JP4694321B2 - 紙幣の整列搬送機構 - Google Patents
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Description
この整列は、規制壁に接して紙幣の一方の縁が移動することによって行われる。そして、紙幣の選別収納機器の判別機構に設けられた判別装置は、紙のきめ、透かし、色、および模様を分析することができる。紙幣の左側の縁の前後端が規制壁と一致しない場合、紙幣の選別収納機器の判別機構は、特性がメモリーにあらかじめ記憶された基準品と前記紙幣を比較しようとしても、前記紙幣を識別または検査することができなくなる。その場合、その紙幣を誤って排除することがある。
実開昭56-51738号公報(特許文献1参照)には、用批のサイズにかかわりなく頭突込み現象を起すことなく前部基準端に寄せることのできる丁合機等の整列装置の提供を目的として、受入ローラと受渡しローラ及び前部基準端で囲まれた整置部に少なくとも1個の斜向ローラを、最小サイズの用紙を奥基準で受入ローラから受取り、前部基準で受渡しローラに渡すことのできる位置に設けるとともに、該斜向ローラと奥基準との間に用紙の進行を制動する制動部材を設けたことを特徴とする整列装置が示されている。
特開2002-279487公報(特許文献2参照)には、簡素な構造を有する紙幣鑑別装置により搬送通路内の紙幣のセンタリングを確実に行うことを目的として、搬送通路の両側で互いに進退自在に移動可能に配置された一対の可動片で紙幣の中心を搬送通路の中心に整合させる、その後中心整合した紙幣を搬送装置により搬送通路の内側に移動する紙幣鑑別装置が示されている。
特開2000-351487公報(特許文献3参照)には、紙葉類の斜行矯正を円滑かつ効果的に行うことを目的として、紙葉類の繰り出しの際、フォトセンサによって紙葉類の所定量以上の斜行が検出されたときは、その斜行量に応じた斜行修正必要時間の間だけ、当該紙葉類の先行している側(左側または右側)に対応したピンチローラおよび挟持手段が「斜行矯正状態」とされる紙葉類繰り出し装置が示されている。
特開平8-290853号公報(特許文献4参照)には、銀行紙幣、小切手等の貴重な文書を給送するに際し、輸送経路において上記文書類を真直ぐに延ばして位置を修正することを目的とし、輸送経路に沿って文書類が輸送経路を連続的に通過する際に、物体伸長手段を構成する幅方向に一対の回転可能なローラを用い、このローラ間の間隔を広げての文書類を伸張させるようにした紙幣類の搬送装置が示されている。
特開平8-169596号公報(特許文献5参照)には、サブローラの上方に押えローラが配置されていないことに起因して発生する紙葉類のスキューを防止することを目的として、紙葉類に搬送方向への推進力を与えるサブローラのうち、中央のサブローラの高抵抗部が他のサブローラの高抵抗部よりもいち早く紙葉類に接して搬送力を発揮するようにしてあるので、スキュー状態にある紙葉類は補助フリクションローラと補助ストップローラとのニップ部に接した前端縁部分を支点として回転し、正常な搬送姿勢に移行することができるようにした紙葉類のスキュー補正機構が示されている。
特開平7-33285号公報(特許文献6参照)には、紙幣等の検査装置挿入時の整列装置の提供を目的として、入力経路に沿って紙幣を運搬する運搬メカニズムであって、紙幣の縁を側部の基準面に向かって押し、それにより紙幣を入力経路に整列させる装置、例えば斜めにされたローラを含む運搬メカニズムが示されている。
特開昭52-20562号公報(特許文献7参照)には、操作者がスキューさせた状態で挿入した紙葉類を確実に整位せしめ得る紙葉類の整位装置の提供を目的として、紙葉類を操作者によって1枚づつ送り込むための供給路と、この供給路上に設けられて回転し、送られてきた上記紙葉類をその中心位置で挟持して搬送せしめる弾力性に富む送りローラとを備え、挟持搬送中における紙葉類のスキューは送りローラによる搬送時に先行する紙葉類を支点として回転させ、自動的に整位し得るようにした紙葉類の整位装置が示されている。
特に、特許文献5には、中央のサブローラの高抵抗部が他のサブローラの高抵抗部よりもいち早く紙葉類に接して搬送力を発揮するようにしてあるが、これはスキュー状態にある紙葉類の前端部分をニップ部に突き合わせて正常な搬送姿勢に合わせるためのものであり、規制壁への位置合わせと、その後の搬送とを同時に達成できるようにすることについては何も示唆していない。
また、特許文献7の弾力性に富む送りローラも、前記特許文献5の中央のサブローラとほぼ同様の機能しか有しないものである。
図1ないし図4はこの発明の紙幣等の整列搬送機構の1実施例を示し、図1(a),(b)は紙幣類の整列搬送動作を説明するための概略図、図2は紙幣等の整列搬送機構の1実施例を示す平面図、図3はその右側面図、図4はその下面図である。
このような紙幣等の整列搬送機構において、挿入口から搬送経路に沿ってランダムに搬送されてきた紙幣1は、図1(a)に示すように、規制壁15が設けてあっても、規制壁15に対してその前方のP点ないしQ点が当接し、いわゆる斜行の状態にある。この搬送過程における紙幣の斜行等は、それを原因とする判別の不具合を惹起しやすい。そこでこの実施例においては、搬送経路のほぼ中央に、ゴム等の弾力性のある材料でできた数枚の羽根を持つ羽根付きプーリからなる搬送パドル11が取り付けられている。そして、この搬送パドル11は紙幣1の搬送方向に対して直交するよう回転し、紙幣1を矢印B方向に送り込み、規制壁15に突き当てて、図1(b)に示すような整列状態とする。
次に、図1(b)に示す状態で送出しローラ18を駆動すると、紙幣1が規制壁15から離れようとしても、搬送パドル11の羽根が紙幣1に対するブレーキとなって作用し、搬送パドル11を支点として紙幣1に規制壁15に向かう搬送力を与えるので、常に紙幣1は規制壁15に沿って進むこととなる。
また、自由に回転する従動軸6とこれに固着したクラウンプーリ7を、上記クラウンプーリ3と対応するように配置し、これにかけた平ベルト8と前記駆動用平ベルト5で紙幣1を挟み込んで搬送するようになっている。
自由に回転する従動軸9には、左右2個のクラウンプーリ10と中央に搬送パドル11が固着されている。この搬送パドル11は回転方向に所定の間隔で数枚の羽根11’が配置され、またゴム等の弾力性のある材料で製作されている。
駆動軸2上の駆動用平ベルト5および従動軸6上の平ベルト8で挟み込んで搬送された紙幣1は、相対峙する固定部材13と14との間のスペースに送り込まれる。さらに固定部材13と14との間のスペースの端部には、送り込まれた紙幣1の先端位置を規制する規制壁15が設けてある。そして前記規制壁15は、その壁面の一部を切欠き、光センサ16を左右に2個配置し、紙幣1の先端の規制壁15壁面への到達を検知させる。
引込みローラ30と対向する位置には、それに適当な圧力で圧接する搬送補助ローラ32を配置し、判別ユニット等の側に、紙幣1を引込むようにしている。また33および34はこの判別ユニット等に引込む側の紙幣ガイド部材である。
一枚づつ分離搬送され、矢印(A)の方向からベルト等で搬送された紙幣1が固定部材13,14の間のスペースに送り込まれ、駆動用平ベルト5、平ベルト8によって搬送パドル11方向に送り込まれる。そして、駆動用平ベルト5、平ベルト8間から紙幣1の後端が離れた際に、紙幣1は搬送補助ベルト12と搬送パドル11の回転でさらにスペース奥の規制壁15の位置まで送り込まれる。
規制壁15の左右両側に配置した光センサ16が紙幣1の先端を両方とも検知(紙幣1が整列し送り込まれた状態)したとき、光センサ16の検知信号により前記ソレノイド26を動作させる。
このとき送出しローラ18は規制壁15に近く、かつ送出し方向側の端に1個だけ配置しているため、搬送ハドル11に接している紙幣1の部分が送出しに対し軽いブレーキとなり、送出しローラ18の紙幣搬送力の方向との関係位置から、紙幣1を規制壁15に沿わせて送り出すように働く。
2 駆動軸
3,4 クラウンプーリ
5 駆動用平ベルト
6 従動軸
7 クラウンプーリ
8 平ベルト
9 従動軸
10 クラウンプーリ
11 搬送パドル
11’ 羽根
12 搬送補助ベルト
13,14 固定部材
15 規制壁
16 光センサ
17 軸
18 送出しローラ
19 ガイドリング
20 歯付プーリ
21 歯付ベルト
22 従動軸
23 圧接ローラ
24 支軸
25 Y字形レバー
26 ソレノイド
27 軸
28 レバー
29 駆動軸
30 引込みローラ
31 歯付プーリ
32 搬送補助ローラ
33,34 紙幣ガイド部材
Claims (3)
- 紙幣等の搬送経路の中間過程に搬送経路の片側に沿って規制壁を設けるとともに、前記搬送経路のほぼ紙幣の中央位置に、シートを搬送経路面から浮き上がらせる位置にその搬送面を位置決めした、ゴム等の弾力性があり摩擦係数の大きい搬送パドルを設け、かつこの紙幣を搬送方向を変えてつぎの判別ユニット等に送り出すための一対の送り出しローラを、送り出し側先端において搬送パドルよりも規制壁側に配置し、送り出しローラの搬送力が作用した際に前記搬送パドルが軽いブレーキとして機能して、送り出しローラの搬送力の方向との関係で紙幣側面が規制壁に沿うよう移送し、さらに紙幣を整列したままの状態で規制壁に沿って送りだすことを可能としたことを特徴とする紙幣等の整列搬送機構。
- 請求項1記載の紙幣等の整列搬送機構において、搬送パドルが、シートを搬送経路面から浮き上がらせる位置にその搬送面が位置決めされており、かつ規制壁に向かって搬送するよう回転駆動するように構成されていることを特徴とする紙幣等の整列搬送機構。
- 請求項1または2に記載の紙幣等の整列搬送機構において、搬送パドルが所定の間隔で複数の羽根が設けられた羽根付きプーリからなることを特徴とする紙幣等の整列搬送機構。
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