JP2017173461A - 位相シフトマスクブランクスの洗浄装置、位相シフトマスクブランクスの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクブランクスの洗浄装置、位相シフトマスクブランクスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パーティクルを効果的に除去することができ、かつ位相シフト層の光学特性の変化を抑制可能な位相シフトマスクブランクスの洗浄装置、および位相シフトマスクブランクスの製造方法を提供する。【解決手段】透明基板と、該透明基板の表面に形成されたは遷移金属(例えば、遷移金属はモリブデン)とシリコンを主成分とするものであり、具体的には、モリブデンシリサイドの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物及び酸化炭化窒化物から選択される1つを主成分とした位相シフト層と、を有する位相シフトマスクブランクスの洗浄装置であって、前記位相シフトマスクブランクスを回転させる回転手段と、前記位相シフトマスクブランクスの表面に対して所定の間隔を保って高濃度オゾン水を噴射する噴射ノズルと、を備えたことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、微細かつ高精度な露光パターンを形成することが可能な位相シフトマスクブランクの洗浄装置、およびこれを用いた位相シフトマスクブランクの製造方法に用いて好適な技術に関する。
一般に、半導体装置の製造工程では、フォトリソグラフィー法を用いて微細パターンの形成が行われている。この微細パターンの形成には、通常何枚もの転写用マスクと呼ばれている基板が使用される。この転写用マスクは、一般に透光性のガラス基板上に、金属薄膜等からなる微細な薄膜パターンを設けたものである。この転写用マスクの製造においても、フォトリソグラフィー法が用いられている。
近年、半導体装置の集積度が著しく向上するにつれ、転写用マスクにおけるパターンの微細化の要求が高まっている。転写用マスクとしては、バイナリマスクや位相シフトマスクが知られている。バイナリマスクは、透光性基板上に、例えばクロム系材料からなる遮光膜パターンを有するマスクである。位相シフトマスクは、透光性基板上に、露光光に対して所定の位相差を生じさせる位相シフト層を形成したマスクである。
位相シフトフォトマスクは、パターンの遮光部分でもわずかながら光を透過することを特徴としており、この透過した光と主パターンの光とは位相が逆転しているため、パターンの境界部分では逆転した光と主パターンの光との干渉により光強度低下が起こり、この現象が光り強度分布の裾の広がりを防ぐため解像力向上効果を得ることができ、従来から種々の分野で利用されている。
このような位相シフトマスクを形成するための位相シフトマスクブランクスの製造にあたっては、位相シフトマスクブランクスの耐薬品性を高めるために、加熱処理を行っている。しかしながら、こうした加熱工程において、加熱炉の内部でパーティクルが多く発生するという課題があった。こうしたパーティクルは、加熱温度が比較的高いために、位相シフトマスクブランクスに付着すると、パーティクルが固着してしまい、後工程である洗浄工程において、固着したパーティクルの除去が困難であった。
このため、洗浄効果の高い薬液を用いることによってパーティクルを除去する方法もあるが、洗浄効果の高い薬液は位相シフト層の光学特性を変化させてしまうという課題がある。
特開平8−272071号公報 特開2006−078953号公報 特開2007−271720号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、パーティクルを効果的に除去することができ、かつ位相シフト層の光学特性の変化を抑制可能な位相シフトマスクブランクスの洗浄装置、および位相シフトマスクブランクスの製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置は、以下の構成を有する。
透明基板と、該透明基板の表面に形成された位相シフト層と、を有する位相シフトマスクブランクスの洗浄装置であって、前記位相シフトマスクブランクスを回転させる回転手段と、前記位相シフトマスクブランクスの表面に対して所定の間隔を保って高濃度オゾン水を噴射する噴射ノズルと、を備えたことを特徴とする。
このような構成の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置によれば、高濃度オゾン水を、位相シフトマスクブランクスの表面に噴射することによって、熱処理されている位相シフトマスクブランクスであっても、表面に存在するパーティクルを強い酸化力で確実に除去する。また、こうした高濃度オゾン水は、他の酸化剤、例えば高濃度酸などと比較して位相シフト層の光学特性を変化させることが殆ど無いため、位相シフト層の光学特性を劣化させることなく位相シフトマスクブランクスの表面に固着されたパーティクルを除去することができる。
前記噴射ノズルに、オゾン濃度が30ppm以上150ppm以下の範囲の前記高濃度オゾン水を供給するオゾン水供給手段を備えたことを特徴とする。
前記噴射ノズルに、液温が40℃以上の60℃以下の範囲の前記高濃度オゾン水を供給するオゾン水加熱手段を備えたことを特徴とする。
前記噴射ノズルを前記位相シフトマスクブランクスの表面に対して平行にスキャンさせるノズル移動手段を備えたことを特徴とする。
前記噴射ノズルの先端と前記位相シフトマスクブランクスの表面との間隔は、5mm以上、20mm以下の範囲に設定されることを特徴とする。
前記位相シフト層は、モリブデンシリサイドの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物及び酸化炭化窒化物のいずれかより構成されていることを特徴とする。
本発明の位相シフトマスクブランクスの製造方法は、以下の構成を有する。
透明基板と、該透明基板の表面に形成された位相シフト層と、を有する位相シフトマスクブランクスの製造方法であって、前記透明基板上に前記位相シフト層を形成する位相シフト層形成工程と、前記位相シフトマスクブランクスを加熱する加熱工程と、前記位相シフトマスクブランクスを回転させつつ、前記位相シフトマスクブランクスの表面に対して高濃度オゾン水を噴射し、前記位相シフト層を洗浄する洗浄工程と、を少なくとも備えたことを特徴とする。
このような構成の位相シフトマスクブランクスの製造方法によれば、高濃度オゾン水を、位相シフトマスクブランクスの表面に噴射する工程によって、熱処理されている位相シフトマスクブランクスであっても、表面に存在するパーティクルを強い酸化力で確実に除去できる。また、こうした高濃度オゾン水は、他の酸化剤、例えば高濃度酸などと比較して位相シフト層の光学特性を変化させることが殆ど無いため、位相シフト層の光学特性を劣化させることなく位相シフトマスクブランクスの表面に固着されたパーティクルを除去することができる。
本発明の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置、および位相シフトマスクブランクスの製造方法によれば、パーティクルを効果的に除去することができ、かつ位相シフト層の光学特性の変化を抑制可能な位相シフトマスクブランクスの洗浄装置、および位相シフトマスクブランクスの製造方法を提供することが可能になる。
位相シフトマスクブランクスの一例を示す断面図である。 位相シフトマスクの一例を示す断面図である。 本発明の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置を示す概要図である。 図3の噴射ノズル付近を示す要部拡大平面図である。 本発明の位相シフトマスクブランクスの製造方法を段階的に示したフローチャートである。
以下、本発明を適用した一実施形態である位相シフトマスクブランクスの洗浄装置、および位相シフトマスクブランクスの製造方法について、図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<位相シフトマスクブランクスの洗浄装置>
まず最初に、図1は、本発明の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置の洗浄対象物である位相シフトマスクブランクスについて説明する。
図1は、位相シフトマスクブランクスの一例を示す断面図である。
位相シフトマスクブランクスMBは、透明基板10と、この透明基板10の一面に形成された位相シフト層11と、位相シフト層11に重ねて形成された遮光層13と、から構成されている。
透明基板10としては、透明性及び光学的等方性に優れた材料が用いられ、例えば、石英ガラス基板を用いることができる。透明基板10の大きさは特に制限されず、当該マスクを用いて露光する基板(例えば半導体基板)に応じて適宜選定される。一例として、径寸法100mm程度の基板や、一辺50〜100mm程度から、一辺300mm以上の矩形基板に適用可能であり、更に、縦450mm、横550mm、厚み8mmの石英基板や、最大辺寸法1000mm以上で、厚み10mm以上の基板も用いることができる。
また、透明基板10の表面を研磨することで、透明基板10のフラットネスを低減するようにしてもよい。透明基板10のフラットネスは、例えば、20μm以下とすることができる。これにより、マスクの焦点深度が深くなり、微細かつ高精度なパターン形成に大きく貢献することが可能となる。さらにフラットネスは10μm以下と、小さい方が良好である。
位相シフト層11は遷移金属(例えば、遷移金属はモリブデン)とシリコンを主成分とするものであり、具体的には、モリブデンシリサイドの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物及び酸化炭化窒化物から選択される1つで構成することができ、また、これらの中から選択される2種以上を積層して構成することもできる。
位相シフト層11は、例えば、300nm以上500nm以下の波長領域の何れかの光(例えば、波長365nmのi線)に対して略180°の位相差をもたせることが可能な厚さ(例えば、60〜170nm)で形成される。遮光層13は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、40nm〜200nm)で形成される。
図2は、図1の位相シフトマスクブランクスを用いた位相シフトマスクを示す断面図である。位相シフトマスクMは、上述した位相シフト層11に対して所定の露光パターンを象った位相シフトパターン11Aを形成したものである。こうした位相シフトマスクMは、位相シフト層11上にレジスト膜(図示略)などを形成し、例えば、クリプトン−フッ素レーザー光(波長248nm)、アルゴン−フッ素レーザー光(波長193nm)等を含む露光光を用いて、フォトリソグラフィー法を用いた微細パターンの形成を行うことができる。なお、露光光は任意の波長の光を用いることができ、限定されるものでは無い。
図3は、本発明の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置を示す概要図である。
図4は、図3の噴射ノズル付近を示す要部拡大平面図である。
位相シフトマスクブランクスMBの洗浄装置20(以下、単に洗浄装置と称することがある)は、筐体21と、この筐体21に収容される保持機構22と、噴射ノズル23と、この噴射ノズル23を動かすノズル移動手段26と、噴射ノズル23に高濃度オゾン水Wを供給するオゾン水供給機構24と、これら各部を制御する制御部25とを備えている。
筐体21は、例えば全体がステンレスによって形成された略円筒形の容器であり、内部に保持機構22が収容されている。
保持機構22は、例えば矩形の位相シフトマスクブランクスMBを載置するステージ31と、このステージ31を回転させる回転手段32、例えばモータなどから構成されている。
噴射ノズル23は、その先端部23aが位相シフトマスクブランクスMBの表面に対して所定の間隔Δt(図4参照)を保って高濃度オゾン水Wを噴射させるものである。この所定の間隔Δtは、例えば、5mm以上、20mm以下、本実施形態では10mmに設定される。こうした間隔範囲に設定することによって、高濃度オゾン水Wから溶存しているオゾンが揮発することを抑制し、かつ、高濃度オゾン水Wの位相シフトマスクブランクスMBの表面での飛散を防止する。
また、噴射ノズル23には、オゾン濃度を検出する濃度計33が接続され、この濃度計33によって、噴射される高濃度オゾン水Wのオゾン濃度が連続して測定され、濃度信号として制御部25に出力される。
ノズル移動手段26は、噴射ノズル23の少なくとも先端部分を位相シフトマスクブランクスMBの表面に対して平行にスキャンさせる。これにより、噴射ノズル23の先端部23aと位相シフトマスクブランクスMBの表面との間で所定の間隔を保ちつつ、高濃度オゾン水Wが位相シフトマスクブランクスMBの表面全体にムラなく噴射される。
オゾン水供給機構24は、高濃度オゾン水Wを生成するオゾン水生成器36と、生成させた高濃度オゾン水Wを加熱するオゾン水加熱器37とを備えている。
オゾン水生成器36は、例えば、原料ガスである酸素ガスに対して無声放電(誘電体バリア放電)を行うことでオゾンを発生させ、生じたオゾンを高濃度に水に溶解させて高濃度オゾン水Wを生成される。なお、オゾンの発生方法としては、酸素ガスに対する無声放電以外にも、水銀灯などの短波長の紫外線照射や、黒鉛電極および白金電極を用いた希硫酸の電気分解、あるいは、白金陰極と二酸化鉛陽極との間に固体高分子電解質膜形成して水を電気分解するなど、各種オゾンの発生方法を用いることができる。
このようなオゾン水生成器36によって生成される高濃度オゾン水Wは、オゾン濃度が30ppm以上150ppm以下の範囲、本実施形態では90ppmとされている。従来、一般的なオゾン水生成器によって生成される、位相シフトマスクブランクス向けの洗浄用オゾン水のオゾン濃度は、20ppm程度とされている。しかし、本発明では、こうした従来の一般的なオゾン水よりもオゾン濃度が高い30ppm以上150ppm以下の範囲のオゾン水を用いている。本発明における高濃度オゾン水は、オゾン濃度が30ppm以上150ppm以下の範囲のオゾン水を言う。
オゾン水加熱器37は、例えば、オゾン水生成器36によって生成された高濃度オゾン水Wを貯留する液槽と、この液槽内を加熱する加熱手段とから構成されている。オゾン水加熱器37は、オゾン水生成器36によって生成された高濃度オゾン水Wを、液温が40℃以上の60℃以下の範囲、本実施形態では50℃となるように加熱する。これによって、例えば、オゾン濃度が90ppmで、かつ液温が50℃の高濃度オゾン水W(加熱)が形成される。
以上の様なオゾン水供給機構24によって形成された、加熱された高濃度オゾン水Wは、供給ポンプ、配管などを介して噴射ノズル23に圧送される。
制御部25は、保持機構22の回転手段32や、オゾン水供給機構24の各部を制御する、例えばCPUやインターフェイスなどから構成される。この制御部25は、洗浄動作中は濃度計33から出力される高濃度オゾン水Wのオゾン濃度を連続して監視し、高濃度オゾン水Wのオゾン濃度が設定範囲となるようにオゾン水生成器36を制御する。なお、噴射ノズル23に温度センサを更に付加して、高濃度オゾン水Wの液温が設定範囲となるようにオゾン水加熱器37を制御する構成にすることも好ましい。
以上の様な構成の位相シフトマスクブランクスMBの洗浄装置20の作用、効果を説明する。
本発明の位相シフトマスクブランクスMBの洗浄装置20は、洗浄対象物である位相シフトマスクブランクスMB(未洗浄)をステージ31に載置して、このステージ31を回転手段32によって回転させる。そして、オゾン水供給機構24から、50℃に加熱され、オゾン濃度が90ppmの高濃度オゾン水Wを、位相シフトマスクブランクスMBの表面に噴射する。高濃度オゾン水Wの噴射流量は、例えば、500ml/min〜4000ml/minの範囲であればよい。また、ノズル移動手段26のスキャン動作によって、加熱された高濃度オゾン水Wが位相シフトマスクブランクスMBの表面全体にムラなく行き渡る。
加熱された高濃度オゾン水Wは、前工程において熱処理されている位相シフトマスクブランクスMBの表面に存在するパーティクルを強い酸化力で除去する。加熱された高濃度オゾン水Wを洗浄液として用いることによって、例えば加熱工程で位相シフトマスクブランクスMBの表面に固着されたパーティクルであっても、確実に除去することができる。また、こうした熱された高濃度オゾン水Wは、他の酸化剤、例えば高濃度酸などと比較して位相シフト層11の光学特性を変化させることが殆ど無いため、位相シフト層11の光学特性を劣化させることなく位相シフトマスクブランクスMBの表面に固着されたパーティクルを除去することができる。
なお、上述した実施形態では、高濃度オゾン水Wをオゾン水加熱器37によって原水の水温よりも高温になるように加熱しているが、特に高濃度オゾン水Wを加熱しないで位相シフトマスクブランクスMBの表面に噴射する構成にしてもよい。
<位相シフトマスクブランクスの製造方法>
本発明の位相シフトマスクブランクスの製造方法を図1〜5を用いて説明する。図5は、本発明の位相シフトマスクブランクスの製造方法を段階的に示したフローチャートである。
本発明の位相シフトマスクブランクスの製造方法によって位相シフトマスクブランクスを製造する際には、まず、透明基板10の一面に位相シフト層11を形成する(位相シフト層形成工程:S1)。
位相シフト層11の形成は、例えば、スパッタリングや薄膜接合によって形成することができる。透明基板10としては、例えば、石英ガラス基板を用いることができる。位相シフト層11としては、遷移金属(例えば、遷移金属はモリブデン)とシリコンを主成分とするものであり、具体的には、モリブデンシリサイドの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物及び酸化炭化窒化物から選択される1つで構成することができる。
次に、透明基板10の一面に位相シフト層11を形成した位相シフトマスクブランクスMBの熱処理を行う(加熱工程:S2)。位相シフトマスクブランクスMBの熱処理は、例えば、アニール炉において、位相シフトマスクブランクスMBを250℃〜600℃の範囲で、最高温度が60分以上保たれるように、大気又は酸素を含む雰囲気中で加熱を行えばよい。こうした加熱工程S3によって、位相シフトマスクブランクスMBの耐薬品性が高められる。
次に、熱処理後の位相シフトマスクブランクスMBを高濃度オゾン水Wによって洗浄する(洗浄工程:S3)。洗浄工程S3においては、図3に示す洗浄装置20を用いて、位相シフトマスクブランクスMBをステージ31上で回転させつつ、ノズル移動手段26によって噴射ノズル23を水平にスキャンさせながら、位相シフトマスクブランクスMBの表面全体に高濃度オゾン水Wを噴射する。高濃度オゾン水Wとしては、例えば、50℃に加熱され、オゾン濃度が90ppmの高濃度オゾン水を用いる。
このような高濃度オゾン水Wの噴射によって、加熱工程を経た位相シフトマスクブランクスMBの表面を洗浄することによって、位相シフトマスクブランクスMBの表面に固着されたパーティクルが確実に除去される。そして、表面にパーティクルの無い、清浄な位相シフトマスクブランクスMBを得ることができる。
次に、高濃度オゾン水Wの噴射によって洗浄した位相シフトマスクブランクスMBの位相シフト層11に重ねて遮光層13を形成し(遮光層形成工程:S4)、遮光層13が形成された位相シフトマスクブランクスMBを得る。遮光層13の形成は、例えば、スパッタリングや薄膜接合によって形成することができる。また、遮光層13としては、Cr単体や、Crの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物及び酸化炭化窒化物などを用いることができる。
なお、この後、遮光層13が形成された位相シフトマスクブランクスMBを用いて位相シフトマスクMを形成する際には、フォトリソグラフィー工程S5によって、位相シフトマスクブランクスMBに所望の露光パターンを象った位相シフトパターン11Aを形成する。これによって、パーティクルが除去された、所望の露光パターンが正確に反映された高精度な位相シフトマスクMを得ることができる。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して説明したが、これらの各実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら各実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、追加、ないし変更を行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
本発明の効果を検証した。
検証にあたっては、図1に示すような、同一条件で形成した熱処理後の位相シフトマスクブランクスMB(試料)を14枚用意した。そして、これら試料を2枚一組として本発明例1〜6、および比較例1とし、表1の「オゾン水条件」に示すようにオゾン水のオゾン濃度と液温とを設定して、それぞれの条件のオゾン水で試料の洗浄を行った。
表1に、それぞれの試料における「洗浄前の透過率、位相差」、「洗浄後の透過率、位相差」「洗浄前と洗浄後の透過率および位相差の変化量」、「1組の試料ごとの変化量の平均」および「洗浄性」をそれぞれ示す。なお、洗浄性は、優、良、可、不可の4段階で評価した。
Figure 2017173461
表1に示す結果によれば、本発明例1〜6に示すオゾン濃度が40ppm〜124ppmの高濃度オゾン水をを用いて洗浄を行った試料は、洗浄性が高いことが確認された。特に、オゾン濃度を124ppmにした本発明例1や、液温を50℃にした本発明例4、5は、パーティクルの洗浄効果が特に高いことが確認された。一方、比較例1に示すオゾン濃度が20ppmの低濃度オゾン水を用いて洗浄を行った試料は、洗浄性が低く、パーティクルが充分に除去されていなかった。
本発明の位相シフトマスクブランクスの製造方法によれば、パーティクルが少なく、かつ、透過率や位相差の変化が少ない位相シフトマスクブランクスを得ることができることが確認された。
10 透明基板
11 位相シフト層
13 遮光層
20 洗浄装置
21 筐体
22 保持機構
23 噴射ノズル
24 オゾン水供給機構
25 制御部
26 ノズル移動手段
33 濃度計
MB 位相シフトマスクブランクス
W 高濃度オゾン水

Claims (7)

  1. 透明基板と、該透明基板の表面に形成された位相シフト層と、を有する位相シフトマスクブランクスの洗浄装置であって、
    前記位相シフトマスクブランクスを回転させる回転手段と、前記位相シフトマスクブランクスの表面に対して所定の間隔を保って高濃度オゾン水を噴射する噴射ノズルと、を備えたことを特徴とする位相シフトマスクブランクスの洗浄装置。
  2. 前記噴射ノズルに、オゾン濃度が30ppm以上150ppm以下の範囲の前記高濃度オゾン水を供給するオゾン水供給手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置。
  3. 前記噴射ノズルに、液温が40℃以上の60℃以下の範囲の前記高濃度オゾン水を供給するオゾン水加熱手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置。
  4. 前記噴射ノズルを前記位相シフトマスクブランクスの表面に対して平行にスキャンさせるノズル移動手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項記載の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置。
  5. 前記噴射ノズルの先端と前記位相シフトマスクブランクスの表面との間隔は、5mm以上、20mm以下の範囲に設定されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項記載の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置。
  6. 前記位相シフト層は、モリブデンシリサイドの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物及び酸化炭化窒化物のいずれかより構成されていることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項記載の位相シフトマスクブランクスの洗浄装置。
  7. 透明基板と、該透明基板の表面に形成された位相シフト層と、を有する位相シフトマスクブランクスの製造方法であって、
    前記透明基板上に前記位相シフト層を形成する位相シフト層形成工程と、
    前記位相シフトマスクブランクスを加熱する加熱工程と、
    前記位相シフトマスクブランクスを回転させつつ、前記位相シフトマスクブランクスの表面に対して高濃度オゾン水を噴射し、前記位相シフト層を洗浄する洗浄工程と、を少なくとも備えたことを特徴とする位相シフトマスクブランクスの製造方法。
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