JP5539754B2 - 燃料電池用脱硫器の加熱方法及び燃料電池システム - Google Patents

燃料電池用脱硫器の加熱方法及び燃料電池システム Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池用脱硫器の加熱方法及び燃料電池システムに関し、特には、燃料電池から排出される排熱を有効利用することで安定的に脱硫の熱源を確保することが可能な燃料電池用脱硫器の加熱方法に関するものである。
従来、石油系液体炭化水素燃料中の硫黄分をppmレベルまで効果的に脱硫する方法としては、200〜400℃程度の温度で水素化脱硫する方法が知られている。しかしながら、この方法では、水素化するための水素源が必要となることから、小型の燃料電池システム、特に電池本体から700〜1000℃の高温の燃料オフガスが排出される固体酸化物形燃料電池システムには不向きの脱硫方法であった。
そこで、水素を使用しない脱硫方法として、100℃以上の温度で硫黄分を吸着可能な脱硫剤を用いて燃料を脱硫する方法が提案されている(特許文献1〜10(ニッケル系吸着剤)及び特許文献11(ニッケル−銅系吸着剤)参照)。
また、脱硫剤が充填された脱硫器を加熱する方法についても、様々な方法が提案されており、例えば、電気ヒーター等の加熱装置を利用して脱硫器を加熱する方法や(特許文献12参照)、燃料電池排ガスを利用して脱硫器自体を直接的に熱交換する方法又は燃料電池排ガスを脱硫器内に導入して熱交換する方法が知られている。
特公平6−65602号公報 特公平7−115842号公報 特公平7−115843号公報 特開平1−188405号公報 特開平2−275701号公報 特開平2−204301号公報 特開平5−70780号公報 特開平6−80972号公報 特開平6−91173号公報 特開平6−228570号公報 特開平6−315628号公報 特開2008−120913号公報
一般に、100℃以上の温度に脱硫器を加熱して吸着脱硫する燃料電池用脱硫器の加熱方法として、電気ヒーター等の加熱手段により脱硫器を加熱する手法を採用する場合、脱硫器の温度制御は比較的容易であるものの、発電した電力の一部が該加熱手段で消費されてしまい、燃料電池システムの発電効率を低下させるおそれがあった。これに対し、燃料電池排ガスを利用して脱硫器を加熱する手法を採用することもできるが、比較的高温(脱硫器を直接的に加熱する場合であれば500℃以上)の燃料電池排ガスで脱硫器を加熱する場合においては、燃料電池の発電負荷等の運転条件の変動によって、脱硫器に供給する石油系液体炭化水素燃料の供給量や、排ガスの温度及び量が変化する可能性があり、脱硫器を一定の温度域で安定的に運転することが困難であった。
また、脱硫器を一定の温度域で維持するため、脱硫器へ供給する高温の排ガスの量を制御するには、高温排ガスの量をコントロールバルブ等によって変動させる必要があった。しかしながら、このような高温仕様のコントロールバルブは、入手が困難であるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、従来と全く異なる手法により、脱硫器を加熱して原燃料の脱硫を行う燃料電池用脱硫器の加熱方法であって、燃料電池から排出される排熱を有効利用することで安定的に脱硫の熱源を確保することが可能な燃料電池用脱硫器の加熱方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる方法で脱硫器を加熱する加熱手段を備える燃料電池システムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、燃料電池のカソードに供給する空気を燃料電池排ガスとの熱交換により加熱し、該加熱された空気の一部を脱硫器の熱源として利用することにより、安定的に脱硫の熱源が確保できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法は、
燃料電池のカソードに供給する空気を燃料電池排ガスとの熱交換により加熱する工程と、
前記熱交換により加熱された空気の一部を熱源として脱硫器に供給し、該脱硫器を加熱する工程と
前記脱硫器に供給した空気を、該脱硫器の加熱源として利用した後に、前記燃料電池のカソードに供給する空気と合流させる工程と
を含むことを特徴とする。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、前記燃料電池排ガスが、燃料電池のカソードオフガスを支燃ガスとして用いたアノードオフガスの燃焼ガスであることが好ましい。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、前記燃料電池が、固体酸化物形燃料電池であることが好ましい。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法の好適例においては、
前記脱硫器の内部温度を監視する工程と、
熱交換を行う前に、前記燃料電池のカソードに供給する空気から前記脱硫器に供給する空気を分離し、該脱硫器に供給する空気の流量を調整する工程と
を更に含む。この場合、燃料電池システムの運転条件を変えることにより、燃料電池排ガスの温度や量が変化しても、該燃料電池排ガスとの熱交換により加熱される空気の量を常温にて容易に制御することが可能となり、脱硫器を所望の温度に加熱維持することができる。その結果として、長期に渡り安定した脱硫レベルを維持することができる。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法において、前記燃料電池排ガスは、熱交換を行う前の温度が300℃以上であることが好ましい。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、前記脱硫器に供給する空気の温度が、250℃以上であることが好ましい。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、前記燃料電池排ガスと前記燃料電池のカソードに供給する空気との熱交換が、単一または複数の熱交換器を介して行われる。
また、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、脱硫器と、上記の方法により該脱硫器を加熱する加熱手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、脱硫器を加熱して原燃料の脱硫を行う燃料電池用脱硫器の加熱方法において、燃料電池のカソードに供給する空気を燃料電池排ガスとの熱交換により加熱し、該加熱された空気の一部を脱硫器の熱源として利用することによって、安定的に脱硫の熱源を確保することが可能になる。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法により該脱硫器を加熱する加熱手段を備えた燃料電池システムの一例を示す概略図である。
以下に、図を参照しながら、本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法を詳細に説明する。図1は、本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法により該脱硫器を加熱する加熱手段を備えた燃料電池システムの一例を示す概略図である。本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、まず、燃料電池1のカソード1Aに供給する空気を燃料電池排ガスとの熱交換により加熱する。燃料電池のカソードに供給する空気の加熱に燃料電池排ガスを利用することで、燃料電池システムの排熱利用効率を向上させることができる。
ここで、燃料電池1のカソード1Aに供給する空気と燃料電池排ガスとの熱交換は、熱交換器2を介して行われることが好ましい。図示例の熱交換器2は、燃料電池排ガスが通過する燃料電池排ガス層2Aと、燃料電池1のカソード1Aへ直接供給される空気が通過する第一空気層2Bと、脱硫器3を経てから燃料電池1のカソード1Aへ供給される空気が通過する第二空気層2Cとを備えており、燃料電池排ガス層と空気層とで熱交換が行われる。なお、図示例の熱交換器2は、二つの空気層を備えるが、本発明の加熱方法において、空気層の数は、これに限定されるものではない。例えば、燃料電池排ガスとの熱交換を行った後に、燃料電池のカソードへ供給する空気から脱硫器に供給する空気を分離する場合、熱交換器の空気層は一つであってもよい。また、図示例の熱交換器2の構造は、燃料電池排ガス層と空気層とが積層した構造であるが、本発明の加熱方法において、熱交換器の構造はこれに限定されるものではなく、既知の熱交換器の構造を用いることができる。更に、図1に示す燃料電池システムにおいては、一つの熱交換器2のみが設置されているが、本発明の加熱方法においては、熱交換器の設置数は任意であり、複数の熱交換器を設置してもよい。燃料電池排ガスと燃料電池のカソードに供給する空気との熱交換が複数の熱交換器を介して行われると、燃料電池のカソードに供給する空気の温度を目的に応じて調整することが可能となる。
また、本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、上記熱交換により加熱された燃料電池1のカソード1Aに供給する空気の一部を熱源として脱硫器3に供給し、該脱硫器3を加熱する。上記熱交換器により加熱された空気の一部を脱硫器3の熱源として利用することで、燃料電池システムの排熱利用効率を向上させることができる。また、燃料電池排ガスを脱硫器に直接供給するのではなく、燃料電池のカソードに供給する空気の一部を脱硫器に供給するため、燃料電池システムの運転条件を変えることによって燃料電池排ガスの温度や量が変化しても、安定的に脱硫の熱源を確保することが可能となる。
ここで、脱硫器3は、燃料電池の原燃料中に含まれる硫黄分を除去するものであり、例えば、内部に吸着脱硫剤を充填した略円筒状の本体部3Aと、該脱硫器3の外周を覆う略円筒状のジャケット3Bとを備える。そして、ジャケット3Bは、上流側に脱硫用空気供給ライン4が接続され、下流側に脱硫用空気排出ライン5が接続されている。上記熱交換により加熱された空気が、脱硫用空気供給ライン4を介して本体部3Aとジャケット3Bとの間の空間に流入し、該空間内を通過し、脱硫器3を脱硫に適した温度(100〜300℃)まで加熱することになる。また、本体部3Aとジャケット3Bとの間の空間内を通過した空気は、脱硫用空気排出ライン5から排出され、燃料電池1のカソード1Aへ直接供給される空気と合流することになる。
上記燃料電池の原燃料としては、炭化水素及び/又は脂肪族アルコール等の液体燃料を用いることが好ましく、炭化水素としては、軽油、ガソリン、ナフサ、灯油等が挙げられ、脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール等が挙げられる。そして、原燃料は、原料供給ライン6及び原料ポンプ7を用いて原料タンク8から脱硫器3の本体部3Aへ供給される。また、上記吸着脱硫剤としては、従来脱硫用に用いられている吸着脱硫剤を用いることができ、例えば、ニッケル系脱硫剤、アルミナ系脱硫剤等を用いることが好ましい。なお、脱硫条件としては、例えば、原料供給量(LHSV):0.1〜5.0hr−1、反応圧力:0.1MPa以上1.0MPa未満、反応温度100℃以上300℃以下であることが好ましい。また、生成した脱硫原燃料は、脱硫原料供給ライン9を介して改質器10へ供給されることになるが、通常、水タンク21、水ポンプ20及び水供給ライン19を介して供給される水またはスチームと合流して混合された後に改質器10へ供給される。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法において、燃料電池1のカソード1Aに供給する空気から脱硫器3に供給する空気を分離するには、カソード1Aへ供給する空気が通過するカソード用空気供給ライン11から分岐する脱硫用空気供給ライン4を設置すればよい。なお、カソード用空気供給ライン11と脱硫用空気供給ライン4との分岐部分の設置位置は、任意の位置とすることができるが、空気が高温になると空気の流量等を調整することが困難になるため、図1に示すように燃料電池排ガスとの熱交換を行う前に燃料電池1のカソード1Aに供給する空気から脱硫器3に供給する空気を分離するのが好ましい。
なお、脱硫器3に供給する空気は、燃料電池1のカソード1Aに供給する空気から分離したものであるため、脱硫器3の加熱源として利用した後に、該空気を燃料電池1のカソード1Aに供給する空気と合流させることを要する。このため、脱硫用空気排出ライン5は、カソード用空気供給ライン11に接続されている。
また、本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、熱交換等によって、カソードへ供給する空気及び/又は脱硫器へ供給する空気の温度が上昇しすぎた場合に該空気を冷却させるため、燃料電池のカソードに供給する空気から冷却用の空気を分離してもよい。燃料電池のカソードに供給する空気から冷却用の空気を分離するには、図示しないが、燃料電池排ガスとの熱交換を行う前に、カソード1Aへ供給する空気が通過するカソード用空気供給ライン11から分岐する冷却用空気供給ラインを設置すればよい。そして、該冷却用空気供給ラインを燃料電池排ガスとの熱交換を行った後のカソード用空気供給ライン11及び脱硫用空気供給ライン4に接続することで、冷却用空気がカソード用空気供給ライン11及び脱硫用空気供給ライン4に供給され、該ラインを通過する空気の温度を下げることができる。なお、カソードへ供給する空気及び脱硫器へ供給する空気のいずれかの温度が十分に確保されている場合、その空気供給ラインには冷却用空気を導入する必要がないため、例えば、流路切替バルブ等を用いて、カソード用空気供給ライン11から冷却用空気供給ラインへの流路、又は冷却用空気供給ラインからカソード用空気供給ライン11若しくは脱硫用空気供給ライン4への流路を塞いで、空気の流通を防止する。
なお、上記燃料電池のカソードに供給する空気は、例えば、空気ブロワ12等の送風機を用いてカソード用空気供給ライン11に導入される。本発明の加熱方法においては、燃料電池のカソードに供給する空気から脱硫器に供給する空気を分離するものの、脱硫器に供給する空気は最終的に燃料電池のカソードに供給する空気と合流するため、燃料電池のカソードに供給する空気の一部を脱硫器の加熱源として利用する上で、燃料電池のカソードに供給する空気の流量が変動するものではない。このため、燃料電池のカソードに供給する空気の流量は、カソード用空気供給ライン11に最初に導入する際に決定することができ、既知の制御手段(例えば、送風機の出力調整、バルブ等)を用いて制御することができる。なお、燃料電池のカソードに供給する空気の流量は、燃料電池の発電容量とその発電時に燃料電池カソードで消費する酸素量から決まる空気利用率から決定される。
また、上記燃料電池のカソードに供給する空気の温度は、燃料電池1が700〜1000℃程度の高温で作動する固体酸化物形燃料電池である場合、550〜1000℃の範囲に調整し、燃料電池の作動温度を大きく下回らないようにすることが好ましい。そして、上記脱硫器に供給する空気の温度は、脱硫器を脱硫反応に好適な温度、例えば100〜300℃の範囲まで加熱するため、250℃以上が好ましく、250〜450℃の範囲が更に好ましい。
一方、本発明の加熱方法に用いる燃料電池排ガスには、燃料電池のカソードオフガス及びアノードオフガスをいずれも使用することでき、燃料電池のカソードオフガスを支燃ガスとして用いたアノードオフガスの燃焼ガスを用いることが好ましい。このような燃焼ガスを燃料電池排ガスとして使用すれば、燃料電池のカソードに供給する空気との熱交換に必要な熱量を十分に確保することができる。ここで、燃料電池排ガスは、排ガス供給ライン15を介して熱交換器2の燃料電池排ガス層2Aに供給され、排ガス排出ライン16を介して熱交換器2の燃料電池排ガス層2Aから排出される。また、カソードオフガス及びアノードオフガスを燃焼させた排ガスは、上記熱交換に使用される他、燃料電池、改質器、原燃料等の加熱に利用されることもできる。なお、燃料電池排ガスは、燃料電池のカソードに供給する空気及び脱硫器に供給する空気の温度を上述の好適な範囲まで上昇させるため、熱交換を行う前の温度が300℃以上であることが好ましく、500℃以上であることが更に好ましく、550〜750℃の範囲であることが一層好ましい。また、燃料電池システムの燃料利用率は一般に65〜80%であり、燃料の20%程度はアノードオフガスとして排出されるため、本発明の加熱方法に用いる燃料電池排ガスを十分に確保することができる。
本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法においては、燃料電池排ガスとの熱交換により燃料電池のカソードに供給する空気を加熱するため、高温で作動する燃料電池の排ガスであることが好ましい。従って、本発明の加熱方法に用いる燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であることが好ましい。固体酸化物形燃料電池としては、公知の構造を持った固体酸化物形燃料電池を採用することができる。なお、通常、固体酸化物形燃料電池は、複数のセルを積層及び/又は連結して構成されるものが一般的である。
また、上述の通り、燃料電池システムの運転条件の変動によって、脱硫器に供給する原燃料の温度及び供給量、燃料電池排ガスの温度及び排出量等が変化することがあるため、本発明の加熱方法においては、かかる変化に応じて脱硫器に供給する空気の流量を調整することが好ましく、これにより、脱硫器を所望の温度に加熱維持することが可能となり、長期に渡り安定した脱硫レベルを維持することができる。具体的には、本発明の燃料電池用脱硫器の加熱方法において、まず、脱硫器3の内部温度を監視する。例えば、脱硫器3の本体内部に温度計(図示せず)等の温度計測手段を設置することによって、脱硫器3の内部温度を監視することができる。次に、脱硫器内部が所定の温度(例えば100〜300℃)になるように脱硫器3の内部温度を調整するため、監視により得られた脱硫器3の内部温度が所定温度から外れた場合には、燃料電池1のカソード1Aに供給する空気のうち脱硫器3に供給する空気の流量を増減させて脱硫器3の内部温度が所定の温度になるように調整する。なお、脱硫用空気供給ライン4及びカソード用空気供給ライン11に設置された流量制御バルブ13,14等の制御手段を用いることによって、脱硫器3に供給する空気の流量を調整することができる。図1に示すように、上記した分岐部分と流量制御バルブ13,14とを熱交換器2の上流側に設置すれば、熱交換を行う前に、燃料電池1のカソード1Aに供給する空気から脱硫器3に供給する空気が分離され、脱硫器3に供給する空気の流量を常温にて容易に調整することができる。なお、流量制御バルブ等の制御手段は、冷却用空気供給ラインに設置させることもできる。また、脱硫器3に供給する空気の流量調整は、流量制御バルブ13,14のうち一方を設置して、空気ブロワの流量と設置された流量制御バルブとの調整によっても可能である。
次に、図を参照しながら、本発明の燃料電池システムを詳細に説明する。本発明の燃料電池システムは、カソード1A及びアノード1Bを有する燃料電池1と、脱硫器3と、上述した方法により脱硫器3を加熱する加熱手段とを備えることを特徴とする。ここで、加熱手段としては、例えば、熱交換器2、脱硫用空気供給ライン4、脱硫用空気排出ライン5、カソード用空気供給ライン11、排ガス供給ライン15及び排ガス排出ライン16等を用いることで、燃料電池のカソードに供給する空気を燃料電池排ガスとの熱交換により加熱し、該加熱された空気の一部を脱硫器の熱源として利用することができるので、安定的に脱硫の熱源を確保することが可能となる。なお、上記加熱手段には、更に、上述の冷却用空気供給ライン、空気ブロワ、流量制御バルブ、流路切替バルブ、温度計測手段等を用いることができる。また、燃料電池1及び脱硫器3については、上記した通りである。
また、本発明の燃料電池システムは、上記燃料電池、脱硫器及び加熱手段の他に、通常、脱硫された原燃料を改質して水素を含む改質ガスを生成させる改質器10を備える。ここで、改質器10は脱硫器3の下流側に配置され、燃料電池1は該改質器10の下流側に配置されている。また、脱硫した原燃料は、脱硫原料供給ライン9を介して改質器10に供給されることになるが、上述のように、通常、水タンク21、水ポンプ20及び水供給ライン19を介して供給される水またはスチームと合流して混合された後に改質器10へ供給される。また、改質ガスは、改質ガス供給ライン17を介して燃料電池1のアノード1Bに供給される。
上記改質器10の少なくとも一部には、改質触媒が充填され、該改質触媒に脱硫原燃料と水蒸気との混合物を接触させることで、改質反応によって水素を主成分とする改質ガスが製造される。ここで、改質触媒としては、通常使用される水蒸気改質触媒を用いることができ、例えば、Ru、Ni、W、Co、Rh、Pt等をアルミナ、シリカ、ジルコニア等の担体に担持した触媒を用いることができる。
更に、図1に示す燃料電池システムにおいては、燃料電池1及び改質器10の双方が高温室18内に配置されている。図1に示すように燃料電池1及び改質器10を高温室18内に配置することで、燃料電池排ガスを燃料電池1及び改質器10の加熱に利用することができる。なお、高温室18は、金属製の板等によって燃料電池1及び改質器10を覆うことで構成され、更に燃料電池排ガスを熱交換器1に供給する排ガス供給ライン15が接続されている。
1 燃料電池
1A カソード
1B アノード
2 熱交換器
2A 燃料電池排ガス層
2B 第一空気層
2C 第二空気層
3 脱硫器
3A 本体部
3B ジャケット
4 脱硫用空気供給ライン
5 脱硫用空気排出ライン
6 原料供給ライン
7 原料ポンプ
8 原料タンク
9 脱硫原料供給ライン
10 改質器
11 カソード用空気供給ライン
12 空気ブロワ
13,14 流量制御バルブ
15 排ガス供給ライン
16 排ガス排出ライン
17 改質ガス供給ライン
18 高温室
19 水供給ライン
20 水ポンプ
21 水タンク

Claims (8)

  1. 燃料電池のカソードに供給する空気を燃料電池排ガスとの熱交換により加熱する工程と、
    前記熱交換により加熱された空気の一部を熱源として脱硫器に供給し、該脱硫器を加熱する工程と
    前記脱硫器に供給した空気を、該脱硫器の加熱源として利用した後に、前記燃料電池のカソードに供給する空気と合流させる工程と
    を含むことを特徴とする燃料電池用脱硫器の加熱方法。
  2. 前記燃料電池排ガスが、燃料電池のカソードオフガスを支燃ガスとして用いたアノードオフガスの燃焼ガスであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用脱硫器の加熱方法。
  3. 前記燃料電池が、固体酸化物形燃料電池であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用脱硫器の加熱方法。
  4. 前記脱硫器の内部温度を監視する工程と、
    熱交換を行う前に、前記燃料電池のカソードに供給する空気から前記脱硫器に供給する空気を分離し、該脱硫器に供給する空気の流量を調整する工程と
    を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用脱硫器の加熱方法。
  5. 前記燃料電池排ガスは、熱交換を行う前の温度が300℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用脱硫器の加熱方法。
  6. 前記脱硫器に供給する空気の温度が、250℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用脱硫器の加熱方法。
  7. 前記燃料電池排ガスと前記燃料電池のカソードに供給する空気との熱交換が、複数の熱交換器を介して行われることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用脱硫器の加熱方法。
  8. 燃料電池と、脱硫器と、請求項1〜7のいずれかに記載の方法により該脱硫器を加熱する加熱手段とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
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