JP5709257B2 - 汚泥処理剤および汚泥脱水処理方法 - Google Patents
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(A);特定のカチオン性単量体を80〜100モルからなる該カチオン性単量体あるいは該カチオン性単量体を含む単量体混合物を、該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を添加して重合した、測レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下であるカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョン。
(B);(A)とは異なる特定のカチオン性単量体80〜100モルからなる該単量体あるいは該単量体を含有する単量体混合物を、該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を添加して重合した、レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下であるカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョン。
一般式(1)
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数7〜20のアルキル基あるいはアリール基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
(A);下記一般式(4)で表される単量体を80〜100モル、下記一般式(3)で表される単量体を0〜20モル、非イオン性単量体を0〜20モルからなる該単量体あるいは該単量体混合物を、該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を添加して重合した、レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下であるカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョン。
(B);下記一般式(5)で表される単量体あるいは下記一般式(2)で表される単量体80〜100モル、下記一般式(3)で表される単量体を0〜20モル、非イオン性単量体を0〜20モルからなる該単量体あるいは該単量体混合物を、該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を添加して重合した、レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下であるカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョン。
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3 −、C6H4SO3 −、CONHC(CH3)2CH2SO3 −、C6H4COO−あるいはCOO−、
R9は水素またはCOO−Y1 +、Y1 +は水素イオンまたは陽イオンをそれぞれ表す。
R10は水素又はメチル基、R11、R12は水素、炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基であり同種でも異種でも良い、R13は炭素数7〜20のアルキル基あるいはアリール基、Pは酸素またはNH、Qは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X3 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R14は水素又はメチル基、R15、R16は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R17は水素、炭素数1〜3のアルキル基、あるいはアルコキシル基であり、同種でも異種でも良い、Pは酸素またはNH、Qは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X4 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
30≦AQV/SLV≦300(25℃において)
であることが好ましい。この数値は架橋の度合いを表すのに使用することができる。架橋性のイオン性水性高分子は、分子内で架橋しているために、水中においても分子が広がりにくい性質を有し、直鎖状高分子に較べれば水中での広がりは小さいはずであるが、架橋度が増加するに従い、B型粘度計(回転粘度計の一種)に測定した場合の粘度は大きくなる。この原因はB型粘度計のローター(測定時の回転子)と溶液との摩擦かあるいは絡み合いによるものと推定されるが正確には不明である。一方、架橋性のイオン性水性高分子の塩水中の粘度は、架橋度が増加するに従い低下していく。架橋によって分子が収縮しているので、塩水の多量のイオンによってその影響をより大きく受けるものと考えられる。従ってこれらの理由によって二つの粘度測定値の比、AQV/SLVは、架橋度が高くなるに従い大きくなる(架橋がさらに進み水不溶性になった場合は、この関係は成り立たない)。本発明の高架橋性のカチオン性あるいは両性水性高分子では、この値は約30〜300程度になる。直鎖状の水性高分子、あるいは弱く架橋した水性高分子では、この値が10から30未満程度であることを考慮すると、本発明の架橋性カチオン性あるいは両性水性高分子は、高度に架橋した水性高分子であることが分かる。
定義1)水溶性カチオン性高分子および両性でかつカチオン性単量体とアニオン性単量体共重合率の差が正である水溶性高分子の場合
電荷内包率[%]=(1−α/β)×100
αは酢酸にてpH4.0に調整した水溶性カチオン性高分子あるいは両性水溶性高分子水溶液をポリビニルスルホン酸カリウム水溶液にて滴定した滴定量。βは酢酸にてpH4.0に調整した水溶性カチオン性高分子あるいは両性水溶性高分子水溶液にポリビニルスルホン酸カリウム水溶液を前記水溶性カチオン性高分子あるいは両性水溶性高分子の電荷の中和を行うに十分な量加え、その後ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液にて滴定した滴定量をブランク値から差し引いた滴定量。ここでブランク値とは、水溶性カチオン性高分子あるいは両性水溶性高分子水溶液無添加時にポリビニルスルホン酸カリウム水溶液をポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液にて滴定した滴定量である。
定義2)両性でかつカチオン性単量体とアニオン性単量体の共重合率の差が負である水溶性高分子の場合
電荷内包率[%]=(1−α/β)×100
αはアンモニアにてpH10.0に調整した水溶性両性高分子水溶液をポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液にて滴定した滴定量。βはアンモニアにてpH10.0に調整した水溶性両性高分子水溶液にポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液を前記水溶性両性高分子の電荷の中和を行うに十分な量加え、その後ポリビニルスルホン酸カリウム水溶液にて滴定した滴定量をブランク値から差し引いた滴定量。ここでブランク値とは、水溶性両性高分子水溶液無添加時にジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液をポリビニルスルホン酸カリウム水溶液にて滴定した滴定量である。
電荷内包率[%]=(1−α/β)×100
滴定量αは、試料である架橋性カチオン性(両性)水溶性高分子に反対電荷を有するポリビニルスルホン酸カリウム水溶液を滴下して行き、水溶性カチオン性(両性)高分子の「表面」(粒子状の表面部)に存在するイオン性基にイオン的静電反応を行わせる操作を意味する。
溶液粘度/塩水中粘度の比および電荷内包率に関して35および40%と本発明の範囲内であるが、粒径が0.7と大きい。このことによって本発明のカチオン性または両性水性高分子は、高カチオン性であるだけでなく、高架橋性であり、従来にない特異的な物性を有することが分かる。
攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン126.0gにポリオキシエチレントリデシルエ−テル100g(エマルジョン全量に対し20質量%)を仕込み溶解させた。別に脱イオン水51.5gとアクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウム塩化物(以下DMBZと略記)80%水溶液187.5g、及びメチレンビスアクリルアミド1.0質量%水溶液4.5g(質量で対単量体300ppm)を各々採取し、各々を混合し完全に溶解させた。その後pHを3.95に調節し、油相と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて8000rpmで2分間攪拌乳化した。
乳化の条件を実施例1あるいは2と同様なホモジナイザーにて12000rpm、5分攪拌乳化し組成を本発明の範囲内であるが、架橋剤の添加量が異なる
製品である比較−2、組成は本発明の範囲外であり、乳化条件が本発明と同じ
である比較−3、乳化条件が従来と同じ条件である比較−4をそれぞれ合成した。結果を表1に示す。
モル比;全モノマーに対するモル比。
AAM;アクリルアミド
DMC;メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
DMQ;アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
DMPQ;アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド
DMBZ;アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド
架橋剤;メチレンビスアクリルアミドの単量体に対する質量(ppm)、重合後粒径;マイクロメートル(μm)、電荷内包率;%、溶液粘度;0.2%水溶液、0.5%塩粘度:0.5%高分子水溶液中に1Nになるよう塩化ナトリウムを添加、完全溶解後にB型粘度計により25℃の条件において測定された粘度。
試料−1〜試料−3、試料−6〜試料−8(以上水性高分子B)と試料−11〜試料−13(以上水性高分子A)を配合した試料を調製した。また比較として本発明の範囲外である比較−1〜比較−4と試料−1を配合した試料を調製した。配合比は質量による比である。その結果を表2に示す。
比較試験として、比較−1〜比較‐4および市販ポリアミジン汚泥脱水剤;比較−5(アミジン化率92モル%、重量平均分子量300)に関して実施した。これらの結果を表3に示す。
フロック径;mm、10秒後濾水量;mL、ケーキ含水率;質量%
比較試験として、比較−10〜比較−13および市販汚泥脱水剤;比較−6(メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物、重量平均分子量;500万)に関して実施した。これらの結果を表5に示す。
フロック径;mm、10秒後濾水量;mL、ケーキ含水率;質量%
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される単量体あるいは下記一般式(2)で表される単量体を80〜100モル%、下記一般式(3)で表される単量体を0〜20モル%、非イオン性単量体を0〜20モル%、及び該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を含有させた単量体混合物水溶液を分散相、水と非混和性の炭化水素を連続相となるように界面活性剤によって乳化し重合したカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョンであって、レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下であることを特徴とする汚泥処理剤。
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数7〜20のアルキル基あるいはアリール基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基あるいはアルコキシ基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3 −、C6H4SO3 −、CONHC(CH3)2CH2SO3 −、C6H4COO−あるいはCOO−、
R9は水素またはCOO−Y1 +は水素イオンまたは陽イオンをそれぞれ表す。 - 下記(A)と下記(B)を含有することを特徴とする汚泥処理剤。
(A);下記一般式(4)で表される単量体を80〜100モル、下記一般式(3)で表される単量体を0〜20モル、非イオン性単量体を0〜20モルからなる該単量体あるいは該単量体混合物を、該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を添加して重合した、レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下であるカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョン。
(B);下記一般式(5)で表される単量体あるいは下記一般式(2)で表される単量体80〜100モル、下記一般式(3)で表される単量体を0〜20モル、非イオン性単量体を0〜20モルからなる該単量体あるいは該単量体混合物を、該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を添加して重合した、レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下であるカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョン。
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基あるいはアルコキシ基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3 −、C6H4SO3 −、CONHC(CH3)2CH2SO3 −、C6H4COO−あるいはCOO−、
R9は水素またはCOO−Y1 +は水素イオンまたは陽イオンをそれぞれ表す。
R10は水素又はメチル基、R11、R12は水素、炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基であり同種でも異種でも良い、R13は炭素数7〜20のアルキル基あるいはアリール基、Pは酸素またはNH、Qは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X3 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R14は水素又はメチル基、R15、R16は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R17は水素、炭素数1〜3のアルキル基、あるいはアルコキシル基であり、同種でも異種でも良い、Pは酸素またはNH、Qは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X4 −は陰イオンをそれぞれ表わす。 - 下記一般式(1)で表される単量体あるいは下記一般式(2)で表される単量体を80〜100モル%、下記一般式(3)で表される単量体を0〜20モル%、非イオン性単量体を0〜20モル%、及び該単量体あるいは該単量体混合物に対して質量で20〜5,000ppmの架橋性単量体を含有させた単量体混合物水溶液を分散相、水と非混和性の炭化水素を連続相となるように界面活性剤によって乳化し重合したカチオン性または両性水性高分子の油中水型エマルジョンであって、レーザー回折による散乱式粒度分布計によって測定した粒径が0.5μm以下である油中水型エマルジョンからなる汚泥脱水剤あるいはその希釈液を汚泥に添加し、混合した後脱水機により脱水することを特徴とする汚泥脱水方法。
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数7〜20のアルキル基あるいはアリール基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基あるいはアルコキシ基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表わす。
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3 −、C6H4SO3 −、CONHC(CH3)2CH2SO3 −、C6H4COO−あるいはCOO−、
R9は水素またはCOO−Y1 +、Y1 +は水素イオンまたは陽イオンをそれぞれ表す。
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