JP2002144191A - 工作機械 - Google Patents

工作機械

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JP2002144191A JP2000336396A JP2000336396A JP2002144191A JP 2002144191 A JP2002144191 A JP 2002144191A JP 2000336396 A JP2000336396 A JP 2000336396A JP 2000336396 A JP2000336396 A JP 2000336396A JP 2002144191 A JP2002144191 A JP 2002144191A
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  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械自体の精度が多少変化しても、加工精度
の低下が生じない工作機械を提供する。 【解決手段】 ワークWを支持する主軸8等のワーク支
持手段3と、ワークWに加工を行うためにワーク支持手
段3に対し移動自在な送り台9,刃物台10等の加工手
段4と、制御手段2とを備える。制御手段2は、ワーク
支持手段3の加工原点OW を基準とした測定位置情報に
基づき、加工手段4の移動を制御するものとする。加工
原点OW を基準として加工手段4の移動方向の位置を測
定する手段として、リニアセンサ等の位置測定手段25
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、旋盤や研削盤等
の工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、
図7に示すように、旋盤等の工作機械において、刃物台
51の送り制御をNC装置等の制御装置50で行う場
合、サーボモータ52のエンコーダ53から得られるフ
ィードバック信号F/B を用いたセミクローズドループ制
御としている。サーボモータ52の駆動はボールねじ5
6を介して刃物台51に伝える。制御装置50における
機械原点OM は、刃物台51が主軸台54から最も離れ
る位置に設定しているのが通例である。エンコーダ53
によるフィードバック信号F/B の座標における原点であ
る機械原点OM を、図8に示す。
【0003】しかし、加工による切削熱や、機械運転に
よる他の部位の発熱のため、ボールねじ56に熱膨張が
生じる。このため、セミクローズドループ制御では、加
工誤差が大きい。すなわち、図8に示すように加工原点
W は、主軸55(図7)に把持されたワークWの中心
であり、フィードバック信号F/B の原点である機械原点
M に対してかけ離れた位置にある。そのため、ボール
ねじ56の熱膨張や機械変形があると、フィードバック
制御を行っても大きな誤差が生じる。熱膨張補正をする
ことも行われているが、精度の良い補正は難しい。この
ため加工精度の向上に限りがある。
【0004】加工精度を向上させるものとして、図7に
鎖線で示すように、リニアセンサ57を設け、クローズ
ドループ制御とすることも行われている。リニアセンサ
57は、機械のスライド面、例えばベッド58における
刃物台51の案内(図示せず)に沿って貼り付けられ
る。これによれば、ボールねじ56の熱膨張に影響させ
ずに刃物台51の位置を直接に検出できる。しかし、同
図に変位を強調して示すように、主軸台54に微小な傾
きが生じるなどの外乱があった場合、同図のクローズド
ループ制御によっても誤差が大きく生じる。上記のよう
な外乱は、切削熱や荷重条件、周辺環境等によって生じ
ることがあり、変位が定まらず、制御による補正が難し
い。
【0005】この発明の目的は、機械自体の精度が多少
変化しても、加工精度の低下が生じない工作機械を提供
することである。この発明の他の目的は、簡単な構成で
上記の精度の良い加工が行えるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の構成を実施形
態に対応する図1と共に説明する。この工作機械は、ワ
ーク(W)を支持するワーク支持手段(3)と、ワーク
(W)に加工を行うためにワーク支持手段(3)に対し
移動自在な加工手段(4)と、ワーク支持手段(3)に
支持されたワーク(W)の所定位置である加工原点(O
W )を基準とした位置情報に基づき前記加工手段(3)
の移動を制御する制御手段(2)とを備えたものであ
る。この構成によると、制御手段(2)は、ワーク支持
手段(3)の所定位置である加工原点(OW )を基準と
した位置情報に基づき、加工手段(4)の移動を制御す
る。ワーク支持手段(3)の所定位置は、例えばワーク
支持手段(3)を構成する主軸(8)等の中心である。
上記の位置情報は、例えば測定位置情報であり、制御手
段(2)において、フィードバック制御等に用いる。こ
のように、加工原点(OW )を基準とした位置情報に基
づいて制御するため、機械自体に熱変位や外乱等により
多少の変位が生じても、位置情報が加工精度に影響する
誤差は、加工原点(OW )からワーク(W)の加工部位
までの加工寸法に対応する機械部(1)の機械変位分だ
けとなる。そのため、機械自体の精度が多少変化して
も、加工精度の低下が生じない。
【0007】この発明において、前記加工原点(OW
を基準として前記加工手段(4)の移動方向の位置を測
定する位置測定手段(25)を設け、前記位置情報はこ
の位置測定手段(25)から得るようにしても良い。上
記の位置測定手段(25)としては、リニアセンサや、
レーザ測長機を用いることができる。このように、加工
原点(OW )を基準とする位置測定手段(25)を用い
ることにより、上記制御手段(2)による加工原点(O
W )を基準とした位置情報に基づく制御が簡単に行え
る。
【0008】前記位置測定手段(25)は、前記加工手
段(4)が加工を行う移動範囲だけの測定を行うもので
あっても良い。加工原点(OW )を基準とした位置制御
の場合、測定による位置情報が加工精度に影響するの
は、加工手段(4)が加工を行う移動範囲だけである。
そのため、位置測定手段(25)が、この移動範囲の測
定を行えるものであれば、加工精度の向上が達成でき
る。精度の良い位置測定手段(25)は高価なものとな
るため、このように加工を行う移動範囲だけの短いもの
とすることで、コスト低下が図れる。加工を行う移動範
囲から外れた移動範囲については、例えば、加工を行う
移動範囲よりも精度の粗い測定手段を用いても良く、ま
たサーボモータ(13)に付設されたエンコーダ等によ
るセミクローズドループ制御としても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態を図面と共に
説明する。この工作機械は、数値制御式の旋盤からな
り、機械部1と、この機械部1を制御する制御手段2と
を備える。機械部1は、ワークWを支持するワーク支持
手段3と、ワークWに加工を行うためにワーク支持手段
3に対し移動自在な加工手段4とを有する。制御手段2
は、ワーク支持手段3の所定位置である加工原点OW
基準とした測定位置情報に基づき、加工手段3の移動を
制御する機能を有する。
【0010】ワーク支持手段3は、ベッド5上の主軸台
7に支持された主軸8、およびこの主軸8に設けられた
主軸チャック8aからなる。主軸8は、ベッド5に設置
された主軸モータ(図示せず)により回転駆動される。
【0011】加工手段4は、ベッド5上に進退自在に設
置された送り台9と、この送り台9に設置された刃物台
10と、送り台9の進退駆動手段11とで構成される。
送り台9は、ベッド5に設けられた案内12(図2参
照)上を、主軸8の軸方向(Z軸方向)に対する直交方
向(X軸方向)に進退自在に設置されている。進退駆動
手段11は、サーボモータ13の回転により、ボールね
じ機構14を介して送り台9を進退させるものである。
サーボモータ13は、パルスコーダまたはパルスジェネ
レータ等の回転検出器15を有している。刃物台10は
タレットからなり、外周の複数箇所にバイトまたは回転
工具等の工具16が取付けられる。このタレット刃物台
10は、タレット軸17を介して、送り台9にその進退
方向(X軸方向)と直交する方向(Z軸方向)に出入り
自在で、かつ回転自在に設置されている。送り台9に
は、刃物台10の出入り駆動手段と割出回転手段(いず
もれ図示せず)が搭載されている。なお、加工手段4
は、タレット式のものに限らず、刃物台10を省略し、
送り台9に工具16を取付けたものであっても良い。換
言すれば、送り台9が刃物台となるものであっても良
い。
【0012】制御手段2は、数値制御装置からなり、加
工プログラム20を演算制御部21で解読して機械部1
の各部を制御する手段である。制御手段2は、プログラ
マブルコントローラの機能を有している。演算制御部2
1は、加工プログラム20のX軸方向の移動指令に従っ
てサーボコントローラ22に駆動指令を出力する機能を
有する。サーボコントローラ22は、上記駆動指令に従
い、サーボモータ13をフィードバック制御するもので
ある。サーボコントローラ22によるフィードバック制
御は、位置フィードバックだけ、また位置フィードバッ
クと速度フィードバックだけでも良いが、この例では、
位置フィードバック、速度フィードバック、および電流
フィードバックを行うものとしてある(図4参照)。速
度フィードバックは、サーボモータ13に設けられたパ
ルスジェネレータ等からなる回転検出器15の速度検出
信号を用いて行われる。電流フィードバックは、サーボ
モータ13の電源回路に設けられた電流計24の電流検
出値を用いて行われる。
【0013】サーボコントローラ22による位置フィー
ドバックは、サーボモータ13に設けられた回転検出器
15の位置検出信号による制御と、送り台9の位置を直
接に検出する位置測定手段25の位置検出信号とを、切
り換えて行われる。位置測定手段25は、リニアセンサ
からなり、スケール部25aと、このスケール部25a
を読み取る読取部25bとからなる。スケール部25a
は、加工物支持手段3に取付けられている。具体的に
は、スケール部25aは、主軸台7に取付けられてい
る。読取部25bは、加工手段4に取付けられている。
例えば、送り台9に読取部25bが設置されている。読
取部25の出力は、センサインタフェース26を介して
出力される。なお、上記と逆に、スケール部25aを送
り台9に設け、読取部25bを主軸台7に設けても良
い。
【0014】リニアセンサからなる位置測定手段25
は、測定方向であるX軸方向につき、その測定原点位置
を、加工手段3の中心に、つまり主軸8の回転である加
工原点OW に一致させてある。図示のようにスケール部
25aを主軸台7に設けた場合は、スケール部25aの
原点を加工原点OW に一致させる。位置測定手段25
は、その測定可能な範囲が、加工手段4が加工を行う移
動範囲だけのものとしてある。具体的には、主軸8で支
持できる最大径のワークWの半径寸法だけ、加工原点O
W から離れた位置までの範囲とし、またはこの範囲に若
干の余裕距離を加えた範囲としてある。
【0015】制御手段2は、入力切換手段23を有して
おり、この入力切換手段23は、位置測定手段25の出
力と、サーボモータ13の回転検出器15の位置検出出
力とを、サーボコントローラ22に自動切換して伝達す
る。この自動切換は、例えば位置測定手段25の出力が
所定位置、例えば最大位置に達するまでは、位置測定手
段25の出力を伝達し、上記所定位置を超えるときは回
転検出器15の位置検出出力を伝達するものとされる。
【0016】制御手段2は、加工原点OW を基準とした
位置情報に基づき、加工手段3の移動、つまりサーボモ
ータ13の駆動を制御するものとされている。すなわ
ち、演算制御部21およびサーボコントローラ22が、
加工原点OW を機械原点OM (図5参照)として位置制
御するものとされている。なお、加工プログラム20
は、加工手段3がワーク支持手段3の主軸台7から略最
も離れる所定位置をプログラム原点OP として記述され
る。この場合に、演算制御部21において、加工プログ
ラム20の指令を、加工原点OW を基準とする送り指令
に変換するか、またはサーボコントローラ22におい
て、演算制御部21から出力される指令を、加工原点O
W を基準とする指令に変換するものとする。これによ
り、加工プログラム20は、一般のものをそのまま使用
できる。
【0017】なお、上記の説明はX軸方向の制御につい
てのみ行ったが、制御手段2は、Z軸方向の制御につい
ても、X軸方向の制御と同様に、加工原点OW を基準と
したZ軸方向の位置情報に基づく加工手段3の移動制
御、つまりタレット刃物台10の出入り方向の制御を行
う。この場合、加工原点OW のZ軸方向の基準位置は、
主軸チャック8aのワーク着座面とされる。
【0018】この構成によると、制御手段2は、図5に
示すように加工原点OW を基準としたフィードバック信
号F/B の位置情報に基づき、送り台9の左右移動、およ
びタレット刃物台10の出入り移動を制御する。つまり
加工原点OW を機械原点OMを基準として移動制御を行
う。加工原点OW は主軸8の中心である。機械原点O M
は、位置測定手段25のフィードバック信号F/B の原点
座標であり、加工原点OW とは実際には差が生じている
が、その差は固定の補正値として一致させている。この
ように、加工原点OW を基準としたフィードバック信号
F/B の位置情報に基づいて制御するため、機械自体に熱
変位や外乱等により多少の変位が生じても、加工に殆ど
影響しない。すなわち、フィードバック信号F/B の位置
情報が加工精度に影響する誤差は、加工原点OW からワ
ークWの加工部位までの加工寸法範囲(すなわちワーク
半径に相当)における機械変位分だけとなる。そのた
め、機械自体の精度が多少変化しても、加工精度の低下
が生じない。
【0019】なお、上記実施形態は、位置測定手段25
としてリニアセンサを用いたが、例えば図3に示すよう
に、レーザ測長機からなる位置測定手段25Aを用いて
も良い。このレーザ測長機からなる位置測定手段25A
は、例えば、主軸台7における主軸中心を起点として、
送り台9の位置を測定するものとされる。レーザ測長機
を用いる場合、前記実施形態と同様に、サーボモータ1
3の回転検出器15の検出値を切り換えて用いるものと
しても、レーザ測長機の検出値のみを用いるものとして
も良い。
【0020】また図6に示すようにリニアセンサからな
る位置測定手段25Bを用いる場合に、加工手段4の全
ストロークLを位置測定手段25Bで検出するものと
し、位置測定手段25Bについて、加工手段が加工を行
う移動範囲L1の部分25Baの精度が他の移動範囲L
2の部分25Bbよりも細かいものとしても良い。この
ように加工を行う移動範囲だけの短いものとすること
で、コスト低下が図れる。加工を行う移動範囲L1から
外れた範囲L2については、検出精度が粗くても、加工
精度に影響しない。
【0021】なお、前記各実施形態は旋盤に適用した場
合を説明したが、この発明は、ワーク支持手段3に対し
て加工手段4が進退する工作機械一般に適用することが
でき、例えば研削盤等に適用することもできる。
【0022】
【発明の効果】この発明の工作機械は、ワークを支持す
るワーク支持手段と、ワークに加工を行うためにワーク
支持手段に対し移動自在な加工手段と、ワーク支持手段
の所定位置である加工原点を基準とした位置情報に基づ
き前記加工手段の移動を制御する制御手段とを備えたも
のであるため、機械自体の精度が多少変化しても、加工
精度の低下が生じず、高精度な加工が行える。前記加工
原点を基準として前記加工手段の移動方向の位置を測定
する位置測定手段を設け、前記位置情報をこの位置測定
手段から得るようにした場合は、上記制御手段による加
工原点を基準とした位置情報に基づく制御が簡単に行え
る。前記位置測定手段が、前記加工手段が加工を行う移
動範囲だけの測定を行うものである場合は、加工精度の
低下を伴うことなく、位置測定手段のコストを低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる工作機械の概念
構成を示すブロック図である。
【図2】その工作機械の機械部の平面図である。
【図3】同工作機械の機械部の変形例の平面図である。
【図4】同工作機械のフィードバック信号の説明図であ
る。
【図5】同工作機械の作用説明図である。
【図6】この発明のさらに他の実施形態の部分拡大平面
図である。
【図7】従来例の正面図である。
【図8】その動作説明図である。
【符号の説明】
1…機械部 2…制御手段 3…ワーク支持手段 4…加工手段 8…主軸 9…送り台 10…刃物台 13…サーボモータ 15…回転検出器 20…加工プログラム 21…演算制御部 22…サーボコントローラ 23…入力切換手段 25…位置測定手段 25a…スケール部 25b…読取部 W…ワーク OM …機械原点 OP …プログラム原点 OW …加工原点

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを支持するワーク支持手段と、ワ
    ークに加工を行うためにワーク支持手段に対し移動自在
    な加工手段と、ワーク支持手段の所定位置である加工原
    点を基準とした位置情報に基づき前記加工手段の移動を
    制御する制御手段とを備えた工作機械。
  2. 【請求項2】 前記加工原点を基準として前記加工手段
    の移動方向の位置を測定する位置測定手段を設け、前記
    位置情報はこの位置測定手段から得るようにした請求項
    1記載の工作機械。
  3. 【請求項3】 前記位置測定手段は、前記加工手段が加
    工を行う移動範囲だけの測定を行うものである請求項2
    記載の工作機械。
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