JP2912403B2 - 製紙用添加剤 - Google Patents

製紙用添加剤

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JP2912403B2 JP1886890A JP1886890A JP2912403B2 JP 2912403 B2 JP2912403 B2 JP 2912403B2 JP 1886890 A JP1886890 A JP 1886890A JP 1886890 A JP1886890 A JP 1886890A JP 2912403 B2 JP2912403 B2 JP 2912403B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紙の紙力増強剤に関する。更に詳しくは抄紙
する際のパルプスラリーのpH(以下、抄紙pHと称す)の
変動に対して効果の変動が小さく、またパルプスラリー
中に存在する溶解成分、例えば硫酸ナトリウムや硫酸カ
ルシウム等の無機塩、に対して効果の低下が小さい紙力
増強剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、紙力増強剤はアニオン性ポリアクリルアミド
(以下、ポリアクリルアミドをPAMと称す)の単独使用
が主流であったが、排水規制等の問題による白水のクロ
ーズド化、あるいは中性抄紙への移行、それに伴うサイ
ズ剤の定着不良、濾水性及び填料歩留等のさらなる向上
等が目的とされ、アニオン性PAMと両性(カチオン)PAM
の併用系に使用方法が変わってきた。アニオン性PAMと
両性(カチオン)PAMの併用により、濾水性能、填料や
サイズ剤の定着性能、及び紙力効果等は改善された。
又、最近ではアニオン性PAMと両性(カチオン)PAMの同
時添加処方、混合添加処方が開発され、さらなる濾水性
能、サイズ剤の定着、及び紙力効果が期待できるように
なった。しかしながら、設備面ではアニオン用と両性
(カチオン)用に2系列必要となる。又、洋紙分野で重
要視される白色度も大きく低下することが知られてい
る。これはアニオン性PAMと両性(カチオン)PAMの凝集
により、白色度を大きく低下させる微細繊維や白水系内
の塵等まで紙中に歩留らせることが大きな要因となって
いる。更に凝集力の強さから紙の地合の低下が問題とな
る場合もでている。
最近になり、第3級アミノ基を有するビニルモノマー
またはそれらの、有機ないし無機酸の塩類、あるいは該
第3級アミノ基を有するビニルモノマーと4級化剤との
反応によって得られる第4級アンモニウム塩類のカチオ
ン性ビニル単量体とアクリルアミドを主原料として製造
される紙力増強剤がかなり使用され始めている。これら
の紙力増強剤は一般的に単独で使用され、単独使用とし
ては比較的広い有効抄紙pH領域を持ち、紙力強度、サイ
ズ剤の定着効果、填料の歩留効果、及び白色度低下が小
さい特徴等を得られるが、強度面では、アニオン性PAM
と両性(カチオン)PAMの併用系に比べ満足できていな
いのが現状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は紙力効果が高く、更に抄紙pHの変動に対して
紙力効果の変動が小さく、またパルプスラリー中に存在
する溶解成分に対して紙力効果の変動が小さい製紙用添
加剤を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、本問題点を解決するために鋭意研究を
重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、次の発明である。
1) 反応性ビニル単量体を必須成分とし次の(A)〜
(D)に示す単量体の一種または2種以上からなる水溶
性共重合体の存在下で(メタ)アクリルアミド単量体を
必須成分とするビニル系単量体を重合することを特徴と
する製紙用添加剤の製造方法。
(A) (メタ)アクリルアミド単量体 (B) アニオン性ビニル単量体 (C) カチオン性ビニル単量体 (D) ノニオン性ビニル単量体 2) 水溶性重合体の存在下で重合するビニル系単量体
が、(メタ)アクリルアミド単量体の単独重合、または
(メタ)アクリルアミド単量体と更に次の(E)〜
(G)に示す単量体の1種または2種以上から選ばれる
単量体との共重合である1)に記載の製紙用添加剤の製
造方法。
(E) アニオン性ビニル単量体 (F) カチオン性ビニル単量体 (G) ノニオン性ビニル単量体 3) 1)ないし2)の製造方法で得られたことを特徴
とする製紙用添加剤。
4) 水溶性重合体に基づく固形分が、その存在下で
(メタ)アクリルアミド単量体を必須成分とするビニル
単量体を重合して得られる最終製品に基づく全固形分に
対して3wt%〜60wt%である3)記載の製紙用添加剤。
5) 水溶性重合体中の反応性ビニル単量体成分が0.01
mol%〜20mol%である3)項に記載の組成物。
6) 3)に記載の製紙用添加剤を、製紙用パルプ原料
の固形分に対して0.03wt%〜3wt%の範囲で添加するこ
とを特徴とする紙の製造方法。
7) 6)の製造方法で製造されたことを特徴とする
紙。
本発明を更に詳しく説明する。
特定の水溶性重合体の存在下で(メタ)アクリルアミ
ド単量体を必須成分とするビニル系単量体を重合して得
られる製紙用添加剤であるが、この最終製品の構成単位
として好ましいのは、(メタ)アクリルアミド単量体成
分が50〜97.9997mol%、反応性ビニル単量体成分が0.00
03mol〜12mol%、アニオン性ビニル単量体成分が0〜20
mol%、カチオン性ビニル単量体成分が2〜50mol%、ノ
ニオン性ビニル単量体成分が0〜30mol%である。従っ
てのこ構成単位は水溶性重合体と、その存在下で重合す
るビニル系単量体とで自由に構成して良い。特定の水溶
性重合体とは即ち、反応性ビニル単量体を必須成分とし
次の(A)〜(D)に示す単量体の一種または2種以上
からなる水溶性共重合体である。
(A) (メタ)アクリルアミド単量体 (B) アニオン性ビニル単量体 (C) カチオン性ビニル単量体 (D) ノニオン性ビニル単量体 本特許で述べる水溶性重合体中の反応性ビニル単量体
成分が0.01mol%〜20mol%である理由は0.01mol%未満
の場合は紙力増強効果が小さく、20mol%を越える場合
は水溶性重合体自身や水溶性重合体の存在下で(メタ)
アクリルアミド単量体を必須成分とするビニル系単量体
との間で過度の架橋反応が起こり製紙用添加剤がゲル化
してしまい使用不能になるからである。
本特許で述べる反応性ビニル単量体とは、付加反応性
を有する置換基を保有する単量体であり、例えばN−ア
ルコキシメチル(メタ)アクリルアミド誘導体、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、アクロレイン等をあ
げることができる。N−アルコキシメチル(メタ)アク
リルアミド誘導体としては、N−ヒドロキシメチル(メ
タ)アクリルアミドを含み、例えばN−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−tert.−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等
を例示することができる。
アニオン性ビニル単量体とは、例えばマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、アクリル酸、クロトン酸もしくは
シトラコン酸等の不飽和カルボン酸あるいはそれらのナ
トリウム塩もしくはカリウム塩などのアルカリ金属塩ま
たはアンモニウム塩等を例示することができる。また、
例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の不飽和スルホ
ン酸あるいはそれらのナトリウム塩もしくはカリウム塩
等のアルカリ金属塩類またはアンモニウム塩等を例示す
ることができる。
カチオン性ビニル単量体とは、アミノ基を有するビニ
ル単量体またはそれらの有機ないし無機酸の塩類であ
る。第3級アミノ基を有するものとして、例えば、ジア
ルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジアルキル
アミノプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸エステル誘導体類、ジアルキルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、ジアルキルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド−3−メ
チルブチルジメチルアミン等の(メタ)アクリルアミド
誘導体類を例示することができる。
第4級アンモニウム塩を有するものとして、第3級ア
ミノ基を有するビニル単量体と4級化剤との反応によっ
て得られる第4級アンモニウム塩類を例示でき、4級化
剤としてハロゲン化アルキル、ジアルキル硫酸、エピク
ロルヒドリン、ハロゲン化ベンジル等を例示することが
できる。また、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ジア
リルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライドを例示することもできる。
ノニオン性ビニル単量体とは、アクリロニトリル、メ
タクロニトリル等の不飽和ニトリル、またメタル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリ
ル酸エステル、またメトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセ
トン(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミ
ド化合物、またスチレン、メチルスチレン等の芳香族ビ
ニル化合物、また酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、N−ビニルホルムアミド等を例示することができ
る。
水溶性重合体に基づく固形分が、その存在下で(メ
タ)アクリルアミド単量体を必須成分とするビニル系単
量体を重合して得られる最終製品に基づく全固形分に対
して3wt%〜60wt%であるが、好ましくは5wt%〜50wt%
である。この範囲が必要な理由は、3wt%未満の場合は
本発明が解決しようとする問題点が解決できず、60wt%
を越える場合は重合収率が低くなることと、重合物のゲ
ル化の危険性が非常に高くなる問題があるからである。
本発明の共重合体を得る方法としては、この種の水溶
性ビニル単量体の重合に用いられる公知の方法が用いら
れる。
たとえば重合法としてはラジカル重合が好ましい。単
量体濃度は2〜30重量%好ましくは5〜30重量%であ
る。重合開始剤としては水溶性のものであれば特に制限
はなく、通常単量体水溶液に溶解して使用される。具体
的には、過酸化水素、過酸化ベンゾイルの如き過酸化
物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウムの如き過硫酸塩、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリ
ウムの如き臭素酸塩、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ素酸
カリウム、過ホウ素酸アンモニウムの如き過ホウ素酸
塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモ
ニウムの如き過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸
カリウム、過リン酸アンモニウムの如き過リン酸塩、te
rt.−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。この場
合、単独でも使用できるが、還元剤と組合せてレドック
ス系重合剤としても使える。還元剤としては、例えば亜
硫酸塩、亜硫酸水素塩、鉄、銅、コバルトなどの低次の
イオン化の塩、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミン等の有機アミン、更にはアルドース、ケトース等
の還元糖などをあげることができる。
また、アゾ化合物としては、2,2′−アゾビス−4−
アミジノプロパン塩酸塩、2,2′−アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、4,4′−アゾビス−4−シアノバ
レイン酸及びその塩等を使用することができる。更に、
上記した重合開始剤を2種以上併用することも可能であ
る。
重合温度は単一重合開始剤の場合には、より低く概ね
30〜90℃であり、レドックス系重合開始剤の場合にはよ
り低く概ね5〜50℃である。また、重合中は必ずしも同
一温度に保つ必要はなく、重合の進行に伴い適宜変えて
よく一般に重合の進行に伴い発生する重合熱により昇温
する。その時の重合器内の雰囲気は特に限定はないが、
重合を速やかに行わせるには窒素ガスのような不活性ガ
スで置換したほうがよい。重合時間は特に限定はない
が、概ね1〜20時間である。
本発明の製紙用添加剤の分子量は、現在一般的にPAM
系製紙用添加剤として使用されているものと同等でよ
く、重量平均分子量で10万〜200万程度でよい。
特許請求の範囲第1項に記載の製紙用添加剤を、製紙
用パルプ原料の固形分に対して0.03wt%〜3wt%の範囲
で添加するが、好ましくは0.1wt%〜2wt%である。この
範囲が必要な理由は、0.03wt%未満の場合は紙力増強効
果が小さく、3wt%を越える場合は非経済的であるから
である。
本発明により紙を製造する際、パルプはどの種類でも
使用できる。また、パルプに添加される物質として本発
明の様な紙力増強剤としての製紙用添加剤の他に、一般
的にはアルミナポリマー(硫酸バンド、ポリ塩化アルミ
ニウム等)、サイズ剤、填料、歩留り向上剤等が添加さ
れる場合が多いが、本発明はこれらの条件に限定される
ものではない。
〔作用〕
本発明によれば紙力効果が高く、更に抄紙pHの変動に
対して紙力効果の変動が小さく、またパルプスラリー中
に存在する溶解成分に対して紙力効果の変動が小さい製
紙用添加剤を提供することができた。その理由は必ずし
も明らかではないが、従来のPAM系製紙用添加剤は比較
的直鎖状の構造を持っていたのに対し、本発明のPAM系
製紙用添加剤は部分的に分岐あるいは架橋した構造や、
重合体が重合体を抱え込んでいる構造が多くなっている
ものと推察される。紙は直径数ミクロンから数十ミクロ
ンで長さ数百ミクロンから数ミリのパルプ繊維が絡み合
った構造を持っている。PAM系製紙用添加剤の紙力効果
の向上はパルプ繊維間の水素結合の補強にあると言われ
ており、PAM系製紙用添加剤に対して非常に粗な構造で
ある紙のパルプ繊維間の水素結合を補強するには、従来
のPAM系製紙用添加剤よりも3次元的な構造の方が適し
ていると推察され、本特許のPAM系製紙用添加剤の紙力
効果の向上につながっているものと推察される。
また、製紙用添加剤はパルプへ定着する際に電気的な
引力が中心に作用していると言われており、本特許のPA
M系製紙用添加剤はこの効果に加えて、前述の構造がパ
ルプへの物理的な定着をも与えるために、抄紙pHの変動
に対して効果の変動が小さく、またパルプスラリー中に
存在する溶解成分に対して効果の変動が小さい特性を付
与しているのではないかと推察される。
〔実施例〕
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例によって何等制限を受けるもので
はない。
尚、以下において%及び部は特記せぬ取りすべて重量
%及び重量部を表すものとする。
実施例1 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコにメタクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド180部、反応性ビニル単量
体としてグリシジルメタクリレート20部と水750部を仕
込んだ。しかる後窒素ガスを吹き込みながら、内温を30
℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過硫酸アンモニウ
ム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を投入
して重合を開始して3時間保持した。その後水を加えて
全量を1000部としたところ、25℃のブルックフィールド
粘度12ポイズの水溶性重合体(A)を得た。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに、この水溶性重合体(A)150部、4
0%アクリルアミド280部、80%アクリル酸10部、水400
部を仕込み、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH4.
5に調整した。しかる後窒素ガスを吹き込みながら、内
温を40℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過硫酸アン
モニウム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液
を投入して重合を開始して3時間保持した。その後水を
加えて全量を1000部としたところ、25℃のブルックフィ
ールド粘度57ポイズの水溶液を得た。
実施例2 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに80%アクリル酸、225部、反応性ビ
ニル単量体としてN−メチロールアクリルアミド20部と
水450部を仕込み、25%水酸化ナトリウム水溶液を加え
てpH4.5に調整した。しかる後窒素ガスを吹き込みなが
ら、内温を30℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過硫
酸アンモニウム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム
水溶液を投入して重合を開始して3時間保持した。その
後水を加えて全量を1000部としたところ、25℃のブルッ
クフィールド粘度21ポイズの水溶性重合体(B)を得
た。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに、この水溶性重合体(B)80部、40
%アクリルアミド235部、ジメチルアミノエチルメタク
リレート40部、水500部を仕込み、20%硫酸水溶液を加
えてpH4.5に調整した。しかる後窒素ガスを吹き込みな
がら、内温を40℃昇温させた。攪拌しながら、10%過硫
酸アンモニウム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム
水溶液を投入して重合を開始して3時間保持した。その
後水を加えて全量を1000部としたところ、25℃のブルッ
クフィールド粘度50ポイズの水溶液を得た。
実施例3 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに40%アクリルアミド385部、ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミド5部、80%アクリル酸
20部、アクリロニトリル20部、反応性ビニル単量体とし
てN−メチロールアクリルアミド5部と水500部を仕込
み、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH4.5に調整
した。しかる後窒素ガスを吹き込みながら、内温を30℃
に昇温させた。攪拌しながら、10%過硫酸アンモニウム
水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を投入し
て重合を開始して3時間保持した。その後水を加えて全
量を1000部としたところ、25℃のブルックフィールド粘
度11ポイズの水溶性重合体(C)を得た。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4口フラスコに、この水溶性重合体(C)300部、40
%アクリルアミド175部、ジメチルアミノエチルメタク
リレート20部、水400部を仕込み、20%硫酸水溶液を加
えてpH4.5に調整した。しかる後窒素ガスを吹き込みな
がら、内温を40℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過
硫酸アンモニウム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液を投入して重合を開始して3時間保持した。そ
の後水を加えて全量を1000部としたところ、25℃のブル
ックフィールド粘度61ポイズの水溶液を得た。
比較例1 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコにメタクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド180部と水750部を仕込ん
だ。しかる後窒素ガスを吹き込みながら、内温を30℃に
昇温させた。攪拌しながら、10%過硫酸アンモニウム水
溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を投入して
重合を開始して3時間保持した。その後水を加えて全量
を1000部としたところ、25℃のブルックフィールド粘度
10ポイズの水溶性重合体(D)を得た。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに、この水溶性重合体(D)150部、4
0%アクリルアミド280部、80%アクリル酸10部、水400
部を仕込み、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH4.
5に調整した。しかる後窒素ガスを吹き込みながら、内
温を40℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過硫酸アン
モニウム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液
を投入して重合を開始して3時間保持した。その後水を
加えて全量を1000部としたところ、25℃のブルックフィ
ールド粘度51ポイズの水溶液を得た。実施例1で反応性
単量体を使用しなかった場合の比較例である。
比較例2 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに80%アクリル酸225部と水450部を仕
込み、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH4.5に調
整した。しかる後窒素ガスを吹き込みながら、内温を30
℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過硫酸アンモニウ
ム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を投入
して重合を開始して3時間保持した。その後水を加えて
全量を1000部としたところ、25℃のブルックフィールド
粘度30ポイズの水溶性重合体(E)を得た。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに、この水溶性重合体(E)80部、40
%アクリルアミド235部、ジメチルアミノエチルメタク
リレート40部、水500部を仕込み、20%硫酸水溶液を加
えてpH4.5に調整した。しかる後窒素ガスを吹き込みな
がら、内温を40℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過
硫酸アンモニウム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液を投入して重合を開始して3時間保持した。そ
の後水を加えて全量を1000部としたところ、25℃のブル
ックフィールド粘度45ポイズの水溶液を得た。実施例2
で反応性単量体を使用しなかった場合の比較例である。
比較例3 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに40%アクリルアミド385部、ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミド5部、80%アクリル酸
20部、アクリロニトリル20部と水500部を仕込み、25%
水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH4.5に調整した。し
かる後窒素ガスを吹き込みながら、内温を30℃に昇温さ
せた。攪拌しながら、10%過硫酸アンモニウム水溶液お
よび10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を投入して重合を
開始して3時間保持した。その後水を加えて全量を1000
部としたところ、25℃のブルックフィールド粘度21ポイ
ズの水溶性重合体(F)を得た。
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコに、この水溶性重合体(F)300部、4
0%アクリルアミド175部、ジメチルアミノエチルメタク
リレート20部、水400部を仕込み、20%硫酸水溶液を加
えてpH4.5に調整した。しかる後窒素ガスを吹き込みな
がら、内温を40℃に昇温させた。攪拌しながら、10%過
硫酸アンモニウム水溶液および10%亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液を投入して重合を開始して3時間保持した。そ
の後水を加えて全量を1000部としたところ、25℃のブル
ックフィールド粘度56ポイズの水溶液を得た。実施例3
で反応性単量体を使用しなかった場合の比較例である。
比較例4 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管を備え
た4つ口フラスコにメタクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド27部、40%アクリルアミド
280部、80%アクリル酸10部、水400部を仕込み、25%水
酸化ナトリウム水溶液を加えてpH4.5に調整した。しか
る後窒素ガスを吹き込みながら、内温を40℃に昇温させ
た。攪拌しながら、10%過硫酸アンモニウム水溶液およ
び10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液を投入して重合を開
始して3時間保持した。その後水を加えて全量を1000部
としたところ、25℃のブルックフィールド粘度54ポイズ
の水溶液を得た。実施例1で反応性ビニル単量体を使用
した水溶性重合体が存在せず、反応性ビニル単量体を除
いた他のビニル単量体成分が実施例1と同じ組成になる
ように一括で重合した場合の比較例である。
応用例1 CSF450mLに叩解した段ボール故紙の1%パルプスラリ
ーに硫酸バンドを加えてpHを3水準に調整した。硫酸バ
ンドを1%パルプスラリーのパルプに対して0.5%、1
%、2%添加したもののpHがそれぞれ6.5、5.6、4.7で
あった。このそれぞれの1%パルプスラリーに実施例1
〜3で製造した製紙用添加剤と比較例1〜4で製造した
製紙用添加剤をパルプに対して固形分で0.5%になる様
に添加した。これらのパルプスラリーをタッピースタン
ダードシートマシンにより坪量150g/m2の紙に抄造し、J
IS-P8112により破裂強度を、熊谷理機工業(株)のイン
ターナルボンドテスターでZ軸強度を測定した。その結
果を表1−1と表1−2に示す。尚、ブランクは製紙用
添加剤を添加していないことを示す。
応用例2 CSF450mlに叩解した段ボール故紙の1%パルプスラリ
ーに硫酸バンドを加えてpH5.5に調整した。この1%パ
ルプスラリーに対して硫酸ナトリウムを0、2000、4000
ppm加えたところそれぞれの1%パルプスラリーの電気
伝導度は0.15、2.70、5.21mS/cmとなった。このそれぞ
れの1%パルプスラリーに実施例1〜3で製造した製紙
用添加剤と比較例1〜4で製造した製紙用添加剤をパル
プに対して固形分で0.5%になる様に添加した。これら
のパルプスラリーをタッピースタンダードシートマシン
により坪量150g/m2の紙に抄造し、JIS-P8112により破裂
強度を、JIS-P8126により圧縮強度を測定した。その結
果を表2−1と表2−2に示す。尚、ブランクは製紙用
添加剤を添加していないことを示す。
応用例3 CSF430mlに叩解した段ボール故紙の1%パルプスラリ
ーに硫酸バンドを加えてpH5.5に調整した。この1%パ
ルプスラリーに対してリグニンスルホン酸ソーダを0、
100、200ppm加えた。このそれぞれの1%パルプスラリ
ーに実施例1〜3で製造した製紙用添加剤と比較例1〜
4で製造した製紙用添加剤をパルプに対して固形分で0.
5%になる様に添加した。これらの1%パルプスラリー
をタッピースタンダードシートマシンにより坪量150g/m
2の紙に抄造し、JIS-P8112により破裂強度を、JIS-P812
6により圧縮強度を測定した。その結果を表3−1と表
3−2に示す。尚、ブランクは製紙用添加剤を添加して
いないことを示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば紙力効果が高く、更に抄紙pHの変動に
対して効果の変動が小さく、またパルプスラリー中に存
在する溶解成分に対して効果の変動が小さい紙力増強剤
を得ることができる。
即ち、応用例1に示すように抄紙pHが変動した場合、
本発明でない比較例1〜4の製紙用添加剤に対し本発明
の実施例1〜3の製紙用添加剤は紙力効果が高く且つ紙
力効果の変動が小さい。
また、応用例2に示すようにパルプスラリー中に存在
する代表的な無機塩である硫酸ナトリウムの存在量の多
少により、本発明でない比較例1〜4の製紙用添加剤に
対し本発明の実施例1〜3の製紙用添加剤は紙力効果が
高く且つ紙力効果の変動が小さい。
更に、応用例3に示すようにパルプスラリー中に有機
物の例としてリグニンスルホン酸ソーダの存在量が変化
することにより、本発明でない比較例1〜4の製紙用添
加剤に対し本発明の実施例1〜3の製紙用添加剤は紙力
効果が高く且つ紙力効果の変動が小さい。
以上のように本発明の製紙用添加剤は紙力効果が高
く、且つ抄紙pHの変動やパルプスラリー中の各種溶解成
分量の変動による、いわゆる紙の抄紙条件の変動に対し
て非常に抵抗性のある優れたものであることは明かであ
り、本発明の意義は大きい。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 17/37 - 17/45

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応性ビニル単量体を必須成分とし次の
    (A)〜(D)に示す単量体の一種または2種以上から
    なる水溶性共重合体の存在下で(メタ)アクリルアミド
    単量体を必須成分とするビニル系単量体を重合すること
    を特徴とする製紙用添加剤の製造方法。 (A) (メタ)アクリルアミド単量体 (B) アニオン性ビニル単量体 (C) カチオン性ビニル単量体 (D) ノニオン性ビニル単量体
  2. 【請求項2】水溶性重合体の存在下で重合するビニル系
    単量体が、(メタ)アクリルアミド単量体の単独重合、
    または(メタ)アクリルアミド単量体と更に次の(E)
    〜(G)に示す単量体の1種または2種以上から選ばれ
    る単量体との共重合である特許請求の範囲第1項に記載
    の製紙用添加剤の製造方法。 (E) アニオン性ビニル単量体 (F) カチオン性ビニル単量体 (G) ノニオン性ビニル単量体
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項ないし2項の製造方
    法で得られたことを特徴とする製紙用添加剤。
  4. 【請求項4】水溶性重合体に基づく固形分が、その存在
    下で(メタ)アクリルアミド単量体を必須成分とするビ
    ニル系単量体を重合して得られる最終製品に基づく全固
    形分に対して3wt%〜60wt%である特許請求の範囲第3
    項記載の製紙用添加剤。
  5. 【請求項5】水溶性重合体中の反応性ビニル単量体成分
    が0.01mol%〜20mol%である特許請求の範囲第3項に記
    載の製紙用添加剤。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第3項に記載の製紙用添加
    剤を、製紙用パルプ原料の固形分に対して0.03wt%〜3w
    t%の範囲で添加することを特徴とする紙の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項6の製造方法で製造されたことを特
    徴とする紙。
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