JPH1134502A - 包装用レーザーマーキングフィルム及びレーザーマーキング方法 - Google Patents

包装用レーザーマーキングフィルム及びレーザーマーキング方法

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JPH1134502A
JPH1134502A JP9211188A JP21118897A JPH1134502A JP H1134502 A JPH1134502 A JP H1134502A JP 9211188 A JP9211188 A JP 9211188A JP 21118897 A JP21118897 A JP 21118897A JP H1134502 A JPH1134502 A JP H1134502A
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laser
film
packaging
laser marking
binder
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JP9211188A
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English (en)
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Shoichi Hayashibara
昌一 林原
Mitsuyo Saito
光代 西頭
Haruki Niimoto
昭樹 新本
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速でレーザーマーキングをする際、低エネル
ギーで(たとえば2J/cm2 )視認性良好なマーキン
グが可能で、透明性に優れ、且つマーキング時のチリの
発生の少ないレーザーマーキングフィルムの開発 【解決手段】レーザー光で発色する珪酸塩類及び結合剤
を含有する透明皮膜層を包装用フィルムの表面に有する
包装用レーザーマーキングフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光線の照射に
より、視認性が高い、鮮明な白色のマークを付与できる
透明皮膜層を表面に有する包装用レーザーマーキングフ
ィルム及びレーザーマーキング方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】包装用フィルムへのマーキングは、従来
インクジェット方式、スタンピング、熱転写方式が主流
であり、包装後の製品の側面等にメーカー名、製造年月
日、有効期限及びロット番号等の文字や記号がマーキン
グされている。
【0003】しかし、これらの方式では、インキのニジ
ミ、文字の欠け、部品の消耗及び装置のメンテナンスや
スピードの面で数多くの問題点を抱えており、レーザー
によるマーキング法が注目されつつあり、例えば、外箱
表面に着色したインキ層にレーザーを照射して、インキ
層を除去し、レーザー照射部と非照射部との間でコント
ラストをつけるマーキング方法が実用に供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法では、
インキ層から飛散する大量のチリにより、周囲が汚染さ
れるという問題がある。又、マーキングに必要とされる
レーザーのエネルギー密度(例えば3J/cm2 )が高
いため、マーキングスピードの高速化には限界があり、
逆にエネルギー密度を低くすれば(例えば1.5J/c
2 )、マーキングスピードの高速化に対応が可能とな
るが、マーキング出来ないという問題点がある。また、
すでに包装用フィルムでパッケージングされた物に対し
てマーキングを行う場合、インクジェット等の方式で
は、その文字が、外部からの摩擦によって消える可能性
があり、また、レーザーマーキングを行おうとすれば、
包装用フィルムとマーキング面との間に、パッケージの
印刷層が飛ぶことによって大量のチリを生じ、又、フィ
ルム内部の被包装物のレーザーによるマーキング面は、
大きく傷が付くことになる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記した様
な課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、包装用フィ
ルム自体にマーキング性を付与することによって、レー
ザー光の照射時に発生するチリを抑え、低エネルギーの
レーザー光照射でも、或いは高速でレーザーマーキング
する場合でも、視認性の高い鮮明なマークを付与でき、
被包装物のレーザーによるマーキング面に大きな傷がつ
くといった、上記の問題が解決されることを見出し、本
発明に到ったものである。即ち、本発明は、(1)レー
ザー光で発色する珪酸塩類及び結合剤を含有する透明皮
膜層を包装用フィルムの表面に有する包装用レーザーマ
ーキングフィルム、(2)珪酸塩類が雲母類である
(1)の包装用レーザーマーキングフィルム。(3)結
合剤がアクリル系樹脂又はポリアミド系樹脂である
(1)または(2)の包装用レーザーマーキングフィル
ム、(4)透明皮膜層中に珪酸塩類を2〜80重量%、
結合剤を20〜98重量%含有する(1)乃至(3)の
いずれか一項の包装用レーザーマーキングフィルム、
(5)透明皮膜層の厚さが1〜20μmである(1)乃
至(4)のいずれか一項の包装用レーザーマーキングフ
ィルム、(6)包装用フィルムがレーザー光を透過する
樹脂からなる(1)乃至(5)のいずれか一項の包装用
レーザーマーキングフィルム、(7)レーザー光を透過
する樹脂がポリオレフィン及び/またはポリ塩化ビニリ
デンを含有する、(6)の包装用レーザーマーキングフ
ィルム、(8)(1)乃至(7)のいずれか一項の包装
用レーザーマーキングフィルムで包装された包装体にレ
ーザー光を照射することを特徴とする包装体のレーザー
マーキング方法、(9)包装体が包装用レーザーマーキ
ングフィルムの透明皮膜層を内側にして包装された
(8)のマーキング方法、(10)レーザーが赤外線レ
ーザーである、(8)又は(9)のマーキング方法、
(11)赤外線レーザーが遠赤外線レーザー光である
(10)のマーキング方法、(12)包装用フィルムの
表面に於けるレーザー光の照射エネルギーが0.5〜
2.0J/cm2 である(8)乃至(11)のいずれか
一項のマーキング方法、に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の包装用レーザーマーキン
グフィルムは、レーザー光で発色する珪酸塩類及び結合
剤を含有する下記のレーザーマーキング用組成物から得
られる透明皮膜層を包装用フィルムの表面に有するもの
である。透明皮膜層には半透明のものも含まれる。この
透明皮膜層は包装用フィルムの最外層に設置されること
が好ましい。
【0007】本発明で使用される上記のレーザーマーキ
ング用組成物は、珪酸塩類及び結合剤を含有する。珪酸
塩類はレーザーマーキングの際に発色剤、特に白に発色
する発色剤として作用する。珪酸塩類としては、例えば
雲母類、珪酸ジルコニウム、珪酸カルシウム、珪酸アル
ミニウム、ワラストナイト、ベントナイト、シリカ、含
水シリカ、タルク、クレー、珪砂、高炉スラグ、珪藻
土、及び橄欖石族、柘榴石族、カルシウム輝石族、準輝
石族、角閃石族、蛇紋石族、長石族、準長石族に属する
各種天然珪酸塩類が挙げられる。これらのうち雲母類が
好ましく、例えばシロウンモ、ベニウンモ、ソーダウン
モ、セリサイト(キヌウンモ)、バナジンウンモ、イラ
イト等のシロウンモ系列に属する雲母類、クロウンモ、
キンウンモ、テツウンモ、チンワルドウンモ等のクロウ
ンモ系列に属する雲母類、及びカイリョウ石、セラドン
石、ムスコバイト、フロゴバイト、スゾライト、パラゴ
ナイト、バーミキュライト等の天然雲母類、フッ素4珪
素雲母で代表される合成雲母類が挙げられるが、製品の
色相や色調への影響を考慮すると、ムスコバイト、フロ
ゴバイト、スゾライト、フッ素4珪素雲母等の白色系雲
母が特に好ましい。
【0008】本発明で用いられる結合剤の種類として
は、例えば水系結合剤と溶剤系結合剤に大別される。水
系結合剤とは、水に溶解又は分散して使用されるもの
で、その具体例としては、例えばデンプン類、ヒドロキ
シエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビヤゴム、
ポリビニルアルコール、スチレン・無水マレイン酸共重
合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、
スチレン・アクリル酸共重合体塩、アクリル酸エステル
・アクリル酸共重合体、メタクリル酸エステル・アクリ
ル酸共重合体、アクリル酸エステル・メタクリル酸共重
合体、メタクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、
アクリル酸共重合体、スチレン・アクリル酸・メタクリ
ル酸共重合体、ポリアミド系樹脂、ポリブチラール系樹
脂、ポリビニルブチラート系樹脂、ニトロセルロース系
樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合樹
脂、ウレタン系樹脂、石油系樹脂、塩化ゴム系樹脂、環
化ゴム系樹脂、アルキッド系樹脂等が挙げられる。好ま
しくは、ポリビニルアルコール、スチレン・無水マレイ
ン酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、ア
クリル樹脂、ポリアミド系樹脂、ニトロセルロース系等
樹脂等である。これらの結合剤は2種類以上混合して用
いても良い。又、これらの結合剤は分散剤としても用い
る事が出来る。
【0009】溶剤系結合剤は有機溶剤に可溶で成膜性を
有する物が用いられる。その具体例としては、例えばポ
リ塩化ビニル、アクリル樹脂、アクリルスチレン共重合
体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フラ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン共重合体及び
ロジンエステル樹脂等が挙げられる。好ましくは、アク
リル樹脂、アクリルスチレン共重合体及びポリアミド樹
脂等である。
【0010】本発明では、環境への影響を重視する場合
は、水系結合剤の使用が好ましく、塗工液の乾燥等工程
のスピード化を図るには、溶剤系結合剤の使用が好まし
い。又、結合剤の溶解性や分散性の観点からすると、ア
クリル系樹脂(例えばスチレン・アクリル酸共重合体
塩、スチレン・アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の
アクリルスチレン共重合体、アクリル酸エステル・アク
リル酸共重合体、メタクリル酸エステル・アクリル酸共
重合体、アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、
メタクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、アクリ
ル酸共重合体等のアクリル樹脂)及びポリアミド系樹脂
の使用が好ましい。
【0011】本発明で使用する透明皮膜層中にしめる各
成分の割合は、珪酸塩類の割合が、好ましくは2〜80
重量%、より好ましくは5〜70重量%、更に好ましく
は10〜65重量%、結合剤の割合が好ましくは20〜
98重量%、より好ましくは30〜95重量%、更に好
ましくは35〜90%の範囲である。
【0012】本発明で使用する透明皮膜層は包装用フィ
ルムに、液状のレーザーマーキング用組成物を塗布し乾
燥して、設けられる。この組成物には、包装用フィルム
への塗布を容易にするため、各種の助剤を硬化皮膜の透
明性を阻害しない範囲で添加することが出来る。その添
加量は該組成物中の全固形分に対して0〜40重量%、
より好ましくは0.1〜40重量%、さらに好ましくは
0.3〜25重量%程度がよい。
【0013】各種の助剤としては、例えばジオクチルス
ルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウ
ム塩、脂肪酸金属塩等アニオン系、酢酸オレイルアミ
ン、アミノプロピルアミンオレエート、テトラアルキル
アンモニウム等のカチオン系、ポリエチレングリコール
誘導体、多価アルコール誘導体、高級脂肪酸エステル等
のノニオン系、アミノ酸、ベタイン化合物等の両性イオ
ン系の各種分散剤、その他シリコン系、高級アルコール
系、フッ素系の各種消泡剤、トリアゾール系、フェノー
ル系、アミン系の各種光安定剤、スチルベン系、クマリ
ン系に代表される各種蛍光染料、高級脂肪酸及びその
塩、カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、フッ
素樹脂に代表される各種滑剤等が挙げられる。これらは
特に限定されるものでなく、市販の各種助剤から適宜選
択される。
【0014】本発明で使用する上記の液状のレーザーマ
ーキング用組成物は、レーザー光で白く発色する珪酸塩
類と結合剤を、更に必要に応じ上記の各種助剤を、溶媒
(分散媒)中で混合することにより得られる。この結合
剤は、すでに溶媒(分散媒)に分散もしくは溶解された
状態で使用されるのが通常である。溶媒(分散媒)とし
ては、例えば水及び/又はメタノール、エタノール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチル
アルコール、sec-ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢
酸イソブチル、酢酸アミル、プロピオン酸メチル、プロ
ピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、安息香酸メ
チル、安息香酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジ
エチル、トリメリット酸トリメチル等の各種カルボン酸
エステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン等の芳香族系溶剤、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレング
リコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体等の有
機溶剤があげられる。これらの溶媒(分散媒)は2種以
上を混合して使用しても良い。レーザーマーキング用液
状組成物における溶媒(分散媒)と固形分の割合は、使
用目的に応じ適宜定められる。
【0015】ここで使用する液状のレーザーマーキング
用組成物の調製には、一般に、水又は有機溶剤を溶媒
(分散媒)とし、ボールミル、アトライター、サンドグ
ラインダー等の分散機により上記のレーザー光で発色す
る雲母を分散化し、次いで水又は有機溶剤に溶解又は分
散した結合剤を添加することにより得られる。本発明で
使用する雲母の分散化後の平均粒径は、通常3μm以
下、特に好ましくは2μm以下である。
【0016】本発明で使用する包装用フィルムとして
は、例えばタバコや菓子類の外箱等の包装に使用されて
いるフィルムがあげられる。各種包装用フィルムとして
はレーザー光を透過するものが好ましく、例えばポリエ
チレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン及び/ま
たはポリ塩化ビニリデンを含有する樹脂があげられる。
又、本発明で使用する包装用フィルムは透明なものが好
ましい。
【0017】本発明の包装用レーザーマーキングフィル
ムを製造するには、例えば次の様にすればよい。即ち、
上記のレーザーマーキング用液状組成物を包装用フィル
ムの表面に、必要があればその表面を前処理した後、乾
燥後の厚さが通常は1〜20μm、好ましくは3〜15
μm程度となるように塗布し、乾燥してレーザーマーキ
ング用液状組成物の透明皮膜層を形成させる。この際、
結合剤の種類に応じて、基材に影響を与えない範囲で必
要に応じて加熱することもできる。フィルム表面の前処
理の方法は特に限定されるものではなく、例えば、従来
から公知の技術である、コロナ等による放電処理、火炎
処理、オゾン処理、UVや電子線等による電離活性線処
理、祖面化処理、化学薬品処理、プライマー処理等が挙
げられる。塗布方法は特に限定されるものではなく、従
来から公知の技術、例えば、塗工液を平板に塗布する方
法では、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ス
ピンコーター、グラビア印刷機等の塗装装置を用いて行
われる。塗布後乾燥して得られる透明皮膜層の膜厚につ
いても特に限定されるものではないが、好ましくは1〜
20μm、より好ましくは3〜15μmの範囲である。
【0018】本発明方法を実施するには、例えば次のよ
うにすればよい。即ち、先ず上記の方法で得られた包装
用レーザーマーキングフィルムで物品を包装し、次いで
包装用フィルムの任意の面にレーザー光を照射すればよ
い。物品を包装する場合、透明皮膜層は内側でも外側で
もどちらでも良いが、レーザーマークの耐久性を考慮す
ると、透明皮膜層を内側にして包装するほうが好まし
い。この場合、包装用フィルムは透明であることが必要
である。
【0019】照射するレーザー光としては、照射部のエ
ネルギー密度が0.1〜2J/cm2 、好ましくは0.
1〜1.6J/cm2 、より好ましくは0.2〜1.4
J/cm2 、更に好ましくは0.3〜1.2J/cm2
となるようなパルス型レーザー、出力が5〜100ワッ
ト、好ましくは10〜90ワット、更に好ましくは15
〜80ワットのスキャニング型レーザーが好ましい。用
いられるレーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAG
レーザー、エキシマレーザー等が挙げられるが、赤外線
レーザー、特にTEA型炭酸ガスレーザー等の遠赤外線
レーザーが好ましい。
【0020】
【実施例】次に実施例によって、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
【0021】参考例1(発色剤の分散化) 雲母(クラレ製 クラライトマイカ 600W 平均粒
径 約8μm)40.0部、40%アクリル系分散剤水
溶液 15.0部、水 45.0部からなる混合物をサ
ンドグラインダーを用いて2時間分散化処理して、平均
粒径が約2μmのレーザー発色剤分散液(A)を得た。
【0022】実施例1 サイビノールEK−55(サイデン化学社製 アクリル
・スチレン共重合体水性エマルション 40%溶液)7
0部、発色剤(A)15部及び水15部を混合しレーザ
ーマーキング用液状組成物とした。日本製タバコ マイ
ルドセブン・ライト(日本たばこ産業株式会社製)の外
装フィルム(膜厚約25μm)の上に本組成物をのせ、
バーコーターNo.9にて塗工した。ドライヤー乾燥
後、均一な塗膜を形成させ、本発明の、塗膜の膜厚が約
7〜8μmである包装用レーザーマーキングフィルムの
試験片を得た。本包装用フィルムの塗膜が透明な事によ
り、基材の色調を損なわない。この試験片の塗工面側に
印刷紙を重ね、パルス型炭酸ガスレーザー(レーザーテ
クニクス製 BLAZAR6000)を用いて1.0J
/cm2 のエネルギーでレーザー光をフィルム面側から
1ショット照射したところ、透明色のグラウンドに視認
性が高い、鮮明な白色のマークが得られた。また、重ね
た印刷紙の印刷層はとばずに残った。このマーキングさ
れた試験片のマーク視認性、透明性、印刷紙の印刷層の
トビの結果を表1に示す。
【0023】実施例2 実施例1と同様にサイビノールEK−55 65部、発
色剤(A)35部を混合し、レーザーマーキング用液状
組成物とした。日本製タバコ マイルドセブン・ライト
(日本たばこ産業株式会社製)の外装フィルム(膜厚約
25μm)の上に本組成物をのせ、バーコーターNo.
7にて塗工した。ドライヤー乾燥後、均一な塗膜を形成
させ、本発明の、塗膜の膜厚が約6〜7μmである包装
用レーザーマーキングフィルムの試験片を得た。本包装
用フィルムの塗膜が透明な事により、基材の色調を損な
わない。この試験片の塗工面側に印刷紙を重ね、パルス
型炭酸ガスレーザー(レーザーテクニクス製 BLAZ
AR6000)を用いて1.0J/cm2 のエネルギー
でレーザー光をフィルム面側から1ショット照射したと
ころ、透明色のグラウンドに視認性が高い、鮮明な白色
のマークが得られた。また、重ねた印刷紙の印刷層はと
ばずに残った。このマーキングされた試験片のマーク視
認性、透明性、印刷紙の印刷層のトビの結果を表1に示
す。
【0024】実施例3 実施例1と同様にサイビノールEK−55 50部、発
色剤(A)50部を混合しレーザーマーキング用液状組
成物とした。日本製タバコ マイルドセブン・ライト
(日本たばこ産業株式会社製)の外装フィルム(膜厚約
25μm)の上に本組成物をのせ、バーコーターNo.
5にて塗工した。ドライヤー乾燥後、均一な塗膜を形成
させ、本発明の、塗膜の膜厚が約4〜5μmである包装
用レーザーマーキングフィルムの試験片を得た。本包装
用フィルムの塗膜が透明な事により、基材の色調を損な
わない。この試験片の塗工面側に印刷紙を重ね、パルス
型炭酸ガスレーザー(レーザーテクニクス製 BLAZ
AR6000)を用いて1.0J/cm2 のエネルギー
でレーザー光をフィルム面側から1ショット照射したと
ころ、透明色のグラウンドに視認性が高い、鮮明な白色
のマークが得られた。また、重ねた印刷紙の印刷層はと
ばずに残った。このマーキングされた試験片のマーク視
認性、透明性、印刷紙の印刷層のトビの結果を表1に示
す。
【0025】比較例1 サイビノールEK−55 70部、及び水30部を混合
し、液状組成物とした。日本製タバコ マイルドセブン
・ライト(日本たばこ産業株式会社製)の外装フィルム
(膜厚約25μm)の上に本組成物をのせ、バーコータ
ーNo.9にて塗工した。ドライヤー乾燥後、均一な塗
膜を形成させ、塗膜の膜厚が約5〜6μmである包装用
フィルムの試験片を得た。本包装用フィルムの塗膜が透
明な事により、基材の色調を損なわない。この試験片の
塗工面側に印刷紙を重ね、パルス型炭酸ガスレーザー
(レーザーテクニクス製 BLAZAR6000)を用
いて1.0J/cm2 のエネルギーでレーザー光をフィ
ルム面側から1ショット照射したところ、マーキング出
来なかった。また、重ねた印刷紙の印刷層は飛んで基材
の紙の層まで達した。この試験片のマーク視認性、透明
性、印刷紙の印刷層のトビの結果を表1に示す。
【0026】
【表1】 表1 固形分中の 膜厚 マーク 透明性 印刷層 珪酸塩類量 (μm) 視認性 のトビ (%) 1.0J/cm2 実施例1 17.2 7〜8 ○ 〇 ○ 実施例2 33.3 6〜7 ○ 〇 ○ 実施例3 46.5 4〜5 ○ 〇 ○ 比較例1 0 5〜6 × 〇 ×
【0027】表1の評価項目は下記の評価法により実施
した。 (1)マーク視認性:フィルム側からレーザー光を照射
時の鮮明性を目視により判定。 ○:視認性が高い、鮮明な白色のマーク。 ×:マーキング不可。 (2)透明性:本発明の包装用レーザーマーキングフィ
ルムの試験片の透明性が維持されているかどうかを目視
判定した。 〇:塗膜が透明で下に重ねた印刷物等の文字が容易に確
認できる。 (3)印刷層のトビ:試験片の塗工面側に印刷紙を重ね
て、フィルム側からレーザー光の照射時の印刷紙の印刷
層のトビ状態。 ○:トビなし、または印刷層中で止まる。 ×:印刷層が飛んで基材の紙の層まで達する。
【0028】本発明のレーザー光で発色する珪酸塩類及
び結合剤を含有するレーザーマーキング用組成物のから
得られる透明皮膜層を表面に有する包装用レーザーマー
キングフィルムは、表1から明らかなように、レーザー
を照射することで視認性が高い、鮮明な白色のマークが
得られる。又、透明性に優れ、レーザー光の照射時に被
包装物の印刷面に影響を及ぼさないことが判る。
【0029】
【発明の効果】本発明により、低エネルギーのレーザー
光照射でも、或いは高速でレーザーマーキングする場合
でも、視認性が高い、鮮明な白色のマークを得られ、か
つ透明性に優れ、レーザー光の照射時に被包装物の印刷
面に影響を及ぼさず、発生するチリの量が極めて抑えら
れる。また、透明皮膜層を内側にして物品を包装するこ
とにより、マークの耐久性が大幅に向上する。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー光で発色する珪酸塩類及び結合剤
    を含有する透明皮膜層を包装用フィルムの表面に有する
    包装用レーザーマーキングフィルム。
  2. 【請求項2】珪酸塩類が雲母類である請求項1の包装用
    レーザーマーキングフィルム。
  3. 【請求項3】結合剤がアクリル系樹脂又はポリアミド系
    樹脂である請求項1又は2の包装用レーザーマーキング
    フィルム。
  4. 【請求項4】透明皮膜層中に珪酸塩類を2〜80重量
    %、結合剤を20〜98重量%含有する請求項1乃至3
    のいずれか一項の包装用レーザーマーキングフィルム。
  5. 【請求項5】透明皮膜層の厚さが1〜20μmである請
    求項1乃至4のいずれか一項の包装用レーザーマーキン
    グフィルム。
  6. 【請求項6】包装用フィルムがレーザー光を透過する樹
    脂からなる請求項1乃至4のいずれか一項の包装用レー
    ザーマーキングフィルム。
  7. 【請求項7】レーザー光を透過する樹脂がポリオレフィ
    ン及び/またはポリ塩化ビニリデンを含有する請求項6
    の包装用レーザーマーキングフィルム。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか一項の包装用レ
    ーザーマーキングフィルムで包装された包装体にレーザ
    ー光を照射することを特徴とする包装体のレーザーマー
    キング方法。
  9. 【請求項9】包装体が包装用レーザーマーキングフィル
    ムの透明皮膜層を内側にして包装された請求項8のマー
    キング方法。
  10. 【請求項10】レーザーが赤外線レーザーである、請求
    項8又は9のマーキング方法。
  11. 【請求項11】赤外線レーザーが遠赤外線レーザー光で
    ある請求項10のマーキング方法。
  12. 【請求項12】包装用レーザーマーキングフィルムの表
    面に於けるレーザー光の照射エネルギーが0.1〜2.
    0J/cm2 である請求項8乃至11のいずれか一項の
    マーキング方法。
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