JP2002160842A - 紙葉類取出装置 - Google Patents

紙葉類取出装置

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JP2002160842A JP2000357985A JP2000357985A JP2002160842A JP 2002160842 A JP2002160842 A JP 2002160842A JP 2000357985 A JP2000357985 A JP 2000357985A JP 2000357985 A JP2000357985 A JP 2000357985A JP 2002160842 A JP2002160842 A JP 2002160842A
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康夫 塚田
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良彦 成岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙幣を確実に分離して重ね取りや斜め出し
(スキュー)を防止し、また、紙幣の厚さや摩擦係数の影
響を受け難い安定した取出しを可能とする。 【解決手段】 紙幣Pを送り出すピックアップローラ5
と、このピックアップローラ5により送り出された紙幣
Pを回転することにより取り出す取出ローラ30と、こ
の取出ローラ30に圧接され紙幣Pの取出方向と逆方向
の逆転トルクが付与されることにより紙幣Pを1枚ずつ
分離する逆転ローラ31とを具備し、ピックアップロー
ラ5の紙幣Pが接触する接触部と、取出ローラ30と逆
転ローラ31との接触部との間を結ぶ線分K1と、取出
ローラ30の中心と逆転ローラ31の中心との間を結ぶ
線分K2とが直交するように各ローラ5,30,31を
配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層された紙幣等
の紙葉類を1枚ずつ分離して取出す紙葉類取出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の紙葉類取出装置としては、例え
ば、ゴムローラの摩擦力で紙葉類を取り出す摩擦式のも
のが知られている。この紙葉類取出装置においては紙葉
類を確実に分離して取り出すことができ、かつ、スキュ
ーすることなく取り出せることが求められている。ま
た、紙葉類の厚さや摩擦係数の影響を受けにくい安定し
た取出しを可能とし、さらに、紙幣等の場合にはその種
類や、サイズの違いの影響を受けないものが望まれてい
る。一方、取出装置の処理能力の観点から、単位時間内
で多数枚の紙葉類の取出しを可能とするものが望まれて
いる。
【0003】ところで、紙葉類の取出方式には、分離部
の構造からゲートローラ方式のもの、或いは圧接ローラ
方式のものがあり、一般に前者が多用されている。
【0004】ゲートローラ方式の取出装置は取出ローラ
を備え、この取出ローラに対向してゲートローラが設け
られている。取出ローラとゲートローラは櫛歯状に入れ
子状をなし、両者間には立体的なギャップが形成されて
いる。
【0005】紙葉類は積層状態で供給部に投入されて送
出ローラであるピックアップローラに押し付けられるこ
とにより送出される。この送出された紙葉類は上記した
取出ローラとゲートローラとの間のギャップに通されて
ゲートローラの摩擦力により、積層状態の紙葉類から順
次分離されて取出される。取出ローラの周面には部分的
にゴム部が設けられ、1回転で一枚ずつ紙葉類を取出
す。ピックアップローラの周面は全面ゴムで形成され、
1枚ずつ必要な量だけ間欠駆動する。
【0006】また、取出ローラの取出方向にはドライブ
ローラが設けられ、このドライブローラにはピンチロー
ラが当接されている。取出ローラにより取り出された紙
葉類はドライブローラとピンチローラとにより挟持搬送
される。ドライブローラとピンチローラは紙葉類の取出
中においては常時所定の速度で回転している。
【0007】しかしながら、ゲートローラ方式のもの
は、ギャップによって生じる摩擦力で紙葉類を分離する
構造のため、紙葉類の厚さの影響を受けやすい。即ち、
紙葉類の厚さに対して最適なギャップが存在するが、こ
のギャップより厚い紙葉類や薄い紙葉類では分離不良を
生じ易い。これは厚い紙葉類と薄い紙葉類とでは取出ロ
ーラと分離ローラとの間で発生する紙葉類に対する押付
力が異なるためで、通常、ギャップが広すぎると分離力
が低下して2枚取りが発生し易い。逆にギャップが狭い
と、通過抵抗が増すのでピックアップローラで紙葉類を
送り込めなくなり、スキップして取出し不良が発生す
る。
【0008】また、取り出された紙葉類の搬送速度は紙
葉類の取出速度と等しいか、若しくは速くすることが多
い。このため、ギャップを通過中の紙葉類をドライブロ
ーラとピンチローラとで引き抜くときに、ギャップが小
さいと抵抗が大きくなって紙葉類の停滞やスキュー等の
取出し不良の原因になる。
【0009】さらに、紙幣のように印刷による厚さの分
布があるものでは、その左右で抵抗の差が生じスキュー
が発生し易い。また、ゲートローラは常に紙葉類と滑っ
ているので摩耗し易く、摩耗すればギャップが広がる。
ギャップは調整式になっているが、常に調整などで最適
な値に保つようにしなければならず、手間取るものとな
る。
【0010】このような問題を解決するために、圧接ロ
ーラ方式のものが開発されている。この圧接ローラ方式
のものは空転ローラを備え、この空転ローラに圧接ロー
ラを押当てて圧接ローラの摩擦力で分離するものであ
る。この圧接ローラ方式のものは空転ローラと圧接ロー
ラとの間での紙葉類の押付力を一定にできるので、紙葉
類の厚さの影響を受け難い利点がある。空転ローラと同
軸上にあるドライブローラはピンチローラと搬送路を形
成して分離された紙葉類を搬送する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧接ロ
ーラ方式では空転ローラと圧接ローラとの接触部には紙
葉類に対する抵抗力のみがあり、紙葉類の送り力はな
い。このため、ピックアップローラの回転により紙葉類
を空転ローラと圧接ローラとの接触部に送り込む際、特
に流通紙幣など腰の弱い紙幣では圧接ローラの抵抗によ
り坐屈することがある。さらに、紙幣の先端が捲れたり
傷付いたりする問題がある。
【0012】また、ゲートローラ方式及び圧接ローラ方
式のいずれであっても、紙葉類に分離力を与えるゲート
ローラや圧接ローラは適当な摩擦係数が要求される。さ
らに、分離部で発生する紙葉類間の摩擦力よりも分離ロ
ーラと紙葉類との間の摩擦力を大きくし、かつ、紙葉類
が通過する抵抗を減らす必要がある。
【0013】従って、ゲートローラや圧接ローラの材質
を選択する場合、摩擦係数の観点からは限られた範囲か
ら選ばなくてはならない。また、摩耗や経年変化によっ
て摩擦係数が変化すると分離力に影響を与えるといった
問題がある。
【0014】また、ゲートローラ方式及び圧接ローラ方
式のいずれであっても、分離部における紙葉類の搬送力
がなかったり、不安定であったりするため、ピックアッ
プローラからドライブローラまでの距離を紙幣の搬送方
向の長さより短くするようにしている。これによってピ
ックアップローラ或いはドライブローラによって常に紙
葉類に搬送力を与えることができるようにしている。
【0015】しかし、紙葉類の搬送方向の長さが短い場
合は、ピックアップローラ、取出ローラ或いはドライブ
ローラ等の直径を犠牲にしたり、入れ子状に配設しなけ
ればならず、レイアウト上の制約を受けるといった問題
がある。また、紙幣のように券種によって搬送方向の長
さが異なる場合は、一番短い券に合わせると、長い券の
取り出しが不安定になったりする問題があり、システム
としてバランスの悪いものになってしまう。
【0016】一方、ゲートローラ方式及び圧接ローラ方
式のいずれの場合でも、ピックアップローラで紙幣を送
り込むので、特に、ピックアップローラが左右一対ある
場合には、紙幣とピックアップローラとの押圧が左右で
異なると、スキューの原因になる。紙幣に折れ癖があっ
たり、セットの際に紙幣が傾いていると、ピックアップ
ローラとの接触が左右で均一にならない。セットされる
紙幣の枚数が多いとこの現象が顕著になる。紙幣の枚数
が多いと、紙幣をセットするトレイや壁面との摩擦力に
よってピックアップローラへの押圧力の減少とともに、
左右の押圧が不均一になることもある。また、紙幣の凹
版印刷による厚さの分布の違いから、紙幣の枚数が増え
ると、ピックアップローラに対する紙幣の押圧力が不均
一になる。例えば、官封券や新札の場合、紙幣の方向
(表裏、左右、天地)がそろえられて多数枚一度にセッ
トされて使用される場合がある。紙幣を1000〜20
00枚と重ねると、束の厚さの不均一は数mm〜十数m
mにも達し、片側のピックアップローラに接触しないよ
うな場合さえある。
【0017】紙幣の凹版印刷は、厚さの他にピックアッ
プローラに対する摩擦係数の分布も発生させるから、2
つの分布の重なりによっては、ピックアップローラによ
る送り力の左右の不均一がさらに大きくなる場合もあ
る。このようなピックアップローラに対する紙幣の押圧
力の不均一に対しては、従来からそれなりの対策が行わ
れてきた。
【0018】ピックアップローラに対する紙幣の押し付
けはバックアップ板の押圧によって行われる。バックア
ッププレートの押圧力はスプリングによったり、モータ
によって制御されるが、押圧力を高めに設定することが
行われる。これは紙幣の癖を修正してピックアップロー
ラに対しより均一に接触させるためである。さらに、ト
レイや壁面での摩擦による押圧力低下を補う目的もあ
る。
【0019】しかし、紙幣の押圧力を高くとることは、
ピックアップローラの送り力が増すわけで、紙幣の2枚
取りに対するマージンを狭めることになる。これを解消
するため、紙幣をピックアップローラに押し付けるバッ
クアップ板を左右シーソになるように支点で支持した
り、バックアップ板にスポンジなどの弾性体を貼りつけ
ることが行われる。この方法は紙幣の枚数が少ないとき
は効果が高いが、1000枚、2000枚と枚数が多く
なると効果が少ない。シーソの振れ角度が大きいと、券
の束全体が剛体のように傾いて、ピックアップローラと
の接触が改善されず、かえって悪影響を起こすことがあ
るため、あまり揺動量を増やせない。
【0020】また、ピックアッピローラのゴム厚さを厚
くしたり、左右押圧方向に可動させたり、シーソ式に支
持したりする方法も行われている。多い枚数の紙幣の接
触を改善するためには、左右のローラの位置を大きく可
動させる必要があり、シーソ式は有効である。しかし、
取出ローラとの位相の関係などで、揺動量に規制があっ
たりするので、左右の押圧を完全に釣り合わせることは
できない。
【0021】さらに、ゲートローラ方式では、左右のギ
ャップをアクチュエータによって制御可能にして取り出
された券のスキュー量を検知してギャップ量を制御する
ことも行われている。しかし、この方法は既に取り出さ
れた紙幣の情報から、それ以降の紙幣に対してギャップ
量を制御するもので、ゲートローラの摩耗や紙幣の厚さ
の平均的な変化などには対応できるが、各々の紙幣に対
して押圧の不均一によるスキューを補正するのは難し
い。
【0022】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、紙葉類の厚さや摩擦係数の影響を受けることなく、
安定して取り出すことができ、また、送出ローラ、取出
ローラや搬送ローラの直径やレイアウトを犠牲にするこ
となく、短い紙葉類から長い紙葉類まで良好に取り出す
ことができ、しかも、送出ローラに対する紙葉類の押圧
力の不均一による2枚取り或いはスキューの発生も確実
に防止できるようにした紙葉類取出装置を提供すること
を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、請求項1記載のものは、紙葉類を送り出す送
出ローラと、この送出ローラにより送り出された紙葉類
を回転することにより取り出す取出ローラと、この取出
ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方向の逆転
トルクが付与されることにより紙葉類を1枚ずつ分離す
る分離ローラとを具備し、前記送出ローラの紙葉類が接
触する接触部と、前記取出ローラと分離ローラとの接触
部とを結ぶ線分と、前記取出ローラの中心と前記分離ロ
ーラの中心とを結ぶ線分とが直交するように前記各ロー
ラを配設する。
【0024】請求項2記載のものは、紙葉類を送り出す
送出ローラと、この送出ローラにより送り出された紙葉
類を回転することにより取り出す取出ローラと、この取
出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方向の逆
転トルクが付与されることにより紙葉類を1枚ずつ分離
する分離ローラと、支点を中心にして揺動自在に設けら
れ、揺動端に前記分離ローラを取り付けた揺動レバーと
を具備し、前記分離ローラの中心と前記揺動レバーの支
点との間を結ぶ線分と、前記取出ローラの中心と前記分
離ローラの中心との間を結ぶ線分とが直交するように前
記各ローラを配設する。
【0025】請求項5記載のものは、紙葉類を送り出す
送出ローラと、この送出ローラにより送り出された紙葉
類を回転することにより取り出す取出ローラと、この取
出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方向の逆
転トルクが付与されることにより紙葉類を1枚ずつ分離
する分離ローラと、前記取出ローラにより取り出された
紙葉類を搬送する搬送ローラと、前記取出ローラと前記
搬送ローラとの間に設けられ、取り出されてくる紙葉類
を検知する第1の検知センサと、前記搬送ローラの搬出
側に設けられ、搬送されてくる紙葉類を検知する第2の
検知センサと、前記第1の検知センサが前記紙葉類の先
端部を検知したことに基づき、前記送出ローラの動作を
停止させ、前記第2の検知センサが前記紙葉類の先端部
を検知したことに基づき、前記取出ローラの動作を停止
させる制御手段とを具備する。
【0026】請求項8記載のものは、紙葉類を所定方向
に押し込む押込手段と、この押込手段によって押し込ま
れる紙葉類を圧接させて送り出す送出ローラと、この送
出ローラが受ける紙葉類の圧接力を検出する検出手段
と、前記送出ローラにより送り出された紙葉類を回転す
ることにより取り出す取出ローラと、この取出ローラに
圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方向の逆転トルクが
付与されることにより紙葉類を1枚ずつ分離する分離ロ
ーラと、前記検出手段により検出された圧接力の大きさ
に応じて前記分離ローラに付与する逆転トルクの大きさ
を可変制御する制御手段と、を具備する。
【0027】請求項9記載のものは、紙葉類を所定方向
に押し込む押込手段と、この押込手段の押込方向に対し
直交する方向に所定間隔を存して配設され、押し込まれ
てくる紙葉類を圧接させて送り出す一対の送出ローラ
と、この一対の送出ローラが受ける紙葉類の圧接力を検
出する検出手段と、前記一対の送出ローラの送出方向に
対し直交する方向に所定間隔を存して配設され、送出さ
れてくる紙葉類を回転することにより取り出す一対の取
出ローラと、この一対の取出ローラにそれぞれ圧接され
前記紙葉類の取出方向と逆方向の逆転トルクが付与され
ることにより紙葉類を1枚ずつ分離する一対の分離ロー
ラと、前記検出手段により検出された圧接力の大きさに
応じて前記一対の分離ローラに付与する逆転トルクの大
きさを可変制御する制御手段と、を具備する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態を参照して詳細に説明する。
【0029】図1は本発明の一実施の形態である紙幣分
類整理機を示す内部構成図である。
【0030】図中1は筐体で、この筐体1の一側中央部
にはテーブル部1Aが設けられ、このテーブル部1Aに
は紙幣供給部2が設けられている。この紙幣供給部2に
は紙葉類としての紙幣Pが立位状態で複数枚収容されて
いる。この紙幣Pはバネ3で付勢される押込手段として
のバックアップ板4によって送出ローラとしてのピック
アップローラ5に押し付けられている。ピックアップロ
ーラ5の回転により紙幣Pは下方に向かって送り出され
る。ピックアップローラ5の下方部には後で詳述する紙
葉類取出装置を構成する分離部32及び搬送部37(図
2に示す)が配設されている。
【0031】搬送部37から搬出される紙幣Pは、ベル
ト6とローラ7とにより構成されるクランプ式の搬送手
段Hにより搬送される。この搬送手段Hには取り出され
た紙幣Pのシフトとスキューを自動補正する姿勢補正装
置8が設けられている。搬送手段Hの紙幣搬送方向下流
側には判別手段としての判別部9が設けられている。こ
の判別部9はローラ対10で搬送される紙幣Pの面から
各種情報を読み取り、それを論理演算し、基準になる情
報と比較することによって、汚れや、破損の有無、金
額、天地及び表裏の4方向を判別するものである。
【0032】判別部9の紙幣搬送方向下流側には切替手
段としての第1の分岐装置11が設けられている。第1
の分岐装置11は判別部9の判定によって2枚取りや、
一定以上の大スキーの紙幣等、正紙幣Pと判定されなか
ったものをリジェクト箱12に導き、正紙幣Pと判定さ
れたものを切替手段としての第2の分岐装置13に導く
ものである。
【0033】第2の分岐装置13は紙幣Pの搬送方向を
第1及び第2の方向に分けるものである。第1の方向に
は左右反転パス14が設けられ、この左右反転パス14
は紙幣Pを左右180度反転するヒネリベルト15を有
している。第2の方向には単なるベルト搬送部16が設
けられ、紙幣Pをそのままの状態で搬送する。第1及び
第2の方向に分岐されて搬送された紙幣は合流部17で
合流する。この合流部17までの経路長は等しくされ、
紙幣合流後の間隔がズレないようになっている。
【0034】合流部17の紙幣搬送方向下流側には切替
手段としての第3の分岐装置18が設けられ、この第3
の分岐装置18により紙幣Pの搬送方向が第3及び第4
の方向に分岐される。第3の方向にはスイッチバックパ
ス部19が設けられている。スイッチバックパス部19
には紙幣Pを導入させる反転箱20、この反転箱20に
導かれた紙幣Pの後端を反転ローラ21aに押し付ける
タタキ車21が設けられている。紙幣Pは反転箱20か
ら送り出されることにより、その天地が反転されて搬送
される。第4の方向には単なるベルト搬送部22が設け
られ、紙幣Pはそのままの姿勢を維持して搬送される。
第3及び第4の方向に分岐されて搬送された紙幣は合流
部23で合流する。この合流部23までの分岐パスの経
路長は等しくされ、合流後の間隔がズレないようになっ
ている。
【0035】合流部23の紙幣搬送方向下流側には水平
搬送路24が設けられ、この水平搬送路24には区分す
べき部分の数より一つ少ない数の分岐装置25a〜25
dが配設されている。これら分岐装置25a〜25dの
下方部には、集積部として第1乃至第4の種類別ポケッ
ト部26a〜26が配設され、これら種類別ポケット部
26a〜26に紙幣Pが水平状態に積み重ねて集積され
るようになっている。
【0036】第1の分岐装置25aの下方部には、10
0枚施封装置27が設けられている。100枚施封装置
27は紙幣Pを100枚づつ集積して区分する集積部2
8と、この集積部28から紙幣Pを搬送する搬送部28
aと、この搬送部28aにより搬送されてくる紙幣Pを
紙帯29aで結束する帯巻部29を有している。
【0037】図2は紙葉類取出装置として紙幣取出装置
を示す構成図である。
【0038】この紙幣取出装置は上記したピックアップ
ローラ5,5、分離部32及び搬送部37によって構成
され、これらピックアップローラ5,5、分離部32及
び搬送部37は上下方向に沿って配設されている。
【0039】分離部32は取出ローラ30,30を備
え、これら取出ローラ30,30には分離ローラとして
の逆転ローラ31,31が押し付けられている。搬送部
37は取出ローラ30,30の下方部に位置してドライ
ブローラ34,34を備え、このドライブローラ34,
34にはピンチローラ35,35が転接されている。ド
ライブローラ34,34とピンチローラ35,35とに
より、紙幣Pが引き抜かれて搬送される。ピックアップ
ローラ5、取出ローラ30、逆転ローラ31、ドライブ
ローラ34及びピンチローラ35は左右に1個ずつ配設
され、紙幣Pを短手方向に沿って取出すようになってい
る。
【0040】分離部32の取出ローラ30の周面はゴム
で形成され、ワンウェイクラッチ30aを介して軸36
に取り付けられている。取出ローラ30は紙幣Pの取出
方向に自由に回転でき、紙幣Pがドライブローラ34及
びピンチローラ35で引き抜かれるときに抵抗を減らす
ように工夫されている。軸36は軸受け38を介してフ
レーム39に取り付けられている。軸36の一端部には
プーリ40a、タイミングベルト40b及びプーリ40
cを介して取出モータ41が接続されている。
【0041】なお、この実施例では、ワンウェイクラッ
チ30aを取出ローラ30に設けたが、取出ローラ30
を軸36に固定してワンウェイクラッチ30aをタイミ
ングプーリ40aに設け、軸36とプーリ40aの間で
回転できるようにしてもよい。
【0042】ピックアップローラ5の軸43はプーリ4
5a、タイミングベルト45b、プーリ45cを介して
軸46に接続されている。軸46の両端部はフレーム3
9,39に支持されている。軸46の一端部にはプーリ
48a、タイミングベルト48b、プーリ48cを介し
てピックアップモータ49が接続されている。軸43は
ブラケット51に回転自在に取り付けられ、ブラケット
51は軸52を介してブラケット53に取り付けられて
いる。
【0043】ブラケット53は軸46を介してフレーム
39,39に取り付けられ、左右に回動できるようにな
っている。ブラケット51とステイ55との問には圧縮
スプリング56が設けられている。これにより左右にあ
るピックアップローラ5,5は僅かに前後左右に位置を
変えて紙幣Pに対して左右均一の押し付け力が発生する
ように工夫されている。
【0044】逆転ローラ31は全周がゴムで形成され、
紙幣Pに対する摩擦係数が紙幣P間の摩擦係数より高い
ものが使用されている。逆転ローラ31は軸58を介し
て揺動レバー59の上端部に回転可能に取り付けられ、
揺動レバー59の下端部は支持部としての軸60により
回動可能に支持されている。揺動レバー59はスプリン
グ62により付勢され、逆転ローラ31を取出ローラ3
0に押圧させている。
【0045】逆転ローラ31の軸58にはプーリ63
a、タイミングベルト63b、プーリ63cを介してリ
バースモータ64が接続されている。リバースモータ6
4は逆転ローラ31を紙幣Pの取出し方向に対して逆方
向に回転させるようになっている。後述するように、逆
転ローラ31は取出ローラ30に連れ回って取出方向に
回転するが、逆転トルクは常に逆転方向にかかっていて
紙幣Pに対して分離力を発生する。
【0046】逆転ローラ31の軸58に固定されたタイ
ミングプーリ63aと、リバースモータ64の駆動軸6
4aに取り付けられたタイミングプーリ63cのピッチ
径は同じになっている。また、リバースモータ64はそ
の駆動軸64aの軸心上に揺動レバー59の軸60の軸
心が位置するようにステイ67に固定されている。
【0047】ドライブローラ34は軸69を介してフレ
ーム39,39に揺動されている。軸69はプーリ70
a、タイミングベルト70b、プーリ70cを介して搬
送モータ71に接続されている。ピンチローラ35は軸
73に回転自在に支持されている。軸73の両端部はフ
レーム39,39の水平長孔39aに支持され、スプリ
ング74によって付勢されている。この付勢により、ピ
ンチローラ35はドライブローラ34に押圧されて搬送
力を発生する。
【0048】取出ローラ30及び逆転ローラ31の近傍
には取出ローラ30及び逆転ローラ31から送出される
紙幣Pを検出する第1の検知センサ76が設けられてい
る。ドライブローラ34及びピンチローラ35の近傍に
はドライブローラ34及びピンチローラ35から送り出
される紙幣Pを検出する第2の検知センサ77が設けら
れている。第1及び第2の検知センサ76,77は光透
過形の光センサで、ブラケット79に取り付けられてい
る。第1の検知センサ76の光軸は取出ローラ30と逆
転ローラ31の接触部とドライブローラ34とピンチロ
ーラ35の接触部の間の搬送路を通過する。第2の検知
センサ77の光軸は、ドライブローラ34とピンチロー
ラ35の接触部の直後の搬送路を通過する。
【0049】取出モータ41、ピックアップモータ4
9、搬送モータ71にはそれぞれドライバー81,8
2,83が接続されている。ドライバー81,82,8
3には制御回路を介してコントローラ85が接続されて
いる。なお、取出モータ41、ピックアップモータ49
は間欠駆動制御が必要とされ、パルスモータが用いられ
ている。左右のリバースモータ64にはドライバー89
a,89bが接続され、ドライバー89a,89bには
制御回路を介してコントローラ85が接続されている。
リバースモータ64は電流制御可能なDCモータで、電
流の設定によって所要の発生トルクが得られるようにな
っている。第1及び第2の検知センサ76,77には駆
動アンプ90が接続され、紙幣Pの通過を検出してその
情報をコントローラ85に与えるようになっている。
【0050】図3乃至図6は分離部32の模式図で分離
力の発生原理を示すものである。
【0051】図3は取出ローラ30と逆転ローラ31と
の間に紙幣Pがないときで、取出ローラ30の回転に逆
転ローラ31が搬送方向に連れ回っている。逆転ローラ
31は所定の押圧力Hで取出ローラ30に押し付けら
れ、リバースモータ64によって逆転トルクTがかけら
れている。しかし、取出ローラ30との摩擦力である接
線力によるトルクの方が高いため、リバースモータ64
が滑って逆転ローラ31が搬送方向に回転している。
【0052】図4は取出ローラ30と逆転ローラ31と
の間に紙幣Pが1枚介在されたときで、紙幣Pと逆転ロ
ーラ31の摩擦力で発生する接線力により逆転ローラ3
1にかかるトルクよりも逆転トルクTが小さく設定され
ているため、紙幣Pを介して逆転ローラ31が搬送方向
に連れ回りしている。
【0053】図5は取出ローラ30と逆転ローラ31と
の間に紙幣Pが2枚に介在された場合で、紙幣P1,P
2の間で生じる摩擦力が小さいため、リバースモータ6
4のトルクTの方が勝って搬送方向に対して逆転し始め
ている。
【0054】図6はリバースモータ64の逆転によって
2枚目の紙幣P2が引き戻された状態を示す。図6の状
態は図4の状態とほぼ同じで、1枚目の紙幣P1が搬送
される。このように紙幣を2枚取出そうとしても、2枚
目の紙幣P2が引き戻されて1枚目の紙幣P1のみが取
出されていく。実際には、図5と図6の状態が紙幣Pが
1枚取出されるごとに振動的に小刻みに繰り返され、1
枚ずつ分離されて取出される。
【0055】2枚目の紙幣P2が逆転ローラ31から受
ける接線力は、分離力として作用する。この接線力と押
圧力から逆転ローラ31の見かけの摩擦係数は(逆転ト
ルク/逆転ローラ半径)/逆転ローラの押圧となる。逆転
ローラ31の押圧はスプリング力で一定なので、逆転ト
ルクを一定に制御することで、逆転トルクの見かけの摩
擦係数を一定に保つことができ、安定した分離力を与え
ることができる。
【0056】また、逆転トルクを変えることで、見かけ
上任意の摩擦係数を設定できる。取出ローラ30、逆転
ローラ31は摩擦係数が紙幣P1,P2間の摩擦係数よ
り高ければよい。取出ローラ30と逆転ローラ31の摩
擦係数が高ければ、送り力や分離力を安定に保つことが
できる。
【0057】逆転ローラ31は、ゲートローラのように
摩擦係数を中程度に保つ必要はなく、材料の選択の幅が
広がる。また、ゲートローラのように常に紙幣Pと滑り
を生じているわけではなく、原理的には紙幣との滑りは
ないので、耐摩耗性について有利である。逆転ローラ3
1は取出ローラ30や紙幣Pに対して実際は滑りを生じ
ているが、これを考慮して耐久性のよい材料を選択すれ
ばよい。
【0058】図7及び図8は取出装置の各ローラのレイ
アウトを示すものである。
【0059】ピックアップローラ5はバックアップ4に
より押圧された紙幣Pに接触して、これを分離部32に
送り込み、取出ローラ30と協調して紙幣Pを繰り出
す。逆転ローラ31の逆転トルクは、取出動作時には逆
転トルクがかかっているが、紙幣Pがないときは取出ロ
ーラ30の回転に連れ回るように逆転トルクが設定され
ている。MRR分離方式では、逆転ローラ31に対し押圧
力とモータ64で発生した逆転トルクを安定して与える
必要がある。
【0060】ところで、紙幣Pや発生トルクの影響を受
けずに安定した押圧力を得るためには、ローラのレイア
ウトが重要で、次のことが考慮されている。即ち、ピッ
クアップローラ5に紙幣Pが接触する接触部と取出ロー
ラ30と逆転ローラ31との接触部33との間を結ぶ線
分をK1、取出ローラ30の中心と逆転ローラ31の中
心との間を結ぶ線分をK2、逆転ローラ31の中心と揺
動レバー59の回動中心60を結ぶ直線をK3とした場
合、線分K1と線分K2とは略90°の角度で交差して
いる。即ち、取出ローラ30と逆転ローラ31の共通接
線方向が紙幣Pの搬送方向となっている。これは取出ロ
ーラ30と逆転ローラ31の接触部33に紙幣Pを送り
込み易くするためと、逆転ローラ31によって戻された
紙幣Pが積層する紙幣Pから受ける抵抗を抑えるためで
ある。
【0061】また、線分K2と線分K3とは略90°の
角度で交差している。これは、分離部32で発生する摩
擦力が逆転ローラ31の押圧力に影響しないようにする
ためである。逆転ローラ31の表面で作用する摩擦力f
によって逆転ローラに発生するモーメントは、タイミン
グベルト63bを介して接続されるリバースモータ64
のトルクと釣り合う。結局、揺動レバー59には軸58
を介して摩擦力fと同じ大きさの力f'として作用す
る。線分K2と線分K3の交差角度を90°にしておく
と、この力f'のベクトルは回動中心60を通るので、
揺動レバー59を回動することがない。従って、取出ロ
ーラ30と逆転ローラ31の接触部33で発生する押圧
を一定に保つことができる。また、モータ64をステイ
67に固定して、逆転ローラ31とともに揺動させない
こともポイントである。
【0062】なお、取出ローラ30と逆転ローラ31の
接触圧力はスプリング62のバネカとスプリング62の
取付位置から決定され、モータ64の回転や、ローラ表
面の摩擦力の影響を受けずに一定になる。
【0063】図9は取出ローラ30と逆転ローラ31の
圧接状態を示すものである。
【0064】モータ64から逆転ローラ31ヘ駆動を伝
達するタイミングプーリ63c,63aの直径をモータ
64側と逆転ローラ31側とで同じにして、タイミング
ベルト63bの張力ベクトルTと押圧ベクトルNが直交
するように工夫している。
【0065】ここで、押圧ベクトルNの大きさを導いて
みる。
【0066】揺動レバー59にかかる力の釣り合いから N−F+Rx=0 式 −μN−T/e+Ry=0 式 揺動レバー59にかかる揺動支点周りのモーメントの釣
り合いでは、μN,T/eは逆転ローラ31の軸58を
介して作用し、そのベクトルは支点60を通るのでゼロ
となり、 −Nb+Fc=0 式 N=(c/b)F 式 となる。
【0067】従って、摩擦係数μやトルクTによらず一
定の押圧力Nを与えることができる。
【0068】ここで、N:押圧力、a:ローラ半径、μ
N:接線力、b:支点から押圧部までの距離、F:スプリ
ング力、C:支点からスプリングまでの距離、T/e:タ
イミングベルトの張力(正しくは張力差)、e:タイミング
プーリのピッチ半径、T:モータの逆転トルク、Rx,R
y:揺動レバーが支点から受ける力の水平、垂直成分であ
る。
【0069】図11は通常の紙幣取出動作の制御を示す
フローチャート図である。
【0070】紙幣Pの取出しが開始されると(ステップ
S1)、取り出された紙幣Pの有無が判別される(ステ
ップS2)。紙幣Pがあると判別されると、紙幣Pの取
出し動作が進む。ついで、逆転ローラ31が逆転モータ
64によって逆方向に回転駆動される(ステップS
3)。このとき、取出ローラ30は停止しているので、
取出ローラ30から受ける抵抗力で逆転ローラ31が回
転することはない。しかるのち、取出モータ41とピッ
クアップモータ49が回転駆動される(ステップS
4)。取出モータ41とピックアップモータ49はほぼ
同じ立ち上げ曲線で速度を増加して所定の速度まで立ち
上げる。取出ローラ30と逆転ローラ31が接触する分
離部32へ紙幣Pの先端が入りこむのに少しロスが発生
するため、取出ローラ30の速度をピックアップローラ
5の速度よりも若干速くした方が、紙幣Pが座屈しな
い。このため、モータ41,49とローラ30,5間の
減速比を変えている。
【0071】また、紙幣Pの取出速度は、搬送速度より
も小さい値に設定されている。これは取出動作中は、常
時回転している搬送ローラ34よりも速い速度で紙幣P
が送りこまれると紙幣Pが座屈するためである。さら
に、紙幣Pの取出速度を小さく取ることは、モータ41
の速度を立ち上げることを考慮すると有利である。ただ
し、あまり速度差をつけると、搬送ローラ34,35に
引きぬかれる際にスキューの発生や、拡大が生じるので
適当な値に設定される。
【0072】また、通常、紙幣Pの先端が搬送ローラ3
4,35にさしかかるまでに、所定の取出速度に達する
ようにする。ピックアップローラ5と取出ローラ30に
よって送り出された1枚目の紙幣Pが、搬送ローラ34
にかかった後、第2の検知センサ77で検知されると
(ステップS5)、取出モータ41とピックアップモー
タ49が停止される(ステップS6)。
【0073】取出ローラ30には、ワンウェイクラッチ
30aが内蔵してあるので、取出モータ41が停止して
も、搬送ローラ34で搬送される紙幣Pに連れ回って1
枚目の紙幣Pに抵抗を与えるようなことはない。1枚目
の紙幣Pの先端が、第2の検知センサ77に到達した
後、紙幣Pの後端がピックアップローラ5から外れる。
なお、紙幣Pが長くて1枚目にまだピックアップローラ
5がかかっている場合は、1枚目に抵抗になって作用す
る。しかし、搬送ローラ34とピンチローラ35の押圧
力はピックアップローラ5における押圧より大きく設定
されているので、ピックアップローラ5に対して滑って
搬送される。1枚目の紙幣Pがピックアップローラ5か
ら外れて、2枚目の紙幣がピックアップローラ5に接触
すると、2枚目に対してブレーキとして働き、紙幣の連
れ出しが防止される。
【0074】1枚目の紙幣が搬送されてその後端が第2
の検知センサ77で検知されると(ステップ7)、まだ
紙幣Pがトレイにあるか否かを判別される(ステップS
8)。紙幣Pがあると判別された場合は、ステップS4
に戻って、2枚目の紙幣の取出しに入る。また、トレイ
に紙幣Pがないと判別された場合は、逆転ローラ31が
停止される(ステップS9)。しかるのち、すべてのモ
ータが停止して取出しが終了される(ステップS1
0)。
【0075】以上のようにして1枚ずつの紙幣Pに対し
て、取出ローラ30とピックアップローラ5を間欠駆動
して紙幣Pを取出していく。前の紙幣Pの後端を検知し
た後、次の紙幣の取り出しに入るので、紙幣Pと紙幣P
のギャップ(隙間の大きさ)が一定になるように取出され
る。従って、紙幣Pの短手方向の長さが短い場合は、処
理速度(単位時間当たり)の取出し枚数は大きく、紙幣P
の短手長さが長い場合は、処理速度が小さくなる。
【0076】このような制御を『定ギャップ取出し』と
呼ぶ。このフローチャートでは、ステップS7で紙幣P
の後端を検知した後、すぐにステップS4で取出ローラ
30とピックアップローラ5を動かし始めるが、この間
に適当なディレイを設けることで紙幣P間のギャップの
大きさを設定することができる。勿論、紙幣Pの先端を
ステップS5で検知した情報に基いて適当なディレイを
とって取出モータ30とピックアップモータ5を駆動し
始めれば、紙幣Pの先端のピッチを一定にする『定ピッ
チ取出し』の制御も可能である。
【0077】図11の例では、ピックアップローラ5と
搬送ローラ34の距離を紙幣Pの送り方向(短手方向)
の長さより、短くする必要がある。常に紙幣Pを送り出
す力が、紙幣Pに与えられていることが必要だからであ
る。しかし、紙幣のように、短手方向の長さが色々ある
場合、最も短い紙幣Pに対してローラの配置を決めるの
は長い紙幣Pを考慮すると、ピックアップローラ5のブ
レーキ作用が長く続くなど具合が悪いことも多い。ピッ
クアップローラ5と搬送ローラ34を近づけるには、ロ
ーラの直径を小さくしたり、入れ子に配置するなどしな
くてはならない。
【0078】ローラの直径は、紙幣Pに対する接触状態
をよくしてグリップ力を確保するには、ある程度の直径
を見こむ必要がある。ローラを入れ子に配置するには、
ローラの幅を狭くする必要があり、グリップ力を得るた
めにやはり問題になる。
【0079】また、紙幣Pの長手方向の長さも紙幣によ
って異なるため、同じトレイで取出すには、中央にロー
ラを寄せる必要がある。さらに、紙幣Pの取出方向の力
を考慮するとできるだけ同じ位相にローラが配置してい
た方が、よいと考えられる。取出ローラ30、ピックア
ップローラ5の直径を35mm〜40mm、搬送ローラ
34を20mm〜30mmとするとローラ1列に並べる
と、52.5mm〜75mmとなり、短手方向の長さが
60mm程度の紙幣Pではローラで接触長さを考慮する
と難しい。
【0080】また、短い紙幣Pの先端が第2の検知セン
サ77にかかったとき、紙幣Pの後端部がピックアップ
ローラ5にかかっている条件はさらに厳しく、ピックア
ップローラ5の停止が遅れて、2枚目を送りこんでゾロ
出が発生しやすくなる。
【0081】図12は、短手方向の長さが短い紙幣Pを
考慮した制御方式を示すフローチャートで、第2の検知
センサ77の他に第1の検知センサ76を用いて搬送制
御を行う方法を示すフローチャートである。
【0082】即ち、ピックアップローラ5と搬送ローラ
34との間に距離が紙幣Pの短手方向の長さより長くて
も安定して取出される制御方法を示した。1枚目の紙幣
Pを繰り出すために図11のステップS4で取出ローラ
30とピックアップローラ5を回転させるまでは図11
と同じ制御動作である。
【0083】1枚目の紙幣Pの先端が取出ローラ30を
過ぎて、第1の検知センサ76で検知された場合(ステ
ップS21)、ピックアップローラ5のみを停止する
(ステップS22)。このとき取出ローラ30の搬送力
だけで搬送される。1枚目には、停止したピックアップ
ローラ5から抵抗を受けるが、取出ローラ30の搬送力
の方が上回るようになるので1枚目は搬送され続ける。
次に、第2の検知センサ77で1枚目の紙幣Pの先端が
検知されたか否かが判別される(ステップS23)。紙
幣Pの先端が検出されたと判別されると、取出モータ4
1が停止される(ステップS24)。紙幣Pは搬送ロー
ラ34の搬送力だけで搬送される。次に紙幣Pの後端が
第1の検知センサ76で検知されたか否かが判別される
(ステップS25)。紙幣Pの後端が検出されたと判別
されると、取り出す紙幣Pの有無が判別される(ステッ
プS26)。取り出す紙幣Pがないと判別されると、逆
転ローラ31の回転が停止されて(ステップS27)取
り出しが終了される(ステップS28)。なお、ステッ
プS26で取り出し券があると判別されると、ステップ
S4に戻って次の紙幣Pの取り出しを開始する。
【0084】この制御より、ピックアップローラ5と搬
送ローラ34の距離は、一番短い紙幣Pに対して大きく
とることが出きる。また、紙幣Pの後端を第1の検知セ
ンサ76で検知することによって、より速い段階で2枚
目の取出しに入ることが出きる。これは、「定ギャップ
取出し」においてはギャップをより小さくして、処理速
度を上げることもできる。「定ピッチ取出し」において
もピッチを小さくできる。ギャップやピッチを小さくす
る観点のほかに、モータの立ち上がりを緩やかにするこ
とも可能になる。なお、この実施例では、紙幣Pの後端
を第1の検知センサ76で検知しているが、処理速度を
上げるなどの要求がないときは、第2の検知センサ77
で紙幣Pの後端を検知して次の紙幣Pの取出しを開始し
てもよい。
【0085】図11で説明した制御は、従来のゲートロ
ーラ方式などの取出しでは実現が難しく、MRR取出しに
おいて実施し易い。MRR取出しでは、ピックアップロー
ラ5に対する紙幣Pの押圧を小さくできることと、分離
部の取出ローラ30による送り力が期待できることによ
る。ゲートローラ方式などでは分離部の抵抗が大きいた
め、ピックアップローラ5で紙幣Pを送らなければなら
ず、ピックアップローラ5に対する紙幣の押圧力をある
程度大きくする必要がある。紙幣の場合、押圧力は5N
程度である。
【0086】これに比べて、MRR取出しでは、分離部で
取出ローラ30と逆転ローラ31が回転するため紙幣P
に対する食いつき力が、また、逆転トルク一定のため安
定した搬送力がある。これにより、分離部に紙幣Pの先
端を導く程度でよく、ピックアップローラ5に対する紙
幣Pの押圧力は1〜2N程度で良い。
【0087】ゲートローラ方式では取出ローラ30は回
転しているが、ゲートローラは固定されており、双方の
摩擦係数の違いがあまりないので、分離部に紙幣Pを送
る力は期待できない。MRR取出しでは、取出ローラ30
と紙幣Pの摩擦力より小さく、かつ、紙幣Pと紙幣Pの
摩擦力より大きな接線力が生まれるようにトルクを設定
しているため、分離部では1枚或いは2枚重なった1枚
目を送る力が安定して発生している。このような理由か
ら、MRR取出しにおいては、図11の制御方法がローラ
レイアウト、モータの立ち上げ、処理能力の観点から紙
幣Pのサイズによらず安定した取出しを提供できる。
【0088】図13は、本発明の第2の実施の形態であ
る紙幣取出装置のピックアップローラの駆動制御系を示
す斜視図である。
【0089】この第2の実施の形態では、ピックアップ
ローラ91に対する紙幣Pの押圧力を検知して、紙幣P
の取出しを制御するためのものである。ピックアップロ
ーラ91,91は左右別々のブラケット92,92に取
り付けられている。ブラケット92,92は、ピックア
ップローラ91の駆動軸93に回動自在に取り付けられ
ている。ブラケット92,92の下端部には軸95,9
5を介してピックアップローラ91,91が回動自在に
取り付けられている。駆動軸93と軸95との間にはそ
れぞれタイミングベルト96,96が掛け渡されてい
る。
【0090】ブラケット92,92の上部側には弾性バ
ネ部92a,92aが一体的に形成され、弾性バネ部9
2a,92a間にはシャフト97が架設されている。シ
ャフト97の両端部は弾性バネ部92a,92aの取付
孔内にゴムブッシュ99,99を介して嵌め込まれ、遊
びなくフレキシブルに連結されている。軸97の中央部
は支持ピン100により水平面に沿って回動自在に支持
されている。支持ピン100はブラケット101に固定
され、ブラケット101はベース39に取り付けられて
いる。ブラケット101には軸97の回動量を規制する
ストッパ103が取り付けられている。
【0091】ブラケット101と軸97との間にはダン
パ104,104が配設され、軸97の回動運動に対し
て、減衰をかけるように働く。ブラケット92,92の
弾性バネ部92a,92aの表面側には歪みを計測する
検出手段としての歪みゲージ105,105、裏面側に
は温度補償を兼ねて歪みゲージ106,106が貼られ
ている。歪みゲージ105,106にはゲージ出力を増
幅処理するアンプ107,107を介してコントローラ
85が接続されている。
【0092】上記したようにピックアップローラ91,
91が軸97で関連付けられて支持されているため、例
えば、右側のピックアップローラ91を押しこむと、左
側のピックアップローラ91が出っ張ってくる。ダンパ
104,104のバネ性などの影響があるが、両方のピ
ックアップローラ91,91にかかる押圧が略同じにな
るように、左右のピックアップローラ91,91が前後
に動くことになる。
【0093】ブラケット92、92はバネとしても作用
するので、左右のピックアップローラ91,91に対す
る押圧力が同じで軸97が動かないときでも、ピックア
ップローラ91,91は押圧力に応じて多少、弾性的に
前後することができる。左右のピックアップローラ9
1,91に対する押圧力が不均一過ぎたときは、ストッ
パ103が効いてピックアップローラ91,91の左右
の前後位置があまり大きく違わないように規制する。
【0094】ブラケット92,92の弾性バネ部92
a,92aはその内側がブラケット92,92と一体化
され、外側は軸97と弾性的に接続しているため、内側
固定支持の片持はりとして変形する。これにより、弾性
バネ部92a,92aの内側の固定端近くに貼られた歪
みゲージ105によって、ピックアップローラ91の押
圧にほぼ比例したひずみを検出することができる。歪み
ゲージ105,105のアンプ107,107によって
左右のピックアップローラ91,91にかかる押圧力が
モニターされる。
【0095】紙幣Pにおいては、その印刷によって部分
的に厚さが異なる。とくに凹版印刷のように紙面の上に
インクを盛り上げて印刷している部分では、かなり厚く
なっている。印刷のない紙だけの部分で例えば90μm
で、印刷部では140μmと言った具合に、その厚差が
大きい。印刷したばかりの紙幣Pは顕著で、新札の束は
同じ金種の同じ印刷が同じ方向に重なっているため束に
した状態で厚さの違いが出てくる。こうした束を取出部
のトレイにセットした場合、左右の厚さが違って、ピッ
クアップローラ91,91ヘの当たりが左右不均等にな
る場合がある。
【0096】図13の構造はこれを解決するために左右
をシーン式にして左右のピックアップローラ91,91
に紙幣Pが当たるようにしたものである。図13では歪
みゲージ105,105から得られたピックアップロー
ラ91,91に対する押圧力の情報を基に制御手段とし
てのコントローラ85により逆転ローラ31,31のモ
ータドライバー89a、89bの駆動を制御して、逆転
ローラ31,31の逆転トルクを変化させるものであ
る。
【0097】図14は、ピックアップローラ91,91
の受ける押圧力に対して逆転トルクを設定する一例を示
す。
【0098】横軸がピックアップローラ91の押圧力
で、Pmが設計値の押圧に当たる。縦軸は逆転トルクで
Tmが設計値である。通常はピックアップローラ91の
受ける押圧力がPmの前後なので、逆転トルクはTmに
なっている。押圧力が高まって、P2より大きくなる
と、逆転トルクを上げてT2とする。さらにP3と高く
なれば逆転トルクはT3と高くなる。ピックアップロー
ラ91の受ける押圧力がP4になったときは機器の異常
としてもよい。逆に、押圧力が減少してP1になったら
トルクをT1に減少する。この制御を左右の逆転ローラ
31,31で独立に行う。
【0099】結果的には左右のピックアップローラ9
1,91の受ける押圧力が同じであれば、逆転ローラ3
1,31に付与する逆転トルクは同じで、左右のバラン
スを大きく崩すことはない。この例では4段階で逆転ト
ルクを変化させたが、段数を増してもよい。
【0100】なお、図13では歪みゲージ105,10
5でピックアップローラ91,91の受ける押圧力を検
出したが、図15に示すように、ブラケット101に検
出手段としてのリミットスイッチ111,111を配設
し、これらリミットスイッチ111,111によってピ
ックアップローラ91,91の受ける押圧力を検出し、
この検出情報に基づいてコントローラ85で逆転トルク
を制御するようにしても良い。
【0101】図15に示すものは、軸97がストッパ1
03に当接する寸前でリミットスイッチ111,111
によりピックアップローラ91,91の受ける押圧力が
検知されるようになっている。リミットスイッチ11
1,111にはアンプ112を介してコントローラ85
に接続されている。
【0102】図16は逆転ローラ31,31の駆動制御
を示すフローチャートである。
【0103】取出が開始されると、バックアップ板4に
より紙幣Pがピックアップローラ91,91に押し付け
られ、ピックアップローラ91,91の回転により、紙
幣Pが取り出される(ステップS31)。しかるのち、
逆転モータ64が逆転トルクTmで駆動される(ステッ
プS32)。ついで、右側のリミットスイッチ111が
オンされたか否かが判別される(ステップS33)。オ
ンされていないと判別されると、右側の逆転モータ64
を逆転トルクTmで駆動する(ステップS34)。つい
で、左側のリミットスイッチ111がオンされたか否か
が判別される(ステップS35)。オンされないと判別
された場合には、左側の逆転モータ64を逆転トルクT
mで駆動する(ステップS36)。しかるのち、取り出
し券があるか否かが判別される(ステップS37)。取
り出し券がなければ、取り出しを終了する(ステップS
38)。
【0104】なお、ステップS33で、右側のリミット
スイッチ111がオンされたと判別されたら、右側の逆
転モータ64を逆転トルクTmの1.2倍で駆動する
(ステップS39)。また、ステップS35で左側のリ
ミットスイッチ111がオンされたと判別されたら、左
側の逆転モータ64を逆転トルクTmの1.2倍で駆動
する(ステップS40)。
【0105】上記したように、リミットスイッチ111
がオンした側の逆転モータ31の逆転トルクを大きくす
るため、紙幣Pの取出しが安定化する。なお、リミット
スイッチ111のオン/オフで逆転トルクが決まるた
め、逆転トルクの大きさは2段階になる。図15では、
リミットスイッチ111,111が入った方の逆転ロー
ラ31に通常の逆転トルクの1.2倍の逆転トルクをか
ける。これにより、バックアップ力のアンバランスが大
きくなっても安定して取出す領域が拡大する。図11で
示した例のように、逆転トルクの設定を増したい場合
は、リミットスイッチ111の数を増して、ストローク
を適当に選べば、何段かにトルク設定をすることも可能
である。
【0106】上記したように、本発明は、取出ローラ3
0に逆転ローラ31を圧接させ、この逆転ローラ31に
紙幣Pの取出方向と逆方向のトルクを付与して紙幣Pを
分離するため、逆転ローラ31と紙幣Pの摩擦係数が紙
幣間の摩擦係数より高ければ紙幣の分離が可能となり、
ローラの材質などは耐久性の観点からだけ選べばよく選
択の幅が広がる。また、逆転ローラ31は取出ローラ3
0に連れ回りするため、紙幣Pとの摩擦が少なく、特に
紙幣Pが1枚のときは微小な滑りのみになるため、摩耗
が起こりにくい。さらに、ゲートローラ方式や、圧接方
式では分離部を2枚の紙幣が通過してしまえば分離する
ことは殆どできないが、本方式では2枚目の紙幣を逆転
ローラ31の逆回転により引き戻すことができ、確実な
分離が可能になる。また、分離部の取出力が安定してい
るため、ピックアップローラ5に対する紙幣の押し付力
を弱くでき、紙幣の汚れを防止できる。
【0107】また、取出ローラ30とピックアップロー
ラ5で送り込まれる紙幣Pの搬送方向に対し、逆転ロー
ラ31の押圧方向および逆転ローラ31の回動方向を直
交させることによって送り出される紙幣Pは取出ローラ
30と逆転ローラ31との間にスムーズに送り込まれ、
また、逆転ローラ31により分離されて引き戻される紙
幣Pもスムーズに引き戻され、安定した取り出しが可能
になる。
【0108】また、分離部で紙幣Pの安定した搬送量が
得られるため、ピックアップローラ5と搬送ローラ34
との間の距離を紙幣の長さより長くとることができる。
また、取出ローラ30の直後に第1の検知センサ76を
追加し、搬送ローラ34の直後の第2の検知センサ77
とで、ピックアップローラ5と取出ローラ30の制御を
行うことによって、ピックアップローラ5と搬送ロ−ラ
34との間の距離を紙幣Pの大きさよりも大きくしても
安定した取り出しを実現できる。従って、ローラの直径
やレイアウトを犠牲にせず、紙幣の短いものから、長い
ものまで対応できるシステムとしてバランスがあり、安
定した取り出しが可能となる。さらに、ピックアップロ
ーラ5の停止タイミングを早めて処理能力を向上するこ
とができる。また、追加した第1の検知センサ76は、
取出中の紙幣Pの監視や残留センサとしても用いること
ができる。
【0109】また、MRR分離方式の分離力は、逆転ロー
ラ31の押圧力と逆トルクの大きさで決まるため、これ
を一定に保てば、見かけの摩擦係数を一定にして分離力
を安定に保つことができる。さらに、逆転トルクは逆転
モータ64によって制御可能で、逆転トルクを変更する
ことで見かけの摩擦係数、つまり分離力を制御すること
も可能になる。
【0110】さらに、ピックアップローラ91,91に
かかる押圧力を検知して逆転ローラ31,31の逆転ト
ルクを設定することで、送り力に対して適切な分離力を
与えることができ安定した取り出しが可能となる。ま
た、ピックアップローラ91,91をシーソ式に支持
し、ピックアップローラ91,91にかかる押圧力を左
右均一にするため、2枚取りに対するマージンを大きく
取りスキューも防止できる。さらに、ピックアップロー
ラ91,91にかかる押圧力が均一になりきらなくて
も、ピックアップローラ91,91のシーソ式構造のま
ま押圧を簡便な方法で検知して逆転トルクを制御するた
め、より一層確実にスキューを防止できる。
【0111】従って、癖のついた紙幣でも弱いバックア
ップ力のまま安定して取り出すことができ、官封券を多
数枚重ねた場合でも、2枚取りがなく、スキューのない
安定した取り出しが可能となる。
【0112】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、取出ロー
ラに分離ローラを圧接させ、この分離ローラに紙葉類の
取出方向と逆方向のトルクを付与して紙葉類を分離する
から、紙葉類の厚さや摩擦係数の影響を受けることな
く、安定した取出しが可能になるとともに、分離ローラ
と紙葉類の摩擦係数が紙葉類間の摩擦係数より高ければ
分離が可能となるため、ローラの材質などは耐久性の観
点からだけ選べばよく選択の幅が広がる。
【0113】また、送出ローラの紙葉類が接触される接
触部と、取出ローラと分離ローラとの接触部とを結ぶ線
分に対し、取出ローラの中心と分離ローラの中心とを結
ぶ線分を直交するように各ローラを配設するため、紙葉
類の送込方向と取出方向とを一致させることができる。
従って、送出ローラにより送り出される紙葉類は取出ロ
ーラと分離ローラとの間にスムーズに送り込まれ、ま
た、分離ローラにより分離されて引き戻される紙葉類も
スムーズに引き戻され、より一層安定した取り出しが可
能になる。
【0114】また、分離ローラの中心とこの分離ローラ
を揺動させる揺動レバーの回動中心とを結ぶ線分に対
し、取出ローラの中心と分離ローラの中心とを結ぶ線分
を直交するように各ローラを配置するため、取出ローラ
に対する分離ローラの押圧力を一定に保つことができ、
安定した分離力を得ることができる。
【0115】さらに、取出ローラの直後に第1の検知セ
ンサを追加し、この第1の検知センサと搬送ローラの直
後の第2の検知センサとで、送出ローラと取出ローラの
駆動を制御するため、各ローラの直径やレイアウトを犠
牲にせず、搬送方向の長さが短いものから、長いものま
で安定して取り出すことができる。
【0116】また、送出ローラにかかる紙葉類の押圧力
を検知し、この検知した押圧力の大きさに応じて分離ロ
ーラに付与する逆転トルクの大きさを可変制御するか
ら、紙葉類の送り力に対して適切な分離力を与えること
ができ安定した取り出しが可能になる。
【0117】また、一対の送出ローラにかかる紙葉類の
押付力の大きさに応じて一対の送出ローラに付与する逆
転トルクの大きさを可変制御するため、一対の送出ロー
ラにかかる押圧力が均一になりきらなくても紙葉類のス
キューを防止できる。従って、官封券を多数枚重ねた場
合でも2枚取り、スキューのない安定した取り出しが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である紙幣の分類処理機
を示す概略的構成図。
【図2】紙幣の分離機構を示す斜視図。
【図3】分離機構を構成する取出ローラ及び逆転ローラ
の回転状態を示す図。
【図4】取出ローラと逆転ローラとの間に紙幣が1枚送
り込まれた状態を示す図。
【図5】取出ローラと逆転ローラとの間に紙幣が2枚送
り込まれた状態を示す図。
【図6】取出ローラと逆転ローラとの間に送り込まれた
紙幣が分離された状態を示す図。
【図7】紙幣の分離機構を構成する各ローラの配置構成
を示す正面図。
【図8】紙幣の分離機構を構成する各ローラの配置構成
を示す側面図。
【図9】取出ローラと逆転ローラの当接状態を示す正面
図。
【図10】取出ローラと逆転ローラの当接状態を示す側
面図。
【図11】紙幣の取出動作を示すフローチャート図。
【図12】紙幣の取出動作を示すフローチャート図。
【図13】ピックアップローラの他の取り付け例を示す
斜視図。
【図14】ピックアップローラの押圧力と逆転トルクと
の関係を示すグラフ図。
【図15】ピックアップローラのさらに他の取り付け例
を示す斜視図。
【図16】逆転モータの駆動制御動作を示すフローチャ
ート図。
【符号の説明】
P…紙葉類、4…バックアップ板(押込手段)、5…ピ
ックアップローラ(送出ローラ)、30…取出ローラ、
31…逆転ローラ(分離ローラ)、34…ドライブロー
ラ(搬送ローラ)、35…ピンチローラ(搬送ロー
ラ)、K1…線分、K2…線分、K3…線分、59…揺
動レバー、60…支持部、63a,63c…プーリ、6
3b…ベルト、64…リバースモータ(駆動手段)、7
6…第1の検知センサ、77…第2の検知センサ、85
…コントローラ(制御手段)、105…歪みゲージ(検
知手段)、111…リミットスイッチ(検知手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅利 幸生 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町事業所内 Fターム(参考) 3F343 FA04 FB07 FC01 GA04 GB01 GC01 GD01 JA01 JD09 JD33 JD37 KB05 KB17 LC06 LC07 LD30 MA04 MA15 MA38 MA39 MB04 MB14 MC11 MC12

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類を送り出す送出ローラと、 この送出ローラにより送り出された紙葉類を回転するこ
    とにより取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方
    向の逆転トルクが付与されることにより紙葉類を1枚ず
    つ分離する分離ローラとを具備し、 前記送出ローラの紙葉類が接触する接触部と、前記取出
    ローラと分離ローラとの接触部とを結ぶ線分と、前記取
    出ローラの中心と前記分離ローラの中心とを結ぶ線分と
    が直交するように前記各ローラを配設したことを特徴と
    する紙葉類取出装置。
  2. 【請求項2】 紙葉類を送り出す送出ローラと、 この送出ローラにより送り出された紙葉類を回転するこ
    とにより取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方
    向の逆転トルクが付与されることにより紙葉類を1枚ず
    つ分離する分離ローラと、 支点を中心にして揺動自在に設けられ、揺動端に前記分
    離ローラを取り付けた揺動レバーとを具備し、 前記分離ローラの中心と前記揺動レバーの支点との間を
    結ぶ線分と、前記取出ローラの中心と前記分離ローラの
    中心との間を結ぶ線分とが直交するように前記各ローラ
    を配設したことを特徴とする紙葉類取出装置。
  3. 【請求項3】 前記分離ローラに逆転トルクを付与する
    駆動手段を備え、この駆動手段の駆動軸心上に前記揺動
    レバーの支点を位置させたことを特徴とする請求項2記
    載の紙葉類取出装置。
  4. 【請求項4】前記分離ローラの軸と駆動手段の駆動軸に
    それぞれ同一ピッチ径のプーリを取り付け、これらプー
    リ間にベルトを掛け渡して逆転トルクを伝達することを
    特徴とする請求項3記載の紙葉類取出装置。
  5. 【請求項5】 紙葉類を送り出す送出ローラと、 この送出ローラにより送り出された紙葉類を回転するこ
    とにより取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方
    向の逆転トルクが付与されることにより紙葉類を1枚ず
    つ分離する分離ローラと、 前記取出ローラにより取り出された紙葉類を搬送する搬
    送ローラと、 前記取出ローラと前記搬送ローラとの間に設けられ、取
    り出されてくる紙葉類を検知する第1の検知センサと、 前記搬送ローラの搬出側に設けられ、搬送されてくる紙
    葉類を検知する第2の検知センサと、 前記第1の検知センサが前記紙葉類の先端部を検知した
    ことに基づき、前記送出ローラの動作を停止させ、前記
    第2の検知センサが前記紙葉類の先端部を検知したこと
    に基づき、前記取出ローラの動作を停止させる制御手段
    とを具備することを特徴とする紙葉類取出装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は前記第1の検知センサが
    前記紙葉類の後端部を検知したことに基づき、前記送出
    ローラ及び取出ローラの動作を開始させることを特徴と
    する請求項5記載の紙葉類取出装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は前記第2の検知センサが
    前記紙葉類の後端部を検知したことに基づき、前記送出
    ローラ及び取出ローラの動作を開始させることを特徴と
    する請求項5記載の紙葉類取出装置。
  8. 【請求項8】 紙葉類を所定方向に押し込む押込手段
    と、 この押込手段によって押し込まれる紙葉類を圧接させて
    送り出す送出ローラと、 この送出ローラが受ける紙葉類の圧接力を検出する検出
    手段と、 前記送出ローラにより送り出された紙葉類を回転するこ
    とにより取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記紙葉類の取出方向と逆方
    向の逆転トルクが付与されることにより紙葉類を1枚ず
    つ分離する分離ローラと、 前記検出手段により検出された圧接力の大きさに応じて
    前記分離ローラに付与する逆転トルクの大きさを可変制
    御する制御手段と、 を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。
  9. 【請求項9】 紙葉類を所定方向に押し込む押込手段
    と、 この押込手段の押込方向に対し直交する方向に所定間隔
    を存して配設され、押し込まれてくる紙葉類を圧接させ
    て送り出す一対の送出ローラと、 この一対の送出ローラが受ける紙葉類の圧接力を検出す
    る検出手段と、 前記一対の送出ローラの送出方向に対し直交する方向に
    所定間隔を存して配設され、送出されてくる紙葉類を回
    転することにより取り出す一対の取出ローラと、 この一対の取出ローラにそれぞれ圧接され前記紙葉類の
    取出方向と逆方向の逆転トルクが付与されることにより
    紙葉類を1枚ずつ分離する一対の分離ローラと、 前記検出手段により検出された圧接力の大きさに応じて
    前記一対の分離ローラに付与する逆転トルクの大きさを
    可変制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。
  10. 【請求項10】 前記一対の送出ローラを支持し、前記
    一対の送出ローラに紙葉類が押し付けられることによ
    り、前記一対の送出ローラ間の中心部を中心として弾性
    変形しながら揺動する支持部材を備え、 前記検出手段は前記支持部材の変形量を検出することに
    より、前記各送出ローラに対する紙葉類の押付力を検出
    することを特徴とする請求項9記載の紙葉類取出装置。
  11. 【請求項11】 前記一対の送出ローラを支持し、前記
    一対の送出ローラに紙葉類が押し付けられることによ
    り、前記一対の送出ローラ間の中心部を中心として揺動
    する支持部材を備え、 前記検出手段は前記支持部材の揺動量を検出することに
    より、前記各送出ローラに対する紙葉類の押付力を検出
    することを特徴とする請求項9記載の紙葉類取出装置。
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