JP2002170485A - プラズマディスプレイパネル用転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル

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JP2002170485A
JP2002170485A JP2000366357A JP2000366357A JP2002170485A JP 2002170485 A JP2002170485 A JP 2002170485A JP 2000366357 A JP2000366357 A JP 2000366357A JP 2000366357 A JP2000366357 A JP 2000366357A JP 2002170485 A JP2002170485 A JP 2002170485A
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film
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meth
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acrylate
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JP2000366357A
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Shiro Takahashi
至郎 高橋
Hidetoshi Miyamoto
秀俊 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面平滑性に優れ、プラズマディスプレイパ
ネルの誘電体層として好適なガラス焼結体を形成するこ
とができ、転写性に優れた転写フィルムを提供する。 【解決手段】 フィルム柔度が0.1〜5.0μm/N
である膜形成材料層を有することを特徴とする、プラズ
マディスプレイパネル用転写フィルムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イパネル用転写フィルムおよびプラズマディスプレイパ
ネルに関し、さらに詳しくは、プラズマディスプレイパ
ネルの誘電体層などを形成するために好適に使用するこ
とができる転写フィルムおよびそれから得られるプラズ
マディスプレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】最近において、平板状の蛍光表示体とし
てプラズマディスプレイが注目されている。図1は交流
型のプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と
もいう。)の断面形状を示す模式図である。同図におい
て、1および2は、対向配置されたガラス基板、3は隔
壁であり、ガラス基板1、ガラス基板2および隔壁3に
よりセルが区画形成されている。4はガラス基板1に固
定されたバス電極、5はガラス基板2に固定されたアド
レス電極、6はセル内に保持された蛍光物質、7はバス
電極4を被覆するようガラス基板1の表面に形成された
誘電体層、8は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜
である。誘電体層7はガラス焼結体より形成され、その
膜厚は例えば10〜50μmとされる。
【0003】誘電体層7の形成方法としては、ガラス粉
末、結着樹脂および溶剤を含有するペースト状の組成物
(ガラスペースト組成物)を調製し、このガラスペース
ト組成物をスクリーン印刷法によってガラス基板1の表
面に塗布して乾燥することにより膜形成材料層を形成
し、次いでこの膜形成材料層を焼成することにより有機
物質を除去してガラス粉末を焼結させる方法が知られて
いる。
【0004】ガラス基板1上に形成する膜形成材料層の
厚さは、焼成工程における有機物質の除去に伴う膜厚の
目減量を考慮して、形成すべき誘電体層7の膜厚の1.
3〜2.0倍程度とすることが必要であり、例えば、誘
電体層7の膜厚を20〜50μmとするためには、30
〜100μm程度の厚さの膜形成材料層を形成する必要
がある。一方、前記ガラスペースト組成物をスクリーン
印刷法により塗布する場合に、1回の塗布処理によって
形成される塗膜の厚さは15〜25μm程度である。こ
のため、膜形成材料層を所定の厚さとするためには、ガ
ラス基板の表面に対して、当該ガラスペースト組成物を
複数回(例えば2〜7回)にわたり繰り返して塗布(多
重印刷)する必要がある。
【0005】しかしながら、スクリーン印刷法を利用す
る多重印刷によって膜形成材料層を形成する場合には、
当該膜形成材料層を焼成して形成される誘電体層が均一
な膜厚(例えば公差が±5%以内)を有するものとなら
ない。これは、スクリーン印刷法による多重印刷では、
ガラス基板の表面に対してガラスペースト組成物を均一
に塗布することが困難だからであり、塗布面積(パネル
サイズ)が大きいほど、また、塗布回数が多いほど誘電
体層における膜厚のバラツキの程度は大きいものとな
る。そして、多重印刷による塗布工程を経て得られるパ
ネル材料(当該誘電体層を有するガラス基板)には、そ
の面内において、膜厚のバラツキに起因する誘電特性に
バラツキが生じ、誘電特性のバラツキは、PDPにおけ
る表示欠陥(輝度ムラ)の原因となる。さらに、スクリ
ーン印刷法では、スクリーン版のメッシュ形状が膜形成
材料層の表面に転写されることがあり、このような膜形
成材料層を焼成して形成される誘電体層は、表面の平滑
性に劣るものとなる。
【0006】スクリーン印刷法によって膜形成材料層を
形成する場合における上記のような問題を解決する手段
として、本発明者らは、ガラスペースト組成物を支持フ
ィルム上に塗布し、塗膜を乾燥して膜形成材料層を形成
し、支持フィルム上に形成された膜形成材料層を、電極
が固定されたガラス基板の表面に転写し、転写された膜
形成材料層を焼成することにより、前記ガラス基板の表
面に誘電体層を形成する方法(以下、「ドライフィルム
法」という。)を含むPDPの製造方法を提案している
(特開平9−102273号参照)。ここに、ドライフ
ィルム法における転写工程の一例としては、支持フィル
ム上に膜形成材料層が形成され、通常、当該膜形成材料
層上にカバーフィルムを設けた複合フィルム(以下、
「転写フィルム」という。)のカバーフィルムを剥離し
て、膜形成材料層の表面をガラス基板の表面(電極固定
面)に重ね合わせた後、当該転写フィルム上に加熱ロー
ラを移動させることにより、膜形成材料層をガラス基板
の表面に加熱接着させ、次いで、ガラス基板の表面に接
着固定された膜形成材料層から支持フィルムを剥離除去
する方法を挙げることができる。そして、このようなド
ライフィルム法を含むPDPの製造方法によれば、膜厚
均一性および表面平滑性の良好な誘電体層を形成するこ
とができる。また、この製造方法によれば、誘電体層の
形成材料である転写フィルムをロール状に巻き取って保
存することができる点からも有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記ドライフィルム法
において、ガラス基板へのフィルムの転写は通常、オー
トカットラミネーターを用いて行われる。そして、実パ
ネルの製造の際には、基板の焼成炉への投入が律速にな
るため、転写フィルムに通常設けられているカバーフィ
ルムを一部剥離した状態で、待機する時間が存在する。
しかしながら、上記転写フィルムが柔らかすぎると、上
記待機時間の間に、カバーフィルム剥離部と非剥離部の
境界線上に剥離スジが生じてしまう。この剥離スジが生
じると、基板焼成後にスジ状の膜厚異常が生じ、パネル
点灯時に輝度ムラになって残ってしまう。また逆にフィ
ルムが硬すぎると、作業時にカバーフィルムの部分的な
剥離が生じ、膜形成材料層の表面に皺が生じてしまうな
どの問題があった。
【0008】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の第1の目的は、表面平滑性に優
れたガラス焼結体を形成することができる転写フィルム
を提供することにある。本発明の第2の目的は、PDP
の誘電体層として好適なガラス焼結体を形成することが
できる転写フィルムを提供することにある。本発明の第
3の目的は、転写性(ガラス基板に対する膜形成材料層
の加熱接着性)に優れた転写フィルムを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマディス
プレイパネル用転写フィルムは、フィルム柔度が0.1
〜5.0μm/Nである膜形成材料層を有することを特
徴とする。本発明のプラズマディスプレイパネルは、誘
電体層が上記本発明の転写フィルムを用いて形成される
ことを特徴とする。本発明の転写フィルムは、当該転写
フィルムにおける膜形成材料層中の占めるガラス粉末の
割合が50質量%以上であることが好ましい。また、本
発明の転写フィルムの膜形成材料層に含有される結着樹
脂は、アクリル樹脂であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のプラズマディスプレイパネル用転写フィ
ルム(以下、単に「転写フィルム」ともいう)は、支持
フィルム上に膜形成材料組成物を塗布し、得られた塗膜
を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することにより
膜形成材料層を形成し、当該膜形成材料層の表面に、通
常、カバーフィルムを密着させて作製されるものであ
る。
【0011】本発明の転写フィルムの有する膜形成材料
層のフィルム柔度は、0.1〜5.0μm/Nとされ、
好ましくは0.2〜3.0μm/Nとされる。フィルム
柔度が0.1μm/N未満では、膜形成材料層が柔らか
すぎて、カバーフィルム剥離スジによる膜厚異常が生じ
て、パネル点灯時の輝度ムラになってしまう。また、フ
ィルム柔度が5.0μm/Nを越えると、フィルムの柔
軟性が失われてしまい、例えば作業時にカバーフィルム
の部分的な剥離等が生じ、膜形成材料層表面に皺が生じ
てしまう。
【0012】なお、本発明におけるフィルム柔度の定義
は、以下のように定める。図2に、フィルム柔度の測定
手順を示す。まず、直径5mmの小鉄球を先端に取り
付けた測定端子を、10mm/minの速度で下降さ
せ、測定端子を膜形成材料層の表面に、3Nの荷重で
10秒間押しつけた後、測定端子を100mm/mi
nで上昇させる方法により、上に円状のクレーター(押
し跡)を生じさせ、このクレーターの縁の凸部高さ
(図2におけるαの値)を測定し、測定端子の押し付け
荷重(3N)で除した値を、フィルム柔度と定義し、単
位をμm/Nで表す。なお、本発明者らは、上記〜
の操作は、島津製作所製卓上型簡易材料試験機EZ−T
ESTを用いて行い、上記のクレーター縁の凸部高さ
の測定は、菱光社製非接触三次元測定装置NH−3を用
いて行った。
【0013】本発明の転写フィルムは、膜形成材料層の
乾燥条件、膜厚、ガラス粉末の比表面積や、結着樹脂、
シランカップリング剤および可塑剤の添加量などを変化
させることによって容易に作製することができる。な
お、フィルム柔度を調整する手段はこの限りではない。
【0014】以下、本発明の転写フィルムの構成要素に
ついて具体的に説明する。 《支持フィルム》本発明の転写フィルムを構成する支持
フィルムは、耐熱性および耐溶剤性を有するとともに可
撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持
フィルムが可撓性を有することにより、ロールコータ
ー、ブレードコーターなどによって膜形成材料組成物を
塗布することができ、膜形成材料層をロール状に巻回し
た状態で保存し、供給することができる。支持フィルム
を形成する樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタ
レート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ
素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙げることができ
る。支持フィルムの厚さとしては、例えば20〜100
μmとされる。なお、支持フィルムの表面には離型処理
が施されていることが好ましい。これにより、ガラス基
板への転写工程において、支持フィルムの剥離操作を容
易に行うことができる。
【0015】《膜形成材料組成物》本発明の転写フィル
ムを構成する膜形成材料層は、ガラス粉末、結着樹脂お
よび溶剤を含有する膜形成材料組成物を支持フィルム上
に塗布、乾燥して得られるものである。
【0016】<ガラス粉末>上記ガラス粉末としては、
その軟化点が400〜600℃の範囲内にあるものが好
ましい。ガラス粉末の軟化点が400℃未満である場合
には、得られた転写フィルムの膜形成材料層の焼成工程
において、結着樹脂などの有機物質が完全に分解除去さ
れない段階でガラス粉末が溶融してしまうため、形成さ
れるガラス焼結体中に有機物質の一部が残留し、その結
果、ガラス焼結体が着色されて光透過率が低下する傾向
がある。一方、ガラス粉末の軟化点が600℃を超える
場合には、600℃より高温で焼成する必要があるため
に、ガラス基板に歪みなどが発生しやすい。好適なガラ
ス粉末の具体例としては、 酸化鉛、酸化ホウ素、酸
化ケイ素、酸化カルシウム(PbO−B23 −SiO
2−CaO 系) 酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素
(ZnO−B23 −SiO2 系) 酸化鉛、酸化ホ
ウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム(PbO−B2
3 −SiO2 −Al23 系) 酸化鉛、酸化亜鉛、
酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−ZnO−B23
SiO2 系)などを例示することができる。
【0017】なお、本発明で用いられるガラス粉末は、
球形度が、通常、0.2以上、好ましくは0.5以上、
さらに好ましくは0.7以上である。本発明におけるガ
ラス粉末の球形度は、以下の式により定義される。
【0018】(球形度)=(粒子の投影面積に等しい面
積を有する円の直径)/(粒子の投影像に外接する最小
円の直径)
【0019】この式に含まれる投影面積および投影像
は、膜形成材料層の断面SEM写真などから容易に観測
できる。
【0020】さらに、本発明で用いられるガラス粉末
は、円摩度が、通常、0.15以上、好ましくは0.2
以上、さらに好ましくは0.3以上である。本発明にお
けるガラス粉末の円摩度は以下の式により計算される。 円摩度=(r1+r2+r3+ ・・・・)/(R×
N) r1+r2+r3+ ・・・・:粒子の輪郭について凸
部の曲率半径をとる R:最大内接円の半径 N:凸部の全数 この式に含まれる粒子の輪郭、凸部の曲率半径、最大内
接円の半径、凸部の数は膜形成材料層の断面SEM写真
および種々の画像解析装置などから容易に観測できる。
【0021】球形度および円摩度は、粒径、比表面積な
どと同じく広く粉体工学などで認識されている粒子の特
性を表す数値である。本発明で用いられる球形度および
円摩度が高いガラス粉末は、具体的には、原料の塊状ガ
ラスを、ジェットミル、衝撃式微粉砕機などにより粉砕
することで、容易に製造することができる。ジェットミ
ルとは粉体を音速程度に加速し、粒子間または粒子と粉
砕機内壁との摩擦や相互作用によって、粒子を球形化し
ながら粉砕操作を行う機器である。また衝撃式粉砕機と
は、高速で回転するローターによる衝撃で、粒子を球形
化しながら粉砕操作を行う機器である。これらガラス粉
末を製造するための機器は、これらの粉砕機に限定され
るものではない。
【0022】本発明で用いられるガラス粉末の平均粒子
径は、通常、0.5〜3μm、好ましくは1〜2.5μ
mである。ガラス粉末の平均粒子径が0.5μm未満の
場合には、得られる膜形成材料層を焼成処理するとき
に、ガラス粉末の分散媒である結着樹脂などが分解除去
されにくくなり、最終的に形成されるガラス焼結体に有
機物質が残留してしまう場合がある。そして、この結
果、当該ガラス焼結体が着色されたり、白濁したりし
て、無色透明性の著しい低下を招くことがある。一方、
ガラス粉末の平均粒子径が3μmを超える場合には、得
られる膜形成材料層上にクレーター状のへこみが多発し
やすく、これを焼成処理して形成されるガラス焼結体が
優れた表面平滑性(例えば中心線平均粗さRaの値が
0.2μm以下)を有するものとならない場合がある。
なお、ここで言う「ガラス粉末の平均粒子径」は、レー
ザー回折散乱法により測定された粒子径から求められる
値を指すものとする。
【0023】本発明で用いられるガラス粉末の粒子径分
布としては、粒子径が10μm以上である粒子の割合が
10質量%以下であることが好ましい。粒子径が10μ
m以上である粗大粒子の割合が10質量%を超える場合
には、形成されるガラス焼結体が、表面平滑性に劣るも
のとなる場合がある。また、ガラス粉末の粒子径分布と
して、粒子径が0.7〜2.5μmの範囲にある粒子の
割合が40質量%以上であることが好ましい。粒子径が
0.7〜2.5μmの範囲にある粒子の割合が40質量
%未満である場合には、ガラス粉末の粒度分布にバラつ
きが生じ、得られる転写フィルムのフィルム強度が不均
一になる場合があり、形成されるガラス焼結体にひび割
れが起こる場合がある。なお、「ガラス粉末の粒子径分
布」は、レーザー回折散乱法により測定された粒子径か
ら求められる値を指すものとする。
【0024】さらに、本発明で用いられるガラス粉末の
BET比表面積は、1.0〜5.5m2 /gの範囲にあ
ることが好ましい。BET比表面積が1.0m2 /g未
満である場合には、転写フィルムの膜形成材料層におけ
る結着樹脂の吸着面積が小さすぎて得られる転写フィル
ムのフィルム強度が小さくなるため、形成されるガラス
焼結体が基板から剥離したり、ひび割れが起こったりす
る場合がある。一方、BET比表面積が5.5m2 /g
を超える場合には、ガラス粉末と結着樹脂との吸着が強
すぎて、焼成処理の際に結着樹脂が除去されにくくな
り、ガラス焼結体に残留してしまう場合がある。
【0025】また、本発明で用いられるガラス粉末のB
lain値は、3,000〜20,000cm2 /gの
範囲にあることが好ましい。ここで、「Blain値」
とは、空気透過法により測定される比表面積であり、一
般に、凝集二次粒子の比表面積を表すと言われている。
ガラス粉末のBlain値が3,000未満である場合
には、転写フィルムの膜形成材料層中に凝集二次粒子が
多く存在し、得られるガラス焼結体の表面平滑性に悪影
響を与える場合がある。一方、Blain値が20,0
00を超える場合には、ガラス粉末と結着樹脂との吸着
が強すぎて、焼成処理の際に結着樹脂が除去されにくく
なり、ガラス焼結体に残留してしまう場合がある。
【0026】本発明の転写フィルムにおいて、膜形成材
料層中に占めるガラス粉末の割合は、形成されるガラス
焼結体(誘電体層)に更に優れた無色透明性(高い光透
過率)を付与するという観点から、50質量%以上であ
ることが好ましい。
【0027】<結着樹脂>本発明の転写フィルムに用い
られる結着樹脂は、アクリル樹脂であることが好まし
い。結着樹脂としてアクリル樹脂が含有されていること
により、形成される膜形成材料層には、ガラス基板に対
する優れた(加熱)接着性が発揮される。従って、本発
明の転写フィルムを支持フィルム上に塗布して転写フィ
ルムを製造する場合において、得られる転写フィルム
は、膜形成材料層の転写性(ガラス基板への転写性)に
優れたものとなる。かかるアクリル樹脂としては、適度
な粘着性を有してガラス粉末を結着させることができ、
膜形成材料の焼成処理温度(400〜600℃)によっ
て完全に酸化除去される(共)重合体の中から選択され
る。かかるアクリル樹脂には、下記一般式(1)で表さ
れる(メタ)アクリレート化合物の単独重合体、下記一
般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物の2
種以上の共重合体、および下記一般式(1)で表される
(メタ)アクリレート化合物と他の共重合性単量体との
共重合体が含まれる。
【0028】
【化1】
【0029】〔式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示し、R2 は1価の有機基を示す。〕
【0030】上記一般式(1)で表される(メタ)アク
リレート化合物の具体例としては、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレー
ト、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オ
クチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノ
ニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどの
アルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピ
ル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メ
タ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2
−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル
(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポ
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニル
フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレ
ートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレ
ート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチ
ルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
タニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)ア
クリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボル
ニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メ
タ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリ
レート;ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロ
フルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることがで
きる。これらのうち、上記一般式(1)中、R2 で示さ
れる基が、アルキル基またはオキシアルキレン基を含有
する基であることが好ましく、特に好ましい(メタ)ア
クリレート化合物として、メチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イ
ソデシル(メタ)アクリレートおよび2−エトキシエチ
ル(メタ)アクリレートを挙げることができる。得られ
る転写フィルムのフィルム柔度は、結着樹脂の組成にも
影響される。例えば、上記(メタ)アクリレート化合物
として、ラウリル(メタ)アクリレートなどのR2 で示
される基が炭素数8以上の長鎖アルキル基である化合物
を多く用いると、得られる転写フィルムのフィルム柔度
の値は高くなる。(メタ)アクリレート化合物との共重
合に供される他の共重合性単量体としては、上記(メ
タ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物であれば
特に制限はなく、例えば(メタ)アクリル酸、ビニル安
息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カル
ボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリ
シジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタ
ジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性
化合物を挙げることができる。本発明の転写フィルムの
膜形成材料層を構成するアクリル樹脂において、上記一
般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物由来
の共重合成分は、通常70質量%以上、好ましくは90
質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。本
発明の転写フィルムにおいて、膜形成材料層を構成する
結着樹脂の分子量としては、GPCによるポリスチレン
換算の重量平均分子量として2,000〜300,00
0であることが好ましく、さらに好ましくは5,000
〜200,000とされる。
【0031】本発明の転写フィルムの膜形成材料層にお
ける結着樹脂の含有割合としては、ガラス粉末100質
量部に対して、5〜40質量部であることが好ましく、
さらに好ましくは10〜30質量部とされる。結着樹脂
の割合が過小である場合には、ガラス粉末を確実に結着
保持することができず、一方、この割合が過大である場
合には、焼成工程に長い時間を要したり、形成されるガ
ラス焼結体(誘電体層)が十分な強度や膜厚を有するも
のとならなかったりする。また、得られる転写フィルム
のフィルム柔度は結着樹脂の含有割合が高いほど高くな
る。
【0032】<溶剤>膜形成材料組成物を構成する溶剤
としては、ガラス粉末との親和性、結着樹脂の溶解性が
良好で、膜形成材料組成物に適度な粘性を付与すること
ができると共に、乾燥されることにより容易に蒸発除去
できるものであることが好ましい。また、特に好ましい
溶剤として、標準沸点(1気圧における沸点)が100
〜200℃であるケトン類、アルコール類およびエステ
ル類(以下、これらを「特定溶剤」という。)を挙げる
ことができる。かかる特定溶剤の具体例としては、ジエ
チルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、
シクロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、
4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、
ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系ア
ルコール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和
脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチ
ル、乳酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセ
ロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エ
チル−3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エ
ステル類などを例示することができ、これらのうち、メ
チルブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアル
コール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エ
チル−3−エトキシプロピオネートなどが好ましい。こ
れらの特定溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。特定溶剤以外の溶剤の具体例
としては、テレビン油、エチルセロソルブ、メチルセロ
ソルブ、テルピネオール、ブチルカルビトールアセテー
ト、ブチルカルビトール、イソプロピルアルコール、ベ
ンジルアルコールなどを挙げることができる。本発明で
用いられる膜形成材料組成物における溶剤の含有割合と
しては、膜形成材料組成物の粘度を好適な範囲に維持す
る観点から、ガラス粉末100質量部に対して、5〜5
0質量部であることが好ましく、さらに好ましくは10
〜40質量部とされる。また、全溶剤に対する特定溶剤
の含有割合は、50質量%以上であることが好ましく、
更に好ましくは70質量%以上とされる。
【0033】<シランカップリング剤>本発明の転写フ
ィルムにおいては、膜形成材料層中にシランカップリン
グ剤が含有されていてもよい。当該シランカップリング
剤としては、下記一般式(2)で表されるシランカップ
リング剤〔飽和アルキル基含有(アルキル)アルコキシ
シラン〕が好ましい。
【0034】
【化2】
【0035】(式中、pは3〜20の整数、mは1〜3
の整数、nは1〜3の整数、そしてaは1〜3の整数で
ある。)
【0036】上記一般式(2)において、飽和アルキル
基の炭素数を示すpは3〜20の整数とされ、好ましく
は4〜16の整数とされる。pが3未満である飽和アル
キル基含有(アルキル)アルコキシシランを含有させて
も、得られる形膜形成材料層において十分な可撓性が発
現されない場合がある。一方、pの値が20を超える飽
和アルキル基含有(アルキル)アルコキシシランは分解
温度が高く、得られるによる膜形成材料層の焼成工程に
おいて、有機物質(前記シラン誘導体)が完全に分解除
去されない段階でガラス粉末が溶融してしまうため、形
成される誘電体層中に有機物質の一部が残留し、この結
果、誘電体層の光透過率が低下する場合がある。
【0037】上記一般式(2)で表されるシランカップ
リング剤の具体例としては、n−プロピルジメチルメト
キシシラン、n−ブチルジメチルメトキシシラン、n−
デシルジメチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジメ
チルメトキシシラン、n−エイコシルジメチルメトキシ
シランなどの飽和アルキルジメチルメトキシシラン類
(a=1,m=1,n=1);n−プロピルジエチルメ
トキシシラン、n−ブチルジエチルメトキシシラン、n
−デシルジエチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジ
エチルメトキシシラン、n−エイコシルジエチルメトキ
シシランなどの飽和アルキルジエチルメトキシシラン類
(a=1,m=1,n=2);n−ブチルジプロピルメ
トキシシラン、n−デシルジプロピルメトキシシラン、
n−ヘキサデシルジプロピルメトキシシラン、n−エイ
コシルジプロピルメトキシシランなどの飽和アルキルジ
プロピルメトキシシラン類(a=1,m=1,n=
3);n−プロピルジメチルエトキシシラン、n−ブチ
ルジメチルエトキシシラン、n−デシルジメチルエトキ
シシラン、n−ヘキサデシルジメチルエトキシシラン、
n−エイコシルジメチルエトキシシランなどの飽和アル
キルジメチルエトキシシラン類(a=1,m=2,n=
1);n−プロピルジエチルエトキシシラン、n−ブチ
ルジエチルエトキシシラン、n−デシルジエチルエトキ
シシラン、n−ヘキサデシルジエチルエトキシシラン、
n−エイコシルジエチルエトキシシランなどの飽和アル
キルジエチルエトキシシラン類(a=1,m=2,n=
2);n−ブチルジプロピルエトキシシラン、n−デシ
ルジプロピルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジプロ
ピルエトキシシラン、n−エイコシルジプロピルエトキ
シシランなどの飽和アルキルジプロピルエトキシシラン
類(a=1,m=2,n=3);n−プロピルジメチル
プロポキシシラン、n−ブチルジメチルプロポキシシラ
ン、n−デシルジメチルプロポキシシラン、n−ヘキサ
デシルジメチルプロポキシシラン、n−エイコシルジメ
チルプロポキシシランなどの飽和アルキルジメチルプロ
ポキシシラン類(a=1,m=3,n=1);n−プロ
ピルジエチルプロポキシシラン、n−ブチルジエチルプ
ロポキシシラン、n−デシルジエチルプロポキシシラ
ン、n−ヘキサデシルジエチルプロポキシシラン、n−
エイコシルジエチルプロポキシシランなどの飽和アルキ
ルジエチルプロポキシシラン類(a=1,m=3,n=
2);n−ブチルジプロピルプロポキシシラン、n−デ
シルジプロピルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジ
プロピルプロポキシシラン、n−エイコシルジプロピル
プロポキシシランなどの飽和アルキルジプロピルプロポ
キシシラン類(a=1,m=3,n=3);
【0038】n−プロピルメチルジメトキシシラン、n
−ブチルメチルジメトキシシラン、n−デシルメチルジ
メトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジメトキシシ
ラン、n−エイコシルメチルジメトキシシランなどの飽
和アルキルメチルジメトキシシラン類(a=2,m=
1,n=1);n−プロピルエチルジメトキシシラン、
n−ブチルエチルジメトキシシラン、n−デシルエチル
ジメトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジメトキシ
シラン、n−エイコシルエチルジメトキシシランなどの
飽和アルキルエチルジメトキシシラン類(a=2,m=
1,n=2);n−ブチルプロピルジメトキシシラン、
n−デシルプロピルジメトキシシラン、n−ヘキサデシ
ルプロピルジメトキシシラン、n−エイコシルプロピル
ジメトキシシランなどの飽和アルキルプロピルジメトキ
シシラン類(a=2,m=1,n=3) n−プロピルメチルジエトキシシラン、n−ブチルメチ
ルジエトキシシラン、n−デシルメチルジエトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルメチルジエトキシシラン、n−エ
イコシルメチルジエトキシシランなどの飽和アルキルメ
チルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=1);
n−プロピルエチルジエトキシシラン、n−ブチルエチ
ルジエトキシシラン、n−デシルエチルジエトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルエチルジエトキシシラン、n−エ
イコシルエチルジエトキシシランなどの飽和アルキルエ
チルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=2);
n−ブチルプロピルジエトキシシラン、n−デシルプロ
ピルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジエ
トキシシラン、n−エイコシルプロピルジエトキシシラ
ンなどの飽和アルキルプロピルジエトキシシラン類(a
=2,m=2,n=3);n−プロピルメチルジプロポ
キシシラン、n−ブチルメチルジプロポキシシラン、n
−デシルメチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシル
メチルジプロポキシシラン、n−エイコシルメチルジプ
ロポキシシランなどの飽和アルキルメチルジプロポキシ
シラン類 (a=2,m=3,n=1);n−プロピル
エチルジプロポキシシラン、n−ブチルエチルジプロポ
キシシラン、n−デシルエチルジプロポキシシラン、n
−ヘキサデシルエチルジプロポキシシラン、n−エイコ
シルエチルジプロポキシシランなどの飽和アルキルエチ
ルジプロポキシシラン類(a=2,m=3,n=2);
n−ブチルプロピルジプロポキシシラン、n−デシルプ
ロピルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルプロピル
ジプロポキシシラン、n−エイコシルプロピルジプロポ
キシシランなどの飽和アルキルプロピルジプロポキシシ
ラン類(a=2,m=3,n=3);
【0039】n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブ
チルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−エイコ
シルトリメトキシシランなどの飽和アルキルトリメトキ
シシラン類(a=3,m=1);n−プロピルトリエト
キシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−デシ
ルトリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシ
シラン、n−エイコシルトリエトキシシランなどの飽和
アルキルトリエトキシシラン類(a=3,m=2);n
−プロピルトリプロポキシシラン、n−ブチルトリプロ
ポキシシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−
ヘキサデシルトリプロポキシシラン、n−エイコシルト
リプロポキシシランなどの飽和アルキルトリプロポキシ
シラン類(a=3,m=3)などを挙げることができ、
これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
【0040】これらのうち、n−ブチルトリメトキシシ
ラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシ
ルトリメトキシシラン、n−デシルジメチルメトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、n−
ブチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−デシ
ルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジ
エトキシシラン、n−ブチルトリプロポキシシラン、n
−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキサデシルトリ
プロポキシシランなどが特に好ましい。
【0041】本発明の転写フィルムの膜形成材料層にお
けるシランカップリング剤の含有割合としては、ガラス
粉末100質量部に対して、0.001〜10質量部で
あることが好ましく、さらに好ましくは0.001〜5
質量部とされる。シランカップリング剤の割合が過小で
ある場合には、ガラス粉末の分散安定性の向上効果、形
成される膜形成材料層における可撓性の向上効果を十分
に発揮させることができない。一方、この割合が過大で
ある場合には、得られるガラスペースト組成物を保存す
る際に粘度が経時的に上昇したり、シランカップリング
剤同士で反応が起こり、焼成後の光透過率を下げる原因
になったりする場合がある。なお、シランカップリング
剤の添加量が増えると、得られる転写フィルムのフィル
ム柔度の値は高くなる傾向にある。
【0042】<可塑剤>本発明の転写フィルムにおいて
は、形成される膜形成材料層に良好な可撓性と燃焼性と
を発現させるために、膜形成材料層中に可塑剤が含有さ
れていてもよい。可塑剤としては、下記一般式(3)ま
たは(4)で示される化合物からなる可塑剤、あるいは
ポリプロピレングリコールが好ましい。
【0043】
【化3】
【0044】(式中、R3 およびR6 は、それぞれ、同
一または異なる炭素数1〜30のアルキル基を示し、R
4 およびR5 は、それぞれ、同一または異なるメチレン
基または炭素数2〜30のアルキレン基を示し、sは0
〜5の数であり、tは1〜10の数である。)
【0045】
【化4】
【0046】(式中、R7 は炭素数1〜30のアルキル
基またはアルケニル基を示す。)
【0047】可塑剤を含有する膜形成材料層を備えた転
写フィルムによれば、これを折り曲げても、当該膜形成
材料層の表面に微小な亀裂(ひび割れ)が発生するよう
なことはなく、また、当該転写フィルムは柔軟性に優れ
たものとなり、これをロール状に巻き取ることも容易に
行うことができる。特に、上記一般式(3)または
(4)で示される化合物からなる可塑剤は、熱により容
易に分解除去されるため、当該膜形成材料層を焼成して
得られる誘電体層の光透過率を低下させることはない。
【0048】上記一般式(3)において、R3 またはR
6 で示されるアルキル基、並びにR 4 またはR5 で示さ
れるアルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であって
もよく、また、飽和基であっても不飽和基であってもよ
い。
【0049】R3 またはR6 で示されるアルキル基の炭
素数は、1〜30とされ、好ましくは2〜20、さらに
好ましくは4〜10とされる。当該アルキル基の炭素数
が30を超える場合には、本発明を構成する溶剤に対す
る可塑剤の溶解性が低下し、良好な可撓性が得られない
場合がある。
【0050】上記構造式(3)で示される化合物の具体
例としては、ジブチルアジペート、ジイソブチルアジペ
ート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エ
チルヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジブチ
ルジグリコールアジペートなどが挙げられる。好ましく
は、nが2〜6で表される化合物である。
【0051】上記一般式(4)において、R7 は炭素数
1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、R7
で示されるアルキル基およびアルケニル基は、直鎖状で
あっても分岐状であってもよく、また、飽和基であって
も不飽和基であってもよい。R7 で示されるアルキル基
またはアルケニル基の炭素数は、1〜30とされ、好ま
しくは2〜20、さらに好ましくは10〜18とされ
る。
【0052】上記一般式(4)で示される化合物の具体
例としては、プロピレングリコールモノラウレート、プ
ロピレングリコールモノオレートなどが挙げられる。
【0053】また、可塑剤としてポリプロピレングリコ
ールを用いる場合、かかるポリプロピレングリコールの
重量平均分子量(Mw)は、200〜3,000の範囲
にあることが好ましく、300〜2,000の範囲にあ
ることが特に好ましい。ポリプロピレングリコールのM
wが200未満である場合には、膜強度の大きい膜形成
材料層を支持フィルム上に形成することが困難になる場
合があり、当該膜形成材料層を備えてなる転写フィルム
を使用して行う転写工程において、ガラス基板に加熱接
着された膜形成材料層から支持フィルムを剥離しようと
すると、当該膜形成材料層が凝集破壊を起こすことがあ
る。一方、Mwが3,000を越える場合には、ガラス
基板との加熱接着性が良好な膜形成材料層が得られない
場合がある。
【0054】本発明の転写フィルムの膜形成材料層にお
ける可塑剤の含有割合としては、ガラス粉末100質量
部に対して、0.1〜20質量部であることが好まし
く、さらに好ましくは0.5〜10質量部とされる。可
塑剤の割合が過小である場合には、膜形成材料層の可塑
性を十分に向上させることができない場合がある。な
お、可塑剤の添加量が増えると、得られる転写フィルム
のフィルム柔度の値は一般的に高くなる傾向にある。
【0055】本発明の転写フィルムの膜形成材料層に
は、上記の成分のほかに、分散剤、粘着性付与剤、表面
張力調整剤、安定剤、消泡剤、分散剤などの各種添加剤
が任意成分として含有されていてもよい。分散剤として
は、脂肪酸が好ましく用いられる。特に、炭素数8〜3
0の脂肪酸が好ましい。上記脂肪酸の好ましい具体例と
しては、オクタン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ペンタデカン酸、ステアリン
酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸;エライジン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、カルボ
キシポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレートな
どの不飽和脂肪酸を挙げることができ、これらは、単独
でまたは2種以上を組み合わせて使用することができ
る。膜形成材料組成物における分散剤の含有割合として
は、ガラス粉末100重量部に対して、0.001〜1
0重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.
01〜5重量部とされる。
【0056】好ましい本発明の転写フィルムを形成する
膜形成材料組成物の一例を示せば、酸化鉛50〜80質
量%、酸化ホウ素5〜20質量%、酸化ケイ素10〜2
5質量%、酸化カルシウム5質量%を有する混合物から
なるガラス粉末100質量部に対して、ブチルメタクリ
レート/ヒドロキシプロピルメタクリレート/2−エチ
ルヘキシルメタクリレートの共重合体またはポリブチル
メタクリレート(アクリル樹脂)10〜30質量部と、
プロピレングリコールモノメチルエーテル(溶剤)10
〜50質量部とを必須成分として含有する膜形成材料組
成物を挙げることができる。また、上記膜形成材料組成
物に、上記一般式(2)で表されるシランカップリング
剤0.1〜5質量部と、上記一般式(3)または(4)
で表される化合物あるいはポリプロピレングリコールか
らなる可塑剤0.5〜10質量部とを含有させるとさら
に好ましい。本発明の転写フィルムを形成する膜形成材
料組成物は、上記ガラス粉末、結着樹脂、溶剤および必
要に応じて添加する任意成分を、ロール混練機、ミキサ
ー、ホモミキサー、サンドミルなどの混練・分散機を用
いて混練することにより調製することができる。当該膜
形成材料組成物の粘度としては、0.3〜30Pa.s
であることが好ましい。上記膜形成材料組成物を支持フ
ィルム上に塗布する方法としては、膜厚の均一性に優れ
た膜厚の大きい(例えば20μm以上)塗膜を効率よく
形成することができるものであることが好ましく、具体
的には、ロールコーターによる塗布方法、ブレードコー
ターによる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方
法、ワイヤーコーターによる塗布方法などを好ましいも
のとして挙げることができる。膜形成材料の膜厚は10
〜80μm、好ましくは20〜70μmがいい。膜厚が1
0μm未満だとフィルム柔度が上がり、例えばカバー剥
離スジが生じて膜厚異常となりパネルの輝度ムラとなっ
てしまう。膜厚が80μm以上だとフィルム柔度が上が
り、作業性が低下する。
【0057】また、転写フィルムには、膜形成材料層の
表面に、通常、カバーフィルムが設けられる。このよう
なカバーフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコ
ール系フィルムなどを挙げることができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。ま
た、実施例における評価方法は、以下に示した方法を用
いた。なお、「部」は、「質量部」を示す。
【0059】〔ガラス粉末の平均粒子径〕ガラス粉末に
純水と中性洗剤3滴を加え、超音波バス中で3分間10
0Wで超音波予備分散を行った後、「SALD−200
0J」(島津製作所製)を用いて1分間本体内蔵超音波
(40W)を当てて、レーザー回折散乱法により、平均
粒子径を測定した。 〔ガラス粉末のBET比表面積〕ガラス粉末をサンプル
セルに入れ、200℃で60分間脱気処理を行った。そ
の後、BET比表面積測定装置「GEMINI236
0」(島津製作所製)を用い、吸着ガスを窒素、キャリ
アガスをヘリウムとして、BET1点法により、BET
比表面積を算出した。 〔ガラス粉末の球形度〕ガラス粉末をSEM用試料台上
に均一になるように噴霧し、SEMによりランダムに観
測しながら1000個の粒子の写真を撮影した。この写
真から粒子の投影面積を測定し、その結果から粒子の投
影面積に等しい円の直径を計算した。また粒子の投影像
に外接する最小円の直径も同様の観測写真から測定し、
1000個の粒子の球形度の平均を求めた。 〔ガラス粉末の円摩度〕ガラス粉末をSEM用試料台上
に均一になるように噴霧し、SEMによりランダムに観
測しながら1000個の粒子の写真を撮影した。この写
真から粒子の凸部の全数、凸部の曲率半径、最大内接円
の半径を測定し、1000個の粒子の円摩度の平均を求
めた。
【0060】〔結着樹脂のMw〕東ソー株式会社製ゲル
パーミィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商
品名HLC−802A)により、ポリスチレン換算の重
量平均分子量を測定した。 〔誘電体層のRa中心線平均粗さ〕表面形状測定装置
「アルファステップ500」(テンコールインスツルメ
ンツ(株)製)を用い、針圧5.8mg、スキャンスピ
ード100μm/秒、スキャン処理2000μmで誘電
体層表面をスキャンして、Ra中心線平均粗さ(Ra)
を求めた。 〔誘電体層の透過率〕東京電色(株)製カラーアナラー
ザーTC−1800Mを用い、測定面積1mm、測定波
長550nmで、誘電体層の透過率を測定した。 〔膜形成材料層のフィルム柔度〕 直径5mmの小鉄球を先端に取り付けた測定端子を、
10mm/minの速度で下降させ、測定端子を膜形
成材料層の表面に、3Nの荷重で10秒間押しつけた
後、、測定端子を100mm/minで上昇させる方
法により、上に円状のクレーター(押し跡)を生じさ
せ、このクレーターの縁の凸部高さ(図2におけるα
の値)を測定し、測定端子の押し付け荷重(3N)で除
した値を、フィルム柔度と定義し、単位をμm/Nで表
した。なお、上記〜の操作は、島津製作所製卓上型
簡易材料試験機EZ−TESTを用いて行い、上記の
クレーター縁の凸部高さの測定は、(株)菱光社製、三
次元非接触膜厚測定装置NH−3を用いて行った。
【0061】<実施例1> (1)ガラスペースト組成物の調製:ガラス粉末とし
て、PbO−B23 −SiO2 −CaO系(酸化鉛6
0質量%、酸化ホウ素10質量%、酸化ケイ素25質量
%、酸化カルシウム5質量%。平均粒子径:1.5μ
m、BET比表面積:2.3m2 /g、球形度:0.
4、円摩度:0.3)のガラス粉末100部、結着樹脂
として、ブチルメタクリレートとヒドロキシプロピルメ
タクリレートと2−エチルヘキシルメタクリレートとを
共重合させて得られたアクリル樹脂のプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル溶液(共重合割合:ブチルメタ
クリレート/ヒドロキシプロピルメタクリレート/2−
エチルヘキシルメタクリレート=30/10/60(質
量比)、Mw:90,000、固形分濃度:43%)2
3部(固形分)、シランカップリング剤として、n−ブ
チルトリメトキシシラン1部、可塑剤として、下記式
(a)で示される化合物(プロピレングリコールモノオ
レート)3部および後添加溶剤として、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル10部を、分散機を用いて混
練することにより、粘度が2,000cpである膜形成
材料組成物を調製した。
【0062】
【化5】
【0063】(2)転写フィルムの製造:上記(1)で
調製した組成物を、予め離型処理したポリエチレンテレ
フタレート(PET)よりなる支持フィルム(幅400
mm,長さ30m,厚さ38μm)上にロールコータを
用いて塗布し、形成された塗膜を100℃で5分間乾燥
することにより溶剤を除去し、その後、この膜形成材料
層上に厚さが25μmで他の寸法はベースフィルムと全
く同じの保護フィルムを圧着し、本発明の転写フィルム
を製造した。この転写フィルムについて、膜形成材料層
の表面状態を顕微鏡を用いて観察したところ、ガラス粉
末の凝集物、筋状の塗装跡、クレーター、ピンホールな
どの膜欠陥は認められなかった。また、この転写フィル
ムの膜形成材料層のフィルム柔度を測定したところ、
0.8μm/Nであった。その後、上記転写フィルムを
巻き取り張力10Kgでプラスチック製の巻芯(直径7
2mm)に巻いてフィルムロールを作製し、カバーフィ
ルムが膜形成材料層から剥離している部分がないか観察
したところ、剥離は全く認められなかった。また、得ら
れたフィルムロールをほどいて膜形成材料層の表面状態
を目視で観察したところ、しわ等は認められなかった。
【0064】(3)膜形成材料層の転写:20インチパ
ネル用のガラス基板の表面(バス電極の固定面)に、膜
形成材料層の表面が当接されるよう、上記(2)で製造
した転写フィルムを重ね合わせ、この転写フィルムを加
熱ロールにより熱圧着した。ここで、圧着条件として
は、加熱ロールの表面温度を110℃、ロール圧を3k
g/cm2 、加熱ロールの移動速度を1m/分とした。
なおカバー剥離スジの付き易さを確認するため、ロール
に通す前にカバーフィルムを部分的に剥がした状態で、
10分間維持した。熱圧着処理の終了後、膜形成材料層
から支持フィルムを剥離除去した。これにより、ガラス
基板の表面に膜形成材料層が転写されて密着した状態と
なった。
【0065】(4)膜形成材料層の焼成処理および誘電
体層の評価:上記(3)により膜形成材料層を転写形成
したガラス基板を焼成炉内に配置し、炉内の温度を、常
温から10℃/分の昇温速度で580℃まで昇温し、5
80℃の温度雰囲気下30分間にわたって焼成処理する
ことにより、ガラス基板の表面に、無色透明なガラス焼
結体よりなる誘電体層を形成した。この誘電体層の形状
を目視で観察したところ、ひび割れ、基板からの剥離な
どは認められなかった。この誘電体層の膜厚(平均膜厚
および公差)を測定したところ15μm±1.0μmの
範囲にあり、膜厚の均一性に優れているものであり、カ
バー剥離スジに起因する局部的なスジ状の膜厚異常は認
められなかった。また、この誘電体層の中心線平均粗さ
(Ra)を測定したところ0.15μmであり、表面平
滑性に優れていることが確認された。さらに、このよう
にして、誘電体層を有するガラス基板よりなるパネル材
料を5台分作製し、形成された誘電体層の光透過率を測
定したところ90%であり、良好な透明性を有するもの
であることが認められた。以上の結果をまとめて表1に
示す。
【0066】<実施例2〜8および比較例1〜4>結着
樹脂として、実施例2ではブチルメタクリレート/エト
キシメタクリレート=60/40、実施例3ではブチル
メタクリレート/ヒドロキシプロピルメタクリレート/
ラウリルメタクリレート=40/10/50を使用した
こと、乾燥条件を変化させたこと、可塑剤部数を変化さ
せたこと、実施例4、5で後添溶剤を替えたこと、実施
例6でポリマーの部数をアップしたこと、実施例7、8
で脂肪酸系の分散剤を使用したこと以外は実施例1と同
様にして本発明の転写フィルムおよび比較用の転写フィ
ルムを作製した。この転写フィルムにおいて膜形成材料
層の表面状態は、いずれもガラス粉末の凝集物、筋状の
塗装跡、クレーター、ピンホールなどの膜欠陥は認めら
れなかった。その後、得られた転写フィルムの各々を使
用したこと以外は実施例1と同様にして、膜形成材料層
の転写および膜形成材料層の焼成処理を行って、20イ
ンチパネル用のガラス基板の表面に誘電体層(厚さ20
μm±1.0μm)を形成した。実施例2〜3および比
較例1〜2に係る組成物の各々について、実施例1と同
様に評価を行った。以上の結果を表1に併せて示す。
【0067】
【表1】 <結着樹脂組成>(いずれも固形分濃度43%のプロピ
レングリコールモノメチルエーテル溶液として使用)フ゛チルメタクリレート /ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルメタクリレート/2-エチルヘキシルメタクリレート
=30/10/60(質量比)、Mw:90,000フ゛チルメタクリレート /エトキシメタクリレート=60/40(質量比)、Mw:
85,000フ゛チルメタクリレート /ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルメタクリレート/ラウリルメタクリレート=40/1
0/50(質量比)、Mw:95,000 <後添加溶剤> PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル EEP:エチル−3−エトキシプロピオネート PRMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート
【0068】
【発明の効果】本発明の組成物によれば、カバーフィル
ムの剥離スジや、膜形成材料層の表面の皺に起因する凹
凸のない、優れた表面平滑性(例えば、中心線平均粗さ
Raが0.2μm以下)と、優れた無色透明性(高い光
透過率)とを兼ね備えたガラス焼結体を形成することが
でき、当該ガラス焼結体は、PDPの誘電体層として好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 交流型のプラズマディスプレイパネルの断面
形状を示す模式図である。
【図2】 本発明におけるフィルム柔度の定義および測
定方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板(前面基板) 2 ガラス基板(背面基板) 3 隔壁 4 透明電極 5 バス電極 6 アドレス電極 7 蛍光物質 8 誘電体層(前面基板) 9 誘電体層(背面基板) 10 保護層 11 測定端子 12 膜形成材料層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム柔度が0.1〜5.0μm/N
    である膜形成材料層を有することを特徴とする、プラズ
    マディスプレイパネル用転写フィルム。
  2. 【請求項2】 誘電体層が請求項1記載の複合フィルム
    を用いて形成されることを特徴とする、プラズマディス
    プレイパネル。
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