JP7350971B2 - 触媒膜 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒イオン伝導性膜に関する。より具体的には、本発明は、電極触媒層の面上に追加の層を含む触媒イオン伝導性膜に関する。
燃料電池は、電解質によって分離された2つの電極を含む電気化学電池である。燃料、例えば水素、メタノール若しくはエタノールなどのアルコール、又はギ酸が、アノードに供給され、酸化剤(例えば酸素又は空気)がカソードに供給される。電気化学反応は電極で発生し、燃料及び酸化剤の化学エネルギーは、電気エネルギー及び熱に変換される。電極触媒は、アノードにおける燃料の電気化学的酸化、及びカソードにおける酸素の電気化学的還元を促進するために使用される。
燃料電池は、通常、使用される電解質の性質に応じて分類される。多くの場合、電解質は、固体高分子イオン伝導性膜であり、この膜は、電子的に絶縁性であるがイオン伝導性である。プロトン交換膜燃料電池(proton exchange membrane fuel cell、PEMFC)において、イオン伝導性膜は、プロトン伝導性であり、アノードで生成されたプロトンは、イオン伝導性膜を横切ってカソードに輸送され、ここでそれらは酸素と結合して水を形成する。
PEMFCの主な構成要素は、本質的に5つの層から構成される膜電極接合体である。中心層は、ポリマーイオン伝導性膜である。イオン伝導性膜の両側には、特定の電解反応用に設計された電極触媒を含有する電極触媒層が存在する。最後に、各電極触媒層に隣接して、ガス拡散層が存在する。ガス拡散層は、反応物質が電極触媒層に到達できるようにする必要があり、電気化学反応によって生成される電流を伝導する必要がある。したがって、ガス拡散層は多孔質であり、電気伝導性である必要がある。
膜電極接合体を構築することができる方法の例は、以下の通りである。
(i)ガス拡散層に電極触媒層を適用して、ガス拡散電極を形成してもよい。イオン伝導性膜の各側にガス拡散電極を配置し、互いに積層して、5層膜電極接合体を形成する。
(ii)電極触媒層は、イオン伝導性膜の両面に適用され得る。続いて、触媒コーティングされたイオン伝導性膜の各面にガス拡散層を適用する。
(iii)片側に電極触媒層でコーティングされたイオン伝導性膜、その電極触媒層に隣接するガス拡散層、及びイオン伝導性膜の反対側のガス拡散電極から、膜電極接合体を形成することができる。
典型的には、大部分の用途に十分な電力を提供するには、数十又は数百の膜電極接合体が必要とされるので、燃料電池スタックを作製するための複数の膜電極接合体が組み立てられる。フローフィールドプレートを使用して膜電極接合体を分離する。このプレートは、膜電極接合体に反応物質を供給することと、製品を除去することと、電気的接続を提供することと、物理的担持を提供することと、のいくつかの機能を実行する。
電極触媒層を調製する場合、高性能には特定の望ましい特徴がある。特に、触媒化されている特定の電気化学反応に対して高い活性を有する電極触媒を使用することが望ましい。例えば、PEMFCカソードの場合、酸素還元反応に対して高い活性を有する電極触媒を使用することが望ましい。このような高活性電極触媒を含有する電極触媒層は、酸化剤として純粋な酸素が供給され、電気化学的性能が速度論的制御下にある場合に、高性能を発揮する。しかしながら、そのような電極触媒層は、例えば、電極触媒層の高密度及び低い浸透率のために、空気が酸化剤として供給される場合、すなわち、実際の条件下で、高性能を示さない場合がある。
膜電極接合体が高電流密度で良好な性能を有することが重要であり、性能が改善された膜電極接合体が引き続き必要とされている。特に、実世界の条件、すなわち空中操作でも良好に機能する、高い運動活性を有する電極触媒層を含有する膜電極接合体が必要とされている。
本発明の目的は、膜電極接合体の実際の条件下での高電流密度での良好な性能を発揮する触媒作用のあるイオン伝導性膜を提供することである。したがって、本発明は、イオン伝導性膜、2つの対向する面を有する電極触媒層、及び層Aを含む触媒イオン伝導性膜を提供し、
層A及びイオン伝導性膜が、電極触媒層の反対側の面に隣接し、
層Aが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含み、
電極触媒層が、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含む。
本明細書で使用される「触媒膜」という用語は、配置がどのように調製されるかに関係なく、本発明で定義されるようなイオン伝導性膜、層A及び電極触媒層を含む、本発明で定義されるような配置を指す。
本発明者らは、驚くべきことに、層Aが、所望の電気化学反応に対して本質的に高い運動活性を有する電極触媒層に関連する低い浸透率を補償できることを発見した。高浸透率及び動態活性の組み合わせは、実世界条件下で高レベルの電気化学性能をもたらす。
本発明はまた、本発明の触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体、及び本発明の触媒イオン伝導性膜又は膜電極接合体を含む燃料電池を提供する。燃料電池は、好ましくは、プロトン交換膜燃料電池である。
本発明はまた、本発明の触媒イオン伝導性膜を調製する方法であって、
i)電極触媒層インクを層A上、若しくは層Aインクの層上に適用すること、又は
ii)層Aインクを電極触媒層上、若しくは電極触媒層インクの層上に適用すること、を含み、
電極触媒層インクが、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
層Aインクが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む、方法を提供する。
本発明のこの方法の態様で言及されるイオン伝導性材料I、電極触媒、炭素含有材料C、及びイオン伝導性材料Iは、本発明の触媒イオン伝導性膜の態様で言及されているものと同じである。
本発明の触媒イオン伝導性膜を調製する方法を表すフロー図である。 本発明の触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体、及び層Aを有しない比較触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体の電圧対電流密度を示すプロットである。 本発明の触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体、及び層Aを有しない比較触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体の電圧対電流密度を示すプロットである。 層A内に異なる炭素含有材料Cを有する本発明の触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体、及び層Aを有しない比較触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体の電圧対電流密度を示すプロットであるである。 データが図4に例示されているのと同じ膜電極接合体の1.6A/cmでの温度掃引である。 カソード電極触媒層が異なる透過性を有する本発明の触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体、及び層Aを有しない比較触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体の電圧対電流密度を示すプロットであるである。 電極触媒層の適用及びイオン伝導性膜との組み合わせの前に層Aをガス拡散層に適用することによって調製された本発明の触媒イオン伝導性膜を含む膜電極接合体の電圧対電流密度を示すプロットである。 データが図7に例示されているのと同じ膜電極接合体の1.6A/cmでの温度掃引である。 二次電子(secondary electron、SE)モード及び後方散乱電子(back-scattered-electron、BSE)モードの両方で走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope、SEM)で撮像された集束イオンビーム粉砕によって調製された断面を示し、本発明の触媒イオン伝導性膜の一部を示し、層A及び電極触媒層を示している。 層A及びPt電極触媒を含有する電極触媒層の水銀圧入ポロシメトリによって測定された直径1ミクロン未満の細孔の累積圧入トレースを示している。 層A及びPt電極触媒を含む電極触媒層の水銀圧入ポロシメトリによって測定された直径1ミクロン未満の細孔の差動圧入トレースを示している。 層A及びPt/Ni合金電極触媒を含有する電極触媒層の水銀圧入ポロシメトリによって測定された直径1ミクロン未満の細孔の累積圧入トレースを示している。 層A及びPt/Ni合金電極触媒を含有する電極触媒層の水銀圧入ポロシメトリによって測定された直径1ミクロン未満の細孔の差動圧入トレースを示している。最頻値の細孔直径が提供される。
発明の詳細な説明
ここで、本発明の好ましいかつ/又は任意選択的な特徴が、記載される。本発明の任意の態様も、文脈による別途の要求がない限り、本発明の任意の他の態様とも組み合わせることができる。任意の態様の好ましい又は任意選択的な特徴のいずれも、文脈による別途の要求がない限り、本発明の任意の態様とも、単一又は組み合わせで、組み合わせることができる。
層Aは、好適には、プロトン伝導性アイオノマーであるイオン伝導性材料Iを含む。当業者は、アイオノマーが、電気的に中性の繰り返し単位と、側鎖を介してポリマー主鎖に共有結合されたイオン化可能な繰り返し単位の両方から構成されるポリマーであることを理解している。イオン伝導性材料Iは、パーフルオロスルホン酸材料(えば、Nafion(登録商標)(Chemours Company)、Aciplex(登録商標)(旭化成)、Aquivion(登録商標)(Solvay Specialty Polymer)、Flemion(登録商標)(旭硝子))、又はスルホン化又はホスホン化されたポリマーである部分的にフッ素化又は非フッ素化炭化水素に基づくアイオノマー、例えばFuMA-Tech GmbHからのfumapem(登録商標)P、E又はKシリーズの製品、JSR Corporation、東洋紡などから入手可能なものなどを含み得る。好適には、アイオノマーは、パーフルオロスルホン酸、特にChemours社から入手可能なNafion(登録商標)シリーズ、特にNafion(登録商標)1100EW、及びSolvayから入手可能なAquivion(登録商標)シリーズ、特にSolvay(登録商標)830EWである。
層Aはまた、好ましくは粉末形態である炭素材料Cを含む。炭素材料Cは、通常、1300m/g以下、好ましくは、Brunauer-Emmett-Teller(BET)窒素収着法による測定として500m/g以下の表面積を有する。炭素材料は、典型的には、少なくとも60m/g、好ましくは少なくとも200m/gの表面積を有する。
炭素材料Cは、水銀圧入ポロシメトリによって決定されるように、100nm以下、好ましくは75nm以下、より好ましくは60nm以下の最頻値の細孔径を有し得る。炭素材料は、水銀圧入ポロシメトリによって決定されるように、少なくとも5nm、好ましくは少なくとも10nm、より好ましくは少なくとも20nmの最頻値の細孔径を有し得る。水銀圧入ポロシメトリに使用される手順は、実施例の項に提示されている。特に、水銀圧は、測定中に約3.0~60,000psiaに増加し、1ミクロン未満及び3nmを超える細孔径での気孔率が気孔率特性の計算に使用される。
水銀圧入ポロシメトリによって決定されるように、炭素材料Cは、500m/g以下の総細孔面積を有し得る。炭素材料は、水銀圧入ポロシメトリによって決定されるように、少なくとも30m/g、好ましくは少なくとも100m/g、より好ましくは少なくとも150m/gの総細孔面積を有し得る。水銀圧入ポロシメトリに使用される手順は、実施例の項に記載されている。特に、水銀圧は、測定中に約3.0~60,000psiaに増加し、1ミクロン未満及び3nmを超える細孔径での気孔率が気孔率特性の計算に使用される。
炭素材料Cは、カーボンブラック又は黒鉛化カーボンブラックであり得る。したがって、炭素材料Cは、例えば、市販のカーボンブラック(例えば、Cabot Corp.(Vulcan(登録商標)XC72R)又はAkzo Nobel(Ketjen(登録商標)ブラックシリーズ)から)又はこれらのカーボンブラック又はアセチレンブラックなどの他の市販のカーボンブラック(Chevron Phillips(Shawinigan Black(登録商標))又はDenkaから入手可能なものなど)の黒鉛化バージョンであり得る。炭素材料Cはまた、国際公開第2013/045894号に記載されているものなど、燃料電池で使用するために、特別に設計されているものでもよい。
層Aにおけるイオン伝導性材料Iの炭素含有材料Cとの重量比は、好適には、2:1~1:2、好ましくは1:1~1:2の範囲内にある。
層Aは、構造化剤などの他の材料及び過酸化物分解触媒又は酸素発生触媒などの反応性材料を含有し得る。好適には、層Aは、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料C以外の層Aの総重量で10重量%以下、典型的には5重量%以下、例えば1重量%以下を含む。一態様では、層Aは、イオン伝導性材料Iと炭素含有材料Cからなる。酸素発生触媒の例としては、国際公開第2011/021034号及び国際公開第2012/080726号に開示されているものが挙げられる。酸素発生触媒は、電池の反転中にアノードで、又は開始-停止サイクル中にカソードで発生する可能性のある高電位イベント中の炭素腐食から保護する。好ましくは、層Aは、酸素発生触媒以外の電極触媒を含まない。言い換えれば、層Aは、酸素発生触媒を含むか、又は電極触媒を含まない。好ましくは、層Aは、電極触媒を含まない。
層Aは、好ましくは15nmを超える、より好ましくは20nmを超える浸透率kを有する。浸透率の上限は特に限定されない。例えば、浸透率は、好適には450nm以下、典型的には250nm以下、例えば、100nm以下である。この文脈における浸透率は、実施例の項に提示されている手順に従って水銀圧入ポロシメトリ測定値から計算される。特に、水銀圧は、測定中に約3.0~60,000psiaに増加し、1ミクロン未満及び3nmを超える細孔径での気孔率が気孔率特性の計算に使用される。
層Aは、好適には15μm以下、典型的には10μm以下、好ましくは6μm以下の厚さを有する。層Aは、好適には、少なくとも1μm、典型的には少なくとも2μm、好ましくは少なくとも3μmの厚さを有する。層厚は、SEM画像の断面を検査することによって容易に決定することができる。
好ましくは、層Aは、疎水性である。言い換えれば、層Aは、水圧入ポロシメトリによる測定として少なくとも90°、典型的には少なくとも105°の接触角を有する。好適には、層Aは、120°以下、典型的には110°以下の接触角を有する。水圧入ポロシメトリは、層内の細孔の内表面内の水の接触角を測定する。したがって、層中の細孔の内表面は疎水性であるため、層は、疎水性である。水圧入ポロシメトリに使用される手順は、実施例の項に提示されている。特に、水圧は、測定中に約10~10,000psiaに増加する。
電極触媒層は、2つの対向する面、すなわち電極触媒層の厚さによって分離された面を有する。当業者は、貫通面、z方向、の測定値を意味する厚さを理解するであろう。対向する面は、厚さに対して、すなわちx-y平面において垂直に延在する。したがって、イオン伝導性膜と層Aが電極触媒層の反対側の面に隣接しているという要件は、それらが電極触媒層の厚さによって分離されていることを意味する。好ましくは、層Aは、電極触媒層の一方の面と接触しており、イオン伝導性膜は、電極触媒層の反対側の面と接触している。代替的に、層Aは、電極触媒層の一方の面と接触しており、イオン伝導性膜は、電極触媒層とイオン伝導性膜との間に1つ以上、好ましくは1つ以下の層を有する反対側の面に隣接している。
電極触媒層は、好適には、イオン伝導性材料Iと同じであっても異なっていてもよいプロトン伝導性アイオノマーであるイオン伝導性材料Iを含む。したがって、イオン伝導性材料は、パーフルオロスルホン酸(例えば、Nafion(登録商標)(Chemours Company)、Aciplex(登録商標)(旭化成)、Aquivion(登録商標)(Solvay Specialty Polymer)、Flemion(登録商標)(旭硝子))、又はスルホン化又はホスホン化されたポリマーである部分的にフッ素化又は非フッ素化炭化水素に基づくアイオノマー、例えばFuMA-Tech GmbHからのfumapem(登録商標)P、E又はKシリーズの製品、JSR Corporation、東洋紡などから入手可能なものなどを含み得る。好適には、アイオノマーは、パーフルオロスルホン酸、特にChemours社から入手可能なNafion(登録商標)シリーズ、特にNafion(登録商標)1100EW、及びSolvayから入手可能なAquivion(登録商標)シリーズ、特にSolvay(登録商標)830EWである。
電極触媒層はまた、電極触媒を含む。電極触媒は、好適には、
(i)白金族金属(白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、及びオスミウム)、
(ii)金若しくは銀、
(iii)卑金属、
あるいはこれらの金属又はそれらの酸化物のうちの1つ以上を含む合金又は混合物から選択される。
塩基金属は、貴金属ではないスズ又は遷移金属である。貴金属は、白金族金属(白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム又はオスミウム)又は金である。合金電極触媒中の好適な塩基金属は、銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、鉄、チタン、モリブデン、バナジウム、マンガン、ニオブ、タンタル、クロム、及びスズである。典型的には、電極触媒は、白金族金属又は白金族金属の合金を含む。特に、電極触媒は、白金、又は塩基金属、好ましくはニッケル若しくはコバルト、最も好ましくはニッケルを有する白金の合金を含む。白金の合金化金属との原子比は、典型的には、3:1~1:3の範囲内にあり、これを含む。
電極触媒は、担持材料上に担持されていなくても、又は担持されていてもよい。用語「担持される」は、当業者によって容易に理解されるであろう。例えば、用語「担持される」は、物理的又は化学的結合によって担持材料に結合又は固定されている電極触媒を含むことが理解されるであろう。例えば、電極触媒は、イオン結合若しくは共有結合、又はファンデルワールス力などの非特異的相互作用によって担持材料に結合又は固定されてもよい。
典型的には、好ましくは粉末形態である炭素担持材料が使用される。炭素材料、Cは、カーボンブラック又は黒鉛化カーボンブラックであり得る。したがって、炭素材料Cは、例えば、市販のカーボンブラック(例えば、Cabot Corp.(Vulcan(登録商標)XC72R)又はAkzo Nobel(Ketjen(登録商標)ブラックシリーズ)から)又はこれらのカーボンブラック又はアセチレンブラックなどの他の市販のカーボンブラック(Chevron Phillips(Shawinigan Black(登録商標))又はDenkaから入手可能なものなど)の黒鉛化バージョンであり得る。担持材料Cはまた、国際公開第2013/045894号に記載されているものなど、燃料電池で使用するために、特別に設計されているものでもよい。
代替的に、担持材料は、金属酸化物又は混合酸化物、特に、ニオビアドープチタニア、リンドープスズ酸化物及び混合白金基金属酸化物又は混合金属酸化物(国際公開第2012/080726号に開示される)などの導電性混合酸化物、炭化物(例えば、タングステンカーバイド、モリブデンカーバイド又はチタンカーバイド、好適にはタングステンカーバイド又はチタンカーバイド)、窒化物、特に導電性窒化物(例えば、窒化チタン又は窒化チタンアルミニウム)であり得る。
電極触媒材料が担持される場合、担持材料への電極触媒の負荷は、好適には、電極触媒と担持体の合計重量で少なくとも10重量%、典型的には少なくとも20重量%であり得る。電極触媒の負荷は、好適には、90重量%以下、典型的には60重量%以下、例えば、電極触媒と担持体の総重量で40重量%以下であり得る。
電極触媒層は、好ましくは水銀圧入ポロシメトリによって決定される25nm以下、より好ましくは20nm以下の浸透率kを有する。浸透率の下限は特に限定されない。例えば、浸透率は、好適には少なくとも5nmである。この文脈における浸透率は、実施例の項に提示されている手順に従って水銀圧入ポロシメトリ測定値から計算される。特に、水銀圧は、測定中に約3.0~60,000psiaに増加し、1ミクロン未満及び3nmを超える細孔径での気孔率が気孔率特性の計算に使用される。
好適には、電極触媒層は、疎水性である。言い換えれば、電極触媒層は、少なくとも90°、典型的には少なくとも105°の水圧入ポロシメトリによって測定される接触角を有する。好適には、電極触媒層は、120°以下、典型的には110°以下の接触角を有する。水圧入ポロシメトリは、電極触媒層内の細孔の内表面内の水の接触角を測定する。したがって、層中の細孔の内表面は疎水性であるため、層は、疎水性である。水圧入ポロシメトリに使用される手順は、実施例の項に提示されている。特に、水圧は、測定中に約10~10,000psiaに増加する。
電極触媒層は、アノード又はカソード、好ましくはプロトン交換膜燃料電池アノード又はカソードであり得る。好ましくは、電極触媒層は、カソードである。触媒イオン伝導性膜は、本発明で定義される電極触媒層の識別に応じて、アノード又はカソードのいずれかとなるイオン伝導性膜の反対側の面に存在する追加の触媒含有層を含む。したがって、追加の触媒含有層は、好ましくはアノードである。
イオン伝導性膜の反対側の面に存在する追加の触媒層は、本明細書に記載の配置で、本発明に定義されるような層Aとともに、本発明に定義される電極触媒層であり得る。したがって、本発明はまた、2つの対向する面を有するイオン伝導性膜を含む触媒イオン伝導性膜を提供し、イオン伝導性膜の1つの面においては、2つの対向する面を有するカソード電極触媒層、及び層Aであり、
層A及びイオン伝導性膜が、カソード電極触媒層の反対側の面に隣接し
カソード層Aが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含み、
電極触媒層が、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
イオン伝導性膜の反対側の面においては、2つの対向する面を有するアノード電極触媒層、及び層Aであり、
層A及びイオン伝導性膜が、電極触媒層の反対側の面に隣接し、
層Aが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含み、
アノード電極触媒層が、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含む。
電極触媒層の厚さは特に限定されず、意図される用途に依存するであろう。例えば、燃料電池カソードにおいて、電極触媒層の厚さは、少なくとも0.1μm、好適には少なくとも2μm、典型的には少なくとも5μmであり得る。燃料電池カソードにおいて、厚さは、40μm以下、好適には20μm以下、典型的には15μm以下であり得る。層厚は、SEM画像の断面を検査することによって容易に決定することができる。
電極触媒負荷はまた、意図される用途に依存するであろう。この文脈において、電極触媒負荷とは、電極触媒層における所望の反応のための活性金属の量、例えば、電極触媒が合金の形態の白金族金属を含有する場合の電極触媒層における白金族金属の量を意味する。したがって、電極触媒が白金である場合、電極触媒負荷は、mg/cmとして表される単位面積当たりの白金の量である。電極触媒が白金及びニッケルの合金である場合、電極触媒負荷は、mg/cmとして表される単位面積当たりの白金の量である。燃料電池カソードにおいて、電極触媒負荷は、好適には少なくとも0.05mgPt/cm、例えば0.5mgPt/cm以下、好ましくは0.3mgPt/cm以下である。
電極触媒層は、追加の構成要素を含んでもよい。そのような構成要素には、酸素発生触媒、過酸化水素分解触媒、反応物及び水輸送特性を制御するための疎水性添加剤(例えば、表面処理を伴うか又は伴わない、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)又は無機固体などのポリマー)又は親水性添加剤(例えば、酸化物などのポリマー又は無機固体)が挙げられるが、これらに限定されない。追加の構成要素の選択肢は、当業者が決定する能力の範囲内である。
本発明の触媒イオン伝導性膜のイオン伝導性膜は、イオン伝導性膜の厚さによって分離された2つの対向する面を有する。当業者は、貫通面、z方向の測定値を意味する厚さを理解するであろう。対向する面は、厚さに対して、すなわちx-y平面において垂直に延在する。
イオン伝導性膜Aは、好適には、プロトン伝導性アイオノマーであるイオン伝導性材料を含む。したがって、イオン伝導性材料は、パーフルオロスルホン酸(例えば、Nafion(登録商標)(Chemours Company)、Aciplex(登録商標)(旭化成)、Aquivion(登録商標)(Solvay Specialty Polymer)、Flemion(登録商標)(旭硝子))、又はスルホン化又はホスホン化されたポリマーである部分的にフッ素化又は非フッ素化炭化水素に基づくアイオノマー、例えばFuMA-Tech GmbHからのfumapem(登録商標)P、E又はKシリーズの製品、JSR Corporation、東洋紡などから入手可能なものなどを含み得る。好適には、アイオノマーは、ペルフルオロスルホン酸、特にSolvayから入手可能なAquivion(登録商標)製品群、特にAquivion(登録商標)790EWである。
イオン伝導性膜の厚さは特に限定されず、イオン伝導性膜の意図される用途に依存する。例えば、典型的な燃料電池イオン伝導性膜は、少なくとも5μm、好適には少なくとも8μm、好ましくは少なくとも10μmの厚さを有する。典型的な燃料電池イオン伝導性膜は、50μm以下、好適には30μm以下、好ましくは20μm以下の厚さを有する。したがって、典型的な燃料電池イオン伝導性膜は、5~50μm、好適には8~30μm、好ましくは10~20μmの範囲の厚さを有する。層厚は、SEM画像の断面の検査から容易に決定することができる。
イオン伝導性膜は、過酸化物分解触媒及び/又はラジカル分解触媒、及び/又は再結合触媒などの追加の構成要素を含み得る。再結合触媒は、燃料電池のアノード及びカソードからそれぞれイオン伝導性膜に拡散して水を生成することができる未反応のH及びOの再結合を触媒する。イオン伝導性膜はまた、引き裂き抵抗の増加や水和及び脱水時の寸法変化の減少などのイオン伝導性膜強度の改善を提供し、したがって、膜電極接合体の耐久性及び本発明の触媒イオン伝導性膜を組み込んだ燃料電池の寿命を更に延ばすために、イオン伝導性膜の厚さ内に埋め込まれた平面多孔質材料(例えば、USRE37307に記載される発泡ポリテトラフルオロエチレン(expanded polytetrafluoroethylene、ePTFE))などの補強材料を含み得る。補強イオン伝導性膜を形成するための他のアプローチには、米国特許第7,807,063号及び米国特許第7,867,669号に開示されているものが含まれ、ここで、補強材は、ポリイミドなどの硬質ポリマーフィルムであり、その中に多数の細孔が形成され、その後、PFSAアイオノマーで満たされる。イオン伝導性ポリマー層中に分散されたグラフェン粒子もまた、補強材料として使用されてもよい。
存在する任意の補強材は、イオン伝導性膜の厚さ全体を横切って延在する場合もあれば、イオン伝導性膜の厚さの一部のみに延在する場合もある。イオン伝導性膜の厚さは、イオン伝導性膜の面に垂直に延在し、例えば、それは貫通面のz方向にあることが理解されよう。イオン伝導性膜の第1の表面及び第2の表面の周辺部をイオン伝導性膜の第1の表面及び第2の表面の中央面よりも大きい程度に補強することが更に有利であり得る。逆に、イオン伝導性膜の第1の表面又は第2の表面の中央をイオン伝導性膜の第1の表面又は第2の表面の周辺部よりも大きい程度に補強することが望ましい場合がある。
本発明の方法では、本発明の触媒イオン伝導性膜は、インク-層Aインク及び電極触媒層インクを使用して調製される。当業者には容易に明らかなように、層Aインクは、乾燥されたときに層Aになり、電極触媒層インクは、乾燥されたときに電極触媒層になる。層Aインクの層、又は電極触媒インクの層は、乾燥されていないインクの層である。
当業者は、そのようなインクを調製することができ、そのようなインクを調製する方法は特に限定されない。例えば、層Aインクを調製するために、イオン伝導性材料I、炭素材料C及び任意の追加の構成要素が、水性及び/又は有機溶媒中に分散される。必要に応じて、凝集粒子の分解は、高剪断混合、粉砕、ボール粉砕、マイクロ流動化剤の通過など、又はそれらの組み合わせなどの当技術分野で知られている方法によって実行される。好適な溶媒としては、例えばプロパン-1-オール:水、例えば、22重量%プロパン-1-オール/水などの、水を有するそのような溶媒の混合物を含むアルコール系溶媒が挙げられる。電極触媒層インクを調製するために、イオン伝導性材料I、電極触媒(担持又は支持されていない)及び任意の追加の構成要素が、水性及び/又は有機溶媒中に分散される。必要に応じて、凝集粒子の分解は、高剪断混合、粉砕、ボール粉砕、マイクロ流動化剤の通過など、又はそれらの組み合わせなどの当技術分野で知られている方法によって実行される。好適な溶媒としては、例えばプロパン-1-オールなどの、水と溶媒などの混合物を含むアルコール系溶媒が挙げられる:水、例えば、22重量%プロパン-1-オール/水。
層Aインクは、層Aを提供するために乾燥され、例えば、層Aインクは、100~300℃、好適には200~250℃の範囲の温度に十分な時間期間加熱される。乾燥方法は特に限定されず、当業者は好適な方法を特定することができるであろう。電極触媒層インクは、電極触媒層を提供するために乾燥され、例えば、電極触媒インクは、100~250℃、好適には150~200℃の範囲及びこれを含む温度に加熱される。乾燥はまた、層をアニールする機能も有する。本発明の方法では、第2のインクが適用される前に、堆積される第1のインクを乾燥させる必要はない。言い換えれば、適用される第2のインクは、予備形成され乾燥された層A又は電極触媒層に適用され得るか、又はそれは、層Aインク又は電極触媒層インクのまだ湿った適用部に適用され得る。
電極触媒層インクが最初に基材に適用される場合、基材は、好ましくはイオン伝導性膜である。次に、層Aインクは、乾燥されて層Aを形成する前に、電極触媒層インクの層、又は電極触媒層(電極触媒層インクの乾燥後)に適用される。したがって、本発明は、本発明の触媒イオン伝導性膜を調製するための方法であって、
i)電極触媒層インクをイオン伝導性膜上に適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、
ii)電極触媒層上に層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップを含み、
電極触媒層インクが、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
層Aインクが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む、方法を提供する。
代替的に、ステップii)において、層Aインクは、電極触媒層インクのまだ湿った適用部に適用され得る。したがって、代替的に、ステップi)で適用されたインクは、ステップii)の前に乾燥されず、層Aインクは、ステップii)で電極触媒層インクの層に適用される。
好ましくは、層Aインクは、最初に基材に適用され、次に電極触媒インクを層(層A又は層Aインクの層のいずれか)に適用する前に、好ましくは乾燥されて層Aを形成し(この段階での乾燥は必要ないが)、乾燥して電極触媒層を形成する。組み合わされた層は、電極触媒層がイオン伝導性膜に隣接するように、イオン伝導性膜と好適に組み合わされ得る。したがって、本発明は、本発明による触媒イオン伝導性膜を調製する方法であって、
i)基材上にイオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップ、次に、
ii)イオン伝導性材料I及び電極触媒を含む電極触媒層インクをステップi)において形成された層A上に適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、
iii)電極触媒層がイオン伝導性膜に隣接するように、層をイオン伝導性膜と組み合わせるステップを含む、方法を提供する。層Aインクが適用される基材は、好適には、デカール移植基材であり得る。
代替的に、ステップii)において、電極触媒層インクは、層Aインクのまだ湿った適用部に適用され得る。したがって、代替的に、ステップi)で適用されたインクは、ステップii)の前に乾燥されず、電極触媒層インクは、ステップii)で層Aインクの層に適用される。
本発明で使用されるデカール転写は、電極触媒層を損傷することなく除去することができる任意の好適な材料から形成することができ、デカール転写基材を選択することができるのは当業者の能力の範囲内である。好適な材料の例としては、フルオロポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ethylene tetrafluoroethylene、ETFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー(perfluoroalkoxy polymer、PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP-ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのコポリマー)及びポリオレフィン、例えば二軸延伸ポリプロピレン(biaxially orientated polypropylene、BOPP)が挙げられる。
本発明の膜電極接合体は、本明細書で定義される層Aとともに本明細書で定義されるような、本明細書に記載の配置において、イオン伝導性膜の片面又は両面、好ましくは一方に電極触媒層を含む、本発明による触媒イオン伝導性膜を含み、これは、好ましくはカソードであり、好ましくはプロトン交換膜燃料電池のカソードである。膜電極接合体は、各面にガス拡散層を含む。
本発明はまた、本発明の触媒イオン伝導性膜を含む本発明の膜電極接合体を調製する方法であって、
i)電極触媒層インクをイオン伝導性膜上に適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、次に
ii)電極触媒層上に層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップを含み、
電極触媒層インクが、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
層Aインクが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む、方法を提供する。
その後、ガス拡散層を層Aに適用する。
代替的に、ステップii)において、層Aインクは、電極触媒層インクのまだ湿った適用部に適用され得る。したがって、代替的に、ステップi)で適用されたインクは、ステップii)の前に乾燥されず、層Aインクは、ステップii)で電極触媒層インクの層に適用される。
追加的に、本発明は、本発明による触媒イオン伝導性膜を含む本発明の膜電極接合体を調製する方法であって、
i)基材上にイオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップ、次に、
ii)イオン伝導性材料I及び電極触媒を含む電極触媒層インクをステップi)において形成された層Aに適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、次に、
iii)電極触媒層がイオン伝導性膜に隣接するように、層をイオン伝導性膜と組み合わせるステップを含む、方法を提供する。層Aインクが適用される基材は、好適には、デカール転写基材又はガス拡散層であり得る。
代替的に、ステップii)において、電極触媒層インクは、層Aインクのまだ湿った適用部に適用され得る。したがって、代替的に、ステップi)で適用されたインクは、ステップii)の前に乾燥されず、電極触媒層インクは、ステップii)で層Aインクの層に適用される。
層Aインクが適用される基材がガス拡散層である場合、層Aインクは、ガス拡散層上に存在する場合、微多孔質層に適用される。電極触媒層インクを層Aに適用してガス拡散電極を形成した後、次いで、組み合わされた層をイオン伝導性膜と組み合わせ、その結果電極触媒層がイオン伝導性膜に隣接する。
層Aインクが適用される基材がデカール転写基材である場合、デカール転写基材は、ステップiii)の後に層Aから除去される。その場合、その後、ガス拡散層を追加することができる。
好ましくは、組み合わされた層は、電極触媒層がイオン伝導性膜と接触するように、イオン伝導性膜と直接組み合わされる。
ガス拡散層は、ガス拡散基材及び任意選択的に微多孔質層を含む。好ましくは、ガス拡散層は、微多孔質層を含む。典型的な基材としては、炭素繊維のネットワーク及び熱硬化性樹脂結合剤を含む不織布紙若しくはウェブ(例えば、Toray Industries Inc.,Japanから入手可能な炭素繊維紙のTGP-Hシリーズ、若しくはFreudenberg FCCT KG,Germanyから入手可能なH2315シリーズ、若しくはSGL Technologies GmbH(Germany)から入手可能なSigracet(登録商標)シリーズ、若しくはAvCarb Material Solutions LLCからのAvCarb(登録商標)シリーズ、又は炭素織布が挙げられる。カーボン紙、ウェブ、又は布は、電極の製造前に前処理を施し、それをより湿潤性(親水性)又はより耐湿潤性(疎水性)のいずれかにするために膜電極アセンブリに組み込まれ得る。任意の処理の性質は、燃料電池の種類及び使用される動作条件により異なる。基材は、液体懸濁液からの含浸による非晶質カーボンブラックなどの材料を組み込むことにより、湿潤性を高めることができる、又はPTFE若しくはポリフルオロエチレンプロピレン(polyfluoroethylenepropylene、FEP)などのポリマーのコロイド懸濁液で基材の細孔構造を含浸させ、続いてポリマーの融点を超えて乾燥及び加熱することによって、疎水性を高めることができる。微多孔質層はまた、層Aに接触する面上のガス拡散基材に適用され得る。微多孔質層は、典型的には、カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのポリマーの混合物を含む。微多孔質層の追加は、プロトン交換膜燃料電池などの用途に特に好ましい。
図1は、本発明による好ましい方法の概略図を示す。カソード電極触媒層インクを適用し乾燥させる前に、層AインクをPTFEデカール転写基材に適用し、乾燥させる。次に、組み合わされた層を、既にアノードを含むか、その後アノードを追加されたかのいずれかのイオン伝導性膜に転写する。
層Aインクの調製
層Aインクは、炭素粉末が完全に湿ったことを確実にするために、スパチュラを使用して、2gの炭素粉末を7.07gの水性Solvay 830EWアイオノマー溶液(Aquivion、25重量%)と混合することによって製作した。2.85gの未希釈のプロパン-1-オール及び4.82gの水を混合物に添加して、溶媒混合物中の22重量%のプロパン-1-オール/水比を達成し、十分に撹拌した。カーボンインク中のアイオノマー含有量は、炭素の重量に対して90重量%であった。最適な粒子破壊が達成されるまで、混合物を10、5mm直径のYTZ(登録商標)ビーズを有するSpeedmixer(商標)DAC 150 FVZ-Kで処理した。インク処理を停止し、5分後に撹拌して、処理中のインクの過熱を回避した。
各々が異なる炭素を含有する2つの異なる層Aインクを調製した。層A1(LA1)インクは、国際公開第2013/045894号に記載されているように、燃料電池での使用のために特異的に設計された炭素を含有した。層A2(LA2)インクは、Ketjen EC-300Jを含有していた。
電極触媒層インクの調製
炭素担持Pt電極触媒
電極触媒層インクEL1を、カーボンブラックに担持された30重量%Pt2.5gをスパチュラを使用した13.47gのNafion 1100EW溶液(DuPont、10~12重量%)に混合することによって製作し(これは、国際公開第2013/045894号に記載されている炭素担持Pt触媒の一般的な調製方法に類似した方法を使用して調製された)プロパン-1-オール溶媒を添加する前に、電極触媒粉末が完全に湿っていることを確認した。3.35gの未希釈のプロパン-1-オールを混合物に添加して、溶媒混合物中の22重量%のプロパン-1-オール/水比を達成し、十分に撹拌した。カソードインク中のアイオノマー含有量は、炭素の重量に対して90重量%であった。最適な粒子破壊が達成されるまで、混合物を10、5mm直径のYTZ(登録商標)ビーズを有するSpeedmixer(商標)DAC 150 FVZ-Kで処理した。インク処理を停止し、5分後に撹拌して、処理中のインクの過熱を回避した。処理されたインクを、好適なインク固形含有量に更に希釈し、コーティングプロセスが電極触媒層中の目標のPt負荷を達成できるようにした。
炭素担持Pt/Ni触媒
電極触媒層インクEL2、EL3、EL4、及びEL5を、2gのカーボンブラック担持ナノ粒子Pt/Ni合金材料(電極触媒粉末)を一定量のNafion 1100EW溶液(DuPont、10~12重量%)と混合することによって製作し、電極触媒粉末中の炭素の質量に対して80~90%のアイオノマーの質量を提供した。電極触媒材料中の金属の量を、誘導結合プラズマ質量分析を使用して分析した。炭素の質量は、金属の総質量及び質量の差から計算された。スパチュラを使用して、プロパン-1-オール溶媒添加前に電極触媒粉末を完全に湿らせた。未希釈のプロパン-1-オールを混合物に添加して、溶媒混合物中の22重量%のプロパン-1-オール/水比を達成し、十分に撹拌した。最適な粒子破壊が達成されるまで、混合物を10、5mm直径のYTZ(登録商標)ビーズを有するSpeedmixer(商標)DAC 150 FVZ-Kで処理した。インク処理を停止し、5分後に撹拌して、処理中のインクの過熱を回避した。次いで、処理されたインクを、22重量%のプロパン-1-オール/水で好適なインク固形含有量に希釈し、コーティングプロセスが電極触媒層中の標的Pt負荷を達成できるようにした。
EL2インク中の電極触媒は、炭素上で30%Pt1.8Niであり、国際公開第2013/045894号に記載されているように、燃料電池での使用のために特異的に設計されている。EL3インク中の電極触媒は、炭素上で44%Pt1.8Niであり、国際公開第2017/129982号に開示されている一般的な方法によって調製された。EL4インク中の電極触媒は、炭素上で40%Pt3.5Niであり、国際公開第2017/129982号に開示されている一般的な方法によって調製された。EL5インク中の電極触媒は、炭素上で30%Pt2.1Niであり、炭素は、Ketjen EC-300Jである。
触媒イオン伝導性膜の調製
比較例(層Aなし)
アノード及びカソード触媒層をPTFEシート上に堆積させ、150℃~200℃の温度の積層によるPFSA強化膜(17μm厚)のいずれかの側に適切な層を転写することにより、50cmの活性領域の触媒イオン伝導性膜を調製した。本発明の電極触媒層インクを使用して、カソード電極触媒層を形成した。各触媒イオン伝導性膜中のアノード触媒層は、0.1mgPt/cmの負荷でアノード触媒(炭素担体上の60重量%のPtの公称Pt負荷を有するHiSPEC(登録商標)9100)を含んでいた。
実施例(層Aを含む)
調製1
50cmの触媒イオン伝導性膜活性領域を、最初に層AインクをPTFEシート上に堆積させ、乾燥及びアニール(200~250℃)することによって調製した。次に、電極触媒層インクを乾燥層Aの上部に印刷し、乾燥させ、アニール(150~200℃した。次に、組み合わされた層をPFSA補強膜の一方の側(厚さ20μm)に転写し、アノード層を、150℃~200℃の温度で積層することによって、PTFEシートから他方の側に転写した。各触媒イオン伝導性膜中のアノード層は、0.1mgPt/cmの負荷でアノード触媒(炭素担体上の60重量%のPtの公称Pt負荷を有するHiSPEC(登録商標)9100)を含んでいた。
調製2
50cmの触媒イオン伝導性膜活性領域を、最初に層Aインクを微多孔質層上に堆積させ、乾燥及びアニール(200~250℃)することによって調製した。使用したガス拡散層は、炭素及びPTFEを含有する疎水性微多孔質層を有する炭素繊維紙であった。次に、電極触媒層インクを乾燥層Aの上部に印刷し、乾燥させ、アニール(150~200℃)した。次に、組み合わされた層をPFSA補強膜の一方の側(厚さ17μm)に転写し、アノード層を、150℃~200℃の温度で積層することによって、PTFEシートから他方の側に転写した。各触媒イオン伝導性膜中のアノード層は、0.1mgPt/cmの負荷でアノード触媒(炭素担体上の60重量%のPtの公称Pt負荷を有するHiSPEC(登録商標)9100)を含んでいた。
膜電極接合体の調製
完全な膜電極接合体を形成するために必要に応じて、各触媒イオン伝導性膜の面にガス拡散層を適用した。使用したガス拡散層は、炭素を含有する疎水性微多孔質層と、触媒イオン伝導性膜と接触する面に適用されたPTFEと、を有する炭素繊維紙であった。
膜電極接合体性能試験
50cm膜電極接合体の分極(電流対電圧)性能は、完全に加湿及び加圧(100%RH、100kPag)条件下、及び両方とも化学量論2.0のHと空気の流れを使用してより乾燥した(30%RH)条件下で80℃のH/空気中で測定した。カソード触媒の動態挙動の任意の違いを確認するために、同じ温度及び圧力及び水素化学量論下で、カソード側の酸化剤として純粋な酸素を使用して分極曲線も記録したが、使用した酸素化学量論は10.0であった。すべての測定において、電池湿度(RH)及び圧力は、アノード及びカソード入口で制御された。温度掃引を、水素及び空気の露点を53℃で電池入口に固定し、約38℃~91℃の異なる点で電池温度を制御することによって実施した。
最頻値の細孔径、総細孔容積、及び浸透率-水銀圧入ポロシメトリ測定
測定される電極触媒層又は層Aは、イオン伝導性膜又は薄いPTFEシート上のいずれかで担持された。測定される層をストリップに切断し、これを、圧入計として知られる特殊な試料ホルダーに充填する前に積み重ねて圧延した。ストリップを含有する針入度計をMicromeritics Autopore IV 9520水銀ポロシメータに取り付け、試料に圧入した水銀の容積の測定を行いながら針入度計のステムに沿って測定された静電容量の変化から導き出された水銀圧を小さなステップで約3.0~60,000psiaに増加させた。次に、Hgの接触角を130°と仮定して、加えられた圧力が水銀の圧入する細孔の直径に関連するWashburn式から細孔径分布を計算し、これにより、直径が約60ミクロン~3nmの細孔内の気孔率の量が得られた。圧入曲線を、同じ圧力範囲(約3.0~60,000psia)にわたって、針入度計内の裸のイオン伝導性膜又は裸のPTFEの試料を測定することによって、イオン伝導性膜又はPTFE圧縮について補正した。イオン伝導性膜又はPTFEの圧縮により、結果として生じる見かけの圧入量を、触媒イオン伝導性膜又はPTFE担持層のデータから差し引き、イオン伝導性膜又はPTFE圧縮による見かけの細孔容積が電極触媒層又は層Aに割り当てられていないことを確認した。
1ミクロン未満及び3nmを超える細孔径の気孔率は、本発明の層における気孔率特性を計算するための適切な細孔径範囲として選択される。これは、亀裂又は空隙などの大きい、不均一な特徴からの誤った情報を回避する。細孔容積画分及び浸透率は、以下のように1ミクロン未満及び3nmを超える細孔径で水銀圧入気孔率データから計算される。
細孔容積画分:
φ=総細孔容積/層A、又は電極触媒層の総容積
層A、又は電極触媒層の容積は、測定された面積及びの厚さから計算される。厚さは、触媒粉末の水銀圧入ポロシメトリ及びインク組成物の知識から当業者によって計算することができる。代替的に、これは、SEM画像における断面の検査から容易に決定することができる。
浸透率:
k=φd /32

式中、k=浸透率
φ=細孔容積画分
d=中央値圧入容積における細孔直径(nm)、1ミクロン未満及び3nmを超える細孔直径での細孔(すなわち、1ミクロン未満及び3nmを超える細孔径の半分の気孔率の容積が水銀で満たされている細孔径)である。
図10及び図11は、実施例2の電極触媒層及び層Aで実行された水銀圧入ポロシメトリ測定値から抽出されたデータを示し、これは、上記の方法による浸透率を計算するために使用される。
図12及び図13は、実施例1の電極触媒層及び層Aで実行された水銀圧入ポロシメトリ測定値から抽出されたデータを示し、これは、上記の方法による浸透率を計算するために使用される。
断面のSEM撮像
図9は、電極触媒層及び層Aが明確に特定可能である、本発明の触媒イオン伝導性膜の断面の一部の走査型電子顕微鏡(SEM)画像、二次電子(SE)、及び後方散乱電子(BSE)を示す。電極触媒層は、高い原子番号を有するPtの存在により、BSEモードでより明るく見える。これらのタイプの断面を、30kVで操作されたZeiss Auriga集束イオンビーム(focused ion beam、FIB)機器を使用して作成した。断面処理中に上部表面を保護するために、Ptストラップが試験片の表面に堆積された。SEM撮像は、インレンズ二次電子及び後方散乱検出器を備えたZeiss Ultra 55 SEM、及びBruker XFlash(登録商標)6|100 EDX検出器を使用して実施した。高解像度SEM画像を、1.4kVの加速電圧を使用して取得した。
接触角-水圧入ポロシメトリ測定
電極触媒層及び層A層内の細孔の内壁との水接触角は、本明細書に参照としてその全体が組み込まれている、A.Y.Fadeev and V.A.Eroshenko,J.Col.and Int.Sci.,187,275-282,1997の方法に従って水圧入ポロシメトリを使用して測定された。この接触角は、細孔壁の表面がどれほど疎水性であるかを示し、90°の値は疎水性のみの表面を表し、110°の値は非常に疎水性である表面を表す。水圧入ポロシメトリは、Porous Materials Incによって作製されたAquapore 30K-A-1などの市販の機器を使用して、又はFadeev and Eroshenkoによって記載されたタイプの器具を使用して実行することができる。測定は、試料を水に完全に浸漬し、水銀圧入ポロシメトリと同じ様式で材料の細孔に押し込むように水に圧力を加える必要がある。加えられた圧力及び試料に圧入した水の容積を測定することによって、圧力-容積曲線が得られる。試料を、電極触媒層として、又はイオン伝導性膜上若しくはPTFEシート上に担持された層のA層として提示した。水の粘度は水銀よりもはるかに低いため、圧入にははるかに低い圧力が必要であり、PTFE圧縮のイオン伝導性膜の補正は必要ない。使用した水圧範囲は、10~10,000psiaであった。圧入曲線を、同じ圧力範囲(約10~10,000psia)にわたって、試料ホルダー内のむきだしのイオン伝導性膜又はむきだしのPTFEの試料を測定することによって、イオン伝導性膜又はPTFE圧縮について補正した。イオン伝導性膜又はPTFEの圧縮により、結果として生じる見かけの圧入の容積を、触媒イオン伝導性膜又はPTFE担持層のデータから差し引き、イオン伝導性膜又はPTFE圧縮による見かけの細孔容積が電極触媒層又は層Aに割り当てられていないことを確認した。
次に、材料の疎水性細孔内の水の典型的な接触角を、各流体の圧入圧力に対する圧力-体積曲線の微分(dV/dlogP)をプロットし、圧入した各液体(水及び水銀)の最頻値の圧力値を読み取ることにより、同じタイプの多孔質層で、水銀(Pm)の場合水銀圧入ポロシメトリを使用し、水(Pw)の場合水圧入ポロシメトリを使用して、最頻値の圧入が発生する圧力の比較から計算することができる。最頻値の細孔サイズは、この曲線のピークで発生する。次に、水の接触角は、各圧入実験(水及び水銀)からの最頻値の圧力の2つの値を使用してWashburnの式から計算され、次のように再配列された:
cosθ=γ.cosθ.P/γ.P
式中、θは、細孔壁との水の接触角であり、θは、細孔壁(130°)と水銀の接触角であり、Pwは、水の最頻値の圧力であり、Pmは、水銀の最頻値の圧力であり、γは、水銀の表面張力(40.7×10-2N/m)及びγは、293Kでの水の表面張力(7.28×10-2N/m)である。
比較例
実施例
結果及び考察
表3は、両方ともPt/Ni電極触媒層を含む実施例1及び比較例1について、完全に加湿された条件下(相対湿度100%、図2)、及びより乾燥した条件下(30%の相対湿度)で記録された分極曲線からの1.8A/cm(高電流密度)での電圧を与えている。
実施例1に層Aを含めることは、湿り条件及び乾燥条件の両方で性能の顕著な改善をもたらすことが分かる。
表4は、実施例1の層のいくつかの特性を提供する
表5は、両方ともPt電極触媒層を含む実施例2及び比較例2について、完全に加湿された条件下(相対湿度100%、図3)、及びより乾燥した条件下(30%の相対湿度)での分極曲線からの1.8A/cm(高電流密度)での電圧を与えている。
実施例2の層Aを含めることは、湿り条件及び乾燥条件の両方で性能の顕著な改善をもたらす。
表6は、実施例2の層のいくつかの特性を提供する。
図4は、比較例1、実施例3、及び実施例4の分極曲線を示す。実施例3の層Aは、実施例4の層Aとは異なる。これらの実施例の3つすべては、電極触媒層中のPt/Ni合金電極触媒を有する。実施例3及び4は両方とも、高い電流密度での性能の改善を示す。
図5は、比較例1、実施例3、及び実施例4について、1.6A/cmでの温度掃引を示す。これは、ある範囲の湿度にわたる実施例3及び実施例4の良好な性能を例示する(図に表されている)。これらの実施例における層のいくつかの特徴を表7に提供する。
図6は、比較例3、4及び5、並びに実施例5及び6の分極曲線を示す。比較例3及び4、並びに実施例5及び6は、同じ電極触媒を含有する。比較例5は、高機能化Pt電極触媒を含有する。図6に見られるように、それは、高い電流密度で空気下で十分に機能する。比較例3及び4は、酸素下でより良好に機能し、これらの電極触媒が比較例5よりも速度論的により活性であることを示している。しかしながら、それらは、高い電流密度で空気下で比較例5を同様に機能しない。ほとんどの燃料電池用途では、この性能を達成するために少量のPtを使用しながら、空気に対する高い性能が達成される最も重要な目的である。
実施例5は、層Aを添加した比較例3に対応している。実施例5の空気下での高電流密度での性能は、比較例3よりも良好であり、比較例5に近い。実施例5の電極触媒層は、17nmの浸透率を有する。したがって、層Aは、高い速度論的性能を有する電極触媒層の高電流密度での空気下での性能を改善している。
実施例6は、層Aを添加した比較例4に対応している。実施例6の空気下での高電流密度での性能は、比較例4に類似している。実施例6における電極触媒層の浸透率は、21nmである。表8は、これらの実施例における層の浸透率を照合する。
図7は、比較例6並びに実施例7及び8の分極曲線を示す。これらの実施例のすべては、同じ電極触媒層を含有する。実施例7及び8は両方とも、同じ帰属性の層Aを含有する。実施例7を、電極触媒層を層Aに添加し、続いてイオン伝導性膜に転写する前に、最初に層Aをガス拡散層の微多孔質層に適用することによって調製した。実施例8を、層Aに電極触媒層を添加する前に層AをPTFEバッキング層に最初に適用し、その後、イオン伝導性膜への転写(すなわち、他の実施例と同じ方法)によって調製した。両方の調製方法は、性能の改善をもたらす。しかしながら、イオン伝導性膜に転写する前に、最初に層A及び電極触媒層を裏打ち層に適用することによって電極触媒層及び層Aが調製される場合、改善がある。
図8は、比較例6、実施例7、及び実施例8について、1.6A/cmでの温度掃引を示す。これは、ある範囲の湿度にわたる実施例7及び実施例8の良好で改善された性能を示す(図に表されている)。これらの実施例における層の浸透率を表9に提供する。
本発明の実施形態の非包括的な一覧は、以下の番号付けされた条項で提供される。
条項1.イオン伝導性膜、2つの対向する面を有する電極触媒層、及び層Aを含む触媒イオン伝導性膜であって、
層A及びイオン伝導性膜が、電極触媒層の反対側の面に隣接し、
層Aが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含み、
電極触媒層が、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含む、触媒イオン伝導性膜。
条項2.層Aが、疎水性である、条項1に記載の触媒イオン伝導性膜。
条項3.層Aが、少なくとも15nmの浸透率kを有し、電極触媒層が、25nm以下の浸透率kを有する、条項1又は2に記載の触媒イオン伝導性膜。
条項4.層Aのイオン伝導性材料Iの炭素含有材料Cとの重量比が2:1~1:2の範囲にあり、これを含む、条項1~3のいずれかに記載の触媒イオン伝導性膜。
条項5.電極触媒が、担持されている、条項1~4のいずれかに記載の触媒イオン伝導性膜。
条項6.電極触媒が、炭素含有材料C上に担持されている、条項5に記載の触媒イオン伝導性膜。
条項7.電極触媒層が、カソード電極触媒層である、条項1~6のいずれかに記載の触媒イオン伝導性膜。
条項8.条項1~7のいずれかに記載の触媒イオン伝導性膜を含む、膜電極接合体。
条項9.条項1~7のいずれかに記載の触媒イオン伝導性膜、又は条項8に記載の膜電極接合体を含む、燃料電池。
条項10.
i)電極触媒層インクを層A上、若しくは層Aインクの層上に適用すること、又は
ii)層Aインクを電極触媒層上若しくは電極触媒層インクの層上に適用すること、を含み、
電極触媒層インクが、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
層Aインクが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む、条項1~7のいずれかに記載の触媒イオン伝導性膜を調製する、方法。
条項11.
i)電極触媒層インクをイオン伝導性膜上に適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、次に、
ii)電極触媒層上に層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップを含む、条項10に記載の方法。
条項12.
i)基材上に層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップ、次に、
ii)電極触媒層インクをステップi)において形成された層A上に適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、
iii)電極触媒層がイオン伝導性膜に隣接するように、層をイオン伝導性膜と組み合わせるステップを含む、条項10に記載の方法。
条項13.基材が、デカール転写基材であり、ステップiii)が、転写基材からのデカール転写によって、組み合わされた層をイオン伝導性膜上に転写することによって実行される、条項12に記載の方法。
条項14.
i)電極触媒層インクをイオン伝導性膜上に適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、次に
ii)電極触媒層上に層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップを含み、
電極触媒層インクが、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
層Aインクが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む、条項8に記載の膜電極接合体を調製する、方法。
条項15.ガス拡散基材を層Aに適用するステップを更に含む、条項14に記載の方法。
条項16.
i)基材上に層Aインクを適用し、次にインクを乾燥させて層Aを形成するステップ、次に、
ii)電極触媒層インクをステップi)において形成された層A上に適用し、次にインクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、
iii)電極触媒層がイオン伝導性膜に隣接するように、層をイオン伝導性膜と組み合わせるステップを含み、
電極触媒層インクが、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
層Aインクが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含む、条項8に記載の膜電極接合体を調製する、方法。
条項17.基材が、デカール転写基材であり、ステップiii)が、転写基材からのデカール転写によって、組み合わされた層をイオン伝導性膜上に転写することによって実行される、条項16に記載の方法。
条項18.基材が、ガス拡散層である、条項16に記載の方法。

Claims (9)

  1. イオン伝導性膜、2つの対向する面を有する電極触媒層、及び層Aを含む触媒イオン伝導性膜であって、
    前記層Aが、前記電極触媒層の2つの対向する面の一方に隣接し、かつ前記イオン伝導性膜が、前記電極触媒層の2つの対向する面のもう一方に隣接し、
    前記層Aが、イオン伝導性材料I及び炭素含有材料Cを含み、
    前記電極触媒層が、イオン伝導性材料I及び電極触媒を含み、
    前記層Aが、電極触媒を含まず、
    前記層Aが、20nmを超える浸透率kを有し、
    前記電極触媒が、25nm以下の浸透率kを有し、
    層Aにおけるイオン伝導性材料Iの炭素含有材料Cとの重量比が、2:1~1:2の範囲にあり、これを含む、触媒イオン伝導性膜。
  2. 前記層Aが、少なくとも90°以上の、水圧入ポロシメトリによって測定される接触角を有する、請求項1に記載の触媒イオン伝導性膜。
  3. 前記電極触媒が、担持されている、請求項1又は2に記載の触媒イオン伝導性膜。
  4. 前記電極触媒が、炭素含有材料C上に担持されている、請求項3に記載の触媒イオン伝導性膜。
  5. 前記電極触媒層が、カソード電極触媒層である、請求項1~4のいずれか一項に記載の触媒イオン伝導性膜。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の触媒イオン伝導性膜を含む、膜電極接合体。
  7. 請求項1~5のいずれか一項に記載の触媒イオン伝導性膜、又は請求項6に記載の膜電極接合体を含む、燃料電池。
  8. i)電極触媒層インクをイオン伝導性膜上に適用し、次に前記電極触媒層インクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、次に、
    ii)前記電極触媒層上に層Aインクを適用し、次に前記層Aインクを乾燥させて層Aを形成するステップを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の触媒イオン伝導性膜を調製する、方法。
  9. i)基材上に層Aインクを適用し、次に前記層Aインクを乾燥させて層Aを形成するステップ、次に、
    ii)電極触媒層インクをステップi)において形成された前記層A上に適用し、次に前記電極触媒層インクを乾燥させて電極触媒層を形成するステップ、
    iii)前記電極触媒層がイオン伝導性膜に隣接するように、ステップii)で得られた層を前記イオン伝導性膜と組み合わせるステップを含み、
    前記基材が、デカール転写基材であり、ステップiii)が、前記転写基材からのデカール転写によって、前記組み合わされた層をイオン伝導性膜上に転写することによって実行される、請求項1~5のいずれか一項に記載の触媒イオン伝導性膜を調製する、方法。
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