JP2002006129A - 光学素子とその製造方法、液晶素子 - Google Patents

光学素子とその製造方法、液晶素子

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JP2002006129A
JP2002006129A JP2000182522A JP2000182522A JP2002006129A JP 2002006129 A JP2002006129 A JP 2002006129A JP 2000182522 A JP2000182522 A JP 2000182522A JP 2000182522 A JP2000182522 A JP 2000182522A JP 2002006129 A JP2002006129 A JP 2002006129A
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Junichi Sakamoto
淳一 坂本
Yoshikatsu Okada
良克 岡田
Kenitsu Iwata
研逸 岩田
Shoji Shiba
昭二 芝
Katsuhiko Takano
勝彦 高野
Takeshi Okada
岡田  健
Hiroshi Yanai
洋 谷内
Taketo Nishida
武人 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット方式による光学素子の製造に
おいて、混色や白抜け、画素内色ムラを防止する。 【解決手段】 支持基板1上に樹脂組成物からなる隔壁
3を形成し、該隔壁3の側面上部のみを粗面12化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、パ
ーソナルコンピュータ、パチンコ遊技台に使用されてい
るカラー液晶素子の構成部材であるカラーフィルタ、及
び、複数の発光層を備えたエレクトロルミネッセンス素
子といった光学素子と、該光学素子をインクジェット方
式を利用して製造する製造方法に関し、さらには、該光
学素子の一つであるカラーフィルタを用いてなる液晶素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のため
にはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の
重いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高ま
っている。
【0003】従来から、カラーフィルタの要求特性を満
足しつつ上記の要求に応えるべく、種々の方法が試みら
れているが、未だ全ての要求特性を満足する方法は確立
されていない。以下にそれぞれの方法を説明する。
【0004】第一の方法は染色法である。染色法は、先
ず透明基板上に染色用の材料である、水溶性の高分子材
料層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所
望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染
色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3色の着色部からなる着色層を形成する。
【0005】第二の方法は顔料分散法であり、近年最も
盛んに行われている。この方法は、先ず透明基板上に顔
料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニン
グすることにより、単色のパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R、G、Bの3色の着色部か
らなる着色層を形成する。
【0006】第三の方法としては電着法がある。この方
法は、先ず透明基板上に透明電極をパターニングし、顔
料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一
の色を電着する。この工程を3回繰り返して、R、G、
Bの3色の着色部からなる着色層を形成し、最後に焼成
するものである。
【0007】第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散し、印刷を3回繰り返すことにより、R、G、
Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより、着
色層を形成するものである。いずれの方法においても、
着色層の上に保護層を形成するのが一般的である。
【0008】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
数が多い程、歩留まりが低下するという問題も有してい
る。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形
状が限定されるため、現状の技術ではTFT型(TF
T、即ち薄膜トランジスタをスイッチング素子として用
いたアクティブマトリクス駆動方式)の液晶素子の構成
には適用困難である。
【0009】また、印刷法は解像性が悪いため、ファイ
ンピッチのパターン形成には不向きである。
【0010】上記のような欠点を補うべく、近年、イン
クジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が
盛んに検討されている。インクジェット方式を利用した
方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという
利点がある。
【0011】一方、インクジェット方式はカラーフィル
タの製造に限らず、エレクトロルミネッセンス素子の製
造にも応用が可能である。
【0012】エレクトロルミネッセンス素子は、蛍光性
の無機及び有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟
んだ構成を有し、上記薄膜に電子及び正孔(ホール)を
注入して再結合させることにより励起子を生成させ、こ
の励起子が失活する際の蛍光或いは燐光の放出を利用し
て発光させる素子である。このようなエレクトロルミネ
ッセンス素子に用いられる蛍光性材料を、例えばTFT
等素子を作り込んだ基板上にインクジェット方式により
付与して発光層を形成し、素子を構成することができ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、イン
クジェット方式は製造プロセスの簡略化及びコスト削減
を図ることができることから、カラーフィルタやエレク
トロルミネッセンス素子といった光学素子の製造へ応用
されている。しかしながら、このような光学素子の製造
において、インクジェット方式特有の問題として、「混
色」、「白抜け」という問題がある。以下、カラーフィ
ルタを製造する場合を例に挙げて説明する。
【0014】「混色」は、隣接する異なる色の画素(着
色部)間においてインクが混ざり合うことにより発生す
る障害である。ブラックマトリクスを隔壁として、該ブ
ラックマトリクスの開口部にインクを付与して着色部を
形成するカラーフィルタの製造方法においては、ブラッ
クマトリクスの開口部の容積に対して、数倍〜数十倍の
体積を有するインクを付与する必要がある。インク中に
含まれる着色剤や硬化成分等の固形分濃度が高い場合、
即ち付与するインクの体積が比較的少ない場合において
は、ブラックマトリクスが十分に隔壁として機能し、該
ブラックマトリクスの開口部内にインクを保持すること
ができるため、付与されたインクがブラックマトリクス
を乗り越えて、隣接する異なる色の着色部にまで到達す
ることはない。しかしながら、インク中の固形分濃度が
低い場合、即ち多量のインクを付与する必要がある場合
には、隔壁となるブラックマトリクスを超えてインクが
あふれてしまうため、隣接する着色部間で混色が発生し
てしまう。特に、インクジェットヘッドのノズルより安
定して吐出可能なインクの粘度には限界があり、インク
中に含有される固形分の濃度にも限界があるため、混色
を回避するための技術が必要である。
【0015】そこで、着色部と隔壁との間におけるイン
クの濡れ性の差を利用して混色を防止する方法が提案さ
れている。例えば、特開昭59−75205号において
は、インクが目的領域外へ広がることを防止するため、
濡れ性の悪い物質で拡散防止パターンを形成する方法が
提案されているが、具体的な技術は開示されていない。
一方、特開平4−123005号においては、具体的な
手法として、撥水、撥油作用の大きなシリコーンゴム層
をパターニングして混色防止用の仕切壁とする方法が提
案されている。さらに、特開平5−241011号や特
開平5−241012号においても同様に、遮光層とな
るブラックマトリクス上にシリコーンゴム層を形成し、
混色防止用の隔壁として用いる手法が開示されている。
【0016】これらの方法によれば、隔壁の高さをはる
かに超える量のインクを付与した場合においても、隔壁
の表面層が撥インク性を示すためにインクがはじかれ、
隔壁を超えて隣接する着色部にまで及ぶことがなく、有
効に混色を防止することができる。
【0017】図4にその概念図を示す。図中、31は透
明基板、33は隔壁を兼ねたブラックマトリクス、36
はインクである。ブラックマトリクス33の上面が撥イ
ンク性を有する場合には、図4(b)に示すように、付
与されたインク36がブラックマトリクス33の開口部
中に保持され、隣接する着色部にまで達することはな
い。しかしながら、ブラックマトリクス33の上面の撥
インク性が低い場合には、図4(a)に示すように、付
与されたインク36がブラックマトリクス33上にまで
濡れ広がり、隣接する開口部に付与されたインクと混じ
り合ってしまう。
【0018】また、一般的にはシリコン化合物を用いる
よりも、フッ素化合物を用いる方がより優れた撥インク
性を得ることができる。例えば、特開2000−355
11号において、遮光部上にポジ型のレジストパターン
を形成し、さらに該パターン上に撥インク化処理剤を塗
布する方法が開示されており、撥インク化処理剤として
は、フッ素化合物を用いることが開示されている。しか
しながら、この方法の場合、遮光部上に設けられたポジ
型レジストパターンを着色部形成後に除去する必要があ
るが、レジストパターンを除去する際に画素の溶解、剥
離、膨潤といった問題を生じる場合がある。
【0019】また、樹脂層の表面をフッ素化する手法と
しては、特開平6−65408号にフッ素化合物の反応
ガスをプラズマ化して処理する方法が提案されている。
さらに、この技術をカラーフィルタに適用した例として
は、特開平11−271753号において、隔壁をイン
クに対して親和性を有する下層と、非親和性を有する上
層の多層構造とし、上層をインクに対して非親和性とす
る手法として、フッ素化合物を含むガスによりプラズマ
処理する方法が開示されている。
【0020】しかしながら、上述した手法はいずれも隔
壁を多層化するものであり、フォトリソグラフィ工程を
複数回実施する必要があることから、プロセスの複雑
化、コストアップ、ひいては歩留まり低下を招くという
問題がある。
【0021】一方、「白抜け」は、主に付与されたイン
クが隔壁によって囲まれた領域内に十分且つ均一に拡散
することができないことに起因して発生する障害であ
り、色ムラやコントラストの低下といった表示不良の原
因となる。
【0022】図5に、白抜けの概念図を示す。図中、図
4と同じ部材には同じ符号を付した。また、38は白抜
け部分である。
【0023】近年、TFT型液晶素子用のカラーフィル
タにおいては、TFTを外光から保護する目的で、或い
は、開口率を大きくして明るい表示を得る目的で、ブラ
ックマトリクス33の開口部形状が複雑になっており、
複数のコーナー部を有するものが一般的に使用されてい
るため、図5に示すように、該コーナー部に対してイン
ク36が十分に拡散しないという問題が発生する。ま
た、ブラックマトリクス33を形成する際には、一般的
にレジストを用いたフォトリソグラフィ工程が使用され
ており、レジストに含まれる種々の成分により透明基板
31の表面に汚染物が付着して、インク36の拡散の妨
げとなる場合がある。さらに、透明基板31の表面に比
べて、ブラックマトリクス33の側面の撥インク性が極
端に高い場合、ブラックマトリクス33の側面でインク
36がはじかれてしまうため、インク36とブラックマ
トリクス33が接する部分で色が薄くなる画素内色ムラ
という問題が発生する場合もある。図6に、画素内色ム
ラの概念図を示す。図中、41は透明基板、43は隔壁
を兼ねたブラックマトリクス、48は画素である着色部
である。また、図6(a)は上面図、(b)は(a)の
A−B断面図である。
【0024】図6に示すように、透明基板41の表面に
比べて、ブラックマトリクス43の側面の撥インク性が
極端に高い場合に、ブラックマトリクス43の側面にイ
ンクがはじかれてインクとブラックマトリクス43が接
する部分でインクが曲率を持ち、最終的に該インクを硬
化させて着色部48とした際に、図6(b)に示すよう
に、1つの着色部48内で厚さが異なってしまうという
問題が発生する場合がある。そしてこの場合、図6
(a)に示すように、着色部48内で色の濃淡が発生し
てしまう。このような画素内色ムラを防止するには、着
色部48の表面を平坦化して厚さを均一にする必要があ
る。
【0025】このような混色や白抜け、或いは画素内色
ムラを解決する手法として、特開平9−203803号
においては、ブラックマトリクス(凸部)に囲まれた領
域(凹部)が、水に対して20°以下の接触角となるよ
う親インク化処理された基板を用いることが提案されて
いる。親インク性を付与する方法としては、水溶性のレ
ベリング剤や水溶性の界面活性剤が例示されている。さ
らに、上述した混色に対する問題を同時に解決するため
に、凸部の表面を予め撥インク化処理剤で処理して撥イ
ンク性を付与する手法が開示されており、撥インク化処
理剤としてフッ素含有シランカップリング剤を用い、フ
ッ素系の溶剤でコートする方法が例示されている。ま
た、この際、凸部の表面層のみを選択的に撥インク化
し、凸部の側面を撥インク化しないための手法として、 凸部自体がそのような性質を生じるよう2種類の材料
を積層する、 凸部以外の部分をレジストで覆って、凸部の上面のみ
を撥インク化処理する、 透明基板上にレジスト層を形成し、全面を撥インク化
処理した後、フォトリソ工程によりレジスト層をパター
ニングして凸部を形成する、等の方法が例示されてい
る。
【0026】また、特開平9−230129号において
は、同様に、凹部を親インク化処理する方法として、エ
ネルギー線を照射する方法が開示されている。この場合
にも、凸部の表面層のみを撥インク化処理する方法とし
て、ガラス基板上に凸部形成用の感光性材料を塗布し、
全面を撥インク化処理剤にて処理した後、フォトリソグ
ラフィ工程により感光性材料をパターニングする手法が
例示されている。その後、エネルギー線の照射により凸
部と凹部を同時に、もしくはどちらかを選択的に親イン
ク化処理するものである。
【0027】しかしながら、これらの方法はいずれも凸
部の表面を撥インク化処理した後に凹部を親インク化処
理するものであることから、親インク化処理を行う際に
撥インク化処理された凸部の表面の撥インク性を低下さ
せてしまうという問題がある。そのため、透明基板表面
及びブラックマトリクスの側面においては十分な親イン
ク性を、ブラックマトリクスの上面においては十分な撥
インク性をそれぞれ得ることは困難である。
【0028】上記問題は、インクジェット方式によりエ
レクトロルミネッセンス素子を製造する場合にも同様に
生じる。即ち、エレクトロルミネッセンス素子におい
て、例えばR、G、Bの各光を発光する有機半導体材料
をインクとして用い、隔壁で囲まれた領域に該インクを
付与して画素(発光層)を形成する際に、隣接する発光
層間でインクが混じり合った場合、当該発光層では所望
の色、輝度の発光が得られないという問題が生じる。ま
た、単一色の発光層であっても、隔壁内に充填するイン
ク量を均一化しているため、隣接画素へインクが流入す
ると、インク量に不均一性が生じ、輝度ムラとして認識
され、問題となる。また、隔壁で囲まれた領域内に十分
にインクが拡散しなかった場合には、発光層と隔壁との
境界部分で十分な発光輝度が得られないという問題を生
じる。尚、以下の記述においては、便宜上、エレクトロ
ルミネッセンス素子を製造する場合においても、隣接す
る発光層間でのインクの混じり合いを「混色」、発光層
と隔壁の境界部でのインクの反発による発光輝度ムラの
発生を「白抜け」或いは「画素内色ムラ」と記す。
【0029】本発明の課題は、カラーフィルタやエレク
トロルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジ
ェット方式を利用して簡易なプロセスで安価に製造する
に際して、上記問題を解決し、信頼性の高い光学素子を
歩留まり良く提供することにある。具体的には、隔壁で
囲まれた領域内にインクを付与する際に、混色を防止
し、該領域内でインクを十分に拡散させると同時に表面
が平坦な画素を形成することにある。本発明ではさら
に、該製造方法によって得られた光学素子を用いて、カ
ラー表示特性に優れた液晶素子をより安価に提供するこ
とを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、支持基
板上に複数の画素と隣接する画素間に位置する樹脂組成
物からなる隔壁とを少なくとも有し、上記支持基板の法
線方向に平行な上記隔壁の側面が、該法線方向において
表面粗さが異なる複数の領域を有することを特徴とする
光学素子である。
【0031】上記本発明は、上記隔壁の側面の表面粗さ
を、支持基板に近い側をRas、隔壁上面に近い側をR
aとした時、Ras<Raaであること、上記隔壁が遮
光層であること、特に、上記隔壁がカーボンブラックを
含む遮光層であること、さらには、上記隔壁の側面の隔
壁上面に近い側において、その表面粗さRaaが2.5
nm以上であり、抽出曲線からの高さ2nmをしきい値
とする1インチ当たりの山頂数として表した表面粗さパ
ラメータPPIが5000以上であること、を好ましい
態様として含むものである。
【0032】また、上記本発明は、上記支持基板が透明
基板であり、上記画素が着色剤を含有するインクで形成
された着色部であり、複数色の着色部を備えたカラーフ
ィルタであること、さらには、上記着色部上に保護層を
有すること、表面に透明導電膜を有すること、を好まし
い態様として含むものである。
【0033】さらに上記本発明は、上記画素が発光層で
あり、該発光層を挟んで上下に電極を有するエレクトロ
ルミネッセンス素子であることを好ましい態様として含
むものである。
【0034】本発明の第二は、上記本発明の光学素子の
製造方法であって、支持基板上に樹脂組成物からなる隔
壁を形成する工程と、少なくとも隔壁に囲まれた領域
の、側面の途中まで樹脂組成物を付与する工程と、上記
隔壁上面と露出した側面に粗面化処理を施す工程と、隔
壁に囲まれた領域の樹脂組成物を除去する工程と、イン
クジェット方式により隔壁に囲まれた領域にインクを付
与して画素を形成する工程と、を有することを特徴とす
る光学素子の製造方法である。
【0035】上記本発明の第二は、上記粗面化処理が、
プラズマ照射によるプラズマ処理であること、特に、上
記プラズマ処理において、少なくともフッ素原子を含有
するガスを導入して行うこと、また、上記隔壁が遮光層
であり、上記隔壁に囲まれた領域への樹脂組成物の付与
工程が、支持基板上に全面にネガ型の感光性樹脂組成物
層を形成し、支持基板裏面より上記隔壁をマスクとして
用いて露光することによって該隔壁に囲まれた領域内の
感光性樹脂組成物層の下層のみを感光し、現像する工程
であること、或いは、上記隔壁に囲まれた領域への樹脂
組成物の付与工程が、支持基板上に全面に樹脂組成物層
を形成し、酸素プラズマを用いたドライエッチングによ
って隔壁上面上及び隔壁に囲まれた領域の上層の樹脂組
成物を除去する工程であること、もしくは、上記隔壁に
囲まれた領域への樹脂組成物の付与工程が、インクジェ
ット方式により選択的に樹脂組成物を上記領域へ付与す
る工程であること、を好ましい態様として含むものであ
る。
【0036】また、上記本発明の第二は、支持基板上に
隔壁を形成した後、隔壁で囲まれた領域に露出した支持
基板表面及び隔壁側面に親インク化処理を施すこと、特
に、上記親インク化処理が、アルカリ水溶液による洗浄
処理、UV洗浄処理、エキシマ洗浄処理、コロナ放電処
理、酸素プラズマ処理のいずれかであること、上記イン
クが少なくとも硬化成分、水、有機溶剤を含有するこ
と、上記インクが着色剤を含有し、画素が着色部である
カラーフィルタを製造すること、或いは、上記画素が発
光層であるエレクトロルミネッセンス素子を製造するこ
と、を好ましい態様として含むものである。
【0037】尚、本発明において上記「インク」とは、
乾燥硬化した後に、例えば光学的、電気的に機能性を有
する液体を総称し、従来用いられてきた着色材料に限定
されるものではない。
【0038】本発明の第三は、一対の基板間に液晶を挟
持してなり、一方の基板が上記本発明の光学素子の一態
様であるカラーフィルタを用いて構成されたことを特徴
とする液晶素子である。
【0039】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の光学素子について
実施形態を挙げて説明する。
【0040】図1に本発明の光学素子の1画素の断面構
成を模式的に示す。図中、1は支持基板、3は隔壁、8
は画素で、11は隔壁3の側面の支持基板1に近い側の
平滑面、12は隔壁3の上面に近い側の粗面である。
【0041】本発明の光学素子は、隔壁3の側面が支持
基板1の法線方向に表面粗さが異なる複数の領域を有し
ていることに特徴を有し、望ましくは、該側面を支持基
板1の法線方向に2分して、支持基板に近い側をR
s、隔壁上面に近い側をRaaとした時、Ras<Raa
となるように、図1に示す平滑面11と粗面12を形成
する。
【0042】具体的には、後述するように、隔壁3の側
面の途中の高さまで樹脂組成物を充填して粗面化処理を
行い、隔壁3の上面及び側面の一部を粗面化する。その
結果、樹脂組成物で保護された領域の側面は粗面化され
ずに平滑面11となる。
【0043】一般に、表面粗さ(Ra)を増大させる
と、撥インク性(撥水性)が増大する。撥インク性が増
大する原因は、次のように考えられている。本来、撥イ
ンク性が高い樹脂表面にインクを滴下した場合、インク
滴は樹脂よりも空気との親和力が高く、相対的に樹脂と
の反発力が生じ、インク滴はその表面積を最小にしよう
とする。この時、樹脂と接触するインク滴の接触面積分
の表面エネルギーと、インク滴の表面積を最小にしよう
とするエネルギーが釣り合ったところでインク滴は安定
する。従って、樹脂の表面粗さが増大すると、樹脂の凹
凸の凹部ではインク滴と樹脂層の間に空気の層ができ、
この層によりインク滴と樹脂層の接触面積は平滑な状態
よりも減少する。そのため、樹脂の見かけの表面エネル
ギーは低下し、撥インク性が増大する。
【0044】この表面粗さ(Ra)を規定する上で重要
なパラメータとして、抽出曲線からの高さ2nmをしき
い値とする1インチ当たりの山頂数として表した表面粗
さパラメータPPIが挙げられる。この値が大きいほ
ど、山と山の間隔が小さくなるため、隙間にインクが入
り込めなくなり、より前述の効果が高くなる一方、この
値が小さい場合、山と山の間隔が大きくなるため、樹脂
とインク滴の間に空気層を保持することが困難になって
インク滴との接触面積が増大し、逆効果となってしま
う。本発明者等が検討した結果、図1の隔壁3の粗面1
2において、PPIの値が5000以上でその時の表面
粗さ(Raa)が2.5nm以上であれば、高い撥イン
ク性が得られることが判明した。特開平5−18555
7号公報に開示されている表面粗さ(Ra)及びPPI
の値は、Raが0.85〜2.1μmで、且つPPIが
100以上であるが、本発明では、PPIを5000以
上とすることにより、Raaが2.5nmと小さくても
十分な効果が得られる。即ち本発明において、隔壁3の
粗面12はPPIが5000以上でRaaが2.5nm
以上となるように粗面化することが望ましい。
【0045】本発明において、隔壁3の側面を基板1の
法線方向において分割し、粗面12と平滑面11とを形
成することにより、表面が荒れていて見かけ上の表面エ
ネルギーの小さい粗面12にはインク滴が接触しない。
一方、平滑面11にはインクが濡れ広がり、粗面12と
平滑面11との境界部分にインク端が保持されることに
なる。従って、最終的な画素8の高さに平滑面11の高
さを設定することにより、画素8の表面を平坦化するこ
とができる。また、画素8の高さより、打ち込むインク
量が決定されるため、該インク量を保持できる高さに隔
壁3を形成することにより、混色を良好に防止すること
ができる。尚、本発明においては、隔壁3の上面及び上
面に近い側面は粗面化されて撥インク性が高いため、隔
壁3の高さはさほど高くしなくても十分にインクを保持
することができる。
【0046】図10に、本発明の光学素子の一実施形態
であるカラーフィルタの一例の断面を模式的に示す。図
中、101は支持基板としての透明基板、102は隔壁
を兼ねたブラックマトリクス、103は画素である着色
部、104は必要に応じて形成される保護層である。本
発明のカラーフィルタを用いて液晶素子を構成する場合
には、着色部103上或いは、着色部103上に保護層
104を形成したさらにその上に、液晶を駆動するため
のITO(インジウム・チン・オキサイド)等透明導電
材からなる透明導電膜が形成されて提供される場合もあ
る。また、本発明において、表面が平坦な画素を形成す
るため、図1に示すように、最終的な画素8の表面が隔
壁3の平滑面11と粗面12との境界部分になるように
インクを付与する。そのため、本発明の好ましい光学素
子においては、隔壁3の上面と画素8の表面とが一致せ
ず、凹凸を形成する。よって、本発明においてこのよう
な凹凸を有する場合には、カラーフィルタの場合であれ
ば、保護層104で平坦化するか、或いは別途平坦化層
を設けても良い。
【0047】図11に、図10のカラーフィルタを用い
て構成された、本発明の液晶素子の一実施形態の断面模
式図を示す。図中、107は共通電極(透明導電膜)、
108は配向膜、109は液晶、111は対向基板、1
12は画素電極、113は配向膜であり、図10と同じ
部材には同じ符号を付して説明を省略する。
【0048】カラー液晶素子は、一般的にカラーフィル
タ側の基板101と対向基板111とを合わせ込み、液
晶109を封入することにより形成される。液晶素子の
一方の基板111の内側に、TFT(不図示)と画素電
極112がマトリクス状に形成されている。また、カラ
ーフィルタ側の基板101の内側には、画素電極112
に対向する位置に、R、G、Bが配列するように、カラ
ーフィルタの着色部103が形成され、その上に透明な
共通電極107が形成される。さらに、両基板の面内に
は配向膜108、113が形成されており、液晶分子を
一定方向に配列させている。これらの基板は、スペーサ
ー(不図示)を介して対向配置され、シール材(不図
示)によって貼り合わされ、その間隙に液晶109が充
填される。
【0049】上記液晶素子は、透過型の場合には、基板
111及び画素電極112を透明素材で形成し、それぞ
れの基板の外側に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散
乱板を組み合わせたバックライトを用い、液晶化合物を
バックライトの光の透過率を変化させる光シャッターと
して機能させることにより表示を行う。また、反射型の
場合には、基板111或いは画素電極112を反射機能
を備えた素材で形成するか、或いは、基板111上に反
射層を設け、透明基板101の外側に偏光板を設け、カ
ラーフィルタ側から入射した光を反射して表示を行う。
【0050】また、図9に、本発明の光学素子の他の実
施形態である、有機エレクトロルミネッセンス素子(以
下、「EL素子」と記す)の一例の断面模式図を示す。
図中、91は支持基板である駆動基板、92は隔壁、9
3は画素である発光層、94は透明電極、96は金属層
である。この図では、簡略化のために一つの画素領域の
みを示している。
【0051】駆動基板91には、TFT(不図示)、配
線膜及び絶縁膜等が多層に積層されており、金属層96
及び発光層93毎に配置した透明電極94間に発光層単
位で電圧を印加可能に構成されている。駆動基板91は
公知の薄膜プロセスによって製造される。
【0052】本発明の有機EL素子の構造については、
少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極及
び陰極からなる電極間に、樹脂組成物からなる隔壁内に
少なくとも発光材料を充填されてなる構成であれば、特
に制限はなく、その構造は公知のものを採用することが
でき、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて各種
の改変を加えることができる。
【0053】その積層構造は、例えば、 (1)電極(陰極)/発光層/正孔注入層/電極(陽
極) (2)電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰
極) (3)電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層
/電極(陰極) (4)電極(陽極または陰極)/発光層/電極(陰極ま
たは陽極) があるが、本発明は上記のいずれの構成の有機化合物層
を設けた積層構造体を有するEL素子に対しても適用す
ることができる。
【0054】上記(1)は2層構造、(3)は3層構
造、(4)は単層構成と称されるものである。本発明の
有機EL素子はこれらの積層構造を基本とするが、これ
ら以外の(1)〜(4)を組み合わせた構造やそれぞれ
の層を複数有していてもよい。また、カラーフィルタと
組み合わせることによって、フルカラー表示を実現して
も良い。これらの積層構造からなる本発明の有機EL素
子の形状、大きさ、材質、製造方法等は該有機EL素子
の用途等に応じて適宜選択され、これらについては特に
制限はない。
【0055】本発明の有機EL素子の発光層に用いられ
る発光材料は特に限定されず、種々のものを適用するこ
とができる。具体的には、低分子蛍光体や高分子蛍光体
が好ましく、高分子蛍光体がさらに好ましい。
【0056】例えば、低分子有機化合物としては、特に
限定はないが、ナフタレン及びその誘導体、アントラセ
ン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチ
ン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色
素類、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯
体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン
及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘
導体等を用いることができる。具体的には、例えば、特
開昭57−51781号、特開昭59−194393号
公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能で
ある。
【0057】また、発光材料として使用可能な高分子有
機化合物としては、特に限定はないが、ポリフェニレン
ビニレン、ポリアリレン、ポリアルキルチオフェン、ポ
リアルキルフルオレン等を挙げることができる。
【0058】尚、本発明の有機EL素子に用いる高分子
蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体
であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分
子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であっ
てもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を得る観
点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯び
たランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体
が好ましい。また本発明の有機EL素子は、薄膜からの
発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態で蛍光
を有するものが用いられる。
【0059】該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、
クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。
高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれら
の溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
【0060】本発明の有機EL素子において、発光材料
を含む層と陰極との間にさらに電子輸送層を設ける場合
の電子輸送層中に使用する、或いは正孔輸送材料及び発
光材料と混合使用する電子輸送性材料は、陰極より注入
された電子を発光材料に伝達する機能を有している。こ
のような電子輸送性材料について特に制限はなく、従来
公知の化合物の中から任意のものを選択して用いること
ができる。
【0061】該電子輸送性材料の好ましい例としては、
ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン
誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシ
ド誘導体、複素環テトラカルボン酸無水物、或いはカル
ボジイミド等を挙げることができる。
【0062】さらに、フレオレニリデンメタン誘導体、
アントラキノジメタン誘導体及びアントロン誘導体、オ
キサジアゾール誘導体等を挙げることができる。また、
発光層を形成する材料として開示されているが、8−ヒ
ドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体等も電子輸
送材料として用いることができる。
【0063】次に、本発明の一例である積層構造を有す
る有機EL素子の代表的な作製方法について述べる。陽
極及び陰極からなる一対の電極で、透明または半透明な
電極としては、例えば、透明ガラス、透明プラスチック
等の透明基板の上に、透明または半透明の電極を形成し
たものが用いられる。
【0064】本発明の発光素子において、発光層は一般
には適当な結着性樹脂と組み合わせて薄膜を形成する。
上記結着剤としては広範囲な結着性樹脂より選択でき、
例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラ
ール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらは単独または共
重合体ポリマーとして1種または2種以上混合して用い
ても良い。陽極材料としては仕事関数がなるべく大きな
ものが良く、例えば、ニッケル、金、白金、パラジウ
ム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合金、或
いは酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ化銅が
好ましい。またポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフ
ェニレンスルフィド或いはポリピロール等の導電性ポリ
マーも使用出来る。
【0065】一方、陰極材料としては仕事関数が小さな
銀、鉛、錫、マグネシウム、アルミニウム、カルシウ
ム、マンガン、インジウム、クロム或いはこれらの合金
が用いられる。
【0066】以下に、図面を参照して本発明の光学素子
の製造方法について説明する。
【0067】図2、図3は本発明の光学素子の製造方法
を模式的に示す工程図である。以下に各工程について説
明する。尚、以下の工程(a)〜(h)は図2、図3の
(a)〜(h)に対応する。また、図2、図3の各工程
において紙面左側の(a−1)〜(h−1)は上方より
見た平面模式図、紙面右側の(a−2)〜(h−2)は
(a−1)〜(h−1)のA−B断面模式図である。図
中、1は支持基板、2は樹脂組成物層、3は隔壁、4は
隔壁3の開口部、5は樹脂組成物、6はインクジェット
ヘッド、7はインク、8は画素である。
【0068】工程(a) 支持基板1を用意する。支持基板1は、図10に例示し
たカラーフィルタを製造する場合には透明基板101で
あり、一般にはガラス基板が用いられるが、液晶素子を
構成する目的においては、所望の透明性、機械的強度等
の必要特性を有するものであれば、プラスチック基板な
ども用いることができる。
【0069】また、図9に例示したEL素子を製造する
場合には、支持基板1は透明電極94を形成した駆動基
板91であり、図9の如く当該基板側から光を照射する
場合には、駆動基板91にガラス基板などの透明基板を
用いる。該基板には後工程で発光層93の材料が付着し
やすいように、その表面に対して、プラズマ処理、UV
処理、カップリング処理等の表面処理を施すことが好ま
しい。
【0070】工程(b) 支持基板1上に、隔壁3を形成するための樹脂組成物層
2を形成する。本発明にかかる隔壁3は、図10のカラ
ーフィルタの場合にはブラックマトリクス102に、図
9のエレクトロルミネッセンス素子の場合には隔壁92
に相当する。該隔壁3は、特にカラーフィルタを製造す
る場合には、図10の102で示したように、隣接する
画素間を遮光する遮光層とすることが好ましく、その場
合、図10の如くブラックマトリクス102とするか、
或いは、ブラックストライプとすることもできる。ま
た、EL素子を製造する場合にも遮光層とすることが可
能である。
【0071】本発明において、隔壁3を形成するために
用いられる樹脂組成物としては、エポキシ系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリアミドイミドを含むポリイミド系樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニル
系樹脂などの感光性または非感光性の樹脂材料を用いる
ことができるが、250℃以上の耐熱性を有することが
好ましく、その点から、エポキシ系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。
【0072】また、かかる隔壁3を遮光層とする場合に
は、上記樹脂組成物中に、遮光剤を分散せしめた黒色樹
脂組成物を用いて樹脂組成物層2を形成する。該遮光剤
としては、後述する粗面化処理において隔壁3の露出領
域に適度な表面粗さを形成する上でカーボンブラックを
用いることが望ましく、該カーボンブラックとしては、
チャネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラッ
クと呼ばれているコンタクト法で製造されたもの、ガス
ファーネストブラック、オイルファーネストブラックと
呼ばれているファーネスト法で製造されたもの、サーマ
ルブラック、アセチレンブラックと呼ばれているサーマ
ル法で製造されたものなどを用いることができるが、特
に、チャネルブラック、ガスファーネストブラック、オ
イルファーネストブラックが好ましい。さらに必要に応
じて、R、G、Bの顔料の混合物などを加えても良い。
また、一般に市販されている黒色レジストを用いること
もできる。必要に応じて高抵抗化した遮光層を用いても
良い。またさらに、クロム膜の上に感光性レジストを積
層した構造としても良い。
【0073】樹脂組成物層2は、スピンコート、ロール
コート、バーコート、スプレーコート、ディップコー
ト、或いは印刷法等の方法により形成することができ
る。
【0074】工程(c) 樹脂組成物層2として感光性材料を用いた場合には、フ
ォトリソグラフィ等によりパターニングすることで複数
の開口部4を有する隔壁3を形成する。また、非感光性
材料を用いた場合には、フォトレジストをマスクにし
て、ウェット或いはドライエッチングにより、もしくは
リフトオフによりパターニングして形成しても良い。
【0075】工程(d) 隔壁3で囲まれた領域、即ち開口部4に樹脂組成物5を
充填する。ここで用いられる樹脂組成物5は、後述する
粗面化処理において開口部4に露出した支持基板1の表
面、及び、隔壁3の側面の支持基板1に近い側、即ち図
1に示した平滑面11とする領域を保護するために使用
されるものである。従って、該樹脂組成物5は隔壁3の
側面の途中まで、即ち平滑面11と粗面12との境界部
となる部分まで充填する。
【0076】樹脂組成物5を開口部4に途中まで充填す
る方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。 (1)隔壁3を遮光層とし、支持基板1上に全面にネガ
型の感光性樹脂組成物層を形成し、支持基板1裏面より
隔壁3をマスクとして用いて露光することによって開口
部4内の感光性樹脂組成物層の下層のみを感光し、現像
する。 (2)支持基板1上に全面に樹脂組成物層を形成し、酸
素プラズマを用いたドライエッチングによって隔壁3上
面及び開口部4内の上層の樹脂組成物を除去する。 (3)インクジェット方式により選択的に樹脂組成物を
開口部4内へ付与する。
【0077】本発明においては、上記(1)〜(3)の
方法に限定されるものではない。また、用いる樹脂組成
物5としては、後述する粗面化処理の後に除去できるも
のを用いる必要がある。さらに本発明においては、開口
部4に樹脂組成物5を充填する前に、予め支持基板1表
面及び隔壁3の側面に親インク化処理を施しておくこと
が好ましく、親インク化処理としては、例えばアルカリ
水溶液による洗浄処理、UV洗浄処理、エキシマ洗浄処
理、コロナ放電処理、酸素プラズマ処理等の方法が好適
に用いられる。
【0078】工程(e) 隔壁3の上面及び側面露出部に対して粗面化処理を施
す。該粗面化処理の方法としては、工程が簡単であり、
樹脂組成物からなる隔壁3の表面を効果的に粗面化処理
できることから、プラズマ照射、特に、少なくともフッ
素原子を含有するガスを導入して行うプラズマ処理が好
ましく用いられる。
【0079】本工程において導入する、少なくともフッ
素原子を含有するガスとしては、CF4、CHF3、C2
6、SF6、C38、C58から選択されるハロゲンガ
スを1種以上用いることが好ましい。特に、C58(オ
クタフルオロシクロペンテン)は、オゾン破壊能が0で
あると同時に、大気寿命が従来のガスに比べて(C
4:5万年、C48:3200年)0.98年と非常
に短い。従って、地球温暖化係数が90(CO2=2と
した100年積算値)と、従来のガスに比べて(C
4:6500、C48:8700)非常に小さく、オ
ゾン層や地球環境保護に極めて有効であり、本発明で使
用する上で望ましい。
【0080】さらに、導入ガスとしては、必要に応じて
酸素、アルゴン、ヘリウム等のガスを併用しても良い。
本工程においては、上記CF4、CHF3、C26、SF
6、C38、C58から選択されるハロゲンガスを1種
以上とO2との混合ガスを用いると、本工程において粗
面化処理される領域の撥インク性の程度を制御すること
が可能になる。但し、当該混合ガスにおいて、O2の混
合比率が30%を超えるとO2による酸化反応が支配的
になり、撥インク性向上効果が妨げられるため、また、
2混合比率が30%を超えると樹脂に対するダメージ
が顕著になるため、当該混合ガスを用いる場合にはO2
の混合比率が30%以下の範囲で使用する必要がある。
【0081】また、プラズマの発生方法としては、低周
波放電、高周波放電、マイクロ波放電等の方式を用いる
ことができ、プラズマ処理の際の圧力、ガス流量、放電
周波数、処理時間等の条件は任意に設定することができ
る。
【0082】図7、図8に、上記プラズマ処理工程に用
いることが可能なプラズマ発生装置の模式図を示す。図
中、51は上部電極、52は下部電極、53は被処理基
板、54は高周波電極である。当該装置は平行平板の2
極電極に高周波電圧を印加して、プラズマを発生させ
る。図7はカソードカップリング方式、図8はアノード
カップリング方式の装置を示し、どちらの方式において
も、圧力、ガス流量、放電周波数、処理時間等の条件に
よって、隔壁3表面の表面粗さを所望の程度とすること
ができる。
【0083】図7、図8に示したプラズマ発生装置にお
いて、図7のカソードカップリング方式は処理時間を短
くすることが可能であり、当該処理工程に有利である。
また、図8のアノードカップリング方式では、必要以上
に支持基板1にダメージを与えることがない点で有利で
ある。よって、本工程に用いるプラズマ発生装置は、支
持基板1や隔壁3の材料に応じて選択すればよい。
【0084】本発明においては、当該粗面化処理で隔壁
3の側面の露出領域を粗面化するが、該粗面化の程度と
しては、好ましくは前述したように、PPIが5000
以上でRaaが2.5nm以上となるように実施する。
このような粗面を得る上で、隔壁3をカーボンブラック
を含ませた樹脂組成物で構成することが好ましい。カー
ボンブラックを含む隔壁3は、プラズマ処理によって表
面のカーボンブラックが露出し、良好に粗面化すること
ができる。また、カーボンブラックを含む隔壁3におい
ては、レーザー等を用いた粗面化処理によっても、上記
好ましい粗面を良好に形成することができる。
【0085】工程(f) 開口部4に充填されていた樹脂組成物5を除去する。樹
脂組成物5の除去方法としては、用いられる樹脂組成物
5の材質に応じて異なるが、隔壁3との密着性、粗面化
処理された領域の隔壁3表面の撥インク性に悪影響を及
ぼさない方法を用いる必要がある。例えば、前述した工
程(d)において(1)の充填方法を用いた場合、感光
性樹脂組成物として水或いは弱アルカリ水溶液(例えば
pH9〜10程度)で現像可能なネガ型感光性樹脂組成
物を用い、強アルカリ(例えばpH11〜12程度)の
アルカリ水溶液で除去すればよい。また、(2)、
(3)の充填方法を用いた場合には、被膜性を有する樹
脂組成物であれば硬化性を有する必要はなく、水或いは
有機溶剤に可溶な樹脂組成物を用い、水或いは有機溶剤
を用いて溶解除去することができる。
【0086】これら一連の工程により、隔壁3の上面及
び露出された側面のみが粗面化されて撥インク性を有
し、開口部4に露出した支持基板1表面及び隔壁3の側
面の支持基板1に近い側の一部が親インク性を有するマ
トリクスパターン基板を得ることができる。
【0087】工程(g) インクジェット記録装置を用いて、インクジェットヘッ
ド6より、R、G、Bのインク7を隔壁3で囲まれた領
域(開口部4)に付与する。インクジェットとしては、
エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブル
ジェット(登録商標)タイプ、或いは圧電素子を用いた
ピエゾジェットタイプ等が使用可能である。また、イン
ク7としては、カラーフィルタの場合には硬化後にR、
G、Bの着色部を形成するように各色の着色剤を含むも
の、EL素子の場合には、硬化後に電圧印加によって発
光する発光層を形成する材料を用いる。いずれの場合
も、インク7は硬化成分、水、溶剤を少なくとも含むも
のが好ましい。以下に、本発明の製造方法によってカラ
ーフィルタを製造する場合に用いるインクの組成につい
てさらに詳細に説明する。
【0088】〔1〕着色剤 本発明でインク中に含有させる着色剤としては、染料系
及び顔料系共に使用可能であるが、顔料を使用する場合
には、インク中で均一に分散させるために別途分散剤の
添加が必要となり、全固形分中の着色剤比率が低くなっ
てしまうことから、染料系の着色剤が好ましく用いられ
る。また、着色剤の添加量としては、後述する硬化成分
と同量以下であることが好ましい。
【0089】〔2〕硬化成分 後工程におけるプロセス耐性、信頼性等を考慮した場
合、熱処理或いは光照射等の処理により硬化し、着色剤
を固定化する成分、即ち架橋可能なモノマー或いはポリ
マー等の成分を含有することが好ましい。特に、後工程
における耐熱性を考慮した場合、硬化可能な樹脂組成物
を用いることが好ましい。具体的には、例えば基材樹脂
として、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アミ
ド基等の官能基を有するアクリル樹脂、シリコーン樹
脂;またはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース等のセルロース誘導体或いはそれらの変性
物;またはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアセタール等のビニル系ポリマーが挙げ
られる。さらに、これらの基材樹脂を光照射或いは加熱
処理により硬化させるための架橋剤、光開始剤を用いる
ことが可能である。具体的には、架橋剤としては、メチ
ロール化メラミン等のメラミン誘導体が、また光開始剤
としては重クロム酸塩、ビスアジド化合物、ラジカル系
開始剤、カチオン系開始剤、アニオン系開始剤等が使用
可能である。また、これらの光開始剤を複数種混合し
て、或いは他の増感剤と組み合わせて使用することもで
きる。
【0090】〔3〕溶剤 本発明で使用されるインクの媒体としては、水及び有機
溶剤の混合溶媒が好ましく使用される。水としては種々
のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水
(脱イオン水)を使用することが好ましい。
【0091】有機溶剤としては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1
〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセ
トンアルコール等のケトン類またはケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、チオジグリコール、へキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜4個
の炭素を含有するアルキレングリコール類;グリセリン
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ
ドン等の中から選択することが好ましい。
【0092】また、上記成分の他に、必要に応じて所望
の物性値を持つインクとするために、沸点の異なる2種
類以上の有機溶剤を混合して用いたり、界面活性剤、消
泡剤、防腐剤等を添加しても良い。
【0093】工程(h) 熱処理、光照射等必要な処理を施し、インク7中の溶剤
成分を除去して硬化させることにより、画素8を形成す
る。
【0094】さらに、カラーフィルタの場合には、前記
したように、必要に応じて保護層や平坦化層、透明導電
膜を形成する。この場合の保護層としては、光硬化タイ
プ、熱硬化タイプ、或いは光熱併用硬化タイプの樹脂材
料、或いは、蒸着、スパッタ等によって形成された無機
膜等を用いることができ、カラーフィルタとした場合の
透明性を有し、その後の透明導電膜形成プロセス、配向
膜形成プロセス等に耐えうるものであれば使用可能であ
る。また、透明導電膜は、保護層を介さずに着色部上に
直接形成しても良い。
【0095】
【実施例】(実施例1) 〔ブラックマトリクスの形成〕ガラス基板(コーニング
製「1737」)上に、カーボンブラックを含有する黒
色レジスト(新日鉄化学製「V−259BKレジス
ト」)を塗布し、所定の露光、現像、ポストベーク処理
を行って、膜厚2μm、75μm×225μmの長方形
の開口部を有するブラックマトリクスパターン(隔壁)
を作製した。
【0096】〔インクの調整〕下記に示す組成からなる
アクリル系共重合体を熱硬化成分として用い、以下の組
成にてR、G、Bの各インクを調製した。
【0097】硬化成分 メチルメタクリレート 50重量部 ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部 N−メチロールアクリルアミド 20重量部
【0098】Rインク C.I.アシッドオレンジ148 3.5重量部 C.I.アシッドレッド289 0.5重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0099】Gインク C.I.アシッドイエロー23 2重量部 亜鉛フタロシアニンスルホアミド 2重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0100】Bインク C.I.ダイレクトブルー199 4重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0101】〔樹脂組成物の充填〕ブラックマトリクス
を形成した前記ガラス基板(ブラックマトリクス基板)
をUV洗浄した後、ネガ型の感光性樹脂組成物(三洋化
成製「PVPレジスト」)を膜厚1μmとなるようにス
ピンコートし、ガラス基板の裏面から40mJ/cm2
の光量で全面露光を行った。次いで、水により現像を行
って、ブラックマトリクスの高さの半分だけ樹脂組成物
を充填した状態とした。
【0102】〔粗面化処理〕平行平板型プラズマ処理装
置を用い、以下の条件にて上記ブラックマトリクス基板
にプラズマ処理を施した。
【0103】 使用ガス :CF4 ガス流量 :80sccm 圧力 :8Pa RFパワー :150W 処理時間 :60sec
【0104】〔樹脂組成物の除去〕上記プラズマ処理の
後、被処理基板をアルカリ水溶液(東京応化製「NMD
−3」)に浸漬して、ブラックマトリクスの開口部内の
樹脂組成物を剥離した。
【0105】〔表面粗さの評価〕得られたブラックマト
リクス基板のブラックマトリクス表面において、粗面化
処理を施した部分と樹脂組成物で保護されて処理されて
いない部分の表面粗さ(Raa、Ras)を触針式表面形
状測定装置(テンコール製「FP−20」、スタイラス
半径:2μm)にて測定したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):6.2nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:78° 処理部:125° であった。
【0106】〔着色部の作製〕吐出量20plのインク
ジェットヘッドを具備したインクジェット記録装置を用
い、プラズマ処理を施したブラックマトリクス基板に対
して、上記R、G、Bインクを開口部1個あたり180
pl付与した。次いで、90℃で10分間、引き続き2
30℃で30分間の熱処理を行ってインクを硬化させて
着色部(画素)を形成し、カラーフィルタを得た。
【0107】〔着色部の評価〕得られたカラーフィルタ
を光学顕微鏡で観察したところ、画素内色ムラは認めら
れなかった。また、混色や白抜けも観察されなかった。
さらに、上記表面粗さの評価で用いた測定装置を用いて
着色部の表面形状段差を計測したところ、凸部と凹部の
段差(P−V値)は0.1μm以下と非常に平坦であっ
た。
【0108】(実施例2)ブラックマトリクスの開口部
への樹脂組成物の充填を下記の工程にて行い、インク付
与量を160plとした以外は実施例1と同様にしてカ
ラーフィルタを得た。
【0109】〔樹脂組成物の充填〕ブラックマトリクス
基板を酸素プラズマにてアッシング処理した後、ポリ−
p−ヒドロキシスチレンをエチルセロソルブアセテート
に溶解し、膜厚4μmとなるようにスピンコートした。
次いで、ブラックマトリクスの上面及び側面が上面より
1μmの深さまで露出するように酸素プラズマにてドラ
イエッチング処理を施した。
【0110】〔表面粗さの評価〕得られたブラックマト
リクス基板のブラックマトリクス表面において、実施例
1と同様に、粗面化処理を施した部分と樹脂組成物で保
護されて処理されていない部分の表面粗さ(Raa、R
s)を測定したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):7.1nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:78° 処理部:130° であった。
【0111】〔着色部の評価〕得られたカラーフィルタ
を光学顕微鏡で観察したところ、画素内色ムラは認めら
れなかった。また、混色や白抜けも観察されなかった。
さらに、実施例1と同様に着色部の表面形状段差を計測
したところ、凸部と凹部の段差(P−V値)は0.1μ
m以下と非常に平坦であった。
【0112】(実施例3)ブラックマトリクスの膜厚を
3μmとし、ブラックマトリクス開口部への樹脂組成物
の充填及び除去を下記の工程で行った以外は実施例1と
同様にしてカラーフィルタを得た。
【0113】〔樹脂組成物の充填〕ブラックマトリクス
基板をpH13の水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した
後、以下の組成からなる樹脂組成物溶液をインクジェッ
ト記録装置を用いて、ブラックマトリクスの開口部に対
して260pl選択的に付与した。
【0114】 樹脂固形分(メチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートの1: 1共重合体) 15重量部 ジエチレングリコール 20重量部 イソプロピルアルコール 15重量部 イオン交換水 50重量部 引き続き、真空オーブン中、90℃で5分間の乾燥処理
を行った。
【0115】〔樹脂組成物の除去〕プラズマ処理を施し
たブラックマトリクス基板をエチルセロソルブに浸漬し
て、ブラックマトリクス開口部内の樹脂組成物を除去し
た。
【0116】〔表面粗さの評価〕得られたブラックマト
リクス基板のブラックマトリクス表面において、実施例
1と同様に、粗面化処理を施した部分と樹脂組成物で保
護されて処理されていない部分の表面粗さ(Raa、R
s)を測定したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):4.4nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:78° 処理部:120° であった。
【0117】〔着色部の評価〕得られたカラーフィルタ
を光学顕微鏡で観察したところ、画素内色ムラは認めら
れなかった。また、混色や白抜けも観察されなかった。
さらに、実施例1と同様に着色部の表面形状段差を計測
したところ、凸部と凹部の段差(P−V値)は0.1μ
m以下と非常に平坦であった。
【0118】(実施例4)ブラックマトリクス基板のU
V洗浄に代えてエキシマ洗浄を行い、粗面化処理におけ
るフッ素系ガスとしてCF4に代えてC26を用いた以
外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0119】〔表面粗さの評価〕得られたブラックマト
リクス基板のブラックマトリクス表面において、実施例
1と同様に、粗面化処理を施した部分と樹脂組成物で保
護されて処理されていない部分の表面粗さ(Raa、R
s)を測定したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):9.2nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:78° 処理部:125° であった。
【0120】〔着色部の評価〕得られたカラーフィルタ
を光学顕微鏡で観察したところ、画素内色ムラは認めら
れなかった。また、混色や白抜けも観察されなかった。
さらに、実施例1と同様に着色部の表面形状段差を計測
したところ、凸部と凹部の段差(P−V値)は0.1μ
m以下と非常に平坦であった。
【0121】(実施例5)ブラックマトリクス基板のU
V洗浄に代えてコロナ放電処理を行い、粗面化処理にお
けるフッ素系ガスとしてCF4に代えてSF6を用いた以
外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0122】〔表面粗さの評価〕得られたブラックマト
リクス基板のブラックマトリクス表面において、実施例
1と同様に、粗面化処理を施した部分と樹脂組成物で保
護されて処理されていない部分の表面粗さ(Raa、R
s)を測定したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):4.4nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:78° 処理部:120° であった。
【0123】〔着色部の評価〕得られたカラーフィルタ
を光学顕微鏡で観察したところ、画素内色ムラは認めら
れなかった。また、混色や白抜けも観察されなかった。
さらに、実施例1と同様に着色部の表面形状段差を計測
したところ、凸部と凹部の段差(P−V値)は0.1μ
m以下と非常に平坦であった。
【0124】(実施例6)粗面化処理におけるプラズマ
処理条件を以下のように設定した以外は実施例1と同様
にしてカラーフィルタを得た。
【0125】 使用ガス :O2+CF4(95vol%+5vol%) ガス流量 :80sccm 圧力 :8Pa RFパワー :150W 処理時間 :15sec
【0126】〔表面粗さの評価〕得られたブラックマト
リクス基板のブラックマトリクス表面において、実施例
1と同様に、粗面化処理を施した部分と樹脂組成物で保
護されて処理されていない部分の表面粗さ(Raa、R
s)を測定したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):2.4nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:78° 処理部:110° であった。
【0127】〔着色部の評価〕得られたカラーフィルタ
を光学顕微鏡で観察したところ、画素内色ムラが薄く観
察された。また、混色、白抜けは観察されなかった。さ
らに、実施例1と同様に着色部の表面形状段差を計測し
たところ、凸部と凹部の段差(P−V値)は0.3μm
以上と比較的大きかった。
【0128】(比較例1)ブラックマトリクスの開口部
に樹脂組成物を充填した後に、粗面化処理を行わない以
外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0129】〔表面粗さの評価〕得られたブラックマト
リクス基板のブラックマトリクス表面において、実施例
1と同様に、樹脂組成物で保護されていなかった部分と
保護されていた部分の表面粗さ(Raa、Ras)を測定
したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):2.0nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:78° 処理部:78° であった。
【0130】〔着色部の評価〕得られたカラーフィルタ
を光学顕微鏡で観察したところ、画素内色ムラが観察さ
れた。また、混色は観察されなかったものの、白抜けが
観察された。さらに、実施例1と同様に着色部の表面形
状段差を計測したところ、凸部と凹部の段差(P−V
値)は1μm以上と大きかった。
【0131】(実施例7) 〔透明電極形成〕薄膜プロセスによって形成された、配
線膜及び絶縁膜等が多層に積層されてなるTFT駆動基
板上に画素(発光層)単位に、透明電極としてITOを
スパッタリングにより厚さ40nm形成し、フォトリソ
法により、画素形状に従ってパターニングを行った。
【0132】〔隔壁形成〕次に発光層を充填する隔壁を
形成した。透明感光性樹脂(富士フイルムオーリン製
「CT−2000L」)を塗布し,所定の露光、現像、
ポストベ−ク処理を行って、上記のITO透明電極上に
膜厚0.4μm、75μm×225μmの長方形の開口
部を有する透明なマトリクスパターンを作成した。
【0133】〔樹脂組成物の充填〕実施例3と同様の樹
脂組成物をインクジェット法により20plずつ上記マ
トリクスパターンの各開口部に選択的に付与し、引き続
き、真空オーブン中、90℃で2分間の乾燥処理を行っ
た。
【0134】〔プラズマ処理〕上記樹脂組成物を開口部
に充填したマトリクスパターン基板を下記条件でCF 4
を用いたプラズマ処理を行った。
【0135】 使用ガス :CF4 ガス流量 :80sccm 圧力 :8Pa RFパワー :150W 処理時間 :60sec
【0136】〔樹脂組成物の除去〕プラズマ処理を施し
た上記基板をエチルセロソルブに浸漬して、開口部内の
樹脂組成物を除去した。
【0137】〔表面粗さの評価〕得られたマトリクスパ
ターンについて実施例1と同様に、粗面化処理を施した
部分と樹脂組成物で保護されて処理されていない部分の
表面粗さ(Raa、Ras)を測定したところ、 未処理部(Ras):2.0nm 処理部(Raa):4.4nm であった。この時の純水に対する接触角は、 未処理部:68° 処理部:101° であった。
【0138】〔発光層の形成〕次に前記基板の隔壁内に
発光層を充填した。発光層としては、電子輸送性2,5
−ビス(5−tert−ブチル−2−ベンゾオキサゾル
イル)−チオフェン〔蛍光ピーク450nmをもつ電子
輸送性青色発光色素であり、発光中心形成化合物の1つ
である。以下、「BBOT」と記す〕30重量%を、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール〔分子量150,000、
関東化学社製、以下、「PVK」と記す〕よりなるホー
ル輸送性ホスト化合物中に分子分散させることができる
よう、両者をジクロロエタン溶液に溶解させた。もう1
つの発光中心形成化合物であるナイルレッドを0.01
5モル%を溶解含有する前記PVK−BBOTのジクロ
ロエタン溶液を、インクジェット法により隔壁内に充
填、乾燥し、厚さ200nmの発光層を形成した。この
とき、各画素(発光層)は独立し、隔壁間で前記発光材
料を含む溶液が隣接画素で混ざることはなかった。ま
た、発光層の断面形状は凹凸が無く、平坦であった。
【0139】さらにこの上に、Mg:Ag(10:1)
を真空蒸着させて厚さ200nmのMg:Ag陰極を作
った。このようにして作ったEL素子の各画素に18V
の電圧を印加したところ、480cd/m2の均一な白
色発光が得られた。発光層の凹凸が無い為、発光面にお
ける発光強度分布が均一化され、輝度分布の良い白色発
光が確認された。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
混色、白抜け、画素内色ムラのない光学素子をインクジ
ェット方式により簡易なプロセスによって歩留まり良く
製造することができ、着色部内で濃度ムラのないカラー
フィルタ、発光層内で発光輝度ムラのないEL素子を歩
留まり良く提供することができる。よって、上記カラー
フィルタを用いて、カラー表示特性に優れた液晶素子を
より安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の一画素の構成を模式的に示
す図である。
【図2】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工
程図である。
【図3】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工
程図である。
【図4】インクジェット方式による光学素子の製造方法
において発生する混色の概念図である。
【図5】インクジェット方式による光学素子の製造方法
において発生する混色の概念図である。
【図6】インクジェット方式による光学素子の製造方法
において発生する画素内色ムラの概念図である。
【図7】本発明の製造方法において用いうるプラズマ発
生装置の構成の一例を示す模式図である。
【図8】本発明の製造方法において用いうるプラズマ発
生装置の他の構成を示す模式図である。
【図9】本発明の光学素子の一実施形態であるエレクト
ロルミネッセンス素子の一例の断面模式図である。
【図10】本発明の光学素子の他の実施形態であるカラ
ーフィルタの一例の断面模式図である。
【図11】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図
である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 樹脂組成物層 3 隔壁 4 開口部 5 樹脂組成物 6 インクジェットヘッド 7 インク 8 画素 11 平滑面 12 粗面 31 透明基板 33 ブラックマトリクス 36 インク 38 白抜け部分 41 透明基板 43 ブラックマトリクス 48 着色部 51 上部電極 52 下部電極 53 被処理基板 54 高周波電極 91 駆動基板 92 隔壁 93 発光層 94 透明電極 96 金属層 101 透明基板 102 ブラックマトリクス 103 着色部 104 保護層 107 共通電極 108 配向膜 109 液晶 111 対向基板 112 画素電極 113 配向膜
フロントページの続き (72)発明者 岩田 研逸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 芝 昭二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高野 勝彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岡田 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷内 洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西田 武人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA24 FB01 2H048 BA11 BA47 BA57 BA64 BB02 BB07 BB08 BB24 BB44 2H091 FA02Y FA35Y FA50Y FB02 FB13 FC27 GA03 GA16 LA16 3K007 AB04 BA06 CA01 FA01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に複数の画素と隣接する画素
    間に位置する樹脂組成物からなる隔壁とを少なくとも有
    し、上記支持基板の法線方向に平行な上記隔壁の側面
    が、該法線方向において表面粗さが異なる複数の領域を
    有することを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 上記隔壁の側面の表面粗さを、支持基板
    に近い側をRas、隔壁上面に近い側をRaaとした時、
    Ras<Raaである請求項1に記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 上記隔壁が遮光層である請求項2に記載
    の光学素子。
  4. 【請求項4】 上記隔壁がカーボンブラックを含む遮光
    層である請求項3に記載の光学素子。
  5. 【請求項5】 上記隔壁の側面の隔壁上面に近い側にお
    いて、その表面粗さRaaが2.5nm以上であり、抽
    出曲線からの高さ2nmをしきい値とする1インチ当た
    りの山頂数として表した表面粗さパラメータPPIが5
    000以上である請求項4に記載の光学素子。
  6. 【請求項6】 上記支持基板が透明基板であり、上記画
    素が着色剤を含有するインクで形成された着色部であ
    り、複数色の着色部を備えたカラーフィルタである請求
    項1〜5のいずれかに記載の光学素子。
  7. 【請求項7】 上記着色部上に保護層を有する請求項6
    に記載の光学素子。
  8. 【請求項8】 表面に透明導電膜を有する請求項6また
    は7に記載の光学素子。
  9. 【請求項9】 上記画素が発光層であり、該発光層を挟
    んで上下に電極を有するエレクトロルミネッセンス素子
    である請求項1〜5のいずれかに記載の光学素子。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9に記載の光学素子の製造
    方法であって、支持基板上に樹脂組成物からなる隔壁を
    形成する工程と、少なくとも隔壁に囲まれた領域の、側
    面の途中まで樹脂組成物を付与する工程と、上記隔壁上
    面と露出した側面に粗面化処理を施す工程と、隔壁に囲
    まれた領域の樹脂組成物を除去する工程と、インクジェ
    ット方式により隔壁に囲まれた領域にインクを付与して
    画素を形成する工程と、を有することを特徴とする光学
    素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記粗面化処理が、プラズマ照射によ
    るプラズマ処理である請求項10に記載の光学素子の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 上記プラズマ処理において、少なくと
    もフッ素原子を含有するガスを導入して行う請求項11
    に記載の光学素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記隔壁が遮光層であり、上記隔壁に
    囲まれた領域への樹脂組成物の付与工程が、支持基板上
    に全面にネガ型の感光性樹脂組成物層を形成し、支持基
    板裏面より上記隔壁をマスクとして用いて露光すること
    によって該隔壁に囲まれた領域内の感光性樹脂組成物層
    の下層のみを感光し、現像する工程である請求項10〜
    12のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記隔壁に囲まれた領域への樹脂組成
    物の付与工程が、支持基板上に全面に樹脂組成物層を形
    成し、酸素プラズマを用いたドライエッチングによって
    隔壁上面上及び隔壁に囲まれた領域の上層の樹脂組成物
    を除去する工程である請求項10〜12のいずれかに記
    載の光学素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記隔壁に囲まれた領域への樹脂組成
    物の付与工程が、インクジェット方式により選択的に樹
    脂組成物を上記領域へ付与する工程である請求項10〜
    12のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 支持基板上に隔壁を形成した後、隔壁
    で囲まれた領域に露出した支持基板表面及び隔壁側面に
    親インク化処理を施す請求項10〜15のいずれかに記
    載の光学素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 上記親インク化処理が、アルカリ水溶
    液による洗浄処理、UV洗浄処理、エキシマ洗浄処理、
    コロナ放電処理、酸素プラズマ処理のいずれかである請
    求項16に記載の光学素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 上記インクが少なくとも硬化成分、
    水、有機溶剤を含有する請求項10〜17のいずれかに
    記載の光学素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 上記インクが着色剤を含有し、画素が
    着色部であるカラーフィルタを製造する請求項10〜1
    8のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記画素が発光層であるエレクトロル
    ミネッセンス素子を製造する請求項10〜18のいずれ
    かに記載の光学素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 一対の基板間に液晶を挟持してなり、
    一方の基板が請求項6〜8のいずれかに記載の光学素子
    を用いて構成されたことを特徴とする液晶素子。
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