JPH09248968A - レーザーマーキング用下地組成物、物品及びレーザーマーキング方法 - Google Patents
レーザーマーキング用下地組成物、物品及びレーザーマーキング方法Info
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- JPH09248968A JPH09248968A JP9011945A JP1194597A JPH09248968A JP H09248968 A JPH09248968 A JP H09248968A JP 9011945 A JP9011945 A JP 9011945A JP 1194597 A JP1194597 A JP 1194597A JP H09248968 A JPH09248968 A JP H09248968A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】低エネルギー密度のレーザー照射でも或いは高
速でマークする場合でも鮮明な白色のマークを付与しう
るレーザーマーキング用下地組成物の開発 【解決手段】レーザー光を吸収する白色系無機化合物粉
末及び結合剤を必須成分として含有するレーザーマーキ
ング用下地組成物。
速でマークする場合でも鮮明な白色のマークを付与しう
るレーザーマーキング用下地組成物の開発 【解決手段】レーザー光を吸収する白色系無機化合物粉
末及び結合剤を必須成分として含有するレーザーマーキ
ング用下地組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザーマーキング
用下地組成物、物品及びレーザーマーキング方法に関す
るものである。
用下地組成物、物品及びレーザーマーキング方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、抵抗体、コンデンサ、イン
ダクター等の電子部品、リレー、スウィッチ、コネクタ
ー、印刷回路基盤等の電気部品、電気製品のハウジン
グ、自動車部品、機械部品、ケーブル、シート、包装シ
ート、カード、食品或は医薬品等の各種容器、容器類の
キャップ、ラベル等の表面へメーカー名、物品名、製造
年月日、ロット番号等の文字や記号をリアルタイムにマ
ーキングするため、レーザーマーキング方式が、その高
速性、微細なマーキングが可能といった利点を有するこ
とから、種々の分野で用いられつつある。このレーザー
マーキングの方法として、例えば基材表面にコーティン
グされた皮膜にレーザーを照射して皮膜のみを除去し、
基材のレーザー照射部分と非照射部分との間でコントラ
ストをつけることでマーキングする方法が知られてい
る。
ダクター等の電子部品、リレー、スウィッチ、コネクタ
ー、印刷回路基盤等の電気部品、電気製品のハウジン
グ、自動車部品、機械部品、ケーブル、シート、包装シ
ート、カード、食品或は医薬品等の各種容器、容器類の
キャップ、ラベル等の表面へメーカー名、物品名、製造
年月日、ロット番号等の文字や記号をリアルタイムにマ
ーキングするため、レーザーマーキング方式が、その高
速性、微細なマーキングが可能といった利点を有するこ
とから、種々の分野で用いられつつある。このレーザー
マーキングの方法として、例えば基材表面にコーティン
グされた皮膜にレーザーを照射して皮膜のみを除去し、
基材のレーザー照射部分と非照射部分との間でコントラ
ストをつけることでマーキングする方法が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法で
は必要とされるレーザーのエネルギー密度(例えば3J
/cm2 )が高いため、マーク付与のスピードを高くす
るには限界があり、又設備のコストも嵩むという問題が
ある。又、紙等の強度の弱い物品ではレーザー照射部が
破壊されてしまい、商品価値をなくすという問題もあ
る。又、マスクタイプのレーザー照射装置では、出力が
小さいため、照射部分のエネルギー密度を高める必要が
あり、照射面積が小さくなってしまう。レーザー照射部
分のエネルギー密度を低くすれば(例えば1.5J/c
m2 以下)このような問題はなくなるが、マークの鮮明
さに欠けるという問題がある。本発明は、低エネルギー
密度のレーザー照射でも或いは高速でマークする場合で
も鮮明な白色のマークを付与しうるレーザーマーキング
用下地組成物の開発を目的とする。
は必要とされるレーザーのエネルギー密度(例えば3J
/cm2 )が高いため、マーク付与のスピードを高くす
るには限界があり、又設備のコストも嵩むという問題が
ある。又、紙等の強度の弱い物品ではレーザー照射部が
破壊されてしまい、商品価値をなくすという問題もあ
る。又、マスクタイプのレーザー照射装置では、出力が
小さいため、照射部分のエネルギー密度を高める必要が
あり、照射面積が小さくなってしまう。レーザー照射部
分のエネルギー密度を低くすれば(例えば1.5J/c
m2 以下)このような問題はなくなるが、マークの鮮明
さに欠けるという問題がある。本発明は、低エネルギー
密度のレーザー照射でも或いは高速でマークする場合で
も鮮明な白色のマークを付与しうるレーザーマーキング
用下地組成物の開発を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に
到ったものである。即ち、本発明は、(1)レーザー光
を吸収する白色系無機化合物粉末及び結合剤を必須成分
として含有するレーザーマーキング用下地組成物、
(2)レーザー光が赤外線レーザーである(1)のレー
ザーマーキング用下地組成物、(3)赤外線レーザーが
遠赤外線レーザーである(2)のレーザーマーキング用
下地組成物、(4)白色系無機化合物粉末が多価金属の
水酸化物、有機アルミニウム化合物、硼酸塩類、珪酸塩
類、燐酸塩類又は蓚酸塩類である(1)ないし(3)の
何れか一項のレーザーマーキング用下地組成物、(5)
白色系無機化合物粉末が900〜1000cm-1の範囲
に赤外吸収スペクトルの吸収ピークを有する無機化合物
である(1)ないし(3)の何れか一項のレーザーマー
キング用下地組成物、(6)900〜1000cm-1の
範囲に赤外吸収スペクトルの吸収ピークを有する無機化
合物が水酸化アルミニウム、雲母類又はタルクである
(5)のレーザーマーキング用下地組成物、(7)結合
剤が熱可塑性樹脂である(1)ないし(6)の何れか一
項のレーザーマーキング用下地組成物、(8)レーザー
マーキング用下地組成物の固形分全量に対するレーザー
光を吸収する白色系無機化合物粉末の割合が5〜95重
量%であり、結合剤の割合が2〜70重量%である
(1)ないし(7)の何れか一項のレーザーマーキング
用下地組成物、
うな課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に
到ったものである。即ち、本発明は、(1)レーザー光
を吸収する白色系無機化合物粉末及び結合剤を必須成分
として含有するレーザーマーキング用下地組成物、
(2)レーザー光が赤外線レーザーである(1)のレー
ザーマーキング用下地組成物、(3)赤外線レーザーが
遠赤外線レーザーである(2)のレーザーマーキング用
下地組成物、(4)白色系無機化合物粉末が多価金属の
水酸化物、有機アルミニウム化合物、硼酸塩類、珪酸塩
類、燐酸塩類又は蓚酸塩類である(1)ないし(3)の
何れか一項のレーザーマーキング用下地組成物、(5)
白色系無機化合物粉末が900〜1000cm-1の範囲
に赤外吸収スペクトルの吸収ピークを有する無機化合物
である(1)ないし(3)の何れか一項のレーザーマー
キング用下地組成物、(6)900〜1000cm-1の
範囲に赤外吸収スペクトルの吸収ピークを有する無機化
合物が水酸化アルミニウム、雲母類又はタルクである
(5)のレーザーマーキング用下地組成物、(7)結合
剤が熱可塑性樹脂である(1)ないし(6)の何れか一
項のレーザーマーキング用下地組成物、(8)レーザー
マーキング用下地組成物の固形分全量に対するレーザー
光を吸収する白色系無機化合物粉末の割合が5〜95重
量%であり、結合剤の割合が2〜70重量%である
(1)ないし(7)の何れか一項のレーザーマーキング
用下地組成物、
【0005】(9)2層以上の薄膜を表面に有する物品
において、最外層以外の層のうちの一層が(1)ないし
(8)の何れか一項の組成物からなるレーザーマーキン
グ用物品、(10)物品がラベルである(9)のレーザ
ーマーキング用物品、(11)(1)の組成物からなる
層の厚さが1〜5μmである(9)又は(10)の何れ
か一項のレーザーマーキング用物品、(12)(9)な
いし(11)の何れか一項のレーザーマーキング用物品
にレーザー光を照射することを特徴とするレーザーマー
キング方法、(13)レーザー光が赤外線レーザーであ
る(12)のレーザーマーキング方法、(14)赤外線
レーザーが遠赤外線レーザーである(13)のレーザー
マーキング方法、(15)レーザー光のエネルギーが
0.1〜1.5J/cm2 である(12)ないし(1
4)の何れか一項のレーザーマーキング方法、に関す
る。
において、最外層以外の層のうちの一層が(1)ないし
(8)の何れか一項の組成物からなるレーザーマーキン
グ用物品、(10)物品がラベルである(9)のレーザ
ーマーキング用物品、(11)(1)の組成物からなる
層の厚さが1〜5μmである(9)又は(10)の何れ
か一項のレーザーマーキング用物品、(12)(9)な
いし(11)の何れか一項のレーザーマーキング用物品
にレーザー光を照射することを特徴とするレーザーマー
キング方法、(13)レーザー光が赤外線レーザーであ
る(12)のレーザーマーキング方法、(14)赤外線
レーザーが遠赤外線レーザーである(13)のレーザー
マーキング方法、(15)レーザー光のエネルギーが
0.1〜1.5J/cm2 である(12)ないし(1
4)の何れか一項のレーザーマーキング方法、に関す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のレーザーマーキング用下
地組成物は、レーザー光を吸収する白色系無機化合物粉
末及び結合剤を必須成分として含有する。この組成物
は、例えば白色や赤味白色、青味白色、黄味白色、黒色
味白色等のパステル調の色彩等の、白色系の色彩を有す
るものが好ましい。本発明の組成物を基材に塗布して下
地層を形成し、更にその上に着色もしくは無着色の層を
設けた物品にレーザーを照射することにより、該物品に
白色のマークを与える。
地組成物は、レーザー光を吸収する白色系無機化合物粉
末及び結合剤を必須成分として含有する。この組成物
は、例えば白色や赤味白色、青味白色、黄味白色、黒色
味白色等のパステル調の色彩等の、白色系の色彩を有す
るものが好ましい。本発明の組成物を基材に塗布して下
地層を形成し、更にその上に着色もしくは無着色の層を
設けた物品にレーザーを照射することにより、該物品に
白色のマークを与える。
【0007】本発明で用いられるレーザー光を吸収する
白色系無機化合物粉末は、レーザー光吸収能を有し、レ
ーザー光照射により白色系の色彩を呈するものであれば
特に制限ないが、下地用という観点から、該化合物粉末
の色彩は例えば白色や赤味白色、青味白色、黄味白色、
黒色味白色等のパステル調の色彩等の白色系の色彩を有
するものが好ましく、例えば多価金属の水酸化物、有機
アルミニウム化合物、硼酸塩類、珪酸塩類、燐酸塩類、
蓚酸塩類等があげられる。尚、白色系の色彩には粉末全
体としてみると白色系の色彩を有しているが、個々の粉
末粒子をみると無色透明や有色で透明性を有するものも
含む。又、該粉末の平均粒径は、通常2μm以下、特に
好ましくは1μm以下である(測定装置:島津遠心沈降
式粒度分布計 SA−CP2形)。
白色系無機化合物粉末は、レーザー光吸収能を有し、レ
ーザー光照射により白色系の色彩を呈するものであれば
特に制限ないが、下地用という観点から、該化合物粉末
の色彩は例えば白色や赤味白色、青味白色、黄味白色、
黒色味白色等のパステル調の色彩等の白色系の色彩を有
するものが好ましく、例えば多価金属の水酸化物、有機
アルミニウム化合物、硼酸塩類、珪酸塩類、燐酸塩類、
蓚酸塩類等があげられる。尚、白色系の色彩には粉末全
体としてみると白色系の色彩を有しているが、個々の粉
末粒子をみると無色透明や有色で透明性を有するものも
含む。又、該粉末の平均粒径は、通常2μm以下、特に
好ましくは1μm以下である(測定装置:島津遠心沈降
式粒度分布計 SA−CP2形)。
【0008】使用しうる多価金属の水酸化物の例として
は、例えば水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の
レーザー光照射により白色の酸化物となるものがあげら
れる。有機アルミニウム化合物としては、例えばアセチ
ルアセトンアルミニウム等が挙げられる。硼酸塩類とし
ては、例えば硼酸亜鉛、硼酸カルシウム、硼酸マグネシ
ウム、硼酸リチウム、硼酸アルミニウム、硼酸ナトリウ
ム、硼酸マンガン、硼酸バリウム等の硼酸の金属塩が挙
げられ、これらは結合水を含んでいても無水物でも良
い。珪酸塩類としてはマスコバイト、フロゴバイト、バ
イオタイト、セリサイト等の天然雲母、フッ素金雲母、
フッ素四珪素雲母等の合成雲母、珪酸ジルコニウム、珪
酸カルシウム、珪酸アルミニウム、ワラストナイト、ベ
ントナイト、シリカ、含水シリカ、タルク、カオリン、
クレー、珪砂、高炉スラグ、珪藻土及び橄欖石族、柘榴
石族、カルシウム輝石族、準輝石族、角閃石族、蛇紋石
族、長石族、準長石族に属する各種天然珪酸塩類が挙げ
られる。燐酸塩類としては燐酸亜鉛、第一燐酸カルシウ
ム、第二燐酸カルシウム、第三燐酸カルシウム、第一燐
酸マグネシウム、第二燐酸マグネシウム、第三燐酸マグ
ネシウム、第一燐酸リチウム、第二燐酸リチウム、第三
燐酸リチウム、燐酸アルミニウム、第一燐酸ナトリウ
ム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、第一燐
酸カリウム、第二燐酸カリウム、第三燐酸カリウム、燐
酸マンガン、燐酸マンガンアンモニウム、燐酸ジルコニ
ル、燐酸バリウム、水酸化アパタイト等が挙げられる。
蓚酸塩類としては蓚酸カルシウム、蓚酸マグネシウム等
が挙げられる。これらのうち好ましくは、水酸化アルミ
ニウム、硼酸亜鉛、燐酸カルシウム類、雲母類、シリ
カ、タルク、カオリン、クレー、水酸化カルシウム、蓚
酸マグネシウム類であり、特に好ましくは水酸化アルミ
ニウム、雲母類及びタルクである。これらの化合物は2
種類以上を混合して用いても良い。
は、例えば水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の
レーザー光照射により白色の酸化物となるものがあげら
れる。有機アルミニウム化合物としては、例えばアセチ
ルアセトンアルミニウム等が挙げられる。硼酸塩類とし
ては、例えば硼酸亜鉛、硼酸カルシウム、硼酸マグネシ
ウム、硼酸リチウム、硼酸アルミニウム、硼酸ナトリウ
ム、硼酸マンガン、硼酸バリウム等の硼酸の金属塩が挙
げられ、これらは結合水を含んでいても無水物でも良
い。珪酸塩類としてはマスコバイト、フロゴバイト、バ
イオタイト、セリサイト等の天然雲母、フッ素金雲母、
フッ素四珪素雲母等の合成雲母、珪酸ジルコニウム、珪
酸カルシウム、珪酸アルミニウム、ワラストナイト、ベ
ントナイト、シリカ、含水シリカ、タルク、カオリン、
クレー、珪砂、高炉スラグ、珪藻土及び橄欖石族、柘榴
石族、カルシウム輝石族、準輝石族、角閃石族、蛇紋石
族、長石族、準長石族に属する各種天然珪酸塩類が挙げ
られる。燐酸塩類としては燐酸亜鉛、第一燐酸カルシウ
ム、第二燐酸カルシウム、第三燐酸カルシウム、第一燐
酸マグネシウム、第二燐酸マグネシウム、第三燐酸マグ
ネシウム、第一燐酸リチウム、第二燐酸リチウム、第三
燐酸リチウム、燐酸アルミニウム、第一燐酸ナトリウ
ム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、第一燐
酸カリウム、第二燐酸カリウム、第三燐酸カリウム、燐
酸マンガン、燐酸マンガンアンモニウム、燐酸ジルコニ
ル、燐酸バリウム、水酸化アパタイト等が挙げられる。
蓚酸塩類としては蓚酸カルシウム、蓚酸マグネシウム等
が挙げられる。これらのうち好ましくは、水酸化アルミ
ニウム、硼酸亜鉛、燐酸カルシウム類、雲母類、シリ
カ、タルク、カオリン、クレー、水酸化カルシウム、蓚
酸マグネシウム類であり、特に好ましくは水酸化アルミ
ニウム、雲母類及びタルクである。これらの化合物は2
種類以上を混合して用いても良い。
【0009】本発明で用いられるレーザー光を吸収する
白色系無機化合物粉末のより好ましい例は、900〜1
000cm-1の範囲に赤外吸収スペクトルの吸収ピーク
を有する無機化合物である。この無機化合物は、上記範
囲に吸収ピークがあればその吸収強度に関係なく使用で
き、レーザー光照射により白色系の色彩を呈するもので
あれば特に制限ないが、本発明の組成物が下地用という
観点から、該化合物の色彩は例えば白色や赤味白色、青
味白色、黄味白色、黒色味白色等のパステル調の色彩等
の白色系の色彩を有するものが好ましく、その具体例と
しては例えば水酸化アルミニウム、ワラストナイト、ベ
ントナイト、含水シリカ、珪酸カルシウム、タルク、カ
オリン、クレー、マイカ等の各種無機化合物が挙げられ
るが、特に好ましくは水酸化アルミニウム、マイカ及び
タルクである。これらの無機化合物は2種以上を混合し
て用いても良い。尚、白色系の色彩には粉末全体として
みると白色系の色彩を有しているが、個々の粉末粒子を
みると無色透明や有色で透明性を有するものも含む。
白色系無機化合物粉末のより好ましい例は、900〜1
000cm-1の範囲に赤外吸収スペクトルの吸収ピーク
を有する無機化合物である。この無機化合物は、上記範
囲に吸収ピークがあればその吸収強度に関係なく使用で
き、レーザー光照射により白色系の色彩を呈するもので
あれば特に制限ないが、本発明の組成物が下地用という
観点から、該化合物の色彩は例えば白色や赤味白色、青
味白色、黄味白色、黒色味白色等のパステル調の色彩等
の白色系の色彩を有するものが好ましく、その具体例と
しては例えば水酸化アルミニウム、ワラストナイト、ベ
ントナイト、含水シリカ、珪酸カルシウム、タルク、カ
オリン、クレー、マイカ等の各種無機化合物が挙げられ
るが、特に好ましくは水酸化アルミニウム、マイカ及び
タルクである。これらの無機化合物は2種以上を混合し
て用いても良い。尚、白色系の色彩には粉末全体として
みると白色系の色彩を有しているが、個々の粉末粒子を
みると無色透明や有色で透明性を有するものも含む。
【0010】本発明で用いられるレーザー光を吸収する
白色系無機化合物粉末は、該化合物粉末を有する層の上
に透明薄膜層を設けると、該層塗布前の基材面の色がそ
のまま見える性質を有するもの、即ち隠蔽性の小さい無
機化合物(顔料としての用途を有しないもの)が好まし
い。このような無機化合物としては、レーザー光照射に
より白色系の色彩を呈するものであれば特に制限ない
が、本発明の組成物が下地用という観点から、該化合物
粉末の色彩は例えば白色や赤味白色、青味白色、黄味白
色、黒色味白色等のパステル調の色彩等の白色系の色彩
を有するものが好ましく、その具体例としては例えば水
酸化アルミニウム、マイカ及びタルク等の無機化合物粉
末が挙げられる。尚、白色系の色彩には粉末全体として
みると白色系の色彩を有しているが、個々の粉末粒子を
みると無色透明や有色で透明性を有するものも含む。
白色系無機化合物粉末は、該化合物粉末を有する層の上
に透明薄膜層を設けると、該層塗布前の基材面の色がそ
のまま見える性質を有するもの、即ち隠蔽性の小さい無
機化合物(顔料としての用途を有しないもの)が好まし
い。このような無機化合物としては、レーザー光照射に
より白色系の色彩を呈するものであれば特に制限ない
が、本発明の組成物が下地用という観点から、該化合物
粉末の色彩は例えば白色や赤味白色、青味白色、黄味白
色、黒色味白色等のパステル調の色彩等の白色系の色彩
を有するものが好ましく、その具体例としては例えば水
酸化アルミニウム、マイカ及びタルク等の無機化合物粉
末が挙げられる。尚、白色系の色彩には粉末全体として
みると白色系の色彩を有しているが、個々の粉末粒子を
みると無色透明や有色で透明性を有するものも含む。
【0011】本発明で用いられる結合剤としては、例え
ば水系結合剤と溶剤系結合剤があげられる。水系結合剤
は水に溶解又は分散して使用されるもので、その具体例
としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリビニルア
ルコール、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチ
レン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共
重合体エマルジョン、アクリル酸エステル・アクリル酸
共重合体、メタクリル酸エステル・アクリル酸共重合
体、アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、メタ
クリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、アクリル酸
共重合体、スチレン・アクリル酸・メタクリル酸共重合
体、ポリアミド系樹脂、ポリブチラール系樹脂、ポリビ
ニルブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アク
リル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ウレ
タン系樹脂、石油系樹脂、塩化ゴム系樹脂、環化ゴム系
樹脂、アルキッド系樹脂等が挙げられる。好ましくは、
ポリビニルアルコール、スチレン・無水マレイン酸共重
合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、アクリル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ニトロセルロース系樹脂であ
る。これらの結合剤は2種以上を混合して用いても良
い。又、これらの結合剤は分散剤としても用いることが
できる。
ば水系結合剤と溶剤系結合剤があげられる。水系結合剤
は水に溶解又は分散して使用されるもので、その具体例
としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリビニルア
ルコール、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチ
レン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共
重合体エマルジョン、アクリル酸エステル・アクリル酸
共重合体、メタクリル酸エステル・アクリル酸共重合
体、アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、メタ
クリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、アクリル酸
共重合体、スチレン・アクリル酸・メタクリル酸共重合
体、ポリアミド系樹脂、ポリブチラール系樹脂、ポリビ
ニルブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アク
リル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ウレ
タン系樹脂、石油系樹脂、塩化ゴム系樹脂、環化ゴム系
樹脂、アルキッド系樹脂等が挙げられる。好ましくは、
ポリビニルアルコール、スチレン・無水マレイン酸共重
合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、アクリル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ニトロセルロース系樹脂であ
る。これらの結合剤は2種以上を混合して用いても良
い。又、これらの結合剤は分散剤としても用いることが
できる。
【0012】溶剤系結合剤は有機溶剤に可溶で成膜性を
有する物が用いられる。その具体例としては、例えばポ
リ塩化ビニル、アクリル樹脂、アクリルスチレン共重合
体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フラ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン共重合体及び
ロジンエステル樹脂等が挙げられる。
有する物が用いられる。その具体例としては、例えばポ
リ塩化ビニル、アクリル樹脂、アクリルスチレン共重合
体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フラ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン共重合体及び
ロジンエステル樹脂等が挙げられる。
【0013】これらの結合剤は使用するレーザー光の照
射部分のエネルギー密度により適宜選択され、例えばエ
ネルギーが1.0J/cm2である場合にはレーザーマー
キング用下地組成物層の破壊を防止するため結合力の強
い溶剤系結合剤が好ましく、特にアクリル系樹脂及びポ
リアミド系樹脂が好ましい。尚、エネルギーが例えば
0.6J/cm2である場合には溶剤系結合剤と水系結
合剤の双方が使用できるが、環境への影響を重視する場
合は有機溶剤を使用しない水系結合剤が好ましい。
射部分のエネルギー密度により適宜選択され、例えばエ
ネルギーが1.0J/cm2である場合にはレーザーマー
キング用下地組成物層の破壊を防止するため結合力の強
い溶剤系結合剤が好ましく、特にアクリル系樹脂及びポ
リアミド系樹脂が好ましい。尚、エネルギーが例えば
0.6J/cm2である場合には溶剤系結合剤と水系結
合剤の双方が使用できるが、環境への影響を重視する場
合は有機溶剤を使用しない水系結合剤が好ましい。
【0014】本発明のレーザーマーキング組成物中の上
記各成分の割合は、該組成物中の固形分全量に対し、レ
ーザー光を吸収する白色系無機化合物粉末が好ましくは
5〜95重量%、より好ましくは10〜90重量%、更
に好ましくは20〜85重量%、結合剤が好ましくは2
〜70重量%、より好ましくは5〜50重量%、更に好
ましくは10〜40重量%の範囲である。又、本発明の
組成物中のレーザー光を吸収する白色系無機化合物粉末
と結合剤の使用割合は、特に限定するものではないが、
一般的には該化合物1重量部に対し、結合剤が好ましく
は0.05〜2重量部、より好ましくは0.1〜1重量
部用いられる。
記各成分の割合は、該組成物中の固形分全量に対し、レ
ーザー光を吸収する白色系無機化合物粉末が好ましくは
5〜95重量%、より好ましくは10〜90重量%、更
に好ましくは20〜85重量%、結合剤が好ましくは2
〜70重量%、より好ましくは5〜50重量%、更に好
ましくは10〜40重量%の範囲である。又、本発明の
組成物中のレーザー光を吸収する白色系無機化合物粉末
と結合剤の使用割合は、特に限定するものではないが、
一般的には該化合物1重量部に対し、結合剤が好ましく
は0.05〜2重量部、より好ましくは0.1〜1重量
部用いられる。
【0015】本発明の組成物は基材に塗布して使用され
る。この組成物には、基材への塗布を容易にするため、
各種の助剤を添加することが出来る。その添加量は該組
成物中の全固形分0.1〜40重量%、好ましくは0.
3〜25重量%程度がよい。各種の助剤としては、例え
ばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エ
ステルナトリウム塩、脂肪酸金属塩等アニオン系、酢酸
オレイルアミン、アミノプロピルアミンオレエート、テ
トラアルキルアンモニウム等のカチオン系、ポリエチレ
ングリコール誘導体、多価アルコール誘導体、高級脂肪
酸エステル等のノニオン系、アミノ酸、ベタイン化合物
等の両性イオン系の各種分散剤、その他シリコン系、高
級アルコール系、フッ素系の各種消泡剤、トリアゾール
系、フェノール系、アミン系の各種光安定剤、スチルベ
ン系、クマリン系に代表される各種蛍光染料、高級脂肪
酸及びその塩、カルナウバワックス、ポリエチレンワッ
クス、フッ素樹脂に代表される各種滑剤、本発明で使用
可能な無機化合物以外の充填剤、二酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、アルミナに代表される各種隠蔽剤等が挙げら
れる。これらは特に限定されるものでなく、市販の各種
助剤から適宜選択される。
る。この組成物には、基材への塗布を容易にするため、
各種の助剤を添加することが出来る。その添加量は該組
成物中の全固形分0.1〜40重量%、好ましくは0.
3〜25重量%程度がよい。各種の助剤としては、例え
ばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エ
ステルナトリウム塩、脂肪酸金属塩等アニオン系、酢酸
オレイルアミン、アミノプロピルアミンオレエート、テ
トラアルキルアンモニウム等のカチオン系、ポリエチレ
ングリコール誘導体、多価アルコール誘導体、高級脂肪
酸エステル等のノニオン系、アミノ酸、ベタイン化合物
等の両性イオン系の各種分散剤、その他シリコン系、高
級アルコール系、フッ素系の各種消泡剤、トリアゾール
系、フェノール系、アミン系の各種光安定剤、スチルベ
ン系、クマリン系に代表される各種蛍光染料、高級脂肪
酸及びその塩、カルナウバワックス、ポリエチレンワッ
クス、フッ素樹脂に代表される各種滑剤、本発明で使用
可能な無機化合物以外の充填剤、二酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、アルミナに代表される各種隠蔽剤等が挙げら
れる。これらは特に限定されるものでなく、市販の各種
助剤から適宜選択される。
【0016】本発明の組成物を塗布する基材は紙、合成
樹脂、金属等特に制限はないが、シート上のものが好ま
しく、例えば紙、合成紙、合成樹脂フィルム、金属蒸着
された紙、金属蒸着された合成紙、金属蒸着されたフィ
ルム等が用途に応じて適宜使用される。
樹脂、金属等特に制限はないが、シート上のものが好ま
しく、例えば紙、合成紙、合成樹脂フィルム、金属蒸着
された紙、金属蒸着された合成紙、金属蒸着されたフィ
ルム等が用途に応じて適宜使用される。
【0017】本発明の組成物は、上記のレーザー光を吸
収する白色系無機化合物粉末と結合剤を、更に必要に応
じ上記の各種助剤を、混合することにより得られる。混
合の際、水及び/又はメタノール、エタノール、プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアル
コール、sec-ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イ
ソブチル、酢酸アミル、プロピオン酸メチル、プロピオ
ン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエ
チル、トリメリット酸トリメチル等の各種カルボン酸エ
ステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン等の芳香族系溶剤、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プ
ロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリ
コールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート等のグリコール誘導体等の有機
溶剤を分散媒体として使用することが出来る。これらの
媒体は2種以上を混合して使用しても良い。
収する白色系無機化合物粉末と結合剤を、更に必要に応
じ上記の各種助剤を、混合することにより得られる。混
合の際、水及び/又はメタノール、エタノール、プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアル
コール、sec-ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イ
ソブチル、酢酸アミル、プロピオン酸メチル、プロピオ
ン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエ
チル、トリメリット酸トリメチル等の各種カルボン酸エ
ステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン等の芳香族系溶剤、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プ
ロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリ
コールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート等のグリコール誘導体等の有機
溶剤を分散媒体として使用することが出来る。これらの
媒体は2種以上を混合して使用しても良い。
【0018】本発明の物品としては、レーザー光により
マークを付与したいものであれば特に制限はなく、例え
ばラベル、包装紙、包装用フィルム、紙製もしくはプラ
スチック製の包装容器等の包装用物品、紙製、プラスチ
ック製もしくは金属製の缶等が挙げられる。本発明の物
品を製造するには、例えば次の様にすればよい。即ち、
本発明の組成物を構成する各成分を水及び/又は前記し
た有機溶剤等の分散媒体に分散させて、又、結合剤は該
分散媒体に溶解もしくは分散させて本発明の組成物を含
むレーザーマーキング用下地塗布液とし、次いで該塗布
液を物品の基材表面に(必要があればその基材表面を前
処理した後)乾燥後の厚さが好ましくは1〜15μm程
度となるように塗布し、乾燥して本発明の組成物からな
る層を形成させ、次いでこの層の上に他の層を形成させ
ればよい。又、本発明の組成物を塗布する前に、防食剤
等の前処理剤層を物品の基材表面に形成させても良い。
レーザーマーキング用下地塗布液中の本発明の組成物の
割合は10〜95重量%、好ましくは15〜90重量
%、さらに好ましくは20〜90重量%程度である。分
散媒体は結合剤溶解の点から、有機溶剤が好ましく、酢
酸エチル等のエステル類がより好ましい。尚、環境への
影響を重視する場合は水が好ましい。
マークを付与したいものであれば特に制限はなく、例え
ばラベル、包装紙、包装用フィルム、紙製もしくはプラ
スチック製の包装容器等の包装用物品、紙製、プラスチ
ック製もしくは金属製の缶等が挙げられる。本発明の物
品を製造するには、例えば次の様にすればよい。即ち、
本発明の組成物を構成する各成分を水及び/又は前記し
た有機溶剤等の分散媒体に分散させて、又、結合剤は該
分散媒体に溶解もしくは分散させて本発明の組成物を含
むレーザーマーキング用下地塗布液とし、次いで該塗布
液を物品の基材表面に(必要があればその基材表面を前
処理した後)乾燥後の厚さが好ましくは1〜15μm程
度となるように塗布し、乾燥して本発明の組成物からな
る層を形成させ、次いでこの層の上に他の層を形成させ
ればよい。又、本発明の組成物を塗布する前に、防食剤
等の前処理剤層を物品の基材表面に形成させても良い。
レーザーマーキング用下地塗布液中の本発明の組成物の
割合は10〜95重量%、好ましくは15〜90重量
%、さらに好ましくは20〜90重量%程度である。分
散媒体は結合剤溶解の点から、有機溶剤が好ましく、酢
酸エチル等のエステル類がより好ましい。尚、環境への
影響を重視する場合は水が好ましい。
【0019】本発明の組成物で形成された層の上に設け
られる他の層としては、例えば着色層や透明薄膜層等が
挙げられる。着色層としては、例えば印刷インキ層等が
挙げられる。透明薄膜層としては、例えば水系及び/又
は溶剤系のOPニス、ポリビニルアルコール、アクリル
エマルジョン等の各種の造膜可能な高分子化合物の層が
挙げられる。この透明薄膜層は透明である限り、無色で
あっても又目的によっては着色されていてもよい。透明
薄膜層を最外層に設けると、この層は主として保護層と
して機能し、又、それ以外の層に透明薄膜層を設ける場
合は、主としてその上下の層を結合させる目的で使用さ
れる。これらの他の層は、例えば着色層を形成させた場
合、更にその上に保護層を形成させる等、併用して2層
以上の層構成として使用されても良い。これらの層の厚
さは、それぞれ、5μm以下、好ましくは0.5から4
μm程度が良い。
られる他の層としては、例えば着色層や透明薄膜層等が
挙げられる。着色層としては、例えば印刷インキ層等が
挙げられる。透明薄膜層としては、例えば水系及び/又
は溶剤系のOPニス、ポリビニルアルコール、アクリル
エマルジョン等の各種の造膜可能な高分子化合物の層が
挙げられる。この透明薄膜層は透明である限り、無色で
あっても又目的によっては着色されていてもよい。透明
薄膜層を最外層に設けると、この層は主として保護層と
して機能し、又、それ以外の層に透明薄膜層を設ける場
合は、主としてその上下の層を結合させる目的で使用さ
れる。これらの他の層は、例えば着色層を形成させた場
合、更にその上に保護層を形成させる等、併用して2層
以上の層構成として使用されても良い。これらの層の厚
さは、それぞれ、5μm以下、好ましくは0.5から4
μm程度が良い。
【0020】本発明の組成物で形成された層の下に、目
的に応じて他の層を設けることもできる。このような層
としては、例えば防食剤層、着色層、透明薄膜層等があ
げられる。着色層としては印刷インキ層やアルミ蒸着層
等があげられる。透明薄膜層を設ける場合は、主として
その上下の層を結合させる目的で使用される。これらの
層の厚さは層を設ける目的によって異なるが、それぞ
れ、好ましくは10μm以下、より好ましくは0.5〜
8μm程度が良い。
的に応じて他の層を設けることもできる。このような層
としては、例えば防食剤層、着色層、透明薄膜層等があ
げられる。着色層としては印刷インキ層やアルミ蒸着層
等があげられる。透明薄膜層を設ける場合は、主として
その上下の層を結合させる目的で使用される。これらの
層の厚さは層を設ける目的によって異なるが、それぞ
れ、好ましくは10μm以下、より好ましくは0.5〜
8μm程度が良い。
【0021】本発明のレ−ザ−マ−キング方法を実施す
るには、例えば次のようにすればよい。即ち、前記の各
成分を水や有機溶剤等の分散媒体に分散させて、本発明
の組成物からなるレーザーマーキング用下地塗布液と
し、次いで該塗布液を基材に塗布し、乾燥して本発明の
組成物からなる層を形成させ、次いでこの層の上に他の
層を形成させて本発明の物品を得、その後レーザー光を
照射すればよい。
るには、例えば次のようにすればよい。即ち、前記の各
成分を水や有機溶剤等の分散媒体に分散させて、本発明
の組成物からなるレーザーマーキング用下地塗布液と
し、次いで該塗布液を基材に塗布し、乾燥して本発明の
組成物からなる層を形成させ、次いでこの層の上に他の
層を形成させて本発明の物品を得、その後レーザー光を
照射すればよい。
【0022】ここで使用する塗布液の調製には、一般
に、水又は有機溶剤を分散媒体とし、ボールミル、アト
ライター、サンドグラインダー等の分散機により上記の
レーザー光を吸収する白色系無機化合物粉末を分散し
て、該化合物粉末の分散液を得、次いで水又は有機溶剤
に溶解又は分散した結合剤を添加することにより得られ
る。本発明で使用する上記のレーザー光を吸収する化合
物の分散化後の平均粒径は、通常2μm以下、特に好ま
しくは1μm以下である。又、各種の添加剤も該無機化
合物と同様、各種分散機で分散化されて用いられるが、
その平均粒径は同じく通常2μm以下、特に好ましくは
1μm以下である。
に、水又は有機溶剤を分散媒体とし、ボールミル、アト
ライター、サンドグラインダー等の分散機により上記の
レーザー光を吸収する白色系無機化合物粉末を分散し
て、該化合物粉末の分散液を得、次いで水又は有機溶剤
に溶解又は分散した結合剤を添加することにより得られ
る。本発明で使用する上記のレーザー光を吸収する化合
物の分散化後の平均粒径は、通常2μm以下、特に好ま
しくは1μm以下である。又、各種の添加剤も該無機化
合物と同様、各種分散機で分散化されて用いられるが、
その平均粒径は同じく通常2μm以下、特に好ましくは
1μm以下である。
【0023】レーザーマーキング用下地塗布液の基材へ
の塗布は特に限定されるものではなく、従来から周知の
技術、例えば、塗布液を支持体に塗布する方法では、エ
アーナイフコーター、ブレードコーター、グラビア印刷
機等の塗装装置を用いて行われる。特に、本発明の組成
物がラベル印刷分野で用いられる場合にはグラビア印刷
が好ましい。又、塗布後乾燥して得られる塗膜層の膜厚
についても特に限定されるものではないが、好ましくは
1〜15μmの範囲である。特に、ラベル分野で使用さ
れる場合は、より好ましくは1〜5μm、更に好ましく
は2〜4μm程度がよい。特に、本発明で使用する下地
組成物を塗布した面は白色もしくは白色味を帯びた色に
なるが、本発明で使用する下地組成物で形成された層を
5μm以下、好ましくは1〜4μm程度とし、この層の
上に透明薄膜層を設けると、該下地組成物の塗布前の面
の色がそのまま見えるという特徴が出てくる。このよう
な特徴を発揮させるレーザー光を吸収する化合物として
は、水酸化アルミニウム、雲母類及びタルクが好まし
い。
の塗布は特に限定されるものではなく、従来から周知の
技術、例えば、塗布液を支持体に塗布する方法では、エ
アーナイフコーター、ブレードコーター、グラビア印刷
機等の塗装装置を用いて行われる。特に、本発明の組成
物がラベル印刷分野で用いられる場合にはグラビア印刷
が好ましい。又、塗布後乾燥して得られる塗膜層の膜厚
についても特に限定されるものではないが、好ましくは
1〜15μmの範囲である。特に、ラベル分野で使用さ
れる場合は、より好ましくは1〜5μm、更に好ましく
は2〜4μm程度がよい。特に、本発明で使用する下地
組成物を塗布した面は白色もしくは白色味を帯びた色に
なるが、本発明で使用する下地組成物で形成された層を
5μm以下、好ましくは1〜4μm程度とし、この層の
上に透明薄膜層を設けると、該下地組成物の塗布前の面
の色がそのまま見えるという特徴が出てくる。このよう
な特徴を発揮させるレーザー光を吸収する化合物として
は、水酸化アルミニウム、雲母類及びタルクが好まし
い。
【0024】照射するレーザー光としては、照射部のエ
ネルギー密度が1.5J/cm2 以下、好ましくは0.
1〜1.5J/cm2 、より好ましくは0.2〜1.2
J/cm2 、更に好ましくは0.3〜1.0J/cm2
となるようなパルス型レーザー、出力が5〜100ワッ
ト、好ましくは10〜90ワット、更に好ましくは15
〜80ワットのスキャニング型レーザーが好ましい。用
いられるレーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAG
レーザー、エキシマレーザー等が挙げられるが、赤外線
レーザー、特にTEA型炭酸ガスレーザー等の遠赤外線
レーザーが好ましい。
ネルギー密度が1.5J/cm2 以下、好ましくは0.
1〜1.5J/cm2 、より好ましくは0.2〜1.2
J/cm2 、更に好ましくは0.3〜1.0J/cm2
となるようなパルス型レーザー、出力が5〜100ワッ
ト、好ましくは10〜90ワット、更に好ましくは15
〜80ワットのスキャニング型レーザーが好ましい。用
いられるレーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAG
レーザー、エキシマレーザー等が挙げられるが、赤外線
レーザー、特にTEA型炭酸ガスレーザー等の遠赤外線
レーザーが好ましい。
【0025】
【実施例】次に実施例によって、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
【0026】参考例1(レーザー光を吸収する化合物の
分散液の調製) 水酸化アルミニウム 55部、40%アクリル系分散剤
水溶液 16.7部、水 28.3部からなる混合物を
サンドグラインダーを用いて2時間分散化処理して、平
均粒径が約1μmの水酸化アルミニウム分散液(A)を
得た。
分散液の調製) 水酸化アルミニウム 55部、40%アクリル系分散剤
水溶液 16.7部、水 28.3部からなる混合物を
サンドグラインダーを用いて2時間分散化処理して、平
均粒径が約1μmの水酸化アルミニウム分散液(A)を
得た。
【0027】参考例2(レーザー光を吸収する化合物の
分散液の調製) タルク 30部、40%アクリル系分散剤水溶液16.
7部、水53.3部からなる混合物をサンドグラインダ
ーを用いて2時間分散化処理して、平均粒径が約1μm
のタルク分散液(B)を得た。
分散液の調製) タルク 30部、40%アクリル系分散剤水溶液16.
7部、水53.3部からなる混合物をサンドグラインダ
ーを用いて2時間分散化処理して、平均粒径が約1μm
のタルク分散液(B)を得た。
【0028】参考例3(レーザー光を吸収する化合物二
種の混合分散液の調製) トルエン 55部、水酸化アルミニウム 40部、タル
ク 3部、及びホモゲノールL−1820(20%トル
エン溶液;ノニオン系界面活性剤:花王株式会社製)
2部からなる混合物をサンドグラインダーを用いて2時
間分散化処理して、平均粒径約1μmの分散液(C)を
得た。
種の混合分散液の調製) トルエン 55部、水酸化アルミニウム 40部、タル
ク 3部、及びホモゲノールL−1820(20%トル
エン溶液;ノニオン系界面活性剤:花王株式会社製)
2部からなる混合物をサンドグラインダーを用いて2時
間分散化処理して、平均粒径約1μmの分散液(C)を
得た。
【0029】参考例4(溶剤分散) 酢エチ 75部、水酸化アルミニウム 25部 からな
る混合物をサンドグラインダーを用いて2時間分散化処
理して、平均粒径役1μmの分散液(D)を得た。
る混合物をサンドグラインダーを用いて2時間分散化処
理して、平均粒径役1μmの分散液(D)を得た。
【0030】参考例5(溶剤分散) 酢エチ 75部 雲母 25部からなる混合物をサンド
グラインダーを用いて、2時間分散化処理して平均粒径
約1μmの分散液(E)を得た。
グラインダーを用いて、2時間分散化処理して平均粒径
約1μmの分散液(E)を得た。
【0031】参考例6(溶剤分散) 酢エチ 75部 タルク 25部からなる混合物をサン
ドグラインダーを用いて、2時間分散化処理して平均粒
径約1μmの分散液(F)を得た。
ドグラインダーを用いて、2時間分散化処理して平均粒
径約1μmの分散液(F)を得た。
【0032】実施例1 分散液(A) 90部、アクリル系水系結合剤(結合剤
含有量40重量%)10部を混合して本発明のマーキン
グ用下地組成物の塗液とした後、No. 3のバーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥し、次いでNo. 3
のバーコーターでOPニスを膜厚が約3μmとなるよう
に塗布し本発明のレーザーマーキング用物品の試験片を
得た。この試験片は、OPニス塗布前は白色であった
が、OPニスの塗布によりアルミニウム蒸着紙と同一の
シルバー色になった。この試験片にパルス型炭酸ガスレ
ーザー(レーザーテクニクス製、BLAZAR600
0)を用いて、0.6J/cm2 のエネルギーでレーザ
ー光を1ショットだけ照射したところ、シルバー色のグ
ラウンドに白色の鮮明なマークが得られた。
含有量40重量%)10部を混合して本発明のマーキン
グ用下地組成物の塗液とした後、No. 3のバーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥し、次いでNo. 3
のバーコーターでOPニスを膜厚が約3μmとなるよう
に塗布し本発明のレーザーマーキング用物品の試験片を
得た。この試験片は、OPニス塗布前は白色であった
が、OPニスの塗布によりアルミニウム蒸着紙と同一の
シルバー色になった。この試験片にパルス型炭酸ガスレ
ーザー(レーザーテクニクス製、BLAZAR600
0)を用いて、0.6J/cm2 のエネルギーでレーザ
ー光を1ショットだけ照射したところ、シルバー色のグ
ラウンドに白色の鮮明なマークが得られた。
【0033】実施例2 分散液(A) 80部、分散液(B) 10部、アクリ
ル系水系結合剤 10部を混合して本発明のマーキング
用下地組成物の塗液とした後、No. 3のバーコーターで
アルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmとな
るように塗布、60℃で5分間乾燥し、更にこの上に約
2μmの膜厚でアクリレート系OPニスを被覆して本発
明のレーザーマーキング用物品の試験片を得た。この試
験片は、OPニス塗布前は白色であったが、OPニスの
塗布によりアルミニウム蒸着紙と同一のシルバー色にな
った。実施例1と同様にレーザー光線を照射したとこ
ろ、シルバー色のグラウンドに白色の鮮明なマークが得
られた。
ル系水系結合剤 10部を混合して本発明のマーキング
用下地組成物の塗液とした後、No. 3のバーコーターで
アルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmとな
るように塗布、60℃で5分間乾燥し、更にこの上に約
2μmの膜厚でアクリレート系OPニスを被覆して本発
明のレーザーマーキング用物品の試験片を得た。この試
験片は、OPニス塗布前は白色であったが、OPニスの
塗布によりアルミニウム蒸着紙と同一のシルバー色にな
った。実施例1と同様にレーザー光線を照射したとこ
ろ、シルバー色のグラウンドに白色の鮮明なマークが得
られた。
【0034】実施例3 分散液(C)50部、ハイパールM−7450E−40
(40%トルエン溶液;スチレン・アクリル酸・メタク
リル酸共重合体系結合剤:根上工業(株)製)10部を
混合して本発明のマーキング用下地組成物の塗液とした
後、No. 3のバーコーターでアルミニウム蒸着紙に乾燥
後の膜厚が約3〜4μmとなるように塗布、60℃で5
分間乾燥し、次いでNo. 3のバーコーターでニトロセル
ロース系OPニスを膜厚が約3μmとなるように塗布
し、乾燥して本発明のレーザーマーキング用物品の試験
片を得た。この試験片は、OPニス塗布前は白色であっ
たが、OPニスの塗布によりアルミニウム蒸着紙と同一
のシルバー色になった。この試験片にパルス型炭酸ガス
レーザー(レーザーテクニクス製、BLAZAR600
0)を用いて、0.6J/cm2 のエネルギーでレーザ
ー光を1ショットだけ照射したところ、シルバー色のグ
ラウンドに白色の鮮明なマークが得られた。
(40%トルエン溶液;スチレン・アクリル酸・メタク
リル酸共重合体系結合剤:根上工業(株)製)10部を
混合して本発明のマーキング用下地組成物の塗液とした
後、No. 3のバーコーターでアルミニウム蒸着紙に乾燥
後の膜厚が約3〜4μmとなるように塗布、60℃で5
分間乾燥し、次いでNo. 3のバーコーターでニトロセル
ロース系OPニスを膜厚が約3μmとなるように塗布
し、乾燥して本発明のレーザーマーキング用物品の試験
片を得た。この試験片は、OPニス塗布前は白色であっ
たが、OPニスの塗布によりアルミニウム蒸着紙と同一
のシルバー色になった。この試験片にパルス型炭酸ガス
レーザー(レーザーテクニクス製、BLAZAR600
0)を用いて、0.6J/cm2 のエネルギーでレーザ
ー光を1ショットだけ照射したところ、シルバー色のグ
ラウンドに白色の鮮明なマークが得られた。
【0035】実施例4 分散液(A) 90部、アクリル系水系結合剤(結合剤
含有量40重量%)10部を混合して本発明のマーキン
グ用下地組成物の塗液とした後、No. 3のバーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥した。この試験片
に、MHレッド#22722M(三国色素製)10部、
ハイパールM−7450E−40(40%トルエン溶
液)10部、トルエン20部からなる赤色インキをNo.
3のバーコーターで膜厚が約3μmとなるように塗布し
乾燥した。更にこの上に約2μmの膜厚でOPニス(ニ
トロセルロース系)を塗布、乾燥して本発明のレーザー
マーキング用試験片を得た。この試験片にパルス型炭酸
ガスレーザーを用いて1.0J/cm2 のエネルギーで
レーザー光を1ショットだけ照射したところ、赤色のバ
ックグランドに白色の鮮明なマークが得られた。
含有量40重量%)10部を混合して本発明のマーキン
グ用下地組成物の塗液とした後、No. 3のバーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥した。この試験片
に、MHレッド#22722M(三国色素製)10部、
ハイパールM−7450E−40(40%トルエン溶
液)10部、トルエン20部からなる赤色インキをNo.
3のバーコーターで膜厚が約3μmとなるように塗布し
乾燥した。更にこの上に約2μmの膜厚でOPニス(ニ
トロセルロース系)を塗布、乾燥して本発明のレーザー
マーキング用試験片を得た。この試験片にパルス型炭酸
ガスレーザーを用いて1.0J/cm2 のエネルギーで
レーザー光を1ショットだけ照射したところ、赤色のバ
ックグランドに白色の鮮明なマークが得られた。
【0036】実施例5 分散液(D)30部、ポリアミド系結合剤(結合剤含有
量30%酢エチ溶液)70部を混合して、本発明のマー
キング用下地組成物の塗液とした。No. 3バーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥し、更にこの上に
約2μmの膜厚でOPニス(ニトロセルロース系)を塗
布したところ、アルミニウム蒸着紙と同一のシルバー色
になった。実施例1と同様にレーザー光線を照射したと
ころ、シルバー色のグランドに白色の鮮明なマークが得
られた。
量30%酢エチ溶液)70部を混合して、本発明のマー
キング用下地組成物の塗液とした。No. 3バーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥し、更にこの上に
約2μmの膜厚でOPニス(ニトロセルロース系)を塗
布したところ、アルミニウム蒸着紙と同一のシルバー色
になった。実施例1と同様にレーザー光線を照射したと
ころ、シルバー色のグランドに白色の鮮明なマークが得
られた。
【0037】実施例6 分散液(E)30部 アクリル系結合剤(結合剤含有量
40%トルエン溶液)60部及びトルエン10部を混合
して、本発明のマーキング用下地組成物の塗液とした。
No. 3バーコーターでアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜
厚が約3〜4μmとなるように塗布、60℃で5分間乾
燥した。この試験片にMHレッド#22722M(三国
色素製)10部、アクリル系結合剤(結合剤含有量40
%トルエン溶液)10部、トルエン20部からなる赤色
インキをNo. 3のバーコーターで膜厚が約3μmとなる
ように塗布し乾燥した。更にこの上に約2μmの膜厚で
OPニス(ニトロセルロース系)を塗布、乾燥して本発
明のレーザーマーキング用試験片を得た。この試験片に
パルス型炭酸ガスレーザーを用いて1.0J/cm2の
エネルギーでレーザー光を1ショットだけ照射したとこ
ろ、赤色のバックグランドに白色の鮮明なマークが得ら
れた。
40%トルエン溶液)60部及びトルエン10部を混合
して、本発明のマーキング用下地組成物の塗液とした。
No. 3バーコーターでアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜
厚が約3〜4μmとなるように塗布、60℃で5分間乾
燥した。この試験片にMHレッド#22722M(三国
色素製)10部、アクリル系結合剤(結合剤含有量40
%トルエン溶液)10部、トルエン20部からなる赤色
インキをNo. 3のバーコーターで膜厚が約3μmとなる
ように塗布し乾燥した。更にこの上に約2μmの膜厚で
OPニス(ニトロセルロース系)を塗布、乾燥して本発
明のレーザーマーキング用試験片を得た。この試験片に
パルス型炭酸ガスレーザーを用いて1.0J/cm2の
エネルギーでレーザー光を1ショットだけ照射したとこ
ろ、赤色のバックグランドに白色の鮮明なマークが得ら
れた。
【0038】実施例7 分散液(F)30部、塩化ビニル系結合剤(結合剤含有
量40%酢エチ溶液)70部を混合して、本発明のマー
キング用下地組成物の塗液とした。No. 3バーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥し、更にこの上に
約2μmの膜厚でOPニス(ニトロセルロース系)を塗
布したところ、アルミニウム蒸着紙と同一のシルバー色
になった。実施例1と同様にレーザー光線を照射したと
ころ、シルバー色のグランドに白色の鮮明なマークが得
られた。
量40%酢エチ溶液)70部を混合して、本発明のマー
キング用下地組成物の塗液とした。No. 3バーコーター
でアルミニウム蒸着紙に乾燥後の膜厚が約3〜4μmと
なるように塗布、60℃で5分間乾燥し、更にこの上に
約2μmの膜厚でOPニス(ニトロセルロース系)を塗
布したところ、アルミニウム蒸着紙と同一のシルバー色
になった。実施例1と同様にレーザー光線を照射したと
ころ、シルバー色のグランドに白色の鮮明なマークが得
られた。
【0039】実施例8 分散液(D)15部及び分散液(F)15部 ポリアミ
ド系結合剤(結合剤含有量40%酢エチ溶液)70部を
混合して、本発明のマーキング用下地組成物の塗液とし
た。No. 3バーコーターでアルミニウム蒸着紙に乾燥後
の膜厚が約3〜4μmとなるように塗布、60℃で5分
間乾燥し、更にこの上に約2μmの膜厚でOPニス(ニ
トロセルロース系)を塗布したところ、アルミニウム蒸
着紙と同一のシルバー色になった。実施例1と同様にレ
ーザー光線を照射したところ、シルバー色のグランドに
白色の鮮明なマークが得られた。
ド系結合剤(結合剤含有量40%酢エチ溶液)70部を
混合して、本発明のマーキング用下地組成物の塗液とし
た。No. 3バーコーターでアルミニウム蒸着紙に乾燥後
の膜厚が約3〜4μmとなるように塗布、60℃で5分
間乾燥し、更にこの上に約2μmの膜厚でOPニス(ニ
トロセルロース系)を塗布したところ、アルミニウム蒸
着紙と同一のシルバー色になった。実施例1と同様にレ
ーザー光線を照射したところ、シルバー色のグランドに
白色の鮮明なマークが得られた。
【0040】比較例1 アルミニウム蒸着紙に実施例1と同様に本発明のマーキ
ング用下地組成物を塗布。この白色の試験片にパルス型
炭酸ガスレーザーを用いて、1.0J/cm2のエネル
ギーで1ショット照射した所、鮮明なマークが得られな
かった。
ング用下地組成物を塗布。この白色の試験片にパルス型
炭酸ガスレーザーを用いて、1.0J/cm2のエネル
ギーで1ショット照射した所、鮮明なマークが得られな
かった。
【0041】
【発明の効果】本発明により、低エネルギーのレーザー
照射でも或いは高速でレーザーマークする場合でも、鮮
明な白色のマークを得ることができる。又、本発明の下
地組成物を塗布した面の上に着色層を設けると、より一
層鮮明な白色のマークを得ることができる。特に、本発
明の下地組成物を塗布した面は白色系もしくは白色味を
帯びた色になるが、本発明の下地組成物で形成された層
を5μm以下、好ましくは1〜4μm程度とし、この層
の上に透明薄膜層を設けると、該下地組成物の塗布前の
面の色がそのまま見えるという特徴が発揮され、該塗布
前の面が白色以外の色の場合には、本発明の下地組成物
を塗布した面の上に着色層を設けることなく、より一層
鮮明な白色のマークを得ることができる。
照射でも或いは高速でレーザーマークする場合でも、鮮
明な白色のマークを得ることができる。又、本発明の下
地組成物を塗布した面の上に着色層を設けると、より一
層鮮明な白色のマークを得ることができる。特に、本発
明の下地組成物を塗布した面は白色系もしくは白色味を
帯びた色になるが、本発明の下地組成物で形成された層
を5μm以下、好ましくは1〜4μm程度とし、この層
の上に透明薄膜層を設けると、該下地組成物の塗布前の
面の色がそのまま見えるという特徴が発揮され、該塗布
前の面が白色以外の色の場合には、本発明の下地組成物
を塗布した面の上に着色層を設けることなく、より一層
鮮明な白色のマークを得ることができる。
Claims (15)
- 【請求項1】レーザー光を吸収する白色系無機化合物粉
末及び結合剤を必須成分として含有するレーザーマーキ
ング用下地組成物。 - 【請求項2】レーザー光が赤外線レーザーである請求項
1のレーザーマーキング用下地組成物。 - 【請求項3】赤外線レーザーが遠赤外線レーザーである
請求項2のレーザーマーキング用下地組成物。 - 【請求項4】白色系無機化合物粉末が多価金属の水酸化
物、有機アルミニウム化合物、硼酸塩類、珪酸塩類、燐
酸塩類又は蓚酸塩類である請求項1乃至3の何れか一項
のレーザーマーキング用下地組成物。 - 【請求項5】白色系無機化合物粉末が900〜1000
cm-1の範囲に赤外吸収スペクトルの吸収ピークを有す
る無機化合物である請求項1乃至3の何れか一項のレー
ザーマーキング用下地組成物。 - 【請求項6】900〜1000cm-1の範囲に赤外吸収
スペクトルの吸収ピークを有する無機化合物が水酸化ア
ルミニウム、雲母類又はタルクである請求項5のレーザ
ーマーキング用下地組成物。 - 【請求項7】結合剤が熱可塑性樹脂である請求項1乃至
6の何れか一項のレーザーマーキング用下地組成物。 - 【請求項8】レーザーマーキング用下地組成物の固形分
全量に対するレーザー光を吸収する白色系無機化合物粉
末の割合が5〜95重量%であり、結合剤の割合が2〜
70重量%である請求項1乃至7の何れか一項のレーザ
ーマーキング用下地組成物。 - 【請求項9】2層以上の薄膜を表面に有する物品におい
て、最外層以外の層のうちの一層が請求項1乃至8の何
れか一項の組成物からなるレーザーマーキング用物品。 - 【請求項10】物品がラベルである請求項9のレーザー
マーキング用物品。 - 【請求項11】請求項1乃至8の何れか一項の組成物か
らなる層の厚さが1〜5μmである請求項9又は10の
レーザーマーキング用物品。 - 【請求項12】請求項9乃至11の何れか一項のレーザ
ーマーキング用物品にレーザー光を照射することを特徴
とするレーザーマーキング方法。 - 【請求項13】レーザー光が赤外線レーザーである請求
項12のレーザーマーキング方法。 - 【請求項14】赤外線レーザーが遠赤外線レーザーであ
る請求項13のレーザーマーキング方法。 - 【請求項15】レーザー光のエネルギー密度が0.1〜
1.5J/cm2 である請求項12乃至14の何れか一
項のレーザーマーキング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9011945A JPH09248968A (ja) | 1996-01-08 | 1997-01-07 | レーザーマーキング用下地組成物、物品及びレーザーマーキング方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-17006 | 1996-01-08 | ||
JP1700696 | 1996-01-08 | ||
JP9011945A JPH09248968A (ja) | 1996-01-08 | 1997-01-07 | レーザーマーキング用下地組成物、物品及びレーザーマーキング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09248968A true JPH09248968A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=26347470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9011945A Pending JPH09248968A (ja) | 1996-01-08 | 1997-01-07 | レーザーマーキング用下地組成物、物品及びレーザーマーキング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09248968A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002192069A (ja) * | 2000-12-25 | 2002-07-10 | Matsushita Electric Works Ltd | 成形体の加飾方法 |
-
1997
- 1997-01-07 JP JP9011945A patent/JPH09248968A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002192069A (ja) * | 2000-12-25 | 2002-07-10 | Matsushita Electric Works Ltd | 成形体の加飾方法 |
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