JPH08134018A - 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸誘導体の製造方法

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JPH08134018A
JPH08134018A JP27157394A JP27157394A JPH08134018A JP H08134018 A JPH08134018 A JP H08134018A JP 27157394 A JP27157394 A JP 27157394A JP 27157394 A JP27157394 A JP 27157394A JP H08134018 A JPH08134018 A JP H08134018A
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JP
Japan
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propionic acid
equivalent
hydroxyphenoxy
reaction
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JP27157394A
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English (en)
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Sadao Ueno
禎夫 植野
Takeshi Nobe
丈司 野辺
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NIPPON GREEN CONSULTANT KK
Kimoto Co Ltd
Original Assignee
NIPPON GREEN CONSULTANT KK
Kimoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオ
ン酸誘導体を高収率で、しかも安全に、且つ容易に製造
する。 【構成】 特定のプロピオン酸誘導体と、カテコールを
塩基の存在下、特定量の第四級アンモニウム塩、金属酸
化物または還元剤のうちから選ばれる何れか1種以上を
共存させて、水等の溶媒を加え、加熱、撹拌し、3−
(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸誘導体を得
る。 【効果】 簡単に収率よく目的物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品の中間原料とし
て有用な3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン
酸誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、3−(2−ヒドロキシフェノキ
シ)プロピオン酸誘導体、例えば3−(2−ヒドロキシ
フェノキシ)プロピオン酸の合成法として、1、2−
ジヒドロキシベンゼン(以下カテコールと称す)のカリ
ウム塩と3−ブロモプロピオン酸を水溶液中、炭酸カリ
ウムの存在下、加熱する方法〔J. Am. Chem. SOC. 73,
4205 (1951)〕、3−(2−ヒドロキシフェノキ
シ)プロピオンニトリルを加水分解する方法(GB.1
116562(1964))、クロマノンを過酸化水
素と過塩素酸で開環する方法〔Arch. Pharm. 312, 741
(1979)〕などが知られている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】前述の従来の製造法ではの
方法では水溶液中の溶存酸素の除去が困難で、酸化反応
を防ぐことができないため、強塩基を使用できないこと
から、収率は1%以下であった。の方法では、原料の
合成の点でアクリロニトリル(bp.77℃)とカテコー
ルの全体を120〜140℃に加熱するのが困難であ
り、また工業的に精製が困難である等の問題点があっ
た。また、の方法では、爆発の可能性のある過酸化水
素等の危険な薬品を使用しなければならない等の問題点
があった。
【0004】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたものであって、安全に、しかも容易に製造す
ることが可能な3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロ
ピオン酸誘導体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、原料として特定
のプロピオン酸誘導体と特定のカテコールを強塩基の存
在下、特定量の第四級アンモニウム塩、金属酸化物また
は還元剤の何れかから選ばれる1種以上を共存させて反
応させることにより、極めて高収率で3−(2−ヒドロ
キシフェノキシ)プロピオン酸誘導体を製造し得ること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明の3−(2−ヒドロキシフェ
ノキシ)プロピオン酸誘導体の製造方法は、下記一般式
(1)で表されるプロピオン酸誘導体と、 (1)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1はハロゲン原子、R2は水素
原子または低級アルキル基を示す。) カテコールとを塩基の存在下、下記一般式(2)で表さ
れる第四級アンモニウム塩、 (2)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R3は低級アルキル基、ベンジル
基、R4、R5、R6は独立に低級アルキル基、R7は
ハロゲン原子または水酸基を示す。) 金属酸化物または還元剤の何れかから選ばれる1種以上
を、カテコール1当量に対して第四級アンモニウム塩ま
たは金属酸化物はそれぞれ0.001〜0.5当量、還
元剤はカテコール1当量に対して0.0001〜0.0
2当量共存させて反応させることを特徴とする下記一般
式(3)で表される3−(2−ヒドロキシフェノキシ)
プロピオン酸誘導体の製造方法である。 (3)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R8は水素原子または低級アルキ
ル基を示す。) 以下、本発明の詳細について説明する。本発明の製造方
法は、プロピオン酸誘導体、カテコール及び第四級アン
モニウム塩、金属酸化物または還元剤の何れかから選ば
れる1種以上を塩基物質の存在下で混合、撹拌すること
により、3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン
酸誘導体を得る。
【0013】出発物質として用いられるプロピオン酸誘
導体は、一般式(1)で示され、 (1)
【0014】
【化7】
【0015】式中R1はハロゲン原子を示す。ハロゲン
原子としては、塩素、臭素、沃素等が挙げられる。R2
は水素原子、低級アルキル基を示す。低級アルキル基と
しては、メチル、エチル、メチルアミノ、エチルアミノ
等の基が挙げられる。また、3−(2−ヒドロキシフェ
ノキシ)プロピオン酸誘導体を製造する出発物質として
用いられる第四級アンモニウム塩は目的物を収率よく得
るために非常に重要な効果を奏するものである。第四級
アンモニウム塩は一般式(2)で示され、 (2)
【0016】
【化8】
【0017】式中R3は低級アルキル基、ベンジル基、
R4、R5、R6は低級アルキル基、R7はハロゲン原
子または水酸基を示す。低級アルキル基としてはメチル
基、エチル基、ブチル基、プロピル基等が挙げられ、ハ
ロゲン原子としては塩素、臭素、沃素等が挙げられ、好
適な第四級アンモニウム塩の例としては、ベンジルトリ
メチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウ
ム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、テトラメチ
ルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テト
ラブチルアンモニウム塩等であり、これらは1種を単独
で使用してもよく、または2種以上併用してもよい。更
に、金属酸化物、還元剤と併用されてもよい。
【0018】また、第四級アンモニウム塩の代りにまた
は第四級アンモニウム塩と共存して用いられる金属酸化
物は、第四級アンモニウム塩と同様な効果を有するもの
であり、単独で使用されてもまた第四級アンモニウム塩
あるいは還元剤と共に使用されて、目的物を収率よく得
ることができる。金属酸化物として好適なものは酸化第
一銅、酸化第二銅、一酸化ニッケル、三二酸化ニッケル
等であり、これらは1種または2種以上を併用すること
ができる。
【0019】更に、第四級アンモニウム塩、金属酸化物
と共にあるいはこれらの代りに用いられる還元剤は、第
四級アンモニウム塩、金属酸化物と同様な目的物の収率
を向上できるという効果を有するものである。還元剤と
しては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウム等が挙げられ、これらは1種または2種
以上を併用することができる。
【0020】このようなプロピオン酸誘導体、カテコー
ルは1:0.5〜2.0の割合で添加される。プロピオ
ン酸誘導体、カテコールと共に添加される第四級アンモ
ニウム塩、金属酸化物、還元剤の添加量は目的物を収率
よく得るために非常に重要であって、単独で使用される
場合も、また併用される場合の何れであっても、第四級
アンモニウム塩、金属酸化物の添加量の下限はカテコー
ル1当量に対し、それぞれ0.001当量であり、上限
はそれぞれ0.5当量である。特に好ましい下限は0.
01当量であり、上限は0.3当量である。0.001
当量以下の場合には、反応が起こりにくく、また、0.
5当量以上になれば、反応生成物と第四級アンモニウム
塩、金属酸化物との分離が困難となる。還元剤の添加量
は単独で使用される場合も、また併用される場合の何れ
であっても下限はカテコール1当量に対し、0.000
1当量であり、上限は0.02当量である。特に好まし
い下限は0.001当量であり、上限は0.01当量で
ある。0.0001当量以下の場合には、酸化反応を抑
えにくく、また、0.02当量以上であると、反応生成
物と還元剤との分離が困難となる。
【0021】このようなプロピオン酸誘導体、カテコー
ル及び第四級アンモニウム塩または還元剤を混合する
際、存在させる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、その他ナトリウムメチラート、カリウムt
−ブチラート、ナトリウムハイドライド、アニオン交換
樹脂(OH型)等何れのものも使用可能であり、好適に
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。これらは
1種あるいは2種以上併用してもよい。塩基の添加量は
カテコール1当量に対して0.1〜5当量である。
【0022】上述の物質は適宜溶媒を使用して反応させ
ることができる。本発明で使用可能な溶媒の例として
は、水、エタノール及びブタノール等のアルコール、ジ
オキサン及びテトラヒドロフランなどのエーテル、トル
エン及びキシレン等の炭化水素、ジクロロメタン、テト
ラクロルエタン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、1、3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等が挙げられ、これらは1種また
は2種以上併用することができるが、溶媒を使用せずに
反応を行なうこともできる。
【0023】反応温度は使用する溶媒によって異なる
が、一般に25〜200℃でよく、90〜140℃が好
ましい。反応時間は1〜50時間程度でよい。反応中は
攪拌を行うのが好ましい。得られる3−(2−ヒドロキ
シフェノキシ)プロピオン酸誘導体を単離精製する方法
は特に限定されず公知の方法が採用できる。例えば反応
液から反応溶媒を留去した後、残渣を常圧蒸留または真
空蒸留することにより目的物を得る。また、蒸留により
精製する他、生成物が固体の場合には再結晶により精製
することもできる。
【0024】このような反応を行なうことにより得られ
る目的生成物は一般式(3)で示される3−(2−ヒド
ロキシフェノキシ)プロピオン酸誘導体である。 (3)
【0025】
【化9】
【0026】出発物質を違えることにより、式中R8は
水素原子、低級アルキル基となり、低級アルキル基とし
てメチル、エチル、メチルアミノ、エチルアミノ等の基
のものが得られる。
【0027】
【作用】特定のプロピオン酸誘導体とカテコールを塩基
の存在下、特定量の第四級アンモニウム塩、金属酸化物
または還元剤のうちから選ばれる何れか1種以上を共存
させて反応させることにより極めて高収率で3−(2−
ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸誘導体を得ること
ができる。
【0028】
〔実施例1〕
3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)、ベンジルトリメチルアンモ
ニウムクロライド0.95g(5ミリモル)を加えたも
のに窒素雰囲気下、120〜140℃で水酸化ナトリウ
ム8g(0.2モル)を溶解した水溶液(8ml)を1
時間で滴下し、さらに8時間同温で加熱攪拌した。
【0029】反応終了後、冷却して酸性にし、生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸16gを単離した。
収率は86%であった。 〔実施例2〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及びカテコール1当量に対し
て0.1当量及び0.3当量(実施例2−1、2)の割
合でベンジルトリエチルアンモニウムクロライドをジメ
チルホルムアミド5mlに溶解し、水酸化ナトリウム8
g(0.2モル)を溶解した水溶液(8ml)を使用
し、反応温度90℃で反応を行った。薄層クロマトグラ
フィーでカテコールが消失するまで反応を行った。
【0030】反応後、反応混合物を酸性にして生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
単離後その収量より求めた。結果を表1に示す。比較例
として、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを
0.0008当量及び0.6当量を加えた他は実施例2
と同様にして反応させた。
【0031】単離後、収量より収率を求めた。結果を表
1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】〔実施例3〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 実施例1におけるベンジルトリメチルアンモニウムクロ
ライドの代りにベンジルトリブチルアンモニウムクロラ
イド、ジメチルホルムアミドの代りにトルエン5mlを
用いた以外は実施例1と同様な操作を行って、3−(2
−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸を得た後、同様
に単離した。
【0034】収率は93%であった。 〔実施例4〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸メチル
の合成 実施例1における3−ブロモプロピオン酸の代りに3−
ブロモプロピオン酸メチル、溶媒として水の代りにブタ
ノール、塩基として水酸化ナトリウムの代りにナトリウ
ムメチラートを用い、実施例1と同様な操作を行って3
−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸メチルを
単離した。
【0035】収率は82%であった。 〔実施例5〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及び亜硫酸ナトリウム0.0
6g(0.5ミリモル)を加えたものに、窒素雰囲気
下、120〜140℃で水酸化ナトリウム8g(0.2
モル)を溶解した水溶液(8ml)を1時間で滴下し、
さらに8時間同温で加熱攪拌した。
【0036】反応終了後、冷却して酸性にし、生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
85%であった。 〔実施例6〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及びカテコール1当量に対し
て0.001当量及び0.01当量(実施例6−1、
2)の割合で亜硫酸ナトリウムをジメチルホルムアミド
5mlに溶解し、水酸化ナトリウム8g(0.2モル)
を溶解した水溶液(8ml)を使用し、反応温度90℃
で反応を行った。薄層クロマトグラフィーでカテコール
が消失するまで反応を行った。
【0037】反応後、反応混合物を酸性にして生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
単離後その収量より求めた。結果を表2に示す。比較例
として、亜硫酸ナトリウムを0.00005当量及び
0.03当量を加えた他は実施例6と同様にして反応さ
せた。
【0038】単離後、収量より収率を求めた。結果を表
2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】〔実施例7〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 実施例5における亜硫酸ナトリウムの代りにチオ硫酸ナ
トリウム、溶媒としてトルエン5mlを用いた以外は実
施例5と同様な操作を行って、3−(2−ヒドロキシフ
ェノキシ)プロピオン酸を得た後、同様に単離した。
【0041】収率は94%であった。 〔実施例8〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸メチル
の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸メチル0.1モル、亜硫酸ナトリウム0.06g
(0.5ミリモル)、ベンジルトリメチルアンモニウム
クロライド0.95g(5ミリモル)を加えたものに、
窒素雰囲気下、120〜140℃でナトリウムメチラー
ト0.2モルを溶解したブタノール溶液(8ml)を1
時間で滴下し、さらに8時間同温で加熱攪拌した。
【0042】反応終了後、冷却して酸性にし、生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸メチルを単離した。
収率は85%であった。 〔実施例9〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及びカテコール1当量に対し
て0.1当量及び0.3当量(実施例9−1、2)の割
合で酸化第二銅をジメチルホルムアミド5mlに加え、
水酸化ナトリウム8g(0.2モル)を溶解した水溶液
(8ml)を使用し、反応温度90℃で反応を行った。
薄層クロマトグラフィーでカテコールが消失するまで反
応を行った。
【0043】反応後、反応混合物を酸性にして生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
単離後その収量より求めた。結果を表3に示す。比較例
として、酸化第二銅を0.0008当量及び0.6当量
を加えた他は実施例9と同様にして反応させた。
【0044】単離後、収量より収率を求めた。結果を表
3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】〔実施例10〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及びカテコール1当量に対し
てそれぞれ0.1当量及び0.3当量(実施例10−
1、2)の割合でベンジルトリエチルアンモニウムクロ
ライドと、酸化第二銅とをジメチルホルムアミド5ml
に加え、水酸化ナトリウム8g(0.2モル)を溶解し
た水溶液(8ml)を使用し、反応温度90℃で反応を
行った。薄層クロマトグラフィーでカテコールが消失す
るまで反応を行った。
【0047】反応後、反応混合物を酸性にして生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
単離後その収量より求めた。結果を表4に示す。比較例
として、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド
と、酸化第二銅をそれぞれ0.0008当量及び0.6
当量を加えた他は実施例10と同様にして反応させた。
【0048】単離後、収量より収率を求めた。結果を表
4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】〔実施例11〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及びカテコール1当量に対し
て酸化第二銅を0.1当量及び亜硫酸ナトリウムを0.
001当量(実施例11−1)、酸化第二銅を0.3当
量及び亜硫酸ナトリウムを0.01当量(実施例11−
2)の割合でジメチルホルムアミド5mlに加え、水酸
化ナトリウム8g(0.2モル)を溶解した水溶液(8
ml)を使用し、反応温度90℃で反応を行った。薄層
クロマトグラフィーでカテコールが消失するまで反応を
行った。
【0051】反応後、反応混合物を酸性にして生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
単離後その収量より求めた。結果を表5に示す。比較例
として、亜硫酸ナトリウムを0.00005当量及び酸
化第二銅を0.0008当量、亜硫酸ナトリウムを0.
03当量及び酸化第二銅を0.6当量を加えた他は実施
例11と同様にして反応させた。
【0052】単離後、収量より収率を求めた。結果を表
5に示す。
【0053】
【表5】
【0054】〔実施例12〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及びカテコール1当量に対し
ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを0.1当
量及び亜硫酸ナトリウムを0.001当量(実施例12
−1)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを
0.3当量及び亜硫酸ナトリウムを0.01当量(実施
例12−2)の割合でジメチルホルムアミド5mlに加
え、水酸化ナトリウム8g(0.2モル)を溶解した水
溶液(8ml)を使用し、反応温度90℃で反応を行っ
た。薄層クロマトグラフィーでカテコールが消失するま
で反応を行った。
【0055】反応後、反応混合物を酸性にして生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
単離後その収量より求めた。結果を表6に示す。比較例
として、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを
0.0008当量及び亜硫酸ナトリウムを0.0000
5当量、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを
0.6当量及び亜硫酸ナトリウムを0.03当量を加え
た他は実施例12と同様にして反応させた。
【0056】単離後、収量より収率を求めた。結果を表
6に示す。
【0057】
【表6】
【0058】〔実施例13〕 3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸の合成 カテコール11g(0.1モル)、3−ブロモプロピオ
ン酸15g(0.1モル)及びカテコール1当量に対し
ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを0.1当
量、酸化第二銅を0.1当量、亜硫酸ナトリウムを0.
001当量の割合でジメチルホルムアミド5mlに加
え、水酸化ナトリウム8g(0.2モル)を溶解した水
溶液(8ml)を使用し、反応温度90℃で反応を行っ
た。薄層クロマトグラフィーでカテコールが消失するま
で反応を行った。
【0059】反応後、反応混合物を酸性にして生成する
結晶を濾別し、エタノールより再結晶して3−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)プロピオン酸を単離した。収率は
単離後その収量より求めた。収率は90%であった。以
上の結果から、所定量の第四級アンモニウム塩、金属酸
化物または還元剤のうちから選ばれる何れか1種以上
と、塩基の存在下でプロピオン酸誘導体とカテコールを
反応させることにより高収率で目的物を得ることができ
ることがわかった。
【0060】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の3−(2−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸誘
導体の製造方法によれば、特定のプロピオン酸誘導体と
カテコールを塩基存在下、特定量の第四級アンモニウム
塩、金属酸化物または還元剤のうちから選ばれる何れか
1種以上を共存させて反応させることにより、高収率
で、安全に、しかも容易に3−(2−ヒドロキシフェノ
キシ)プロピオン酸誘導体を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されるプロピオン酸
    誘導体と、 (1) 【化1】 (式中、R1はハロゲン原子、R2は水素原子または低
    級アルキル基を示す。)1、2−ジヒドロキシベンゼン
    とを塩基の存在下、下記一般式(2)で表される第四級
    アンモニウム塩、 (2) 【化2】 (式中、R3は低級アルキル基、ベンジル基、R4、R
    5、R6は独立に低級アルキル基、R7はハロゲン原子
    または水酸基を示す。) 金属酸化物または還元剤の何れかから選ばれる1種以上
    を、前記1、2−ジヒドロキシベンゼン1当量に対して
    前記第四級アンモニウム塩または前記金属酸化物はそれ
    ぞれ0.001〜0.5当量、前記還元剤は前記1、2
    −ジヒドロキシベンゼン1当量に対して0.0001〜
    0.02当量共存させて反応させることを特徴とする下
    記一般式(3)で表される3−(2−ヒドロキシフェノ
    キシ)プロピオン酸誘導体の製造方法。 (3) 【化3】 (式中、R8は水素原子または低級アルキル基を示
    す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007507478A (ja) * 2003-09-30 2007-03-29 シンジェンタ リミテッド 光学的に純粋な2−(4−ヒドロキシフェノキシ)−プロピオン酸化合物の生産方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011236244A (ja) * 2003-09-30 2011-11-24 Syngenta Ltd 光学的に純粋な2−(4−ヒドロキシフェノキシ)−プロピオン酸化合物の製造方法

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