサ部6
0を拡大した表面図、図6(b)は、そのP−P面にお
ける断面図である。調整用コンデンサ部60は、コンデ
ンサパターン部61及び導電プレート63と、その間に
絶縁性の絶縁層62を備え、アンテナコイル部50と並
列にアンテナ端子55−1,55−2に接続されたC値
を調整するためのコンデンサである。調整用コンデンサ
部60は、センターコア21の表面に形成されたコンデ
ンサパターン部61に絶縁層62及び導電プレート63
が平板状に積層されている。
【0035】コンデンサパターン部61は、平行に配列
された複数の導電性直線状パターンを備えている。導電
性直線状パターンの一端は、アンテナ端子55−1から
の分岐であり、他端は、連結しないで開放されている。
コンデンサパターン部61は、エッチング、導電インク
による印刷、箔転写等により、切削予定線44pと交差
するように形成されている。本実施形態では、アンテナ
コイル部50のエッチングによる形成と同時に、厚さが
35μmとなるようにコンデンサパターン部61を形成
した。また、絶縁層62及び導電プレート63と重なる
部分(以下、有効面積とする)が0.2mm×10mm
のサイズとなるように、導電性直線状パターンを7本形
成した。絶縁層62は、レジスト印刷、薄層のフィルム
の転写等により、薄膜状に塗膜形成した一定の層厚を有
する絶縁性の層である。本実施形態では、レジスト印刷
により、層厚が30μmとなるように形成した。導電プ
レート63は、エッチング、導電インクによる印刷、箔
転写等により設けられる導電性の層であり、絶縁層62
を平面的に覆い、アンテナ端子55−2に接続されてい
る。本実施形態では、銀ペーストの導電印刷により層厚
30μmとなるように形成した。
【0036】本実施形態では、導電性直線状パターンの
有効面積1mm2 あたりのC値は、0.5pFであるた
め、導電性直線状パターン1本を切削予定線44pで切
断することにより調整用コンデンサ部60のC値を1p
F減らす調整が可能である。
【0037】図7は、本発明によるICカードの第2実
施形態を示す断面図である。第2実施形態のICカード
10Aは、カード基体20Aと、カード基体20Aに埋
設されたICモジュール30とを備えている。
【0038】第2実施形態では、外周溝44を切削し、
切断溝45Aを形成するときに、アンテナコイル部50
のL値調整及び調整用コンデンサ部60のC値調整を行
う。調整用コンデンサ部60のC値調整は、最適値とな
るように、導電性直線状パターンを切断予定線44pと
交差する位置で切断することにより行う。また、切断
は、アンテナパターン部52の切断と同時に、外周溝4
4を深く切削し、切断溝45Aを形成することにより行
う。
【0039】このように、本実施形態によれば、第1実
施形態の効果に加え、L値を3通り、C値を7通りに設
定することができることから、共振周波数のばらつきに
対してより細かい調整、より広範囲な調整が可能となっ
た。
【0040】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。例えば、各実施形
態において、導電性接着剤26には、導電性金属粒子等
を樹脂に分散した熱硬化型又はホットメルト型接着剤、
クリーム半田、銀ペースト又は熱により溶融する金属半
田が使用できる。また、熱硬化型・熱溶融型・熱可塑型
の導電性接着シートや銀、銅、カーボン等のペースト、
金属半田、異方性導電フィルム等であってもよい。ま
た、絶縁性接着シート27には、熱可塑(ホットメル
ト)型又は熱硬化型・湿気硬化型の接着剤や接着剤シー
トを使用することができる。また、粘着シート、粘着剤
やコールドグルー等であってもよい。
【0041】各実施形態において、センターコア21、
厚み調整用コア22、印刷用コア23−1,23−2及
びオーバーシート24−1,24−2には、塩化ビニー
ル樹脂や、PET等の材料を使用することができる。ま
た、PET−G、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等を用いても
よい。
【0042】各実施形態において、アンテナパターン部
52は、3本としたが、3本に限られるものではない。
また、1本の切断用パターン52−1を選択したが、2
本以上を選択してもよい。上記効果に加え、本数を増や
す等、選択肢を広げることにより、共振周波数のばらつ
きに対してより細かい調整、より広範囲な調整が可能と
なる。
【0043】各実施形態において、印刷を印刷用コアに
施した例を示したが、これに限らず、例えば、一般のカ
ードで対応可能な付加機能(書き換え表示、印字、ホロ
グラム、サインパネル)を付加してもよい。
【0044】各実施形態において、接触/非接触共用チ
ップを搭載したICモジュール30(COT)を埋設し
た例を示したが、これに限らず、例えば、非接触チップ
を搭載したCOT、COB(Chip On Boar
d)を埋設してもよい。
【0045】第2実施形態において、コンデンサパター
ン部61は、同一のC値を有する7本の直線状パターン
としたが、7本に限られるものではない。また、それぞ
れのパターンが絶縁層62及び導電プレート63との関
係で異なるC値を有していてもよい。上記効果に加え、
選択肢を増やすことにより、共振周波数のばらつきに対
してより細かい調整、より広範囲な調整が可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1の
発明によれば、インダクタンスを調整することが可能な
カード基体を先行して作製し、ストックすることができ
るため、歩留まり及び通信安定性が向上したICカード
の生産コストを削減することができるカード基体を提供
することが可能となった。
【0047】請求項2の発明によれば、前記請求項1の
効果に加え、キャパシタンスを調整することにより共振
周波数のばらつきに対してより細かい調整、より広範囲
な調整が可能であるため、更に歩留まり及び通信安定性
が向上したICカードの生産コストを削減することがで
きるカード基体を提供することが可能となった。
【0048】請求項3又は請求項8の発明によれば、前
記請求項1又は請求項2の発明の効果を得ることができ
るICカードを提供することが可能となった。
【0049】請求項4、請求項5、請求項9又は請求項
10の発明によれば、前記請求項3の発明による効果に
加え、ICモジュール装着部、特に溝部の形成時に、1
又は2以上の切断用パターンを切断し、インダクタンス
の調整を行うことから、工程が増えず、一層の生産コス
トの削減ができるICカードを提供することが可能とな
った。
【0050】請求項6の発明によれば、前記請求項3か
ら請求項5までのいずれか1項の発明による効果が得る
ことができる、特に接触/非接触型ICカードを提供す
ることが可能となった。
【0051】請求項7の発明によれば、前記請求項3か
ら請求項6までのいずれか1項の発明による効果に加
え、カード基体の形成後に1又は2以上の切断用パター
ンを切断することにより、インダクタンスを調整するこ
とから、ICモジュール及びアンテナに対して一対一の
対応が可能なため、より一層通信安定性及び歩留まりが
向上したICカードを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカード基体の第1実施形態を示す
断面図及び表面図である。
【図2】本発明によるカード基体の第1実施形態におけ
るアンテナパターン部52の設計を示した表面図であ
る。
【図3】本発明によるICカードの第1実施形態を示す
断面図である。
【図4】本発明によるICカードの製造方法を示す断面
図である。
【図5】本発明によるカード基体の第2実施形態を示す
断面図及び表面図である。
【図6】本発明によるカード基体の第2実施形態におけ
る調整用コンデンサ部60を示す表面図及び断面図であ
る。
【図7】本発明によるICカードの第2実施形態を示す
断面図である。
【符号の説明】
10,10A ICカード 20,20A カード基体 21 センターコア 30 ICモジュール 32 外部接触端子部 40 ICモジュール装着部 44 外周溝 45,45A 切断溝 50 アンテナコイル部 52 アンテナパターン部 52−1 第1パターン 52−2 第2パターン 52−3 第3パターン 60 調整用コンデンサ部 61 コンデンサパターン部 62 絶縁層 63 導電プレート

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択的に切断して、インダクタンスを調
    整するための複数の切断用パターンを含むアンテナが形
    成されたアンテナ基材と、 前記アンテナ基材の少なくとも一方の面に積層された少
    なくとも1枚のカード基材とを備えるカード基体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカード基体において、 前記アンテナ基材は、平面状導電性プレート、複数の直
    線状導電性パターン及びその間にある絶縁層を含む、キ
    ャパシタンスを調整するための調整用コンデンサ部を備
    えることを特徴とするカード基体。
  3. 【請求項3】 前記切断用パターンを1又は2以上切断
    した請求項1又は請求項2に記載のカード基体と、 前記カード基体に設けられたICモジュールとを備える
    ICカード。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のICカードにおいて、 前記切断用パターンは、前記ICモジュールを装着する
    ためのICモジュール装着部を前記カード基体に形成し
    たときに切断されたことを特徴とするICカード。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載のICカー
    ドにおいて、 前記切断用パターンは、前記ICモジュールにかかる曲
    げ応力を吸収する溝部を形成したときに切断されたこと
    を特徴とするICカード。
  6. 【請求項6】 請求項3から請求項5までのいずれか1
    項に記載のICカードにおいて、 前記ICモジュールは、外部のリーダライタと接触する
    ための外部接触端子部を備えることを特徴とするICカ
    ード。
  7. 【請求項7】 請求項3から請求項6までのいずれか1
    項に記載のICカードにおいて、 前記切断用パターンは、前記カード基体の形成後に切断
    されたことを特徴とするICカード。
  8. 【請求項8】 請求項1又は請求項2に記載のカード基
    体を形成するカード基体形成工程と、 前記カード基体形成工程で形成されたカード基体の前記
    切断用パターンを1又は2以上切断することにより、イ
    ンダクタンスを調整するインダクタンス調整工程とを備
    えるICカードの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のICカードの製造方法
    において、 前記インダクタンス調整工程は、ICモジュールを装着
    するためのICモジュール装着部を前記カード基体に形
    成する装着部形成工程に含まれることを特徴とするIC
    カードの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は請求項9に記載のICカ
    ードの製造方法において、 前記インダクタンス調整工程は、ICモジュールにかか
    る曲げ応力を吸収する溝部を形成する溝部形成工程に含
    まれることを特徴とするICカードの製造方法。
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