JP2002179608A - フタルアルデヒドの製造方法 - Google Patents
フタルアルデヒドの製造方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/27—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation
- C07C45/29—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation of hydroxy groups
-
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/56—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds
- C07C45/57—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds with oxygen as the only heteroatom
- C07C45/58—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds with oxygen as the only heteroatom in three-membered rings
Abstract
(57)【要約】
【課題】 入手しやすい原料からフタルアルデヒドを効
率よく製造できる方法を提供する。 【解決手段】 本発明のフタルアルデヒドの製造方法で
は、o−キシリレングリコール及びo−キシリレンオキ
シドから選択された少なくとも1種の化合物を硝酸と反
応させてフタルアルデヒドを生成させる。硝酸の使用量
は、o−キシリレングリコール及びo−キシリレンオキ
シドから選択された少なくとも1種の化合物1モルに対
して、0.2〜20モル程度である。
率よく製造できる方法を提供する。 【解決手段】 本発明のフタルアルデヒドの製造方法で
は、o−キシリレングリコール及びo−キシリレンオキ
シドから選択された少なくとも1種の化合物を硝酸と反
応させてフタルアルデヒドを生成させる。硝酸の使用量
は、o−キシリレングリコール及びo−キシリレンオキ
シドから選択された少なくとも1種の化合物1モルに対
して、0.2〜20モル程度である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフタルアルデヒド
(=o−フタルアルデヒド)の製造方法に関する。フタ
ルアルデヒドは農薬、医薬、化粧品の原料や中間体とし
て幅広く利用されている化合物であり、なかでも工業用
殺虫剤の原料として重要である。
(=o−フタルアルデヒド)の製造方法に関する。フタ
ルアルデヒドは農薬、医薬、化粧品の原料や中間体とし
て幅広く利用されている化合物であり、なかでも工業用
殺虫剤の原料として重要である。
【0002】
【従来の技術】フタルアルデヒドの製造方法としては、
例えば、対応するフタル酸ジクロリドを還元する方法、
o−キシレンの側鎖のメチル基を直接酸化する方法、
α,α,α′,α′−テトラクロロキシレンを加水分解
する方法などが知られている。しかしながら、これらの
方法は何れも種々の欠点を有しており、工業的に十分満
足できる方法とは言えない。
例えば、対応するフタル酸ジクロリドを還元する方法、
o−キシレンの側鎖のメチル基を直接酸化する方法、
α,α,α′,α′−テトラクロロキシレンを加水分解
する方法などが知られている。しかしながら、これらの
方法は何れも種々の欠点を有しており、工業的に十分満
足できる方法とは言えない。
【0003】例えば、フタル酸ジクロリドを還元する方
法は原料が高価であるだけでなく、触媒として用いるパ
ラジウム化合物も高価であり、しかも収率が低いという
問題を有する。o−キシレンの側鎖のメチル基を直接酸
化する方法には液相法と気相法とが知られているが、何
れの方法も十分な収率が得られない。また、α,α,
α′,α′−テトラクロロキシレンを加水分解する方法
では、原料であるα,α,α′,α′−テトラクロロキ
シレンの調達が困難であるのみならず、加水分解の際に
副生物が生成しやすいという問題がある。
法は原料が高価であるだけでなく、触媒として用いるパ
ラジウム化合物も高価であり、しかも収率が低いという
問題を有する。o−キシレンの側鎖のメチル基を直接酸
化する方法には液相法と気相法とが知られているが、何
れの方法も十分な収率が得られない。また、α,α,
α′,α′−テトラクロロキシレンを加水分解する方法
では、原料であるα,α,α′,α′−テトラクロロキ
シレンの調達が困難であるのみならず、加水分解の際に
副生物が生成しやすいという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、入手しやすい原料からフタルアルデヒドを効率よく
製造できる方法を提供することにある。
は、入手しやすい原料からフタルアルデヒドを効率よく
製造できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、原料としてハロゲン
体など扱いにくい化学物質や金属触媒を用いることな
く、入手容易なo−キシリレングリコール又はo−キシ
リレンオキシドを硝酸と反応させると、フタルアルデヒ
ドが高い収率で生成し、高純度のフタルアルデヒドを安
価に製造できることを見いだし、本発明を完成した。
を達成するため鋭意検討した結果、原料としてハロゲン
体など扱いにくい化学物質や金属触媒を用いることな
く、入手容易なo−キシリレングリコール又はo−キシ
リレンオキシドを硝酸と反応させると、フタルアルデヒ
ドが高い収率で生成し、高純度のフタルアルデヒドを安
価に製造できることを見いだし、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、o−キシリレングリ
コール及びo−キシリレンオキシドから選択された少な
くとも1種の化合物を硝酸と反応させてフタルアルデヒ
ドを生成させるフタルアルデヒドの製造方法を提供す
る。この方法において、硝酸の使用量は、o−キシリレ
ングリコール及びo−キシリレンオキシドから選択され
た少なくとも1種の化合物1モルに対して0.2〜20
モル程度である。
コール及びo−キシリレンオキシドから選択された少な
くとも1種の化合物を硝酸と反応させてフタルアルデヒ
ドを生成させるフタルアルデヒドの製造方法を提供す
る。この方法において、硝酸の使用量は、o−キシリレ
ングリコール及びo−キシリレンオキシドから選択され
た少なくとも1種の化合物1モルに対して0.2〜20
モル程度である。
【0007】
【発明の実施の形態】[o−キシリレングリコール及び
o−キシリレンオキシド]本発明においては、o−キシ
リレングリコール及びo−キシリレンオキシドから選択
された少なくとも1種の化合物を反応成分(基質)とし
て用いる。o−キシリレングリコール、o−キシリレン
オキシドのベンゼン環には、他に1〜4個の置換基が結
合していてもよい。このような置換基として、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル基などのアルキル基(特にC1-4
アルキル基);フッ素、塩素、臭素原子などのハロゲン
原子;メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ基などのア
ルコキシ基(特にC1-4アルコキシ基);メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル基などのアルコキシカルボ
ニル基(特にC1-4アルコキシ−カルボニル基);アセ
チル基やベンゾイル基などのアシル基;アセトキシ基な
どのアシルオキシ基;ヒドロキシル基;カルボキシル
基;ニトロ基;無置換又はモノ若しくはジ置換アミノ
基;ニトロ基;シアノ基などが挙げられる。
o−キシリレンオキシド]本発明においては、o−キシ
リレングリコール及びo−キシリレンオキシドから選択
された少なくとも1種の化合物を反応成分(基質)とし
て用いる。o−キシリレングリコール、o−キシリレン
オキシドのベンゼン環には、他に1〜4個の置換基が結
合していてもよい。このような置換基として、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル基などのアルキル基(特にC1-4
アルキル基);フッ素、塩素、臭素原子などのハロゲン
原子;メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ基などのア
ルコキシ基(特にC1-4アルコキシ基);メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル基などのアルコキシカルボ
ニル基(特にC1-4アルコキシ−カルボニル基);アセ
チル基やベンゾイル基などのアシル基;アセトキシ基な
どのアシルオキシ基;ヒドロキシル基;カルボキシル
基;ニトロ基;無置換又はモノ若しくはジ置換アミノ
基;ニトロ基;シアノ基などが挙げられる。
【0008】o−キシリレングリコールとo−キシリレ
ンオキシドは単独で用いてもよく、混合して用いてもよ
い。両者を混合物として用いる場合、その混合比は特に
限定されない。
ンオキシドは単独で用いてもよく、混合して用いてもよ
い。両者を混合物として用いる場合、その混合比は特に
限定されない。
【0009】[硝酸]本発明では硝酸を酸化剤として用
いる。硝酸としては、特に限定されず、市販のものを使
用できる。硝酸は、水又は不活性な有機溶媒に希釈して
用いてもよい。硝酸の使用量は、基質1モルに対して、
例えば0.2〜20モル程度、好ましくは1〜10モル
程度である。
いる。硝酸としては、特に限定されず、市販のものを使
用できる。硝酸は、水又は不活性な有機溶媒に希釈して
用いてもよい。硝酸の使用量は、基質1モルに対して、
例えば0.2〜20モル程度、好ましくは1〜10モル
程度である。
【0010】本発明の方法を実施する場合には必ずしも
触媒を必要としないが、反応時間の短縮等のため、触媒
を用いてもよい。該触媒としては、例えば、原子番号2
3〜29の金属元素(V、Cr、Mn、Fe、Co、N
i、Cu)を含む化合物などが挙げられる。前記金属化
合物としては、上記金属の硝酸塩、塩化物、硫酸塩、炭
酸塩などの塩;酸化物などが例示できる。好ましい触媒
には、バナジウム化合物などが含まれる。触媒の添加量
は触媒の種類や硝酸の濃度等により適宜定められるが、
通常は、基質1重量部に対して0.002〜0.1重量
部程度である。また、反応には、開始剤として、亜硝酸
ナトリウム、二酸化窒素、ラジカル開始剤として知られ
ている過酸化ベンゾイルやアゾビスイソブチロニトリル
などを用いてもよい。
触媒を必要としないが、反応時間の短縮等のため、触媒
を用いてもよい。該触媒としては、例えば、原子番号2
3〜29の金属元素(V、Cr、Mn、Fe、Co、N
i、Cu)を含む化合物などが挙げられる。前記金属化
合物としては、上記金属の硝酸塩、塩化物、硫酸塩、炭
酸塩などの塩;酸化物などが例示できる。好ましい触媒
には、バナジウム化合物などが含まれる。触媒の添加量
は触媒の種類や硝酸の濃度等により適宜定められるが、
通常は、基質1重量部に対して0.002〜0.1重量
部程度である。また、反応には、開始剤として、亜硝酸
ナトリウム、二酸化窒素、ラジカル開始剤として知られ
ている過酸化ベンゾイルやアゾビスイソブチロニトリル
などを用いてもよい。
【0011】[反応]反応は溶媒の存在下又は不存在下
で行われる。溶媒としては、例えば、水;酢酸などの有
機酸、塩酸、過塩素酸、硫酸などの無機酸等の酸;ジオ
キサンなどのエーテル類;これらの混合物などが挙げら
れる。媒質の酸度を増加すると反応速度が増す場合が多
い。好ましい溶媒には、水−酢酸混合液などの水と酸と
の混合液が含まれる。この場合、水と酸の比率により反
応速度を制御できる。水と酢酸の混合溶媒を用いる場
合、反応系内における水と酢酸の比率は、例えば、前者
/後者=0/100〜99/1程度である。
で行われる。溶媒としては、例えば、水;酢酸などの有
機酸、塩酸、過塩素酸、硫酸などの無機酸等の酸;ジオ
キサンなどのエーテル類;これらの混合物などが挙げら
れる。媒質の酸度を増加すると反応速度が増す場合が多
い。好ましい溶媒には、水−酢酸混合液などの水と酸と
の混合液が含まれる。この場合、水と酸の比率により反
応速度を制御できる。水と酢酸の混合溶媒を用いる場
合、反応系内における水と酢酸の比率は、例えば、前者
/後者=0/100〜99/1程度である。
【0012】反応温度は、基質の種類などに応じて適宜
選択でき、例えば20〜200℃、好ましくは50〜1
50℃、さらに好ましくは65〜120℃程度である。
反応は常圧で行ってもよく、加圧下に行ってもよい。反
応時間は、反応温度等により異なるが、一般には0.1
〜12時間、好ましくは0.2〜8時間程度である。ま
た、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れ
の方法で行ってもよい。
選択でき、例えば20〜200℃、好ましくは50〜1
50℃、さらに好ましくは65〜120℃程度である。
反応は常圧で行ってもよく、加圧下に行ってもよい。反
応時間は、反応温度等により異なるが、一般には0.1
〜12時間、好ましくは0.2〜8時間程度である。ま
た、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れ
の方法で行ってもよい。
【0013】本発明の方法では、反応により、温和な条
件であっても、基質のベンゼン環のα位のメチレン炭素
原子が選択的に効率よく酸化されて対応するフタルアル
デヒドが生成する。反応終了後、反応生成物は、例え
ば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムク
ロマトグラフィーなどの分離手段、又はこれらを組み合
わせた分離手段により分離精製できる。
件であっても、基質のベンゼン環のα位のメチレン炭素
原子が選択的に効率よく酸化されて対応するフタルアル
デヒドが生成する。反応終了後、反応生成物は、例え
ば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムク
ロマトグラフィーなどの分離手段、又はこれらを組み合
わせた分離手段により分離精製できる。
【0014】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ハロゲン原子含
有化合物等の扱いにくい化合物や金属触媒を用いること
なく、入手しやすく且つ取り扱いやすい原料からフタル
アルデヒドを効率よく製造することができる。従って、
本発明は経済性においても作業性においても優れ、工業
的なフタルアルデヒドの製造法として好適である。
有化合物等の扱いにくい化合物や金属触媒を用いること
なく、入手しやすく且つ取り扱いやすい原料からフタル
アルデヒドを効率よく製造することができる。従って、
本発明は経済性においても作業性においても優れ、工業
的なフタルアルデヒドの製造法として好適である。
【0015】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0016】実施例1 温度計、還流冷却管、攪拌機を備えた1000mlの三
ツ口フラスコにo−キシリレングリコール50g、60
重量%硝酸78.4g、水170.1g及び酢酸20
1.5gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱
し、その状態で1時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグ
ラフィーにより反応液を分析した。その結果、原料のo
−キシリレングリコールは完全に消失し、フタルアルデ
ヒドが84%の収率で生成していた。得られた反応液を
トルエンで2回抽出し、有機層を蒸留に付したところ、
フタルアルデヒドが収率67%(o−キシリレングリコ
ール基準)で得られた。ガスクロマトグラフィーで分析
した結果、フタルアルデヒドの純度は98.8%であっ
た。なお、フタリドが収率12%で生成していた。
ツ口フラスコにo−キシリレングリコール50g、60
重量%硝酸78.4g、水170.1g及び酢酸20
1.5gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱
し、その状態で1時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグ
ラフィーにより反応液を分析した。その結果、原料のo
−キシリレングリコールは完全に消失し、フタルアルデ
ヒドが84%の収率で生成していた。得られた反応液を
トルエンで2回抽出し、有機層を蒸留に付したところ、
フタルアルデヒドが収率67%(o−キシリレングリコ
ール基準)で得られた。ガスクロマトグラフィーで分析
した結果、フタルアルデヒドの純度は98.8%であっ
た。なお、フタリドが収率12%で生成していた。
【0017】実施例2 反応温度を60℃とし、反応時間を2時間とした以外は
実施例1と同様の操作を行った。その結果、反応終了後
のフタルアルデヒドの収率は76%、抽出及び蒸留後の
フタルアルデヒドの収率は65%、純度は98.2%で
あった。なお、フタリドが収率16%で生成していた。
実施例1と同様の操作を行った。その結果、反応終了後
のフタルアルデヒドの収率は76%、抽出及び蒸留後の
フタルアルデヒドの収率は65%、純度は98.2%で
あった。なお、フタリドが収率16%で生成していた。
【0018】実施例3 反応温度を80℃とし、反応時間を0.5時間とした以
外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、反応終
了後のフタルアルデヒドの収率は87%、抽出及び蒸留
後のフタルアルデヒドの収率は72%、純度は99.0
%であった。なお、フタリドが収率10%で生成してい
た。
外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、反応終
了後のフタルアルデヒドの収率は87%、抽出及び蒸留
後のフタルアルデヒドの収率は72%、純度は99.0
%であった。なお、フタリドが収率10%で生成してい
た。
【0019】実施例4 温度計、還流冷却管、攪拌機を備えた1000mlの三
ツ口フラスコにo−キシリレンオキシド50g、60重
量%硝酸87.5g、水163.8g及び酢酸198.
8gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱し、そ
の状態で1時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグラフィ
ーにより反応液を分析した。その結果、原料のo−キシ
リレンオキシドは完全に消失し、フタルアルデヒドが8
6%の収率で生成していた。なお、副生成物としてフタ
リドが13%の収率で生成していた。得られた反応液を
トルエンで2回抽出し、有機層を蒸留に付したところ、
フタルアルデヒドが収率70%(o−キシリレングリコ
ール基準)で得られた。ガスクロマトグラフィーで分析
した結果、フタルアルデヒドの純度は99.0%であっ
た。
ツ口フラスコにo−キシリレンオキシド50g、60重
量%硝酸87.5g、水163.8g及び酢酸198.
8gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱し、そ
の状態で1時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグラフィ
ーにより反応液を分析した。その結果、原料のo−キシ
リレンオキシドは完全に消失し、フタルアルデヒドが8
6%の収率で生成していた。なお、副生成物としてフタ
リドが13%の収率で生成していた。得られた反応液を
トルエンで2回抽出し、有機層を蒸留に付したところ、
フタルアルデヒドが収率70%(o−キシリレングリコ
ール基準)で得られた。ガスクロマトグラフィーで分析
した結果、フタルアルデヒドの純度は99.0%であっ
た。
【0020】実施例5 反応温度を60℃とし、反応時間を2時間とした以外は
実施例4と同様の操作を行った。その結果、反応終了後
のフタルアルデヒドの収率は76%、抽出及び蒸留後の
フタルアルデヒドの収率は63%、純度は98.2%で
あった。なお、フタリドが収率15%で生成していた。
実施例4と同様の操作を行った。その結果、反応終了後
のフタルアルデヒドの収率は76%、抽出及び蒸留後の
フタルアルデヒドの収率は63%、純度は98.2%で
あった。なお、フタリドが収率15%で生成していた。
【0021】実施例6 反応温度を80℃とし、反応時間を0.5時間とした以
外は実施例4と同様の操作を行った。その結果、反応終
了後のフタルアルデヒドの収率は89%、抽出及び蒸留
後のフタルアルデヒドの収率は74%、純度は99.2
%であった。なお、フタリドが収率9%で生成してい
た。
外は実施例4と同様の操作を行った。その結果、反応終
了後のフタルアルデヒドの収率は89%、抽出及び蒸留
後のフタルアルデヒドの収率は74%、純度は99.2
%であった。なお、フタリドが収率9%で生成してい
た。
【0022】実施例7 温度計、還流冷却管、攪拌機を備えた1000mlの三
ツ口フラスコにo−キシリレングリコール13.3g、
o−キシリレンオキシド36.7g、60重量%硝酸8
5.1g、水165.5g及び酢酸199.5gを仕込
み、オイルバスにより70℃まで加熱し、その状態で1
時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグラフィーにより反
応液を分析した。その結果、原料のo−キシリレングリ
コールは完全に消失し、フタルアルデヒドが84%の収
率で生成していた。得られた反応液をトルエンで2回抽
出し、有機層を蒸留に付したところ、フタルアルデヒド
が収率67%(o−キシリレングリコール基準)で得ら
れた。ガスクロマトグラフィーで分析した結果、フタル
アルデヒドの純度は98.8%であった。なお、フタリ
ドが収率11%で生成していた。
ツ口フラスコにo−キシリレングリコール13.3g、
o−キシリレンオキシド36.7g、60重量%硝酸8
5.1g、水165.5g及び酢酸199.5gを仕込
み、オイルバスにより70℃まで加熱し、その状態で1
時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグラフィーにより反
応液を分析した。その結果、原料のo−キシリレングリ
コールは完全に消失し、フタルアルデヒドが84%の収
率で生成していた。得られた反応液をトルエンで2回抽
出し、有機層を蒸留に付したところ、フタルアルデヒド
が収率67%(o−キシリレングリコール基準)で得ら
れた。ガスクロマトグラフィーで分析した結果、フタル
アルデヒドの純度は98.8%であった。なお、フタリ
ドが収率11%で生成していた。
【0023】実施例8 温度計、還流冷却管、攪拌機を備えた1000mlの三
ツ口フラスコにo−キシリレングリコール50g、60
重量%硝酸39.2g、水197.6g及び酢酸21
3.2gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱
し、その状態で2時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグ
ラフィーにより反応液を分析した。その結果、原料のo
−キシリレングリコールは完全に消失し、フタルアルデ
ヒドが60%の収率で生成していた。なお、副生成物と
してフタリド(収率6%)と原料のエステル体が生成し
ていた。得られた反応液をトルエンで2回抽出し、有機
層を蒸留に付したところ、フタルアルデヒドが収率45
%(o−キシリレングリコール基準)で得られた。ガス
クロマトグラフィーで分析した結果、フタルアルデヒド
の純度は95.0%であった。なお、フタリドが収率1
0%で生成していた。
ツ口フラスコにo−キシリレングリコール50g、60
重量%硝酸39.2g、水197.6g及び酢酸21
3.2gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱
し、その状態で2時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグ
ラフィーにより反応液を分析した。その結果、原料のo
−キシリレングリコールは完全に消失し、フタルアルデ
ヒドが60%の収率で生成していた。なお、副生成物と
してフタリド(収率6%)と原料のエステル体が生成し
ていた。得られた反応液をトルエンで2回抽出し、有機
層を蒸留に付したところ、フタルアルデヒドが収率45
%(o−キシリレングリコール基準)で得られた。ガス
クロマトグラフィーで分析した結果、フタルアルデヒド
の純度は95.0%であった。なお、フタリドが収率1
0%で生成していた。
【0024】実施例9 温度計、還流冷却管、攪拌機を備えた1000mlの三
ツ口フラスコにo−キシリレンオキシド50g、60重
量%硝酸43.8g、水203.1g及び酢酸220.
6gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱し、そ
の状態で4時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグラフィ
ーにより反応液を分析した。その結果、原料のo−キシ
リレンオキシドは完全に消失し、フタルアルデヒドが5
0%の収率で生成していた。得られた反応液をトルエン
で2回抽出し、有機層を蒸留に付したところ、フタルア
ルデヒドが収率35%(o−キシリレンオキシド基準)
で得られた。ガスクロマトグラフィーで分析した結果、
フタルアルデヒドの純度は93.0%であった。なお、
フタリドが収率9%で生成していた。
ツ口フラスコにo−キシリレンオキシド50g、60重
量%硝酸43.8g、水203.1g及び酢酸220.
6gを仕込み、オイルバスにより70℃まで加熱し、そ
の状態で4時間攪拌し、冷却後、ガスクロマトグラフィ
ーにより反応液を分析した。その結果、原料のo−キシ
リレンオキシドは完全に消失し、フタルアルデヒドが5
0%の収率で生成していた。得られた反応液をトルエン
で2回抽出し、有機層を蒸留に付したところ、フタルア
ルデヒドが収率35%(o−キシリレンオキシド基準)
で得られた。ガスクロマトグラフィーで分析した結果、
フタルアルデヒドの純度は93.0%であった。なお、
フタリドが収率9%で生成していた。
Claims (2)
- 【請求項1】 o−キシリレングリコール及びo−キシ
リレンオキシドから選択された少なくとも1種の化合物
を硝酸と反応させてフタルアルデヒドを生成させるフタ
ルアルデヒドの製造方法。 - 【請求項2】 o−キシリレングリコール及びo−キシ
リレンオキシドから選択された少なくとも1種の化合物
1モルに対して、硝酸を0.2〜20モル用いる請求項
1記載のフタルアルデヒドの製造方法。
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