JP2002148429A - 光学素子とその製造方法、該光学素子を用いた液晶素子 - Google Patents

光学素子とその製造方法、該光学素子を用いた液晶素子

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JP2002148429A
JP2002148429A JP2000348995A JP2000348995A JP2002148429A JP 2002148429 A JP2002148429 A JP 2002148429A JP 2000348995 A JP2000348995 A JP 2000348995A JP 2000348995 A JP2000348995 A JP 2000348995A JP 2002148429 A JP2002148429 A JP 2002148429A
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Noboru Kunimine
昇 国峯
Taketo Nishida
武人 西田
Takeshi Okada
岡田  健
Hiroshi Yanai
洋 谷内
Shoji Shiba
昭二 芝
Katsuhiko Takano
勝彦 高野
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Canon Inc
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/122Pixel-defining structures or layers, e.g. banks

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の平坦性が良好な画素を有するカラーフ
ィルタ等光学素子をインクジェット方式により製造す
る。 【解決手段】 支持基板上に樹脂組成物からなる隔壁を
形成し、粗面化処理及び撥インク化処理を施して、撥イ
ンク性の微細粗面を形成することにより、インクの付着
性を向上させて、インクジェット方式により付与したイ
ンクを乾燥、硬化させる工程において、インク収縮時に
おけるインク表面中央部の盛り上がりを抑えて表面平坦
性の高い画素を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、パ
ーソナルコンピュータ、パチンコ遊技台に使用されてい
るカラー液晶素子の構成部材であるカラーフィルタ、及
び、複数の発光層を備えたフルカラー表示のエレクトロ
ルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジェッ
ト方式を利用して製造する製造方法に関し、さらには、
該製造方法により製造される光学素子、及び該光学素子
の一つであるカラーフィルタを用いてなる液晶素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のため
にはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の
重いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高ま
っている。
【0003】従来から、カラーフィルタの要求特性を満
足しつつ前記の要求に応えるべく、種々の方法が試みら
れているが、未だ全ての要求特性を満足する方法は確立
されていない。以下にそれぞれの方法を説明する。
【0004】染色法は、水溶性の高分子材料層をフォト
リソグラフィー工程により所望の形状にパターニングし
た後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色された
パターンを得る。この工程を3回繰り返すことにより、
R(赤)、G(緑)、B(青)3色の着色部を形成す
る。
【0005】顔料分散法は、近年最も盛んに行われてい
る方法であり、先ず透明基板上に顔料を分散した感光性
樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより、
単色のパターンを得る。この工程を3回繰り返すことに
より、R、G、B3色の着色部を形成する。
【0006】電着法は、先ず透明基板上に透明電極をパ
ターニングし、顔料、樹脂などからなる電解液等の入っ
た電着塗装液に浸漬して第一の色を電着する。この工程
を3回繰り返して、R、G、B3色の画素部を形成する
ものである。
【0007】印刷法は、R、G、Bの3色の着色部を印
刷によりパターン形成するものである。
【0008】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色の着色部を形成するために同一の工程を3
回繰り返す必要があり、コスト高になることである。ま
た、工程数が多い程、歩留まりが低下するという問題も
有している。
【0009】前記のような欠点を補うべく、近年、イン
クジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が
盛んに検討されている。インクジェット方式を利用した
方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという
利点がある。
【0010】また、インクジェット方式はカラーフィル
タの製造に限らず、エレクトロルミネッセンス素子(以
下、EL素子と記す)の製造にも応用が可能である。
【0011】EL素子は、蛍光性の無機及び有機化合物
を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、前記
薄膜に電子及び正孔(ホール)を注入して再結合させる
ことにより励起子を生成させ、この励起子が失活する際
の蛍光或いは燐光の放出を利用して発光させる素子であ
る。このようなEL素子に用いられる発光材料を、例え
ばTFT等素子を作り込んだ基板上にインクジェット方
式により付与して発光層を形成し、素子を構成すること
ができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、カラー
フィルタやEL素子などの光学素子の製造においてイン
クジェット方式は製造プロセスの簡略化及びコスト削減
につながることから開発が進められている。しかしなが
ら、インクジェット方式特有の「平坦性不良」などの問
題が大きな改善課題となっている。以下、カラーフィル
タを製造する場合を例に挙げて説明する。
【0013】「平坦性不良」は、細孔部に液滴を注入し
たときに液面が凸状または凹状になることに起因するも
ので、インクジェット方式によるカラーフィルタ製造の
際には、主に隔壁に対するインクの濡れ性、透明基板に
対するインクの濡れ性、付与したインクの乾燥条件など
の要因が関係している。
【0014】インクの隔壁及び基板に対する濡れ性が極
端に悪い場合には、インクが隔壁によって囲まれた開口
領域内に十分且つ均一に広がることが出来ず、「白抜
け」などの問題が発生する。さらに白抜けが無い場合に
おいても、インクジェット方式で作製したカラーフィル
タ着色部の平坦性は悪く、着色部内で色むらが生じてデ
ィスプレイ用の光学部材として不適当となることが多
い。また、液晶ディスプレイ用のカラーフィルタとして
用いた際には、基板間に挟まれた液晶分子の配向不良な
どの不具合が発生しやすくなるなどの問題があった。
【0015】本発明の課題は、カラーフィルタやエレク
トロルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジ
ェット方式を利用して簡易なプロセスで安価に製造する
に際し、画素の平坦性不良を改善し、簡易なプロセスに
より安価で高性能の光学素子を得ることにある。さらに
本発明では、該製造方法によって得られた光学素子を用
いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をより安価に提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、支持基
板上に複数の画素と、隣接する画素間に位置する隔壁と
を少なくとも有する光学素子であって、上記画素が、支
持基板上に形成された樹脂組成物からなる隔壁の開口部
内にインクジェット方式によって付与されたインクを硬
化してなり、上記隔壁に接する画素の周縁部の膜厚が該
隔壁の最大膜厚の80%以上であり、画素の中央におい
て画素内の80%を占める該画素の相似形領域内におい
て、画素の平均膜厚が隔壁の最大膜厚の80%未満で、
画素の最大膜厚と平均膜厚の差及び最小膜厚と平均膜厚
の差がそれぞれ平均膜厚の25%以下であることを特徴
とする光学素子である。
【0017】上記本発明の光学素子においては、下記の
構成を好ましい態様として含むものである。上記隔壁が
遮光層である。上記支持基板が透明基板であり、上記画
素が着色剤を含有するインクで形成された着色部であ
り、複数色の着色部を備えたカラーフィルタである。上
記着色部上に保護層を有する。表面に透明導電膜を有す
る。上記画素が発光材料を含有するインクで形成された
発光層であり、該発光層を挟んで上下に電極を有するエ
レクトロルミネッセンス素子である。
【0018】また、本発明の第二は、上記本発明の光学
素子の第一の製造方法であって、支持基板上に樹脂組成
物からなる隔壁を形成する工程と、上記隔壁表面に粗面
化処理を施す工程と、上記隔壁に対して少なくともフッ
素原子を含有するガスを導入してプラズマ照射を行うプ
ラズマ処理工程と、インクジェット方式により上記隔壁
で囲まれた領域にインクを付与して画素を形成する工程
と、を少なくとも有することを特徴とする。
【0019】上記本発明の第一の製造方法においては、
下記の構成を好ましい態様として含むものである。上記
プラズマ処理で導入するガスがCF4、CHF3、C
26、SF6、C33、C58から選択される少なくと
も一種のハロゲンガスである。上記プラズマ処理で導入
するガスがCF4、SF6、CHF3、C26、C38
58から選択される少なくとも1種のハロゲンガスと
2ガスとの混合ガスである。上記粗面化処理が、酸
素、アルゴン、ヘリウムから選択される少なくとも1種
のガス雰囲気下でプラズマ照射するドライエッチング処
理である。上記粗面化処理及びプラズマ処理により、上
記隔壁の表面を、表面粗さ(Ra)が3nm〜50nm
になるように処理する。上記粗面化処理及びプラズマ処
理により、隔壁表面の純水に対する接触角が90°以
上、支持基板表面の純水に対する接触角が20°以下と
なるように処理する。上記隔壁を黒色樹脂組成物で形成
する。
【0020】本発明の第三は、上記本発明の光学素子の
第二の製造方法であって、支持基板上に感光性樹脂組成
物層を形成し、露光、現像して未硬化の隔壁パターンを
形成する工程と、インクジェット方式により上記隔壁パ
ターンで囲まれた領域にインクを付与して画素を形成す
る工程と、上記隔壁パターンを硬化して隔壁を形成する
工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
【0021】上記本発明の第二の製造方法は、上記隔壁
を黒色感光性樹脂組成物で形成することを好ましい態様
として含むものである。
【0022】また、本発明の第一、第二の製造方法は、
下記の構成を好ましい態様として含むものである。上記
インクが少なくとも硬化成分、水、有機溶剤を含有す
る。上記インクが着色剤を含有し、画素が着色部である
カラーフィルタを製造する。上記インクが発光材料を含
有し、画素が発光層であるエレクトロルミネッセンス素
子を製造する。
【0023】本発明の第四は、一対の基板間に液晶を挟
持してなり、一方の基板が上記本発明の光学素子を用い
て構成したことを特徴とする液晶素子である。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明者等は、表面が平坦な画素
について種々検討した結果、乾燥、硬化工程におけるイ
ンク収縮時に、該インクが隔壁に良好に付着している場
合に、最終的に得られる画素の表面平坦性が良好である
ことを見い出し、本発明を達成した。即ち、本発明の光
学素子においては、隔壁に接する画素の周縁部の膜厚が
該隔壁の最大膜厚の80%以上であり、画素の中央にお
いて画素内の80%を占める該画素の相似形領域内にお
いて、画素の平均膜厚が隔壁の最大膜厚の80%未満
で、最大膜厚と平均膜厚の差及び最小膜厚と平均膜厚の
差がそれぞれ平均膜厚の25%以下である。
【0025】本発明の光学素子の製造方法は、上記した
特定の膜厚条件を満たす画素を形成する工程に特徴を有
する。即ち、本発明の光学素子の第一の製造方法は、隔
壁の表面を粗面化し、表面粗さを制御することによっ
て、インク収縮時にインクの隔壁に対する付着性を高め
たことに特徴を有する。粗面化された隔壁側面に対して
インクは、微細な表面凹凸形状効果(アンカーリング効
果)により付着することができる。しかしながら、単に
隔壁表面に微細な凹凸形状を形成した場合、隔壁表面に
対するインクの濡れ性が極端に良くなり、付与されたイ
ンクが隔壁上面に及び、隣接する開口部に付与されたイ
ンク同士と混ざり合い「混色」を引き起こし易くなる。
従って、隔壁には粗面化処理に加えてプラズマ処理によ
る撥インク化処理を施す。
【0026】また、本発明の第二の製造方法は、隔壁の
素材として感光性樹脂組成物を用い、未硬化の状態でイ
ンクを付与することにより、インク収縮時にインクの隔
壁に対する付着性を高めたことに特徴を有するものであ
る。即ち、隔壁は有機樹脂から構成され、特に遮光層を
兼ねた隔壁の場合にはカーボンブラックなどの黒色顔料
を分散した有機樹脂で形成するため、該有機樹脂を未硬
化状態にすることで、インクの隔壁に対する濡れ性を適
度に調節することができる。
【0027】本発明にかかる、インク収縮過程の様子を
従来の方法と比較して図5に示す。図中、(a−1)〜
(a−3)は本発明の製造方法、(b−1)〜(b−
3)は従来の製造方法を示す。また、図中の51は支持
基板、53、53’は隔壁、56はインク、57、5
7’は画素である。
【0028】従来の製造方法においては、インク56の
混色を防止するために、隔壁53’は撥インク性が高
く、インク56の付着性の低いものとなっている。その
ため、インク56の収縮過程(b−2)においては、隔
壁53’側面でインク56がはじかれ、断面において中
央部が高く盛り上がった凸形状で収縮する。その結果、
(b−3)に示されるように、当該過程の表面形状が反
映され、画素57’は周縁部の膜厚が非常に薄く、中央
部が厚い、不均一な膜厚のものとなる。一方、本発明の
製造方法においては、隔壁53はインク56との付着性
を高めている。そのため、収縮過程(a−2)におい
て、インク56が隔壁53側面に付着し、中央部の盛り
上がりが少ない。その結果、当該過程の表面形状が反映
され、最終的に得られる画素57の断面は、(a−3)
に示されるように、周縁部が高く、周縁部以外は膜厚が
均等な断面形状が得られる。
【0029】図6に本発明の光学素子の画素の好ましい
形状を模式的に示す。図中、(a)は上方より見た平面
模式図、(b)は基板法線方向の断面模式図である。ま
た、図中、61は支持基板、62は隔壁、63は画素、
64は画素中央部の相似形領域である。相似形領域64
は画素63の中央部に位置し、その面積は(a)の平面
形状において画素63の80%を占める。また、Tは隔
壁62の最大膜厚、t eは画素63の周縁部の膜厚であ
り、tmaxは相似形領域64内における最大膜厚、tmin
は相似形領域64内における最小膜厚である。本発明に
おいては、相似形領域64内における膜厚の平均値に対
して、tmax、tminのそれぞれの差が上記平均値の25
%以内である。
【0030】尚、本発明において上記「インク」とは、
乾燥硬化した後に、例えば光学的、電気的に機能性を有
する液体を総称し、従来用いられていた着色材料に限定
されるものではない。
【0031】本発明の製造方法で製造される本発明の光
学素子としては、カラーフィルタ及びエレクトロルミネ
ッセンス素子(EL素子)が挙げられる。先ず、本発明
の光学素子について実施形態を挙げて説明する。
【0032】図7に、本発明の光学素子の一実施形態で
あるカラーフィルタの一例の断面を模式的に示す。図
中、71は支持基板としての透明基板、72は隔壁を兼
ねたブラックマトリクス、73は画素である着色部、7
4は必要に応じて形成される保護層である。本発明のカ
ラーフィルタを用いて液晶素子を構成する場合には、着
色部73上或いは、着色部73上に保護層74を形成し
たさらにその上に、液晶を駆動するためのITO(イン
ジウム・チン・オキサイド)等透明導電材からなる透明
導電膜が形成されて提供される場合もある。
【0033】図8に、図7のカラーフィルタを用いて構
成された、本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図
を示す。図中、77は共通電極(透明導電膜)、78は
配向膜、79は液晶、81は対向基板、82は画素電
極、83は配向膜であり、図7と同じ部材には同じ符号
を付して説明を省略する。
【0034】カラー液晶素子は、一般的にカラーフィル
タ側の基板71と対向基板81とを合わせ込み、液晶7
9を封入することにより形成される。液晶素子の一方の
基板81の内側に、TFT(不図示)と画素電極82が
マトリクス状に形成されている。また、カラーフィルタ
側の基板71の内側には、画素電極82に対向する位置
に、R、G、Bが配列するように、カラーフィルタの着
色部73が形成され、その上に透明な共通電極77が形
成される。さらに、両基板の面内には配向膜78,83
が形成されており、液晶分子を一定方向に配列させてい
る。これらの基板は、スペーサー(不図示)を介して対
向配置され、シール材(不図示)によって貼り合わさ
れ、その間隙に液晶79が充填される。
【0035】上記液晶素子は、透過型の場合には、基板
81及び画素電極82を透明素材で形成し、それぞれの
基板の外側に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板
を組み合わせたバックライトを用い、液晶化合物をバッ
クライトの光の透過率を変化させる光シャッターとして
機能させることにより表示を行なう。また、反射型の場
合には、基板81或いは画素電極82を反射機能を備え
た素材で形成するか、或いは、基板81上に反射層を設
け、透明基板71の外側に偏光板を設け、カラーフィル
タ側から入射した光を反射して表示を行なう。
【0036】また、図9に、本発明の光学素子の他の実
施形態である、有機EL素子の一例の断面模式図を示
す。図中、91は支持基板である駆動基板、92は隔
壁、93は画素である発光層、94は透明電極、96は
金属層である。この図では、簡略化のために一つの画素
領域のみを示している。
【0037】駆動基板91には、TFT(不図示)、配
線膜及び絶縁膜等が多層に積層されており、金属層96
及び発光層93毎に配置した透明電極94間に発光層単
位で電圧を印加可能に構成されている。駆動基板91は
公知の薄膜プロセスによって製造される。
【0038】本発明において有機EL素子を構成する場
合、その構造については、少なくとも一方が透明または
半透明である一対の陽極及び陰極からなる電極間に、樹
脂組成物からなる隔壁内に少なくとも発光材料を含有す
るインクを充填して画素を形成した構成であれば、特に
制限はなく、その構造は公知のものを採用することがで
き、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて各種の
改変を加えることができる。
【0039】その積層構造は、例えば、 (1)電極(陰極)/発光層/正孔注入層/電極(陽
極) (2)電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰
極) (3)電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層
/電極(陰極) (4)電極(陽極または陰極)/発光層/電極(陰極ま
たは陽極) があるが、本発明は上記のいずれの構成の有機化合物層
を設けた積層構造体を有するEL素子に対しても適用す
ることができる。
【0040】上記(1)及び(2)は2層構造、(3)
は3層構造、(4)は単層構造と称されるものである。
本発明における有機EL素子はこれらの積層構造を基本
とするが、これら以外の(1)から(4)を組み合わせ
た構造やそれぞれの層を複数有していてもよい。また、
カラーフィルタと組み合わせることによって、フルカラ
ー表示を実現しても良い。これらの積層構造からなる有
機EL素子の形状、大きさ、材質、隔壁と画素以外の部
材の形成工程等は該有機EL素子の用途等に応じて適宜
選択され、特に制限はない。
【0041】本発明において、有機EL素子の発光層に
用いられる発光材料としては種々のものを適用すること
ができ、例えば、蛍光性を有する有機化合物が挙げられ
る。蛍光性の有機化合物としては、低分子蛍光体、高分
子蛍光体のいずれもが好ましく用いられ、インクジェッ
ト方式への適用が簡単であることから、高分子蛍光体が
さらに好ましい。
【0042】例えば、低分子蛍光体としては、特に限定
はないが、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及
びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン
系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素
類、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯
体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン
及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘
導体等を用いることができる。具体的には、例えば、特
開昭57−41781号、特開昭59−184383号
公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能で
ある。
【0043】また、発光材料として使用可能な高分子蛍
光体としては、特に限定はないが、ポリフェニレンビニ
レン、ポリアリレン、ポリアルキルチオフェン、ポリア
ルキルフルオレン等を挙げることができる。
【0044】尚、本発明において有機EL素子に用いる
高分子蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共
重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有す
る高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体
であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を
得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性
を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共
重合体が好ましい。また本発明の有機EL素子は、薄膜
からの発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態
で蛍光を有するものが用いられる。
【0045】該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、
クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。
高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれら
の溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
【0046】本発明における有機EL素子において、発
光層と陰極との間にさらに電子輸送層を設ける場合の電
子輸送層中に使用する、或いは正孔輸送性材料及び発光
材料と混合使用する電子輸送性材料は、陰極より注入さ
れた電子を発光材料に伝達する機能を有している。この
ような電子輸送性材料について特に制限はなく、従来公
知の化合物の中から任意のものを選択して用いることが
できる。
【0047】該電子輸送性材料の好ましい例としては、
ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン
誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシ
ド誘導体、複素環テトラカルボン酸無水物、或いはカル
ボジイミド等を挙げることができる。
【0048】さらに、フレオレニリデンメタン誘導体、
アントラキノジメタン誘導体及びアントロン誘導体、オ
キサジアゾール誘導体等を挙げることができる。また、
発光層を形成する材料として開示されているが、8−ヒ
ドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体等も電子輸
送性材料として用いることができる。
【0049】本発明におけるEL素子において、発光層
は一般には適当な結着性樹脂と組み合わせて薄膜状に形
成する。上記結着性樹脂としては広範囲な樹脂材料より
選択でき、例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹
脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルア
セタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらは
単独または共重合体ポリマーとして1種または2種以上
混合して用いても良い。
【0050】また、陽極材料としては仕事関数がなるべ
く大きなものが良く、例えば、ニッケル、金、白金、パ
ラジウム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合
金、或いは酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ
化銅が好ましい。またポリ(3−メチルチオフェン)、
ポリフェニレンスルフィド或いはポリピロール等の導電
性ポリマーも使用できる。一方、陰極材料としては仕事
関数が小さな銀、鉛、錫、マグネシウム、アルミニウ
ム、カルシウム、マンガン、インジウム、クロム或いは
これらの合金が用いられる。
【0051】EL素子は、発光層における発光を観察す
る側を透明或いは半透明にする必要があり、例えば図9
の構成においては、透明電極94を形成した駆動基板9
1が透明或いは半透明になるように構成される。また、
透明電極94は陰極、陽極のいずれでもかまわないが、
通常、ITOが用いられるため、陽極となるのが一般的
である。
【0052】以下、本発明の光学素子の製造方法を図面
に沿って詳しく説明する。
【0053】図1、図2は本発明の光学素子の第一の製
造方法の工程を示す模式図である。以下に各工程につい
て説明する。尚、以下の工程(a)〜(g)は図1、図
2の(a)〜(g)に対応する。また、図1、図2の各
工程において紙面左側の(a−1)〜(g−1)は上方
より見た平面模式図、紙面右側の(a−2)〜(g−
2)は(a−1)〜(g−1)のA−B断面模式図であ
る。図中、1は支持基板、2は樹脂組成物層、3は隔
壁、4は隔壁3の開口部、6はインク、7は画素であ
る。
【0054】工程(a) 支持基板1を用意する。支持基板1は、図7に例示した
カラーフィルタを製造する場合には透明基板71であ
り、一般にはガラス基板が用いられるが、液晶素子を構
成する目的においては、所望の透明性、機械的強度等の
必要特性を有するものであれば、プラスチック基板など
も用いることができる。
【0055】また、図9に例示したEL素子を製造する
場合には、支持基板1は透明電極94を形成した駆動基
板91であり、図9の如く当該基板側から発光を観察す
る場合には、駆動基板91にガラス基板などの透明基板
を用いる。
【0056】支持基板1には、その表面に対して、プラ
ズマ処理、UV処理、カップリング処理等の表面処理を
施しても良い。
【0057】工程(b) 支持基板1上に、樹脂組成物層2を形成する。樹脂組成
物はスピンコート、ロールコート、バーコート、スプレ
ーコート、ディップコート、或いは印刷法等の方法によ
り塗布形成することができる。
【0058】本工程で用いる樹脂組成物は隔壁3を形成
するための素材であり、具体的には、エポキシ系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリアミドイミドを含むポリイミド系
樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニ
ル系樹脂などの感光性または非感光性の樹脂材料を用い
ることができるが、250℃以上の耐熱性を有すること
が好ましく、その点から、エポキシ系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。また、
カラーフィルタとしては、隔壁をブラックマトリクス或
いはブラックストライプといった遮光層とすることが好
ましく、その場合には上記樹脂組成物中に、カーボンブ
ラックなどの遮光剤を分散せしめた黒色樹脂組成物を用
いる。
【0059】工程(c) 樹脂組成物層2として感光性材料を用いた場合には、フ
ォトリソグラフィー等によりパターニングすることで複
数の開口部4を有する隔壁3を形成する。また、非感光
性材料を用いた場合には、フォトレジストをマスクにし
て、ウェット或いはドライエッチングにより、もしくは
リフトオフによりパターニングして形成しても良い。い
ずれの場合も加熱処理等により硬化させる。
【0060】工程(d) 支持基板1上にパターン形成された隔壁3に粗面化処理
を施し、インク6の隔壁3側面に対する付着性を向上さ
せる。粗面化の程度としては、隔壁の表面粗さ(Ra)
を3nm〜50nmに粗面化することが好ましい。該平
均粗さ(Ra)が3nm未満では隔壁3側面へのインク
6の付着効果が十分でなく、50nmを超えるとパター
ンの直線性に影響を及ぼし、開口寸法のばらつきを生じ
て開口率を大きくできなくなる場合がある。よって、隔
壁3表面の平均粗さ(Ra)としては3nm〜50nm
が望ましく、より望ましくは4nm〜20nmとするこ
とによって、隔壁3のパターン形状に影響を与えること
なく、良好な隔壁3側面へのインク6の付着効果が得ら
れる。
【0061】粗面化の手法としては、隔壁3を形成した
支持基板1に対してドライエッチング処理またはウェッ
トエッチング処理を行うことによって行うのが好まし
い。特に、酸素、アルゴン、ヘリウムのうちから選択さ
れる少なくとも1種を含むガスを導入し、減圧雰囲気下
或いは大気圧雰囲気下で支持基板1にプラズマ照射を行
うドライエッチング処理が好ましい。当該ドライエッチ
ング処理によって、隔壁3の表層が粗面化され、インク
6の濡れ性が向上する。ウェットエッチング処理として
は、隔壁3を形成した支持基板1を酸やアルカリなどの
水溶液に短時間浸漬することにより行う。
【0062】工程(e) 粗面化処理を施した支持基板1に、少なくともフッ素原
子を含有するガス雰囲気下でプラズマ照射するプラズマ
処理を施す。当該プラズマ処理により、導入ガス中のフ
ッ素またはフッ素化合物が隔壁3表層に入り込み、隔壁
3表層の、特に隔壁3上面の撥インク性が増大するた
め、開口部4に多量のインク6を付与した際の混色が起
きづらくなる。
【0063】本工程において導入する、少なくともフッ
素原子を含有するガスとしては、CF4、CHF3、C2
6、SF6、C38、C58から選択されるハロゲンガ
スを1種以上用いることが好ましい。特に、C58(オ
クタフルオロシクロペンテン)は、オゾン破壊能が0で
あると同時に、大気寿命が従来のガスに比べて(C
4:5万年、C48:3200年)0.98年と非常
に短い。従って、地球温暖化係数が90(CO2=2と
した100年積算値)と、従来のガスに比べて(C
4:6500、C48:8700)非常に小さく、オ
ゾン層や地球環境保護に極めて有効であり、本発明で使
用する上で望ましい。
【0064】さらに、導入ガスとしては、必要に応じて
酸素、アルゴン、ヘリウム等のガスを併用しても良い。
本発明においては、前記CF4、CHF3、C26、SF
6、C38、C58から選択されるハロゲンガスを1種
以上とO2との混合ガスを用いると、本工程による撥イ
ンク性の程度を制御することが可能になる。但し、当該
混合ガスにおいて、O2の混合比率が30%を超えると
2による酸化反応が支配的になり、撥インク性向上効
果が妨げられるため、また、O2混合比率が30%を超
えると樹脂に対するダメージが顕著になるため、当該混
合ガスを用いる場合にはO2の混合比率が30%以下の
範囲で使用する必要がある。
【0065】本工程及び先のドライエッチング処理工程
におけるプラズマの発生方法としては、低周波放電、高
周波放電、マイクロ波放電等の方式を用いることがで
き、プラズマ照射の際の圧力、ガス流量、放電周波数、
処理時間等の条件は、任意に設定することができ、隔壁
3表面の撥インク性、表面粗さ、支持基板1表面の親イ
ンク性を所望の程度とすることができる。
【0066】本発明にかかる隔壁3表面の、プラズマ処
理後の撥インク性の程度は、純水によって測定した接触
角が90°以上であることが好ましい。さらには、11
0°以上であることが望ましい。当該接触角が90°未
満では混色が生じやすく、多量のインクを付与すること
ができないため、色純度の高いカラーフィルタの製造が
難しくなる。また、支持基板1表面の親インク性は、純
水によって測定した接触角が20°以下であることが好
ましい。純水に対する接触角を20°以下とすることに
よって、支持基板表面にインク6が良好に濡れ広がり、
白抜けが生じることがない。特に、10°以下とするこ
とが望ましい。
【0067】工程(f) インクジェット記録装置を用いて、インクジェットヘッ
ドより、インク6を隔壁3で囲まれた領域(開口部4)
に付与する。インクジェットとしては、エネルギー発生
素子として電気熱変換体を用いたバブルジェット(登録
商標)タイプ、或いは圧電素子を用いたピエゾジェット
タイプ等が使用可能である。
【0068】本発明で用いるインクとしては、少なくと
も硬化成分、水、有機溶剤を含有することが好ましく、
カラーフィルタを製造する場合には着色剤を、有機EL
素子を製造する場合には発光材料を、それぞれ上記組成
に加えれば良い。以下に、本発明の製造方法によってカ
ラーフィルタを製造する場合に用いるインクの組成につ
いてさらに詳細に説明する。
【0069】〔着色剤〕本発明でインク中に含有させる
着色剤としては、染料系及び顔料系共に使用可能である
が、顔料を使用する場合には、インク中で均一に分散さ
せるために別途分散剤の添加が必要となり、全固形分中
の着色剤比率が低くなってしまうことから、染料系の着
色剤が好ましく用いられる。また、着色剤の添加量とし
ては、後述する硬化成分と同量以下であることが好まし
い。
【0070】〔硬化成分〕後工程におけるプロセス耐
性、信頼性等を考慮した場合、熱処理或いは光照射等の
処理により硬化し、着色剤を固定化する成分、即ち架橋
可能なモノマー或いはポリマー等の成分を含有すること
が好ましい。特に、後工程における耐熱性を考慮した場
合、硬化可能な樹脂組成物を用いることが好ましい。具
体的には、例えば基材樹脂として、水酸基、カルボキシ
ル基、アルコキシ基、アミド基等の官能基を有するアク
リル樹脂、シリコーン樹脂;またはヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘
導体或いはそれらの変性物;またはポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等の
ビニル系ポリマーが挙げられる。さらに、これらの基材
樹脂を光照射或いは加熱処理により硬化させるための架
橋剤、光開始剤を用いることが可能である。具体的に
は、架橋剤としては、メチロール化メラミン等のメラミ
ン誘導体が、また光開始剤としては重クロム酸塩、ビス
アジド化合物、ラジカル系開始剤、カチオン系開始剤、
アニオン系開始剤等が使用可能である。また、これらの
光開始剤を複数種混合して、或いは他の増感剤と組み合
わせて使用することもできる。
【0071】〔溶剤〕本発明で使用されるインクの媒体
としては、水及び有機溶剤の混合溶媒が好ましく使用さ
れる。水としては種々のイオンを含有する一般の水では
なく、イオン交換水(脱イオン水)を使用することが好
ましい。
【0072】有機溶剤としては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1
〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセ
トンアルコール等のケトン類またはケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、チオジグリコール、へキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜4個
の炭素を含有するアルキレングリコール類;グリセリン
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ
ドン等の中から選択することが好ましい。
【0073】また、前記成分の他に、必要に応じて所望
の物性値を持つインクとするために、沸点の異なる2種
類以上の有機溶剤の混合、界面活性剤、消泡剤、防腐剤
等の添加も可能である。
【0074】工程(g) 熱処理、光照射等必要な処理を施し、インク6中の溶剤
成分を除去して硬化させることにより、画素7を形成
し、本発明の光学素子を得る。
【0075】また、カラーフィルタを製造する場合に
は、さらに、必要に応じて保護層や透明導電膜を形成す
る場合もある。この場合の保護層としては、光硬化タイ
プ、熱硬化タイプ、或いは光熱併用硬化タイプの樹脂材
料、或いは、蒸着、スパッタ等によって形成された無機
膜等を用いることができ、カラーフィルタとした場合の
透明性を有し、その後の透明導電膜形成プロセス、配向
膜形成プロセス等に耐えうるものであれば使用可能であ
る。また、透明導電膜は、保護層を介さずに着色部上に
直接形成しても良い。
【0076】また、有機EL素子を製造する場合には、
上記着色部7上に、陰極となる金属層等必要な部材を形
成する。
【0077】次に、図3、図4に本発明の光学素子の第
二の製造方法の工程を模式的に示す。以下に各工程につ
いて説明する。尚、以下の工程(a)〜(e)は図1、
図2の(a)〜(e)に対応する。また、図1、図2の
各工程において紙面左側の(a−1)〜(e−1)は上
方より見た平面模式図、紙面右側の(a−2)〜(e−
2)は(a−1)〜(e−1)のA−B断面模式図であ
る。図中、32は感光性樹脂組成物層、33は未硬化の
隔壁パターンであり、図1、2と同じ部材には同じ符号
を付した。
【0078】工程(a) 図1の工程(a)と同様の支持基板1を用意する。
【0079】工程(b) 感光性樹脂組成物層32を形成する。本工程で用いる感
光性樹脂組成物としては、先の図1の工程(b)で挙げ
た感光性樹脂組成物が好ましく用いられる。
【0080】工程(c) フォトリソグラフィー等によりパターニングすることで
複数の開口部4を有する隔壁パターン33を形成する。
この状態では、未硬化であるため、加熱工程(ポストベ
イク)によって硬化せしめる。但し、この加熱工程にお
いては、加熱条件を調節し、隔壁パターン33の硬化状
態を制御して未硬化にとどめることで、その表面に対す
るインクの濡れ性を適度に調節する。
【0081】工程(d) 先に説明した図2の工程(f)と同様にして、インク6
を隔壁パターン33の開口部4に付与する。本製造方法
においては、隔壁パターン33が未硬化で、インク6に
対する濡れ性が制御されているため、インク6が隔壁パ
ターン33に良好に付着する。
【0082】工程(e) 先に説明した図2の工程(g)と同様にして、熱処理、
光照射等必要な処理を施し、インク6中の溶剤成分を除
去して硬化させることにより、画素7を形成し、本発明
の光学素子を得る。また、当該インク6の乾燥、硬化と
同時或いはその後に、所定の加熱処理を施して隔壁パタ
ーン33を本硬化させる。
【0083】得られた光学素子については、図2の工程
(g)と同様に、カラーフィルタであれば、必要に応じ
て保護層や透明導電膜を形成し、有機EL素子であれば
金属層など必要な部材を形成する。
【0084】
【実施例】(実施例1) 〔ブラックマトリクス基板の作製〕ガラス基板(コーニ
ング製「1737」)上に、カーボンブラックを含有す
る黒色レジスト(富士フィルムオーリン製「CK−S1
71Xレジスト」)を塗布し、所定の露光、現像による
フォトリソグラフィー工程によりガラス基板上にブラッ
クマトリクス(隔壁)パターンを形成した。該パターン
を230℃で1時間の加熱処理行って、膜厚2μm、7
5μm×225μmの長方形の開口部を有するブラック
マトリクスを形成した。
【0085】〔ドライエッチング処理〕ブラックマトリ
クスを形成した前記ガラス基板(ブラックマトリクス基
板)に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ
処理装置を用いて、以下の条件にてプラズマ処理を行
い、ドライエッチング処理を行った。
【0086】 使用ガス :O2 ガス流量 :80sccm 圧力 :8Pa RFパワー :150W 処理時間 :30sec
【0087】〔プラズマ処理〕前記ドライエッチング処
理終了後、同じ装置内で、ブラックマトリクス基板に対
して、以下の条件にてプラズマ処理を施した。
【0088】 使用ガス :CF4 ガス流量 :80sccm 圧力 :50Pa RFパワー :150W 処理時間 :30sec
【0089】〔インクの調製〕下記の組成からなるアク
リル系共重合体を熱硬化成分として用い、以下の組成で
R(赤)、G(緑)、B(青)の各インクを調製した。
【0090】硬化成分 メチルメタクリレート 50重量部 ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部 N−メチロールアクリルアミド 20重量部
【0091】Rインク C.I.アシッドオレンジ148 3.5重量部 C.I.アシッドレッド289 0.5重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 前記硬化成分 6重量部
【0092】Gインク C.I.アシッドイエロー23 2重量部 亜鉛フタロシアニンスルホアミド 2重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 前記硬化成分 6重量部
【0093】Bインク C.I.ダイレクトブルー199 4重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 前記硬化成分 6重量部
【0094】〔画素の作製〕吐出量20plのインクジ
ェットヘッドを具備したインクジェット記録装置を用
い、前記のブラックマトリクス基板に対して、画素の相
似形領域における平均膜厚が約1.4μmとなるよう
に、前記R、G、Bインクを開口部1個あたり280p
l付与した。ここで、開口部に対してインク液滴の滴下
位置がほぼ中央になるように吐出した。次いで、90℃
で10分間、引き続き230℃で30分間の熱処理を行
ってインクを硬化させて画素(着色部)とブラックマト
リクスを有するカラーフィルタを作製した。下記に示し
た項目に従い作製したカラーフィルタを評価した。
【0095】(実施例2)酸素ガスによるドライエッチ
ング処理を行わない以外は実施例1と全く同様にして、
ブラックマトリクス基板を作製した。さらに実施例1と
全く同様の手順で、画素の相似形領域の平均膜厚が約
1.2μmとなるように、前記R、G、Bインクを開口
部1個あたり2400pl付与して画素(着色部)を形
成し、カラーフィルタを作製した。下記に示した項目に
従い作製したカラーフィルタを評価した。
【0096】(実施例3)ガラス基板(コーニング製
「1737」)上に、カーボンブラックを含有する黒色
レジスト(新日鉄化学製「V−259BKレジスト」)
を塗布し、所定の露光、現像によるフォトリソグラフィ
ー工程によりガラス基板上にブラックマトリクス(隔
壁)パターンを形成した。230℃で1時間の加熱処理
行って、膜厚2μm、75μm×225μmの長方形の
開口部を有するブラックマトリクスを形成した。実施例
1と同条件で酸素ガスのドライエッチング処理を行っ
た。その後、プラズマ処理においてCF4とO2との混合
ガスをそれぞれガス流量で64sccm、16sccm
で導入する以外は実施例1と同様にして、カラーフィル
タを作製した。下記に示した項目に従い作製したカラー
フィルタを評価した。
【0097】(実施例4)酸素ガスによるドライエッチ
ング処理を行わない以外は実施例3と全く同様にして、
ブラックマトリクスを有するガラス基板を作製した。さ
らに実施例1と全く同様の手順で、画素の相似形領域に
おける平均膜厚が約1.0μmとなるように、前記R、
G、Bインクを開口部1個あたり200pl付与して画
素(着色部)を形成し、カラーフィルタを作製した。下
記に示した項目に従い作製したカラーフィルタを評価し
た。
【0098】(実施例5)ガラス基板(コーニング製
「1737」)上に、カーボンブラックを含有する黒色
レジスト(新日鉄化学製「V−259BKレジスト」)
を塗布し、所定の露光、現像によるフォトリソグラフィ
ー工程により膜厚2μm、75μm×225μmの長方
形の開口部を有するブラックマトリクス(隔壁)パター
ンをガラス基板上に形成した。前記基板はポストベーク
は行わずに実施例1と全く同様の手順で、画素の相似形
領域における平均膜厚が約0.8μmとなるように、前
記R、G、Bインクを開口部1個あたり160pl付与
して画素(着色部)を形成し、カラーフィルタを作製し
た。下記に示した項目に従い作製したカラーフィルタを
評価した。
【0099】(比較例1)ガラス基板(コーニング製
「1737」)上に、カーボンブラックを含有する黒色
レジスト(富士フィルムオーリン製「CK−S171X
レジスト」)を塗布し、所定の露光、現像によるフォト
リソグラフィー工程によりガラス基板上にブラックマト
リクス(隔壁)パターンを形成した。230℃で1時間
の加熱処理行って、膜厚2μm、75μm×225μm
の長方形の開口部を有するブラックマトリクスを形成
し、実施例1と全く同様の手順で画素を形成しカラーフ
ィルタを作製した。下記に示した項目に従い作製したカ
ラーフィルタを評価した。
【0100】(実施例及び比較例に用いた基板の評価)
実施例1〜5と比較例1におけるブラックマトリクス基
板或いはブラックマトリクスパターン基板について、隔
壁の表面粗さと純水の接触角を以下の通りに評価した。
【0101】〔隔壁の表面粗さの評価〕ブラックマトリ
クスの表面粗さの評価はTecnor社製触針式表面粗
さ計「FP−20」を用い、ブラックマトリクスの微細
パターンの周囲に設けられた幅5mmの額縁上にて平均
粗さ(Ra)を測定した。測定結果を表1に示す。
【0102】〔隔壁の純水に対する接触角の評価〕協和
界面社製自動液晶ガラス洗浄・処理検査装置「LCD−
400S」を用いて、プラズマ処理後のブラックマトリ
クス基板について、純水に対する接触角を測定した。ブ
ラックマトリクス表面については微細パターンの周囲に
設けられた幅5mmの額縁上にて測定を行なった。測定
結果を表1に示す。
【0103】(実施例及び比較例で作製したカラーフィ
ルタの評価)実施例1〜5と比較例1において作製した
カラーフィルタを以下の項目について評価した。
【0104】〔画素の周縁部の膜厚〕作製したカラーフ
ィルタの断面の電子顕微鏡観察を行い、隔壁と画素の接
触状態を観察した。観察には走査型電子顕微鏡(日本分
光株式会社製「JSM−5800LV」)を用いた。画
素の周縁部の膜厚が隔壁の最大膜厚の80%以上の高さ
にある場合は○印、ない場合は×印として評価した。観
察結果を表2に示す。
【0105】〔混色及び白抜けの評価〕得られたカラー
フィルタの混色、白抜けの評価は、光学顕微鏡を用い透
過法によって観察した。観察結果を表2に示す。
【0106】〔画素表面の平坦性の評価〕作製したカラ
ーフィルタの画素の相似形領域における平坦性の評価
は、超深度形状測定顕微鏡(KEYECE社製「VK−
8500」)で行った。1画素全域と周囲の隔壁に対し
て操作を行い、画素の80%を占める相似形領域におけ
る最小膜厚(tmin)、最大膜厚(tmax)、平均膜厚
(tave)、及び、隔壁の最大膜厚(T)を測定し、平
坦性を評価した。即ち、tmax−tave≦0.25×tav
e及びtave−tmin≦0.25×tave、さらにtave
0.8×Tであれば平坦性良好、tmax−tave>0.2
5×tave、tave−tmin>0.25×tave、t ave
0.8×Tのいずれかを満たしている場合には平坦性不
良とした。測定結果を表2に示す。本発明においては、
超深度形状測定顕微鏡により画素の平坦性を評価した
が、触針式表面粗さ測定器や原子間力顕微鏡などによっ
ても同様に評価可能である。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】(実施例6)薄膜プロセスによって形成さ
れた、配線膜及び絶縁膜等が多層に積層されてなるTF
T駆動基板上に発光画素単位に透明電極として、ITO
膜をスパッタリングにより40nmの厚さに形成し、フ
ォトリソ法により、画素形状に従ってパターニングを行
った。
【0110】次に透明感光性樹脂(富士フイルムオーリ
ン社製「CT−2000L」)を塗布し、所定の露光、
現像、ポストベ−ク処理を行って、前記のITO透明電
極上に膜厚0.4μm、75μm×225μmの長方形
の開口部を有する透明なマトリクス(隔壁)パターンを
作製した。
【0111】上記マトリクスパターンに対して、実施例
1と同様な条件でO2を用いたドライエッチング処理と
CF4を用いたプラズマ処理を施した。
【0112】上記マトリクス基板のITO透明電極上と
透明マトリクス上それぞれの純水に対する接触角は ITO透明電極上:17° 透明マトリクス上:101° であった。
【0113】次に上記マトリクス基板のマトリクス開口
部内に画素(発光層)を形成した。インクとして、電子
輸送性2,5−ビス(5−tert−ブチル−2−ベン
ゾオキサゾルイル)−チオフェン〔蛍光ピーク450n
mをもつ電子輸送性青色発光色素であり、発光中心形成
化合物の1つである。以下、「BBOT」と記す〕を、
30重量%の濃度でポリ−Nビニルカルバゾール〔分子
量150,000、関東化学社製、以下、「PVK」と
記す〕よりなるホール輸送性ホスト化合物中に分子分散
させることができるよう、両者をジクロロエタン溶液に
溶解した。もう1つの発光中心形成化合物であるナイル
レッドを前記PVK−BBOTのジクロロエタン溶液に
0.015モル%で溶解してインクとし、インクジェッ
ト法により、上記マトリクスの開口部に充填、乾燥し、
画素の相似形領域における平均膜厚が200nmの画素
を形成した。このとき、各画素は独立し、上記インクが
隣接画素で混ざることはなかった。また、実施例1と同
様に画素の周縁部の膜厚及び画素表面の平坦性を評価し
た。その結果、画素の周縁部の膜厚はマトリクスの最大
膜厚の80%に達しており、また、平坦性も良好であっ
た。さらにこの上に、Mg:Ag(10:1)を真空蒸
着させて200nmのMg:Ag陰極を形成し有機EL
素子を得た。
【0114】得られた有機EL素子の各画素に18Vの
電圧を印加したところ、480cd/m2の均一な白色
発光が得られた。また、任意の画素に電圧を印加したと
ころ、電圧を印加した画素に対応する任意のパターンの
白色発光が得られた。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡易なプロセスであるインクジェット方式により画素の
平坦性に優れたカラーフィルタやEL素子などの光学素
子を品質良く作製することが出来る。よって当該光学素
子を用いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をより安
価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の第一の製造方法の工程を示
す模式図である。
【図2】本発明の光学素子の第一の製造方法の工程を示
す模式図である。
【図3】本発明の光学素子の第二の製造方法の工程を示
す模式図である。
【図4】本発明の光学素子の第二の製造方法の工程を示
す模式図である。
【図5】本発明の光学素子の製造方法における、インク
の収縮工程を示す断面模式図である。
【図6】本発明の光学素子の好ましい画素形状を示す模
式図である。
【図7】本発明の光学素子の一実施形態であるカラーフ
ィルタの断面模式図である。
【図8】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図で
ある。
【図9】本発明の光学素子の他の実施形態である有機E
L素子の断面模式図である。
【符号の説明】
1、51、61 支持基板 2 樹脂組成物層 3、53、53’、62 隔壁 4 開口部 6、56 インク 7、57、57’、63 画素 32 感光性樹脂組成物層 33 隔壁パターン 64 相似形領域 71 透明基板 72 ブラックマトリクス 73 着色部 74 保護層 77 共通電極 78、83 配向膜 79 液晶層 81 対向基板 82 画素電極 91 駆動基板 92 隔壁 93 発光層 94 透明電極 96 金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/10 H05B 33/12 B 33/12 33/14 A 33/14 33/22 Z 33/22 B41J 3/04 101Z (72)発明者 岡田 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷内 洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 芝 昭二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高野 勝彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FB01 FB08 2H048 BA02 BA11 BA45 BA64 BB01 BB02 BB07 BB24 BB37 BB41 2H091 FA02Y FB13 FC01 FC21 FC29 FD04 FD24 LA15 3K007 AB04 AB18 BA06 CA01 CB01 DA01 DB03 EA00 EB00 FA01 5C094 AA08 AA43 AA48 BA27 BA43 CA20 CA24 DA13 EA04 EA05 EB02 ED03 ED15 FA01 FA02 FB01 FB05 FB12 FB15 GB10 JA01 JA08 JA09

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に複数の画素と、隣接する画
    素間に位置する隔壁とを少なくとも有する光学素子であ
    って、上記画素が、支持基板上に形成された樹脂組成物
    からなる隔壁の開口部内にインクジェット方式によって
    付与されたインクを硬化してなり、上記隔壁に接する画
    素の周縁部の膜厚が該隔壁の最大膜厚の80%以上であ
    り、画素の中央において画素内の80%を占める該画素
    の相似形領域内において、画素の平均膜厚が隔壁の最大
    膜厚の80%未満で、画素の最大膜厚と平均膜厚の差及
    び最小膜厚と平均膜厚の差がそれぞれ平均膜厚の25%
    以下であることを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 上記隔壁が遮光層である請求項1に記載
    の光学素子。
  3. 【請求項3】 上記支持基板が透明基板であり、上記画
    素が着色剤を含有するインクで形成された着色部であ
    り、複数色の着色部を備えたカラーフィルタである請求
    項1または2に記載の光学素子。
  4. 【請求項4】 上記着色部上に保護層を有する請求項3
    に記載の光学素子。
  5. 【請求項5】 表面に透明導電膜を有する請求項3また
    は4に記載の光学素子。
  6. 【請求項6】 上記画素が発光材料を含有するインクで
    形成された発光層であり、該発光層を挟んで上下に電極
    を有するエレクトロルミネッセンス素子である請求項1
    または2に記載の光学素子。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の光学素子の製造方法で
    あって、支持基板上に樹脂組成物からなる隔壁を形成す
    る工程と、上記隔壁表面に粗面化処理を施す工程と、上
    記隔壁に対して少なくともフッ素原子を含有するガスを
    導入してプラズマ照射を行うプラズマ処理工程と、イン
    クジェット方式により上記隔壁で囲まれた領域にインク
    を付与して画素を形成する工程と、を少なくとも有する
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記プラズマ処理で導入するガスがCF
    4、CHF3、C26、SF6、C38、C58から選択
    される少なくとも一種のハロゲンガスである請求項7に
    記載の光学素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記プラズマ処理で導入するガスがCF
    4、SF6、CHF3、C26、C38、C58から選択
    される少なくとも1種のハロゲンガスとO2ガスとの混
    合ガスである請求項7に記載の光学素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記粗面化処理が、酸素、アルゴン、
    ヘリウムから選択される少なくとも1種のガス雰囲気下
    でプラズマ照射するドライエッチング処理である請求項
    7〜9のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記粗面化処理及びプラズマ処理によ
    り、上記隔壁の表面を、表面粗さ(Ra)が3nm〜5
    0nmになるように処理する請求項7〜10のいずれか
    に記載の光学素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記粗面化処理及びプラズマ処理によ
    り、隔壁表面の純水に対する接触角が90°以上、支持
    基板表面の純水に対する接触角が20°以下となるよう
    に処理する請求項7〜11のいずれか記載の光学素子の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 上記隔壁を黒色樹脂組成物で形成する
    請求項7〜12のいずれかに記載の光学素子の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 上記インクが少なくとも硬化成分、
    水、有機溶剤を含有する請求項7〜13のいずれかに記
    載の光学素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記インクが着色剤を含有し、画素が
    着色部であるカラーフィルタを製造する請求項7〜14
    のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記インクが発光材料を含有し、画素
    が発光層であるエレクトロルミネッセンス素子を製造す
    る請求項7〜14のいずれかに記載の光学素子の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載の光学素子の製造方法
    であって、支持基板上に感光性樹脂組成物層を形成し、
    露光、現像して未硬化の隔壁パターンを形成する工程
    と、インクジェット方式により上記隔壁パターンで囲ま
    れた領域にインクを付与して画素を形成する工程と、上
    記隔壁パターンを硬化して隔壁を形成する工程と、を少
    なくとも有することを特徴とする光学素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 上記隔壁を黒色感光性樹脂組成物で形
    成する請求項17に記載の光学素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 上記インクが少なくとも硬化成分、
    水、有機溶剤を含有する請求項17または18に記載の
    光学素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記インクが着色剤を含有し、画素が
    着色部であるカラーフィルタを製造する請求項17〜1
    9のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 上記インクが発光材料を含有し、画素
    が発光層であるエレクトロルミネッセンス素子を製造す
    る請求項17〜19のいずれかに記載の光学素子の製造
    方法。
  22. 【請求項22】 一対の基板間に液晶を挟持してなり、
    一方の基板が請求項3〜5のいずれかに記載の光学素子
    を用いて構成したことを特徴とする液晶素子。
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