JP2004290823A - 汚泥の脱水処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高濃度液状タイプ凝集剤が水溶性単量体水溶液と水に非混和性の有機液体を高HLB(親水性親油性バランス)界面活性剤を用い有機液体を連続相、水溶性単量体水溶液を分散相となるよう乳化し重合し製造したイオン性水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを用いることによって達成できる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥の脱水処理方法に関するものであり、詳しくはイオン性水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを、水混合による希釈過程を経ず製品濃度の状態で汚泥に添加、混合、脱水を行なう処理工程において、前記油中水型エマルジョンが水溶性単量体水溶液と水に非混和性の有機液体を高HLB(親水性親油性バランス)界面活性剤を用い有機液体を連続相、水溶性単量体水溶液を分散相となるよう乳化し重合した後、適宜高HLB界面活性剤を追加し製造したイオン性水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを用いることを特徴とする汚泥の脱水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平H11−277094号公報
【特許文献2】特許第3222278号公報
高分子凝集剤は、廃水処理薬剤や製紙用添加剤として広範囲に使用され、既に工業的になくてはならない薬剤となっている。前記高分子凝集剤は、水溶性高分子物質から構成されているので水に溶解すると高粘性溶液となり、従来、濃度を0.05〜0.3重量%程度に希釈して排水や汚泥に添加してきた。そのため高粘性液体を攪拌するための特別な溶解装置が必用であり、その設置場所も必用になり設備投資計画に一定の負担を強いているのが現状である。
【0003】
この高分子凝集剤は、粉末製品が主流であるが、溶解時間が短縮可能などメリットとして油中水型エマルジョンあるいは塩水中分散重合品も並行して発展している。この二つのタイプはパイプライン中で溶解可能など使用方法において工夫が残されていると推定され、今後まだ発展の余地がある。塩水中分散重合品の原液添加法は、特許文献1に開示されている。すなわち、任意形態からなるカチオン性高分子凝集剤希釈水溶液添加後、塩水中分散重合品アニオン性水溶性高分子を原液あるいは分散液の状態で添加し、有機汚泥の脱水を行なう処方である。一方、油中水型エマルジョン製品は、重合後親水性界面活性剤を添加し、水への分散性を高めてあるが、多量に添加すると水溶性高分子水への溶解性は向上するが製品の安定性は低下するため添加量を制限してある。そのためこの製品を原液の状態で添加しても汚泥中への溶解、分散が悪く効率的な処理はできない。これに関連した処方は、特許文献2に開示されている。すなわち、スクリュープレス型脱水機により汚泥脱水する場合、油中水型エマルジョン製品あるいは塩水中分散重合品をそのまま、あるいは未溶解粒子の存在する水溶液で汚泥に添加し、脱水機のスクリューにより汚泥と未溶解粒子を混錬し、その溶解により再凝集を行い凝集フロックの高密度化を意図した処方である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、溶解装置の省略と排水設備面積の縮小を行い、設備投資計画の低減を図り、更にケーキ含水率の低下を目的として高濃度液状タイプ凝集剤を排水、特に有機汚泥に製品濃度の状態で添加する処理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明者等は鋭意検討した結果、以下に述べるような発明に達した。すなわち請求項1の発明は、水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを、水混合による希釈過程を経ず製品濃度の状態で有機汚泥に添加、混合、脱水を行なう処理工程において、前記油中水型エマルジョンが水溶性単量体水溶液と水に非混和性の有機液体を高HLB(親水性親油性バランス)界面活性剤を用い有機液体を連続相、水溶性単量体水溶液を分散相となるよう乳化した後、重合し製造した水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを用いることを特徴とする汚泥の脱水処理方法に関する。
【0006】
請求項2の発明は、前記界面活性剤のHLBが、11〜20であることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の脱水処理方法である。
【0007】
請求項3の発明は、前記水溶性高分子が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体を5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体を0〜60モル%、非イオン性単量体0〜95モル%、適宜更に架橋性単量体を追加した単量体混合物を共重合することにより製造したカチオン性あるいは両性水溶性高分子であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の汚泥の脱水処理方法である。
【化1】
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1は陰イオンをそれぞれ表わす。
【化2】
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
【化3】
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
【0008】
請求項4の発明は、脱水機の種類が遠心脱水機であることを特徴とする請求項1〜3に記載の汚泥の脱水処理方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する油中水型高分子エマルジョンの製造方法としては、水溶性の非イオン性単量体、カチオン性単量体、あるいはアニオン性単量体などからなる単量体水溶液と、水と非混和性の炭化水素からなる油状物質、油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤を混合し、強攪拌し油中水型エマルジョンを形成させた後重合する。重合後、非イオン性、カチオン性あるいは両性の各イオン性を持った水溶性高分子が生成する。この場合界面活性剤は、高HLBのものを使用する。このような界面活性剤を使用することによって重合後、希釈時、特に転相剤を添加しなくても水に溶解可能な油中水型エマルジョンを形成させることが可能である。
【0010】
前記油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤の例としては、HLB11〜20の界面活性剤であり、その具体例としては、カチオン性界面化成剤や非イオン性界面活性剤であり、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル系、ポリオキシエチレンアルコールエ−テル系、ポリオキシエチレンアルキルエステル系などである。具体的には、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレートなどである。これら界面活性剤の添加量としては、油中水型エマルジョン全量に対して0.5〜10質量%であり、好ましくは1〜5質量%である。
【0011】
また分散媒として使用する炭化水素からなる油状物質の例としては、パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油などの鉱油、あるいはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度などの特性を有する炭化水素系合成油、あるいはこれらの混合物があげられる。含有量としては、油中水型エマルジョン全量に対して20〜50質量%であり、好ましくは20〜35質量%である。
【0012】
重合後、転相剤と呼ばれる高HLB界面活性剤を添加して油の膜で被われたエマルジョン粒子が水になじみ易くし、中の水溶性高分子が溶解しやすくする処理を行い、水で希釈しそれぞれの用途に用いる。本発明において転相剤は、必須に使用する必要はなく適宜、溶解速度を調節するため使用しても良い。高HLB界面活性剤の例としては、前記と同様なカチオン性界面活性剤やHLB9〜20のノニオン性界面活性剤であり、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル系、ポリオキシエチレンアルコールエ−テル系、ポリオキシエチレンアルキルエステル系などで前記と同様なものである。
【0013】
本発明で使用する水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを製造する際使用する単量体は、カチオン性、非イオン性あるいはアニオン性から選択される一種以上の単量体を使用する。カチオン性単量体のうち、一般式(1)で表されるものは以下ようなものである。すなわち(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、メチルジアリルアミンなどの重合体や共重合体が上げられ、四級アンモニウム基含重合体の例は、前記三級アミノ含有単量体の塩化メチルや塩化ベンジルによる四級化物である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。また、一般式(1)であらわされるものは、ジメチルジアリルアンモニウム系単量などがあり、その例としてジメチルジアリルアンモニウム塩化物、ジアリルメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。
【0014】
アニオン性単量体の例としては、一般式(3)で表されるものがあり、スルホン基でもカルボキシル基でもさしつかいなく、両方を併用しても良い。スルホン基含有単量体の例は、ビニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸などである。またカルボキシル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
【0015】
非イオン性単量体の例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドアクリロイルモルホリン、アクリロイルピペラジンなどがあげられる。
【0016】
重合条件は通常、使用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜100℃の範囲で行なう。特に油中水型エマルジョン重合法を適用する場合は、20〜80℃、好ましくは20〜60℃で行なう。重合開始はラジカル重合開始剤を使用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系、過酸化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチル)バレロニトリルなどがあげられ、水混溶性溶剤に溶解し添加する。
【0017】
水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。またレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、過酸化水素,ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエ−トなどをあげることができる。
【0018】
重合濃度は20〜50質量%であり、好ましくは25〜40質量%である。重合温度としては、0〜80℃であり、好ましくは20〜50℃、最も好ましくは20〜40℃であり、単量体の組成、重合法、開始剤の選択によって適宜重合温度を設定する。
【0019】
前記単量体を重合して得られる水溶性高分子の分子量は、300万〜2,000万であり、好ましくは500万〜1500万、さらに好ましくは500万〜1000万である。
【0020】
本発明の水溶性高分子は、前記非イオン性あるいはイオン性単量体に架橋性単量体を共重合することにより架橋性水溶性高分子を製造することもできる。そのような架橋性単量体の例は、N,N−メチレンビスアクリルアミドあるいはエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどであり、更にN,N−ジメチルアクリルアミドなどの熱架橋型単量体も使用できる。
【0021】
架橋性単量体の前記単量体に対する添加量は、単量体混合物質量に0.005〜0.1質量%であり、好ましくは0.01〜0.1質量%でる。重合温度は前記のような通常の重合条件で行なうことができる。また、重合度を調節するためイソプロピルアルコールを対単量体0.01〜3質量%など併用すると効果的である。
【0022】
本発明の水溶性高分子を供給製品濃度の状態で有機汚泥に添加、混合、脱水する方法は、高粘性液体を攪拌するための特別な溶解装置及びその設置場所に関する設備投資計画を軽減するだけではなく、その作用機構として脱水ケーキ含水率が低下する可能性を有する。すなわち、従来の希釈水溶液を汚泥に添加すると高分子凝集剤は、攪拌によって速やかに汚泥に分散し、汚泥の凝集が起こる。凝集した汚泥フロックは、その後攪拌その他のせん断力によって破壊されていくだけであり、凝集フロックの再結合、より緻密なフロックの形成など凝集の高密度化という現象はない。従って添加した高分子凝集剤の分子量、化学組成、攪拌条件及び脱水機により脱水ケーキ含水率は決定されてしまう。
【0023】
一方、希釈水溶液ではなく製品状態のまま、すなわち油中水型エマルジョンの状態で汚泥に添加された場合は、以下のような現象により脱水ケーキ含水率が低下する。本発明で使用する油中水型エマルジョンは、親水性界面活性剤により乳化、重合したものであり、いわゆる転相剤を添加せずそのまま水に溶解する事ができる。そのためエマルジョン粒子の水への溶解速度は、通常の油中水型エマルジョン粒子に緩やかである。このような油中水型エマルジョンが汚泥に添加されるとまず粒子表面の一部イオン性高分子が溶解し、汚泥を凝集させる。その後、攪拌によってさらに粒子表面が溶解していき一度凝集した汚泥フロックは、後から溶解した水溶性高分子と攪拌によってさらに密度の高い凝集フロックへと進化していく。その結果、これら高密度化した凝集フロックを脱水することによりケーキ脱水率の低下が起こると見られる。
【0024】
ここでもし従来の油溶性界面活性剤により乳化、重合し転相剤を加えた油中水型エマルジョンを使用して、原液のまま添加するとエマルジョン粒子の水への溶解速度が速いため、粒子表面が高粘性を帯び溶解がそれ以上進行せず、汚泥中に未溶解粒子として多数残存し、ケーキ脱水率の低下どころか効率的な脱水処理は到底期待できない。従って本発明の方法は、遠心脱水機やベルトプレスに適用することによりメリットがあると考えられる。特許第3222278号公報に開示されているようなスクリュウープレスでは、汚泥と未溶解粒子が混錬される時間が相対的に長く、従来の油溶性界面活性剤により乳化、重合し転相剤を加えた油中水型エマルジョンでも対応可能と考えられる。
【0025】
適用排水としては、製紙排水、化学工業排水、食品工業排水など処理、これら排水の生物処理したときに発生する余剰汚泥、あるいは都市下水の生汚泥、混合生汚泥、余剰汚泥、消化汚泥などの有機汚泥である。従って一般的に有機汚泥には、カチオン性あるいは両性水溶性高分子が好ましいが、製紙排水の汚泥には非イオン性水溶性高分子で処理できる場合もある。
【0026】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0027】
(合成例1)攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン135gにポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレート15.0gを仕込み溶解させた。別にアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物80%水溶液211.8g、アクリルアミド50%水溶液31.1g、イソプロピルアルコール0.19g(対単量体0.1重量%)、イオン交換水102.4gを各々採取し、混合し完全に溶解させた。その後pHを4.35に調節し、油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで15分間攪拌乳化した。この時の単量体組成は、DMQ/AAM=80/20(モル%)である。
【0028】
得られたエマルジョンを単量体溶液の温度を30〜33℃に保ち、窒素置換を30分行った後、ジメチル−2,2−アゾビスイソブチレート(和光純薬製V−601)0.7g(対単量体0.038質量%)を加え、重合反応を開始させた。反応温度を32±2℃で12時間重合させ反応を完結させた。反応後、B型粘度計により製品粘度を測定すると、330mPa・sであり、カチオン当量値は、高分子純分当たり4.22meq/gであった。これを脱水試験用試料として用い、試料−1とする。また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0029】
(合成例2〜4)攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン126.0gおよびポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレート12.0gを仕込み溶解させた。別に脱イオン水80.0g、アクリル酸の80%水溶液14.6g(以下AACと略記)、アクリルアミド50%水溶液138.0g混合し水酸化ナトリウムで85当量%中和したの後、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物80%水溶液115.5gを中和した溶液に添加した(単量体のモル比はDMQ/AAC/AAM=30/10/60)。その後、油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで60分間攪拌乳化した。得られたエマルジョンにイソプロピルアルコール10%水溶液0.8g(対単量体0.05質量%)を加え、単量体溶液の温度を25〜28°Cに保ち、窒素置換を30分行った後、過酸化水素の10%水溶液2.3g(体単量体0.1質量%)を加え、重合反応を開始させ、3時間反応させた後、60℃に昇温しそのまま30分間保ち、反応を完結させた。重合後、生成した油中水型エマルジョンに転相剤としてポリオキシエチレントリデシルエ−テル12.5g(対液2.5質量%)を添加混合して試験に供する試料(試料−2)とした。また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。更に合成例1あるいは2と同様な操作によりDMQ/AAM=50/50(試料−3)、DMQ/AAC/AAM=60/20/20(試料−4)からなるイオン性水溶性高分子を合成した。結果を表1に示す。
【0030】
(比較合成例1〜2)攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン135.0gにソルビタンモノオレート12.0(対単量体2.4質量%)g及びポリリシノ−ル酸/ポリオキシエチレンブロック共重合物3.0g(対単量体0.6質量%)を仕込み溶解させた。別にアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物80%水溶液177.1g、アクリルアミド50%水溶液69.2g、イソプロピルアルコール0.1g(対単量体0.1質量%)、イオン交換水102.4gを各々採取し、混合し完全に溶解させた。その後pHを4.35に調節し、油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで15分間攪拌乳化した。この時の単量体組成は、DMQ/AAM=80/20(比較−1)である。
【0031】
得られたエマルジョンを単量体溶液の温度を30〜33℃に保ち、窒素置換を30分行った後、ジメチル−2,2−アゾビスイソブチレート(和光純薬製V−601)0.7g(対単量体0.038質量%)を加え、重合反応を開始させた。反応温度を32±2℃で12時間重合させ反応を完結させた。重合後、生成した油中水型エマルジョンに転相剤としてポリオキシエチレントリデシルエ−テル15.0g(対液3質量%)を添加混合した。その後、B型粘度計により製品粘度を測定すると、320mPa・sであり、カチオン当量値は、高分子純分当たり4.18meq/gであった。これを比較試験に使用することとした。また、比較合成例1と同様にDMQ/AAC/AAM=60/20/20(比較−2)からなるイオン性水溶性高分子を合成した。
【0032】
【表1】
DMQ:アクロルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、AAC:アクリル酸、AAM:アクリルアミド、エマルジョン粘度;mPa・s、分子量;万
【0033】
【実施例1〜12】
合成例1〜4で製造した水溶性単量体水溶液と水に非混和性の有機液体を高HLB(親水性親油性バランス)界面活性剤を用い有機液体を連続相、水溶性単量体水溶液を分散相となるよう乳化し重合し製造したイオン性水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを用いて汚泥脱水試験を行なった。下水処理場の消化汚泥を該水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンの未溶解高濃度原液を用いて造粒凝集させ、得られた凝集フロックの重力濾過及び圧搾脱水試験を行なった。供試汚泥の性状は以下の通りである。TS:16,000mg/l、VTS:71.9%/TS、SS:12,500mg/l(200メッシュ濾過)pH7.85。
【0034】
上記下水消化汚泥200mlを300mlビーカーに採取し、表1に示す前記イオン性水溶性高分子からなる油中水系エマルジョン、試作−1〜試作−4を対汚泥液重量200〜400ppm添加後、高速撹拌機を用いて4000rpmで10秒間撹拌して汚泥凝集フロックを生成させ、フロックの粒径を測定した。その後、40メッシュ濾布をフィルターとして用いて、前記汚泥凝集フロックの生成した分散液を重力濾過した。5及び20秒後の各濾液量を測定した。また、得られた濾液の外観を目視にて下記5段階で評価した。
濾液の外観の評価基準
○:濾液の清澄性良い、濾液中にSS(懸濁粒子)が見られない
○−:濾液の清澄性良い、濾液中にSSが見られる
△:濾液に濁りあり、濾液中にSSが見られない
△−:濾液に濁りあり、濾液中にSSが見られる
×:濾液の濁りがひどく、濾液中にSSが見られる
得られた汚泥ケーキを汚泥脱水試験装置によって、ナイロン#202を濾布として用い3.0Kg/cm2、30秒間の条件にて圧搾脱水し、汚泥ケーキ含水率を測定した。それらの結果を表2に示す。
【0035】
【比較例1〜6】
比較例1〜2は疎水性乳化剤により乳化後、重合、親水性乳化剤からなる転相剤を加えた通常のイオン性水溶性高分子からなる油中水系エマルジョン比較−1〜比較−2の原液、比較例3は比較−1の0.2質量%溶解液を用いた場合、比較例4は合成例1の親水性乳化剤により乳化後、重合したイオン性水溶性高分子からなる油中水系エマルジョン試作−1の0.2%溶解液を用いた場合であり、試験条件は、実施例1〜12と同様である。結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
薬注量;対汚泥重量ppm、添加濃度;重量%、フロック径;mm、
濾液量;mL、濾液状態;試験条件に記載、含水率;重量%
【0037】
比較例1は、圧搾脱水処理可能になる十分なフロックを形成しなかった。比較例2で微細なフロックを形成し、圧搾脱水が可能となったが濾液の清澄性は非常に悪かった。比較例1、2と実施例とを比べても明らかに実施例の方が効果は良好であった。比較例3〜4は現在一般的に行なわれている脱水処理方法である。これと実施例を比較してみても凝集力は同等程度であるが、含水率、濾過速度がやや低下している。
【0038】
【実施例13〜21】
養豚場の汚泥を用いて、実施例1〜12と同様な操作によって脱水処理試験を行なった。供試汚泥の性状は以下の通りである。SS:14,500mg/l、(200メッシュ濾過)pH7.33。それらの結果を表3に示す。
【0039】
【比較例5〜8】
比較例5〜6は疎水性乳化剤により乳化後、重合、親水性乳化剤からなる転相剤を加えた通常のイオン性水溶性高分子からなる油中水系エマルジョン比較−1〜比較−2の原液、比較例7は比較−1の0.2%溶解液を用いた場合、比較例8は合成例1の親水性乳化剤により乳化後、重合したイオン性水溶性高分子からなる油中水系エマルジョン試作−1の0.2%溶解液を用いた場合であり、試験条件は、実施例1〜12と同様である。結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
薬注量;対汚泥重量ppm、添加濃度;重量%、フロック径;mm、
濾液量;mL、濾液状態;試験条件に記載、含水率;重量%
【0041】
比較例5〜6は、圧搾脱水処理可能になる十分なフロックを形成しなかった。比較例5〜6と実施例とを比べても明らかに実施例の方が効果は良好であった。比較例5〜6は現在一般的に行なわれている脱水処理方法である。これと実施例を比較してみると凝集力は同等程度であるが、含水率、濾過速度がやや低下している。
Claims (4)
- 水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを、水混合による希釈過程を経ず製品濃度の状態で汚泥に添加、混合、脱水を行なう処理工程において、前記油中水型エマルジョンが水溶性単量体水溶液と水に非混和性の有機液体を高HLB(親水性親油性バランス)界面活性剤を用い有機液体を連続相、水溶性単量体水溶液を分散相となるよう乳化した後、重合し製造した水溶性高分子からなる油中水型エマルジョンを用いることを特徴とする汚泥の脱水処理方法。
- 前記界面活性剤のHLBが、11〜20であることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の脱水処理方法。
- 前記水溶性高分子が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体を5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体を0〜60モル%、非イオン性単量体0〜95モル%、適宜更に架橋性単量体を追加した単量体混合物を共重合することにより製造したカチオン性あるいは両性水溶性高分子であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の汚泥の脱水処理方法。
【化1】
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1は陰イオンをそれぞれ表わす。
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン - 脱水機の種類が遠心脱水機であることを特徴とする請求項1〜3に記載の汚泥の脱水処理方法。
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