JP2010144303A - 塗工紙の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光沢度の高い塗工紙が得られる塗工紙の製造方法を提供する。
【解決手段】パルプを主原料とする紙に、所定の粘度挙動を示す高分子化合物(a)と、水溶性塩及び水溶性水酸化物よりなる群から選択される一種以上の化合物であって、過酸化物の塩以外の化合物(b)と、水とを含有する表面処理剤を塗工して表面処理原紙を得る表面処理工程と、前記表面処理原紙に、顔料と結着剤と水とを含有する塗工液を塗工して塗工紙を得る塗工工程とを有する塗工紙の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗工紙及びその製造方法に関する。
近年、印刷物のビジュアル化やカラー化が急速に進み、非塗工印刷用紙と比較し、紙表面に平滑な塗工層をインキ受理層とする塗工紙の需要も年々増加している。また、近年の低コスト化指向により、従来の紙厚、印刷品質を維持しながら軽量化する要望が増してきている。塗工紙の印刷品質には塗工層の平滑性が重要となり、一般的にスーパーカレンダーやソフトニップカレンダー等で表面平滑化処理を施している。しかしこの処理は用紙を加圧して表面の平滑性を高めるものであるため同時に密度が増し、紙厚が低下する。このため紙厚を維持しようとすると紙の重量が増加する。
そこで、高い光沢度と平滑性を有した、低密度で紙厚が厚い紙の開発が試みられている。例えば、密度0.30〜1.00g/cm3の紙に有機高分子ゲルの乾燥皮膜層を形成させた後、親水性塗料を塗工する技術(特許文献1)等が開示されている。
また、デンプンをはじめとする各種高分子化合物が、従来、紙の表面処理や接着剤として用いられており、その改良技術も種々提案されている。例えば、表面塗工剤の塗工量が少なくても剛度の高い紙を得るために、未加工デンプンを原料とした特定のデンプンを用いる技術が開示されている(特許文献2)。また、粘度のばらつきを抑えるために、塩基性過酸化物を添加してデンプンの水性懸濁液を加熱糊化する方法が開示されている(特許文献3)。また、製紙原料中に、カチオン性水溶性高分子やカチオン性デンプン等、特定の水溶性高分子を添加した後、見かけ粘度を低下させたアニオン性水溶性高分子の水溶液を添加する、歩留向上方法が開示されている(特許文献4)。
特開2007−107171号公報 特開2006−161216号公報 特開平5−163471号公報 特開2001−295196号公報
光沢度の高い塗工紙を得ることは当業界での課題であるが、その際、表面処理剤に用いられる高分子化合物の種類や塗工量などは光沢度に影響する因子の一つである。特許文献1では、多価金属でゲル化させた水溶性高分子を用いて乾燥皮膜を形成させる技術が開示されているが、原紙表層部で瞬時にゲル化が起こるため、原紙表面に均一な表面処理層を形成することが難しく、また、その制御も困難である。さらに、多価金属イオンにより水溶性高分子がゲル化しているため、取り扱いが難しく、工業的な規模での実施には困難が伴うことが多い。特許文献2は表面処理剤の塗工量が少ないことにも言及しているが、光沢度を高める手段としては十分とは言い難い。
本発明の課題は、光沢度の高い塗工紙が得られる塗工紙の製造方法を提供することである。
本発明は、5重量%の水溶液の25℃におけるB型粘度が1800mPa・s以上120000mPa・s以下であり、25℃における剪断速度1000(1/秒)における粘度300mPa・sでの法線応力が0〜2400Paである高分子化合物(a)〔以下、(a)成分という〕と、水中で金属イオンを放出する、過酸化物の塩以外の電解質(b)〔以下、(b)成分という〕と、水とを含有する表面処理剤を、パルプを主原料とする紙に塗布して表面処理原紙を得る表面処理工程、及び
該表面処理工程で得られた表面処理原紙に、顔料と結着剤と水とを含有する塗工液を塗工して塗工紙を得る塗工工程、
を有する、塗工紙の製造方法に関する。
また、本発明は、5重量%の水溶液の25℃におけるB型粘度が1800mPa・s以上120000mPa・s以下であり、25℃における剪断速度1000(1/秒)における粘度300mPa・sでの法線応力が0〜2400Paである高分子化合物(a)と、水中で金属イオンを放出する、過酸化物の塩以外の電解質(b)と、水とを含有する塗工紙用表面処理剤に関する。
また、本発明は、上記本発明の塗工紙用表面処理剤を、パルプを主原料とする紙の少なくとも片面に、片面当たり、乾燥重量で0.01〜3.0g/m2処理した塗工原紙に関する。
本発明の表面処理剤を原紙表面に塗工・乾燥したとき、上記課題が解決される理由は明らかではないが、(a)成分と(b)成分を共存させることにより、表面処理剤の粘度が低下して取扱性が良好となり、高濃度での表面処理が可能となる。そして、表面処理した際には、(b)成分中の金属イオンが原紙内部に浸透し、(a)成分の高分子化合物が原紙表面に残留することにより、顔料と結着剤を主成分とした塗工液を塗工した際、塗工液中の水分と、原紙表面に存在する(a)成分とが、ゲルを形成することにより、塗工液中の顔料が紙内部へ浸透することを抑制しているためと推定される。
本発明によれば、原紙内部への塗料の浸透を抑制することができるため、高光沢性の塗工紙の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、少ない塗料塗布量でも高光沢性の塗工紙が得られるため、より軽量な塗工紙を提供しうる。このような本発明の効果は、表面処理剤中の(a)成分の濃度が通常よりも低くても発現する。
塗工紙は、例えば、パルプ原料の希薄液から金網上で紙層を形成させた後、プレス工程、乾燥工程、サイズ工程、乾燥工程、塗工工程、乾燥工程及びカレンダー工程を経て、要すればさらに調湿工程を経て製造される。本発明では、これらの工程の中で、塗工工程以前に特定の表面処理剤を使用する点に特徴の一つを有する。本発明において塗工紙とは、カレンダー工程後塗工紙及び調湿工程後塗工紙の両方を含む。
[表面処理工程]
本発明に係る表面処理工程は、パルプを主原料とする紙(以下、未塗工原紙という場合もある)に(a)成分及び(b)成分を含有する表面処理剤を塗布して表面処理原紙(以下、塗工原紙という場合もある)を得る工程である。表面処理剤の塗布は未塗工原紙の片面及び両面のいずれであってもよい。
本発明の表面処理工程は、5重量%の水溶液の25℃におけるB型粘度が1800mPa・s以上120000mPa・s以下であり、25℃における剪断速度1000(1/秒)における粘度300mPa・sでの法線応力が0〜2400Paである高分子化合物(a)と、水中で金属イオンを放出する、過酸化物の塩以外の電解質(b)と、水とを混合して調製した表面処理剤を、パルプを主原料とする紙に塗布して表面処理原紙を得る工程として実施できる。
表面に表面処理剤を塗布された塗工原紙を用いると、塗工液を塗布した際に顔料の原紙中への浸透が抑制され、塗工層の厚さが増加し、カレンダー処理で塗工層の表面がより平坦化されるため、得られる塗工紙の光沢が向上するものと推定される。
本発明に係る(a)成分の高分子化合物は、塗工紙の光沢性向上の観点から、5重量%の水溶液の25℃におけるB型粘度が1800mPa・s以上120000mPa・s以下である。この粘度は、(a)成分の5重量%の水溶液について、BM型粘度計を用いて回転数60rpm、25℃で測定されたものであるが、この方法では高粘度領域の粘度を正しく測定できない場合がある。その場合は、(a)成分の5重量%の水溶液について、B8R型粘度計を用いて回転数5rpm、25℃で測定された粘度を採用してもよい。従って、本発明では、(a)成分の5重量%水溶液について、(I)BM型粘度計を用いて回転数60rpm、25℃で測定された粘度〔以下、粘度(I)という〕及び(II)B8R型粘度計を用いて回転数5rpm、25℃で測定された粘度〔以下、粘度(II)という〕の少なくとも一方が、1800mPa・s以上120000mPa・s以下であればよい。一般的には、粘度(I)の方法は、10000mPa・s以下の粘度の測定に適しており、また、粘度(II)方法は、10000mPa・s以上の粘度の測定に適している。
これら粘度(I)、(II)は、詳細には実施例に記載の方法により測定される値である。
本発明の(a)成分は、5重量%の水溶液の25℃におけるB型粘度が、好ましくは2400mPa・s以上、より好ましくは3000mPa・s以上であり、好ましくは110000mPa・s以下、より好ましくは100000mPa・s以下である。
本発明の(a)成分は、塗工紙の光沢性向上及び(a)成分の曳糸性低減の観点から、25℃における剪断速度1000(1/秒)における粘度300mPa・sでの法線応力が0〜2400Paであり、より好ましくは10〜2200Paであり、より好ましくは50〜2000Pa、さらに好ましくは100〜1800Paである。一般に、線状高分子は、ずり応力を加えると、ずり方向と法線方向に力が働く。この法線方向に働く力は法線応力と呼ばれ、線状高分子のような分子間の絡み合いが強いものでは法線応力が大きくなる。一方、分子内に架橋構造を有するような高分子化合物では分子間の絡み合いが少ないため、法線応力としては、低い値を示すと推定される。ここで、剪断速度1000(1/秒)における粘度300mPa・sでの法線応力は、実施例に記載の方法により測定される。
本発明の(a)成分は、前述の粘度及び法線応力を満足するものであれば特に限定されないが、具体例としては、(i)ポリアクリルアミド、(ii)変性ポリアクリルアミド、(iii)ジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリルアミド、ジアルキルアミノ基を有するスチレン、ビニルピリジン、N−ビニル複素環化合物、アミノ基を有する単量体の酸中和物あるいは4級アンモニウム塩、ジアリル型4級アンモニウム塩等のカチオン性基含有ビニル単量体と、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)置換(メタ)アクリルアミド等の親水性ノニオン性基含有ビニル単量体あるいはオレフィン系不飽和カルボン酸またはその塩、オレフィン系不飽和カルボン酸エステル、オレフィン系不飽和スルホン酸またはその塩、オレフィン系不飽和リン酸またはその塩、オレフィン系不飽和リン酸エステル等の重合性不飽和基を有するアニオン性基含有ビニル単量体と、からそれぞれ選ばれる少なくとも一種以上を含む単量体を重合して得られるビニル共重合体等のカチオン性基含有ビニル共重合体、(iv)カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース及びカチオン化セルロース等のセルロース化合物、(v)澱粉、エーテル化澱粉(カルボキシメチル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、カチオン化澱粉等)、エステル化澱粉(酢酸澱粉およびリン酸澱粉等)、両性化澱粉、及び前記澱粉の架橋体(メチロール架橋、リン酸架橋、尿素リン酸エステル架橋、ジカルボン酸架橋、エピクロ架橋等)等の澱粉類、(vi)ショ糖、乳糖等の糖類、(vii)グアガム、アラビアガム、キサンタンガム、ヒドロキシアルキル化グアガム、カチオン化グアガム等のグアガム変成物、(viii)にかわ、ゼラチン、寒天等の上記以外の天然高分子類が挙げられる。
前記ビニル単量体は、単独または2種以上を混合して用いることができる。前記(iii)におけるビニル共重合体としては、カチオン性基含有ビニル単量体と親水性ノニオン性基含有ビニル単量体或いはアニオン性基含有ビニル単量体とを含む単量体を重合して得られるカチオン性基含有ビニル共重合体がより好ましく、カチオン性基含有ビニル単量体と親水性ノニオン性基含有ビニル単量体或いはアニオン性基含有ビニル単量体とを主成分とする単量体を重合して得られるカチオン性基含有ビニル共重合体がさらに好ましい。また、少なくとも2個のビニル基等を分子中に有する架橋性ビニル単量体を構成成分として前記ビニル共重合体中に含むビニル共重合体も挙げられる。カチオン性基含有共重合体は、構成単量体中、前記親水性ノニオン性基含有ビニル単量体或いは前記アニオン性基含有ビニル単量体と前記カチオン性基含有ビニル単量体の合計が80〜100モル%であることが好ましく、より好ましくは90〜99.9モル%である。
これらの中でも、カチオン性基含有ビニル共重合体(なかでもカチオン性基含有ビニル単量体と親水性ノニオン性基含有ビニル単量体とを主成分とする単量体を重合して得られるカチオン性基含有ビニル共重合体)、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、両性化澱粉から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
本発明に係る(b)成分は、水中で金属イオンを放出する、過酸化物の塩以外の電解質である。(b)成分は、水中で金属イオンとその対イオンに電離する電解質であり、そのため、金属を含む化合物であることが好ましい。金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム等の1価金属のイオン、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の多価金属のイオンが挙げられる。
金属イオンを放出する電解質としては、無機塩及び有機塩から選ばれる一種以上が好ましい。例えばクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸のような有機酸、または塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸等の無機酸の塩が挙げられ、また当該塩を形成するカチオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、あるいはアルミニウム等が挙げられる。
また、金属イオンを放出する電解質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等も挙げられる。
本発明に係る(b)成分としては、(b1)有機酸及び無機酸から選ばれる酸と、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる金属との水溶性塩、並びに(b2)アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる金属の水酸化物、から選ばれる1種以上の水溶性化合物が好ましい。(b1)水溶性塩の好ましい具体例としては、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機酸のアルカリ金属塩;塩化カルシウム等の無機酸のアルカリ土類金属塩;クエン酸三ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩等の有機酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。(b2)水酸化物の好ましい具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
なお、本発明では、アルカリ土類金属とは、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)をいう。また、(b)成分について水溶性とは、25℃において水99重量部に1重量部を添加したとき、90重量%以上が溶解することを意味する。なお、溶解度は、水溶液を濾紙(No.2)で濾過し、濾液中の固形分量より算出する。
表面処理工程に用いられる表面処理剤は、(a)成分と(b)成分と水とを含有する液状混合物、なかでも水溶液が好ましい。表面処理剤、なかでも(a)成分と(b)成分と水とを含有する水溶液における(a)成分の濃度は0.5〜4重量%が好ましく、更に1〜3重量%が好ましい。また、表面処理剤中の金属イオン濃度は0.005〜2重量%、更に0.01〜1重量%が好ましく、(b)成分はこれを達成できるような量で用いることが好ましい。更には、表面処理剤中の金属イオンの0.01重量%以上、更に0.05重量%以上が、(b)成分に由来することが好ましい。また、(a)成分と(b)成分は、(a)/(b)重量比が100/1〜1/1、更に50/1〜4/1で用いることが好ましい。
本発明に係る表面処理剤は、(a)成分と(b)成分と水とを含有する水溶液であることが好ましく、該水溶液の粘度(40℃)は、塗布のしやすさの観点から、塗布温度又は25℃において、1〜5000mPa・sが好ましく、1〜4000mPa・sがより好ましい。表面処理剤の調製方法は特に限定されないが、例えば、(a)成分と(b)成分を固体のまま混合した後に水に溶解する方法、(a)成分又は(b)成分を水に溶解した後に(b)成分又は(a)を添加する方法が挙げられる。(a)成分の水溶液の調製は、通常加熱しながら行われるが、(b)成分の添加時期は、加熱前、加熱中、又は冷却後のいずれでもよい。
本発明では、10〜90℃の表面処理剤を未塗工原紙に塗工することが好ましい。この温度は、塗工の際の表面処理剤の温度(液温)であり、20〜80℃、更に30〜75℃、より更に50〜70℃が好ましい。
表面処理剤の塗布は通常の製紙用塗工装置を用いて行うことができ、特に限定されるものではないが、塗工装置としては2ロールサイズプレスコーターや、ゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、シムサイザー等のフィルム転写型ロールコーターや、カーテンコーター、ダイコーター、グラビアコーター、キスコーター、ロッド(バー)コーター、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロールコーター、スプレーなどが挙げられるが、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター等の塗工装置による塗布法が表面処理剤を紙表面に多く留めることができるので、より好ましく使用される。なお、これらの製紙用塗工装置には、通常、塗工液(表面処理剤)の温度を調整できる手段が備えられているため、上記温度で表面処理剤を用いるのにも適している。
本発明では、表面処理剤を、パルプを主原料とする紙の少なくとも片面に、片面当たり、乾燥重量で0.01〜3.0g/m2、更に0.05〜0.8g/m2処理(塗布)することが好ましい。これにより、本発明に係る塗工紙用表面処理剤を、パルプを主原料とする紙の少なくとも片面に、片面当たり、乾燥重量で0.01〜3.0g/m2、更に0.05〜0.8g/m2処理した塗工原紙が得られる。
表面処理剤の塗布量は特に限定されないが、紙の軽量化の観点から、未塗工原紙の片面あたり、(a)成分の乾燥重量として1g/m2以下が好ましく、0.8g/m2以下がより好ましい。また、光沢度向上の観点からは、0.05g/m2以上が好ましく、0.1g/m2以上がより好まく、0.2g/m2以上が更に好ましく、0.25g/m2以上がより更に好ましい。よって、未塗工原紙の片面あたり0.05〜1g/m2が好ましい。
表面処理剤を塗布する未塗工原紙としては、通常の塗工紙用の原紙を用いることができる。未塗工原紙を得るための抄紙方法は、長網式、円網式、短網式、ツインワイヤー式、及び傾斜ワイヤー式抄紙機等の一般的な抄紙機を用いることができる。特に紙の表裏差を少なくする観点からツインワイヤー式が好ましい。
原紙に用いるパルプとしては、植物性繊維である木材や草木の繊維を原料とするいずれのパルプも使用できる。すなわち、晒化学パルプ(NBKP、LBKP等)や機械パルプ(TMP、BCTMP、GP、RGP等及びその漂白処理をしたパルプ)、高収率パルプ(SCP、CGP等及びその漂白処理をしたパルプ)並びに、古紙パルプ及び脱墨古紙パルプ(DIP)及びその漂白処理をしたパルプ(BDIP)等の回収パルプを使用することができる。塗工紙の光沢の点から、使用するパルプ中、化学パルプを50重量%以上含有することが好ましく、90重量%以上含有することがより好ましい。
なお、抄紙時には必要に応じて、一般に用いられるサイズ剤、填料、歩留り向上剤、濾水性向上剤、紙力向上剤等を添加してもよい。サイズ剤としてアルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤等が挙げられる。填料として炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの抄紙用薬剤の中には、水中で金属イオンを放出する化合物を含むものもあるが、金属イオンを抄紙時に内添させても効果が無く、表面処理剤として本発明の(a)成分と共存して紙の表面に処理しないと、本発明の効果は得られない。
さらに、低密度の観点から、未塗工原紙が、パルプスラリーに繊維結合阻害剤を添加後、抄紙して得られたものであってもかまわない。
繊維結合阻害剤は、パルプ繊維間結合を阻害する作用を有する化合物である。繊維結合阻害剤としては、疎水基と親水基を持つ界面活性剤として用いられる化合物が挙げられ、例えば、紙用嵩高剤を用いることができる。紙用嵩高剤は親水基がパルプ表面に吸着し、疎水基によりパルプ繊維間の結合が阻害されると推定される。そして、紙用嵩高剤を添加しない場合より未塗工原紙中の空隙が大きく保たれるため、低密度になると考えられる。繊維結合阻害剤は、いわゆる製紙用の内添薬剤として捉えることができ、そのパルプスラリーへの添加は、水に乳化又は分散させたものを用いることができる。化合物としては、多価アルコールと脂肪酸のエステルである脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステルのポリオキシアルキレン付加物、高級脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、多価脂肪酸とアルコールのエステルである多価脂肪酸アルコールエステル、多価脂肪酸アルコールエステルのポリオキシアルキレン付加物、ポリアミンのポリオキシアルキレン付加物と脂肪酸のエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸又はヒドロキシルカルボン酸とのエステル化合物の該ヒドロキシル基にアニオン基を導入してなる化合物、直鎖状脂肪酸アミンのポリオキシアルキレン付加物と脂肪酸のエステル化合物、高級アルコールのポリオキシアルキレン付加物と脂肪酸のエステル化合物、等のエステル系化合物及びその誘導体;脂肪酸モノアミド、脂肪酸アミドアミンのポリオキシアルキレン付加物、脂肪酸ポリアミドアミン、脂肪酸ジアミドアミン、ポリアルキレンポリアミン・脂肪酸・エピクロロヒドリン縮合物、ポリアルキレンポリアミン・脂肪酸・尿素縮合物、多価脂肪酸とポリアミンとのアミド化合物、多価脂肪酸と直鎖状アミンとのアミド化合物、等のアミド化合物及びその誘導体;脂肪酸アミドアミンのポリオキシアルキレン付加物と脂肪酸のエステル化合物、等の分子内にアミド結合とエステル結合を有する化合物;高級アルコールまたは高級脂肪酸のポリオキシアルキレン付加物、多価アルコール型非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン界面活性剤、糖系非イオン界面活性剤、油脂系非イオン界面活性剤、等の上記以外のポリオキシアルキレン付加物及びその誘導体;その他の化合物として、高級アルコール、スルホコハク酸誘導体、界面活性能を有する部位を含む構成単位とアニオン性モノマー及びカチオン性モノマーの1種以上に由来する構成単位とを有する重合体、等を使用することができる。これらの中でも塗工紙の密度の低下の観点から、エステル系化合物及びその誘導体、アミド化合物及びその誘導体、前記以外のポリオキシアルキレン付加物及びその誘導体を使用することが好ましく、中でも、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸モノアミド、ポリアルキレンポリアミン・脂肪酸・エピクロロヒドリン縮合物、ポリアルキレンポリアミン・脂肪酸・尿素縮合物、高級アルコールのポリオキシアルキレン付加物、等を使用することがより好ましい。
繊維結合阻害剤はパルプ100重量部に対して0.01〜10重量部、更に0.1〜5重量部の割合で用いられることが好ましい。なお、繊維結合阻害剤を使用する場合は、ポリアクリルアミド重合物、カチオン化澱粉、硫酸バンド等の繊維結合阻害剤のパルプへの定着を促進する定着促進剤を併用することが好ましい。
本発明においては、塗工紙の光沢向上の観点から、表面処理剤を塗工する前の未塗工原紙にカレンダー処理を行うことが好ましい。カレンダー処理としては、マシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダー等のカレンダー装置を用いることができ、これらの装置の中でマシンカレンダーが好ましい。
また、表面処理剤を塗工する前の未塗工原紙のJIS−P8119によるベック平滑度は、塗工紙の光沢向上の観点から、5〜100秒が好ましく、20〜100秒がより好ましい。
[塗工工程]
本発明に係る塗工工程は、表面処理剤が塗布された表面処理原紙に、顔料と結着剤と水とを含有する塗工液を塗工してカレンダー前塗工紙を得る工程である。塗工液は、水系の顔料スラリーであり、塗工原紙の表面処理剤が塗工された面に塗布される。
塗工液としては、例えば顔料塗料(コーティングカラー)が挙げられ、顔料としては、カオリン、沈降性炭酸カルシウム、微粉砕した重質炭酸カルシウム、ろう石クレー、二酸化チタン、サチンホワイト、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム等の無機顔料や、プラスチックピグメント等の有機顔料を用いることができる。これらの中でも、経済性の観点から無機顔料が好ましい。
また、塗工液は結着剤(バインダー)を含有する。結着剤として、カゼイン、澱粉誘導体、繊維素誘導体等の高分子の水溶液やSBR(スチレンブタジエンラバー)、MBR(メチルメタクリレートブタジエンラバー)等の合成ラテックスエマルジョン等が例示される。顔料と結着剤の比率は、顔料の種類や用途によって調整可能であるが、顔料100重量部に対して結着剤を10〜50重量部配合するのが好ましい。塗工液には、顔料、結着剤以外にも染料、消泡剤、潤滑剤、分散剤、粘度調整剤、pHコントロール剤などの塗料用添加剤を併用することができる。塗工液の固形分濃度は、50〜75重量%が好ましく、水は塗工液の残部である。塗工層の厚さは特に限定されず、塗工紙の用途、品質等により設定されるが、光沢の高い紙を得る観点から、塗工液の塗布量(固形分換算)は、塗工原紙の片面あたり、1〜30g/m2が好ましく、8〜25g/m2がより好ましく、より更に好ましくは12〜20g/m2である。一般に、高い光沢を得るためには、塗工液の塗布量を多くする必要があるが、本発明では、カレンダー処理後の光沢度を向上させることができるため、塗工液の塗布量を減少でき、軽量な紙を得ることができる。
塗工原紙である表面処理原紙への塗工液の塗工(塗布)は通常の製紙用塗工装置を用いて行うことができ、特に限定されるものではないが、塗工装置としては2ロールサイズプレスコーターや、ゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、シムサイザー等のフィルム転写型ロールコーターや、カーテンコーター、ダイコーター、グラビアコーター、キスコーター、ロッド(バー)コーター、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロールコーター、スプレーなどが挙げられ、塗工液を、ブレードコーターを用いて塗工するのが好ましい。
本発明に係る塗工工程における、表面処理原紙の含水率は特に限定されないが、塗工紙の光沢度向上の観点から、表面処理原紙の含水率を0〜10重量%にして塗工処理することが好ましく、1〜8重量%がより好ましく、2〜7重量%が更に好ましく、3〜6重量%がより更に好ましい。
本発明では、塗工液中の水と、原紙表面に処理された(a)成分とのゲル形成による顔料浸透抑制の観点から、塗工液中の水の比率(重量%)と(a)成分の塗工量(g/m2)との比〔塗工液中の水の比率/(a)成分の塗工量〕が25〜1000、好ましくは30〜900、より好ましくは35〜800の範囲である。よって、表面処理剤で処理する際の高分子化合物の塗工量に応じて塗工液中の水分量を調整する必要がある。
また、本発明では、光沢紙を得る観点から、塗工紙の白紙光沢度(%)と塗工液の塗工量(g/m2)との比(塗工紙の白紙光沢度/塗工液の塗工量)が好ましくは3.5〜11.0、より好ましくは3.5〜10.0、更に好ましくは3.5〜9.0の範囲である。前記範囲に制御するには、塗工液の塗工量、カレンダー線圧及びカレンダー温度を調整することが好ましい。
[カレンダー工程]
本発明の製造方法は、更に、塗工工程で得られた塗工紙(以下、カレンダー前塗工紙という)をカレンダー処理し、カレンダー後塗工紙を得るカレンダー工程を行うことが好ましい。塗工紙に係るカレンダー工程における、カレンダー前塗工紙の含水率は特に限定されない。しかし、塗工紙の軽量化の観点からは、カレンダー前塗工紙の含水率を0〜5.5重量%にしてカレンダー処理することが好ましく、1〜4.5重量%がより好ましく、2〜4重量%がさらに好ましい。なお、カレンダー処理を複数回行う場合、それぞれのカレンダー前の含水率は、少なくとも1回0〜5.5重量%として行うことが好ましい。より好ましくは全てのカレンダー処理を0〜5.5重量%で行う。
カレンダー前塗工紙の含水率の調整方法は、例えば、カレンダー工程前の乾燥工程の条件(温度、湿度、風量、時間等)を調整する方法が挙げられる。乾燥方法としては、蒸気乾燥、ガスヒーター乾燥、電気ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥等が挙げられる。一般的な製紙工程では、カレンダー前塗工紙の含水率は6〜7重量%程度である。
また、カレンダー前塗工紙の含水率は、BM計〔Basis weight/Moisture(坪量・水分)計〕を用いた測定や、未塗工紙を絶乾し重量減を測定することより知ることができる。
カレンダー処理においては、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー、マシンカレンダー、グロスカレンダー等のカレンダー装置を用いることができ、これらを併用してもよい。カレンダーの表面温度は特に限定はないが、25℃以上で行うことが好ましく、50℃以上で行うことがより好ましく、70℃以上で行うことが更に好ましい。光沢の高い塗工紙を得る観点からスーパーカレンダー装置を用いることが好ましい。
本発明に係るカレンダー前塗工紙は、カレンダー前の含水率を0〜5.5重量%にするとカレンダーで圧縮されにくいので、カレンダー圧(実施例記載の方法により測定した紙にかかる圧力)を9〜80MPa、さらには9〜50MPaとすることができる。塗工紙の光沢と低密度化の観点から、カレンダー圧は、25〜80MPa、さらには25〜50MPaが好ましい。また、カレンダー処理回数は、光沢を高める観点から2回以上が好ましい。
[調湿工程]
本発明の製造方法において、カレンダー前塗工紙の含水率を0〜5.5重量%にしてカレンダー処理した時は、さらに、カレンダー工程の後に、カレンダー後塗工紙(塗工紙)の含水率を上げる調湿工程を有することが好ましい。調湿工程を経ることで、カレンダー工程により増加した密度が低下し、より低密度な塗工紙が得られる。これは、カレンダー工程により圧縮された塗工紙が、再び水を介したパルプ間の水素結合により膨潤するためと推定される。含水率はカレンダー前塗工紙の含水率よりも重量%単位で0.1〜9ポイント上げることが好ましく、1〜7ポイント上げることがより好ましく、1〜6ポイント上げることが更に好ましい。すなわち、(カレンダー前塗工紙の含水率値+0.1)〜(カレンダー前塗工紙の含水率値+9)(重量%)とすることが好ましく、(カレンダー前塗工紙の含水率値+1)〜(カレンダー前塗工紙の含水率値+7)(重量%)とすることがより好ましく、(カレンダー前塗工紙の含水率値+1)〜(カレンダー前塗工紙の含水率値+6)(重量%)とすることが更に好ましい。
調湿装置としては、水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加湿装置等を前記カレンダーとともに配置することができ、適宜組み合わせて使用することもできる。
[塗工紙]
本発明により製造された塗工紙の白紙光沢度は、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上である。本発明において、塗工紙の白紙光沢度は、JIS−P8142に従って測定したときの値である。
本発明により製造された塗工紙は、好ましくは密度が1.15g/cm3以下のものであり、更に好ましくは1.1g/cm3以下のものであり、より更に好ましくは1.05g/cm3以下のものである。
本発明により製造された塗工紙は、各種の紙に適用できる。例えば、書籍用紙や雑誌などに用いられる塗工紙、カタログ、ポスターに用いられる塗工紙といった印刷用紙、あるいは、インクジェット用紙、あるいは包装用紙など、酸性、中性又はアルカリ性抄紙した紙を挙げることができる。
さらに具体的には、例えばA0アート紙、A1アート紙、A2コート紙、A3コート紙、中質コート紙、微塗工紙などに好適である。
<実施例1〜13及び比較例1〜6>
(1)未塗工原紙の製造
パルプ原料として、化学パルプLBKP(広葉樹晒パルプ)を用い、25℃で叩解機にて離解、叩解してパルプ濃度2.2重量%のLBKPスラリーとした。このもののカナダ標準濾水度(JIS P 8121)は450mlであった。このLBKPスラリーを、抄紙後のシートの坪量が約80g/m2になるように計り取り、その後パルプ濃度が0.5重量%になるように水で希釈し、攪拌後角型タッピ抄紙機にて80メッシュワイヤーで抄紙し、湿潤シートを得た。抄紙後の湿潤シートは、3.5kg/cm2で5分間プレス機にてプレスし、ドラムドライヤーを用い、105℃で2分間乾燥してパルプシートを得た。得られたパルプシートを23℃、相対湿度50%の条件で12時間調湿後、原紙の表面粗さを揃える目的で下記条件でカレンダー処理を行い、未塗工原紙を得た。調湿後の未塗工原紙の含水率は7重量%であり、JIS−P8119によるベック平滑度は30秒であった。
<パルプシートのカレンダー処理条件>
ラボカレンダー装置(熊谷理機工業株式会社製 30FC−200Eスーパーカレンダー)を用いて23℃、相対湿度50%の条件下、カレンダー加工(線圧10kg/cm、処理速度10m/min、ロール温度80℃、処理回数2回)した。
(2)塗工原紙の製造(表面処理工程)
バーコーターを用いて、表1に示した(a)成分、(b)成分及び水を含有する表面処理剤を塗り拡げ、キャスティング皮膜をガラス板上に形成した。このときの表面処理剤の温度は40〜50℃であった。次いで上記で得られた未塗工原紙(幅12cm×長さ12cm)をキャスティング皮膜上にのせ、100g/m2のろ紙一枚でカバーし、ロール(直径200mm、幅200mm、線圧230g/cm)を転がし、表面処理剤の液膜をガラス板上から原紙表面に転写した。次いで鏡面ドライヤーを用い105℃で2分間乾燥した。これらの一連の操作は間髪を入れずすみやかに操作した。乾燥されたパルプシートを23℃、湿度50%の条件で1日間調湿した。なお、この操作は表面、裏面の両方について行い、両面処理紙とした。なお、キャスティング皮膜の厚み等は高分子化合物の塗工量(固形分換算)が表中の数値となるようにバーコーターの溝幅を調整した。また、用いた高分子化合物は、以下のものである。
・高分子化合物a−1:以下の製造例により得られた高分子化合物
*高分子化合物a−1の製造例
1Lビーカーにイオン交換水267.4g、MOEDES(ジメチルアミノエチルメタクリレートとジメチル硫酸の当モル付加物。いずれも試薬、和光純薬(株)製)185.63g、DMAAm(N,N−ジメチルアクリルアミド、試薬、和光純薬(株)製)110.46g、NK−14G(架橋剤、ポリエチレングリコールジメタクリレート、親中村化学(株)製)0.415g、V−50(重合開始剤、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)・2塩酸塩、和光純薬(株)社製)0.952gを混合し、モノマー水溶液aとした。
5Lのガラス容器にシクロヘキサン1648g、分散剤としてシュガーエステルS−770(三菱化成(株)製)を1.94g仕込み、60℃で1時間かけ均一に溶解せしめた。溶解後、30℃に冷却し、分散剤溶液bとした。
分散剤溶液bに、前記モノマー水溶液aを加え、ホモミキサー(ROBOMICS、特殊機化工業(株)製)にセットし、9000回転で4分間攪拌し、平均粒子径5μmのモノマー分散液を得た。全量を5Lの攪拌機と温度計、冷却管の付いたSUS槽に仕込み、窒素置換後、昇温し、55℃で1時間重合した。さらに70℃で1時間熟成した後、冷却管付きの脱水管を装着し、系内から水269gを除去した。脱水が進むにつれ、槽内温度は70℃から90℃に上昇した。 ついで40℃以下に冷却し、内容物をステンレス製トレーに移し、80℃、熱風乾燥させた。その後、家庭用コーヒーミルで約1秒間、軽く粉砕し平均粒子径4.0μmの高分子化合物a−1を得た。
・高分子化合物a−2:以下の製造例により得られた高分子化合物
*高分子化合物a−2の製造例
1Lビーカーにイオン交換水 123.9g、MOEDES(ジメチルアミノエチルメタクリレートとジメチル硫酸の当モル付加物(有効分90%)。いずれも試薬、和光純薬工業(株)製)76.3g(有効分68.7g)、アクリル酸(東亞合成(株)製(有効分80.6%))19.8g(有効分15.9g)、NK−14G(架橋剤、ポリエチレングリコールジメタクリレート、新中村化学(株)製)0.129g、V−50(重合開始剤、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)・2塩酸塩、和光純薬工業(株)製)0.131gを混合し、モノマー水溶液Aとした。3Lのガラス容器にシクロヘキサン 777g、S−770(分散剤、シュガーエステル、三菱化成(株)製)0.840g仕込み、50℃で1時間かけ均一に溶解せしめた。溶解後、30℃に冷却し、分散剤溶液Bとした。
分散剤溶液Bに、前記モノマー水溶液Aを加え、ホモミキサー(ROBOMICS、特殊機化工業(株)製)にセットし、9000回転で4分間攪拌し、平均粒子径5μmのモノマー分散液を得た。全量を2Lの攪拌機と温度計、冷却管の付いたガラス槽に仕込み、窒素置換後、昇温し、65℃で1時間重合した。さらに70℃で1時間熟成した後、冷却管付きの脱水管を装着し、約3時間かけて系内から水 115gを除去した。内容物をステンレス製トレーに移し、真空乾燥で溶媒を除去し、高分子化合物a−2を得た。
・高分子化合物a−3:以下の製造例により得られた高分子化合物
*高分子化合物a−3の製造例
ヒドロキシプロピルコーン澱粉1,000gを、1,500mlの水に溶解し、pHを水酸化ナトリウムの水溶液(4重量%)を用いて11.2〜11.5に調整した。43℃に維持した澱粉スラリー中に、カチオン化剤として四級アンモニウム塩導入剤である3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの60重量%溶液を対澱粉4.8重量%添加した後、20時間攪拌下でカチオン化反応を行った。反応後、澱粉スラリーを10重量%HCl水溶液でpH7.0に調整し、常法により精製、脱水した後、室温で乾燥させた。対澱粉9.0重量%の尿素と、対澱粉2.4重量%の正燐酸を少量の水に溶解し、10重量%NaOH水溶液でpH8.0に調整して得た溶液を上記のカチオン澱粉に攪拌しながら添加して十分に混合した。次いで熱風循環乾燥機中で50℃で乾燥させ、水分を4.0重量%に調節した。次いで前記カチオン澱粉を固形分重量にして380gナス型フラスコに採り、140℃に加熱したオイルバス中で5分間加熱させて尿素燐酸化反応を施し、次いで室温まで冷却して高分子化合物a−3を得た。
*表面処理剤の調製方法
(b)成分を含む表面処理剤のうち(a)成分がa−1、a−2であるものは、イオン交換水を80℃まで昇温後、(a)成分及び(b)成分が所定の濃度(表1)になるよう加え、80℃で1時間攪拌を行った後5℃/分の速度で冷却し調製した。また、(b)成分を含む表面処理剤のうち(a)成分がa−3であるものは、イオン交換水に(a)成分及び(b)成分が所定の濃度(表1)になるよう加え、攪拌しながら90℃まで昇温し1時間維持した後5℃/分の速度で冷却し調製した。(b)成分を含まない表面処理剤は、(b)成分を添加しない以外は、上記と同様の方法で調製した。
(3)塗工紙の製造(塗工工程、カレンダー工程及び調湿工程)
前記表面処理剤を塗布した塗工原紙(パルプシート)の第1面に、重質炭酸カルシウムを50重量部、微粒カオリンを50重量部、分散剤(ポイズ535M:花王製)0.075重量部、水酸化ナトリウムを0.02重量部、ラテックスを11重量部、澱粉を3重量部に水を加えて得られた塗工液を、ラボブレードコーター(熊谷理機工業製、速度25m/min)で片面あたり15g/m2(固形分換算)となるように塗工した。なお、ここで用いた塗工液の固形分濃度は65重量%、水分量は35重量%であった。
塗工後はドラムドライヤーを用い、105℃で2分間乾燥させた。次いで、前記片面塗工紙の未だ塗工されていない第2面(第1面の反対面で、未塗工面)に前記塗工液を前記ラボブレードコーターで片面あたり15g/m2(固形分換算)となるように塗工した。塗工後はドラムドライヤーを用い、105℃で2分間乾燥させ、両面塗工紙(カレンダー前塗工紙)を得た。
次いで、得られた両面塗工紙を、乾燥させて含水率6.0重量%に調整して、第1面が金属ロールに接するように下記条件でカレンダー処理を行った。次いで、前記両面塗工紙を、乾燥させて含水率6.0重量%に調整して、第2面が金属ロールに接するように下記条件で両面塗工紙のカレンダー処理を行い、23℃、相対湿度50%の条件で12時間調湿して紙中の含水率6.0重量%の塗工紙を得た。
<両面塗工紙のカレンダー処理条件>
ラボカレンダー装置(熊谷理機工業株式会社製 30FC−200Eスーパーカレンダー)を用いて23℃、相対湿度50%の条件下、カレンダー加工(線圧200kg/cm、処理速度10m/min、ロール温度80℃、処理回数1回)した。カレンダー装置の金属ロール表面温度は、装置の温度設定を用いた。また念の為、温度計(DIGIITAL THERMOMETER MODEL 2455(iuchi))で測定して温度が正しいことを確認した。
なお、カレンダー前塗工紙の含水率は、次のように測定されたものである。カレンダー前塗工紙を12cm×12cmの大きさにカットし、200mlのメディアバイアルに入れて105℃で30分間乾燥後、フタで密閉して室温まで冷却し、カレンダー前塗工紙を得、この時のカレンダー前塗工紙の含水率を0重量%とした。次いで、前記含水率が0重量%のカレンダー前塗工紙を23℃、相対湿度65%の条件で調湿し、重量増加をチェックしながら所望の含水率となった時点で、前記(3)におけるカレンダー処理を行い、この時の含水率をカレンダー前塗工紙の含水率とする。含水率は、紙の重量に対する水の重量%を表わすものである。
また、前記ラボカレンダー装置の線圧と紙にかかる圧力との関係を下記の方法により求めた。前記条件にて線圧を変えて感圧紙「プレスケール」(富士フイルム社製)をラボカレンダー装置に通し、その時の感熱紙の発色の程度から圧力を求めた。感圧紙として線圧100kg/cm未満の場合は中圧用を、線圧100kg/cm以上の場合は高圧用を用いた。その結果、線圧21kg/cmで圧力9MPa、線圧42kg/cmで圧力25MPa、線圧200kg/cmで圧力49MPa、線圧250kg/cmで圧力56MPa、線圧500kg/cmで圧力80MPaであった。
<評価>
表1の実施例及び比較例で得られた塗工紙について、JIS−P8142に従って表面の白紙光沢度を測定した。また、(a)成分の粘度及び法線応力の測定方法は以下の通りである。また、表面処理剤の粘度の測定方法は以下の通りである。結果を表1に示す。なお、実施例の塗工紙は、何れも密度が1.25±2g/cm3の範囲であった。
〔粘度(I)の測定方法〕
粘度測定は、B型粘度計(型式:BM、東機産業社製)を用いて、以下に示す方法で行った。前述の調製方法により調製した5重量%濃度の高分子化合物水溶液をビーカーに加え、25℃の水浴に1時間以上浸漬させた。高分子化合物水溶液の温度が25℃に達したことを温度計で確認後、高分子化合物水溶液の粘度に応じたローターを選び、粘度計に取り付けた。所定の位置まで高分子化合物水溶液の入ったビーカーを移動させ、ローターを試料中に15分間漬け、ローターの温度を25℃に合わせた。粘度は、ローターを回転数60rpmで1分間回転させ、停止させた時の指示値を読み取り、換算式により求めた。
〔粘度(II)の測定方法〕
粘度測定は、B型粘度計(型式:B8R、TOKIMEC社製)を用いて、以下に示す方法で行った。前述の調製方法により調製した5重量%濃度の高分子化合物水溶液をビーカーに加え、25℃の水浴に1時間以上浸漬させた。高分子化合物水溶液の温度が25℃に達したことを温度計で確認後、高分子化合物水溶液の粘度に応じたローターを選び、粘度計に取り付けた。所定の位置まで高分子化合物水溶液の入ったビーカーを移動させ、粘度測定を行った。粘度は、ローターを回転数5rpmで1分間回転させ、停止させた時の指示値を読み取り、換算式により求めた。
〔法線応力の測定方法〕
法線応力は、以下に示す方法で測定を行った。対象となる化合物をイオン交換水で希釈し、前述の調製方法に準じて高分子化合物の水溶液(0.2重量%〜18重量%)を調製した。これを25℃にて粘弾性測定装置(Anton Paar社製、Physica MCR300)を用いて、コーンプレート(Diameter:50mm、Angle:1°、Truncation:52μm、Anton Paar社製、CP50-1)を使用し、剪断速度の変化を0.01〜1000(1/秒)に設定し、法線応力と粘度の測定を行なった。各水溶液濃度(0.2重量%〜18重量%)での、剪断速度1000(1/秒)における法線応力と粘度の値を読み取り、粘度と法線応力の近似式を作成し、得られた近似式から粘度300mPa・sでの法線応力を算出し、剪断速度1000(1/秒)での法線応力値とした。
〔表面処理剤の粘度の測定方法〕
表面処理剤の粘度は、前述の粘度(I)の測定方法に準じて測定した。すなわち、25℃の表面処理剤の粘度を、B型粘度計(型式:BM、東機産業社製)を用いて、ローターを回転数60rpmで1分間回転させ、停止させた時の指示値を読み取り、換算式により求めた。
Figure 2010144303
(a)成分の塗工量は片面あたりの固形分換算の塗工量である。また、金属イオン濃度は、表面処理剤中の濃度(重量%)である。また、表面処理剤は、表1中の(a)成分の塗工量となるように用いた。
表中の「光沢向上能」は、白紙光沢度の値から、実機設備での実施において予想される光沢の向上であり、○は向上能が高いこと、×は向上能が低いことを意味する。また、「塗工性」は、表面処理剤をゲートロールコーター(実機設備)で行った場合に予想される塗工処理の作業性を評価したものであり、○は3000mPa・s以下の粘度で塗工性が良いこと、×は3000mPa・sを超える粘度でボイリング現象が起こる可能性があり、塗工性が悪いことを意味する。
実施例と比較例とを比べると、特定の粘度挙動及び法線応力を有する(a)成分と共に(b)成分を用いた表面処理剤として使用した場合、実施例の方が、塗工性が良好で、光沢度の高い塗工紙を製造できることがわかる。

Claims (7)

  1. 5重量%の水溶液の25℃におけるB型粘度が1800mPa・s以上120000mPa・s以下であり、25℃における剪断速度1000(1/秒)における粘度300mPa・sでの法線応力が0〜2400Paである高分子化合物(a)〔以下、(a)成分という〕と、水中で金属イオンを放出する、過酸化物の塩以外の電解質(b)〔以下、(b)成分という〕と、水とを含有する表面処理剤を、パルプを主原料とする紙に塗布して表面処理原紙を得る表面処理工程、及び
    該表面処理工程で得られた表面処理原紙に、顔料と結着剤と水とを含有する塗工液を塗工して塗工紙を得る塗工工程、
    を有する、塗工紙の製造方法。
  2. (a)成分が、カチオン性基含有ビニル共重合体、セルロース化合物、及び澱粉類から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1記載の塗工紙の製造方法。
  3. (b)成分が、(b1)有機酸及び無機酸から選ばれる酸と、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる金属との水溶性塩、並びに(b2)アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる金属の水酸化物、から選ばれる1種以上の水溶性化合物である、請求項1又は2記載の塗工紙の製造方法。
  4. (a)成分と(b)成分の重量比が、(a)/(b)で100/1〜1/1である、請求項1〜3の何れか1項記載の塗工紙の製造方法。
  5. 塗工液の塗布量(固形分換算)が、表面処理原紙の片面あたり1〜30g/m2である、請求項1〜4の何れか1項記載の塗工紙の製造方法。
  6. 5重量%の水溶液の25℃におけるB型粘度が1800mPa・s以上120000mPa・s以下であり、25℃における剪断速度1000(1/秒)における粘度300mPa・sでの法線応力が0〜2400Paである高分子化合物(a)と、水溶性塩及び水溶性水酸化物よりなる群から選択される一種以上の化合物であって、過酸化物の塩以外の化合物(b)と、水とを含有する塗工紙用表面処理剤。
  7. 請求項6記載の塗工紙用表面処理剤を、パルプを主原料とする紙の少なくとも片面に、片面当たり、乾燥重量で0.01〜3.0g/m2処理した表面処理原紙。
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