JPH11247095A - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents

オフセット印刷用新聞用紙

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JPH11247095A
JPH11247095A JP4530498A JP4530498A JPH11247095A JP H11247095 A JPH11247095 A JP H11247095A JP 4530498 A JP4530498 A JP 4530498A JP 4530498 A JP4530498 A JP 4530498A JP H11247095 A JPH11247095 A JP H11247095A
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JP4530498A
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Yorihiro Masumoto
頼宏 桝本
Yoshinori Katou
由憲 加藤
Kazuhiro Nojima
一博 野島
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたカラー印刷品質と印刷作業性を有す
る、古紙再生パルプ配合比率の高い薄物オフセット印刷
用新聞用紙を提供する。 【解決手段】古紙再生パルプが含まれる原紙の両面に、
二酸化チタンと接着剤を主成分とする表面処理剤を塗
工、乾燥せしめて塗工層を設け、該塗工層と水との接触
角(水滴を塗工層へ滴下した1秒後の値)が90度以上
であるオフセット印刷用新聞用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオフセット印刷用新
聞用紙に関し、特に印刷作業性に優れ、かつ優れたカラ
ー印刷品質を有する古紙再生パルプ配合比率の高い薄物
オフセット印刷用新聞用紙に関する。
【0002】近年、新聞印刷については、オフセット
化、カラー化、高速化が急速に進んでおり、それに付随
して印刷媒体となる新聞用紙に対してもより優れた印刷
作業性やカラー印刷適性が求められている。従来より、
新聞用紙はメカニカルパルプや古紙再生パルプを主体と
する紙が使用され、近年、環境保護(省資源)の観点か
ら古紙再生パルプの高率配合や、新聞用紙の増頁に対応
する一環として、用紙のより一層の低坪量化等が強く求
められている。ところで、オフセット印刷においては、
比較的タックの強い印刷インキを使用するために用紙表
面の強度の強いことが要求される。さらに、印刷過程で
湿し水を使用するために紙面の耐水性が要求される。因
みに、表面強度の弱い用紙、あるいは耐水性の低いまた
は無い表面を持つ用紙を使用すると、紙粉が原紙表面よ
り遊離してブランケットに堆積したり、インキに混入す
ることにより、印刷面に所謂カスレを発生させるといっ
た問題を抱えている。
【0003】また、近年の新聞用紙の軽量化に伴い、そ
の用紙に対する印刷後の高い不透明性が求められてい
る。用紙の不透明度を高めるためにホワイトカーボンや
酸化チタン、タルク等の無機顔料が抄紙填料として多く
使われるようになった。これらの填料は、オフセット印
刷時に印刷過程で使用される湿し水によって容易に紙層
内から浸みだす傾向があり、ブランケットにパイリング
する紙粉の主要な成分の一つとなっている。また、環境
面で重要視されているDIP(古紙脱墨パルプ)の高率
配合化はDIPがGPやRGP、TMP等のメカニカル
パルプに比較し不透明度が出難く、結果的に不透明度の
改良とDIPの高率配合化を両立させるのが極めて困難
な状況にある。
【0004】このようなオフセット印刷用新聞用紙の難
点に対処するため、従来から新聞用紙の表面に澱粉、P
VA、あるいはポリアクリルアミド等を成分とする表面
処理剤を塗布することが一般に行われている。これらの
表面処理剤は、紙面強度を向上させ、紙表面の微細繊維
や填料をパルプ繊維等に接着させる働きはあるものの、
新聞用紙表面での粘着性(以後、ネッパリ性と称す)を
増大させ、結果として印刷時におけるブランケットへの
貼り付きや、皺、断紙といった走行トラブルの原因とな
る。また、これらの表面処理剤はインキの紙表面への浸
透を抑えるため、カラー印刷時に塗工ムラに起因するイ
ンキ吸収ムラ(印刷面の色ムラ)を誘発し易いといった
欠点を有しており、さらに印刷後の新聞用紙の不透明度
を減少させるといった難点を抱えている。
【0005】上記の如き実状より、オフセット印刷用新
聞用紙に関しては、高い不透明度を維持し、かつ良好な
表面強度を得るために従来より種々の方法が提案されて
いる。例えば、原紙表面に吸油度が65cc/100g
〜150cc/100gの填料を有する塗工層を設ける
ことにより不透明度を高める方法(特開平1−1746
97号公報)や、顔料および特定の共重合体ラテックス
(SBR)、水溶性接着剤を主成分とする組成物を0.
3g/m2 〜3g/m2 塗工する方法(特開平2−19
595号公報)、澱粉、ラテックスを含有するバインダ
ーに特定量のプラスチックピグメント,バインダーピグ
メント等の有機顔料を特定量含有させる方法(特開平5
−263394号公報)等が提案されている。しかしな
がら、現状では41g/m2 以下の低米坪品や、古紙再
生パルプ配合率が40重量%以上あるような原紙の場合
には不透明度の向上とブランケットパイリングの軽減
(解消)を両立させることについては、未だに満足すべ
き結果が得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はオフセッ
ト印刷用新聞用紙として、古紙再生パルプの高率配合化
と優れたオフセット印刷適性とを兼ね備えた軽量新聞用
紙を得るべく鋭意研究を重ねた。その結果、本発明はオ
フセット印刷用新聞用紙用原紙に(外添)塗工する表面
処理剤として二酸化チタンを主たる顔料とし、かつ接着
剤を併用してなる水性組成物(以後、塗料と称す)を塗
工、乾燥して塗被層を設け、該塗被層面と特定条件下で
の水に対する接触角が特定値を示すように仕上げること
によって、本発明が所望とする印刷作業性に優れ、かつ
優れたカラー印刷品質を有するオフセット印刷用新聞用
紙を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、古紙再生パル
プを含有する原紙の両面に二酸化チタンと接着剤を主成
分とする表面処理剤を塗工、乾燥してなるオフセット印
刷用新聞用紙において、該オフセット印刷用新聞用紙表
面と水との接触角が、水滴を紙面へ滴下した1秒後の値
で90度以上であることを特徴とするオフセット印刷用
新聞用紙である。上記に特定する接触角を得るための好
ましい態様は、該表面処理剤中に、スチレンとアクリル
酸の共重合体、またはスチレンとマレイン酸の共重合体
からなる表面サイズ剤が含有せしめられてなるオフセッ
ト印刷用新聞用紙である。
【0008】
【発明の実施の形態】前述したように、オフセット印刷
用新聞用紙には、従来から、澱粉やポリアクリルアミド
等をその表面に塗布することが一般に行われている。こ
れらの外添塗布剤は、いずれも紙粉発生を抑えるのには
効果があるものの、耐水性に乏しく、ブランケットパイ
リングやネッパリ性トラブルが発生し易いといった難点
を抱えている。一方、軽量化やDIP配合率アップを目
的として、不透明度向上のため、顔料を含んだ表面処理
剤の塗工も提案されているが、上記のような水溶性高分
子と併用しただけでは、紙粉発生の問題を解決できない
ばかりか、かえって表面に塗工した顔料微粒子が印刷時
にブランケット上に堆積し、より顕著なブランケットパ
イリングトラブルにつながるため、実際には殆ど行われ
ていない。
【0009】本発明者らは、オフセット印刷用新聞用
紙、特に軽量新聞用紙に対する不透明度向上、ブランケ
ットパイリング対策としての紙粉の防止策、かつネッパ
リ性(紙面の粘着性)の低減といった3つの課題を全て
満足の行くようにバランスさせるべく表面処理剤を構成
する顔料、接着剤および助剤を対象に鋭意検討を重ね
た。例えば、不透明性に優れる顔料としては、構造化カ
オリンや焼成カオリン等のカオリン類、無定形シリカ、
ホワイトカーボン等のシリカ系顔料、有機プラスチック
ピグメント、二酸化チタン等が知られている。その理由
については定かではないが、二酸化チタン顔料は他の顔
料と比較し、澱粉やアクリルアミド等の接着剤と併用し
た場合に高い接着強度を示すために、他の顔料の場合よ
り、併用する接着剤量を軽減することができる。その結
果、澱粉等の接着剤が発現するネッパリ性が極めて効率
良く軽減されることが分かった。さらには、チタン入り
の表面処理剤を使用する場合には、その絶対量を少なく
塗布することで、不透明度の向上は勿論、特に紙粉発生
が極めて効果的に軽減されることを見出したのである。
そして、このように特定の顔料を使用することと、表面
処理された紙面と水との特定条件下における接触角が特
定値を示すように仕上げると、上記3つの課題が効果的
に改善され、かつ極めて良好な印刷適性を有するオフセ
ット印刷用新聞用紙が得られることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0010】先ず、本発明に使われる二酸化チタンとし
ては、結晶構造がルチル型、アナターゼ型のいずれの型
のチタンも使用できるが、不透明度の発現効果がより大
きい点でルチル型のものが特に好ましい。さらに、これ
ら二酸化チタンは印刷時にインキの溶剤を吸収する性質
を有し、接着剤のみを塗工した場合に比較して良好なイ
ンキ吸収性を示し、インキ吸収ムラの軽減〜解消効果に
役に立つことも分かった。
【0011】なお、二酸化チタンと併用される接着剤と
しては、例えば酵素変性澱粉、酸化澱粉、カチオン化澱
粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどの水溶
性セルロース化合物、ポリビニルアルコール化合物やポ
リアクリルアミド類、スチレン−ブタジエン共重合体、
メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体などの共
重合体ラテックス類が例示される。
【0012】本発明における、1つの特徴は、紙(塗被
層)表面と水との接触角(紙面に水を滴下して1秒後の
値)が90度以上のものに特定した点である。このよう
な接触角の特定が紙粉の発生に対して抑制効果がある理
由については必ずしも明らかではないが、以下のように
推察される。即ち、オフセット印刷の際に紙面へ付加さ
れた湿し水が、紙層表面の繊維との濡れが良過ぎると
(水に対する濡れが良くなる程、接触角は低い値とな
る)、紙表面や、紙層内でパルプ繊維と接着している顔
料や填料との接着力が急激に低下する。その結果、湿し
水を紙面に付加することで、それら顔料や填料が紙層や
パルプ繊維より遊離して紙粉のもとになると考えられ
る。従来より、新聞用紙はそのパルプ(紙層)構成から
吸水性が強く、紙粉等が極めて発生し易い状態にある。
したがって、できるだけその紙面(層)と水との馴染み
を低下させる(濡れ難くする)ことで、吸水性を抑え、
顔料や填料の水による浮き出しを抑制することが可能と
なり、紙粉の発生が軽減〜解消されるものと推定され
る。
【0013】ここに、接触角は、前記した如く数値が低
い程、紙面の水に対する濡れが良いことを示す。一般
に、紙の水に対する接触角はTAPPI T−458−
84に準拠した方法で測定される。この方法は、水滴を滴
下してから5秒後、または1分後で測定するため、いず
れにしてもオフセット印刷における湿し水が紙面に附着
してからブランケットに接触するまでの瞬時における濡
れ性との関連性を掴む点においては実用的ではなく、再
現性に乏しい。本発明では、この瞬間的な濡れ性をでき
るだけ効率良く再現させる方法として、接触角計(商品
名:ダイナミックアブソープションテスター DAT1
100/FIBRO社)を使用して蒸留水を紙面に滴下
して1秒後の接触角を測定することで所期の目的を達成
することができたのである。因みに、1秒未満での接触
角測定は、水を紙面に滴下したときの水滴の形状が滴下
時の衝撃により不安定であり、かつ短時間測定で安定し
た測定ができず、再現性の点で満足な結果を得ることが
できなかった。
【0014】なお、接触角として90度以上を得るため
の具体的な方法としては、特に限定するものではない
が、例えば、従来一般に行われているロジンサイズ等の
内添サイズ剤に加えて、表面(外添)処理剤中に表面サ
イズ剤を併用することが好ましい。この場合の表面サイ
ズ剤としては、パラフィンワックスエマルジョンやアル
キルケテンダイマー、シリコン樹脂エマルジョン、スチ
レン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体表面サイ
ズ剤等の公知公用のものが使用される。これらの内、特
にスチレン−アクリル酸共重合体、またはスチレン−マ
レイン酸共重合体を表面処理剤中に添加することで所望
の効果が得られ易いので、より好ましい。
【0015】そして、所望の高い接触角を得るには、上
記したような表面サイズ剤を水溶性高分子接着剤に対し
て固形分対比で、20〜150重量%、好ましくは30
〜100重量%の添加が必要である。因みに、20重量
%未満の場合には、本発明が所望とする高い接触角が得
難く、紙粉発生の抑制効果が少なく、他方150重量%
を越えると、表面強度が弱くなり、印刷時にピッキング
等のトラブルを誘発する虞れがある。また、本発明で特
定する接触角の上限については、特に限定するものでは
ないが、通常は120度程度で十分である。それ以上に
接触角を上げても得られる効果は殆ど変わらず、他方、
そのような高い接触角を得るために耐水性薬品を過剰に
添加する必要が生じ、原価高になるだけでなく、紙面の
表面強度や印刷適性への悪影響が懸念される。
【0016】本発明において、表面処理剤の構成成分の
1つである酸化チタンの比率は、表面処理剤中の全接着
剤に対し、固形分対比で400重量%以下、好ましくは
400重量%以下、30重量%以上の割合で配合され
る。因みに、400重量%を越えると紙粉の発生懸念が
あり、他方30重量%未満の場合には、不透明度の改善
効果が期待できなくなる虞れがある。なお、必要に応じ
て、表面処理剤中には抄紙分野で通常使用される、消泡
剤、防腐剤、増粘剤等が適宜添加される。かくして調製
された表面処理剤は固形分濃度1〜20重量%に調整さ
れ、新聞用紙用原紙上に塗被されるが、塗被量は、通常
乾燥重量で片面当たり0.1g/m2 〜1g/m2 、好
ましくは0.2〜0.5g/m2 の範囲で原紙の両面に
塗被される。因みに、塗被量が0.1g/m2 未満の場
合には、十分な不透明度が得られ難く、他方1g/m2
をこえると、ネッパリ性が増加し、断紙トラブルやブラ
ンケットへのパイリング等が懸念される。
【0017】なお、原紙へ表面処理剤を塗被するための
塗工装置については特に限定されるものではないが、例
えば2ロールサイズプレス、ブレードメタリングサイズ
プレス、ロッドメタリングサイズプレス、ゲートロール
コーター、ブレードコーター、バーコーター、ロッドブ
レードコーター、エアーナイフコーター等、通常の塗被
紙製造分野で使用される塗工装置が適宜使用できる。
【0018】次いで、本発明におけるオフセット印刷用
新聞用紙の原紙を構成する原料パルプとしては、例えば
化学パルプ(NBKP、LBKP等)、機械パルプ(G
P、CGP、RGP、PGW、TMP等)、古紙再生パ
ルプ(DIP等)等を混合して使用されるが、本発明の
場合、特に古紙再生パルプが30重量%以上、好ましく
は40〜80重量%といった古紙再生パルプが高率配合
されてなる原紙の場合に、特にその優れた作用効果が発
揮される。また、原紙中には、従来の新聞用紙用原紙と
同様にホワイトカーボン、クレー、無定形シリカ、タル
ク、酸化チタン、炭酸カルシウム等の填料を紙料に添加
して抄紙される。また、紙力増強剤、歩留り向上剤、強
化ロジンサイズ剤、エマルジョンサイズ剤等の内添サイ
ズ剤、耐水化剤、紫外線防止剤等の一般に公知公用の抄
紙用薬品が添加され、公知公用の抄紙機にて抄紙され
る。そして原紙の坪量としては、35g/m2 〜43g
/m2 といった従来より相対的に低米坪の原紙に適用し
た場合に特に優れた作用効果が得られる。即ち、上記の
如き低米坪になる原紙を使用して、本発明で特定するよ
うな原紙表面処理をして仕上げた新聞用紙はISO24
71に準拠した不透明度が少なくとも90%を維持し、
かつ紙粉やネッパリ性に基づくトラブルを誘発させるこ
となく、印刷適性に優れる薄物新聞用紙を得ることがで
きる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。勿論、本発明はそれらの実施例に限定されるも
のではない。また、例中の部および%は特に断らない限
り、それぞれ重量部および重量%を示す。
【0020】実施例1 (新聞用原紙の抄造)針葉樹クラフトパルプ5部、サー
モメカニカルパルプ35部、グラウンドパルプ10部、
脱墨古紙パルプ50部の割合で混合、離解し、レファイ
ナーでフリーネス120mlC.S.F.(カナダ標準
フリーネス)に調整したパルプスラリーに平均粒子径が
23μmのホワイトカーボンを填料として対絶乾パルプ
当たり1%添加し、ツインワイヤー型抄紙機にて抄造を
行い、米坪39g/m2 の新聞用紙用原紙とした。
【0021】(表面処理剤の塗布)接着剤として酸化デ
ンプン(商品名エースA:王子コーンスターチ社製)1
00部、顔料としてルチル型二酸化チタン(商品名 C
R50:石原産業社製)70部、表面サイズ剤として、
スチレン/マレイン酸共重合体(商品名ポリマロンGS
25:荒川化学工業社製)20部を混合、水で希釈を行
い、固形分8%の表面処理剤を得た。この表面処理剤を
上記の新聞用紙用原紙(米坪39g/m2 )の両面にゲ
ートロールコーターを使用して、片面あたり乾燥重量で
0.5g/m 2 となるように塗工、乾燥後、線圧150
kg/cmの条件でキャレンダー通紙を行い、米坪40
g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0022】実施例2 実施例1において、表面処理剤の濃度を4%とし、乾燥
後の塗工量を片面当たり0.2g/m2 とした以外は実
施例1と同様にして米坪39.4g/m2 のオフセット
印刷用新聞用紙を得た。
【0023】実施例3 実施例1において、表面処理剤の濃度を12%とし、乾
燥後の塗工量を片面当たり0.8g/m2 とした以外は
実施例1と同様にして米坪40.6g/m2 のオフセッ
ト印刷用新聞用紙を得た。
【0024】実施例4 (新聞用紙用原紙の抄造)針葉樹クラフトパルプ10
部、サーモメカニカルパルプ25部、グラウンドパルプ
10部、脱墨古紙パルプ55部の割合で混合、離解し、
レファイナーでフリーネス130mlC.S.F.(カ
ナダ標準フリーネス)に調整したパルプスラリーに平均
粒子径が20μmのホワイトカーボンを填料として対絶
乾パルプ当たり1%添加し、ツインワイヤー型抄紙機に
て抄造を行い、米坪38g/m2 の新聞用紙用原紙とし
た。
【0025】(表面処理剤の塗布)接着剤としてポリア
クリルアミド(商品名:NP14/三井化学社)100
部、顔料としてルチル型二酸化チタン(商品名:JR4
05/石原産業社)100部、表面サイズ剤として、ス
チレン/マレイン酸共重合体(商品名:ポリマロンGS
25/荒川化学工業社)20部を混合、水で希釈を行
い、固形分8%の表面処理剤を得た。この表面処理剤を
上記の新聞用紙用原紙(米坪38g/m2 )の両面にゲ
ートロールコーターを使用して、乾燥後の重量が片面あ
たり0.4g/m2 となるように塗工、乾燥した後、線
圧100kg/cmの条件でキャレンダー通紙を行い、
米坪38.8g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得
た。
【0026】実施例5 実施例4において、表面処理剤の濃度を12%とし、塗
工量を片面当たり0.8g/m2 とした以外は実施例1
と同様にして米坪39.6g/m2 のオフセット印刷用
新聞用紙を得た。
【0027】比較例1 実施例1において、表面処理剤として、二酸化チタン7
0部の代わりに、平均粒子径が10μmのホワイトカー
ボン70部を使用し、固形分濃度8%で、塗工量を片面
当たり0.5g/m2 とした以外は実施例1と同様にし
てオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0028】比較例2 実施例1において、表面処理剤として、二酸化チタン7
0部の代わりにカオリン(商品名:UW−90/エンゲ
ルハード社)70部を使用し、固形分濃度8%で、塗工
量を片面当たり0.5g/m2 とした以外は実施例1と
同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0029】比較例3 比較例2において、表面処理剤の濃度を15%とし、塗
工量を片面当たり2g/m2 とした以外は比較例2と同
様にして米坪43g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙
を得た。
【0030】比較例4 実施例1において、表面サイズ剤を使用しなかったこと
以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙
を得た。この時の塗工量は片面当たり0.5g/m2
あった。
【0031】比較例5 実施例1において、表面処理剤の顔料を無添加とし、固
形分濃度を6%とした以外は実施例1と同様にしてオフ
セット印刷用新聞用紙を得た。この時の塗工量は片面当
たり0.3g/m2 であった。
【0032】比較例6 実施例4において、表面処理剤における顔料を無添加と
し、固形分濃度を4%とした以外は実施例4と同様にし
てオフセット印刷用新聞用紙を得た。この時の塗工量は
片面当たり0.15g/m2 であった。
【0033】比較例7 比較例6において、表面サイズ剤を無添加とした以外は
比較例6と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得
た。この時の塗工量は片面当たり0.15g/m 2 であ
った。
【0034】これら実施例、比較例で得られたオフセッ
ト印刷用新聞用紙について、下記に示す品質評価を行
い、得られた結果を表1に示した。
【0035】〔接触角〕新聞用紙サンプルを適当な大き
さに切り、5μlの蒸留水(20℃)を滴下し、1秒後
の接触角を接触角計(ダイナミックアブソープションテ
スター DAT1100/FIBRO社製)を使用して
測定した。
【0036】〔インキ吸収ムラ〕オフセット印刷機(小
森 SYSTEM C−20)を使用し、カラー4色刷
りを行い、藍/赤 重色部分のインキ濃度むらを目視に
て判定した。 ○ : インキ濃度ムラが殆ど見られず、均一な画像で
ある。 △ : インキ濃度ムラが認められ、やや不均一な画像
である。
【0037】〔ブランケット紙粉パイリング〕オフセッ
ト印刷機(小森 SYSTEM C−20)を使用し、
5000部の印刷を行った後、カラー4色刷りを行い、
ブランケット非画線部の紙粉の堆積の度合いを目視にて
判定した。 ○ : 紙粉の発生が認められない。 △ : 紙粉の発生がやや認められる。 × : ブランケット上に紙粉が多く堆積している。
【0038】〔ネッパリ性(ブランケット粘着性)〕新
聞印刷用紙サンプル2枚を適当な大きさに切り、水に1
0秒間浸漬した後、2枚を素早く密着させ、キャレンダ
ーに線圧100kg/cmで通紙し、24時間室温乾燥
した後、引っ張り試験機を用いて、2枚の紙の剥離強度
を測定した。数値が大きい程粘着性が強い。
【0039】〔不透明度:%〕ISO2471に準拠し
て測定を行った。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】表1より明らかなように、本発明に係る
実施例で得られたオフセット印刷用新聞用紙は優れたカ
ラー印刷品質を有し、ブランケット紙粉パイリングやブ
ランケット貼りつきの無い印刷作業性に優れるものであ
った。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】古紙再生パルプが含まれる原紙の両面に、
    二酸化チタンと接着剤を主成分とする表面処理剤を塗
    工、乾燥せしめて塗工層を設け、該塗工層と水との接触
    角(水滴を塗工層へ滴下した1秒後の値)が90度以上
    であることを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙。
  2. 【請求項2】表面処理剤中にスチレンとアクリル酸の共
    重合体、またはスチレンとマレイン酸の共重合体からな
    る表面サイズ剤が含有せしめられている請求項1に記載
    のオフセット印刷用新聞用紙。
  3. 【請求項3】表面処理剤の塗工量が、乾燥重量で片面当
    たり0.1g/m2 〜1g/m2 である請求項1または
    請求項2に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  4. 【請求項4】原紙中に占める古紙再生パルプの比率が3
    0重量%以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項
    に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  5. 【請求項5】原紙の米坪が35〜43g/m2 、かつ表
    面処理剤を塗工、乾燥後のオフセット印刷用新聞用紙の
    不透明度が90%以上である請求項1〜請求項4のいず
    れか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
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