JP2002192069A - 成形体の加飾方法 - Google Patents
成形体の加飾方法Info
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Abstract
とができ、作業効率が良好であり、またフィルム等のよ
うな別部材を必要とすることなく、成形体に任意の文字
等の加飾を行うことができる、成形体の加飾方法を提供
する。 【解決手段】 エネルギービームの照射を受けることに
より硬化する未硬化状態の樹脂組成物にて成形体1の表
面に塗膜2を形成する。塗膜2の任意の箇所にエネルギ
ービームを照射することにより塗膜2のエネルギービー
ムの照射を受けた部分を硬化させて表面加飾層3を形成
する。
Description
イヤ等の電気機器のハウジングや、食器等の家庭用品等
の成形体の表面に任意の文字、模様、図形等を形成して
加飾を行う成形体の加飾方法に関するものである。
らなる電気機器や家庭用品等といった成形体には、その
表面に取り扱い方法の説明の表示やデザイン性向上等の
目的のために、表面に任意の文字、模様、図形等を形成
して加飾を行う場合がある。
う場合には、例えばラッカー塗装等のような溶剤塗料を
用いた塗装を行ったり、熱硬化性樹脂等から構成される
塗料の塗膜を高温雰囲気下に配置して加熱することによ
り成膜して塗装を行ったり、あるいは文字等の加飾が施
されたフィルムを成形体に貼着したり、フィルムに形成
された加飾を成形体に転写したりするなどの方法が行わ
れていた。
いた塗装では溶剤を用いるため作業環境が悪化し、自然
環境にも悪影響が及ぶという問題もあった。
場合には、成形体を高温雰囲気下に配置した場合には塗
料の硬化に時間がかかり、ライン化できないという問題
があった。
は、成形体と別部材であるフィルムが必要となって製造
コストが高くなり、またフィルム転写の場合にはフィル
ムの処理や廃棄が必要となって環境面での悪影響が発生
するという問題があった。
あり、ライン化が容易であり、環境の悪化を防ぐことが
でき、作業効率が良好であり、またフィルム等のような
別部材を必要とすることなく、成形体に任意の文字等の
加飾を行うことができる、成形体の加飾方法を提供する
ことを目的とするものである。
成形体の加飾方法は、エネルギービームの照射を受ける
ことにより硬化する未硬化状態の樹脂組成物にて成形体
1の表面に塗膜2を形成し、塗膜2の任意の箇所にエネ
ルギービームを照射することにより塗膜2のエネルギー
ビームの照射を受けた部分を硬化させて表面加飾層3を
形成することを特徴とするものである。
方法は、請求項1において、樹脂組成物として、特定の
エネルギービームの照射を受けることにより単色又は複
数色の発色が生じる発色材が添加されたものを用い、塗
膜2の任意の箇所にエネルギービームを照射することに
より塗膜2のエネルギービームの照射を受けた部分を発
色させると同時に硬化させて表面加飾層3を形成するこ
とを特徴とするものである。
て、特定のエネルギービームの照射を受けることにより
単色又は複数色の発色が生じる発色材が添加されたもの
を用い、塗膜2の任意の箇所に発色材の発色を生じさせ
ないエネルギービームを照射することにより塗膜2のエ
ネルギービームの照射を受けた部分を硬化させて表面加
飾層3を形成した後、表面加飾層3における任意の部分
に発色材の発色を生じさせるエネルギービームを照射す
ることによりエネルギービームの照射を受けた部分を発
色させることを特徴とするものである。
いずれかにおいて、成形体1表面に表面加飾層3を複数
層積層して形成することを特徴とするものである。
いずれかにおいて、表面加飾層3の外層に、透明な樹脂
層を形成して成ることを特徴とするものである。
いずれかにおいて、樹脂組成物として熱硬化性樹脂組成
物を用い、熱硬化性樹脂組成物中に発熱促進剤を配合す
ることを特徴とするものである。
いずれかにおいて、成形体1の表面に凹部4を形成し、
凹部4内に表面加飾層3を形成することを特徴とするも
のである。
いずれかにおいて、樹脂組成物からなる塗膜2の任意の
箇所にエネルギービームを照射して硬化させることによ
り表面加飾層3を形成した後、塗膜2の硬化していない
部分を除去することを特徴とするものである。
いずれかにおいて、樹脂組成物からなる塗膜2の表面に
光透過性部材5を接触させて配置し、光透過性部材5を
介して塗膜2にエネルギービームを照射して硬化させる
ことを特徴とするものである。
のいずれかにおいて、樹脂組成物としてラジカル重合に
より硬化するものを用い、真空下又は不活性雰囲気下に
おいて塗膜2にエネルギービームを照射して硬化させる
ことを特徴とするものである。
0のいずれかにおいて、表面加飾層3の厚みを0.1〜
100μmの範囲に形成することを特徴とするものであ
る。
2のいずれかにおいて、粘度が0.1〜1000Pa・
sに調整された樹脂組成物を用いて塗膜2を形成するこ
とを特徴とするものである。
2のいずれかにおいて、合成樹脂にて成形された成形体
1を用いることを特徴とするものである。
する。
面加飾層3は、未硬化状態の樹脂組成物に対してエネル
ギービームを照射することにより形成することができ
る。
トロンビーム、レーザ光、赤外線、紫外線等の適宜のエ
ネルギービームの照射を受けて硬化するものが用いられ
るものであり、樹脂成分に、必要に応じて充填材、重合
開始剤、硬化促進剤等を混合したものを用いることがで
きる。例えば樹脂成分として熱硬化性樹脂を用いると、
レーザ光等のエネルギービームが照射されることにより
加熱されて硬化する熱硬化性樹脂組成物を調製すること
ができるものであり、このように樹脂組成物を熱硬化性
樹脂組成物として調製する場合には、熱硬化性樹脂とし
て、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウ
レタンアクリレート樹脂、二液型ウレタン樹脂等を用い
ることができ、これらの熱硬化性樹脂は一種のみを用い
ることができるほか、二種以上を併用することもでき
る。
て発色させることができる。このような色素としては、
二酸化チタン、三酸化アンチモン、酸化鉄、酸化クロ
ム、硫化カドミウム、三硫化アンチモン、カーボンブラ
ック、アゾ化合物、金属塩等のような、適宜の顔料や染
料等を用いることができる。
の色素を混合して用い、樹脂組成物に特定の色彩を付与
したものを用いることができる。このような樹脂組成物
としては、例えば大日本塗料株式会社製の熱可塑性プラ
スチック用IMC剤(プラグラス#8000グリーン)
を挙げることができる。これはウレタンアクリレート
(架橋剤、重合禁止剤含む)68質量%、顔料である無
機化合物(コバルト系酸化物)30質量%、顔料分散剤
や内部離型剤等の添加剤2質量%からなる主剤と、有機
過酸化物(ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パー
オキシジカーボネート;化薬アクゾ株式会社製のパーカ
ドックス16)50質量%、可塑化用溶剤(ジブチルフ
タレート)50質量%からなる硬化剤とを用い、この主
剤100質量部と硬化剤2質量部とを混合したものであ
る。
物を用いて、成形体1の表面に表面加飾層3を形成し
て、成形体1の加飾等を行うことができる。成形体1と
しては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の合成樹脂から
なるものや、その他、金属、セラミックス等からなるも
のを用いることができるが、特に合成樹脂にて成形され
る成形体1を用いると、樹脂組成物から形成される表面
加飾層3と成形体1との間に良好な密着性が付与され、
表面加飾層3の密着強度を向上することができる。
にあたっては、まず図4(a)に示すように、成形体1
の表面の加飾を施したい部分に、上記のような樹脂組成
物を塗布して塗膜2を形成する。次いで、図4(b)に
示す塗膜2上の平面視四角状の領域や図4(d)に示す
平面視円形状の領域のような、塗膜2の任意の箇所に、
レーザ光を照射して塗膜2の所望の部分を硬化させ、こ
の硬化させた部分にて表面加飾層3を形成する。
組成物の硬化反応を進行させて樹脂組成物の塗膜2を硬
化させることができるものであれば適宜のものを用いる
ことができ、樹脂組成物の種類に応じてエレクトロンビ
ーム、レーザ光、赤外線、紫外線等を用いることができ
る。例えば樹脂組成物を熱硬化性樹脂として調製した場
合には、レーザ光や赤外線等を照射することにより塗膜
2を加熱させて硬化させることができ、また樹脂組成物
を紫外線硬化性樹脂として調製した場合には、紫外線を
照射することにより塗膜2を硬化させることができる。
具体例を挙げると、例えば樹脂組成物として上記に具体
的に例示した熱硬化性樹脂組成物を用いる場合には、ス
ペクトラフィジック社製の半導体レーザ発振装置を用
い、波長795nm、CW(連続波)発振、出力2.5
W、スポット径φ1.5mm、スキャン速度2.5mm
/sec、照射時間0.6secの条件でレーザ光の照
射を行うことができる。
は、成形体1の表面に密着して形成され、樹脂組成物に
配合されている色素に応じた適宜の色彩が付与される。
するにあたっては、塗膜2の全体に亘ってエネルギービ
ームを照射することにより塗膜2全体を硬化させ、塗膜
2全体を表面加飾層3として形成することができ、また
図4(b)(d)に示すように塗膜2のうちの所望の箇
所のみに部分的にエネルギービームを照射することによ
り、所望の形状を有する表面加飾層3を形成することも
できる。
に部分的なエネルギービームの照射により四角形状や円
形状等の所望の形状の表面加飾層3を形成した場合に
は、未硬化状態の塗膜2に対してノズルからエアーや水
流を噴射するなどして、未硬化状態の塗膜2を除去し、
図4(c)や図4(e)に示すように成形体1に表面加
飾層3を残存させることができる。
は、エネルギービームの照射により単色又は複数色の発
色が生じる発色材を用い、このような発色材を上記のよ
うな樹脂組成物に添加することもできる。
ギービームの照射を受けることにより発色する光反応多
色発色体や、酸化、還元反応により発色する化学反応多
色発色体や、熱エネルギーの供給を受けて発色する熱反
応多色発色体を用いることができる。
長の光の照射を受けることにより光吸収能が低減したり
失われるなどして、色彩形成能が失われるような色素を
用い、このような色素を複数種混合することにより調製
することができる。具体例を挙げると、例えば二酸化チ
タン顔料(オランダ国Toifine社製;Toifi
ne R41)5質量部、マゼンダ色顔料(オランダ国
Ciba−Geigy社製;Irgalith Rub
ine 4BP)0.05質量部、シアン色顔料(オラ
ンダ国Ciba−Geigy社製;Irgalith
blue LGLD)0.05質量部、イエロー顔料
(オランダ国Ciba−Geigy社製;Cromop
hal Yellow 6G)0.05質量部を混合し
て、発色材を調製することができる。ここに例示する発
色材は、特定波長のレーザ光の照射を受けていない状態
では黒色又は灰色であるが、波長470nmのレーザ光
の照射を受けると青色に発色し、波長575nmのレー
ザ光の照射を受けると黄色に発色し、波長650nmの
レーザ光の照射を受けると橙色に発色する。
例としては、上記に挙げた大日本塗料株式会社製の熱可
塑性プラスチック用IMC剤(プラグラス#8000グ
リーン)において、顔料の代わりに上記のような発色材
を配合したものを挙げることができる。すなわち、ウレ
タンアクリレート(架橋剤、重合禁止剤含む)68質量
%、上記の発色材30質量%、顔料分散剤や内部離型剤
等の添加剤2質量%からなる主剤と、有機過酸化物(ビ
ス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカー
ボネート;化薬アクゾ株式会社製のパーカドックス1
6)50質量%、可塑化用溶剤(ジブチルフタレート)
50質量%からなる硬化剤とを用い、この主剤100質
量部と硬化剤2質量部とを混合したものである。
を用いて成形体1の加飾を行うにあたっては、まず、図
1(a)に示すように、成形体1の表面の加飾を施した
い部分に、上記のような樹脂組成物を塗布して塗膜2を
形成する。次いで、図1(b)に示す塗膜2上の平面視
四角状の領域のような、塗膜2の任意の箇所に、エネル
ギービームを照射して塗膜2の所望の部分を硬化させ、
この硬化させた部分にて表面加飾層3を形成する。
の箇所において樹脂組成物を発色させて所望の色に変色
させることができると共に、樹脂組成物の硬化反応を進
行させるものであれば、適宜のものを用いることができ
る。例えば上記に挙げた具体例のようにして、樹脂組成
物を熱硬化性樹脂と発色材にて構成する場合には、塗膜
2の硬化を行うが変色はさせたくない部分については、
発色材の発色が起こらない波長のレーザ光を照射するこ
とにより塗膜2を加熱して硬化させ、また、塗膜2の硬
化を行うと共に変色させたい部分については、発色材を
発色させて塗膜2を変色させると同時に発色材に特定の
発色が生じる波長のレーザ光を照射することにより塗膜
2を加熱して硬化させるものである。更に具体的な例を
挙げると、樹脂組成物として上記に例示したものを用い
る場合には、塗膜2を硬化させるが発色材を発色させた
くない部分については、スペクトラフィジック社製の半
導体レーザ発振装置を用い、波長795nm、CW(連
続波)発振、出力2.5W、スポット径φ1.5mm、
スキャン速度2.5mm/sec、照射時間0.6se
cの条件でレーザ光の照射を行うことができる。また、
塗膜2を硬化させると共に青色に変色させたい部分につ
いては、同様の半導体レーザ発振装置を用い、波長47
0nm、Qスイッチ周波数(パルス発振周波数)10H
z、出力2.5W、スポット径φ8mm、スキャン速度
30mm/sec、パルス長10nsecの条件でレー
ザ光の照射を行うことができる。また塗膜2を硬化させ
ると共に黄色に変色させたい部分については、同様の半
導体レーザ発振装置を用い、波長575nm、Qスイッ
チ周波数10Hz、出力2.5W、スポット径φ8m
m、スキャン速度30mm/sec、パルス長10ns
ecの条件にてレーザ光の照射を行うことができる。ま
た塗膜2を硬化させると共に橙色に変色させたい部分に
ついては、同様の半導体レーザ発振装置を用い、波長6
50nm、Qスイッチ周波数10Hz、出力2.5W、
スポット径φ8mm、スキャン速度30mm/sec、
パルス長10nsecの条件にてレーザ光の照射を行う
ことができる。
は、成形体1の表面に密着して形成され、更に所望の箇
所に所望の色彩が適宜付与される。図1(b)に示す例
では、平面視四角状の表面加飾層3における、星形の領
域3aに発色材を発色させるレーザ光を照射して表面加
飾層3を変色させることにより星形の図形を形成し、そ
れ以外の領域3bには発色材を発色させないレーザ光を
照射して表面加飾層3を変色させずに形成している。表
面加飾層3を変色させる領域3aにおいては、この領域
3aに一種類の波長のレーザ光のみを照射して単一色の
みに変色させることもできるが、この領域3aを複数の
領域に分割して各分割された領域ごとに異なる波長のレ
ーザ光を照射することにより、変色させる領域3aを部
分的に異なる色彩に変色させることもできる。
するにあたっては、塗膜2の全体に亘ってエネルギービ
ームを照射することにより塗膜2全体を硬化させ、塗膜
2全体を表面加飾層3として形成することができる。ま
た図1(b)に示す場合のように塗膜2のうちの所望の
箇所のみに部分的にエネルギービームを照射することに
より、所望の形状を有する表面加飾層3を形成すること
もできる。
ービームの照射により所望の形状の表面加飾層3を形成
した場合には、未硬化状態の塗膜2に対してノズルから
エアーや水流を噴射するなどして、未硬化状態の塗膜2
を除去し、図1(c)に示すように表面加飾層3を残存
させることができる。
物を用いて表面加飾層3を形成するにあたっては、上記
と同様にして図2(a)に示すように成形体1に塗膜2
を形成した後、この樹脂組成物にて形成された塗膜2に
対して、図2(b)に示すようにまず表面加飾層3を形
成する領域に、発色材の発色を生じさせないエネルギー
ビームを照射して塗膜2を変色させずに硬化させて表面
加飾層3を形成し、更に図2(c)に示す星形の領域3
aのような、表面加飾層3の所望の領域3aに、発色材
の変色を生じさせるエネルギービームを照射して表面加
飾層3を変色させることにより、所望の領域3aに所望
の色彩を付与させることもできる。
組成物を熱硬化性樹脂と発色材にて構成する場合には、
まず表面加飾層3を形成する領域全体に発色材の発色が
起こらない波長のレーザ光を照射することにより塗膜2
を加熱して硬化させて、表面加飾層3を形成する。この
ときは表面加飾層3には変色が生じていない。次いで、
表面加飾層3における、変色させたい領域3aに、発色
材に特定の発色が生じる波長のレーザ光を照射すること
により、表面加飾層3を変色させるものである。更に具
体的な例を挙げると、樹脂組成物として上記に例示した
ものを用いる場合には、まず塗膜2を硬化させて表面加
飾層3を形成する領域全体にスペクトラフィジック社製
の半導体レーザ発振装置を用い、波長795nm、CW
(連続波)発振、出力2.5W、スポット径φ1.5m
m、スキャン速度2.5mm/sec、照射時間0.6
secの条件でレーザ光の照射を行う。次いで、表面加
飾層3のうち青色に変色させたい部分については、同様
の半導体レーザ発振装置を用い、波長470nm、Qス
イッチ周波数10Hz、出力2.5W、スポット径φ8
mm、スキャン速度30mm/sec、パルス長10n
secの条件でレーザ光の照射を行ない、また黄色に変
色させたい部分については、同様の半導体レーザ発振装
置を用い、波長575nm、Qスイッチ周波数10H
z、出力2.5W、スポット径φ8mm、スキャン速度
30mm/sec、パルス長10nsecの条件にてレ
ーザ光の照射を行ない、更に橙色に変色させたい部分に
ついては、同様の半導体レーザ発振装置を用い、波長6
50nm、Qスイッチ周波数10Hz、出力2.5W、
スポット径φ8mm、スキャン速度30mm/sec、
パルス長10nsecの条件にてレーザ光の照射を行う
ことができる。
加飾層3における星形の領域3aに発色材に発色を生じ
させる波長のレーザ光を照射してこの領域3aを変色さ
せているが、表面加飾層3には、適宜の文字状や図形状
の領域3aに発色材に発色を生じさせる波長のレーザ光
を照射してこの領域3aを変色させることにより、所望
の文字や図形、模様等を形成することができる。例えば
図3(a)(b)に示す例では、成形体1に塗膜2を形
成した後、表面加飾層3のうちのM字状の領域3aを発
色させると共に他の領域3bを発色させないようにして
表面加飾層3を形成し、塗膜2の硬化されていない部分
を除去している。また図3(c)(d)に示す例では、
成形体1に塗膜2を形成した後、表面加飾層3のうちの
平面視矩形状の領域3aを発色させると共に他の領域3
bを発色させないようにして表面加飾層3を形成し、塗
膜2の硬化されていない部分を除去している。このよう
な種々の文字や図形、模様等を形成する場合でも、表面
加飾層3のうちの発色させる領域3aにおいて、この領
域3aを複数の領域に分割して各分割された領域ごとに
異なる波長のレーザ光を照射することにより、変色させ
る領域3aを部分的に異なる色彩に変色させることがで
きる。
加飾層3を平面視四角状に形成しているが、表面加飾層
3の形状も適宜の文字状や図形状に形成することができ
る。例えば図5に示す例では、成形体1に塗膜2を形成
した後、表面加飾層3をM字状に形成し、塗膜2の未硬
化部分を除去しているものである。
飾層3を形成するにあたっては、成形体1の表面に複数
層の表面加飾層3を積層して形成することができる。例
えば図6に示す例では、まず図6(a)(b)に示すよ
うに成形体1の表面に平面視四角状の第一の表面加飾層
3を形成した後、図6(c)(d)に示すように第一の
表面加飾層3の上面に平面視四角状の第二の表面加飾層
3を積層して形成している。このような場合は、各表面
加飾層3にて異なる色彩や形状からなる文字、模様、図
形等を形成すると共に、これらの模様等を重ね合わせて
形成することができ、この各表面加飾層3にて形成され
た模様等を組み合わせて、複雑で多彩な加飾を行うこと
ができるものである。このように複数層の表面加飾層3
を形成する場合には、成形体1の表面に既述のようにし
て表面加飾層3を硬化成形した後、同様の手法を繰り返
して、適宜の数の表面加飾層3を形成するものである。
表面加飾層3を形成する場合には、表面加飾層3の表面
側に、表面加飾層3を覆うように透明な樹脂層を形成す
ることもでき、この場合、表面加飾層3を透明な樹脂層
にて保護することができて、表面加飾層3の傷付きや剥
離を防止し、表面加飾層3にて現出される加飾を長期に
亘って維持すると共に、透明な樹脂層を介して表面加飾
層3にて現出される加飾を容易に視認することができる
ものである。
記と同様の樹脂組成物を用いて形成することができる。
透明な樹脂層を形成するにあたっては、成形体1に形成
された表面加飾層3の表面側に、樹脂組成物を塗布し、
樹脂組成物を硬化させるエネルギービームを照射するこ
とができる。具体例を挙げると、透明な樹脂層を形成す
るための樹脂組成物としては、例えば上記に示した大日
本塗料株式会社製の熱可塑性プラスチック用IMC剤
(プラグラス#8000グリーン)から色素を除いたも
の、すなわち、ウレタンアリレート(架橋剤、重合禁止
剤含む)98質量%と、内部離型剤等の添加剤2質量%
とからなる主剤と、有機過酸化物(ビス(4−t−ブチ
ルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート;化薬ア
クゾ株式会社製のパーカドックス16)50質量%、可
塑化用溶剤(ジブチルフタレート)50質量%からなる
硬化剤とを用い、この主剤100質量部と硬化剤2質量
部とを混合したものを用いることができる。また、この
ような樹脂組成物にて形成された塗膜2にエネルギービ
ームを照射することにより硬化させて透明な樹脂層を形
成するにあたっては、例えばスペクトラフィジック社製
の半導体レーザ発振装置を用い、波長795nm、CW
(連続波)発振、出力2.5W、スポット径φ1.5m
m、スキャン速度2.5mm/sec、照射時間0.6
secの条件でレーザ光の照射を行うことができる。
物を用い、樹脂組成物からなる塗膜2にエネルギービー
ムを照射することにより加熱させて硬化させることによ
り表面加飾層3を形成するためには、樹脂組成物に発熱
促進剤を添加することが好ましく、この場合はエネルギ
ービームが照射された場合の樹脂組成物の塗膜2の発熱
を促進し、短時間で塗膜2を硬化させて表面加飾層3を
形成することができて、作業効率を向上することができ
るものである。ここで発熱促進剤とはレーザ光等のエネ
ルギービームを吸収して発熱する性質を有する物質を意
味する。
例示したようなものを用いる場合には、発熱促進剤とし
て、カーボンブラック等を配合することができる。この
ようにすると、発熱促進剤を配合せずにレーザ光の照射
により塗膜2の硬化を行う場合には上記のようにレーザ
光の照射時間を0.6secとすることにより塗膜2の
硬化を行うのに対して、例えば樹脂組成物100質量部
に対してカーボンブラック0.001質量部配合する
と、レーザ光の照射時間を0.3secとしても塗膜2
を硬化させて表面加飾層3を形成することができるもの
である。
成するにあたっては、予めまず成形体1の表面に表面側
に向けて開口する所望の形状の凹部4を形成しておき、
この凹部4内に表面加飾層3を形成することもできる。
この場合は、樹脂組成物を凹部4内に注入することによ
り樹脂組成物の塗膜2を凹部4と同一の形状に形成する
ことができ、この塗膜2を硬化することにより、凹部4
と同一の形状を有する表面加飾層3を容易に形成するこ
とができるものであり、そのため凹部4の形状を所望の
表面加飾層3の形状に形成しておくことにより、所望の
形状の表面加飾層3を容易に形成することができ、上記
の場合のように塗膜2のうちの所望の箇所のみを硬化さ
せて未硬化の部分を除去するような手間が必要なくなる
ものである。また凹部4内に形成される表面加飾層3
は、成形体1の表面から突出しないように形成すること
ができ、摩耗による表面加飾層3の傷付きや剥離を防止
することができるものである。
図7(a)(b)に示すように平面視矩形状の凹部4を
形成したものを用い、この凹部4内に樹脂組成物を注入
して図7(c)(d)に示すように塗膜2を形成し、更
にこの塗膜2の全領域を硬化させて、図7(e)(f)
に示すように凹部4の平面視形状と同一の形状である平
面視矩形状の表面加飾層3を形成している。
に示すように成形体1に溝状の凹部4を平面視M字状に
形成し、この凹部4内に樹脂組成物を注入して塗膜2を
形成する。このとき図8(c)(d)に示すように、凹
部4を構成する溝の一端部から凹部4内に樹脂組成物を
注入し、凹部4内において樹脂組成物を溝の一端側から
他端側に流動させることにより、凹部4内の全域に塗膜
2を形成することができる。更にこの塗膜2の全領域を
硬化させて、図8(e)(f)に示すように凹部4の平
面視形状と同一の形状である平面視M字状の表面加飾層
3を形成している。
ギービームを照射して塗膜2を硬化させるにあたって
は、塗膜2の表面側に光透過性部材5(透明部材)を接
触させて配置し、この光透過性部材5を介して塗膜2に
エネルギービームを照射させることが好ましい。この光
透過性部材5としては、例えばアクリル樹脂にて成形さ
れた透明な樹脂板を用いることができる。
ない成形体1の表面に樹脂組成物の塗膜2を形成し、こ
の塗膜2の表面に光透過性部材5を接触させて配置し、
この光透過性部材5を介して塗膜2にレーザ発振装置7
からレーザ光6を照射する様子を示している。また、図
10に示す例では、凹部4が形成された成形体1の凹部
4内に樹脂組成物を注入して、表面が成形体1と面一に
なる塗膜2を形成し、この塗膜2の表面に光透過性部材
5を接触させて配置し、この光透過性部材5を介して塗
膜2にレーザ発振装置7からレーザ光6を照射する様子
を示している。このようにすると、塗膜2が硬化する過
程において塗膜2や塗膜2が硬化して形成される表面加
飾層3の表面に光透過性部材5が接触していることか
ら、光透過性部材5にて塗膜2や表面加飾層3の厚みを
制御して所望の厚みを有する表面加飾層3を形成するこ
とができ、またこのとき表面加飾層3を平滑に形成する
ことができるものである。
組成物は、ラジカル重合により硬化するものであるが、
このようなラジカル重合により硬化する樹脂組成物を用
いる場合には、樹脂組成物の塗膜2に対してエネルギー
ビームを照射して表面加飾層3を形成するにあたって、
塗膜2を真空下又は不活性雰囲気下に配置した状態でエ
ネルギービームの照射を行うことが好ましい。このよう
にすると、樹脂組成物の塗膜2がラジカル重合により硬
化する過程において、ラジカル重合を阻害する酸素等が
塗膜2に供給されなくなり、ラジカル重合の反応効率が
向上することとなって、より短時間で樹脂組成物の塗膜
2を硬化して表面加飾層3を形成することができる。
雰囲気下に配置するにあたっては、例えば塗膜2が形成
された成形体1を密閉容器8内に配置すると共にこの密
閉容器8内を真空又は不活性ガス雰囲気として、この密
閉容器8内でエネルギービームの照射を行うようにする
ことができる。図11は内部が真空又は不活性ガス雰囲
気となっている密閉容器8に配置された成形体1の塗膜
2にレーザ発振装置7にてレーザ光6を照射して表面加
飾層3を形成する様子を示すものである。
れた成形体1の凹部4内に樹脂組成物を注入して、表面
が成形体1と面一になる塗膜2を形成し、この塗膜2の
表面に光透過性部材5を接触させて配置し、この光透過
性部材5を介して塗膜2にエネルギービームを照射する
ようにしても良い。この場合、光透過性部材5は凹部4
の表面側の開口端縁の全体に亘って配置して、光透過性
部材5にて凹部4を塞ぐように配置しておく。このよう
にすると、光透過性部材5によって凹部4内の塗膜2が
外部から遮断されて塗膜2が真空下に配置されることと
なり、塗膜2を簡便な構成にて真空下に配置し、塗膜2
の硬化を促進することができるものであり、また同時に
形成される表面加飾層3の平滑化も行うことができる。
0μmの範囲に形成することが好ましい。このようにす
ると、塗膜2を硬化させて表面加飾層3を形成するにあ
たって硬化を促進して短時間で効率よく塗膜2を形成す
ることができ、また表面加飾層3に充分な強度を付与し
て摩耗を軽減したり成形体1との密着性を向上したりす
ることができる。また必要以上の厚みの表面加飾層3を
形成しないようにして製造コストを削減することもでき
る。ここで、表面加飾層3の厚みが100μmを越える
と塗膜2の硬化に時間がかかり、また形成される表面加
飾層3に充分が強度が付与されずに成形体1との密着性
が低下するおそれがある。逆に表面加飾層3の厚みが
0.1μmに満たないと表面加飾層3を透かして下地で
ある成形体1の表面の色が見えるようになって表面加飾
層3による隠蔽性が低下し、表面加飾層3の変色により
現出される色彩が成形体1の色と混ざって所望の色彩が
得られないおそれがある。
合には、塗膜2を形成する直前の樹脂組成物の粘度を
0.1〜1000Pa・sの範囲に調整し、この範囲の
粘度を有する樹脂組成物を用いて塗膜2を形成すること
が好ましい。この範囲の粘度を有する樹脂組成物を用い
ると塗膜2を良好に形成するための充分な流動性を確保
できると共に塗膜の膜厚を保つための充分な粘度が確保
されるものである。特に、成形体1に凹部4を形成して
この凹部4内に表面加飾層3を形成する場合には、図8
に示す場合のように表面加飾層3にて微細な文字や模様
等を形成するために凹部4の幅を狭く形成する場合であ
っても、樹脂組成物を凹部4内に注入した際に樹脂組成
物を凹部4内で良好に流動させて、凹部4内に容易に塗
膜2を形成することができ、凹部4内において樹脂組成
物が行き渡らずに充分な膜厚の表面加飾層3が形成され
なくなるような事態が発生することを防ぐことができる
ものである。
塗料株式会社製の熱可塑性プラスチック用IMC剤(プ
ラグラス#8000グリーン)を用いた。これはウレタ
ンアクリレート(架橋剤、重合禁止剤含む)68質量
%、顔料である無機化合物(コバルト系酸化物)30質
量%、顔料分散剤や内部離型剤等の添加剤2質量%から
なる主剤と、有機過酸化物(ビス(4−t−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネート;化薬アクゾ株
式会社製のパーカドックス16)50質量%、可塑化用
溶剤(ジブチルフタレート)50質量%からなる硬化剤
とを用い、この主剤100質量部と硬化剤2質量部とを
混合したものであり、その粘度は5Pa・sである。
会社製;セビアンVF−191)にて、90mm×40
mm×3.0mmの寸法の平板状の成形体1を成形し
た。
ディスペンサにて塗布することにより、成形体1の表面
に図4(a)に示すように平面視円形状の塗膜2を形成
した。
法の領域の全域に、次のaのような条件にてレーザ光の
照射を行って塗膜2を硬化させて、図4(b)に示すよ
うな表面加飾層3を形成した。
ーザ発振装置を用い、波長795nm、CW(連続波)
発振、出力2.5W、スポット径φ1.5mm、スキャ
ン速度2.5mm/sec、照射時間0.6secの条
件でレーザ光の照射を行った。
た後、成形体1の表面に向けて、ノズルからエアーを噴
出することにより未硬化状態の塗膜2を除去し、図4
(c)に示すような平面視寸法30mm×30mm、厚
み20μmの表面加飾層3を形成した。
た。
国Toifine社製;Toifine R41)5質
量部、マゼンダ色顔料(オランダ国Ciba−Geig
y社製;Irgalith Rubine 4BP)
0.05質量部、シアン色顔料(オランダ国Ciba−
Geigy社製;Irgalith blue LGL
D)0.05質量部、イエロー顔料(オランダ国Cib
a−Geigy社製;Cromophal Yello
w 6G)0.05質量部を混合して、発色材を調製し
た。
ンアクリレート68質量%、上記の発色材30質量%、
顔料分散剤や内部離型剤等の添加剤2質量%からなる主
剤と、有機過酸化物(ビス(4−t−ブチルシクロヘキ
シル)パーオキシジカーボネート;化薬アクゾ株式会社
製のパーカドックス16)50質量%、可塑化用溶剤
(ジブチルフタレート)50質量%からなる硬化剤とを
用い、この主剤100質量部と硬化剤2質量部とを混合
して、粘度5Pa・sの樹脂組成物を調整した。
の成形体1の表面にディスペンサにて塗布することによ
り、図1(a)に示すように平面視円形状の塗膜2を形
成した。
法の領域を更に分割して、各分割された領域につき、次
のような条件にてレーザ光の照射を行って塗膜2を硬化
させて、図1(b)に示すように表面加飾層3を形成し
た。
照射は、図1(b)に示すように塗膜2中の30mm×
30mmの寸法の領域のうちの、星形の領域3a内にお
いて行い、残りの領域3bにおいてaの条件でのレーザ
光の照射を行った。
ーザ発振装置を用い、波長795nm、CW(連続波)
発振、出力2.5W、スポット径φ1.5mm、スキャ
ン速度2.5mm/sec、照射時間0.6secの条
件でレーザ光の照射を行った。
レーザ光の波長を470nm、Qスイッチ周波数10H
z、出力2.5W、スポット径φ8mm、スキャン速度
30mm/sec、パルス長10nsecとして、レー
ザ光の照射を行った。
外は上記bと同様にしてレーザ光の照射を行った。
る以外は上記bと同様にしてレーザ光の照射を行った。
た後、成形体1の表面に向けて、ノズルからエアーを噴
出することにより未硬化状態の塗膜2を除去し、図1
(c)に示すような、平面視寸法30mm×30mm、
厚み20μmの表面加飾層3を形成した。
の照射を行った領域3bは黒色であり、星形の領域3a
のうちbの条件でレーザ光の照射を行った部分は青色の
色彩が現出し、cの条件でレーザ光の照射を行った部分
は黄色の色彩が現出し、dの条件でレーザ光の照射を行
った部分は橙色の色彩が現出した。
ては、実施例1と同様のものを用いた。
用いて、図2(a)に示すように平面視円形状の塗膜2
を形成した。
法の領域の全域に、次のような条件にてレーザ光の照射
を行って塗膜2を硬化させて、図2(b)に示すような
表面加飾層3を形成した。
ーザ発振装置を用い、波長795nm、CW(連続波)
発振、出力2.5W、スポット径φ1.5mm、スキャ
ン速度2.5mm/sec、照射時間0.6secの条
件でレーザ光の照射を行った。
(c)に示すような星形の領域3aにおいて、この領域
内を更に分割して、各分割された領域につき、次のよう
な条件にてレーザ光の照射を行った。
レーザ光の波長を470nm、Qスイッチ周波数10H
z、出力2.5W、スポット径φ8mm、スキャン速度
30mm/sec、パルス長10nsecとして、レー
ザ光の照射を行った。
外は上記bと同様にしてレーザ光の照射を行った。
る以外は上記bと同様にしてレーザ光の照射を行った。
た後、成形体1の表面に向けてノズルからエアーを噴出
することにより未硬化状態の塗膜2を除去し、図2
(d)に示すような、平面視寸法30mm×30mm、
厚み20μmの表面加飾層3を形成した。
ザ光の照射を行った領域は黒色であった。また、星形の
領域3aのうち、aの条件でレーザ光の照射を行った
後、bの条件でレーザ光の照射を行った部分は青色の色
彩が現出し、cの条件でレーザ光の照射を行った部分は
黄色の色彩が現出し、dの条件でレーザ光の照射を行っ
た部分は橙色の色彩が現出した。
表面加飾層3に対して、JIS K 5400 8.
5.2に準拠した碁盤目テープ法により、密着性を評価
した。具体的には、カッターナイフを用いて2mm間隔
で縦横各11本の碁盤目状の切り込みを入れ、100個
の碁盤目のますを形成した。この碁盤目状の部分に粘着
テープ(積水化学株式会社製;商品名「セロテープ」)
を貼着した後、引き剥がして、残存する碁盤目のますの
数にて表面加飾層3と成形体1との間の密着性を評価し
た。この結果を表1に示す。
飾層3に形成された碁盤目のますの数を示し、分子はテ
ープ剥離後に表面加飾層3に残存する碁盤目のますの数
を示す。
ても、100個の碁盤目のますの全てが残存し、表面加
飾層3と成形体1との間の良好な密着性が確認された。
すように、実施例1と同様にして、成形体1の表面に3
0mm×30mm×20μmの緑色の第一の表面加飾層
3を形成し、未硬化の塗膜2を除去した。
の場合と同様の組成を有する粘度5Pa・sの樹脂組成
物を調製し、この樹脂組成物にて上記の第一の表面加飾
層3上面に塗布して平面視円形状の塗膜2を形成した。
この塗膜2の全域に対して、次のような条件にてレーザ
光の照射を行って塗膜2を硬化させて、図6(c)
(d)に示すように円形状の厚み20μmの第二の表面
加飾層3を形成した。
ーザ発振装置を用い、波長795nm、CW(連続波)
発振、出力2.5W、スポット径φ1.5mm、スキャ
ン速度2.5mm/sec、照射時間0.6secの条
件でレーザ光の照射を行った。
出した。
る第一の表面加飾層3と赤色の色彩を有する第二の表面
加飾層3によって、四角状の緑色の図形中に円形状の赤
色の図形が配置された模様が形成されることとなり、こ
のような複数の色彩からなる模様を容易に形成すること
ができた。
すように、実施例1と同様にして、成形体1の表面に3
0mm×30mm×20μmの緑色の表面加飾層3を形
成し、未硬化の塗膜2を除去した。
合禁止剤含む)98質量%と、内部離型剤等の添加剤2
質量%とからなる主剤と、有機過酸化物(ビス(4−t
−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート;
化薬アクゾ株式会社製のパーカドックス16)50質量
%、可塑化用溶剤(ジブチルフタレート)50質量%か
らなる硬化剤とを用い、この主剤100質量部と硬化剤
2質量部とを混合して透明な樹脂層のための樹脂組成物
を調製した。
面の全面に塗布し、この塗膜2の全域に対して、次のよ
うな条件にてレーザ光の照射を行って塗膜2を硬化させ
て、表面加飾層3の上面の全面に厚み20μmの透明な
樹脂層を形成した。
ーザ発振装置を用い、波長795nm、CW(連続波)
発振、出力2.5W、スポット径φ1.5mm、スキャ
ン速度2.5mm/sec、照射時間0.6secの条
件でレーザ光の照射を行った。
た、透明な樹脂層にて被覆されていない表面加飾層3
と、実施例5のようにして形成された、透明な樹脂層に
て被覆された表面加飾層3に対して、その上面にガーゼ
を16枚重ねたものを載せ、このガーゼを介してクロッ
クメータにて9.8N(1kgf)の荷重をかけて、表
面加飾層3を複数回こすりつけた。
メータにて約2000回こすり付けた時点で表面加飾層
3に剥離が発生したのに対して、実施例5では約500
0回こすりつけた時点で剥離が発生したものであり、透
明な樹脂層を形成することにより表面加飾層3の強度を
向上することができた。
して発熱促進剤としてカーボンブラックを0.001質
量部配合した以外は、実施例1と同様にして、成形体1
に表面加飾層3を形成した。
3形成時のレーザ照射時のスキャン速度を変動させてレ
ーザ光照射時間を変更し、上記と同様の碁盤目テープ法
による密着性試験を行なって、表面加飾層3に形成され
た100個の碁盤目のますが全て残存するようになるま
でに必要なレーザ光照射時間を調査した。
を用いた実施例6では、レーザ光の照射時間を短縮して
も塗膜2を完全に硬化させて表面加飾層3を形成するこ
とができた。
脂(ダイセル化学工業株式会社製;セビアンVF−19
1)にて、90mm×40mm×3.0mmの寸法の平
板状に成形したものを用い、この成形体1の上面に、図
7(a)(b)に示すように平面視寸法30mm×30
mm、深さ1.5mmの凹部4を形成した。
のものを用いた。
樹脂組成物を、ディスペンサを用いて成形体1の凹部4
内に注入して凹部4内に塗膜2を形成し、この塗膜2に
実施例1と同様の条件にてレーザ光を照射して、図7
(e)(f)に示すように凹部4内に厚み20μmの表
面加飾層3を形成した。
除去することなく、所望の形状を有する表面加飾層3を
形成することができた。
射を行う際に、図9に示すように塗膜2の表面に厚み3
mmのアクリル製の透明な樹脂板(光透過性部材5)を
接触して配置し、この樹脂板を介して塗膜2にレーザ光
6の照射を行った。それ以外の条件は実施例1と同様に
して、成形体1の表面に表面加飾層3を形成した。
れた表面加飾層3につき、その表面を表面粗度計を用い
て観測して、表面の凹凸の最大高低差を表面粗度として
導出した。その結果を表3に示す。
に接触させた状態で塗膜2を硬化させることにより、表
面粗度が低減して、表面加飾層3の平滑性が向上するこ
とが確認できた。
脂(ダイセル化学工業株式会社製;セビアンVF−19
1)にて、90mm×40mm×3.0mmの寸法の平
板状に成形したものを用い、この成形体1の上面に、平
面視寸法30mm×30mm、深さ20μmの凹部4を
形成した。
のものを用いた。
て成形体1の凹部4内に注入して凹部4内に厚み20μ
mの塗膜2を形成して、塗膜2の表面を成形体1と面一
にした。そして図10に示すように成形体1の上面にこ
の凹部4を覆うように厚み3mmのアクリル製の透明な
樹脂板(光透過性部材5)を配置すると共に、この樹脂
板を塗膜2の表面に接触させて、塗膜2を外部の雰囲気
から遮断した。この樹脂板を介して塗膜2にレーザ光6
の照射を行った。それ以外の条件は実施例1と同様にし
て、成形体1の表面に表面加飾層3を形成した。
3形成時のレーザ照射時のスキャン速度を変動させてレ
ーザ光照射時間を変更し、塗膜2が完全に硬化して充分
な強度の表面加飾層3が形成されるのに必要なレーザ光
照射時間を調査した。この結果を表4に示す。
脂板によって外部の雰囲気と遮断した実施例9では、レ
ーザ光6の照射時間を短縮しても塗膜2を完全に硬化さ
せて表面加飾層3を形成することができた。
表面加飾層3の厚みを、0.08μm、0.1μm、
1.0μm、10μm、100μm、120μmと変動
させるようにした以外は、実施例1と同様にして、成形
体1の表面に表面加飾層3を形成した。
る各表面加飾層3につき、実施例1〜3の場合と同様の
碁盤目密着性試験を行った。また各表面加飾層3を目視
で観察して、成形体1の下地の色が透けて見えるか否か
を評価した。その結果を表5に示す。
3を透かして成形体1の下地の色が見えなかったことを
示し、「×」は表面加飾層3を透かして成形体1の下地
の色が見えたことを示す。
3の厚みが100μmを越えた時点で急激に表面加飾層
3の密着性が低下し、また厚みが0.1μm未満となる
と隠蔽性が低下するものであり、表面加飾層3は厚み
0.1〜100μmの範囲で良好な密着強度と隠蔽性と
を有することが確認された。
おける樹脂組成物の可塑化用溶剤(ジブチルフタレー
ト)の配合量を調整することにより、粘度が0.08P
a・s、0.1Pa・s、10Pa・s、100Pa・
s、1000Pa・s、1100Pa・sの各樹脂組成
物を調製した。
イセル化学工業株式会社製;セビアンVF−191)に
て、90mm×40mm×3.0mmの寸法の平板状に
成形したものを用い、この成形体1の上面に図8(a)
(b)に示すように、幅1.0mm、深さ1.5mmの
溝状の凹部4を、M字状に形成した。
一端から上記の樹脂組成物を注入して、図8(c)
(d)に示すように凹部4内で樹脂組成物を流動させて
行き渡らせることにより塗膜2を形成し、実施例1の場
合と同様の条件にて塗膜2にレーザ光を照射して塗膜2
を硬化させ、図8(e)(f)に示すように表面加飾層
3を形成した。
き、凹部4に樹脂組成物を注入した際の流動性を、凹部
4の一端側から凹部4を満たす量の樹脂組成物を注入し
た場合に樹脂組成物が凹部4の一端側から他端側に向け
て行き渡るか否かを、目視にて観察し、樹脂組成物が凹
部4の他端側まで行き渡ったものを「○」、樹脂組成物
が凹部4に達する前に樹脂組成物が流動しなくなったも
のを「×」として評価した。
た各表面加飾層3につき、既述と同様の隠蔽性の評価を
行った。
の粘度が1000Pa・sを越えると樹脂組成物の流動
性が低下して細かい凹部4内に全て行き渡らせることが
困難となり、また、粘度が0.1Pa・sに満たないと
得られる表面加飾層3に充分な厚みが付与されず、成形
体1の下地が表面加飾層3を透かして見えてしまうもの
であった。それに対して、樹脂組成物の粘度を0.01
〜1000Pa・sの範囲に調整することにより、樹脂
組成物には良好な流動性が得られ、形成される表面加飾
層3は充分な厚みを有することとなって、隠蔽性が良好
なものであった。
−1では成形体1の材質を鋳鉄とし、実施例12−2で
は成形体1の材質をセラミックス(石原薬品株式会社製
の商品名「アコール」、SiO2:46%,MgO:1
7%,Al2O3:16%,K2O:10%,B2O3:7
%,F:4%)とした。それ以外は実施例1と同様にし
て、成形体1の表面に表面加飾層3を形成した。
つき、得られた表面加飾層3に対して既述のような碁盤
目密着性試験を行った。この結果を表7に示す。
実施例1のように合成樹脂にて成形すると、金属にて成
形した実施例12−1やセラミックスにて成形した実施
例12−2よりも、表面加飾層3と成形体1との間に良
好な密着性を有するものであった。
形体の加飾方法は、エネルギービームの照射を受けるこ
とにより硬化する未硬化状態の樹脂組成物にて成形体の
表面に塗膜を形成し、塗膜の任意の箇所にエネルギービ
ームを照射することにより塗膜のエネルギービームの照
射を受けた部分を硬化させて表面加飾層を形成するた
め、塗膜を金型や治具等で加熱することなく、エネルギ
ービームの照射によって短時間で硬化させて表面加飾層
を形成して、成形体に任意の文字や図形等の加飾を行う
ことができる。また成形体における加飾が必要な箇所の
みに表面加飾層を形成することができると共にフィルム
等のような別部材を必要とすることがなく、低コストで
加飾を行うことができるものである。また表面加飾層を
形成する際には塗膜のみにエネルギービームの照射等の
処理を行うため成形体を構成する材料に何ら影響を与え
ることなく表面加飾層を形成することができて種々の材
質の成形体に対して加飾を行うことができるものであ
る。また、成形体の成形と表面加飾層の形成が一連のラ
インで構成できて表面加飾層が形成された成形体の製造
効率が高いものである。また、表面加飾層の形成にあた
って溶剤成分の揮発等が起こらないため、環境の悪化を
防ぐことができるものである。
て、樹脂組成物として、特定のエネルギービームの照射
を受けることにより単色又は複数色の発色が生じる発色
材が添加されたものを用い、塗膜の任意の箇所にエネル
ギービームを照射することにより塗膜のエネルギービー
ムの照射を受けた部分を発色させると同時に硬化させて
表面加飾層を形成するため、表面加飾層を単色又は複数
色に変色させることにより多彩な加飾を施すことができ
るものであり、また、塗膜の硬化と変色とを同時に行っ
て表面加飾層を形成することができて、表面加飾層を短
時間で形成することができるものである。
て、樹脂組成物として、特定のエネルギービームの照射
を受けることにより単色又は複数色の発色が生じる発色
材が添加されたものを用い、塗膜の任意の箇所に発色材
の発色を生じさせないエネルギービームを照射すること
により塗膜のエネルギービームの照射を受けた部分を硬
化させて表面加飾層を形成した後、表面加飾層における
任意の部分に発色材の発色を生じさせるエネルギービー
ムを照射することによりエネルギービームの照射を受け
た部分を発色させるため、表面加飾層を単色又は複数色
に変色させることにより多彩な加飾を施すことができる
ものである。
いずれかにおいて、成形体表面に表面加飾層を複数層積
層して形成するため、積層された各表面加飾層にて異な
る色彩からなる文字、模様、図形等を形成すると共に、
これらの模様等を重ね合わせて形成することができ、各
表面加飾層にて形成された模様等を組み合わせて、複雑
で多彩な加飾を行うことができるものである。
いずれかにおいて、表面加飾層の外層に、透明な樹脂層
を形成するため、表面加飾層を透明な樹脂層にて保護す
ることができて、表面加飾層の傷付きや剥離を防止し、
表面加飾層にて現出される装飾を長期に亘って維持する
と共に、透明な樹脂層を介して表面加飾層にて現出され
る装飾を容易に視認することができるものである。
いずれかにおいて、樹脂組成物として熱硬化性樹脂組成
物を用い、熱硬化性樹脂組成物中に発熱促進剤を配合す
るため、エネルギービームが照射された場合の樹脂組成
物の塗膜の発熱を促進し、短時間で塗膜を硬化させて表
面加飾層を形成することができて、作業効率を向上する
ことができるものである。
いずれかにおいて、成形体の表面に凹部を形成し、凹部
内に表面加飾層を形成するため、凹部と同一の形状を有
する表面加飾層を容易に形成することができ、凹部の形
状を所望の表面加飾層の形状に形成しておくことによ
り、所望の形状の表面加飾層を容易に形成することがで
きるものである。また凹部内に形成される表面加飾層
は、成形体の表面から突出しないように形成することが
でき、摩耗による表面加飾層の傷付きや剥離を防止する
ことができるものである。
いずれかにおいて、樹脂組成物からなる塗膜の任意の箇
所にエネルギービームを照射して硬化させることにより
表面加飾層を形成した後、塗膜の硬化していない部分を
除去するため、成形体に凹部を形成するような加工を行
うことなく、所望の形状を有する表面加飾層を形成する
ことができるものである。
いずれかにおいて、樹脂組成物からなる塗膜の表面に光
透過性部材を接触させて配置し、光透過性部材を介して
塗膜にエネルギービームを照射して硬化させるため、塗
膜が硬化する過程において塗膜や塗膜が硬化して形成さ
れる表面加飾層の表面に光透過性部材が接触しているこ
ととなり、光透過性部材にて塗膜や表面加飾層の厚みを
制御して所望の厚みを有する表面加飾層を形成すること
ができ、またこのとき表面加飾層を平滑に形成すること
ができるものである。
のいずれかにおいて、樹脂組成物としてラジカル重合に
より硬化するものを用い、真空下又は不活性雰囲気下に
おいて塗膜にエネルギービームを照射して硬化させるた
め、樹脂組成物の塗膜がラジカル重合により硬化する過
程において、ラジカル重合を阻害する酸素等が塗膜に供
給されなくなり、ラジカル重合の反応効率が向上するこ
ととなって、より短時間で樹脂組成物の塗膜を硬化して
表面加飾層を形成することができるものである。
0のいずれかにおいて、表面加飾層の厚みを0.1〜1
00μmの範囲に形成するため、塗膜を硬化させて表面
加飾層を形成するにあたって硬化を促進して短時間で効
率よく塗膜を形成することができ、また表面加飾層に充
分な強度を付与して摩耗を軽減したり成形体との密着性
を向上したりすることができる。また必要以上の厚みの
表面加飾層を形成しないようにして製造コストを削減す
ることもできるものである。
1のいずれかにおいて、粘度が0.1〜1000Pa・
sに調整された樹脂組成物を用いて塗膜を形成するた
め、塗膜を良好に形成するための充分な樹脂組成物の流
動性を確保できると共に塗膜の膜厚を保つための充分な
粘度が確保されるものである。また特に、成形体に凹部
を形成してこの凹部内に表面加飾層を形成する場合に
は、凹部の幅を狭く形成する場合であっても、樹脂組成
物を凹部内に注入した際に発色組成物を凹部内で良好に
流動させて、凹部内に容易に塗膜を形成することがで
き、凹部内において樹脂組成物が行き渡らずに充分な膜
厚の表面加飾層が形成されなくなるような事態が発生す
ることを防ぐことができるものである。
2のいずれかにおいて、合成樹脂にて成形された成形体
を用いるため、樹脂組成物から構成される発色組成物に
て形成される表面加飾層と成形体との間に良好な密着性
が付与され、表面加飾層の密着強度を向上することがで
きるものである。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図であり、(c)(d)は別の実施形態を示
す平面図である。
他例を示す平面図であり、(d)(e)は別の実施形態
を示す平面図である。
他例を示す平面図である。
他例を示すものであり、(a)(c)は平面図、(b)
(d)は(a)(c)のそれぞれの正面図である。
他例を示すものであり、(a)(c)(e)は平面図、
(b)(d)(f)は(a)(c)(e)のぞれぞれの
断面図である。
他例を示すものであり、(a)(c)(e)は平面図、
(b)(d)(f)は(a)(c)(e)のぞれぞれの
断面図である。
ある。
である。
である。
Claims (13)
- 【請求項1】 エネルギービームの照射を受けることに
より硬化する未硬化状態の樹脂組成物にて成形体の表面
に塗膜を形成し、塗膜の任意の箇所にエネルギービーム
を照射することにより塗膜のエネルギービームの照射を
受けた部分を硬化させて表面加飾層を形成することを特
徴とする成形体の加飾方法。 - 【請求項2】 樹脂組成物として、特定のエネルギービ
ームの照射を受けることにより単色又は複数色の発色が
生じる発色材が添加されたものを用い、塗膜の任意の箇
所にエネルギービームを照射することにより塗膜のエネ
ルギービームの照射を受けた部分を発色させると同時に
硬化させて表面加飾層を形成することを特徴とする請求
項1に記載の成形体の加飾方法。 - 【請求項3】 樹脂組成物として、特定のエネルギービ
ームの照射を受けることにより単色又は複数色の発色が
生じる発色材が添加されたものを用い、塗膜の任意の箇
所に発色材の発色を生じさせないエネルギービームを照
射することにより塗膜のエネルギービームの照射を受け
た部分を硬化させて表面加飾層を形成した後、表面加飾
層における任意の部分に発色材の発色を生じさせるエネ
ルギービームを照射することによりエネルギービームの
照射を受けた部分を発色させることを特徴とする請求項
1に記載の成形体の加飾方法。 - 【請求項4】 成形体表面に表面加飾層を複数層積層し
て形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
に記載の成形体の加飾方法。 - 【請求項5】 表面加飾層の外層に、透明な樹脂層を形
成して成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
に記載の成形体の加飾方法。 - 【請求項6】 樹脂組成物として熱硬化性樹脂組成物を
用い、熱硬化性樹脂組成物中に発熱促進剤を配合するこ
とを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の成形
体の加飾方法。 - 【請求項7】 成形体の表面に凹部を形成し、凹部内に
表面加飾層を形成することを特徴とする請求項1乃至6
のいずれかに記載の成形体の加飾方法。 - 【請求項8】 樹脂組成物からなる塗膜の任意の箇所に
エネルギービームを照射して硬化させることにより表面
加飾層を形成した後、塗膜の硬化していない部分を除去
することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載
の成形体の加飾方法。 - 【請求項9】 樹脂組成物からなる塗膜の表面に光透過
性部材を接触させて配置し、光透過性部材を介して塗膜
にエネルギービームを照射して硬化させることを特徴と
する請求項1乃至8のいずれかに記載の成形体の加飾方
法。 - 【請求項10】 樹脂組成物としてラジカル重合により
硬化するものを用い、真空下又は不活性雰囲気下におい
て塗膜にエネルギービームを照射して硬化させることを
特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の成形体の
加飾方法。 - 【請求項11】 表面加飾層の厚みを0.1〜100μ
mの範囲に形成することを特徴とする請求項1乃至10
のいずれかに記載の成形体の加飾方法。 - 【請求項12】 粘度が0.1〜1000Pa・sに調
整された樹脂組成物を用いて塗膜を形成することを特徴
とする請求項1乃至11のいずれかに記載の成形体の加
飾方法。 - 【請求項13】 合成樹脂にて成形された成形体を用い
ることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載
の成形体の加飾方法。
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