JP2010024402A - 燃料電池発電システムおよびそれに用いる脱硫器 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池発電システムの発電効率を低下させることなく液体燃料を脱硫できるようにする。
【解決手段】脱硫器1に、脱硫触媒11と、脱硫触媒11を収納する内容器10と、燃焼触媒21と、燃焼触媒21を収納する外容器20とを備える。外容器20は、内容器10を加熱可能なように、外周を取り囲むように配置される。外容器20には、酸素含有ガス導入口23から、燃焼・改質器から排出される酸素含有ガスが導入される。また、外容器20には、燃焼物質導入口24から未脱硫灯油などの燃焼物質が導入される。内容器10の内部は、外容器20の内部での触媒燃焼反応によって生じた熱によって加熱される。未脱硫灯油導入口13から内容器10に導入された未脱硫灯油は、高温の内容器10の内部で脱硫触媒11と接触して脱硫され、脱硫済灯油は脱硫済灯油排出口14から排出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池発電システムおよびそれに用いる脱硫器に関する。
灯油など硫黄分を含有する液体燃料を用いる燃料電池発電システムでは、液体燃料から水素を精製する改質反応を行う際、改質触媒が液体燃料中の硫黄分で被毒し、寿命などの性能劣化が生じる。したがって、改質触媒の硫黄被毒を防止するために、改質触媒に液体燃料を導入する前段階で、脱硫触媒を用いて液体燃料の硫黄濃度を約20ppb以下にまで低減する必要がある。
そこで、たとえば特許文献1ないし特許文献5には、Niを含む脱硫触媒を用いて液体燃料から硫黄分を除去する方法として、温度を高温にして脱硫性能を確保し、液体燃料が高温でも蒸発しないように高圧状態を保って脱硫を行う方法および脱硫器が開示されている。この方法では、脱硫しにくい環状サルファイドも脱硫可能である。
特開2004−175966号公報 特開2005−146055号公報 特開2004−263118号公報 特開2007−332318号公報 特開2007−262149号公報
脱硫器では、脱硫性能を確保するために高温に保つ必要がある。たとえば特許文献3ないし特許文献5には、加熱のために電気ヒーターを用いる方法が開示されている。しかし、電気ヒーターなどを用いて電気を消費すると、燃料電池発電システムの全体としての電力供給能力を直接的に減らす結果となり、発電効率を悪化させる。また、特許文献4に記載された脱硫器では、触媒層の高さ方向に温度が不均一になる可能性がある。また、特許文献5に記載された脱硫器では、原燃料供給端、および、脱硫済灯油の取り出し口が下端となっており、内部の灯油が流出することを防止するために、バルブなどの付帯的な機器の設置が必要である。
そこで、本発明は、燃料電池発電システムの発電効率を低下させることなく液体燃料を脱硫できるようにすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、脱硫器において、脱硫触媒と、硫黄含有液体燃料を導入する硫黄含有液体燃料導入口と、前記硫黄含有液体燃料が前記脱硫触媒に接触して脱硫された脱硫済液体燃料を排出する脱硫済液体燃料排出口とが形成され、前記硫黄含有液体燃料導入口と前記脱硫済液体燃料排出口とに挟まれる位置に前記脱硫触媒を収納する第1容器と、燃焼触媒と、前記第1容器を加熱可能な位置に設けられて、酸素含有ガスを導入する酸素含有ガス導入口と、燃焼物質導入口と、排出口とが形成され、前記酸素含有ガス導入口および前記燃焼物質導入口と前記排出口とに挟まれる位置に前記燃焼触媒を収納する第2容器と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、酸素を含有する酸素含有ガスを排出する固体高分子形燃料電池発電装置と、前記固体高分子形燃料電池発電装置に供給される硫黄を含有する硫黄含有液体燃料を脱硫する脱硫器と、前記脱硫器から排出された前記脱硫済液体燃料を用いて水蒸気改質反応で水素リッチガスを生成して前記固体高分子形燃料電池発電装置に供給する燃焼・改質装置と、を備えた燃料電池発電システムにおいて、前記脱硫器は、脱硫触媒と、硫黄含有液体燃料を導入する硫黄含有液体燃料導入口と、前記硫黄含有液体燃料が前記脱硫触媒に接触して脱硫された脱硫済液体燃料を排出する脱硫済液体燃料排出口とが形成され、前記硫黄含有液体燃料導入口と前記脱硫済液体燃料排出口とに挟まれる位置に前記脱硫触媒を収納する第1容器と、燃焼触媒と、前記第1容器を加熱可能な位置に設けられて、酸素含有ガスを導入する酸素含有ガス導入口と、燃焼物質導入口と、排出口とが形成され、前記酸素含有ガス導入口および前記燃焼物質導入口と前記排出口とに挟まれる位置に前記燃焼触媒を収納する第2容器と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池発電システムの発電効率を低下させることなく液体燃料を脱硫することができる。
本発明に係る脱硫器の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、この実施の形態は単なる例示であり、本発明はこれに限定されない。
図1は、本発明に係る脱硫器の一実施の形態における立断面図であって、図2のI−I矢視断面図である。図2は、図1のII−II矢視平断面図である。図3は、図1のIII−III矢視上面図である。図4は、本実施の形態の脱硫器を用いた燃料電池発電システムのプロセスフロー図である。なお、燃料電池発電システムにおける一部の機器については図示を省略している。
燃料電池発電システムは、脱硫器1と、固体高分子形燃料電池2と、燃焼・改質装置81とを備えている。脱硫器1は、内容器10、脱硫触媒11、外容器20および燃焼触媒21を備えている。脱硫触媒11は、内容器10に収納されている。燃焼触媒21は、外容器20に収納されている。
内容器10には、未脱硫灯油導入口13および脱硫済灯油排出口14が形成されている。内容器10は、軸が鉛直に向いた円筒形に形成されていて、その軸方向の2か所に断面全体を覆う水平方向に延びる整流板12がそれぞれ設けられている。整流板12は、円環状に加工したステンレス鋼金網や、多孔板などである。脱硫触媒11は、粒子状であり、2枚の整流板12の間に保持されている。
内容器10の下方の整流板12の下部には、脱硫触媒11が存在しない下部空間18が形成されている。内容器10の上方の整流板12の上部には、脱硫触媒11が存在しない上部空間19が形成されている。未脱硫灯油導入口13は、下部空間18の内部に形成されている。脱硫済灯油排出口14は、上部空間19と連通している。つまり、脱硫触媒11は、未脱硫灯油導入口13と脱硫済灯油排出口14とに挟まれる位置に収納されている。
また、内容器10の外部から未脱硫灯油導入口13まで2枚の整流板12および脱硫触媒を貫通して延びる未脱硫灯油導入管15が設けられている。さらに、内容器10の下部側面には、還元ガス導入配管16が取り付けられている。通常時には、還元ガス導入配管16の内容器10の反対側の端部は、閉止キャップ17によって閉止されている。未脱硫灯油導入管15の未脱硫灯油導入口13に対して反対側の端部71および脱硫済灯油排出口14は、内容器10の上面に設けられている。
外容器20には、酸素含有ガス導入口23、燃焼物質導入口24および燃焼排ガス排出口25が形成されている。外容器20は、内容器10を囲むリング状に形成されていて、その軸方向の2か所に断面全体を覆う整流板22がそれぞれ設けられている。内容器10と外容器20の間には、空隙が形成されている。燃焼触媒21は、たとえば外容器20の内側断面とほぼ同じ断面を持つリング状に形成された多孔質体である。
外容器20の下方の整流板22の下部には、燃焼触媒21が存在しない環状の下部空間27が形成されている。外容器20の上方の整流板22の上部には、燃焼触媒21が存在しない環状の上部空間28が形成されている。酸素含有ガス導入口23は、下部空間27と連通している。燃焼物質導入口24は、下部空間27に形成されている。つまり、燃焼物質導入口24は、燃焼触媒21に対して酸素含有ガス導入口23と同じ側に位置している。燃焼排ガス排出口25は、上部空間28と連通している。つまり、燃焼触媒21は、酸素含有ガス導入口23および燃焼物質導入口24と燃焼排ガス排出口25とに挟まれる位置に収納されている。また、外容器20の外部から酸素含有ガス導入口23まで2枚の整流板22および燃焼触媒21を貫通して延びる燃焼物質導入管26が設けられている。
固体高分子形燃料電池2は、アノード4とカソード5で固体高分子電解質膜3を挟み込んだセルを複数積層したものである。なお、図4において、セルは1つだけ記載している。
燃焼・改質器81は、改質器82と、燃焼器83と、蒸発器84とを備えている。改質器82および蒸発器84は、燃焼器83によって加熱可能な位置に設けられている。蒸発器84には、改質水85が供給されて蓄えられる。
改質器82とアノード4との間には、水素リッチガス供給配管7が延びている。水素リッチガス供給配管7の途中には、CO除去装置86が設けられている。アノード4と燃焼器83との間には、アノード排ガス配管6が延びている。また、脱硫器1の外容器20の酸素含有ガス導入口23と燃焼器83との間には、燃焼器排ガス排出配管39が延びている。
燃料電池発電システムは、未脱硫灯油タンク33を備えている。未脱硫灯油タンク33には、未脱硫灯油61が蓄えられる。未脱硫灯油タンク33の液相部から脱硫器1の内容器10の未脱硫灯油導入管15の未脱硫灯油導入口13に対して反対側の端部71には、未脱硫灯油送液配管35が延びている。さらに、未脱硫灯油タンク33の液相部から脱硫器1の外容器20の燃焼物質導入管26の燃焼物質導入口24に対して反対側の端部72には、燃焼物質供給配管37延びている。燃焼物質供給配管37の途中には、未脱硫灯油送液ポンプ42が設けられている。未脱硫灯油送液配管35の途中には、未脱硫灯油加圧供給ポンプ41が設けられている。未脱硫灯油タンク33の液相部から未脱硫灯油61を導いて、空気と混合させて燃焼器83に供給するためのポンプ43が設けられている。
また、燃料電池発電システムは、脱硫済灯油タンク30を備えている。内容器10の脱硫済灯油排出口14から脱硫済灯油タンク30には、脱硫済灯油送液配管36が延びている。脱硫済灯油送液配管36の途中には、圧力調整弁34が設けられる。脱硫済灯油タンク30には、脱硫済灯油62が蓄えられる。脱硫済灯油タンク30の液相部から燃焼・改質装置81の改質器82には、液相出口配管31が延びている。液相出口配管31の途中には、脱硫済灯油送液ポンプ40が設けられている。脱硫済灯油タンク30の気相部から脱硫器1の外容器20の酸素含有ガス導入口23には、気相出口配管32が延びている。
さらに、燃料電池発電システムは、水・熱回収装置87を備えている。脱硫器1の外容器20の燃焼排ガス排出口25から水・熱回収装置87には、燃焼排ガス排出配管38が延びている。
未脱硫灯油送液配管35は、燃焼・改質器81で発生した熱を受け取る熱交換器53を通過している。脱硫済灯油送液配管36および液相出口配管31は、両者の内部を流れる流体が互いに熱交換する熱交換器51を通過している。また、燃焼排ガス排出配管38および燃焼器排ガス排出配管39は、両者の内部を流れる流体が互いに熱交換する熱交換器52を通過している。
次に、本実施の形態における燃料電池発電システムの通常時の動作を説明する。
未脱硫市販灯油は、環状サルファイドを含む総硫黄濃度が10ppm程度である。未脱硫灯油タンク33に蓄えられたこのような未脱硫灯油61は、未脱硫灯油加圧供給ポンプ41により、0.6MPaGから0.65MPaGに昇圧されると同時に、所定流量が送出される。送出された未脱硫灯油61は、熱交換器53において燃焼・改質器81で発生した熱をもらい、100℃〜150℃の温度となる。さらに、未脱硫灯油61は、未脱硫灯油送液配管35および未脱硫灯油導入管15を通って、脱硫器1の内容器10の内部に流入する。未脱硫灯油61は、未脱硫灯油導入管15を流下する間に脱硫触媒11の層と熱の授受を行い、温度200℃程度となって未脱硫灯油導入口13から内容器10の下部空間18へと流入する。
内容器10の下部空間18に流入した未脱硫灯油61は、整流板12を通過することによって円環断面上の速度分布が均一化されて、下方から脱硫触媒11の層に流入する。未脱硫灯油61は脱硫触媒11の層を通過する間に触媒反応の作用により硫黄分が減少して、脱硫済灯油62が生成される。脱硫触媒11の層の上端に到達した脱硫済灯油62は、上部の整流板12を通過して、内容器10の上部空間19に流入し、その後、脱硫済灯油排出口14から脱硫器1の外部へ流出する。
脱硫済灯油排出口14から流出した脱硫済灯油62は、熱交換器51の高温側に流入し、温度が60℃以下に低下する。温度が低下した脱硫済灯油62は、圧力調整弁34へ到達する。脱硫済灯油62は、圧力調整弁34を通過する際に、大気圧程度まで圧力が下がり、圧力が下がった状態で脱硫済灯油タンク30に流入する。脱硫済灯油タンク30において、脱硫反応中に発生したメタンガスは、脱硫済灯油62と分離される。
脱硫済灯油タンク30に一旦蓄えられた脱硫済灯油62は、脱硫済灯油送液ポンプ40によって送出され、熱交換器51の低温側へと流入する。熱交換器51で温度が150℃〜180℃まで上昇した脱硫済灯油62は、改質器82に供給される。
脱硫済灯油送液ポンプ40によって送出された脱硫済灯油62は、蒸発器84で発生した水蒸気と混合されて、灯油・水蒸気混合物となる。灯油・水蒸気混合物は、改質器82へ流入し、改質器82での水蒸気改質反応によって水素リッチガスへと変化する。改質器82で生成された水素リッチガスは、後工程のCO除去装置86へと送られる。
CO除去装置86において一酸化炭素(CO)を除去された水素リッチガスは、固体高分子形燃料電池2のアノード4へと流入する。アノード4に流入した水素リッチガスは、アノード極反応によって、水素の一部が発電のために消費される。アノード4に水素リッチガスが供給され、カソード5に空気などの酸素含有ガスが供給されることによって、固体高分子形燃料電池2は発電する。アノード極反応に用いられなかった水素、未改質のメタンガス、COなどは、燃焼排ガスとなって、改質器82に付随して設置した燃焼器83へと流入する。
アノード排ガスは、改質器82に付随した燃焼器83で別途供給された空気とともに燃焼反応を起こす。この燃焼反応によって発生した熱は、改質器82および蒸発器84に供給される。その後、アノード排ガスは、酸素濃度が7%〜10%、温度が130℃程度となって、熱交換器52の低温側へと流入する。
熱交換器52で180℃〜230℃まで温度が上昇した燃焼排ガスは、脱硫器1の外容器20の酸素含有ガス導入口23へと流れる。このとき、脱硫済灯油タンク30で分離したメタンガスも同時に酸素含有ガス導入口23へと流入する。
また、外容器20の燃焼物質導入口24からは、未脱硫灯油加圧供給ポンプ41などの作用により、未脱硫灯油61が流入する。未脱硫灯油61の代わりに、燃焼物質導入口24から脱硫済灯油62が流入するようにしてもよい。
燃焼物質導入管26を通って燃焼物質導入口24から外容器20に流入する未脱硫灯油61などの燃焼物質は、燃焼物質導入管26を流下する間に燃焼触媒21と熱交換し、温度が200℃程度まで上昇して、下部空間27に到達する。下部空間27に到達した燃焼物質は、酸素含有ガスと混合され、整流板22を通して燃焼触媒21の下端より燃焼触媒21の層へと流入する。なお、燃焼触媒21による触媒燃焼反応を生じさせる程度に高温の燃焼物質を供給可能であり、燃焼触媒21の層の下部と上部の温度差が小さい場合には、燃焼物質導入管26を設けなくてもよい。
灯油などの燃焼物質と酸素含有ガスとは、燃焼触媒21の層で触媒燃焼反応によってCOと水蒸気に変化する。このように、燃焼触媒21を用いて燃焼反応を生じさせるため、温度が200℃程度の低温であっても燃焼物質を燃焼させることができる。また、アノード4から排出される電池反応で消費されなかった水素も、触媒燃焼反応に有効に活用することができる。
触媒燃焼反応によって発生した、触媒燃焼反応で発生した熱によって高温となったCOおよび水蒸気を主成分とする燃焼排ガスは、燃焼物質導入管26およびその内部を流れる燃焼物質を加熱した後、200℃〜250℃の温度で燃焼排ガス排出口25から外容器20の外部へ流出する。また、触媒燃焼反応で発生した熱は、外容器20と内容器10との間の空隙を通じて伝達され、間接的に脱硫触媒11へと伝わる。燃焼排ガス排出口25から排出された燃焼排ガスは、熱交換器52の高温側に流入し、150℃程度の温度になって水・排熱回収装置87へと送られる。
脱硫触媒11は、未脱硫灯油導入管15を流下する未脱硫灯油61および外容器20との間で熱の授受を行う。このため、脱硫触媒11を脱硫反応に好適な200℃〜230℃程度の温度に保つことができる。また、未脱硫灯油加圧供給ポンプ41および圧力調整弁34によって、内容器10の内部を脱硫反応に好適な0.6MPaG〜0.65MPaG程度の圧力とすることができる。このため、未脱硫灯油61の硫黄分を除去して20wtppb以下にすることができる。したがって、脱硫反応を高温高圧下で発生させることができる本実施の形態の脱硫器1は、低硫黄濃度の燃料が要求される燃料電池発電システムに特に有効である。
また、熱交換器51によって、脱硫器1で200℃から230℃に昇温した脱硫済灯油の温度を、圧力調整弁34に流入する前に60℃以下に下げることができる。このため、圧力調整弁34を正常に動作させることができる。
このように、本実施の形態では、脱硫触媒11を収納した内容器10が、燃焼触媒21を収納した外容器20によって加熱可能な位置に設けられている。このため、灯油などの触媒燃焼反応で発生した熱によって間接的に脱硫触媒11を加熱することができるので、通常運転時に電気ヒーターなどで加熱する必要がない。したがって、固体高分子形燃料電池発電システムの発電効率を低下させることなく、液体燃料を脱硫できる。
外容器20によって内容器10を加熱可能であれば、内容器10および外容器20の形状および配置はどのようなものであってもよい。本実施の形態では、内容器10を円筒形に形成され、外容器20は内容器10を囲むリング状に形成されているため、内容器10の外周面全体が外容器20に対向している。このため、外容器20によって内容器10を効率的に加熱可能である。
未脱硫灯油導入管15は、脱硫触媒11の層の中を貫通して通っている。このため、上部から流入した温度の低い未脱硫灯油61は、脱硫触媒11に入る前に、脱硫触媒11自身によって加熱されるため、脱硫触媒11の層の下部と上部の温度差が小さくなる。なお、脱硫触媒11による脱硫反応を生じさせる程度に高温の未脱硫灯油61を供給可能であり、脱硫触媒11の層の下部と上部の温度差が小さい場合には、未脱硫灯油導入管15を設けなくてもよい。
一般的に、脱硫触媒11の寿命は、燃焼触媒21の寿命に比べて短い。そこで、内容器10と外容器20を着脱可能に設置してもよい。脱硫触媒11の寿命が尽きた場合には、内容器10のみを交換することができる。これにより、システムの寿命全体でのコストを低減することができる。なお、この場合、着脱時に還元ガス導入配管16が外容器20と干渉しないように配置する。
また、未脱硫灯油導入口13まで延びる未脱硫灯油導入管15の端部71および脱硫済灯油排出口14が上面に設けられているため、内容器10を交換する際に未脱硫灯油送液配管35および脱硫済灯油送液配管36を取り外しても、灯油が重力の作用で抜けることはない。このため、内容器10の交換時の灯油の抜けを防止するためにバルブなどを設ける必要がない。
脱硫触媒11は、一般的に、脱硫に用いる前に還元処理を施す必要がある。本実施の形態では、閉止キャップ17を取り外して、還元ガス導入配管16から内容器10に水素を流入させて還元処理を施すことができる。還元処理を工場で行った場合には、設置場所までの移動および交換作業において脱硫触媒が酸素などと接しないように、内容器10に灯油を充填した状態で移動および交換作業をするようにしてもよい。
さらに、改質器82に入る前の脱硫済灯油62は、脱硫器1から排出された脱硫済灯油62と、熱交換器51によって熱交換する。この結果、改質器82に入る前の脱硫済灯油62は、150℃〜180℃の温度に昇温される。このため、触媒燃焼に用いた灯油の熱の一部を有効に活用することができる。
脱硫済灯油タンク30を設けることにより、脱硫済灯油62にとともに流入するメタンガスを分離できる。このため、脱硫済灯油送液ポンプ40の入口を液単相状態にすることができ、改質器82へ供給する脱硫済灯油62の流量の変動を抑制することができる。
さらに、脱硫済灯油タンク30によって脱硫済灯油62から分離されメタンガスは、触媒燃焼器である外容器20の内部で、灯油ともに触媒燃焼反応を生じ、熱を有効に利用することができる。また、熱交換器52によって、酸素含有ガスを外容器20に入る前に180℃〜230℃に予熱することができるので、熱を有効に活用することができる。さらに熱交換器52によって、外容器20を出た200℃〜250℃の燃焼排ガスの温度を150℃程度にまで下げることができる。したがって、本実施の形態の脱硫器1を導入することによる水・熱回収装置への熱負荷の上昇を抑制できる。
なお、本実施の形態では、鉛直方向に延びる円筒状の内容器10を有する脱硫器1を用いて説明したが、脱硫器1の向きはこれに限定されない。内容器10を交換しない場合や、内容器10の交換の際に脱硫器1の向きを変えるなどの方法によって油の抜けを防止することができる場合などには、たとえば、内容器10の軸が水平方向に向くように脱硫器1を配置することもできる。
本発明に係る脱硫器の一実施の形態における立断面図であって、図2のI−I矢視断面図である。 図1のII−II矢視平断面図である。 図1のIII−III矢視上面図である。 本実施の形態の脱硫器を用いた燃料電池発電システムのプロセスフロー図である。
符号の説明
1…脱硫器、2…固体高分子形燃料電池、3…固体高分子電解質膜、4…アノード、5…カソード、6…アノード排ガス配管、7…水素リッチガス供給配管、10…内容器、11…脱硫触媒、12…整流板、13…未脱硫灯油導入口、14…脱硫済灯油排出口、15…未脱硫灯油導入管、16…還元ガス導入配管、17…閉止キャップ、18…下部空間、19…上部空間、20…外容器、21…燃焼触媒、22…整流板、23…酸素含有ガス導入口、24…燃焼物質導入口、25…燃焼排ガス排出口、26…燃焼物質導入管、27…下部空間、28…上部空間、30…脱硫済灯油タンク、31…液相出口配管、32…気相出口配管、33…未脱硫灯油タンク、34…圧力調整弁、35…未脱硫灯油送液配管、36…脱硫済灯油送液配管、37…燃焼物質供給配管、38…燃焼排ガス排出配管、39…燃焼器排ガス排出配管、40…脱硫済灯油送液ポンプ、41…未脱硫灯油加圧供給ポンプ、42…未脱硫灯油送液ポンプ、43…ポンプ、51…熱交換器、52…熱交換器、53…熱交換器、61…未脱硫灯油、62…脱硫済灯油、81…燃焼・改質器、82…改質器、83…燃焼器、84…蒸発器、85…改質水、86…CO除去装置、87…水・熱回収装置

Claims (10)

  1. 脱硫触媒と、
    硫黄含有液体燃料を導入する硫黄含有液体燃料導入口と、前記硫黄含有液体燃料が前記脱硫触媒に接触して脱硫された脱硫済液体燃料を排出する脱硫済液体燃料排出口とが形成され、前記硫黄含有液体燃料導入口と前記脱硫済液体燃料排出口とに挟まれる位置に前記脱硫触媒を収納する第1容器と、
    燃焼触媒と、
    前記第1容器を加熱可能な位置に設けられて、酸素含有ガスを導入する酸素含有ガス導入口と、燃焼物質導入口と、排出口とが形成され、前記酸素含有ガス導入口および前記燃焼物質導入口と前記排出口とに挟まれる位置に前記燃焼触媒を収納する第2容器と、
    を有することを特徴とする脱硫器。
  2. 前記第1容器は円筒形に形成されていて、前記第2容器は前記第1容器の側面を囲むリング状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の脱硫器。
  3. 前記第1容器は前記第2容器に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の脱硫器。
  4. 前記第1容器の外部から前記硫黄含有液体燃料導入口まで少なくとも一部が前記脱硫触媒に囲まれて延びる硫黄含有液体燃料導入管をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の脱硫器。
  5. 前記第2容器の外部から前記燃焼物質導入口まで少なくとも一部が前記燃焼触媒に囲まれて延びる燃焼物質導入管をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の脱硫器。
  6. 前記硫黄含有液体燃料導入口および前記脱硫済液体燃料排出口は、前記第1容器の上面に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の脱硫器。
  7. 酸素を含有する酸素含有ガスを排出する固体高分子形燃料電池発電装置と、前記固体高分子形燃料電池発電装置に供給される硫黄を含有する硫黄含有液体燃料を脱硫する脱硫器と、前記脱硫器から排出された前記脱硫済液体燃料を用いて水蒸気改質反応で水素リッチガスを生成して前記固体高分子形燃料電池発電装置に供給する燃焼・改質装置と、を備えた燃料電池発電システムにおいて、前記脱硫器は、
    脱硫触媒と、
    硫黄含有液体燃料を導入する硫黄含有液体燃料導入口と、前記硫黄含有液体燃料が前記脱硫触媒に接触して脱硫された脱硫済液体燃料を排出する脱硫済液体燃料排出口とが形成され、前記硫黄含有液体燃料導入口と前記脱硫済液体燃料排出口とに挟まれる位置に前記脱硫触媒を収納する第1容器と、
    燃焼触媒と、
    前記第1容器を加熱可能な位置に設けられて、酸素含有ガスを導入する酸素含有ガス導入口と、燃焼物質導入口と、排出口とが形成され、前記酸素含有ガス導入口および前記燃焼物質導入口と前記排出口とに挟まれる位置に前記燃焼触媒を収納する第2容器と、
    を有することを特徴とする燃料電池発電システム。
  8. 前記硫黄含有液体燃料導入口に前記硫黄含有液体燃料を加圧して送出する加圧供給ポンプと、前記脱硫済液体燃料排出口よりも下流側に設けられた圧力調整弁と、をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の燃料電池発電システム。
  9. 前記脱硫器から排出された前記脱硫済液体燃料を蓄える脱硫済液体燃料タンクをさらに有することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の燃料電池発電システム。
  10. 前記脱硫済液体燃料タンクの気相部分から前記第2容器に延びる気相出口配管をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の燃料電池発電システム。
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