JP6205581B2 - 水素生成装置及びそれを用いた燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、水素生成装置に関し、詳しくは、炭化水素系の原料ガスに含まれる硫黄化合物を除去する脱硫器を備えた水素生成装置及びそれを用いた燃料電池システムに係るものである。
燃料電池システムでは、水素生成装置において、LPガス、及び天然ガスなどのメタンを主成分とする炭化水素系ガスと水蒸気とからなる原料ガスから水素が生成され、その水素生成装置で生成された水素は、燃料電池の燃料極に供給されて、発電に用いられる。
水素生成装置において、原料ガスは燃料改質器での改質反応により、水素リッチなガスに改質されるが、改質反応で水素と同時に生じた一酸化炭素は、発電部であるスタックの発電特性を著しく低下させる。
その一酸化炭素によるスタックへの悪影響を防止するために、一酸化炭素変成反応や選択酸化反応などを生じさせる一酸化炭素浄化器で、改質後の水素リッチなガスから一酸化炭素が除去されて、スタックに供給する水素リッチなガスにおける一酸化炭素の含有率が低減される。
原料ガスの改質には、一般に水蒸気改質法が採用されている。具体的には、改質触媒としてPt(プラチナ)系、Ni(ニッケル)系、及びRu(ルテニウム)系などの金属触媒を用いて、約600℃から700℃で反応を生じさせる。
また、一酸化炭素変成反応を生じる触媒には、CuZn(銅亜鉛)系が用いられ、150℃から350℃で反応を生じさせられる。選択酸化反応を生じる触媒には、Pt系やRu系が用いられ、80℃から200℃で反応を生じさせる。
原料ガスである都市ガス、LPガス、及び天然ガスなどには付臭剤として有機硫黄化合物が添加されている。改質触媒は、硫黄化合物により被毒し性能劣化をきたすので、原料ガス中の硫黄化合物を許容濃度以下まで除去するために、改質触媒に原料ガスを通流させる前処理として脱硫工程を設ける必要がある。
原料ガス中の硫黄化合物を除去する脱硫方法の一つとして、原料ガスに水素を混合し硫黄化合物を除去する水添脱硫方式がある。この水添脱硫方式は、硫黄分の吸着容量が大きいことから長期間にわたって吸着剤を交換する必要がない。
一方、水添脱硫方式の脱硫反応には水素が必要であるため、改質触媒により生成された改質ガスの一部を原料ガスに添加して水添脱硫器に供給する。そして、水添脱硫器では、水添脱硫触媒により硫黄化合物が水素と反応し除去される。
このとき、触媒に適切な反応を生じさせる温度は、触媒種にもよるが、触媒を200℃〜400℃程度の高温状態に保つ必要がある。なお水添脱硫触媒はCuZn系、Ni系、CoMo(コバルト・モリブデン)系、ZnO(酸化亜鉛)系などが用いられる。
図5に、従来の水素生成装置の一例として、特許文献1に提案されている水添脱硫器一体型円筒式水蒸気改質器を示す。
図5に示すように、水添脱硫器一体型円筒式水蒸気改質器GHcは、簡単に言えば、水素生成装置に水添脱硫器が組み込まれて一体化されて構成されている。
具体的には、水添脱硫器200が水素生成装置本体201の変成器202が位置する下方、かつ改質器203が位置する外周に組み込まれている。改質器203の外周に配置するのは、約600℃と高温になる改質器203の熱を利用して水添脱硫触媒204を反応に適した温度に保つためである。
水添脱硫器200の反応容器は同心二重円筒形状で、外筒205と内筒206で囲まれた空間の上下端面を中空2重円筒形状の上面板207と底面板208とで閉塞した縦型の容器である。水添脱硫触媒204は、反応容器内の上下に配した仕切り板209の間に充填されている。
また、水添脱硫触媒204からなる触媒層を挟んで反応容器内の上側には上面板207と水添脱硫触媒204との間に上側ヘッダー210が形成され、また下側には底面板208と水添脱硫触媒204との間に下側ヘッダー211が形成されている。
そして、上面板207には、脱硫済の原料ガスを排出する原料ガス排出管212が接続され、底面板208には水素を添加した原料ガスを供給する原料ガス供給管213が下から接続されている。
水素が添加された原料ガスは、原料ガス供給管213から下側ヘッダー211に導入され、触媒層(水添脱硫触媒204)を上昇する過程で原料ガス中の硫黄化合物が水素との脱硫反応により除去される。そして、硫黄化合物が除去された原料ガスは、上側ヘッダー210に達し原料ガス排出管212を通って改質器203に向かう。
上述の如く構成された水添脱硫器一体型円筒式水蒸気改質器GHc(水素生成装置)において、燃料電池システムの発電出力が変化し、水素生成装置で生成させる水素の量が変動した場合、同時に水素生成装置に流入する原料ガスの量も変化する。
このとき、水添脱硫器200において、水添脱硫触媒204全体を適正温度に保つために必要となる熱の量も変化するが、約600℃の高温となる改質器203から水添脱硫器200に与えられる熱の量はほとんど変化せず、触媒層の温度が大きく変動することとなる。
具体的には、最大発電量の運転において、水添脱硫触媒204の温度を適正に保てる熱量を、改質器203から得るように、水添脱硫器200を改質器203の周囲に配置している水素生成装置において、発電負荷が小さくなった場合、水素生成装置で生成される水素が減少し、これに伴い、水素生成装置に流入させる原料ガスの量が減少する。
このとき、原料ガスの温度を上昇させるために、一定の時間あたりに必要となる熱の量も減少するが、改質器203から、水添脱硫器200に与えられる熱の量はほとんど変化せず、生成ガスに流入する原料ガスの量に対して、過剰な熱が改質器203から与えられ、結果として、原料ガスの温度が、最大発電量の運転時よりも高くなり、これによって水添脱硫器200の温度も上昇し、触媒層の温度を適正に保つことができなくなる。
その結果、水添脱硫器200における脱硫反応が損なわれ、結果として硫黄化合物が反応容器に供給される。このとき、流入した硫黄化合物によって改質触媒が被毒し、安定した水素生成が出来ず、燃料電池システムが停止する可能性がある。
上述の問題を解決するためには、水添脱硫器に供給される原料ガスの温度と、水添脱硫器の適正温度との差を抑え、水添脱硫器200を通過する間に、原料ガスの温度を適温に保つために与えられる熱の量を小さくし、発電量の変化にともなう原料ガス流量変化の影響による、水添脱硫器触媒層の過大な温度変化を抑えることが有効である。
水添脱硫器200を通過する間に、原料ガスに与えられる熱の量を小さく抑えるため、水添脱硫器200に流入する前の原料ガスを予熱する構成として、特許文献2に記載の水素生成装置がある。図6は、特許文献2に記載の水素生成装置の構成を示す。
図6に示すように、水素生成装置GH1は、原料ガスを用いて改質反応により水素含有ガスを生成する筒状の改質器102と、改質器102で生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を低減する筒状の一酸化炭素浄化器104と、改質器102の外周に設けられ、原料ガス中の硫黄化合物を除去する筒状の水添脱硫器103と、水添脱硫器103に供給される原料ガスが流れる原料ガス供給路108とを備え、原料ガス供給路108は、前記一酸化炭素浄化器104の外周面に沿って熱交換可能に配設されている。
水添脱硫器103および、一酸化炭素浄化器104の各々に充填される触媒として、CuZn(銅亜鉛)系など、同種の材料が用いられる場合、水添脱硫器103および、一酸化炭素浄化器104のそれぞれにおいて、制御温度が150℃から350℃と同領域の温度となるため、原料ガス供給路108と、一酸化炭素浄化器104を熱交換させることが、水添脱硫器103へ、適温で原料ガスを供給するための予熱手段として、適切であることが記載されている。
特開2010−58995号公報 特開2013−23421号公報
原料ガスを予熱する熱源の温度は、予熱後の原料ガス温度の目標値より高いほど効率よく予熱できるが、上記従来の技術では、原料ガスを予熱する熱源の温度が、150℃〜350℃となる部分のみで、その温度が水添脱硫器の動作温度とほぼ同等であることから、水添脱硫器に流入する原料ガスの温度を、触媒層の適正温度となるまで予熱するためには、大きな熱交換面積を確保する必要があり、予熱流路を長くするなど、構成が複雑かつ高コストとなるという問題があった。
また、特に原料ガスの流量が多くなる最大発電運転において、前記一酸化炭素浄化器104から伝わる熱の量が不足し、十分に予熱が出来ず、触媒層の温度を適正に保てなくなり、その結果、水添脱硫器における脱硫反応が損なわれ、硫黄化合物が改質器102に供給され、流入した硫黄化合物によって改質触媒が被毒し、安定した水素生成が出来ず、燃料電池システムの停止に至るという問題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、簡単な構成で、運転負荷によらず、脱硫器に流入する原料ガスの温度を、触媒層の適正温度となるまで加熱することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明は、脱硫器に供給される原料ガスが流れる原料ガス供給路に、前記脱硫器を加熱するように構成された加熱器により加熱される上流側熱交換部と、前記上流側熱交換部より原料ガスの流れの下流側に接続され前記加熱器と熱交換する下流側熱交換部とを含み、前記上流側熱交換部の周囲温度は、前記下流側熱交換部の周囲温度よりも、相対的に高温となる構成である。
上記構成においては、前記上流側熱交換部と前記下流側熱交換部の2箇所で、原料ガスの予熱が行われ、原料ガスを予熱するための十分な熱交換量を確保できる。また、上流側熱交換部周囲温度が、より高温に設定され、燃料電池システムの運転負荷が最大の場合に、原料ガスを予熱するための十分な熱交換量を確保できる。また、下流側熱交換部周囲の温度は、相対的に低く設定され、燃料電池システムの運転負荷が最小の場合にも、過剰に上昇した原料ガスの温度を適正な範囲まで低下させることができる。
したがって、燃料電池システムの運転負荷によらず、安定して適正な温度の原料ガスを、脱硫器に供給することができる。
本発明によれば、簡単な構成で、運転負荷によらず、脱硫器に流入する原料ガスの温度を、触媒層の適正温度となるまで加熱することができ、脱硫器の触媒層の温度を適正温度に維持し、燃料電池システムの運転を安定させることができる。
本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の内部構成の一例を示す縦断面図 本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の内部構成の別の一例を示す縦断面図 本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の原料ガス温度の変化を示す特性図 本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの構成を示す概略図 特許文献1に開示された従来の水素生成装置の構成を示す縦断面図 特許文献2に開示された従来の水素生成装置の構成を示す縦断面図
第1の本発明の水素生成装置は、原料ガスを用いて改質反応により水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器に供給される原料ガス中の硫黄化合物を除去する脱硫器と、前記脱硫器を加熱するように構成された加熱器と、前記脱硫器に供給される原料ガスが流れる原料ガス供給路とを備え、前記原料ガス供給路は、少なくとも前記加熱器により加熱される上流側熱交換部と、前記上流側熱交換部より原料ガスの流れの下流側に接続され、少なくとも前記加熱器と熱交換する下流側熱交換部とを含む構成である。
このように構成された第1の本発明の構成においては、上流側熱交換部と下流側熱交換部の2箇所で、原料ガスの予熱が行われ、原料ガスを予熱するための十分な熱交換量を確保できる。これにより、燃料電池システムの運転負荷が最大の場合でも、安定して適正な温度の原料ガスを、脱硫器に供給することができる。
さらに、前記上流側熱交換部の周囲温度が、前記下流側熱交換部の周囲温度よりも、相対的に高温となる構成とする。
上流側熱交換部の周囲温度が、下流側熱交換部の周囲温度よりも、相対的に高温となる
構成としたことにより、上流側熱交換部周囲温度が、より高温に設定され、燃料電池システムの運転負荷が最大の場合に、原料ガスを予熱するための十分な熱交換量を確保できる。また、下流側熱交換部周囲の温度は、相対的に低く設定され、燃料電池システムの運転負荷が最小の場合にも、過剰に上昇した原料ガスの温度を適正な範囲まで低下させることができる。この結果、燃料電池システムの発電負荷によらず、安定して適正な温度の原料ガスを、脱硫器に供給することができる。
第2の本発明の水素生成装置は、第1の本発明の構成において、前記加熱器及び前記下流側熱交換部の間に前記改質器が配置され、前記加熱器及び前記上流側熱交換部の間に前記改質器が配置されないよう構成され、前記下流側熱交換部は、前記改質器を介して前記加熱器と熱交換するように配置され、前記上流側熱交換部は、前記改質器を介
さず前記加熱器と熱交換するように配置される構成とする。
このように構成された第2の本発明によれば、上流側熱交換部周囲の温度は高温となり、燃料電池システムの運転負荷が最大の場合に、原料ガスを予熱するための十分な熱交換量を確保できる。また、下流側熱交換部周囲の温度は、相対的に低くなり、燃料電池システムの運転負荷が最小の場合にも、過剰に上昇した原料ガスの温度を適正な範囲まで低下させることができる。この結果、燃料電池システムの発電負荷によらず、安定して適正な温度の原料ガスを、脱硫器に供給することができる。
第3の本発明の水素生成装置は、第1または第2の本発明の構成において、前記上流側熱交換部の体積が、前記下流側熱交換部の体積より小さくなるような構成とする。
このように構成された第3の本発明によれば、下流側熱交換部の熱交換量をより大きくでき、燃料電池システムの運転負荷が最小の場合にも、過剰に上昇した原料ガスの温度を適正な温度まで低下させることができる。この結果、燃料電池システムの発電負荷によらず、安定して適正な温度の原料ガスを、脱硫器に供給することができる。
第4の本発明の水素生成装置は、第1または第2の本発明の構成において、前記下流側熱交換部の流路長が、前記上流側熱交換部の流路長より長くなる構成とする。
このように構成された第4の本発明によれば、下流側熱交換部の熱交換量をより大きくでき、燃料電池システムの運転負荷が最小の場合にも、過剰に上昇した原料ガスの温度を適正な温度まで低下させることができる。この結果、燃料電池システムの発電負荷によらず、安定して適正な温度の原料ガスを、脱硫器に供給することができる。
第5の本発明の水素生成装置は、第1または第2の本発明の構成において、前記下流側熱交換部での、水素生成動作中の原料ガスの滞留時間が、前記上流側熱交換部での、水素生成動作中の原料ガス滞留の時間より長時間となるような構成とする。
このように構成された第5の本発明によれば、下流側熱交換部の熱交換量をより大きくでき、燃料電池システムの運転負荷が最小の場合にも、過剰に上昇した原料ガスの温度を適正な温度まで低下させることができる、この結果、燃料電池システムの発電負荷によらず、安定して適正な温度の原料ガスを、脱硫器に供給することができる。
第6の本発明の燃料電池システムは、前記加熱器が、原料ガス及び水素含有ガスのうちの少なくとも一方を燃焼させる燃焼器、電気ヒータ、又は改質器であり、第1から第6のいずれかの本発明の前記水素生成装置と、酸化剤ガス及び前記水素生成装置から供給される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池とを備える構成とする。
このように構成された第6の本発明によれば、燃焼器、電気ヒータ、又は改質器の発熱によって原料ガスを予熱し、燃料電池システムの運転負荷によらず、安定して適正な温度の原料ガスを、前記脱硫器に供給し、脱硫反応を行うことで硫黄化合物を除去し、改質触媒の被毒を回避できる。その結果、安定した水素の生成および、発電が可能となる。
以下に、図1、図2、図3、及び図4を参照して、本発明の実施の形態1および実施の形態2に係る水素生成装置について説明する。
(実施の形態1)
図1に、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の内部構造を示す。図1に示すよう
に、本実施の形態の水素生成装置GH1は、上述の水添脱硫器一体型円筒式水蒸気改質器GHcと同様に、水添脱硫器103が、水素生成装置GH1の一酸化炭素浄化器104が位置する下方、かつ改質器102が位置する外周に断熱材123を介して配設されている。
なお、本実施の形態においては、水素生成装置GH1は円筒形に形成されているが、円筒形に限定されるものではない。また、改質器102や水添脱硫器103も、改質反応や、一酸化炭素変成反応及び選択酸化反応を効果的引き起こすことができる形状であれば何でもよい。そのような例として、円筒状、角筒状、及び筒状などの形状を挙げることができる。
本実施の形態の水素生成装置GH1の基本的な構成とガスの流れについて、更に詳細を説明する。
改質器102で改質反応により生成された水素と、都市ガス、LPガス、及び天然ガスといった炭化水素系のガスとを混合させた原料ガスは、原料ガス供給路108を介して水添脱硫器103に充填された脱硫触媒内を通流して、硫黄化合物が除去された後に、原料ガス排出路110を通流し、改質器102へ供給される。
水素生成装置GH1は、水供給路111から供給される水を蒸発させるとともに、原料と水蒸気の混合ガスを予熱する予熱部112を備える。また、原料ガス供給路108から供給される原料と、水蒸気との改質反応を進行させる改質器102と、改質器102で生成した改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とを変成反応させて、改質ガスの、一酸化炭素濃度を低減させる変成器105を有している。
また、変成器105を通過した後の水素含有ガス中に残留する一酸化炭素を、空気供給部113から変成器105を通過した後の水素含有ガスに供給される空気を用いて、主に酸化させて除去する選択酸化器106を有している。なお、変成器105、選択酸化器106により、一酸化炭素低減部が構成されている。
改質器102には、球状触媒(直径約3mm)を有するRu系の改質触媒が設けられている。また、変成器105には、直径約3mmで高さ3mmの円筒形状を有するCu−Zn系の変成触媒、選択酸化器106には、直径約3mmの球状形状を有するRu系の選択酸化触媒が設けられている。
また、水素生成装置GH1は、改質器102における改質反応に必要な反応熱を供給するための加熱部114を、内筒120の内側に備えている。加熱部114は、原料ガス及び水素含有ガスのうちの少なくとも一方を燃焼させるバーナ、および加熱部114に燃料用空気を供給する空気ファン130を備えている。加熱部114で燃焼させる燃焼ガスは、燃焼ガス供給経路(図示なし)を介して加熱部114に供給される。
水素生成装置GH1によって生成された水素含有ガスは、導出部115を介して、外部に設置される燃料電池等に供給され、発電することが出来る。また、改質器102と予熱部112は、加熱部114で発生させた燃焼排ガスが、燃焼筒121と内筒120とで構成される燃焼排ガス流路を通過し、内筒120の壁面を介して熱が供給される構成となっている。
ここで、本実施の形態における水添脱硫器103は、水添脱硫触媒部103aと、第1の原料ガス予熱部103b1および、第2の原料ガス予熱部103b2とを備える。第1の原料ガス予熱部103b1は、改質器102の下方に配置され、燃焼バーナを備える加
熱部114からの伝熱により、外筒底板124を介して加熱される。
このとき、外筒底板124は、改質器102から流出する改質ガスが内側を流れていることから、約600℃の高温となっており、第1の原料ガス予熱部103b1において、原料ガスは、原料ガスを適温範囲まで上昇させるために十分な量の熱を受け取ることが可能である。
第2の原料ガス予熱部は、改質器102の側方に配置され、燃焼バーナを備える加熱部114からの伝熱により、改質器102および断熱材123を介して加熱される。このとき、第2の原料ガス予熱部103b2の周辺の温度は、断熱材123の厚みによって、水添脱硫触媒の動作に適切な温度(約200℃〜400℃)に調整されている。
図3は、水添脱硫器103の内部を、原料ガスが通過する際の温度変化を示した特性図である。
原料ガス供給路108より、水添脱硫器103の第1の原料ガス予熱部103b1に流入した原料ガスは、高温となる外筒底板124を介して、加熱部114からの伝熱により、短時間で急速に温度が上昇する。
ここで、第1の原料ガス予熱部103b1の流路は、原料の流量が最大となる、最大発電出力状態でも十分に温度が適温範囲内に上昇するように、伝熱面積および流速が調整されている。このとき、原料ガスの流量が最小となる、
最小発電出力状態では、第1の原料ガス予熱部103b1を通過する原料ガスの熱容量が小さいことから、原料ガスの温度上昇は最大発電出力状態よりも大きくなり、第1の原料ガス予熱部103b1を通過後の原料ガス温度は、適温範囲の上限400℃以上となる。
第1の原料ガス予熱部103b1を通過し、外筒底板124を介して、加熱部114からの伝熱によって温度が上昇した原料ガスは、第2の原料ガス予熱部103b2に流入する。
最大発電出力状態において、第2の原料ガス予熱部に流入する原料ガスの温度は、略適温範囲内に予熱されており、さらに適温とするために必要な熱量は極僅かとなっている。
一方で、最小発電出力状態において、第1の原料ガス予熱部より第2の原料ガス予熱部103b2に流入する原料ガスの温度は、適温範囲上限400℃以上となっているが、第2の原料ガス予熱部周辺の温度は、断熱材123の厚みにより、適温範囲200℃〜400℃と、流入する原料ガスの温度に対して相対的に低く調整されていることから、第2の原料ガス予熱部103b2周辺への放熱により、原料ガスは冷却され、適温範囲内の温度となって水添脱硫触媒部103aへ流出する。
本実施の形態の水素生成装置GH1は、原料ガスを用いて改質反応により水素含有ガスを生成する改質器102と、改質器102に供給される原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器103と、改質器102と水添脱硫器103を加熱するように構成された加熱部114と、水添脱硫器103に供給される原料ガスが流れる原料ガス供給路108とを備えている。
そして、原料ガス供給路108は、加熱部114により加熱される上流側熱交換部としての第1の原料ガス予熱部103b1と、第1の原料ガス予熱部103b1より原料ガスの流れの下流側に接続され、加熱部114と熱交換する下流側熱交換部としての第2の原
料ガス予熱部103b2を含んでいる。
加熱部114で発生させた燃焼排ガスの燃焼排ガス流路を構成する燃焼筒121(または内筒120)と第2の原料ガス予熱部103b2との間に改質器102と断熱材123とが配置され、加熱部114(または加熱部114で発生させた燃焼排ガスによって加熱される内筒120)と第1の原料ガス予熱部103b1との間には改質器102及び断熱材123が配置されないよう構成されている。
そして、第2の原料ガス予熱部103b2は、改質器102及び断熱材123を介して加熱部114(加熱部114で発生させた燃焼排ガス)と熱交換するように改質器102の外周側に配置され、第1の原料ガス予熱部103b1は、改質器102及び断熱材123を介さず加熱部114(加熱部114で発生させた燃焼排ガス)と熱交換するように加熱部114の下方(または外筒底板124の下方)に配置される。
その結果、第1の原料ガス予熱部103b1の周囲温度は、第2の原料ガス予熱部103b2の周囲温度よりも、相対的に高温となる。
上記の構成により、燃料電池システムの発電負荷変化に伴う流量変化によらず、常に適温範囲内で原料ガスを水添脱硫触媒部103aに供給することが可能となり、安定した水添脱硫反応によって、硫黄化合物による改質触媒の被毒を回避し、安定した水素生成および燃料電池システムの運転が可能となる。
なお、最小発電出力状態での原料ガス流量は小さく、このため、原料ガスの熱容量も小さくなることから、第2の原料ガス予熱部103b2において、原料ガスを適温範囲まで冷却する際の熱交換量も小さくなるが、確実に適温範囲に調整するためには、第2の原料ガス予熱部103b2は、十分に熱交換できる様に、熱交換部の体積、流路長さ、および原料ガスの滞留時間を、第1の原料ガス予熱部103b1よりも大きくすることが望ましい。
また、第1の原料ガス予熱部103b1および、第2の原料ガス予熱部103b2は、水添脱硫触媒部103aと一体で構成される必要はなく、それぞれ独立した容器として構成しても良い。
図2は、第1の原料ガス予熱部103b1および、第2の原料ガス予熱部103b2を独立した容器として構成した水素生成装置の断面図である。
第1の原料ガス予熱部103b1は、高温部と熱交換し、十分な伝熱量を確保するために、水素生成装置GH1の下方に配置さている。また、第2の原料ガス予熱部103b2は、水添脱硫反応に適切な温度とほぼ同等となる、変成器105の側方に配置され、それぞれ、第1の原料ガス送出路109aおよび、第2の原料ガス送出路109bにより接続されている。
本実施の形態の水素生成装置GH1は、原料ガスを用いて改質反応により水素含有ガスを生成する改質器102と、改質器102に供給される原料ガス中の硫黄化合物を除去する水添脱硫器103と、改質器102と水添脱硫器103を加熱するように構成された加熱部114と、水添脱硫器103に供給される原料ガスが流れる原料ガス供給路108とを備えている。
そして、原料ガス供給路108は、加熱部114により加熱される上流側熱交換部としての第1の原料ガス予熱部103b1と、第1の原料ガス予熱部103b1より原料ガス
の流れの下流側に接続され、加熱部114と熱交換する下流側熱交換部としての第2の原料ガス予熱部103b2と、第1の原料ガス予熱部103b1と第2の原料ガス予熱部103b2とを接続する第1の原料ガス送出路109aと、第2の原料ガス予熱部103b2と水添脱硫器103とを接続する第2の原料ガス送出路109bとを含んでいる。
また、加熱部114で発生させた燃焼排ガスの燃焼排ガス流路を構成する燃焼筒121(または内筒120)と第2の原料ガス予熱部103b2との間に変成器105が配置され、加熱部114(または加熱部114で発生させた燃焼排ガスによって加熱される内筒120)と第1の原料ガス予熱部103b1との間には改質器102が配置されないよう構成されている。
そして、第2の原料ガス予熱部103b2は、変成器105を介して加熱部114(加熱部114で発生させた燃焼排ガス)と熱交換するように変成器105の外周側に配置され、第1の原料ガス予熱部103b1は、改質器102を介さず(断熱材123を介して)加熱部114(加熱部114で発生させた燃焼排ガス)と熱交換するように加熱部114の下方(または外筒底板124の下方)に配置される。
その結果、第1の原料ガス予熱部103b1の周囲温度は、第2の原料ガス予熱部103b2の周囲温度よりも、相対的に高温となる。
本構成における原料ガス温度の変化は、図1に示す水素生成装置の場合と同一であり、説明は省略する。
なお、脱流器は、加熱を要する脱硫方式であれば同様の構成を適用可能であり、水添脱硫器だけでなく、加熱脱硫器などであってもよい。
なお、加熱源としては、例えば、原料ガス及び水素含有ガスのうちの少なくとも一方を燃焼させるバーナのほか、原料ガス及び水素含有ガスのうちの少なくとも一方を燃焼させる触媒燃焼器、電気ヒータ、部分酸化反応による発熱を伴う改質器、発電反応による発熱を伴うスタックを用いることができる。
(実施の形態2)
図4に、本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの内部構造を示す。
図4に示すように、本実施の形態の固体酸化物型燃料電池システムの燃料電池モジュール(以下、「SOFCモジュール」と言う。)300は、都市ガス、LPガス、及び天然ガスといった炭化水素系のガスとを混合させた原料ガスから、硫黄化合物を除去する脱硫器303と、脱硫後原料ガスと、改質用水供給部313から供給される改質用水とを改質し、燃料ガスを生成する改質器302と、改質器302から改質された燃料ガスと、発電用空気供給部312から供給される酸化剤ガス(空気)とを酸化還元反応させることにより発電する燃料電池スタック301と、燃料電池スタック301において、酸化還元反応に用いられなかった燃料ガスと酸化剤ガス(空気)とを燃焼させる、残余燃料燃焼部314を備える。
また、脱硫器303、改質器302、燃料電池スタック301、および残余燃料燃焼部314は、ともに燃焼室310の中に収められる構成となっている。
原料ガス供給部304は、流量を調整する機能を有し、第1の原料ガス予熱部304aおよび第2の原料ガス予熱部304bを介して、原料ガスを脱硫器303に供給する。また、第1の原料ガス予熱部304a上流の流路には、リサイクルガス供給路315が接続
され、改質器302における改質反応で生成された水素が、原料ガスとともに、第1の原料ガス予熱部304aおよび第2の原料ガス予熱部304bを介して、脱硫器303に供給される。
原料ガス供給部304は、原料ガス源が都市ガス(天然ガス)等のガスインフラストラクチャである場合には、たとえば、流量調整機能を有するブースタ(たとえばプランジャーポンプ)、流量調整弁、開閉弁及び流量調整器等で構成することができる。また、原料ガス源が原料ガスを貯蔵するボンベ等である場合には、流量調整機能付きのボンベ、流量調整弁等で構成することができる。
原料ガスとしては、たとえば、天然ガス等の炭化水素系ガス、プロパンガス等の他の炭化水素系ガス、灯油等の常温で液体の炭化水素系燃料、メタノールなどの炭化水素以外の有機系燃料が挙げられる。
脱硫器303には、水添脱硫触媒が充填され、原料および、改質器302での改質反応によって生成された水素との混合ガスを触媒中に流通させることで、原料ガス中の硫黄化合物が水素と反応し、除去される。
水添脱硫反応を行うためには、触媒を適切な温度(200℃〜400℃)に保つ必要があるが、脱硫器303は、燃焼室310に収められており、燃料電池スタック301における酸化還元反応熱および、残余燃料燃焼部314における燃焼熱によって発生する熱により、脱硫器303周辺の温度は適切な温度に保たれる。
改質器302には、脱硫後の原料ガスが、脱硫後原料ガス送出部305より供給され、また改質用水供給部313より、改質用の水や水蒸気が供給される。また、改質器302は、燃料電池スタック301および残余燃料燃焼部314の近傍に配置され、燃料電池スタック301および残余燃料燃焼部314で発生する熱により加熱される。
加熱により高温になった改質器302は、原料ガスを改質して、水素や一酸化炭素を含む燃料ガスを生成する。改質器302で改質された燃料ガスは改質後燃料ガス送出部306を通り燃料電池スタック301に供給される。
燃料電池スタック301は、複数のセル(図示せず)がセルの厚み方向に積層されて構成されている。セルは、電解質(図示せず)と、電解質を挟むアノード極(図示せず)およびカソード極(図示せず)とを有する。電解質には、酸化ジルコニウムなどの固体酸化物が用いられる。アノード極に改質器302からの燃料ガスが供給され、カソード極に発電用空気供給部312からの酸化剤ガス(空気)が供給される。
この燃料ガスおよび酸化剤ガス(空気)が700〜1000(℃)の高温下において酸化還元反応することにより、燃料電池スタック301は発電する。発電用空気供給部312には、たとえば、空気を送風するファンやブロアなどの送風機、酸素ボンベなどが用いられ、燃料電池スタック301に供給される。
燃料電池スタック301において、酸化還元反応に用いられなかった燃料ガスおよび酸化剤ガス(空気)は、燃料電池スタック301の上部に配置される残余燃料燃焼部314に供給される。
残余燃料燃焼部314は、この燃料ガスと酸化剤ガス(空気)とを燃焼することにより、燃料電池スタック301および改質器302を加熱する。残余燃料燃焼部314で、燃料ガスと酸化剤ガス(空気)とが燃焼することにより、燃焼排ガスが発生する。燃焼排ガ
スは、燃焼室310の内部を流通し、排気ガス出口311より外部に排出される。
上記の通り構成されたSOFCモジュール300において、脱硫器303の周辺の温度は、燃料電池スタック301および、残余燃料燃焼部314からの伝熱により、適切な温度に保たれるが、脱硫器303に供給される原料ガスの温度が低い場合には、脱硫器303中を流通する原料ガスの温度は、水添脱硫反応に適切な温度の下限を下回る温度となり、脱硫反応が損なわれ、結果として硫黄化合物が改質器302に供給される。このとき、流入した硫黄化合物によって改質触媒が被毒し、安定した水素生成が出来ず、燃料電池システムが停止する可能性がある。
ここで、脱硫器303への原料ガス供給経路には、第1の原料ガス予熱部304aおよび、第2の原料ガス予熱部304bが設けられている。第1の原料ガス予熱部304aは、燃料電池スタック301および、残余燃料燃焼部314の近傍に配置されており、原料ガスの流量が最大となる、最大発電量運転状態において、第1の原料ガス予熱部を通過した原料ガスの温度が適温範囲内まで上昇する位置に調整されている。
このとき、原料ガスの流量が最小となる、最小発電出力状態では、第1の原料ガス予熱部304aを通過する原料ガスの熱容量が小さいことから、原料ガスの温度上昇は、最大発電出力状態時よりも大きくなり、第1の原料ガス予熱部304aを通過後の原料ガス温度は、適温範囲の上限400℃以上となる。
第1の原料ガス予熱部304aを通過し、燃料電池スタック301および残余燃料燃焼部314からの熱によって温度が上昇した原料ガスは、第2の原料ガス予熱部304bに流入する。第2の原料ガス予熱部周辺の温度は、適温範囲200℃〜400℃となるように配置位置が調整されている。
このとき、最大発電出力状態において、第2の原料ガス予熱部に流入する原料ガスの温度は、略適温範囲内に予熱されており、さらに適温とするために必要な熱量は極僅かとなっている。
一方で、最小発電出力状態において、第1の原料ガス予熱部より第2の原料ガス予熱部304bに流入する原料ガスの温度は、適温範囲上限400℃以上となっているが、第2の原料ガス予熱部周辺の温度は、適温範囲200℃〜400℃と、原料ガスの温度に対して相対的に低く調整されており、第2の原料ガス予熱部304b周辺への放熱により、原料ガスは冷却され、適温範囲となる。
本実施の形態のSOFCモジュール300は、原料ガスを用いて改質反応により水素含有ガスを生成する改質器302と、改質器302に供給される原料ガス中の硫黄化合物を除去する脱硫器303と、脱硫器303を加熱するように構成された加熱器としての残余燃料燃焼部314と、脱硫器303に供給される原料ガスが流れる原料ガス供給部304とを備えている。
そして、原料ガス供給部304は、残余燃料燃焼部314により加熱される上流側熱交換部としての第1の原料ガス予熱部304aと、第1の原料ガス予熱部304aより原料ガスの流れの下流側に接続され残余燃料燃焼部314と熱交換する下流側熱交換部としての第2の原料ガス予熱部304bを含んでいる。
残余燃料燃焼部314と第2の原料ガス予熱部304bとの間には改質器302が配置され、残余燃料燃焼部314と第1の原料ガス予熱部304aとの間には改質器302が配置されないように構成される。
また、第2の原料ガス予熱部304bは、改質器302を介して残余燃料燃焼部314と熱交換するように配置され、第1の原料ガス予熱部304aは、改質器302を介さず残余燃料燃焼部314と熱交換するように配置される。
その結果、第1の原料ガス予熱部304aの周囲温度は、第2の原料ガス予熱部304bの周囲温度よりも、相対的に高温となる。
上記の構成により、燃料電池システムの発電負荷変化に伴う流量変化によらず、常に適温範囲内で原料ガスを脱硫器303に供給することが可能となり、安定した水添脱硫反応によって、硫黄化合物による改質触媒の被毒を回避し、安定した水素生成および燃料電池システムの運転が可能となる。
なお、最小発電出力状態での原料ガス流量は小さく、このため、原料ガスの熱容量も小さくなることから、第2の原料ガス予熱部304bにおいて、原料ガスを適温範囲まで冷却する際の熱交換量も小さくなるが、確実に適温範囲に調整するためには、第2の原料ガス予熱部304bは、十分に熱交換できる様に、熱交換部の体積、流路長さ、および原料ガスの滞留時間を、第1の原料ガス予熱部304aよりも大きくすることが望ましい。
また、脱流器は、加熱を要する脱硫方式であれば同様の構成を適用可能であり、水添脱硫器だけでなく、加熱脱硫器などであってもよい。
また、加熱源としては、例えば、原料ガス及び水素含有ガスのうちの少なくとも一方を燃焼させるバーナのほか、原料ガス及び水素含有ガスのうちの少なくとも一方を燃焼させる触媒燃焼器、電気ヒータ、部分酸化反応による発熱を伴う改質器、発電反応による発熱を伴うスタックを用いることができる。
本発明にかかる水素生成装置は、簡単な構成で、運転負荷によらず、脱硫器に流入する原料ガスの温度を、触媒層の適正温度となるまで加熱することができ、脱硫器の触媒層の温度を適正温度に維持できるので、PEFC(固体高分子形燃料電池)やSOFC(固体酸化物形燃料電池)に水素を供給する水素生成装置に利用できる。
GH1 水素生成装置
102 改質器
103 水添脱硫器
103b1 第1の原料ガス予熱部
103b2 第2の原料ガス予熱部
108 原料ガス供給路
114 加熱部
300 SOFCモジュール
301 燃料電池スタック
302 改質器
303 脱硫器
304 原料ガス供給部
304a 第1の原料ガス予熱部
304b 第2の原料ガス予熱部
314 残余燃料燃焼部

Claims (6)

  1. 原料ガスを用いて改質反応により水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器に供給される原料ガス中の硫黄化合物を除去する脱硫器と、
    前記脱硫器を加熱するように構成された加熱器と、
    前記脱硫器に供給される原料ガスが流れる原料ガス供給路と、
    を備え、
    前記原料ガス供給路は、少なくとも前記加熱器により加熱される上流側熱交換部と、前記上流側熱交換部より原料ガスの流れの下流側に接続され、少なくとも前記加熱器と熱交換する下流側熱交換部と、を含み、
    前記上流側熱交換部の周囲温度は、前記下流側熱交換部の周囲温度よりも、相対的に高温となる、水素生成装置。
  2. 前記加熱器及び前記下流側熱交換部の間に前記改質器が配置され、前記加熱器及び前記上流側熱交換部の間に前記改質器が配置されないよう構成され、
    前記下流側熱交換部は、前記改質器を介して前記加熱器と熱交換するように配置され、
    前記上流側熱交換部は、前記改質器を介さず前記加熱器と熱交換するように配置される、
    請求項に記載の水素生成装置。
  3. 前記上流側熱交換部の体積は、前記下流側熱交換部の体積より小さくなるよう構成されている、請求項1または2に記載の水素生成装置。
  4. 前記下流側熱交換部の流路長は、前記上流側熱交換部の流路長より長くなるよう構成されている、請求項1または2に記載の水素生成装置。
  5. 前記下流側熱交換部での、水素生成動作中の原料ガスの滞留時間は、前記上流側熱交換部での、水素生成動作中の原料ガス滞留の時間より長時間となるよう構成されている、請求項1または2に記載の水素生成装置。
  6. 前記加熱器は、原料ガス及び水素含有ガスのうちの少なくとも一方を燃焼させる燃焼器
    、電気ヒータ、又は改質器であり、
    請求項1〜のいずれか1つに記載の水素生成装置と、酸化剤ガス及び前記水素生成装置から供給される水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、を備える燃料電池システム。
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