JP5165775B2 - 燃料電池システムおよび該システムの組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システム及び燃料電池システムの組立方法に関し、より詳細には、LPG中の硫黄分により改質触媒の機能を損なうことのない燃料電池システム及び燃料電池システムの組立方法に関する。
近年、家庭用分野におけるエネルギーの安定供給、流通合理化の観点から、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどを燃料とする固体高分子形燃料電池システムの開発が進められている。
固体高分子形燃料電池発電装置は、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの燃料ガスを水素に改質する改質器と、一酸化炭素を変成するCO変成器と、一酸化炭素を除去するCO除去器と、起動時に各反応器が安定するまで水素を燃焼するプロセスガスバーナと、このようにして得られた水素と空気中の酸素とを化学反応させて発電する燃料電池と、燃料電池の電極部を冷却するとともに反応空気の加湿のためのイオン交換樹脂などの水処理装置で処理された水(純水)を収納した水タンクと、前記改質器、燃料電池、プロセスガスバーナなどの排ガスの熱を回収して温水とする熱交換器と、この温水を蓄える貯湯タンクなどを備えた小型電源として提案されている。
特に、LPGを燃料ガスとして用いる場合、LPGには着臭剤以外に石油由来の硫黄分が含まれている一方、燃料電池に供給されるLPG中の硫黄を所定濃度に制限する必要があるため、脱硫装置の脱硫条件が厳しいものになっている。
しかしながら、一般家庭におけるLPGの供給方式は、事業用の場合に比べ、単位時間当たりの消費量が比較的少ないため、ボンベによる自然気化式が一般的である。より詳細には、LPGは常温で気化するため、通常LPGは気液2相混合状態でボンベ内に蓄えられ、自然気化式は、気相状態のLPGを外部に取り出す方式である。
このため、時間経過とともに液体LPG中の硫黄濃度が上昇し、ボンベ消費率80ないし90%以上で急激に増加し、その際脱硫装置の許容濃度を超えた濃度の硫黄が、脱硫装置に供給され、脱硫装置の寿命を短命化し、ひいては燃料電池に高濃度硫黄が送られ、改質器の改質機能を損なって燃料電池自体を壊すことがある。
このような状況下、燃料電池メーカは、高濃度の硫黄に対して対処可能な脱硫装置あるいは改質器の開発に取り組んでいる。
そこで、上記課題に鑑み、本発明の目的は、LPG中の硫黄により燃料電池の健全性を損なうことのない、燃料電池システム及び燃料電池システムの組立方法を提供することにある。
本発明の目的は、LPGを燃料電池に供給する際、LPG中の硫黄濃度の変化を制限することが可能な、燃料電池システム及び燃料電池システムの組立方法を提供することにある。
本発明は、LPGを燃料とする燃料電池システムにおいて、既存のLPG貯蔵容器を用いつつ、単にLPG貯蔵容器からのLPGの取り出し方を工夫するだけで、高濃度の硫黄が燃料電池に供給されることを防止し、以ってLPGを燃料電池に供給する際、LPG中の硫黄濃度の変化を制限し、それにより燃料電池の健全性を損なわないようにすることを可能にするものである。
以上の目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは、
LPG流れの上流から下流に向かって、気液2相混合状態でLPGを蓄えるLPG貯蔵容器と、該LPG貯蔵容器からのLPG中の硫黄を脱硫する脱硫装置と、該脱硫装置により脱硫されたLPGを燃料とする燃料電池とを有する、燃料電池システムにおいて、
前記LPG貯蔵容器は、下端流入開口が液相に浸された、前記LPG貯蔵容器内の液体LPGを外部に取り出すためのサイフォン管を有し、
該サイフォン管により外部に取り出された液体LPGを気化させるためのベーパライザを前記脱硫装置の上流側にさらに有し、
それにより、前記脱硫装置に供給されるLPG中の硫黄を所定濃度に制限する構成としている。
また、前記LPG貯蔵容器は、前記LPG貯蔵容器内のLPGが連通するガス取出口と、前記LPG貯蔵容器内の液体LPGが連通する液取出口とを有し、
さらに、前記脱硫装置を前記ガス取出口或いは前記液取出口に連通切替する連通切替手段を有し、
それにより、前記LPG供給器内のLPG中の硫黄濃度に応じて、前記脱硫装置を前記液取出口或いは前記ガス取出口に連通切替を行ってもよい。
さらに、前記ベーパライザは、前記燃料電池により発生する熱を利用して、液体LPGを気化するのがよい。
以上の目的を達成するために、本発明の燃料電池システムの組立方法は、
LPG流れの上流から下流に向かって、気液2相混合状態でLPGを蓄えるLPG貯蔵容器と、該LPG貯蔵容器から供給されたLPG中の硫黄を脱硫する脱硫装置と、該脱硫装置により脱硫されたLPGを燃料とする燃料電池とを配置し、該LPG貯蔵容器、該脱硫装置、該燃料電池をこの順にそれぞれLPG用配管により接続する、燃料電池システムの組立方法において、
前記LPG貯蔵容器の下流側且つ前記脱硫装置の上流側に、液体LPGを気化するためのベーパライザを設置して、該ベーパライザと前記LPG貯蔵容器の液取り出し口とをLPG用配管により接続する段階と、
前記ベーパライザと前記脱硫装置とをLPG用配管により接続する段階とを有し、
それにより液取り式で前記LPG貯蔵容器からLPGを外部に取り出して、前記ベーパライザにより気化させたLPG燃料を前記燃料電池に供給可能とする構成としている。
本発明による燃料電池システムの一実施形態を示す系統図である。 図1に示したLPGボンベの説明図である。
以下に、図面を参照しながら、家庭先で使用する場合を例として、本発明による燃料電池システムの実施形態を詳細に説明する。
図1は、従来の固体高分子形燃料電池発電装置(PEFC装置GS)の系統図である。図2は、図1に示したLPGボンベの説明図である。
図1に示すように、燃料電池システム10は、LPGボンベ100と、ベーパライザー110と、固体高分子形燃料電池発電装置120と、LPGボンベ100、ベーパライザー110及び固体高分子形燃料電池発電装置120をそれぞれLPGが流通可能に接続するLPG配管130とから概略構成されている。
図2に示すように、LPGボンベ100は、鋼板或いはアルミニウムを成形し、これを溶接して製造されたものであり、高圧ガス保安法(容器保安規則)に基づく検査合格刻印が付されたもの等でなければ使用することができない。ボンベの種類としては、10kg型、20kg型、50kg型に大別され、種別に応じて基準内容積、充填質量、基準外径、ボンベの肉厚、ボンベの質量、ボンベの全長等が定められている。
LPGボンベ100には、安全弁、液面計、過充填防止装置、液取入バルブ、液取出バルブ、ガス取出バルブ(ともに図示せず)、サイフォン管140から構成される付属品及び機器の取り付けが義務つけられている。現時点でサイフォン管140が設置されているのは、50kg型である。液取出バルブ及びガス取出バルブはそれぞれ、ボンベの外表面に、サイフォン管140を通じてボンベの内部に連通した液取出口150、ガス取出口160を有する。LPGは、常温で気液2層混合状態であり、ボンベ内に貯蔵された液体LPGを下端開口170からサイフォン管140、液取出口150を通して取出す方式(液取り方式)と、ボンベ内に貯蔵された気体LPGをガス取出口160を通して取り出す方式(気取り方式)のいずれかが選択可能に構成されている。下端開口170は、LPGボンベ100の底に届かない範囲で、なるべく底に近いレベルに設定するのが好ましい。これにより、LPGの消費に伴いボンベ内の液面が下がっても下端開口170より上の液面までは、液取り式により液体LPGを外部に取り出すことが可能である。
ベーパライザー110は、LPGボンベから給送された液体LPを気化する通常の熱交換器であり、液体LPを気化するための気化熱として、特に後に説明する燃料電池から排出される排熱を利用している。より詳細には、後に説明する貯湯タンク50からの湯を配管101を介してベーパライザー110に戻している。なお、本燃料電池システムを温暖地域で使用する場合には、気化熱として大気熱を利用し、それでは熱量が不足する場合に、補充的に燃料電池からの排熱を利用してもよい。ベーパライザー110によって気化されたLPGは、後に説明する燃料電池6の脱流装置2に送られるようにしている。
図1に示すように、固体高分子形燃料電池発電装置は、LPGを水素に改質する改質器3と、一酸化炭素を変成するCO変成器4と、一酸化炭素を除去するCO除去器5と、起動時に各反応器が安定するまで水素を燃焼するプロセスガスバーナ103と、このようにして得られた水素と空気中の酸素とを化学反応させて発電する燃料電池6と、燃料電池6の電極部を冷却するとともに反応空気の加湿のためのイオン交換樹脂などの水処理装置で処理された水(純水)を収納した水タンク21と、改質器3、燃料電池6、プロセスガスバーナなどの排ガスの熱を回収して温水とする熱交換器32と、この温水を蓄える貯湯タンク50などを備えている。
燃料電池6を用いたPEFC装置GSは、例えば、燃料電池6の他に熱回収装置RDを含んでいる。この熱回収装置RDは、貯湯タンク50、熱交換器32、46、71、ポンプ33、47、72とを備えた温水の循環路などで連結されている。
燃料電池6は、脱硫器2、改質器3、CO変成器4、CO除去器5などからなる燃料ガス供給装置および空気ポンプ11、水タンク21などからなる反応空気供給装置ならびに燃料極6a、空気極6kなどの電極および水タンク21、ポンプ48、冷却部6cなどからなる燃料電池6の冷却装置を備えている。
燃料電池6で発電された電力は図示しないDC/DCコンバータで昇圧され、図示しない配電系統連系インバータを介して商用電源に接続される、一方、ここから家庭や事務所などの照明や空調機などの他の電気機器用の電力として供給される。
このような燃料電池6を用いたPEFC装置GSでは、発電と同時に、例えば燃料電池6による発電時に発生する熱を利用して市水から温水を生成し、この温水を貯湯タンク50に蓄えて、風呂や台所などに供給するなど、燃料電池6に使用される燃料がもつエネルギーの有効利用を図っている。
上記のPEFC装置GSの燃料ガス供給装置では、LPGの原燃料1が脱硫器2に供給され、ここで原燃料から硫黄成分が除去される。脱硫器2は、内部に吸着剤を充填したもので、吸着剤としては、石油系燃料の脱硫に有効である金属系脱硫剤、或いはゼオライト系脱硫剤が好ましい。
この脱硫器2を経た原燃料は、昇圧ポンプ102で昇圧されて改質器3に供給される際に、水タンク21から水ポンプ22を経て温水が送られ、熱交換器17で加熱されて生成した水蒸気と合流して、供給される。改質器3では、水素、二酸化炭素、および一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。この改質器3を経たガスは、CO変成器4に供給され、ここでは改質ガスに含まれる一酸化炭素が二酸化炭素に変成される。このCO変成器4を経たガスは、CO除去器5に供給され、ここではCO変成器4を経たガス中の未変成の一酸化炭素が例えば10ppm以下に低減され、水素濃度の高いガス(改質ガス)がパイプ64を経て燃料電池6の燃料極6aに供給される。
このとき、水タンク21から改質器3へ供給される温水の量を調節することにより改質ガスへの水分の添加量が調節される。より詳細には、空気ポンプ11から水タンク21に、空気を供給し、水タンク21内の温水中に反応空気を泡立てつつ気相部53に送出することによって加湿が行われる。このようにして、燃料電池6における反応が適度に維持されるように水分を与えられた後の反応空気が水タンク21からパイプ25を経て燃料電池6の空気極6kに供給される。
燃料電池6では、燃料極6aに供給された改質ガス中の水素と、空気ポンプ11、水タンク21の気相部53を経て空気極6kへ供給された空気中の酸素との電気化学反応によって発電が行われる。燃料電池6の冷却装置は、この電気化学反応の反応熱などで燃料電池6が過熱しないようにするため、燃料電池6の電極6a、6kに並置された冷却装置であり、冷却部6cに水タンク21の温水をポンプ48で冷却水として循環させ、この冷却水で燃料電池6内の温度が発電に適した温度(例えば70〜80℃程度)に保たれるように制御している。
改質器3における化学反応は吸熱反応であるので、加熱しながら化学反応を継続させるためのバーナ12を有し、ここにはパイプ13を介して原燃料が供給され、ファン14を介して空気が供給され、パイプ15を介して、燃料極6aを経た未反応水素が供給される。本PEFC装置GSの始動時には、バーナ12にパイプ13を介して原燃料が供給されて燃焼が行われ、起動後に、燃料電池6の温度が安定したときには、パイプ13からの原燃料の供給が断たれ、替わりにパイプ15を介して燃料極6aから排出される未反応水素(オフガス)が供給されて燃焼が継続される。
一方、CO変成器4、CO除去器5で行われる化学反応は発熱反応である。運転中は、発熱反応の熱により反応温度以上に昇温しないように冷却制御が行われる。このようにして改質器3、CO変成器4、CO除去器5および燃料電池6では所定の化学反応と発電が継続される。
貯湯タンク50には水道管61を経て市水が供給される。この貯湯タンク50に供給された市水は、PEFC装置GSから発生する排熱によって加熱され、この昇温された温水は、温水供給管62を通じて外部に給湯される。例えば排気系31には、熱交換器17の他に、さらに別の熱交換器32が接続され、この熱交換器32には貯湯タンク50の水が、ポンプ33を介して循環し、廃熱回収が行われる。
以上の構成を有する燃料電池システムについて、以下にその作用を説明する。まず、ポンプ10を作動して、LPGボンベ100からいわゆる液取り方式によりボンベ100内の液体LPGをサイフォン管140を通じて液取出口150から外部に取り出す。この場合、LPGボンベ100内の液体LPGが消費されるに連れて、液体LPGの液面が低下するが、サイフォン管140の下端流入開口170は、LPGボンベ100の底に近いレベルに設定してあるので、継続して液体LPGを外部に取り出すことが可能であるとともに、LPGボンベ100内のLPG中の硫黄は、液体LPG中の底部に溜まるので、液体LPGの取出し当初からLPG中の硫黄も少しずつ外部に取り出される。その結果、脱硫装置の許容濃度(例えば、50ppm)以上の硫黄濃度を含むLPGが脱硫装置に供給されるのを防止することが可能となる。
次いで、取り出された液体LPGは、ベーパライザ110に送られ、ここで加熱されて液体LPGは気化される。次いで、気化されたLPGは、燃料電池6の脱硫装置2に送られ、ここでLPG中の硫黄が所定濃度まで低減される。このように、液取り方式により液体LPGを取り出すことにより、気取り方式と異なり、取出しの最初から最後まで取り出されるLPGの硫黄濃度変化、特に最終段階において脱硫装置2の限界を超える高濃度の硫黄が脱硫装置に供給されて、脱硫装置2に悪影響を与えたり、或いは脱硫装置2では硫黄濃度を抑制できずに、燃料電池6に高濃度の硫黄を含有するLPGが供給されて、燃料電池6、特に改質触媒を機能不全にすることを有効に回避することが可能となる。
次いで、LPGは、改質器3に供給され、ここで改質触媒によりLPGは水素、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスに改質され、さらに発生した改質ガスは、CO変成器4に供給され、ここで改質ガスに含まれる一酸化炭素が二酸化炭素に変成され、さらにCO除去器5に供給され、改質ガス中の一酸化炭素が所定濃度に低減され、最終的に水素濃度の高いガスが、燃料電池6の燃料極6aに供給される。一方、空気極6kには空気が供給され、燃料極6aでは、水素分子を水素イオンと電子に分解する燃料極反応、空気極6kでは、酸素と水素イオンと電子から水を生成する電気化学反応がそれぞれ行われ、燃料極6aから空気極6kに向かって外部回路を移動する電子により電力が負荷(家電品、空調、照明等)に供給されるとともに、空気極6k側に水が生成される。
以上のように、本発明によれば、LPGボンベ100内のLPGをいわゆる液取りすることにより、気取りと異なり、LPGボンベ100中の液体の残量が少なくなったときでも、外部に取り出したLPG中の硫黄濃度が過度に上昇することを防止し、以って脱硫装置2で脱硫処理可能な硫黄濃度に制限することが可能な結果、改質触媒に対する悪影響を防止することにより、燃料電池6の寿命の短命化を防止することが可能となる。
変形例として、LPGボンベ100は、LPGボンベ100内のLPGが連通するガス取出口160と、LPGボンベ100内の液体LPGが連通する液取出口150とを有し、さらに、脱硫装置2をガス取出口160或いは液取出口150に連通切替する連通切替手段、例えば切替弁を有し、それによりLPGボンベ100内のLPG中の硫黄濃度に応じて、脱硫装置2を液取出口150或いはガス取出口160に連通切替を行ってもよい。
この場合、LPGボンベ100の使用態様に応じて、使用方法を使い分けるのがよい。LPGボンベ100内のLPGを頻繁に消費する場合には、ガスコンロ或いは給湯器へ供給するには、硫黄濃度の高いLPGを用い、一方燃料電池6には、硫黄濃度の低いLPGを用いればよい。一方LPGボンベ100内のLPGを長期間に亘って(例えば、数週間ないし数ヶ月)消費しない場合には、消費再開の当初は、ボンベ底部の硫黄濃度が高いのでガスコンロ或いは給湯器へ供給し、一方消費が進んだ場合には、燃料電池6に使用すればよい。
本出願人は、本発明の効果を確認するために、LPGボンベにLPGを充填し、気液2層混合状態で貯蔵した状態で、所謂液取り方式によりLPGを消費した場合の、LPGガスボンベ内のLPGの硫黄濃度を測定する確認試験を行った。より詳細には、同じLPGボンベを2本準備して、ボンベ内部のLPGを20%消費した時点の硫黄濃度と80%消費した時点の硫黄濃度とをそれぞれ比較した。試験条件を以下に示す。
試験条件 サンプリングボンベ;50kgサイフォン付ボンベ
サンプリング方法;ボンベの液取出口から気化装置を通してガスサンプリング袋により LPGを採取
濃度測定方法 ;JIS K 2240 5.5.6微量電量滴定式酸化法
結果を以下に示す。
20%消費 80%消費
LPGボンベ1 5.87ppm 4.21ppm
LPGボンベ2 6.18ppm 4.34ppm
以上の結果が示すように、気取り方式の場合と異なり、液取り方式の場合には、LPGボンベ内のLPGが80%消費された時点において、LPG中の硫黄濃度は20%消費時に比べてむしろ低下しており、このことから気取り方式の場合に問題であるLPGボンベ内のLPGの残量が少なったときの硫黄濃度の上昇を防止可能であることを確認できた。
燃料電池システムワンユニットとしてではなく、燃料電池6、LPGボンベ100、ベーパライザ110を例えば別々に納入して、家庭先で組み立てる場合には、LPGボンベ100の下流側且つ脱硫装置2の上流側に、液体LPGを気化するためのベーパライザ110を設置して、ベーパライザ110とLPGボンベ100の液取り出し口とをLPG用配管130により接続するとともに、ベーパライザ110と脱硫装置2とをLPG用配管130により接続して、燃料電池システムを組み立てることにより、液取り式でLPG貯蔵ボンベ100からLPGを外部に取り出して、ベーパライザ110により気化させたLPG燃料を燃料電池6に供給可能とすればよい。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更、修正が可能である。例えば、本実施例では、LPGを燃料とする燃料電池によって発生した電気を利用して、或いは商用電力と併せて、家電品、空調、照明等に利用するものとして説明したが、それに限定されることなく、LPGボンベ内のLPGを燃料電池以外の用途、例えば給湯に利用したり、燃料電池によって発生する熱を給湯、床暖房等に利用してもよい。また、本実施例では、家庭向けの小型化は可能なものとして、固体高分子形燃料電池システムを記載したが、それに限定されることなく、LPGを燃料とする燃料電池である限り、どのようなタイプでもよい。また、本実施例では、LPGボンベを可搬なLPGボンベとして説明したが、それに限定されることなく、例えば地上設置或いは埋設式のLPGバルク容器でもよい。
以上説明したように、本発明の燃料電池システム及び燃料電池システムの組立方法によれば、LPG中の硫黄により燃料電池の健全性を損なうことを防止することができる。
本発明の燃料電池システム及び燃料電池システムの組立方法によれば、LPGを燃料電池に供給する際、LPG中の硫黄濃度の変化を制限することが可能である。
なお、本発明は、以下のような態様とすることも可能である。
(1)LPG流れの上流から下流に向かって、気液2相混合状態でLPGを蓄えるLPG貯蔵容器と、該LPG貯蔵容器からのLPG中の硫黄を脱硫する脱硫装置と、該脱硫装置により脱硫されたLPGを燃料とする燃料電池とを有する、燃料電池システムにおいて、
前記LPG貯蔵容器は、下端流入開口が液相に浸された、前記LPG貯蔵容器内の液体LPGを外部に取り出すためのサイフォン管を有し、
該サイフォン管により外部に取り出された液体LPGを気化させるためのベーパライザを前記脱硫装置の上流側にさらに有し、
それにより、前記脱硫装置に供給されるLPG中の硫黄を所定濃度に制限することを特徴とする燃料電池システム。
(2)
前記LPG貯蔵容器は、前記LPG貯蔵容器内のLPGが連通するガス取出口と、前記LPG貯蔵容器内の液体LPGが連通する液取出口とを有し、
さらに、前記脱硫装置を前記ガス取出口或いは前記液取出口に連通切替する連通切替手段を有し、
それにより、前記LPG供給器内のLPG中の硫黄濃度に応じて、前記脱硫装置を前記液取出口或いは前記ガス取出口に連通切替を行う、上記(1)に記載の燃料電池システム。
(3)
前記ベーパライザは、前記燃料電池により発生する熱を利用して、液体LPGを気化する上記(1)に記載の燃料電池システム。
(4)
LPG流れの上流から下流に向かって、気液2相混合状態でLPGを蓄えるLPG貯蔵容器と、該LPG貯蔵容器から供給されたLPG中の硫黄を脱硫する脱硫装置と、該脱硫装置により脱硫されたLPGを燃料とする燃料電池とを配置し、該LPG貯蔵容器、該脱硫装置、該燃料電池をこの順にそれぞれLPG用配管により接続する、燃料電池システムの組立方法において、
前記LPG貯蔵容器の下流側且つ前記脱硫装置の上流側に、液体LPGを気化するためのベーパライザを設置して、該ベーパライザと前記LPG貯蔵容器の液取り出し口とをLPG用配管により接続する段階と、
前記ベーパライザと前記脱硫装置とをLPG用配管により接続する段階とを有し、
それにより液取り式で前記LPG貯蔵容器からLPGを外部に取り出して、前記ベーパライザにより気化させたLPG燃料を前記燃料電池に供給可能とすることを特徴とする、燃料電池システムの組立方法。
10 燃料電池システム
100 LPGガスボンベ
110 ベーパライザ
120 固体高分子燃料電池発電装置
130 LPG配管
140 サイフォン管
150 液取出口
160 ガス取出口
2 脱硫器
3 改質器
4 CO変成器
5 CO除去器
6 燃料電池
10、23〜24、28、43、47 ポンプ
21 水タンク
34 プロセスガスバーナ
17、32、71 熱交換器
37 プロセスガスバーナに燃焼用空気を送るファン
46 プロセスガスバーナに連結された熱交換器
50 貯湯タンク

Claims (3)

  1. LPG流れの上流から下流に向かって、気液2相混合状態でLPGを蓄えるLPG貯蔵容器と、該LPG貯蔵容器からのLPG中の硫黄を脱硫する脱硫装置と、該脱硫装置により脱硫されたLPGを燃料とする燃料電池とを有する、燃料電池システムにおいて、
    前記LPG貯蔵容器は、下端流入開口が液相に浸された、前記LPG貯蔵容器内の液体LPGを外部に取り出すためのサイフォン管を有し、
    該サイフォン管により外部に取り出された液体LPGを気化させるためのベーパライザを前記脱硫装置の上流側にさらに有し、
    それにより、前記脱硫装置に供給されるLPG中の硫黄を所定濃度に制限し、
    前記LPG貯蔵容器は、前記LPG貯蔵容器内のLPGが連通するガス取出口と、前記LPG貯蔵容器内の液体LPGが連通する液取出口とを有し、
    さらに、前記脱硫装置を前記ガス取出口或いは前記液取出口に連通切替する連通切替手段を有し、
    それにより、前記LPG貯蔵容器内のLPG中の硫黄濃度に応じて、前記脱硫装置を前記液取出口或いは前記ガス取出口に連通切替を行う、ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記ベーパライザは、前記燃料電池により発生する熱を利用して、液体LPGを気化する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムの、前記LPG貯蔵容器、前記連通切替手段、前記脱硫装置、前記燃料電池をこの順にそれぞれLPG用配管により接続する、燃料電池システムの組立方法において、
    前記LPG貯蔵容器の下流側且つ前記脱硫装置の上流側に、液体LPGを気化するためのベーパライザを設置して、該ベーパライザと前記LPG貯蔵容器の液取り出し口とを前記連通切替手段を介してLPG用配管により接続する段階と、
    前記ベーパライザと前記脱硫装置とをLPG用配管により接続する段階とを有し、
    それにより液取り式で前記LPG貯蔵容器からLPGを外部に取り出して、前記ベーパライザにより気化させたLPG燃料を前記燃料電池に供給可能とすることを特徴とする、燃料電池システムの組立方法。
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