JP2016115537A - 燃料電池モジュール - Google Patents

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雅史 大橋
Masafumi Ohashi
雅史 大橋
信 稲垣
Makoto Inagaki
信 稲垣
香那子 宮▲崎▼
Kanako Miyazaki
香那子 宮▲崎▼
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

【課題】部品点数を削減して低コスト化できる燃料電池モジュールを提供することが目的である。【解決手段】燃料電池モジュールM1は、燃料電池セルスタック10と、燃料電池セルスタック10の上方に設けられた燃焼部90と、燃焼部90の上方に設けられた燃料処理部170とを備える。燃料処理部170は、同心状に配置された複数の筒状壁を有して構成されている。この複数の筒状壁の間には、燃焼排ガス流路、気化流路、改質流路等が形成されている。燃料処理部170の内側の空間には、気化流路に供給される原燃料のもとになる炭化水素系燃料を脱硫する脱硫層171が充填されている。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池モジュールに関する。
燃料電池セルスタックの発電には、例えば都市ガス等の炭化水素系燃料が用いられる。この炭化水素系燃料に含まれる硫黄成分(主に付臭剤成分)は、燃料電池セルスタックの前段に設けられた改質器内の触媒や燃料電池セルスタック内の電極触媒を被毒する。このため、炭化水素系燃料を脱硫する必要がある。この炭化水素系燃料を脱硫する方式としては、一般に、常温吸着脱硫方式、加熱吸着脱硫方式、及び、水素化脱硫方式がある。
また、気化器、改質器、及び、脱硫器等がモジュール化されて構成された燃料電池モジュール(ホットモジュール)内で脱硫を行う技術としては、特許文献1に記載の加熱脱硫方式や特許文献2に記載の水素化脱硫方式のものがある。なお、加熱脱硫及び水素化脱硫は、高温環境下にて行われる。参考として、特許文献3には、加熱脱硫剤の作動温度が開示され、特許文献4には、水素化脱硫剤の作動温度が開示されている。
特開2011−181268号公報 特開2011−159485号公報 特開平6−315628号公報 特許第2993507号公報
特許文献1,2に記載の従来の燃料電池モジュールでは、脱硫器としての個別の部屋が設けられている。このため、部品点数が増加し、高コストになる。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、部品点数を削減して低コスト化できる燃料電池モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の燃料電池モジュールは、酸化剤ガスと改質ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池セルスタックと、前記燃料電池セルスタックから排出されたスタック排ガスを燃焼し、燃焼排ガスを排出する燃焼部と、同心状に配置された複数の筒状壁を有して構成されると共に、前記複数の筒状壁の間に、前記燃焼排ガスが流れる燃焼排ガス流路、前記燃焼排ガスとの熱交換により原燃料が気化されて燃料ガスが生成される気化流路、及び、前記気化流路と連通し前記燃焼排ガスの熱を利用して前記燃料ガスが改質され前記改質ガスが生成される改質流路を少なくとも有する燃料処理部と、前記燃料処理部の内側の空間に充填され、前記気化流路に供給される前記原燃料のもとになる炭化水素系燃料を脱硫する脱硫層と、を備える。
この燃料電池モジュールによれば、脱硫層を充填するために燃料処理部の内側の空間が利用されているので、脱硫層のための個別の部屋(脱硫器)が不要である。これにより、部品点数を削減することができるので、低コスト化することができる。
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃焼部は、前記燃料電池セルスタックの上方に設けられ、前記燃料処理部は、前記複数の筒状壁の軸方向を高さ方向として形成されると共に、前記燃焼部の上方に設けられ、前記脱硫層は、加熱吸着脱硫剤又は水素化脱硫剤により形成され、前記燃料処理部の内側の空間における前記脱硫層よりも下側には、断熱材が充填されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、燃料電池セルスタック及び燃焼部からなる高温部と脱硫層との間を断熱材によって熱的に遮断することができるので、加熱吸着脱硫剤又は水素化脱硫剤により形成された脱硫層を適正な作動温度に調整することができる。
また、請求項3に記載のように、請求項2に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記脱硫層は、水素化脱硫剤により形成され、前記燃料処理部の内側の空間における前記脱硫層よりも上側にも、断熱材が充填されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、脱硫層の上側に充填された断熱材によって、脱硫層の外部(上方)への放熱を抑制することができ、脱硫層が必要以上に冷やされてしまうことを抑制することができる。これにより、脱硫層を形成する水素化脱硫剤を適正な温度領域に充填することが可能となり、水素化脱硫剤の充填量を低減することができる。
また、請求項4に記載のように、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記気化流路の上流端には、改質用水を供給する水供給路が接続され、前記気化流路の上流端は、前記脱硫層から供給された前記炭化水素系燃料と前記水供給路から供給された前記改質用水とが混合されて前記原燃料が生成される混合部とされていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、気化流路の上流端には、改質用水を供給する水供給路が接続されており、脱硫層から供給された炭化水素系燃料と水供給路から供給された改質用水とは、気化流路の上流端の混合部にて混合される。従って、脱硫層を流れる炭化水素系燃料には、改質用水が含まれないので、水分を含まない状態で炭化水素系燃料の脱硫を行うことができる。従って、脱硫層が高い硫黄吸着性能を示し、脱硫剤の充填量を削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、請求項5に記載のように、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記脱硫層は、前記気化流路を有する気化部に囲まれていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、燃料電池セルスタックの負荷変動時にも一定の温度となる気化部に脱硫層が囲まれているので、脱硫層の温度も燃料電池セルスタックの負荷変動によらずに一定にすることができる。これにより、例えば、燃料電池セルスタックの負荷変動によって温度が変化する改質部等によって脱硫層が囲まれる場合に比して、脱硫層を安定して作動させることができる。
また、気化部は、燃料電池セルスタックの発電時に約100℃になるが、燃料電池セルスタックの起動時には約300℃近くになる場合もある。この場合には、脱硫層を囲う気化部が加熱手段を兼ねるので、例えば、脱硫器が別に設けられた場合のように脱硫器を適切な作動温度に保つための専用の加熱手段が必要になることを回避できる。これにより、部品点数をさらに削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、請求項5に記載のように、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記脱硫層は、前記燃焼排ガス流路に囲まれていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、脱硫層を囲う燃焼排ガス流路が加熱手段や断熱手段を兼ねるので、例えば、脱硫器が別に設けられた場合のように脱硫器を適切な作動温度に保つための専用の加熱手段や断熱手段が必要になることを回避できる。これにより、部品点数をさらに削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、請求項6に記載のように、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記気化流路は、前記脱硫層の径方向外側に位置し、前記気化流路と前記脱硫層との間には、断熱層が設けられていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、低温部である気化流路と脱硫層との間を断熱層によって熱的に遮断することができるので、加熱吸着脱硫剤又は水素化脱硫剤により形成された脱硫層を適正な作動温度に調整することができる。
また、請求項7に記載のように、請求項2又は請求項3に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記脱硫層は、前記気化流路を有する気化部よりも上側に位置し、前記断熱材は、前記気化部の径方向内側に位置していても良い。
この燃料電池モジュールによれば、低温部である気化部と脱硫層との間を断熱材によって熱的に遮断することができるので、加熱吸着脱硫剤又は水素化脱硫剤により形成された脱硫層を適正な作動温度に調整することができる。
また、請求項8に記載のように、請求項1〜請求項3、及び、請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記気化流路を有する気化部の上方には、前記原燃料が流れる原燃料流路と、前記燃焼排ガス流路とを有する熱交換部が設けられ、前記原燃料流路の上流端には、改質用水を供給する水供給路が接続され、前記原燃料流路の上流端は、前記脱硫層から供給された前記炭化水素系燃料と前記水供給路から供給された前記改質用水とが混合されて前記原燃料が生成される混合部とされていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、熱交換部の原燃料流路の上流端には、改質用水を供給する水供給路が接続されており、脱硫層から供給された炭化水素系燃料と水供給路から供給された改質用水とは、原燃料流路の上流端の混合部にて混合される。従って、脱硫層を流れる炭化水素系燃料には、改質用水が含まれないので、水分を含まない状態で炭化水素系燃料の脱硫を行うことができる。従って、脱硫層が高い硫黄吸着性能を示し、脱硫剤の充填量を削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、請求項9に記載のように、請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、及び、請求項8のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記気化流路を有する気化部の上方には、前記原燃料が流れる原燃料流路と、前記燃焼排ガス流路とを有する熱交換部が設けられ、前記熱交換部は、前記脱硫層の径方向外側に位置していても良い。
この燃料電池モジュールによれば、脱硫層の径方向外側に位置する熱交換部が加熱手段や断熱手段を兼ねるので、例えば、脱硫器が別に設けられた場合のように脱硫器を適切な作動温度に保つための専用の加熱手段や断熱手段が必要になることを回避できる。これにより、部品点数をさらに削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、請求項10に記載のように、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記脱硫層は、前記燃料処理部と同心状の筒状を成していても良い。
この燃料電池モジュールによれば、脱硫層が燃料処理部と同心状の筒状を成しているので、燃料処理部の内側の空間を脱硫層の充填のために効率良く利用することができる。しかも、脱硫層が筒状に形成されることにより、脱硫層に均一に炭化水素系燃料を流通させることができるので、炭化水素系燃料の偏流を抑制することができる。これにより、脱硫層における硫黄吸着性能をより高めることができる。
また、請求項11に記載のように、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記脱硫層には、前記炭化水素系燃料が蛇行して流れる折返し流路が形成されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、脱硫層に折返し流路が形成された分、炭化水素系燃料の流路長を長くすることができる。これにより、脱硫層における硫黄吸着性能をより高めることができる。
また、請求項12に記載のように、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記脱硫層は、水素化脱硫剤により形成され、前記改質流路の下流端には、前記改質流路にて生成され水素を主成分とする前記改質ガスの一部を前記脱硫層に供給する水素供給路が接続されていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、改質流路にて生成され水素を含む改質ガスの一部を、改質流路の下流端に接続された水素供給路を通じて脱硫層に供給することができる。これにより、水素化脱硫剤により形成された脱硫層に外部から水素を供給する必要が無いので、脱硫層に外部から水素を供給する場合に比して、構造を簡素化することができる。
また、請求項13に記載のように、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃料処理部は、互いの間に隙間を有する少なくとも三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成されると共に、該三重の筒状壁の間に前記気化流路及び前記燃焼排ガス流路を有する気化部と、前記気化部の下方に前記気化部と同軸上に設けられると共に、互いの間に隙間を有する少なくとも三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該三重の筒状壁の間に前記改質流路及び前記燃焼排ガス流路を有する改質部とを備えていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、気化部及び改質部が同軸上に設けられているので、燃料電池モジュールを径方向に小型化することができる。しかも、気化部及び改質部は、それぞれ少なくとも三重の筒状壁によって構成されている。従って、気化部及び改質部の構造を簡素化できると共に、気化部及び改質部の組立が容易になるので、燃料電池モジュールをより低コスト化することができる。
また、請求項14に記載のように、請求項13に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃料処理部は、前記気化部及び前記改質部の径方向外側に設けられると共に、互いの間に隙間を有する三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該三重の筒状壁の間に、前記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路、及び、前記燃焼排ガス流路を有する熱交換部をさらに備えていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、燃料処理部は、熱交換部を備えており、この熱交換部にて酸化剤ガスと燃焼排ガスとが熱交換されるので、熱効率を向上させることができる。
しかも、熱交換部が気化部及び改質部の径方向外側に設けられているので、燃料電池モジュールを軸方向に小型化することができる。また、熱交換部は、三重の筒状壁によって構成されている。従って、熱交換部の構造を簡素化できると共に、熱交換部の組立が容易になるので、燃料電池モジュールをより低コスト化することができる。
また、請求項15に記載のように、請求項13に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃料処理部は、前記気化部の上方に前記気化部と同軸上に設けられると共に、互いの間に隙間を有する少なくとも三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該三重の筒状壁の間に、前記原燃料が流れる原燃料流路、及び、前記燃焼排ガス流路を有する熱交換部をさらに備えていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、燃料処理部は、熱交換部を備えており、この熱交換部にて原燃料と燃焼排ガスとが熱交換されるので、熱効率を向上させることができる。
しかも、熱交換部が気化部の上方に気化部と同軸上に設けられているので、燃料電池モジュールを径方向に小型化することができる。また、熱交換部は、少なくとも三重の筒状壁によって構成されている。従って、熱交換部の構造を簡素化できると共に、熱交換部の組立が容易になるので、燃料電池モジュールをより低コスト化することができる。
また、請求項16に記載のように、請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃料処理部の下方に前記燃料処理部と同軸上に設けられると共に、前記燃料電池セルスタックの周囲に設けられた少なくとも二重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該二重の筒状壁の間に前記燃料電池セルスタックの排熱で予熱される前記酸化剤ガスが流れる予熱流路を有する予熱部をさらに備えていても良い。
この燃料電池モジュールによれば、予熱流路を通じて燃料電池セルスタックに供給される酸化剤ガスを、燃料電池セルスタックの熱を利用して効率的に予熱することができる。また、燃料電池セルスタックの熱を、予熱流路を流れる酸化剤ガスで吸収することにより燃料電池セルスタックの放熱を遮断することができるので、燃料電池モジュールの発電効率を向上させることができる。
しかも、予熱部は、燃料処理部の下方に燃料処理部と同軸上に設けられているので、燃料電池モジュールを径方向に小型化することができる。
また、請求項17に記載のように、請求項16に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃焼部は、前記予熱部の上方に前記予熱部と同軸上に設けられた円筒状又は楕円筒状の周壁部を有すると共に、前記燃料電池セルスタックから排出され前記周壁部の内側に供給されたスタック排ガスを燃焼し、燃焼排ガスを上方に排出しても良い。
この燃料電池モジュールによれば、燃焼部の周壁部は、予熱部の上方に予熱部と同軸上に設けられているので、燃料電池モジュールを径方向に小型化することができる。
また、請求項18に記載のように、請求項17に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃料処理部、前記予熱部、及び、前記周壁部は、容器を構成していても良い。
この燃料電池モジュールによれば、容器は、複数の筒状壁によって形成された燃料処理部、予熱部、及び、周壁部によって構成されているので、容器の構造を簡素化することができると共に、容器の組立が容易になるので、燃料電池モジュールをより低コスト化することができる。
以上詳述したように、本発明によれば、燃料電池モジュールの部品点数を削減して低コスト化できることができる。
第一実施形態に係る燃料電池モジュールの縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 図1の要部拡大図である。 図1の要部拡大図である。 第一実施形態に係る燃料電池モジュールの変形例を示す要部拡大図である。 第二実施形態に係る燃料電池モジュールの縦断面図である。 図6の要部拡大図である。 図6の要部拡大図である。 混合排出部を示す図である。 第三実施形態に係る燃料電池モジュールの縦断面図である。 図10の要部拡大図である。 図10の要部拡大図である。 図10の要部拡大図である。 第三実施形態に係る燃料電池モジュールの変形例を示す要部拡大図である。 第四実施形態に係る燃料電池モジュールの縦断面図である。 図15の要部拡大図である。 図15の要部拡大図である。 第一実施形態に係る燃料電池モジュールの運転時における燃料処理部内の温度分布を示す図である。 第三実施形態に係る燃料電池モジュールの運転時における燃料処理部内の温度分布を示す図である。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
<燃料電池モジュール>
図1に示されるように、第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1は、燃料電池セルスタック10と、容器20と、断熱層130と、断熱材140と、脱硫層171と、断熱材172とを備える。
<燃料電池セルスタック>
燃料電池セルスタック10には、一例として、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が適用されている。この燃料電池セルスタック10は、一例として、鉛直方向に積層された複数の平板形のセル12と、マニホールド14と有している。各セル12は、燃料極(アノード極)、電解質層、空気極(カソード極)を有する。
各セル12の燃料極には、改質ガスが供給され、各セル12の空気極には、酸化剤ガスが供給される。各セル12は、酸化剤ガスと改質ガスとの電気化学反応により発電すると共に、発電に伴い発熱する。
<容器>
容器20は、同心状に配置された複数(九個)の管材21〜29により構成されている。この複数の管材21〜29は、いずれも横断面が真円形状である円筒状に形成され、伝熱性の高い金属で形成される。この複数の管材21〜29は、容器20の内側から外側に順に配置されている。
一番目の管材21は、燃料電池セルスタック10の上方から容器20の上端部に亘って設けられている。二番目の管材22及び三番目の管材23は、一番目の管材21の上部に対応する長さで形成されており、二番目の管材22は、一番目の管材21の外側から管材21の上部に接合されている。四番目の管材24は、容器20の高さ方向の中央部に設けられており、五番目の管材25及び六番目の管材26は、容器20の下端部から上端部に亘って設けられている。七番目の管材27、八番目の管材28、及び、九番目の管材29は、容器20の高さ方向の中央部から上端部に亘って設けられている。
六番目の管材26と七番目の管材27とは、水平方向に延びる連結部31を介して連結され、五番目の管材25と八番目の管材28とは、水平方向に延びる連結部32を介して連結されている。また、九番目の管材29の上端部は、水平方向に延びる連結部33を介して三番目の管材23の上端部に固定されている。
五番目の管材25の下端部は、底壁部34に接合されており、六番目の管材26の下端部は、底壁部35に接合されている。底壁部34には、燃料電池セルスタック10が載置されており、また、底壁部34と底壁部35とは、スペーサ36により固定されている。
この複数の管材21〜29によって構成される容器20は、機能別には、気化部40と、改質部60と、燃焼部90と、予熱部100と、熱交換部110とを有する。
<気化部>
気化部40は、四重の筒状壁41〜44によって構成されている。四重の筒状壁41〜44のうち最も内側に位置する筒状壁41は、一番目の管材21の上部と、二番目の管材22とによって構成され、四重の筒状壁41〜44のうち内側から二番目の筒状壁42は、三番目の管材23によって構成されている。また、四重の筒状壁41〜44のうち内側から三番目の筒状壁43は、五番目の管材25の上部によって構成され、四重の筒状壁41〜44のうち最も外側の筒状壁44は、六番目の管材26の上部によって構成されている。
この四重の筒状壁41〜44によって構成された気化部40は、後述する改質部60の上方に改質部60と同軸上に設けられている。図2に示されるように、この気化部40を構成する四重の筒状壁41〜44は、互いの間に隙間を有しており、この四重の筒状壁41〜44の間には、内側から外側へ順に、気化流路46、燃焼排ガス流路47、及び、酸化剤ガス流路48が形成されている。
つまり、一番目の筒状壁41と、二番目の筒状壁42との間の隙間は、気化流路46として形成されている。また、二番目の筒状壁42と、三番目の筒状壁43との間の隙間は、燃焼排ガス流路47として形成され、三番目の筒状壁43と、四番目の筒状壁44との間の隙間は、酸化剤ガス流路48として形成されている。
気化部40の上端部には、容器20の径方向外側に延びる水供給管50が接続されている。この水供給管50の内側は、水供給路54として形成されており、この水供給路54は、気化流路46の上流端に接続されている。この水供給路54から気化流路46には、改質用水162が供給される。
この気化流路46の上流端は、後述する脱硫層171から供給された炭化水素系燃料161と水供給路54から供給された改質用水162とが混合(合流)されて原燃料163が生成される混合部55とされている。この混合部55にて混合された原燃料163は、気化流路46を鉛直方向上側から下側に流れる。
また、この気化流路46には、気化部40の軸方向回りに螺旋状に形成された螺旋部材51が設けられており、この螺旋部材51により、気化流路46は、気化部40の軸方向回りに螺旋状に形成されている。
図3に示されるように、燃焼排ガス流路47の下端部は、後述する改質部60に形成された燃焼排ガス流路66を介して燃焼部90に形成された燃焼室94(図4参照)と連通されている。この燃焼排ガス流路47には、燃焼部90から排出されると共に改質部60の燃焼排ガス流路66を通じて供給された燃焼排ガス168が鉛直方向下側から上側に流れる。
酸化剤ガス流路48の上端部は、後述する熱交換部110に形成された酸化剤ガス流路117と連通されている。この酸化剤ガス流路48には、熱交換部110の酸化剤ガス流路117から供給された酸化剤ガス166が鉛直方向上側から下側に流れる。
<改質部>
図3に示されるように、改質部60は、上述の気化部40の下方に気化部40と同軸上に設けられており、四重の筒状壁61〜64によって構成されている。四重の筒状壁61〜64のうち最も内側に位置する筒状壁61は、一番目の管材21の下部によって構成され、四重の筒状壁61〜64のうち内側から二番目の筒状壁62は、四番目の管材24によって構成されている。また、四重の筒状壁61〜64のうち内側から三番目の筒状壁63は、五番目の管材25における高さ方向の中央部によって構成され、四重の筒状壁61〜64のうち最も外側の筒状壁64は、六番目の管材26における高さ方向の中央部によって構成されている。
この改質部60を構成する四重の筒状壁61〜64は、互いの間に隙間を有している。そして、この四重の筒状壁61〜64の間には、内側から外側へ順に、燃焼排ガス流路66、改質流路67、及び、酸化剤ガス流路68が形成されている。
つまり、一番目の筒状壁61と、二番目の筒状壁62との間の隙間は、燃焼排ガス流路66として形成されている。また、二番目の筒状壁62と、三番目の筒状壁63との間の隙間は、改質流路67として形成され、三番目の筒状壁63と、四番目の筒状壁64との間の隙間は、酸化剤ガス流路68として形成されている。
燃焼排ガス流路66の下端部は、後述する燃焼部90に形成された燃焼室94(図4参照)と連通されている。この燃焼排ガス流路66には、後述する燃焼部90から排出された燃焼排ガス168が鉛直方向下側から上側に流れる。また、一番目の筒状壁61の下端部には、テーパ部65が設けられている。このテーパ部65は、鉛直方向上側に向かうに従って拡径するテーパ状に形成されている。
改質部60の上端部には、鉛直方向上側に延長された混合部80が形成されている。この混合部80は、気化部40と改質部60との間、すなわち、より具体的には、改質部60の上側且つ気化部40の下端部の径方向外側に位置する。気化部40の下端部における周方向の一部からは、連結管81が径方向外側に延びている。
連結管81は、混合部80における気化部40との接続部を構成しており、この連結管81の内側は、水平方向に貫通するオリフィス82として形成されている。連結管81(オリフィス82)は、気化流路46の径方向外側に位置しており、気化流路46の下端部と連通する。混合部80は、連結管81(オリフィス82)を一つのみ有する。この混合部80には、オリフィス82に対する改質流路67側(径方向外側)に位置しオリフィス82と対向する対向壁部86が設けられている。
改質流路67の入口(上端)は、混合部80及び連結管81を介して気化流路46と連通されている。この改質流路67には、気化流路46から供給された燃料ガス164が鉛直方向上側から下側に流れる。
この改質流路67の入口には、改質流路67の周方向に沿って環状に形成された仕切板83が設けられている。この仕切板83には、周方向に一定の間隔を空けて複数のオリフィス84が形成されている。この複数のオリフィス84は、仕切板83の板厚方向(鉛直方向)に貫通しており、改質流路67には、複数のオリフィス84を通じて燃料ガス164が流入する。この仕切板83は、鉛直方向に間隔を空けて複数設けられていても良い。
改質流路67の入口の径方向外側には、酸化剤ガス流路68が位置している。改質流路67には、燃料ガス164から改質ガス165を生成するための改質触媒層70が改質流路67の周方向及び軸方向の全長に亘って設けられている。改質触媒層70には、例えば、活性金属としてニッケル、ルテニウム、白金、ロジウム等の金属を担持した粒状触媒又はハニカム触媒等が用いられる。
酸化剤ガス流路68の上端部は、上述の気化部40に形成された酸化剤ガス流路48と連通されている。この酸化剤ガス流路68には、気化部40の酸化剤ガス流路48から供給された酸化剤ガス166が鉛直方向上側から下側に流れる。
<燃焼部>
図4に示されるように、燃焼部90は、上述の燃料電池セルスタック10の上方に設けられており、周壁部91と、点火電極92と、隔壁部93とを有する。周壁部91は、上述の改質部60を構成する四重の筒状壁61〜64のうち最も内側の筒状壁61を除く残りの筒状壁62〜64に一体に形成されている。
つまり、四重の筒状壁61〜64のうち最も内側の筒状壁61を除く残りの筒状壁62〜64は、内側の筒状壁61に対して下方に延びている。そして、この筒状壁62〜64における下方に延びた延長部分は、燃焼部90の周壁部91として形成されている。この周壁部91を構成する三重の筒状壁62〜64において、筒状壁62と筒状壁63との間には、改質部60の改質流路67が延長して形成されており、筒状壁63と筒状壁64との間には、改質部60の酸化剤ガス流路68が延長して形成されている。
この周壁部91は、後述する燃料電池セルスタック10の周囲を囲う予熱部100の上方に予熱部100と同軸上に設けられている。この周壁部91の内側は、燃焼室94として形成されており、この燃焼室94は、後述する予熱部100の内側空間104と、上述の改質部60の燃焼排ガス流路66とに連通されている。
点火電極92は、テーパ部65の先端部(下端部)から燃焼室94内に突出されており、燃焼室94の中心部に配置されている。この点火電極92は、燃料電池セルスタック10の上方に燃料電池セルスタック10と離間して設けられている。上述の気化部40及び改質部60を構成する一番目の管材21の内側には、パイプ150が収容され、このパイプ150の内側には、点火電極92と接続され碍子で絶縁された導電部151が挿入されている。
隔壁部93は、周壁部91の内周面に沿って環状に形成されている。この隔壁部93は、点火電極92と燃料電池セルスタック10との間に開口する絞り孔96を有している。この絞り孔96には、燃料電池セルスタック10から排出されたスタック排ガス167が通過する。絞り孔96を通過したスタック排ガス167は、点火電極92とパイプ150等との間に形成されるスパークによって点火される。燃焼室94にて発生した燃焼排ガス168は、上方(燃料電池セルスタック10と反対側)に排出され、テーパ部65に沿って改質部60の燃焼排ガス流路66に流入する。
<予熱部>
予熱部100(収容部)は、上述の燃焼部90の下方に設けられており、二重の筒状壁101,102によって構成されている。二重の筒状壁101,102のうち内側の筒状壁101は、五番目の管材25の下部によって構成され、二重の筒状壁101,102のうち外側の筒状壁102は、六番目の管材26の下部によって構成されている。
この予熱部100は、燃料電池セルスタック10の周囲に設けられており、燃料電池セルスタック10を収容している。予熱部100の内側には、内側空間104が形成されており、予熱部100を構成する二重の筒状壁101,102の間には、予熱流路105が形成されている。
この予熱流路105には、予熱部100の軸方向回りに螺旋状に形成された螺旋部材106が設けられており、この螺旋部材106により、予熱流路105は、予熱部100の軸方向回りに螺旋状に形成されている。
この予熱流路105の上端部は、上述の改質部60の酸化剤ガス流路68と連通され、予熱流路105の下端部は、図1に示される底壁部34と底壁部35との間に形成された導入路37を通じて燃料電池セルスタック10の酸化剤ガス取入口15と連通されている。
また、予熱部100の内側には、上述の改質流路67と、燃料電池セルスタック10の燃料ガス取入口16(図1参照)とを接続する改質ガス配管107が設けられている。図4に示されるように、上述の隔壁部93の外周部には、水平方向に延在する仕切板97が一体に形成されており、この仕切板97には、鉛直方向に貫通するオリフィス98が仕切板97の周方向に間隔を空けて複数形成されている。改質流路67と改質ガス配管107の内側とは、オリフィス98を通じて連通されている。
<熱交換部>
図2に示されるように、熱交換部110は、上述の気化部40及び改質部60の径方向外側に設けられており、三重の筒状壁111〜113によって構成されている。三重の筒状壁111〜113における内側の筒状壁111は、七番目の管材27によって構成され、三重の筒状壁111〜113における中央の筒状壁112は、八番目の管材28によって構成され、三重の筒状壁111〜113における外側の筒状壁113は、九番目の管材29によって構成されている。
この熱交換部110を構成する三重の筒状壁111〜113は、互いの間に隙間を有している。そして、内側の筒状壁111と中央の筒状壁112との間には、酸化剤ガス流路117が形成され、外側の筒状壁113と中央の筒状壁112との間には、燃焼排ガス流路118が形成されている。
酸化剤ガス流路117には、熱交換部110の軸方向回りに螺旋状に形成された螺旋部材120が設けられており、この螺旋部材120により、酸化剤ガス流路117は、熱交換部110の軸方向回りに螺旋状に形成されている。同様に、燃焼排ガス流路118には、熱交換部110の軸方向回りに螺旋状に形成された螺旋部材121が設けられており、この螺旋部材121により、燃焼排ガス流路118は、熱交換部110の軸方向回りに螺旋状に形成されている。
酸化剤ガス流路117の下端部には、容器20の径方向外側に延びる酸化剤ガス供給管122(図1参照)が接続されている。連結部31と連結部32との間の隙間は、容器20の径方向に延びる連結流路38として形成されており、酸化剤ガス流路117の上端部は、連結流路38を介して上述の気化部40に形成された酸化剤ガス流路48と連通されている。この酸化剤ガス流路117には、酸化剤ガス供給管122(図1参照)から供給された酸化剤ガス166が鉛直方向下側から上側に流れる。
また、連結部32と連結部33との間の隙間は、容器20の径方向に延びる連結流路39として形成されており、燃焼排ガス流路118の上端部は、連結流路39を介して上述の気化部40に形成された燃焼排ガス流路47と連通されている。この燃焼排ガス流路118の下端部には、容器20の径方向外側に延びるガス排出管123(図1参照)が接続されており、燃焼排ガス流路118には、気化部40の燃焼排ガス流路47から供給された燃焼排ガス168が鉛直方向上側から下側に流れる。
<燃料処理部及びその内側に充填された脱硫層及び断熱材>
以上のように構成された容器20のうち、気化部40、改質部60、及び、熱交換部110は、燃料処理部170を構成している。この燃料処理部170は、上述の如く同心状に配置された複数の筒状壁(つまり、筒状壁41,61、筒状壁42、筒状壁62、筒状壁43,63、筒状壁44,64、筒状壁111、筒状壁112、筒状壁113)を有して構成されている。この燃料処理部170は、上述の複数の筒状壁の軸方向を高さ方向として形成されると共に、燃焼部90の上方に設けられている。
この燃料処理部170の内側の空間(最も内側の筒状壁41,61の内側の空間)には、脱硫層171及び断熱材172が充填されている。脱硫層171は、加熱吸着脱硫剤により形成されており、より具体的には、燃料処理部170の内側の空間における中央部から上端部に亘って充填されている。一方、断熱材172は、燃料処理部170の内側の空間における脱硫層171よりも下側に位置し、燃料処理部170の内側の空間における中央部から下端部に亘って充填されている。
燃料処理部170の上部の軸芯部には、鉛直方向に延びる炭化水素系燃料配管173が設けられており、脱硫層171は、炭化水素系燃料配管173の周囲に充填されることにより、燃料処理部170と同心状の筒状を成している。この筒状を成す脱硫層171は、上述の気化部40に囲まれている。
また、炭化水素系燃料配管173の内側には、上述のパイプ150が挿入されており、炭化水素系燃料配管173とパイプ150との間は、炭化水素系燃料161が流れる炭化水素系燃料流路174として形成されている。炭化水素系燃料配管173の上端部は、容器20の外部に突出されており、この炭化水素系燃料配管173の上端部には、炭化水素系燃料供給管175が接続されている。炭化水素系燃料供給管175から供給される炭化水素系燃料161としては、例えば、都市ガス等の炭化水素系ガスが使用される。なお、炭化水素系燃料配管173は、パイプ150と同心状に設けられずに、燃料処理部170の軸芯部から外れた位置に設けられていても良い。
図18には、燃料電池モジュールM1の運転時における燃料処理部170内の温度分布が示されている。燃料処理部170は、上部から下部に向かうに従って温度が上昇する。燃料処理部170の上部は、脱硫層171を構成する加熱吸着脱硫剤を使用できる温度範囲(約100℃〜400℃)となっており、脱硫層171は、加熱吸着脱硫剤を使用できる温度範囲の領域に充填されている。
<容器の外側に設けられた断熱層及び断熱材>
図2に示されるように、気化部40及び改質部60と、熱交換部110とは、容器20の径方向に離間しており、この気化部40及び改質部60と熱交換部110との間(つまり、熱交換部110を構成する三重の筒状壁111〜113の内側に形成された断熱空間115)には、円筒状の断熱層130が充填されている。
断熱材140は、円筒状の本体部141と、円盤状の上部142及び下部143とを有し、容器20を覆っている。つまり、本体部141は、容器20の周囲に設けられており、容器20を外側から覆っている。上部142は、本体部141を鉛直方向上側から覆うと共に、容器20の上部の周囲に設けられている。上部142は、鉛直方向上側から固定部材144により固定されている。下部143は、容器20及び本体部141を鉛直方向下側から覆っている。この断熱材140の表面は、被覆シート145によって覆われている。
次に、第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1の運転時の動作について説明する。
炭化水素系燃料供給管175を通じて炭化水素系燃料161が炭化水素系燃料配管173とパイプ150との間の炭化水素系燃料流路174に供給されると、この炭化水素系燃料161は、炭化水素系燃料流路174を鉛直方向上側から下側に流れ、炭化水素系燃料流路174の下端から排出される。炭化水素系燃料流路174の下端から排出された炭化水素系燃料161は、脱硫層171に供給され、脱硫層171に供給された炭化水素系燃料161は、脱硫層171の周方向に亘って拡散し、脱硫層171を鉛直方向上側に向かって流れる。この際、炭化水素系燃料161に含まれる硫黄成分は、脱硫層171の加熱吸着脱硫剤によって加熱吸着される。
この脱硫された炭化水素系燃料161は、図示しない連通口を通じて気化流路46の上端部に供給される。このように、本実施形態では、燃料処理部170の内側に脱硫層171が充填されており、気化流路46に供給される原燃料163のもとになる炭化水素系燃料161は、脱硫層171により脱硫される。
また、水供給管50を通じて気化流路46に改質用水162が供給されると、気化流路46の上流端の混合部55では、炭化水素系燃料161と改質用水162とが混合されて原燃料163が生成される。この原燃料163は、螺旋状に形成された気化流路46を鉛直方向上側から下側へ流れる。このとき、気化部40では、燃焼部90(図4参照)から排出された燃焼排ガス168が燃焼排ガス流路47を鉛直方向下側から上側に流れる。
気化流路46に隣接する燃焼排ガス流路47に燃焼排ガス168が流れると、気化流路46を流れる原燃料163と燃焼排ガス168との間で熱交換される(燃焼排ガス168から原燃料163に気化熱が与えられる)。そして、気化流路46では、原燃料163が気化されて燃料ガス164(図3参照)が生成される。
図3に示されるように、気化流路46で気化された燃料ガス164は、連結管81の内側に形成されたオリフィス82を通り、改質部60の上方に形成された混合部80の内側空間85に流入する。このとき、気化流路46で気化された燃料ガス164は、連結管81の内側のオリフィス82を通過する際に流速が高められて噴流となり、混合部80における径方向外側の対向壁部86に衝突する。そして、燃料ガス164が対向壁部86に衝突することにより乱流が生じ、燃料ガス164に含まれる炭化水素系ガス及び水蒸気が混合される。
このようにして混合された燃料ガス164は、対向壁部86に衝突することにより径方向外側から鉛直方向下側に向きを変え、改質流路67の入口に形成された複数のオリフィス84を通じて改質流路67に流入する。複数のオリフィス84は、改質流路67の周方向に一定の間隔を空けて並んでいるので、この複数のオリフィス84を通過することで、改質流路67には、燃料ガス164が周方向に分散して流入する。
また、このとき、改質部60では、燃焼部90(図4参照)から排出された燃焼排ガス168が燃焼排ガス流路66を鉛直方向下側から上側に流れる。改質流路67に隣接する燃焼排ガス流路66に燃焼排ガス168が流れると、改質流路67を流れる燃料ガス164と燃焼排ガス168との間で熱交換される。そして、改質流路67では、燃焼排ガス168の熱を利用して改質触媒層70により燃料ガス164が改質され改質ガス165が生成される。
改質流路67にて生成された改質ガス165は、図4に示されるように、仕切板97に形成されたオリフィス98を通過し、改質ガス配管107の内側に流入する。そして、この改質ガス165は、改質ガス配管107を通じて燃料電池セルスタック10の燃料ガス取入口16(図1参照)に供給される。
一方、このとき、図2に示される熱交換部110では、酸化剤ガス供給管122(図1参照)を通じて酸化剤ガス流路117に酸化剤ガス166が供給される。この酸化剤ガス166は、螺旋状に形成された酸化剤ガス流路117を鉛直方向下側から上側に流れる。このとき、熱交換部110では、燃焼部90(図4参照)から排出された燃焼排ガス168が燃焼排ガス流路118を鉛直方向上側から下側に流れる。この燃焼排ガス168は、図1に示されるガス排出管123を通じて燃料電池モジュールM1の外部に排出される。
図2に示されるように、酸化剤ガス流路117に隣接する燃焼排ガス流路118に燃焼排ガス168が流れると、酸化剤ガス流路117を流れる酸化剤ガス166と燃焼排ガス168との間で熱交換される。そして、燃料電池モジュールM1の外部へ排出される燃焼排ガス168の温度が低下され、燃料電池モジュールM1の外部への放熱が抑制される。一方、酸化剤ガス166は、燃焼排ガス168の熱を吸収し、予熱される。
この熱交換部110にて予熱された酸化剤ガス166は、連結流路38を通じて気化部40の酸化剤ガス流路48に流入し、その後、気化部40の酸化剤ガス流路48及び改質部60の酸化剤ガス流路68(図2,図3参照)を鉛直方向上側から下側に流れる。
図3に示される気化部40では、上述の通り、燃焼部90(図4参照)から排出された燃焼排ガス168が燃焼排ガス流路47を鉛直方向下側から上側に流れる。酸化剤ガス流路48に隣接する燃焼排ガス流路47に燃焼排ガス168が流れると、酸化剤ガス流路48を流れる酸化剤ガス166と燃焼排ガス168との間で熱交換され、酸化剤ガス166がさらに予熱される。
同様に、改質部60では、燃焼部90(図4参照)から排出された燃焼排ガス168が燃焼排ガス流路66を鉛直方向下側から上側に流れる。改質流路67を挟んだ酸化剤ガス流路68と反対側の燃焼排ガス流路66に燃焼排ガス168が流れると、酸化剤ガス流路68を流れる酸化剤ガス166と燃焼排ガス168とが改質流路67(改質触媒層70)を介して熱交換し、このことによっても、酸化剤ガス166が予熱される。
このように酸化剤ガス流路48,68を流れることで予熱された酸化剤ガス166は、図4に示される予熱流路105に流入し、この螺旋状に形成された予熱流路105を鉛直方向上側から下側に流れる。この予熱流路105を流れる酸化剤ガス166は、燃料電池セルスタック10の熱によってさらに予熱される。そして、この予熱流路105にて予熱された酸化剤ガス166は、燃料電池セルスタック10の酸化剤ガス取入口15(図1参照)に供給される。
以上のようにして、図1に示される燃料電池セルスタック10の燃料ガス取入口16に燃料ガスが供給されると共に、燃料電池セルスタック10の酸化剤ガス取入口15に酸化剤ガスが供給されると、燃料電池セルスタック10では、各セル12において、酸化剤ガスと燃料ガスとの電気化学反応により発電する。また、各セル12は、発電に伴い発熱する。
図4に示されるように、燃料電池セルスタック10からは、燃料極排ガス及び空気極排ガスを含むスタック排ガス167が排出される。この燃料電池セルスタック10から排出されたスタック排ガス167は、隔壁部93に形成された絞り孔96を通じて燃焼部90の内側に形成された燃焼室94に流入する。このとき、燃料極排ガス及び空気極排ガスを含むスタック排ガス167は、絞り孔96を通過することで混合される。
この燃焼室94に流入したスタック排ガス167には、各セル12において未反応の水素及び酸素が含まれており、この水素を含むスタック排ガス167は、点火電極92とパイプ150等との間に形成されるスパークによって点火される。点火電極92は、燃料電池セルスタック10と鉛直方向に離間しているため、スタック排ガス167は、燃料電池セルスタック10から離れた位置で燃焼される。
そして、このようにして燃焼室94においてスタック排ガス167が燃焼されると、燃焼室94にて燃焼排ガス168が発生する。この燃焼室94にて発生した燃焼排ガス168は、上方(燃料電池セルスタック10と反対側)に排出され、テーパ部65に沿って改質部60の燃焼排ガス流路66に流入する。また、この燃焼部90から排出され改質部60の燃焼排ガス流路66に流入した燃焼排ガス168は、上述の通り、改質部60の燃焼排ガス流路66、気化部40の燃焼排ガス流路47(図3参照)、連結流路39及び熱交換部110の燃焼排ガス流路118(図2参照)を流れた後、図1に示されるガス排出管123を通じて燃料電池モジュールM1の外部に排出される。
次に、第一実施形態の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1によれば、燃料処理部170の内側の空間には、気化流路46に供給される原燃料163のもとになる炭化水素系燃料161を脱硫する脱硫層171が充填されている。従って、脱硫層171を充填するために燃料処理部170の内側の空間が利用されているので、脱硫層171のための個別の部屋(脱硫器)が不要である。これにより、部品点数を削減することができるので、低コスト化することができる。
また、燃料処理部170の内側の空間における脱硫層171よりも下側には、断熱材172が充填されている。従って、燃料電池セルスタック10及び燃焼部90からなる高温部と脱硫層171との間を断熱材172によって熱的に遮断することができるので、加熱吸着脱硫剤により形成された脱硫層171を適正な作動温度に調整することができる。
また、気化流路46の上流端には、改質用水162を供給する水供給路54が接続されており、気化流路46の上流端は、脱硫層171から供給された炭化水素系燃料161と水供給路54から供給された改質用水162とが混合されて原燃料163が生成される混合部55とされている。従って、脱硫層171を流れる炭化水素系燃料161には、改質用水162が含まれないので、水分を含まない状態で炭化水素系燃料161の脱硫を行うことができる。従って、脱硫層171が高い硫黄吸着性能を示し、脱硫剤の充填量を削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、燃料電池セルスタック10の負荷変動時にも一定の温度となる気化部40に脱硫層171が囲まれているので、脱硫層171の温度も燃料電池セルスタック10の負荷変動によらずに一定にすることができる。これにより、例えば、燃料電池セルスタック10の負荷変動によって温度が変化する改質部60等によって脱硫層171が囲まれる場合に比して、脱硫層171を安定して作動させることができる。
また、気化部40は、燃料電池セルスタック10の発電時に約100℃になるが、燃料電池セルスタック10の起動時には約300℃近くになる場合もある。この場合には、脱硫層171を囲う気化部40が加熱手段を兼ねるので、例えば、脱硫器が別に設けられた場合のように脱硫器を適切な作動温度に保つための専用の加熱手段が必要になることを回避できる。これにより、部品点数をさらに削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、脱硫層171が燃料処理部170と同心状の筒状を成しているので、燃料処理部170の内側の空間を脱硫層171の充填のために効率良く利用することができる。しかも、脱硫層171が筒状に形成されることにより、脱硫層171に均一に炭化水素系燃料161を流通させることができるので、炭化水素系燃料161の偏流を抑制することができる。これにより、脱硫層171における硫黄吸着性能をより高めることができる。
また、燃料処理部170(気化部40、改質部60)、燃焼部90の周壁部91、及び、予熱部100は、同軸上に設けられているので、燃料電池モジュールM1を径方向に小型化することができる。
また、燃料処理部170は、熱交換部110を備えており、この熱交換部110にて酸化剤ガス166又は原燃料163と燃焼排ガス168とが熱交換されるので、熱効率を向上させることができる。しかも、熱交換部110は、気化部40及び改質部60の径方向外側に設けられているので、燃料電池モジュールM1を軸方向に小型化することができる。
また、燃料電池セルスタック10の周囲には、予熱流路105を有する予熱部100が設けられているので、予熱流路105を通じて燃料電池セルスタック10に供給される酸化剤ガス166を、燃料電池セルスタック10の熱を利用して効率的に予熱することができる。また、燃料電池セルスタック10の熱を、予熱流路105を流れる酸化剤ガス166で吸収することにより燃料電池セルスタック10の放熱を遮断することができるので、燃料電池モジュールM1の発電効率を向上させることができる。
また、容器20は、複数の筒状壁によって形成された燃料処理部170、予熱部100、及び、燃焼部90の周壁部91によって構成されているので、容器20の構造を簡素化することができると共に、容器20の組立が容易になるので、燃料電池モジュールM1をより低コスト化することができる。
次に、本発明の第一実施形態の変形例について説明する。
上述の第一実施形態において、燃焼部90の周壁部91、予熱部100、改質部60、気化部40、及び、熱交換部110等を構成する複数の筒状壁は、いずれも横断面が真円形状である円筒状に形成されている。しかしながら、これらの筒状壁は、いずれも横断面が楕円形状である楕円筒状に形成されていても良い。
また、予熱部100、燃焼部90の周壁部91、改質部60、気化部40、及び、熱交換部110等を構成する複数の筒状壁は、円筒状に形成されたものと、楕円筒状に形成されたものの両方を含んでいても良い。
また、第一実施形態において、気化部40は、四重の筒状壁41〜44の内側から外側に順に、気化流路46、燃焼排ガス流路47、及び、酸化剤ガス流路48を有するが、四重の筒状壁41〜44の内側から外側に順に、燃焼排ガス流路47、気化流路46、及び、酸化剤ガス流路48を有しても良い。
また、四重の筒状壁41〜44の内側から外側に順に、燃焼排ガス流路47、気化流路46、及び、酸化剤ガス流路48を有する場合に、脱硫層171の径方向外側に位置する気化流路46と脱硫層171との間の燃焼排ガス流路47が断熱層として機能しても良い。また、気化流路46と脱硫層171との間には、断熱材等によって形成された断熱層が設けられていても良い。
このように構成されていると、低温部である気化流路46と脱硫層171との間を断熱層によって熱的に遮断することができるので、加熱吸着脱硫剤又は水素化脱硫剤により形成された脱硫層171を適正な作動温度に調整することができる。
また、四重の筒状壁41〜44の内側から外側に順に、燃焼排ガス流路47、気化流路46、及び、酸化剤ガス流路48を有する場合に、脱硫層171を囲う燃焼排ガス流路47が加熱手段や断熱手段を兼ねても良い。この場合には、例えば、脱硫器が別に設けられた場合のように脱硫器を適切な作動温度に保つための専用の加熱手段や断熱手段が必要になることを回避できる。これにより、部品点数をさらに削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、熱交換部110は、内側の筒状壁111と中央の筒状壁112との間に酸化剤ガス流路117を有し、外側の筒状壁113と中央の筒状壁112との間に燃焼排ガス流路118を有する。しかしながら、熱交換部110は、内側の筒状壁111と中央の筒状壁112との間に燃焼排ガス流路118を有し、外側の筒状壁113と中央の筒状壁112との間に酸化剤ガス流路117を有するように構造が変更されても良い。
また、酸化剤ガス166が流れる酸化剤ガス流路は、熱交換部110、気化部40、及び、改質部60に亘って形成されている。しかしながら、熱交換部110、気化部40、及び、改質部60から酸化剤ガス流路が省かれても良い。また、この場合に、気化部40及び改質部60は、三重の筒状壁によってそれぞれ構成されても良く、また、酸化剤ガス供給管122は、予熱流路105の上端部に接続されても良い。
また、燃料電池モジュールM1は、熱交換部110を備えるが、この熱交換部110は、省かれても良い。
また、予熱部100は、二重の筒状壁101,102によって構成されているが、三重の筒状壁によって構成されても良い。また、この場合に、予熱部100を構成する三重の筒状壁の間には、酸化剤ガスが流れる予熱流路105と、改質流路67と連通し改質ガスが流れる改質ガス流路とが形成されても良い。
また、燃料電池セルスタック10には、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が適用されているが、その他の形式の燃料電池が適用されても良い。また、燃料電池セルスタック10のセルの形状も、平板形、円筒形、円筒平板形など、どのような形状でも良い。
また、第一実施形態では、炭化水素系燃料の一例として、都市ガスが用いられているが、都市ガスの代わりにメタンガスなど水素を主成分とするガスが用いられても良い。また、炭化水素系燃料は、例えば灯油やメタノールなどの液体燃料でも良い。
また、気化流路46の上流端には、改質用水162を供給する水供給路54が接続され、気化流路46の上流端では、脱硫層171から供給された炭化水素系燃料161と水供給路54から供給された改質用水162とが混合されて原燃料163が生成される。しかしながら、炭化水素系燃料161に改質用水162が混合され、この改質用水162を含む炭化水素系燃料161が気化流路46の上流端に供給されても良い。そして、この気化流路46の上流端に供給され改質用水162を含む炭化水素系燃料161が気化流路46の上流端において原燃料163とされても良い。
また、第一実施形態では、図5に示されるように、炭化水素系燃料配管173が脱硫層171の上端に接続されても良い。そして、炭化水素系燃料配管173から供給された炭化水素系燃料161が脱硫層171を上部から下部に向けて流通されても良い。さらに、脱硫層171に配管188が設けられ、脱硫層171の上部から下部に流れた炭化水素系燃料161が配管を通じて気化流路46の上端部に供給されても良い。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図6〜図8に示される第二実施形態に係る燃料電池モジュールM2は、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1に対し、次のように構造が変更されている。
すなわち、第二実施形態に係る燃料電池モジュールM2では、上述の脱硫層171の代わりに、脱硫層181が用いられている。この脱硫層181は、水素化脱硫剤により形成されている。上述の第一実施形態では、加熱吸着脱硫剤により形成された脱硫層171が加熱吸着脱硫剤を使用できる温度範囲(約100℃〜400℃)の領域に充填されるが、第二実施形態では、水素化脱硫剤により形成された脱硫層181が水素化脱硫剤を使用できる温度範囲(約250℃〜400℃)の領域に充填される。
また、燃料処理部170の内側の空間には、脱硫層181の下側の断熱材172に加え、脱硫層181よりも上側に断熱材180が充填されている。
また、断熱材172の上部には、混合排出部182が設けられており、炭化水素系燃料配管173の下端部は、混合排出部182に接続されている。さらに、燃料処理部170の内部には、水素供給管183が設けられている。この水素供給管183の下端部は、改質流路67を構成する一対の筒状壁62,63のうち内側の筒状壁62の下端部に接続されており、水素供給管183の上端部は、混合排出部182に接続されている。この水素供給管183の内側は、水素供給路184として形成されており、この水素供給路184の下端部は、筒状壁62に形成された図示しない開口を介して改質流路67の下流端と接続されている。
図9に示されるように、混合排出部182は、ケース185、第一オリフィス部材186、及び、第二オリフィス部材187を有して構成されている。第一オリフィス部材186は、炭化水素系燃料配管173との接続部に設けられており、第二オリフィス部材187は、混合排出部182の出口側に設けられている。
そして、この第二実施形態に係る燃料電池モジュールM2において、炭化水素系燃料流路174から供給された炭化水素系燃料161は、第一オリフィス部材186の内側のオリフィスを通じて混合排出部182内に供給される。このとき、炭化水素系燃料流路174から供給された炭化水素系燃料161は、第一オリフィス部材186の内側のオリフィスを通過することで噴流とされる。
このように炭化水素系燃料161が噴流とされると、この噴流により生じる負圧により、改質流路67にて生成された改質ガス165の一部が水素供給路184を通じて混合排出部182内に吸い込まれる。そして、混合排出部182の内部では、炭化水素系燃料流路174から供給された炭化水素系燃料161に水素供給路184から供給され水素を主成分とする改質ガス165が混合される。
また、この改質ガス165が混合された炭化水素系燃料161は、混合排出部182の出口から脱硫層181に供給される。そして、脱硫層181では、炭化水素系燃料161に含まれる改質ガス165(水素ガス)を利用して炭化水素系燃料161に含まれる硫黄成分が除去される。
この第二実施形態に係る燃料電池モジュールM2において、上記以外の構成、及び、運転時の動作は、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様である。
この第二実施形態に係る燃料電池モジュールM2においても、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様に、燃料処理部170の内側の空間には、気化流路46に供給される原燃料163のもとになる炭化水素系燃料161を脱硫する脱硫層181が充填されている。従って、脱硫層181を充填するために燃料処理部170の内側の空間が利用されているので、脱硫層171のための個別の部屋(脱硫器)が不要である。これにより、部品点数を削減することができるので、低コスト化することができる。
また、改質流路67にて生成され水素を含む改質ガス165の一部は、改質流路67の下流端に接続された水素供給路184を通じて脱硫層181に供給される。これにより、水素化脱硫剤により形成された脱硫層181に外部から水素を供給する必要が無いので、脱硫層181に外部から水素を供給する場合に比して、構造を簡素化することができる。
また、燃料処理部170の内側の空間には、脱硫層181の下側の断熱材172に加え、脱硫層181よりも上側に断熱材180が充填されている。従って、この脱硫層181の上側に充填された断熱材180によって、脱硫層181の外部(上方)への放熱を抑制することができ、脱硫層181が必要以上に冷やされてしまうことを抑制することができる。これにより、脱硫層181を形成する水素化脱硫剤を適正な温度領域に充填することが可能となり、水素化脱硫剤の充填量を低減することができる。
なお、この第二実施形態に係る燃料電池モジュールM2において、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様の構成については、上述の第一実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、この第二実施形態に係る燃料電池モジュールM2において、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様の構成については、上述の第一実施形態と同様の変形例を採用することが可能である。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
図10〜図13に示される第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3は、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1に対し、次のように構造が変更されている。
すなわち、第三実施形態に係る燃料電池モジュールM2において、容器20は、上述の第一実施形態よりも一つ少ない八個の管材21〜28により構成されている。一番目の管材21及び五番目の管材25は、容器20の上側へ延長されている。七番目の管材27は、一番目の管材21における上方への延長部分の外側に設けられており、八番目の管材28は、七番目の管材27と五番目の管材25との間に設けられている。
七番目の管材27の下端部は、二番目の管材22の上端部に固定され、八番目の管材28の下端部は、三番目の管材23の上端部に固定されている。八番目の管材28の上端部は、七番目の管材27の上端部に固定され、五番目の管材25の上端部は、八番目の管材28の上端部に固定されている。
六番目の管材26は、鉛直方向の長さが縮められており、容器20の下部にのみ設けられている。六番目の管材26の上端部は、五番目の管材25の上端部に固定されている。予熱部100を構成する二重の筒状壁101,102のうち内側の筒状壁101は、五番目の管材25の下部によって構成され、二重の筒状壁101のうち外側の筒状壁102は、六番目の管材26によって構成されている。
図13に示されるように、予熱流路105の上端部には、容器20の径方向外側に延びる酸化剤ガス供給管122が接続されている。予熱流路105を流れる酸化剤ガスの予熱は、燃料電池セルスタック10からの輻射、燃料極及び空気極から排出された排ガスからの伝熱、及び、燃焼部90からの伝熱によって賄われる。
熱交換部110は、気化部40の上方に気化部40と同軸上に設けられており、容器20の上部に設けられている。六番目の管材26が容器20の下部にのみ設けられることにより、図11,図12に示される如く、熱交換部110は、三重の筒状壁111〜113によって構成されている。同様に、気化部40は、三重の筒状壁41〜43によって構成され、図13に示されるように、改質部60は、三重の筒状壁61〜63によって構成されている。熱交換部110、気化部40、及び、改質部60がそれぞれ三重の筒状壁によって構成されることにより、熱交換部110、気化部40、及び、改質部60からは、酸化剤ガス流路がそれぞれ省かれている。
図11,図12に示されるように、この熱交換部110を構成する三重の筒状壁111〜113は、互いの間に隙間を有している。そして、内側の筒状壁111と中央の筒状壁112との間には、原燃料流路116が形成され、外側の筒状壁113と中央の筒状壁112との間には、燃焼排ガス流路118が形成されている。
この原燃料流路116及び燃焼排ガス流路118には、熱交換部110の軸方向回りに螺旋状に形成された螺旋部材119,121がそれぞれ設けられており、この螺旋部材119,121により、原燃料流路116及び燃焼排ガス流路118は、熱交換部110の軸方向回りにそれぞれ螺旋状に形成されている。
以上のように構成された容器20のうち、気化部40、改質部60、及び、熱交換部110は、燃料処理部190を構成している。この燃料処理部190は、同心状に配置された複数の筒状壁(つまり、筒状壁41,61、筒状壁42、筒状壁111、筒状壁112、筒状壁62、筒状壁63,113)を有して構成されている。この燃料処理部190は、上述の複数の筒状壁の軸方向を高さ方向として形成されると共に、燃焼部90の上方に設けられている。
この燃料処理部190の内側には、脱硫層171及び断熱材172が充填されている。脱硫層171は、加熱吸着脱硫剤により形成されており、より具体的には、燃料処理部190の内側の空間における上部に充填されている。一方、断熱材172は、燃料処理部190の内側の空間における脱硫層171よりも下側に位置し、燃料処理部190の内側の空間における中央部から下端部に亘って充填されている。また、脱硫層171は、気化部40よりも上側に位置し、熱交換部110は、脱硫層171の径方向外側に位置している。
図19には、燃料電池モジュールM3の運転時における燃料処理部190内の温度分布が示されている。燃料処理部190は、上部から下部に向かうに従って温度が上昇する。燃料処理部190の上部は、脱硫層171を構成する加熱吸着脱硫剤を使用できる温度範囲(約100℃〜400℃)となっており、脱硫層171は、加熱吸着脱硫剤を使用できる温度範囲の領域に充填されている。
熱交換部110の上端部には、容器20の径方向外側に延びる水供給管50が接続されている。この水供給管50の内側は、水供給路54として形成されており、この水供給路54は、原燃料流路116の上流端に接続されている。この水供給路54から原燃料流路116には、改質用水162が供給される。
この原燃料流路116の上流端は、脱硫層171から供給された炭化水素系燃料161と水供給路54から供給された改質用水162とが混合(合流)されて原燃料163が生成される混合部125とされている。この混合部125にて混合された原燃料163は、原燃料流路116を鉛直方向上側から下側に流れる。原燃料流路116の下端部は、気化流路46と連通されている。
燃焼排ガス流路118の上端部には、容器20の径方向外側に延びるガス排出管123(図11参照)が接続されており、燃焼排ガス流路118の下端部は、気化部40に形成された燃焼排ガス流路47と連通されている。燃焼排ガス流路118は、鉛直方向下側を上流側として形成されており、この燃焼排ガス流路118には、気化部40の燃焼排ガス流路47から供給された燃焼排ガス168が鉛直方向下側から上側に流れる。
そして、この第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3では、炭化水素系燃料供給管175を通じて炭化水素系燃料161が炭化水素系燃料配管173とパイプ150との間の炭化水素系燃料流路174に供給されると、この炭化水素系燃料161は、炭化水素系燃料流路174を鉛直方向上側から下側に流れ、炭化水素系燃料流路174の下端から排出される。炭化水素系燃料流路174の下端から排出された炭化水素系燃料161は、脱硫層171に供給され、脱硫層171に供給された炭化水素系燃料161は、脱硫層171の周方向に亘って拡散し、脱硫層171を鉛直方向上側に向かって流れる。この際、炭化水素系燃料161に含まれる硫黄成分は、脱硫層の加熱吸着脱硫剤によって加熱吸着される。
この脱硫された炭化水素系燃料161は、図示しない連通口を通じて原燃料流路116の上流端に供給される。また、水供給管50を通じて原燃料流路116に改質用水162が供給されると、原燃料流路116の上流端の混合部125では、炭化水素系燃料161と改質用水162とが混合されて原燃料163が生成される。この原燃料163は、螺旋状に形成された原燃料流路116を鉛直方向上側から下側に流れる。この際、原燃料163は、燃焼排ガス流路47を鉛直方向下側から上側に流れる燃焼排ガス168との間で熱交換される。そして、この熱交換された原燃料163は、気化流路46に供給される。
この第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3において、上記以外の構成、及び、運転時の動作は、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様である。
この第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3においても、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様に、燃料処理部190の内側の空間には、原燃料流路116を通じて気化流路46に供給される原燃料163のもとになる炭化水素系燃料161を脱硫する脱硫層171が充填されている。従って、脱硫層171を充填するために燃料処理部190の内側の空間が利用されているので、脱硫層171のための個別の部屋(脱硫器)が不要である。これにより、部品点数を削減することができるので、低コスト化することができる。
また、燃料処理部190の内側の空間における脱硫層171よりも下側には、断熱材172が充填されている。従って、燃料電池セルスタック10及び燃焼部90からなる高温部と脱硫層171との間を断熱材172によって熱的に遮断することができるので、加熱吸着脱硫剤により形成された脱硫層171を適正な作動温度に調整することができる。
また、脱硫層171は、気化部40よりも上側に位置し、断熱材172は、気化部40の径方向内側に位置する。従って、低温部である気化部40と脱硫層171との間を断熱材172によって熱的に遮断することができるので、加熱吸着脱硫剤により形成された脱硫層171を適正な作動温度に調整することができる。
また、熱交換部110の原燃料流路116の上流端には、改質用水162を供給する水供給路54が接続されており、原燃料流路116の上流端は、脱硫層171から供給された炭化水素系燃料161と水供給路54から供給された改質用水162とが混合されて原燃料163が生成される混合部125とされている。従って、脱硫層171を流れる炭化水素系燃料161には、改質用水162が含まれないので、水分を含まない状態で炭化水素系燃料161の脱硫を行うことができる。従って、脱硫層171が高い硫黄吸着性能を示し、脱硫剤の充填量を削減することができるので、より低コスト化することができる。
また、熱交換部110は、脱硫層171の径方向外側に位置しており、この熱交換部110が加熱手段や断熱手段を兼ねるので、例えば、脱硫器が別に設けられた場合のように脱硫器を適切な作動温度に保つための専用の加熱手段や断熱手段が必要になることを回避できる。これにより、部品点数をさらに削減することができるので、より低コスト化することができる。
なお、この第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3において、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様の構成については、上述の第一実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、本発明の第三実施形態の変形例について説明する。
上述の第三実施形態では、図14に示されるように、脱硫層171の軸方向に延びる複数の隔壁201が脱硫層171に互い違いに設けられることにより、この脱硫層171に折返し流路202が形成されていても良い。そして、この折返し流路202によって炭化水素系燃料161が脱硫層171を蛇行して流れても良い。
このように構成されていると、脱硫層171に折返し流路202が形成された分、炭化水素系燃料161の流路長を長くすることができる。これにより、脱硫層171における硫黄吸着性能をより高めることができる。
なお、特に図示しないが、脱硫層171の径方向に延びる複数の隔壁が脱硫層171に互い違いに設けられることにより折返し流路が形成されていても良い。また、このような折返し流路は、上述の第一及び第二実施形態に適用されても良い。
また、第三実施形態において、気化部40、改質部60、及び、熱交換部110は、それぞれ三重の筒状壁によって構成されているが、管材26が容器の上部まで延長されることで、気化部40、改質部60、及び、熱交換部110がそれぞれ四重の筒状壁によって構成されても良い。
そして、気化部40を構成する四重の筒状壁の間に内側から外側へ順に、気化流路、燃焼排ガス流路、及び、酸化剤ガス流路が形成されても良い。また、改質部60を構成する四重の筒状壁の間に内側から外側へ順に、燃焼排ガス流路、改質流路、及び、酸化剤ガス流路が形成されても良い。また、熱交換部110を構成する四重の筒状壁の間に内側から外側へ順に、原燃料流路、燃焼排ガス流路、及び、酸化剤ガス流路が形成されても良い。
また、気化部40が四重の筒状壁によって構成される場合に、この気化部40を構成する四重の筒状壁の間に内側から外側へ順に、燃焼排ガス流路、気化流路、及び、酸化剤ガス流路が形成されても良い。
なお、この第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3において、上述の第一実施形態に係る燃料電池モジュールM1と同様の構成については、上述の第一実施形態と同様の変形例を採用することが可能である。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について説明する。
図15〜図17に示される第四実施形態に係る燃料電池モジュールM4は、上述の第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3に対し、次のように構造が変更されている。
すなわち、第四実施形態に係る燃料電池モジュールM4では、上述の脱硫層171の代わりに、脱硫層181が用いられている。この脱硫層181は、水素化脱硫剤により形成されている。上述の第三実施形態では、加熱吸着脱硫剤により形成された脱硫層171が加熱吸着脱硫剤を使用できる温度範囲(約100℃〜400℃)の領域に充填されるが、第四実施形態では、水素化脱硫剤により形成された脱硫層181が水素化脱硫剤を使用できる温度範囲(約250℃〜400℃)の領域に充填される。
また、燃料処理部190の内側の空間には、脱硫層181の下側の断熱材172に加え、脱硫層181よりも上側に断熱材180が充填されている。
また、断熱材172の上部には、混合排出部182が設けられており、炭化水素系燃料配管173の下端部は、混合排出部182に接続されている。さらに、燃料処理部190の内部には、水素供給管183が設けられている。この水素供給管183の下端部は、改質流路67を構成する一対の筒状壁62,63のうち内側の筒状壁62の下端部に接続されており、水素供給管183の上端部は、混合排出部182に接続されている。この水素供給管183の内側は、水素供給路184として形成されており、この水素供給路184の下端部は、筒状壁62に形成された図示しない開口を介して改質流路67の下流端と接続されている。混合排出部182は、上述の第二実施形態における混合排出部182(図9参照)と同様の構成である。
そして、この第四実施形態に係る燃料電池モジュールM4では、混合排出部182の内部において、炭化水素系燃料流路174から供給された炭化水素系燃料161に水素供給路184から供給され水素を主成分とする改質ガス165が混合される。
また、この改質ガス165が混合された炭化水素系燃料161は、混合排出部182の出口から脱硫層181に供給される。そして、脱硫層181では、炭化水素系燃料161に含まれる改質ガス165(水素ガス)を利用して炭化水素系燃料161に含まれる硫黄成分が除去される。
この第四実施形態に係る燃料電池モジュールM4において、上記以外の構成、及び、運転時の動作は、上述の第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3と同様である。
この第四実施形態に係る燃料電池モジュールM4においても、上述の第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3と同様に、燃料処理部190の内側の空間には、原燃料流路116を通じて気化流路46に供給される原燃料163のもとになる炭化水素系燃料161を脱硫する脱硫層181が充填されている。従って、脱硫層181を充填するために燃料処理部190の内側の空間が利用されているので、脱硫層181のための個別の部屋(脱硫器)が不要である。これにより、部品点数を削減することができるので、低コスト化することができる。
また、改質流路67にて生成され水素を含む改質ガス165の一部は、改質流路67の下流端に接続された水素供給路184を通じて脱硫層181に供給される。これにより、水素化脱硫剤により形成された脱硫層181に外部から水素を供給する必要が無いので、脱硫層181に外部から水素を供給する場合に比して、構造を簡素化することができる。
また、燃料処理部190の内側の空間には、脱硫層181の下側の断熱材172に加え、脱硫層181よりも上側に断熱材180が充填されている。従って、この脱硫層181の上側に充填された断熱材180によって、脱硫層181の外部(上方)への放熱を抑制することができ、脱硫層181が必要以上に冷やされてしまうことを抑制することができる。これにより、脱硫層181を形成する水素化脱硫剤を適正な温度領域に充填することが可能となり、水素化脱硫剤の充填量を低減することができる。
なお、この第四実施形態に係る燃料電池モジュールM4において、上述の第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3と同様の構成については、上述の第三実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、この第四実施形態に係る燃料電池モジュールM4において、上述の第三実施形態に係る燃料電池モジュールM3と同様の構成については、上述の第三実施形態と同様の変形例を採用することが可能である。
以上、本発明の第一乃至第四実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
M1〜M4…燃料電池モジュール、10…燃料電池セルスタック、20…容器、40…気化部、41〜44…筒状壁、46…気化流路、47…燃焼排ガス流路、48…酸化剤ガス流路、50…水供給管、54…水供給路、55…混合部、60…改質部、61〜64…筒状壁、65…テーパ部、66…燃焼排ガス流路、67…改質流路、68…酸化剤ガス流路、70…改質触媒層、90…燃焼部、91…周壁部、94…燃焼室、100…予熱部、101,102…筒状壁、105…予熱流路、107…改質ガス配管、110…熱交換部、112,113…筒状壁、116…原燃料流路、117…酸化剤ガス流路、118…燃焼排ガス流路、122…酸化剤ガス供給管、123…ガス排出管、125…混合部、161…炭化水素系燃料、162…改質用水、163…原燃料、164…燃料ガス、165…改質ガス、166…酸化剤ガス、167…スタック排ガス、168…燃焼排ガス、170,190…燃料処理部、171,181…脱硫層、172,180…断熱材、173…炭化水素系燃料配管、174…炭化水素系燃料流路、175…炭化水素系燃料供給管、182…混合排出部、183…水素供給管、184…水素供給路

Claims (18)

  1. 酸化剤ガスと改質ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池セルスタックと、
    前記燃料電池セルスタックから排出されたスタック排ガスを燃焼し、燃焼排ガスを排出する燃焼部と、
    同心状に配置された複数の筒状壁を有して構成されると共に、前記複数の筒状壁の間に、前記燃焼排ガスが流れる燃焼排ガス流路、前記燃焼排ガスとの熱交換により原燃料が気化されて燃料ガスが生成される気化流路、及び、前記気化流路と連通し前記燃焼排ガスの熱を利用して前記燃料ガスが改質され前記改質ガスが生成される改質流路を少なくとも有する燃料処理部と、
    前記燃料処理部の内側の空間に充填され、前記気化流路に供給される前記原燃料のもとになる炭化水素系燃料を脱硫する脱硫層と、
    を備える燃料電池モジュール。
  2. 前記燃焼部は、前記燃料電池セルスタックの上方に設けられ、
    前記燃料処理部は、前記複数の筒状壁の軸方向を高さ方向として形成されると共に、前記燃焼部の上方に設けられ、
    前記脱硫層は、加熱吸着脱硫剤又は水素化脱硫剤により形成され、
    前記燃料処理部の内側の空間における前記脱硫層よりも下側には、断熱材が充填されている、
    請求項1に記載の燃料電池モジュール。
  3. 前記脱硫層は、水素化脱硫剤により形成され、
    前記燃料処理部の内側の空間における前記脱硫層よりも上側にも、断熱材が充填されている、
    請求項2に記載の燃料電池モジュール。
  4. 前記気化流路の上流端には、改質用水を供給する水供給路が接続され、
    前記気化流路の上流端は、前記脱硫層から供給された前記炭化水素系燃料と前記水供給路から供給された前記改質用水とが混合されて前記原燃料が生成される混合部とされている、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  5. 前記脱硫層は、前記気化流路を有する気化部、又は、前記燃焼排ガス流路に囲まれている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  6. 前記気化流路は、前記脱硫層の径方向外側に位置し、
    前記気化流路と前記脱硫層との間には、断熱層が設けられている、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  7. 前記脱硫層は、前記気化流路を有する気化部よりも上側に位置し、
    前記断熱材は、前記気化部の径方向内側に位置する、
    請求項2又は請求項3に記載の燃料電池モジュール。
  8. 前記気化流路を有する気化部の上方には、前記原燃料が流れる原燃料流路と、前記燃焼排ガス流路とを有する熱交換部が設けられ、
    前記原燃料流路の上流端には、改質用水を供給する水供給路が接続され、
    前記原燃料流路の上流端は、前記脱硫層から供給された前記炭化水素系燃料と前記水供給路から供給された前記改質用水とが混合されて前記原燃料が生成される混合部とされている、
    請求項1〜請求項3、及び、請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  9. 前記気化流路を有する気化部の上方には、前記原燃料が流れる原燃料流路と、前記燃焼排ガス流路とを有する熱交換部が設けられ、
    前記熱交換部は、前記脱硫層の径方向外側に位置する、
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項7、及び、請求項8のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  10. 前記脱硫層は、前記燃料処理部と同心状の筒状を成している、
    請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  11. 前記脱硫層には、前記炭化水素系燃料が蛇行して流れる折返し流路が形成されている、
    請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  12. 前記脱硫層は、水素化脱硫剤により形成され、
    前記改質流路の下流端には、前記改質流路にて生成され水素を主成分とする前記改質ガスの一部を前記脱硫層に供給する水素供給路が接続されている、
    請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  13. 前記燃料処理部は、互いの間に隙間を有する少なくとも三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成されると共に、該三重の筒状壁の間に前記気化流路及び前記燃焼排ガス流路を有する気化部と、
    前記気化部の下方に前記気化部と同軸上に設けられると共に、互いの間に隙間を有する少なくとも三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該三重の筒状壁の間に前記改質流路及び前記燃焼排ガス流路を有する改質部とを備える、
    請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  14. 前記燃料処理部は、前記気化部及び前記改質部の径方向外側に設けられると共に、互いの間に隙間を有する三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該三重の筒状壁の間に、前記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路、及び、前記燃焼排ガス流路を有する熱交換部をさらに備える、
    請求項13に記載の燃料電池モジュール。
  15. 前記燃料処理部は、前記気化部の上方に前記気化部と同軸上に設けられると共に、互いの間に隙間を有する少なくとも三重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該三重の筒状壁の間に、前記原燃料が流れる原燃料流路、及び、前記燃焼排ガス流路を有する熱交換部をさらに備える、
    請求項13に記載の燃料電池モジュール。
  16. 前記燃料処理部の下方に前記燃料処理部と同軸上に設けられると共に、前記燃料電池セルスタックの周囲に設けられた少なくとも二重の円筒状又は楕円筒状の筒状壁によって構成され、且つ、該二重の筒状壁の間に前記燃料電池セルスタックの排熱で予熱される前記酸化剤ガスが流れる予熱流路を有する予熱部をさらに備える、
    請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の燃料電池モジュール。
  17. 前記燃焼部は、前記予熱部の上方に前記予熱部と同軸上に設けられた円筒状又は楕円筒状の周壁部を有すると共に、前記燃料電池セルスタックから排出され前記周壁部の内側に供給されたスタック排ガスを燃焼し、燃焼排ガスを上方に排出する、
    請求項16に記載の燃料電池モジュール。
  18. 前記燃料処理部、前記予熱部、及び、前記周壁部は、容器を構成している、
    請求項17に記載の燃料電池モジュール。
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