JP2002207114A - 光学素子とその製造方法、該光学素子を用いた液晶素子 - Google Patents

光学素子とその製造方法、該光学素子を用いた液晶素子

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JP2002207114A JP2001002034A JP2001002034A JP2002207114A JP 2002207114 A JP2002207114 A JP 2002207114A JP 2001002034 A JP2001002034 A JP 2001002034A JP 2001002034 A JP2001002034 A JP 2001002034A JP 2002207114 A JP2002207114 A JP 2002207114A
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勝彦 高野
Shoji Shiba
昭二 芝
Takeshi Okada
岡田  健
Hiroshi Yanai
洋 谷内
Taketo Nishida
武人 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接する画素間での混色や白抜けのない画素
を備えた光学素子をインクジェット方式により提供す
る。 【解決手段】 画素間を隔てる隔壁を感光性樹脂組成物
で形成するに際し、ポストベーク前に光照射処理を行
い、ポストベーク後に支持基板表面の親インク化処理と
してドライエッチング処理を、隔壁の撥インク化処理と
してプラズマ処理を施し、さらに、支持基板に水を接触
させてインク拡がり性を改善した後、該隔壁で囲まれた
領域にインクを付与して画素を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、パ
ーソナルコンピュータ、パチンコ遊技台に使用されてい
るカラー液晶素子の構成部材であるカラーフィルタ、及
び、複数の発光層を備えたフルカラー表示のエレクトロ
ルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジェッ
ト方式を利用して製造する製造方法に関し、さらには、
該製造方法により製造される光学素子、及び該光学素子
の一つであるカラーフィルタを用いてなる液晶素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のため
にはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の
重いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高ま
っている。
【0003】従来から、カラーフィルタの要求特性を満
足しつつ上記の要求に応えるべく、種々の方法が試みら
れているが、未だ全ての要求特性を満足する方法は確立
されていない。以下にそれぞれの方法を説明する。
【0004】第一の方法は染色法である。染色法は、先
ず透明基板上に染色用の材料である、水溶性の高分子材
料層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所
望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染
色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3色の着色部からなる着色層を形成する。
【0005】第二の方法は顔料分散法であり、近年最も
盛んに行われている。この方法は、先ず透明基板上に顔
料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニン
グすることにより、単色のパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R、G、Bの3色の着色部か
らなる着色層を形成する。
【0006】第三の方法としては電着法がある。この方
法は、先ず透明基板上に透明電極をパターニングし、顔
料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一
の色を電着する。この工程を3回繰り返して、R、G、
Bの3色の着色部からなる着色層を形成し、最後に焼成
するものである。
【0007】第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散し、印刷を3回繰り返すことにより、R、G、
Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより、着
色層を形成するものである。いずれの方法においても、
着色層の上に保護層を形成するのが一般的である。
【0008】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
数が多い程、歩留まりが低下するという問題も有してい
る。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形
状が限定されるため、現状の技術ではTFT型(TF
T、即ち薄膜トランジスタをスイッチング素子として用
いたアクティブマトリクス駆動方式)の液晶素子の構成
には適用困難である。
【0009】また、印刷法は解像性が悪いため、ファイ
ンピッチのパターン形成には不向きである。
【0010】上記のような欠点を補うべく、近年、イン
クジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が
盛んに検討されている。インクジェット方式を利用した
方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという
利点がある。
【0011】一方、インクジェット方式はカラーフィル
タの製造に限らず、エレクトロルミネッセンス素子(以
下、「EL素子」と記す)の製造にも応用が可能であ
る。
【0012】EL素子は、蛍光性の無機及び有機化合物
を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、上記
薄膜に電子及び正孔(ホール)を注入して再結合させる
ことにより励起子を生成させ、この励起子が失活する際
の蛍光或いは燐光の放出を利用して発光させる素子であ
る。このようなEL素子に用いられる蛍光性材料を、例
えばTFT等素子を作り込んだ基板上にインクジェット
方式により付与して発光層を形成し、素子を構成するこ
とができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、イン
クジェット方式は製造プロセスの簡略化及びコスト削減
を図ることができることから、カラーフィルタやEL素
子といった光学素子の製造へ応用されている。しかしな
がら、このような光学素子の製造において、インクジェ
ット方式特有の問題として、「混色」及び「白抜け」と
言った問題がある。以下、カラーフィルタを製造する場
合を例に挙げて説明する。
【0014】「混色」は、隣接する異なる色の画素(着
色部)間においてインクが混ざり合うことにより発生す
る障害である。ブラックマトリクスを隔壁として、該ブ
ラックマトリクスの開口部にインクを付与して着色部を
形成するカラーフィルタの製造方法においては、ブラッ
クマトリクスの開口部の容積に対して、数倍〜数十倍の
体積を有するインクを付与する必要がある。インク中に
含まれる着色剤や硬化成分等の固形分濃度が高い場合、
即ち付与するインクの体積が比較的少ない場合において
は、ブラックマトリクスが十分に隔壁として機能し、該
ブラックマトリクスの開口部内にインクを保持すること
ができるため、付与されたインクがブラックマトリクス
を乗り越えて、隣接する異なる色の着色部にまで到達す
ることはない。しかしながら、インク中の固形分濃度が
低い場合、即ち多量のインクを付与する必要がある場合
には、隔壁となるブラックマトリクスを超えてインクが
あふれてしまうため、隣接する着色部間で混色が発生し
てしまう。特に、インクジェットヘッドのノズルより安
定して吐出可能なインクの粘度には限界があり、インク
中に含有される固形分の濃度にも限界があるため、混色
を回避するための技術が必要である。
【0015】そこで、着色部と隔壁との間におけるイン
クの濡れ性の差を利用して混色を防止する方法が提案さ
れている。例えば、特開昭59−75205号において
は、インクが目的領域外へ広がることを防止するため、
濡れ性の悪い物質で拡散防止パターンを形成する方法が
提案されているが、具体的な技術は開示されていない。
一方、特開平4−123005号においては、具体的な
手法として、撥水、撥油作用の大きなシリコーンゴム層
をパターニングして混色防止用の仕切壁とする方法が提
案されている。さらに、特開平5−241011号や特
開平5−241012号においても同様に、遮光層とな
るブラックマトリクス上にシリコーンゴム層を形成し、
混色防止用の隔壁として用いる手法が開示されている。
【0016】これらの方法によれば、隔壁の高さをはる
かに超える量のインクを付与した場合においても、隔壁
の表面層が撥インク性を示すためにインクがはじかれ、
隔壁を超えて隣接する着色部にまで及ぶことがなく、有
効に混色を防止することができる。
【0017】図7にその概念図を示す。図中、71は透
明基板、73は隔壁を兼ねたブラックマトリクス、76
はインクである。ブラックマトリクス73の上面が撥イ
ンク性を有する場合には、図7(b)に示すように、付
与されたインク76がブラックマトリクス73の開口部
中に保持され、隣接する着色部にまで達することはな
い。しかしながら、ブラックマトリクス73の上面の撥
インク性が低い場合には、図7(a)に示すように、付
与されたインク76がブラックマトリクス73上にまで
濡れ広がり、隣接する開口部に付与されたインクと混じ
り合ってしまう。
【0018】また、一般的にはシリコン化合物を用いる
よりも、フッ素化合物を用いる方がより優れた撥インク
性を得ることができる。例えば、特開2000−355
11号において、遮光部上にポジ型のレジストパターン
を形成し、さらに該パターン上に撥インク処理剤を塗布
する方法が開示されており、撥インク処理剤としては、
フッ素化合物を用いることが開示されている。しかしな
がら、この方法の場合、遮光部上に設けられたポジ型レ
ジストパターンを着色部形成後に除去する必要がある
が、レジストパターンを除去する際に画素の溶解、剥
離、膨潤といった問題を生じる場合がある。
【0019】また、樹脂層の表面をフッ素化する手法と
しては、日本化学会誌、1985(10)p.1916
〜1923において、フッ素化合物の反応ガスをプラズ
マ化して処理する方法が提案されている。さらに、この
技術をカラーフィルタに適用した例としては、特開平1
1−271753号において、隔壁をインクに対して親
和性を有する下層と、非親和性を有する上層の多層構造
とし、上層をインクに対して非親和性とする手法とし
て、フッ素化合物を含むガスによりプラズマ処理する方
法が開示されている。
【0020】しかしながら、上述した手法はいずれも隔
壁を多層化するものであり、フォトリソグラフィ工程を
複数回実施する必要があることから、プロセスの複雑
化、コストアップ、ひいては歩留まり低下を招くという
問題がある。
【0021】一方、「白抜け」は、主に付与されたイン
クが隔壁によって囲まれた領域内に十分且つ均一に拡散
することができないことに起因して発生する障害であ
り、色ムラやコントラストの低下といった表示不良の原
因となる。
【0022】図8に、白抜けの概念図を示す。図8
(a)は平面模式図、(b)は(a)のA−B断面模式
図である。図中、図7と同じ部材には同じ符号を付し
た。また、78は白抜け部分である。
【0023】近年、TFT型液晶素子用のカラーフィル
タにおいては、TFTを外光から保護する目的で、或い
は、開口率を大きくして明るい表示を得る目的で、ブラ
ックマトリクス73の開口部形状が複雑になっており、
複数のコーナー部を有するものが一般的に使用されてい
るため、図8(a)に示すように、該コーナー部に対し
てインク76が十分に拡散しないという問題が発生す
る。また、ブラックマトリクス73を形成する際には、
一般的に液状レジストやドライレジストを用いたフォト
リソグラフィ工程が使用されており、レジストに含まれ
る種々の成分により透明基板71の表面に汚染物が付着
して、インク76の拡散の妨げとなる場合がある。さら
に、透明基板71の表面に比べて、ブラックマトリクス
73の側面の撥インク性が極端に高い場合、図8(b)
に示すように、ブラックマトリクス73の側面でインク
76がはじかれてしまうため、インク76とブラックマ
トリクス73が接する部分で色が薄くなるという問題が
発生する場合もある。
【0024】このような混色や白抜けの問題を解決する
手法として、特開平9−203803号においては、ブ
ラックマトリクス(凸部)に囲まれた領域(凹部)が、
水に対して20°以下の接触角となるよう親インク化処
理された基板を用いることが提案されている。親インク
性を付与する方法としては、水溶性のレベリング剤や水
溶性の界面活性剤が例示されている。さらに、上述した
混色に対する問題を同時に解決するために、凸部の表面
を予め撥インク処理剤で処理して撥インク性を付与する
手法が開示されており、撥インク処理剤としてフッ素含
有シランカップリング剤を用い、フッ素系の溶剤でコー
トする方法が例示されている。また、この際、凸部の表
面層のみを選択的に撥インク化し、凸部の側面を撥イン
ク化しないための手法として、 凸部自体がそのような性質を生じるよう2種類の材料
を積層する、 凸部以外の部分をレジストで覆って、凸部の上面のみ
を撥インク化処理する、 透明基板上にレジスト層を形成し、全面を撥インク化
処理した後、フォトリソ工程によりレジスト層をパター
ニングして凸部を形成する、等の方法が例示されてい
る。
【0025】また、特開平9−230129号において
は、同様に、凹部を親インク化処理する方法として、エ
ネルギー線を照射する方法が開示されている。この場合
にも、凸部の表面層のみを撥インク化処理する方法とし
て、ガラス基板上に凸部形成用の感光性材料を塗布し、
全面を撥インク処理剤にて処理した後、フォトリソグラ
フィ工程により感光性材料をパターニングする手法が例
示されている。その後、エネルギー線の照射により凸部
と凹部を同時に、もしくはどちらかを選択的に親インク
化処理するものである。
【0026】しかしながら、これらの方法はいずれも凸
部の表面を撥インク化処理した後に凹部を親インク化処
理するものであることから、親インク化処理を行う際に
撥インク化処理された凸部の表面の撥インク性を低下さ
せてしまうという問題がある。そのため、透明基板表面
及びブラックマトリクスの側面においては十分な親イン
ク性を、ブラックマトリクスの上面においては十分な撥
インク性をそれぞれ得ることは困難である。
【0027】上記問題は、インクジェット方式によりE
L素子を製造する場合にも同様に生じる。即ち、EL素
子において、例えばR、G、Bの各光を発光する有機半
導体材料をインクとして用い、隔壁で囲まれた領域に該
インクを付与して画素(発光層)を形成する際に、隣接
する発光層間でインクが混じり合った場合、当該発光層
では所望の色、輝度の発光が得られないという問題が生
じる。また、単一色の発光層であっても、隔壁内に充填
するインク量を均一化しているため、隣接画素へインク
が流入すると、インク量に不均一性が生じ、輝度ムラと
して認識され、問題となる。また、隔壁で囲まれた領域
内に十分にインクが拡散しなかった場合には、発光層と
隔壁との境界部分で十分な発光輝度が得られないという
問題を生じる。尚、以下の記述においては、便宜上、E
L素子を製造する場合においても、隣接する発光層間で
のインクの混じり合いを「混色」、発光層と隔壁の境界
部でのインクの反発による発光輝度ムラの発生を「白抜
け」と記す。
【0028】本発明の課題は、カラーフィルタやEL素
子といった光学素子を、インクジェット方式を利用して
簡易なプロセスで安価に製造するに際して、上記問題を
解決し、信頼性の高い光学素子を歩留まり良く提供する
ことにある。具体的には、隔壁で囲まれた領域内にイン
クを付与する際に、隣接する画素間での混色を防止し、
且つ、該領域内でインクを十分に拡散させて表面が平坦
な画素を形成することにある。本発明ではさらに、該製
造方法によって得られた光学素子を用いて、カラー表示
特性に優れた液晶素子をより安価に提供することを目的
とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、支持基
板上に複数の画素と、隣接する画素間に位置する隔壁と
を少なくとも有する光学素子の製造方法であって、支持
基板上に感光性樹脂組成物層を形成し、パターン露光、
現像して隔壁パターンを形成する工程と、上記隔壁パタ
ーンに光照射処理を施す工程と、光照射した隔壁パター
ンに加熱処理を施して硬化させ、隔壁を形成する工程
と、上記支持基板に親インク化処理を施す工程と、上記
隔壁にフッ素化処理を施す工程と、上記支持基板表面に
水を接触させるインク拡がり性改善処理を施す工程と、
インクジェット方式により上記隔壁で囲まれた領域にイ
ンクを付与して画素を形成する工程と、を少なくとも有
することを特徴とする光学素子の製造方法である。
【0030】上記本発明の光学素子の製造方法において
は、下記の構成を好ましい態様として含むものである。
上記隔壁パターンの形成工程が、液状レジスト或いはフ
ィルムレジストを用い、フォトリソグラフィ法による工
程である。上記隔壁パターンの光照射処理が、支持基板
の両面から光を照射する。上記親インク化処理が、酸
素、アルゴン、ヘリウムのうちから選択される少なくと
も1種を含むガスを導入し、減圧雰囲気下或いは大気圧
雰囲気下で支持基板にプラズマ照射を行うドライエッチ
ング処理である。上記フッ素化処理が、少なくともフッ
素原子を含有するガスを導入してプラズマ照射を行うプ
ラズマ処理である。上記プラズマ処理で導入するガスが
CF4、SF6、CHF3、C26、C38、C58から
選択される少なくとも1種のハロゲンガスとO2ガスと
の混合ガスであり、O2の混合比率が30%以下であ
る。上記インク拡がり性改善処理が、支持基板に水を接
触させながら、超音波を照射する処理である。上記隔壁
を黒色感光性樹脂組成物で形成する。上記インクが少な
くとも硬化成分、水、有機溶剤を含有する。上記インク
が着色剤を含有し、画素が着色部であるカラーフィルタ
を製造する。上記インクが発光材料を含有し、画素が発
光層であるエレクトロルミネッセンス素子を製造する。
【0031】本発明の第二は、支持基板上に複数の画素
と、隣接する画素間に位置する隔壁とを少なくとも有
し、上記本発明の光学素子の製造方法により製造された
ことを特徴とする光学素子である。
【0032】本発明の光学素子においては、下記の構成
を好ましい態様として含むものである。上記隔壁が遮光
層である。上記支持基板が透明基板であり、上記画素が
着色剤を含有するインクで形成された着色部であり、複
数色の着色部を備えたカラーフィルタである。特に、該
着色部上に保護層を有する、及び、表面に透明導電膜を
有する。上記画素が発光材料を含有するインクで形成さ
れた発光層であり、該発光層を挟んで上下に電極を有す
るエレクトロルミネッセンス素子である。
【0033】さらに本発明の第三は、一対の基板間に液
晶を挟持してなり、一方の基板が上記本発明の光学素子
を用いて構成したことを特徴とする液晶素子である。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の光学素子の製造方法は、
支持基板上に感光性樹脂組成物層を形成し、露光、現像
処理をして所定の隔壁パターンを形成し、光照射処理、
加熱処理(ポストベーク処理)、親インク化処理、フッ
素化処理、及びインク拡がり性改善処理を施した後、該
隔壁で囲まれた領域にインクジェット方式によりインク
を付与して画素を形成することに特徴を有する。本発明
の製造方法においては、隔壁形成時に、ポストベーク処
理に先立って光照射処理を施すことによって、該ポスト
ベーク処理における隔壁パターンの熱収縮による形状の
歪みの発生を抑え、隔壁パターンの基板の法線方向にお
ける断面形状をより矩形に近いものとして、白抜けの発
生を抑えることができる。また、本発明においては、フ
ッ素化処理による撥インク化処理の後に支持基板を水に
接触させるインク拡がり性改善処理を施すことによっ
て、後工程において付与したインクが支持基板上で良好
に拡がり、白抜けの発生をより良く防止することができ
る。
【0035】尚、本発明において上記「インク」とは、
乾燥硬化した後に、例えば光学的、電気的に機能性を有
する液体を総称し、従来用いられていた着色材料に限定
されるものではない。
【0036】本発明の製造方法で製造される本発明の光
学素子としては、カラーフィルタ及びエレクトロルミネ
ッセンス(EL素子)が挙げられる。先ず、本発明の光
学素子について実施形態を挙げて説明する。
【0037】図4に、本発明の光学素子の一実施形態で
あるカラーフィルタの一例の断面を模式的に示す。図
中、41は支持基板としての透明基板、42は隔壁を兼
ねたブラックマトリクス、43は画素である着色部、4
4は必要に応じて形成される保護層である。本発明のカ
ラーフィルタを用いて液晶素子を構成する場合には、着
色部43上或いは、着色部43上に保護層44を形成し
たさらにその上に、液晶を駆動するためのITO(イン
ジウム・チン・オキサイド)等透明導電材からなる透明
導電膜が形成されて提供される場合もある。
【0038】図5に、図4のカラーフィルタを用いて構
成された、本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図
を示す。図中、47は共通電極(透明導電膜)、48は
配向膜、49は液晶、51は対向基板、52は画素電
極、53は配向膜であり、図4と同じ部材には同じ符号
を付して説明を省略する。
【0039】カラー液晶素子は、一般的にカラーフィル
タ側の基板41と対向基板51とを合わせ込み、液晶4
9を封入することにより形成される。液晶素子の一方の
基板51の内側に、TFT(不図示)と画素電極52が
マトリクス状に形成されている。また、カラーフィルタ
側の基板41の内側には、画素電極52に対向する位置
に、R、G、Bが配列するように、カラーフィルタの着
色部43が形成され、その上に透明な共通電極47が形
成される。さらに、両基板の面内には配向膜48,53
が形成されており、液晶分子を一定方向に配列させてい
る。これらの基板は、スペーサー(不図示)を介して対
向配置され、シール材(不図示)によって貼り合わさ
れ、その間隙に液晶49が充填される。
【0040】上記液晶素子は、透過型の場合には、基板
51及び画素電極52を透明素材で形成し、それぞれの
基板の外側に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板
を組み合わせたバックライトを用い、液晶化合物をバッ
クライトの光の透過率を変化させる光シャッターとして
機能させることにより表示を行う。また、反射型の場合
には、基板51或いは画素電極52を反射機能を備えた
素材で形成するか、或いは、基板51上に反射層を設
け、透明基板41の外側に偏光板を設け、カラーフィル
タ側から入射した光を反射して表示を行う。
【0041】また、図6に、本発明の光学素子の他の実
施形態である、有機EL素子の一例の断面模式図を示
す。図中、61は駆動基板、62は隔壁、63は画素で
ある発光層、64は透明電極、66は金属層である。こ
の図では、簡略化のために一つの画素領域のみを示して
いる。
【0042】駆動基板61には、TFT(不図示)、配
線膜及び絶縁膜等が多層に積層されており、金属層66
及び発光層63毎に配置した透明電極64間に発光層単
位で電圧を印加可能に構成されている。駆動基板61は
公知の薄膜プロセスによって製造される。
【0043】本発明において有機EL素子を構成する場
合、その構造については、少なくとも一方が透明または
半透明である一対の陽極及び陰極からなる電極間に、樹
脂組成物からなる隔壁内に少なくとも発光材料を含有す
るインクを充填して画素を形成した構成であれば、特に
制限はなく、その構造は公知のものを採用することがで
き、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて各種の
改変を加えることができる。
【0044】その積層構造は、例えば、 (1)電極(陰極)/発光層/正孔注入層/電極(陽
極) (2)電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰
極) (3)電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層
/電極(陰極) (4)電極(陽極または陰極)/発光層/電極(陰極ま
たは陽極) があるが、本発明は上記のいずれの構成の有機化合物層
を設けた積層構造体を有するEL素子に対しても適用す
ることができる。
【0045】上記(1)及び(2)は2層構造、(3)
は3層構造、(4)は単層構造と称されるものである。
本発明における有機EL素子はこれらの積層構造を基本
とするが、これら以外の(1)から(4)を組み合わせ
た構造やそれぞれの層を複数有していてもよい。また、
カラーフィルタと組み合わせることによって、フルカラ
ー表示を実現しても良い。これらの積層構造からなる有
機EL素子の形状、大きさ、材質、隔壁と画素以外の部
材の形成工程等は該有機EL素子の用途等に応じて適宜
選択され、特に制限はない。
【0046】本発明において、有機EL素子の発光層に
用いられる発光材料としては種々のものを適用すること
ができ、例えば、蛍光性を有する有機化合物が挙げられ
る。蛍光性の有機化合物としては、低分子蛍光体、高分
子蛍光体のいずれもが好ましく用いられ、インクジェッ
ト方式への適用が簡単であることから、高分子蛍光体が
さらに好ましい。
【0047】例えば、低分子蛍光体としては、特に限定
はないが、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及
びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン
系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素
類、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯
体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン
及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘
導体等を用いることができる。具体的には、例えば、特
開昭57−41781号、特開昭59−184383号
公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能で
ある。
【0048】また、発光材料として使用可能な高分子蛍
光体としては、特に限定はないが、ポリフェニレンビニ
レン、ポリアリレン、ポリアルキルチオフェン、ポリア
ルキルフルオレン等を挙げることができる。
【0049】尚、本発明において有機EL素子に用いる
高分子蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共
重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有す
る高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体
であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を
得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性
を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共
重合体が好ましい。また本発明の有機EL素子は、薄膜
からの発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態
で蛍光を有するものが用いられる。
【0050】該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、
クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。
高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれら
の溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
【0051】本発明における有機EL素子において、発
光層と陰極との間にさらに電子輸送層を設ける場合の電
子輸送層中に使用する、或いは正孔輸送性材料及び発光
材料と混合使用する電子輸送性材料は、陰極より注入さ
れた電子を発光材料に伝達する機能を有している。この
ような電子輸送性材料について特に制限はなく、従来公
知の化合物の中から任意のものを選択して用いることが
できる。
【0052】該電子輸送性材料の好ましい例としては、
ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン
誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシ
ド誘導体、複素環テトラカルボン酸無水物、或いはカル
ボジイミド等を挙げることができる。
【0053】さらに、フレオレニリデンメタン誘導体、
アントラキノジメタン誘導体及びアントロン誘導体、オ
キサジアゾール誘導体等を挙げることができる。また、
発光層を形成する材料として開示されているが、8−ヒ
ドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体等も電子輸
送性材料として用いることができる。
【0054】本発明におけるEL素子において、発光層
は一般には適当な結着性樹脂と組み合わせて薄膜状に形
成する。上記結着性樹脂としては広範囲な樹脂材料より
選択でき、例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹
脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルア
セタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらは
単独または共重合体ポリマーとして1種または2種以上
混合して用いても良い。
【0055】また、陽極材料としては仕事関数がなるべ
く大きなものが良く、例えば、ニッケル、金、白金、パ
ラジウム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合
金、或いは酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ
化銅が好ましい。またポリ(3−メチルチオフェン)、
ポリフェニレンスルフィド或いはポリピロール等の導電
性ポリマーも使用できる。一方、陰極材料としては仕事
関数が小さな銀、鉛、錫、マグネシウム、アルミニウ
ム、カルシウム、マンガン、インジウム、クロム或いは
これらの合金が用いられる。
【0056】EL素子は、発光層における発光を観察す
る側を透明或いは半透明にする必要があり、例えば図6
の構成においては、透明電極64を形成した駆動基板6
1が透明或いは半透明になるように構成される。また、
透明電極64は陰極、陽極のいずれでもかまわないが、
通常、ITOが用いられるため、陽極となるのが一般的
である。
【0057】以下に、図面を参照して本発明の光学素子
の製造方法について説明する。
【0058】図1〜図3は本発明の光学素子の製造方法
を模式的に示す工程図である。以下に各工程について説
明する。尚、以下の工程(a)〜(j)は図1〜図3の
(a)〜(j)に対応する。また、図1〜図3の各工程
において紙面左側の(a−1)〜(j−1)は平面模式
図、紙面右側の(a−2)〜(j−2)は(a−1)〜
(j−1)のA−B断面模式図である。図中、1は支持
基板、2は感光樹脂組成物層、3は隔壁パターン、4は
隔壁パターン3の開口部、5は隔壁、6はインク、7は
画素である。
【0059】工程(a) 支持基板1を用意する。支持基板1は、図4に例示した
カラーフィルタを製造する場合には透明基板41であ
り、一般にはガラス基板が用いられるが、液晶素子を構
成する目的においては、所望の透明性、機械的強度等の
必要特性を有するものであれば、プラスチック基板など
も用いることができる。
【0060】また、図6に例示したEL素子を製造する
場合には、支持基板1は透明電極64を形成した駆動基
板61であり、図6の如く当該基板側から光を照射する
場合には、駆動基板61にガラス基板などの透明基板を
用いる。
【0061】工程(b) 支持基板1上に、隔壁5を形成するための感光性樹脂組
成物層2を形成する。本発明にかかる隔壁5は、図4の
カラーフィルタの場合にはブラックマトリクス42に、
図6のEL素子の場合には隔壁62に相当する。該隔壁
5は、特にカラーフィルタを製造する場合には、図4の
42で示したように、隣接する画素間を遮光する遮光層
とすることが好ましく、その場合、図4の如くブラック
マトリクス42とするか、或いは、ブラックストライプ
とすることもできる。また、EL素子を製造する場合に
も遮光層とすることが可能である。
【0062】本発明において、隔壁5を形成するために
用いられる感光性樹脂組成物としては、エポキシ系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリアミドイミドを含むポリイミ
ド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ビニル系樹脂などの感光性の樹脂材料を用いることがで
きるが、250℃以上の耐熱性を有することが好まし
く、その点から、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リイミド系樹脂が好ましく用いられる。また、形態とし
ては液状材料、ドライのフィルム材料など、形態に拘ら
ず使用することができる。
【0063】また、かかる隔壁5を遮光層とする場合に
は、上記感光性樹脂組成物中に、遮光剤を分散せしめた
黒色感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂組成物層2を
形成する。該遮光剤としては、後述するように、隔壁5
の高い撥インク性及び適度な表面粗さを得る上でカーボ
ンブラックを用いることが望ましく、該カーボンブラッ
クとしては、チャネルブラック、ローラーブラック、デ
ィスクブラックと呼ばれているコンタクト法で製造され
たもの、ガスファーネストブラック、オイルファーネス
トブラックと呼ばれているファーネスト法で製造された
もの、サーマルブラック、アセチレンブラックと呼ばれ
ているサーマル法で製造されたものなどを用いることが
できるが、特に、チャネルブラック、ガスファーネスト
ブラック、オイルファーネストブラックが好ましい。さ
らに必要に応じて、R、G、Bの顔料の混合物などを加
えても良い。また、一般に市販されている黒色レジスト
を用いることもできる。必要に応じて高抵抗化した遮光
層を用いても良い。
【0064】感光性樹脂組成物層2は、スピンコート、
ロールコート、バーコート、スプレーコート、ディップ
コート、スリットコート、或いは印刷法等の方法により
形成することができる。
【0065】工程(c) 感光性樹脂組成物層2を通常のフォトリソグラフィ法で
露光、現像しパターニングすることで複数の開口部4を
有する隔壁パターン3を形成する。
【0066】工程(d) 隔壁パターン3を形成した支持基板1に対して光照射処
理を施す。当該処理は、引き続き行う加熱処理(ポスト
ベーク処理)における熱収縮による隔壁表面のしわの発
生や隔壁断面のダレ、さらには、断面形状の歪みに起因
する白抜けを防止するための処理である。本工程におい
て好ましくは、基板1の表面(隔壁パターン3形成側)
及び裏面の両側より全面露光する。
【0067】工程(e) 露光した隔壁パターン3に加熱処理を施し、硬化させて
隔壁5を形成する。本発明では、先の工程で光照射処理
を施しているため、得られる隔壁5の基板1法線方向の
断面形状は工程(c)におけるパターニング直後の隔壁
パターン3の断面形状をほぼ保持したものとなり、側面
が立ったものであるため、後工程において開口部4にイ
ンク6を付与した際に、インク6と隔壁5の側面が良好
に接触して白抜けが防止される。
【0068】本発明における隔壁5の基板1法線方向に
おける断面形状としては、上面のパターン線幅L1、下
面のパターン線幅L2と隔壁の高さTが、T≧|L2−L
1|/2のような関係であって、隔壁側面の少なくとも
一部と画素7とが接触していることが好ましい。隔壁5
の断面形状がT<|L2−L1|/2の場合には画素を形
成した後に白抜けが生じやすく、外観不良になり易い。
【0069】工程(f) 隔壁5を形成した支持基板1に親インク化処理を施す。
親インク化処理としては、ドライエッチング処理が好ま
しく、具体的には、酸素、アルゴン、ヘリウムのうちか
ら選択される少なくとも1種を含むガスを導入し、減圧
雰囲気下或いは大気圧雰囲気下で支持基板1にプラズマ
照射を行う減圧プラズマ処理や大気圧プラズマ処理を行
う。
【0070】当該ドライエッチング処理を行うことによ
って、隔壁5の形成工程において支持基板1表面に付着
した汚染物を除去し、該表面を清浄化して後工程におけ
るインク6の濡れ性(親インク性)を向上し、開口部4
内でインク6を良好に拡散させることができるようにな
る。さらに、当該ドライエッチング処理によって、隔壁
5の表層が粗面化され、撥インク性が向上する。
【0071】工程(g) 隔壁5に対してフッ素化処理、好ましくは、少なくとも
フッ素原子を含有するガスを導入して隔壁5にプラズマ
照射するプラズマ処理を行う。当該プラズマ処理によ
り、導入ガス中のフッ素またはフッ素化合物が隔壁5表
層に入り込み、隔壁5表層の撥インク性が増大する。
【0072】特に、隔壁5をカーボンブラックを含む感
光性樹脂組成物で構成した場合には、非常に高い撥イン
ク性が発現する。その理由としては、先の工程(f)に
おけるドライエッチング処理によって隔壁5表面にカー
ボンブラックが露出し、本工程のプラズマ処理によって
フッ素またはフッ素化合物が該カーボンブラックと結合
するためと考えられる。よって、本発明においては、隔
壁5にカーボンブラックを含ませておくことが望まし
い。
【0073】本工程において導入する、少なくともフッ
素原子を含有するガスとしては、CF4、CHF3、C2
6、SF6、C38、C58から選択されるハロゲンガ
スを1種以上用いることが好ましい。特に、C58(オ
クタフルオロシクロペンテン)は、オゾン破壊能が0で
あると同時に、大気寿命が従来のガスに比べて(C
4:5万年、C48:3200年)0.98年と非常
に短い。従って、地球温暖化係数が90(CO2=2と
した100年積算値)と、従来のガスに比べて(C
4:6500、C48:8700)非常に小さく、オ
ゾン層や地球環境保護に極めて有効であり、本発明で使
用する上で望ましい。
【0074】さらに、導入ガスとしては、必要に応じて
酸素、アルゴン、ヘリウム等のガスを併用しても良い。
本発明においては、上記CF4、CHF3、C26、SF
6、C38、C58から選択されるハロゲンガスを1種
以上とO2との混合ガスを用いると、本工程による撥イ
ンク性の程度を制御することが可能になる。但し、当該
混合ガスにおいて、O2の混合比率が30%を超えると
2による酸化反応が支配的になり、撥インク性向上効
果が妨げられるため、また、O2混合比率が30%を超
えると樹脂に対するダメージが顕著になるため、当該混
合ガスを用いる場合にはO2の混合比率が30%以下の
範囲で使用する必要がある。
【0075】本工程及び先のドライエッチング処理工程
におけるプラズマの発生方法としては、低周波放電、高
周波放電、マイクロ波放電等の方式を用いることがで
き、プラズマ照射の際の圧力、ガス流量、放電周波数、
処理時間等の条件は、任意に設定することができる。
【0076】本発明にかかる隔壁5表面の、フッ素化処
理後の撥インク性の程度は、純水によって測定した接触
角が110°以上であることが好ましい。当該接触角が
110°未満では混色が生じやすく、多量のインク量を
付与することができない。特に、カラーフィルタを製造
する場合には、色純度の高いカラーフィルタの製造が難
しくなる。従来の方法においては、隔壁5表面の撥イン
ク性を110°以上にすることは難しく、高撥インク性
の材料として用いられているPTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)においても110°弱であった。
【0077】本発明においては、隔壁5をカーボンブラ
ックを含む感光性樹脂組成物で形成し、ドライエッチン
グ処理を施した上でプラズマ処理を施すことによって、
前記した理由により、隔壁5表面の撥インク性を110
°以上と高くすることが可能であり、好ましくは、12
0°以上135°以下である。隔壁5表面の撥インク性
は135°以下とすることで、インク量が少ない場合の
白抜けを防止することができる。
【0078】また、支持基板1表面の親インク性は、純
水によって測定した接触角が20°以下であることが好
ましい。純水に対する接触角を20°以下とすることに
よって、支持基板1表面にインクが良好に濡れ広がり、
隔壁5表面の撥インク性が高くとも、白抜けが生じるこ
とがない。特に、10°以下とすることが望ましい。
【0079】工程(h) プラズマ処理を施した支持基板1を水と接触させること
によりインク拡がり性改善処理を行なう。インク拡がり
性改善処理を行なうことにより、微量のインクを付与し
た場合であってもインクが開口部に十分に拡がるように
なる。
【0080】本工程において使用する水としては、純水
であることが好ましい。支持基板1を水と接触させる方
法としては、水への浸漬、水のシャワーリング等、水と
支持基板1を完全に接触させる方法であれば特に制約は
ない。しかし、支持基板1上の隔壁5が複雑なパターン
形状の場合、或いは、隔壁5と開口部4の境界部、コー
ナー部といった微細な箇所での水との接触を十分に行な
うといった観点より、超音波浴中への浸漬、もしくは微
細で高圧な水滴によるシャワーリングが好ましい。
【0081】さらには、インク拡がり性改善処理に用い
る水の温度としては、開口部4の表面改質を効果的に行
なう観点より20〜60℃であることが好ましい。
【0082】工程(i) インクジェット記録装置を用いて、インクジェットヘッ
ド(不図示)より、インク6を隔壁5で囲まれた領域
(開口部4)に付与する。インクジェットとしては、エ
ネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジ
ェット(登録商標)タイプ、或いは圧電素子を用いたピ
エゾジェットタイプ等が使用可能である。また、インク
6としては、カラーフィルタの場合には硬化後にR、
G、Bの着色部を形成するように各色の着色剤を含むも
の、EL素子の場合には、硬化後に電圧印加によって発
光する発光層を形成する発光材料を含むものを用いる。
いずれの場合も、インク6は硬化成分、水、溶剤を少な
くとも含むものが好ましい。以下に、本発明の製造方法
によってカラーフィルタを製造する場合に用いるインク
の組成についてさらに詳細に説明する。
【0083】〔1〕着色剤 本発明でインク中に含有させる着色剤としては、染料系
及び顔料系共に使用可能であるが、顔料を使用する場合
には、インク中で均一に分散させるために別途分散剤の
添加が必要となり、全固形分中の着色剤比率が低くなっ
てしまうことから、染料系の着色剤が好ましく用いられ
る。また、着色剤の添加量としては、後述する硬化成分
と同量以下であることが好ましい。
【0084】〔2〕硬化成分 後工程におけるプロセス耐性、信頼性等を考慮した場
合、熱処理或いは光照射等の処理により硬化し、着色剤
を固定化する成分、即ち架橋可能なモノマー或いはポリ
マー等の成分を含有することが好ましい。特に、後工程
における耐熱性を考慮した場合、硬化可能な樹脂組成物
を用いることが好ましい。具体的には、例えば基材樹脂
として、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アミ
ド基等の官能基を有するアクリル樹脂、シリコーン樹
脂;またはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース等のセルロース誘導体或いはそれらの変性
物;またはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアセタール等のビニル系ポリマーが挙げ
られる。さらに、これらの基材樹脂を光照射或いは加熱
処理により硬化させるための架橋剤、光開始剤を用いる
ことが可能である。具体的には、架橋剤としては、メチ
ロール化メラミン等のメラミン誘導体が、また光開始剤
としては重クロム酸塩、ビスアジド化合物、ラジカル系
開始剤、カチオン系開始剤、アニオン系開始剤等が使用
可能である。また、これらの光開始剤を複数種混合し
て、或いは他の増感剤と組み合わせて使用することもで
きる。
【0085】〔3〕溶剤 本発明で使用されるインクの媒体としては、水及び有機
溶剤の混合溶媒が好ましく使用される。水としては種々
のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水
(脱イオン水)を使用することが好ましい。
【0086】有機溶剤としては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1
〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセ
トンアルコール等のケトン類またはケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、チオジグリコール、へキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜4個
の炭素を含有するアルキレングリコール類;グリセリン
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ
ドン等の中から選択することが好ましい。
【0087】また、上記成分の他に、必要に応じて所望
の物性値を持つインクとするために、沸点の異なる2種
類以上の有機溶剤を混合して用いたり、界面活性剤、消
泡剤、防腐剤等を添加しても良い。
【0088】工程(j) 熱処理、光照射等必要な処理を施し、インク6中の溶剤
成分を除去して硬化させることにより、画素7を形成す
る。
【0089】さらに、カラーフィルタの場合には、前記
したように、必要に応じて保護層や透明導電膜を形成す
る。この場合の保護層としては、光硬化タイプ、熱硬化
タイプ、或いは光熱併用硬化タイプの樹脂材料、或い
は、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用
いることができ、カラーフィルタとした場合の透明性を
有し、その後の透明導電膜形成プロセス、配向膜形成プ
ロセス等に耐えうるものであれば使用可能である。ま
た、透明導電膜は、保護層を介さずに着色部上に直接形
成しても良い。
【0090】また、有機EL素子を製造する場合には、
上記着色部7上に、陰極となる金属層等必要な部材を形
成する。
【0091】
【実施例】(実施例1) 〔ブラックマトリクスの形成〕ガラス基板(コーニング
製「1737」)上に、カーボンブラックを含有する黒
色レジスト(富士フイルムオーリン製「CK−S171
レジスト」)を塗布し、所定の露光、現像を行った後、
基板の表面及び裏面から全面光照射処理を行った。光源
はDeepUVで照射量は32000mJ/cm2で実
施した。尚、光源は200nmから550nmの範囲の
波長を含む光を発生できるものであれば使用可能であ
る。その後ポストベーク処理を行って、膜厚2μm、7
5μm×225μmの長方形の開口部を有するブラック
マトリクス(隔壁)を作製した。
【0092】〔断面形状の評価〕光学顕微鏡を用いて上
記ポストベーク後のブラックマトリクス基板について、
パターンの断面形状を評価した。隔壁の上面のパターン
線幅L1を顕微鏡の反射光で、下面のパターン線幅L2
透過光で観察し、高さTをTecnor社製触針式表面
粗さ計を用いて測定した。 L1=21.30μm、L2=22.55μm、T=1.
69μm、|L2−L1|/2=0.625<Tであっ
た。
【0093】〔インクの調整〕下記に示す組成からなる
アクリル系共重合体を熱硬化成分として用い、以下の組
成にてR、G、Bの各インクを調製した。
【0094】硬化成分 メチルメタクリレート 50重量部 ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部 N−メチロールアクリルアミド 20重量部 Rインク C.I.アシッドオレンジ148 3.5重量部 C.I.アシッドレッド289 0.5重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部 Gインク C.I.アシッドイエロー23 2重量部 亜鉛フタロシアニンスルホアミド 2重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部 Bインク C.I.ダイレクトブルー199 4重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0095】〔親インク化処理〕ブラックマトリクスを
形成した前記ガラス基板(ブラックマトリクス基板)
に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ処理
装置を用いて、以下の条件にてドライエッチング処理を
行った。
【0096】 使用ガス :O2 ガス流量 :80sccm 圧力 :8Pa RFパワー :150W 処理時間 :30sec
【0097】〔フッ素化処理〕上記ドライエッチング処
理終了後、同じ装置内で、ブラックマトリクス基板に対
して、以下の条件にてプラズマ処理を施した。
【0098】 使用ガス :CF4 ガス流量 :80sccm 圧力 :50Pa RFパワー :150W 処理時間 :30sec
【0099】〔撥インク性の評価〕協和界面社製自動液
晶ガラス洗浄・処理検査装置「LCD−400S」を用
いて、上記プラズマ処理後のブラックマトリクス基板に
ついて、純水に対する接触角を測定した。ブラックマト
リクス表面については微細パターンの周囲に設けられた
幅5mmの額縁上にて測定を行ない、ガラス基板表面に
ついては該額縁のさらに外側のブラックマトリクスの設
けられていない箇所にて測定を行った。各々の純水に対
する接触角は、 ガラス基板表面:6° ブラックマトリクス表面:126° であった。
【0100】〔表面粗さの評価〕ブラックマトリクス表
面の表面粗さの評価はTecnor社製触針式表面粗さ
計「FP−20」を用い、純水に対する接触角同様に幅
5mmの額縁上にて平均粗さ(Ra)を測定した。その
結果、ブラックマトリクス表面の平均粗さ(Ra)は
4.4nmであった。
【0101】〔インク拡がり性の評価〕上記プラズマ処
理後のブラックマトリクス基板について、インク拡がり
性の評価を行なった。インクをインクヘッドより20p
l微細パターン内の開口部に付与し、光学顕微鏡で観察
したところ、インク液滴の直径は50μmとなった。し
ばらく基板を放置したが、インク液滴が濡れ拡がること
はなかった。
【0102】〔インク拡がり性改善処理〕プラズマ処理
後のブラックマトリクス基板を超音波純水浴中に浸漬
し、インク拡がり性改善処理を行なった。処理条件は以
下の通りとした。
【0103】純水温度:30℃ 超音波周波数:40kHz 処理時間:2min
【0104】〔撥インク性の評価〕インク拡がり性改善
処理によりブラックマトリクス表面上の撥インク性が損
なわれていないかを確認するために、インク拡がり性改
善処理後のブラックマトリクス基板について、純水に対
する接触角を測定した。測定箇所はインク拡がり性改善
処理前に測定した箇所と同様の箇所とした。各々の純水
に対する接触角は、 ガラス基板表面:7° ブラックマトリクス表面:124° であった。
【0105】〔インク拡がり性の評価〕上記インク拡が
り性改善処理後のブラックマトリクス基板について、イ
ンク拡がり性の評価を行なった。評価方法は、インク拡
がり性改善処理前の測定と同じ方法で行なった。付与し
たインク液滴の径を光学顕微鏡で観察したところ、イン
クは十分に開口部内に濡れ拡がり、液滴端部を見出すこ
とは難しかった。
【0106】〔着色部の作製〕吐出量20plのインク
ジェットヘッドを具備したインクジェット記録装置を用
い、上記手順でインク拡がり性改善処理を施したブラッ
クマトリクス基板に対して、上記R、G、Bインクを開
口部1個あたり200〜800plの範囲で100pl
おきに量を変化させて付与した。次いで、90℃で10
分間、引き続き230℃で30分間の熱処理を行ってイ
ンクを硬化させて着色部(画素)とし、インク付与量の
異なる7種類のカラーフィルタを作製した。
【0107】〔混色、白抜け、着色部表面の平坦性の評
価〕得られたカラーフィルタの白抜けの評価は、光学顕
微鏡による観察によって行った。また、平坦性の評価
は、開口部1個あたり300plのインクを付与した場
合について、上記表面粗さの評価で用いた表面粗さ計を
用い、各色の着色部中央部のガラス表面からの高さdt
と着色部の端部のブラックマトリクスと接する部分のガ
ラス基板表面からの高さdbの差(dt−db)を測定
し、−0.5μm≦(dt−db)≦0.5μmであれば
平坦、(dt−db)<−0.5μmであれば凹形状、
(dt−db)>0.5μmであれば凸形状として評価し
た。
【0108】その結果、本例の全てのカラーフィルタに
おいて混色、白抜けは観察されず、着色部表面も平坦で
あった。
【0109】(実施例2)カーボンブラックを含有する
黒色レジストとしてフィルムタイプのドライレジストを
用いた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタを
作製した。インク拡がり性改善処理後のブラックマトリ
クス基板の純水に対する接触角は、 ガラス基板表面:5° ブラックマトリクス表面:128° であった。インク拡がり性についても評価したところ、
20plのインクで開口部内に十分に濡れ拡がってい
た。また、該ブラックマトリクス表面の平均粗さ(R
a)は10.3nmであった。本例で得られた全てのカ
ラーフィルタについて、混色、白抜けは観察されず、着
色部表面も平坦であった。
【0110】(実施例3)プラズマ処理においてCF4
とO2との混合ガスをそれぞれガス流量で64scc
m、16sccmで導入する以外は実施例1と同様にし
て、カラーフィルタを作製した。インク拡がり性改善処
理後のブラックマトリクス基板の純水に対する接触角
は、 ガラス基板表面:7° ブラックマトリクス表面:133° であった。インク拡がり性についても評価したところ、
20plのインクで開口部内に十分に濡れ拡がってい
た。また、該ブラックマトリクス表面の平均粗さ(R
a)は5.2nmであった。本例で得られた全てのカラ
ーフィルタについて、混色、白抜けは観察されず、着色
部表面も平坦であった。
【0111】(実施例4)実施例1で用いた黒色レジス
トの替わりに、カーボンブラックを含まない透明感光性
樹脂である富士フイルムオーリン製「CT−2000
L」を用い、その他は実施例1と同様にしてカラーフィ
ルタを作製した。インク拡がり性改善処理後の透明マト
リクス基板の純水に対する接触角は、 ガラス基板表面:6° 透明マトリクス表面:102° であった。インク拡がり性についても評価したところ、
20plのインクで開口部内に十分に濡れ拡がってい
た。また、該透明マトリクス表面の平均粗さ(Ra)は
1.5nmであった。
【0112】本例で得られた全てのカラーフィルタにつ
いて、混色、白抜けは観察されなかった。また、着色部
表面が凸形状であったため、着色部と透明マトリクスと
の境界部で若干濃度が薄くなっていた。
【0113】(実施例5)実施例1と同様の方法により
プラズマ処理まで実施した基板に、インク拡がり性改善
処理に使用する純水温度を50℃とし、処理時間を30
secとする以外は、実施例1と同様にしてカラーフィ
ルタを作製した。インク拡がり性改善処理後のブラック
マトリクス基板の純水に対する接触角は、 ガラス基板表面:8° ブラックマトリクス表面:124° であった。インク拡がり性についても評価したところ、
20plのインクで開口部内に十分に濡れ拡がってい
た。また、該ブラックマトリクス表面の平均粗さ(R
a)は10.5nmであった。本例で得られた全てのカ
ラーフィルタについて、混色、白抜けは観察されず、着
色部表面も平坦であった。
【0114】(実施例6)実施例1と同様の方法により
プラズマ処理まで実施した基板に、高圧スプレー洗浄装
置を用いてインク拡がり性改善処理を行ないカラーフィ
ルタを作製した。高圧スプレーには純水を使用し、スプ
レー圧は6.86×106Paに設定した。インク拡が
り性改善処理後のブラックマトリクス基板の純水に対す
る接触角は、 ガラス基板表面:5° ブラックマトリクス表面:124° であった。インク拡がり性についても評価したところ、
20plのインクで開口部内に十分に濡れ拡がってい
た。また、該ブラックマトリクス表面の平均粗さ(R
a)は9.9nmであった。本例で得られた全てのカラ
ーフィルタについて、混色、白抜けは観察されず、着色
部表面も平坦であった。
【0115】(実施例7)実施例1の光照射処理をそれ
ぞれ22000mJ/cm2にした以外は実施例1と同様
にカラーフィルタを作成した。ブラックマトリクスの断
面形状の評価では、 L1=20.82μm、L2=22.52μm、T=1.
70μm |L2−L1|/2=0.85<Tであった。
【0116】インク拡がり性改善処理後のブラックマト
リクス基板の純水に対する接触角は、 ガラス基板表面:8° ブラックマトリクス表面:122° であった。インク拡がり性についても評価したところ、
20plのインクで開口部内に十分に濡れ拡がってい
た。また、該ブラックマトリクス表面の平均粗さ(R
a)は4.6nmであった。また、着色部表面が凸形状
であったため、着色部とブラックマトリクスとの境界部
で若干濃度が薄くなっていた。
【0117】(実施例8)薄膜プロセスによって形成さ
れた、配線膜及び絶縁膜等が多層に積層されてなるTF
T駆動基板上に画素(発光層)単位に、透明電極として
ITOをスパッタリングにより厚さ40nmに形成し、
フォトリソ法により、画素形状に従ってパターニングを
行った。
【0118】次に発光層を充填する隔壁を形成した。透
明感光性樹脂(富士フイルムオーリン製「CT−200
0L」)を塗布し、実施例1と同様に露光、現像処理を
行った後、光照射処理、ポストベーク処理を行って、上
記のITO透明電極上に膜厚0.4μm、75μm×2
25μmの長方形の開口部を有する透明なマトリクスを
作製した。次いで、該基板を実施例1と同様な条件でO
2を用いたドライエッチング処理とCF4を用いたプラズ
マ処理を行った。続いて、高圧スプレー洗浄装置を用い
てインク拡がり性改善処理を行なった。ITO透明電極
上と透明マトリクス上それぞれの純水に対する接触角を
測定したところ、 ITO透明電極上:17° 透明マトリクス上:101° であった。ITO透明電極上のインク拡がり性を評価す
るために、20plのインクを付与したところ、インク
は十分に濡れ拡がりインク液滴径を測定することは困難
であった。
【0119】次に前記基板の隔壁内に発光層を形成し
た。インクとしては、電子輸送性2,5−ビス(5−t
ert−ブチル−2−ベンゾオキサゾルイル)−チオフ
ェン〔蛍光ピーク450nmをもつ電子輸送性青色発光
色素であり、発光中心形成化合物の1つである。以下、
「BBOT」と記す〕を、30重量%の濃度でポリ−N
−ビニルカルバゾール〔分子量150,000、関東化
学社製、以下、「PVK」と記す〕よりなるホール輸送
性ホスト化合物中に分子分散させることができるよう、
両者をジクロロエタン溶液に溶解した。もう1つの発光
中心形成化合物であるナイルレッドを前記PVK−BB
OTのジクロロエタン溶液に0.015モル%で溶解し
てインクとし、インクジェット法により上記透明マトリ
クスの開口部に充填、乾燥し、厚さ200nmの発光層
を形成した。このとき、各画素(発光層)は独立し、上
記インクが隣接画素間で混ざることはなかった。さらに
この上に、Mg:Ag(10:1)を真空蒸着させて厚
さ200nmのMg:Ag陰極を形成し、有機EL素子
を得た。
【0120】得られたEL素子の各画素に18Vの電圧
を印加したところ、480cd/m 2の均一な白色発光
が得られた。
【0121】(比較例1)インク拡がり性改善処理を行
わない以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタを
作製した。ブラックマトリクス基板の純水に対する接触
角は、 ガラス基板表面:6° ブラックマトリクス表面:129° であった。インク拡がり性についても評価したところ、
20plのインクでインクは濡れ拡がることなく、イン
ク液滴径53μmとなった。また、該ブラックマトリク
ス表面の平均粗さ(Ra)は5.5nmであった。本例
で得られた全てのカラーフィルタにおいて全着色部に白
抜けが観察された。また、インクの付与量が400pl
以上のカラーフィルタについても、白抜けが観察され
た。着色部表面の平坦性は白抜けが発生したため、評価
できなかった。
【0122】(比較例2)ドライエッチング処理及びプ
ラズマ処理を行わない以外は実施例1と同様にして、カ
ラーフィルタを作製した。ブラックマトリクス基板の純
水に対する接触角は、 ガラス基板表面:62° ブラックマトリクス表面:78° であった。また、該ブラックマトリクス表面の平均粗さ
(Ra)は2.0nmであった。本例で得られた全ての
カラーフィルタにおいて全着色部に白抜けが観察され
た。また、インクの付与量が400pl以上のカラーフ
ィルタについては、混色が観察された。着色部表面の平
坦性は白抜けが発生したため、評価できなかった。
【0123】(比較例3)ブラックマトリクスパターン
形成後の光照射を行わない以外は実施例1と同様にし
て、カラーフィルタを作製したところ、ブラックマトリ
クスの一部にしわが発生した。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
混色や白抜けのない画素を備えた光学素子をインクジェ
ット方式により簡易なプロセスによって歩留まり良く製
造することができ、着色部内で濃度ムラのないカラーフ
ィルタ、発光層内で発光輝度ムラのないEL素子を歩留
まり良く提供することができる。よって、上記カラーフ
ィルタを用いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をよ
り安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工
程図である。
【図2】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工
程図である。
【図3】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工
程図である。
【図4】本発明の光学素子の実施形態であるカラーフィ
ルタの一例の断面模式図である。
【図5】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図で
ある
【図6】本発明の光学素子の一実施形態であるEL素子
の一例の断面模式図である。
【図7】インクジェット方式による光学素子の製造方法
において発生する混色の概念図である。
【図8】インクジェット方式による光学素子の製造方法
において発生する白抜けの概念図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 感光性樹脂組成物層 3 隔壁パターン 4 開口部 5 隔壁 6 インク 7 画素 41 透明基板 42 ブラックマトリクス 43 画素 44 保護層 47 共通電極 48 配向膜 49 液晶 51 対向基板 52 画素電極 53 配向膜 61 駆動基板 62 隔壁 63 発光層 64 透明電極 66 金属層 71 支持基板 73 ブラックマトリクス 76 インク 78 白抜け
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷内 洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西田 武人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 国峯 昇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FB01 FB08 2H048 BA11 BA43 BA48 BA64 BB24 2H091 FA02Y FA34Y FC12 FC18 FC23 FC25 FD04 GA16 LA12 LA15 LA16 2H096 AA28 AA30 HA01 HA03 HA30

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に複数の画素と、隣接する画
    素間に位置する隔壁とを少なくとも有する光学素子の製
    造方法であって、支持基板上に感光性樹脂組成物層を形
    成し、パターン露光、現像して隔壁パターンを形成する
    工程と、上記隔壁パターンに光照射処理を施す工程と、
    光照射した隔壁パターンに加熱処理を施して硬化させ、
    隔壁を形成する工程と、上記支持基板に親インク化処理
    を施す工程と、上記隔壁にフッ素化処理を施す工程と、
    上記支持基板表面に水を接触させるインク拡がり性改善
    処理を施す工程と、インクジェット方式により上記隔壁
    で囲まれた領域にインクを付与して画素を形成する工程
    と、を少なくとも有することを特徴とする光学素子の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 上記隔壁パターンの形成工程が、液状レ
    ジスト或いはフィルムレジストを用い、フォトリソグラ
    フィ法による工程である請求項1に記載の光学素子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 上記隔壁パターンの光照射処理が、支持
    基板の両面から光を照射する請求項1または2に記載の
    光学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記親インク化処理が、酸素、アルゴ
    ン、ヘリウムのうちから選択される少なくとも1種を含
    むガスを導入し、減圧雰囲気下或いは大気圧雰囲気下で
    支持基板にプラズマ照射を行うドライエッチング処理で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記フッ素化処理が、少なくともフッ素
    原子を含有するガスを導入してプラズマ照射を行うプラ
    ズマ処理である請求項1〜4のいずれかに記載の光学素
    子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記プラズマ処理で導入するガスがCF
    4、SF6、CHF3、C26、C38、C58から選択
    される少なくとも1種のハロゲンガスとO2ガスとの混
    合ガスであり、O2の混合比率が30%以下である請求
    項5に記載の光学素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記インク拡がり性改善処理が、支持基
    板に水を接触させながら、超音波を照射する処理である
    請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記隔壁を黒色感光性樹脂組成物で形成
    する請求項1〜7のいずれかに記載の光学素子の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 上記インクが少なくとも硬化成分、水、
    有機溶剤を含有する請求項1〜8のいずれかに記載の光
    学素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記インクが着色剤を含有し、画素が
    着色部であるカラーフィルタを製造する請求項9に記載
    の光学素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記インクが発光材料を含有し、画素
    が発光層であるエレクトロルミネッセンス素子を製造す
    る請求項9に記載の光学素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 支持基板上に複数の画素と、隣接する
    画素間に位置する隔壁とを少なくとも有し、請求項1〜
    9のいずれかに記載の光学素子の製造方法により製造さ
    れたことを特徴とする光学素子。
  13. 【請求項13】 上記隔壁が遮光層である請求項12に
    記載の光学素子。
  14. 【請求項14】 上記支持基板が透明基板であり、上記
    画素が着色剤を含有するインクで形成された着色部であ
    り、複数色の着色部を備えたカラーフィルタである請求
    項12または13に記載の光学素子。
  15. 【請求項15】 上記着色部上に保護層を有する請求項
    14に記載の光学素子。
  16. 【請求項16】 表面に透明導電膜を有する請求項14
    または15に記載の光学素子。
  17. 【請求項17】 上記画素が発光材料を含有するインク
    で形成された発光層であり、該発光層を挟んで上下に電
    極を有するエレクトロルミネッセンス素子である請求項
    12または13に記載の光学素子。
  18. 【請求項18】 一対の基板間に液晶を挟持してなり、
    一方の基板が請求項14〜16のいずれかに記載の光学
    素子を用いて構成したことを特徴とする液晶素子。
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