JP2001295196A - 歩留向上方法 - Google Patents
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- JP2001295196A JP2001295196A JP2000031549A JP2000031549A JP2001295196A JP 2001295196 A JP2001295196 A JP 2001295196A JP 2000031549 A JP2000031549 A JP 2000031549A JP 2000031549 A JP2000031549 A JP 2000031549A JP 2001295196 A JP2001295196 A JP 2001295196A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カチオン性あるいは両性高分子とアニオン性
物質とを組み合わせて抄紙工程におけるワイヤ−上の歩
留率向上を図る場合、既存のアニオン性水溶性高分子の
水溶液を添加すると、高粘性のため紙料中に分散しにく
く地合が悪化する危険が高い。そのため分散の良いアニ
オン性水溶性高分子水溶液を提供する。 【解決手段】 カチオン性水溶性高分子、両性水溶性高
分子、カチオン性デンプンあるいは両性デンプンのう
ち、一種または二種以上を抄紙前の製紙原料に添加、混
合した後、無機塩あるいは無機酸により、アニオン性水
溶性高分子の見かけ粘度を低下させた水溶液を添加する
ことにより達成できる。
物質とを組み合わせて抄紙工程におけるワイヤ−上の歩
留率向上を図る場合、既存のアニオン性水溶性高分子の
水溶液を添加すると、高粘性のため紙料中に分散しにく
く地合が悪化する危険が高い。そのため分散の良いアニ
オン性水溶性高分子水溶液を提供する。 【解決手段】 カチオン性水溶性高分子、両性水溶性高
分子、カチオン性デンプンあるいは両性デンプンのう
ち、一種または二種以上を抄紙前の製紙原料に添加、混
合した後、無機塩あるいは無機酸により、アニオン性水
溶性高分子の見かけ粘度を低下させた水溶液を添加する
ことにより達成できる。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙方法に関する
ものであり、詳しくは製紙原料分散液中にカチオン性及
び/または両性高分子物質を添加混合した後、特定の処
理により水溶液粘度を低下させたアニオン性水溶性高分
子を添加することにより、抄紙後の地合を崩すことなく
高歩留率を達成することのできる歩留向上方法に関する
ものである。
ものであり、詳しくは製紙原料分散液中にカチオン性及
び/または両性高分子物質を添加混合した後、特定の処
理により水溶液粘度を低下させたアニオン性水溶性高分
子を添加することにより、抄紙後の地合を崩すことなく
高歩留率を達成することのできる歩留向上方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】製紙工業において抄紙工程におけるワイ
ヤ−上の歩留率を向上させることは、排水負荷の軽減、
製造コストの低下、填量分を効率良くリサイクルするこ
となど重要な意味を有している。そのため現在まで種々
の歩留向上法が提案されている。たとえば、カチオン性
または両性高分子を添加、混合した後、コロイドシリカ
を添加、混合して抄紙する方法(特開平3−27676
号公報)、アニオン化度25〜60モル%の水溶性高分
子を添加した後、カチオン性デンプンあるいはポリアク
リルアミドのホフマン反応物を添加する方法(特開昭6
0−185900号公報)、カチオン性高分子を添加、
混合した後、ベントナイトを添加する方法(特開昭62
−191598号公報)、高分子量カチオン性高分子を
添加、混合した後、中分子量アニオン性高分子を添加す
る方法(特開4−245998号公報)、カチオン性高
分子を添加、混合した後、アニオン性高分子とベントナ
イトの混合物を添加する方法(特開昭64−61588
号公報)などである。このうち特にカチオン性高分子と
アニオン性高分子を併用する方法は、アニオン性高分子
を添加する順序として普通、カチオン性高分子を添加す
る後になるため添加場所としてスクリ−ン出口になるこ
とが多い。そのため、マシンまでの距離が短く、どうし
てもアニオン性高分子の分散が不均一となり、抄紙後の
地合崩れなどの危険を常にはらんでいる。この点に関し
て、アニオン性物質として、ベントナイトやコロイドシ
リカを添加する方法は、分散の点では良いが凝集力の点
で不足であり、カチオン性高分子との組み合わせで生成
するフロック強度がやや弱すぎる傾向がある。そのた
め、併用するカチオン性高分子と組み合わせる最適なア
ニオン性物質の検討が切望されている。
ヤ−上の歩留率を向上させることは、排水負荷の軽減、
製造コストの低下、填量分を効率良くリサイクルするこ
となど重要な意味を有している。そのため現在まで種々
の歩留向上法が提案されている。たとえば、カチオン性
または両性高分子を添加、混合した後、コロイドシリカ
を添加、混合して抄紙する方法(特開平3−27676
号公報)、アニオン化度25〜60モル%の水溶性高分
子を添加した後、カチオン性デンプンあるいはポリアク
リルアミドのホフマン反応物を添加する方法(特開昭6
0−185900号公報)、カチオン性高分子を添加、
混合した後、ベントナイトを添加する方法(特開昭62
−191598号公報)、高分子量カチオン性高分子を
添加、混合した後、中分子量アニオン性高分子を添加す
る方法(特開4−245998号公報)、カチオン性高
分子を添加、混合した後、アニオン性高分子とベントナ
イトの混合物を添加する方法(特開昭64−61588
号公報)などである。このうち特にカチオン性高分子と
アニオン性高分子を併用する方法は、アニオン性高分子
を添加する順序として普通、カチオン性高分子を添加す
る後になるため添加場所としてスクリ−ン出口になるこ
とが多い。そのため、マシンまでの距離が短く、どうし
てもアニオン性高分子の分散が不均一となり、抄紙後の
地合崩れなどの危険を常にはらんでいる。この点に関し
て、アニオン性物質として、ベントナイトやコロイドシ
リカを添加する方法は、分散の点では良いが凝集力の点
で不足であり、カチオン性高分子との組み合わせで生成
するフロック強度がやや弱すぎる傾向がある。そのた
め、併用するカチオン性高分子と組み合わせる最適なア
ニオン性物質の検討が切望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カチ
オン性および/または両性高分子物質と組み合わせるこ
とにより、ワイヤ−上の歩留を向上させる処方を開発す
ることにある。すなわち、既存のコロイドシリカやベン
トナイトに較べ併用するカチオン性高分子の添加量の微
妙な調節や抄紙工程で係る種々のせん断力に影響されに
くく、しかも抄紙後の紙の地合崩れをおこさない適度な
強度を有するフロック生成をするアニオン性物質、特に
従来のアニオン性水溶性高分子溶液に較べ分散の良い処
方を検討することである。
オン性および/または両性高分子物質と組み合わせるこ
とにより、ワイヤ−上の歩留を向上させる処方を開発す
ることにある。すなわち、既存のコロイドシリカやベン
トナイトに較べ併用するカチオン性高分子の添加量の微
妙な調節や抄紙工程で係る種々のせん断力に影響されに
くく、しかも抄紙後の紙の地合崩れをおこさない適度な
強度を有するフロック生成をするアニオン性物質、特に
従来のアニオン性水溶性高分子溶液に較べ分散の良い処
方を検討することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
鋭意研究を重ねた結果、カチオン性あるいは両性高分子
物質のうち一種または二種以上と無機塩あるいは無機酸
により、特定物質の添加処理により水溶液粘度を低下さ
せたアニオン性水溶性高分子とを組み合わせることによ
り、歩留率が向上することがわかり本発明に達した。す
なわち本発明の請求項1の発明は、抄紙前の製紙原料中
にカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子、カチオ
ン性デンプンあるいは両性デンプンのうち一種又は二種
以上を添加、混合した後、無機塩あるいは無機酸によ
り、アニオン性水溶性高分子の見かけ粘度を低下させた
水溶液を添加することを特徴とする歩留向上方法に関す
る。
鋭意研究を重ねた結果、カチオン性あるいは両性高分子
物質のうち一種または二種以上と無機塩あるいは無機酸
により、特定物質の添加処理により水溶液粘度を低下さ
せたアニオン性水溶性高分子とを組み合わせることによ
り、歩留率が向上することがわかり本発明に達した。す
なわち本発明の請求項1の発明は、抄紙前の製紙原料中
にカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子、カチオ
ン性デンプンあるいは両性デンプンのうち一種又は二種
以上を添加、混合した後、無機塩あるいは無機酸によ
り、アニオン性水溶性高分子の見かけ粘度を低下させた
水溶液を添加することを特徴とする歩留向上方法に関す
る。
【0005】請求項2の発明は、アニオン性水溶性高分
子が、アニオン性単量体を5〜50モル%含有する単量
体混合物の共重合体であることを特徴とする請求項1に
記載の歩留向上方法である。
子が、アニオン性単量体を5〜50モル%含有する単量
体混合物の共重合体であることを特徴とする請求項1に
記載の歩留向上方法である。
【0006】請求項3の発明は、アニオン性水溶性高分
子が、(メタ)アクリル酸を5〜50モル%、アクリル
アミドを50〜95モル%含有する単量体混合物の共重
合体であるあることを特徴とする請求項1あるいは2に
記載の歩留向上方法である。
子が、(メタ)アクリル酸を5〜50モル%、アクリル
アミドを50〜95モル%含有する単量体混合物の共重
合体であるあることを特徴とする請求項1あるいは2に
記載の歩留向上方法である。
【0007】請求項4の発明は、アニオン性水溶性高分
子分の分子量が、100万以上、2000万以下である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の歩留
向上方法である。
子分の分子量が、100万以上、2000万以下である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の歩留
向上方法である。
【0008】請求項5の発明は、カチオン性あるいは両
性水溶性高分子の分子量が、100万以上、2000万
以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の製紙方法である。
性水溶性高分子の分子量が、100万以上、2000万
以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の製紙方法である。
【0009】請求項6カチオン性あるいは両性デンプン
の分子量が、5万以上、500万以下であることを特徴
とする請求項1〜5のいずれかに記載の製紙方法であ
る。
の分子量が、5万以上、500万以下であることを特徴
とする請求項1〜5のいずれかに記載の製紙方法であ
る。
【0010】請求項7の発明は、アニオン性水溶性高分
子の見かけ粘度低下させた水溶液の粘度が、0.1〜
0.5重量%において5〜1000mPa・sであるこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の歩留向
上方法である。
子の見かけ粘度低下させた水溶液の粘度が、0.1〜
0.5重量%において5〜1000mPa・sであるこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の歩留向
上方法である。
【0011】請求項8の発明は、無機塩あるいは無機酸
が塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸ナトリウム、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩酸
あるいは硝酸のうちから選択された少なくとも一つであ
ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の歩
留向上方法である。
が塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸ナトリウム、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩酸
あるいは硝酸のうちから選択された少なくとも一つであ
ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の歩
留向上方法である。
【0012】請求項9の発明は、抄紙pHが6.0〜
9.0であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
に記載の製紙方法である。
9.0であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
に記載の製紙方法である。
【0013】請求項10の発明は、抄紙前の製紙原料中
にカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子、カチオ
ン性デンプンあるいは両性デンプンのうち一種又は二種
以上をファンポンプの手前あるいはスクリ−ンの入り口
で添加し、無機塩あるいは無機酸により、アニオン性水
溶性高分子の見かけ粘度を低下させた水溶液をスクリ−
ンの入り口あるいは出口で添加することを特徴とする請
求項1〜9のいずれかに記載の製紙方法である。
にカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子、カチオ
ン性デンプンあるいは両性デンプンのうち一種又は二種
以上をファンポンプの手前あるいはスクリ−ンの入り口
で添加し、無機塩あるいは無機酸により、アニオン性水
溶性高分子の見かけ粘度を低下させた水溶液をスクリ−
ンの入り口あるいは出口で添加することを特徴とする請
求項1〜9のいずれかに記載の製紙方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で使用するアニオン性水溶
性高分子は、アニオン性単量体を含有する水溶性単量体
混合物を、定法により共重合した共重合体である。具体
的な重合方法としては、水溶液重合、油中水型エマルジ
ョン重合、有機溶媒中での分散重合など一般的な粉末
品、水溶液品あるいはエマルジョン品など使用可能であ
る。使用するアニオン性単量体としては、メタクリル
酸、アクリル酸あるいはイタコン酸などである。また、
共重合する他の非イオン性の単量体としては、(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢
酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアク
リルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルム
アミド、N−ビニルアセトアミドなどがあげられ、これ
らアニオン性単量体あるいは非イオン性の単量体のうち
から一種または二種以上と組み合わせた共重合が可能で
ある。最も好ましい組み合わせとしては、アクリル酸と
アクリルアミドである。これらアニオン性単量体が
(共)重合体中でしめる割合は5〜50モル%であり、
好ましくは10〜50モル%である。5モル%未満で
は、アニオン性重合体としての機能が発現せず、50モ
ル%以上では、歩留率が低下する。
性高分子は、アニオン性単量体を含有する水溶性単量体
混合物を、定法により共重合した共重合体である。具体
的な重合方法としては、水溶液重合、油中水型エマルジ
ョン重合、有機溶媒中での分散重合など一般的な粉末
品、水溶液品あるいはエマルジョン品など使用可能であ
る。使用するアニオン性単量体としては、メタクリル
酸、アクリル酸あるいはイタコン酸などである。また、
共重合する他の非イオン性の単量体としては、(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢
酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアク
リルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルム
アミド、N−ビニルアセトアミドなどがあげられ、これ
らアニオン性単量体あるいは非イオン性の単量体のうち
から一種または二種以上と組み合わせた共重合が可能で
ある。最も好ましい組み合わせとしては、アクリル酸と
アクリルアミドである。これらアニオン性単量体が
(共)重合体中でしめる割合は5〜50モル%であり、
好ましくは10〜50モル%である。5モル%未満で
は、アニオン性重合体としての機能が発現せず、50モ
ル%以上では、歩留率が低下する。
【0015】分散液を構成する高分子の分子量として
は、100万〜2000万であり、好ましくは、500
万〜2000万である。100万以下では凝集力が不足
し歩留率が低下し、2000万以上では、凝集力が強す
ぎ抄紙後の地合崩れを起こす。また、溶液粘度も高くな
り過ぎ分散性も悪くなるほか、水溶液の取り扱いも悪く
なる。
は、100万〜2000万であり、好ましくは、500
万〜2000万である。100万以下では凝集力が不足
し歩留率が低下し、2000万以上では、凝集力が強す
ぎ抄紙後の地合崩れを起こす。また、溶液粘度も高くな
り過ぎ分散性も悪くなるほか、水溶液の取り扱いも悪く
なる。
【0016】重合条件は通常、使用する単量体や共重合
モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜10
0℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使
用する。たとえば、アンモニウムやカリウムのペルオク
ソニ硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムのようなレドックス
系、あるいは水溶性のアゾ開始剤、たとえば2、2−ア
ゾビスアミジノプロパンニ塩化水素化物、2、2−アゾ
ビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン]ニ塩化水素化物、油溶性のアゾビスイソ
ブチロニトリル、過酸化物では、ラウリルパ−オキサイ
ドなどがある。油溶性の開始剤を使用する場合は、水混
和性の溶剤に一度溶解して重合溶液に添加する。
モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜10
0℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使
用する。たとえば、アンモニウムやカリウムのペルオク
ソニ硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムのようなレドックス
系、あるいは水溶性のアゾ開始剤、たとえば2、2−ア
ゾビスアミジノプロパンニ塩化水素化物、2、2−アゾ
ビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン]ニ塩化水素化物、油溶性のアゾビスイソ
ブチロニトリル、過酸化物では、ラウリルパ−オキサイ
ドなどがある。油溶性の開始剤を使用する場合は、水混
和性の溶剤に一度溶解して重合溶液に添加する。
【0017】アニオン性水溶性高分子と組み合わせて使
用するカチオン性水溶性高分子あるいは両性水溶性高分
子は、アクリル系カチオン性単量体、たとえば、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドなどの無機酸や有機酸
の塩、あるいは塩化メチルや塩化ベンジルによる四級ア
ンモニウム塩の単独あるいは共重合体、あるいはアクリ
ルアミドなど非イオン性単量体との共重合体である。例
えば単量体として、(メタ)アクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイル
オキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム
塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチ
ルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)ア
クリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベン
ジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノ
プロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などがあ
げられ、これら単量体と非イオン性単量体との共重合体
である。共重合する単量体としてはアクリルアミドが好
ましい。また(メタ)アクリル酸などアニオン性単量体
を共重合することにより両性高分子を合成し使用するこ
ともできる。これらカチオン性高分子中のカチオン性基
を構成するカチオン性単量体のモル%は10〜80モル
%である。また両性高分子の場合、カチオン性単量体の
構成モル%は、20〜80モル%である。アニオン性単
量体の構成モル%は、5〜30モル%であり、好ましく
は、10〜20モル%である。
用するカチオン性水溶性高分子あるいは両性水溶性高分
子は、アクリル系カチオン性単量体、たとえば、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドなどの無機酸や有機酸
の塩、あるいは塩化メチルや塩化ベンジルによる四級ア
ンモニウム塩の単独あるいは共重合体、あるいはアクリ
ルアミドなど非イオン性単量体との共重合体である。例
えば単量体として、(メタ)アクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイル
オキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム
塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチ
ルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)ア
クリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベン
ジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノ
プロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などがあ
げられ、これら単量体と非イオン性単量体との共重合体
である。共重合する単量体としてはアクリルアミドが好
ましい。また(メタ)アクリル酸などアニオン性単量体
を共重合することにより両性高分子を合成し使用するこ
ともできる。これらカチオン性高分子中のカチオン性基
を構成するカチオン性単量体のモル%は10〜80モル
%である。また両性高分子の場合、カチオン性単量体の
構成モル%は、20〜80モル%である。アニオン性単
量体の構成モル%は、5〜30モル%であり、好ましく
は、10〜20モル%である。
【0018】これらカチオン性水溶高分子性あるいは両
性水溶性高分子の分子量は、100万〜2000万であ
るが、好ましくは300万〜1500万である。100
万以下では凝集力が不足し歩留率が低下し、2000万
以上では、凝集力が高すぎ抄紙後の地合崩れを起こす。
また、溶液粘度も高くなり過ぎ分散性も悪くなるほか、
水溶液の取り扱いも悪くなる。
性水溶性高分子の分子量は、100万〜2000万であ
るが、好ましくは300万〜1500万である。100
万以下では凝集力が不足し歩留率が低下し、2000万
以上では、凝集力が高すぎ抄紙後の地合崩れを起こす。
また、溶液粘度も高くなり過ぎ分散性も悪くなるほか、
水溶液の取り扱いも悪くなる。
【0019】また本発明で使用するカチオンデンプンの
カチオン化度としては、グルコ−ス単位に対して0.5
モル%以上、5モル%以下、好ましくは1モル%以上、
5モル%以下である。0.5モル%以上ではカチオン性
が低すぎ併用するアニオン性水溶性高分子との相互作用
が弱すぎ、また5モル%以上変性したカチオン性デンプ
ンは市販されていないので実用的ではない。さらに両性
デンプンのカチオン化度は1モル%以上、5モル%以下
であり、アニオン化度は0.5モル%以上、2モル%以
下である。カチオン化度が1モル%以下では、両性高分
子の効果が発現せず、また5モル%以上ではカチオン性
が高くなり過ぎ両性高分子の効果が発現しない。アニオ
ン化度が0.2モル%未満、2モル%以上における場合
も前記と同様に両性高分子の効果が発現しないからであ
る。
カチオン化度としては、グルコ−ス単位に対して0.5
モル%以上、5モル%以下、好ましくは1モル%以上、
5モル%以下である。0.5モル%以上ではカチオン性
が低すぎ併用するアニオン性水溶性高分子との相互作用
が弱すぎ、また5モル%以上変性したカチオン性デンプ
ンは市販されていないので実用的ではない。さらに両性
デンプンのカチオン化度は1モル%以上、5モル%以下
であり、アニオン化度は0.5モル%以上、2モル%以
下である。カチオン化度が1モル%以下では、両性高分
子の効果が発現せず、また5モル%以上ではカチオン性
が高くなり過ぎ両性高分子の効果が発現しない。アニオ
ン化度が0.2モル%未満、2モル%以上における場合
も前記と同様に両性高分子の効果が発現しないからであ
る。
【0020】これらカチオン性あるいは両性デンプンの
分子量としては、1万以上、500万位かであり、酸化
処理あるいは酵素処理をして分子量を下げたものより
も、天然のデンプン類をそのままカチオン性あるいは両
性に変性したものが好ましい。
分子量としては、1万以上、500万位かであり、酸化
処理あるいは酵素処理をして分子量を下げたものより
も、天然のデンプン類をそのままカチオン性あるいは両
性に変性したものが好ましい。
【0021】本発明で使用する無機塩あるいは無機酸に
より、アニオン性水溶性高分子の見かけ粘度を低下させ
た水溶液は、まず既存の水溶液製品、エマルジョン製品
あるいは粉末製品の0.1〜0.5重量%、好ましくは
0.2〜0.3重量%の水溶液を調製し、その後、前記
無機塩の場合は、液量に対して2.0〜5.0重量%添
加する。また、無機酸の場合は、液量に対して0.2〜
1.0重量%添加する。通常、アクリル酸/アクリルア
ミド=20/80(モル比)の共重合体の粉末で分子量
1300万程度、0.2重量%の水溶液粘度は400〜
800mPa・sであるが、これに無機塩を対水溶液4
重量%添加すると、40〜100mPa・sになる。し
たがって、この場合は約1/10の水溶液粘度となる。
また、無機塩を対水溶液2〜3重量%添加でも、1/5
程度に減少し十分効果を発揮する。0.5重量%溶液で
は、無機塩添加前では、300〜2000mPa・sで
あるが、塩添加後では、5〜1000mPa・sにな
る。さらに無機酸を添加する場合は、カルボキシル基の
解離度の変化を利用してpHを3.0〜4.0に調節す
ることにより粘度を低下させる。本発明のメリットとし
て、通常のアニオン性水溶性高分子がそのまま使用可能
なことである。見かけ粘度が低いということは、それだ
け製紙原料中での分散性が良く、添加場所としてスクリ
−ンの出口などマシンにより近い場所で添加しても、不
均一な分散によるトラブルの危険性が低いといえる。
より、アニオン性水溶性高分子の見かけ粘度を低下させ
た水溶液は、まず既存の水溶液製品、エマルジョン製品
あるいは粉末製品の0.1〜0.5重量%、好ましくは
0.2〜0.3重量%の水溶液を調製し、その後、前記
無機塩の場合は、液量に対して2.0〜5.0重量%添
加する。また、無機酸の場合は、液量に対して0.2〜
1.0重量%添加する。通常、アクリル酸/アクリルア
ミド=20/80(モル比)の共重合体の粉末で分子量
1300万程度、0.2重量%の水溶液粘度は400〜
800mPa・sであるが、これに無機塩を対水溶液4
重量%添加すると、40〜100mPa・sになる。し
たがって、この場合は約1/10の水溶液粘度となる。
また、無機塩を対水溶液2〜3重量%添加でも、1/5
程度に減少し十分効果を発揮する。0.5重量%溶液で
は、無機塩添加前では、300〜2000mPa・sで
あるが、塩添加後では、5〜1000mPa・sにな
る。さらに無機酸を添加する場合は、カルボキシル基の
解離度の変化を利用してpHを3.0〜4.0に調節す
ることにより粘度を低下させる。本発明のメリットとし
て、通常のアニオン性水溶性高分子がそのまま使用可能
なことである。見かけ粘度が低いということは、それだ
け製紙原料中での分散性が良く、添加場所としてスクリ
−ンの出口などマシンにより近い場所で添加しても、不
均一な分散によるトラブルの危険性が低いといえる。
【0022】アニオン性水溶性高分子の見かけ粘度を低
下させるための無機塩としては、アルカリ金属のハロゲ
ン化物あるいは硝酸塩である。すなわち、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨ
ウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硝酸ナトリウム、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウムあるいは硫酸アンモニウム
などである。無機酸としては、塩酸あるいは硝酸であ
る。これらのなかで特に好ましいものは、塩化ナトリウ
ムである。
下させるための無機塩としては、アルカリ金属のハロゲ
ン化物あるいは硝酸塩である。すなわち、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨ
ウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硝酸ナトリウム、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウムあるいは硫酸アンモニウム
などである。無機酸としては、塩酸あるいは硝酸であ
る。これらのなかで特に好ましいものは、塩化ナトリウ
ムである。
【0023】上記アニオン性水溶性高分子の添加量とし
ては、製紙原料の固形分に対して20ppm〜5000
ppmであり、好ましくは50ppm〜1000ppm
である。またカチオン性あるいは両性高分子の添加量と
しては、20ppm〜5000ppmであり、好ましく
は50ppm〜1000ppmである。さらにカチオン
性あるいは両性デンプンの添加量としては、500pp
m〜10000ppmであり、好ましくは2000pp
m〜10000ppmである。カチオン性あるいは両性
高分子物質の添加場所としては、製紙原料が白水により
希釈されるファンポンプ入り口、あるいはスクリ−ン入
り口などが考えられる。またアニオン性水溶性高分子の
添加場所としては、スクリ−ン入り口あるいはスクリ−
ン出口などが考えられる。
ては、製紙原料の固形分に対して20ppm〜5000
ppmであり、好ましくは50ppm〜1000ppm
である。またカチオン性あるいは両性高分子の添加量と
しては、20ppm〜5000ppmであり、好ましく
は50ppm〜1000ppmである。さらにカチオン
性あるいは両性デンプンの添加量としては、500pp
m〜10000ppmであり、好ましくは2000pp
m〜10000ppmである。カチオン性あるいは両性
高分子物質の添加場所としては、製紙原料が白水により
希釈されるファンポンプ入り口、あるいはスクリ−ン入
り口などが考えられる。またアニオン性水溶性高分子の
添加場所としては、スクリ−ン入り口あるいはスクリ−
ン出口などが考えられる。
【0024】本発明の歩留向上に関する製紙方法の適用
可能な抄紙pHとしては、酸性抄紙にも適用可能だが、
中性抄紙において他の処理法に比較して優れた効果を発
揮する。従って、抄紙pHとして6.0〜9.0の範囲
においてメリットがある。対象となる紙製品として、上
質あるいは中質の印刷用紙、または中芯原紙などであ
る。
可能な抄紙pHとしては、酸性抄紙にも適用可能だが、
中性抄紙において他の処理法に比較して優れた効果を発
揮する。従って、抄紙pHとして6.0〜9.0の範囲
においてメリットがある。対象となる紙製品として、上
質あるいは中質の印刷用紙、または中芯原紙などであ
る。
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0025】(アニオン性水溶液高分子溶液の調製)ア
クリル酸ナトリウム/アクリルアミド=20/80(モ
ル比)からなる共重合体を水溶液重合品、油中水型エマ
ルジョン重合品、油中水型分散重合法後、重合物を粉末
品とした製品をそれぞれ合成し、0.2重量%とした溶
液を調製した。次ぎに、塩化ナトリウムを対液4.0重
量%となるよう添加し溶液粘度を減少させたもの(試作
−1、2、3)塩酸で溶液pHを4.0に調整したもの
(試作−4、5、6)、また塩化ナトリウムを添加しな
いもの(比較−1、2、3)をそれぞれ調製し、各溶液
の粘度を測定した。結果を表1に示す。
クリル酸ナトリウム/アクリルアミド=20/80(モ
ル比)からなる共重合体を水溶液重合品、油中水型エマ
ルジョン重合品、油中水型分散重合法後、重合物を粉末
品とした製品をそれぞれ合成し、0.2重量%とした溶
液を調製した。次ぎに、塩化ナトリウムを対液4.0重
量%となるよう添加し溶液粘度を減少させたもの(試作
−1、2、3)塩酸で溶液pHを4.0に調整したもの
(試作−4、5、6)、また塩化ナトリウムを添加しな
いもの(比較−1、2、3)をそれぞれ調製し、各溶液
の粘度を測定した。結果を表1に示す。
【0026】
【実施例1〜12】上質紙製造用の製紙原料(LBKP
を主体としたもの、pH6.23、全ss分2.37
%、灰分0.41%)を検体として、パルプ濃度0.9
重量%に水道水を用いて希釈、ブリット式ダイナミック
ジャ−テスタ−により歩留率を測定した。添加薬品とし
て、カチオン性デンプン、対製紙原料0.5重量%(以
下同様)、軽質炭酸カルシウム、20%、中性ロジンサ
イズ、0.5%、硫酸バンド0.6%、表2のカチオン
性/両性高分子C−1〜C−2、AM−1〜AM−2を
それぞれ0.02%、および表1の本発明、塩化ナトリ
ウム添加処理によるアニオン性水溶性高分子溶液、試作
−1、2、3を0.01%それぞれこの順で15秒間隔
により下記試験条件で添加し、攪拌を開始する。全薬品
添加後のpHは6.87であった。30秒後に10秒間
白水を排出し、30秒間白水を採取し、下記条件で総歩
留率を測定した。なお、攪拌条件は、回転数1000
r.p.m.、ワイヤー125Pスクリーン(200メ
ッシュ相当)、総歩留率(SS濃度)はADVANTE
C NO.2にて濾過し測定した。また乾燥後、濾紙を
600℃で焼却し灰分を測定することにより炭酸カルシ
ウムの歩留率を算出した。定結果を表3に示す。
を主体としたもの、pH6.23、全ss分2.37
%、灰分0.41%)を検体として、パルプ濃度0.9
重量%に水道水を用いて希釈、ブリット式ダイナミック
ジャ−テスタ−により歩留率を測定した。添加薬品とし
て、カチオン性デンプン、対製紙原料0.5重量%(以
下同様)、軽質炭酸カルシウム、20%、中性ロジンサ
イズ、0.5%、硫酸バンド0.6%、表2のカチオン
性/両性高分子C−1〜C−2、AM−1〜AM−2を
それぞれ0.02%、および表1の本発明、塩化ナトリ
ウム添加処理によるアニオン性水溶性高分子溶液、試作
−1、2、3を0.01%それぞれこの順で15秒間隔
により下記試験条件で添加し、攪拌を開始する。全薬品
添加後のpHは6.87であった。30秒後に10秒間
白水を排出し、30秒間白水を採取し、下記条件で総歩
留率を測定した。なお、攪拌条件は、回転数1000
r.p.m.、ワイヤー125Pスクリーン(200メ
ッシュ相当)、総歩留率(SS濃度)はADVANTE
C NO.2にて濾過し測定した。また乾燥後、濾紙を
600℃で焼却し灰分を測定することにより炭酸カルシ
ウムの歩留率を算出した。定結果を表3に示す。
【0027】
【比較例1〜12】アニオン性水溶性高分子として、無
機塩及び無機酸を添加していないもの比較−1、2、3
を用い、実施例1〜12と同様にブリット式ダイナミッ
クジャ−テスタ−により歩留率を測定した。結果を表3
に示す。
機塩及び無機酸を添加していないもの比較−1、2、3
を用い、実施例1〜12と同様にブリット式ダイナミッ
クジャ−テスタ−により歩留率を測定した。結果を表3
に示す。
【0028】表3の結果から、本発明の塩化ナトリウム
添加処理した溶液を使用した場合は、いずれも良好な地
合と高い総歩留率と灰分歩留率を達成していることがわ
かる。それに対して、無機塩及び無機酸を添加していな
いものを用いた比較例1〜12は、地合の悪化と歩留率
が低下していることがわかる。
添加処理した溶液を使用した場合は、いずれも良好な地
合と高い総歩留率と灰分歩留率を達成していることがわ
かる。それに対して、無機塩及び無機酸を添加していな
いものを用いた比較例1〜12は、地合の悪化と歩留率
が低下していることがわかる。
【0029】
【実施例13〜24】中質紙原料(LBKP/DIP/
TMP=10/60/30、pH7.1、全ss2.4
0%、灰分0.30%)を用い、中性抄紙の条件で実施
例1〜8と同様な操作により歩留率を測定した。添加薬
品として、カチオン性デンプン、対製紙原料0.25
%、タルク5.5%、中性ロジンサイズ、0.2%、硫
酸バンド0.5%、表2のカチオン性/両性高分子をそ
れぞれ0.015%、および本発明の塩酸添加処理した
アニオン性水溶性高分子溶液、試作−4、5、6を0.
01%それぞれこの順で添加した。全薬品添加後のpH
は7.15であった。結果を表4に示す.
TMP=10/60/30、pH7.1、全ss2.4
0%、灰分0.30%)を用い、中性抄紙の条件で実施
例1〜8と同様な操作により歩留率を測定した。添加薬
品として、カチオン性デンプン、対製紙原料0.25
%、タルク5.5%、中性ロジンサイズ、0.2%、硫
酸バンド0.5%、表2のカチオン性/両性高分子をそ
れぞれ0.015%、および本発明の塩酸添加処理した
アニオン性水溶性高分子溶液、試作−4、5、6を0.
01%それぞれこの順で添加した。全薬品添加後のpH
は7.15であった。結果を表4に示す.
【0030】
【比較例13〜24】表2のカチオン/両性高分子、ま
た表1の無機塩及び無機酸を添加していないアニオン性
水溶性高分子、比較−1、2、3を用い、実施例13〜
24と同様にブリット式ダイナミックジャ−テスタ−に
より歩留率を測定した。結果を表4に示す。
た表1の無機塩及び無機酸を添加していないアニオン性
水溶性高分子、比較−1、2、3を用い、実施例13〜
24と同様にブリット式ダイナミックジャ−テスタ−に
より歩留率を測定した。結果を表4に示す。
【0031】表4の結果から、本発明の無機酸添加処理
したものを使用した場合は、いずれも良好な地合と高い
総歩留率及び灰分歩留率を達成していることがわかる。
それに対して、無機塩及び無機酸を添加していないアニ
オン性水溶性高分子を用いた場合は、地合の悪化と明ら
かに総歩留率と灰分歩留率が低下していることがわか
る。
したものを使用した場合は、いずれも良好な地合と高い
総歩留率及び灰分歩留率を達成していることがわかる。
それに対して、無機塩及び無機酸を添加していないアニ
オン性水溶性高分子を用いた場合は、地合の悪化と明ら
かに総歩留率と灰分歩留率が低下していることがわか
る。
【0032】
【実施例25〜36】ダンボ−ルの中芯原紙用原料(p
H7.5、全ss2.56%、灰分0.53%)を用
い、中性抄紙の条件で実施例12〜24と同様な操作に
より歩留率を測定した。添加薬品として、表2のカチオ
ン性/両性高分子を0.010%添加し、および表1の
本発明、塩化ナトリウム添加処理したアニオン性水溶性
高分子、試作−1、2、3を0.005%それぞれこの
順で添加した。全薬品添加後のpHは7.52であっ
た。結果を表5に示す.
H7.5、全ss2.56%、灰分0.53%)を用
い、中性抄紙の条件で実施例12〜24と同様な操作に
より歩留率を測定した。添加薬品として、表2のカチオ
ン性/両性高分子を0.010%添加し、および表1の
本発明、塩化ナトリウム添加処理したアニオン性水溶性
高分子、試作−1、2、3を0.005%それぞれこの
順で添加した。全薬品添加後のpHは7.52であっ
た。結果を表5に示す.
【0033】
【比較例25〜36】表2カチオン/両性高分子を用
い、また無機塩及び無機酸を添加していないアニオン性
水溶性高分子、比較−1、2、3を用い、実施例24〜
36と同様にブリット式ダイナミックジャ−テスタ−に
より歩留率を測定した。結果を表5に示す。
い、また無機塩及び無機酸を添加していないアニオン性
水溶性高分子、比較−1、2、3を用い、実施例24〜
36と同様にブリット式ダイナミックジャ−テスタ−に
より歩留率を測定した。結果を表5に示す。
【0034】表5の結果から、本発明の無機塩添加処理
したものを使用した場合は、いずれも良好な地合と高い
総歩留率及び灰分歩留率を達成していることがわかる。
それに対して、無機塩及び無機酸を添加していないアニ
オン性水溶性高分子を用いた場合は、地合の悪化と明ら
かに総歩留率と灰分歩留率が低下していることがわか
る。
したものを使用した場合は、いずれも良好な地合と高い
総歩留率及び灰分歩留率を達成していることがわかる。
それに対して、無機塩及び無機酸を添加していないアニ
オン性水溶性高分子を用いた場合は、地合の悪化と明ら
かに総歩留率と灰分歩留率が低下していることがわか
る。
【0035】
【実施例37〜48】上質紙製造用の製紙原料(実施例
1〜8と同様な原料)を検体として試験を行った。添加
薬品として、表2のカチオン性/両性高分子凝集剤を
0.015、軽質炭酸カルシウム、15%、中性サイズ
剤としてアルキルケテンダイマ−を0.15%、本発明
の塩化ナトリウム添加処理したアニオン性水溶性高分
子、試作−1、2、3を0.015%それぞれこの順で
添加した。全薬品添加後のpHは8.41であった。結
果を表6に示す。
1〜8と同様な原料)を検体として試験を行った。添加
薬品として、表2のカチオン性/両性高分子凝集剤を
0.015、軽質炭酸カルシウム、15%、中性サイズ
剤としてアルキルケテンダイマ−を0.15%、本発明
の塩化ナトリウム添加処理したアニオン性水溶性高分
子、試作−1、2、3を0.015%それぞれこの順で
添加した。全薬品添加後のpHは8.41であった。結
果を表6に示す。
【0036】
【比較例37〜48】実施例37〜48と同様に試験を
行った。アニオン性水溶性高分子として表1無機塩及び
無機酸を添加していないもの比較−1、2、3を用い
た。結果を表6に示す。
行った。アニオン性水溶性高分子として表1無機塩及び
無機酸を添加していないもの比較−1、2、3を用い
た。結果を表6に示す。
【0037】表6の結果から、本発明の無機塩添加処理
したものを使用した場合は、いずれも良好な地合と高い
総歩留率及び灰分歩留率を達成していることがわかる。
それに対して、無機塩及び無機酸を添加していないアニ
オン性水溶性高分子を用いた場合は、地合の悪化と明ら
かに総歩留率と灰分歩留率が低下していることがわか
る。
したものを使用した場合は、いずれも良好な地合と高い
総歩留率及び灰分歩留率を達成していることがわかる。
それに対して、無機塩及び無機酸を添加していないアニ
オン性水溶性高分子を用いた場合は、地合の悪化と明ら
かに総歩留率と灰分歩留率が低下していることがわか
る。
【0038】
【表1】 溶液粘度:mPa・s
【0039】
【表2】 AAM:アクリルアミド、AAC:アクリル酸(モル
%) DMQ:アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウム塩化物(モル%)
%) DMQ:アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウム塩化物(モル%)
【0040】
【表3】 総歩留率:単位は%、灰分歩留率:単位は% 地合、○:良、△:やや不良、×:不良
【0041】
【表4】 総歩留率:単位は%、灰分歩留率:単位は% 地合、○:良、△:やや不良、×:不良
【0042】
【表5】 総歩留率:単位は%、灰分歩留率:単位は% 地合、○:良、△:やや不良、×:不良
【0043】
【表6】 総歩留率:単位は%、灰分歩留率:単位は% 地合、○:良、△:やや不良、×:不良
Claims (11)
- 【請求項1】 抄紙前の製紙原料中にカチオン性水溶性
高分子、両性水溶性高分子、カチオン性デンプンあるい
は両性デンプンのうち一種又は二種以上を添加、混合し
た後、無機塩あるいは無機酸により、アニオン性水溶性
高分子の見かけ粘度を低下させた水溶液を添加すること
を特徴とする歩留向上方法。 - 【請求項2】 アニオン性水溶性高分子が、アニオン性
単量体を5〜50モル%含有する単量体混合物の共重合
体であることを特徴とする請求項1に記載の歩留向上方
法。 - 【請求項3】 アニオン性水溶性高分子が、(メタ)ア
クリル酸を5〜50モル%、アクリルアミドを50〜9
5モル%含有する単量体混合物の共重合体であるあるこ
とを特徴とする請求項1あるいは2に記載の歩留向上方
法。 - 【請求項4】 アニオン性水溶性高分子分の分子量が、
100万以上、2000万以下であることを特徴とする
請求項1〜3のいずれかに記載の歩留向上方法。 - 【請求項5】 カチオン性あるいは両性水溶性高分子の
分子量が、100万以上、2000万以下であることを
特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製紙方法。 - 【請求項6】 カチオン性あるいは両性デンプンの分子
量が、5万以上、500万以下であることを特徴とする
請求項1〜5のいずれかに記載の製紙方法。 - 【請求項7】 アニオン性水溶性高分子の見かけ粘度を
低下させた水溶液の濃度が、0.1〜0.5重量%であ
ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の歩
留向上方法。 - 【請求項8】 アニオン性水溶性高分子の見かけ粘度を
低下させた水溶液の粘度が濃度0.1〜0.5重量%に
おいて、5〜1000mPa・sであることを特徴とす
る請求項1〜7のいずれかに記載の歩留向上方法。 - 【請求項9】 無機塩あるいは無機酸が塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、
硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩酸あるいは硝酸の
うちから選択された少なくとも一つであることを特徴と
する請求項1〜8のいずれかに記載の歩留向上方法。 - 【請求項10】 抄紙pHが6.0〜9.0であること
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の製紙方
法。 - 【請求項11】 抄紙前の製紙原料中にカチオン性水溶
性高分子、両性水溶性高分子、カチオン性デンプンある
いは両性デンプンのうち一種又は二種以上をファンポン
プの手前あるいはスクリ−ンの入り口で添加し、無機塩
あるいは無機酸により、アニオン性水溶性高分子の見か
け粘度を低下させた水溶液をスクリ−ンの入り口あるい
は出口で添加することを特徴とする請求項1〜10のい
ずれかに記載の製紙方法。 【0001】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031549A JP2001295196A (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 歩留向上方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031549A JP2001295196A (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 歩留向上方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001295196A true JP2001295196A (ja) | 2001-10-26 |
Family
ID=18556289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000031549A Pending JP2001295196A (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 歩留向上方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001295196A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007046180A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Kurita Water Ind Ltd | 製紙方法 |
JP2007534858A (ja) * | 2004-04-29 | 2007-11-29 | エスエヌエフ・ソシエテパルアクシオンシンプリフェ | 新規の歩留及び濾水向上剤に対応する紙及び厚紙の製造工程、及び得られる紙及び厚紙 |
JP2010144303A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Kao Corp | 塗工紙の製造方法 |
JP2011006831A (ja) * | 2009-05-28 | 2011-01-13 | Hymo Corp | 抄紙方法 |
JP2021112709A (ja) * | 2020-01-20 | 2021-08-05 | ハイモ株式会社 | 無機化合物含有凝集処理剤組成物 |
WO2021241662A1 (ja) * | 2020-05-28 | 2021-12-02 | 住友精化株式会社 | 水溶性ポリマー組成物 |
-
2000
- 2000-02-09 JP JP2000031549A patent/JP2001295196A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007534858A (ja) * | 2004-04-29 | 2007-11-29 | エスエヌエフ・ソシエテパルアクシオンシンプリフェ | 新規の歩留及び濾水向上剤に対応する紙及び厚紙の製造工程、及び得られる紙及び厚紙 |
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JP4735117B2 (ja) * | 2005-08-08 | 2011-07-27 | 栗田工業株式会社 | 製紙方法 |
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JP2021112709A (ja) * | 2020-01-20 | 2021-08-05 | ハイモ株式会社 | 無機化合物含有凝集処理剤組成物 |
JP7460067B2 (ja) | 2020-01-20 | 2024-04-02 | ハイモ株式会社 | 無機化合物含有凝集処理剤組成物 |
WO2021241662A1 (ja) * | 2020-05-28 | 2021-12-02 | 住友精化株式会社 | 水溶性ポリマー組成物 |
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