JP2005346985A - 液体燃料の脱硫システムおよび燃料電池発電システム - Google Patents

液体燃料の脱硫システムおよび燃料電池発電システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005346985A
JP2005346985A JP2004162528A JP2004162528A JP2005346985A JP 2005346985 A JP2005346985 A JP 2005346985A JP 2004162528 A JP2004162528 A JP 2004162528A JP 2004162528 A JP2004162528 A JP 2004162528A JP 2005346985 A JP2005346985 A JP 2005346985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid fuel
liquid
desulfurization
fuel
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004162528A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4658518B2 (ja
Inventor
Keisen So
慶泉 蘇
Junji Masuda
淳二 増田
Toshihiro Horie
俊博 堀江
Mitsuo Okada
光生 岡田
Atsushi Akimoto
淳 秋本
Yasushi Mizuno
康 水野
Shozo Kikunaga
昇三 菊永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Ballard Corp
Eneos Corp
Original Assignee
Ebara Ballard Corp
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Ballard Corp, Nippon Oil Corp filed Critical Ebara Ballard Corp
Priority to JP2004162528A priority Critical patent/JP4658518B2/ja
Publication of JP2005346985A publication Critical patent/JP2005346985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4658518B2 publication Critical patent/JP4658518B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 液体燃料を安定的に供給できる液体燃料の脱硫システムおよび安定的な運転ができる燃料電池発電システムを提供すること。
【解決手段】 液体燃料Laを貯留する貯液タンク10と;貯液タンク10に貯留される液体燃料Laを導入し、液体燃料Laを脱硫する脱硫装置30とを備え;脱硫装置30は、液体燃料Laを導入する液体燃料導入口35と液体燃料導入口35より下方に設けられ脱硫した液体燃料Lbを導出する液体燃料導出口36とを有し、貯液タンク10に貯留される液体燃料Laの気液界面19より下方に液体燃料導入口35が位置するように配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体燃料を脱硫する液体燃料の脱硫システムおよび液体燃料の脱硫システムを備えた燃料電池発電システムに関するものである。
GTL(Gas to Liquid)や灯油などの液体燃料を燃料処理装置に供給して水素に富む燃料ガスを生成し、生成した燃料ガスを燃料電池に供給して酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電する、液体燃料を原料燃料とする燃料電池発電システムが開発されている。液体燃料を原料燃料とする燃料電池発電システムにおいては、燃料処理装置に使用されている改質触媒等の触媒の硫黄被毒を防ぐために、液体燃料中に含まれる硫黄分を脱硫装置等により除去してから、その液体燃料を燃料処理装置に供給するのが一般的である。
液体燃料を液相吸着法により脱硫する場合、液体燃料を脱硫する脱硫装置は容器の内部に硫黄分を吸着する脱硫剤が充填されており、液体燃料は送液ポンプにより昇圧されて加熱器に送られ、所定の温度に加熱されてから脱硫装置に圧送されるのが一般的であった(例えば、図2参照)。また、液体燃料は、脱硫剤との接触を確実にするために脱硫装置の下部から導入され、脱硫後の液体燃料を上部から導出して燃料処理装置に供給されるのが一般的であった(例えば、図2参照)。
しかしながら、脱硫装置の運転初期においては、脱硫剤が熱せられると脱硫剤の酸化防止用不活性ガスとして運転開始前に脱硫装置に封入されていた気体のうち、脱硫剤に吸着されていた気体が徐々に離脱する。また、運転初期以降においても脱硫装置に導入された液体燃料中の溶存ガスまたは低留点成分が温度上昇により気体として過飽和析出する。その結果、気体が脱硫装置の上部に溜まったり、脱硫装置の下流に位置する燃料処理装置の改質部に流入したりすることがあった。かくして気体が脱硫容器の上部に溜まると、液体燃料の流量が不安定になる。また、気体が燃料処理装置の改質部に流入すると、その間燃料の供給が途絶え、燃料電池発電システムの異常停止を引き起こしてしまう問題があった。
本発明は上述の課題に鑑み、液相吸着法による脱硫装置を用いる場合でも液体燃料を安定的に供給できる液体燃料の脱硫システムおよび安定的な運転ができる燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る液体燃料の脱硫システムは、例えば図1に示すように、液体燃料Laを貯留する貯液タンク10と;貯液タンク10に貯留される液体燃料Laを導入し、液体燃料Laを脱硫する脱硫装置30とを備え;脱硫装置30は、液体燃料Laを導入する液体燃料導入口35と液体燃料導入口35より下方に設けられ脱硫した液体燃料Lbを導出する液体燃料導出口36とを有し、貯液タンク10に貯留される液体燃料Laの気液界面19より下方に液体燃料導入口35が位置するように配置される。
このように構成すると、脱硫システムから燃料処理装置へ液体燃料を送液する際に、脱硫装置の上部に溜まった気体を液体燃料と共に送ってしまうことがほとんどなくなるので、気体が燃料処理装置へ送られにくい液体燃料の脱硫システムとなる。
また、請求項2に記載の発明に係る液体燃料の脱硫システムは、請求項1に記載の液体燃料の脱硫システムにおいて、例えば図1に示すように、脱硫装置30で脱硫された液体燃料Lbを、燃料処理装置60へ送る送液ポンプ50を備える。
このように構成すると、貯液タンクを燃料処理装置よりも充分高い位置に設置しなくても燃料処理装置へ液体燃料を導入するのに必要な圧力が得られるので、液体燃料の脱硫システムがコンパクトになる。また、例えばポンプの回転数制御により、燃料処理装置へ送る液体燃料の流量を調整することが可能になる。
また、請求項3に記載の発明に係る液体燃料の脱硫システムは、請求項1または請求項2に記載の液体燃料の脱硫システムにおいて、例えば図1に示すように、一端40aが脱硫装置30の上部に接続され、他端40bが貯液タンク10に貯留される液体燃料Laの気液界面19より上方に位置し、脱硫装置30内のガスを排出するガス排出管40を備える。
このように構成すると、燃料処理装置へ供給する液体燃料の流量を乱すことなく脱硫装置の上部に溜まった気体を脱硫装置の外部へ排出することが可能となり、脱硫装置の上部に溜まった気体を液体燃料と共に燃料処理装置へ送ってしまうことがほとんどなくなるので、安定した流量の液体燃料が供給可能で、且つ気体が燃料処理装置へ送られにくい液体燃料の脱硫システムとなる。
なお、「脱硫装置の上部」とは、脱硫装置の上面または脱硫装置側面上部の気体が滞留し得る部分をいう。
また、請求項4に記載の発明に係る液体燃料の脱硫システムは、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液体燃料の脱硫システムにおいて、例えば図1に示すように、液体燃料導出口36は、脱硫装置30の内部に設けられる脱硫剤充填層31より下方に設けられる。
このように構成すると、脱硫剤から出る気体を液体燃料と共に燃料処理装置へ送ってしまうことがほとんどなくなるので、気体が燃料処理装置へ送られにくい液体燃料の脱硫システムとなる。また、液体燃料が脱硫剤と接触する時間が長くなるので、液体燃料の脱硫システムの脱硫性能を向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明に係る燃料電池発電システムは、例えば図1に示すように、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の液体燃料の脱硫システムと;脱硫された液体燃料Lbを導入して改質し、一酸化炭素が低減された一酸化炭素低減ガスgを生成する液体燃料処理装置60と;一酸化炭素低減ガスgと酸化剤ガスtとを導入し、一酸化炭素低減ガスgと酸化剤ガスtとの電気化学的反応により発電する燃料電池80とを備える。
このように構成すると、脱硫装置の上部に溜まった気体が燃料処理装置に流入することがほとんどなくなり、燃料処理装置への液体燃料の安定した供給が可能となるので、安定的な運転が可能な燃料電池発電システムとなる。
本発明によれば、脱硫システムから燃料処理装置へ液体燃料を送液する際に、脱硫装置の上部に溜まった気体を液体燃料と共に送ってしまうことがほとんどなくなるので、気体が燃料処理装置へ送られにくい液体燃料の脱硫システムとなる。また、このような液体燃料の脱硫システムに、一端が脱硫装置の上部に接続され他端が貯液タンクに貯留される液体燃料の気液界面より上方に位置して脱硫装置内のガスを排出するガス排出管を備える場合は、燃料処理装置へ供給する液体燃料の流量を乱すことなく脱硫装置の上部に溜まった気体を脱硫装置の外部へ排出することが可能になるので、安定した流量の液体燃料が供給可能な液体燃料の脱硫システムとなる。また、このような液体燃料の脱硫システムで脱硫した液体燃料を燃料処理装置に供給し、改質された一酸化炭素低減ガスを燃料電池に供給して酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電する燃料電池発電システムを構築した場合は、安定した流量の一酸化炭素低減ガスが燃料電池に供給されるので、安定的な運転が可能な燃料電池発電システムとなる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一または相当する装置には同一符号を付し、重複した説明は省略する。また、図1および図2において、紙面の上方が鉛直上方に相当し、下方が鉛直下方に相当する。
図1は、本発明の実施の形態である液体燃料の脱硫システム1、およびこれを備える燃料電池発電システム2を説明するブロック図である。液体燃料の脱硫システム1は、脱硫前の液体燃料Laを貯留する貯液タンク10と、貯液タンク10に貯留されている液体燃料Laを導入して脱硫する脱硫装置30と、脱硫装置30に溜まった気体を排出するガス排出管40と、脱硫された液体燃料Lbを燃料処理装置60へ送る送液ポンプ50とを備える。燃料電池発電システム2は、液体燃料Laを脱硫して脱硫後の液体燃料Lbを燃料処理装置60へ送る液体燃料の脱硫システム1と、液体燃料Lbと改質剤sとを導入し液体燃料Lbを改質して水素に富む一酸化炭素低減ガスgを生成する燃料処理装置60と、一酸化炭素低減ガスgと酸化剤ガスtとの電気化学的反応により発電する燃料電池80とを備える。
貯液タンク10は、液体燃料Laを貯留する蓋付きの直方体の容器である。貯液タンク10の下部には液体燃料Laを脱硫装置30へ送る配管41に接続される下部接続口12が設けられている。上部にはガス排出管40と接続可能な上部接続口13および外気と連通する通気管14が設けられている。貯留される液体燃料Laは、GTL・ナフサ・灯油・メタノール等の大気圧下の常温で液体である炭化水素系やアルコール等の燃料が用いられる。液体燃料Laは、その気液界面19が、貯液タンク10の下部接続口12の上端より上で、上部接続口13の下端より下に位置するように貯留される。なお、貯液タンク10の形状は直方体以外の、例えば円筒状であってもよい。
脱硫装置30は、略円筒状の容器32の内部に脱硫剤充填層31を有しており、容器32の外周の一部は断熱層33で覆われている。脱硫装置30は、上面に液体燃料Laを導入する液体燃料導入口35が設けられている。同じく上面にはガス排出管40を接続可能なガス排出管接続口39が設けられている。底面には脱硫した液体燃料Lbを導出する液体燃料導出口36が設けられている。脱硫装置30の材質は、耐熱性および耐食性の観点から、鉄・クロム・ニッケルを主成分とする合金である。断熱層33は、典型的には真空断熱層が用いられる。なお、脱硫装置30の形状は、円筒状以外の例えば直方体状であってもよい。液体燃料導入口35は、上面の中心部より外周側で断熱層33の内側に設けられている。ガス排出管40は、上面の中心部より外周側の断熱層33の内側であって、液体燃料導入口35と中心部を挟んで対向する位置に設けられている。液体燃料導出口36は、底面の中心部より外周側の断熱層33の内側であって、上面の液体燃料導入口35と略円筒状の容器32の軸を挟んで対角の位置に設けられている。また、液体燃料導入口35が設けられる位置は、脱硫装置30の上面以外の上部側面であってもよいが、液体燃料Laが脱硫剤充填層31の脱硫剤と接触する時間を確保して十分な脱硫効果を得る観点から、脱硫剤充填層31より上方であることが好ましい。また、ガス排出管接続口39が設けられる位置は、脱硫装置30の上面以外の上部側面であってもよいが、脱硫装置30の上部に溜まる気体を効果的に排除する観点から、上面であることが好ましい。また、液体燃料導出口36が設けられる位置は、脱硫装置30の底面以外の下部側面であってもよいが、脱硫剤から出る気体を液体燃料と共に燃料処理装置へ送ってしまうこと防止する観点および液体燃料Laが脱硫剤充填層31の脱硫剤と接触する時間を確保して十分な脱硫効果を得る観点から、脱硫剤充填層31より下方であることが好ましい。
脱硫剤充填層31は、脱硫装置30の内部に交換可能に設置される。脱硫剤充填層31の上下には、脱硫装置30の上面および底面との間にそれぞれ空間を有している。脱硫剤充填層31の脱硫剤は、硫黄化合物に対して優れた吸着能力を有するニッケルを含んで構成されている。
脱硫装置30は、液体燃料導入口35が貯液タンク10の気液界面19の下方に位置するように設置される。気液界面19は、液体燃料Laが脱硫装置30に送られたり貯液タンク10に補充されることにより上下するが、液体燃料導入口35は常に気液界面19の下方に位置している。したがって、典型的には、脱硫装置30は、液体燃料導入口35が貯液タンク10の下部接続口12の下端より下方に位置するように設置される。
貯液タンク10の下部接続口12と脱硫装置30の液体燃料導入口35とを接続する配管41には加熱装置20が設けられている。加熱装置20は電気ヒータ(不図示)を備えており、脱硫装置30に導入する前の液体燃料Laの温度を上昇させるように構成されている。なお、電気ヒータに代えて、または電気ヒータと併用して、後述する燃料処理装置60の加熱部から排出される燃焼ガスを加熱装置20に導いて液体燃料Laの温度を上昇させるように構成してもよい。
ガス排出管40は、一端40aが脱硫装置30の液体燃料導入口35に接続され、他端40bが貯液タンク10の上部接続口13に接続されている。ガス排出管40は、典型的には、脱硫装置30と同じ材質で製作されている。なお、他端40bを上部接続口13に接続せずに気液界面19より上方に、好ましくは貯液タンク10の上面より上方に位置するように外気に開放してもよい。
送液ポンプ50は、脱硫装置30の液体燃料導出管36と燃料処理装置60を接続する流路42に設けられている。送液ポンプ50は、典型的には、うず流ポンプまたはギヤポンプが用いられる。
燃料処理装置60は、液体燃料Lbと改質剤sとを導入して液体燃料Lbを改質し、水素に富む改質ガスを生成する改質部61と、改質部61を加熱する加熱部62と、改質ガス中の一酸化炭素を低減して一酸化炭素低減ガスgを水素に富む燃料ガスとして生成する一酸化炭素低減部63とを備えている。改質部61・加熱部62・一酸化炭素低減部63は、典型的には、略円筒状の容器に一体に収容されている。改質部61には改質反応を促進させるニッケル系やルテニウム系の改質触媒が充填されている。改質触媒は、効率的な改質反応を行う観点から、粒状・円柱状・ハニカム状等の形状を有している。加熱部62にはバーナーが設けられ、燃料電池80の燃料極81から排出されるアノードオフガスpや燃料を導入し燃焼して改質反応に必要な熱を改質部61へ供給している。加熱部62から排出される燃焼ガスは加熱装置20に導かれ、排熱が液体燃料Laの温度上昇に利用される。一酸化炭素低減部63は、典型的には、Cu−Zn系の変成触媒が充填された変成部とPt−Ru系の選択酸化触媒が充填された選択酸化部を含んで構成されている。変成触媒および選択酸化触媒は、効率的な改質反応を行う観点から、粒状・円柱状・ハニカム状等の形状を有している。
燃料電池80は固体高分子形燃料電池である。燃料電池80は、水素に富む燃料ガスである一酸化炭素低減ガスgが導入される燃料極(アノード)81と酸化剤ガスtが導入される空気極(カソード)82と水素イオンが通過する電解質膜(不図示)とを備えている。燃料極81は、水素を電子と水素イオンに分解する燃料極触媒を有している。空気極82は、水素イオンと酸素と電子とを結合して水を生成する空気極触媒を有している。燃料極81と空気極82との間には、電子が通過し電流が流れる外部電気回路が設けられている。電解質膜は固体高分子膜が用いられる。なお、燃料電池80は、固体高分子形燃料電池以外の、りん酸形燃料電池等であってもよい。
続いて、本発明の実施の形態である液体燃料の脱硫システム1および燃料電池発電システム2の作用について説明する。オイルタンク(不図示)に貯留されているGTLや灯油などの液体燃料がオイルポンプ(不図示)により貯液タンク10に送られて、貯液タンク10に液体燃料Laが貯留される。貯液タンク10に貯留された液体燃料Laは、下部接続口12から配管41を介して加熱装置20に導かれる。加熱装置20に導かれた液体燃料Laは、加熱装置内の電気ヒータにより、または燃料処理装置60の加熱部62から排出される燃焼ガスにより温度が上昇する。
温度が上昇した液体燃料Laは、配管41を通って脱硫装置30の液体燃料導入口35に導入される。液体燃料導入口35から脱硫装置30内に導入された液体燃料Laは、脱硫剤充填層31に流れ込み、脱硫剤のニッケル成分により硫黄化合物が吸着・除去される。この作用により後に液体燃料Lbが送られる燃料処理装置60の触媒や燃料電池80のセルの硫黄被毒を回避することができる。硫黄化合物が除去された液体燃料Lbは脱硫装置30の下部に貯留される。脱硫装置30は外周の一部が断熱層33で構成されているので脱硫装置30内の熱は放熱しにくい。
ところで、運転開始前の脱硫装置30には脱硫剤が酸化しないように不活性ガスが封入されており、脱硫剤には不活性ガスが吸着している。脱硫システム1の運転初期においては、加熱された液体燃料Laが脱硫剤に接触すると脱硫剤が熱せられ、脱硫剤に吸着されていた不活性ガスが徐々に離脱する。脱硫剤から離脱した不活性ガスは、脱硫装置30の上部に向かって上昇し、脱硫装置30上面のガス排出管接続口39に接続されたガス排出管40を通って脱硫装置30の外部に排出される。ガス排出管40を通って脱硫装置30の外部に排出された不活性ガスは、典型的には、貯液タンク10の気相部に導かれ、通気管14を介して外気に開放される。
脱硫システム1の運転初期以降においては、液体燃料La中に溶存していたガスが、または液体燃料La中の低留点成分が、温度上昇により気体として析出して脱硫装置30の上部に向かって上昇し、脱硫装置30上面のガス排出管接続口39に接続されたガス排出管40を通って脱硫装置30の外部に排出される。ガス排出管40を通って脱硫装置30の外部に排出された溶存ガスまたは気体になった低留点成分は、典型的には、貯液タンク10の気相部に導かれ、通気管14を介して外気に開放される。
液体燃料Lbよりも密度が小さい不活性ガス・溶存ガス・気体になった低留点成分は、脱硫装置30の上部に上昇し、ガス排出管40から脱硫装置30の外部へ排出されるので、脱硫装置30底面の液体燃料導出口36から排出されにくく、したがって燃料処理装置60へ送られにくい。なお、本実施の形態においては、ガス排出管40の他端40bが貯液タンク10の上部接続口13に接続されている形態で説明しているが、他端40bが上部接続口13に接続されずに気液界面19より上部に開放されている場合は、脱硫装置30から排出された気体は、ガス排出管40を通って外気に開放される。
脱硫された液体燃料Lbは、脱硫装置30の底面の液体燃料導出口36から、送液ポンプ50により、燃料処理装置60へ送られる。液体燃料導出口36は、上面の液体燃料導入口35と略円筒状の容器32の軸を挟んで対角の位置に設けられているので脱硫された液体燃料Lbが脱硫装置30の下部に滞留することが起きにくい。
燃料処理装置60へ送られた液体燃料Lbは、送液ポンプ50により昇圧されて燃料処理装置60の改質部61に導入される。改質部61に導入された液体燃料Lbは、水蒸気改質の場合は、液体燃料Lbと共に改質部61に導入される改質剤sとしての過熱水蒸気の熱により気化される。気化された液体燃料Lbと水蒸気は、改質部61内の改質触媒充填層に導かれて水蒸気改質反応が行なわれ、水素に富み一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。ここで、水蒸気改質反応は吸熱反応であるため、加熱部62におけるバーナーの燃焼により発熱させ、この熱を改質部61に供給している。燃料電池発電システム2の運転中は、燃料電池80の燃料極81から排出される残留水素を含むアノードオフガスpを加熱部62に導いてバーナーで燃焼させ、発熱させてもよい。改質反応によって生成された改質ガスは一酸化炭素低減部63に導かれ、Cu−Zn系の変成触媒充填層にて変成反応が行なわれ、次いでPt−Ru系選択酸化触媒充填層にて選択酸化反応が行なわれ、一酸化炭素が除去され水素に富む燃料ガスとしての一酸化炭素低減ガスgが生成される。なお、本実施の形態では一酸化炭素低減部63は変成部と選択酸化部を含んで構成されているが、改質ガス中の一酸化炭素を低減できるような構成であれば選択酸化部を備えないことも可能であり、この場合は燃料処理装置60がよりコンパクトになる。
燃料処理装置60にて生成された一酸化炭素低減ガスgは燃料電池80の燃料極81に導入される。空気極82には酸化剤ガスtが導入される。燃料電池80は、燃料極81に導入された一酸化炭素低減ガスgと空気極82に導入された酸化剤ガスtとの電気化学的反応により発電する。一般に、炭化水素の改質ガスを燃料とする燃料電池発電の場合、改質ガス中の水素の70〜80%が消費され、残りの水素がアノードオフガスpとして排出される。本実施の形態では、燃料電池80のアノードオフガスpをバーナー燃料として用いることができる。空気極82からはカソードオフガスqが排出される。
以上の説明では、送液ポンプ50が備えられている場合で説明したが、燃料処理装置60へ液体燃料Lbを導入するのに必要な圧力分の液柱高さを確保することができれば、送液ポンプ50を設けなくてもよい。
以上で説明した本発明の実施の形態に係る液体燃料の脱硫システム1によれば、燃料処理装置2へ供給する液体燃料Lbの流量を乱すことなく脱硫装置30の上部に溜まった気体を脱硫装置30の外部へ排出することが可能となり、脱硫システム1から燃料処理装置2へ液体燃料Lbを送液する際に、脱硫装置30の上部に溜まった気体を液体燃料Lbと共に送ってしまうことがほとんどなくなるので、安定した流量の液体燃料Lbが供給可能で、且つ気体が燃料処理装置60へ送られにくい液体燃料の脱硫システムとなる。また、このような液体燃料の脱硫システム1で脱硫した液体燃料Lbを燃料処理装置60に供給し、改質された一酸化炭素低減ガスgを燃料電池80に供給して発電する燃料電池発電システム2を構築した場合は、安定した流量の一酸化炭素低減ガスgが燃料電池80に供給されるので、安定的な運転が可能な燃料電池発電システムとなる。
本発明の実施の形態である液体燃料の脱硫システム、およびこれを備える燃料電池発電システムを説明するブロック図である。 従来の脱硫システム、およびこれを備える燃料電池発電システムを説明するブロック図である。
符号の説明
1 脱硫システム
2 燃料電池発電システム
10 貯液タンク
19 気液界面
20 加熱装置
30 脱硫装置
31 脱硫剤充填層
35 液体燃料導入口
36 液体燃料導出口
40 ガス排出管
40a 一端
40b 他端
50 送液ポンプ
60 燃料処理装置
80 燃料電池
La、Lb 液体燃料
g 一酸化炭素低減ガス
t 酸化剤ガス

Claims (5)

  1. 液体燃料を貯留する貯液タンクと;
    前記貯液タンクに貯留される前記液体燃料を導入し、前記液体燃料を脱硫する脱硫装置とを備え;
    前記脱硫装置は、前記液体燃料を導入する液体燃料導入口と該液体燃料導入口より下方に設けられ脱硫した液体燃料を導出する液体燃料導出口とを有し、前記貯液タンクに貯留される前記液体燃料の気液界面より下方に該液体燃料導入口が位置するように配置される;
    液体燃料の脱硫システム。
  2. 前記脱硫装置で脱硫された液体燃料を、燃料処理装置へ送る送液ポンプを備える;
    請求項1に記載の液体燃料の脱硫システム。
  3. 一端が前記脱硫装置の上部に接続され、他端が前記貯液タンクに貯留される前記液体燃料の気液界面より上方に位置し、前記脱硫装置内のガスを排出するガス排出管を備える;
    請求項1または請求項2に記載の液体燃料の脱硫システム。
  4. 前記液体燃料導出口は、前記脱硫装置の内部に設けられる脱硫剤充填層より下方に設けられる;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液体燃料の脱硫システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の液体燃料の脱硫システムと;
    前記脱硫された液体燃料を導入して改質し、一酸化炭素が低減された一酸化炭素低減ガスを生成する液体燃料処理装置と;
    前記一酸化炭素低減ガスと酸化剤ガスとを導入し、該一酸化炭素低減ガスと該酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電する燃料電池とを備える;
    燃料電池発電システム。
JP2004162528A 2004-05-31 2004-05-31 液体燃料の脱硫システムおよび燃料電池発電システム Expired - Fee Related JP4658518B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004162528A JP4658518B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 液体燃料の脱硫システムおよび燃料電池発電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004162528A JP4658518B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 液体燃料の脱硫システムおよび燃料電池発電システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005346985A true JP2005346985A (ja) 2005-12-15
JP4658518B2 JP4658518B2 (ja) 2011-03-23

Family

ID=35499174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004162528A Expired - Fee Related JP4658518B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 液体燃料の脱硫システムおよび燃料電池発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4658518B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007335333A (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Idemitsu Kosan Co Ltd 燃料電池用燃料ガスの製造装置、および、燃料電池システム
JP2008016340A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Nippon Oil Corp 燃料電池システム
JP2009070623A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Nippon Oil Corp 燃料電池システム
WO2010116800A1 (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 新日本石油株式会社 送液システム及び燃料電池システム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263648A (ja) * 2000-01-14 2001-09-26 Idemitsu Kosan Co Ltd 灯油供給タンク
JP2001279256A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Idemitsu Kosan Co Ltd 燃料電池用脱硫装置及びその運転方法
JP2002053305A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 燃料電池用灯油燃料気化方法
JP2002201478A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 灯油の脱硫及び改質方法
JP2002241772A (ja) * 2001-02-20 2002-08-28 Denaro:Kk ガソリンスタンド
JP2004031025A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Fuji Electric Holdings Co Ltd 燃料電池発電装置用脱硫器の運転方法
JP2004051865A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 脱硫器及び脱硫方法。
JP2004213941A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Nippon Oil Corp 脱硫装置および燃料電池システムとその運転方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263648A (ja) * 2000-01-14 2001-09-26 Idemitsu Kosan Co Ltd 灯油供給タンク
JP2001279256A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Idemitsu Kosan Co Ltd 燃料電池用脱硫装置及びその運転方法
JP2002053305A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 燃料電池用灯油燃料気化方法
JP2002201478A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 灯油の脱硫及び改質方法
JP2002241772A (ja) * 2001-02-20 2002-08-28 Denaro:Kk ガソリンスタンド
JP2004031025A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Fuji Electric Holdings Co Ltd 燃料電池発電装置用脱硫器の運転方法
JP2004051865A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 脱硫器及び脱硫方法。
JP2004213941A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Nippon Oil Corp 脱硫装置および燃料電池システムとその運転方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007335333A (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Idemitsu Kosan Co Ltd 燃料電池用燃料ガスの製造装置、および、燃料電池システム
JP2008016340A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Nippon Oil Corp 燃料電池システム
JP2009070623A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Nippon Oil Corp 燃料電池システム
WO2010116800A1 (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 新日本石油株式会社 送液システム及び燃料電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4658518B2 (ja) 2011-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007015911A (ja) 燃料改質装置
JP2006012817A (ja) 燃料電池用改質器及びこれを備えた燃料電池システム
JP2006351293A (ja) 固体酸化物形燃料電池システム
JP2007053072A (ja) 燃料電池システム及びこれに使用するための混合燃料供給装置と水供給装置
JP2007262149A (ja) 脱硫器
JP4658518B2 (ja) 液体燃料の脱硫システムおよび燃料電池発電システム
JP5129544B2 (ja) 改質原料製造装置及び燃料電池システム
JP5242126B2 (ja) 燃料電池システム
US7758984B2 (en) Shift reactor, fuel cell system employing the same, and operating method of the same
JP2008115058A (ja) 燃料改質装置
JP2010024402A (ja) 燃料電池発電システムおよびそれに用いる脱硫器
JP2009076392A (ja) 液体燃料電池発電システム
JP2008130266A (ja) 燃料電池システムにおける凝縮水の循環方法
JP4740277B2 (ja) 改質装置
JP2006008418A (ja) 水素製造装置及び燃料電池システム
JP2004039552A (ja) 燃料電池発電システム及びその運転方法
JP2010116312A (ja) 改質器の運転制御方法、その装置、改質装置、および、燃料電池システム
JP5368868B2 (ja) 脱硫器の脱気方法、脱硫方法及び改質システム
JP5171384B2 (ja) 脱硫装置及び燃料電池システム
JP4766833B2 (ja) 燃料電池システムおよび該システムの組立方法
JP5324073B2 (ja) 燃料電池システム
JP5340765B2 (ja) 脱硫システム
JP5165775B2 (ja) 燃料電池システムおよび該システムの組立方法
JP5226390B2 (ja) 燃料電池システム及び改質システム
JP2006027969A (ja) 改質器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061213

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091001

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101224

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140107

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees