JP2002162726A - 位相シフトマスクブランクの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents
位相シフトマスクブランクの製造方法、及び位相シフトマスクの製造方法Info
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Abstract
耐光性、及び内部応力などの膜特性に優れた光半透過膜
又は光半透過部を有する位相シフトマスクブランクの製
造方法等を提供する。 【解決手段】 透明基板上に、光半透過膜を有するハー
フトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法であっ
て、前記透明基板上に、窒素、金属及びシリコンを主た
る構成要素とする薄膜からなる光半透過膜を形成した
後、該光半透過膜を150℃以上で熱処理を行うことを
特徴とする。
Description
光間に位相差を与えることにより、転写パターンの解像
度を向上できるようにした位相シフトマスク、その素材
としての位相シフトマスクブランクに関し、特に、ハー
フトーン型の位相シフトマスクブランクの製造方法、及
びハーフトーン型の位相シフトマスクの製造方法等に関
する。
る二つの重要な特性である高解像度化と焦点深度の確保
は相反する関係にあり、露光装置のレンズの高NA化、
短波長化だけでは実用解像度を向上できないことが明ら
かにされた(月刊Semiconductor World 1990.12、応用
物理第60巻第11月号(1991)等)。
ラフィー技術として位相シフトリソグラフィーが注目を
集めている。位相シフトリソグラフィーは、光学系には
変更を加えず、マスクだけの変更で光リソグラフィーの
解像度を向上させる方法であり、フォトマスクを透過す
る露光光間に位相差を与えることにより透過光相互の干
渉を利用して解像度を飛躍的に向上できるようにしたも
のである。位相シフトマスクは、光強度情報と位相情報
とを併有するマスクであり、レベンソン(Levenson)
型、補助パターン型、自己整合型(エッジ強調型)など
の各種タイプが知られている。これらの位相シフトマス
クは、光強度情報しか有しない従来のフォトマスクに比
べ、構成が複雑で製造にも高度の技術を要する。
ゆるハーフトーン型位相シフトマスクと称される位相シ
フトマスクが近年開発されている。このハーフトーン型
の位相シフトマスクは、光半透過部が、露光光を実質的
に遮断する遮光機能と、光の位相をシフト(通常は反
転)させる位相シフト機能との二つの機能を兼ね備える
ことになるので、遮光膜パターンと位相シフト膜パター
ンを別々に形成する必要がなく、構成が単純で製造も容
易であるという特徴を有している。
1に示すように、透明基板100上に形成するマスクパ
ターンを、実質的に露光に寄与する強度の光を透過させ
る光透過部(透明基板露出部)200と、実質的に露光
に寄与しない強度の光を透過させる光半透過部(遮光部
兼位相シフタ部)300とで構成し(同図(a))、か
つ、この光半透過部を透過する光の位相をシフトさせ
て、光半透過部を透過した光の位相が光透過部を透過し
た光の位相に対して実質的に反転した関係になるように
することによって(同図(b))、光半透過部と光透過
部との境界部近傍を通過し回折現象によって互いに相手
の領域に回り込んだ光が互いに打ち消しあうようにし、
境界部における光強度をほぼゼロとし境界部のコントラ
ストすなわち解像度を向上させるものである(同図
(c))。
フトマスクにおける光半透過部は、光透過率及び位相シ
フト量の双方について、要求される最適な値を有してい
る必要がある。
光半透過部で実現しうる位相シフトマスクに関し本願出
願人は先に出願を行っている(特開平6−332152
号公報)。この位相シフトマスクは、光半透過部を、モ
リブデンなどの金属、シリコン、及び酸素を主たる構成
要素とする物質からなる薄膜で構成したものである。具
体的には、この物質は、例えば、酸素、モリブデン及び
シリコンを含む物質(MoSiO系材料と略す)、ある
いは、酸素、窒素、モリブデン及びシリコンを含む物質
(MoSiON系材料と略す)である。
素の含有量を選定することにより透過率を制御すること
ができ、また、薄膜の厚さで位相シフト量を制御でき
る。また、光半透過部をこのような物質で構成すること
により、一種類の材料からなる単層の膜で光半透過部を
構成することができ、異なる材料からなる多層膜で構成
する場合と比較して、成膜工程が簡略化できるととも
に、単一のエッチング媒質を用いることができるので、
製造工程を単純化できる。さらに、耐酸性、耐光性、導
電性等の特性を向上させた光半透過部を有する位相シフ
トマスクについて、本願出願人は先に出願を行っている
(特許第2966369号公報)。この位相シフトマス
クは、光半透過部を、モリブデンなどの金属、シリコ
ン、及び窒素を主たる構成要素とする物質からなる薄膜
で構成したものである。具体的には、この物質は、例え
ば窒素、モリブデン及びシリコンを含む物質(MoSi
N系材料と略す)である。
た従来のMoSiN系ハーフトーン型位相シフトマスク
及びその製造方法には、次に示すような問題がある。す
なわち、上述したように、位相シフトマスクの光半透過
部の膜材料の設計において、位相角及び透過率の調節
は、構成要素の含有量を選択することによって行い、そ
の際に透過率は酸素及び/又は窒素の含有量を設定する
ことによって調整を行う。しかしながら、MoSiN系
材料を用いた場合は、窒素のみで透過率を調整しなくて
はならないために、所望の透過率を得るための透過率の
微調整が難しい場合があった。そこで、さらに酸素を加
える方法も考えられるが、酸素を加えると透過率の変化
率が大きく、微調整が難しいばかりか、耐薬品性、露光
光に対する耐光性の面で窒素のみの場合に比べて劣って
しまうという懸念もある。また、マスクの洗浄液に対す
る耐薬品性(耐酸性、耐アルカリ性)についても、露光
波長の短波長化に伴い要求が厳しくなり、従来よりも高
い耐薬品性が要求されている。さらに、最近では、パタ
ーンの微細加工がさらに進んでいるため、光半透過膜の
内部応力が問題視され始めている。しかしながら、所定
の透過率と位相角を得るために組成を調整した場合、必
ずしも絶対値の低い内部応力の膜が得られないという問
題点があった。
れたものであり、所定の位相角及び透過率を有し、耐薬
品性、耐光性、及び内部応力などの膜特性に優れた光半
透過膜又は光半透過部を有する位相シフトマスクブラン
クの製造方法又は位相シフトマスクの製造方法の提供を
目的とする。
に本発明は以下の構成を有する。
有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造
方法であって、前記透明基板上に、窒素、金属及びシリ
コンを主たる構成要素とする薄膜を少なくとも1層含む
光半透過膜を形成した後、該光半透過膜を150℃以上
で熱処理を行うことを特徴とするハーフトーン型位相シ
フトマスクブランクの製造方法。
あるシリコンの含有率を30〜60原子%としたことを
特徴とする構成1記載のハーフトーン型位相シフトマス
クブランクの製造方法。
ある金属及びシリコンの原子%の比率が、金属:シリコ
ン=1:1.5〜19.0であることを特徴とする構成
1又は2記載のハーフトーン型位相シフトマスクブラン
クの製造方法。
有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造
方法であって、前記透明基板上に、酸素及び/又は窒
素、及びシリコンを含む薄膜を少なくとも1層含む光半
透過膜を形成した後、該光半透過膜を380℃以上で熱
処理を行うことを特徴とするハーフトーン型位相シフト
マスクブランクの製造方法。
びシリコンを含む薄膜が金属を含むことを特徴とする構
成4記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクの
製造方法。
ルコニウム、チタン、バナジウム、ニオブ、タンタル、
タングステン、ニッケル、パラジウムから選ばれる一種
又は二種以上の金属であることを特徴とする構成1〜5
のいずれかに記載のハーフトーン型位相シフトマスクブ
ランクの製造方法。
するための一層又は多層の薄膜を有するフォトマスクブ
ランクの製造方法であって、前記透明基板上に圧縮応力
を有する薄膜を少なくとも1層含む一層又は多層の薄膜
を形成した後、前記一層又は多層の薄膜の成膜前後にお
ける平面度変化量が0.5μm以下となるように熱処理
を行うことを特徴とするフォトマスクブランクの製造方
法。
の製造方法によって製造されたことを特徴とするマスク
ブランク。
クにおける薄膜をパターニングすることにより製造され
たことを特徴とするマスク。
グされた光半透過膜のパターンを有するハーフトーン型
位相シフトマスクの製造方法であって、前記透明基板上
に、光半透過膜のパターンを形成した後、該光半透過膜
のパターンを150℃以上で熱処理を行うことを特徴と
するハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法。
を用いて製造されたことを特徴とするハーフトーン型位
相シフトマスク。
のマスクを用いてパターン転写を行うことを特徴とする
パターン転写方法。
は、前記透明基板上に、窒素、金属及びシリコンを主た
る構成要素とする薄膜からなる光半透過膜を形成した
後、この光半透過膜の熱処理を行うことで、光半透過膜
の耐薬品性の向上、露光光に対する耐光性の向上、透過
率の微調整、及び内部応力の低減を図ることができる。
相シフトマスクブランク又はマスクにおける光半透過膜
又は光半透過部を、金属、シリコン、窒素を主たる構成
要素とする薄膜を少なくとも1層含む薄膜で構成してあ
る。このように酸素を含まない薄膜で光半透過部を構成
することで、酸素を含む場合に比べ、耐酸性が向上し、
放電が安定化するが、これだけでは十分とは言えない。
そこで、上記の光半透過膜又は光半透過部を形成した
後、150℃以上で熱処理を行う。熱処理温度が150
℃よりも低いと、耐薬品性の向上、及び内部応力を低減
する上で効果的ではない。熱処理温度は、好ましくは2
00℃以上、さらに好ましくは250℃以上であり、3
00℃以上、350℃以上、380℃以上がより好まし
い。即ち、温度を高くすれば高くするほど、耐薬品性は
向上し、内部応力は低減されるが、透過率の変化量も増
加する。従って、目的の透過率変化に応じて熱処理温度
を設定することが好ましい。また、耐薬品性の向上及び
内部応力の低減効果を優先させる場合は、あらかじめ熱
処理による透過率の変化量を見込んだ膜設計を行い、熱
処理により所望の透過率及び所望の耐薬品性と内部応力
を得るようにしてもよい。例えば、内部応力の改善を目
的とする場合、380℃以上であれば熱処理温前に比べ
平面度変化量で0.3μm以上改善することができ、5
50℃以上であれば熱処理温前に比べ0.6μm以上改
善することができる。なお、あまり温度を高くすると、
温度の上昇及び下降の時間が長くなるため、生産性が悪
化するという問題がある。そのため、熱処理温度は70
0℃以下であることが好ましい。熱処理時間は、光半透
過膜全体に熱が到達する時間であればよく、例えば1分
以上で充分である。熱処理する雰囲気は、酸素等の反応
性雰囲気を含まないことが好ましい。反応性雰囲気を含
むと、熱処理により膜厚方向の組成が変化してしまうか
らである。従って、好ましい雰囲気としては、窒素、ア
ルゴン等の不活性ガスである。なお、この熱処理は、透
明基板上に光半透過膜を形成した後(ブランクの状態)
で行ってもよく、また光透過膜をパターニングした後
(マスクの状態)で行ってもよい。但し、微細パターン
を高温で熱処理すると、パターン形状が悪化してしまう
恐れがある。なお、ブランクの状態で行うことにより、
その後のレジストのべーク工程(200℃以下、例えば
約180℃)における膜質変動を抑制する効果もある。
そのような効果を得ようとする場合は、レジストのベー
ク温度よりも高い温度(例えば200℃以上)で熱処理
することが好ましい。なお、光半透過膜としては、単層
構造のものや、例えば低透過率層と高透過率層とを2層
又はそれ以上積層し位相角及び透過率が所望の値となる
ように設計された多層構造のものが含まれる。多層構造
の場合、多層構造中の少なくとも1層が、酸素及び/又
は窒素、及びシリコンを含む薄膜又は圧縮応力を有する
薄膜である場合、本発明の内部応力低減効果は得られ
る。
又は窒素、及びシリコンを含む薄膜を少なくとも1層含
む光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスク
ブランク、又はパターンを形成するための薄膜を有する
フォトマスクブランクにおいて、特に内部応力の改善を
図ったものである。即ち、酸素及び/又は窒素、及びシ
リコンを含む薄膜、特に酸素及び/又は窒素、金属及び
シリコンとから実質的になる薄膜、又は、酸素及び/又
は窒素、及びシリコンとから実質的になる薄膜、即ち、
SiN、SiON、SiOがマトリックスとして存在す
る膜は、圧縮応力を有し、成膜条件によってはそれが顕
著に現れてしまう。そのため、成膜の後工程において、
応力改善効果が実用的レベルとなる380℃以上に熱処
理することによって内部応力の改善を図ったものであ
る。なお、光半透過膜としては、単層構造のものや、例
えば低透過率層と高透過率層とを2層又はそれ以上積層
し位相角及び透過率が所望の値となるように設計された
多層構造のものが含まれる。多層構造の場合、多層構造
中の少なくとも1層が、酸素及び/又は窒素、及びシリ
コンを含む薄膜又は圧縮応力を有する薄膜である場合、
本発明の内部応力低減効果は得られる。また、パターン
を形成するための薄膜とは、フォトマスクにおける例え
ば、遮光膜(クロム又はクロムに酸素、窒素、炭素等を
含むクロム化合物、その他のクロム化合物等)及びハー
フトーン型位相シフトマスク(金属とケイ素に酸素及び
/又は窒素を含む材料、酸化クロム、フッ化クロム等)
における光半透過膜等を含む。このようなフォトマスク
において、成膜工程後の熱処理により平面度変化量で
0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下とすること
によって、微細パターン加工に相応しいフォトマスクを
得ることができる。即ち、半導体の微細化に伴い、リソ
グラフィーに用いる光源の短波長化、露光装置のレンズ
の高NA化が進んでいるが、露光装置のレンズの高NA
化と焦点深度の確保は相反する関係にあるため、焦点深
度を確保するためにフォトマスクの高い平面度が要求さ
れており、本発明によるフォトマスクはこのような要求
を満足させることができる。ここで、平面度変化量と
は、薄膜が形成されていない透明基板に対する薄膜形成
後における透明基板の平面度変化量であり、基板の端部
(例えば3mmの範囲)を除外した範囲内の基板の平均
面からの最高点と最低点における高さの差で定義する。
この場合、材料あるいは成膜方法の選定により薄膜が圧
縮応力を有することによって、熱処理により内部応力低
減の効果が得られる。酸素及び/又は窒素、及びシリコ
ンを含む薄膜を少なくとも1層含む光半透過膜を有する
ハーフトーン型位相シフトマスクについては、この光半
透過膜を380℃以上で熱処理を行うことにより、熱処
理前に比べ平坦度変化量で0.3μm以上改善すること
ができる。
部を構成する金属としては、モリブデン、ジルコニウ
ム、チタン、バナジウム、ニオブ、タンタル、タングス
テン、ニッケル、パラジウムなどが挙げられる。通常よ
く用いられる金属はモリブデンであるが、モリブデンは
上記金属の中で特に、透過率の制御性と金属とケイ素を
含有するスパッタリングターゲットを用いた場合夕一ゲ
ット密度が大きく、膜中のパーティクルを少なくするこ
とができるという点において優れている。チタン、バナ
ジウム、ニオブはアルカリ溶液に対する耐久性に優れて
いるが、ターゲット密度においてモリブデンに若干劣っ
ている。タンタルはアルカリ溶液に対する耐久性及びタ
一ゲット密度において優れているが、透過率の制御性に
おいてモリブデンに若干劣っている。タングステンはモ
リブデンとよく似た性質を持っているが、スパッタリン
グ時の放電特性においてモリブデンより若干劣ってい
る。ニッケルとパラジウムは、光学特性、及びアルカリ
溶液に対する耐久性の面では優れているが、ドライエッ
チングがやや困難である。ジルコニウムは、アルカリ溶
液に対する耐久性に優れているが、ターゲット密度にお
いてモリブデンに劣っており、かつドライエッチングが
やや困難である。これらのことを考慮すると現在のとこ
ろモリブデンが最も好ましい。
の結合状態は複雑であり一概に言えない。これは、例え
ば、モリブデン及びシリコンの窒化物では、SiN、M
oSiN、MoNなどが複雑に関係しており、単純な化
学式で表記するのは適当でないからである。また、成分
の比率についても深さ方向に成分比率が異なる等のため
複雑であり一概に言えない。
部としての機能を損なわない範囲で、混合物として、炭
素、水素、フッ素、ヘリウムなどを微量又は適量含んで
もよい。本発明では、例えば、モリブデンシリサイドの
窒化物、タンタルシリサイドの窒化物、タングステンシ
リサイドの窒化物、チタンシリサイドの窒化物、あるい
は、これらの物質の一種以上と窒化ケイ素及び/又は金
属窒化物との混合物などと称される物質も、光半透過膜
又は光半透過部を構成する物質として含む。また、本発
明では、例えば、窒化モリブデンシリサイド(MoSi
N)、窒化タンタルシリサイド(TaSiN)、窒化タ
ングステンシリサイド(WSiN)、窒化チタンシリサ
イド(TiSiN)等の従来一般的に表記されている物
質も、光半透過部を構成する物質として含む。
遮光機能と、光の位相をシフトさせる位相シフト機能と
の二つの機能を兼ね備える。
光源及びその波長に応じて異なるため、使用する露光光
源及びその波長に対応して、その値を設計、選択する必
要がある。露光光源及びその波長としては、例えば、水
銀ランプのi線(波長λ=365nm)、水銀ランプの
g線(波長λ=436nm)、KrFエキシマレーザー
(波長λ=248nm)、ArFエキシマレーザー(波
長λ=193nm)、F2エキシマレーザー(波長λ=
157nm)などが挙げられる。
を構成する膜の膜組成(窒素含有率(原子%)、シリコ
ン含有率(原子%)、金属含有率(原子%))に応じて
定まる屈折率(減衰係数を含む)、及び膜厚を調整する
ことで制御する。
半透過部の屈折率をnとすると、光半透過部の膜厚dは
次の式(1)で決定できる。 d=(φ/360)×[λ/(n−1)] (1) 式(1)における位相シフト量φは、180°であるこ
とが解像度向上の観点から最も望ましいが、実用的には
160°〜200°程度であってもよい。
光性能)は、半導体素子等のパターン形成の際に用いる
レジストの感度にもよるが、一般的には2〜20%程度
が好ましい。この範囲内においては、光透過率は、透過
率が高い方が位相効果が高いので、高い方が好ましい。
ただし、ライン&スペースの場合は透過率が低い方が好
ましく、また、ホール系のパターンの場合は透過率が高
い方が好ましい。
成する膜中の窒素含有率(原子%)、シリコン含有率
(原子%)、金属含有率(原子%)を主として調整する
ことで制御できる。
ト量φの双方について最適な値を同時に満足させること
が光半透過部に要求される絶対的条件であるが、これだ
けでは十分とは言えず、製造プロセス等を考慮に入れて
光半透過部を構成する薄膜の組成を決定する必要があ
る。
ける洗浄及びマスク使用時の洗浄等の前処理又は洗浄液
として使用される硫酸等の酸に強く、酸洗浄により設定
した透過率及び位相差にずれが生じないような膜組成と
する必要がある。
ャージアップ防止のために、導電性に優れた膜組成とす
る必要がある。詳しくは、位相シフトマスクブランクの
成膜時においては、ターゲット表面上(特に非エロージ
ョン領域)に化合物(酸化物)が堆積し放電が不安定と
なることから、透過率及び膜厚の制御性が悪化し、ブラ
ンクに欠陥等が生じ易い。また、マスクブランクの導電
性が悪いと、マスク加工時のチャージアップにより、描
画不能又は描画精度が低下したり、マスクに欠陥等が生
じ易い。
させるための膜厚を薄くできるような膜組成とする必要
がある。これは、膜厚を薄くすることで、生産性が向上
することはもちろん、マスクパターンの段差が小さくな
ることから機械的な摩擦等による洗浄(スクラブ洗浄
等)時のパターン破壊を減少できるからである。
良くなるような膜組成とする必要がある。これは、石英
基板等のエッチング量を最小限にとどめ、位相シフト量
φの変動を回避するためである。
部を構成する薄膜中の各構成要素の含有率(原子%)や
比率を特定する。この際、光半透過部の表面から一定深
さの領域(表面層)における膜組成が、洗浄性や導電性
などに影響を与えるため重要である。
構成する窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とす
る物質からなる薄膜中のシリコンの含有率を30〜60
原子%とする。シリコンの含有率は、主として透過率に
影響を与える。シリコンの含有率が30原子%未満であ
ると高透過率が得られにくくなり、60原子%を越える
と石英基板等とのエッチング選択性が低下する。この観
点から、シリコンの含有率は、40〜50原子%とする
ことがより好ましい。
構成する窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とす
る物質からなる薄膜中の金属及びシリコンの原子%の比
率が、金属:シリコン=1:1.5〜19.0とするこ
とが好ましい。金属及びシリコンの比率は、主として耐
酸性、耐光性に影響を与える。金属及びシリコンの比率
が1.5未満であると耐酸性が悪くなり、19.0を越
えると抵抗が高くなる。この観点から、金属及びシリコ
ンの比率は、金属:シリコン=1:2.0〜12.0と
することがより好ましい。
構成する窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とす
る物質からなる薄膜中の窒素の含有率を30〜60原子
%とすることが好ましい。窒素の含有率は、シリコンと
同様に主として透過率及びエッチング特性に影響を与え
る。窒素の含有率が30原子%未満であると高透過率が
得られにくくなり、60原子%を越えるとエッチングレ
ートが極端に速くなるためCDコントロールが難しくな
る。
記組成の薄膜を得るためには、70〜95mol%のシ
リコンと、金属とを含んだターゲットを、窒素を含む雰
囲気中でスパッタリングすることにより、窒素、金属及
びシリコンとを含む位相シフト層を形成して、位相シフ
トマスクブランクを製造することが好ましい。これは、
ターゲット中のシリコン含有量が95mol%より多い
と、DCスパッタリングにおいては、ターゲット表面上
(エロージョン部)に電圧をかけにくくなる(電気が通
りにくくなる)ため、放電が不安定となり、また70m
ol%より少ないと、高光透過率の光半透過部を構成す
る膜が得られないからである。なお、成膜時の放電安定
性は膜質にも影響し、放電安定性に優れると良好な膜質
の光半透過部が得られる。ArFエキシマレーザー用の
場合、スパッタリングターゲット中のシリコン含有量
は、88〜95mol%が好ましい。例えば、Si:M
o=88:12〜95:5が好ましく、Si:Mo=9
2:8付近がより好ましい。光半透過膜に金属及びシリ
コンと窒素及び酸素が含まれる場合は、窒素と酸素の合
計量を50〜70原子%とすることが好ましい。50原
子%未満であると高透過率が得られにくく、70原子%
を超えるのは化学量論的に困難であると考えられる。
100上に、上記特定組成を有する光半透過膜300a
を形成した位相シフトマスクブランクが含まれる。
おける窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とする
酸素を含まない薄膜からなる単層構造の光半透過膜や、
発明2における酸素及び/又は窒素、及びシリコンを含
む単層構造の光半透過膜以外にも、例えば低透過率層と
高透過率層とを2層又はそれ以上積層した多層構造の光
半透過膜が含まれる。その場合、高透過率層としては、
窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とする酸素を
含まない材料からなるのものや、酸素及び/又は窒素、
金属及びシリコンを主たる構成成分とする材料からなる
のもや、酸素及び/又は窒素、及びシリコンを主たる構
成成分とする材料からなるのもが挙げられる。また、低
透過率層としては、クロム、モリブデン、タンタル、チ
タン、タングステン等の一種又は二種以上の合金からな
る金属膜、又はこれらの金属の酸化物、窒化物、酸窒化
物、シリサイド等が挙げられる。
説明すると、光半透過部を2層以上の膜で構成する場合
は、露光波長において透明性(透過性)を有する材料
(高透過率層)と、露光波長において遮光性を有する材
料(低透過率層)を組み合わせて、透過率を制御する。
性を有する材料の光学特性として、下記式1のような条
件を満たす必要がある。式1は光半透過部が露光波長に
おいて少なくとも3%以上の透過率を有することを表し
ている。 (式1) T×(1−R)×exp(−4πk1d/λ)>0.03 式1における各変数の内容は以下の通りである。 T:露光波長における透明基板の透過率、 R:露光波長における光半透過部の反射率、 k1:透明性を有する材料の露光波長における消衰係数
(extinction coefficient)、 d:露光波長における位相角を180°にした場合の膜
厚、 d≒λ/2/(n−1)、 λ:露光波長、 n:露光波長における光半透過部の屈折率。
を有する材料の光学特性として、下記式2のような条件
を満たす必要がある。 (式2) k2>k1 式2における各変数の内容は以下の通りである。 k1:透明性を有する材料の露光波長における消衰係
数、 k2:遮光性を有する材料の露光波長における消衰係
数。
法において、透明基板は、使用する露光波長に対して透
明な基板であれば特に制限されない。透明基板として
は、例えば、石英基板、蛍石、その他各種ガラス基板
(例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガ
ラス、アルミノボロシリケートガラス等)などが挙げら
れる。
グ、マスク加工処理)は、一連の周知のリソグラフィー
(フォト、電子線)工程(レジスト塗布、露光、現像、
エッチング、レジスト剥離、洗浄など)によって行うこ
とができ、特に制限されない。
に説明する。
ット(Mo:Si=8:92mol%)を用い、アルゴ
ン(Ar)と窒素(N2)との混合ガス雰囲気(Ar:
N2=10%:90%、圧力:0.2Pa)で、反応性
スパッタリング(DCスパッタリング)により、透明基
板上に窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSi
N)の薄膜(膜厚約670オンク゛ストローム)を形成して、A
rFエキシマレーザー(波長193nm)用位相シフト
マスクブランクを得た(実施例1、2、3)。また、モ
リブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲッ
ト(Mo:Si=20:80mol%)を用い、アルゴ
ン(Ar)と窒素(N2)との混合ガス雰囲気(Ar:
N2=10%:90%、圧力:0.2Pa)で、反応性
スパッタリング(DCスパッタリング)により、透明基
板上に窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSi
N)の薄膜(膜厚約935オンク゛ストローム)を形成して、K
rFエキシマレーザー(波長248nm)用位相シフト
マスクブランクを得た(実施例4、5、6)。
のESCA分析結果を示す。図3より光半透過膜の膜組
成(全体の平均値)は、Moが5.7原子%、Siが3
7.3原子%、Nが57.0原子%であった。ESCA
分析結果では、光半透過膜の石英基板側と、表面側でO
が検出されている。光半透過膜の表面側は成膜後に酸化
されたものであり、基板側はSiO2のOが界面で検出
されたものである。このように酸化された場合、この酸
化された部分における窒素の含有率が相対的に減少す
る。本発明で特徴付けている各組成の値は膜方向におけ
る表面側と基板側を除く膜の主要部分で考えているもの
である。参考のため、図4に酸化窒化されたモリブデン
及びシリコン(MoSiON)からなる光半透過膜のE
SCA分析結果を示す。
(全体の平均値)、膜厚、屈折率を示す。表1に、対象
とする露光波長、ターゲット組成比を併せて示す。な
お、膜厚は対象とする露光波長における位相角が約18
0°になるように調整した。また、光半透過膜の膜厚測
定のため、成膜前の基板にあらかじめマスキングを行
い、成膜後にマスキングを除去する方法にて段差を作製
し、触針式段差膜厚計(ランクテーラーホブソン(株)
社製:クリステップ)を用いて表1における光半透過膜
の膜厚を測定した。表1において、屈折率は測定された
位相角と膜厚より下記式(2)を用いて求めた。 n=[(φ×λ)/360×d]+1 (2) 式(2)において、nは光半透過部の平均屈折率、φは
光半透過部の位相角、λは対象とする露光波長、dは光
半透過部の膜厚である。実施例1、2、3では、対象と
する露光波長が193nmであるため、位相角は位相差
測定機((レーザーテック(株)社製:MPM−19
3)を用いて測定した。実施例4、5、6では、対象と
する露光波長が248nmであるため、位相角は位相差
測定機(レーザーテック(株)社製:MPM−248)
を用いて測定した。
て、表1に示すように熱処理温度を変化させ熱処理を行
った。この際、図5に示すような縦型炉を用いて熱処理
を行った。この縦型炉は石英チューブ1を有しており、
石英チューブ1の内部には石英ボート2、及び石英ボー
トb2には被処理物である光半透過膜を形成した透明基
板3が配置されている。石英チューブ1は外周に配置さ
れたヒーター4により加熱されている。光半透過膜を形
成した透明基板3は石英チューブ1からの輻射熱により
加熱される。ヒーター4の出力は石英チューブ1内に配
置された熱電対5の温度により制御されている。石英チ
ューブ1にはガス導入口6を介して、窒素などの不満性
ガスが導入されており、導入されたガスは排気口7を介
して、石英チューブ外へ排気される。窒素などの不活性
ガスを導入することにより、光半透過膜の表面が酸化さ
れることを防止している。特に400℃以上の熱処理を
行うときに、石英チューブ内のガス置換を行わない場合
(大気中の熱処理)には、光半透過膜表面が酸化され、
位相角が熱処理前に比べて低下する。また、石英チュー
ブ内にガスを循環させることにより、石英チューブ1の
熱が効率よく光半透過膜を形成した透明基板3に伝導
し、チューブ内の温度を均一にする効果が得られる。
品性、内部応力をそれぞれ示す。なお、光半透過膜の透
過率は大気を100%の基準とし、分光光度計((株)
日立製作所社製:U−4000)を用いて測定した。ま
た、光半透過膜の耐酸性は、熱濃硫酸(H2SO4:96
%、温度:100℃)中に120分間濠漬した前後の位
相角変化で評価した。負の値は位相角が減少したことを
表している。光半透過膜の耐アルカリ性は、アンモニア
過水(29%NH3:30%H2O2:H2O=1:2:1
0(体積比)、温度:25℃)中に120分間浸漬した
前後の位相角変化で評価した。負の値は位相角が減少し
たことを表している。光半透過膜の内部応力の大きさ
は、光半透過膜形成前後における透明基板の平面度変化
で評価した。透明基板としては、1辺の長さが152m
mの正方形であり、厚みが6.35mmである合成石英
を用いた。基板の平面度は、基板の端3mmを除外した
146mm角の範囲について測定し、基板の平均面から
の最高点と最低点における高さの差で定義した。透明基
板の平面度は干渉計(TROPEL社製:FlatMaster20
0)を用いて測定した。なお、本発明における光半透過
膜は圧縮応力を有している場合が多いため、光半透過膜
形成面が凸側に変形する。このような場合において膜の
内部応力を精度よく測定するためには、光半透過膜形成
面が凸形状である透明基板を用いて、光半透過膜形成前
後の平面度を測定することが好ましい。平面度変化が正
の値であることは、膜の内部応力が圧縮であることを表
している。
をしない従来の場合(熱処理前)に比べ、本発明のよう
に熱処理をした場合(熱処理後)は、耐酸性及び耐アル
カリ性が向上し、内部応力が低減しており、この傾向は
熱処理温度が高くなるに従い大きくなることがわかる。
及びシリコン(MoSiN)からなる薄膜上に、レジス
ト膜を形成し、パターン露光、現像によりレジストパタ
ーンを形成した。次いで、エッチング(SF6+Heガ
スによるドライエッチング)により、窒化されたモリブ
デン及びシリコンからなる薄膜の露出部分を除去し、窒
化されたモリブデン及びシリコンからなる薄膜のパター
ン(ホール、ドット等)を得た。レジスト剥離後、10
0℃の98%硫酸(H2SO4)に15分間浸漬して硫酸
洗浄し、純水等でリンスして、ArFエキシマレーザー
用の位相シフトマスク、及びKrFエキシマレーザー用
の位相シフトマスクを得た。その結果、良好なパターン
断面形状が得られ、パターンの側壁も滑らかであった。
ット(Mo:Si=8:92mol%)を用い、アルゴ
ン(Ar)と窒素(N2)と酸素(O2)との混合ガス雰
囲気(Ar:N2:O2=20%:50%:30%、圧
力:0.1Pa)で、反応性スパッタリング(DCスパ
ッタリング)により、透明基板上に酸窒化されたモリブ
デン及びシリコン(MoSiON)の薄膜(膜厚約88
0オンク゛ストローム)を形成して、膜組成Mo:Si:O:N
=5:30:39:26のArFエキシマレーザー(波
長193nm)用位相シフトマスクブランクを得た。熱処理 上記のようにして光半透過膜を形成した透明基板につい
て、表3に示すように熱処理温度を変化させて、実施例
1〜6と同様の方法で熱処理を行った。表3に、透過
率、熱処理前後における平面度変化量を示す。
の膜で構成しているが、光半透過膜を酸素及び/又は窒
素、及びシリコンを主たる構成成分とする薄膜を少なく
とも1層含む、2層以上の膜で構成した場合において
も、本発明を用いることにより、耐薬品性、露光光に対
する耐光性、及び内部応力などの膜特性に優れた光半透
過膜を有する位相シフトマスクブランクが得られる。
ット(Mo:Si=8:92mol%)を用い、アルゴ
ン(Ar)ガス雰囲気(圧力:0.1Pa)で、反応性
スパッタリング(DCスパッタリング)により、透明基
板上にモリブデン及びシリコン(MoSi)の薄膜(膜
厚約80オンク゛ストローム)を第1層として形成した。続い
て、シリコン(Si)のターゲットを用い、アルゴン
(Ar)と窒素(N2)と酸素(O2)との混合ガス雰囲
気(Ar:N2:O2=10%:60%:30%、圧力:
0.1Pa)で、反応性スパッタリング(DCスパッタ
リング)により、酸窒化されたシリコン(SiON)の
薄膜(膜厚約860オンク゛ストローム)を第2層として形成し
た。実施例9〜10における第2層の膜組成はSi:
O:N=32:53:15原子%であり、第1層のMo
Si薄膜との組合せで、F2エキシマレーザー(波長1
57nm)用の位相シフトマスクブランクとして、最適
な光学特性を有するように第1層の膜組成を調整した。熱処理 上記のようにして光半透過膜を形成した透明基板につい
て、表4に示すように熱処理温度を変化させて、実施例
1〜8と同様の方法で熱処理を行った。表4に、透過
率、熱処理前後における平面度変化量を示す。
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば、DCスパッタリングの代わりに、R
Fスパッタリングによって、光半透過膜を形成してもよ
い。なお、RFスパッタリングにおいては、ターゲット
近傍のプラズマ空間がDCスパッタリングと比較して大
きいため、ターゲット近傍部分の内壁から光半透過部を
構成する膜中に混入するパーティクルが多くなり、DC
スパッタリングを行った場合に比べて欠陥が多くなる等
の理由により、DCスパッタリングを行うことが好まし
い。また、反応性スパッタの代わりに、金属、シリコン
及び窒素を含むターゲットを用いたスパッタリングによ
って、光半透過膜を形成してもよい。なお、反応性スパ
ッタの方が、高密度のターゲットを使用でき、比較的放
電が安定であるためパーティクルが少ない。また、実施
例において、Arガスの代わりに、ヘリウム、ネオン、
キセノン等の他の不活性ガスを用いてもよい。さらに、
実施例において、Moの代わりに、Ta、W、Ti、C
r等の金属を用いてもよい。
定の位相角及び透過率を有し、耐薬品性、耐光性、及び
内部応力などの膜特性に優れた光半透過膜又は光半透過
部を有する位相シフトマスクブランクの製造方法又は位
相シフトマスクの製造方法を提供できる。
説明するための図である。
す部分断面図である。
ESCA分析結果を示す図である。
果を示す図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 透明基板上に、光半透過膜を有するハー
フトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法であっ
て、 前記透明基板上に、窒素、金属及びシリコンを主たる構
成要素とする薄膜を少なくとも1層含む光半透過膜を形
成した後、該光半透過膜を150℃以上で熱処理を行う
ことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブラ
ンクの製造方法。 - 【請求項2】 前記光半透過膜の構成要素であるシリコ
ンの含有率を30〜60原子%としたことを特徴とする
請求項1記載のハーフトーン型位相シフトマスクブラン
クの製造方法。 - 【請求項3】 前記光半透過膜の構成要素である金属及
びシリコンの原子%の比率が、金属:シリコン=1:
1.5〜19.0であることを特徴とする請求項1又は
2記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製
造方法。 - 【請求項4】 透明基板上に、光半透過膜を有するハー
フトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法であっ
て、 前記透明基板上に、酸素及び/又は窒素、及びシリコン
を含む薄膜を少なくとも1層含む光半透過膜を形成した
後、該光半透過膜を380℃以上で熱処理を行うことを
特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクの
製造方法。 - 【請求項5】 前記酸素及び/又は窒素、及びシリコン
を含む薄膜が金属を含むことを特徴とする請求項4記載
のハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方
法。 - 【請求項6】 前記金属が、モリブデン、ジルコニウ
ム、チタン、バナジウム、ニオブ、タンタル、タングス
テン、ニッケル、パラジウムから選ばれる一種又は二種
以上の金属であることを特徴とする請求項1〜5のいず
れかに記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク
の製造方法。 - 【請求項7】 透明基板上にパターンを形成するための
一層又は多層の薄膜を有するフォトマスクブランクの製
造方法であって、 前記透明基板上に圧縮応力を有する薄膜を少なくとも1
層含む一層又は多層の薄膜を形成した後、前記一層又は
多層の薄膜の成膜前後における平面度変化量が0.5μ
m以下となるように熱処理を行うことを特徴とするフォ
トマスクブランクの製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方
法によって製造されたことを特徴とするマスクブラン
ク。 - 【請求項9】 請求項8に記載のマスクブランクにおけ
る薄膜をパターニングすることにより製造されたことを
特徴とするマスク。 - 【請求項10】 透明基板上に、パターニングされた光
半透過膜のパターンを有するハーフトーン型位相シフト
マスクの製造方法であって、 前記透明基板上に、光半透過膜のパターンを形成した
後、該光半透過膜のパターンを150℃以上で熱処理を
行うことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク
の製造方法。 - 【請求項11】 請求項10に記載の製造方法を用いて
製造されたことを特徴とするハーフトーン型位相シフト
マスク。 - 【請求項12】 請求項9又は請求項11に記載のマス
クを用いてパターン転写を行うことを特徴とするパター
ン転写方法。
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