JP2002131525A - 光学素子とその製造方法、該製造方法に用いる転写フィルム、液晶素子 - Google Patents
光学素子とその製造方法、該製造方法に用いる転写フィルム、液晶素子Info
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- JP2002131525A JP2002131525A JP2000320711A JP2000320711A JP2002131525A JP 2002131525 A JP2002131525 A JP 2002131525A JP 2000320711 A JP2000320711 A JP 2000320711A JP 2000320711 A JP2000320711 A JP 2000320711A JP 2002131525 A JP2002131525 A JP 2002131525A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インクジェット方式により隔壁の開口部にイ
ンクを付与して画素を形成する光学素子の製造におい
て、隣接する画素間での混色及び白抜けを防止する。 【解決手段】 感光性樹脂組成物からなる転写層をベー
スフィルムとカバーフィルムで挟持してなり、ベースフ
ィルムと転写層との界面にシリコーン成分を含有する転
写フィルムを用い、支持基板上にカバーフィルムを剥離
した該転写フィルムの転写層を貼付し、該転写層をパタ
ーン露光、現像して隔壁を形成し、該隔壁の開口部にイ
ンクジェット方式によりインクを付与して画素を形成す
る。
ンクを付与して画素を形成する光学素子の製造におい
て、隣接する画素間での混色及び白抜けを防止する。 【解決手段】 感光性樹脂組成物からなる転写層をベー
スフィルムとカバーフィルムで挟持してなり、ベースフ
ィルムと転写層との界面にシリコーン成分を含有する転
写フィルムを用い、支持基板上にカバーフィルムを剥離
した該転写フィルムの転写層を貼付し、該転写層をパタ
ーン露光、現像して隔壁を形成し、該隔壁の開口部にイ
ンクジェット方式によりインクを付与して画素を形成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、パ
ーソナルコンピュータ、パチンコ遊技台に使用されてい
るカラー液晶素子の構成部材であるカラーフィルタ、及
び、複数の発光層を備えたエレクトロルミネッセンス素
子といった光学素子を、インクジェット方式を利用して
製造する製造方法及び該製造方法に用いられる転写フィ
ルムに関し、さらには、該製造方法により製造される光
学素子、及び該光学素子の一つであるカラーフィルタを
用いてなる液晶素子に関する。
ーソナルコンピュータ、パチンコ遊技台に使用されてい
るカラー液晶素子の構成部材であるカラーフィルタ、及
び、複数の発光層を備えたエレクトロルミネッセンス素
子といった光学素子を、インクジェット方式を利用して
製造する製造方法及び該製造方法に用いられる転写フィ
ルムに関し、さらには、該製造方法により製造される光
学素子、及び該光学素子の一つであるカラーフィルタを
用いてなる液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のため
にはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の
重いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高ま
っている。
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のため
にはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の
重いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高ま
っている。
【0003】従来から、カラーフィルタの要求特性を満
足しつつ上記の要求に応えるべく、種々の方法が試みら
れているが、未だ全ての要求特性を満足する方法は確立
されていない。以下にそれぞれの方法を説明する。
足しつつ上記の要求に応えるべく、種々の方法が試みら
れているが、未だ全ての要求特性を満足する方法は確立
されていない。以下にそれぞれの方法を説明する。
【0004】第一の方法は染色法である。染色法は、先
ず透明基板上に染色用の材料である、水溶性の高分子材
料層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所
望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染
色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3色の着色部からなる着色層を形成する。
ず透明基板上に染色用の材料である、水溶性の高分子材
料層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所
望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染
色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3色の着色部からなる着色層を形成する。
【0005】第二の方法は顔料分散法であり、近年最も
盛んに行われている。この方法は、先ず透明基板上に顔
料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニン
グすることにより、単色のパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R、G、Bの3色の着色部か
らなる着色層を形成する。
盛んに行われている。この方法は、先ず透明基板上に顔
料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニン
グすることにより、単色のパターンを得る。この工程を
3回繰り返すことにより、R、G、Bの3色の着色部か
らなる着色層を形成する。
【0006】第三の方法としては電着法がある。この方
法は、先ず透明基板上に透明電極をパターニングし、顔
料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一
の色を電着する。この工程を3回繰り返して、R、G、
Bの3色の着色部からなる着色層を形成し、最後に焼成
するものである。
法は、先ず透明基板上に透明電極をパターニングし、顔
料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一
の色を電着する。この工程を3回繰り返して、R、G、
Bの3色の着色部からなる着色層を形成し、最後に焼成
するものである。
【0007】第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散し、印刷を3回繰り返すことにより、R、G、
Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより、着
色層を形成するものである。いずれの方法においても、
着色層の上に保護層を形成するのが一般的である。
料を分散し、印刷を3回繰り返すことにより、R、G、
Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより、着
色層を形成するものである。いずれの方法においても、
着色層の上に保護層を形成するのが一般的である。
【0008】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
数が多い程、歩留まりが低下するという問題も有してい
る。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形
状が限定されるため、現状の技術ではTFT型(TF
T、即ち薄膜トランジスタをスイッチング素子として用
いたアクティブマトリクス駆動方式)の液晶素子の構成
には適用困難である。
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
数が多い程、歩留まりが低下するという問題も有してい
る。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形
状が限定されるため、現状の技術ではTFT型(TF
T、即ち薄膜トランジスタをスイッチング素子として用
いたアクティブマトリクス駆動方式)の液晶素子の構成
には適用困難である。
【0009】現在主流となっている顔料分散法において
はレジスト材料の少液化によりコストダウンを図ろうと
した提案もされており、とりわけ特開平10−3333
27号公報等に示されるような転写フィルムを用いたも
のは効率的であるが、着色部の色仕様が数種〜数十種あ
るため、これに対応することは転写フイルム製造上に
も、光学素子製造上の品種変更にもロスが多い。さら
に、転写フィルムを用いて多色のレジスト転写をする場
合、全色レジストの存在が立体的に障害となり、パター
ン周辺部の密着性不良が発生してしまう。現在実用化さ
れているものはクッション層を設けることでこれに対応
しているが転写フィルムの構造を複雑化している。
はレジスト材料の少液化によりコストダウンを図ろうと
した提案もされており、とりわけ特開平10−3333
27号公報等に示されるような転写フィルムを用いたも
のは効率的であるが、着色部の色仕様が数種〜数十種あ
るため、これに対応することは転写フイルム製造上に
も、光学素子製造上の品種変更にもロスが多い。さら
に、転写フィルムを用いて多色のレジスト転写をする場
合、全色レジストの存在が立体的に障害となり、パター
ン周辺部の密着性不良が発生してしまう。現在実用化さ
れているものはクッション層を設けることでこれに対応
しているが転写フィルムの構造を複雑化している。
【0010】また、印刷法は解像性が悪いため、ファイ
ンピッチのパターン形成には不向きである。
ンピッチのパターン形成には不向きである。
【0011】上記のような欠点を補うべく、近年、イン
クジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が
盛んに検討されている。インクジェット方式を利用した
方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという
利点がある。
クジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が
盛んに検討されている。インクジェット方式を利用した
方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという
利点がある。
【0012】一方、インクジェット方式はカラーフィル
タの製造に限らず、エレクトロルミネッセンス素子の製
造にも応用が可能である。
タの製造に限らず、エレクトロルミネッセンス素子の製
造にも応用が可能である。
【0013】エレクトロルミネッセンス素子は、蛍光性
の無機及び有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟
んだ構成を有し、上記薄膜に電子及び正孔(ホール)を
注入して再結合させることにより励起子を生成させ、こ
の励起子が失活する際の蛍光或いは燐光の放出を利用し
て発光させる素子である。このようなエレクトロルミネ
ッセンス素子に用いられる蛍光性材料を、例えばTFT
等素子を作り込んだ基板上にインクジェット方式により
付与して発光層を形成し、素子を構成することができ
る。
の無機及び有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟
んだ構成を有し、上記薄膜に電子及び正孔(ホール)を
注入して再結合させることにより励起子を生成させ、こ
の励起子が失活する際の蛍光或いは燐光の放出を利用し
て発光させる素子である。このようなエレクトロルミネ
ッセンス素子に用いられる蛍光性材料を、例えばTFT
等素子を作り込んだ基板上にインクジェット方式により
付与して発光層を形成し、素子を構成することができ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、イン
クジェット方式は製造プロセスの簡略化及びコスト削減
を図ることができることから、カラーフィルタやエレク
トロルミネッセンス素子といった光学素子の製造へ応用
されている。しかしながら、インクジェット方式で光学
素子を製造する場合でも各画素間の隔壁に関してはフォ
トリソグラフィ方式が使用されている場合が多い。その
理由として、近年の光学素子の高精細化により、各画素
パターンのエッジ直線性に要求される精度がインクジェ
ット方式で再現するのが困難なレベルになってきている
ことや、各画素間に形成される光学的なマスクパターン
(以下ブラックマトリクス)には線幅10μm〜20μ
mでOD(光学濃度)値4以上が要求されるようになっ
てきたためインクジェット用インクではこの線幅内に要
求される濃度のインクを、ウエットな状態で保持するこ
とが困難であることが挙げられる。
クジェット方式は製造プロセスの簡略化及びコスト削減
を図ることができることから、カラーフィルタやエレク
トロルミネッセンス素子といった光学素子の製造へ応用
されている。しかしながら、インクジェット方式で光学
素子を製造する場合でも各画素間の隔壁に関してはフォ
トリソグラフィ方式が使用されている場合が多い。その
理由として、近年の光学素子の高精細化により、各画素
パターンのエッジ直線性に要求される精度がインクジェ
ット方式で再現するのが困難なレベルになってきている
ことや、各画素間に形成される光学的なマスクパターン
(以下ブラックマトリクス)には線幅10μm〜20μ
mでOD(光学濃度)値4以上が要求されるようになっ
てきたためインクジェット用インクではこの線幅内に要
求される濃度のインクを、ウエットな状態で保持するこ
とが困難であることが挙げられる。
【0015】また、画素をインクジェット方式で形成す
る場合に特有の問題として、「混色」及び「白抜け」と
言った問題がある。以下、カラーフィルタを製造する場
合を例に挙げて説明する。
る場合に特有の問題として、「混色」及び「白抜け」と
言った問題がある。以下、カラーフィルタを製造する場
合を例に挙げて説明する。
【0016】「混色」は、隣接する異なる色の画素(着
色部)間においてインクが混ざり合うことにより発生す
る障害である。ブラックマトリクスを隔壁として、該ブ
ラックマトリクスの開口部にインクを付与して着色部を
形成するカラーフィルタの製造方法においては、ブラッ
クマトリクスの開口部の容積に対して、数倍〜数十倍の
体積を有するインクを付与する必要がある。インク中に
含まれる着色剤や硬化成分等の固形分濃度が高い場合、
即ち付与するインクの体積が比較的少ない場合において
は、ブラックマトリクスが十分に隔壁として機能し、該
ブラックマトリクスの開口部内にインクを保持すること
ができるため、付与されたインクがブラックマトリクス
を乗り越えて、隣接する異なる色の着色部にまで到達す
ることはない。
色部)間においてインクが混ざり合うことにより発生す
る障害である。ブラックマトリクスを隔壁として、該ブ
ラックマトリクスの開口部にインクを付与して着色部を
形成するカラーフィルタの製造方法においては、ブラッ
クマトリクスの開口部の容積に対して、数倍〜数十倍の
体積を有するインクを付与する必要がある。インク中に
含まれる着色剤や硬化成分等の固形分濃度が高い場合、
即ち付与するインクの体積が比較的少ない場合において
は、ブラックマトリクスが十分に隔壁として機能し、該
ブラックマトリクスの開口部内にインクを保持すること
ができるため、付与されたインクがブラックマトリクス
を乗り越えて、隣接する異なる色の着色部にまで到達す
ることはない。
【0017】しかしながら、インク中の固形分濃度が低
い場合、即ち多量のインクを付与する必要がある場合に
は、隔壁となるブラックマトリクスを超えてインクがあ
ふれてしまうため、隣接する着色部間で混色が発生して
しまう。特に、インクジェットヘッドのノズルより安定
して吐出可能なインクの粘度には限界があり、インク中
に含有される固形分の濃度にも限界があるため、混色を
回避するための技術が必要である。
い場合、即ち多量のインクを付与する必要がある場合に
は、隔壁となるブラックマトリクスを超えてインクがあ
ふれてしまうため、隣接する着色部間で混色が発生して
しまう。特に、インクジェットヘッドのノズルより安定
して吐出可能なインクの粘度には限界があり、インク中
に含有される固形分の濃度にも限界があるため、混色を
回避するための技術が必要である。
【0018】そこで、着色部と隔壁との間におけるイン
クの濡れ性の差を利用して混色を防止する方法が提案さ
れている。例えば、特開昭59−75205号公報に
は、インクが目的領域外へ広がることを防止するため、
濡れ性の悪い物質で拡散防止パターンを形成する方法が
提案されているが、具体的な技術は開示されていない。
一方、特開平4−123005号公報には、具体的な手
法として、撥水、撥油作用の大きなシリコーンゴム層を
パターニングして混色防止用の仕切壁とする方法が提案
されている。さらに、特開平5−241011号公報や
特開平5−241012号公報においても同様に、遮光
層となるブラックマトリクス上にシリコーンゴム層を形
成し、混色防止用の隔壁として用いる手法が開示されて
いる。
クの濡れ性の差を利用して混色を防止する方法が提案さ
れている。例えば、特開昭59−75205号公報に
は、インクが目的領域外へ広がることを防止するため、
濡れ性の悪い物質で拡散防止パターンを形成する方法が
提案されているが、具体的な技術は開示されていない。
一方、特開平4−123005号公報には、具体的な手
法として、撥水、撥油作用の大きなシリコーンゴム層を
パターニングして混色防止用の仕切壁とする方法が提案
されている。さらに、特開平5−241011号公報や
特開平5−241012号公報においても同様に、遮光
層となるブラックマトリクス上にシリコーンゴム層を形
成し、混色防止用の隔壁として用いる手法が開示されて
いる。
【0019】これらの方法によれば、隔壁の高さをはる
かに超える量のインクを付与した場合においても、隔壁
の表面層が撥インク性を示すためにインクがはじかれ、
隔壁を超えて隣接する着色部にまで及ぶことがなく、有
効に混色を防止することができる。
かに超える量のインクを付与した場合においても、隔壁
の表面層が撥インク性を示すためにインクがはじかれ、
隔壁を超えて隣接する着色部にまで及ぶことがなく、有
効に混色を防止することができる。
【0020】図3にその概念図を示す。図中、31は透
明基板、33は隔壁を兼ねたブラックマトリクス、36
はインクである。ブラックマトリクス33の上面が撥イ
ンク性を有する場合には、図3(b)に示すように、付
与されたインク36がブラックマトリクス33の開口部
中に保持され、隣接する着色部にまで達することはな
い。しかしながら、ブラックマトリクス33の上面の撥
インク性が低い場合には、図3(a)に示すように、付
与されたインク36がブラックマトリクス33上にまで
濡れ広がり、隣接する開口部に付与されたインクと混じ
り合ってしまう。
明基板、33は隔壁を兼ねたブラックマトリクス、36
はインクである。ブラックマトリクス33の上面が撥イ
ンク性を有する場合には、図3(b)に示すように、付
与されたインク36がブラックマトリクス33の開口部
中に保持され、隣接する着色部にまで達することはな
い。しかしながら、ブラックマトリクス33の上面の撥
インク性が低い場合には、図3(a)に示すように、付
与されたインク36がブラックマトリクス33上にまで
濡れ広がり、隣接する開口部に付与されたインクと混じ
り合ってしまう。
【0021】一方、「白抜け」は、主に付与されたイン
クが隔壁によって囲まれた領域内に十分且つ均一に拡散
することができないことに起因して発生する障害であ
り、色ムラやコントラストの低下といった表示不良の原
因となる。
クが隔壁によって囲まれた領域内に十分且つ均一に拡散
することができないことに起因して発生する障害であ
り、色ムラやコントラストの低下といった表示不良の原
因となる。
【0022】図4に、白抜けの概念図を示す。図中、
(b)は(a)のA−B断面図であり、図3と同じ部材
には同じ符号を付した。また、38は白抜け部分であ
る。
(b)は(a)のA−B断面図であり、図3と同じ部材
には同じ符号を付した。また、38は白抜け部分であ
る。
【0023】近年、TFT型液晶素子用のカラーフィル
タにおいては、TFTを外光から保護する目的で、或い
は、開口率を大きくして明るい表示を得る目的で、ブラ
ックマトリクス33の開口部形状が複雑になっており、
複数のコーナー部を有するものが一般的に使用されてい
るため、図4(a)に示すように、該コーナー部に対し
てインク36が十分に拡散しないという問題が発生す
る。
タにおいては、TFTを外光から保護する目的で、或い
は、開口率を大きくして明るい表示を得る目的で、ブラ
ックマトリクス33の開口部形状が複雑になっており、
複数のコーナー部を有するものが一般的に使用されてい
るため、図4(a)に示すように、該コーナー部に対し
てインク36が十分に拡散しないという問題が発生す
る。
【0024】また、ブラックマトリクス33を形成する
際には、一般的にレジストを用いたフォトリソグラフィ
工程が使用されており、レジストに含まれる種々の成分
により透明基板31の表面に汚染物が付着して、インク
36の拡散の妨げとなる場合がある。さらに、透明基板
31の表面に比べて、ブラックマトリクス33の側面の
撥インク性が極端に高い場合、図4(b)に示すよう
に、ブラックマトリクス33の側面でインク36がはじ
かれてしまうため、インク36とブラックマトリクス3
3が接する部分で色が薄くなるという問題が発生する場
合もある。
際には、一般的にレジストを用いたフォトリソグラフィ
工程が使用されており、レジストに含まれる種々の成分
により透明基板31の表面に汚染物が付着して、インク
36の拡散の妨げとなる場合がある。さらに、透明基板
31の表面に比べて、ブラックマトリクス33の側面の
撥インク性が極端に高い場合、図4(b)に示すよう
に、ブラックマトリクス33の側面でインク36がはじ
かれてしまうため、インク36とブラックマトリクス3
3が接する部分で色が薄くなるという問題が発生する場
合もある。
【0025】このような混色や白抜けの問題を解決する
手法として、特開平9−203803号公報において
は、ブラックマトリクス(凸部)に囲まれた領域(凹
部)が、水に対して20°以下の接触角となるよう親イ
ンク化処理された基板を用いることが提案されている。
親インク性を付与する方法としては、水溶性のレベリン
グ剤や水溶性の界面活性剤が例示されている。さらに、
上述した混色に対する問題を同時に解決するために、凸
部の表面を予め撥インク化処理剤で処理して撥インク性
を付与する手法が開示されており、撥インク化処理剤と
してフッ素含有シランカップリング剤を用い、フッ素系
の溶剤でコートする方法が例示されている。また、この
際、凸部の表面層のみを選択的に撥インク化し、凸部の
側面を撥インク化しないための手法として、 凸部自体がそのような性質を生じるよう2種類の材料
を積層する、 凸部以外の部分をレジストで覆って、凸部の上面のみ
を撥インク化処理する、 透明基板上にレジスト層を形成し、全面を撥インク化
処理した後、フォトリソ工程によりレジスト層をパター
ニングして凸部を形成する、等の方法が例示されてい
る。
手法として、特開平9−203803号公報において
は、ブラックマトリクス(凸部)に囲まれた領域(凹
部)が、水に対して20°以下の接触角となるよう親イ
ンク化処理された基板を用いることが提案されている。
親インク性を付与する方法としては、水溶性のレベリン
グ剤や水溶性の界面活性剤が例示されている。さらに、
上述した混色に対する問題を同時に解決するために、凸
部の表面を予め撥インク化処理剤で処理して撥インク性
を付与する手法が開示されており、撥インク化処理剤と
してフッ素含有シランカップリング剤を用い、フッ素系
の溶剤でコートする方法が例示されている。また、この
際、凸部の表面層のみを選択的に撥インク化し、凸部の
側面を撥インク化しないための手法として、 凸部自体がそのような性質を生じるよう2種類の材料
を積層する、 凸部以外の部分をレジストで覆って、凸部の上面のみ
を撥インク化処理する、 透明基板上にレジスト層を形成し、全面を撥インク化
処理した後、フォトリソ工程によりレジスト層をパター
ニングして凸部を形成する、等の方法が例示されてい
る。
【0026】また、特開平9−230129号公報に
は、同様に、凹部を親インク化処理する方法として、エ
ネルギー線を照射する方法が開示されている。この場合
にも、凸部の表面層のみを撥インク化処理する方法とし
て、ガラス基板上に凸部形成用の感光性材料を塗布し、
全面を撥インク化処理剤にて処理した後、フォトリソグ
ラフィ工程により感光性材料をパターニングする手法が
例示されている。その後、エネルギー線の照射により凸
部と凹部を同時に、もしくはどちらかを選択的に親イン
ク化処理するものである。
は、同様に、凹部を親インク化処理する方法として、エ
ネルギー線を照射する方法が開示されている。この場合
にも、凸部の表面層のみを撥インク化処理する方法とし
て、ガラス基板上に凸部形成用の感光性材料を塗布し、
全面を撥インク化処理剤にて処理した後、フォトリソグ
ラフィ工程により感光性材料をパターニングする手法が
例示されている。その後、エネルギー線の照射により凸
部と凹部を同時に、もしくはどちらかを選択的に親イン
ク化処理するものである。
【0027】しかしながら、これらの方法はいずれも凸
部の表面を撥インク化処理した後に凹部を親インク化処
理するものであることから、親インク化処理を行う際に
撥インク化処理された凸部の表面の撥インク性を低下さ
せてしまうという問題がある。そのため、透明基板表面
及びブラックマトリクスの側面においては十分な親イン
ク性を、ブラックマトリクスの上面においては十分な撥
インク性をそれぞれ得ることは困難である。
部の表面を撥インク化処理した後に凹部を親インク化処
理するものであることから、親インク化処理を行う際に
撥インク化処理された凸部の表面の撥インク性を低下さ
せてしまうという問題がある。そのため、透明基板表面
及びブラックマトリクスの側面においては十分な親イン
ク性を、ブラックマトリクスの上面においては十分な撥
インク性をそれぞれ得ることは困難である。
【0028】上記問題は、インクジェット方式によりエ
レクトロルミネッセンス素子を製造する場合にも同様に
生じる。即ち、エレクトロルミネッセンス素子におい
て、例えばR、G、Bの各光を発光する蛍光性材料を含
むインクを用い、隔壁で囲まれた領域に該インクを付与
して画素(発光層)を形成する際に、隣接する発光層間
でインクが混じり合った場合、当該発光層では所望の
色、輝度の発光が得られないという問題が生じる。
レクトロルミネッセンス素子を製造する場合にも同様に
生じる。即ち、エレクトロルミネッセンス素子におい
て、例えばR、G、Bの各光を発光する蛍光性材料を含
むインクを用い、隔壁で囲まれた領域に該インクを付与
して画素(発光層)を形成する際に、隣接する発光層間
でインクが混じり合った場合、当該発光層では所望の
色、輝度の発光が得られないという問題が生じる。
【0029】また、単一色の発光層であっても、隔壁内
に充填するインク量を均一化しているため、隣接画素へ
インクが流入すると、インク量に不均一性が生じ、輝度
ムラとして認識され、問題となる。また、隔壁で囲まれ
た領域内に十分にインクが拡散しなかった場合には、発
光層と隔壁との境界部分で十分な発光輝度が得られない
という問題を生じる。尚、以下の記述においては、便宜
上、エレクトロルミネッセンス素子を製造する場合にお
いても、隣接する発光層間でのインクの混じり合いを
「混色」、発光層と隔壁の境界部でのインクの反発によ
る発光輝度ムラの発生を「白抜け」と記す。
に充填するインク量を均一化しているため、隣接画素へ
インクが流入すると、インク量に不均一性が生じ、輝度
ムラとして認識され、問題となる。また、隔壁で囲まれ
た領域内に十分にインクが拡散しなかった場合には、発
光層と隔壁との境界部分で十分な発光輝度が得られない
という問題を生じる。尚、以下の記述においては、便宜
上、エレクトロルミネッセンス素子を製造する場合にお
いても、隣接する発光層間でのインクの混じり合いを
「混色」、発光層と隔壁の境界部でのインクの反発によ
る発光輝度ムラの発生を「白抜け」と記す。
【0030】本発明の課題は、カラーフィルタやエレク
トロルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジ
ェット方式を利用して簡易なプロセスで安価に製造する
に際して、上記問題を解決し、信頼性の高い光学素子を
歩留まり良く提供することにある。具体的には、隔壁で
囲まれた領域内にインクを付与する際に、隣接する画素
間での混色を防止し、且つ、該領域内でインクを十分に
拡散させて白抜けのない画素を形成することにある。本
発明ではさらに、該製造方法によって得られた光学素子
を用いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をより安価
に提供することを目的とする。
トロルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジ
ェット方式を利用して簡易なプロセスで安価に製造する
に際して、上記問題を解決し、信頼性の高い光学素子を
歩留まり良く提供することにある。具体的には、隔壁で
囲まれた領域内にインクを付与する際に、隣接する画素
間での混色を防止し、且つ、該領域内でインクを十分に
拡散させて白抜けのない画素を形成することにある。本
発明ではさらに、該製造方法によって得られた光学素子
を用いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をより安価
に提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、支持基
板上に複数の画素と、隣接する画素間に位置する隔壁と
を少なくとも有する光学素子の製造方法であって、ベー
スフィルムとカバーフィルムの間に感光性樹脂組成物か
らなる転写層を挟持してなり、該転写層とベースフィル
ムとの界面にシリコーン成分を含有する転写フィルムの
カバーフィルムを剥離して転写層側を支持基板上に貼付
する工程と、上記転写層をパターン露光、現像して隔壁
を形成する工程と、インクジェット方式により隔壁に囲
まれた領域にインクを付与して画素を形成する工程とを
少なくとも有することを特徴とする光学素子の製造方法
である。
板上に複数の画素と、隣接する画素間に位置する隔壁と
を少なくとも有する光学素子の製造方法であって、ベー
スフィルムとカバーフィルムの間に感光性樹脂組成物か
らなる転写層を挟持してなり、該転写層とベースフィル
ムとの界面にシリコーン成分を含有する転写フィルムの
カバーフィルムを剥離して転写層側を支持基板上に貼付
する工程と、上記転写層をパターン露光、現像して隔壁
を形成する工程と、インクジェット方式により隔壁に囲
まれた領域にインクを付与して画素を形成する工程とを
少なくとも有することを特徴とする光学素子の製造方法
である。
【0032】上記本発明は、下記の構成を好ましい態様
として含むものである。上記シリコーン成分がオルガノ
ポリシロキサンであること。上記感光性樹脂組成物が遮
光剤を含有すること。上記インクが少なくとも硬化成
分、水、有機溶剤を含有すること。上記支持基板が透明
基板であり、上記インクが着色剤を含有し、上記画素が
着色部であるカラーフィルタを製造すること。上記イン
クが蛍光性材料を含有し、画素が発光層であり、該発光
層を挟んで上下に電極を有するエレクトロルミネッセン
ス素子を製造すること。
として含むものである。上記シリコーン成分がオルガノ
ポリシロキサンであること。上記感光性樹脂組成物が遮
光剤を含有すること。上記インクが少なくとも硬化成
分、水、有機溶剤を含有すること。上記支持基板が透明
基板であり、上記インクが着色剤を含有し、上記画素が
着色部であるカラーフィルタを製造すること。上記イン
クが蛍光性材料を含有し、画素が発光層であり、該発光
層を挟んで上下に電極を有するエレクトロルミネッセン
ス素子を製造すること。
【0033】本発明の第二は、支持基板上に複数の画素
と、隣接する画素間に位置する隔壁とを少なくとも有す
る光学素子を、支持基板上に隔壁を形成した後、インク
ジェット方式により隔壁で囲まれた領域にインクを付与
して画素を形成する製造方法において、上記隔壁の形成
工程に用いる転写フィルムであって、ベースフィルムと
カバーフィルムの間に感光性樹脂組成物からなる転写層
を挟持してなり、該転写層とベースフィルムとの界面に
シリコーン成分を含有することを特徴とする転写フィル
ムである。
と、隣接する画素間に位置する隔壁とを少なくとも有す
る光学素子を、支持基板上に隔壁を形成した後、インク
ジェット方式により隔壁で囲まれた領域にインクを付与
して画素を形成する製造方法において、上記隔壁の形成
工程に用いる転写フィルムであって、ベースフィルムと
カバーフィルムの間に感光性樹脂組成物からなる転写層
を挟持してなり、該転写層とベースフィルムとの界面に
シリコーン成分を含有することを特徴とする転写フィル
ムである。
【0034】上記本発明第二の転写フィルムは、上記シ
リコーン成分がオルガノポリシロキサンであること、及
び、上記感光性樹脂組成物が遮光剤を含有することを好
ましい態様として含むものである。
リコーン成分がオルガノポリシロキサンであること、及
び、上記感光性樹脂組成物が遮光剤を含有することを好
ましい態様として含むものである。
【0035】本発明の第三は、支持基板上に複数の画素
と、隣接する画素間に位置する隔壁とを少なくとも有
し、上記本発明の光学素子の製造方法により製造された
ことを特徴とする光学素子である。
と、隣接する画素間に位置する隔壁とを少なくとも有
し、上記本発明の光学素子の製造方法により製造された
ことを特徴とする光学素子である。
【0036】上記本発明の第三の光学素子においては、
下記の構成を好ましい態様として含むものである。上記
隔壁が遮光層であること。上記支持基板が透明基板であ
り、上記画素が着色剤を含有するインクで形成された着
色部であり、複数色の着色部を備えたカラーフィルタで
あること。上記着色部上に保護層を有すること。表面に
透明導電膜を有すること。上記画素が蛍光性材料からな
る発光層であり、該発光層を挟んで上下に電極を有する
エレクトロルミネッセンス素子であること。
下記の構成を好ましい態様として含むものである。上記
隔壁が遮光層であること。上記支持基板が透明基板であ
り、上記画素が着色剤を含有するインクで形成された着
色部であり、複数色の着色部を備えたカラーフィルタで
あること。上記着色部上に保護層を有すること。表面に
透明導電膜を有すること。上記画素が蛍光性材料からな
る発光層であり、該発光層を挟んで上下に電極を有する
エレクトロルミネッセンス素子であること。
【0037】本発明の第四は、一対の基板間に液晶を挟
持してなり、一方の基板が上記本発明の光学素子を用い
て構成されたことを特徴とする液晶素子である。
持してなり、一方の基板が上記本発明の光学素子を用い
て構成されたことを特徴とする液晶素子である。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の光学素子の製造方法は、
支持基板上に転写フィルムを用いて隔壁層を形成し、フ
ォトリソグラフィ法によりパターニングを行って隔壁を
形成し、その間隙にインクジェット方式によりインクを
付与して画素を形成することに特徴を有する。本発明に
用いる上記転写フィルムは、ベースフィルムとカバーフ
ィルムの間に、感光性樹脂組成物からなる転写層を挟持
してなり、ベースフィルムと転写層との界面にシリコー
ン成分を含有する。該シリコーン成分がベースフィルム
と転写層との界面に存在することにより、ベースフィル
ムの転写層からの剥離性が良く、さらに、転写層表面に
残留したシリコーン成分によって、該転写層表面のみが
高い撥インク性を示す。そのため、本発明においては、
隔壁の開口部にインクを付与した際に、隔壁上面の高い
撥インク性によって、多量のインクでも十分に保持して
混色を防止する一方、隔壁側面及び支持基板表面は親イ
ンク性が高く、速やかにインクが濡れ広がり、白抜けが
防止される。
支持基板上に転写フィルムを用いて隔壁層を形成し、フ
ォトリソグラフィ法によりパターニングを行って隔壁を
形成し、その間隙にインクジェット方式によりインクを
付与して画素を形成することに特徴を有する。本発明に
用いる上記転写フィルムは、ベースフィルムとカバーフ
ィルムの間に、感光性樹脂組成物からなる転写層を挟持
してなり、ベースフィルムと転写層との界面にシリコー
ン成分を含有する。該シリコーン成分がベースフィルム
と転写層との界面に存在することにより、ベースフィル
ムの転写層からの剥離性が良く、さらに、転写層表面に
残留したシリコーン成分によって、該転写層表面のみが
高い撥インク性を示す。そのため、本発明においては、
隔壁の開口部にインクを付与した際に、隔壁上面の高い
撥インク性によって、多量のインクでも十分に保持して
混色を防止する一方、隔壁側面及び支持基板表面は親イ
ンク性が高く、速やかにインクが濡れ広がり、白抜けが
防止される。
【0039】尚、本発明において上記「インク」とは、
乾燥硬化した後に、例えば光学的、電気的に機能性を有
する液体を総称し、従来用いられていた着色材料に限定
されるものではない。
乾燥硬化した後に、例えば光学的、電気的に機能性を有
する液体を総称し、従来用いられていた着色材料に限定
されるものではない。
【0040】本発明の製造方法で製造される本発明の光
学素子としては、カラーフィルタ及びエレクトロルミネ
ッセンス素子(以下、「EL素子」)が挙げられる。先
ず、本発明の光学素子について実施形態を挙げて説明す
る。
学素子としては、カラーフィルタ及びエレクトロルミネ
ッセンス素子(以下、「EL素子」)が挙げられる。先
ず、本発明の光学素子について実施形態を挙げて説明す
る。
【0041】図5に、本発明の光学素子の一実施形態で
あるカラーフィルタの一例の断面を模式的に示す。図
中、51は支持基板としての透明基板、52は隔壁を兼
ねたブラックマトリクス、53は画素である着色部、5
4は必要に応じて形成される保護層である。本発明のカ
ラーフィルタを用いて液晶素子を構成する場合には、着
色部53上或いは、着色部53上に保護層54を形成し
たさらにその上に、液晶を駆動するためのITO(イン
ジウム・チン・オキサイド)等透明導電材からなる透明
導電膜が形成されて提供される場合もある。
あるカラーフィルタの一例の断面を模式的に示す。図
中、51は支持基板としての透明基板、52は隔壁を兼
ねたブラックマトリクス、53は画素である着色部、5
4は必要に応じて形成される保護層である。本発明のカ
ラーフィルタを用いて液晶素子を構成する場合には、着
色部53上或いは、着色部53上に保護層54を形成し
たさらにその上に、液晶を駆動するためのITO(イン
ジウム・チン・オキサイド)等透明導電材からなる透明
導電膜が形成されて提供される場合もある。
【0042】図6に、図5のカラーフィルタを用いて構
成された、本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図
を示す。図中、57は共通電極(透明導電膜)、58は
配向膜、59は液晶、61は対向基板、62は画素電
極、63は配向膜であり、図5と同じ部材には同じ符号
を付して説明を省略する。
成された、本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図
を示す。図中、57は共通電極(透明導電膜)、58は
配向膜、59は液晶、61は対向基板、62は画素電
極、63は配向膜であり、図5と同じ部材には同じ符号
を付して説明を省略する。
【0043】カラー液晶素子は、一般的にカラーフィル
タ側の基板51と対向基板61とを合わせ込み、液晶5
9を封入することにより形成される。液晶素子の一方の
基板61の内側に、TFT(不図示)と画素電極62が
マトリクス状に形成されている。また、カラーフィルタ
側の基板51の内側には、画素電極62に対向する位置
に、R、G、Bが配列するように、カラーフィルタの着
色部53が形成され、その上に透明な共通電極57が形
成される。さらに、両基板の面内には配向膜58,63
が形成されており、液晶分子を一定方向に配列させてい
る。これらの基板は、スペーサー(不図示)を介して対
向配置され、シール材(不図示)によって貼り合わさ
れ、その間隙に液晶59が充填される。
タ側の基板51と対向基板61とを合わせ込み、液晶5
9を封入することにより形成される。液晶素子の一方の
基板61の内側に、TFT(不図示)と画素電極62が
マトリクス状に形成されている。また、カラーフィルタ
側の基板51の内側には、画素電極62に対向する位置
に、R、G、Bが配列するように、カラーフィルタの着
色部53が形成され、その上に透明な共通電極57が形
成される。さらに、両基板の面内には配向膜58,63
が形成されており、液晶分子を一定方向に配列させてい
る。これらの基板は、スペーサー(不図示)を介して対
向配置され、シール材(不図示)によって貼り合わさ
れ、その間隙に液晶59が充填される。
【0044】上記液晶素子は、透過型の場合には、基板
61及び画素電極62を透明素材で形成し、それぞれの
基板の外側に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板
を組み合わせたバックライトを用い、液晶化合物をバッ
クライトの光の透過率を変化させる光シャッターとして
機能させることにより表示を行なう。また、反射型の場
合には、基板61或いは画素電極62を反射機能を備え
た素材で形成するか、或いは、基板61上に反射層を設
け、透明基板51の外側に偏光板を設け、カラーフィル
タ側から入射した光を反射して表示を行なう。
61及び画素電極62を透明素材で形成し、それぞれの
基板の外側に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板
を組み合わせたバックライトを用い、液晶化合物をバッ
クライトの光の透過率を変化させる光シャッターとして
機能させることにより表示を行なう。また、反射型の場
合には、基板61或いは画素電極62を反射機能を備え
た素材で形成するか、或いは、基板61上に反射層を設
け、透明基板51の外側に偏光板を設け、カラーフィル
タ側から入射した光を反射して表示を行なう。
【0045】また、図7に、本発明の光学素子の他の実
施形態である、有機EL素子の一例の断面模式図を示
す。図中、71は支持基板である駆動基板、72は隔
壁、73は画素である発光層、74は透明電極、76は
金属層である。この図では、簡略化のために一つの画素
領域のみを示している。
施形態である、有機EL素子の一例の断面模式図を示
す。図中、71は支持基板である駆動基板、72は隔
壁、73は画素である発光層、74は透明電極、76は
金属層である。この図では、簡略化のために一つの画素
領域のみを示している。
【0046】駆動基板71には、TFT(不図示)、配
線膜及び絶縁膜等が多層に積層されており、金属層76
及び発光層73毎に配置した透明電極74間に発光層単
位で電圧を印加可能に構成されている。駆動基板71は
公知の薄膜プロセスによって製造される。
線膜及び絶縁膜等が多層に積層されており、金属層76
及び発光層73毎に配置した透明電極74間に発光層単
位で電圧を印加可能に構成されている。駆動基板71は
公知の薄膜プロセスによって製造される。
【0047】本発明において有機EL素子を構成する場
合、その構造については、少なくとも一方が透明または
半透明である一対の陽極及び陰極からなる電極間に、樹
脂組成物からなる隔壁内に少なくとも蛍光性材料からな
るインクを充填して形成した画素を挟持した構成であれ
ば、特に制限はなく、その構造は公知のものを採用する
ことができ、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおい
て各種の改変を加えることができる。
合、その構造については、少なくとも一方が透明または
半透明である一対の陽極及び陰極からなる電極間に、樹
脂組成物からなる隔壁内に少なくとも蛍光性材料からな
るインクを充填して形成した画素を挟持した構成であれ
ば、特に制限はなく、その構造は公知のものを採用する
ことができ、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおい
て各種の改変を加えることができる。
【0048】その積層構造は、例えば、 (1)電極(陰極)/発光層/正孔注入層/電極(陽
極) (2)電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰
極) (3)電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層
/電極(陰極) (4)電極(陽極または陰極)/発光層/電極(陰極ま
たは陽極) があるが、本発明は上記のいずれの構成の有機化合物層
を設けた積層構造体を有するEL素子に対しても適用す
ることができる。
極) (2)電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰
極) (3)電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層
/電極(陰極) (4)電極(陽極または陰極)/発光層/電極(陰極ま
たは陽極) があるが、本発明は上記のいずれの構成の有機化合物層
を設けた積層構造体を有するEL素子に対しても適用す
ることができる。
【0049】上記(1)及び(2)は2層構造、(3)
は3層構造(4)は単層構造と称されるものである。本
発明における有機EL素子はこれらの積層構造を基本と
するが、これら以外の(1)から(4)を組み合わせた
構造やそれぞれの層を複数有していてもよい。また、カ
ラーフィルタと組み合わせることによって、フルカラー
表示を実現しても良い。これらの積層構造からなる有機
EL素子の形状、大きさ、材質、隔壁と画素以外の部材
の形成工程等は該有機EL素子の用途等に応じて適宜選
択され、特に制限はない。
は3層構造(4)は単層構造と称されるものである。本
発明における有機EL素子はこれらの積層構造を基本と
するが、これら以外の(1)から(4)を組み合わせた
構造やそれぞれの層を複数有していてもよい。また、カ
ラーフィルタと組み合わせることによって、フルカラー
表示を実現しても良い。これらの積層構造からなる有機
EL素子の形状、大きさ、材質、隔壁と画素以外の部材
の形成工程等は該有機EL素子の用途等に応じて適宜選
択され、特に制限はない。
【0050】本発明において、有機EL素子の発光層に
用いられる発光材料は蛍光性材料であれば特に限定され
ず、種々のものを適用することができる。具体的には、
蛍光性を有する有機化合物であり、低分子蛍光体、高分
子蛍光体のいずれもが好ましく用いられ、インクジェッ
ト方式への適用が簡単であることから、高分子蛍光体が
さらに好ましい。
用いられる発光材料は蛍光性材料であれば特に限定され
ず、種々のものを適用することができる。具体的には、
蛍光性を有する有機化合物であり、低分子蛍光体、高分
子蛍光体のいずれもが好ましく用いられ、インクジェッ
ト方式への適用が簡単であることから、高分子蛍光体が
さらに好ましい。
【0051】例えば、低分子蛍光体としては、特に限定
はないが、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及
びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン
系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素
類、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯
体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン
及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘
導体等を用いることができる。具体的には、例えば、特
開昭57−41771号公報、特開昭59−17437
3号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可
能である。
はないが、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及
びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン
系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素
類、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯
体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン
及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘
導体等を用いることができる。具体的には、例えば、特
開昭57−41771号公報、特開昭59−17437
3号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可
能である。
【0052】また、発光材料として使用可能な高分子蛍
光体としては、特に限定はないが、ポリフェニレンビニ
レン、ポリアリレン、ポリアルキルチオフェン、ポリア
ルキルフルオレン等を挙げることができる。
光体としては、特に限定はないが、ポリフェニレンビニ
レン、ポリアリレン、ポリアルキルチオフェン、ポリア
ルキルフルオレン等を挙げることができる。
【0053】尚、本発明において有機EL素子に用いる
高分子蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共
重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有す
る高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体
であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を
得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性
を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共
重合体が好ましい。また本発明の有機EL素子は、薄膜
からの発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態
で蛍光を有するものが用いられる。
高分子蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共
重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有す
る高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体
であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を
得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性
を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共
重合体が好ましい。また本発明の有機EL素子は、薄膜
からの発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態
で蛍光を有するものが用いられる。
【0054】該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、
クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。
高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれら
の溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。
高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれら
の溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
【0055】本発明における有機EL素子において、発
光層と陰極との間にさらに電子輸送層を設ける場合の電
子輸送層中に使用する、或いは正孔輸送性材料及び発光
材料と混合使用する電子輸送性材料は、陰極より注入さ
れた電子を発光材料に伝達する機能を有している。この
ような電子輸送性材料について特に制限はなく、従来公
知の化合物の中から任意のものを選択して用いることが
できる。
光層と陰極との間にさらに電子輸送層を設ける場合の電
子輸送層中に使用する、或いは正孔輸送性材料及び発光
材料と混合使用する電子輸送性材料は、陰極より注入さ
れた電子を発光材料に伝達する機能を有している。この
ような電子輸送性材料について特に制限はなく、従来公
知の化合物の中から任意のものを選択して用いることが
できる。
【0056】該電子輸送性材料の好ましい例としては、
ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン
誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシ
ド誘導体、複素環テトラカルボン酸無水物、或いはカル
ボジイミド等を挙げることができる。
ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン
誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシ
ド誘導体、複素環テトラカルボン酸無水物、或いはカル
ボジイミド等を挙げることができる。
【0057】さらに、フレオレニリデンメタン誘導体、
アントラキノジメタン誘導体及びアントロン誘導体、オ
キサジアゾール誘導体等を挙げることができる。また、
発光層を形成する材料として開示されているが、8−ヒ
ドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体等も電子輸
送性材料として用いることができる。
アントラキノジメタン誘導体及びアントロン誘導体、オ
キサジアゾール誘導体等を挙げることができる。また、
発光層を形成する材料として開示されているが、8−ヒ
ドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体等も電子輸
送性材料として用いることができる。
【0058】本発明におけるEL素子において、発光層
は一般には適当な結着性樹脂と組み合わせて薄膜状に形
成する。上記結着性樹脂としては広範囲な樹脂材料より
選択でき、例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹
脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルア
セタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらは
単独または共重合体ポリマーとして1種または2種以上
混合して用いても良い。
は一般には適当な結着性樹脂と組み合わせて薄膜状に形
成する。上記結着性樹脂としては広範囲な樹脂材料より
選択でき、例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹
脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルア
セタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらは
単独または共重合体ポリマーとして1種または2種以上
混合して用いても良い。
【0059】また、陽極材料としては仕事関数がなるべ
く大きなものが良く、例えば、ニッケル、金、白金、パ
ラジウム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合
金、或いは酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ
化銅が好ましい。またポリ(3−メチルチオフェン)、
ポリフェニレンスルフィド或いはポリピロール等の導電
性ポリマーも使用出来る。一方、陰極材料としては仕事
関数が小さな銀、鉛、錫、マグネシウム、アルミニウ
ム、カルシウム、マンガン、インジウム、クロム或いは
これらの合金が用いられる。
く大きなものが良く、例えば、ニッケル、金、白金、パ
ラジウム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合
金、或いは酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ
化銅が好ましい。またポリ(3−メチルチオフェン)、
ポリフェニレンスルフィド或いはポリピロール等の導電
性ポリマーも使用出来る。一方、陰極材料としては仕事
関数が小さな銀、鉛、錫、マグネシウム、アルミニウ
ム、カルシウム、マンガン、インジウム、クロム或いは
これらの合金が用いられる。
【0060】EL素子は、発光層における発光を観察す
る側を透明或いは半透明にする必要があり、例えば図7
の構成においては、透明電極74を形成した駆動基板7
1が透明或いは半透明になるように構成される。また、
透明電極74は陰極、陽極のいずれでもかまわないが、
通常、ITOが用いられるため、陽極となるのが一般的
である。
る側を透明或いは半透明にする必要があり、例えば図7
の構成においては、透明電極74を形成した駆動基板7
1が透明或いは半透明になるように構成される。また、
透明電極74は陰極、陽極のいずれでもかまわないが、
通常、ITOが用いられるため、陽極となるのが一般的
である。
【0061】以下に、図面を参照して本発明の光学素子
の製造方法について説明する。
の製造方法について説明する。
【0062】図1、図2は本発明の光学素子の製造方法
を模式的に示す工程図である。以下に各工程について説
明する。尚、以下の工程(a)〜(e)は図1、図2の
(a)〜(e)に対応する。図1、図2の各工程におい
て紙面左側の(a−1)〜(e−1)は上方より見た平
面模式図、紙面右側の(a−2)〜(e−2)は(a−
1)〜(e−1)のA−B断面模式図である。図中、1
は支持基板、2は転写フィルム、3はベースフィルム、
4は転写層、5はカバーフィルム、6は隔壁、7は隔壁
6の開口部、8はインクジェットヘッド、9はインク、
10は画素である。
を模式的に示す工程図である。以下に各工程について説
明する。尚、以下の工程(a)〜(e)は図1、図2の
(a)〜(e)に対応する。図1、図2の各工程におい
て紙面左側の(a−1)〜(e−1)は上方より見た平
面模式図、紙面右側の(a−2)〜(e−2)は(a−
1)〜(e−1)のA−B断面模式図である。図中、1
は支持基板、2は転写フィルム、3はベースフィルム、
4は転写層、5はカバーフィルム、6は隔壁、7は隔壁
6の開口部、8はインクジェットヘッド、9はインク、
10は画素である。
【0063】工程(a) 支持基板1及び転写フィルム2を用意する。支持基板1
は、図5に例示したカラーフィルタを製造する場合には
透明基板51であり、一般にはガラス基板が用いられる
が、液晶素子を構成する目的においては、所望の透明
性、機械的強度等の必要特性を有するものであれば、プ
ラスチック基板なども用いることができる。
は、図5に例示したカラーフィルタを製造する場合には
透明基板51であり、一般にはガラス基板が用いられる
が、液晶素子を構成する目的においては、所望の透明
性、機械的強度等の必要特性を有するものであれば、プ
ラスチック基板なども用いることができる。
【0064】また、図7に例示したEL素子を製造する
場合には、支持基板1は透明電極74を形成した駆動基
板71であり、図7の如く当該基板側から発光を観察す
る場合には、駆動基板71にガラス基板などの透明基板
を用いる。
場合には、支持基板1は透明電極74を形成した駆動基
板71であり、図7の如く当該基板側から発光を観察す
る場合には、駆動基板71にガラス基板などの透明基板
を用いる。
【0065】支持基板1の表面に対しては、プラズマ処
理、UV処理、カップリング処理等の表面処理を施して
も良い。
理、UV処理、カップリング処理等の表面処理を施して
も良い。
【0066】本発明に用いられる転写フィルム2は、少
なくともベースフィルム3、転写層4、カバーフィルム
5で構成され、転写層4は感光性樹脂組成物からなる。
カバーフィルム5、ベースフィルム3の基材には熱、溶
剤、光などに対して耐性を有するものが好ましく、特に
ベースフィルム3はこれの上からパターン露光する場合
もあるため、特定波長光の透過率を考慮する必要があ
る。
なくともベースフィルム3、転写層4、カバーフィルム
5で構成され、転写層4は感光性樹脂組成物からなる。
カバーフィルム5、ベースフィルム3の基材には熱、溶
剤、光などに対して耐性を有するものが好ましく、特に
ベースフィルム3はこれの上からパターン露光する場合
もあるため、特定波長光の透過率を考慮する必要があ
る。
【0067】ベースフィルム3、カバーフィルム5とし
ては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、トリアセテート、セルロースアセテート、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリイ
ミド、ポリサルフォン、ポリテトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル、テトラフルオロ
エチレン−エチレン等のシートもしくはこれらの樹脂に
フィラーを混合したシートが好適である。
ては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、トリアセテート、セルロースアセテート、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリイ
ミド、ポリサルフォン、ポリテトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル、テトラフルオロ
エチレン−エチレン等のシートもしくはこれらの樹脂に
フィラーを混合したシートが好適である。
【0068】転写フィルム2を構成する転写層4はパタ
ーニングが容易であることから感光性樹脂組成物で形成
される。このような感光性樹脂組成物としては、基材樹
脂、光重合成モノマー、光重合開始剤を主成分とし、隔
壁6をそのまま遮光層として使用する場合はカーボンブ
ラック等遮光剤が上記材料に加わる。また、光照射によ
り重合、架橋、二量体化反応等の反応を生じて硬化する
ネガ型の感光性材料が好適に用いられる。また、アルカ
リ現像可能な市販のネガ型レジストをフィルム上に塗布
し、溶剤を除去することでそのまま転写層とすることも
可能である。かかる転写層4の厚さは、目的とする隔壁
の高さに応じて適宜選択される。
ーニングが容易であることから感光性樹脂組成物で形成
される。このような感光性樹脂組成物としては、基材樹
脂、光重合成モノマー、光重合開始剤を主成分とし、隔
壁6をそのまま遮光層として使用する場合はカーボンブ
ラック等遮光剤が上記材料に加わる。また、光照射によ
り重合、架橋、二量体化反応等の反応を生じて硬化する
ネガ型の感光性材料が好適に用いられる。また、アルカ
リ現像可能な市販のネガ型レジストをフィルム上に塗布
し、溶剤を除去することでそのまま転写層とすることも
可能である。かかる転写層4の厚さは、目的とする隔壁
の高さに応じて適宜選択される。
【0069】本発明においては、該転写フィルム2の転
写層4とベースフィルム3との界面にシリコーン成分が
含有されている。このシリコーン成分は転写層4からベ
ースフィルム3を剥離しやすくするためと、隔壁6表面
に高い撥インク性を付与するために用いられる。中で
も、ポリオルガノシロキサンが好ましく、例としては1
分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上含む
直鎖状のオルガノポリシロキサンにオルガノハイドロジ
エンポリシロキサンを少量混合したものを白金触媒下で
硬化させたものが好適である。これらの成分は転写フィ
ルム2の形成時に、必要に応じて適当な溶剤で希釈し、
該希釈液を転写層4或いはベースフィルム3の一方の表
面にロールコーターやスリットコーターにより塗布し、
100〜150℃で30〜60秒間加熱した後、他方を
積層することで転写層4とベースフィルム3との界面に
含有させることができる。
写層4とベースフィルム3との界面にシリコーン成分が
含有されている。このシリコーン成分は転写層4からベ
ースフィルム3を剥離しやすくするためと、隔壁6表面
に高い撥インク性を付与するために用いられる。中で
も、ポリオルガノシロキサンが好ましく、例としては1
分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上含む
直鎖状のオルガノポリシロキサンにオルガノハイドロジ
エンポリシロキサンを少量混合したものを白金触媒下で
硬化させたものが好適である。これらの成分は転写フィ
ルム2の形成時に、必要に応じて適当な溶剤で希釈し、
該希釈液を転写層4或いはベースフィルム3の一方の表
面にロールコーターやスリットコーターにより塗布し、
100〜150℃で30〜60秒間加熱した後、他方を
積層することで転写層4とベースフィルム3との界面に
含有させることができる。
【0070】また、カバーフィルム5と転写層4との界
面は、後述するように転写フィルム2からカバーフィル
ム5を剥離して転写層4を支持基板1に貼付することか
ら、転写層4からカバーフィルム5が剥離しやすく、且
つ、転写層4と支持基板1との密着性を悪化させないこ
とが要求される。よって、当該界面には、アルケニル基
を有するブタジエン系共重合体とオルガノハイドロジエ
ンポリシロキサンの混合物を付加反応させて処理すると
好適である。剥離力はオルガノハイドロジエンポリシロ
キサン中のSiHの含有量で調整することができる。
面は、後述するように転写フィルム2からカバーフィル
ム5を剥離して転写層4を支持基板1に貼付することか
ら、転写層4からカバーフィルム5が剥離しやすく、且
つ、転写層4と支持基板1との密着性を悪化させないこ
とが要求される。よって、当該界面には、アルケニル基
を有するブタジエン系共重合体とオルガノハイドロジエ
ンポリシロキサンの混合物を付加反応させて処理すると
好適である。剥離力はオルガノハイドロジエンポリシロ
キサン中のSiHの含有量で調整することができる。
【0071】また、本発明にかかる転写フィルム2に
は、本発明の効果を損ねない範囲でベースフィルム3、
転写層4、カバーフィルム5のほかに各種補助層を設け
てもかまわない。
は、本発明の効果を損ねない範囲でベースフィルム3、
転写層4、カバーフィルム5のほかに各種補助層を設け
てもかまわない。
【0072】工程(b) 支持基板1にカバーフィルム5を剥離した転写フィルム
2の転写層4を貼付し、必要に応じて圧力や熱をかけて
密着させる。
2の転写層4を貼付し、必要に応じて圧力や熱をかけて
密着させる。
【0073】工程(c) フォトリソグラフィ法によって転写層4をパターニング
し、開口部7を有する隔壁6を形成する。手順として
は、転写層4をフォトマスクを介してパターン露光し、
アルカリ現像において未露光部を除去する。ベースフィ
ルム3が露光用の光を透過する場合には、上記露光の際
にベースフィルム3を剥離してもしなくても良い。
し、開口部7を有する隔壁6を形成する。手順として
は、転写層4をフォトマスクを介してパターン露光し、
アルカリ現像において未露光部を除去する。ベースフィ
ルム3が露光用の光を透過する場合には、上記露光の際
にベースフィルム3を剥離してもしなくても良い。
【0074】こうして得られた隔壁6は、その上面のみ
シリコーン成分が存在しているため、高い撥インク性を
示し、隔壁6の側面及び開口部7に露出した支持基板1
表面は逆に親インク性を示す。この手法はシリコーン樹
脂やフッ素樹脂といった撥インク性材料を積層する場合
に比べ安定したパターンが得られる。すなわち、一般的
に撥インク性表面とは表面エネルギーが低い表面を指
し、このような表面は接着性が弱くなる。よって、積層
する場合、撥インク層と隔壁層との密着性も悪くなり現
像条件が強い部分は一部欠落が生じてしまう。撥インク
層の一部欠落は混色につながる。逆に現像条件が弱いと
パターン解像度が低いこととなる。
シリコーン成分が存在しているため、高い撥インク性を
示し、隔壁6の側面及び開口部7に露出した支持基板1
表面は逆に親インク性を示す。この手法はシリコーン樹
脂やフッ素樹脂といった撥インク性材料を積層する場合
に比べ安定したパターンが得られる。すなわち、一般的
に撥インク性表面とは表面エネルギーが低い表面を指
し、このような表面は接着性が弱くなる。よって、積層
する場合、撥インク層と隔壁層との密着性も悪くなり現
像条件が強い部分は一部欠落が生じてしまう。撥インク
層の一部欠落は混色につながる。逆に現像条件が弱いと
パターン解像度が低いこととなる。
【0075】本発明は、隔壁6の上面となる側のみシリ
コーン成分が存在するため、転写層4の支持基板1への
高い密着性と、隔壁6上面の高い撥インク性を同時に得
ることができる。
コーン成分が存在するため、転写層4の支持基板1への
高い密着性と、隔壁6上面の高い撥インク性を同時に得
ることができる。
【0076】工程(d) インクジェット記録装置を用いて、インクジェットヘッ
ド8よりインク9を隔壁6の開口部7内に付与する。
ド8よりインク9を隔壁6の開口部7内に付与する。
【0077】本発明においては、隔壁6の上面がシリコ
ーン成分によって撥インク化されているため、開口部7
にその容積を超えるインクを付与しても混色は生じな
い。また、隔壁6側面及び開口部7に露出した支持基板
1表面は親インク性であるため、白抜けも発生しない。
ーン成分によって撥インク化されているため、開口部7
にその容積を超えるインクを付与しても混色は生じな
い。また、隔壁6側面及び開口部7に露出した支持基板
1表面は親インク性であるため、白抜けも発生しない。
【0078】インクジェットとしては、エネルギー発生
素子として電気熱変換体を用いたバブルジェット(登録
商標)タイプ、或いは圧電素子を用いたピエゾジェット
タイプ等が使用可能である。
素子として電気熱変換体を用いたバブルジェット(登録
商標)タイプ、或いは圧電素子を用いたピエゾジェット
タイプ等が使用可能である。
【0079】また、インク9としては、カラーフィルタ
の場合には硬化後にR、G、Bの着色部を形成するよう
に各色の着色剤を含むもの、EL素子の場合には、硬化
後に電圧印加によって発光する発光層を形成するように
蛍光性材料を含むものを用いる。また、EL素子を構成
する場合に、R、G、Bの各色の発光が得られる異なる
蛍光性材料を含むインクを用いることにより、R、G、
Bの発光層を形成することもできる。いずれの場合も、
インク9は硬化成分、水、溶剤を少なくとも含むものが
好ましい。以下に、本発明の製造方法によってカラーフ
ィルタを製造する場合に用いるインクの組成についてさ
らに詳細に説明する。
の場合には硬化後にR、G、Bの着色部を形成するよう
に各色の着色剤を含むもの、EL素子の場合には、硬化
後に電圧印加によって発光する発光層を形成するように
蛍光性材料を含むものを用いる。また、EL素子を構成
する場合に、R、G、Bの各色の発光が得られる異なる
蛍光性材料を含むインクを用いることにより、R、G、
Bの発光層を形成することもできる。いずれの場合も、
インク9は硬化成分、水、溶剤を少なくとも含むものが
好ましい。以下に、本発明の製造方法によってカラーフ
ィルタを製造する場合に用いるインクの組成についてさ
らに詳細に説明する。
【0080】〔1〕着色剤 本発明でインク中に含有させる着色剤としては、染料系
及び顔料系共に使用可能であるが、顔料を使用する場合
には、インク中で均一に分散させるために別途分散剤の
添加が必要となり、全固形分中の着色剤比率が低くなっ
てしまうことから、染料系の着色剤が好ましく用いられ
る。また、着色剤の添加量としては、後述する硬化成分
と同量以下であることが好ましい。
及び顔料系共に使用可能であるが、顔料を使用する場合
には、インク中で均一に分散させるために別途分散剤の
添加が必要となり、全固形分中の着色剤比率が低くなっ
てしまうことから、染料系の着色剤が好ましく用いられ
る。また、着色剤の添加量としては、後述する硬化成分
と同量以下であることが好ましい。
【0081】〔2〕硬化成分 後工程におけるプロセス耐性、信頼性等を考慮した場
合、熱処理或いは光照射等の処理により硬化し、着色剤
を固定化する成分、即ち架橋可能なモノマー或いはポリ
マー等の成分を含有することが好ましい。特に、後工程
における耐熱性を考慮した場合、硬化可能な樹脂組成物
を用いることが好ましい。
合、熱処理或いは光照射等の処理により硬化し、着色剤
を固定化する成分、即ち架橋可能なモノマー或いはポリ
マー等の成分を含有することが好ましい。特に、後工程
における耐熱性を考慮した場合、硬化可能な樹脂組成物
を用いることが好ましい。
【0082】具体的には、例えば基材樹脂として、水酸
基、カルボキシル基、アルコキシ基、アミド基等の官能
基を有するアクリル樹脂、シリコーン樹脂;またはヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体或いはそれらの変性物;またはポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニル
アセタール等のビニル系ポリマーが挙げられる。さら
に、これらの基材樹脂を光照射或いは加熱処理により硬
化させるための架橋剤、光開始剤を用いることが可能で
ある。具体的には、架橋剤としては、メチロール化メラ
ミン等のメラミン誘導体が、また光開始剤としては重ク
ロム酸塩、ビスアジド化合物、ラジカル系開始剤、カチ
オン系開始剤、アニオン系開始剤等が使用可能である。
また、これらの光開始剤を複数種混合して、或いは他の
増感剤と組み合わせて使用することもできる。
基、カルボキシル基、アルコキシ基、アミド基等の官能
基を有するアクリル樹脂、シリコーン樹脂;またはヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体或いはそれらの変性物;またはポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニル
アセタール等のビニル系ポリマーが挙げられる。さら
に、これらの基材樹脂を光照射或いは加熱処理により硬
化させるための架橋剤、光開始剤を用いることが可能で
ある。具体的には、架橋剤としては、メチロール化メラ
ミン等のメラミン誘導体が、また光開始剤としては重ク
ロム酸塩、ビスアジド化合物、ラジカル系開始剤、カチ
オン系開始剤、アニオン系開始剤等が使用可能である。
また、これらの光開始剤を複数種混合して、或いは他の
増感剤と組み合わせて使用することもできる。
【0083】〔3〕溶剤 本発明で使用されるインクの媒体としては、水及び有機
溶剤の混合溶媒が好ましく使用される。水としては種々
のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水
(脱イオン水)を使用することが好ましい。
溶剤の混合溶媒が好ましく使用される。水としては種々
のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水
(脱イオン水)を使用することが好ましい。
【0084】有機溶剤としては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1
〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセ
トンアルコール等のケトン類またはケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、チオジグリコール、へキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜4個
の炭素を含有するアルキレングリコール類;グリセリン
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ
ドン等の中から選択することが好ましい。
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1
〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセ
トンアルコール等のケトン類またはケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、チオジグリコール、へキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜4個
の炭素を含有するアルキレングリコール類;グリセリン
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ
ドン等の中から選択することが好ましい。
【0085】また、上記成分の他に、必要に応じて所望
の物性値を持つインクとするために、沸点の異なる2種
類以上の有機溶剤を混合して用いたり、界面活性剤、消
泡剤、防腐剤等を添加しても良い。
の物性値を持つインクとするために、沸点の異なる2種
類以上の有機溶剤を混合して用いたり、界面活性剤、消
泡剤、防腐剤等を添加しても良い。
【0086】工程(e) 熱処理、光照射等必要な処理を施し、インク9中の溶剤
成分を除去して硬化させることにより、画素10を形成
する。
成分を除去して硬化させることにより、画素10を形成
する。
【0087】さらに、カラーフィルタの場合には、前記
したように、必要に応じて保護層や透明導電膜を形成す
る。この場合の保護層としては、光硬化タイプ、熱硬化
タイプ、或いは光熱併用硬化タイプの樹脂材料、或い
は、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用
いることができ、カラーフィルタとした場合の透明性を
有し、その後の透明導電膜形成プロセス、配向膜形成プ
ロセス等に耐えうるものであれば使用可能である。ま
た、透明導電膜は、保護層を介さずに着色部上に直接形
成しても良い。
したように、必要に応じて保護層や透明導電膜を形成す
る。この場合の保護層としては、光硬化タイプ、熱硬化
タイプ、或いは光熱併用硬化タイプの樹脂材料、或い
は、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用
いることができ、カラーフィルタとした場合の透明性を
有し、その後の透明導電膜形成プロセス、配向膜形成プ
ロセス等に耐えうるものであれば使用可能である。ま
た、透明導電膜は、保護層を介さずに着色部上に直接形
成しても良い。
【0088】また、EL素子の場合には、画素上に電極
(図7の金属層76)等必要な部材を形成する。
(図7の金属層76)等必要な部材を形成する。
【0089】本発明の光学素子の製造方法においては、
転写フィルムを用いて隔壁を形成し、仕様が細分化する
画素はインクジェット方式を用いて形成することで、適
応性と生産効率を高めることができる。しかも転写フィ
ルムの転写層とベースフィルムとの界面にシリコーン成
分を含有させることで、ベースフィルムの剥離容易性と
同時に隔壁上面のみ撥インク性を付与することができ、
工程数を増やさずにインクジェット特有の白抜けおよび
混色といった問題点を解決することができる。
転写フィルムを用いて隔壁を形成し、仕様が細分化する
画素はインクジェット方式を用いて形成することで、適
応性と生産効率を高めることができる。しかも転写フィ
ルムの転写層とベースフィルムとの界面にシリコーン成
分を含有させることで、ベースフィルムの剥離容易性と
同時に隔壁上面のみ撥インク性を付与することができ、
工程数を増やさずにインクジェット特有の白抜けおよび
混色といった問題点を解決することができる。
【0090】
【実施例】(実施例1) 〔転写フィルムの作製〕厚さ25μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムをベースフィルムとして用い、こ
の上に下記処方の剥離処理液に触媒として塩化白金−オ
レフィン錯体を白金量で固形分比120ppmを加えた
処理液を塗布し、150℃で60秒間加熱乾燥した。
レフタレートフィルムをベースフィルムとして用い、こ
の上に下記処方の剥離処理液に触媒として塩化白金−オ
レフィン錯体を白金量で固形分比120ppmを加えた
処理液を塗布し、150℃で60秒間加熱乾燥した。
【0091】 メチルビニルポリシロキサン 5重量部 メチルハイドロジエンポリシロキサン 0.1重量部 メチルポリシロキサン 0.05重量部 トルエン 94.85重量部
【0092】次に、上記処理液を塗布したベースフィル
ム上に、転写層として新日鐵化学製「V−259Bkレ
ジスト」を溶剤成分除去時に厚さ2μmとなるよう塗布
し、90℃、2分間加熱して溶剤成分を除去し、積層し
た。
ム上に、転写層として新日鐵化学製「V−259Bkレ
ジスト」を溶剤成分除去時に厚さ2μmとなるよう塗布
し、90℃、2分間加熱して溶剤成分を除去し、積層し
た。
【0093】一方、厚さ25μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムをカバーフィルムとして用い、この上
に下記処方の剥離処理液に触媒として白金−ビニルシロ
キサン錯体を白金量で固形分比350ppmを加えた処
理液を塗布し、150℃で60秒間加熱乾燥した。
タレートフィルムをカバーフィルムとして用い、この上
に下記処方の剥離処理液に触媒として白金−ビニルシロ
キサン錯体を白金量で固形分比350ppmを加えた処
理液を塗布し、150℃で60秒間加熱乾燥した。
【0094】 メチルハイドロジエンポリシロキサン 1.5重量部 ブタジエン系重合体 3.5重量部 (出光石油化学製「R−45HT」) ヘキサン 95重量部 上記剥離処理面を転写層に密着させて転写フィルムとし
た。
た。
【0095】〔隔壁パターンの作製〕上記転写フィルム
のカバーフィルムを剥離し、露出した転写層表面とガラ
ス基板表面を密着させ熱圧着した。次にフォトマスクを
介してベースフィルム側からパターン露光を行った。次
にベースフィルムを剥離し、アルカリ現像した後、23
0℃で30分熱硬化させることで75μm×225μm
の開口部を持つ線幅20μmの隔壁パターンを得た。
のカバーフィルムを剥離し、露出した転写層表面とガラ
ス基板表面を密着させ熱圧着した。次にフォトマスクを
介してベースフィルム側からパターン露光を行った。次
にベースフィルムを剥離し、アルカリ現像した後、23
0℃で30分熱硬化させることで75μm×225μm
の開口部を持つ線幅20μmの隔壁パターンを得た。
【0096】〔インクの調整〕下記に示す組成からなる
アクリル系共重合体を熱硬化成分として用い、以下の組
成にてR、G、Bの各インクを調製した。これらのイン
クは先に作製した隔壁パターン各部に対し、次のような
接触角を示した。
アクリル系共重合体を熱硬化成分として用い、以下の組
成にてR、G、Bの各インクを調製した。これらのイン
クは先に作製した隔壁パターン各部に対し、次のような
接触角を示した。
【0097】隔壁上面:93° ガラス基板表面:20° 隔壁側面:37°
【0098】硬化成分 メチルメタクリレート 50重量部 ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部 N−メチロールアクリルアミド 20重量部
【0099】Rインク C.I.アシッドオレンジ148 3.5重量部 C.I.アシッドレッド289 0.5重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0100】Gインク C.I.アシッドイエロー23 2重量部 亜鉛フタロシアニンスルホアミド 2重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部上記硬
化成分 6重量部
化成分 6重量部
【0101】Bインク C.I.ダイレクトブルー199 4重量部 ジエチレングリコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 イオン交換水 40重量部 上記硬化成分 6重量部
【0102】〔着色部の作製〕吐出量20plのインク
ジェットヘッドを具備したインクジェット記録装置を用
い、上記隔壁の開口部に対して、上記R、G、Bインク
を隔壁の開口部1個あたりに250pl付与した。次い
で、90℃で10分間、引き続き230℃で30分間の
熱処理を行ってインクを硬化させて着色部(画素)とし
た。
ジェットヘッドを具備したインクジェット記録装置を用
い、上記隔壁の開口部に対して、上記R、G、Bインク
を隔壁の開口部1個あたりに250pl付与した。次い
で、90℃で10分間、引き続き230℃で30分間の
熱処理を行ってインクを硬化させて着色部(画素)とし
た。
【0103】〔混色及び白抜けの評価〕得られたカラー
フィルタを光学顕微鏡で観察したところ、混色、白抜け
は観察されなかった。
フィルタを光学顕微鏡で観察したところ、混色、白抜け
は観察されなかった。
【0104】また、このカラーフィルタに保護層、透明
導電膜を設けた液晶素子は良好な表示品質を得た。
導電膜を設けた液晶素子は良好な表示品質を得た。
【0105】(実施例2)インクジェット記録装置によ
るインク付与量を400plとした以外は実施例1と同
様にしてカラーフィルタを作製した。得られたカラーフ
ィルタには混色、白抜けは観察されなかった。よって、
実施例1におけるプロセスマージンは十分に広いことが
確認できた。
るインク付与量を400plとした以外は実施例1と同
様にしてカラーフィルタを作製した。得られたカラーフ
ィルタには混色、白抜けは観察されなかった。よって、
実施例1におけるプロセスマージンは十分に広いことが
確認できた。
【0106】(実施例3)隔壁パターン露光前に転写層か
らベースフィルムを剥離した以外は実施例1と同様にし
てカラーフィルタを作製した。得られた隔壁パターンの
各部に対するインクの接触角は、次のような値を示し
た。
らベースフィルムを剥離した以外は実施例1と同様にし
てカラーフィルタを作製した。得られた隔壁パターンの
各部に対するインクの接触角は、次のような値を示し
た。
【0107】隔壁上面:89° ガラス基板表面:20° 隔壁側面:39°
【0108】〔混色及び白抜けの評価〕得られたカラー
フィルタを光学顕微鏡で観察したところ、全てのカラー
フィルタにおいて、混色、白抜けは観察されなかった。
フィルタを光学顕微鏡で観察したところ、全てのカラー
フィルタにおいて、混色、白抜けは観察されなかった。
【0109】(実施例3)薄膜プロセスによって形成さ
れた、配線膜及び絶縁膜等が多層に積層されてなるTF
T駆動基板上に画素(発光層)単位に、透明電極として
ITOをスパッタリングにより厚さ40nm形成し、フ
ォトリソ法により、画素形状に従ってパターニングを行
った。
れた、配線膜及び絶縁膜等が多層に積層されてなるTF
T駆動基板上に画素(発光層)単位に、透明電極として
ITOをスパッタリングにより厚さ40nm形成し、フ
ォトリソ法により、画素形状に従ってパターニングを行
った。
【0110】〔転写フィルムの作製〕富士フィルムオー
リン製「CT−2000L」を用いて溶剤成分除去時に
0.6μmとなるようベースフィルム上に塗布し、11
0℃、2分間加熱して溶剤成分を除去して転写層を形成
した以外は実施例1と同じくして転写フィルムを準備し
た。
リン製「CT−2000L」を用いて溶剤成分除去時に
0.6μmとなるようベースフィルム上に塗布し、11
0℃、2分間加熱して溶剤成分を除去して転写層を形成
した以外は実施例1と同じくして転写フィルムを準備し
た。
【0111】〔隔壁パターンの作製〕上記転写フィルム
を用いる以外は実施例1と同様にして隔壁を形成した。
得られた隔壁パターンの各部に対するインクの接触角
は、次のような値を示した。
を用いる以外は実施例1と同様にして隔壁を形成した。
得られた隔壁パターンの各部に対するインクの接触角
は、次のような値を示した。
【0112】隔壁上面:90° ガラス基板表面:20° 隔壁側面:28°
【0113】〔発光層の形成〕上記隔壁の開口部に対し
て、下記インクをインクジェット記録装置にて乾燥後厚
さ200nmとなるよう充填し、発光層を形成した。イ
ンクとしては、電子輸送性2,5−ビス(5−tert
−ブチル−2−ベンゾオキサゾルイル)−チオフェン
〔蛍光ピーク450nmをもつ電子輸送性青色発光色素
であり、発光中心形成化合物の1つである。以下、「B
BOT」と記す〕をポリ−N−ビニルカルバゾール〔分
子量150,000、関東化学社製、以下、「PVK」
と記す〕よりなるホール輸送性ホスト化合物中に30重
量%で分子分散させることができるよう、両者をジクロ
ロエタン溶液に溶解させ、もう1つの発光中心形成化合
物であるナイルレッドを前記PVK−BBOTのジクロ
ロエタン溶液に0.015モル%となるように溶解して
調製した。
て、下記インクをインクジェット記録装置にて乾燥後厚
さ200nmとなるよう充填し、発光層を形成した。イ
ンクとしては、電子輸送性2,5−ビス(5−tert
−ブチル−2−ベンゾオキサゾルイル)−チオフェン
〔蛍光ピーク450nmをもつ電子輸送性青色発光色素
であり、発光中心形成化合物の1つである。以下、「B
BOT」と記す〕をポリ−N−ビニルカルバゾール〔分
子量150,000、関東化学社製、以下、「PVK」
と記す〕よりなるホール輸送性ホスト化合物中に30重
量%で分子分散させることができるよう、両者をジクロ
ロエタン溶液に溶解させ、もう1つの発光中心形成化合
物であるナイルレッドを前記PVK−BBOTのジクロ
ロエタン溶液に0.015モル%となるように溶解して
調製した。
【0114】〔混色および白抜けの評価〕各画素(発光
層)は独立し、隔壁間で前記発光材料を含むインクが隣
接画素で混ざることはなかった。また、白抜けは確認さ
れなかった。
層)は独立し、隔壁間で前記発光材料を含むインクが隣
接画素で混ざることはなかった。また、白抜けは確認さ
れなかった。
【0115】さらにこの上に、Mg:Ag(10:1)
を真空蒸着させて厚さ200nmのMg:Ag陰極を作
った。このようにして作ったEL素子の各画素に18V
の電圧を印加したところ、480cd/m2の均一な白
色発光が得られた。
を真空蒸着させて厚さ200nmのMg:Ag陰極を作
った。このようにして作ったEL素子の各画素に18V
の電圧を印加したところ、480cd/m2の均一な白
色発光が得られた。
【0116】(比較例1)実施例1でベースフィルム側
で用いた剥離処理剤をカバーフィルム側でも用いた以外
は実施例1と同じとして隔壁パターンの作製を行った。
しかし、転写層と支持基板との密着性が悪く現像時に転
写層はすべて剥離してしまった。
で用いた剥離処理剤をカバーフィルム側でも用いた以外
は実施例1と同じとして隔壁パターンの作製を行った。
しかし、転写層と支持基板との密着性が悪く現像時に転
写層はすべて剥離してしまった。
【0117】(比較例2)実施例1でカバーフィルム側
で用いた剥離処理剤をベースフィルム側でも用いた以外
は実施例1と同じとして隔壁パターンの作製を行った。
得られた隔壁パターンの各部に対するインクの接触角
は、次のような値を示した。
で用いた剥離処理剤をベースフィルム側でも用いた以外
は実施例1と同じとして隔壁パターンの作製を行った。
得られた隔壁パターンの各部に対するインクの接触角
は、次のような値を示した。
【0118】隔壁上面:51° ガラス基板表面:20° 隔壁側面:43°
【0119】しかし、インク付与量が隔壁パターン開口
部1個あたりに150plを超えたあたりから混色が始
まり、200plに達するとほぼ全面が混色となってし
まった。
部1個あたりに150plを超えたあたりから混色が始
まり、200plに達するとほぼ全面が混色となってし
まった。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
混色や白抜けのない画素を備えた信頼性の高い光学素子
をインクジェット方式により簡易なプロセスによって歩
留まり良く製造することができ、着色部内で濃度ムラの
ないカラーフィルタ、発光層内で発光輝度ムラのないE
L素子を歩留まり良く提供することができる。よって、
上記カラーフィルタを用いて、カラー表示特性に優れた
液晶素子をより安価に提供することができる。
混色や白抜けのない画素を備えた信頼性の高い光学素子
をインクジェット方式により簡易なプロセスによって歩
留まり良く製造することができ、着色部内で濃度ムラの
ないカラーフィルタ、発光層内で発光輝度ムラのないE
L素子を歩留まり良く提供することができる。よって、
上記カラーフィルタを用いて、カラー表示特性に優れた
液晶素子をより安価に提供することができる。
【図1】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工
程図である。
程図である。
【図2】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工
程図である。
程図である。
【図3】インクジェット方式による光学素子の製造方法
において発生する混色の概念図である。
において発生する混色の概念図である。
【図4】インクジェット方式による光学素子の製造方法
において発生する白抜けの概念図である。
において発生する白抜けの概念図である。
【図5】本発明の光学素子の一実施形態であるカラーフ
ィルタの一例の断面模式図である。
ィルタの一例の断面模式図である。
【図6】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図で
ある。
ある。
【図7】本発明の光学素子の他の実施形態であるエレク
トロルミネッセンス素子の一例の断面模式図である。
トロルミネッセンス素子の一例の断面模式図である。
1 支持基板 2 転写フィルム 3 ベースフィルム 4 転写層 5 カバーフィルム 6 隔壁 7 開口部 8 インクジェットヘッド 9 インク 10 画素 31 透明基板 33 ブラックマトリクス 36 インク 38 白抜け 51 透明基板 52 ブラックマトリクス 53 着色部 54 保護層 57 共通電極 58 配向膜 69 液晶 61 対向基板 62 画素電極 63 配向膜 71 駆動基板 72 隔壁 73 発光層 74 透明電極 76 金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/40 521 G09F 9/30 349A 5C094 G09F 9/30 349 365Z 365 B41J 3/04 101Z (72)発明者 高野 勝彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岡田 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西田 武人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 国峯 昇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FB01 FB08 2H025 AA00 AB11 AB13 AC01 AD01 AD03 CC08 CC20 FA03 FA17 FA29 FA39 2H048 BA02 BA11 BA64 BA66 BB01 BB02 BB24 BB41 BB44 2H091 FA02Y FA35Y FA41Z FB02 FC01 FC25 GA13 LA12 2H096 AA00 AA28 BA20 EA02 GA08 HA30 JA04 5C094 AA08 BA03 BA27 BA43 CA19 CA23 EA04 EA05 EA07 EB02 EB05 ED02
Claims (16)
- 【請求項1】 支持基板上に複数の画素と、隣接する画
素間に位置する隔壁とを少なくとも有する光学素子の製
造方法であって、ベースフィルムとカバーフィルムの間
に感光性樹脂組成物からなる転写層を挟持してなり、該
転写層とベースフィルムとの界面にシリコーン成分を含
有する転写フィルムのカバーフィルムを剥離して転写層
側を支持基板上に貼付する工程と、上記転写層をパター
ン露光、現像して隔壁を形成する工程と、インクジェッ
ト方式により隔壁に囲まれた領域にインクを付与して画
素を形成する工程とを少なくとも有することを特徴とす
る光学素子の製造方法。 - 【請求項2】 上記シリコーン成分がオルガノポリシロ
キサンである請求項1に記載の光学素子の製造方法。 - 【請求項3】 上記感光性樹脂組成物が遮光剤を含有す
る請求項1または2に記載の光学素子の製造方法。 - 【請求項4】 上記インクが少なくとも硬化成分、水、
有機溶剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の光
学素子の製造方法。 - 【請求項5】 上記支持基板が透明基板であり、上記イ
ンクが着色剤を含有し、上記画素が着色部であるカラー
フィルタを製造する請求項1に記載の光学素子の製造方
法。 - 【請求項6】 上記インクが蛍光性材料を含有し、画素
が発光層であり、該発光層を挟んで上下に電極を有する
エレクトロルミネッセンス素子を製造する請求項1に記
載の光学素子の製造方法。 - 【請求項7】 支持基板上に複数の画素と、隣接する画
素間に位置する隔壁とを少なくとも有する光学素子を、
支持基板上に隔壁を形成した後、インクジェット方式に
より隔壁で囲まれた領域にインクを付与して画素を形成
する製造方法において、上記隔壁の形成工程に用いる転
写フィルムであって、ベースフィルムとカバーフィルム
の間に感光性樹脂組成物からなる転写層を挟持してな
り、該転写層とベースフィルムとの界面にシリコーン成
分を含有することを特徴とする転写フィルム。 - 【請求項8】 上記シリコーン成分がオルガノポリシロ
キサンである請求項7に記載の転写フィルム。 - 【請求項9】 上記感光性樹脂組成物が遮光剤を含有す
る請求項7または8に記載の光学素子の製造方法。 - 【請求項10】 支持基板上に複数の画素と、隣接する
画素間に位置する隔壁とを少なくとも有し、請求項1〜
4のいずれかに記載の光学素子の製造方法により製造さ
れたことを特徴とする光学素子。 - 【請求項11】 上記隔壁が遮光層である請求項10に
記載の光学素子。 - 【請求項12】 上記支持基板が透明基板であり、上記
画素が着色剤を含有するインクで形成された着色部であ
り、複数色の着色部を備えたカラーフィルタである請求
項10または11に記載の光学素子。 - 【請求項13】 上記着色部上に保護層を有する請求項
12に記載の光学素子。 - 【請求項14】 表面に透明導電膜を有する請求項12
または13に記載の光学素子。 - 【請求項15】 上記画素が蛍光性材料からなる発光層
であり、該発光層を挟んで上下に電極を有するエレクト
ロルミネッセンス素子である請求項10または11に記
載の光学素子。 - 【請求項16】 一対の基板間に液晶を挟持してなり、
一方の基板が請求項12〜14のいずれかに記載の光学
素子を用いて構成されたことを特徴とする液晶素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000320711A JP2002131525A (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | 光学素子とその製造方法、該製造方法に用いる転写フィルム、液晶素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000320711A JP2002131525A (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | 光学素子とその製造方法、該製造方法に用いる転写フィルム、液晶素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002131525A true JP2002131525A (ja) | 2002-05-09 |
Family
ID=18798949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000320711A Withdrawn JP2002131525A (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | 光学素子とその製造方法、該製造方法に用いる転写フィルム、液晶素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002131525A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007055126A1 (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-18 | Fujifilm Corporation | インクジェット法に用いられる離画壁の製造方法、インクジェット法に用いられる離画壁付き基板、カラーフィルタ及びその製造方法並びに液晶表示装置 |
JP2007156155A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Fujifilm Corp | 離画壁及びその製造方法、離画壁付き基板、カラーフィルタの製造方法及びその製造方法により製造されたカラーフィルタ並びに液晶表示装置 |
WO2007072682A1 (ja) * | 2005-12-22 | 2007-06-28 | Fujifilm Corporation | 感光性転写材料、表示装置用部材及びその製造方法、ブラックマトリクス、カラーフィルタ及びその製造方法、表示装置用基板、並びに表示装置 |
JP2012022337A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-02-02 | Fujifilm Corp | 離画壁及びその製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法並びに液晶表示装置 |
-
2000
- 2000-10-20 JP JP2000320711A patent/JP2002131525A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007055126A1 (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-18 | Fujifilm Corporation | インクジェット法に用いられる離画壁の製造方法、インクジェット法に用いられる離画壁付き基板、カラーフィルタ及びその製造方法並びに液晶表示装置 |
JP2007156155A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Fujifilm Corp | 離画壁及びその製造方法、離画壁付き基板、カラーフィルタの製造方法及びその製造方法により製造されたカラーフィルタ並びに液晶表示装置 |
WO2007072682A1 (ja) * | 2005-12-22 | 2007-06-28 | Fujifilm Corporation | 感光性転写材料、表示装置用部材及びその製造方法、ブラックマトリクス、カラーフィルタ及びその製造方法、表示装置用基板、並びに表示装置 |
US8179622B2 (en) | 2005-12-22 | 2012-05-15 | Fujifilm Corporation | Photosensitive transfer material, member for display device, process for producing the member, black matrix, color filter, process for producing the color filter, substrate for display device, and display device |
JP5371245B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2013-12-18 | 富士フイルム株式会社 | 感光性転写材料、表示装置用部材及びその製造方法、ブラックマトリクス、カラーフィルタ及びその製造方法、表示装置用基板、並びに表示装置 |
JP2012022337A (ja) * | 2011-10-03 | 2012-02-02 | Fujifilm Corp | 離画壁及びその製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法並びに液晶表示装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080108 |