JP2010538419A - 有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法 - Google Patents

有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機電子デバイス、または、光電子デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】
有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法であって、以下の工程を含む。
(a)複数のバンクと前記各バンクの間にそれぞれ形成されたウェル構造を有する基板を提供する場合に、前記ウェル構造の表面のぬれ性とは異なる特定のぬれ性を付与できる程度の大きさのインプリント構造を前記バンクの表面が有しており、
(b)前記ウェル構造に有機溶液を蒸着させつつ、前記バンクの上に蒸着されている任意の有機溶液が前記バンクのぬれ性によって少なくとも部分的にはじかれる。
【選択図】図4

Description

本発明は、一般に、有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法に関する。
有機電子デバイスもしくは光電子デバイスは、通常、電極層の間に配置された活性有機材料(active organic material)が設けられている。機能素子を得るためには、通常、電極層および/または有機材料層上にパターンを形成することが必要である。
デバイス上にパターンを形成する既知の方法としては、分子構造の化学的変化をもたらすためにデバイスを電磁波に曝したり、化学エッチングして、エッチングされた材料を取り除くことでパターンを形成したりするようなステップがある。しかしながら、上記の方法については、多くの問題がある。まず、第1に、紫外線などの電磁波の照射により、デバイスが劣化してしまうことがある。第2に、化学物質を用いてデバイスを化学エッチングすることで、デバイスが汚れてしまうことがある。第3に、多くの工程が必要になるため、製造時間とコストが増大してしまうことがある。
別の手法では、有機的な電子デバイスと光電子デバイスを加工するためのインクジェットプリントの技術を用いることになる。インクジェットプリントでは、インクジェットスプレー・ヘッドを用いて、所望の特性を備えた有機化合物を基板の表面に有機溶液を蒸着することが行われる。インクジェットプリントは、既存技術の改良によって、有機トランジスタ(非特許文献1、2参照)やディスプレイ(非特許文献3、4参照)の制作においてコストを抑えることが考えられる。しかしながら、この技術をうまく実用化しようとする場合に障害となるのは、インクジェットヘッドによって蒸着される有機液体中に存在する溶剤の広がりをコントロールすることである。例えば、溶剤を拡散させることで、約30μmの限られたパターンの分解を生じうる。
複数成分部分を含んだ基板の作製において、溶剤の拡散には、基板の異なる成分部分の間にまたがった汚染が生じうるという特定の問題がある。この問題を克服するために、基板は、一連のバンクとそれらの間に配置されたウェル(wells)に分けられる。有機液体が基板に印刷されて、特定のウェルに存在することになるように、バンクとウェルは、基板の表面にあらかじめパターン形成されている。これにより、バンクが物理的バリアとして働くことで、基板上での他の部分への蒸着される溶剤の移動を抑制する。しかしながら、インクジェットプリント技術の精度の限界により、ウェルの中におさまるのではなく、何らかの事情で有機溶液がバンクの表面に蒸着されることがある。このため、基板の意図しない部分にまで、有機溶剤が拡散していってしまうことになる。その上、ウェルに蒸着された有機溶剤の特性についても、隣接しているバンクの表面にまで広がってしまうおそれがある。
上述した1つもしくはより多くの不利な点を克服するか、少なくとも良好にさせることができる有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法の提供が求められている。
第1の観点では、有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法を提供する。この製造方法は、以下のステップを有している。
(a)複数のバンクと各バンクの間にそれぞれ形成されたウェル構造(well formations)を有する基板であって、ウェル構造の表面のぬれ性とは異なる特定のぬれ性を付与できる程度の大きさのインプリント構造をバンクの表面が有している基板を用意する。
(b)前記ウェル構造に有機溶液を蒸着させる。ここで、バンクの上に蒸着されている任意の有機溶液がバンクのぬれ性によって少なくとも部分的にはじかれる。
有機溶液が少なくとも部分的にバンク表面からはじかれることで、ウェル内部を除く基板の表面への有機溶液の蒸着が抑制されることが好ましい。したがって、この方法によって、基板の表面における有機溶液の広がりが調整される、すなわち、有機溶液の蒸着を避けたいバンク表面への有機溶液の広がりが調整される。有機溶液を基板における所望のエリアに直接的に蒸着できる方法であること、それにより、有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法において、インクジェットプリント技術を利用できるようになることがより好ましい。
表面に対して化学的除去処理を任意に行いながら、基板表面のバンクに対して特定のぬれ性を付与しうる方法であることが好ましい。
基板の温度特性、化学特性および光学特性のうちの少なくとも1つに影響を与えること無く、基板表面のバンクに対して特定のぬれ性を付与しうる方法であることが好ましい。
第2の観点では、以下のステップを有する基板製造方法を提供する。
a)高分子化合物層が表面に形成された基板を準備する。
b)複数のバンクとその間に交互に設けられているウェル構造を表面に設けるために、少なくとも1つのモールドを前記高分子化合物層に当てる。ウェルの表面とは異なる特定のぬれ性をバンクの表面に付与するインプリント構造をバンク表面に設けるために、前記少なくとも1つのモールドは、インプリント形成表面を有している。
第3の観点では、有機電子デバイスもしくは光電子デバイスにおいて用いられ、複数のバンクとその間に交互に設けられているウェル構造を表面に有する基板を提供する。バンク表面は、ウェルの表面とは異なる特定のぬれ性をバンクの表面に付与する程度の大きさのインプリント構造をその表面に有している。ここで、ウェル構造に有機溶液が蒸着される際に、バンク表面に蒸着される任意の有機溶液は、バンクのぬれ性によって、少なくとも部分的にはじかれる。
第4の観点では、第2の観点の有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法によって製造された基板の使用を提供する。
第5の観点では、第2の観点の方法によって製造された基板を提供する。
第6の観点では、第1の観点の方法で製造された有機電子デバイスもしくは光電子デバイスを提供する。
(定義)
ここで用いられる以下の用語は、示した意味を持っているものとする。
‘有機電子デバイス’の語は、有機デバイスを操作する際の不可欠な活性剤としての有機化合物(特に、有機層の形態で)を利用するいかなる電子デバイスも含まれるように、広く解釈される。有機電子デバイスには、例えば、有機発光デバイス(OLEDs)、高分子発光デバイス(PLEDs)、有機トランジスタ、および、有機的な光起電力デバイスが含まれるが、これらに限定されない。OLEDsまたはPLEDsについては、発光有機分子、発光高分子化合物、正孔輸送特性を備えた導電性高分子、電子輸送特性を備えた有機材料、および、これらの組み合わせから成る群より選択された有機化合物であってもよい。有機トランジスタについては、有機化合物としては導電性高分子であってもよい。有機的な光起電力デバイスについては、光吸収高分子、導電性高分子、および、これらの組み合わせから成る群より選択された有機化合物であってもよい。
‘有機光電子デバイス’の語は、光応答性のもしくは発光可能な活性剤としての有機化合物(特に、有機層の形態で)を利用するいかなる電子デバイスも含まれるように、広く解釈される。その有機化合物としては、例えば、電流によって励起された際に発光可能な発光高分子であってもよい。例えば、米国特許第5952778号や、第6885025号、および、第6586876号において開示されているようなOLEDs含有物、および、米国特許第6403236号や第5980781号において開示されているようなPLEDsが挙げられる。この有機化合物としては、光応答性であって、光を吸収し、電気エネルギに変換するものであってもよい。例えば、米国特許第5986206号や米国特許出願第20050284513号において開示されているような高分子太陽電池を含むものであってもよい。
‘導電性高分子’の語は、典型的な金属(導体)と電気絶縁体との間における高分子の電気伝導性において、半導体として用いられるいかなる高分子も含まれるように広く解釈される。通常、導電性高分子の表面抵抗率は、101〜107オーム/スクエアの範囲である。当該技術分野で周知のように、電荷移動錯体と伝導性アセチレンとの2種類の導電性高分子がある。また、‘導電性高分子’の語は、本来不導体または不良導体である高分子化合物について電気伝導率を生じさせるもしくは高めるために、電気的伝導性の添加物を適当にドープさせた、いかなる高分子も含まれる。さらに、導電性高分子は、エレクトロルミネッセンスの特性を持っていてもよい。
‘発光高分子化合物’の語は、励起状態で発光できる、いかなる高分子化合物も含まれるように広く解釈される。発光高分子化合物の励起は、電流が高分子化合物を通過したことによるものであってもよい。そのような発光高分子化合物の種類は、この技術において知られているものとして理解される。例えば、このような発光高分子化合物は、米国特許7166239において開示されている。
‘光吸収高分子化合物’の語は、光を吸収して、光エネルギを電気エネルギに変換できるいかなる高分子化合物も含まれるように広く解釈される。また、光吸収高分子化合物は、光起電性高分子化合物とも呼ばれる。光起電性高分子化合物がどう機能するかということに関する詳細なメカニズム、および、そのような高分子化合物の例については、G. G. Wallace他による「Conjugated Polymers: New Materials for Photovoltaics」(Chemical Innovation,2000 Vol.30 No.1(P.14〜P.22)において述べられている。
‘有機溶液’の語は、適切な溶媒中の有機化合物と実質的に均質な混合物を参照することで広く解釈される。上述のように、有機化合物は、適当であるデバイスの種類に拠るものであり、発光有機分子、発光高分子化合物、光吸収高分子化合物、正孔輸送特性を備えた導電性高分子、または、電子輸送特性を備えた有機材料であってもよい。有機溶液は、終了段階における処理を容易にするために存在させてもよく、いかなる不溶性有機化合物をも取り除くために、フィルターにかけられていてもよい。有機溶液は、実質的に有機溶液の特性を改良する適当な添加物を含んでいてもよい。そのような特性としては、有機溶液の印刷適性、溶解度、粘着性または性能を含めても良いが、これらに限られない。米国特許第7115216号において、このような有機溶液を作る適切な方法が開示されている。選択される溶媒は、溶解される有機化合物の種類に拠るものであり、そのような溶媒は当該分野の当業者に知られていることは理解されよう。
表面について適用される‘ぬれ性’の語は、表面の検査液滴の広がりを許容するか禁じるかといういかなる特性も含むものとして、広く解釈される。検査液滴の広がりは、表面荒さと表面エネルギに依存する。表面のぬれ性は、液滴と固体表面との間の接触角を測定することによって、決定してもよい。接触角の値や測定の方向によって、等方性または異方性の表面のぬれ性は、疎液性(liquidphobic)であるか、または親液性(liquidphilic)であると解釈することも可能である。液滴の広がりや後退の振る舞いは、一般に、Wenzel方程式(R. N. Wenzel による"Resistance of Solid Surfaces to Wetting by Water", Industrial and Engineering Chemistry, 1936, 28 (8), page 988を参照されたい))、または、Cassie方程式(A. B. D. Cassieによる"Contact Angle", Discussions of the Faraday Society, 1948, 3, page 11を参照されたい)によって、モデル化してもよい。しかしながら、いくつかの場合、これらの方程式を当業者に知られているように変形させることによりこのような振る舞いをモデル化してもよい。
液体について適用される‘ぬれ力’の語は、液体が自由に固体の表面を濡らす能力を参照しつつ、広く解釈される。液体のぬれ力は、固気界面、液気界面、および固液界面の表面エネルギに依存する。一滴の液体が固体表面に置かれるとき、2つの状況のうちのいずれかが生じる。第1の状況では、お互いに比べて、液体分子が対象物の表面の固体分子により強い吸引力を有しているなら、液体は表面を濡らす。しかしながら、第2の状況では、反対のことが起こり、液体は、表面でビーズ状になる傾向があり、固体表面を濡らさない。固体表面に置かれた液滴の接触角を測定することによって、液体のぬれ力を決定してもよい。
本明細書において、「接触角」の語は、液体/固体界面において測定されるいかなる角度も含むものとして広く解釈される。接触角は、系に特有であり、液体/固体界面の表面張力に依存する。接触角と表面ぬれ性との関係の考察は、R. Asthana and N. Sobczak による"Wettability, Spreading, and Interfacial Phenomena in High-Temperature Coatings", JOM-e, 2000, 52 (1) に見ることができる。接触角は、2つの方向から測定できる。本明細書においては、前後軸を長手方向として、θxは、前後軸に垂直な「X」方向において測定された接触角を指し、θyは、前後軸に平行もしくは並んだ「Y」方向において測定された接触角を指す。接触角度(θxまたはθy)の値は、表面のぬれにくさ(liquidphobicity)またはぬれやすさ(liquidphilicity)を示しうる。Δθ(ここで、Δθ=θy-θx)によって表されるこれらの2つの接触角の差は、ぬれ性の等方性または異方性の程度を示している。
表面について言及する場合、“ぬれにくい(liquidphobic)”と“ぬれにくさ(liquidphobicity)”の語は、表面上の液滴を実質的に広がらせないような表面のいかなる特性をも含むように広く解釈される。一般に、液滴と表面の間の接触角が90°より大きいなら、表面は、ぬれにくいか、あるいは、ぬれにくさを示す。同様に、「疎水性の」の語と「疎水性」の語は、表面に置かれた液体が水であるときに、表面がぬれにくいか、またはぬれにくさを示すことを意味する。水滴と表面の間の接触角が150°より大きい場合には、その表面は超疎水性であると定義される。また、液体のぬれ力について言及する場合に、「ぬれにくい」の語と「ぬれにくさ」の語を用いることができる。液体が置かれる固体の表面を実質的に濡らさない液体は、ぬれにくい液体(liquidphobic liquid)と呼ばれる。
表面について言及する場合、“ぬれやすい(liquidphilic)”と“ぬれやすさ(liquidphilicity)”の語は、表面上の液滴を実質的に広がらせるような表面のいなかる特性をも含むように広く解釈される。一般に、液滴と表面の間の接触角が90°より小さい場合には、表面はぬれやすいことになる。同様に、「親水性の」の語と「親水性」の語は、表面に置かれた液体が水であるときに、表面がぬれやすいか、またはぬれにくさを示すことを意味する。水滴と表面の間の接触角が概ね0°である場合には、その表面は超親水性であると定義される。また、液体のぬれ力について言及する場合に、「ぬれやすい」の語と「ぬれやすさ」の語を用いることができる。液体が置かれる固体の表面を実質的に濡らす液体は、ぬれやすい液体(liquidphilic liquid)と呼ばれる。
ぬれ性もしくはぬれ力について言及する場合に、「等方性の」の語または「等方性」の語は、異なる方向から測定した場合の見かけの接触角の類似度合いを意味する。一般に、接触角は2つの方向から測定され、これらの2つの方向は互いに垂直である(すなわち、上述したX方向とY方向)。2つの接触角の値の差が小さければ小さいほど、等方性の度合いは、より大きいことになる。
ぬれ性もしくはぬれ力について言及する場合に、「異方性の」の語または「異方性」の語は、異なる方向から測定した場合の見かけの接触角の離れ度合いを液滴が有することを意味する。一般に、接触角は2つの方向から測定され、これらの2つの方向は互いに垂直である(すなわち、上述したX方向とY方向)。2つの接触角の値の差が大きければ大きいほど、異方性の度合いは、より大きいことになる。
「ナノ/マイクロ−インプリントパターン転写」の語は、定められたパターンもしくは構造を有するモールドを、ある温度および圧力下で表面に当てることにより、マイクロ/ナノサイズのパターンや構造を基板表面にプリントもしくは作製する、いかなる方法についても含まれるように広く解釈される。マイクロ/ナノインプリンティングパターン転写については、米国特許第5772905号の方法を参照することができる。
「マイクロサイズ」の語は、約1μmから約100μmの範囲にある任意のサイズを含むように解釈される。ここに使用される「マイクロ構造」の語は、「マイクロサイズ」の特徴を含む構造を示すことになる。
「ナノサイズ」の語は、約1μmより小さい任意のサイズを含むように解釈される。ここに使用される「ナノ構造」の語は、「ナノサイズ」または「サブミクロン」の特徴を含む構造を示すことになる。
「三次元」の語は、水平変化量(厚さ)と深さの変化量とを両方持ち合わせたいかなる構造、構造上の特色、インプリント構造またはパターンをも含むように広く解釈される。
「階層的な」の語は、連続して行われるいかなる関連ステップも含むように広く解釈される。例えば、「階層的なナノインプリンティング」の語は、高分子基板の表面におけるナノサイズのインプリント構造の順次適用することを意味する。1つの実施例では、階層的なナノ/マイクロ−インプリンティングは、基板表面に別々に次々と付けられる2つのモールドを用いながら行われる。他の実施例においては、複雑な階層構造を作成するのに2つより多いモールドを使用することができる。通常、前のインプリント構造と比べると、それに続くインプリント構造は、(階層構造がインプリント構造のZ軸方向に沿う高さ方向のサイズの変化を示すように、より小さな大きさとなる。
「ガラス転移温度」(Tg)の語は、ゴムのような状態とガラス状態との間の高分子化合物のいかなる温度をも含むように解釈される。これは、Tg’よりも高温では、高分子化合物がゴムのようになることを意味し、破砕されることなく、弾性のまたはプラスチックの変形を受けることができる。この温度より高い温度では、そのような高分子化合物は、圧力の下における流れを引き起こしうる。高分子化合物の温度がTgより低温まで下がるとき、一般に、高分子化合物は柔軟性を失い、圧力が高分子化合物に掛けられた場合には脆くなって壊れることになる。Tgは、鋭く変化する温度ではなく、段階的に変化する温度であり、実験条件(例えば、膜厚、高分子化合物の立体規則性など)に依存する何らかの影響を受けやすい点に注意する。実際の高分子化合物の膜のTgは、膜厚の関数として変化する。Tgは、ここでは、高分子基板のバルクガラス転移温度として定義づけられる。バルクガラス転移温度は、論文において広く取り決められている特定の値である。高分子化合物のガラス転移温度の値は、Dr D. T. Wuによって編集された“PPP Handbook (登録商標) software, 2000”から得ることができる。
「プラズマ処理」の語は、表面の有機不純物が少なくとも部分的に破壊されるように、プラズマへ表面をさらすことであればいかなる態様も含むように広く解釈される。
そのようなプラズマは、一般に、高周波(RF)源やマイクロ波源によって発生される、酸素(O)、アルゴン、および、酸素とアルゴンの混合物のような低圧酸化プラズマである。
「実質的に」の語は、「完全に」が除かれるものではない。例えば、Yが「実質的に不要」という場合には、Yが完全に不要であってもよい。ここで、必要に応じて、本発明の定義から「実質的に」という語を除いてもよい。
別途指定されていない限り、「含んでいる」の語や「含む」の語やそれの文法的に異形な語は、「限定されていない」の語や「包括的な」の語を表すことを意図するので、それらは、述べられている要素を含むだけでなく、さらに、述べられていない要素を含んでいてもよい。
ここで用いられている「約」の語は、典型的には示された値のプラスマイナス5%の程度を意味し、より典型的には示された値のプラスマイナス4%の程度を意味し、より典型的には示された値のプラスマイナス3%の程度を意味し、より典型的には示された値のプラスマイナス2%の程度を意味し、さらに典型的には示された値のプラスマイナス1%の程度を意味し、そして、さらに典型的には示された値のプラスマイナス0.5%の程度を意味するものとする。
本開示を通じて、範囲を示すことによって、ある実施例が明らかにされる場合がある。範囲を示すことは、単に便宜と簡潔さのためであって、示された範囲について厳格に限定した解釈がなされるべきではない、というように理解されるべきである。従って、1つの範囲を示した場合には、範囲内の個々の数値と同様に、すべての取り得るサブ範囲についても明示されていると解釈されるべきである。例えば、1つの範囲として1〜6のような範囲が記載されている場合には、例えば、その範囲内における1、2、3、4、5および6の各値と同様に、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6などの各サブ範囲についても、明示されていると解釈されるべきである。これは、範囲の広さにかかわらず適用される。
添付図面は、記載された実施例を図示し、記載された実施例の原理についての説明に役立てる。しかしながら、図面は、本発明の限界の定義のために設計されているのではなく、図示のためだけに示されており、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
記載された実施例において、バンクとインプリント構造を基板に形成するための方法の回路図である。 他の記載された実施例において、バンクとインプリント構造を基板に形成するための方法の回路図である。 1つのモールドステップにおいて、バンクおよびインプリント構造を形成するために用いられるモールドの横断面図である。 図3で示されたモールドの一部の部分拡大図である。 有機溶液の蒸着について記載された実施例に関して、インクジェットプリンティングを用いて構成された有機電子デバイス50の横断面図である。 ウェル間の有機溶液の流れを示すためにバンクに形成されたインプリント構造を有する基板の平面図である。 インクジェットプリンティングを用いて有機溶液が蒸着された図5Aの基板の斜視図である。 典型的な階層構造に関する原子間力顕微鏡の立体画像である。ここでは、長手方向に形成されたインプリント構造の第1のセットは、長手方向に形成されたインプリント構造の第2のセットに対して垂直である。この図の大きさは、x軸1区分あたり10μmであり、z軸1区分あたり700nmである。 典型的な階層構造に関する原子間力顕微鏡の立体画像である。ここでは、長手方向に形成されたインプリント構造の1セットがその上に配置されている。この図の大きさは、x軸1区分あたり2μmであり、z軸1区分あたり700nmである。 バンクに形成された典型的なインプリント構造の表面に置かれた2つのタイプの溶剤の全体概略図である。 図7においてθx方向から見た場合の、インプリント構造が形成されている表面に置かれたアニソール小滴に関する視像である。 図7においてθx方向から見た場合の、インプリント構造が形成されている表面に置かれた水滴に関する視像である。 図7においてθy方向から見た場合の、インプリント構造が形成されている表面に置かれたアニソール小滴に関する視像である。 図7においてθy方向から見た場合の、インプリント構造が形成されている表面に置かれた水滴に関する視像である。
(任意の実施例の開示)
有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの製造方法について、例示的で非限定的な実施例を以下に示す。
方法は以下のステップを含む。
(a)複数のバンクと各バンクの間にそれぞれ形成されたウェル構造(well formations)を有する基板であって、ウェル構造の表面のぬれ性とは異なる特定のぬれ性を付与できる程度の大きさのインプリント構造をバンクの表面が有している基板を用意する。
(b)前記ウェル構造に有機溶液を蒸着させつつ、バンクの上に蒸着されている任意の有機溶液がバンクのぬれ性によって少なくとも部分的にはじかれる。
インプリント構造の形状は、一般に、長手方向であってもよい。ここで、各インプリント構造は、長手軸方向に沿って伸びている。インプリント構造は、長手軸方向に沿って互いに平行に伸びる第1インプリント構造セットと、長手軸方向に沿って互いに平行に伸びる第2インプリント構造セットを備えていてもよい。
第1インプリント構造セットの長手軸方向と第2インプリント構造セットの長手軸方向とがなす角は、約0°から約90°まで、約0°から約45°まで、および、約45°から約90°までからなる群より選択される範囲であってもよい。
モールドによってインプリンティングできるものであればどんな材料も使用することができるが、バンクは、高分子材料で構成されていてもよい。
本方法は、バンクのための高分子材料として熱可塑性高分子を選定するステップを含んでいてもよい。熱可塑性高分子の例としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、およびそれの組み合わせからなる群より選択されてもよい。
他の実施例としては、高分子材料は、フォトレジストまたは感光性樹脂であってもよい。このフォトレジストは、ネガ型またはポジ型であってもよい。フォトレジストの例としては、アクリル酸(例、多官能性のエポキシ・アクリレートまたは多官能性のアクリル酸のための)やエポキシ樹脂などの光重合性の単量体から、または、ノボラック樹脂とキノンジアジド化合物との組み合わせなどの組成から、構成されていてもよい。感光性樹脂の例としては、ポリイミドまたはシクロオレフィンポリマーから得られるものであってもよい。
フォトレジスト材料としては、アメリカ合衆国のマサチューセッツ、ニュートンのMicroChem社から得られるSU−8(登録商標、以下同じ)などのように、エポキシベースのネガ型レジストを含有しているものが適切である。
高分子材料は、高分子化合物に微粒子が添加されているかまたは包含されている高分子複合材料であってもよい。このような微粒子としては、炭酸カルシウム、ファイバー、グラスファイバー、炭素ファイバー、カーボンナノチューブ、およびこれらの混合物からなる群より選択してもよい。
バンクの形成に用いられる高分子材料は、実質的にバンクに電気を通さないはずのものであることが理解される。その上、高分子材料は、ウェル、基板または回路基板において有機溶液と実質的に反応しないものとすべきである。このような高分子材料は、機械的強度、温度安定性、有機溶媒に対する化学的不活性を付与するものを選んでもよい。
高分子材料は最初に、層として基板に蒸着させてもよい。高分子材料は、基板表面においてスピンコートされるようにしてもよい。
基板表面に階層構造を形成させるために、上記方法では、ナノ/マイクロ−インプリンティングパターン転写を行うステップを含んでいてもよい。
バンクおよび/またはインプリント構造が形成された後において、上記方法では、基板表面をプラズマ処理するステップを含んでいてもよい。プラズマ処理の例としては、アルゴンプラズマ、大気中のプラズマ、紫外線プラズマ、オゾンプラズマ、酸素プラズマ、過酸化物または他の酸化種にさらすことが挙げられる。プラズマは、基材表面からの余分な高分子材料の除去を促すものであってもよい。例えば、ウェル領域に蒸着されたいかなる高分子材料についても、プラズマ処理によると、取り除くことが可能となりうる。
バンクおよび/またはインプリント構造のぬれ性を調節するために、上記方法では、フッ化物とともにバンクおよび/またはインプリント構造を処理するステップを含んでいてもよい。例えば、バンクおよび/またはインプリント構造の疎水性をさらに増加させるために、フッ素化ガスを使用してもよい。
基板表面の材質は、ガラス、セラミック、シリコン、石英、金属、およびプラスチックからなる群より選択されるものとすることができる。
基板は、さらに電極を含んでいてもよい。この電極は、バンクやインプリント構造が形成される前に、基板表面に蒸着されてもよい。この電極は、バンクやインプリント構造が形成された後に、基板表面に蒸着されてもよい。電極は、真空蒸着、スパッタリング、電子ビーム蒸着、イオンプレーティング、メッキ、熱圧着または化学気相蒸着法などの手段を用いて蒸着されうる。電極は、アノードであってもカソードであってもよい。電極は、高分子材料と架橋されていてもよい。
アノードは、正孔注入層として機能して、約4.5eVを超えて機能する材料を含有した導電層であってもよい。アノードの材質は、金属、金属酸化物、黒鉛、ドープ無機半導体、および、ドープ導電性高分子からなる群より選ばれるものであってもよい。この金属としては、元素周期表のIB族、VIIIB族、IVA族、IIA族またはIIB族から選択してもよい。金属の例としては、プラチナ、銅、銀、ニッケル、金、パラジウム、インジウム、鉛、スズ、およびそれの混合物からなる群より選択することができる。金属酸化物の例としては、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化インジウム、インジウム酸化亜鉛、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、マグネシウム酸化インジウム、カドミウム酸化スズ、およびそれの混合物からなる群より選択することができる。このような金属または金属酸化物は、適当なドーパントをドープすることができる。ドープ無機半導体の例としては、元素周期表のIIIA族、IV族またはVA族から選ぶことができ、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、およびそれの混合物からなる群より選択することができる。ドープ導電性高分子の例としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、共役高分子、共重合体、およびそれの誘導体からなる群より選択することができる。
アノードの厚さは、通常、約50nmから約500nmの範囲であり、望ましくは約100nmから約300nm、より望ましくは約120nmから約250nmである。
カソードは、電子注入層として機能するものであってもよく、仕事関数の小さな材料を含有した導電層であってもよい。カソードの材料は、元素周期表のIA族、IIA族、IIIB族、IVB族、VB族、VIB族、VIIB族、VIIIB族、IB族、IIB族、IIIA族またはIVA族から選択された金属であってもよい。カソードの金属材料の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、銀、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、インジウム、金、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、ストロンチウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム、プラチナ、銅、マンガン、チタニウム、コバルト、ニッケル、タングステン、スズ、合金、およびそれの組み合わせからなる群より選択することができる。カソードは、黒鉛または黒鉛中間層化合物であってもよい。電子注射を機能アップするために2つの層でカソードを作ることができる。
カソードの厚さは、通常約50nmから約500nmの範囲であって、望ましくは約60nmから約300nm、より望ましくは約70nmから約200nmの範囲である。
基板および電極は、光を透過させるために透明であってもよい。
バンク、インプリント構造およびウェルの大きさは、マイクロサイズまたはナノサイズであってもよい。
バンクの高さは、通常、約0.1μmから約10μm、望ましくは約0.3μmから約8μm、より望ましくは約0.5μmから約4μmである。
ある実施例においては、第1インプリント構造セットの高さは、バンクの高さに対応している。従って、この実施例において、第1インプリント構造セットの高さは、通常、約0.1μmから約10μm、望ましくは約0.3μmから約8μm、より望ましくは約0.5μmから約4μmの範囲である。
第1インプリント構造セットと第2インプリント構造セットとは、互いに異なる幅の大きさを有していてもよい。
第1インプリント構造セットの幅は、通常、約10μmから約1000μm、望ましくは約20μmから約800μm、より望ましくは約30μmから約500μmである。
第2インプリント構造セットの幅は、通常約0.1μmから約100μm、望ましくは約0.15μmから約50μm、より望ましくは約0.2μmから約30μmである。
基板表面のバンクにおけるインプリント構造は、特定のぬれ性をバンクに付与しており、バンクの間に交互に配置されたウェルにおけるぬれ性とは実質的に異なっている。この特定のぬれ性は、疎水性または親水性であってもよい。さらに、インプリント構造は、バンクについて等方性のぬれ性の度合いを変更可能であってもよい。
バンクとウェルとのぬれ性の違いは、有機溶液の蒸着において役に立ちうる。ある実施例においては、インプリント構造は、バンクに、ウェル表面よりもより異方疎水性を備えるようにしうる。親水性についてのぬれ力を備えた有機溶液を基板に蒸着する場合には、バンクの疎水性の性質によって少なくとも部分的にはじかれ、バンクよりも親水性であるウェルに蒸着する。
インプリント構造は、長手軸方向に沿って配置されて、続いているウェルの間における、有機溶液の通過を促進させることができる。例えば、過剰の有機溶液が第1ウェルに蒸着されるとき、過剰の有機溶液はインプリント構造にむけてあふれ出しうる。インプリント構造のぬれ性と有機溶液のぬれ力の違いにより、有機溶液は、インプリント構造によってはじかれ、これにより、インプリント構造に沿いながら隣接のウェルまで流れていく。
バンクとインプリント構造が形成された後には、ウェル構成に対して有機溶液を蒸着させることができる。有機溶液は、インクジェットプリンティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ブレードコーティング、フレキソ印刷またはスクリーン印刷のような手段を用いて、蒸着してもよいが、これらの手段には限定されない。
バンクにおけるインプリント構造は、インクジェットプリンティングによって、隣接しているウェルにおいて有機溶液との間に実質的な汚れや相互作用を生じさせることなく、ウェル構造に有機溶液を蒸着させうる。したがって、インプリント構造は、個々のウェルに対する有機溶液のそれぞれの位置決めを促しうる。
前記有機溶液を含む複数のスプレーは、従来のインクジェットプリンティングシステムにおけるプリントヘッドなどのように、基板表面に対して同時に蒸着させうる。さらに、プリントヘッドに設けられた流体放出管の配列は、基板の特定の領域に対して異なったタイプの有機溶液を放射することができる。例えば、OLEDを製造する場合には、プリントヘッドにおける1セットの流体放出管が、第1カラーの有機発光化合物を含有したある有機溶液を第1のウェルセットに対して放射することが可能であり、同時に、別の流体放出管セットは、第2カラーの有機発光化合物を含有した別の有機溶液を、第2のウェルセットに対して放射することが可能である。さらに、複数の有機溶液は、インクジェット式プリンタにおける複数のカートリッジまたはプリントヘッドを通じて蒸着することができる。
複数の有機溶液は、互いに同じタイプにはあってもよいし、互いに異なったタイプであってもよい。複数の異なった有機溶液が蒸着される場合には、その異なった有機溶液は、同様のぬれ力を有していてもよい。
全てのウェルに同じ有機溶液を蒸着させるという他の実施例においては、蒸着手段としてインクジェットプリンティングまたはスピンコーティングが用いられてもよい。蒸着手段としてスピンコーティングが用いられる場合には、インプリント構造が採用されていることによって、有機溶液は、インプリント構造において部分的にはじかれた後、ウェルに供給されるように促されうる。
ウェルにおいて層を形成させるために、上記方法は、有機溶液を乾燥させるか気化させるステップを含んでいてもよい。
ウェルにおいて1つより多くの層を形成するか、もしくは、ウェルに設けられる有機化合物の量を増加させるために、上記方法は、蒸着ステップと気化ステップとを繰り返すステップを含んでいてもよい。
ウェルに1つより多くの層を蒸着させる実施例においては、各蒸着ステップは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、スピンコーティングで第1の層を蒸着しつつ、インクジェットプリンティングによって第2の層を蒸着するようにしてもよい。
有機溶液は、適切な溶剤中に、有機化合物と実質的に均質な混合物を含んでいてもよい。溶剤は、有機化合物の溶解度と蒸着手段のタイプに応じて選択するようにしてもよい。上記方法は、いかなる不溶解性有機化合物を取り除くためであっても、ろ過工程を含んでいてもよい。これは、後に行われる処理の助けになりうる。例えば、有機溶液がインクジェットプリンティングを用いて蒸着される場合には、有機溶液をフィルターにかけておくことは、プリントヘッドの目詰まりを最小限に抑えることに繋がりうる。
有機化合物は、有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの操作に不可欠でありうる活性剤であってもよい。このような有機化合物は、発光有機分子、正孔輸送特性を有する導電性高分子、電子輸送特性を有する有機材料、発光ポリマー、光吸収ポリマーまたはそれの組み合わせであってもよい。上記の高分子化合物は、少なくとも部分的にまたは完全に共役のものであってもよい。ある実施例では、有機化合物は、光発光性の導電性高分子であってもよい。また、別の実施例では、有機化合物は、光吸収性の導電性高分子であってもよい。有機化合物は、有機電子デバイスもしくは光電子デバイスの種類に応じて用いる。
有機トランジスタにおいては、有機化合物は、導電性高分子であってもよい。光起電性デバイスでは、有機化合物は、伝導性であって光吸収性であってもよい。
有機発光デバイスまたは高分子発光デバイスは、通常、アノード、カソード、および、発光層を有しており、さらに、(a)、(b)または(c)の層を有している。
(a)カソードと発光層との間に設けられた電子輸送層(アノード、発光層、電子輸送層、およびカソードをその順に有している)
(b)カソードと発光層との間に設けられた正孔輸送層(アノード、正孔輸送層、発光層、および、カソードをその順に有している)
(c)アノードと発光層との間に設けられた電子輸送層、アノードと発光層との間に設けられた正孔輸送層(アノード、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、カソードをその順に有している)
例えば、アノード、正孔輸送層、発光層、および、電子輸送層が上記基板上に順に形成される方法により、上記発光デバイス(c)を生産することができる。重畳的に得られた積層および他の上記基板上に、アノードとカソードの各電極が両端部に配置された状態でこの各端部がシールされるように、カソードがそれぞれ設けられる。この方法において、アノードを有する基板とカソードを有する基板とのいずれか一方が透明である。
コーティング後の安定性の観点から、発光有機分子は、有機電子デバイスか光電子デバイスにおける使用に適した高分子であってもよいが、これには限られない。
正孔輸送層は、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリシラン、ポリシラン誘導体、側鎖または主鎖において芳香族アミン化合物群を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン、ポリチオフェン誘導体、ポリ(p-フェニレンビニレン)、ポリ(p-フェニレンビニレン)誘導体、ポリ(2、5-チエニレンビニレン)とポリ(2、5-チエニレンビニレン)誘導体からなる群より選ばれる伝導性ポリマーを含有していてもよい。正孔輸送層は、インクジェットプリンティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ブレードコーティング、フレキソ印刷またはスクリーン印刷によって形成してもよい。
放出層は、有機EL材料で形成されていてもよいし、低分子化合物または高分子化合物のどちらかで形成されていてもよい。低分子化合物の例としては、ナフタレン誘導体、アントラセン、アントラセン誘導体、ペリレン、ペリレン誘導体、染料(例えば、ポリメチレン染料、キサンテン染料、クマリン染料、シアニン染料)、8-ヒドロキシキノリン、8-ヒドロキシキノリン誘導体の金属複合体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン、テトラフェニルシクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン、および、テトラフェニルブタジエン誘導体(特開昭57-51781号、特開昭59-194393号)が挙げられる。放出層は、粉体が用いられる真空蒸着、インクジェットプリンティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ブレードコーティング、フレキソ印刷またはスクリーンによって形成してもよい。
高分子化合物の例としては、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、およびポリパラフェニレン誘導体(Jpn. J. Appl. Phys. (1991), vol. 30, p. L1941 and Adv. Mater. (1992), vol. 4, p. 36)が挙げられる。
電子輸送層は、オキサジアゾ−ル誘導体、アントラキノジメタン(anthraquinodimethane)、アントラキノジメタン(anthraquinodimethane)誘導体、ベンゾキノン、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン、ナフトキノン誘導体、アントラキノン、アントラキノン誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン(tetracyanoanthraquinodimethane)、テトラシアノアントラキノジメタン(tetracyanoanthraquinodimethane)誘導体、フルオレノン(fluorenone)誘導体、ジフェニルジシアノエチレン、ジフェニルジシアノエチレン誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノリン誘導体の金属錯体、ポリキノリン、ポリキノリン誘導体、ポリキノキサリン、ポリキノキサリン誘導体、ポリフルオレン、および、ポリフルオレン誘導体からなる群より選択される有機材料を含有していてもよい。電子輸送層は、真空蒸着(材料として粉体が用いられる)、インクジェットプリンティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ブレードコーティング、フレキソ印刷またはスクリーン印刷(溶液は材料として用いられる)によって得られうる。
光吸収高分子化合物は、ポリ(ピリジン)、ポリ(ピラジン)、ポリ(ピリジンビニレン)、ポリ(ピラジンビニレン)、ポリ−3−ヘキシルチオフェンの共重合体と誘導体およびそれの混合物からなる群より選択される高分子を含有していてもよい。
有機層の厚さは、通常約2nmから約300nmの範囲、望ましくは約5nmから約200nmの範囲、より望ましくは約10nmから約150nmの範囲である。
有機化合物を溶解するのに使用される溶剤は、有機化合物のタイプに頼っている。溶剤は、有機溶媒であってもよい。溶剤の例としては、水、アニソール、トルエン、キシレン、ベンゼン、メシチレン、クロロホルム、ジクロロメタン、シクロヘキシルフェノール、エタノール、テトラヒドロナフタレン、テトラヒドロフラン、イソプロピル・アルコール、および、これの混合物が挙げられるが、これに限定されない。有機溶液は、適切な溶剤中の有機化合物の実質的に均質の混合物を含んでいてもよい。
関連有機溶液がウェルに蒸着されて、層にされた後に、層にされた有機溶液を電気が通過して流れるように回路を完成させるため、第2の電極を先端に設けてもよい。第2の電極は、真空蒸着やスパッタリングなどの手段で蒸着されることができる。ある実施例では、有機溶液はアノードで蒸着され、カソードは層にされた有機溶液の上に設けられる。カソードの長手軸方向は、アノードの長手軸方向に垂直な状態で配置されていてもよい。他の実施例においては、カソードは、実質的にデバイスの全体を覆うようなフラットシートであってもよい。
第2の電極の上に二次基板を置くことができる。基板と電極は、装置を通過する光や装置からも光を供給できるようにするため、透明であってもよい。
電源は、電気をウェルに供給するために上記デバイスと一体化されていてもよい。また、画素を示すのにウェルを用いることに留意する。
また、ここに示されているのは、以下のステップを含む基板製造方法である。
(a)高分子化合物層がその上に形成された基板を提供する。
(b)複数のバンクとバンクの間において交互に設けられたウェルをその上に設けるために、少なくとも1つのモールドを高分子化合物層に当てる。前記少なくとも1つのモールドは、バンク表面にインプリント構造を形成させるために、インプリント構造が表面に設けられている。インプリント構造は、ウェルの特定のぬれ性とは異なるぬれ性をバンク表面に付与する。
このモールドは、高分子化合物層から、バンクとインプリント構造を形成させることができる。例えば、高分子化合物層に対してモールドが当てられた後にバンクを形成するために、基板表面においてバンクを設けようとする位置において、モールドの表面には、対応する窪んだ部位が形成されてもよい。
モールドは、シリコン、金属、ガラス、クォーツ、セラミック、および、これの組み合わせからなる群より選択された材料から形成されていてもよい。
バンクを形成するために高分子化合物層に、このモールドを当てることができる。バンクとインプリント構造を形成するために、1つより多くのモールドを高分子化合物層に当てることができる。ある実施例においては、1つのモールドは、基板表面に形成されるバンクおよびインプリント構造に対応したパターンを有していてもよい。他の実施例においては、まず、バンクに対応したパターンを有している第1のモールドを高分子化合物層に当てることができる。次に、インプリント構造に対応したパターンを有している第2のモールドを、基板に設けられているバンクに当てることができる。
インプリント構造は、いかなる形状であってもよい。形状の例としては、格子、堀、正方形、長方形、円、穴または柱である。
1つより多くのモールドが使用されている実施例においては、後に続いて当てられるモールドは、第1のモールドに対応するある角度で当てられうる。第1のモールドに対応する角度で次のモールドを当てることは、バンクに付与しようとする所望のぬれ性を定めやすくしうる。
モールドを基板表面に当てる際の温度は、高分子化合物層中の高分子材料のガラス転移温度(Tg)を超えている温度としてもよい。この温度では、高分子材料が和らいで、モールドの形に一致できるので、高分子材料にバンクを設けることができる。ある実施例においては、1つのモールドが基板表面に当てられることで、バンクとインプリント構造の両方が1つのステップで形成されうる。バンクおよびインプリント構造を形成するために、ある期間、所定圧力でモールドが当てられる。適用される温度と圧力は、高分子化合物層中で用いられている高分子材料の種類に応じた値とすることができる。バンクおよびインプリント構造を形成するために用いる高分子材料の例としては、上述したものを用いることができる。
高分子材料に対して第1のモールドが当てられる際の温度としては、約60℃から約200℃、約60℃から約180℃、約60℃から約160℃、約60℃から約140℃、約60℃から約120℃、約60℃から約100℃、約60℃から約800℃、約80℃から約200℃、約100℃から約200℃、約120℃から約200℃、約140℃から約200℃、約160℃から約200℃、および、約180℃から約200℃からなる群より選択することができる。
高分子材料に対して第1のモールドが当てられる際の圧力としては、約40barsから約50bars、約42barsから約50bars、約44barsから約50bars、約46barsから約50bars、約48barsから約50bars、約40barsから約42bars、約40barsから約44bars、約40barsから約46bars、および、約40barsから約48barsからなる群より選択することができる。
高分子材料に対して第1のモールドが当てられる時間としては、約4分から20分の範囲であってもよい。
高分子材料に対して1つより多くのモールドが当てられる実施例では、第2のモールドが当てられる間において、高分子材料のガラス転移温度(Tg)より低い温度を選択するステップを含んでいてもよい。
高分子材料に対して第2のモールドが当てられる際の温度としては、約60℃から約120℃、約80℃から約120℃、約100℃から約120℃、約60℃から約80℃、および、約60℃から約100℃からなる群より選択してもよい。
高分子材料に対して第2のモールドが当てられる際の圧力としては、約10barsから約50bars、約15barsから約50bars、約20barsから約50bars、約25barsから約50bars、約30barsから約50bars、約35barsから約50bars、約40barsから約50bars、約45barsから約50bars、約10barsから約15bars、約10barsから約20bars、約10barsから約25bars、約10barsから約30bars、約10barsから約35bars、約10barsから約40bars、および、約10barsから約45barsからなる群より選択することができる。
高分子材料に対して第2のモールドが当てられる際の時間は、インプリントステップにおける温度や求められているインプリントの深さに応じた長さとすることができる。例えば、インプリント深さがよりわずかである場合には、必要な時間はより短いが、より低い温度ではより長い時間が必要になる。この時間の例としては、約10分から約30分である。
ある実施例では、第2のモールドを当てた後は、バンクに更なる1つ以上のインプリント構造形成させるステップを含むことができる。ここでは、更なる1つ以上のインプリント構造の形成において、少なくとも第2のインプリント構造とは、異なった配向性または同様の配向性で形成される。
モールドと高分子材料との間でいかなる材料の転送もすることなく、モールドを繰り返して使用してもよい。したがって、モールドまたは高分子材料のどちらかへの汚染を最小にするか、または排除することができる。
(実施例の詳細な開示)
以下に記載の実施例を示すことで、より詳細に、非限定的な実施例を示す。これは、本発明を限定解釈するいかなる手法としても解釈すべきでない。
図1は、示された実施例による方法100の回路図である。
第1ステップでは、高分子材料14の層を有している基板6には、Obducat社製のナノインプリント装置を用いて、第1モールドが押し当てられる。第1モールド8は、第1モールド8の表面に、段10の形状でインプリント構造を形成するモールドを有している。ステップ2において見られるように、第1モールド8の対応する段10によってウェル22を形成するために、第1モールド8は、高分子材料14の層に型を取る。第1モールド8は、高分子材料14のガラス転移温度Tgを超えた温度で、当てられる。ウェル22は、バンク2に囲まれている。
ステップ3では、バンク2の表面にインプリント構造4を形成するため、格子18と凹み20を有している第2モールド16は、バンク2に対して押し当てられる。第2モールド16は、対応する凹み20と格子18によって、バンク2の表面に型を取る。第2モールド16は、高分子材料14のガラス転移温度Tgより低い温度で、Obducat社製のナノインプリント装置を用いて、バンク2に当てられる。モールド16は、各インプリント構造の長手軸方向がバンク2の長手軸方向と平行になるように、バンク2に対して押し当てられる。
以下の特定の例においてさらなる詳細を示すように、方法100は、基板6に、バンク2とインプリント構造4の間に交互に設けられたウェル構造22を設ける。ここで、インプリント構造4は、ウェル構成22の表面のぬれ性とは異なる特性のぬれ性を、バンク2の表面に付与する。
図2は、他の示された実施例による方法100^の回路図である。図2に描かれた100^は、図1の方法100と同様であり、このような各要素は、ふたを示すシンボル(^)を用いた参照数字によって特定されている。
第1のステップでは、高分子材料14^の層を有する基板6^は、Obducat社製のナノインプリント装置を用いて、第1モールド8^によって型が取られる。第1モールド8^は、格子110と凹み112の形状でインプリント構造を形成するモールドである。ステップ2において見られるように、第1モールド8^の対応する凹み112によってバンク2^を形成し、第1モールド8^の対応する格子110によってウェル22^を形成するために、第1モールド8^は、高分子材料14^の層に押し当てられる。第1モールド8^は、高分子材料14^のガラス転移温度Tgを超えた温度で当てられる。したがって、それらの間に交互にウェル22^が形成された基板6^において、互いに並列配置されている一連のバンク2^が得られる。
ステップ3では、格子18^と凹み20^を有する第2モールド16^は、バンク2^の表面にインプリント構造4^を形成するために、バンク2^の表面に型取る。第2モールド16^は、対応する凹み20^と格子18^によって、バンク2^の上表面に型を取る。高分子材料14^のガラス転移温度Tgより低い温度で、Obducat社製のナノインプリント装置を用いて、第2モールド16^はバンク2^に押し込まれる。インプリント構造4^の長手軸方向とバンク2^の長手軸方向とが平行になるように、モールド16^はバンク2^に押し込まれる。
図2のウェル22^の形状は、図示のように、図1のウェル22の形状とは異なっている。
図3は、バンクとインプリント構造とを同時に形成するために用いられるモールド24の横断面図である。図3Aは、図3中のモールド24のA−A部分における部分拡大図である。モールド24は、基板表面において形成される、ウェル構成、バンク、および、インプリント構造の領域を決定する。モールド24が基板表面に当てられた際に、モールド24のB−Cライン間の領域26は、基板表面においてウェル構造となる。モールド24のB−Bライン間の領域28は、基板表面のバンクとなり、モールド24のパターン30は、基板表面のバンク上におけるインプリント構造となる。
図4は、図2の方法100^によって作られた有機電子デバイス50の横断面図である。電子デバイス50は、表面にウェル構成22^とインプリント構造4^を有するバンク2^とを有する基板6^を備えている。インクジェットカートリッジやプリントヘッド32は、有機溶液46をウェル構造22^に蒸着するために用いられる。有機溶剤46は、バンク2^のインプリント構造4^上に滴下された場合に、インプリント構造4^のぬれ性によってはじかれ、ウェル構造22^中に存在することになる、というような任意の有機溶液から選択される。したがって、インプリント構造4^の異方特性は、有機溶液46がウェル構造22^から広がっていくことを抑制する。
図5Aは、バンク表面に有機溶液の流れを生じさせるためにインプリント構造4’が形成された基板6’の平面図である。基板6’は、図4で図示されたものと機能上同様であり、プライムシンボル(’)を用いた参照数字によって特定されていることに留意されたい。ウェルセット(38A、38B、38C)は青で着色された有機溶液を含み、ウェルセット(40A、40B、40C)は緑色で着色された有機溶液を含み、ウェルセット(42A、42B、42C)は赤で着色された有機溶液を含んでいる。インプリント構造4’があることで、ウェルセット(38A、38B、38C)、ウェルセット(40A、40B、40C)およびウェルセット(42A、42B、42C)の間で有機溶液がまたがってしまい汚染されることを抑制しやすくなっている。例えば、有機溶液が図5Aにおいて数字の34で示す領域に滴下された場合に、有機溶液は、インプリント構造4’に沿って基板の端部まで移動させうる。領域34に存在する有機溶液は、インプリント構造4’に直交する方向には移動しがたく、異なる色の有機溶液によって隣接のウェルへ蒸着される。有機溶液が図5Aにおける数字の36で示した領域に滴下された場合に、有機溶液は、インプリント構造4’に沿って、例えば、ウェル42Bに向けて移動し、および、移動の経路に沿ってウェル42Bなどのようにウェルに蒸着される。従って、インプリント構造4’が設けられていることで、様々な色の有機溶液は、それぞれの対応するウェルの位置決めをしやすくしている。
図5Bは、インクジェットプリント装置32’を用いて、有機溶液46が蒸着された図5Aの基板6’の斜視図である。上で述べたように、有機溶液44が領域36において蒸着された場合には、その有機溶液44はインプリント構造4’に沿ってウェル42Bに向けて移動し、その後、ウェル42Bにおいて蒸着される。
図6Aは、典型的な階層構造についての原子間力顕微鏡による立体画像である。ここでは、第1セットのインプリント構造が第2セットのインプリント構造に対して垂直となっている。
図6Bは、典型的な階層構造についての原子間力顕微鏡による立体画像である。ここでは、第1セットのインプリント構造が第2セットのインプリント構造と平行になっている。
図6Aと図6Bによると、インプリント構造は、形態および地形に関して、バンク上の表面における変化をもたらすことが認められる。
(下層と高分子材料の準備)
図1を参照すると、高分子材料14は、基板6に対してスピンコーティングされたものであって。高分子材料14として、SU−8(登録商標、以下同じ)2000レジストを用い、基板6として、インジウムスズ酸化物の層を有するシリコンウエハーを用いた。250Torrの圧力下、80Wの酸素プラズマの中で、10分間、基板6を処理した。SU−8 2002レジストは、元々、シクロペンタノンで定式化され、一般に容認されたものとして用いた。スピンコーティングは、膜厚を2μmとするために定式化して得られる状態で行った。基板の1cm×1cmの単位領域において、約1mlのSU−8 2002レジスト溶液を用いた。塗布サイクルは、5秒間、100r/sで500rpmとした。脱水サイクルは、30秒間、300r/sで3000rpmとした。SU−8 2002レジストが基板6に滴下された後、結果サンプルは、5分間、65℃において穏やかに加熱し、その後、溶剤を気化させて膜の密度を高めるために、5分間、95℃で加熱した。サンプルは、デジタルレベルホットプレートの上で加熱した。
(モールドの処理)
インプリント構造を付与する過程で使用されるモールド(8、16)は、シリコンで作られており、商業的に入手可能なものである。例えば、日本のエヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社やドイツのNIL COMから、このようなモールドを入手することができる。ダイヤモンドのスクライバーによって、モールド(8、16)を、2cm×2cmの適切なサイズにカットした。そして、モールド(8、16)を、10分間、アセトン中で超音波洗浄にさらした後、イソプロパノールによって超音波洗浄した。さらに、モールド(8、16)を、10分間、250Torrで、80Wの酸素プラズマの中で処理した。この処理の後に、モールド(8、16)を、30分間、窒素グローブボックスにおいて、20ミリモルのパーフルオロデシルトリクロロシラン(FDTS)溶液中で処理した。グローブボックスにおける相対湿度は、10〜15%の間に保った。そして、ヘプタンとイソプロパノールによって、モールド(8、16)をそれぞれすすいだ。残りの溶剤を取り除くために、95℃のオーブン中で1時間穏やかにモールド(8、16)を加熱した。インプリント構造を付与する前に、使用されるすべてのモールド(8、16)を、10分間、アセトンとイソプロパノールで再度、超音波洗浄し、使用の前に、窒素を用いて乾燥させた。
(インプリント構造を付与する際の条件)
インプリント構造の付与は、Obducat社製のインプリント装置(Obducat社、スウェーデン)を用いて行った。図1のステップ1では、モールド8を、基板6の上に置いて、インプリント装置内に積み込んだ。高分子材料14としてのSU−8 2002は、ステップ2で示されるように、基板6の表面にバンク2を形成させるために、10分間、60bars、90℃の下で、インプリント構造を付与した。ステップ2では、バンク72に組み込まれたインプリント構造4を形成するために、モールド16をバンク2の上表面に配置した。このステップにおけるインプリント構造を付与するための条件は、10分間、60bars、40℃とする。
(架橋処理の条件)
次に、アノード層に存在し、インジウムスズ酸化物を含有する高分子材料を架橋させるために、インプリント装置内において、10秒間、サンプルに紫外線を照射した。そして、サンプルを、2.5時間、対流式オーブンにおいて180℃で加熱した。サンプルを徐々に冷却させることができるように、温度を徐々に低下させた。これは、熱応力がサンプルに生じることを防ぐためである。そして、サンプルは、基板からモールドを分離するために、モールド抜きされた。
(接触角の測定)
接触角の測定は、ラム-ハート角度計(from rame-hart of Mountain Lakes, New Jersey, United States of America)を用いて行った。初めに、わずかに脱イオン化された水滴を、自動ピペットによって試料表面に静かに置き、次に、高分子材料の表面にある水滴の写真を撮ることで、分析した。各サンプルについて、3〜6個を調べた。時には、サンプルのイメージについてしばしば生じる角度計の欠陥により、妥当でない結果が得られることがあり、その場合には、水滴のプリントアウト写真に接線を引き込むことによって手作業で接触角を測定せざるをえないこともある。
(調べた溶剤の種類)
水とアニソールの2つの種類の溶剤を調査した。水は、ポリエチレンジオキシチオフェンなどの半導体ポリマーのために、一般的に用いられる溶剤であり、一方、アニソールは、多くの半導体ポリマーや発光ポリマーなどの一般的に用いられる溶剤として含有されている。
図7は、インプリント構造を示す2μmの幅の凹凸が形成されている表面上に置かれた水滴とアニソールの液滴の5000x倍率における典型的な図である。図7に示されるように、2つの方向から接触角を測定した。長手軸方向に垂直な方向の「X」方向において測定された接触角がθxであり、長手軸方向に平行もしくは並んだ方向の「Y」方向において測定された接触角がθyである。
図7Aと図7Cにおいて示されているように、アニソールの液滴は、異方特性によってぬれやすいことを示している。図7Bと図7Dにおいて示されているように、水滴は等方性の特性によってぬれにくいことを示している。
(実施例1)
この実施例では、SU−8 2000レジスト材料の上に置かれた水とアニソールの接触角について述べる。
上述したように、有機溶液を各ウェルに送り込むためのバンクを形成するための高分子材料として、SU−8 2000レジスト材料を用いた。SU−8 2000レジストを含有するバンクは、2μmの幅と高さの格子と凹みのインプリント構造が形成された。水とアニソールの接触角(θx、θy)および接触角の変化(Δθ)を、表1で示す。
(表1):水とアニソールの接触角の測定
「post-cured」の語は、SU−8 2000レジストの処理条件の結果としての状態を示すものである。初めに、架橋処理を開始させるためにSU−8 2000を紫外線にさらし、次に、架橋を全面的に行うために加熱する。この段階で、SU−8 2000レジストは、「post-cured」と呼ばれる。
表1が示すように、2μmの幅と高さの格子と凹みのインプリント構造が形成された表面に置かれた場合に、水は、より疎水性に(θx=137.9)、かつ、より異方性に(Δθが0°から54.7°に変化)になる。さらに、インプリント構造が追加的に2μmのインプリントに組み込まれてもよい。2μmのインプリント構造は、バンクの疎水性および異方性の程度を増加させる。したがって、このことは、バンクにおいてはじかれた水分子が、ウェルの中に導かれやすくできることを示している。
表1で示すように、アニソールは、水と比べて接触角がより小さいことからも明らかなように、非常にぬれやすい液体である。2μmの幅と高さの格子と凹みのインプリント構造が形成されることで、アニソールに関するSU−8レジストの異方特性がわずかに変更することになる。
アニソールのぬれ性を減少させるために、CF4による酸素プラズマを用いて行う表面処理がSU−8 2000レジストに取り込まれた。表面処理後の水とアニソールの接触角の測定値を、以下の表2に示す。
(表2):表面処理後の水とアニソールの接触角の測定
表2に示すように、表面処理は、SU−8 2000レジストの接触角をさらに増大させ、より疎水性にさせる。アニソールが使われた場合には、表面処理は、異方性のぬれ性について、Δθ=7からΔθ=49まで強化することが重要である。
他方では、表面処理は、水の異方性のぬれ性を減少させる。したがって、必要なら、有機溶液に使用される溶剤のタイプに応じて、適当な表面処理を行うようにしてもよい。
基板は、有機発光デバイスまたは高分子発光デバイスに組み入れることができ、複数の有機溶液はインクジェットプリンティングによって基板に蒸着されうる。
インクジェットプリンティングによって複数の有機溶液が蒸着される際に、インプリント構造は、隣接しているウェルにおいて有機溶液同士の間で交差汚染が生じることを、かなり減少させることができる。
インプリント構造は、ウェルの間の有機溶液が広がっていくことを実質的に最小にすることができる。これは、バンク構造にインプリント構造が形成されない従来手法と比べて、より高い程度の解決策を与えることができる。
インクジェットプリンティングなどの蒸着手段によって、上述した方法を用いることができる。これは知られている方法より費用対効果がよいアプローチでありうる。
選択されたぬれ性をバンクに与えるために、ただ一つのモールドを基板表面に当てることによって、基板表面におけるバンクとインプリント構造を1つのステップで形成することができる。所望のパターンを基板に形成するために露出ステップや、化学エッチングステップや除去ステップなどの多くのステップを必要とする従来技術方法と比べて、上記方法では、処置ステップをより少ない数とすることができる。
その上、上記方法では、インプリント構造を形成するに際して、複雑な有機溶液蒸着設備の使用を必要としない。また、上記方法は実質的に電磁放射または化学物質(体に害を与えうる、もしくは、不必要に装置を汚染しうる)の必要性を実質的に最小にすることができる。
有機発光デバイスまたは高分子発光デバイスは、例えば、コンピュータのディスプレイ、車の情報ディスプレイ、テレビモニタ、電話、プリンタ、照明看板、マイクロアレイ、再生医工学または細胞パターン形成などの生物学的応用について用いることができる。
光起電性デバイスは、例えば、太陽電池、レーザ、光検知器、生物学的応用または光結合器で使用できる。
上記の開示を読んだ後であれば、本発明の趣旨と範囲から逸脱せずに本発明の他の様々な修正と適合を行えることは当業者とって明らかであり、そのようなすべての修正と適合は請求の範囲に含まれることを意図する。
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Claims (30)

  1. 有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法であって、以下の工程を含む。
    (a)複数のバンクと前記各バンクの間にそれぞれ形成されたウェル構造を有する基板を提供する場合に、前記ウェル構造の表面のぬれ性とは異なる特定のぬれ性を付与できる程度の大きさのインプリント構造を前記バンクの表面が有しており、
    (b)前記ウェル構造に有機溶液を蒸着させつつ、前記バンクの上に蒸着されている任意の有機溶液が前記バンクのぬれ性によって少なくとも部分的にはじかれる。
  2. 前記複数のインプリント構造は、通常、長手方向に形成されており、
    それぞれ長手軸方向に沿って広がっている、
    請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  3. 前記インプリント構造は、
    互いに平行であり、長手軸方向に沿って広がっている第1のインプリント構造セットと、
    互いに平行であり、長手軸方向に沿って広がっている第2のインプリント構造セットと、
    を有している、
    請求項2に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  4. 前記第1のインプリント構造セットと前記第2のインプリント構造セットとは、互いに異なった大きさの幅を有している、
    請求項3に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  5. 前記第1のインプリント構造セットと前記第2のインプリント構造セットの幅は、マイクロサイズかナノサイズのいずれかである、
    請求項3に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  6. 前記第1のインプリント構造セットの幅は、10μmから1000μmの範囲から選択される、
    請求項3に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  7. 前記第2のインプリント構造セットの幅は、0.1μmから100μmの範囲から選択される、
    請求項3に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  8. 前記蒸着ステップ(b)は、インクジェットプリンティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ブレードコーティング、フレキソ印刷、および、スクリーン印刷のうちの少なくともいずれか1つの手段を用いた蒸着処理を含む、
    請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  9. 前記基板の材料は、ガラス、セラミック、シリコン、石英、金属、および、プラスチックからなる群より選ばれる材料である、
    請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  10. 前記基板は、電極を含む、
    請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  11. 前記バンクは、高分子化合物の材料からできている、
    請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  12. 前記高分子化合物は、熱可塑性高分子を含む、
    請求項11に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  13. 前記熱可塑性高分子は、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、および、それの組み合わせからなる群より選択される、
    請求項12に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  14. 前記高分子化合物は、フォトレジストを含む、
    請求項11に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  15. 前記有機溶液は、発光有機分子、正孔輸送特性を備えた導電性高分子、電子輸送特性を備えた有機材料、発光ポリマー、光吸収性ポリマー、および、これの組み合わせからなる群より選択される有機化合物を含有する、
    請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  16. 前記有機化合物は、水、アニソール、トルエン、キシレン、ベンゼン、メシチレン、クロロホルム、ジクロロメタン、シクロヘキシルフェノール、エタノール、テトラヒドロナフタレン、テトラヒドロフラン、イソプロピル・アルコール、および、これの混合物からなる群より選択された溶剤で溶解される、
    請求項15に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  17. 以下の工程を含む請求項16に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
    (c)前記基板に蒸着された前記有機溶液の溶剤を気化させる。
  18. 前記基板の有機化合物の複数層を蒸着するために蒸着ステップ(b)と、
    その後の気化ステップ(c)と、
    を繰り返すステップを含む、
    請求項17に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  19. 前記基板から不純物を実質的に除去するステップを含む、
    請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  20. 前記基板から不純物を除去する前記ステップが、プラズマ処理を用いて前記不純物を除去することを含む、
    請求項19に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法。
  21. 以下の工程を含む基板製造方法。
    (a)高分子化合物層がその上に形成された基板を提供し、
    (b)複数のバンクと前記各バンクの間にそれぞれ形成されたウェル構造をその上に形成するために少なくとも1つのモールドを前記高分子化合物層に当てて、前記少なくとも1つのモールドは前記バンク表面にインプリント構造を形成させるために表面にインプリント構造を有しており、このインプリント構造は前記ウェル構造の表面のぬれ性とは異なる特定のぬれ性を前記バンク表面に付与できる。
  22. 前記当てるステップ(b)は、以下の工程を含む請求項21に記載の基板製造方法。
    b1)前記複数のバンクと前記各バンクの間にそれぞれ形成された前記ウェル構造を形成するために、前記高分子化合物層に第1のモールドを当て、
    b2)前記ステップ(b1)の後、前記バンク表面に前記インプリント構造を形成するために、第2のモールドを当てる。
  23. 前記当てるステップ(b)は、一つのモールドのみを用いて行われる、
    請求項21に記載の基板製造方法。
  24. 前記当てるステップ(b)は、前記高分子化合物層のガラス転移温度よりも実質的に高い温度で行われる、
    請求項21に記載の基板製造方法。
  25. 前記形作られたバンクに対して前記第2のモールドを当てるというステップ(b2)が行われる間の温度は、前記高分子化合物層のガラス転移温度よりも実質的に低い温度である、
    請求項22に記載の基板製造方法。
  26. 前記インプリント構造は、格子、堀、正方形、長方形、円、穴、および、柱からなる群より選択する形状を有する、
    請求項21に記載の基板製造方法。
  27. 複数のバンクと前記各バンクの間にそれぞれ形成されたウェル構造を有し、有機電子デバイスまたは光電子デバイスに用いられる基板であって、
    前記バンクは、表面に、前記ウェル構造の表面のぬれ性とは異なる特定のぬれ性を付与できる程度の大きさのインプリント構造を有しており、
    ここで、前記ウェル構成上に有機溶液が置かれたときに、前記バンクの上に蒸着される任意の有機溶液は、前記バンクのぬれ性によって少なくとも部分的にはじかれる。
  28. 有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造において、請求項21に記載の基板製造方法によって製造された基板の使用。
  29. 請求項21の基板製造方法により製造された基板。
  30. 請求項1に記載の有機電子デバイスまたは光電子デバイスの製造方法で作られた有機電子デバイスまたは光電子デバイス。
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