JP2002146688A - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents

オフセット印刷用新聞用紙

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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセット印刷用新聞用紙として、白ぬけが起
きない或いは極めて低レベルの発生に抑えた新聞用紙の
提供。 【解決手段】脱墨パルプ、機械パルプ、化学パルプ及び
填料を含有する新聞用紙において、該脱墨パルプの導管
数が20000個/g以下であり、且つ0.4mm以上
の長さを有する導管数が3000個/g以下であるオフ
セット印刷用新聞用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷
時、特にカラー印刷時におきる白ぬけを抑え、優れた印
刷作業性を有する新聞用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、新聞用紙の印刷技術は大きく進歩
しており、オフセット印刷化、カラー印刷化、高速大量
印刷化などが急速に進んでいる。この進歩に伴ない、新
聞用紙にも、優れた印刷作業性、印刷適性が求められて
いる。
【0003】新聞用紙は、一般的にメカニカルパルプ
(以下、MPと略す)や古紙を原料とする脱墨パルプ
(以下、DIPと略す)を主成分とする紙が使用されて
いるにも関わらず、一般の出版用或いは商業用印刷用紙
以上に厳しい品質を要求されている。また、環境面から
DIPの多配合化、新聞の増ページに対応するための軽
量化が求められている。
【0004】オフセット印刷では、比較的タックの強い
印刷インキを使用するため、新聞用紙には、表面強度、
特に湿し水が付着した時の湿潤状態における表面強度の
高さが要求される。湿潤時の表面強度は、紙への湿し水
の浸透とも関係するため、ある程度の耐水性(表面サイ
ズ性)も要求される。
【0005】耐水性の改善として、特開平8−2321
93号公報には、ノニオン性、カチオン性、両性のポリ
アクリルアミドから選ばれた水溶性ポリアクリルアミド
と疎水性置換基を有するアニオン性共重合体を主成分と
する水溶性塗付液を塗工する方法、特開2000−12
9593号公報には、吸水抵抗性コントロール組成物を
ゲートロールコータ−で塗工する方法等が開示されてい
る。
【0006】これらの方法により、耐水性がコントロー
ルでき、表面強度が改善され、紙粉がブランケットに堆
積したり、インキに混入することにより印刷面にカスレ
が生じるといったトラブルはある程度防止できる。しか
しながら、完全に防止できていないのが現状であり、特
に紙表面にある道管は、それ自身に接着能力がなく、十
分に紙表面に留めることができず、白ぬけと呼ばれる斑
点が、印刷条件によっては、問題になるレベルのトラブ
ルとなっている。
【0007】道管は広葉樹に由来する繊維素であり、新
聞古紙に含まれるチラシに使用される印刷用紙に含まれ
ている。そのため、チラシを含む新聞古紙を原料とする
DIPには、必ず含まれるものである。環境面の要請に
より、DIPの多配合化が進むと、さらに大きな問題に
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オフセット
印刷用新聞用紙として、白ぬけが起きない或いは極めて
低レベルの発生に抑えた新聞用紙を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、オフセッ
ト印刷用新聞用紙として、白ぬけが起きない或いは極め
て低レベルの発生に抑えた新聞用紙を得るべく、DIP
が多配合された新聞用紙に含まれる道管の形状、数等と
使用されるDIP中の道管の形状、数等の関係を検討
し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の第一は、脱墨パルプ、機械パル
プ、化学パルプ及び填料を含有する新聞用紙において、
該脱墨パルプの導管数が20000個/g以下であり、
且つ0.4mm以上の長さを有する導管数が3000個
/g以下であることを特徴とするオフセット印刷用新聞
用紙である。
【0011】本発明の第二は、坪量が37〜45g/m
2である本発明の第一に記載のオフセット印刷用新聞用
紙である。
【0012】本発明の第三は、澱粉及び/又はポリアク
リルアミド樹脂と表面サイズ剤からなる塗被組成物がゲ
ートロールコーターにより片面当り0.1〜1.0g/
2塗付され、乾燥後ソフトカレンダーで表面を平滑化
処理したことを特徴とする本発明の第一又は第二に記載
のオフセット印刷用新聞用紙である。
【0013】本発明の第四は、紙中の道管数が6000
個/g以下である本発明の第一〜第三に記載のオフセッ
ト印刷用新聞用紙である。
【0014】本発明の第五は、紙表面に存在する導管の
中で粘着力100〜150N/mの粘着テープによりピ
ーリングされる導管数が片面当たり2000個/m2
下であるオフセット印刷用新聞用紙。
【発明の実施の形態】
【0015】本発明のオフセット印刷用新聞用紙を構成
するパルプ分は、砕木パルプ(GP)、加圧砕木パルプ
(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、セミ
ケミカルパルプ(SCP)などの機械パルプ(MP)、
針葉樹材を原料とするクラフトパルプ(KP)等の化学
パルプ(CP)、脱墨パルプ(DIP)、抄紙工程で発
生する工程損紙から得られる回収パルプなどが挙げら
れ、これらを要求品質に応じて任意の比率で配合して使
用する。
【0016】DIPの原料には様々なものがあるが、新
聞古紙として供給されるのもにはちらしが多く含まれた
状態で供給される。チラシには広葉樹材を原料としたC
Pが主として使用されているため、このチラシを含む新
聞古紙を原料とするDIP中には、広葉樹由来の道管が
多量に含有されている。道管は紙中に存在する場合は特
に問題ないが、それ自身には殆ど結合力が無いので、紙
表面に存在すると、微細繊維に由来する紙粉と同様、オ
フセット印刷時に剥ぎ取られ易い。
【0017】本発明で使用するDIPは、道管数が20
000個/g以下、且つ0.4mm長以上の道管数が3
000個/g以下のDIPを使用する。この道管数であ
れば、DIPの配合率に関わらず、白ぬけが問題になる
レベルにはならず、表面塗工剤を塗布することにより、
抑えることが可能である。道管数が20000個/g或
いは0.4mm長以上の道管数が3000個/gを超す
と、道管を抑えるため表面塗工剤の塗布量を多くしなけ
ればならず、塗布量の増加に伴ってネッパリと称してい
る剥離強度が大きくなり好ましくない。
【0018】道管数を20000個/g以下、且つ0.
4mm長以上の道管数が3000個/g以下のDIPで
あれば、DIPの原料および製造方法については特に限
定されない。ディスパーザー、ニーダー等の高パルプ濃
度で機械的な攪拌処理を施すニーテ゛ィング設備が製造工
程中に設置されていれば、より効率的に製造が可能であ
る。本発明でいう道管数は、Tappi Standard T401 「Fib
er Analysis of Paper and Paperboard」に準拠し測定し
た数字である。
【0019】道管を紙表面に留める手段としての表面塗
工剤は、澱粉及び/又はポリアクリルアミド樹脂と表面
サイズ剤とから構成され、ゲートロールコーターにより
片面当り0.1〜1.0g/m2塗布する。ゲートロー
ルコーターは、従来型の2ロールサイズプレス方式に比
較し、塗工液を紙表面に留めることが可能であり、道管
を紙表面に留めるには非常に有効である。表面塗工剤を
塗布することは、道管を紙表目に留めるのみならず、原
料パルプ中の微細繊維や填料に由来する紙粉をも紙表面
に留めることになり、印刷作業性の向上にもつながる。
塗布量は0.1〜1.0g/m2に調整すれば良く、
0.1g/m2未満では、DIP中の道管数を調整する
だけでは、白ぬけは抑えられず、また、1.0g/m2
を超すと、前述のネッパリという問題が生じる。
【0020】表面塗工剤に使用する澱粉としては、酵素
変性澱粉、カチオン化澱粉、リン酸エステル化澱粉、酸
化澱粉、中でもリン酸エステル化澱粉又は乾式酸化法で
製造され、アルデヒド基を多く有する乾式酸化澱粉が好
ましく、乾式酸化澱粉はアルデヒドによる架橋化により
水に溶け難くなり、オフセット印刷時の湿し水に対する
強度低下及びネッパリの抑制に効果がある点で好まし
い。ポリアクリルアミド樹脂としては、アニオン性ポリ
アクリルアミドが好適に用いられる
【0021】本発明の新聞用紙には、前述のパルプ分以
外に、必要に応じて、ホワイトカーボン、クレー、タル
ク、カオリン、炭酸カルシウム等の無機の製紙用填料、
ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、メラミン系の
樹脂等の合成樹脂からなる有機の製紙用填料を添加でき
る。また、ポリアクリルアミド、カチオン澱粉、ポリビ
ニルアルコール、尿素ホルマリン樹脂等の紙力増強剤、
アクリルアミド/アミノメチルアクリルアミドの共重合
体、カチオン澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレン
オキサイド、アクリルアミド/アクリル酸ソーダ等のろ
水性向上剤、歩留り向上剤、硫酸バンド等を、白ぬけを
起こさない範囲で添加できる。
【0022】本発明のオフセット印刷用新聞用紙中の導
管数は少なければ少ないほど白抜けを起こさなくなる
が、6000個/g以下であれば、高速での印刷やカラ
ー印刷においても白ぬけを起こさないか極めて低レベル
の発生に抑えられる。
【0023】本発明のオフセット印刷用新聞用紙表面の
導管数は少なければ少ないほど白抜けを起こさなくなる
が、粘着力が100〜150N/mの粘着テープでピー
リングされる導管数が片面当たり2000個/m2以下
であれば、高速での印刷やカラー印刷においても白ぬけ
を起こさないか極めて低レベルの発生に抑えられる。
【0024】本発明でいう粘着力は、JIS Z023
7に準拠して測定される180度引きはがし粘着力であ
る。本発明において使用する粘着テープは、粘着力が1
00〜150N/mであることが好ましい。粘着力が1
00N/mより弱い粘着テープでは、白ぬけを起こす導
管がピーリングされないため、ピーリングされる導管数
が片面2000個/m2以下であっても、白抜けを抑え
られない場合がある。粘着力が150N/mより強い粘
着テープでは、白ぬけを起こさない導管がピーリングさ
れたり、表層が剥がされたりするため、ピーリングされ
る導管数が片面2000個/m2以上であっても、白抜
けが極めて低レベルの発生に抑えられる場合がある。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を、実施例を挙げて具体的に
説明するが、勿論、本発明はそれらに限定されるもので
はない。なお、例中の部及び%は特に断らない限り、そ
れぞれ重量部及び重量%を示す。
【0026】実施例1 <原紙の作製>針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBK
P)15部、サーモメカニカルパルプ(TMP)20
部、砕木パルプ(GP)10部および道管数が16,0
00個/g且つ0.4mm以上の道管数が2,000個
/gである新聞古紙を原料とする脱墨パルプ(DIP)
55部の割合で混合されたパルプスラリーをリファイナ
ーで叩解し、カナダ標準フリーネス(CSF)が120
mLのパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラ
リーにホワイトカーボン1.5%(対絶乾パルプ分)、
硫酸バンド1%(対絶乾パルプ分)、及びエマルジョン
型ロジンサイズ(品名;SPN−773/荒川化学工業
社製)0.3%(対絶乾パルプ分)をそれぞれ添加し紙
料とした。次いで、この紙料を用いてギャップフォーマ
型抄紙機にて抄紙し、米坪40.5g/m2の原紙を得
た。
【0027】<新聞用紙の作製>表面処理剤として、リ
ン酸エステル化澱粉(商品名;GRC40/王子コーン
スターチ社製)水溶液を、前記で得た原紙の両面に、ゲ
ートロールコーターを使用して、乾燥重量が片面当り
0.25g/m2となるように塗布乾燥した後、ソフト
カレンダーで平滑化処理を行い、米坪41.0g/m2
のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0028】実施例2 <原紙の作製>パルプ配合を、TMPを20部、DIP
を80部としたこと以外は、実施例1と同様にして米坪
42.5g/m2の原紙を得た。 <新聞用紙の作製>表面処理剤として、ポリアクリルア
ミド(商品名;NP14/三井化学社製)を前記で得た
原紙の両面に、ゲートロールコーターを使用して、乾燥
重量が片面当り0.2g/m2となるように塗布乾燥し
た後、ソフトカレンダーで平滑化処理を行い、米坪4
2.9g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0029】実施例3 <原紙の作製>道管数が19,000個/g且つ0.4
mm以上の道管数が2,700個/gであるDIPを使
用したこと以外は、実施例1と同様にして米坪39.5
g/m2の原紙を得た。 <新聞用紙の作製>表面処理剤として、乾式酸化トウモ
ロコシ澱粉(0.51%アルデヒド基含有)水溶液に表
面サイズ剤としてスチレン系樹脂(商品名;PM−38
5/荒川化学工業社製)を、乾式酸化トウモロコシ澱粉
100部に対し15部添加した塗付液を調製し、この表
面処理剤を、前記で得た原紙の両面に、ゲートロールコ
ーターを使用して、乾燥重量が片面当り0.25g/m
2となるように塗布乾燥した後、ソフトカレンダーで平
滑化処理を行い、米坪40.0g/m2のオフセット印
刷用新聞用紙を得た。
【0030】実施例4 <原紙の作製>チラシを含まない新聞古紙を原料として
製造されたDIP(道管数;6,000個/g、且つ
0.4mm長さ以上のベッセル個数;800個/g)8
0部、TMP20部の割合で混合されたパルプスラリー
をリファイナーで叩解し、CSFが120mLのパルプ
スラリーを調製した。得られたパルプスラリーにアルキ
ルケテンダイマー(商品名;SPK−903/荒川化学
工業社製)0.1%、カチオン澱粉(商品名;エースK
−100/王子コーンスターチ社製)0.5%、工場製
の軽質炭酸カルシウム4.5%、硫酸バンド0.5%を
それぞれ添加し紙料とした。次いで、この紙料を用いて
ギャップフォーマ型抄紙機にて抄紙し、米坪43.5g
/m2の原紙を得た。 <新聞用紙の作製>実施例1と同様にして、米坪44.
0g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0031】実施例5 <原紙の作製>針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBK
P)10部、サーモメカニカルパルプ(TMP)20
部、砕木パルプ(GP)10部および道管数が19,0
00個/g且つ0.4mm以上の道管数が2,800個
/gである新聞古紙を原料とする脱墨パルプ(DIP)
60部の割合で混合されたパルプスラリーをリファイナ
ーで叩解し、カナダ標準フリーネス(CSF)が120
mLのパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラ
リーにホワイトカーボン1.5%(対絶乾パルプ分)、
硫酸バンド1%(対絶乾パルプ分)、及びエマルジョン
型ロジンサイズ(品名;SPN−773/荒川化学工業
社製)0.3%(対絶乾パルプ分)をそれぞれ添加し紙
料とした。次いで、この紙料を用いてギャップフォーマ
型抄紙機にて抄紙し、米坪42.5g/m2の原紙を得
た。
【0032】<新聞用紙の作製>表面処理剤として、リ
ン酸エステル化澱粉(商品名;GRC40/王子コーン
スターチ社製)水溶液を、前記で得た原紙の両面に、ゲ
ートロールコーターを使用して、乾燥重量が片面当り
0.4g/m2となるように塗布乾燥した後、ソフトカ
レンダーで平滑化処理を行い、米坪43.3g/m2
オフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0033】比較例1 <原紙および新聞用紙の作製>道管数が23,000個
/g且つ0.4mm以上の道管数が4,000個/gで
あるDIPを用いたこと以外は実施例1と同様にしてオ
フセット印刷用新聞用紙を得た。
【0034】比較例2 <原紙および新聞用紙の作製>道管数が23,000個
/g且つ0.4mm以上の道管数が2,500個/gで
あるDIPを用いたこと以外は実施例1と同様にしてオ
フセット印刷用新聞用紙を得た。
【0035】比較例3 <原紙および新聞用紙の作製>道管数が19,000個
/g且つ0.4mm以上の道管数が3,200個/gで
あるDIPを用いたこと以外は実施例1と同様にしてオ
フセット印刷用新聞用紙を得た。
【0036】比較例4 <原紙の作製>道管数が19,000個/g且つ0.4
mm以上の道管数が3,200個/gであるDIPを用
いたこと以外は実施例1と同様にして原紙を得た。オフ
セット印刷用新聞用紙を得た。 <新聞用紙の作製>表面処理剤として、酸化澱粉(商品
名;エースA/王子コーンスターチ社製)水溶液を、前
記で得た原紙の両面に、ゲートロールコーターを使用し
て、乾燥重量が片面当り0.6g/m2となるように塗
布乾燥した後、ソフトカレンダーで平滑化処理を行い、
米坪41.5g/m2のオフセット印刷用新聞用紙を得
た。
【0037】比較例5 <原紙および新聞用紙の作製>表面処理剤の乾燥重量が
片面当り0.1g/m2であること以外は実施例5と同
様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0038】これら、実施例及び比較例で得られたオフ
セット印刷用新聞用紙について、下記の品質評価を行
い、得られた結果を表1に示す。 <評価> 紙中の道管数 得られたオフセット印刷用新聞用紙を、水中で十分離解
分散した後、Tappi Standard T401 「Fiber Analysis of
Paper and Paperboard」に準拠し測定し、紙中の道管数
とした。
【0039】印刷評価 オフセット印刷機(小森SYSTEM C−20/小森
コーポレーション)を使用し、10,000部のカラー
4色印刷を行った後、墨部の白ぬけ(白抜け)(長径
0.5mm以上)の個数をカウントし、下記の評価を行
った。なお、印刷は、室温24℃、湿度60%RHの環
境下で行い、インキとして新聞用インキ(News W
eb Master 100X/サカタ社製)を使用
し、印刷速度は200枚/分で行った。 ○:白抜け個数が200個/m2以下であり、白抜けが
殆ど確認できない。 △:白抜け個数が200〜400個/m2であり、わず
かに白抜けが確認できる。 ×:白抜け個数が400個/m2以上であり、白抜けが
多く、実用に耐えないレベルである。
【0040】ネッパリ評価 得られたオフセット印刷用新聞用紙2枚を適当な大きさ
に切り、水に10秒浸漬した後、2枚を素早く密着さ
せ、カレンダーに線圧100kg/cmで通紙し、24
時間室温乾燥した後、引張り試験機を用いて、2枚の紙
の剥離強度を測定し、下記の評価を行った。 :剥離強度が10gf/cm以下であり、ネッパリが殆
ど確認できない。 :剥離強度が10〜20gf/cmあり、わずかにネッ
パリが確認できる。 ×:剥離強度が20gf/cm以上であり、ネッパリが
あり、実用に耐えないレベルである。
【0041】紙表面の導管数 得られたオフセット印刷用新聞用紙の表面に、粘着力1
20N/mの粘着テープをJIS Z0237に記載の
圧着装置を使用し、圧着速さ20mm/s、圧着回数1
回で貼った後、直ちに、180度に折り返し、5mm/
sの速さで連続的に引き剥がし、粘着テープにピーリン
グした導管数を顕微鏡観察により、面積0.02m2
当についてカウントした。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明に係る
オフセット印刷用新聞用紙は、オフセット印刷時に生じ
る白抜けが極めて少ないレベルにあり、印刷面に優れた
新聞用紙となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱墨パルプ、機械パルプ、化学パルプ及
    び填料を含有する新聞用紙において、該脱墨パルプの導
    管数が20000個/g以下であり、且つ0.4mm以
    上の長さを有する導管数が3000個/g以下であるこ
    とを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙。
  2. 【請求項2】 坪量が37〜45g/m2である請求項
    1記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  3. 【請求項3】 澱粉及び/又はポリアクリルアミド樹脂
    と表面サイズ剤からなる塗被組成物がゲートロールコー
    ターにより片面当り0.1〜1.0g/m2塗付され、
    乾燥後ソフトカレンダーで表面を平滑化処理したことを
    特徴とする請求項1又は2記載のオフセット印刷用新聞
    用紙。
  4. 【請求項4】 紙中の道管数が6000個/g以下であ
    る請求項1〜3記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  5. 【請求項5】 紙表面に存在する導管の中で粘着力10
    0〜150N/mの粘着テープによりピーリングされる
    導管数が片面当たり2000個/m2以下であることを
    特徴とする請求項1〜3記載オフセット印刷用新聞用
    紙。
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