JP2002164056A - 固体高分子電解質型燃料電池及び電極、及びその電極の製造方法 - Google Patents
固体高分子電解質型燃料電池及び電極、及びその電極の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 張り合わせの組み合わせの違いにより、それ
ぞれの要求に答えた仕様の電極とすることが可能であ
る。電極の厚さの要求に対して、容易に対応が可能であ
る固体高分子電解質燃料電池の提供。 【解決手段】 イオン交換能を有する固体高分子電解質
膜1aと、前記高分子電解質膜の一方側に配置されるア
ノード電極1bbと、前記高分子電解質の他方側に配置
されるカソード電極1baとから構成される固体高分子
電解質型燃料電池において、前記カソード電極1ba
は、該電極の厚さ方向に、特性が異なった少なくとも2
つ以上の第1ガス拡散層10と第2ガス拡散層20を貼
り合わせて接合拡散層を形成したことを特徴とする固体
高分子電解質型燃料電池及び電極。
ぞれの要求に答えた仕様の電極とすることが可能であ
る。電極の厚さの要求に対して、容易に対応が可能であ
る固体高分子電解質燃料電池の提供。 【解決手段】 イオン交換能を有する固体高分子電解質
膜1aと、前記高分子電解質膜の一方側に配置されるア
ノード電極1bbと、前記高分子電解質の他方側に配置
されるカソード電極1baとから構成される固体高分子
電解質型燃料電池において、前記カソード電極1ba
は、該電極の厚さ方向に、特性が異なった少なくとも2
つ以上の第1ガス拡散層10と第2ガス拡散層20を貼
り合わせて接合拡散層を形成したことを特徴とする固体
高分子電解質型燃料電池及び電極。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子電解質
型燃料電池、電極、及びその電極の製造方法に関する。
型燃料電池、電極、及びその電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、固体高分子型燃料電池は、プ
ロトン導電性の固体高分子電解質膜をその構成部品とし
て有することを特徴としており、水素等の燃料ガスと酸
化ガスを電気化学的に反応させることによって、その際
に生ずる起電力を得る装置である。
ロトン導電性の固体高分子電解質膜をその構成部品とし
て有することを特徴としており、水素等の燃料ガスと酸
化ガスを電気化学的に反応させることによって、その際
に生ずる起電力を得る装置である。
【0003】燃料ガスとして水素ガスを、酸化ガスとし
て酸素を用いた際の電極反応は、アノード極側では、 2H2→4H+ +4e- 反応式 1 なる反応が起こり、生成したプロトンは固体電解質膜の
中を通り、カソード極でで、 4H+ +O2+4e-→2H2O 反応式 2 なる反応が起こり、両極間に最大で1.23Vの起電力
が生ずる。
て酸素を用いた際の電極反応は、アノード極側では、 2H2→4H+ +4e- 反応式 1 なる反応が起こり、生成したプロトンは固体電解質膜の
中を通り、カソード極でで、 4H+ +O2+4e-→2H2O 反応式 2 なる反応が起こり、両極間に最大で1.23Vの起電力
が生ずる。
【0004】その従来の固体高分子電解質型燃料電池の
構成の概略図を図3に示す。上記電池反応をスムーズ且
つ効率的に進めるために、図3のガス拡散電極1bは非
常に重要な役割を担っている。
構成の概略図を図3に示す。上記電池反応をスムーズ且
つ効率的に進めるために、図3のガス拡散電極1bは非
常に重要な役割を担っている。
【0005】燃料電池を発電させるためには、触媒面に
燃料ガス及び反応ガスを触媒面まで供給する必要がある
が、燃料電池のカソード極側1baでは、反応式2従
い、触媒層で水が生成する。その生成した水は触媒層1
dを覆い、酸化ガスの触媒層1dへの供給を妨げる。
燃料ガス及び反応ガスを触媒面まで供給する必要がある
が、燃料電池のカソード極側1baでは、反応式2従
い、触媒層で水が生成する。その生成した水は触媒層1
dを覆い、酸化ガスの触媒層1dへの供給を妨げる。
【0006】一方、アノード極側1bbでは、反応式1
に従い、生成したプロトンは、水和し、水を引きつれて
固体高分子電解質膜1a内をカソード極1ba側に移動
するために、アノード極1bb側で水が不足し、電解質
膜1aの乾燥が起こる。そのため、アノード極1bb側
に供給する燃料ガスを通常加湿して供給されるが、過剰
の加湿は、燃料ガスの触媒層1dへの供給を妨げる。反
応により生成する水及び加湿による水の妨害を防ぐため
に、通常、電極内にPTFE(ポリテトラフルオロエチ
レン)等の撥水材1cを混合する技術が良く用いられ
る。
に従い、生成したプロトンは、水和し、水を引きつれて
固体高分子電解質膜1a内をカソード極1ba側に移動
するために、アノード極1bb側で水が不足し、電解質
膜1aの乾燥が起こる。そのため、アノード極1bb側
に供給する燃料ガスを通常加湿して供給されるが、過剰
の加湿は、燃料ガスの触媒層1dへの供給を妨げる。反
応により生成する水及び加湿による水の妨害を防ぐため
に、通常、電極内にPTFE(ポリテトラフルオロエチ
レン)等の撥水材1cを混合する技術が良く用いられ
る。
【0007】しかしながら、撥水材の多量の添加は、電
極バルク及び表面の電気抵抗の増加や、ガス透過率の減
少を引き起こす。また、電極の撥水性が強すぎると、逆
に、電解質膜1aの加湿が困難となったり、燃料/酸化
ガスの供給時に電解質膜1aに含水された水が持ち去ら
れ、電解質膜1aのドライアップが起こる。
極バルク及び表面の電気抵抗の増加や、ガス透過率の減
少を引き起こす。また、電極の撥水性が強すぎると、逆
に、電解質膜1aの加湿が困難となったり、燃料/酸化
ガスの供給時に電解質膜1aに含水された水が持ち去ら
れ、電解質膜1aのドライアップが起こる。
【0008】また、触媒を3次元的にに利用し、触媒の
利用効率を上げるために、電解質膜1aを溶媒に溶かし
た溶液を、触媒と共にガス拡散層に含浸する方法が良く
知られているが、その際は、電極にプロトン導電性と同
時に、親水性が付与される。また、ガス拡散電極の役割
として、触媒面に燃料ガス及び反応ガスを触媒面まで均
一に、且つ、容易に供給する必要がある。その為には、
ガス拡散電極の空孔率を上げ、ガス透過率、拡散係数を
増加させることが有効である。
利用効率を上げるために、電解質膜1aを溶媒に溶かし
た溶液を、触媒と共にガス拡散層に含浸する方法が良く
知られているが、その際は、電極にプロトン導電性と同
時に、親水性が付与される。また、ガス拡散電極の役割
として、触媒面に燃料ガス及び反応ガスを触媒面まで均
一に、且つ、容易に供給する必要がある。その為には、
ガス拡散電極の空孔率を上げ、ガス透過率、拡散係数を
増加させることが有効である。
【0009】しかしながら、過剰なガスの供給は、電解
質膜1aを乾燥させ、プロトン導電性を減少させる。
質膜1aを乾燥させ、プロトン導電性を減少させる。
【0010】また、図3に示す燃料電池セパレータ1c
は、電流を取り出す目的と燃料ガス、酸化ガスは、電極
方向に供給する目的で、山−谷の断面構造となっている
のが普通である。ガスは、セパレータの谷の部分を通じ
て、電極方向に供給されるが、山の部分はガスの供給は
行ってはいないので、セパレータ1c面内近傍のガス濃
度は不均一な濃度となっている。ガス拡散電極の役割と
して、谷の部分から供給されたガスを拡散させ、触媒層
面内で、ガス濃度を均一にさせる機能を有する。その機
能のために、ガス拡散性の大きい(多孔質の)特性の物
が用いられるが、ガス拡散性の大きい(多孔質の)電極
は、逆に、電解質膜1aから、水(水蒸気)を奪いやす
く、電解質膜を乾燥させやすい。
は、電流を取り出す目的と燃料ガス、酸化ガスは、電極
方向に供給する目的で、山−谷の断面構造となっている
のが普通である。ガスは、セパレータの谷の部分を通じ
て、電極方向に供給されるが、山の部分はガスの供給は
行ってはいないので、セパレータ1c面内近傍のガス濃
度は不均一な濃度となっている。ガス拡散電極の役割と
して、谷の部分から供給されたガスを拡散させ、触媒層
面内で、ガス濃度を均一にさせる機能を有する。その機
能のために、ガス拡散性の大きい(多孔質の)特性の物
が用いられるが、ガス拡散性の大きい(多孔質の)電極
は、逆に、電解質膜1aから、水(水蒸気)を奪いやす
く、電解質膜を乾燥させやすい。
【0011】以上のように、燃料電池のガス拡散層の特
性として、親水性/撥水性の適度なバランスとガス透過
性の適正化が必要である。
性として、親水性/撥水性の適度なバランスとガス透過
性の適正化が必要である。
【0012】上記構造を実現させる為の従来技術とし
て、カーボンブラック及びPTFEを適当な分散媒を用
いてペースト化し、それをシート状に成形し、焼成して
電極にしたもの、それを別途準備したカーボンペーパ又
はカーボンクロスに含浸させ、焼成して電極にしたもの
が通常良く用いられる。
て、カーボンブラック及びPTFEを適当な分散媒を用
いてペースト化し、それをシート状に成形し、焼成して
電極にしたもの、それを別途準備したカーボンペーパ又
はカーボンクロスに含浸させ、焼成して電極にしたもの
が通常良く用いられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
極内に形成される構造は、カーボンブラック、PTF
E、分散媒等の種類、組成、混合方法等で変化する複雑
な凝集/分散機構によって決定される。そのため、理想
的に、もしくは、設計者の意図通りに電極内の構造を制
御出来るような状況にはこれまではなかった。
極内に形成される構造は、カーボンブラック、PTF
E、分散媒等の種類、組成、混合方法等で変化する複雑
な凝集/分散機構によって決定される。そのため、理想
的に、もしくは、設計者の意図通りに電極内の構造を制
御出来るような状況にはこれまではなかった。
【0014】本発明は、上記課題を解決したもので、固
体高分子電解質型燃料電池用のカソード極側として、例
えば、触媒層側にガス拡散性が小さい拡散層、セパレー
タ側にガス拡散性が大きい拡散層を張り合わせることに
より、電解質膜を乾燥させること無く、触媒層面内にガ
スを均一に供給することが可能となる。
体高分子電解質型燃料電池用のカソード極側として、例
えば、触媒層側にガス拡散性が小さい拡散層、セパレー
タ側にガス拡散性が大きい拡散層を張り合わせることに
より、電解質膜を乾燥させること無く、触媒層面内にガ
スを均一に供給することが可能となる。
【0015】また、燃料電池の電極は、使用される条件
により仕様を変更する必要がある。また固体高分子電解
質燃料電池の用途として、自動車用と据え置き(家庭)
用の2つが検討されている。これらはそれぞれの用途に
よって、用いられるセルの構造が異なっており、それぞ
れに要求される電極の厚さも異なっている。本発明は、
電極の厚さの要求に対して、容易に対応が可能であり、
安価な固体高分子電解質型燃料電池、電極、及びその製
造方法を提供する。
により仕様を変更する必要がある。また固体高分子電解
質燃料電池の用途として、自動車用と据え置き(家庭)
用の2つが検討されている。これらはそれぞれの用途に
よって、用いられるセルの構造が異なっており、それぞ
れに要求される電極の厚さも異なっている。本発明は、
電極の厚さの要求に対して、容易に対応が可能であり、
安価な固体高分子電解質型燃料電池、電極、及びその製
造方法を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るためになされた請求項1の発明は、イオン交換能を有
する固体高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜の一方
側に配置されるアノード電極と、前記高分子電解質の他
方側に配置されるカソード電極とから構成される固体高
分子電解質型燃料電池において、前記カソード電極は、
該電極の厚さ方向に、特性が異なった少なくとも2つ以
上の第1ガス拡散層と第2ガス拡散層を貼り合わせて接
合拡散層を形成したことを特徴とする固体高分子電解質
型燃料電池及び電極である。
るためになされた請求項1の発明は、イオン交換能を有
する固体高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜の一方
側に配置されるアノード電極と、前記高分子電解質の他
方側に配置されるカソード電極とから構成される固体高
分子電解質型燃料電池において、前記カソード電極は、
該電極の厚さ方向に、特性が異なった少なくとも2つ以
上の第1ガス拡散層と第2ガス拡散層を貼り合わせて接
合拡散層を形成したことを特徴とする固体高分子電解質
型燃料電池及び電極である。
【0017】請求項1の発明により、その張り合わせの
組み合わせの違いにより、それぞれの要求に答えた仕様
の電極とすることが可能である。電極の厚さの要求に対
して、容易に対応が可能である。
組み合わせの違いにより、それぞれの要求に答えた仕様
の電極とすることが可能である。電極の厚さの要求に対
して、容易に対応が可能である。
【0018】上記技術的課題を解決するためになされた
請求項2の発明は、前記カソード電極の第1ガス拡散層
と第2ガス拡散層との間に親水性の水溜め中間層を配設
したことを特徴とする請求項1記載の固体高分子電解質
型燃料電池及び電極である。
請求項2の発明は、前記カソード電極の第1ガス拡散層
と第2ガス拡散層との間に親水性の水溜め中間層を配設
したことを特徴とする請求項1記載の固体高分子電解質
型燃料電池及び電極である。
【0019】請求項2の発明により、カーボンブラック
等の親水材料で形成される水溜め中間層30は、カソー
ド触媒上で反応により生成した水を吸い上げ、保持する
ことによりフラッディングを防止する。
等の親水材料で形成される水溜め中間層30は、カソー
ド触媒上で反応により生成した水を吸い上げ、保持する
ことによりフラッディングを防止する。
【0020】一方、乾燥した酸化ガスは水溜め中間層3
0まで到達し、一部は生成水を電極外に運び去ることに
利用され、残りは、水溜め中間層30を介して、加湿さ
れ、電解質膜方向に供給されるため、加湿量を少なくす
ることが可能となるといった効果が得られる。
0まで到達し、一部は生成水を電極外に運び去ることに
利用され、残りは、水溜め中間層30を介して、加湿さ
れ、電解質膜方向に供給されるため、加湿量を少なくす
ることが可能となるといった効果が得られる。
【0021】上記技術的課題を解決するためになされた
請求項3の発明は、前記カソード電極の第1ガス拡散層
と第2ガス拡散層とは、前記電極の厚さ方向にガスの透
過性、電気抵抗、あるいは撥水性の特性の何れか1つ以
上をお互いに変えたことを特徴とする請求項1記載の固
体高分子電解質型燃料電池及び電極である。
請求項3の発明は、前記カソード電極の第1ガス拡散層
と第2ガス拡散層とは、前記電極の厚さ方向にガスの透
過性、電気抵抗、あるいは撥水性の特性の何れか1つ以
上をお互いに変えたことを特徴とする請求項1記載の固
体高分子電解質型燃料電池及び電極である。
【0022】請求項3の発明により、請求項2の効果に
加えて、触媒層で生成した水が拡散層の性質の違いによ
り、外側に排出されやすくなり、フラッデイング現象が
緩和される。電解質の乾燥が防止され、セルを高温にし
た場合や、加湿量を減少させた場合のドライアップ現象
が緩和されるといった効果が得られる。
加えて、触媒層で生成した水が拡散層の性質の違いによ
り、外側に排出されやすくなり、フラッデイング現象が
緩和される。電解質の乾燥が防止され、セルを高温にし
た場合や、加湿量を減少させた場合のドライアップ現象
が緩和されるといった効果が得られる。
【0023】上記技術的課題を解決するためになされた
請求項4の発明は、前記カソード電極の第1ガス拡散層
と第2ガス拡散層において、触媒層側の第1ガス拡散層
はガス拡散性の小さい拡散層とし、セパレータ側の第2
拡散層は前記第1ガス拡散層よりガス拡散性が大きい拡
散層としたことを特徴とする請求項1記載の固体高分子
電解質型燃料電池及び電極である。
請求項4の発明は、前記カソード電極の第1ガス拡散層
と第2ガス拡散層において、触媒層側の第1ガス拡散層
はガス拡散性の小さい拡散層とし、セパレータ側の第2
拡散層は前記第1ガス拡散層よりガス拡散性が大きい拡
散層としたことを特徴とする請求項1記載の固体高分子
電解質型燃料電池及び電極である。
【0024】請求項4の発明により、電解質膜を乾燥さ
せること無く、触媒層面内にガスを均一に供給すること
が可能となる。
せること無く、触媒層面内にガスを均一に供給すること
が可能となる。
【0025】上記技術的課題を解決するためになされた
請求項5の発明は、前記第2ガス拡散層を形成する工程
と、密度が前記第2ガス拡散層より高くなるよう前記第
2ガス拡散層を厚さ方向から圧縮して第1拡散層を形成
する工程と、前記第1拡散層と第2拡散層とを熱により
圧縮接合して得られる工程からなることを特徴とする固
体高分子電解質型燃料電池の電極の製造方法である。
請求項5の発明は、前記第2ガス拡散層を形成する工程
と、密度が前記第2ガス拡散層より高くなるよう前記第
2ガス拡散層を厚さ方向から圧縮して第1拡散層を形成
する工程と、前記第1拡散層と第2拡散層とを熱により
圧縮接合して得られる工程からなることを特徴とする固
体高分子電解質型燃料電池の電極の製造方法である。
【0026】請求項5の発明により、上記請求項1〜請
求項4の効果を備えた固体高分子電解質型燃料電池の電
極を得る場合、簡単で安価な製造方法が得られるといっ
た効果がある。
求項4の効果を備えた固体高分子電解質型燃料電池の電
極を得る場合、簡単で安価な製造方法が得られるといっ
た効果がある。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施について図面
を参照して説明する。前記したように、固体高分子型燃
料電池のカソード電極の求められる性能として、触媒層
のフラッディングが起こり難いこと、外部からの燃料ガ
スへの加湿が不必要、または、少ないことが挙げられ
る。
を参照して説明する。前記したように、固体高分子型燃
料電池のカソード電極の求められる性能として、触媒層
のフラッディングが起こり難いこと、外部からの燃料ガ
スへの加湿が不必要、または、少ないことが挙げられ
る。
【0028】本発明の電極のカソード電極構造を図2に
示す。本発明のカソード電極は第1ガス拡散層10と第
2ガス拡散層20からなりたった多層構造となってい
る。ここでカソード電極(ガス拡散層)100の第1ガ
ス拡散層10と第2ガス拡散層20において、触媒層3
0側の第1ガス拡散層10はガス拡散性の小さい拡散層
とし、セパレータ側の第2拡散層20は前記第1ガス拡
散層10よりガス拡散性が大きい拡散層としている。
示す。本発明のカソード電極は第1ガス拡散層10と第
2ガス拡散層20からなりたった多層構造となってい
る。ここでカソード電極(ガス拡散層)100の第1ガ
ス拡散層10と第2ガス拡散層20において、触媒層3
0側の第1ガス拡散層10はガス拡散性の小さい拡散層
とし、セパレータ側の第2拡散層20は前記第1ガス拡
散層10よりガス拡散性が大きい拡散層としている。
【0029】また、異なったガス透過率を有する第1拡
散層10は、緻密層からなりたっており、第2拡散層2
0は、第1拡散層10より孔が大きい多孔質層20から
なりたっている。
散層10は、緻密層からなりたっており、第2拡散層2
0は、第1拡散層10より孔が大きい多孔質層20から
なりたっている。
【0030】この第1拡散層10の製造方法は、密度が
前記第2ガス拡散層20より高くなるよう前記第2ガス
拡散層20を厚さ方向から圧縮して形成される。
前記第2ガス拡散層20より高くなるよう前記第2ガス
拡散層20を厚さ方向から圧縮して形成される。
【0031】またこの第1拡散層10と第2拡散層20
との間には、水溜めの中間層30を有している。カーボ
ンブラック等の親水材料で形成される水溜め中間層30
は、カソード触媒上で反応により生成した水を吸い上
げ、保持することによりフラッディングを防止する。
との間には、水溜めの中間層30を有している。カーボ
ンブラック等の親水材料で形成される水溜め中間層30
は、カソード触媒上で反応により生成した水を吸い上
げ、保持することによりフラッディングを防止する。
【0032】一方、乾燥した酸化ガスは水溜め中間層3
0まで到達し、一部は生成水を電極外に運び去ることに
利用され、残りは、水溜め中間層30を介して、加湿さ
れ、電解質膜方向に供給されるため、加湿量を少なくす
ることが可能となる。
0まで到達し、一部は生成水を電極外に運び去ることに
利用され、残りは、水溜め中間層30を介して、加湿さ
れ、電解質膜方向に供給されるため、加湿量を少なくす
ることが可能となる。
【0033】またこのカソード電極100の第1ガス拡
散層10と第2ガス拡散層20とは、前記電極の厚さ方
向に上記のガスの透過性の他に、電気抵抗、あるいは撥
水性の特性の何れか1つ以上をお互いに変えてもよい。
散層10と第2ガス拡散層20とは、前記電極の厚さ方
向に上記のガスの透過性の他に、電気抵抗、あるいは撥
水性の特性の何れか1つ以上をお互いに変えてもよい。
【0034】本発明は、2枚以上のガス拡散層を、後工
程で張り合わせる事により、電極の厚さ方向の構造(厚
さ、性質等)を意図的に、且つ、厳密に制御することが
可能となった。また、張り合わせするガス拡散層界面
に、親水材/撥水材等の異種材を挿入する事により、電
極の厚さ方向の中間部だけの性能を変える事が可能とな
った。
程で張り合わせる事により、電極の厚さ方向の構造(厚
さ、性質等)を意図的に、且つ、厳密に制御することが
可能となった。また、張り合わせするガス拡散層界面
に、親水材/撥水材等の異種材を挿入する事により、電
極の厚さ方向の中間部だけの性能を変える事が可能とな
った。
【0035】本発明のごとく、電極の厚さ方向に、2枚
以上の特性が同じ又は異なった電極シートの貼り合わせ
技術を用いる事により、以下のような効果が期待でき
る。
以上の特性が同じ又は異なった電極シートの貼り合わせ
技術を用いる事により、以下のような効果が期待でき
る。
【0036】1.電極設計の自由度が飛躍的に向上す
る。
る。
【0037】2.張り合わせるガス拡散層の組み合わせ
で、電解質膜、セパレータ、運転条件等の仕様に容易に
答える事が可能である。その為、各自仕様に応じた種類
のガス拡散層を準備する必要が無くなる。例えば、拡散
層の厚さの変更を求められた場合、張り合わせ枚数の変
更で容易に対応が可能である。
で、電解質膜、セパレータ、運転条件等の仕様に容易に
答える事が可能である。その為、各自仕様に応じた種類
のガス拡散層を準備する必要が無くなる。例えば、拡散
層の厚さの変更を求められた場合、張り合わせ枚数の変
更で容易に対応が可能である。
【0038】3.2枚以上の特性が同じ又は異なったサ
イズの異なった電極シートを部分的に貼り合わせる事に
より、電極断面の形状を変えたり、面内方向で部分的な
性質を変える事も可能である。
イズの異なった電極シートを部分的に貼り合わせる事に
より、電極断面の形状を変えたり、面内方向で部分的な
性質を変える事も可能である。
【0039】また、第1ガス拡散層と第2ガス拡散層と
は電気抵抗を変えてもよい。その場合、集電性の向上と
いった効果が得られる。
は電気抵抗を変えてもよい。その場合、集電性の向上と
いった効果が得られる。
【0040】A.電極の作製 (実施例)図1に示す電極を実現するために、以下の手
順で実際に電極を作製した。張り合わせの元となる、ガ
ス拡散層は、特開2000−136493号公報に記載
される湿式の抄紙法に基づき作製した。
順で実際に電極を作製した。張り合わせの元となる、ガ
ス拡散層は、特開2000−136493号公報に記載
される湿式の抄紙法に基づき作製した。
【0041】1.カーボンファイバー(φ12.5μm,
l =3mm)と木材パルプを6:4になるように秤量し、
適当な抄紙試薬を用い、水に分散させペースト化させ
る。この際、木材パルプは、ガス拡散電極の薄化を実現
するための抄紙バインダーとして、添加を行う。
l =3mm)と木材パルプを6:4になるように秤量し、
適当な抄紙試薬を用い、水に分散させペースト化させ
る。この際、木材パルプは、ガス拡散電極の薄化を実現
するための抄紙バインダーとして、添加を行う。
【0042】2.これをタッピ抄(手すき)により、5
0g/m2、t=0.2のカーボンファイバー/パルプの
混合紙を作製する。
0g/m2、t=0.2のカーボンファイバー/パルプの
混合紙を作製する。
【0043】3.CB(カーボンブラック)とエチレン
グリコールとイソプロピルアルコールを混合してペース
ト化したものを、スクリーン印刷機により、上記カーボ
ンファイバー/パルプの混合紙に両面から内部まで均一
に含浸した後、大気中、85°Cでエチレングリコール
とイソプロピルアルコールを除去し、乾燥させる。
グリコールとイソプロピルアルコールを混合してペース
ト化したものを、スクリーン印刷機により、上記カーボ
ンファイバー/パルプの混合紙に両面から内部まで均一
に含浸した後、大気中、85°Cでエチレングリコール
とイソプロピルアルコールを除去し、乾燥させる。
【0044】4.次に、上記作製したCBを含浸させた
カーボンファイバー/パルプの混合紙を15wt% PT
FEデスパージョン溶液、例えば、ポリフロン D1(ダ
イキン工業株式会社製)に浸漬することでPTFEを含
浸させる。その後、大気中で390°Cで1時間焼成す
ることで、PTFEを溶融し、定着させる。この際、抄
紙バインダーとして用いた、木材パルプ成分は灰化・焼
失し、その跡の空孔は、ガス通気孔として機能する。
カーボンファイバー/パルプの混合紙を15wt% PT
FEデスパージョン溶液、例えば、ポリフロン D1(ダ
イキン工業株式会社製)に浸漬することでPTFEを含
浸させる。その後、大気中で390°Cで1時間焼成す
ることで、PTFEを溶融し、定着させる。この際、抄
紙バインダーとして用いた、木材パルプ成分は灰化・焼
失し、その跡の空孔は、ガス通気孔として機能する。
【0045】このように作製された、ガス拡散層を第2
ガス拡散層20とする。
ガス拡散層20とする。
【0046】5.次に、ガスの透過率をコントロールす
る為に、第2ガス拡散層20をプレス機により圧縮し、
密度を向上させた。ガス拡散層10を冷間で200kg
f/cm2で圧縮したものを第2ガス拡散層20と呼
ぶ。
る為に、第2ガス拡散層20をプレス機により圧縮し、
密度を向上させた。ガス拡散層10を冷間で200kg
f/cm2で圧縮したものを第2ガス拡散層20と呼
ぶ。
【0047】6.図1に示したように、電極の中間に親
水層を形成するために、ガス拡散層20の片面からCB
層を含浸する。
水層を形成するために、ガス拡散層20の片面からCB
層を含浸する。
【0048】7.これに、拡散層10を、80kgf/
cm2、160°Cで1.5分ホットプレスで圧縮接合
した。これが本発明の接合された接合拡散層100であ
る。
cm2、160°Cで1.5分ホットプレスで圧縮接合
した。これが本発明の接合された接合拡散層100であ
る。
【0049】< 比較例> 1.本発明の実施の電極の作製例と同様にカーボンファ
イバー(φ12.5μm、l =3mm)と木材パルプを
6:4になるように秤量し、適当な抄紙試薬を用い、水
に分散させペースト化させる。
イバー(φ12.5μm、l =3mm)と木材パルプを
6:4になるように秤量し、適当な抄紙試薬を用い、水
に分散させペースト化させる。
【0050】2.これをタッピ抄により、50g/
m2、t=0.4のカーボンファイバー/パルプの混合紙
を作製する。
m2、t=0.4のカーボンファイバー/パルプの混合紙
を作製する。
【0051】3.CBとエチレングリコールとイソプロ
ピルアルコールを混合してペースト化したものを、スク
リーン印刷機により、上記カーボンファイバー/パルプ
の混合紙に両面から内部まで均一に含浸した後、大気
中、85°Cでエチレングリコールとイソプロピルアルコ
ールを除去し、乾燥させる。
ピルアルコールを混合してペースト化したものを、スク
リーン印刷機により、上記カーボンファイバー/パルプ
の混合紙に両面から内部まで均一に含浸した後、大気
中、85°Cでエチレングリコールとイソプロピルアルコ
ールを除去し、乾燥させる。
【0052】4.次に、上記作製したCBを含浸させた
カーボンファイバー/パルプの混合紙を15wt% PT
FEデスパージョン溶液、例えば、ポリフロン D1(ダ
イキン工業株式会社製)に浸漬することでPTFEを含
浸させる。その後、大気中で390°Cで1時間焼成す
ることで、PTFEを溶融し、定着させる。
カーボンファイバー/パルプの混合紙を15wt% PT
FEデスパージョン溶液、例えば、ポリフロン D1(ダ
イキン工業株式会社製)に浸漬することでPTFEを含
浸させる。その後、大気中で390°Cで1時間焼成す
ることで、PTFEを溶融し、定着させる。
【0053】5.プレス機により冷間で圧縮し、接合拡
散層100と同一の厚さにしたものが比較拡散層であ
る。
散層100と同一の厚さにしたものが比較拡散層であ
る。
【0054】<電解質膜-電極接合体の作製>本発明に
より作製した電極の燃料電池特性を調べるために以下の
手順で、電解質膜-電極接合体を作製した。
より作製した電極の燃料電池特性を調べるために以下の
手順で、電解質膜-電極接合体を作製した。
【0055】1.白金担持カーボンと高分子電解質膜溶
液(商品名:Aciplex溶液、旭化成工業株式会社
製)と水とイソプロピルアルコールを1:15:2:2
の重量比で混合し、ペーストを作製する。
液(商品名:Aciplex溶液、旭化成工業株式会社
製)と水とイソプロピルアルコールを1:15:2:2
の重量比で混合し、ペーストを作製する。
【0056】2.接合拡散層100の第2ガス拡散層2
0側の面及び比較拡散層の片面に上記触媒ペーストを3
00mm塗布する。 その後、真空中、80°Cでペー
ストを乾燥する。
0側の面及び比較拡散層の片面に上記触媒ペーストを3
00mm塗布する。 その後、真空中、80°Cでペー
ストを乾燥する。
【0057】3.触媒を塗布した、接合拡散層100及
び比較拡散層φ35.7(S=10cm2)にそれぞれ1
枚及び3枚切断する。
び比較拡散層φ35.7(S=10cm2)にそれぞれ1
枚及び3枚切断する。
【0058】4.固体高分子電解質膜(商品名:Nafion
112、デュポン製)と上記切断した電極をホットプレ
スにより接合し(160°C、40kgf/cm2、
1.5min保持)、電解質膜-電極接合体を作製する。
112、デュポン製)と上記切断した電極をホットプレ
スにより接合し(160°C、40kgf/cm2、
1.5min保持)、電解質膜-電極接合体を作製する。
【0059】電極の組み合わせとして、 アノード/カソード = 比較拡散層/接合拡散層 アノード/カソード = 比較拡散層/比較拡散層 の2種類の電解質膜-電極接合体を作製し、カソードに
本発明を用いた効果を確認した。
本発明を用いた効果を確認した。
【0060】B. 特性評価 表1に各電極の厚さ、ガス通気度、バルクの電気抵抗の
結果が示してある。
結果が示してある。
【0061】その結果、接合拡散層、比較電極層ともに
接合後の全体としての(厚さ、ガス通気度、バルクの電
気抵抗)の特性はほとんど変わらないことがわかった。
接合後の全体としての(厚さ、ガス通気度、バルクの電
気抵抗)の特性はほとんど変わらないことがわかった。
【0062】
【表1】 次に、カソード極側に接合拡散層または比較拡散層を用
いて、実際に燃料電池の運転を行い、その特性の違いを
調べた。燃料ガスとして純水素、酸化ガスとして空気を
用いた。ガスの加湿は、それぞれのガスを、バブラーと
呼ばれる温度を制御された水の中を通じることで行い、
その温度における飽和蒸気分がセル内に導入されること
になる。今回、カソード側のバブラー温度を変化させ、
各拡散層を用いた電極の電位-電流(V−I)特性、セ
ル抵抗を測定した。
いて、実際に燃料電池の運転を行い、その特性の違いを
調べた。燃料ガスとして純水素、酸化ガスとして空気を
用いた。ガスの加湿は、それぞれのガスを、バブラーと
呼ばれる温度を制御された水の中を通じることで行い、
その温度における飽和蒸気分がセル内に導入されること
になる。今回、カソード側のバブラー温度を変化させ、
各拡散層を用いた電極の電位-電流(V−I)特性、セ
ル抵抗を測定した。
【0063】その燃料電池の運転条件として、 ガス圧力 :純水素/空気 =2atm/2 atm ストイキ比 :純水素/空気 = 1.2/4 セル温度 :80°C ポット温度 :純水素/空気 = 90°C/(a)50°C,
(b)80°C, (c)30°Cとした。
(b)80°C, (c)30°Cとした。
【0064】
【表2】 表2からわかるように、カソード側に、接合拡散層もし
くは比較拡散層を用いた場合、耐フラッデイング性、耐
ドライアップ性といった電池特性の違いを表している。
くは比較拡散層を用いた場合、耐フラッデイング性、耐
ドライアップ性といった電池特性の違いを表している。
【0065】図2は本発明の実施例と比較例の空気バブ
ラー温度を変えた場合のV−I特性を示したものであ
る。図2−(a)には、空気のバブラー温度を50°C
にした場合の、V−I特性が示してある。カソード側
に、接合拡散層を場合も、比較拡散層を用いた場合も共
にほぼ同一のV−I特性を示した。
ラー温度を変えた場合のV−I特性を示したものであ
る。図2−(a)には、空気のバブラー温度を50°C
にした場合の、V−I特性が示してある。カソード側
に、接合拡散層を場合も、比較拡散層を用いた場合も共
にほぼ同一のV−I特性を示した。
【0066】図2−(b)には、空気のバブラー温度を
80°Cにし、図2-(a)の場合と比較して、カソー
ド側の加湿量を増やした場合のV−I特性を示した。接
合拡散層を用いた場合、バブラー温度が50°Cの場合
とほとんど変わらない特性を示したが、比較拡散層を用
いた場合、1A/cm2以上の電流密度領域で、急激に出力
が低下する減少が見られた。これは、カソード側の加湿
量の増加により、比較拡散層を用いた場合は、電極の生
成水処理能力の限界をきたし、触媒層のフラッディング
が起こったことによるものと考えられる。
80°Cにし、図2-(a)の場合と比較して、カソー
ド側の加湿量を増やした場合のV−I特性を示した。接
合拡散層を用いた場合、バブラー温度が50°Cの場合
とほとんど変わらない特性を示したが、比較拡散層を用
いた場合、1A/cm2以上の電流密度領域で、急激に出力
が低下する減少が見られた。これは、カソード側の加湿
量の増加により、比較拡散層を用いた場合は、電極の生
成水処理能力の限界をきたし、触媒層のフラッディング
が起こったことによるものと考えられる。
【0067】図2-(c)には、空気のバブラー温度を3
0°Cにし、カソード側の加湿量を弱に減少させた場合
のV−I特性を示した。○は接合拡散層、▼は比較拡散
層を表す。接合拡散層を用いた場合、バブラー温度が5
0°Cの場合とほとんど変わらない特性を示したが、比
較拡散層を用いた場合、電流密度の増加に伴う出力の低
下の割合が大きいことがわかった。これは、カソード側
の加湿量を減少させたために、高分子電解質膜のドライ
アップ現象が起こる事によると考えられる。このこと
は、表2に示したように、比較拡散層を用いた場合、燃
料電池の運転時における、セル抵抗が大きくなっている
事からも確認できる。
0°Cにし、カソード側の加湿量を弱に減少させた場合
のV−I特性を示した。○は接合拡散層、▼は比較拡散
層を表す。接合拡散層を用いた場合、バブラー温度が5
0°Cの場合とほとんど変わらない特性を示したが、比
較拡散層を用いた場合、電流密度の増加に伴う出力の低
下の割合が大きいことがわかった。これは、カソード側
の加湿量を減少させたために、高分子電解質膜のドライ
アップ現象が起こる事によると考えられる。このこと
は、表2に示したように、比較拡散層を用いた場合、燃
料電池の運転時における、セル抵抗が大きくなっている
事からも確認できる。
【0068】一方、接合拡散層を用いた場合、中間水溜
め層の効果で、供給空気が加湿・供給されるため、高分
子電解質膜のドライアップが起こらず、大きな出力低下
が起こらなかったと考えられる。このことは表2の接合
拡散層を用いた場合はセル抵抗がほとんど変わっていな
いことからも確認できる。
め層の効果で、供給空気が加湿・供給されるため、高分
子電解質膜のドライアップが起こらず、大きな出力低下
が起こらなかったと考えられる。このことは表2の接合
拡散層を用いた場合はセル抵抗がほとんど変わっていな
いことからも確認できる。
【0069】このように、本発明の張り合わせによる電
極構造の利点として以下の様なことが考えられる。ガス
拡散層の役割として、触媒層で生成した水をスムーズに
排出させると同時に、電解質を乾燥させないように保湿
する役割がある。そこで、触媒層側に撥水性を有した拡
散層、セパレータ側に親水性を有した拡散層を張り合わ
せることにより、 1.触媒層で生成した水が拡散層の性質の違いにより、
外側に排出されやすくなり、フラッデイング現象が緩和
される。
極構造の利点として以下の様なことが考えられる。ガス
拡散層の役割として、触媒層で生成した水をスムーズに
排出させると同時に、電解質を乾燥させないように保湿
する役割がある。そこで、触媒層側に撥水性を有した拡
散層、セパレータ側に親水性を有した拡散層を張り合わ
せることにより、 1.触媒層で生成した水が拡散層の性質の違いにより、
外側に排出されやすくなり、フラッデイング現象が緩和
される。
【0070】2.電解質の乾燥が防止され、セルを高温
にした場合や、加湿量を減少させた場合のドライアップ
現象が緩和される。
にした場合や、加湿量を減少させた場合のドライアップ
現象が緩和される。
【0071】また、触媒層側にガス拡散性が小さい拡散
層、セパレータ側にガス拡散性が大きい拡散層を張り合
わせることにより、電解質膜を乾燥させること無く、触
媒層面内にガスを均一に供給することが可能となる。
層、セパレータ側にガス拡散性が大きい拡散層を張り合
わせることにより、電解質膜を乾燥させること無く、触
媒層面内にガスを均一に供給することが可能となる。
【0072】さらに貼り合わせをする拡散層の界面に、
異質な物質を挿入又は塗布することにより、異なった機
能を持たせることが可能である。例えば、金属メッシュ
等を挿入することにより、電極の集電効果の向上が期待
できる。
異質な物質を挿入又は塗布することにより、異なった機
能を持たせることが可能である。例えば、金属メッシュ
等を挿入することにより、電極の集電効果の向上が期待
できる。
【0073】燃料電池の電極は、使用される条件により
仕様を変更する必要がある。現在、固体高分子電解質燃
料電池の用途として、自動車用と据え置き(家庭)用の
2つが大きく考えられている。自動車用の場合、燃料電
池は、加圧下で、高電流領域で使用されるため、フラッ
ディング現象が起こりやすい。そのため、電極は、撥水
性を向上させた電極の仕様に設定される傾向にある。一
方、据え置き(家庭)用の場合、常圧下で通常用いられ
るため、電解質膜のドライアップが起こりやすい。その
ため、据え置き(家庭)用の電極は自動車用よりも、や
や撥水性を落とした仕様に設定されるのが普通である。
また、アノード側、カソード側の電極の機能が異なるた
め、それぞれに応じた仕様の電極を準備する必要があ
る。
仕様を変更する必要がある。現在、固体高分子電解質燃
料電池の用途として、自動車用と据え置き(家庭)用の
2つが大きく考えられている。自動車用の場合、燃料電
池は、加圧下で、高電流領域で使用されるため、フラッ
ディング現象が起こりやすい。そのため、電極は、撥水
性を向上させた電極の仕様に設定される傾向にある。一
方、据え置き(家庭)用の場合、常圧下で通常用いられ
るため、電解質膜のドライアップが起こりやすい。その
ため、据え置き(家庭)用の電極は自動車用よりも、や
や撥水性を落とした仕様に設定されるのが普通である。
また、アノード側、カソード側の電極の機能が異なるた
め、それぞれに応じた仕様の電極を準備する必要があ
る。
【0074】本発明のように、張り合わせ構造の電極に
した場合、異なった仕様の拡散層を準備し、その張り合
わせの組み合わせの違いにより、それぞれの要求に答え
た仕様の電極とすることが可能である。またそれぞれの
用途によって、用いられるセルの構造が異なっており、
それぞれに要求される電極の厚さも異なっている。張り
合わせ構造の電極にした場合、電極の厚さの要求に対し
て、容易に対応が可能である。
した場合、異なった仕様の拡散層を準備し、その張り合
わせの組み合わせの違いにより、それぞれの要求に答え
た仕様の電極とすることが可能である。またそれぞれの
用途によって、用いられるセルの構造が異なっており、
それぞれに要求される電極の厚さも異なっている。張り
合わせ構造の電極にした場合、電極の厚さの要求に対し
て、容易に対応が可能である。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、イオン
交換能を有する固体高分子電解質膜と、前記高分子電解
質膜の一方側に配置されるアノード電極と、前記高分子
電解質の他方側に配置されるカソード電極とから構成さ
れる固体高分子電解質型燃料電池において、前記カソー
ド電極は、該電極の厚さ方向に、特性が異なった少なく
とも2つ以上の第1ガス拡散層と第2ガス拡散層を貼り
合わせて接合拡散層を形成したことを特徴とする固体高
分子電解質型燃料電池及び電極であるので、その張り合
わせの組み合わせの違いにより、それぞれの要求に答え
た仕様の電極とすることが可能である。また電極の厚さ
の要求に対しても、容易に対応が可能である。
交換能を有する固体高分子電解質膜と、前記高分子電解
質膜の一方側に配置されるアノード電極と、前記高分子
電解質の他方側に配置されるカソード電極とから構成さ
れる固体高分子電解質型燃料電池において、前記カソー
ド電極は、該電極の厚さ方向に、特性が異なった少なく
とも2つ以上の第1ガス拡散層と第2ガス拡散層を貼り
合わせて接合拡散層を形成したことを特徴とする固体高
分子電解質型燃料電池及び電極であるので、その張り合
わせの組み合わせの違いにより、それぞれの要求に答え
た仕様の電極とすることが可能である。また電極の厚さ
の要求に対しても、容易に対応が可能である。
【図1】本発明の実施例のカソード電極の断面図
【図2】本発明実施例の燃料電池の接合拡散層と比較拡
散層の評価結果を表すグラフ
散層の評価結果を表すグラフ
【図3】固体高分子電解質燃料電池の断面図
【符号の説明】 1a…固体高分子電解質膜 1b…ガス拡散電極(カソード電極1ba、アノード電
極1bb) 1c…セパレータ 1d…触媒層 1bb…アノード電極 1ba…カソード電極 10…第1ガス拡散層 20…第2ガス拡散層 100…接合拡散層(カソード電極)
極1bb) 1c…セパレータ 1d…触媒層 1bb…アノード電極 1ba…カソード電極 10…第1ガス拡散層 20…第2ガス拡散層 100…接合拡散層(カソード電極)
Claims (5)
- 【請求項1】 イオン交換能を有する固体高分子電解質
膜と、前記高分子電解質膜の一方側に配置されるアノー
ド電極と、前記高分子電解質の他方側に配置されるカソ
ード電極とから構成される固体高分子電解質型燃料電池
において、前記カソード電極は、該電極の厚さ方向に、
特性が異なった少なくとも2つ以上の第1ガス拡散層と
第2ガス拡散層を貼り合わせて接合拡散層を形成したこ
とを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池及び電極。 - 【請求項2】 前記カソード電極の第1ガス拡散層と第
2ガス拡散層との間に親水性の水溜め中間層を配設した
ことを特徴とする請求項1記載の固体高分子電解質型燃
料電池及び電極。 - 【請求項3】 前記カソード電極の第1ガス拡散層と第
2ガス拡散層とは、前記電極の厚さ方向にガスの透過
性、電気抵抗、あるいは撥水性の特性の何れか1つ以上
をお互いに変えたことを特徴とする請求項1記載の固体
高分子電解質型燃料電池及び電極。 - 【請求項4】 前記カソード電極の第1ガス拡散層と第
2ガス拡散層において、触媒層側の第1ガス拡散層はガ
ス拡散性の小さい拡散層とし、セパレータ側の第2拡散
層は前記第1ガス拡散層よりガス拡散性が大きい拡散層
としたことを特徴とする請求項1記載の固体高分子電解
質型燃料電池及び電極。 - 【請求項5】 前記第2ガス拡散層を形成する工程と、
密度が前記第2ガス拡散層より高くなるよう前記第2ガ
ス拡散層を厚さ方向から圧縮して第1拡散層を形成する
工程と、前記第1拡散層と第2拡散層とを熱により圧縮
接合して得られる工程からなることを特徴とする固体高
分子電解質型燃料電池の電極の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000355722A JP2002164056A (ja) | 2000-11-22 | 2000-11-22 | 固体高分子電解質型燃料電池及び電極、及びその電極の製造方法 |
| US09/990,378 US6896991B2 (en) | 2000-11-22 | 2001-11-23 | Solid polymer electrolyte fuel cell and method for producing electrode thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000355722A JP2002164056A (ja) | 2000-11-22 | 2000-11-22 | 固体高分子電解質型燃料電池及び電極、及びその電極の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002164056A true JP2002164056A (ja) | 2002-06-07 |
Family
ID=18828090
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000355722A Withdrawn JP2002164056A (ja) | 2000-11-22 | 2000-11-22 | 固体高分子電解質型燃料電池及び電極、及びその電極の製造方法 |
Country Status (2)
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|---|---|
| US (1) | US6896991B2 (ja) |
| JP (1) | JP2002164056A (ja) |
Cited By (17)
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