JP2006321836A - 無機粉体含有樹脂組成物及び誘電体層形成基板 - Google Patents

無機粉体含有樹脂組成物及び誘電体層形成基板 Download PDF

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誠 甲斐
Yasushi Musashijima
康 武蔵島
Shusuke Suzuki
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Natsuki Kobayashi
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Abstract

【課題】 支持フィルム上に平滑かつ膜厚均一な膜形成材料層を形成することができ、さらに焼成後には表面欠陥がなく透明性に優れる誘電体層等のガラス焼結体層を形成することができる無機粉体含有樹脂組成物を提供することを目的とする。また、該組成物からなる膜形成材料層、転写シート、誘電体層(ガラス焼結体層)、誘電体層形成基板の製造方法、誘電体層形成基板、及び該誘電体層形成基板を用いたPDP等のフラットディスプレイパネルを提供することを目的とする。
【解決手段】 A)焼結ガラスと、B)バインダ樹脂と、C)分子内にオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有するリン酸エステルとを含有する無機粉体含有樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル、SEDなどのフラットディスプレイパネルに用いられる無機粉体含有樹脂組成物、該組成物からなる膜形成材料層、転写シート、ガラス焼結体層、ガラス焼結体層形成基板、及びプラズマディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネルに関する。特に、本発明の無機粉体含有樹脂組成物は、プラズマディスプレイパネルの誘電体層の形成材料として有用である。
近年、ディスプレイパネルの技術分野において、大型・薄型ディスプレイを容易に実現できるフラットディスプレイパネル(プラズマディスプレイパネル、SED、LCDなど)が注目されており、家庭向け大型壁掛けテレビ用の表示デバイスとしての需要拡大が期待されている。中でもプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ともいう)は大型ディスプレイの分野で広く普及することが予測される。一般に、AC型PDPの場合、前面ガラス基板を構成するガラス基板の表面には、電極がパターン形成されており、さらにその電極表面は透明な誘電体層で覆われている。
誘電体層の形成方法としては、ガラス成分、バインダ樹脂及び溶剤を含有するペースト状組成物を電極が固定されたガラス基板の表面に直接塗布して誘電体形成シートを形成し(スクリーン印刷法)、誘電体形成シートを焼成することにより、前記ガラス基板の表面に誘電体層を形成する方法が挙げられる。しかし、このようなスクリーン印刷法による多重印刷では、膜厚のバラツキを制御することが難しいという問題があった。また、ペースト状組成物を重ねて塗布する際に空気中の微小なゴミや気泡などを巻き込みやすく、焼成後の誘電体層に欠陥が生じたり、作業が煩雑で量産性に劣るという問題があった。
上記スクリーン印刷法による問題を解決するため、ガラス成分、アクリル酸エステル系樹脂及び溶剤を含有するペースト状組成物を支持フィルム上に塗布して誘電体形成シートを形成し、支持フィルム上に形成された誘電体形成シートを、電極が固定されたガラス基板の表面に転写し、転写された誘電体形成シートを焼成することにより、前記ガラス基板の表面に誘電体層を形成する方法が開示されている(特許文献1〜4)。
しかしながら、無機粉体含有樹脂組成物のバインダ樹脂として用いられているアクリル系樹脂は、無機粉体との親和性が悪く、無機粉体の分散状態が安定しないという問題があった。このような分散不良のため、無機粉体含有樹脂組成物中で無機粉体の凝集や沈降が発生し、無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布して転写シートを形成する際に、平滑且つ膜厚均一な膜形成材料層を形成することが困難であり、PDPの表示欠陥(輝度ムラ)が発生するという問題があった。また、経時的に無機粉体とバインダ樹脂との吸着が促進してそれらの凝集物が発生するため、該凝集物を含む無機粉体含有樹脂組成物から形成された膜形成材料層に該凝集物に由来する膜欠陥が発生したり、該凝集物が焼成時に分解および焼成されずに誘電体層中に残存し、得られる誘電体層の光学特性が低下するという問題があった。
特開平9−102273号公報 特開2001−185024号公報 特開平11−35780号公報 国際公開第00/42622号パンフレット
本発明は、このような従来技術の課題を解決したものであって、支持フィルム上に平滑かつ膜厚均一な膜形成材料層を形成することができ、さらに焼成後には表面欠陥がなく透明性に優れる誘電体層等のガラス焼結体層を形成することができる無機粉体含有樹脂組成物を提供することを目的とする。また、該組成物からなる膜形成材料層、転写シート、誘電体層(ガラス焼結体層)、誘電体層形成基板の製造方法、誘電体層形成基板、及び該誘電体層形成基板を用いたPDP等のフラットディスプレイパネルを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下に示す無機粉体含有樹脂組成物により上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、A)焼結ガラスと、B)バインダ樹脂と、C)分子内にオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有するリン酸エステルとを含有する無機粉体含有樹脂組成物、に関する。
本発明者らは、分子内にオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有するリン酸エステルを組成物中に添加することにより、分散不足による焼結ガラスの凝集や沈降を効果的に防止し、さらに経時における焼結ガラスとバインダ樹脂との吸着を効果的に抑制することができることを見出した。本発明の無機粉体含有樹脂組成物を用いると、転写シートを作製する際に支持フィルム上に平滑かつ膜厚均一な膜形成材料層を形成することができ、さらに焼成後には表面欠陥がなく透明性に優れる誘電体層を形成することができる。このような効果が発現する理由は明らかではないが、上記リン酸エステルのオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基と焼結ガラスとの相互作用により、焼結ガラスとバインダ樹脂との界面の相溶性が高まり、焼結ガラスの凝集や沈降が抑制され、さらに無機粉体含有樹脂組成物の粘度が低下したと考えられる。その結果、支持フィルム上に塗布する際の無機粉体含有樹脂組成物の均一性や流動性が高くなり、平滑かつ膜厚均一な膜形成材料層が形成されると考えられる。また、上記リン酸エステルを添加することにより、膜形成材料層の焼成時に気泡の発生を抑制でき、誘電体層中に気泡がほとんど残存することがないので透明性が向上したと考えられる。
本発明においては、前記バインダ樹脂の重量平均分子量が1万〜80万であることが好ましい。また、前記バインダ樹脂が(メタ)アクリル系樹脂であることが好ましい。
前記バインダ樹脂が水酸基を有する場合には、水酸基価は0.05〜6mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは0.1〜5mgKOH/g、さらに好ましくは0.1〜3mgKOH/gである。また、前記バインダ樹脂がカルボキシル基を有する場合には、酸価は0.05〜6mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは0.1〜5mgKOH/g、さらに好ましくは0.1〜3mgKOH/gである。水酸基価又は酸価が0.05mgKOH/g未満の場合には焼結ガラスとバインダ樹脂との相溶性が悪く、焼結ガラスの分散性が悪化して平滑かつ膜厚均一な膜形成材料層を形成することが困難になる傾向にある。一方、6mgKOH/gを超える場合には焼結ガラスとバインダ樹脂との吸着が強くなりすぎ、焼結ガラスの分散性が悪化して平滑かつ膜厚均一な膜形成材料層を形成することが困難になる傾向にある。
本発明においては、前記リン酸エステルの下記式(1)で表されるHLB値は、4〜15であることが好ましく、より好ましくは5〜13である。HLB値が4〜15の前記リン酸エステルを用いることにより、光透過率をさらに向上させることができる。
HLB値=7+11.71log(M/M) (1)
(Mはリン酸エステル分子内の親水性基の質量、Mはリン酸エステル分子内の親油性基の質量を表す。)
本発明において、無機粉体含有樹脂組成物は、焼結ガラス100重量部に対して、バインダ樹脂を5〜50重量部、及び前記リン酸エステルを0.01〜5重量部含有することが好ましい。バインダ樹脂は10〜40重量部であることがさらに好ましく、特に15〜30重量部であることが好ましい。また、リン酸エステルは0.1〜3重量部であることがより好ましい。
前記無機粉体含有樹脂組成物は、特に誘電体層の形成材料として有用である。
また、本発明は、前記無機粉体含有樹脂組成物をシート状に形成してなる膜形成材料層、に関する。
また、本発明は、支持フィルム上に、少なくとも前記膜形成材料層が積層されている転写シート、に関する。
また、本発明の誘電体層は、前記膜形成材料層を焼成してなるものである。
また、本発明は、前記転写シートの膜形成材料層を基板に転写する転写工程、及び転写された膜形成材料層を500〜650℃で焼成し、基板上に誘電体層を形成する焼成工程を含む誘電体層形成基板の製造方法、及び該方法によって製造される誘電体層形成基板、に関する。
さらに、本発明は、前記誘電体層形成基板を用いたプラズマディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネル、に関する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の無機粉体含有樹脂組成物は、A)焼結ガラスと、B)バインダ樹脂と、C)分子内にオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有するリン酸エステルとを含有する。
焼結ガラスは、公知のものを特に制限なく用いることができる。例えば、酸化鉛、酸化ホウ素、酸化珪素、酸化カルシウム(PbO−B−SiO−CaO系)の混合物、酸化鉛、酸化ホウ素、酸化珪素、酸化アルミニウム(PbO−B−SiO−Al系)の混合物、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化珪素(PbO−ZnO−B−SiO系)の混合物、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化珪素、酸化アルミニウム(PbO−ZnO−B−SiO−Al系)の混合物などの有鉛ガラス成分を挙げることができる。また、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化珪素(ZnO−B−SiO系)の混合物、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化珪素、酸化アルミニウム(ZnO−B−SiO−Al系)の混合物などの無鉛ガラス成分は、鉛成分の人体や環境に与える弊害を考慮した場合に好ましく用いられる。なお、必要に応じてこれら有鉛または無鉛ガラス成分に、NaO、KO、CaO、BaO、Bi、SrO、TiO、CuO、又はInなどを添加したものであってもよい。
焼結ガラスを焼成処理して誘電体層を形成することを考慮すると、転移点が450〜530℃、軟化点が550〜620℃、600℃における粘度が10〜10Pa・sである焼結ガラスを用いることが好ましい。また、焼結ガラスの平均粒子径は0.1〜10μmであることが好ましい。平均粒子径が0.1μm未満の場合には、比表面積が大きいためにバインダ樹脂との吸着が多くなり、誘電体層の光学特性が低下する傾向にある。一方、平均粒子径が10μmを超える場合には、比重の大きい焼結ガラスでは均一分散しにくく、膜厚均一な転写シートを作製することが困難になる傾向にある。
バインダ樹脂は特に制限されず、(メタ)アクリル系樹脂、ポリイソブチレンなどのゴム系樹脂、エチルセルロース、ポリビニルブチラールなどの公知の樹脂を用いることができるが、基板上に固定された電極に追従するための段差吸収性および転写性の向上の観点から、(メタ)アクリル系樹脂を用いることが好ましい。
前記(メタ)アクリル系樹脂等のバインダ樹脂は、重量平均分子量が1万〜80万であることが好ましく、より好ましくは3万〜50万、特に好ましくは5万〜30万である。重量平均分子量が1万未満の場合には、無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布して膜形成材料層を形成した転写シートの凝集力が乏しく強度が低くなって、転写シートにひび割れが発生したり、膜形成材料層の転写性が悪くなるため好ましくない。一方、重量平均分子量が80万を超える場合には、無機粉体含有樹脂組成物の粘度が高くなり、焼結ガラスの分散性が悪くなるため好ましくない。
前記(メタ)アクリル系樹脂は、アクリル系モノマー及び/又はメタクリル系モノマーの重合体、又はそれらの混合物である。
(メタ)アクリル系モノマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレ−ト、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレートなどのアリール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、アミド基、及びアミノ基などの極性基含有モノマーを共重合させてもよい。これら極性基含有モノマーを共重合させることにより、焼結ガラスの分散性を向上させることができる。
カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、2−メチルシスアクリル酸、アリル酢酸、クロトン酸、マレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、メチルフマル酸、ジメチルフマル酸、イタコン酸、ビニル酢酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸;水酸基含有モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;エポキシ基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸グリシジル;アミノ基含有モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルなどが挙げられる。
これらの内、カルボキシル基、水酸基のいずれか一方もしくは両方を有するものが好ましい。水酸基を有する場合には、(メタ)アクリル系樹脂の水酸基価は0.05〜6mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは0.1〜5mgKOH/g、さらに好ましくは0.1〜3mgKOH/gである。また、カルボキシル基を有する場合には、(メタ)アクリル系樹脂の酸価は0.05〜6mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは0.1〜5mgKOH/g、さらに好ましくは0.1〜3mgKOH/gである。
前記(メタ)アクリル系樹脂は、焼結ガラス100重量部に対して、5〜50重量部添加することが好ましく、より好ましくは10〜40重量部であり、特に好ましくは15〜30重量部である。バインダ樹脂が5重量部未満の場合には、無機粉体含有樹脂組成物を可とう性のあるシート状に形成することが困難になり、50重量部を超える場合には、膜形成材料層の変形が起こりやすくなるため保存時の形状安定性が劣り、また膜形成材料層を焼成した際にバインダ樹脂が残存して誘電体層の光学特性が悪化する傾向にある。
また、(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度は30℃以下であることが好ましく、より好ましくは20℃以下である。ガラス転移温度が30℃を超える場合には、転写シートとした際に可とう性のないシートとなり、段差吸収性や転写性やハンドリング性が悪化してしまうため好ましくない。なお、(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度は、共重合モノマーの組成比を適宜変えることにより前記範囲内に調製することができる。
本発明で使用するリン酸エステルは、分子内に少なくとも1以上のオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有していることが必要である。前記リン酸エステルとしては、例えば、オルトリン酸分子中の水酸基における水素が炭化水素基R1、R2およびR3で置換された下記一般式(a)、(b)、および(c)で示される化合物が挙げられる。すなわち、一般式(a)は、オルトリン酸分子中の1個の水素がR1で置換されたリン酸エステル、一般式(b)は、オルトリン酸分子中の2個の水素がR1およびR2で置換されたリン酸エステル、および一般式(c)はオルトリン酸分子中の3個の水素がR1、R2およびR3で置換されたリン酸エステルである。
(化1)

(化2)

(化3)
一般式(a)においては、炭化水素基R1はオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有していることが必要である。また、一般式(b)、(c)においては、炭化水素基R1〜Rのうち少なくとも1つがオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有していることが必要である。オキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有さないその他の炭化水素基は特に制限されるものではないが、アルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基が好ましい。なお、一般式(b)、(c)において、炭化水素基R1、R2、およびR3はそれぞれ同一であってもよく異なっていてもよい。
本発明において、炭化水素基R1、R2、およびR3がオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有するとは、具体的には炭化水素基が(1):−(CH2CH2O)n−R4、(2):−(CH2CH(CH3)O)−R4、又は(3):−(CH2CH2O)n−(CH2CH(CH3)O)−R4の構造を有することをいう。前記構造(1)及び(3)においてnは、エチレンオキサイドの付加数であり、付加数は特に制限されないがn=1〜25であることが好ましい。前記構造(2)及び(3)においてmは、プロピレンオキサイドの付加数であり、付加数は特に制限されないがm=1〜25であることが好ましい。なお、前記構造(3)において、オキシエチレン基とオキシプロピレン基はブロック構造を形成していてもよく、ランダム構造を形成していてもよい。前記構造(1)〜(3)においてR4は、H、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、又は(メタ)アクリロイル基を示す。前記アルキル基としては、例えば、オクチル、イソオクチル、エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、ラウリル、ステアリル、及びイソステアリルなどが挙げられる。前記アリール基としては、例えば、フェニル基及びナフチル基などが挙げられる。前記アルキルアリール基としては、オクチルフェニル、ノニルフェニル、及びジノニルフェニルなどが挙げられる。
前記一般式(a)で表されるリン酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンイソオクチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンエチルヘキシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンウンデシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンドデシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸、及びポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテルリン酸などのオキシエチレン基を有するリン酸モノエステル;ポリオキシプロピレンオクチルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンイソオクチルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンエチルヘキシルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンノニルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンデシルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンイソデシルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンウンデシルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンドデシルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンイソステアリルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンオクチルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレンノニルフェニルエーテルリン酸、及びポリオキシプロピレンジノニルフェニルエーテルリン酸などのオキシプロピレン基を有するリン酸モノエステル;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエチルヘキシルエーテルリン酸、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンジノニルフェニルエーテルリン酸などのオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するリン酸モノエステルが挙げられる。
前記一般式(b)で表されるリン酸エステルとしては、例えば、上記エステル基を2つ有するリン酸ジエステルが挙げられる。
前記一般式(c)で表されるリン酸エステルとしては、例えば、上記エステル基を3つ有するリン酸トリエステルが挙げられる。
上記のうち、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンエチルヘキシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテルリン酸などを好適に使用することができ、これらリン酸エステルは、第一工業社製のプライサーフシリーズ(「プライサーフ」は第一工業製薬社の登録商標である。)として市販されている。
前記リン酸エステルは、焼結ガラスとバインダ樹脂との界面の自由エネルギーを変化させて焼結ガラスの分散不良を防止することを目的として添加される。特に、本発明においては、上記オキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基に加え、下記式(1)により算出されるHydrophile−Lipophile Balance値(HLB値)が4〜15であるリン酸エステルを使用することが誘電体層における光学特性(光透過率など)の低下をより防止する観点で好ましい。なお、HLB値とは、非イオン性界面活性剤の親水性の尺度を表す数値である。
HLB値=7+11.71log(M/M) (1)
(Mはリン酸エステル分子内の親水性基の質量、Mはリン酸エステル分子内の親油性基の質量を表す。)
上記式(1)を用いたリン酸エステルのHLB値の求め方の具体例を以下に示す。例えば、一般式(d)で表されるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸の場合、(A)で示した部分(O−C64−C919)の質量を親油性基の質量Moとし、(A)で示した部分以外の質量を親水性基の質量MwとしてHLB値を算出することができる。また、一般式(e)で表されるポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸の場合は、(B)で示した部分(O−C1225)の質量を親油性基の質量Moとし、(B)で示した部分以外の分子量を親水性基の質量MwとしてHLB値を算出することができる。また、一般式(f)で表されるポリオキシエチレンラウリルエーテル・ブチルエーテルリン酸の場合は、(C)で示した部分(O−C1225)と(D)で示した部分(O−C)の質量の和を親油性基の質量Moとし、(C)、(D)で示した部分以外の分子量を親水性基の質量MwとしてHLB値を算出することができる。
(化4)

(化5)

(化6)
前記リン酸エステルは、焼結ガラス100重量部に対して、0.01〜5重量部添加することが好ましく、より好ましくは0.1〜3重量部である。リン酸エステルの添加量が0.01重量部未満の場合には焼結ガラスの分散性が不十分となるため、膜形成材料層の表面平滑性および膜厚均一性が低下したり、焼成後の誘電体層に欠陥が発生しやすくなる。一方、5重量部を超える場合には、焼成工程においてリン酸エステルの熱分解不良が生じ、誘電体層にリン酸エステルが残存して光学特性の低下を引き起こす恐れがある。
無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布して膜形成材料層を形成した転写シートを作製する場合には、支持フィルム上に均一に塗布できるように該組成物中に溶剤を加えることが好ましい。
溶剤としては、焼結ガラスとの親和性がよく、且つ、バインダ樹脂の溶解性がよいものであれば特に制限されるものではない。例えば、テルピネオール、ジヒドロ−α−テルピネオール、ジヒドロ−α−テルピニルアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、テレビン油、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロへキサノン、n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロへキサノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸−n−ブチル、酢酸アミル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール−1−イソブチレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール−3−イソブチレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、任意の割合で2種類以上を併用してもよい。
溶剤の添加量は、焼結ガラス100重量部に対して、10〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは20〜70重量部であり、さらに好ましくは30〜50重量部である。溶剤の添加量が10重量部未満の場合は、焼結ガラスの分散が困難となり、100重量部を超える場合には、膜形成材料層の乾燥が不十分となるため、焼成時に蒸発する溶剤により作業環境を悪化させるため好ましくない。
また、本発明の無機粉体含有樹脂組成物には、可塑剤を添加してもよい。可塑剤を添加することにより、無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布して膜形成材料層を形成した転写シートの可とう性や柔軟性、膜形成材料層の基板への転写性などを調整することができる。
可塑剤としては、公知のものを特に制限なく使用することができる。例えば、ジイソノニルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジブチルジグリコールアジペ−トなどのアジピン酸誘導体、ジ−2−エチルヘキシルアゼレートなどのアゼライン酸誘導体、ジ−2−エチルヘキシルセバケートなどのセバシン酸誘導体、トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリイソノニルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテートなどのトリメリット酸誘導体、テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテートなどのピロメリット酸誘導体、プロピレングリコールモノオレートなどのオレイン酸誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール系可塑剤などが挙げられる。
可塑剤の添加量は、焼結ガラス100重量部に対して、20重量部以下であることが好ましく、より好ましくは15重量部以下であり、さらに好ましくは10重量部以下である。可塑剤の添加量が20重量部を超えると、得られる転写シートの強度が低下してしまうため好ましくない。
無機粉体含有樹脂組成物には、上記の成分の他、分散剤、シランカップリング剤、粘着性付与剤、レベリング剤、安定剤、消泡剤などの各種添加剤を添加してもよい。
本発明の転写シートは、支持フィルムと、少なくともこの支持フィルム上に形成された膜形成材料層とにより構成されており、支持フィルム上に形成された膜形成材料層を基板表面に一括転写するために用いられるものである。
転写シートは、前記無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布し、溶剤を乾燥除去して膜形成材料層を形成することにより作製される。
転写シートを構成する支持フィルムは、耐熱性及び耐溶剤性を有すると共に可とう性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルムが可とう性を有することにより、ロールコーターなどによってペースト状の無機粉体含有樹脂組成物を塗布することができ、膜形成材料層をロール状に巻き取った状態で保存し、供給することができる。
支持フィルムを形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフルオロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙げることができる。
支持フィルムの厚さは特に制限されないが、25〜100μm程度であることが好ましい。
なお、支持フィルムの表面には離型処理が施されていることが好ましい。これにより、膜形成材料層を基板上に転写する工程において、支持フィルムの剥離操作を容易に行うことができる。
無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布する方法としては、例えば、グラビア、キス、コンマなどのロールコーター、スロット、ファンテンなどのダイコーター、スクイズコーター、カーテンコーターなどの塗布方法を採用することができるが、支持フィルム上に均一な塗膜を形成できればいかなる方法でもよい。
膜形成材料層の厚さは、焼結ガラスの含有率、パネルの種類やサイズなどによっても異なるが、10〜200μmであることが好ましく、さらに好ましくは30〜100μmである。この厚さが10μm未満である場合には、最終的に形成される誘電体層の膜厚が不十分となり、所望の誘電特性を確保することができない傾向にある。通常、この厚さが30〜100μmであれば、大型のパネルに要求される誘電体層の膜厚を十分に確保することができる。また、膜厚は均一であるほど好ましく、膜厚公差は±5%以内であることが好ましい。
なお、転写シートは、膜形成材料層の表面に保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムの形成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。保護フィルムでカバーされた転写シートは、ロール状に巻き取った状態で保存し、供給することができる。なお、保護フィルムの表面は離型処理が施されていることが好ましい。
本発明の誘電体層形成基板の製造方法は、前記転写シートの膜形成材料層を基板に転写する転写工程、及び転写された膜形成材料層を500〜650℃、好ましくは550〜600℃で焼成し、基板上に誘電体層を形成する焼成工程を含む。
基板としては、セラミックや金属などの基板が挙げられ、特にPDPを作製する場合には、適切な電極が固定されたガラス基板が用いられる。
転写工程の一例を以下に示すが、基板表面に膜形成材料層が転写されて密着した状態にできれば、その方法は特に制限されるものではない。
適宜使用される転写シートの保護フィルムを剥離した後、電極が固定されたガラス基板の表面に、膜形成材料層表面を当接するように転写シートを重ね合わせ、この転写シートを加熱ロール式のラミネーターなどにより熱圧着した後、膜形成材料層から支持フィルムを剥離除去する。これにより、ガラス基板表面に膜形成材料層が転写されて密着した状態となる。
転写条件としては、例えば、ラミネーターの表面温度25〜120℃、ロール線圧0.5〜15kg/cm、移動速度0.1〜5m/分であるが、これら条件に限定されるものではない。また、ガラス基板は予熱されていてもよく、予熱温度は50〜120℃程度である。
膜形成材料層の焼成工程の一例を以下に示すが、膜形成材料層を500〜650℃で焼成し、基板上に誘電体層を形成できればその方法は特に制限されるものではない。
膜形成材料層が形成されたガラス基板を、500〜650℃の高温雰囲気下に配置することにより、膜形成材料層中の有機物質(バインダ樹脂、リン酸エステル、残存溶剤、各種の添加剤など)が分解除去され、焼結ガラス粉末が軟化して焼結する。これによりガラス基板上には、ガラス焼結体などからなる誘電体層(ガラス焼結体層)が形成され、誘電体層形成基板(ガラス焼結体層形成基板)が製造される。
誘電体層の厚さは、使用する膜形成材料層の厚さよって異なるが、15〜50μm程度である。
誘電体層形成基板は、その後各種工程を経ることにより前面ガラス基板や背面ガラス基板となる。そして、パネル化工程において前面ガラス基板及び背面ガラス基板は封着され、その後各種工程を経ることによりPDPは製造される。
本発明の誘電体層形成基板は、誘電体層に微細ボイドやクラックがなく、表面平滑性および膜厚均一性に優れ、さらには曇りがなく、高い光透過率を有するため、表示特性に優れるPDPなどのフラットディスプレイパネルを製造することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(重量平均分子量の測定)
作製したポリマーの重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:東ソー社製、HLC−8220GPC
カラム:東ソー社製、TSKgel Super HZM−H、H−RC、HZ−H
流量:0.6ml/min
濃度:0.2wt%
注入量:20μl
カラム温度:40℃
溶離液:THF
(ガラス転移温度の測定)
作製したポリマーを厚さ1mmに成形し、φ8mmに打ち抜いたものを動的粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を用いて、周波数1Hzにて損失弾性率G”の温度依存性を測定した。得られた損失弾性率G”のカーブにおけるピークトップの温度をガラス転移温度Tgとした。
(水酸基価の測定及び算出)
水酸基価とは、ポリマー1g中に含まれる水酸基をアセチル化させたときに水酸基と結合した酢酸を中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数である。水酸基価を求めるには、JIS K 0070に従い、中和滴定法、電位差滴定法、ピリジン−塩化アセチル法のいずれかの方法により実測した値を用いることができる。中でも中和滴定法により実測するのが好ましい。
また、ポリマー作製時において用いたモノマーの仕込み量が正確に把握できて、かつ重合率が高い場合においては、以下の理論計算法により算出した値を用いることができる。
1)配合したモノマーがすべてポリマーとなったと仮定して、配合した重量を用いてポリマー(配合したすべてのモノマー)1g中の水酸基含有モノマーの含有重量gを算出し、その値を水酸基含有モノマーの分子量で除することにより、ポリマー1g中の水酸基含有モノマーの含有モル数を算出する。
2)算出した水酸基含有モノマーの含有モル数と等モルの酢酸で水酸基をアセチル化し、その酢酸のモル数と等モルの水酸化カリウムで中和する量を求めることにより水酸基価が得られる。そのため、理論上は水酸基含有モノマーの含有モル数と等モルの水酸化カリウムの重量を算出すれば良い。
3)下記に計算式を示す。
HV=WOH/WT/MOH×56.11×1000 [mgKOH/g]
HV:水酸基価
OH:配合した水酸基含有モノマーの重量
T :配合したすべてのモノマーの重量
OH:配合した水酸基含有モノマーの分子量
(酸価の測定及び算出)
酸価とは、ポリマー1g中に含まれる遊離脂肪酸、樹脂酸を中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数である。酸価を求めるには、JIS K 0070に従い、中和滴定法、電位差滴定法のいずれかの方法により実測した値を用いることができる。中でも中和滴定法により実測するのが好ましい。
また、ポリマー作製時において用いたモノマーの仕込み量が正確に把握できて、かつ重合率が高い場合においては、以下の理論計算法により算出した値を用いることができる。
1)配合したモノマーがすべてポリマーとなったと仮定して、配合した重量を用いてポリマー(配合したすべてのモノマー)1g中の酸(カルボキシル基)含有モノマーの含有重量gを算出し、その値を酸(カルボキシル基)含有モノマーの分子量で除することにより、ポリマー1g中の酸(カルボキシル基)含有モノマーの含有モル数を算出する。
2)算出した酸(カルボキシル基)含有モノマーの含有モル数と等モルの水酸化カリウム量を求めることにより酸価が得られる。
3)下記に計算式を示す。
AV=W/WT/M×56.11×1000 [mgKOH/g]
AV:酸価
:配合した酸(カルボキシル基)含有モノマーの重量
T :配合したすべてのモノマーの重量
:配合した酸(カルボキシル基)含有モノマーの分子量
(焼結ガラスの粘度の測定)
使用した焼結ガラスの600℃における粘度を測定した。測定装置として、ガラス粘度測定装置(平行板変形/回転粘度計)を用いた。測定方法としては、まず焼結ガラスを1000℃で溶融した後、白金円筒容器内に投入し、冷却して円筒形に成型した。これを、φ30mmの平行円板に挟み、600℃に加熱して、円板ギャップ1.3mm、回転数60rpmで粘度を測定した。
(焼結ガラスの転移点及び軟化点の測定)
使用した焼結ガラスの転移点及び軟化点は、DTA分析により測定した。転移点はDTA曲線の第一吸熱部の肩の温度であり、軟化点はDTA曲線の第二吸熱部の裾の温度である。
装置:TG/DTA220(エスアイアイナノテクノロジー社製)
昇温速度:20℃/min
(焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度の測定)
調製した焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は、BH型粘度計を用いて測定した。焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は、20Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは15Pa・s以下である。
装置:BH型粘度計(東機産業社製)
測定条件:No.6ローター、20rpm、23℃
(誘電体層形成ガラス基板の光透過率の測定)
得られた誘電体層形成ガラス基板の光透過率(%)を測定した。光透過率の測定は、ヘイズメーター(村上色彩研究所製、HM−150)を用い、全光線透過率を測定した。PDPの前面ガラス基板として用いるためには、光透過率が75%以上であることが好ましい。
(誘電体層の外観評価)
得られた誘電体層の外観について、電極上凹凸および表面状態を目視により観察し、下記基準にて評価した。
電極上凹凸について
○:凹凸がない。
△:僅かに凹凸がある。
×:うねりのような凹凸が見られる。
表面状態について
○:欠陥がなく平滑である。
△:わずかに突発的な凸欠陥が見られる。
×:突発的な凸欠陥が多く、全面的にざらついて見える。
実施例1
〔(メタ)アクリル系樹脂の調製〕
撹拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロ−トを備えた四つ口フラスコに2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(重量比:2−EHMA/HEMA=99.5/0.5)、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド、トルエンを仕込み、緩やかに撹拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を85℃付近に保って約8時間重合反応を行い、固形分50重量%のメタクリル系樹脂溶液を調製した。得られたメタクリル系樹脂の重量平均分子量は10万、ガラス転移温度は−10℃、水酸基価は2.2mgKOH/gであった。
〔焼結ガラス含有樹脂組成物の調製〕
PbO−ZnO−B−SiO−Al系の焼結ガラス(転移点:485℃、軟化点:580℃、600℃における粘度:10Pa・s)100重量部、前記メタクリル系樹脂16重量部、溶剤としてα−テルピネオール30重量部、分散剤としてポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテルリン酸エステル(プライサーフA207H、第一工業製薬社製、HLB値7.1)1.2重量部、及び可塑剤としてトリメリット酸トリデシル2重量部を配合し、分散機を用いて混合分散してペースト状の焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は10.3Pa・sであった。
〔転写シートの作製〕
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに剥離剤処理を施した支持フィルム上に、調製した焼結ガラス含有樹脂組成物をロールコーターで塗布し、塗膜を150℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して焼結ガラス層(厚さ:57μm)を形成した。その後、焼結ガラス層上に保護フィルム(PET)をカバーし、ロール状に巻き取って転写シートを作製した。
〔誘電体層形成ガラス基板の作製〕
前記転写シートの保護フィルムを剥離後、転写シートの表面をPDP用電極付きガラス基板の表面(バス電極の固定面)に当接するように重ね合わせ、加熱ロール式ラミネーターを用いて熱圧着した。圧着条件は、加熱ロールの表面温度80℃、ロール線圧1kg/cm、ロール移動速度1m/分であった。熱圧着処理後、焼結ガラス層から支持フィルムを剥離除去すると、ガラス基板表面に焼結ガラス層が転写されて密着した状態になっていた。焼結ガラス層が転写されたガラス基板を焼成炉内に配置し、炉内の温度を室温から580℃まで10℃/分の昇温速度で昇温し、580℃の温度雰囲気下で45分間維持することにより、ガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
実施例2
分散剤としてポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステル(プライサーフA208F、第一工業製薬社製、HLB値8.7)を用いた以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は12.0Pa・sであった。その後、実施例1と同様の方法によりガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
実施例3
分散剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル(プライサーフA213B、第一工業製薬社製、HLB値12.9)を用いた以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は10.5Pa・sであった。その後、実施例1と同様の方法によりガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
実施例4
分散剤としてポリオキシプロピレンメタクリロイルリン酸エステル(ホスマーPP、ユニケミカル社製、HLB値14.9)を用いた以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は13.7Pa・sであった。その後、実施例1と同様の方法によりガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
実施例5
〔(メタ)アクリル系樹脂の調製〕
撹拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロ−トを備えた四つ口フラスコに2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸(ライトエステルHOMS、共栄社化学社製)(重量比:2−EHMA/HOMS=99.5/0.5)、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド、トルエンを仕込み、緩やかに撹拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を85℃付近に保って約8時間重合反応を行い、固形分50重量%のメタクリル系樹脂溶液を調製した。得られたメタクリル系樹脂の重量平均分子量は10万、ガラス転移温度は−10℃、酸価は1.2mgKOH/gであった。
〔焼結ガラス含有樹脂組成物の調製〕
前記メタクリル系樹脂16重量部、分散剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸エステル(プライサーフA212E、第一工業製薬社製、HLB値10.3)1重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は10.0Pa・sであった。
〔転写シートの作製〕、〔誘電体層形成ガラス基板の作製〕
その後、実施例1と同様の方法により転写シートを作製し、ガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
比較例1
分散剤を用いなかった以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は23.1Pa・sであった。その後、実施例1と同様の方法によりガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
比較例2
分散剤として分子内にオキシエチレン基やオキシプロピレン基を持たないトリメチルリン酸エステル(TMP、第八化学社製、HLB値3.5)を用いた以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は28.2Pa・sであった。その後、実施例1と同様の方法によりガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
比較例3
分散剤として分子内にオキシエチレン基やオキシプロピレン基を持たないジブチルリン酸エステル(DP−4、第八化学社製、HLB値2.8)を用いた以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は13.0Pa・sであった。その後、実施例1と同様の方法によりガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
比較例4
分散剤として分子内にオキシエチレン基やオキシプロピレン基を持たないジ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル(DP−8R 第八化学社製、HLB値−0.1)を用いた以外は実施例1と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は11.1Pa・sであった。その後、実施例1と同様の方法によりガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
なお、分子内にオキシエチレン基やオキシプロピレン基を持たないリン酸エステルにおいては、HLB値という概念は適当ではないが、実施例との差を明確にするために本願明細書の記載に基づきHLB値を計算している。
参考例1
〔(メタ)アクリル系樹脂の調製〕
撹拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロ−トを備えた四つ口フラスコに2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド、トルエンを仕込み、緩やかに撹拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を85℃付近に保って約8時間重合反応を行い、固形分50重量%のメタクリル系樹脂溶液を調製した。得られたメタクリル系樹脂の重量平均分子量は10万、ガラス転移温度は−10℃、水酸基価及び酸価は0であった。
〔焼結ガラス含有樹脂組成物の調製〕
前記メタクリル系樹脂を用いた以外は実施例5と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は10.2Pa・sであった。
〔転写シートの作製〕、〔誘電体層形成ガラス基板の作製〕
その後、実施例1と同様の方法により転写シートを作製し、ガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
参考例2
〔(メタ)アクリル系樹脂の調製〕
撹拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロ−トを備えた四つ口フラスコに2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(重量比:2−EHMA/HEMA=90/10)、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド、トルエンを仕込み、緩やかに撹拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を85℃付近に保って約8時間重合反応を行い、固形分50重量%のメタクリル系樹脂溶液を調製した。得られたメタクリル系樹脂の重量平均分子量は10万、ガラス転移温度は−8℃、水酸基価は43mgKOH/gであった。
〔焼結ガラス含有樹脂組成物の調製〕
前記メタクリル系樹脂を用いた以外は実施例5と同様の方法により焼結ガラス含有樹脂組成物を調製した。得られた焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度は10.2Pa・sであった。
〔転写シートの作製〕、〔誘電体層形成ガラス基板の作製〕
その後、実施例1と同様の方法により転写シートを作製し、ガラス基板表面に焼結ガラス焼結体からなる誘電体層(厚さ:30μm)を形成した。
本発明のポリオキシエチレン基又はポリオキシプロピレン基を有するリン酸エステルを用いた場合(実施例1〜5、参考例1及び2)には、焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度が十分に低下しており分散剤としての効果が高く、かつ誘電体層の光透過率も良好であった。特に、メタクリル系樹脂の酸価または水酸基価が0.05〜6mgKOH/gの場合、誘電体層の外観がより良好となった。一方、リン酸エステルを用いない場合(比較例1)、ポリオキシエチレン基やポリオキシプロピレン基を有しない比較例2のリン酸エステルを用いた場合には、焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度が十分に低下せず、かつ誘電体層の光透過率は不十分である。ポリオキシエチレン基やポリオキシプロピレン基を有しない比較例3又は4のリン酸エステルを用いた場合には、焼結ガラス含有樹脂組成物の粘度が十分に低下したことから、分散剤としての効果はみられるものの、誘電体層の光透過率は不十分である。

Claims (15)

  1. A)焼結ガラスと、B)バインダ樹脂と、C)分子内にオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を有するリン酸エステルとを含有する無機粉体含有樹脂組成物。
  2. 前記バインダ樹脂の重量平均分子量が、1万〜80万である請求項1記載の無機粉体含有樹脂組成物。
  3. 前記バインダ樹脂が、(メタ)アクリル系樹脂である請求項1又は2記載の無機粉体含有樹脂組成物。
  4. 前記バインダ樹脂は、水酸基を有しており、かつ水酸基価が0.05〜6mgKOH/gである請求項1〜3のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物。
  5. 前記バインダ樹脂は、カルボキシル基を有しており、かつ酸価が0.05〜6mgKOH/gである請求項1〜4のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物。
  6. 前記リン酸エステルの下記式(1)で表されるHLB値が4〜15である請求項1〜5のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物。
    HLB値=7+11.71log(M/M) (1)
    (Mはリン酸エステル分子内の親水性基の質量、Mはリン酸エステル分子内の親油性基の質量を表す。)
  7. 焼結ガラス100重量部に対して、バインダ樹脂を5〜50重量部、及び前記リン酸エステルを0.01〜5重量部含有する請求項1〜6のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物。
  8. 誘電体層の形成材料として用いられる請求項1〜7のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物をシート状に形成してなる膜形成材料層。
  10. 支持フィルム上に、少なくとも請求項9記載の膜形成材料層が積層されている転写シート。
  11. 請求項9記載の膜形成材料層を焼成してなる誘電体層。
  12. 請求項10記載の転写シートの膜形成材料層を基板に転写する転写工程、及び転写された膜形成材料層を500〜650℃で焼成し、基板上に誘電体層を形成する焼成工程を含む誘電体層形成基板の製造方法。
  13. 請求項12記載の方法によって製造される誘電体層形成基板。
  14. 請求項13記載の誘電体層形成基板を用いたフラットディスプレイパネル。
  15. 請求項13記載の誘電体層形成基板を用いたプラズマディスプレイパネル。
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