JP2006161216A - 紙用表面塗工剤及びそれを塗工した紙 - Google Patents

紙用表面塗工剤及びそれを塗工した紙 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明が解決しようとする課題は、原紙への表面塗工剤の塗工量が少ないにもかかわらず充分な剛度を有し、表面粘着性が少ない紙の提供にある。また、特に嵩高剤を含有し、且つ充分な剛度を有する嵩高紙の提供にある。
【解決手段】
未加工デンプンを原料とした、カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの群から選ばれる、カチオン基を有する少なくとも1種類のデンプンを紙用塗工剤として原紙の両面または片面に0.01〜0.2g/m2塗工する。

Description

原紙の両面に少なくともデンプンを塗工した紙であって、紙の曲げこわさや腰といった剛度を向上させた紙に関するものであり、特に剛度を向上させた嵩高剤を含有する嵩高紙に関するものである。
近年、環境保護意識の高まりと紙の製造コスト削減の点から、パルプ使用量を削減できる紙の軽量・嵩高化が進行しつつある。しかし、これら軽量・嵩高紙は従来の紙と比較してパルプ配合量が減少するため、紙の曲げこわさや腰といった剛度の低下を生じ、品質上問題となる場合がある。
製紙用薬品により紙の剛度を高める方法には、薬品を内添する方法と、製紙用原紙の表面に薬品を塗工する外添法とがある。一般にポリアクリルアミドやデンプンなどの紙力増強剤を内添すると、紙の剛度が向上することは知られている。しかし、十分な剛度向上効果を得るためには、通常以上の添加量が必要となり、紙の地合の悪化を引き起こし易く、かえって剛度が低下する可能性がある。また、抄紙工程に凝集性、粘着性を有するこれら薬品を増添することは操業不安定化の恐れがあること、さらには薬品の増添はコストの点から困難であると考えられる。
また、これまでに剛度向上を目的とした紙用表面塗工剤として例えば、下記のものが公知となっている。水ガラスと高分子エマルション又はラテックスを特定量配合する方法(特許文献1参照)、ポリビニルアルコール系樹脂でサイズされた紙に電子線や放射線を照射する方法(特許文献2参照)、ポリビニルアルコール系重合体成分とポリアクリルアミド系重合体成分を混合する方法(特許文献3参照)、ポリビニルアルコール系重合体存在下でアクリルアミド系モノマーを特定重合比でラジカル重合して得た重合体による方法(特許文献4参照)、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂とジルコニウム塩とを含む水溶液による方法(特許文献5参照)、ポリビニルアルコール成分とポリアクリルアミド成分から成るブロック共重合体(特許文献6参照)、(メタ)アクリルアミドとα,β−不飽和カルボン酸又はその塩とN,N−ジメチルアクリルアミドとN−メチロール(メタ)アクリルアミドとN−メチロール(メタ)アクリルアミドの1モル当たり0.3〜1モルのエチレン尿素を重合成分とした水溶性共重合体による方法(特許文献7参照)、(メタ)アクリルアミドとα,β−不飽和カルボン酸又はその塩とN,N−ジメチルアクリルアミドとN−メチロール(メタ)アクリルアミドとN−メチロール(メタ)アクリルアミドの1モル当たり0.3〜1モルのジシアンジアミドを重合成分とした水溶性共重合体による方法(特許文献8参照)、アルキルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体による方法(特許文献9参照)、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂やグリオキザールまたはメラニンホルマリン樹脂から成る耐水化剤とポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリルアミド樹脂又はカルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子を塗布する方法(特許文献10参照)、アルカリ金属の酢酸塩が2重量%以下、酢酸が5重量%以下、かつアルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.01〜100となる割合でアルカリ金属の酢酸塩、酢酸を含むアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とすることを特徴とする紙用塗工剤を塗布する方法(特許文献11参照)、顔料と中空重合体粒子および共重合体ラテックスと澱粉とからなる接着剤を含有し、該共重合体ラテックスの数平均粒子径が0.06〜0.2μm、該共重合体ラテックスを構成する共重合体のガラス転移温度が−50〜45℃であり、さらに該共重合体ラテックス/該澱粉の重量比率が、固形分換算で、80/20〜5/95であることを特徴とするグラビア印刷用塗工紙用組成物(特許文献12参照)、チタン酸化物または水酸化物の超微粒子分散液とポリアクリルアミドやポリビニルアルコールなどの紙力増強剤を含むことを特徴とする紙用剛度向上剤組成物(特許文献13参照)等が開示されている。
しかし、これらの方法は生産性やコストに問題があったり、表面粘着性の悪化から高速印刷には適していなかったり、古紙として使用した場合の離解性に問題があるため実用化は困難であり、軽量・薄物・嵩高紙に適した紙用塗工剤が望まれている。
特開昭59−130398号公報 特開昭60−155799号公報 特開昭60−151800号公報 特開平1−156597号公報 特公平3−23678号公報 特開平6−65893号公報 特開平6−65894号公報 特開平7−238490号公報 特開平8−100388号公報 特開平9−3797号公報 特開2000−110094号公報 特開2001−123393号公報
また、近年、書籍用紙や本文用紙などの品種において、紙用嵩高剤を含有させて嵩高化(低密度化)した紙の需要が急速に伸びている。該嵩高剤は大別すると、界面活性剤系と非界面活性剤系に分類できるが、いずれの嵩高剤も、紙を嵩高にするメカニズムは、パルプ繊維間の水素結合を阻害し、パルプ繊維同士の結合を弱めることで、紙の低密度化が達成されるというものである。このパルプ繊維間の水素結合の阻害により、紙の強度は低下し、特に剛度の低下が大きく、実用上問題となる場合が生じており、このような嵩高剤を含有した嵩高紙の剛度を効率良く改善できる技術の開発が望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、原紙への表面塗工剤の塗工量が少ないにもかかわらず充分な剛度を有し、表面粘着性が少ない紙、特に嵩高剤を含有する嵩高紙の提供にある。
未加工デンプンを原料とした、カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの群から選ばれる、カチオン基を有する少なくとも1種類のデンプンを紙用塗工剤として原紙の両面または片面に0.01〜0.2g/m2塗工する。
一般に、紙に酸化デンプンやヒドロキシエチル化デンプンなどを塗工すると紙の剛度が向上することが知られている。しかし、必要な剛度を得るためにはデンプンの塗工量を増やす必要があり、表面粘着性が増すためオフセット印刷時に印刷機のブランケットに用紙が取られる現象が発生することがある。そのため、塗布量を増やすことには限界があり、十分な剛度を得ることができない。しかし、未加工デンプンを原料とした、カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの群から選ばれるカチオン基を有する少なくとも1種類のデンプンを紙用塗工剤として原紙の表面に塗工した場合、該デンプンが高粘度であることと、アニオン性を示す原紙表面に対し該デンプンは分子内にカチオン性基を有するため、該デンプンの紙内部への浸透が抑制される結果、低塗工量でも、紙の剛度が顕著に向上する。本発明の紙はデンプン塗工量が少ないため、表面粘着性の問題がない。
本発明で使用するカチオン化デンプンまたは両性化デンプンあるいはカチオン化架橋デンプンは、いずれも公知の方法で製造されたものである。原料となる未加工デンプン(生デンプン)としては、コーンデンプン、タピオカデンプン、馬鈴薯デンプン、サツマイモデンプン、小麦デンプン、米デンプン等が挙げられる。これらは単独又は2種類以上を混合したデンプンでも良い。以下に、カチオン基の導入方法、アニオン性基の導入方法、架橋反応方法について例示するが、これらの方法に限定されるものではない。
カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの製造の際に用いられるカチオン化剤としては、ジエチルアミノエチルクロライド塩酸塩などの三級アミン導入剤、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド塩酸塩、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド塩酸塩などの四級アンモニウム塩導入剤が挙げられる。これらのカチオン化剤は単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
両性化デンプンの製造の際に用いられるアニオン化剤としては、トリポリリン酸ナトリウムや、尿素とリン酸第一ナトリウムや、リン酸第二ナトリウムとを組み合わせたもの等が挙げられる。これらのアニオン化剤は単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン化架橋デンプンの架橋化反応に使用される架橋剤としては、オキシ塩化リン、トリメタリン酸、アクロレイン、エピクロルヒドリンなどが挙げられる。これらの架橋剤は単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンのカチオン化度は置換度(D.S.)は特に限定はないが、通常0.005〜0.05の範囲であり、好ましくは0.01〜0.05、更に好ましくは0.01〜0.04である。
カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの群から選ばれるカチオン基を有する少なくとも1種類のデンプンの原紙への塗工量は、両面塗工の場合、0.01〜2.0g/m2であり、好ましくは0.1〜2.0g/m2である。また、片面塗工する場合もあるが、この塗工量は片面で0.01〜2.0g/m2であり、好ましくは0.1〜2.0g/m2である。塗工量が0.01g/m2未満の場合、十分な剛度が得られない。一方、2.0g/m2を超える塗工量を確保するには、塗工液中のデンプン濃度を高くすることが必要となり、その結果、塗工液の粘度が高くなり塗工困難になる。
また、本発明において、カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの群から選ばれるカチオン基を有する少なくとも1種類のデンプンを原紙へ塗工する際、紙の剛度が悪化しない範囲で、他の表面塗工剤を併用しても良い。他の表面塗工剤としては、デンプン、酸化変性デンプン、酵素変性デンプン、尿素リン酸エステル化デンプンなどの各種化工デンプンやポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、各種表面サイズ剤などが挙げられる。
塗工液を原紙の表面に塗工する装置には特に限定はなく、2ロールサイズプレス、メタリングサイズプレス、ゲートロールコーターなどの装置を用いることができる。しかし、紙表面に塗工剤が留まるほど紙の剛度が高くなることから、メタリングサイズプレス、ゲートロールコーターが好ましい。
本発明で製造される紙は、上質印刷用紙、中質印刷用紙、新聞印刷用紙、グラビア印刷用紙、PPC用紙、レーザープリンター用紙、フォーム用紙、板紙原紙に使用することができる。また、アート紙、キャストコート紙、上質コート紙、熱転写用紙等の各種の塗工原紙にも使用することができる。この中でも剛度向上が特に求められている新聞印刷用紙、印刷用紙、板紙原紙に効果的に使用できる。また、紙用嵩高剤を内添して紙の嵩高化(低密度化)を図る技術があるが、この嵩高剤は紙の剛度を低下させるものが殆どであり、このような嵩高剤を含有する嵩高紙への剛度付与に好適に使用される。
カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの群から選ばれる、カチオン基を有する少なくとも1種類のデンプンを含有する塗工液を塗工する原紙は、前記の紙用原紙または塗工原紙用の原紙あるいは嵩高紙用原紙であり、酸性抄紙法で製造されるものでも中性抄紙法で製造されるものであっても構わない。
原紙の原料パルプは、通常使用されているパルプであれば良く、特に限定は無く、ケミカルパルプ(CP)、砕木パルプ(GP)、ケミグラウンドパルプ(CGP)、リファイナーグラウンドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミケミカルパルプ(SCP)等の各種製造方法のパルプ、また、これらの針葉樹、広葉樹パルプ、あるいは晒、未晒パルプ、更に脱墨パルプ(DIP)等を紙の種類に応じて適宜配合したパルプである。
酸性抄紙法で製造する原紙では、紙の品種に応じて必要であれば、ロジンサイズ剤、強化ロジンサイズ剤、合成サイズ剤等の公知の酸性抄紙用内添サイズ剤を使用でき、また、抄紙pHが酸性領域でも安定な填料を使用でき、具体的にはクレー、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ等の無機填料や、尿素−ホリマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等の有機填料を単独でまたは適宜2種類以上を組み合わせて使用できる。
中性抄紙法で製造する原紙では、紙の品種に応じて必要であれば、公知の内添中性サイズ剤である、アルキルケテンダイマー(AKD)系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤を使用でき、填料としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ等の無機填料や、尿素−ホリマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等を使用ができる。
原紙の抄造に際して、従来から使用されている各種のノニオン性、カチオン性の歩留まり剤、濾水度向上剤、紙力向上剤等の製紙用内添助剤が必要に応じて適宜選択して使用される。また、例えば、硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダや、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物や、水に易分解性のアルミナゾル等の水溶性アルミニウム化合物、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の多価金属化合物、シリカゾル等が内添されてもよい。その他製紙用助剤として各種澱粉類、ポリアクリルアミド、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド、ポリアミン樹脂、ポリアミン、ポリエチレンイミン、植物ガム、ポリビニルアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイド、親水性架橋ポリマー粒子分散物及びこれらの誘導体あるいは変成物等の各種化合物を使用できる。更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内添剤を用途に応じて適宜添加することもできる。
嵩高剤を含有する嵩高紙の原紙について説明する。嵩高剤は紙料へ内添される。本発明で言う嵩高剤とは、パルプ繊維間の水素結合を阻害することにより紙を低密度化できる油有機化合物系薬剤を指す。
この嵩高剤を具体的に化合物で例示すると、油脂系非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン活性剤、糖系非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、高級アルコールあるいは高級脂肪酸のポリオキシアルキレン付加物、高級脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン付加物、脂肪酸ポリアミドアミンなどが挙げられる。
この嵩高剤を特許文献で例示すると、次の通りである。特許第3128248号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3453505号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482336号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3537692号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482337号公報記載の紙用嵩高剤、特許第2971447号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3283248号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特許第3387033号公報記載の乾燥効率向上剤、特許第3387036号公報記載の平滑性及び透気性向上剤、特許第3517200号公報記載の抄紙用添加剤、特開2001-248100号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特開2003-336196号公報記載の紙質向上剤、特開2000-273792号公報記載の紙用不透明化剤、特開2002-129497号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-275786号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294586号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294594号公報記載の嵩高剤、特開2003-96692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-96693号記載の嵩高剤、特開2003-96694号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-96695号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-171897号公報記載の紙厚向上剤、特開2003-247197号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253588号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253589号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253590号公報の紙用嵩高剤、特開2003-328297号公報記載の紙用低密度化剤、特開2003-313799号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-11058号公報記載の抄紙用添加剤、特開2004-27401号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-115935号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-76244号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-176213号公報記載の紙用改質剤、特許第3521422号公報記載の紙用柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の嵩高柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の製紙用嵩高サイズ剤、特開2003-286692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-270074号公報記載の製紙用嵩高剤組成物、特開2004-285490号公報記載の製紙用嵩高剤。
原料パルプに対して嵩高剤を20固形分重量%以下の範囲で添加することが好ましく、5固形分重量%がより好ましい。嵩高剤を20固形分重量%を超えて添加しても、嵩高効果が頭打ちとなるため、意味がなく、コスト的にも実用できない。
原紙を抄造する抄紙機の型式は特に限定は無く、長網抄紙機、ツインワイヤー機、ヤンキー抄紙機等で適宜抄紙できる。プレス線圧は通常の操業範囲内で用いられる。カレンダーはバイパスしても良いし、通常の操業範囲内で処理しても良い。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、例中の%は全て固形分重量%を示す。
以下の実施例及び比較例における物性、紙のクラーク剛度、純曲げこわさを以下の方法で測定した。
・クラーク剛度:JIS P 8143に従い、測定した。
・純曲げこわさ:純曲げこわさ測定装置(スガ試験機株式会社製)を用いて、紙のMD方向とCD方向について、初期純曲げこわさを測定した。なお、純曲げこわさはJISに定められた剛度測定法ではないが、実際に手で紙を曲げたときの感触に近い測定値を示す。
[実施例1]
カチオン化デンプン(商品名:CATO302、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、上質紙用の坪量47g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.10g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例2]
CATO302の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例1と同様にして、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.19g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例3]
カチオン化デンプン(商品名:CATO304、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、上質紙用の坪量47g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.11g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例4]
CATO304の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例3と同様にして、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.19g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例5]
両性化デンプン(商品名:CATO3210、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、上質紙用の坪量47g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.09g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例6]
CATO3210の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例5と同様にして、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.20g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例7]
両性化デンプン(商品名:CATO315、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、上質紙用の坪量47g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.10g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例8]
CATO315の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例7と同様にして、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.18g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例9]
カチオン化架橋デンプン(商品名:Microcat330、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、上質紙用の坪量47g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.09g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例10]
Microcat330の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例9と同様にして、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.20g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例11]
カチオン化デンプン(商品名:CATO302、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、嵩高剤KB110(花王株式会社製)を絶乾パルプに対して0.5固形分重量%添加した坪量60g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.10g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例12]
CATO302の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例11と同様にして、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.18g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例13]
カチオン化デンプン(商品名:CATO304、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、嵩高剤KB110(花王株式会社製)を絶乾パルプに対して0.5固形分重量%添加した坪量60g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.10g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例14]
CATO304の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例13と同様にして、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.18g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例15]
両性化デンプン(商品名:CATO3210、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、嵩高剤KB110(花王株式会社製)を絶乾パルプに対して0.5固形分重量%添加した坪量60g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.09g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例16]
CATO3210の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例15と同様にして、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.18g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例17]
両性化デンプン(商品名:CATO315、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、嵩高剤KB110(花王株式会社製)を絶乾パルプに対して0.5固形分重量%添加した坪量60g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.11g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例18]
CATO315の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例17と同様にして、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.19g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例19]
カチオン化架橋デンプン(商品名:Microcat330、日本NSC株式会社製)の糊液を固形分濃度2.0重量%に調整し、嵩高剤KB110(花王株式会社製)を絶乾パルプに対して0.5固形分重量%添加した坪量60g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.11g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[実施例20]
Microcat330の糊液を固形分濃度3.5重量%に調整した以外は実施例19と同様にして、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.20g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[比較例1]
酸化デンプン(SK-20、日本コーンスターチ株式会社製)の糊液を固形分濃度2.6重量%に調整し、上質紙用の坪量47g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.11g/m2であった。なお、SK−20は、従来から紙表面塗工剤として使用されている代表的なものである。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[比較例2]
SK-20の糊液を固形分濃度4.5重量%に調整した以外は比較例1と同様にして、上質紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.20g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[比較例3]
酸化デンプン(SK-20、日本コーンスターチ株式会社製)の糊液を固形分濃度2.6重量%に調整し、嵩高剤KB110(花王株式会社製)を絶乾パルプに対して0.5固形分重量%添加した坪量60g/m2の原紙(日本製紙株式会社製)にゲートロールコーターにて速度300m/min.で塗工し、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.12g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
[比較例4]
SK-20の糊液を固形分濃度4.5重量%に調整した以外は比較例3と同様にして、嵩高紙を得た。デンプンの塗工量は両面で0.20g/m2であった。クラーク剛度と純曲げこわさの結果を表1に示す。
Figure 2006161216
実施例1、3、5、7、9と比較例1との比較、及び実施例2、4、6、8、10と比較例2との比較から、未加工デンプンを原料としたカチオン化デンプンや両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンを塗工した実施例1〜10の上質紙は、従来用いられている表面塗工用の酸化デンプンを塗工した比較例1、2の上質紙よりも、剛度が大幅に向上した。また、実施例11、13、15、17、19と比較例3との比較、及び実施例12、14、16、18、20と比較例20との比較から、未加工デンプンを原料としたカチオン化デンプンや両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンを塗工した実施例11〜20の嵩高紙は、従来用いられている表面塗工用の酸化デンプンを塗工した比較例3、4の嵩高紙よりも、剛度が大幅に向上した。

Claims (3)

  1. 未加工デンプンを原料とした、カチオン化デンプン、両性化デンプン、カチオン化架橋デンプンの群から選ばれる、カチオン基を有する少なくとも1種類のデンプンを、紙用塗工剤として0.01〜0.2g/m2塗工したことを特徴とする紙。
  2. 未加工デンプンを原料とした、カチオン化デンプンまたは両性化デンプンあるいはカチオン化架橋デンプンにおけるカチオン基の置換度が0.005〜0.05であることを特徴とする請求項1記載の紙。
  3. 紙用塗工剤を塗工する原紙が、紙用嵩高剤を含有する嵩高原紙であることを特徴とする請求項1または2に記載の紙。
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