JP3578872B2 - X線マスクの製造方法および加熱装置 - Google Patents

X線マスクの製造方法および加熱装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、X線リソグラフィに使用するX線マスクの応力を全ての箇所において0とし、所望のパターニング位置精度を有するX線マスクの製造方法および加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図33は例えば特願平5−138104号に示された従来のX線マスクの製造方法の工程を示す断面図である。図において、1はシリコン基板、2はこのシリコン基板1上に形成された例えば厚さ1〜2μmで軽元素からなるメンブレン(X線透過性基板と同義)、3はこのメンブレン2上に形成された例えばインジウム・すず酸化物等から成る反射防止膜、4はこの反射防止膜3上に形成された例えばタングステン−チタン膜から成るX線吸収体、5はレジスト、6はシリコン基板1を接着剤7により接着し支持するサポートリングである。
【0003】
次に上記のように構成された従来のX線マスクの製造方法について説明する。まず、シリコン基板1上にメンブレン2を成膜する(図33(a))。次に、シリコン基板1の一部を除去(バックエッチ)する(図33(b))。次に、メンブレン2上に反射防止膜3を塗布し焼成して成膜する(図33(c))。次に、反射防止膜3上に例えばスパッタ法にてX線吸収体4を成膜する。そして、この際のX線吸収体4の平均膜応力を測定し、この平均応力を0とするための温度を決め、例えばオーブンで250℃に均一にアニールし、X線吸収体4の平均膜応力を0に調整する(図33(d))。
【0004】
次に、レジスト5を塗布し例えば180℃でベークする(図33(e))。次に、シリコン基板1をサポートリング6に接着剤7にて接着する(図33(f))。次に、電子線描画および現像によりレジスト5のパターニングを行い、このパターニングされたレジスト5をマスクとしてX線吸収体4のドライエッチを行い、X線吸収体4のパターニングを行い、レジスト5を除去しX線マスクを形成する(図33(g))。尚、シリコン基板1のバックエッチの工程およびサポートリング6へのシリコン基板1の接着の工程は必ずしもこの工程順の通り行われるものではない。
【0005】
従来の場合はX線吸収体4の平均膜応力が0となるようにX線吸収体4の成膜後にアニールの加熱温度により調整している。このように、X線吸収体4の膜応力を調整せず行うとどの様な不具合が生じるか図34を用いて以下説明する。図34(a)に示すようにシリコン基板1の窓領域が例えば□30mmで、図34(b)に示すように、シリコン基板1の窓領域に対応する位置のX線吸収体4の応力が調整されていないため例えば10MPaを有しているとする。この際、図34(a)に示すようにシリコン基板1の窓領域の中心を中心として□15mmのパターニングをX線吸収体4に施したとすると、X線吸収体4のパターニングは10MPaの応力を有しているので、X線吸収体4のパターニングはこの応力によりメンブレン2の中心より15nm移動し、所望のX線吸収体4のパターニングが得られないという不具合が生じていた。この移動は応力が引っ張り応力の場合には外向き、又、圧縮応力の場合には内向きの移動となる。
【0006】
よって、従来ではX線吸収体4の平均膜応力を0とするアニールによる加熱を行い、上記のようなパターニングズレを解消している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のX線マスクの製造方法は以上のように行われ、X線吸収体4の平均膜応力が0となっているので図34に示したようなX線吸収体4のパターニングのズレは解消されているはずである。しかしながら、実際にはX線吸収体4の膜応力の分布は均一でないため図35に示すような問題点が生じている。
【0008】
図35(a)は図34(a)と同様にシリコン基板1の□30mmの窓領域にX線吸収体4の□15mmのパターニングを施した図である。図35(b)はX線吸収体4のアニールにより加熱し、X線吸収体4の平均膜応力を0とした応力分布を示す図である。図35(b)に示すようにX線吸収体4の平均膜応力としては明らかに0となっているものの、実際にはX線吸収体4の各位置では応力は0ではないので、図35(a)に示したX線吸収体4のパターニングは、結局図15にて示した場合と同様にずれることとなり所望のパターニングを得ることができないという問題点があった。
【0009】
又、図35(b)に示したようにX線吸収体の平均応力が0となっている場合X線吸収体4の図35(b)での応力が0の位置での厚さ方向の応力分布は、例えば厚さが0から上方に向かうにつれて−50MPaから50MPaへの徐々に上昇していくような分布となっており、厚さ方向の各位置で応力は0ではなく、厚さ方向の平均応力として0として形成されている。このことは、他の各箇所でも同様に形成されている。
【0010】
よって、エッチングにより図35(a)に示したように形成する際、例えば20%程度のオーバーエッチングを行うと、平均応力として0と形成されていたものは、実際には厚さ方向の20%程度、すなわち引っ張り応力を有する一部が全体的にエッチングされ、エッチング後は図35(b)に示すより、全体的に圧縮応力側に移動し、全体として数MPaの圧縮応力を有することとなり、結局図34(a)に示した場合と同様にずれることとなり所望のパターニングを得ることができないという問題点があった。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において0とし、所望のパターニングを得ることができるX線マスクの製造方法および加熱装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る請求項1のX線マスクの製造方法は、基板上にX線吸収体を成膜した後、アニールにより膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、成膜後のX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布でアニールによる加熱を行うものである。
【0013】
又、この発明に係る請求項2のX線マスクの製造方法は、基板上にX線吸収体を成膜した後、複数回のアニールにより膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、最終段階までのアニールはX線吸収体を均一に加熱し、最終段階直前のアニール後のX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布で最終段階のアニールによる加熱を行うものである。
【0014】
又、この発明に係る請求項3のX線マスクの製造方法は、基板上に、成膜中にアニールにより膜応力を調整しながらX線吸収体を積層する際、あらかじめアニールを行わず成膜する条件でのX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布を求め、温度分布でアニールによる加熱を行うものである。
【0015】
又、この発明に係る請求項4のX線マスクの製造方法は、基板を回転させながらX線吸収体の成膜を行い、X線吸収体の膜応力分布を基板の回転軸に対し軸対称とした後、請求項1または請求項2に記載のX線マスクの製造方法のX線吸収体の加熱を行うものである。
【0016】
又、この発明に係る請求項5の加熱装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体のアニールによる加熱を行う加熱装置において、X線吸収体を加熱するヒータをX線吸収体の膜応力分布に応じた位置に備えることにより、X線吸収体を所定温度分布にするものである。
【0017】
又、この発明に係る請求項6の加熱装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体にアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するホットプレートと、X線吸収体とホットプレートとの間にギャップとを備え、ギャップ長をX線吸収体の膜応力分布に応じて変化させ、ギャップ長に応じたホットプレートの加熱温度より低下した温度にてX線吸収体の各箇所を加熱することにより、X線吸収体を所定温度分布にするものである。
【0018】
又、この発明に係る請求項7の加熱装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するオーブンを備え、熱を吸収、放出するヒートシンクをX線吸収体の膜応力分布に応じた位置に配置することにより、X線吸収体を所定温度分布にするものである。
【0019】
又、この発明に係る請求項8の加熱装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するオーブンと、X線吸収体を冷却する冷却ガス送出手段を備え、送出手段によりX線吸収体の膜応力分布に応じた位置に冷却ガスを吹き付けX線吸収体を冷却することにより、X線吸収体を所定温度分布にするものである。
【0020】
又、この発明に係る請求項9の加熱装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱する加熱ランプを備え、加熱ランプからの輻射熱を遮断するマスクをX線吸収体の膜応力分布に応じパターニングすることにより、X線吸収体を所定温度分布にするものである。
【0021】
又、この発明に係る請求項10の加熱装置は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、基板および載置台を固定し、X線吸収体を加熱するレーザー出力部を備え、レーザー出力部をX線吸収体の膜応力分布に応じて移動させながらレーザー光を一定角度で照射することにより、X線吸収体を所定温度分布にするものである。
【0022】
又、この発明に係る請求項11のX線マスクの製造方法は、基板上に、同一材料のX線吸収体を複数の成膜条件にて積層していく際に、成膜条件間のX線吸収体の各膜応力分布が相殺して、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となるようにしたものである。
【0023】
又、この発明に係る請求項12のX線マスクの製造方法は、請求項11に記載のX線マスクの製造方法において、各成膜条件ごとにX線吸収体をアニールにより均一に加熱する条件を付加したものである。
【0024】
又、この発明に係る請求項13のX線マスクの製造方法は、請求項11に記載のX線マスクの製造方法において、各成膜条件の内、最終成膜条件にX線吸収体をアニールにより均一に加熱する条件を付加したものである。
【0025】
又、この発明に係る請求項14のX線マスクの製造方法は、表面が平坦な基板上にX線吸収体を成膜した後の膜応力分布をあらかじめ測定し、基板の表面を、応力が小さい箇所ほど応力が大きい箇所より凹凸を有するように加工した後、X線吸収体の成膜を行うようにしたものである。
【0026】
又、この発明に係る請求項15のX線マスクの製造方法は、基板上にX線吸収体を成膜する際に、X線吸収体を複数層にて形成し、X線吸収体の厚さ方向の応力が均一となるように、各層の成膜条件の内、圧力の条件を徐々に下降させ、各層を同じ応力分布にしたものである。
【0027】
又、この発明に係る請求項16のX線マスクの製造方法は、基板上に、X線吸収体を同一の成膜条件にて積層していく際に、複数回に分けて成膜し、各回成膜後ごとにX線吸収体の最大膜応力を0とする温度にてX線吸収体をアニールにより均一に加熱するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。図1はこの発明の実施の形態1におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において、従来の場合と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。8はX線吸収体4を加熱するための加熱装置としての円形状のホットプレートで、内部に環状にヒータ9a、9b、9cをそれぞれ備えており、ホットプレート8の温度分布は軸対称となるが、各ヒータ9a、9b、9cの電気入力を変えることにより、ホットプレート8の径方向の温度分布を変えることができる。
【0029】
次いで上記のように構成された実施の形態1のX線マスクの製造方法について説明する。まず、従来の場合と同様にシリコン基板1上にメンブレン2を例えばCVD法(化学気相成長法の略)にて成膜する。次に、メンブレン2上にタングステン−チタン膜からなるX線吸収体4を成膜する。この際の成膜条件は、シリコン基板1を回転させながら、スパッタリングにより例えば圧力:8.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、入力:650Wの条件にて行う。尚、実施の形態では、従来の所で述べた反射防止膜3については省略して記載する。
【0030】
上記の成膜条件にて成膜されたX線吸収体4は、アモルファス構造を有し、膜応力は圧縮応力側にて形成されることとなる。又、シリコン基板1を回転させながらX線吸収体4を成膜しているため、X線吸収体4の膜応力分布は軸対称と成る。このX線吸収体4の膜応力分布を測定すると例えば図2(a)に示すように、X線吸収体4の中心を対称にして膜応力が分布し、圧縮応力側(ここでは圧縮応力をマイナスにて示す)で、例えば−260MPaから−300MPaまで分布している。尚、X線吸収体4の膜応力分布の測定はX線吸収体4の反りを測定し、これを2階微分し所望の係数を掛けることにより容易に求めることができる。
【0031】
そして、このX線吸収体4の膜応力が全ての箇所において0となる所定の温度分布を求める。ここでは、例えば1MPa上げるのに1℃の加熱が必要となるため、図2(b)に示すように、X線吸収体4の膜応力分布と対応した所定温度分布となり、例えば260℃から300℃まで分布している。尚、ここで用いた応力に対する温度の設定の方法は、例えばProceeding of SPIE.1994.vol 2194,221ページ〜229ページを参照に求めたものである。
【0032】
そして、ホットプレート8の温度分布が図2(b)に示した所定温度分布となるように、各ヒータ9a、9b、9cの電気入力を調整してシリコン基板1を載置し、X線吸収体4を所定温度分布でアニールによる加熱を行い、X線吸収体4の膜応力を全ての箇所において0となるようにする。
【0033】
以下、図は省略するが従来の場合と同様に、シリコン基板1の一部を除去(バックエッチ)し、次に、レジストを塗布し例えば180℃でベークする。次に、シリコン基板1をオーブンに接着剤にて接着する。次に、電子線描画および現像によりレジストのパターニングを行い、このパターニングされたレジストをマスクとしてX線吸収体のドライエッチを行い、X線吸収体のパターニングを行い、レジストを除去しX線マスクを形成する。
【0034】
上記のように構成された実施の形態1のX線マスクの製造方法は、X線吸収体4の成膜後のX線吸収体4の膜応力分布を測定し、X線吸収体4の各箇所における膜応力が0となる所定温度分布を有するホットプレート8にてX線吸収体4にアニールによる加熱を行い、X線吸収体4の全ての箇所において膜応力を0としたので、パターニングされたX線吸収体4が膜応力によるズレを生じるのを防止でき、延いては所望のパターニングされたX線マスクを得ることが可能となる。尚、ホットプレート8の各コイル9a、9b、9cの電気入力を変化させることにより図2(b)に示した以外の所定温度分布でも容易に設定できることは言うまでもない。
【0035】
又、X線吸収体4の成膜がシリコン基板1を回転させて行っているので、X線吸収体4の膜応力分布は軸対称となり、所定温度分布も軸対称分布で決定すればよく容易に所定温度分布の決定を行うことができる。
【0036】
上記実施の形態1ではX線吸収体4としてアモルファス構造のものを利用したが、ここではその理由を説明する。まず、アモルファス構造を有さない構造では柱状構造が挙げられる。例えばスパッタリングの際の圧力を、アモルファス構造の場合より高くすると、この柱状構造が得られる。ここでは、アモルファス構造と柱状構造との比較をし、アモルファス構造の利点について述べる。
【0037】
アモルファス構造の利点として、表面が平滑である点、エッチング後のエッジクオリティに優れている点、応力が空気中において安定である点、温度と応力との関係が線型である点が挙げられる。特に、最後に挙げた利点である、温度と応力との関係が線型である点から、上記にて説明したアニールによる加熱温度によるX線吸収体4の膜応力の調整を確実に行うことができる。
【0038】
又、上記実施の形態1ではホットプレート8内に各ヒータ9a、9b、9cを備え、所定温度分布となるように形成したが、これに限られることはなく、図3に示すように、シリコン基板1を載置台27の上面に載置し、X線吸収体4の上方に例えばフィラメントヒータから成る各ヒータ28a、28bを配設するようにして、X線吸収体4が上記所定温度分布となるようにしても、同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0039】
以下、X線吸収体の膜応力分布に応じた所定温度分布を得るための加熱装置の他の実施の形態について述べていく。
実施の形態2.
上記実施の形態1ではホットプレート8の各コイル9a、9b、9cの電気入力を変化させることにより所定の温度分布を設定する様にしていたが、これに限られることはなく、例えば図4に示すように均一に加熱するホットプレート10と、ホットプレート10内にホットプレート10の温度を冷却する冷却管11とを備えるようにし、ホットプレート10の加熱温度を例えば300℃とし、冷却管11にてこの300℃を260℃まで冷却できるようにすれば、図2(b)に示した所定温度分布を容易に得ることができ、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0040】
又、上記図2(b)に示したような温度分布でない場合は、冷却管11の位置を例えば図5に示すように所望の箇所に形成することにより、他の温度分布に変えることは容易に行うことができることは言うまでもない。
【0041】
実施の形態3.
図6はこの発明における実施の形態3のX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。12は均一な温度で例えば300℃にて加熱するホットプレート、13a、13bはホットプレート12とシリコン基板1との間、すなわちホットプレート12とX線吸収体4との間のギャップで、各ギャップ13a、13bのギャップ長をX線吸収体4の膜応力分布に応じて変化させ、X線吸収体4の加熱温度を各ギャップ長に応じホットプレート12の加熱温度より低下した温度にてそれぞれ加熱されるようにしている。
【0042】
従って上記のように構成された実施の形態3では、ギャップ13a、13bの各ギャップ長を図6に示すように変化させることにより、図2(b)に示すような所定温度分布にてX線吸収体4を加熱することができる。よって、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
又、このように、ホットプレート12とX線吸収体4とのギャップ長をX線吸収体4の所定温度分布に応じて変化させることにより、容易にX線吸収体4の所定温度分布を得ることができる。このことより、図2(b)に示した所定温度分布以外に対しても容易に適用できることは言うまでもない。
【0043】
実施の形態4.
上記実施の形態3ではシリコン基板1にバックエッチを施す前の形状について説明したが、ここではシリコン基板1にバックエッチを施し一部を除去した後の場合について図7を用いて説明する。
シリコン基板1にバックエッチを施した後のものに対しては、均一に加熱するホットプレート15にシリコン基板1の除去部に対応した突出部15aを備え、ホットプレート15の突出部15aとシリコン基板1との間、すなわち突出部15aとX線吸収体4との間のギャップ16a、16bのギャップ長を上記実施の形態3と同様に設定すれば、上記実施の形態3と同様の効果を奏することができる。
【0044】
実施の形態5.
図8はこの発明における実施の形態5のX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。17はX線吸収体4を均一に例えば300℃に加熱するホットプレート、18はX線吸収体4の温度を冷却するための例えば室温の冷却ガスである空気や、窒素ガス等を送出する送出手段である。
【0045】
次いで上記のように構成された実施の形態5では、X線吸収体4をホットプレート17にて均一に加熱しながら、図8に示すように、放出手段18より、X線吸収体4に冷却ガスを送出し冷却しているため、図2(b)に示すような所定温度分布にてX線吸収体4を加熱することができる。よって、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
又、送出手段18の位置をX線吸収体4の所定温度分布に応じて変えることにより、容易にX線吸収体4の所定温度分布を得ることができる。このことより、図2(b)に示した所定温度分布以外に対しても容易に適用できることは言うまでもない。
【0046】
実施の形態6.
上記各実施の形態ではX線吸収体の図2(a)で示す膜応力分布に対応して図2(b)の温度分布を実現するようにしたが、ここではX線吸収体の図2(a)とは異なる膜応力分布に対応する場合について説明する。
上記実施の形態1と同一条件にてX線吸収体を成膜した際X線吸収体の膜応力分布が図9(a)に示すように分布しているとすると、この際のX線吸収体の所定温度分布は図9(b)のようになる。この関係は上記実施の形態1より明らかである。
【0047】
上記のような所定温度分布にX線吸収体を加熱するために図10に示すようにホットプレート19をリング状に形成し、例えば300℃にて加熱する。そして、ホットプレート19上に図10に示すようにシリコン基板1を載置して加熱することにより、X線吸収体4は図9(b)に示すように加熱され、X線吸収体4の膜応力は0となる。よって、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0048】
実施の形態7.
図11はこの発明の実施の形態7におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において、上記実施の形態6と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。20はホットプレート17上にリング状に形成された金属板である。
【0049】
次いで上記のように構成された実施の形態7ではシリコン基板1を金属板20を介して均一な温度分布が例えば300℃であるホットプレート17により加熱している。よってX線吸収体4は、金属板20と対向する位置がホットプレート17と同等な温度で加熱され、他の箇所は金属板20から離れるのでその分温度が低下する。従って、図9(b)に示すようなX線吸収体4の所定温度分布にてX線吸収体4を加熱することができる。よって、上記実施の形態6と同様の効果を奏することができる。
【0050】
又、金属板20の形状をX線吸収体4の所定温度分布に応じて変えることにより、容易にX線吸収体4の所定温度分布を得ることができる。このことより、図9(b)に示した所定温度分布以外に対しても容易に適用できることは言うまでもない。
【0051】
実施の形態8.
図12はこの発明の実施の形態8におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。21はX線吸収体4を均一に加熱するためのオーブン、22はシリコン基板1の下部に配設されたリング状のヒートシンクで、例えばステンレス、又は、銅、又は、アルミなどから成る。
【0052】
次いで上記のように構成された実施の形態8では、オーブン21の加熱温度をX線吸収体4の所定温度分布の最低温度とし、ヒートシンク22によってX線吸収体4をその所定温度分布の最高温度に加熱できるように、予め、ヒートシンク22に所望の熱容量を貯えさせておく。このように、それぞれの温度設定をすることにより、X線吸収体4はヒートシンク22と対応する箇所が、所定温度分布の最高温度となるように加熱され、延いては図9(b)に示すような所定温度分布にX線吸収体4は加熱されることとなる。よって、上記実施の形態6と同様の効果を奏することができる。
【0053】
又このように、ヒートシンク22の位置をX線吸収体4の所定温度分布に応じて変化させることにより、容易にX線吸収体4の所定温度分布を得ることができる。このことより、図9(b)に示した所定温度分布以外に対しても容易に適用できることは言うまでもない。
【0054】
実施の形態9.
図13はこの発明の実施の形態9におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において、上記実施の形態8と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。23はシリコン基板1の下部に配設されたリング状のヒートシンク、24はシリコン基板1の下部の中央に配設されたヒートシンクである。ヒートシンク23、24は例えば、ステンレス、又は、銅、又は、アルミなどから成る。
【0055】
次いで上記のように構成された実施の形態9では、オーブン21の加熱温度をX線吸収体4の所定温度分布の最高温度とし、ヒートシンク23、24によってX線吸収体4をその所定温度分布の最低温度にできるようにする。このようにすることにより、X線吸収体4はヒートシンク21で加熱されるとともに、ヒートシンク23、24と対応する箇所は、ヒートシンク23、24に熱を奪われ、延いては図9(b)に示すような所定温度分布にX線吸収体4は加熱されることとなる。よって、上記実施の形態6と同様の効果を奏することができる。
【0056】
又このように、ヒートシンク23、24の位置をX線吸収体4の所定温度分布に応じて変化させることにより、容易にX線吸収体4の所定温度分布を得ることができる。このことより、図9(b)に示した所定温度分布以外に対しても容易に適用できることは言うまでもない。
【0057】
実施の形態10.
図14はこの発明における実施の形態10のX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において上記実施の形態6と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。25は加熱ランプ、26は例えばアルミ、又は、ステンレス等から成り、加熱ランプ25からの輻射熱を遮断するマスクで、X線吸収体の膜応力分布に応じパターニングされている。
【0058】
次いで上記のように構成された実施の形態10では、加熱ランプ25によりX線吸収体4を加熱する際に、マスク26を介して行うようにしたので、マスク26のパターンに応じてX線吸収体4の箇所が加熱されることとなる。ここではマスク26を図に示したようにパターニングしているので、図9(b)に示した所定温度分布にてX線吸収体4を加熱することができる。よって、上記実施の形態6と同様の効果を奏することができる。
【0059】
又このように、マスク26のパターニングをX線吸収体4の所定温度分布に応じて変化させることにより、容易にX線吸収体4の所定温度分布を得ることができる。このことより、図9(b)に示した所定温度分布以外に対しても容易に適用できることは言うまでもない。
【0060】
実施の形態11.
図15はこの発明の実施の形態11のX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。29はレーザ光30をX線吸収体4に照射するレーザー出力部である。
【0061】
次いで上記のように構成された実施の形態11では、レーザー出力部29をX線吸収体4が所定温度分布となるようにレーザー光30の強弱を調整しながら、X線吸収体4上を移動させることにより、X線吸収体4を所定温度分布に加熱することができる。よって、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0062】
実施の形態12.
上記各実施の形態ではX線吸収体の膜応力のアニールによる調整を1度のアニールによる加熱にて行う例を示したが、これに限られることはなく、例えば、複数回のアニールによる加熱により調整する場合は、最終段階までのアニールはX線吸収体を均一に加熱し、最終段階直前のアニール後のX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体の各箇所における膜応力から0となる所定温度分布で最終段階アニールによる加熱に対して、上記各実施の形態を適宜用いるようにすれば上記各実施の形態と同様の効果を奏することは言うまでもない。又、複数回によるアニールによる加熱にてX線吸収体の膜応力を調整しているので再現性向上の効果も同様に得ることができる。
【0063】
実施の形態13.
上記各実施の形態ではX線吸収体4の成膜後にアニールすることにより、全ての箇所において膜応力を0にする例を示したが、これに限られることなく、あらかじめ、上記実施の形態1と同様の製造方法にてX線吸収体4を積層し、膜応力分布を測定しておき、X線吸収体4の膜応力が全ての箇所において0となる所定温度分布を求める。そして、図16に示すように上記実施の形態1と同様の加熱装置としてのホットプレート8にて同様の所定温度分布となるようヒータ9a、9b、9cを用いてアニールによる加熱を行い、膜応力を調整しながら、X線吸収体31を積層するようにしても、上記各実施の形態と同様に、X線吸収体の各箇所における膜応力を0とすることができるため、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0064】
しかしながら、X線吸収体の積層時にアニールを行うため、上記各実施の形態で示した内、図1、図4ないし図7、図10ないし図13の各加熱装置はそれぞれ同様に用いることができるが、図3、図8、図14の各加熱装置はX線吸収体の積層事態に影響を及ぼすため用いることはできない。
【0065】
実施の形態14.
上記各実施の形態ではアニールによる加熱を行うことによりX線吸収体の膜応力を調整する例を示したが、ここでは他の例について説明する。まず、上記実施の形態1と同様の製造方法にてX線吸収体4を積層し、膜応力分布を測定する。そして、X線吸収体4の膜応力が全ての箇所において0となるイオンの注入量分布を求める。ここでは、イオンとして例えばアルゴンイオンを用いる。
【0066】
図17にアルゴンイオンの注入量に対する応力の変化を示す。図から明らかなようにアルゴンイオンを4×1013Ionc/cm注入すれば100MPa応力を下げることができる。このことを利用し、図2(a)に示したX線吸収体4の膜応力分布に対しての、X線吸収体の膜応力が全ての箇所において0となるイオン注入量分布を求めると、図18に示すように求められる。そして、図18に示すようなイオン注入量分布に基づき、X線吸収体4にアルゴンイオンをイオン注入し、X線吸収体4の膜応力を0とする。
【0067】
上記のように行われた実施の形態14のX線マスクの製造方法は、X線吸収体4の成膜後のX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体4の各箇所における膜応力が0となるイオン注入量分布にてイオンを注入し、X線吸収体4の全ての箇所において膜応力を0としたので、パターニングされたX線吸収体が膜応力によるズレを生じるのを防止でき、延いては所望のパターニングされたX線マスクを得ることが可能となる。
【0068】
又、上記実施の形態14はアルゴンイオンを用いる例を示したが例えばこれに限られることはなく、図19に示すようにケイ素イオン(Si)、ネオンイオン(Ne)、クリプトンイオン(Kr)、キセノンイオン(Xe)なども同様にX線吸収体の応力を調整することが可能なため、同様に用いることができる。
【0069】
実施の形態15.
図20はこの発明の実施の形態15におけるX線マスクの製造方法を示す断面図である。図において上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。32、33はメンブレン2上に成膜条件を変化させて順次積層されたX線吸収体で、同一の厚さにて積層する。そして、これらX線吸収体32、33にて最終X線吸収体34が形成されることとなる。
【0070】
この際のX線吸収体32、33の各成膜条件にてX線吸収体32、33を成膜した際の膜応力分布は、図21(a)、(b)に示すように設定しておく。図21(a)、(b)に示したように、成膜条件間のX線吸収体32、33の各膜応力分布が相殺して、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となるように設定しておけば、最終X線吸収体34の膜応力は全ての各箇所において膜応力を0とすることができる。
【0071】
実際には、X線吸収体32の第1の成膜条件として例えば圧力:8.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:650Wの条件にて行い、図21(a)に示すように−200MPaから−240MPaまでの分布となるX線吸収体32を成膜する。次に、X線吸収体32の第2の成膜条件として、上記X線吸収体32のスパッタ時の公転基板上の位置より20mm程度公転中心から外側にずらし、図21(a)の膜応力分布と相殺する分布となる位置に変化させ、圧力:10.0mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:700Wの条件にて行い、図21(b)に示すように240MPaから200MPaまでの膜応力分布となるX線吸収体33と成膜する。
【0072】
上記のように行われた実施の形態15のX線マスクの製造方法は、X線吸収体32、33の両成膜条件間のX線吸収体32、33の各膜応力分布が相殺して、最終X線吸収体34の各箇所における膜応力を0としたので、パターニングされた最終X線吸収体34が膜応力によるズレを生じるのを防止でき、延いては所望のパターニングされたX線マスクを得ることが可能となる。
【0073】
又、上記実施の形態15では最終X線吸収体34を、第1および第2の2回の成膜条件にて成膜されるX線吸収体32、33にて成膜する例を示したが、これに限られることはなく、2回以上の成膜条件にて行うようにしてもよい。2回以上の成膜条件にて行うことにより、より一層膜応力分布の調整が行いやすくなる。
【0074】
実施の形態16.
上記実施の形態15では成膜条件にアニールによる加熱する条件を加えていないが、実際的には、アニールによる加熱を行った方がX線吸収体の安定性がよくなる。よって、以下、アニールによる加熱を成膜条件に付加する場合について説明する。
【0075】
図22に基づいて実施の形態16のX線マスクの製造方法について説明する。まず、第1の成膜条件として例えば圧力:8.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:650Wにて成膜し、図22(a)に示すような−200MPaから−240MPaまでのX線吸収体の膜応力分布を得たのち、X線吸収体のアニールによる均一の加熱を220℃にて行い、図22(b)に示すような20MPaから−20MPaまでのX線吸収体の膜応力分布を得る。
【0076】
次に、第2の成膜条件として例えば上記第1の成膜条件と同様の圧力:8.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:650Wにて上記第1の成膜条件のスパッタ時の公転基板上の位置より20mm程度公転中心から外側にずらし、図22(a)の膜応力分布と相殺する分布となる位置に変化させて行い、図22(c)に示すように−200MPaから−240MPaまでのX線吸収体の膜応力分布を得たのち、X線吸収体のアニールによる均一の加熱を220℃にて行い、図22(d)に示すような20MPaから−20MPaまでのX線吸収体の膜応力分布を得る。
【0077】
最終的な、X線吸収体としては、図22(b)と図22(c)との膜応力分布を得ることとなる。よって、図22(b)と図22(c)との膜応力分布は相殺し、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる。尚、第2の成膜条件時の加熱温度は、第1の成膜条件時の加熱温度と同一の為、第1の成膜条件にて成膜されたX線吸収体の膜応力分布が、第2の成膜条件の加熱時に変化することはない。
【0078】
上記のように行われた実施の形態16のX線マスクの製造方法は、上記実施の形態15と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、アニールによる加熱を行うため、X線吸収体の安定性を向上とすることができる。
【0079】
又、上記実施の形態16では各成膜条件ごとにアニールによる加熱の条件を付加したが、これに限られることはなく例えば、最終成膜条件のみにアニールによる加熱の条件を付加しても上記実施の形態16と同様にX線吸収体の安定性を同上することができる。
【0080】
例えば、図22(a)および図22(c)の膜応力分布となるように成膜し、X線吸収体のアニールにより均一の加熱を220℃にて行うと、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる。
【0081】
まず、第1の成膜条件として例えば圧力:8.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:650Wにて成膜し、図23(a)に示すような−200MPaから−240MPaまでのX線吸収体の膜応力分布を得る。次に、第2の成膜条件として例えば上記第1の成膜条件と同様の圧力:8.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:650Wにて上記第1の成膜条件のスパッタ時の公転基板上の位置より20mm程度公転中心から外側にずらし、図23(a)の膜応力分布と相殺する分布となる位置に変化させて行い、図23(b)に示すように−200MPaから−240MPaまでのX線吸収体の膜応力分布を得たのち、X線吸収体のアニールによる均一の加熱を220℃にて行う。
【0082】
この第2の成膜条件のアニールによる加熱の際、第1の成膜条件にて成膜されたX線吸収体も同様に加熱される。よって、図23(a)、(b)のX線吸収体の膜応力分布は各箇所において−220MPaと均一になるものの、第2の成膜条件のアニールの220℃の均一の加熱により、X線吸収体の膜応力分布は各箇所において0となる。
【0083】
実施の形態17.
図24はこの発明の実施の形態17のX線マスクの製造方法の構成を示す断面図である。図において、35はシリコン基板、36はこのシリコン基板35上に積層されたメンブレンで、表面が平坦な箇所37と凹凸を有する箇所38とを備えている。39はメンブレン36上に積層されたX線吸収体で、アモルファス構造を有する箇所40とアモルファス構造を有さない箇所41とを備えている。
【0084】
次に、上記のように構成された実施の形態17のX線マスクの製造方法について図24ないし図26を交えて説明する。まず、メンブレンが全ての箇所において平坦な場合、成膜条件を例えば圧力:9.0mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:650Wにて成膜を行うと図25(a)に示すようなX線吸収体の膜応力分布が得られる。又、同様な成膜条件で、メンブレンが全ての箇所において凹凸を有する場合は図25(b)に示すようなX線吸収体の膜応力分布が得られる。
【0085】
この現象はX線吸収体が、平坦な上に積層されると圧縮応力を有するアモルファス構造にて積層されるが、凹凸上に積層されるとアモルファス構造となりにくく引っ張り応力側である柱状構造にて積層されるからである。
このことを利用し、メンブレン36を平坦な箇所37と凹凸を有する箇所38とを、平坦なメンブレン上にX線吸収体を成膜した際の膜応力分布の応力が小さい箇所ほど、応力が大きい箇所より凹凸を有するように加工する。これは、例えばダイヤモンド研磨などにより不均一に研磨する箇所と均一に研磨する箇所とにより形成できる。そして、X線吸収体39を上記した成膜条件で積層すると、平坦な箇所37上では図25(a)の、又、凹凸を有する箇所38上では図25(b)のそれぞれのX線吸収体の膜応力を得ることができ、X線吸収体39は図26に示したような膜応力分布を得ることができる。
【0086】
上記のように構成された実施の形態17のX線マスクの製造方法は、メンブレン36すなわちX線吸収体の基板としての表面を、平坦なメンブレン上にX線吸収体を成膜した際の膜応力分布の応力が小さい箇所ほど、応力が大きい箇所より凹凸を有するように加工したのちX線吸収体39を積層しているため、X線吸収体39の膜応力分布を小さくすることができるので、パターニングされたX線吸収体が膜応力によるズレを生じるのを防止でき、延いては所望のパターニングされたX線マスクを得ることが可能となる。
【0087】
又、上記実施の形態17ではメンブレン36に平坦な箇所37と凹凸を有する箇所38とを分割して備える例を示したが、これに限られることはなく、平坦なメンブレン上にX線吸収体を成膜した際の膜応力分布に応じて、加工は困難となるものの、凹凸の強弱により調整するようにすれば、より一層膜応力を0に近づけることができる。
【0088】
上記各実施の形態では膜応力分布として、X線吸収体の平面方向の膜応力について説明したが、厚さ方向の膜応力については不均一のままである。この原理を、図27を用いて詳細に説明する。
【0089】
まず、一般的なアニールによる加熱処理なしにX線吸収体を成膜した場合、例えば図27(a)に示すようなX線吸収体が積層されることとなる。このX線吸収体は実際には、中央部の厚さ方向で−100MPaから0MPaの応力を有し、両端部の厚さ方向で−150MPaから−50MPaの応力を有している。しかしながら、X線吸収体の膜応力分布としては図27(b)に示すように、これら厚さ方向の平均値が検出されることとなる。
【0090】
そして、この図27(b)に応じたアニールによる加熱を上記各実施の形態と同様に図27(c)のように所定温度分布を決定し、図27(a)に示すX線吸収体を図27(c)の所定温度分布にてアニールによる加熱を行い、X線吸収体の各箇所での膜応力が0となる図27(d)に示すようなX線吸収体を得るように形成していた。実際には、図27(a)に示したものを図27(c)の温度にてアニールによる加熱を行っているので、図27(e)に示すようなX線吸収体が得られている。図27(e)から明らかなように、X線吸収体の膜応力は各箇所において0となっているものの、厚さ方向の応力は−50MPaから50MPaの値を示している。
【0091】
図27(e)に示すX線吸収体にて、上記実施の形態1と同様に、シリコン基板1の一部を除去(バックエッチ)し、次に、レジストを塗布し例えば180℃でベークする。次に、シリコン基板1をオーブンに接着剤にて接着する。次に、電子線描画および現像によりレジストのパターニングを行い、このパターニングされたレジストをマスクとしてX線吸収体のドライエッチを行い、X線吸収体のパターニングを行い、レジストを除去しX線マスクを形成する。
【0092】
この上記X線マスクを形成する工程のうちX線吸収体のパターニングの際に、オーバーエッチングを行うと、X線吸収体の上部の一部がエッチングされる。これにともない、図27(e)から明らかなように上部の引っ張り応力に相当する部分がエッチングされるため、膜応力が0となっていたものが、−数MPaの応力を有することとなり、従来の場合と同様に、X線マスクのズレが生じることとなる。
このようなオーバーエッチングに対応するために、X線吸収体の厚さ方向の応力も均一にする必要が生じた。以下、X線吸収体の厚さ方向の応力を均一とするための実施の形態について説明する。
【0093】
実施の形態18.
図28はこの発明の実施の形態18のX線マスクの製造方法を示す断面図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。42、43はメンブレン2上に成膜条件を変化させて順次積層されたX線吸収体で例えば厚さ2500オングストロームづつ積層する。そして、これらX線吸収体42、43にて最終X線吸収体44に形成されることとなる。
【0094】
この際のX線吸収体42、43の各成膜条件にてX線吸収の全ての厚みを成膜した際の、X線吸収体42、43の中央部に相当する箇所での厚さ方向の応力は、図29(a)、(b)に示すように設定されている。実際には、X線吸収体42の第1の成膜条件として例えば圧力:9.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:620Wの条件にて行い、図29(a)に示すような厚さ方向の応力を得、又、X線吸収体43の第2の成膜条件として例えば圧力:9.0mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:620Wの条件にて行い、図29(b)に示すような厚さ方向の応力を得る。
【0095】
X線吸収体42は0〜2500オングストロームの厚さまで、又、X線吸収体43は2500オングストロームから5000オングストロームの厚さまでそれぞれ積層される。よって、最終X線吸収体44の中央部の厚さ方向の応力は図30に示すように、0〜2500オングストロームは図29(a)の、又、2500オングストローム〜5000オングストロームは図29(b)の応力をそれぞれ有することとなる。
【0096】
上記したように厚さ方向の応力が均一となるために各成膜条件の内、圧力の条件を徐々に下降させている。これは、平坦なメンブレン2上にX線吸収体を成膜する際、一般的に粒径の小さなアモルファス構造から、アモルファス構造ながら徐々に粒径が成長し大きくなっていく。そしてこれは、アモルファス構造のように粒径の小さい条件の時は、膜応力は圧縮が強くなり、徐々に引っ張り応力側に変化していくこととなる。成膜条件のうち圧力を下降させることにより、アモルファス構造を形成しやすい条件とすることができるため、このことを利用したものである。
【0097】
上記のように構成された実施の形態18のX線マスクの製造方法は、成膜条件の内、圧力の条件を徐々に下降させていき、最終X線吸収体44を形成したことにより、X線吸収体の厚さ方向の応力が均一となるようにしたので、オーバーエッチなどによりX線吸収体の厚さ方向の応力の平均値が変化するのを防止することができる。
【0098】
尚、上記実施の形態18では圧力を段階的に徐々に下降させて行う方法を示したが、これに限られることはなく、圧力を連続的に徐々に下降させて行えばX線吸収体の厚さ方向の応力の一層の均一化を図ることができる。
【0099】
実施の形態19.
図31はこの発明の実施の形態19のX線マスクの製造方法を示す断面図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。45、46、47はメンブレン2上に同一成膜条件にて複数回に分けて所望の膜厚の3分の1づつの厚みを成膜し、各回成膜後ごとに最大膜応力を0とする温度にてアニールにより均一に加熱して形成されたX線吸収体、48はこれらX線吸収体45、46、47からなる最終X線吸収体である。
【0100】
次いで、上記のように構成された実施の形態19のX線マスクの製造方法について説明する。まず、メンブレン2上に、成膜条件として例えば圧力:8.5mTorr、ガス:アルゴンガス/窒素ガス=93/7、スパッタパワー:650Wの条件で成膜していく。まず、3分の1の厚さのX線吸収体45を積層する。このX線吸収体45の最大膜応力は例えば−280MPaとなる。よって、X線吸収体45と280℃にてアニールによる加熱を行い、最大膜応力を0とする。
【0101】
次にX線吸収体45上に3分の1の厚さのX線吸収体46を積層する。このX線吸収体46の最大膜応力は例えば−260MPaとなる。よって、X線吸収体46を260℃にてアニールによる加熱を行い、最大膜応力を0とする。次に、X線吸収体46上に3分の1の厚さのX線吸収体47を積層する。このX線吸収体47の平均膜応力は例えば−240MPaとなる。よって、X線吸収体47を240℃にてアニールによる加熱を行い、最大膜応力を0とする。
【0102】
このように、各X線吸収体46、47、48の最大膜応力を0となるようにして形成された、最終X線吸収体49は、厚さ方向に均一な応力を有するものとなる。このことは、上記実施の形態18の所でも述べたように、メンブレン2上にX線吸収体を積層する際、何れの箇所においても膜応力は厚さ方向に対して、圧縮応力側から引っ張り応力側に徐々に変化することに基づくものである。
【0103】
上記のように構成された実施の形態19のX線マスクの製造方法は、同一成膜条件にて複数回に分けて成膜し、各回成膜後ごとに最大膜応力を0とする温度にてアニールにより均一に加熱して最終X線吸収体48を形成したことにより、X線吸収体の厚さ方向の応力が均一となるようにしたので、オーバーエッチなどによりX線吸収体の厚さ方向の応力の平均値が変化するのを防止することができる。
【0104】
尚、上記実施の形態19では3回に分けて成膜する例を示したけれども、これに限られることはなく、多くの回数に分けて成膜し最大膜応力を0とする温度にてアニールにより均一に加熱すれば、X線吸収体の厚さ方向の応力のより一層の均一化を図ることができる。
又、各X線吸収体46、47のアニールにより加熱の温度は徐々に、低く設定されるため、後工程のアニールによる加熱の際に、前工程のX線吸収体の膜応力が変化することはない。
【0105】
上記実施の形態18、19ではX線吸収体の厚さ方向の応力を均一にする例を示したが、このままでは、膜応力分布は不均一であるため、上記実施の形態18、19と上記他の実施の形態とを組み合わせる必要がある。ここで、これらX線吸収体の厚さ方向の応力の均一と膜応力分布の均一との組合せについての原理を、図32に基づいて説明する。
【0106】
まず、上記実施の形態18、19のような方法にてX線吸収体の厚さ方向の膜応力を均一にして積層すると例えば図32(a)に示すようにX線吸収体が形成されることとなる。このX線吸収体は中央部で−50MPaの応力を有し、両端部で−100MPaの応力を、各箇所厚さ方向において同一すなわち均一な応力を有することとなる。しかしながら、X線吸収体の膜応力分布として図32(b)に示すように、−100MPaから−50MPaまでと不均一な分布を得ることとなる。
【0107】
そして、図32(b)に応じたアニールによる加熱を上記各実施の形態と同様に図32(c)のように所定温度分布を決定し、図32(a)に示すX線吸収体を図32(c)の所定温度分布にてアニールによる加熱を行い、X線吸収体の各箇所での膜応力が0となる図32(d)に示すようなX線吸収体を得るように形成する。よって、図32(a)に示したものを図32(c)の温度にてアニールによる加熱を行っているので、図32(e)に示すように、X線吸収体の膜応力は各箇所において0となるとともに、厚さ方向の応力も0となる。
【0108】
よって、図32(e)に示したようなX線吸収体をパターニングする際、たとえオーバーエッチングを行ったとしても、膜応力は0のままとなるので、X線マスクのズレを生じることはない。
【0109】
以下、X線吸収体の膜応力分布の均一と、厚さ方向の膜応力の均一との組合せの実施の形態について数例挙げて説明する。
実施の形態20.
まず、上記実施の形態18と同様の方法にて厚さ方向の膜応力が均一となるX線吸収体を得た後、上記各実施の形態と同様に図1ないし図8および図3、図10ないし図15のような加熱装置を用いて、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となるように所定の温度分布で加熱するか、又、上記実施の形態14と同様に、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となるように所定のイオン注入分布でイオン注入すれば、上記図32にて説明したものと同様に行うことができる。
【0110】
又、上記実施の形態13と同様に図1、図4ないし図7および図10ないし図13の各加熱装置を用い所定の温度分布で加熱しながらX線吸収体を成膜するとともに、上記実施の形態18と同様に圧力の条件を徐々に下降させて成膜すれば、上記図32(e)にて説明したものと同様にX線吸収体を形成することができる。
【0111】
又、上記実施の形態15または実施の形態16に示したように、成膜条件間のX線吸収体の各膜応力分布が相殺して、X線各箇所における膜応力を0とするとともに、上記実施の形態18と同様に圧力の条件を徐々に下降させて成膜すれば、上記図32(e)にて説明したものと同様にX線吸収体を形成することができる。
【0112】
又、上記実施の形態19に示したようにアニールによる加熱にて、X線吸収体の厚さ方向の膜応力を均一にする場合には、X線吸収体の膜応力の分布を各箇所において0とするのを、アニールによる加熱にて行うことができない。よって、上記実施の形態14と同様に、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定のイオン注入分布でイオン注入すれば、上記図32にて説明したものと同様に行うことができる。
【0113】
上記各実施の形態ではX線吸収体としてタングステン−チタン膜を用いる例を示したが、これに限られることはなくTaやWを含むアモルファス構造の材料、例えばTaB、TaSiN、WO、WNなどの材料から成るアモルファス構造のものを用いてもよいことは言うまでもない。
【0114】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、基板上にX線吸収体を成膜した後、アニールにより膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、成膜後のX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布でアニールによる加熱を行うので、X線吸収体の全ての箇所において膜応力が確実に0となり、延いては所望のパターニングされたX線吸収体を備えたX線マスクを得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0115】
又、この発明の請求項2によれば、基板上にX線吸収体を成膜した後、複数回のアニールにより膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、最終段階までのアニールはX線吸収体を均一に加熱し、最終段階直前のアニール後のX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布で最終段階のアニールによる加熱を行うので、再現性良くX線吸収体の全ての箇所において膜応力が確実に0となり、延いては再現性良く所望のパターニングされたX線吸収体を備えたX線マスクを得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0116】
又、この発明の請求項3によれば、基板上に、成膜中にアニールにより膜応力を調整しながらX線吸収体を積層する際、あらかじめアニールを行わず成膜する条件でのX線吸収体の膜応力分布を測定し、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布を求め、温度分布でアニールによる加熱を行うので、X線吸収体の全ての箇所において膜応力が確実に0となり、延いては所望のパターニングされたX線吸収体を備えたX線マスクを得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0117】
又、この発明の請求項4によれば、基板を回転させながらX線吸収体の成膜を行い、X線吸収体の膜応力分布を基板の回転軸に対し軸対称とした後、請求項1または請求項3に記載のX線マスクの製造方法のX線吸収体の加熱を行うようにしたので、X線吸収体の膜応力分布が基板の回転軸に対し軸対称のため、膜応力分布に応じたX線吸収体の所定温度分布を軸対称に対して決定すればよく、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において容易に且つ確実に0とすることができ、延いては所望のパターニングされたX線吸収体を備えたX線マスクを得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0118】
又、この発明の請求項5によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体のアニールによる加熱を行う加熱装置において、X線吸収体を加熱するヒータをX線吸収体の膜応力分布に応じた位置に備えることにより、X線吸収体を所定温度分布にするので、X線吸収体の膜応力分布に応じてヒータの加熱温度を変化させることにより、膜応力分布に応じたX線吸収体の所定温度分布を容易に決定することができ、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において容易に、且つ、確実に0とすることができる加熱装置を提供することが可能である。
【0119】
又、この発明の請求項6によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体にアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するホットプレートと、X線吸収体とホットプレートとの間にギャップとを備え、ギャップ長をX線吸収体の膜応力分布に応じて変化させ、ギャップ長に応じたホットプレートの加熱温度より低下した温度にてX線吸収体の各箇所を加熱することにより、X線吸収体を所定温度分布にするので、X線吸収体の膜応力分布に応じたギャップ長を変化させることにより、膜応力分布に応じたX線吸収体の所定温度分布を容易に決定することができ、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において容易に、且つ、確実に0とすることができる加熱装置を提供することが可能である。
【0120】
又、この発明の請求項7によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するオーブンを備え、熱を吸収、放出するヒートシンクをX線吸収体の膜応力分布に応じた位置に配置することにより、X線吸収体を所定温度分布にするので、X線吸収体の膜応力分布に応じてヒートシンクを配置することにより、膜応力分布に応じたX線吸収体の所定温度分布を容易に決定することができ、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において容易に、且つ、確実に0とすることができる加熱装置を提供することが可能である。
【0121】
又、この発明の請求項8によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するオーブンと、X線吸収体を冷却する冷却ガス送出手段を備え、送出手段によりX線吸収体の膜応力分布に応じた位置に冷却ガスを吹き付けX線吸収体を冷却することにより、X線吸収体を所定温度分布にするので、X線吸収体の膜応力分布に応じた位置に冷却ガスを吹き付けることにより、膜応力分布に応じたX線吸収体の所定温度分布を容易に決定することができ、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において容易に、且つ、確実に0とすることができる加熱装置を提供することが可能である。
【0122】
又、この発明の請求項9によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱する加熱ランプを備え、加熱ランプからの輻射熱を遮断するマスクをX線吸収体の膜応力分布に応じパターニングすることにより、X線吸収体を所定温度分布にするので、X線吸収体の膜応力分布に応じマスクのパターニングを変化させることにより、膜応力分布に応じたX線吸収体の所定温度分布を容易に決定することができ、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において容易に、且つ、確実に0とすることができる加熱装置を提供することが可能である。
【0123】
又、この発明の請求項10によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、基板および載置台を固定し、X線吸収体を加熱するレーザー出力部を備え、レーザー出力部をX線吸収体の膜応力分布に応じて移動させながらレーザー光を一定角度で照射することにより、X線吸収体を所定温度分布にするので、X線吸収体の膜応力分布に応じた位置にレーザー光を照射することにより、膜応力分布に応じたX線吸収体の所定温度分布を容易に決定することができ、X線吸収体の膜応力を全ての箇所において容易に、且つ、確実に0とすることができる加熱装置を提供することが可能である。
【0124】
又、この発明の請求項11によれば、基板上に、同一材料のX線吸収体を複数の成膜条件にて積層していく際に、成膜条件間のX線吸収体の各膜応力分布が相殺して、X線吸収体の各箇所における膜応力が0となるようにしたので、X線吸収体の全ての箇所において膜応力が確実に0となり、延いては所望のパターニングされたX線吸収体を備えたX線マスクを得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0125】
又、この発明の請求項12によれば、請求項11に記載のX線マスクの製造方法において、各成膜条件ごとにX線吸収体をアニールにより均一に加熱する条件を付加したので、安定したX線吸収体を得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0126】
又、この発明の請求項13によれば、請求項11に記載のX線マスクの製造方法において、各成膜条件の内、最終成膜条件にX線吸収体をアニールにより均一に加熱する条件を付加したので、安定したX線吸収体を得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0127】
又、この発明の請求項14によれば、表面が平坦な基板上にX線吸収体を成膜した後の膜応力分布をあらかじめ測定し、基板の表面を、応力が小さい箇所ほど応力が大きい箇所より凹凸を有するように加工した後、X線吸収体の成膜を行うようにしたので、X線吸収体の全ての箇所において膜応力が確実に0となり、延いては所望のパターニングされたX線吸収体を備えたX線マスクを得ることができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0128】
又、この発明の請求項15によれば、基板上にX線吸収体を成膜する際に、X線吸収体を複数層にて形成し、X線吸収体の厚さ方向の応力が均一となるように、各層の成膜条件の内、圧力の条件を徐々に下降させ、各層を同じ応力分布にしたので、X線吸収体の全ての箇所において厚さ方向の応力の均一となるので、オーバーエッチなどの除去によりX線吸収体の厚さ方向の応力の平均値が変化するのを防止することができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【0129】
又、この発明の請求項16によれば、基板上に、X線吸収体を同一の成膜条件にて積層していく際に、複数回に分けて成膜し、各回成膜後ごとにX線吸収体の最大膜応力を0とする温度にてX線吸収体をアニールにより均一に加熱するので、X線吸収体の全ての箇所において厚さ方向の応力の均一となるので、オーバーエッチなどの除去によりX線吸収体の厚さ方向の応力の平均値が変化するのを防止することができるX線マスクの製造方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるX線吸収体の膜応力分布および所定温度分布を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態2におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図6】この発明の実施の形態3におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図7】この発明の実施の形態4におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図8】この発明の実施の形態5におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図9】この発明の実施の形態6におけるX線吸収体の膜応力分布および所定温度分布を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態6におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図11】この発明の実施の形態7におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図12】この発明の実施の形態8におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図13】この発明の実施の形態9におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図14】この発明の実施の形態10におけるX線マスクの製造方法および加熱装置の構成を示す断面図である。
【図15】この発明の実施の形態11におけるX線マスクの製造方法および加熱装置を示す断面図である。
【図16】この発明の実施の形態13におけるX線マスクの製造方法および加熱装置を示す断面図である。
【図17】この発明の実施の形態14におけるX線マスクの製造方法におけるアルゴンイオンの注入量に対するX線吸収体の膜応力の変化を示す図である。
【図18】この発明の実施の形態14におけるX線吸収体のイオン注入量を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態14におけるX線マスクの製造方法における各イオンの注入量に対するX線吸収体の膜応力の変化を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態15におけるX線マスクの製造方法を示す断面図である。
【図21】この発明の実施の形態15におけるX線吸収体の膜応力分布を示す図である。
【図22】この発明の実施の形態16におけるX線吸収体の膜応力分布を示す図である。
【図23】この発明の実施の形態16におけるX線吸収体の膜応力分布を示す図である。
【図24】この発明の実施の形態17におけるX線マスクの製造方法を示す断面図である。
【図25】この発明の実施の形態17におけるX線マスクの膜応力分布を示す図である。
【図26】この発明の実施の形態17におけるX線マスクの膜応力分布を示す図である。
【図27】X線吸収体の厚さ方向の膜応力の原理を説明する図である。
【図28】この発明の実施の形態18におけるX線マスクの製造方法を示す断面図である。
【図29】この発明の実施の形態18におけるX線マスクの厚さ方向の膜応力を示す図である。
【図30】この発明の実施の形態18におけるX線マスクの厚さ方向の膜応力を示す図である。
【図31】この発明の実施の形態19におけるX線マスクの製造方法を示す断面図である。
【図32】この発明の実施の形態におけるX線マスクの膜応力分布の均一と、厚さ方向の応力の均一と組合せの原理について説明する図である。
【図33】従来のX線マスクの製造方法を示す断面図である。
【図34】従来の技術が解決する問題点を説明するための図である。
【図35】従来の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1,35 シリコン基板、2,36 メンブレン、
4,31,32,33,39,42,43,45,46,47 X線吸収体、
8,10,12,15,17,19 ホットプレート、
9a,9b,9c ヒータ、11 冷却管、
13a,13b,16a,16b ギャップ、18 送出手段、20 金属板、
22,23,24 ヒートシンク、25 加熱ランプ、26 マスク、
29 レーザー出力部、30a レーザー光、
34,44,48 最終X線吸収体、37 平坦な箇所、
38 凹凸を有する箇所。

Claims (16)

  1. 基板上にX線吸収体を成膜した後、アニールにより膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、成膜後の上記X線吸収体の膜応力分布を測定し、上記X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布で上記アニールによる加熱を行うことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  2. 基板上にX線吸収体を成膜した後、複数回のアニールにより膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、最終段階までのアニールは上記X線吸収体を均一に加熱し、上記最終段階直前のアニール後の上記X線吸収体の膜応力分布を測定し、上記X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布で上記最終段階のアニールによる加熱を行うことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  3. 基板上に、成膜中にアニールにより膜応力を調整しながらX線吸収体を積層する際、あらかじめ上記アニールを行わず成膜する条件でのX線吸収体の膜応力分布を測定し、上記X線吸収体の各箇所における膜応力が0となる所定の温度分布を求め、上記温度分布で上記アニールによる加熱を行うことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  4. 基板を回転させながらX線吸収体の成膜を行い、上記X線吸収体の膜応力分布を上記基板の回転軸に対し軸対称とした後、請求項1または請求項3に記載のX線マスクの製造方法の上記X線吸収体の加熱を行うようにしたことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体のアニールによる加熱を行う加熱装置において、上記X線吸収体を加熱するヒータを上記X線吸収体の膜応力分布に応じた位置に備えることにより、上記X線吸収体を所定温度分布にすることを特徴とする加熱装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体にアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するホットプレートと、上記X線吸収体と上記ホットプレートとの間にギャップとを備え、上記ギャップ長を上記X線吸収体の膜応力分布に応じて変化させ、上記ギャップ長に応じた上記ホットプレートの加熱温度より低下した温度にて上記X線吸収体の各箇所を加熱することにより、上記X線吸収体を所定温度分布にすることを特徴とする加熱装置。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するオーブンを備え、熱を吸収、放出するヒートシンクを上記X線吸収体の膜応力分布に応じた位置に配置することにより、上記X線吸収体を所定温度分布にすることを特徴とする加熱装置。
  8. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱するオーブンと、上記X線吸収体を冷却する冷却ガス送出手段を備え、上記送出手段により上記X線吸収体の膜応力分布に応じた位置に冷却ガスを吹き付け上記X線吸収体を冷却することにより、上記X線吸収体を所定温度分布にすることを特徴とする加熱装置。
  9. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、均一な温度にて加熱する加熱ランプを備え、上記加熱ランプからの輻射熱を遮断するマスクを上記X線吸収体の膜応力分布に応じパターニングすることにより、上記X線吸収体を所定温度分布にすることを特徴とする加熱装置。
  10. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のX線マスクの製造方法におけるX線吸収体の成膜後のアニールによる加熱を行う加熱装置において、基板および載置台を固定し、上記X線吸収体を加熱するレーザー出力部を備え、上記レーザー出力部を上記X線吸収体の膜応力分布に応じて移動させながらレーザー光を一定角度で照射することにより、上記X線吸収体を所定温度分布にすることを特徴とする加熱装置。
  11. 基板上に、同一材料のX線吸収体を複数の成膜条件にて積層していく際に、上記成膜条件間のX線吸収体の各膜応力分布が相殺して、上記X線吸収体の各箇所における膜応力が0となるようにしたことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  12. 請求項11に記載のX線マスクの製造方法において、各成膜条件ごとにX線吸収体をアニールにより均一に加熱する条件を付加したことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  13. 請求項11に記載のX線マスクの製造方法において、各成膜条件の内、最終成膜条件にX線吸収体をアニールにより均一に加熱する条件を付加したことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  14. 表面が平坦な基板上にX線吸収体を成膜した後の膜応力分布をあらかじめ測定し、基板の表面を、応力が小さい箇所ほど上記応力が大きい箇所より凹凸を有するように加工した後、上記X線吸収体の成膜を行うようにしたことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  15. 基板上にX線吸収体を成膜する際に、上記X線吸収体を複数層にて形成し、上記X線吸収体の厚さ方向の応力が均一となるように、上記各層の成膜条件の内、圧力の条件を徐々に下降させ、上記各層を同じ応力分布にしたことを特徴とするX線マスクの製造方法。
  16. 基板上に、X線吸収体を同一の成膜条件にて積層していく際に、複数回に分けて成膜し、各回成膜後ごとに上記X線吸収体の最大膜応力を0とする温度にて上記X線吸収体をアニールにより均一に加熱することを特徴とするX線マスクの製造方法。
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