JP2002201478A - 灯油の脱硫及び改質方法 - Google Patents

灯油の脱硫及び改質方法

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JP2002201478A
JP2002201478A JP2000402105A JP2000402105A JP2002201478A JP 2002201478 A JP2002201478 A JP 2002201478A JP 2000402105 A JP2000402105 A JP 2000402105A JP 2000402105 A JP2000402105 A JP 2000402105A JP 2002201478 A JP2002201478 A JP 2002201478A
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reforming
steam
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desulfurized
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Hiroto Matsumoto
寛人 松本
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間安定して灯油から水素を供給できる灯
油の脱硫及び改質方法を提供すること。 【解決手段】 灯油を脱硫する脱硫器3、水蒸気を発生
させる水蒸気発生器8、灯油を気化する気化器4及び灯
油を改質する改質器5を有するシステムを用いて灯油か
ら水素を製造する灯油の脱硫及び改質方法において、灯
油の一部又は全部を液相の状態で脱硫器3で脱硫した
後、得られた脱硫灯油を気化器4において水蒸気発生器
8で発生させた水蒸気と混合させて気化し、この気化し
た脱硫灯油と水蒸気との混合物を気相の状態で改質器5
に送り、この改質器5において改質触媒と接触させて水
素を取り出す灯油の脱硫及び改質方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、灯油の脱硫及び改
質方法に関する。詳しくは、灯油を脱硫して水蒸気と混
合し、その水蒸気の熱を用いて気化し、これを改質して
水素、例えば燃料電池用水素を製造する灯油の脱硫及び
改質方法に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、灯油から水素を製造する方法に
ついては、灯油を脱硫して水蒸気と混合し、水蒸気の熱
を用いて気化し、これを改質して水素を取り出す方法が
知られている。例えば、特開平6−315628号公報
に開示された方法が知られている。この方法は、JIS
1号灯油を380℃の高温で脱硫を行い、さらに後段で
水蒸気改質を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、発明者等の
知見によると、灯油の温度が350℃以上になった場
合、灯油が熱分解して炭化物が析出し、この炭化物によ
って管路が閉塞される等のトラブルが発生することが確
認されている。したがって、特開平6−315628号
公報に開示された方法では、灯油を380℃の高温で脱
硫するため、炭化物が析出し、この炭化物によって脱硫
器等の管路が閉塞される可能性があり、長期間の運転に
は不向きであると考えられる。また、改質反応は700
℃前後で行われるため、改質を行う前に灯油を気化する
プロセスが必要であるが、改質反応前に灯油のみが気相
で存在する場合も、灯油の温度が350℃以下では完全
に気相とならない可能性があるため、灯油の温度が35
0℃以上となって同様の炭化トラブルが発生する可能性
がある。
【0004】本発明の目的は、長期間安定して灯油から
水素を供給できる灯油の脱硫及び改質方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の灯油の脱硫および改質方法は、灯油を脱硫
する脱硫器、水蒸気を発生させる水蒸気発生器、灯油を
気化する気化器及び灯油を改質する改質器を有するシス
テムを用いて灯油から水素を製造する灯油の脱硫及び改
質方法において、灯油の一部又は全部を液相の状態で前
記脱硫器で脱硫した後、得られた脱硫灯油を前記気化器
において前記水蒸気発生器から送られた水蒸気と混合さ
せて気化し、この気化した脱硫灯油と水蒸気との混合物
を気相の状態で前記改質器に送り、この改質器において
改質触媒と接触させて水素を取り出すことを特徴とす
る。
【0006】ここで、灯油は、JIS1号灯油の規格を
満たす市販の灯油を指すが、ナフサについても炭素が析
出しない範囲で適用させることができる。この発明によ
れば、先ず、脱硫器において灯油を脱硫する。この時、
灯油が一部又は全部が液相の状態で脱硫する。灯油を全
て気相の状態として脱硫する場合、灯油の温度が350
℃以下では完全に気相とならない可能性があるので、灯
油の温度を350℃以上とする必要があり、炭化トラブ
ルが発生するおそれがある。その後、脱硫によって得ら
れた脱硫灯油を、水蒸気発生器で発生させた水蒸気と気
化器で混合させて気化し、気化した脱硫灯油と水蒸気と
の混合物を改質器に送る。改質器では、この混合物を改
質触媒に接触させ水素を取り出す。この時、気化した脱
硫灯油と水蒸気との混合物を気相の状態で改質器に送
る。混合物が再び液相に戻った場合、改質器の触媒に対
する負荷が大きくなり、炭化トラブルが発生するおそれ
がある。したがって、灯油の熱分解による炭化トラブル
の発生を抑えることができるから、長期間安定して灯油
から水素を製造できる。
【0007】以上において、脱硫灯油を改質器に350
℃以上の温度に晒すことなく導入することが好ましい。
改質器に導入する前に脱硫灯油を350℃以上の高温に
晒すと、炭化トラブルが発生する可能性がある。
【0008】脱硫灯油の硫黄分は、0.1wtppm以
下、好ましくは0.02wtppm以下がよい。脱硫灯
油の硫黄分が0.1wtppmを超えると、下流にある
改質器の改質触媒の硫黄被毒への影響が大きく、長期間
安定して改質できない。
【0009】脱硫剤は、ニッケル及び/又は銅を含有す
る脱硫剤が好ましい。また、脱硫時の温度は230℃以
下、好ましくは、200℃以下がよい。前記脱硫剤で
は、脱硫時の温度が230℃を超えると、十分な脱硫性
能が得られない。
【0010】水蒸気温度は、200〜340℃、好まし
くは250〜320℃、より好ましくは250〜300
℃がよい。水蒸気温度が200℃未満では、熱が不足し
脱硫灯油を完全に気化することができない。340℃を
超えると、灯油の炭化トラブルが発生する可能性があ
る。水蒸気と脱硫灯油のスチーム/カーボン比(H
mol/C−atm)は1.5以上、好ましくは2.0
〜5.0がよい。スチーム/カーボン比が1.5未満で
は水蒸気の温度を350℃以上にする必要がある。スチ
ーム/カーボン比が5.0を超えると、導入する水蒸気
量が多くなり、水蒸気発生時の熱ロスが大きくなり、経
済性が低下する。
【0011】気化器としては、エゼクタが好ましい。エ
ゼクタを使用すれば、負圧が発生することにより装置を
複雑にすることなく簡単に灯油を吸引して水蒸気と混合
することができる。
【0012】気化器と改質器との間の気化された脱硫灯
油と水蒸気との混合物の温度としては150〜300℃
が好ましい。150℃未満では気化した灯油が再び液相
に戻る可能性がある。300℃を超えると炭化トラブル
が発生する可能性がある。
【0013】改質触媒としては、ルテニウム系触媒、好
ましくは酸化セリウムを含むアルミナ担体に、ルテニウ
ム成分及びコバルト成分及び/又はニッケル成分を担持
してなる水蒸気改質触媒がよい。また、改質器で取り出
した水素は、燃料電池用水素とするのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明の灯油の脱硫及
び改質方法を説明するためのブロック図が示されてい
る。灯油は、灯油タンク1に蓄えられており、灯油ポン
プ2を介して脱硫器3へ送られ、脱硫された後、気化器
としてのエゼクタ4へ送られる。水タンク6に蓄えられ
た水は、水ポンプ7を介して水蒸気発生器8へ送られ、
水蒸気発生器8で熱を加えられて水蒸気となって、エゼ
クタ4に供給される。脱硫灯油は、エゼクタ4で水蒸気
と混合されて気化されて混合物とされた後、改質器5に
送られて改質されることにより水素が取り出されて、燃
料電池システム(図示省略)へ送られる。
【0015】脱硫器3は、特に制限はないが、脱硫剤充
填層の長さをL脱硫剤充填層の直径をDとした場合、L
/D値は、通常8以上好ましくは10以上がよい。この
L/D値が8未満では、灯油を所望の低いレベルに脱硫
することが困難になる。なお、Dは、前記充填層の断面
積を直径に換算した長さである。脱硫器の形状は、L/
D値が大きい場合、装置のコンパクト化の観点から、直
管にするよりも、途中で折り曲げて、U字型又は複数折
り返した折り返し型、あるいはジャケット型にするのが
有利である。また、脱硫器3は、アップフローとするの
が好ましい。ダウンフローでは、灯油の脱硫剤との接触
時間が短くなるため、充分な脱硫性能が得られないおそ
れがある。脱硫器3の加熱方法としては、電気炉による
方法や、脱硫器3自体を加熱する方法が考えられるが、
改質器5等からの排ガスを脱硫器3内に導入し、熱交換
する方法を用いてもよい。ただし、熱交換する排ガスが
高温の場合、熱交換する箇所で灯油が突沸し、炭化トラ
ブルが生じる、あるいは所定の脱硫性能が得られない可
能性があるため、排ガス温度は350℃以下にしておく
ことが好ましい。
【0016】脱硫は、脱硫剤としてニッケル及び/又は
銅を含有する脱硫剤を用いて、灯油が一部又は全部が液
相の状態、温度が230℃以下で、脱硫灯油中の硫黄分
が0.1wtppm以下になるまで行われるようになっ
ている。なお、200℃を超えた温度で脱硫する場合、
脱硫剤との接触時間を確保する観点から、灯油の一部が
気相とならないように加圧することが好ましい。ただ
し、圧力の上昇は、圧力制御器の導入などが必要とな
り、装置を複雑化するおそれがあるため、1MPa未満
が好ましい。
【0017】水蒸気発生器8は、水を気化させて200
〜340℃の水蒸気とするようになっている。水の加熱
手段としては、ラインヒータの他、加熱されたガスや溶
媒と熱交換する方法を用いてもよいが、改質器5等から
の排気ガスを利用する方法が好ましい。
【0018】エゼクタ4は、形状、構造についての制限
はないが、負圧を発生させて水蒸気を導入するととも
に、それによって生じる吸引部から脱硫灯油を吸引し、
この吸引した脱硫灯油と水蒸気とを混合させるようにな
っている。これにより、脱硫灯油は、水蒸気の熱で加熱
されて気化され、混合物となって改質器5に送られる。
ここで、エゼクタ4における水蒸気と脱硫灯油とのスチ
ーム/カーボン比は1.5以上となるようになってい
る。
【0019】脱硫器3とエゼクタ4とを繋ぐ配管は、そ
の一部をコの字に折り曲げるなど、抵抗部が設けられて
いる。抵抗部が設けられていない場合、エゼクタ4で発
生する負圧で脱硫器3内の灯油の液面が変動する可能性
があり、脱硫剤の性能が充分発揮できないおそれがあ
る。
【0020】改質器5は、気化器4によって気化され、
水蒸気と混合された脱硫灯油を水蒸気改質反応によって
水素を主成分とするガスに改質するようになっている。
なお、改質方式としては、水蒸気と灯油のみを反応させ
る水蒸気改質方式に限らず、さらに酸素も添加するオー
トサーマル方式に代表される改質方式でもよい。改質触
媒としては、酸化セリウムを含むアルミナ担体に、ルテ
ニウム成分及びコバルト成分及び/又はニッケル成分を
担持してなる水蒸気改質触媒が用いられている。
【0021】気化器4と改質器5を繋ぐ配管は、脱硫灯
油と水蒸気との混合物が気相の状態を保てるようにライ
ンヒータや保温材等で保温されており、気化された脱硫
灯油と水蒸気との混合物の温度は150〜300℃とな
っている。
【0022】本実施形態によれば、灯油を350℃以上
の温度に晒すことなく気相にして改質部に導入できるた
め、灯油の熱分解によるトラブルを抑えることができ、
長期間安定して灯油から水素を製造できる。
【0023】
【実施例】本発明の実施例として、図2に示すような灯
油の脱硫及び改質装置10を構成した。 脱硫器3:管型反応器、電気炉3Aによる加熱、加熱温
度:180℃、圧力:常圧、脱硫剤:水500mlに硝
酸ニッケル49.8g及び硝酸銅10.3gを溶解し、
これに擬ベーマイト(担体)0.9gを加えた後、1m
ol/l濃度の硝酸水溶液20mlを加え、pH1に調
整し、(A)液を調製した。一方、水500mlに炭酸
ナトリウム33.1gを溶解し、これに水ガラス11.
7g(SiO濃度29%)を加え、(B)液を調製し
た。次に、(A)液と(B)液を、それぞれ80℃に加
熱した後、両者を瞬時に混合し、混合液の温度を80℃
に保持したまま1時間攪拌した。その後、蒸留水60l
を用いて生成分を充分に洗浄した後、濾過し、次いで固
形物を120℃送風乾燥機にて12時間乾燥し、さらに
300℃で1時間焼成処理することにより得た、シリカ
−アルミナ担体(Si/Al比=5)にニッケルが61
重量%、銅が19.8重量%担持された脱硫剤。予め脱
硫器内で300℃水素還元しておく。灯油の液基準空間
速度(LHSV):0.1/h。 水蒸気発生器8:配管をラインヒータ8Aで加熱する方
法を用い、加熱温度:320℃とした。供給する水(水
蒸気)と脱硫灯油との量比(スチーム/カーボン比):
3.0。 気化器4:エゼクタ:エバーロイ社製噴霧ノズル(商品
名:ミニミスト)、口径0.4mm、SUS製。上記の
量の水蒸気を流したところ、気化器4入口の水蒸気の圧
力は、0.1MPaであった。気化器4から改質器5ま
での配管:ラインヒータ、あるいは断熱材で保温し、気
化器出口と改質器入口温度を熱電対で測定した。 改質器5:管型反応器、電気炉5Aによる加熱、常圧、
触媒層入口温度:550℃、触媒層出口温度:730
℃。なお、水素リッチなガスのみを取り出すため、気液
分離器5Bを設けた。 改質触媒:アルミナ担体(アルミナ80質量%、酸化セ
リウム20質量%)に、三塩化ルテニウム(RuCL
・nHO、田中金属社製;Ru含有量39.16質量
%)4.3gと硝酸コバルト〔Co(NO・6H
O、和光純薬工業社製〕9.1g、さらに硝酸マグネ
シウム〔Mg(NO・6HO、和光純薬工業社
製〕10.3gを25mlの純水に溶解させた水溶液を
含浸させ、その後、ロータリーエバポレータを用いて8
0℃、3時間乾燥させたものである。予め600℃で水
素還元しておく。灯油の液基準空間速度(LHSV):
1.0/h。 実験に用いた灯油:JIS1号灯油の規格を満足する市
販の灯油であって、硫黄分:48wtppm。
【0024】気化器4から改質器5までの配管を断熱材
で保温して実験を行った結果、気化器4出口の配管温
度:220℃、改質器5入口の配管温度:200℃とな
った。改質器5出口のガスの流量、組成を測定し、導入
した灯油の量と比較した結果、改質ガスの流量に変動は
認められなかった。灯油ポンプ2で脱硫器3に導入した
灯油量と改質器5出口のガス量から計算した反応した灯
油量との差異は±5%以下であり、入出の物質収支はほ
ぼ一致した。
【0025】さらに、1000時間まで実験を継続した
結果、この間に各部配管の閉塞トラブルは発生しなかっ
た。1000時間後の結果は、脱硫器3出口の脱硫灯油
中の硫黄分:0.02wtppm以下(分析下限)であ
った。反応初期から脱硫灯油中の硫黄分は分析下限の
0.02wtppm以下であり、安定して高い脱硫性能
が得られている。
【0026】また、改質器5出口のガス組成(水蒸気を
除くドライガス組成)は、H:74.4%、CO:
0.7%、CO:24.6%、CH:0.3%、炭
素数2以上の炭化水素:0.0%(検出されず)という
結果となり、反応初期からガス組成に変化は認められ
ず、ほぼ炭素、水素、酸素のバランスから計算される。
また、反応中に改質器5の圧力の増加は認められず、平
衡ガスに近い組成のガスが得られており、安定して灯油
から水素を生成できている。
【0027】(比較例1)前記実施例において、気化器
4と改質器5とを繋ぐ配管の断熱材を取り外した。その
結果、配管の気化器4出口の温度は140℃、改質器5
入口部で120℃となった。この場合、改質器5出口の
ガス量が大きく変動するため、安定して水素を生成する
ことができなかった。また、この状態で実験を継続した
ところ、100時間程度で改質器5に差圧が生じ運転で
きなくなった。改質器5から改質触媒を取り出したとこ
ろ、触媒層に著しい炭素析出が認められ、これが差圧の
原因と判明した。これは、気化状態が保てなかったた
め、スチーム/カーボン比が極端に下がる、あるいは灯
油の流量が極端に増える等の現象が発生し、改質器5に
導入される灯油の流量が変化して、触媒に対する負荷が
非常に大きくなる状態が発生したためと考えられる。
【0028】(比較例2)前記実施例において、気化器
4と改質器5とを繋ぐ配管にラインヒータを取り付け
て、配管の気化器4出口部及び改質器5入口部の温度が
360℃となるように配管を加熱した。その結果、改質
器5出口のガスの発生状態は、実施例と同様に、良好で
あった。しかし、200時間の実験を継続した結果、配
管内に灯油の熱分解によると考えられる炭素が析出し、
配管が閉塞したため運転を継続することができなくなっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明の灯油の脱硫及び改質方法によれ
ば、灯油を350℃以上の温度に晒すことなく気相にし
て改質部に導入できるため、灯油の熱分解によるトラブ
ルを抑えることができ、長期間安定して灯油から水素を
製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の灯油の脱硫及び改質方法を説明するた
めのブロック図である。
【図2】本発明の灯油の脱硫及び改質方法を適用した灯
油の脱硫及び改質装置を示す図である。
【符号の説明】
3 脱硫器 4 気化器としてのエゼクタ 5 改質器 8 水蒸気発生器 10 灯油の脱硫及び改質装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EB01 EB16 EC02 EC03 4G069 AA03 BA01A BA03A BA03B BB02A BB02B BB04A BB06A BB06B BC16A BC16B BC31A BC31B BC43A BC43B BC67A BC67B BC68A BC68B BC70A BC70B CC02 CC17 CC32 DA06 ED08 4G140 EA03 EA06 EB01 EB16 EC02 EC03 5H027 BA01 BA16 KK31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 灯油を脱硫する脱硫器、水蒸気を発生さ
    せる水蒸気発生器、灯油を気化する気化器及び灯油を改
    質する改質器を有するシステムを用いて灯油から水素を
    製造する灯油の脱硫及び改質方法において、 灯油の一部又は全部を液相の状態で前記脱硫器で脱硫し
    た後、得られた脱硫灯油を前記気化器において前記水蒸
    気発生器で発生させた水蒸気と混合させて気化し、この
    気化した脱硫灯油と水蒸気との混合物を気相の状態で前
    記改質器に送り、この改質器において改質触媒と接触さ
    せて水素を取り出すことを特徴とする灯油の脱硫及び改
    質方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の灯油の脱硫及び改質方
    法において、 前記脱硫灯油を前記改質器に350℃以上の温度に晒す
    ことなく導入することを特徴とする灯油の脱硫及び改質
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の灯油の脱硫及び
    改質方法において、 前記脱硫灯油の硫黄分は、0.1wtppm以下である
    ことを特徴とする灯油の脱硫及び改質方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の灯油
    の脱硫及び改質方法において、 ニッケル及び/又は銅を含有する脱硫剤を用いて、脱硫
    温度が230℃以下で脱硫を行うことを特徴とする灯油
    の脱硫及び改質方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の灯油
    の脱硫及び改質方法において、 脱硫灯油と混合する水蒸気の温度が200〜340℃で
    あり、水蒸気と脱硫灯油のスチーム/カーボン比が1.
    5以上であることを特徴とする灯油の脱硫及び改質方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の灯油
    の脱硫及び改質方法において、 前記気化器は、エゼクタであることを特徴とする灯油の
    脱硫及び改質方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の灯油
    の脱硫及び改質方法において、 前記気化器と前記改質器との間の気化された脱硫灯油と
    水蒸気との混合物の温度が150〜300℃であること
    を特徴とする灯油の脱硫及び改質方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の灯油
    の脱硫及び改質方法において、 改質に用いる改質触媒は、ルテニウム系触媒であること
    を特徴とする灯油の脱硫及び改質方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載の灯油
    の脱硫及び改質方法において、 改質に用いる改質触媒は、酸化セリウムを含むアルミナ
    担体に、ルテニウム成分及びコバルト成分及び/又はニ
    ッケル成分を担持してなる炭化水素の水蒸気改質触媒で
    あることを特徴とする灯油の脱硫及び改質方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から9のいずれかに記載の灯
    油の脱硫及び改質方法において、 前記水素は燃料電池用水素であることを特徴とする灯油
    の脱硫及び改質方法。
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