JPH05310633A - ケトン類の製造法 - Google Patents

ケトン類の製造法

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JPH05310633A
JPH05310633A JP11889792A JP11889792A JPH05310633A JP H05310633 A JPH05310633 A JP H05310633A JP 11889792 A JP11889792 A JP 11889792A JP 11889792 A JP11889792 A JP 11889792A JP H05310633 A JPH05310633 A JP H05310633A
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JP
Japan
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formula
dimethyl sulfoxide
mmol
ketone compound
reaction
Prior art date
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JP11889792A
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English (en)
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Toshio Isobe
敏男 磯部
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SHIRATORI SEIYAKU KK
Shiratori Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
SHIRATORI SEIYAKU KK
Shiratori Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 二級アルコール類を、ジメチルスルホキシド
と次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なってそれぞれ低級
アルキル基を、Xはハロゲン原子を、nは2又は3を示
す〕で表わされるハロイミニウム塩とを用いて酸化する
ケトン類の製造法。 【効果】 この製造法によれば、ほとんど中性で、かつ
穏やかな条件で、二級アルコール類よりケトン類を工業
的に効率よく製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はケトン類の製造法、更に
詳細には、ジメチルスルホキシドとハロイミニウム塩を
用いて二級アルコール類からケトン類を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ケトン類は、ハロゲン化合物、アルコー
ル、カルボン酸あるいは含窒素化合物等に変換できるた
め、有機合成における重要な中間体である。また、ケト
ン類は複素環化合物における構成単位として利用される
ため、医薬品や農薬等の重要な合成中間体でもある。
【0003】従来、ケトン類の製造法としては多くの方
法が報告されているが、その中でも二級アルコール類の
酸化反応によりケトン類に変換する方法が最も一般的か
つ重要な製造法である。
【0004】この二級アルコール類の酸化反応によるケ
トン類の製造方法としては、過マンガン酸カリウム等の
過マンガン酸塩、活性二酸化マンガン、クロム酸あるい
は四酢酸鉛などの酸化剤を用いる方法、硝酸を用いる方
法、ジメチルスルホキシド法あるいはジメチルスルホキ
シド−ジシクロヘキシルカルボジイミド法等が知られて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸化剤
を用いる方法のうち、過マンガン酸塩を用いる方法は酸
化力が強いため、酸化の様式をコントロールすることが
難しく、他に官能基が共存している場合には副反応が伴
う場合があり、クロム酸や四酢酸鉛を用いる方法は、重
金属を用いるため環境汚染の問題がある。また、硝酸を
用いる方法は、硝酸が強酸性であるため酸に不安定な物
質の酸化には適用できないか又は収率が低下するという
欠点があった。更にジメチルスルホキシド法は、ジメチ
ルスルホキシドによる直接酸化を行うために激しい条件
を必要とし、一般に収率も低いという問題を有する。ま
た、ジメチルスルホキシド−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド法は、ジシクロヘキシル尿素が大量に副生するた
め、反応終了後の分離精製が困難であった。
【0006】従って、原料アルコール類の性質に影響さ
れず、激しい反応条件を必要とせず、工業的に有利にケ
トン類を製造する方法の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】斯かる実情において、本
発明者は鋭意研究を行った結果、二級アルコール類の酸
化を、ジメチルスルホキシドと後記一般式(1)で表わ
されるハロイミニウム塩とを併用して行えば、ほぼ中性
pHで、かつ穏やかな条件下反応を行うことができ、しか
も高収率でケトン類が得られることを見出し、本発明を
完成した。
【0008】本発明製造法は次の反応式によって示され
る。
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なっ
て、それぞれ低級アルキル基を、Xはハロゲン原子を、
nは2又は3を、R3 及びR4 は有機基を、Bは塩基を
示す〕
【0011】すなわち、本発明は二級アルコール類
(2)を、ジメチルスルホキシド(3)とハロイミニウ
ム塩(1)とを用いて酸化することを特徴とするケトン
類の製造法を提供するものである。
【0012】本発明において、ジメチルスルホキシド
(3)と共に使用されるハロイミニウム塩は一般式
(1)で表わされるものであり、式(1)中R1 及びR
2 で示される低級アルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基等が挙げられる。また、Xで示される
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられるが、その中でも塩素原子が
特に好ましい。また、ハロイミニウム塩(1)の好まし
い具体例としては、2−クロロ−1,3−ジメチルイミ
ダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1,3−ジメチ
ル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムクロ
ライド等を挙げることができる。
【0013】このハロイミニウム塩(1)は、例えば入
手容易な溶剤として知られている前記一般式(7)で表
わされる化合物に、オキザリルハロゲニド、三ハロゲン
化リン、五ハロゲン化リン、オキシハロゲン化リン、ホ
スゲン、トリクロロメチルクロロホルメート等の自体公
知のハロゲン化剤を反応せしめることにより容易に得ら
れる。この反応は、化合物(7)又はハロゲン化剤の何
れか一方を四塩化炭素等の適当な溶媒に溶かしておき、
これに他方を少量ずつ添加し、更に室温〜70℃で数時
間〜十数時間反応させることによって行われる。斯くし
て得られたハロイミニウム塩(1)は単離することもで
きるが、単離することなく、その反応液を本発明の反応
に使用することもできる。
【0014】本発明方法の原料化合物である二級アルコ
ール類は特に制限されず、一般式(2)中のR3 及びR
4 で示される基としては、置換基を有していてもよいア
ルキル基、アルケニル基、芳香族基、複素環式基等が挙
げられる。また、本発明方法は、選択的にアルコール水
酸基のみが酸化され、他の官能基には影響がないため、
原料二級アルコール類がエーテル結合や二重結合などを
含む置換基を有していても何らさしつかえない。
【0015】本発明方法を実施するには、二級アルコー
ル類(2)1モルに対して、ジメチルスルホキシド
(3)約1モル、ハロイミニウム塩(1)約1モル及び
塩基(4)を約2モル加え、室温付近で反応させればよ
い。塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン等を使用することができる。また、反応溶
媒は、用いなくともよいが、ジクロルメタン、ジクロル
エタン等のハロゲン化炭化水素、炭化水素、エーテル
類、芳香族炭化水素等の反応に関与しない溶媒を用いる
こともできる。更に反応装置は、工業的規模で行う場合
であっても、グラスライニング等の特殊な反応釜でな
く、通常のステンレス反応釜を用いることができる。
【0016】本発明方法は、酸化反応に重金属を用いな
いため環境汚染の問題がないという利点を有すると共
に、ハロイミニウム塩(1)は水溶性化合物(7)に変
化するために分離精製も容易である。従って、反応混合
物からの目的とするケトン類の単離は、蒸留、再結晶等
の常法により簡便に行うことができる。
【0017】
【発明の効果】本発明方法によれば、ほとんど中性pH
で、かつ穏やかな条件で、二級アルコール類よりケトン
類を工業的に効率よく製造することができる。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】実施例1 3−オクタノンの製造:塩化メチレン50ml中に3−オ
クタノール10.0g(77mmol)、ジメチルスルホキ
シド8.4g(108mmol)及びトリエチルアミン1
8.6g(184mmol)を溶解し、水冷下2−クロロ−
1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド15.6
g(92mmol)の塩化メチレン50ml溶液を滴下した。
次いで室温で24時間攪拌した後、反応液に水を加え、
有機層を分液した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して褐色油状物を9.
5g得た。この油状物をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶媒 n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、標記化
合物を7.5g(収率77%)得た。 IRνmax neat cm-1:1710
【0020】実施例2 2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノンの製
造:塩化メチレン50ml中にl−メントール5.0g
(32mmol)、ジメチルスルホキシド3.5g(45mm
ol)及びトリエチルアミン7.8g(77mmol)を溶解
し、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムク
ロライド6.5g(38mmol)の塩化メチレン50ml溶
液を滴下した。次いで室温で24時間攪拌した後、実施
例1と同様の処理を行い、標記化合物を3.8g(収率
78%)得た。IRνmax neat cm-1:1710
【0021】実施例3 4−フェニル−2−ブタノンの製造:塩化メチレン50
ml中に4−フェニル−2−ブタノール5.0g(33mm
ol)、ジメチルスルホキシド3.6g(47mmol)及び
2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロラ
イド6.8g(40mmol)を溶解し、水冷下トリエチル
アミン8.1g(80mmol)を滴下した。次いで室温で
50時間攪拌した後、実施例1と同様の処理を行い標記
化合物を4.7g(収率92%)得た。IRνmax neat cm
-1:1720
【0022】実施例4 3−ブトキシ−2−プロパノンの製造:塩化メチレン5
0ml中に3−ブトキシ−2−プロパノール5.0g(3
8mmol)、ジメチルスルホキシド4.1g(53mmol)
及び2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムク
ロライド7.7g(45mmol)を溶解し、水冷下トリエ
チルアミン9.2g(91mmol)を滴下した。次いで室
温で47時間攪拌した後、実施例1と同様の処理を行
い、標記化合物を3.9g(収率80%)得た。IRν
max neat cm-1:1720
【0023】実施例5 1−オクテン−3−オンの製造:塩化メチレン50ml中
に1−オクテン−3−オール5.0g(40mmol)、ジ
メチルスルホキシド4.3g(55mmol)及び2−クロ
ロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド7.
9g(47mmol)を溶解し、水冷下トリエチルアミン
9.5g(94mmol)を滴下した。次いで室温で72時
間攪拌した後、実施例1と同様の処理を行い標記化合物
を3.5g(収率71%)得た。 IRνmax neat cm-1:1680

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二級アルコール類を、ジメチルスルホキ
    シドと次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は同一又は異なってそれぞれ低級
    アルキル基を、Xはハロゲン原子を、nは2又は3を示
    す〕で表わされるハロイミニウム塩とを用いて酸化する
    ことを特徴とするケトン類の製造法。
JP11889792A 1992-05-12 1992-05-12 ケトン類の製造法 Pending JPH05310633A (ja)

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