JP4402190B2 - コンデンサ内蔵非接触型icカード用基体とコンデンサ内蔵非接触型icカードの製造方法 - Google Patents

コンデンサ内蔵非接触型icカード用基体とコンデンサ内蔵非接触型icカードの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁誘導により非接触で通信を行う非接触型ICカードまたは接触型と非接触型ICカードの双方の機能を有するICカードであって、基体にアンテナコイルと平面状のコンデンサを内蔵し、共振周波数を一定範囲で所定の値に調整することが可能なコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体非接触型ICカードの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
電磁誘導により非接触で通信を行う機能を有するICカードでは、アンテナコイルを有するアンテナ基板にコンデンサを内蔵させて共振周波数を所定の値に調整することが行われている。従来、この種のICカードでは次の形態のものが知られている。
▲1▼アンテナ基板上にセラミックコンデンサを実装した後、ラミネートして作製したカード。
▲2▼アンテナ基板に両面エッチングを施してコンデンサを形成し、ICチップ実装後にコンデンサ容量の調整を行った後、ラミネートして作製したカード。
▲3▼アンテナ基板に両面エッチングを施してコンデンサを形成し、コンデンサ容量の調整を行った後、LSIを実装し、ラミネートして作製したカード。
【0003】
しかし、上記実施形態のICカードでは、それぞれ次のような問題がある。
▲1▼アンテナ基板上にセラミックコンデンサを実装したICカードでは、コンデンサの容量調整ができない。コンデンサのサイズが大きいためカードには不向きである。実装する部品数が増えるため、工程および材料的にコストアップする。
▲2▼アンテナ基板に両面エッチングを施してコンデンサを形成し、ICチップ実装後にコンデンサ容量の調整を行うICカードでは、他のシートとのラミネート時、プレス圧により誘電体シートの厚みが薄く変化することによりコンデンサの容量が変化(増大)する。上下にラミネートするシートの誘電率もコンデンサ容量に影響を与える。カード加工後に、顔写真、ホログラム、サインパネル等を印刷または転写する際にもコンデンサ容量の変化が伴う。
▲3▼アンテナ基板に両面エッチングを施してコンデンサを形成し、コンデンサ容量の調整を行った後、LSIを実装するICカードでは、ラミネート後、ラミネートシートの誘電率によりコンデンサ容量が変化(増大)する。そのためLSIおよびエッチングシートを始めとする全てのシートのロット管理を行う必要がある、という問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、非接触型ICカードで端子基板を有するものあるいは接触型/非接触型ICカードの双方の機能を備える非接触型ICカードにおいて、アンテナ基板にICモジュール装着用凹部形成の際、同時にコンデンサパターンの一部を切削することによりコンデンサ容量を調整することが可能なICカードとその製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第1は、アンテナコイルと平面状コンデンサからなる共振回路をアンテナ基板に有し、当該アンテナ基板を、樹脂シートを積層した層中に有する非接触型ICカード用基体において、該平面状コンデンサが、予定するICモジュール装着用凹部に臨むように形成された2つのアンテナコイル接続端子のうちの一方側アンテナコイル接続端子から櫛状に平行に分岐した導電パターン線群と当該導電パターン線群を絶縁層を介して覆う導電プレートからなる構成を有し、ICカード用基体にICモジュールを装着する際の前記ICモジュール装着用凹部と該装着用凹部の外側をアンテナコイル接続端子を隔てて囲む外周溝をカード基体表面側から切削する際に、外周溝の外側に分岐する導電パターン線群を、外周溝の必要部分を部分的に他の部分より深く切削して、一部の導電パターン線を切断することにより前記共振回路のコンデンサ容量が調整可能にされていることを特徴とするコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体、にある。かかる非接触型ICカード用基体であるため、コンデンサ容量の調整が容易にできる。
【0006】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第2は、アンテナコイルと平面状コンデンサからなる共振回路をアンテナ基板に有し、当該アンテナ基板を、樹脂シートを積層した層中に有する非接触型ICカード用基体であって、該平面状コンデンサが、予定するICモジュール装着用凹部に臨むように形成された2つのアンテナコイル接続端子のうちの一方側アンテナコイル接続端子から櫛状に平行に分岐した導電パターン線群と当該導電パターン線群を絶縁層を介して覆う導電プレートからなる構成を有するものである、ICカード用基体を用いる非接触型ICカードの製造方法において、以下の(1)から(4)の工程、(1)当該ICカード用基体に、ICモジュールの外部装置接続端子が装着できる深さの第1凹部と、ICモジュールのモールド樹脂部が埋設できる第2凹部とからなるICモジュール装着用凹部をカード基体表面側から切削する工程、(2)第2凹部の周囲であって、ICモジュール装着用凹部に臨むように形成された2つのアンテナコイル接続端子上を掘削して、双方のアンテナコイル接続端子表面が現れるようにする工程、
(3)双方のアンテナコイル接続端子間のコンデンサ容量とICモジュールのコンデンサ容量を測定してから、前記共振回路が所定の共振周波数が得られるように、前記平面状コンデンサのアンテナコイル接続端子から櫛状に平行に分岐した導電パターン線を必要本数切断してコンデンサ容量を調整する工程、(4)ICモジュールをICモジュール装着用凹部に嵌め込んでから、モジュールシールを行い、アンテナコイル接続端子の電気的接続とICモジュールの固定を行う工程、を有することを特徴とするコンデンサ内蔵非接触型ICカードの製造方法、にある。かかる非接触型ICカードの製造方法であるため、コンデンサ容量を調整した非接触型ICカードを容易に製造できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
接触型ICカードの実施形態について図面を参照して説明する。図1は、接触型ICカードの実施形態を示す平面図、図2は、図1の非接触型ICカードのアンテナ基板121Aを示す平面図である。ンデンサ内蔵非接触型ICカード10は、非接触型ICカードであって外部装置接続用端子基板を有し、カード表面にICモジュールを装着するタイプに適用される。従って、非接触であってもいわゆる埋め込み型であってカード表面に端子基板を持たないタイプには適用されない。端子基板は外部装置と接続を目的とする接触型非接触型共用のものであってもよく、外部装置との接続を目的としない単なるモジュール装着用基板である場合も含まれる。
【0009】
図1のように、接触型ICカードの1実施形態では外部装置接続端子112をカード表面に有する。カードの端子側上半分に鎖線で表示するのは、アンテナコイル13とコンデンサ15をカード内部に埋設して設けていることを意味する。アンテナコイル13は、カード外周全体に沿って設けても良いが、図1の実施形態では、カード下側半分がカード利用者名等を表示するいわゆるエンボス領域となるため、カード上半分の周囲に限って設けている。かかるアンテナコイルを通じて外部装置と非接触でデータ交信したり、必要な電力の供給を受けることができる。
【0010】
図2のように、アンテナ基板121Aは、コアシートとなるカード基材に形成される。一般的には、銅箔貼りしたガラスエポキシやポリイミド、塩化ビニール基材を使用してフォトエッチング技術によりパターン形成するかあるいは導電性インキの印刷、捲線の埋め込み等によってアンテナコイル13やアンテナコイル接続端子141,142を形成する。アンテナコイル接続端子141,142はICモジュールと接続するためICモジュール装着用凹部に臨むように形成する。アンテナコイルは、0.1mm程度の線幅でカード外周に沿って2〜5回巻きに形成するのが通常である。なお、図2中、符号132の部分はジャンパー線となる部分であって、通常、スルーホールを介して基板裏面をとおって他方の導線コイルに導通させるか絶縁層を設けて導通させる手段がとられる。
【0011】
本発明のコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体の特徴は一方のアンテナコイル接続端子141に連結して平面状にパターン形成されたコンデンサ15を有していることにある。符号182の部分は、ICモジュールのモールド樹脂部を埋設する第2凹部であり、鎖線で示した符号184の部分は、カードの曲げ応力を吸収するために設ける外周溝であって、カード表面から切削して通常はアンテナコイル面には達しない深さに形成する。
【0012】
図3は、図2のICモジュール装着部とコンデンサ部分を拡大した図である。図3(A)は、その平面図であって、アンテナ基板121AにICモジュール装着用凹部18を形成し、ICモジュールを装着する前の段階での位置関係を示している。図3(B)は、図3(A)のA1 −A2 線に沿った断面を示すが、理解の容易のためアンテナ基板121Aにコアシート122、オーバーシート125、126を積層した状態を示している。
【0013】
図3(A)のように、コンデンサ15は細線の直線状パターンが(図3の場合は10本)平行配列してなる直線群が平面的に基材の上に形成された構成を有している。直線状パターンの端部は一方のアンテナコイル接続端子141から分岐しており他方の端部は連結しないで開放された状態となっている。従って、いわゆる櫛状のパターンとしてコンデンサパターン151を形成している。この接続端子141とコンデンサパターンとの分岐部は、外周溝184を当該部分だけをアンテナコイル接続端子に達する深さに切削することにより分岐部を切断してコンデンサ容量を調整することができる。
図3では直線状パターンが一定長さに形成され、同幅であるため各々一定の単位調整量の静電容量を有するように設計されているが、一定長に限られるものではなくコンデンサ容量を調整し易い長さにすることができる。また、直線の数も10本に限られる訳ではない。
【0014】
図3(B)のように、コンデンサ15は、まずアンテナ基板121A上に櫛状のコンデンサパターン151をフォトエッチング等により形成する。その上に薄膜状に塗膜形成した絶縁層152を設けて、最表面に導電プレート153を平板状に被覆して形成する。これにより櫛状コンデンサパターン151との間でコンデンサが形成されるが、実質的な静電容量が発生するのはコンデンサパターン151と導電プレート153が重なる部分である。
絶縁層152は、薄層のフィルムを転写により設けてもよいし、印刷法等により印刷形成してもよいが、常に一定の膜厚となることが必要である。導電プレート153は櫛状のコンデンサパターン151を平面的に覆うものでよく導電インキのスクリーン印刷や銅箔の転写等により設ける。導電プレート153からの導線153cはアンテナコイル接続端子に接続するアンテナコイル線上に重畳して印刷等して他方のアンテナコイル接続端子142に導通させる。この絶縁層と導電プレート形成の工程は、前記したジャンパー線となる部分につても同一手法で適用することができ、同一手法で行えば、スルーホールの形成等の手間を省略することができる。
なお、図3(A)では、絶縁層152は一点鎖線の矩形状の枠で示され、導電プレート153部分は実線の矩形状の枠で示されている。
【0015】
コンデンサパターンのアンテナコイル接続端子からの切断は、切削ドリル刃を数値制御して、外周溝184の図3(A)中、×印部分から矢印(↓)方向に、外周溝の他の部分よりは深くして切削を進めることにより、直線状のコンデンサパターン151を必要な本数だけ切断することができる。
なお、アンテナコイル接続端子141,142にはアンテナコイル13の両端部がそれぞれ接続しているが、端子141への接続はドリルによる切削を受けない方向から導入するように設計されている。接続端子141,142のモジュール装着用凹部18内に突出している部分は凹部182の切削時に除去される部分である。
【0016】
ここで、具体例を挙げて電磁誘導による交信について簡単に説明する。
一般に、無線通信機(以下、「リーダライタ」または「R/W」という。)より、少なくとも1束以上の交流磁束(電磁波)がカード内のアンテナ回路に向け発信され、アンテナ回路中のコイルを鎖交する。この電磁波(送信波)は2つの目的を持っており、
(1)電磁誘導によるLSIを動かす電力の供給
(2)位相変化、振幅の強弱の調整をキャリアとするデータ通信
を行っている。この時、▲1▼1つの電磁波がこの2つの性質を持っている場合と、▲2▼複数の電磁波がそれぞれの役割を持つ場合とがある。カード側のアンテナ回路の構成・返信もR/Wと同様に上記、▲1▼と▲2▼の場合がある。
【0017】
特に、「電力を供給する電磁波の性質」に着目し、ある周波数に対する並列共振回路の静電容量を以下の具体例を示し算出する。
R/Wの送信する波の周波数に対し共振するように設計されたカード側のアンテナ回路(並列共振回路)は電流値が極小、インピーダンスが極大となる。
(具体例)
R/Wからの送信波を13.56MHz(ISM帯の一周波数)とする。また、カードアンテナ回路(並列共振回路)において、LSI、コンデンサ(調整可能なもの)、コイル(4ターン)のL成分とC成分は表イのようになる。
なお、LSIとコンデンサのL成分、コイルのC成分C3 は、実質的に0または0とみなせる。
Figure 0004402190
【0018】
図4は、カードの等価回路を示す図である。ここで回路全体の静電容量Cは、LSIの静電容量C1 、並列に配置されたコンデンサの容量C2 、および回路内の接続部などに生じる浮遊容量C3 を足し合わせたものとなるが(式1)、ここではC3 がC1 、C2 と比較して十分に小さいものとして消去する(式2)。
LSIの静電容量C1 は共振時(もしくは後述する「理想の周波数」時)の回路の全容量に比べ、小さいものが望ましい。
C=C1 +C2 +C3 (式1)
3 <<C1 、C3 <<C2 、C1 <C
C=C1 +C2 (式2)
ここで並列回路が共振するのは、インピーダンスZ(式3)が見かけ上最大になる場合、すなわち複素数成分が0になるときであり、そこから共振周波数を導き出すことが出来る(式4、式5)。なお、ωc は、角共振周波数、fc は、共振周波数を示す。
Z=1/〔1/R+i(ωc C−(1/ωc L))〕 (式3)
ωc =1/(LC)1/2 =2πfc (式4)
c =1/(2π(LC)1/2 ) (式5)
この時のCが共振時の回路全体の静電容量である(式6)。
C=1/((2πf)2 L) (式6)
本例の数値を代入すると、C=46.0pFで有り、C2 =6.0pFで有り、6.0pF分のコンデンサをカードに設ける必要がある。
【0019】
本例、図3のものの設計思想では、櫛状の1本の細線の切断で1.0pFの静電容量の減少を見込んでおり、同長、同幅の細線が10本あるため、0〜10pFを1.0pF単位で調整が可能である。
図5は、コンデンサパターンを切断した場合のコンデンサ容量の変化を示す図である。今回の場合、図5のグラフのように、設計値に合わせてこのうちの4本を切削加工で切断し、残りの6.0pFをLSIの容量に加え、回路全体のCを46pFにしたところ、13.555MHzで共振を持つ回路となり、5kHz程度の誤差で目的の周波数に調整することができた。
調整できる容量はコンデンサの層構成(2つの電極プレート間の距離)および材料(誘電体の誘電率)により単位面積当たりの容量が決定し、櫛状のパターンの面積により調整単位が決定される。櫛状パターンの大きさを段階的に調整し、その組み合わせにより、0.1pFから100pF程度の容量を任意に設けることができる。
LSIの静電容量が大幅にばらつくものでなければ、調整範囲を過大なものとする必要はない。
【0020】
実際のシステムの上では、データ通信としての波の性質を考慮する必要があり、通信の安定性、最長通信距離は上記共振周波数からずれていることが多い。
ただし、システムにおいて設計された「理想の周波数」に対し微調整することも本発明では可能である。
【0021】
通信における「理想の周波数:C」が確定しているとき、注意すべきことは、
LSIの容量:C1 カードアンテナ回路の容量:C2
のバラツキである。両者のバラツキが全くない場合は、初期設計どおりの効果が期待できるが、実際はロット毎や個体差からバラツキは無視できない。
そのため実際の生産においては、C2 の値を調整する際は、接続端子141,142間の容量をインピーダンスアナライザー等を用い測定しながら、NC加工をしてパターン1本ずつをステップを踏んで切断するのが望ましい。
【0022】
LSIの容量C1 が個体差を持ち、なおかつアンテナ回路の持つ静電容量C2 も個体差を持つというケースにおいては以下のように対応する。
▲1▼LSIの実装されたCOT(チップ・オン・テープ)を打ち抜き、カードとの接続実装ライン上に留めておく、
▲2▼COTのアンテナ接続端子に測定ピンを接続し、インピーダンスアナライザーにて、C1 を測定しコンピュータに取り込む。
▲3▼アンテナ内蔵カード(カード基体)をNC加工し、アンテナコイル接続端子を露出する状態にする。
▲4▼アンテナコイル接続端子に測定ピンを接続し、インピーダンスアナライザーにてC2 を測定し、コンピュータに取り込む。
▲5▼コンピュータには「理想の周波数」となる「接続時の静電容量:C」を記憶させて置き、工程▲2▼と工程▲4▼で取り込んだC1 、C2 のデータの和と比較し、容量の多い分を算出する。
▲6▼その容量を減少させるに見合うだけのカード側のコンデンサ部カットの命令をNC加工機にフィードバックする。
▲7▼終了後ラインを流し、COTとアンテナを接続させる。
個体差を意識しなくても良い場合は、ロットでの標準値を決定しコンピュータに記憶させることによって、上記工程を簡略化および並列処理を行うことができる。
【0023】
図6は、ICモジュール装着用凹部の断面を示す図である。図3(A)のB1 −B2 線に沿った断面を示し、図6(A)はICモジュール装着前の状態、図6(B)はICモジュール装着後の状態を示している。
図6(A)のように、ICモジュール装着用凹部18は、ICモジュールの外部装置接続端子112が載置できかつ接着剤を塗布または敷設できる深さの第1凹部181と、ICモジュールのモールド樹脂115部が埋設できる大きさと深さの第2凹部182と、小径の導通孔である第3凹部183と、前記した外周溝184の部分からなっている。
図6(B)のように、ICモジュール11を装着する際には、第3凹部内に導電性接着剤19を充填してIC側のアンテナコイル接続端子114と接続し、ICモジュールのその他の部分は絶縁性接着剤20で接着する。ただし、上記のICモジュール装着方法は、1実施形態であって、他の方法を採用することもできる。例えば、カード基体側のアンテナコイル接続端子141,142を第1凹部の段部に直接現れるように形成して導通孔を介さずにIC側接続端子と接続することもできる。
【0024】
次に、本発明の非接触ICカードの製造方法について説明する。
図7は、本発明の非接触型ICカードの製造工程を説明する図である。図7では、4枚構成のカード基体の場合について説明するが、前記のようにカード基材は4枚構成に限られない。
【0025】
▲1▼<アンテナ基板形成>
まず、アンテナコイル13、アンテナコイル接続端子14およびコンデンサパターン151が銅箔のフォトエッチング、銀、アルミ等の導電性インキの印刷あるいはこれらの組み合わせにより描かれたガラスエポキシ基板、ポリイミド、塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の基材からなるアンテナ基板121Aを準備する。アンテナコイルの形成は上記の他に、アンテナパターンが形成された転写箔をコアシートに転写することによる形成、巻線コイルの埋め込み、被覆樹脂付き導線をウェルドボンダーで基材に融着させながら描画する方法等を採用することができる。
【0026】
▲2▼<コンデンサ形成>
コンデンサパターン151は、一方のアンテナコイル接続端子141から分岐した多数の細線の直線状パターンとして形成することができる。一例として、図3(A)図示のように、櫛状に平行に分岐した均一幅の10本の細線とすることができるが、この例に限られるものではない。この細線の幅や長さは一本の細線が保有する静電容量によって定められるが、コンデンサ容量をどの単位で調整する必要があるかによって決める必要がある。例えば、1.0pF単位で調整する場合には、0.4〜0.5mmのピッチと0.2mmの線幅で線長10mmとした場合にほぼその目的を達成することができる。もっとも静電容量はコンデンサパターンや導電プレート153のみではなく、絶縁層152の誘電率や厚みが影響するので、それらの要素を十分考慮する必要がある。
【0027】
次に、コンデンサパターン151上に誘電体である絶縁層152を形成する。これには、薄膜状の絶縁性フィルムを転写するか、エポキシ系のレジスト印刷等により絶縁層を印刷形成することができる。安定した静電容量とするためには、常に均一の厚みに形成できることが望ましい。レジストのスピン塗布、露光、現像の工程によるものでもよい。続いて、絶縁層152上に平面状の導電プレート153を導電印刷、銅箔の転写等により設ける。このものは分岐した細線とする必要はなく平板状のものであってよい。以上の工程により、アンテナ基板上に、細線のコンデンサパターン151と導電プレート153との間にコンデンサ15が形成されることになる。このとき、導電プレート153の一端は、接続端子142に接続するように導電印刷を行う。例えば、導電印刷を接続端子142に導通するアンテナコイル13に重ねて印刷するようにしてもよい。これにより、コンデンサ15は、LSIとアンテナに対して並列回路を構成することになる。
【0028】
コンデンサ15の構成は上記の例に限らず、シート基材121自体を利用して絶縁層152とすることができる。この場合は、基板を両面銅箔貼りとして、一方側にコンデンサパターン151をエッチング形成し、他方面側に導電プレート153をエッチング形成することができる。アンテナコイル接続端子との導通はスルーホール/めっき等により行うことができる。この場合、コンデンサパターン151を形成する面は基本的には、いずれの側でも良いが、アンテナコイル13と同時に形成してしまう意味では、アンテナコイルと同一面側に形成するのが便利である。
【0029】
コンデンサの具体的な内容、すなわちコンデンサパターン、誘電体層(絶縁層)、導電プレート、端子との接続方法等は、その工程の組み合わせにより、表1のような構成が考えられる。
【表1】
Figure 0004402190
【0030】
▲3▼<カード基体積層>
基材シート121上にアンテナコイル13、アンテナコイル接続端子14、コンデンサ15を形成したら、このアンテナ基板121A上に、コアシート122、オーバーシート125,126を積層して一体のカード基体を作製する(図7(A))。この際、コアシート122の表面にはカードを装飾する模様や必要な表示等の印刷および諸種の付加機能を予め施しておく、アンテナコイル形成前のコアシート121のカード裏面側に印刷を設けてもよい。磁気ストライプを設ける場合は、オーバーシートの表面側に転写しておく。また、コアシート121および他の全てのコアシート、オーバーシートに対して位置合わせ用の見当マークを印刷しておくことが好ましい。コアシート124にはICモジュール装着用凹部を切削する位置を表示する見当マークとカード打ち抜き位置を示す当たり罫(不図示)を設けておくことも好ましい。
熱圧プレス後、当たり罫を基準として個々のカード形状に打ち抜きを行う。カードに対して顔写真印刷、サインパネル、ホログラム箔転写等の付加機能を設ける場合は、この打ち抜き後に行う。
【0031】
▲4▼<凹部切削・コンデンサ容量調整>
その後、ICモジュール装着用凹部18を座繰り加工、NC加工等により形成する(図7(B))。この際、アンテナコイル接続端子141,142間のコンデンサ容量を測定器でモニタリングしながら所定値の範囲より容量が大きい場合は、コンデンサパターン151のアンテナコイル接続端子141との連結部を切断して、容量の調整を行う。本発明の場合は、コンデンサ容量を増加させる方向の調整はできないので容量を減らす方向になるが、実際には、LSI(ICモジュール)に対して容量を付加する形になるため、LSIは最適なコンデンサ容量よりやや少なめに設計されていることが望ましい。また、測定器で測定されるこの段階のコンデンサ容量は、アンテナコイル、LSIの内部容量を含めた全体の容量であり、プレス成形された後であるので、その後の加工により変化量が大きく変動することはない利点がある。
【0032】
▲5▼<モジュール装着>
コンデンサ容量調整後、装着用凹部18内の第3凹部に導電性接着剤19を充填し、第1凹部内であってICモジュール11がカード基体に接触するその他の部分には通常の絶縁性接着剤20を塗布するかICモジュール基板側あるいは第1凹部内にに所定の形状に型抜きした絶縁性接着剤シートを仮置きする。
【0033】
導電性接着剤は導電性金属粒子等を樹脂に分散した熱硬化型またはホットメルト型接着剤であってもよく、クリーム半田、銀ペーストあるいは熱により溶融する金属半田であってもよい。これらの材料を充填した第3凹部にICモジュール11のアンテナコイル接続端子114が当接するようにICモジュール11を装着用凹部内に仮置きし、モジュールシールを行う。
【0034】
モジュールシールは、2段の工程に分けて行う。この工程はいずれが先であっても構わないが取りあえず先ず最初に、第3凹部の導電性接着剤充填部を加熱して端子接続を行うこととする。これには、当該部分に2点ピンポイント状の加熱部を有するヒーターブロック31を使用して例えば、200°C、10sec、2kgf/cm2 の比較的高い温度条件で熱プレスを行う(図7(D))。これによりクリーム半田等は溶融し、アンテナコイル接続端子同志は接続する。続いて、絶縁性接着剤の接着を行うため、モジュール基板サイズのヒーターブロック32を使用して例えば、150°C、5sec、2kgf/cm2 の比較低い温度条件で熱プレスを行う(図7(E))。最後に基板サイズよりは大きい面積の冷却プレス33を使用して冷却を行う(図7(F))。以上により非接触型ICカードが完成する。
【0035】
(その他の材質に関する実施例)
▲1▼<カード基材>
カード基材には、塩化ビニール樹脂やPETの他、各種の材料を採用でき、例えば、PET−G、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等が挙げられる。
▲2▼<導電性接着剤>
導電性接着剤には、上記のようにクリーム半田、銀ペーストを使用することができる他、熱硬化型・熱溶融型・熱可塑型の導電性接着シートや銀、銅、カーボン等のペースト、金属半田、異方性導電フィルム等を使用することができる。
▲3▼<絶縁性接着剤>
絶縁性接着剤には、熱可塑(ホットメルト)型または熱硬化型・湿気硬化型の接着剤や接着剤シートを使用することかできる。また、粘着シート、粘着剤やコールドグルー等であってもよい。これらの接着剤の塗布または接着剤シートの仮置きはカード基体側であってもICチップ側であっても良い。
【0036】
【実施例】
以下、非接触型ICカードの実施例を図7、図8等を参照して説明する。なお、実施例中の符号は、参照した図面中の符号に対応するものである。
(実施例)図8のように、6層のシート構成のコンデンサ内蔵非接触型ICカードを試作した。アンテナ基板121Aとなるコアシート121として、厚み180μmの白色硬質塩化ビニールシートに35μm厚の銅箔が片面に積層された基材を使用し、フォトエッチング技術を用いて当該銅箔部にアンテナコイル13、アンテナコイル接続端子141,142、コンデンサパターン151を形成した。アンテナコイル13は線幅150μmとし、カード基体の外周にほぼ4回巻きとなるように形成した。
【0037】
コンデンサパターン151は、0.5mmのピッチで線幅0.2mm、線長15mmにエッチング形成した。この上に、エポキシ系のフォトレジストを均一厚さに塗布し露光し現像して、コンデンサパターン151上のほぼ全面を覆うように絶縁層152をパターン形成した。乾燥後のレジスト膜厚は30μmであった。このレジスト膜上にさらに、銀ペーストからなる導電インキにより、導電プレート153を厚さ30μmとなるように印刷した。このとき導電プレートとコンデンサパターン151とが10mmの長さで重なり合うようにしたので、実質的にコンデンサを形成する有効面積は、0.2×10×10=20mm2 の面積となる。このコンデンサ構成では、1mm2 あたり0.5pFの調整が可能と見込まれるので、全体では、10pFの調整が可能となることになる。
なお、絶縁層の形成と導電プレート印刷の際に、ジャンパー線132部分の接続処理も同様に行った。
【0038】
このアンテナ基板121Aに対して、厚み調整用のコアシート122として180μmの白色硬質塩化ビニールシート、さらに印刷済の白色硬質塩化ビニールシート123,124として厚み180μmのものを2枚使用し、オーバーシート125,126として厚み50μmの透明塩化ビニールシート2枚をコアシートの上下に積層して熱圧融着(150°C、20kgf/cm2 、15分)によりアンテナコイル埋め込み済カード基体12を製造した。
【0039】
熱圧プレス後、予め設けた当たり罫を基準として個々のカードサイズに打ち抜きを行い、カード表面にホログラム転写箔転写、顔写真印刷、サインパネル転写等の加工を行った。
【0040】
次に、このアンテナコイルを埋め込み済カード基体12のICモジュール装着部をNC切削加工により、ICモジュールの外部装置接続端子と接着剤シートの厚さに相当する深さに第1凹部181を切削した。この段階で第1凹部の大きさは13mm×11.8mm(角部の曲率半径2.5mm)、深さは200μmであった。続いて、さらに双方のアンテナコイル接続端子間を大きさほぼ8mm×8mm、深さ600μmとなるように切削して第2凹部182をICモジュールのモールド樹脂115部が埋設できる大きさと深さにした。また、第2凹部の周囲であってカード基体のアンテナコイル接続端子141,142上、2け所にφ2mmの第3凹部(導通孔)をドリルで深さ420μmに掘削し、アンテナコイル接続端子表面が現れるようにした。さらに、第1凹部の全周囲を第1凹部と同じ大きさと曲率で、0.5mmの幅で切削して、深さ350μmの外周溝184となるようにした(図3(A))。
【0041】
露出したアンテナコイル接続端子141,142間のコンデンサ容量を測定器(ヒューレットパッカード社製「インピーダンス・ゲインフェーズ・アナライザー」)で測定したところ、40pFであった。そこで、この値を標準値の46pFにするため、コンデンサパターン151の細線4本を、図8中、矢印(↑)の部分でNC切削加工により切断した。これにはアンテナコイル接続端子141の部分の外周溝184を深さ500μmとなるように幅0.5mm×長さ2.0mmに切断した。
【0042】
一方、別に接触型と非接触型の両機能を有するICチップと、厚み150μmのガラスエポキシ基板(サイズ13mm×11.8mm(角部の曲率半径2.5mm))に両面銅箔が付いたものを準備した。基板のICチップ側にアンテナコイル接続端子114を形成し、端子部分にニッケル、金めっきを施し、基板に非接触型ICチップを実装した後、ワイヤボンディング、スルーホールを介して各外部装置接続端子との接続を行い、アンテナコイル接続端子114との金ワイヤーによるワイヤボンディングを行った。さらに、ICチップ周辺部をエポキシ樹脂により封止した。
【0043】
ICモジュール装着用凹部の第3凹部183内にクリーム半田(ニホンハンダ株式会社製)を各0.1cc程度ポッティングモールドした。第1凹部の底面部分であって、第3凹部部分以外に熱硬化系の絶縁性接着剤シート(東亞合成株式会社製)厚み、50μmを仮置きした。
【0044】
次に、凹部18内に前記により準備したICモジュール11を嵌め込んで仮置きしてから、モジュールシールを行った。
これは、先ず最初に、第3凹部のクリーム半田充填部を加熱して端子接続を行うため、当該部分に2点ピンポイント状の加熱部を有するヒーターブロック31を使用して200°C、10sec、1kgf/cm2 の条件で熱プレスを行った(図7(D))。続いて、接着剤シートの熱プレスを行うため、モジュール基板サイズのヒーターブロック32を使用して150°C、5sec、2kgf/cm2 の条件で熱プレスを行った(図7(E))。最後に基板サイズよりは大きい面積の冷却プレス33を使用して20°C、5sec、2kgf/cm2 の条件で冷却を行った(図7(F))。
【0045】
これにより、カード厚820μmで表面性および物理強度に優れ、コンデンサ容量が最適に調整されたコンデンサ内蔵非接触型ICカードが得られた。
この非接触ICカードの共振周波数は、13.56MHz、交信距離は10cmであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明のコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体では、製造過程においてコンデンサ容量を最適な値に簡単に調整することができるので、使用するLSIの個体差にかかわらず最適な共振周波数を達成することができ通信安定性に優れる。また、本発明のコンデンサ内蔵非接触型ICカードの製造方法では、カード基体を熱圧プレスした後の最終段階で、カード基体のコンデンサ容量の最終調整を行うので、ICモジュール装着後もコンデンサ容量の変化は小さく、最適な共振周波数を達成できるので、不良品の発生が少なく歩留りが向上する。また、顔写真、サインパネル、ホログラム箔転写等の付加機能付与の工程後にコンデンサ容量の調整を行うので、機能付加に伴う容量の変化が無く、自由に諸種の付加機能を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 接触型ICカードの実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1の非接触型ICカードのアンテナ基板121を示す平面図である。
【図3】 ICモジュール装着部とコンデンサ部分を拡大した図である。
【図4】 カードの等価回路を示す図である。
【図5】 コンデンサパターンを切断した場合のコンデンサ容量の変化を示す図である。
【図6】 ICモジュール装着用凹部の断面を示す図である。
【図7】 接触型ICカードの製造工程を説明する図である。
【図8】 本発明の実施例を説明する図である。
【符号の説明】
10 ICカード
11 ICモジュール
12 カード基体
13 アンテナコイル
14 アンテナコイル接続端子
15 コンデンサ
18 ICモジュール装着用凹部
19 導電性接着剤
20 絶縁性接着剤
31 ヒーターブロック
32 ヒーターブロック
33 冷却プレス
112 外部装置接続端子
114 IC側アンテナコイル接続端子
115 モールド樹脂
121,122,123,124 コアシート
121A アンテナ基板
125,126 オーバーシート
141,142 アンテナコイル接続端子
151 コンデンサパターン
152 絶縁層
153 導電プレート
181 第1凹部
182 第2凹部
183 第3凹部
184 外周溝

Claims (8)

  1. アンテナコイルと平面状コンデンサからなる共振回路をアンテナ基板に有し、当該アンテナ基板を、樹脂シートを積層した層中に有する非接触型ICカード用基体において、該平面状コンデンサが、予定するICモジュール装着用凹部に臨むように形成された2つのアンテナコイル接続端子のうちの一方側アンテナコイル接続端子から櫛状に平行に分岐した導電パターン線群と当該導電パターン線群を絶縁層を介して覆う導電プレートからなる構成を有し、ICカード用基体にICモジュールを装着する際の前記ICモジュール装着用凹部と該装着用凹部の外側をアンテナコイル接続端子を隔てて囲む外周溝をカード基体表面側から切削する際に、外周溝の外側に分岐する導電パターン線群を、外周溝の必要部分を部分的に他の部分より深く切削して、一部の導電パターン線を切断することにより前記共振回路のコンデンサ容量が調整可能にされていることを特徴とするコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体。
  2. 前記櫛状に平行に分岐した導電パターン線群の各線パターンが各々一定の単位調整量の静電容量を有し、単位調整量づつコンデンサ容量を調整できることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体
  3. コンデンサ容量の調整可能な範囲が、0〜+100pFであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体。
  4. 絶縁が、アンテナ基板を構成するシートからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項記載のコンデンサ内蔵非接触型ICカード用基体。
  5. アンテナコイルと平面状コンデンサからなる共振回路をアンテナ基板に有し、当該アンテナ基板を、樹脂シートを積層した層中に有する非接触型ICカード用基体であって、該平面状コンデンサが、予定するICモジュール装着用凹部に臨むように形成された2つのアンテナコイル接続端子のうちの一方側アンテナコイル接続端子から櫛状に平行に分岐した導電パターン線群と当該導電パターン線群を絶縁層を介して覆う導電プレートからなる構成を有するものである、ICカード用基体を用いる非接触型ICカードの製造方法において、以下の(1)から(4)の工程、
    (1)当該ICカード用基体に、ICモジュールの外部装置接続端子が装着できる深さの第1凹部と、ICモジュールのモールド樹脂部が埋設できる第2凹部とからなるICモジュール装着用凹部をカード基体表面側から切削する工程、
    (2)第2凹部の周囲であって、ICモジュール装着用凹部に臨むように形成された2つのアンテナコイル接続端子上を掘削して、双方のアンテナコイル接続端子表面が現れるようにする工程、
    (3)双方のアンテナコイル接続端子間のコンデンサ容量とICモジュールのコンデンサ容量を測定してから、前記共振回路が所定の共振周波数が得られるように、前記平面状コンデンサのアンテナコイル接続端子から櫛状に平行に分岐した導電パターン線を必要本数切断してコンデンサ容量を調整する工程、
    (4)ICモジュールをICモジュール装着用凹部に嵌め込んでから、モジュールシールを行い、アンテナコイル接続端子の電気的接続とICモジュールの固定を行う工程、
    を有することを特徴とするコンデンサ内蔵非接触型ICカードの製造方法。
  6. 前記導電パターン線の切断を、ICモジュール装着用凹部の外側をアンテナコイル接続端子を隔てて囲む外周溝をカード表面側から切削する際に、外周溝の必要部分を部分的に他の部分より深く切削することにより切断することを特徴とする請求項5記載のコンデンサ内蔵非接触型ICカードの製造方法。
  7. コンデンサ容量の調整可能な範囲が、0〜+100pFであることを特徴とする請求項5または請求項6記載のコンデンサ内蔵非接触型ICカードの製造方法。
  8. ICモジュールが端子板付きの非接触型ICモジュールであるか、接触型非接触型両機能を有するICモジュールであることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1の請求項記載のコンデンサ内蔵非接触型ICカードの製造方法。
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