JP3901560B2 - 紙葉類処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば金融機関に設置される自動預金支払機(ATM)、自動販売機等に内部構成されるような紙葉類処理装置に関し、さらに詳しくは紙葉類のスキュ(斜行)搬送を搬送過程で自然に修正する修正機能を有する紙葉類処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、紙幣、金券、用紙、カードなどの紙葉類を搬送する搬送路は、搬送面を隔てて対設された搬送ローラと搬送ベルト等の搬送部材を組合せて紙葉類を1枚ずつ挟持搬送する搬送構成を有している。
【0003】
さらに、安定した搬送性能を確保するため、搬送過程で紙葉類が正常に搬送されているか、あるいはスキュ搬送などの不具合な搬送が生じていないかをチェックする検知センサを配設している。この検知センサが搬送過程でスキュの発生を検知すれば、そのスキュ検知量に応じて搬送幅方向の左右に位置する搬送ローラの搬送速度を調整して紙葉類のスキュを修正している。
【0004】
ところが、このようなスキュ修正装置は、スキュを検知するための多数の検知センサと、スキュ修正用の駆動機構(アクチュエータ)とが必要であり、しかもスキュ検知信号に連動して瞬時にスキュを修正制御するための高速の演算装置が必要になり、このためにスキュ修正装置が高価になっていた。
【0005】
このほか、スキュした紙葉類が左右の送り力のないアイドラローラの位置に達したとき、その阻止力でスキュ紙葉類を一時的に停止させ、中央位置の送りローラの送り力を受けてスキュ紙葉類を搬送することにより、スキュを修正するようにしたスキュ修正装置(例えば特開平10−338369号参照)が提供されている。
【0006】
しかし、この場合はスキュ紙葉類が導かれたとき、その先行スキュ部側が片方のアイドラローラの位置に突入したときに、通過を阻止できるだけの阻止力が必要である。しかも、両側のアイドラローラに紙葉類が突入したときは中央位置の送りローラの送り力に両側の阻止力が負けて紙葉類を通過させるという微妙な調整を要する条件が必要であり、その条件を満足する阻止力を設定することは高速化に伴い難しくなる。ことに、高速搬入されたときに紙葉類が座屈しやすくなり、剛性の低い流通紙幣等の柔軟な紙葉類の高速搬送化には適用し難いという問題を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、搬送路自体にスキュ修正機能を持たせることに着目し、搬送過程でスキュ紙葉類がスキュ修正用の送り速度可変部分を通過したとき、その送り速度差によってスキュが修正され、スキュ紙葉類を正常な搬送姿勢に修正することができる紙葉類処理装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、紙葉類を挟持して搬送する挟持搬送路に位置して紙葉類を挟持搬送する主搬送回転手段と、前記主搬送回転手段の搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に、前記主搬送回転手段の送り速度より遅く回転するよう、互いに対向して配設された一対のローラを有してなるスキュ修正用の副搬送回転手段とを備えた紙葉類処理装置であって、前記副搬送回転手段における回転駆動する側の駆動ローラは、外周面を線接触用に凸状に形成したことを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、副搬送回転手段として設けられた左右に独立する駆動ローラの外周面が線接触用に凸状に尖って紙葉類に接するため、紙葉類が回転動作してスキュ修正されるときの接触抵抗を小さくすることができ、円滑なスキュ修正を促進できる。
【0010】
ここで紙葉類とは、紙幣、金券、用紙、カードなどの総称である。
【0011】
前記挟持搬送路とは、搬送面を隔てて対設する搬送ローラや搬送ベルトを組合せて構成することができる。
【0012】
前記主搬送回転手段とは、挟持搬送面を形成する搬送ローラや搬送ベルトを対設して構成することができる。
【0013】
前記副搬送回転手段とは、挟持搬送面を形成する駆動ローラと従動ローラとの一対のローラを対設して構成することができる。
【0014】
この結果、主搬送回転手段の搬送力を受けながら挟持搬送されてきた紙葉類は、その搬送方向下流側で、搬送幅方向の両側位置に配設された副搬送回転手段の送り速度の遅い搬送力を受けることになる。この場合、正規の姿勢で搬送されてきた紙葉類は一時的に送り速度が少し遅くなるだけであり、正常姿勢のまま後段へと搬送され、搬送処理に支障はない。
【0015】
これに対し、スキュが発生している紙葉類が導かれたときは、先行スキュ部側が先に副搬送回転手段に到達して搬送速度が遅くなり、後行スキュ部側は通常速度のまま搬送されるため、このときの速度差によって紙葉類は先行スキュ部側を回転支点としてスキュ修正方向に回転し、その搬送速度差に基づいて紙葉類は斜行状態から真っ直ぐな姿勢の搬送状態に戻り、スキュが修正される。
【0016】
このように、搬送路自体に送り速度可変部分を持たせることにより、搬送過程で紙葉類のスキュ状態を吸収して直ちにスキュを修正するスキュ修正機能が得られる。したがって、機械的な構成だけでスキュ修正機構を構築することができ、現状のようなスキュ検知センサやスキュ修正制御用の演算装置が不要となるため低コストのスキュ修正機構を実現できる。
【0017】
この場合は、紙葉類搬送方向の上流側と下流側との送り速度差を利用してスキュ修正するだけでなく、上流側よりも下流側の紙葉類に対する挟持力を強く設定して下流側での接触抵抗を大きく設定することにより、上流側と下流側との間で挟持力差を生じさせてスキュ修正することができる。このため、送り速度差に加えて挟持力差による2種類のスキュ修正を同時に行うため、高スキュ修正能力が得られ、スキュ修正効果が大きくなる。
【0018】
同じく、この発明の他の形態として、ローラを対設させた紙葉類の挟持搬送路における搬送幅方向の中央部に前記ローラの一方と対向して配設した第1駆動ローラと、前記第1駆動ローラの搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に独立して配設した各ローラのそれぞれに対向して、前記第1駆動ローラの送り速度より遅く回転するスキュ修正用の第2駆動ローラとを備えた紙葉類処理装置であって、前記第2駆動ローラは、外周面を線接触用に凸状に形成することができる。
【0019】
この場合、独立して回転駆動する各駆動ローラを配設するだけの簡単な構成でスキュ修正構造を実現できる。
【0020】
上述したように第2駆動ローラの外周面を線接触用に凸状に形成した場合は、独立する第2駆動ローラの外周面が線接触用に凸状に尖って紙葉類に接するため、紙葉類が回転動作してスキュ修正されるときの接触抵抗を小さくすることができ、円滑なスキュ修正を促進できる。この凸状を有する第2駆動ローラの一例として、ソロバン珠のようなローラで構成することができる。
【0021】
また、この発明の他の形態として、紙葉類を挟持して搬送する挟持搬送路に位置して紙葉類を挟持搬送する主搬送回転手段と、前記主搬送回転手段の搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に、前記主搬送回転手段の送り速度より遅く回転するよう、互いに対向して配設された一対のローラを有してなるスキュ修正用の副搬送回転手段とを備えた紙葉類処理装置であって、前記副搬送回転手段における少なくとも回転駆動する側の駆動ローラは、断頭円錐形状を有し、前記駆動ローラは、外周テーパ面の傾斜方向を搬送幅方向の中央 側を小径に設定して傾斜させて構成することができる。
【0022】
このように前記駆動ローラは、小さな断頭円錐形状のローラで構成することができ、その外周テーパ面の傾斜方向を搬送幅方向の中央側を小径に設定することにより、前記駆動ローラに導かれたスキュ紙葉類を外向きに引っ張る方向の挟持力が働き、この引っ張り挟持作用を受けながらスキュ修正させてスキュ紙葉類の向きを修正方向に回動操作し易くしている。
【0023】
このスキュ修正作用と相まって、駆動ローラの外周面の大径側が尖って外周面にスキュ修正用の線接触部が存在するため、スキュ修正時の紙幣との接触時には接触抵抗を小さくすることができる。
【0024】
さらにまた、ローラを対設させて紙葉類を挟持可能に構成した挟持搬送路における搬送幅方向の中央部に前記ローラの一方と対向して配設した第1駆動ローラと、前記第1駆動ローラの搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に独立して配設した各ローラのそれぞれに対向して、前記第1駆動ローラの送り速度より遅く回転するスキュ修正用の第2駆動ローラとを備えた紙葉類処理装置であって、上記第2駆動ローラは断頭円錐形状を有し、その外周テーパ面の傾斜方向を搬送幅方向の中央側を小径に設定して傾斜させて構成することができる。
【0025】
このように前記第2駆動ローラは、小さな断頭円錐形状のローラで構成することができ、その外周テーパ面の傾斜方向を搬送幅方向の中央側を小径に設定することにより、第1駆動ローラを中心とする両側位置の該第2駆動ローラが、ここに導かれたスキュ紙葉類を外向きに引っ張る方向の挟持力が働き、この引っ張り挟持作用を受けながらスキュ修正させてスキュ紙葉類の向きを修正方向に回動操作し易くしている。
【0026】
またこの場合は、前記副搬送回転手段における、前記駆動ローラとは他方のローラ、若しくは、前記第2駆動ローラの外周テーパ面と対向する対向ローラの外周面にも平行して面接触対応する同傾斜角度のテーパ面を形成して、相互のテーパ面間で紙葉類を挟持するように構成することもできる。この場合は、相互のテーパ外周面がテーパ挟持面となり、スキュした紙葉類を修正するときに一層回転動作がし易くなる。
【0027】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて説明する。
図1はATMに内蔵される紙幣処理装置11を示し、この紙幣処理装置11は
装置本体12の上部側に、紙幣を搬送処理する紙幣搬送群13を設け、下部側に紙幣を収納・繰出し許容する紙幣収納群14を設けて、装置本体12の上下を搬送系と収納系とに分離構成している。
【0028】
上部側の紙幣搬送群13は、装置本体12の上部に入出金口15を有し、この入出金口15に投入された紙幣を、上部中間位置に配設した識別部16に導いて、真偽、金種、枚数、表裏を識別した後、一時保留部17に導いて一時保留する。この取込んだ紙幣が裏面の搬送状態であると識別した場合は、表裏反転部18に導いて表裏を揃えた後、一時保留部17に導き、さらに識別不良と判定した場合は、返却保留部19に導いて一時保留した後、元の入出金口15へと返却する。そして、一時保留部17からは運用上の最適な補充タイミングを選んで下部側の紙幣収納群14に補充する。
【0029】
下部側の紙幣収納群14は、固定設置された第1〜第3スタッカS1〜S3と、着脱許容された運用カートリッジC1と回収カートリッジC2とから構成され、このうち第1〜第3スタッカS1〜S3は紙幣の集積機能および繰出し機能を備えて、万円、千円、五千円の3金種を金種別に収納し、出金時には任意のスタッカS1〜S3から紙幣を1枚ずつ繰出して識別部16で金種をチェックしてから入出金口15へと搬送する。
【0030】
また運用カートリッジC1は、営業開始時や紙幣補充時に各スタッカS1〜S3に紙幣を分配収納し、営業終了時や満杯時に各スタッカS1〜S3から紙幣を回収する。また、回収カートリッジC2は、入出金取引時や補充処理時に発生した識別不良紙幣および取忘れ紙幣等のリジェクト紙幣を回収する。図中、20は通路チェック用のシート収納部である。
【0031】
ところで、上述の紙幣搬送群13にあっては、その紙幣繰出し位置や紙幣の方向変換位置などのスキュが発生しやすい搬送部分に、後述するスキュ修正機構21を配設して、紙幣の搬送性能を高めている。
【0032】
図2および図3は上述のスキュ修正機構21を示し、このスキュ修正機構21は紙幣Aを水平方向から上向きの垂直方向へと略90゜の向きを変えて挟持搬送する方向変換位置に適用した場合を示し、ここにスキュ修正機構21を構成するメイン駆動ローラR1と、第1駆動ローラR2と、左第2駆動ローラR3と、右第2駆動ローラR4とを配設している。
【0033】
上述のメイン駆動ローラR1は、搬送幅方向の中央位置に配設され、大径で外周面をオーバラップ形に凹凸形成して、搬送幅方向に架設されたメイン駆動軸22に固定している。また、このメイン駆動ローラR1の左右の位置には略同外径で、後述する第2駆動ローラと対応するための左アイドラローラR5と、右アイドラローラR6とを同メイン駆動軸22に回転自由に取付けている。
【0034】
第1駆動ローラR2は、搬送幅方向の中央位置に配設され、小径で外周面をオーバラップ形に凹凸形成して、搬送幅方向に架設された第1駆動軸23に固定して取付けており、上述のメイン駆動ローラR1のオーバラップ面に、この第1駆動ローラR2のオーバラップ面が凹凸対応して、ここを通過する紙幣を確実に挟持搬送する。
【0035】
左右の第2駆動ローラR3,R4は、上述した第1駆動ローラR2の搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に左右対称に配設され、このうち左第2駆動ローラR3は、搬送幅方向の左側より独立して突設された左第2駆動軸24の先端部に固定して取付けられ、このローラ外周面が既述した左アイドラローラR5に対設される。
【0036】
同様に、右第2駆動ローラR4は、搬送幅方向の右側より独立して突設された右第2駆動軸25の先端部に固定して取付けられ、このローラ外周面が既述した右アイドラローラR6に対設される。
【0037】
さらに、左右の第2駆動ローラR3,R4は、ローラ外周面の中央部に向って凸状形成したソロバン珠の形状を有し、ローラの外周面を凸状に形成することにより、紙幣との接触に際しては線接触となり、後述するスキュ修正時の紙幣Aとの接触抵抗を小さくして円滑なスキュ修正を促進している。
【0038】
また、左右の第2駆動ローラR3,R4の後段には一対に対応するピンチローラR7,R8を配設しており、このスキュ修正機構21に導かれた紙幣Aは上述のメイン駆動ローラR1の位置を搬送方向変換部分として、横長の水平状態から上向きの垂直状態へと導かれて紙幣Aは1枚ずつ上方へと搬送される。
【0039】
このときの各駆動ローラR1,R2,R3,R4は、これらを保持する各駆動軸22,23,24,25に、図示しない搬送モータからの回転駆動力が伝達されて回転する。
【0040】
このうち、左右の第2駆動ローラR3,R4の送り速度Vy(図2参照)は、第1駆動ローラR2の送り速度Vxより遅く設定し、かつ第1駆動ローラR2の紙幣挟持力(グリップ力)Fxよりも強い紙幣挟持力Fyに設定して、後述するスキュ修正を可能にしている。
【0041】
次に、スキュ修正作用を図4および図5に示す搬送方向展開図を参照して説明する。
【0042】
図4(A)はスキュ紙幣A1がスキュ修正機構21の位置に導かれる直前の状態を示し、前段から紙幣の左側が先行したスキュ紙幣A1がスキュ修正機構21へと搬入されたとき、図4(B)に示すように、第1駆動ローラR2に接している間は、メイン駆動ローラR1と第1駆動ローラR2とに挟持搬送されて、そのスキュ姿勢のまま搬送される。
【0043】
そして、スキュ紙幣A1の先行スキュ部41が一方の左第2駆動ローラR3の位置に達すると、図5(A)に示すように、スキュ紙幣A1は通常の搬送に適した送り速度Vxで回転する第1駆動ローラR2と、これより遅い送り速度Vyの左第2駆動ローラR3との双方に接し、このときの両ローラR2,R3間の速度差によって、スキュ紙幣A1は遅く搬送する左第2駆動ローラR3の位置を回転支点として後行スキュ部42側が速く搬送されて回転しながら搬送されることになる。このときの回転動作によりスキュ紙幣A1は次第にスキュ度合いが修正され、スキュ紙幣A1は斜行状態から略真っ直ぐな姿勢の搬送状態に戻ってスキュが解消される。
【0044】
その後、図5(B)に示すように、スキュが略修正された紙幣は中央部の第1駆動ローラR2の搬送力を受けながら同時に左右の第2駆動ローラR3,R4の搬送力を受けたとき、これらの3点間において大きな紙幣挟持力Fyに設定された左右の第2駆動ローラR3,R4の送り速度Vyが勝り、紙幣は両側が均等に挟持搬送力を受けて適正な搬送姿勢のまま後段へと搬送される。
【0045】
ところで、メイン駆動ローラR1と第1駆動ローラR2間の挟持搬送力を受けながら搬送されてきたスキュが生じていない適正な搬送姿勢の紙幣は、その搬送方向下流側で、搬送幅方向の両側位置に配設された左右の第2駆動ローラR3,R4の送り速度の遅い搬送力を受けることになる。この場合、正規の姿勢で搬送されてきた紙幣は左右の第2駆動ローラR3,R4の位置に平行して搬入されるため、略同時に送り力を受けることから一時的に送り速度が少し遅くなるだけであり、正常姿勢のまま後段へと搬送され、搬送処理に支障はない。
【0046】
図6および図7は他の実施の形態のスキュ修正機構61を示し、このスキュ修正機構61は既述したスキュ修正機構21と比べて、左右のスキュ修正ローラR9,R10と、その左右の位置で接触対応する左右のテーパ駆動ローラR11,R12とが異なり、その他は同一であるため異なる点についてのみ説明する。
【0047】
上述の左右のスキュ修正ローラR9,R10は、既述したスキュ修正機構21の左右の第2駆動ローラR3,R4に相当し、断頭円錐形状に設けて外周面の傾斜方向を搬送幅方向の中央側を小径に設定して傾斜させたテーパ面に形成している。
【0048】
これにより、メイン駆動ローラR1を中心とする両側位置のスキュ修正ローラR9,R10が、ここに導かれたスキュ紙幣を外向きに引っ張る方向の挟持力が働き、この引っ張り挟持作用を受けながらスキュ修正させてスキュ紙幣の向きを修正方向に回動操作し易くしている。
【0049】
このスキュ修正作用と相まって、スキュ修正ローラR9,R10の外周面の大径側が尖って外周面にスキュ修正用の線接触部62が存在するため、スキュ修正時の紙幣との接触時には接触抵抗を小さくすることができる。また、後述する左右のテーパ駆動ローラR11,R12と対設して設けられ、左右のテーパ駆動ローラR11,R12の回転に伴って連れ回りし、回転駆動力が伝達される。
【0050】
上述の左右のテーパ駆動ローラR11,R12は、既述したスキュ修正機構21の左右のアイドラローラR5,R6に相当し、同じく断頭円錐形状に設けて外周面の傾斜方向を搬送幅方向の中央側を大径に設定して傾斜させたテーパ面に形成している。
【0051】
この場合、左右のスキュ修正ローラR9,R10とは傾斜方向が逆向きのテーパ面にして、該スキュ修正ローラR9,R10の外周テーパ面と略平行して面接触対応する同テーパ角度のテーパ挟持面を形成している。したがって、左右に相対向するローラR9,R11と、R10,R12との相互のテーパ外周面がテーパ挟持面となり、ここに導かれたスキュ紙幣を修正するときに、一層回転動作がし易くなる。
【0052】
また、このときの中央部に位置する大径のメイン駆動ローラR1と左右のスキュ修正ローラR9,R10との送り速度差は、同メイン駆動軸22上で回転するメイン駆動ローラR1の直径より、その左右に位置するテーパ駆動ローラR11,R12の直径を小径にした直径差を生じさせることによって、送り速度差を生じさせることができる。
【0053】
上述のように、スキュが発生している紙幣が導かれたときは、先行スキュ部側が先に左右のいずれかの第2駆動ローラに到達して搬送速度を遅くし、その間に後行スキュ部側を通常速度のまま搬送するため、このときの速度差によって紙幣は先行スキュ部側を回転支点にスキュ修正方向に回転してスキュが解消される。このように、搬送路自体に送り速度可変部分を持たせることにより、搬送過程で紙幣のスキュ状態を自然に修正するスキュ修正機能が得られるため、機械的な構成だけでスキュ修正機構を構築することができ、現状のように電気的なスキュ検知センサやスキュ修正制御用の演算機器が不要となり、高価な部品点数を削減して低コスト化を図ったスキュ修正機構を実現できる。
【0054】
この発明の構成と、上述の一実施の形態の構成との対応において、
この発明の紙葉類処理装置は、実施の形態の紙幣処理装置11に対応し、
以下同様に、
紙葉類は、紙幣Aおよびスキュ紙幣A1に対応し、
主搬送回転手段は、メイン駆動ローラR1、及び、第1駆動ローラR2に対応し、
副搬送回転手段は、第2駆動ローラR3,R4、及び、アイドラローラR5,R6、又は、スキュ修正ローラR9,R10、及び、テーパ駆動ローラR11,R12に対応し、
第2駆動ローラは、第2駆動ローラR3,R4、又は、スキュ修正ローラR9,R10に対応するも、この発明は請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、上述の一実施の形態の構成のみに限定されるものではない。
【0055】
【発明の効果】
この発明によれば、搬送過程で機械的に紙葉類のスキュを修正するスキュ修正機能を有しているため、スキュ発生の有無を検知する検知センサやスキュ修正のための演算機器などの電気的な部品を削減でき、確実に低コスト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ATMに内蔵される紙幣処理装置の内部構成図。
【図2】 スキュ修正機構を示す要部側面図。
【図3】 スキュ修正機構を示す要部正面図。
【図4】 スキュ修正機構の修正処理動作を示す搬送方向展開図。
【図5】 図4に続く搬送方向展開図。
【図6】 他の実施の形態のスキュ修正機構を示す要部側面図。
【図7】 他の実施の形態のスキュ修正機構を示す要部正面図。
【符号の説明】
11…紙幣処理装置
21,61…スキュ修正機構
R1…メイン駆動ローラ
R2…第1駆動ローラ
R3,R4…第2駆動ローラ
R9,R10…スキュ修正ローラ
A,A1…紙幣
Vx,Vy…送り速度
Fx,Fy…紙幣挟持力
Claims (4)
- 紙葉類を挟持して搬送する挟持搬送路に位置して紙葉類を挟持搬送する主搬送回転手段と、
前記主搬送回転手段の搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に、前記主搬送回転手段の送り速度より遅く回転するよう、互いに対向して配設された一対のローラを有してなるスキュ修正用の副搬送回転手段とを備えた紙葉類処理装置であって、
前記副搬送回転手段における回転駆動する側の駆動ローラは、外周面を線接触用に凸状に形成したことを特徴とする
紙葉類処理装置。 - ローラを対設させた紙葉類の挟持搬送路における搬送幅方向の中央部に前記ローラの一方と対向して配設した第1駆動ローラと、
前記第1駆動ローラの搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に独立して配設した各ローラのそれぞれに対向して、前記第1駆動ローラの送り速度より遅く回転するスキュ修正用の第2駆動ローラとを備えた紙葉類処理装置であって、
前記第2駆動ローラは、外周面を線接触用に凸状に形成したことを特徴とする
紙葉類処理装置。 - 紙葉類を挟持して搬送する挟持搬送路に位置して紙葉類を挟持搬送する主搬送回転手段と、
前記主搬送回転手段の搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に、前記主搬送回転手段の送り速度より遅く回転するよう、互いに対向して配設された一対のローラを有してなるスキュ修正用の副搬送回転手段とを備えた紙葉類処理装置であって、
前記副搬送回転手段における少なくとも回転駆動する側の駆動ローラは、断頭円錐形状を有し、前記駆動ローラは、外周テーパ面の傾斜方向を搬送幅方向の中央側を小径に設定して傾斜させたことを特徴とする
紙葉類処理装置。 - ローラを対設させた紙葉類の挟持搬送路における搬送幅方向の中央部に前記ローラの一方と対向して配設した第1駆動ローラと、
前記第1駆動ローラの搬送方向下流側で搬送幅方向の両側位置に独立して配設した各ローラのそれぞれに対向して、前記第1駆動ローラの送り速度より遅く回転するスキュ修正用の第2駆動ローラとを備えた紙葉類処理装置であって、
前記第2駆動ローラは断頭円錐形状を有し、その外周テーパ面の傾斜方向を搬送幅方向の中央側を小径に設定して傾斜させたことを特徴とする
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