JP2002255383A - 紙葉類取出装置 - Google Patents
紙葉類取出装置Info
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Abstract
を人の感覚によることなく、自動的に客観的に測定でき
るようにする。 【解決手段】 紙幣を取り出す取出ローラと、この取出
ローラに圧接され前記取出ローラにより取り出される紙
幣を一枚ずつに分離する逆転ローラ31と、この逆転ロ
ーラ31の回転速度を検出する検出手段95と、この検
出手段95により検出された回転速度に基づいて取出ロ
ーラと逆転ローラ31との間の滑り速度を検出して前記
両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段97とを具備
する。
Description
類、例えば、紙幣等を1枚ずつ分離して取出す紙葉類類
取出装置に関する。
ローラ等の摩擦力で紙幣を分離して取り出すものが多用
されている。
り、2枚目以降の紙幣に分離用のブレーキ力を付与する
ために、ゴムローラの摩擦力が利用される。これらの送
り力及びブレーキ力は所定の大きさであること、また、
所定の比率を保つことが、安定した取出しに要求されて
いる。
ら、取出ローラにゲートローラをギャップを存して対向
させるゲートローラ方式のもの、或は、取出ローラに圧
接ローラを圧接させる圧接ローラ方式のものがある。
いずれも、紙幣に分離力を与えるゲートローラや圧接ロ
ーラ(以下、分離ローラという)に対し、適当な摩擦係
数を与えることが要求されている。即ち、分離ローラと
紙幣の摩擦係数は、中程度とし、取出ローラと紙幣のそ
れより小さく、紙幣と紙幣のそれより大きくする必要が
ある。
て摩擦係数が変化すると、分離部で発生する紙幣間の摩
擦摩擦力よりも分離ローラと紙幣との間の摩擦力が小さ
くなり分離力に影響を与えるといった問題がある。
ンキ等が、分離ローラの表面に少しずつ転写して、分離
ローラの摩擦係数が低下することがある。印刷によって
は、インキの乾燥のためデンプン粉等を振り掛けたりす
るため、このデンプン粉等が分離ローラの表面に付着し
て摩擦係数を急激に減ずる場合もある。
め、手垢をはじめいろいろな汚れ成分が分離ローラの表
面に付着したり、分離ローラの表面から移行して、表面
性状を変化させる場合がある。このときも摩擦係数の低
下が見られる。
掃することによって対処できる。長い期間にわたって、
分離ローラの表面が変化したり、摩耗した場合を除き、
表面を清掃するだけで、摩擦係数がもとに戻ることが多
い。
おいては、分離ローラの摩擦係数の低下を人の感覚によ
って判断していたため、人によって判断がばらついてし
まう。
しまい、取出不良が発生したり、汚れの付着が大きくな
って分離ローラを化学的に清掃しても元の状態に戻らな
くなってしまうという不都合がある。
うことが必要であるのかも感覚的に行われるため、清掃
の仕上がりにもばらつきが出る。
行っていたため、作業性が悪く、時間がかかってしま
う。特に、分離ローラの近傍には多数の部品が込み入っ
ているため、分離ローラの清掃に手間とってしまう。
で、取出ローラと分離ローラ間の摩擦係数の低下を人の
感覚によることなく、客観的に測定でき、また、取出ロ
ーラと分離ローラとの清掃を人手によることなく、自動
的に清掃できるようにした紙葉類取出装置を提供するこ
とを目的とする。
するため、請求項1記載のものは、紙葉類を取り出す取
出ローラと、この取出ローラに圧接され前記取出ローラ
により取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分
離ローラと、この分離ローラの回転速度を検出する検出
手段と、この検出手段により検出された回転速度に基づ
いて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検
出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段
と、を具備する。
取出ローラと、この取出ローラに圧接され前記取出ロー
ラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する
分離ローラと、前記取出ローラと分離ローラとを速度差
を持たせて回転させることにより互いに擦り合わせてそ
の表面を清掃させる制御手段と、を具備する。
取出ローラと、この取出ローラに圧接され前記取出ロー
ラにより取り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する
分離ローラと、この分離ローラの回転速度を検出する検
出手段と、この検出手段により検出された回転速度に基
づいて前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を
検出して前記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段
と、この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基
づいて前記取出ローラと分離ローラとを速度差を持たせ
て回転させることにより互いに擦り合わせてその表面を
清掃させる制御手段と、を具備する。
取出ローラと、この取出ローラに圧接され前記取出ロー
ラにより織り出される前記紙葉類を一枚ずつに分離する
分離ローラと、この分離ローラに前記紙葉類の取出方向
とは逆方向の逆転トルクを付与するトルク付与手段と、
前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、この
検出手段により検出された回転速度に基づいて前記取出
ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前記両
ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、この測定手
段によって測定される摩擦係数の大きさに応じて前記分
離ローラに付与する逆転トルクの大きさを可変制御する
制御手段と、を具備する。
形態を参照して詳細に説明する。
類整理機を示す内部構成図である。
にはテーブル部1Aが設けられ、このテーブル部1Aに
は紙幣供給部2が設けられている。この紙幣供給部2に
は紙葉類としての紙幣Pが立位状態で複数枚収容されて
いる。この紙幣Pはバネ3で付勢される押込手段として
のバックアップ板4によって送出ローラとしてのピック
アップローラ5に押し付けられている。ピックアップロ
ーラ5の回転により紙幣Pは下方に向かって送り出され
る。ピックアップローラ5の下方部には後で詳述する紙
葉類類取出装置を構成する分離部32、及び搬送部37
(図2に示す)が配設されている。
ト6とローラ7とにより構成されるクランプ式の搬送手
段Hにより搬送される。この搬送手段Hには取り出され
た紙幣Pのシフトとスキューを自動補正する姿勢補正装
置8が設けられている。搬送手段Hの紙幣搬送方向下流
側には判別手段としての判別部9が設けられている。こ
の判別部9はローラ対10で搬送される紙幣Pの面から
各種情報を読み取り、それを論理演算し、基準になる情
報と比較することによって、汚れや、破損の有無、金
額、天地及び表裏の4方向を判別するものである。
段としての第1の分岐装置11が設けられている。第1
の分岐装置11は判別部9の判定によって2枚取りや、
一定以上の大スキーの紙幣等、正紙幣Pと判定されなか
ったものをリジェクト箱12に導き、正紙幣Pと判定さ
れたものを切替手段としての第2の分岐装置13に導く
ものである。
第1及び第2の方向に分けるものである。第1の方向に
は左右反転パス14が設けられ、この左右反転パス14
は紙幣Pを左右180度反転するヒネリベルト15を有
している。第2の方向には単なるベルト搬送部16が設
けられ、紙幣Pをそのままの状態で搬送する。第1及び
第2の方向に分岐されて搬送された紙幣は合流部17で
合流する。この合流部17までの経路長は等しくされ、
紙幣合流後の間隔がズレないようになっている。
手段としての第3の分岐装置18が設けられ、この第3
の分岐装置18により紙幣Pの搬送方向が第3及び第4
の方向に分岐される。第3の方向にはスイッチバックパ
ス部19が設けられている。スイッチバックパス部19
には紙幣Pを導入させる反転箱20、この反転箱20に
導かれた紙幣Pの後端を反転ローラ21aに押し付ける
タタキ車21が設けられている。紙幣Pは反転箱20か
ら送り出されることにより、その天地が反転されて搬送
される。第4の方向には単なるベルト搬送部22が設け
られ、紙幣Pはそのままの姿勢を維持して搬送される。
第3及び第4の方向に分岐されて搬送された紙幣は合流
部23で合流する。この合流部23までの分岐パスの経
路長は等しくされ、合流後の間隔がズレないようになっ
ている。
搬送路24が設けられ、この水平搬送路24には区分す
べき部分の数より一つ少ない数の分岐装置25a〜25
dが配設されている。これら分岐装置25a〜25dの
下方部には、集積部として第1乃至第4の種類別ポケッ
ト部26a〜26が配設され、これら種類別ポケット部
26a〜26に紙幣Pが水平状態に積み重ねて集積され
るようになっている。
0枚施封装置27が設けられている。この100枚施封
装置27は紙幣Pを100枚づつ集積して区分する集積
部28と、この集積部28から紙幣Pを搬送する搬送部
28aと、この搬送部28aにより搬送されてくる紙幣
Pを紙帯29aで結束する帯巻部29を有している。
装置を示す構成図である。
ローラ5、5、分離部32及び搬送部37によって構成
され、これらピックアップローラ5、5、分離部32及
び搬送部37は上下方向に沿って配設されている。
え、これら取出ローラ30、30には分離ローラとして
の逆転ローラ31、31が押し付けられている。搬送部
37は取出ローラ30、30の下方部に位置してドライ
ブローラ34、34を備え、このドライブローラ34、
34にはピンチローラ35、35が転接されている。ド
ライブローラ34、34とピンチローラ35、35とに
より、紙幣Pが引き抜かれて搬送される。ピックアップ
ローラ5、取出ローラ30、逆転ローラ31、ドライブ
ローラ34及びピンチローラ35は左右に1個ずつ配設
され、紙幣Pを短手方向に沿って取出すようになってい
る。
で形成され、ワンウェイクラッチ30aを介して軸36
に取り付けられている。取出ローラ30は紙幣Pの取出
方向に自由に回転でき、紙幣Pがドライブローラ34及
びピンチローラ35で引き抜かれるときに抵抗を減らす
ように工夫されている。軸36は軸受け38を介してフ
レーム39に取り付けられている。軸36の一端部には
プーリ40a、タイミングベルト40b及びプーリ40
cを介して取出モータ41が接続されている。
チ30aを取出ローラ30に設けたが、取出ローラ30
を軸36に固定してワンウェイクラッチ30aをタイミ
ングプーリ40aに設け、軸36とプーリ40aの間で
回転できるようにしてもよい。
5a、タイミングベルト45b、プーリ45cを介して
軸46に接続されている。軸46の両端部はフレーム3
9、39に支持されている。軸46の一端部にはプーリ
48a、タイミングベルト48b、プーリ48cを介し
てピックアップモータ49が接続されている。軸43は
ブラケット51に回転自在に取り付けられ、ブラケット
51は軸52を介してブラケット53に取り付けられて
いる。
39、39に取り付けられている。ブラケット51とス
テイ55との問には圧縮スプリング56が設けられてい
る。これにより左右にあるピックアップローラ5、5は
僅かに前後左右に位置を変えて紙幣Pに対して左右均一
の押し付け力が発生するように工夫されている。
紙幣Pに対する摩擦係数が紙幣P間の摩擦係数より高い
ものが使用されている。逆転ローラ31は軸58を介し
て揺動レバー59の上端部に回転可能に取り付けられ、
揺動レバー59の下端部は支持部としての軸60により
回動可能に支持されている。揺動レバー59はスプリン
グ62により付勢され、逆転ローラ31を取出ローラ3
0に押圧させている。
a、タイミングベルト63b、プーリ63cを介して逆
転トルク付与手段としてのリバースモータ64が接続さ
れている。リバースモータ64は逆転ローラ31を紙幣
Pの取出し方向に対して逆方向に回転させるようになっ
ている。後述するように、逆転ローラ31は取出ローラ
30に連れ回って取出方向に回転するが、逆転トルクは
常に逆転方向にかかっていて紙幣Pに対して分離力を発
生する。
ミングプーリ63aと、リバースモータ64の駆動軸6
4aに取り付けられたタイミングプーリ63cのピッチ
径は同じになっている。また、リバースモータ64はそ
の駆動軸64aの軸心上に揺動レバー59の軸60の軸
心が位置するようにステイ67に固定されている。
ーム39、39に回転自在に保持されている。軸69は
プーリ70a、タイミングベルト70b、プーリ70c
を介して搬送モータ71に接続されている。ピンチロー
ラ35は軸73に回転自在に支持されている。軸73の
両端部はフレーム39、39の水平長孔39aに支持さ
れ、スプリング74によって付勢されている。この付勢
により、ピンチローラ35はドライブローラ34に押圧
されて搬送力を発生する。
には取出ローラ30及び逆転ローラ31から送出される
紙幣Pを検出する第1の検知センサ76が設けられてい
る。ドライブローラ34及びピンチローラ35の近傍に
はドライブローラ34及びピンチローラ35から送り出
される紙幣Pを検出する第2の検知センサ77が設けら
れている。第1及び第2の検知センサ76、77は光透
過形の光センサで、ブラケット79に取り付けられてい
る。第1の検知センサ76の光軸は取出ローラ30と逆
転ローラ31の接触部とドライブローラ34とピンチロ
ーラ35の接触部の間の搬送路を通過する。第2の検知
センサ77の光軸は、ドライブローラ34とピンチロー
ラ35の接触部の直後の搬送路を通過する。
9、搬送モータ71にはそれぞれドライバー81、8
2、83が接続されている。ドライバー81、82、8
3には制御回路を介して制御手段としてのコントローラ
85が接続されている。なお、取出モータ41、ピック
アップモータ49は間欠駆動制御が必要とされ、パルス
モータが用いられている。左右のリバースモータ64に
はドライバー89a、89bが接続され、ドライバー8
9a、89bには制御回路を介してコントローラ85が
接続されている。リバースモータ64は電流制御可能な
DCモータで、電流の設定によって所要の発生トルクが
得られるようになっている。第1及び第2の検知センサ
76、77には駆動アンプ90が接続され、紙幣Pの通
過を検出してその情報をコントローラ85に与えるよう
になっている。
力の発生原理を示すものである。
の間に紙幣Pがないときで、取出ローラ30の回転に逆
転ローラ31が搬送方向に連れ回っている。逆転ローラ
31は所定の押圧力Hで取出ローラ30に押し付けら
れ、リバースモータ64によって逆転トルクTがかけら
れている。しかし、取出ローラ30との摩擦力である接
線力によるトルクの方が高いため、リバースモータ64
が滑って逆転ローラ31が搬送方向に回転している。
の間に紙幣Pが1枚介在されたときで、紙幣Pと逆転ロ
ーラ31の摩擦力で発生する接線力により逆転ローラ3
1にかかるトルクよりも逆転トルクTが小さく設定され
ているため、紙幣Pを介して逆転ローラ31が搬送方向
に連れ回りしている。
の間に紙幣Pが2枚介在された場合で、紙幣P1、P2
の間で生じる摩擦力が小さいため、リバースモータ64
のトルクTの方が勝って搬送方向に対して逆転し始めて
いる。
2枚目の紙幣P2が引き戻された状態を示す。図6の状
態は図4の状態とほぼ同じで、1枚目の紙幣P1が搬送
される。このように紙幣を2枚取出そうとしても、2枚
目の紙幣P2が引き戻されて1枚目の紙幣P1のみが取
出されていく。実際には、図5と図6の状態が紙幣Pが
1枚取出されるごとに振動的に小刻みに繰り返され、1
枚ずつ分離されて取出される。
ける接線力は、分離力として作用する。この接線力と押
圧力から逆転ローラ31の見かけの摩擦係数は(逆転ト
ルク/逆転ローラ半径)/逆転ローラの押圧となる。逆転
ローラ31の押圧はスプリング力で一定なので、逆転ト
ルクを一定に制御することで、逆転トルクの見かけの摩
擦係数を一定に保つことができ、安定した分離力を与え
ることができる。
上任意の摩擦係数を設定できる。取出ローラ30、逆転
ローラ31は摩擦係数が紙幣P1、P2間の摩擦係数よ
り高ければよい。取出ローラ30と逆転ローラ31の摩
擦係数が高ければ、送り力や分離力を安定に保つことが
できる。
摩擦係数を中程度に保つ必要はなく、材料の選択の幅が
広がる。また、ゲートローラのように常に紙幣Pと滑り
を生じているわけではなく、原理的には紙幣との滑りは
ないので、耐摩耗性について有利である。逆転ローラ3
1は取出ローラ30や紙幣Pに対して実際は滑りを生じ
ているが、これを考慮して耐久性のよい材料を選択すれ
ばよい。
イアウトを示すものである。
より押圧された紙幣Pに接触して、これを分離部32に
送り込み、取出ローラ30と協調して紙幣Pを繰り出
す。逆転ローラ31の逆転トルクは、取出動作時には逆
転トルクがかかっているが、紙幣Pがないときは取出ロ
ーラ30の回転に連れ回るように逆転トルクが設定され
ている。MRR分離方式では、逆転ローラ31に対し押圧
力とリバースモータ64で発生した逆転トルクを安定し
て与える必要がある。
リバースモータ64の駆動軸64aにはディスク91が
取り付けられ、このディスク91の上下部には第1及び
第2のフォトインタラプタ92,93が配設されてい
る。第1及び第2のフォトインタラプタ92,93には
信号路を介してドライバ94が接続されて検出手段95
が構成されている。
タラプタ92,93を駆動するとともに、フォトインタ
ラプタ92,93から送信されるセンサ信号から逆転ロ
ーラ31の回転スピードと回転方向を検出する。ドライ
バ94には信号回路を介して後述する測定手段97が接
続されている。
る。
って所定間隔を存して複数個の第1の透孔91a…が穿
設されている。さらに、ディスク91には第1の透孔9
1a…の内側に位置して複数個の第2の透孔91b…が
同心円状に穿設されている。第1及び第2の透孔91a
…及び91b…は、同じピッチ角度で同じ数あるが、周
方向には1/4ピッチずれた状態で穿設されている。第1
及び第2のフォトインタラプタ92,93は、位相が18
0°ずれて対向した位置に取り付けられ、第1及び第2
の透孔91a…及び91b…はそれぞれ偶数個穿設され
ている。
トインタラプタ92,93から出力される信号を示した
ものである。
2のフォトインタラプタ92,93から明暗の矩形信号
が出力されるが、逆転ローラ31の逆回転時には、図1
2に示すように、第1のフォトインタラプタ92の明信
号が、1/4ピッチ遅れて現れる。
連れ回って正回転すると、図13に示すように、第2のフ
ォトインタラプタ93の明信号が1/4ピッチ遅れて現れ
る。
と、矩形波信号のピッチが短くなり、速度が遅くなると
ピッチが長くなる。従って、第1及び第2のフォトイン
タラプタ92,93から出力される二つの信号の位相差
と周波数から、逆転ローラ31の回転方向と回転速度と
を検出できるようになっている。
タリエンコーダと原理が同じであるが、ここでは速度の
測定をさほど正確に行なう必要がないことと、できるだ
けイナーシャを減らしたいためにモータ軸64aに直接
ディスク91を取り付ける構造にした。
が接していて、共に駆動されている場合を示している。
取出ローラ30は速度Voで回転し、逆転ローラ31は速
度Vで連れ回っている。
よって逆転トルクTが付与されているが、取出ローラ3
0から与えられる摩擦力fによるトルクが釣り合って、
モータトルクTとは逆方向に回転して連れ回っている。
出ローラ30の速度Voと同じになってよいはずである
が、実際にはローラ30,31間の表面での変形や、滑
りによって回転に滑りが生じて取出ローラ30の速度Vo
より小さくなる。
力fが小さくなると、大きくなる傾向がある。摩擦力の
最大値は、圧接力をN、ローラ30,31間の摩擦係数
をμgとするとf=μg・Nとなるので、圧接力N、摩擦係数
μgが小さくなるとローラ30,31間の滑りが大きく
なる。
は、逆転ローラ31の半径をrとすると、次の式で表さ
れる。
<(取出ローラ30から与えられる摩擦力によるトルク) 即ち、 T<f・r T<μg・N・r 図15は、リバースモータ64によって与えられる逆転ト
ルクを示すグラフである。
力N、縦軸に逆転トルクTをとったもので、直線は 式 T=μg・N・rを表している。
は、この直線の下の領域である。
の組み合わせは、連れ回りの条件からは、直線の下の領
域ということになる。この領域では、上記のように原理
的には逆転ローラ31は取出ローラ30の速度で連れ回
るはずだが、実際にはこれより遅く回転する。
もよるが、安定した取り出しを与える正常な場合は、Vo
の約20%以下である。直線より上の領域は、リバースモ
ータ64のトルクTが、μg・N・rに打ち勝って、逆転
ローラ31を駆動するので、逆転方向に加速されて、滑
り速度は、原理的には無限大になって逆転するはずであ
るが、実際にはある値にとどまる。
模式的に表したもので、直線付近では滑り速度が小さい
が、直線から離れると、大きくなっていく。
の時で逆転ローラ31の回転は停止している。滑り速度
の割合が1を超えると、Vは負の値になるので、逆転方
向、つまりリバースモータ64の回転方向に逆転ローラ
31が回転することを示している。
の直線の傾きが小さくなる。図中丸印のように、あるT
とNの組み合わせで設定されていて正常な連れ回りによ
って安定した取出しが実現できていても、摩擦係数μg
が低下して直線が一点鎖線のように傾きが減れば、丸印
は連れ回り領域から外れ、通常より大きな滑り速度で連
れ回ることになる。逆に、滑り速度、即ち、逆転ローラ
の速度を観察すれば、摩擦係数μgの減少を検知でき
る。
との間の摩擦係数を測定するための測定装置を示すブロ
ック図である。
定手段97に接続され、測定手段97は送信回路を介し
てコントローラ85に接続されている。
れた逆転ローラ31の回転速度から取出ローラ30と逆
転ローラ31との間の滑り速度を検出してローラ30,
31間の摩擦係数を測定するようになっている。この測
定手段97により測定された摩擦係数は送信回路を介し
てコントローラ85に送信され、コントローラ85はこ
の摩擦係数の大きさに応じて後で詳しく述べるように各
種の制御を行うようになっている。
との間の摩擦係数の測定動作を示すフローチャートであ
る。
の間に紙幣Pがない状態で、逆転ローラ31を駆動し
(ステップST1)、ついで、取出ローラ30を駆動す
る(ステップST2)。このとき、逆転ローラ31には
紙幣の取出動作時に用いられる所定の逆転トルクTが付
与されている。ついで、検出手段95により逆転ローラ
31の回転速度を検出し、この検出した回転速度に基づ
いて測定手段97によりローラ30,31間の滑り速度
を検出してその摩擦係数を測定する。この測定された摩
擦係数はコントローラ85に送信され、所定の値と比較
される。即ち、ここでは、滑り速度の割合を1、0.5、0.
25の3つの値で3段階で比較している。まず、滑り速度の
割合が1以上であるか否かが判別され(ステップST
3)、滑り速度の割合が1以上であると判別された場合
は、逆転ローラ31が逆転する状態で摩擦係数がかなり
減少しているか、或は、押圧が別の理由で減少している
ことなどが考えられ、安定した取り出しが望めない。こ
のときは、異常と判断してエラーとし、警告を与えたの
ち機器の動作を停止する(ステップST4)。
判別された場合には、滑り速度の割合が1より小さいく
0.5より大きいか否かが判別される(ステップST
5)。割合が大きいと判別された場合には、摩擦係数の
比較的大きな低下と判断して、アラームを立て(ステッ
プST6)、オペレータや保守員にローラ清掃などの処
置が必要であることを知らせる。大きくないと判別され
た場合には、滑り速度の割合がO.5より小さいく0.25よ
り大きか否かが判別される(ステップST7)。割合が
大きいと判別された場合には、少しの摩擦係数低下と判
断して、あとで述べる方法で、自動でクリーニングを行
う(ステップST8)。大きくないと判別された場合に
は、逆転ローラ31及び取出ローラ30の回転が停止さ
れ(ステップST9)、測定が停止される。
速度の確認ができるようなループになっていて、正常と
思われる範囲の0.25以下で測定の終了になる。
0,31の汚れなどによる比較的初期の摩察係数の低下
を検知してこれを復帰させようとするもので、この一連
の動作を定期的に行っていれば、安定した取出しを維侍
することができる。
オペレータや保守員が、任意のときに手動モードで行う
ようにしてもよいし、動作時間や、券の処理枚数を監視
して一定時期ごとに行ってもよい。この場合,取出動作
で紙幣の取出し動作を終わった時点でのローラ30,3
1の空回転を利用して行うと特別な動作をしているよう
に見えないので、安全上からもよい。
の自動クリーニングについて説明する。
0,31の表面に、汚れなどの付着物がついて摩擦係数
を低下させる。この摩擦係数の低下は分離能力の低下に
つながり安定した取出しができなくなる。自動クリーニ
ングはこのようなとき人手を介さずに行うためと、より
大きな摩擦係数の低下を招く前に事前にきめ細かなメン
テナンスを与えるものである。
駆動させるとお互いに擦り合って表面の付着物を除去す
る効果がある。この動作はローラ全周にわたって均一に
行われるため、ローラの一部を削って変心させるなどの
弊害がない。ローラ間の圧接力や速度差、或は汚れ等に
もよるが、一般に1〜2秒といった短い時間の運転で摩擦
係数の回復が可能となる。
示すフローチャートである。
プST11)、ついで、取出モータ41を低速で駆動す
る(ステップST12)。これにより、逆転ローラ31
と取出ローラ30とが速度差を有して回転し、互いに擦
り合ってその表面のクリーニングが行われる。このと
き、取出ローラ41は取出し速度で回転する必要がない
ので低速で駆動させる。
ルクを、通常の取出動作時でのトルクより大きなトルク
T4とし(ステップST13)、ローラ30,31間の擦
り力を大きくしてクリーニング効果を出すようにする。
こののち、所定時間(1〜2秒程度)が経過したか否か
が判別され(ステップST14)、所定時間が経過した
と判別されると、逆転ローラ31及び取出ローラ30の
回転が停止され(ステップST15)、クリーニング動
作を終了する。
温度が高く、ゴム材質が異なると反応して弊害が起きる
ことがある。MRR取出しは、ゲートローラ方式の取り出
しのように分離部のローラに摩擦係数を変えた組み合わ
せをする必要がないため、比較的摩擦係数の高い同じゴ
ム材質を取出ローラ30と逆転ローラ31に使用するこ
とができるため、上記したような問題が起きない。
うに青掃され、効率よく清掃されることもメリットにな
る。
べたように、摩擦係数測定動作の中で行って、自動クリ
ーニングとして用いてもよいが、もちろん独立した動作
として、オペレータや保守員がマニュアル動作でクリー
ニングを行ってもよい。
の摩擦係数が低下した場合には、逆転ローラ31に付与
する逆転トルクの大きさを低下させるようにしている。
1間の摩擦係数が低下すると、直線の傾きが小さくな
る。図中丸印のように、あるTとNの組み合わせで設定さ
れていて正常な連れ回りによって安定した取出しが実現
できていても、摩擦係数μgが低下して直線が一点鎖線
のように傾きが減れば、丸印は連れ回り領域から外れ、
通常より大きな滑り速度で連れ回ることになる。
低下した場合には、逆転ローラ31に付与する逆転トル
クの大きさを低下させれば、丸印は一点鎖線で示す直線
の下の領域に位置して連れ回りが可能となり、良好な取
り出しが可能となる。
係数を測定し、この摩擦係数が低下したことをことに基
づいて自動的にクリーニングをして摩擦係数を復活させ
るため、安定した取出しが実現できる。
とができるため、クリーニングの可否や、その時期を正
確に判断することができる。
く、取出動作の中でインプロセスに自動でローラの清掃
を行うことができる。
ることが可能なので、取出性能の低下を招くことなく、
安定した取出しを実現できる。
度の確認ができるため、安定した清掃が可能となる。
ラの回転速度を検出し、この検出した回転速度に基づい
て前記取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出
して両ローラ間の摩擦係数を測定するから、両ローラ間
の摩擦係数の低下を人の感覚によって判断する場合と比
較して摩擦係数の低下を客観的に精度良く判別できる。
従って、最適なタイミングでの清掃が可能となり、良好
な分離性能を維持できる。
数の測定により確認できるため、清掃状態にばらつきを
生じることがなく、良好な清掃が可能なる。
た状態で速度差を持たせて回転させることにより、互い
に擦り合わせて清掃するから、人手により清掃する場合
と比較して清掃作業が容易になる。
定するとともに、ローラの清掃を行うことができ、装置
の稼動効率を良好に維持できる。
数の大きさに応じて分離ローラに付与する逆転トルクの
大きさを可変制御するため、摩擦係数が低下しても紙葉
類の取り出しを良好に維持することができる。
を示す概略的構成図。
の回転状態を示す図。
り込まれた状態を示す図。
り込まれた状態を示す図。
紙幣が分離された状態を示す図。
を示す正面図。
を示す側面図。
図。
面図。
スクを示す正面図。
時の検出信号を示す図。
時の検出信号を示す図。
す図。
の関係を示すグラフ図。
測定するための測定系を示すブロック図。
測定動作を示すフローチャート図。
を示すフローチャート図。
離ローラ)、64…リバースモータ(トルク付与手
段)、85…コントローラ(制御手段)、95…検出手
段、97…測定手段。
Claims (7)
- 【請求項1】 紙葉類を取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記取出ローラにより取り出
される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、 この分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、 この検出手段により検出された回転速度に基づいて前記
取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前
記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、 を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。 - 【請求項2】 紙葉類を取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記取出ローラにより取り出
される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、 前記取出ローラと分離ローラとを速度差を持たせて回転
させることにより互いに擦り合わせてその表面を清掃さ
せる制御手段と、 を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。 - 【請求項3】 紙葉類を取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記取出ローラにより取り出
される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、 この分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、 この検出手段により検出された回転速度に基づいて前記
取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前
記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、 この測定手段が所定の摩擦係数を測定したことに基づい
て前記取出ローラと分離ローラとを速度差を持たせて回
転させることにより互いに擦り合わせてその表面を清掃
させる制御手段と、 を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。 - 【請求項4】 紙葉類を取り出す取出ローラと、 この取出ローラに圧接され前記取出ローラにより取り出
される前記紙葉類を一枚ずつに分離する分離ローラと、 この分離ローラに前記紙葉類の取出方向とは逆方向の逆
転トルクを付与するトルク付与手段と、 前記分離ローラの回転速度を検出する検出手段と、 この検出手段により検出された回転速度に基づいて前記
取出ローラと分離ローラとの間の滑り速度を検出して前
記両ローラ間の摩擦係数を測定する測定手段と、 この測定手段によって測定される摩擦係数の大きさに応
じて前記分離ローラに付与する逆転トルクの大きさを可
変制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする紙葉類取出装置。 - 【請求項5】 前記制御手段は前記測定手段が所定以下
の摩擦係数を測定したことに基づき、前記取出ローラと
分離ローラの駆動を停止させることを特徴とする請求項
3又は4記載の紙葉類取出装置。 - 【請求項6】 前記トルク付与手段は前記紙葉類の取出
動作時に付与する逆転トルクよりも前記取出ローラと分
離ローラの清掃動作時に付与する逆転トルクを大とする
ことを特徴とする請求項4記載の紙葉類取出装置。 - 【請求項7】 前記制御手段は前記取出ローラ及び分離
ローラを清掃したのち、前記取出ローラと逆転ローラの
滑りを再度検出して前記取出ローラ及び分離ローラ間の
摩擦係数が所定値に復帰したことに基づいて清掃動作を
終了することを特徴とする請求項3記載の紙葉類取出装
置。
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---|---|---|---|
JP2001057176A JP4488638B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 紙葉類取出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP4488638B2 JP4488638B2 (ja) | 2010-06-23 |
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JP (1) | JP4488638B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002308456A (ja) * | 2001-04-19 | 2002-10-23 | Toshiba Corp | 紙葉類分離機構、および自動改札装置 |
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KR101504366B1 (ko) | 2008-12-17 | 2015-03-19 | 주식회사 엘지씨엔에스 | 매체자동지급기의 매체클램핑장치 |
JP2018131282A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 株式会社リコー | 給送装置、及び、画像形成装置 |
JP2019001609A (ja) * | 2017-06-15 | 2019-01-10 | 株式会社ヒラノテクシード | テンションカットロール装置 |
-
2001
- 2001-03-01 JP JP2001057176A patent/JP4488638B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4488638B2 (ja) | 2010-06-23 |
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